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技術 レーダ装置及び目標測角方法

出願人 三菱電機株式会社
発明者 伊藤聡宏
出願日 2018年8月28日 (2年5ヶ月経過) 出願番号 2019-502266
公開日 2020年9月10日 (5ヶ月経過) 公開番号 WO2020-044442
状態 特許登録済
技術分野 レーダ方式及びその細部 方向探知 可変指向性アンテナ、アンテナ配列
主要キーワード ビーム範囲 平均値処理 目標検出回路 サブアレイアンテナ デシメーション処理 複合回路 相対振幅 CFAR
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題・解決手段

複数の素子アンテナを有する複数のサブアレイアンテナ(1−1)〜(1−N)と、複数のサブアレイアンテナ(1−1)〜(1−N)のそれぞれと接続されており、それぞれのサブアレイアンテナ(1−1)〜(1−N)が有している複数の素子アンテナの信号についての和信号を生成する複数の和信号生成部(3−1)〜(3−N)と、複数のサブアレイアンテナ(1−1)〜(1−N)のそれぞれと接続されており、それぞれのサブアレイアンテナ(1−1)〜(1−N)が有している複数の素子アンテナの信号についての差信号を生成する複数の差信号生成部(4−1)〜(4−N)と、複数の和信号生成部(3−1)〜(3−N)により生成された和信号と、複数の差信号生成部(4−1)〜(4−N)により生成された差信号とを用いて、目標ビームフォーマ測角を行う測角部(14)とを備える。

概要

背景

以下の非特許文献1には、目標測角するレーダ装置として、複数のサブアレイアンテナが分散して配置されている分散アレイアンテナを有するレーダ装置が開示されている。
非特許文献1に開示されているレーダ装置は、DBF(Digital Beam Forming)処理を実施してマルチビームを生成し、マルチビームから目標を検出している。
そして、非特許文献1に開示されているレーダ装置は、検出した目標が存在している仰角方向及び方位角方向のそれぞれを測角している。

概要

複数の素子アンテナを有する複数のサブアレイアンテナ(1−1)〜(1−N)と、複数のサブアレイアンテナ(1−1)〜(1−N)のそれぞれと接続されており、それぞれのサブアレイアンテナ(1−1)〜(1−N)が有している複数の素子アンテナの信号についての和信号を生成する複数の和信号生成部(3−1)〜(3−N)と、複数のサブアレイアンテナ(1−1)〜(1−N)のそれぞれと接続されており、それぞれのサブアレイアンテナ(1−1)〜(1−N)が有している複数の素子アンテナの信号についての差信号を生成する複数の差信号生成部(4−1)〜(4−N)と、複数の和信号生成部(3−1)〜(3−N)により生成された和信号と、複数の差信号生成部(4−1)〜(4−N)により生成された差信号とを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う測角部(14)とを備える。

目的

この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、アンテナパターンにGLが発生している場合でも、測角値の誤差の拡大を抑えることができるレーダ装置及び目標測角方法を得ることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数の素子アンテナを有する複数のサブアレイアンテナと、前記複数のサブアレイアンテナのそれぞれと接続されており、それぞれのサブアレイアンテナが有している複数の素子アンテナの信号についての和信号を生成する複数の和信号生成部と、前記複数のサブアレイアンテナのそれぞれと接続されており、それぞれのサブアレイアンテナが有している複数の素子アンテナの信号についての差信号を生成する複数の差信号生成部と、前記複数の和信号生成部により生成された和信号と、前記複数の差信号生成部により生成された差信号とを用いて、目標ビームフォーマ測角を行う測角部とを備えたレーダ装置

請求項2

前記複数の和信号生成部により生成された和信号からマルチビームを生成するマルチビーム生成部と、前記マルチビーム生成部により生成されたマルチビームから目標を検出する処理を実施して、目標の有無を判定する目標検出部とを備え、前記測角部は、前記目標検出部の判定結果が、目標が有る旨を示しているとき、前記目標のビームフォーマ測角を行うことを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。

請求項3

前記複数の和信号生成部は、それぞれのサブアレイアンテナが有している複数の素子アンテナの信号の位相サブアレイビーム方向同相になるように、複数の素子アンテナの信号を合成することで和信号を生成し、前記複数の差信号生成部は、それぞれのサブアレイアンテナの開口を2分割し、それぞれのサブアレイアンテナが有している複数の素子アンテナのうち、2分割した一方の開口に対応する複数の素子アンテナの信号の位相がサブアレイビーム方向で同相になるように、2分割した一方の開口に対応する複数の素子アンテナの信号を合成することで第1の和信号を生成し、それぞれのサブアレイアンテナが有している複数の素子アンテナのうち、2分割した他方の開口に対応する複数の素子アンテナの信号の位相がサブアレイビーム方向で同相になるように、2分割した他方の開口に対応する複数の素子アンテナの信号を合成することで第2の和信号を生成し、前記第1の和信号と前記第2の和信号との差分を前記差信号として算出することを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。

請求項4

前記複数の差信号生成部は、前記第1の和信号及び前記第2の和信号のそれぞれを生成する際に、それぞれのサブアレイアンテナの開口を仰角方向に2分割することで、仰角方向の差信号を生成する仰角方向差信号生成部と、前記第1の和信号及び前記第2の和信号のそれぞれを生成する際に、それぞれのサブアレイアンテナの開口を方位角方向に2分割することで、方位角方向の差信号を生成する方位角方向差信号生成部とのうち、少なくとも1つを備えており、前記仰角方向の差信号及び前記方位角方向の差信号のうち、少なくとも1つの差信号を前記測角部に出力することを特徴とする請求項3記載のレーダ装置。

請求項5

前記測角部は、前記目標のビームフォーマ測角として、前記複数のサブアレイアンテナのそれぞれに対応するサブアレイビーム内で、前記複数の和信号生成部により生成された和信号と、前記複数の差信号生成部により生成された差信号とを用いて、前記目標を探索して、前記目標を測角することを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。

請求項6

前記測角部は、前記複数のサブアレイアンテナのそれぞれに対応するサブアレイビーム内で、前記目標の探索方向を第1の刻み幅切り替えながら、前記複数の和信号生成部により生成された和信号と、前記複数の差信号生成部により生成された差信号とを用いて、前記目標のビームフォーマ測角を行う第1の測角処理部と、前記第1の測角処理部の測角結果を用いて、前記目標の探索範囲を設定する探索範囲設定部と、前記探索範囲設定部により設定された探索範囲内で、前記目標の探索方向を前記第1の刻み幅よりも細かい第2の刻み幅で切り替えながら、前記複数の和信号生成部により生成された和信号と、前記複数の差信号生成部により生成された差信号とを用いて、前記目標のビームフォーマ測角を行う第2の測角処理部とを備えることを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。

請求項7

前記複数の和信号生成部により生成された和信号と、前記複数の差信号生成部により生成された差信号とから、複数のDBF(DigitalBeamForming)ビームを含むマルチビームを生成するマルチビーム生成部と、前記マルチビーム生成部により生成されたマルチビームから目標を検出する処理を実施して、前記複数のDBFビームの中で、検出した目標が存在しているDBFビームを特定する目標検出部とを備え、前記測角部は、前記目標検出部により特定されたDBFビームのビーム範囲を目標の探索範囲に設定し、前記探索範囲内で、前記複数の和信号生成部により生成された和信号と、前記複数の差信号生成部により生成された差信号とを用いて、前記目標のビームフォーマ測角を行うことを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。

請求項8

前記測角部は、前記目標のビームフォーマ測角を行う代わりに、前記複数のサブアレイアンテナのそれぞれに対応するサブアレイビーム内で、前記複数の和信号生成部により生成された和信号と、前記複数の差信号生成部により生成された差信号とを用いて、前記目標のモノパルス測角を行い、それぞれに対応するサブアレイビーム内でのモノパルス測角の測角結果を重み付け平均することを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。

請求項9

前記測角部は、重み付け平均した測角結果を用いて、前記目標の探索範囲を設定し、前記探索範囲内で、前記複数の和信号生成部により生成された和信号を用いて、前記目標のビームフォーマ測角を行うことを特徴とする請求項8記載のレーダ装置。

請求項10

前記複数のサブアレイアンテナが不等間隔に配置されていることを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。

請求項11

前記測角部は、前記目標の仰角方向又は前記目標の方位角方向のいずれかを測角することを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。

請求項12

前記測角部は、前記目標の仰角方向及び前記目標の方位角方向のそれぞれを測角することを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。

請求項13

複数の素子アンテナを有する複数のサブアレイアンテナのそれぞれと接続されている複数の和信号生成部が、それぞれのサブアレイアンテナが有している複数の素子アンテナの信号についての和信号を生成し、前記複数のサブアレイアンテナのそれぞれと接続されている複数の差信号生成部が、それぞれのサブアレイアンテナが有している複数の素子アンテナの信号についての差信号を生成し、測角部が、前記複数の和信号生成部により生成された和信号と、前記複数の差信号生成部により生成された差信号とを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う目標測角方法。

技術分野

0001

この発明は、目標測角するレーダ装置及び目標測角方法に関するものである。

背景技術

0002

以下の非特許文献1には、目標を測角するレーダ装置として、複数のサブアレイアンテナが分散して配置されている分散アレイアンテナを有するレーダ装置が開示されている。
非特許文献1に開示されているレーダ装置は、DBF(Digital Beam Forming)処理を実施してマルチビームを生成し、マルチビームから目標を検出している。
そして、非特許文献1に開示されているレーダ装置は、検出した目標が存在している仰角方向及び方位角方向のそれぞれを測角している。

先行技術

0003

“Distributed Array Radar”, R.C.HEIMILLER, J.E. BELYEA, P.G. TOMLINSON

発明が解決しようとする課題

0004

非特許文献1に開示されているレーダ装置では、複数のサブアレイアンテナが配置される場所などの制約によっては、複数のサブアレイアンテナのうち、一部のサブアレイアンテナが有する素子アンテナの本数が少なくなることがある。
一部のサブアレイアンテナが有する素子アンテナの本数が少ない場合には、アンテナパターングレーティングローブ(以下、「GL」と称する)が発生することがある。
アンテナパターンにGLが発生している場合、GLが発生していない場合よりも、目標の測角値の誤差が大きくなってしまうという課題があった。

0005

この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、アンテナパターンにGLが発生している場合でも、測角値の誤差の拡大を抑えることができるレーダ装置及び目標測角方法を得ることを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

この発明に係るレーダ装置は、複数の素子アンテナを有する複数のサブアレイアンテナと、複数のサブアレイアンテナのそれぞれと接続されており、それぞれのサブアレイアンテナが有している複数の素子アンテナの信号についての和信号を生成する複数の和信号生成部と、複数のサブアレイアンテナのそれぞれと接続されており、それぞれのサブアレイアンテナが有している複数の素子アンテナの信号についての差信号を生成する複数の差信号生成部と、複数の和信号生成部により生成された和信号と、複数の差信号生成部により生成された差信号とを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う測角部とを備えるようにしたものである。

発明の効果

0007

この発明によれば、複数の和信号生成部により生成された和信号と、複数の差信号生成部により生成された差信号とを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う測角部を備えるように、レーダ装置を構成した。したがって、この発明に係るレーダ装置は、アンテナパターンにGLが発生している場合でも、測角値の誤差の拡大を抑えることができる。

図面の簡単な説明

0008

実施の形態1に係るレーダ装置を示す構成図である。
図1に示すレーダ装置の信号処理装置10のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
信号処理装置10がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。
信号処理装置10がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合の処理手順である目標測角方法の一部を示すフローチャートである。
和信号のみを用いるビームフォーマ測角と、サブアレイ開口でのモノパルス測角との比較結果を示す説明図である。
和信号のみを用いるビームフォーマ測角での測角値の誤差分布と、モノパルス測角での測角値の誤差分布と、測角部14によるビームフォーマ測角での測角値の誤差分布とを示す説明図である。
実施の形態1に係る他のレーダ装置を示す構成図である。
実施の形態1に係る他のレーダ装置を示す構成図である。
実施の形態2に係るレーダ装置の測角部14を示す構成図である。
実施の形態3に係るレーダ装置を示す構成図である。
実施の形態4に係るレーダ装置を示す構成図である。
実施の形態5に係るレーダ装置を示す構成図である。

実施例

0009

以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。

0010

実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るレーダ装置を示す構成図である。
図2は、図1に示すレーダ装置の信号処理装置10のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
図1に示すレーダ装置は、電波送信処理及び電波の受信処理の双方を実施することが可能であるが、電波の受信処理に特徴があるため、電波の受信処理を実施する構成を開示している。電波の送信処理を実施する構成については、一般的なレーダ装置と同様であるため、図1において、記載を省略している。

0011

図1及び図2において、分散アレイアンテナ1は、複数のサブアレイアンテナ1−1〜1−Nが分散して配置されているアンテナである。Nは2以上の整数である。
サブアレイアンテナ1−n(n=1,・・・,N)は、複数の素子アンテナを有している。
複数のサブアレイアンテナ1−1〜1−Nが配置される間隔は、等間隔であってもよいし、不等間隔であってもよい。複数のサブアレイアンテナ1−1〜1−Nが配置される間隔が、不等間隔であれば、GLの影響を低減することができる。
図1に示すレーダ装置は、複数のサブアレイアンテナ1−1〜1−Nが1次元に配置されている。しかし、これに限るものではなく、複数のサブアレイアンテナ1−1〜1−Nは、2次元に配置されていてもよい。
RF(Radio Frequency)部2−1〜2−Nは、サブアレイアンテナ1−1〜1−Nのそれぞれと接続されている。
RF部2−nは、サブアレイアンテナ1−nが有している複数の素子アンテナの受信信号のそれぞれを検波し、検波したそれぞれの受信信号の増幅等を行う。
RF部2−nは、増幅等を行った後のそれぞれの受信信号を和信号生成部3−n及び差信号生成部4−nのそれぞれに出力する。

0012

和信号生成部3−1〜3−Nは、RF部2−1〜2−Nのそれぞれと接続されており、例えば、加算器又は合成器によって実現される。
和信号生成部3−nは、RF部2−nから出力された複数の素子アンテナの受信信号についての和信号Σを生成する。
和信号生成部3−nは、例えば、RF部2−nから出力された複数の素子アンテナの受信信号の位相が、後述するサブアレイビーム方向同相になるように、複数の素子アンテナの受信信号を合成することで和信号Σnを生成する。
和信号生成部3−nは、生成した和信号Σnをアナログデジタル変換器(以下、「AD変換器」と称する)7−nに出力する。

0013

差信号生成部4−1〜4−Nは、RF部2−1〜2−Nのそれぞれと接続されている。 差信号生成部4−nは、仰角方向差信号生成部5−n及び方位角方向差信号生成部6−nを備えている。
差信号生成部4−nは、RF部2−nから出力された複数の素子アンテナの受信信号についての差信号を生成する。

0014

仰角方向差信号生成部5−1〜5−Nは、RF部2−1〜2−Nのそれぞれと接続されており、例えば、加算器又は合成器と、差分器とによって実現される。
仰角方向差信号生成部5−nは、サブアレイアンテナ1−nの開口を仰角方向に2分割する。
仰角方向差信号生成部5−nは、2分割した一方の開口に対応する複数の素子アンテナの受信信号の位相がサブアレイビーム方向で同相になるように、一方の開口に対応する複数の素子アンテナの受信信号を合成することで第1の和信号Σele,1,nを生成する。
仰角方向差信号生成部5−nは、2分割した他方の開口に対応する複数の素子アンテナの受信信号の位相がサブアレイビーム方向で同相になるように、他方の開口に対応する複数の素子アンテナの受信信号を合成することで第2の和信号Σele,2,nを生成する。
仰角方向差信号生成部5−nは、第1の和信号Σele,1,nと第2の和信号Σele,2,nとの差分を差信号Δele,nとして算出し、差信号Δele,nをAD変換器8−nに出力する。

0015

方位角方向差信号生成部6−1〜6−Nは、RF部2−1〜2−Nのそれぞれと接続されており、例えば、加算器又は合成器と、差分器とによって実現される。
方位角方向差信号生成部6−nは、サブアレイアンテナ1−nの開口を方位角方向に2分割する。
方位角方向差信号生成部6−nは、2分割した一方の開口に対応する複数の素子アンテナの受信信号の位相がサブアレイビーム方向で同相になるように、一方の開口に対応する複数の素子アンテナの受信信号を合成することで第1の和信号Σazi,1,nを生成する。
方位角方向差信号生成部6−nは、2分割した他方の開口に対応する複数の素子アンテナの受信信号の位相がサブアレイビーム方向で同相になるように、他方の開口に対応する複数の素子アンテナの受信信号を合成することで第2の和信号Σazi,2,nを生成する。
方位角方向差信号生成部6−nは、第1の和信号Σazi,1,nと第2の和信号Σazi,2,nとの差分を差信号Δazi,nとして算出し、差信号Δazi,nをAD変換器9−nに出力する。

0016

AD変換器7−1〜7−Nは、和信号生成部3−1〜3−Nのそれぞれと接続されている。
AD変換器7−nは、和信号生成部3−nにより生成された和信号Σnをアナログ信号からデジタル信号に変換する。
AD変換器7−nは、デジタル信号をデジタル和信号Σnとして信号処理装置10に出力する。
ここでは、説明の簡単化のため、和信号生成部3−nにより生成されたアナログの和信号と、AD変換器7−nから出力されたデジタル和信号とを同じ「Σn」の記号で表すものとする。

0017

AD変換器8−1〜8−Nは、仰角方向差信号生成部5−1〜5−Nのそれぞれと接続されている。
AD変換器8−nは、仰角方向差信号生成部5−nにより生成された差信号Δele,nをアナログ信号からデジタル信号に変換する。
AD変換器8−nは、デジタル信号をデジタル差信号Δele,nとして信号処理装置10に出力する。
ここでは、説明の簡単化のため、仰角方向差信号生成部5−nにより生成されたアナログの差信号と、AD変換器8−nから出力されたデジタル差信号とを同じ「Δele,n」の記号で表すものとする。

0018

AD変換器9−1〜9−Nは、方位角方向差信号生成部6−1〜6−Nのそれぞれと接続されている。
AD変換器9−nは、方位角方向差信号生成部6−nにより生成された差信号Δazi,nをアナログ信号からデジタル信号に変換する。
AD変換器9−nは、デジタル信号をデジタル差信号Δazi,nとして信号処理装置10に出力する。
ここでは、説明の簡単化のため、方位角方向差信号生成部6−nにより生成されたアナログの差信号と、AD変換器9−nから出力されたデジタル差信号とを同じ「Δazi,n」の記号で表すものとする。

0019

信号処理装置10は、レーダ信号処理部11、マルチビーム生成部12、目標検出部13及び測角部14を備えている。
レーダ信号処理部11は、例えば、図2に示すレーダ信号処理回路21によって実現される。
レーダ信号処理部11は、AD変換器7−1〜7−Nから出力されたデジタル和信号Σ1〜Σn、AD変換器8−1〜8−Nから出力されたデジタル差信号Δele,1〜Δele,N及びAD変換器9−1〜9−Nから出力されたデジタル差信号Δazi,1〜Δazi,Nのそれぞれを入力する。
レーダ信号処理部11は、デジタル和信号Σ1〜Σn、デジタル差信号Δele,1〜Δele,N及びデジタル差信号Δazi,1〜Δazi,Nに対して、各種の信号処理を実施する。

0020

各種の信号処理としては、例えば、以下に示す公知の処理が考えられ、レーダ信号処理部11は、以下の処理の1つ以上を実施する。
処理負荷を軽減するためのデシメーション処理
目標信号の利得を稼ぐためのパルス圧縮処理
・目標信号の利得を稼ぐためのヒット積分処理
クラッタ抑圧するためのMTI(Moving Target Indicator)処理
干渉波を抑圧するためのSLC(Side Lobe Clutter)処理

0021

ここでは、説明の簡単化のため、AD変換器7−nから出力されたデジタル和信号と、レーダ信号処理部11による信号処理後のデジタル和信号とを同じ「Σn」の記号で表すものとする。
また、AD変換器8−nから出力されたデジタル差信号と、レーダ信号処理部11による信号処理後のデジタル差信号とを同じ「Δele,n」の記号で表すものとする。
また、AD変換器9−nから出力されたデジタル差信号と、レーダ信号処理部11による信号処理後のデジタル差信号とを同じ「Δazi,n」の記号で表すものとする。
レーダ信号処理部11は、信号処理後のデジタル和信号Σnをマルチビーム生成部12及び測角部14のそれぞれに出力する。
レーダ信号処理部11は、信号処理後のデジタル差信号Δele,n及び信号処理後のデジタル差信号Δazi,nのそれぞれを測角部14に出力する。

0022

マルチビーム生成部12は、例えば、図2に示すマルチビーム生成回路22によって実現される。
マルチビーム生成部12は、レーダ信号処理部11による信号処理後のデジタル和信号Σ1〜Σnから、複数のDBFビームを含むマルチビームを生成する。
目標検出部13は、例えば、図2に示す目標検出回路23によって実現される。
目標検出部13は、マルチビーム生成部12により生成されたマルチビームから目標を検出する処理を実施して、目標の有無を判定する。

0023

測角部14は、例えば、図2に示す測角回路24によって実現される。
測角部14は、目標検出部13の判定結果が、目標が有る旨を示しているとき、目標のビームフォーマ測角を行う。
測角部14は、例えば、レーダ信号処理部11による信号処理後のデジタル和信号Σ1〜Σn及びレーダ信号処理部11による信号処理後のデジタル差信号Δele,1〜Δele,N,Δazi,1〜Δazi,Nを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う。

0024

図1では、信号処理装置10の構成要素であるレーダ信号処理部11、マルチビーム生成部12、目標検出部13及び測角部14のそれぞれが、図2に示すような専用のハードウェアで実現されるものを想定している。即ち、信号処理装置10が、レーダ信号処理回路21、マルチビーム生成回路22、目標検出回路23及び測角回路24で実現されるものを想定している。
ここで、レーダ信号処理回路21、マルチビーム生成回路22、目標検出回路23及び測角回路24のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路プログラム化したプロセッサ並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific IntegratedCircuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、又は、これらを組み合わせたものが該当する。

0025

信号処理装置10の構成要素は、専用のハードウェアで実現されるものに限るものではなく、信号処理装置10がソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現されるものであってもよい。
ソフトウェア又はファームウェアは、プログラムとして、コンピュータのメモリに格納される。コンピュータは、プログラムを実行するハードウェアを意味し、例えば、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置処理装置演算装置マイクロプロセッサマイクロコンピュータ、プロセッサ、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)が該当する。
図3は、信号処理装置10がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。
信号処理装置10がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合、レーダ信号処理部11、マルチビーム生成部12、目標検出部13及び測角部14の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムがメモリ31に格納される。そして、コンピュータのプロセッサ32がメモリ31に格納されているプログラムを実行する。
図4は、信号処理装置10がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される場合の処理手順である目標測角方法の一部を示すフローチャートである。

0026

また、図2では、信号処理装置10の構成要素のそれぞれが専用のハードウェアで実現される例を示し、図3では、信号処理装置10がソフトウェア又はファームウェアなどで実現される例を示している。しかし、これは一例に過ぎず、信号処理装置10における一部の構成要素が専用のハードウェアで実現され、残りの構成要素がソフトウェア又はファームウェアなどで実現されるものであってもよい。

0027

次に、図1に示すレーダ装置の動作について説明する。
分散して配置されているサブアレイアンテナ1−1〜1−Nのそれぞれは、複数の素子アンテナを有している。
サブアレイアンテナ1−n(n=1,・・・,N)が有している複数の素子アンテナのそれぞれは、測角対象の目標に反射された電波を受信し、電波の受信信号をRF部2−nに出力する。
RF部2−nは、サブアレイアンテナ1−nが有している複数の素子アンテナから受信信号を受けると、それぞれの受信信号を検波し、検波したそれぞれの受信信号の増幅等を行う。
RF部2−nは、増幅等を行った後のそれぞれの受信信号を和信号生成部3−n、仰角方向差信号生成部5−n及び方位角方向差信号生成部6−nのそれぞれに出力する。

0028

和信号生成部3−nは、RF部2−nから複数の受信信号を受けると、複数の受信信号の位相がサブアレイビーム方向で同相になるように、複数の受信信号を荷重合成することで、和信号Σnを生成する。
サブアレイビーム方向を示す情報は、例えば、和信号生成部3−nの内部メモリ、仰角方向差信号生成部5−nの内部メモリ及び方位角方向差信号生成部6−nの内部メモリに格納されている。
サブアレイビーム方向は、例えば、測角対象の目標が存在している可能性が高い方向であって、目標を探索したい方向である。サブアレイビーム方向は、例えば、図示せぬ外部の装置が変更できるようにしてもよい。
和信号生成部3−nは、生成した和信号ΣnをAD変換器7−nに出力する。

0029

仰角方向差信号生成部5−nは、サブアレイアンテナ1−nの開口を仰角方向に2分割する。
以下、説明の便宜上、仰角方向に2分割した一方の開口を「第1の開口」と称し、分割した他方の開口を「第2の開口」と称する。
仰角方向差信号生成部5−nは、RF部2−nから出力された複数の受信信号のうち、第1の開口に対応する複数の素子アンテナの受信信号の位相がサブアレイビーム方向で同相になるように、第1の開口に対応する複数の素子アンテナの受信信号を荷重合成することで、第1の和信号Σele,1,nを生成する。
また、仰角方向差信号生成部5−nは、第2の開口に対応する複数の素子アンテナの受信信号の位相がサブアレイビーム方向で同相になるように、第2の開口に対応する複数の素子アンテナの受信信号を荷重合成することで、第2の和信号Σele,2,nを生成する。
仰角方向差信号生成部5−nは、第1の和信号Σele,1,nと第2の和信号Σele,2,nとの差分を差信号Δele,nとして算出し、差信号Δele,nをAD変換器8−nに出力する。

0030

方位角方向差信号生成部6−nは、サブアレイアンテナ1−nの開口を方位角方向に2分割する。
以下、説明の便宜上、方位角方向に2分割した一方の開口を「第3の開口」と称し、分割した他方の開口を「第4の開口」と称する。
方位角方向差信号生成部6−nは、RF部2−nから出力された複数の受信信号のうち、第3の開口に対応する複数の素子アンテナの受信信号の位相がサブアレイビーム方向で同相になるように、第3の開口に対応する複数の素子アンテナの受信信号を荷重合成することで、第1の和信号Σazi,1,nを生成する。
方位角方向差信号生成部6−nは、第4の開口に対応する複数の素子アンテナの受信信号の位相がサブアレイビーム方向で同相になるように、第4の開口に対応する複数の素子アンテナの受信信号を荷重合成することで、第2の和信号Σazi,2,nを生成する。
方位角方向差信号生成部6−nは、第1の和信号Σazi,1,nと第2の和信号Σazi,2,nとの差分を差信号Δazi,nとして算出し、差信号Δazi,nをAD変換器9−nに出力する。

0031

AD変換器7−nは、和信号生成部3−nから和信号Σnを受けると、和信号Σnをアナログ信号からデジタル信号に変換する。
AD変換器7−nは、デジタル信号をデジタル和信号Σnとしてレーダ信号処理部11に出力する。
AD変換器8−nは、仰角方向差信号生成部5−nから差信号Δele,nを受けると、差信号Δele,nをアナログ信号からデジタル信号に変換する。
AD変換器8−nは、デジタル信号をデジタル差信号Δele,nとしてレーダ信号処理部11に出力する。
AD変換器9−nは、方位角方向差信号生成部6−nから差信号Δazi,nを受けると、差信号Δazi,nをアナログ信号からデジタル信号に変換する。
AD変換器9−nは、デジタル信号をデジタル差信号Δazi,nとしてレーダ信号処理部11に出力する。

0032

レーダ信号処理部11は、デジタル和信号Σ1〜Σn、デジタル差信号Δele,1〜Δele,N及びデジタル差信号Δazi,1〜Δazi,Nに対して、各種の信号処理を実施する(図4のステップST1)。
レーダ信号処理部11は、信号処理後のデジタル和信号Σnをマルチビーム生成部12及び測角部14のそれぞれに出力する。
レーダ信号処理部11は、信号処理後のデジタル差信号Δele,n及び信号処理後のデジタル差信号Δazi,nのそれぞれを測角部14に出力する。

0033

マルチビーム生成部12は、レーダ信号処理部11から信号処理後のデジタル和信号Σnを受けると、信号処理後のデジタル和信号Σ1〜Σnに対するDBF処理を実施する。
マルチビーム生成部12は、DBF処理を実施することで得られるDBFビームを複数含むマルチビームを生成する(図4のステップST2)。DBF処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
マルチビーム生成部12により生成されるマルチビームは、分散アレイアンテナ1の全体のアンテナ開口(以下、「分散開口」と称する)と同じサイズのビーム幅を有するビームである。
したがって、マルチビームは、サブアレイアンテナ1−n単体のサブアレイビームよりも、シャープかつ利得が高いビームである。
DBF処理は、デジタル処理であるため、複数の方位にDBFビームを同時に生成することができる。マルチビーム生成部12が、マルチビーム内を複数のDBFビームで埋め尽くすことで、マルチビームの利得を高めることができる。

0034

目標検出部13は、例えば、公知のCFAR(Constant False Alarm Rate)処理を実施することで、マルチビームから目標を検出する処理を実施して、目標の有無を判定する(図4のステップST3)。
目標検出部13は、目標の有無を示す判定結果を測角部14に出力する。

0035

測角部14は、目標検出部13の判定結果が、目標が有る旨を示しているとき(図4のステップST4:YESの場合)、目標のビームフォーマ測角を行う(図4のステップST5)。
測角部14は、目標検出部13の判定結果が、目標が無い旨を示している場合(図4のステップST4:NOの場合)、処理負荷の軽減を図るため、目標のビームフォーマ測角を行わない。
目標のビームフォーマ測角は、分散開口を用いる測角である。
測角部14によるビームフォーマ測角は、サブアレイアンテナ1−1〜1−Nのそれぞれに対応するサブアレイビーム内で、デジタル和信号Σ1〜Σn及びデジタル差信号Δele,1〜Δele,N,Δazi,1〜Δazi,Nを用いて、目標を探索して、目標を測角するものである。
以下、測角部14による目標の測角処理を具体的に説明する。

0036

測角部14は、以下の式(1)において、仰角方向を示すθ及び方位角方向を示すφのそれぞれを変更しながら、右辺の値が最大になるθとφを探索する。



式(1)において、θΣΔBFハットは、右辺の値が最大になるときのθであって、目標の仰角方向の探索結果である。
φΣΔBFハットは、右辺の値が最大になるときのφであって、目標の方位角方向の探索結果である。
明細書の文章中では、電子出願の関係上、「θ」,「φ」の上に“^”の記号を付することができないため、θΣΔBFハット及びφΣΔBFハットのように表記している。

0037

RΣΔΣΔチルダは、デジタル和信号Σ1〜Σn、デジタル差信号Δele,1〜Δele,N及びデジタル差信号Δazi,1〜Δazi,Nにおいて、目標が検出されたレンジ複素振幅及びドップラ周波数の複素振幅を要素とする相関行列である。相関行列RΣΔΣΔチルダ自体は、公知の行列であるため、詳細な説明を省略する。目標が検出されたレンジは、レーダ装置から目標まで距離である。
明細書の文章中では、電子出願の関係上、「R」の上に“〜”の記号を付することができないため、RΣΔΣΔチルダのように表記している。
目標が検出されたレンジ及びドップラ周波数のそれぞれは、一般的に、目標検出部13によって、目標の検出処理が実施される際に算出されるため、測角部14は、目標検出部13からレンジ及びドップラ周波数を取得するようにしてもよい。
また、測角部14が、目標の検出処理を実施して、レンジ及びドップラ周波数を算出するようにしてもよい。

0038

aΣΔ(θ,φ)は、(θ,φ)の方向に対するデジタル和信号Σ1〜Σn、デジタル差信号Δele,1〜Δele,N及びデジタル差信号Δazi,1〜Δazi,Nの理論的相対振幅及び相対位相を要素とするステアリングベクトルである。
aΣΔ(θ,φ)は、サブアレイアンテナ1−1〜1−Nの配置、サブアレイアンテナ1−1〜1−Nが有する素子アンテナの配置及びサブアレイアンテナ1−1〜1−Nにより受信される信号の周波数などの既知情報から算出することが可能である。
Hは、複素共役転置を示す記号である。

0039

ステアリングベクトルaΣΔは、以下の式(2)のように表される。



式(2)において、Tは、転置を示す記号である。
aΣΔは、以下の式(3)のように表され、aΔeleは、以下の式(4)のように表され、aΔaziは、以下の式(5)のように表される。



式(3)〜(5)において、右辺のそれぞれのベクトルは、デジタル和信号Σ1〜Σn、デジタル差信号Δele,1〜Δele,N又はデジタル差信号Δazi,1〜Δazi,Nの理論的な相対振幅及び相対位相に対応している。

0040

以上により、測角部14によって、目標の仰角方向の探索結果θΣΔBFハットと、目標の方位角方向の探索結果φΣΔBFハットとが得られる。
以下、測角部14による目標の測角処理において、デジタル和信号Σ1〜Σn及びデジタル差信号Δele,1〜Δele,N,Δazi,1〜Δazi,Nを用いているために、GLに伴う測角精度の劣化が低減される原理について説明する。

0041

複数のサブアレイアンテナが配置されている分散アレイアンテナを用いる目標の測角処理では、大開口である分散開口の特性を有効活用することで、測角精度を向上させる手法がとられる。
例えば、以下の非特許文献2には、複数のサブアレイアンテナが有している複数の素子アンテナの受信信号についての和信号のみを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う測角処理が開示されている。
[非特許文献2]
間 信良、“アダプティブアンテナ技術、”オーム社、2003.

0042

以下の非特許文献3には、サブアレイアンテナが有している複数の素子アンテナの受信信号についての差信号をそれぞれ生成し、差信号を用いて、サブアレイアンテナの開口であるサブアレイ開口でのモノパルス測角を行う測角処理が開示されている。
[非特許文献3]
吉田 孝、“改訂レーダ技術、”コロナ社、1996.

0043

図5は、和信号のみを用いるビームフォーマ測角と、サブアレイ開口でのモノパルス測角との比較結果を示す説明図である。
図6は、和信号のみを用いるビームフォーマ測角での測角値の誤差分布と、モノパルス測角での測角値の誤差分布と、測角部14によるビームフォーマ測角での測角値の誤差分布とを示す説明図である。

0044

和信号のみを用いるビームフォーマ測角は、原理的に大開口な分散開口を用いる測角処理であるため測角精度が高い。
しかし、複数のサブアレイアンテナのうち、一部のサブアレイアンテナが有する素子アンテナの本数が少ない場合、アンテナパターンにGLが発生することがある。和信号のみを用いるビームフォーマ測角は、GLが発生している場合、GLが発生している方位を、目標が存在している方位であると誤検出してしまうことがある。
和信号のみを用いるビームフォーマ測角は、GLが発生している方位を、目標が存在している方位であると誤検出することで、図6に示すように、目標方位の誤差分布のほかに、GLが発生している方位にも誤差分布が生じる測角処理結果となる。

0045

サブアレイ開口でのモノパルス測角は、分散開口での測角処理ではなく、サブアレイ開口での測角処理となる。よって、目標の探索範囲がサブアレイビーム内であり、かつ、大開口での測角処理ではないため、測角処理がGLの影響を受けない。
ただし、サブアレイ開口の開口長は、分散開口の開口長よりも狭いため、図6に示すように、サブアレイ開口でのモノパルス測角は、目標方位の誤差分布が、和信号のみを用いるビームフォーマ測角での目標方位の誤差分布よりも広がってしまう。

0046

上より、和信号のみを用いるビームフォーマ測角と、サブアレイ開口でのモノパルス測角とは、一長一短がある。
測角部14によるビームフォーマ測角は、和信号のみを用いるビームフォーマ測角のメリットと、サブアレイ開口でのモノパルス測角のメリットとが得られるように、和信号と差信号の双方を用いて、ビームフォーマ測角を行っている。
測角部14によるビームフォーマ測角は、和信号と差信号の双方を用いて、ビームフォーマ測角を行うことで、図6に示すように、GL方位の誤差分布が発生することなく、目標方位の誤差分布が狭くなり、高い測角精度が得られる。

0047

以上の実施の形態1は、複数の和信号生成部3−1〜3−Nにより生成された和信号と、複数の差信号生成部4−1〜4−Nにより生成された差信号とを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う測角部14を備えるように、レーダ装置を構成した。したがって、レーダ装置は、アンテナパターンにGLが発生している場合でも、測角値の誤差の拡大を抑えることができる。

0048

図1に示すレーダ装置では、差信号生成部4−n(n=1,・・・,N)が、仰角方向差信号生成部5−n及び方位角方向差信号生成部6−nを備えているものを示している。
しかし、これは一例に過ぎず、図7に示すように、差信号生成部4−nが、方位角方向差信号生成部6−nのみを備えるレーダ装置であってもよい。また、図8に示すように、差信号生成部4−nが、仰角方向差信号生成部5−nのみを備えるレーダ装置であってもよい。
図7及び図8は、実施の形態1に係る他のレーダ装置を示す構成図である。

0049

差信号生成部4−nが、方位角方向差信号生成部6−nのみを備える場合、AD変換器8−nは、不要である。測角部14は、デジタル和信号Σ1〜Σn及びデジタル差信号Δazi,1〜Δazi,Nを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う。
測角部14が、デジタル和信号Σ1〜Σn及びデジタル差信号Δazi,1〜Δazi,Nを用いる場合、ステアリングベクトルaΣΔは、以下の式(6)のように表される。

0050

差信号生成部4−nが、仰角方向差信号生成部5−nのみを備える場合、AD変換器9−nは、不要である。測角部14は、デジタル和信号Σ1〜Σn及びデジタル差信号Δele,1〜Δele,Nを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う。
測角部14が、デジタル和信号Σ1〜Σn及びデジタル差信号Δele,1〜Δele,Nを用いる場合、ステアリングベクトルaΣΔは、以下の式(7)のように表される。

0051

差信号生成部4−nが、方位角方向差信号生成部6−n又は仰角方向差信号生成部5−nのいずれか1つを備える場合でも、デジタル和信号Σ1〜Σnのみを用いて、ビームフォーマ測角を行う場合よりも、GLの発生に伴う測角値の誤差の拡大を抑えることができる。

0052

図7に示すレーダ装置では、差信号生成部4−nが、方位角方向差信号生成部6−nのみを備え、図8に示すレーダ装置では、差信号生成部4−nが、仰角方向差信号生成部5−nのみを備えている。
しかし、これは一例に過ぎず、複数の差信号生成部4−1〜4−Nのうち、方位角方向差信号生成部のみを備える差信号生成部と、仰角方向差信号生成部のみを備える差信号生成部とが混在していてもよい。

0053

図1に示すレーダ装置では、サブアレイアンテナ1−1〜1−Nのそれぞれが、複数の素子アンテナを有している。
それぞれのサブアレイアンテナ1−1〜1−Nが有する素子アンテナの本数は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
それぞれのサブアレイアンテナ1−1〜1−Nが有する素子アンテナの本数が異なる場合、ベクトルaΣΔ、ベクトルaΔele及びベクトルaΔaziにおけるそれぞれの要素の振幅値は、素子アンテナの本数の差異が反映された値である。素子アンテナの本数の差異としては、それぞれのサブアレイアンテナ1−1〜1−Nにおける信号対雑音比の差異が考えられる。

0054

図1に示すレーダ装置では、測角部14が、目標の仰角方向及び方位角方向の双方を測角している。しかし、これに限るものではなく、測角部14が、目標の仰角方向又は方位角方向のいずれかを測角するものであってもよい。

0055

実施の形態2.
図1に示すレーダ装置では、複数の和信号生成部3−1〜3−Nにより生成された和信号と、複数の差信号生成部4−1〜4−Nにより生成された差信号とを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う測角部14を備えている。
実施の形態2では、測角部14が、図9に示すように、第1の測角処理部41、探索範囲設定部42及び第2の測角処理部43を備えるレーダ装置について説明する。

0056

図9は、実施の形態2に係るレーダ装置の測角部14を示す構成図である。図9に示す測角部14以外のレーダ装置の構成は、図1と同様である。
図9において、第1の測角処理部41は、複数のサブアレイアンテナ1−1〜1−Nのそれぞれに対応するサブアレイビーム内で、目標の探索方向を第1の刻み幅切り替える。
第1の測角処理部41は、目標の探索方向を第1の刻み幅で切り替えながら、デジタル和信号Σ1〜Σn及びデジタル差信号Δele,1〜Δele,N,Δazi,1〜Δazi,Nを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う。
第1の刻み幅は、DBFビームのビーム幅と概ね等しい幅である。したがって、目標の探索方向を第1の刻み幅で切り替える目標の探索は、粗い探索であり、第1の測角処理部41の測角処理は、粗測角処理である。

0057

探索範囲設定部42は、第1の測角処理部41により行われたビームフォーマ測角の測角結果を用いて、目標の探索範囲を設定する。
探索範囲設定部42は、目標の探索範囲における仰角方向の探索中心として、例えば、第1の測角処理部41の測角結果が示す仰角方向θΣΔBFハットを設定する。また、探索範囲設定部42は、目標の探索範囲における方位角方向の探索中心として、例えば、第1の測角処理部41の測角結果が示す方位角方向φΣΔBFハットを設定する。
探索範囲の広さは、第1の刻み幅よりも広ければよく、サブアレイビームのビーム幅よりも狭い。

0058

第2の測角処理部43は、探索範囲設定部42により設定された探索範囲内で、目標の探索方向を第2の刻み幅で切り替える。
第2の測角処理部43は、目標の探索方向を第2の刻み幅で切り替えながら、デジタル和信号Σ1〜Σn及びデジタル差信号Δele,1〜Δele,N,Δazi,1〜Δazi,Nを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う。
第2の刻み幅は、第1の刻み幅よりも細かい刻み幅である。

0059

次に、図9に示す測角部14の動作について説明する。
図9に示す測角部14以外は、図1に示すレーダ装置と同様であるため説明を省略する。
第1の測角処理部41は、目標検出部13の判定結果が、目標が有る旨を示しているとき、目標のビームフォーマ測角を行う。
第1の測角処理部41は、それぞれのサブアレイビーム内で、目標の探索方向を第1の刻み幅で切り替えながら、デジタル和信号Σ1〜Σn及びデジタル差信号Δele,1〜Δele,N,Δazi,1〜Δazi,Nを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う。
第1の測角処理部41でのビームフォーマ測角は、上記の式(1)において、仰角方向を示すθ及び方位角方向を示すφのそれぞれを、第1の刻み幅で切り替えるものである。
第1の測角処理部41の測角処理は、粗測角処理であるため、演算負荷が小さいが、第1の測角処理部41の測角結果は、大きな誤差を含んでいる。

0060

探索範囲設定部42は、誤差が小さな測角値を得るために、細かな探索の実施に用いる目標の探索範囲として、第1の測角処理部41により行われたビームフォーマ測角の測角結果を用いて、目標の探索範囲を設定する。
探索範囲設定部42は、目標の探索範囲における仰角方向の探索中心として、例えば、第1の測角処理部41の測角結果が示す仰角方向θΣΔBFハットを設定する。また、探索範囲設定部42は、目標の探索範囲における方位角方向の探索中心として、例えば、第1の測角処理部41の測角結果が示す方位角方向φΣΔBFハットを設定する。
探索範囲設定部42は、探索範囲の広さとして、例えば、第1の刻み幅よりも広く、サブアレイビームのビーム幅よりも狭い広さに設定する。

0061

第2の測角処理部43は、探索範囲設定部42により設定された探索範囲内で、目標の探索方向を第2の刻み幅で切り替えながら、デジタル和信号Σ1〜Σn及びデジタル差信号Δele,1〜Δele,N,Δazi,1〜Δazi,Nを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う。
第2の測角処理部43でのビームフォーマ測角は、上記の式(1)において、仰角方向を示すθ及び方位角方向を示すφのそれぞれを、第2の刻み幅で切り替えるものである。
第2の刻み幅は、第1の刻み幅よりも細かい刻み幅であるため、第2の測角処理部43の測角結果が含む誤差は小さい。
探索範囲設定部42により設定された探索範囲は、サブアレイビームのビーム幅よりも狭い広さであるため、それぞれのサブアレイビーム内で探索するよりも、演算負荷が小さい。

0062

以上の実施の形態2は、測角部14が、それぞれのサブアレイビーム内で、目標の探索方向を第1の刻み幅で切り替えながら、和信号と差信号とを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う第1の測角処理部41を備えている。
また、測角部14が、第1の測角処理部41により行われたビームフォーマ測角の測角結果を用いて、目標の探索範囲を設定する探索範囲設定部42を備えている。
さらに、測角部14が、探索範囲設定部42により設定された探索範囲内で、目標の探索方向を第2の刻み幅で切り替えながら、和信号と差信号とを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う第2の測角処理部43を備えている。
したがって、実施の形態2のレーダ装置は、実施の形態1のレーダ装置よりも演算負荷を低減することができる。また、実施の形態2のレーダ装置は、実施の形態1のレーダ装置と同様に、アンテナパターンにGLが発生している場合でも、測角値の誤差の拡大を抑えることができる。

0063

実施の形態3.
図1に示すレーダ装置では、マルチビーム生成部12が、デジタル和信号Σ1〜Σnからマルチビームを生成している。
実施の形態3では、マルチビーム生成部51が、デジタル和信号Σ1〜Σnとデジタル差信号Δele,1〜Δele,N,Δazi,1〜Δazi,Nとからマルチビームを生成するレーダ装置について説明する。

0064

図10は、実施の形態3に係るレーダ装置を示す構成図である。図10において、図1と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
マルチビーム生成部51は、例えば、図2に示すマルチビーム生成回路22によって実現される。
マルチビーム生成部51は、レーダ信号処理部11による信号処理後のデジタル和信号Σ1〜Σnとレーダ信号処理部11による信号処理後のデジタル差信号Δele,1〜Δele,N,Δazi,1〜Δazi,Nとから、複数のDBFビームを含むマルチビームを生成する。

0065

目標検出部52は、例えば、図2に示す目標検出回路23によって実現される。
目標検出部52は、マルチビーム生成部51により生成されたマルチビームから目標を検出する処理を実施し、マルチビームに含まれている複数のDBFビームの中で、目標が存在しているDBFビームを特定する。
測角部53は、例えば、図2に示す測角回路24によって実現される。
測角部53は、目標検出部52により目標が検出されると、目標検出部52により特定されたDBFビームのビーム範囲を目標の探索範囲に設定する。
測角部53は、設定した探索範囲内で、レーダ信号処理部11による信号処理後のデジタル和信号Σ1〜Σn及びデジタル差信号Δele,1〜Δele,N,Δazi,1〜Δazi,Nを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う。

0066

次に、図10に示すレーダ装置の動作について説明する。
ただし、マルチビーム生成部51、目標検出部52及び測角部53以外は、図1に示すレーダ装置と同様であるため、ここでは、マルチビーム生成部51、目標検出部52及び測角部53の動作のみを説明する。

0067

マルチビーム生成部51は、レーダ信号処理部11から信号処理後のデジタル和信号Σn及びデジタル差信号Δele,1〜Δele,N,Δazi,1〜Δazi,Nを受けると、デジタル和信号Σn及びデジタル差信号Δele,1〜Δele,N,Δazi,1〜Δazi,Nに対するDBF処理を実施する。
マルチビーム生成部51は、DBF処理を実施することで得られるDBFビームを複数含むマルチビームを生成する。
DBF処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略するが、マルチビーム生成部51が、デジタル和信号Σnだけではなく、デジタル差信号Δele,1〜Δele,N,Δazi,1〜Δazi,Nを用いるため、アンテナパターンに発生するGLを抑えることができる。

0068

目標検出部52は、例えば、公知のCFAR処理を実施することで、マルチビームから目標を検出する。
目標検出部52は、目標を検出すると、マルチビームに含まれている複数のDBFビームの中で、目標が存在しているDBFビームを特定し、特定したDBFビームの仰角方向及び方位角方向のそれぞれを測角部53に出力する。
マルチビーム生成部51によって、GLの発生が抑えられているため、目標検出部52における目標の検出精度は、図1に示す目標検出部13における目標の検出精度よりも高い。

0069

測角部53は、目標検出部52により目標が検出されると、目標検出部52により特定されたDBFビームのビーム範囲を目標の探索範囲に設定する。
測角部53は、設定した探索範囲内で、レーダ信号処理部11による信号処理後のデジタル和信号Σ1〜Σn及びデジタル差信号Δele,1〜Δele,N,Δazi,1〜Δazi,Nを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う。
測角部53でのビームフォーマ測角は、上記の式(1)において、仰角方向を示すθ及び方位角方向を示すφのそれぞれを、例えば、上記の第2の刻み幅で切り替えるものである。
測角部53により設定される探索範囲は、サブアレイビームのビーム幅よりも狭い広さであるため、それぞれのサブアレイビーム内で探索するよりも、演算負荷が小さい。

0070

以上の実施の形態3は、和信号と差信号とから、複数のDBFビームを含むマルチビームを生成するマルチビーム生成部51を備える。
また、マルチビーム生成部51により生成されたマルチビームから目標を検出する処理を実施し、マルチビームに含まれている複数のDBFビームの中で、目標が存在しているDBFビームを特定する目標検出部52を備える。
さらに、目標検出部52により特定されたDBFビームのビーム範囲を目標の探索範囲に設定し、設定した探索範囲内で、和信号と差信号とを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う測角部53を備える。
したがって、実施の形態3のレーダ装置は、アンテナパターンにGLが発生している場合でも、測角値の誤差の拡大を抑えることができる。

0071

実施の形態4.
図1に示すレーダ装置では、測角部14が、目標のビームフォーマ測角を行っている。
実施の形態4では、測角部61が、目標のビームフォーマ測角を行う代わりに、モノパルス測角を行うレーダ装置について説明する。

0072

図11は、実施の形態4に係るレーダ装置を示す構成図である。図11において、図1と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
測角部61は、例えば、図2に示す測角回路24によって実現され、モノパルス測角処理部62及び平均値処理部63を備えている。
測角部61は、複数のサブアレイアンテナ1−1〜1−Nのそれぞれに対応するサブアレイビーム内で、レーダ信号処理部11による信号処理後のデジタル和信号Σ1〜Σn及びデジタル差信号Δele,1〜Δele,N,Δazi,1〜Δazi,Nを用いて、目標のモノパルス測角を行う。
測角部61は、それぞれのサブアレイビーム内でのモノパルス測角の測角結果を重み付け平均する。

0073

モノパルス測角処理部62は、それぞれのサブアレイビーム内で、レーダ信号処理部11による信号処理後のデジタル和信号Σ1〜Σn及びデジタル差信号Δele,1〜Δele,N,Δazi,1〜Δazi,Nを用いて、目標のモノパルス測角を行う。
平均値処理部63は、モノパルス測角処理部62によるそれぞれのサブアレイビーム内でのモノパルス測角の測角結果を重み付け平均する。

0074

次に、図11に示すレーダ装置の動作について説明する。
ただし、測角部61以外は、図1に示すレーダ装置と同様であるため、ここでは、測角部61の動作のみを説明する。
モノパルス測角処理部62は、目標検出部13の判定結果が、目標が有る旨を示していれば、それぞれのサブアレイビーム内で、目標のモノパルス測角を行う。
目標のモノパルス測角は、サブアレイ開口を用いる測角である。
モノパルス測角処理部62によるモノパルス測角は、レーダ信号処理部11による信号処理後のデジタル和信号Σ1〜Σn及びデジタル差信号Δele,1〜Δele,N,Δazi,1〜Δazi,Nを用いて、目標を探索して、目標を測角するものである。
モノパルス測角自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。モノパルス測角は、GLの影響を受けない利点を有するが、目標方位の誤差分布が広いという欠点を有している。

0075

平均値処理部63は、モノパルス測角処理部62によるそれぞれのサブアレイビーム内でのモノパルス測角の測角結果を重み付け平均する。
具体的には、平均値処理部63は、それぞれのサブアレイビーム内での仰角方向の測角結果を重み付け平均する。
また、平均値処理部63は、それぞれのサブアレイビーム内での方位角方向の測角結果を重み付け平均する。
平均値処理部63が、それぞれのサブアレイビーム内でのモノパルス測角の測角結果を重み付け平均することで、目標方位の誤差分布を狭めることができる。

0076

以上の実施の形態4は、測角部61が、目標のビームフォーマ測角を行う代わりに、それぞれのサブアレイビーム内で、和信号と差信号とを用いて、目標のモノパルス測角を行う。そして、測角部61が、それぞれのサブアレイビーム内でのモノパルス測角の測角結果を重み付け平均するように、レーダ装置を構成した。したがって、実施の形態4のレーダ装置は、アンテナパターンにGLが発生している場合でも、測角値の誤差の拡大を抑えることができる。

0077

実施の形態5.
実施の形態5では、測角部61が、重み付け平均した測角結果を用いて、目標の探索範囲を設定する。そして、測角部61が、設定した探索範囲内で、レーダ信号処理部11による信号処理後のデジタル和信号Σ1〜Σnを用いて、目標のビームフォーマ測角を行うレーダ装置について説明する。

0078

図12は、実施の形態5に係るレーダ装置を示す構成図である。図12において、図1及び図11と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
探索範囲設定部64は、平均値処理部63により重み付け平均された測角結果を用いて、目標の探索範囲を設定する。
ビームフォーマ測角部65は、探索範囲設定部64により設定された探索範囲内で、レーダ信号処理部11による信号処理後のデジタル和信号Σ1〜Σnを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う。

0079

次に、図12に示すレーダ装置の動作について説明する。
ただし、探索範囲設定部64及びビームフォーマ測角部65以外は、図11に示すレーダ装置と同様であるため、ここでは、探索範囲設定部64及びビームフォーマ測角部65の動作のみを説明する。

0080

探索範囲設定部64は、平均値処理部63から重み付け平均後の測角結果を受けると、マルチビームに含まれている複数のDBFビームの中で、重み付け平均後の測角結果が示す仰角方向及び方位角方向を含むDBFビームを特定する。
探索範囲設定部64は、特定したDBFビームのビーム範囲を目標の探索範囲に設定する。

0081

ビームフォーマ測角部65は、探索範囲設定部64により設定された探索範囲内で、レーダ信号処理部11による信号処理後のデジタル和信号Σ1〜Σnを用いて、目標のビームフォーマ測角を行う。
具体的には、ビームフォーマ測角部65は、以下の式(8)において、探索範囲設定部64により設定された探索範囲内で、仰角方向を示すθ及び方位角方向を示すφのそれぞれを変更しながら、右辺の値が最大になるθとφを探索する。



式(8)において、θΣBFハットは、右辺の値が最大になるときのθであって、目標の仰角方向の探索結果である。
φΣBFハットは、右辺の値が最大になるときのφであって、目標の方位角方向の探索結果である。

0082

RΣΣチルダは、デジタル和信号Σ1〜Σnにおいて、目標が検出されたレンジの複素振幅及びドップラ周波数の複素振幅を要素とする相関行列である。相関行列RΣΣチルダ自体は、公知の行列であるため、詳細な説明を省略する。
aΣ(θ,φ)は、(θ,φ)の方向に対するデジタル和信号Σ1〜Σnの理論的な相対振幅及び相対位相を要素とするステアリングベクトルである。
aΣ(θ,φ)は、サブアレイアンテナ1−1〜1−Nの配置、サブアレイアンテナ1−1〜1−Nが有する素子アンテナの配置及びサブアレイアンテナ1−1〜1−Nにより受信される信号の周波数などの既知情報から算出することが可能である。

0083

ステアリングベクトルaΣは、以下の式(9)のように表される。



式(9)において、右辺のそれぞれのベクトルは、デジタル和信号Σ1〜Σnの理論的な相対振幅及び相対位相に対応している。

0084

以上の実施の形態5は、測角部61が、重み付け平均した測角結果を用いて、目標の探索範囲を設定し、設定した探索範囲内で、和信号を用いて、目標のビームフォーマ測角を行うように、レーダ装置を構成した。したがって、実施の形態5のレーダ装置は、実施の形態4のレーダ装置よりも、測角精度を高めることができる。

0085

なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。

0086

この発明は、目標を測角するレーダ装置及び目標測角方法に適している。

0087

1 分散アレイアンテナ、1−1〜1−Nサブアレイアンテナ、2−1〜2−N RF部、3−1〜3−N和信号生成部、4−1〜4−N差信号生成部、5−1〜5−N仰角方向差信号生成部、6−1〜6−N方位角方向差信号生成部、7−1〜7−NAD変換器、8−1〜8−N AD変換器、9−1〜9−N AD変換器、10信号処理装置、11レーダ信号処理部、12マルチビーム生成部、13目標検出部、14測角部、21 レーダ信号処理回路、22 マルチビーム生成回路、23目標検出回路、24 測角回路、31メモリ、32プロセッサ、41 第1の測角処理部、42探索範囲設定部、43 第2の測角処理部、51 マルチビーム生成部、52 目標検出部、53 測角部、61 測角部、62モノパルス測角処理部、63平均値処理部、64 探索範囲設定部、65ビームフォーマ測角部。

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