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技術 チューブセット、及びそれを備えるチューブポンプ

出願人 ニプロ株式会社
発明者 園田善之石倉弘三山口健志
出願日 2018年9月21日 (2年5ヶ月経過) 出願番号 2019-545047
公開日 2020年11月5日 (3ヶ月経過) 公開番号 WO2019-065480
状態 未査定
技術分野 体外人工臓器 往復動ポンプ(3) 回転型液体ポンプ(2)
主要キーワード 供給側コネクタ アダプタ部品 爪状部分 大略形状 外周曲面 アダプタ部材 リジェクト機構 短尺方向
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題・解決手段

ホルダハウジングに取り付ける際に装着されたか否かの判断がしやすいチューブセットを提供する。チューブセットは、液体を送るチューブポンプに備わり、ポンプチューブと、ホルダとを備え、ホルダは、可撓性を有する平板であり且つ互いに第1方向に離れて夫々位置する第1係合部及び第2係合部を有し、厚み方向に撓ませた状態で前記ハウジングに押し込まれることによって前記第1係合部及び前記第2係合部の各々に対応させて前記ハウジングに形成される第1係合溝及び第2係合溝に各々を嵌め込むことができ、且つ前記第1係合部及び前記第2係合部が第1係合溝及び第2係合溝に各々嵌まり込むことで弾性復帰して前記ハウジングに取り付けられ、ホルダの曲げ弾性率は、500MPa以上3500MPa以下である。

概要

背景

透析治療では、血液中老廃物や不要な水分を除去すべく透析装置が用いられ、透析装置には血液及び薬液等の液体を送るべくチューブポンプが備わっている。チューブポンプとしては、例えば特許文献1のチューブポンプが知られている。特許文献1のチューブポンプは、ハウジングと、ロータと、チューブと、アダプタ部品とを備えている。ハウジングは、その中にポンプヘッドが形成されており、ポンプヘッドは正面視で側方に開口部を有している。また、ポンプヘッドの中には、それに沿ってチューブが配置されると共に、チューブの内側にロータが配置されている。ロータは、回転可能に構成されており回転することによってチューブをしごいてチューブ内の液体を送るようになっている。他方、チューブには、その両端部にアダプタ部品が取り付けられており、チューブはアダプタ部品を介して血液回路供給チューブ及び排出チューブに接続されている。

このように構成されているアダプタ部品は、正面からハウジングの開口部に嵌め込んで自身をハウジングの開口部に固定することができるようになっている。より詳細に説明すると、アダプタ部品には、ハウジングに固定すべく2つの凹部を有し、またハウジングには、凹部の各々に対応させて各クリップレシーバが形成されている。アダプタ部品を正面からハウジングの開口部に嵌め込むとクリップレシーバが凹部に収まるようになっており、収まることでアダプタ部材がハウジングに固定される。このようにして、アダプタ部品をハウジングの開口部に固定することによって、アダプタ部品を介してチューブをハウジングに固定させて保持させることができる。

概要

ホルダをハウジングに取り付ける際に装着されたか否かの判断がしやすいチューブセットを提供する。チューブセットは、液体を送るチューブポンプに備わり、ポンプチューブと、ホルダとを備え、ホルダは、可撓性を有する平板であり且つ互いに第1方向に離れて夫々位置する第1係合部及び第2係合部を有し、厚み方向に撓ませた状態で前記ハウジングに押し込まれることによって前記第1係合部及び前記第2係合部の各々に対応させて前記ハウジングに形成される第1係合溝及び第2係合溝に各々を嵌め込むことができ、且つ前記第1係合部及び前記第2係合部が第1係合溝及び第2係合溝に各々嵌まり込むことで弾性復帰して前記ハウジングに取り付けられ、ホルダの曲げ弾性率は、500MPa以上3500MPa以下である。

目的

本発明では、アダプタ部材に対応するホルダをハウジングに取り付ける際に装着されたか否かの判断がしやすいチューブセットを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

液体を送るチューブポンプに備わるチューブセットであって、ハウジング内にその内周面に沿って湾曲させて配置され、前記ハウジング内に配置されるロータによってしごかれることでその中の液体が圧送されるポンプチューブと、前記ポンプチューブの両端部が接続され、前記ポンプチューブを前記ハウジングに取り付けるべく前記ハウジングに固定されるホルダとを備え、前記ホルダは、可撓性を有する平板であり且つ互いに第1方向に離れて夫々位置する第1係合部及び第2係合部を有し、厚み方向に撓ませた状態で前記ハウジングに押し込まれることによって前記第1係合部及び前記第2係合部の各々に対応させて前記ハウジングに形成される第1係合溝及び第2係合溝に各々を嵌め込むことができ、且つ前記第1係合部及び前記第2係合部が第1係合溝及び第2係合溝に各々嵌まり込むことで弾性復帰して前記ハウジングに取り付けられ、前記ホルダの曲げ弾性率は、500MPa以上3500MPa以下であるチューブセット。

請求項2

前記ホルダは、前記第1係合部の近傍に弱部を有し、厚み方向に撓みやすくなっている、請求項1に記載のチューブセット。

請求項3

前記第2係合部は、前記第1係合部に向かって縮むように弾性変形可能に構成されている、請求項1又は2に記載のチューブセット。

請求項4

前記ホルダは、前記ハウジングに取り付けられるホルダ本体部と、前記ホルダ本体部に一体的に設けられ且つ前記ポンプチューブの各端部が接続される一対のコネクタ部と、前記ホルダ本体部からその厚み方向一方に突出する押込み部を有し、前記一対のコネクタ部は、前記ホルダ本体部において第1方向に互いに離して配置され、前記押し込み部は、前記第1係合部側に位置する一方のコネクタ部と前記第1係合部との間であって且つ前記第1係合部及び前記一方のコネクタ部から離して配置されている、請求項1乃至3の何れか1項に記載のチューブセット。

請求項5

前記一対のコネクタ部は、前記ポンプチューブへの液体の給排を可能にすべく筒状に形成され、前記押込み部は、前記ホルダ本体部から厚み方向一方に離れた位置に、指を載置可能な載置面を有し、前記載置面は、そこに添えた指が前記一方のコネクタ部にも添えられるように配置されている、請求項4に記載のチューブセット。

請求項6

前記一対のコネクタ部は、前記ポンプチューブへの液体の給排を可能にすべく筒状に形成され、前記チューブの各端部は、対応するコネクタ部に挿入されて溶着されている、請求項4又は5に記載のチューブセット。

請求項7

前記一対のコネクタ部のうちの一方のコネクタ部は、前記ポンプチューブの一方端が差し込まれる第1差込口部を有し、前記一対のコネクタ部のうちの他方のコネクタ部は、前記ポンプチューブの他方端が差し込まれる第2差込口部を有し、前記第1差込口部の開口方向と前記第2差込口部の開口方向との成す角度が55°以上120°以下であり、より好ましくは60°以上90°以下である、請求項4乃至6の何れか1項に記載のチューブセット。

請求項8

前記ポンプチューブに液体を供給する供給チューブと、前記ポンプチューブから液体を排出する排出チューブと、をさらに備え、前記一方のコネクタ部は、前記供給チューブの下流端が取り付けられる供給口部を有し、前記他方のコネクタ部は、前記排出チューブの上流端が取り付けられる排出口部を有し、前記供給チューブが前記供給口部に取り付けられ且つ前記排出チューブが前記排出口部に取り付けられた状態で、前記供給チューブと前記排出チューブとが交差している、請求項7に記載のチューブセット。

請求項9

前記供給口部と前記排出口部とが離間している、請求項8に記載のチューブセット。

請求項10

前記供給口部の内部及び前記排出口部の内部は直線状に延びる筒状に形成されている、請求項8又は9に記載のチューブセット。

請求項11

前記供給チューブの下流端及び前記排出チューブの上流端は、前記ホルダ内に設けられた接続流路によって前記ポンプチューブの各端部に接続され、各前記接続流路は血液流れ正接する曲面を有する、請求項8乃至10の何れか1項に記載のチューブセット。

請求項12

請求項1乃至11の何れか1に記載のチューブセットと、前記内周面に沿って前記ポンプチューブを配置させた状態で前記ホルダが固定されることによって前記チューブセットが取り付けられる前記ハウジングと、前記ハウジング内に配置され、前記内周面に沿って配置される前記ポンプチューブをしごいてポンプチューブ内の液体を圧送する前記ロータと、を備えるチューブポンプ。

請求項13

液体を送るチューブポンプに備わるチューブセットであって、ハウジング内にその内周面に沿って湾曲させて配置され、前記ハウジング内に配置されるロータによってしごかれることで液体が圧送されるポンプチューブと、前記ポンプチューブを前記ハウジングに取り付けるべく前記ハウジングに取り付けられるホルダ本体部、および前記ホルダ本体部に設けられ前記ポンプチューブの各端部が接続される一対のコネクタ部を有するホルダと、を備え、前記一対のコネクタ部は、前記ポンプチューブへの液体の給排を行うべく筒状に形成されると共に、前記ホルダ本体において第1方向に互いに離間して配置され、前記一対のコネクタ部のうちの一方のコネクタ部は、前記ポンプチューブの一方端が差し込まれる第1差込口部を有し、前記一対のコネクタ部のうちの他方のコネクタ部は、前記ポンプチューブの他方端が差し込まれる第2差込口部を有し、前記第1差込口部の開口方向と前記第2差込口部の開口方向との成す角度が55°以上120°以下であり、より好ましくは60°以上90°以下である、チューブセット。

請求項14

液体を送るチューブポンプに備わるチューブセットであって、ハウジング内にその内周面に沿って湾曲させて配置され、前記ハウジング内に配置されるロータによってしごかれることで液体が圧送されるポンプチューブと、前記ポンプチューブを前記ハウジングに取り付けるべく前記ハウジングに取り付けられるホルダ本体部、および前記ホルダ本体部に設けられ前記ポンプチューブの各端部が接続される一対のコネクタ部を有するホルダと、前記ポンプチューブに液体を供給する供給チューブと、前記ポンプチューブから液体を排出する排出チューブと、を備え、前記一対のコネクタ部は、前記ポンプチューブへの液体の給排を行うべく筒状に形成されると共に、前記ホルダ本体において第1方向に互いに離間して配置され、前記一対のコネクタ部のうちの一方のコネクタ部は、前記供給チューブの下流端が取り付けられる供給口部を有し、前記一対のコネクタ部のうちの他方のコネクタ部は、前記排出チューブの上流端が取り付けられる排出口部を有し、前記供給チューブが前記供給口部に取り付けられ且つ前記排出チューブが前記排出口部に取り付けられた状態で、前記供給チューブと前記排出チューブとが交差している、チューブセット。

請求項15

前記供給口部と前記排出口部とが離間している、請求項14に記載のチューブセット。

請求項16

前記供給口部の内部及び前記排出口部の内部は直線状に延びる筒状に形成されている、請求項14又は15に記載のチューブセット。

請求項17

前記一対のコネクタ部のうちの一方のコネクタ部は、前記ポンプチューブの一方端が差し込まれる第1差込口部を有し、前記一対のコネクタ部のうちの他方のコネクタ部は、前記ポンプチューブの他方端が差し込まれる第2差込口部を有し、前記第1差込口部の開口方向と前記第2差込口部の開口方向との成す角度が55°以上120°以下であり、より好ましくは60°以上90°以下である、請求項14乃至16に記載のチューブセット。

請求項18

前記供給チューブの下流端及び前記排出チューブの上流端は、前記ホルダ内に設けられた接続流路によって前記ポンプチューブの各端部に接続され、各前記接続流路は血液流れに正接する曲面を有する、請求項14乃至17の何れか1項に記載のチューブセット。

請求項19

前記供給チューブの下流端の内周面及び前記排出チューブの上流端の内周面は、前記曲面と段差なく接続されている、請求項18に記載のチューブセット。

請求項20

前記ホルダ本体部は、前記ホルダ本体部の厚み方向に突出する突出部を有し、前記突出部の縁部は前記ホルダ本体部の面に近づくにつれ広がる曲面で構成され、前記一方のコネクタ部の前記第1差込口部の一部および前記他方のコネクタ部の前記第2差込口部の一部は、側面視において前記ホルダ本体部の外形線よりも外方に配置されており、前記第1差込口部の一部および前記第2差込口部の一部は前記ホルダ本体部により接続されていない、請求項13乃至19の何れか1項に記載のチューブセット。

技術分野

0001

本発明は、液体を送るチューブポンプチューブセット、及びそれを備えるチューブポンプに関する。

背景技術

0002

透析治療では、血液中老廃物や不要な水分を除去すべく透析装置が用いられ、透析装置には血液及び薬液等の液体を送るべくチューブポンプが備わっている。チューブポンプとしては、例えば特許文献1のチューブポンプが知られている。特許文献1のチューブポンプは、ハウジングと、ロータと、チューブと、アダプタ部品とを備えている。ハウジングは、その中にポンプヘッドが形成されており、ポンプヘッドは正面視で側方に開口部を有している。また、ポンプヘッドの中には、それに沿ってチューブが配置されると共に、チューブの内側にロータが配置されている。ロータは、回転可能に構成されており回転することによってチューブをしごいてチューブ内の液体を送るようになっている。他方、チューブには、その両端部にアダプタ部品が取り付けられており、チューブはアダプタ部品を介して血液回路供給チューブ及び排出チューブに接続されている。

0003

このように構成されているアダプタ部品は、正面からハウジングの開口部に嵌め込んで自身をハウジングの開口部に固定することができるようになっている。より詳細に説明すると、アダプタ部品には、ハウジングに固定すべく2つの凹部を有し、またハウジングには、凹部の各々に対応させて各クリップレシーバが形成されている。アダプタ部品を正面からハウジングの開口部に嵌め込むとクリップレシーバが凹部に収まるようになっており、収まることでアダプタ部材がハウジングに固定される。このようにして、アダプタ部品をハウジングの開口部に固定することによって、アダプタ部品を介してチューブをハウジングに固定させて保持させることができる。

先行技術

0004

特表2007−537390号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1のチューブポンプでは、前述の通りハウジングにアダプタ部材を嵌め込むことでチューブを固定することができる。また、チューブは、使用する度に交換する必要があり、ハウジングに対してチューブを着脱可能に構成する必要がある。チューブは、供給チューブ及び排出チューブと共に血液回路を構成しており、ハウジングに取付ける前からアダプタ部材を介して供給チューブ及び排出チューブに取り付けられている。それ故、チューブを交換するに際には、血液回路ごと交換する必要がある。このように構成されている特許文献1のチューブでは、血液回路の交換をしやすくるすために、アダプタ部材のハウジングに対する嵌合のしやすさが求められている。このような観点から、特許文献1のチューブポンプのアダプタ部材には、柔軟な材質が使用されている。

0006

しかし、柔軟な材料を使用すると、ハウジングにアダプタ部材を嵌め込む際、即ち装着させる際に装着感(例えば、クリック感)が得られにくく施術者自体がハウジングにアダプタ部材が的確に装着されたか否かの判断がしにくい。それ故、アダプタ部材がハウジングに十分に嵌まり込まずに固定されていないまま治療が始まり、治療中にハウジングからアダプタ部材が外れる等の誤作動を起こす可能性がある。
そこで本発明では、アダプタ部材に対応するホルダをハウジングに取り付ける際に装着されたか否かの判断がしやすいチューブセットを提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0007

液体を送るチューブポンプに備わるチューブセットであって、ハウジング内にその内周面に沿って湾曲させて配置され、前記ハウジング内に配置されるロータによってしごかれることでその中の液体が圧送されるポンプチューブと、前記ポンプチューブの両端部が接続され、前記ポンプチューブを前記ハウジングに取り付けるべく前記ハウジングに固定されるホルダとを備え、前記ホルダは、可撓性を有する平板であり且つ互いに第1方向に離れて夫々位置する第1係合部及び第2係合部を有し、厚み方向に撓ませた状態で前記ハウジングに押し込まれることによって前記第1係合部及び前記第2係合部の各々に対応させて前記ハウジングに形成される第1係合溝及び第2係合溝に各々を嵌め込むことができ、且つ前記第1係合部及び前記第2係合部が第1係合溝及び第2係合溝に各々嵌まり込むことで弾性復帰して前記ハウジングに取り付けられ、前記ホルダの曲げ弾性率は、500MPa以上3500MPa以下であるチューブセットである。

0008

本発明によれば、ホルダの係合部を係合溝に嵌め込んだ際にホルダが弾性復帰し、それが第1係合溝を規制する面に当たる等して生じる衝撃音(即ち、クリック音)、及びそれによって指に伝わる衝撃を発生させることができる。これにより、ホルダをハウジングに取り付ける際のクリック感を生じさせることができる。これにより、ホルダをハウジングに取り付ける際に装着されたか否かの判断がしやすくすることができる。

発明の効果

0009

本発明によれば、ホルダをハウジングに取り付ける際に装着されたか否かの判断をしやすくすることができる。

図面の簡単な説明

0010

本発明の第1実施形態に係るチューブポンプを正面から見た正面図である。
図1のチューブポンプに備わるチューブセットを正面から見た正面図である。
図1のチューブセットに備わるホルダを斜め上から見た斜視図である。
図1のチューブセットを切断して正面から見た断面図である。
図1のホルダの押込み部を拡大して見た拡大正面図である。
図1のチューブポンプを右側方から見た右側面図である。
本発明の第2実施形態に係るホルダの斜視図である。
(a)は図7のホルダの平面図であり、(b)図7のホルダの正面図である。
図8のIX−IX線断面図である。
本発明の第2実施形態に係るチューブセットの正面図である。
本発明の第2実施形態に係るチューブポンプの一部分を示す正面図である。
(a)は図11のXIIa−XIIa線断面図であり、(b)は図11のXIIb−XIIb線断面図である。

実施例

0011

<第1実施形態>
以下、本発明に係る実施形態のチューブポンプ1について図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる方向の概念は、説明する上で便宜上使用するものであって、発明の構成の向き等をその方向に限定するものではない。また、以下に説明するチューブポンプ1は、本発明の一実施形態に過ぎない。従って、本発明は実施形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除、変更が可能である。

0012

図1に示すチューブポンプ1は、主に血液や薬液等の液体を送るようになっており、例えば透析治療を行うための透析装置(図示せず)に備わっている。なお、透析装置は、チューブポンプ1が適用される装置の一例であり、チューブポンプ1が適用される装置は透析装置に限定されない。即ち、チューブポンプ1は、持続緩徐血液浄化血漿交換血漿吸着、及び腹水濾過濃縮等に使用する多用途血液処理装置等に適用されてもよい。一例である透析装置には、血液回路が備わっており、血液回路は、血液を動脈から取り出し血液を流し、血液中の老廃物や不要な水分を除去した後に静脈へと戻すようになっている。このような役割を果たす血液回路は、供給チューブ2及び排出チューブ3を有しており、これら2つのチューブ2,3がチューブポンプ1に繋がっている。供給チューブ2は、血管から取り出した血液が流れ込んでおり、この血液をチューブポンプ1によって排出チューブ3に送り出して静脈に戻すようになっている。このような機能を有するチューブポンプ1は、チューブセット10と、ハウジング11と、ロータ12と、カバー13とを備えている。

0013

図2に示すチューブセット10は、供給チューブ2及び排出チューブ3と共に血液回路を構成しており、ポンプチューブ21とホルダ22とを有している。ポンプチューブ21は、例えばPVC(ポリ塩化ビニル)から成る長尺円筒部材であり、その中に液体を流すことができるようになっている。また、ポンプチューブ21は、可撓性を有しており、折れたりすることなく図2に示すように大略C字状に湾曲するようになっている。更に、ポンプチューブ21は、湾曲させた状態でホルダ22に取り付けられている。

0014

図3に示すホルダ22は、ポンプチューブ21を保持してハウジング11に固定するようになっている。ホルダ22は、例えばPC(ポリカーボネイト)、PETG(ポリエチレンテレフタレート)、アクリル樹脂PVC樹脂、及びTritan(登録商標)のような硬質合成樹脂材料から成り、正面視で大略矩形状に形成されている。また、ホルダ22は、可撓性を有するべく板状に形成されており、例えば曲げ弾性率500MPa以上3500MPa以下、好ましくは1000MPa以上3000MPa以下となるように形成されている。更に詳細に説明すると、ホルダ22は、ホルダ本体部31と、一対のコネクタ部32,33と、押込み部34とを有している。ホルダ本体部31は、正面視で大略矩形状であって可撓性を有する板状部材であり、その長手方向(即ち、第1方向)の中央部分に突出部35を有している。突出部35は、ホルダ本体部31の表面31aの反対側の面である裏面31bからホルダ本体部31の厚み方向に突出している。また、ホルダ本体部31の長手方向両端部には、係合部36,37が形成されている。

0015

2つの係合部36,37は、互いに異なる形状を有しており、ホルダ本体部31の長手方向一端部(本実施形態において、上端部)に第1係合部36が形成され、長手方向他端部(本実施形態において、下端部)に第2係合部37が形成されている。第1係合部36は、ホルダ本体部31の長手方向一端部において表面31aから厚み方向に突出させて形成されており、側方から見て大略L字状になっている。なお、第1係合部36は、必ずしも表面31aから突出している必要はなく、裏面31bから突出していてもよい。また、ホルダ本体部31の長手方向一端部には、第1係合部36の他にガイド38が形成されており、ガイド38は、側方から見て大略楕円形状で且つ長手方向一端部から上方に突出している。

0016

他方、第2係合部37は、4つの爪状部分37a〜37dを有しており、4つの爪状部分37a〜37dは、ホルダ本体部31の長手方向他端部において短手方向(本実施形態では、左右方向)に間隔をあけて並べて配置されている。更に詳細に説明すると、爪状部分37a〜37dは、下方へと延在しその先端部分が側面視で大略半円筒状に形成されている。また、爪状部分37a〜37dの各々の先端側は、厚み方向一方及び他方の何れかに突出しており、爪状部分37a〜37dは、先端側が千鳥状に位置する(即ち、先端側が厚み方向一方及び他方に交互に突出する)ようにホルダ本体部31の長手方向他端部に配置されている。

0017

このように構成される第2係合部37の先端側は、側方から見て大略円形状見えるように形成されており、弾性変形可能に構成されている。即ち、爪状部分37a〜37dの大略半円筒形の部分が千鳥状に配置されているので、第2係合部37の先端側部分が上側に押されると、爪状部分37a〜37dの各々が側面視で互いに近づくように動き、第2係合部37の先端側部分が厚み方向に動いて閉じていく。これにより、第2係合部37が上方に押し上げられてホルダ本体部31が長手方向に収縮し、第1係合部36を押し下げることができる。このようにホルダ本体部31には、その長手方向両端部に係合部36,37が夫々形成されている。また、ホルダ本体部31の長手方向中間部分には、一対のコネクタ部32,33が一体的に設けられている。

0018

一対のコネクタ部32,33は、その中に液体を流すことができるように大略円筒状に形成されており、その中間部分において鈍角にて屈曲している。このような形状を有する一対のコネクタ部32,33は、その一端部分に差込口部32a,33aを有している。この差込口部32aの開口方向と差込口部33aの開口方向との成す角度は例えば47°である。差込口部32a、33aは、コネクタ部32,33の残余の部分に対して大径に形成されており、差込口部32a,33aにポンプチューブ21の各端部が差し込まれて溶着されている。また、一対のコネクタ部32,33は、他端部分に供給口部32b及び排出口部33bを有しており、供給口部32bには供給チューブ2が差し込まれて溶着され、また及び排出口部33bには排出チューブ3が差し込まれて溶着されている。これにより、供給チューブ2とポンプチューブ21とが供給側コネクタ部32によって連通し、ポンプチューブ21と排出チューブ3とが排出側コネクタ部33によって連通するようになっている(図4参照)。即ち、供給チューブ2及び排出チューブ3が一対のコネクタ部32,33及びポンプチューブ21を介して連通する。これにより、供給チューブ2の液体を供給側コネクタ部32からポンプチューブ21に供給し、ポンプチューブ21内の液体を排出側コネクタ部33から排出チューブ3へと排出することができる。

0019

また、本実施形態では、供給口部32b及び排出口部33bは、ホルダ本体部31に対して直交し、互いに平行に延びている。さらに、図4に示すように、供給口部32bの内部及び排出口部33bの内部は直線状に延びる筒状に形成されている。このような構成とすることにより、供給チューブ2及び排出チューブ3を屈曲させることなく、ホルダ本体部31に取り付けることができる。その結果、チューブ端部への応力に起因した負担が軽減される構成になっている。

0020

このように構成されている一対のコネクタ部32,33は、ホルダ本体部31においてその短尺方向に延在し且つ突出部35を挟むように長手方向に離して配置されている。このようにして配置されている一対のコネクタ部32,33は、それらをホルダ本体部31が貫通しているかの如くホルダ本体部31に一体的に設けられている。更に詳細に説明すると、一対のコネクタ部32,33は、供給側コネクタ部32を第1係合部36側に配置し、排出側コネクタ部33を第2係合部37側に配置することよって、互いに長手方向に離されている。また、一対のコネクタ部32,33は、各々の中心軸が予め定められる仮想平面(それによりチューブセット10を切断すると図4に示す断面を示す仮想平面)上に配置され、またホルダ本体部31がその仮想平面に沿うように配置されており、このように配置されるホルダ本体部31及び一対のコネクタ部32,33が一体的に成型されている。また、一対のコネクタ部32,33は、その差込口部32a,33aが互いに離れる方向、即ち上斜め方向及び下斜め方向に向いている。これにより、ポンプチューブ21を大略C字状に湾曲させた状態でその端部を差込口部32a,33aに取り付けられるようになっている。他方、一対のコネクタ部32,33の供給口部32b及び排出口部33bは、ホルダ本体部31に直交し、互いに平行に、即ち右方向に延在しており、それらに血液回路の供給チューブ2及び排出チューブ3が夫々取り付けられている。

0021

また、ホルダ本体部31の突出部35は、ホルダ本体部31の厚み方向に突出し、突出部35の縁部はホルダ本体部31の面に近づくにつれ広がる曲面で構成されている。このような構成とすることで、可撓性が小さくなり、ホルダ本体部31の強度が増す。

0022

さらに、本実施形態のコネクタ部32の差込口部32aのうち図2の面視においてホルダ本体部31の外形線よりも外方の部分と、コネクタ部33の差込口部33aのうち図2の面視においてホルダ本体部31の外形線よりも外方の部分とがホルダ本体部31により接続されていない。このような構成とすることにより、ホルダ本体部31の可撓性が増し、突出部35を設けたことに起因して必要以上に強度が高くなることなく、ホルダ本体部31の取り付け易さを担保できる。

0023

また、図5に示すようにホルダ本体部31には、供給側コネクタ部32と第1係合部36との間に窓39が形成されている。弱部の一例である窓39は、供給側コネクタ部32及び第1係合部36から長手方向に夫々離してホルダ本体部31に形成されている。また、窓39は、短尺方向に延在すると共に厚み方向に貫通している。このように形成されている窓39は、供給側コネクタ部32と第1係合部36側との間の部分を撓みやすくしている。また、ホルダ本体部31の表面31aには、この窓39に覆い被さるように押込み部34が一体的に設けられている。

0024

押込み部34は、窓39に長手方向に架け渡すように配置されており、右側方から見て大略U字状に形成されている(後述する図6も参照)。即ち、押込み部34は、ホルダ本体部31の表面31aから厚み方向一方に突出するように形成されている。また、押込み部34は、ホルダ本体部31の表面31aから厚み方向一方に離れたところに載置面34aを有している。載置面34aには、指の腹を押してられるようになっており、載置面34aは、指の腹を押し当てるべく第1係合部36から供給側コネクタ部32に向かうにつれて表面31aから離れるように傾斜している。

0025

このように構成される押込み部34では、供給側コネクタ部32に隣接させるように配置されており、押込み部34の高さ及び載置面34aの傾斜(即ち、表面31aに対する角度)が以下のように設定されている。即ち、押込み部34の高さ及び載置面34aの傾斜は、載置面34aを含む仮想平面P1が供給側コネクタ部32の外周面と接するように設定されている。これにより、載置面34aに載せた指が供給側コネクタ部32の外周面にも載せることができ、押込み部34だけでなく供給側コネクタ部32も一緒に押し込むことができるようになっている。他方、押込み部34は、排出側コネクタ部33に隣接させるものの、供給側コネクタ部32と一体化しない(即ち、くっつかない)ように供給側コネクタ部32から離して配置されている(図5の距離d参照)。このようにすることで、ホルダ本体部31の可撓性の低下を抑えて、撓みやすくしている。また、ホルダ本体部31では、押込み部34を中空の大略U字状に形成することによって、ホルダ本体部31の可撓性の低下を抑えて、撓みやすくしている。

0026

このように構成されるチューブセット10は、ポンプチューブ21をしごくことによってその中の液体を送り出すようになっており、ポンプチューブ21をしごくべく図1に示すようなハウジング11に着脱可能に固定されている。即ち、ハウジング11は、チューブセット10を収容すべく収容凹部41を有している。収容凹部41は、左右方向に延在する凹部であって、正面視で大略U字形状の凹部である。即ち、収容凹部41の左側が大略半円状に形成され、収容凹部41の右側には開口11aが形成されている。また、収容凹部41は、その開口11a付近の領域にホルダ収容領域41aを有し、残余の領域にチューブ収容領域41bを有している。ホルダ収容領域41aは、チューブセット10のホルダ22を配置し、ホルダ22はそこでハウジング11に固定される。また、チューブ収容領域41bには、ポンプチューブ21が収容される。更に詳細に説明すると、ポンプチューブ21はチューブ収容領域41bを規定するハウジング11の内周面11bに沿わせて収容されている。また、チューブ収容領域41bには、ロータ12がポンプチューブ21の内側に位置するように配置されておりている。即ち、ポンプチューブ21は、ハウジング11の内周面11bとロータ12との間に配置され、ロータ12によってしごけるようになっている。

0027

ロータ12は、ロータ本体42と、一対のローラ43,43と、一対のガイドピン44,44とを有している。ロータ本体42は、左右方向に横長の大略六角形に形成されており、その重心を中心にして回転可能にハウジング11に設けられている。更に詳細に説明すると、ロータ本体42は、ハウジング11の内周面11bから離れた状態でチューブ収容領域41bに配置されており、チューブ収容領域41bの大略半円形状の部分の中心軸L1に重心を重ね合わせるようにハウジング11に設けられている。また、ロータ本体42には、ポンプチューブ21をしごくべく一対のローラ43,43が回転可能に取り付けられている。更に詳細に説明すると、一対のローラ43,43は、ロータ本体42においてその長手方向に互いに離れて位置する対辺であって互いに180度ずれた位置に夫々配置されている。なお、本実施形態において一対のローラ43,43は、ロータ本体42において互いに180度ずれた一対の対角に位置するように配置されている。このように配置されているローラ43は、大略円筒状に形成されており、その中に図示しない回転軸挿通されている。回転軸は、中心軸L1に平行になるようにロータ本体42に軸支されており、ローラ43は回転軸回りに回転できる。

0028

このように構成されている一対のローラ43,43は、中心軸L1回りの角度位置に応じてポンプチューブ21と押し当てられたり離れたりする。即ち、ローラ43は、図1における右側のローラ43のように約0度に位置しているとポンプチューブ21から離れており、反時計回りに約45度まで回動するとローラ43がポンプチューブ21に当たってポンプチューブ21をハウジング11の内周面11bに押さえ付ける。そこから更にローラ43が反時計回りに回動することによって、ローラ43がポンプチューブ21を内周面11bに押し付けるようにしてしごく(図1における左側のローラ43参照)。これにより、ポンプチューブ21の中の液体が反時計回りに送り出される。その後、ローラ43は、ロータ12を反時計回りに約315度まで回動させるとポンプチューブ21から離れ、再びポンプチューブ21に当たる約45度の位置まで離れた状態が続くようになっている。

0029

このように、ロータ12では、各ローラ43,43を中心軸L1回りに回転することによって送り出し動作を行うことができるようになっている。また、一対のローラ43,43が互いに180度ずれて配置されているので、ロータ12が回転している間は少なくとも一方がポンプチューブ21をしごいており、ポンプチューブ21内の液体が逆戻りしないようになっている。それ故、ロータ本体42を回転させることによってポンプチューブ21内の液体を送り出すことができる。また、ロータ本体42には、図示しない電動機が取り付けられている。より詳細に説明すると、電動機は、ハウジング11の背面側(即ち、図1紙面裏側)に配置されており、回転駆動可能な出力軸を有している。出力軸は、中心軸L1に沿ってハウジング11を貫通し、ロータ本体42に取り付けられている。ロータ本体42は、前述の通り中心軸L1回りに回転可能にハウジング11に取り付けられており、出力軸が回転することによって中心軸L1回りに回転するようになっている。

0030

このようにチューブポンプ1では、ロータ12とハウジング11の内周面11bとの間にポンプチューブ21を配置することができ、そのポンプチューブ21をロータ12のローラ43によってしごいて液体を送り出すことができる。また、ロータ12は、ポンプチューブ21をしごくべく横長に形成されており、図1に示すようにロータ12の横長に突出している部分12R,12Lと内周面11bとの間が狭くなっている。それ故、容易に嵌め込むことができないので、ロータ12と内周面11bとの間にポンプチューブ21を嵌め込むべくロータ本体42にはガイドピン44が設けられている。ガイドピン44は、ロータ本体42において各ローラ43の反時計回り前方に設けられており、ロータ本体42から中心軸L1に垂直な方向に突出している。

0031

このように配置されているガイドピン44は、ポンプチューブ21を取り付ける際に以下のように機能をする。即ち、ガイドピン44をポンプチューブ21の手前側図1の紙面手前側)に配置した状態で、ロータ本体42を反時計回りに回転させる。そうすると、ガイドピン44がポンプチューブ21をハウジング11の奥側の面に押さえ付けながら回動することになり、ロータ本体42が一回転することによってポンプチューブ21全体がハウジング11の内周面11bとロータ12との間に収められることになる。他方、ガイドピン44をポンプチューブ21の奥前側(図1の紙面奥側)に配置した状態、即ちポンプチューブ21とハウジング11との間にガイドピン44を入れ込んだ状態で、ロータ本体42を反時計回りに回転させる。そうすると、ポンプチューブ21がハウジング11から引き剥がされ、ポンプチューブ21をチューブ収容領域41bから取り外すことができる。なお、本実施形態では、ロータ本体42を反時計回りに回転させることでポンプチューブ21の装着及び取外しを行っているが、ロータ本体42を時計回りに回転させるポンプチューブ21の装着及び取外しを行うようにしてもよい。

0032

このようにチューブポンプ1では、ポンプチューブ21を着脱可能に構成されている。それ故、液体を送り出している際に取り付けられたポンプチューブ21がハウジング11から外れないようにするべく、ホルダ22をハウジング11に装着してチューブセット10をハウジング11に取り付けるようになっている。ホルダ22をハウジング11に取り付けるべく、ハウジング11は、前述の通り開口11a付近にホルダ収容領域41aを有しており、ホルダ収容領域41aにホルダ22が収まるようになっている。

0033

更に詳細に説明すると、ハウジング11の内周面11bは、図6に示すように、ホルダ収容領域41aを規定するべく上下に対向する部分11d,11eを有しており、その対向する部分に左右方向に延在する一対の係合溝45,46が夫々形成されている。なお、図6では、ロータ12及びカバー13の図示を省略している。一対の係合溝45,46は、互いに上下方向に対向するように内周面11bの前記対向する部分11d,11eに上方及び下方に凹ませるように夫々形成されている。また、上側の係合溝である第1係合溝45は、ホルダ22の第1係合部36を嵌め込めるように形成され、また下側の係合溝である第2係合溝46は、ホルダ22の第2係合部37が嵌め込めるように形成されている。また、ハウジング11には、ホルダ本体部31のガイド38に対応する位置に前後方向(即ち、図1の手前側及び奥側)に延在するガイド溝47が形成されており(図1参照)、そのガイド溝47にガイド38を入れ込むことによって、ガイド38がガイド溝47によって案内されるようになっている。

0034

このように構成されるハウジング11では、以下のような作業によってホルダ22がハウジング11に装着されて固定される。即ち、まず、ホルダ22の第2係合部37をハウジング11の第2係合溝46に嵌め込み、次に第1係合部36を第1係合溝45に嵌め込む。これにより、ホルダ22をホルダ収容領域41aに収容した状態でハウジング11に固定することができる。また、ハウジング11では、固定されたホルダ22がホルダ収容領域41aから容易に出ないようにすべく、ハウジング11の内周面11bの前記対向する部分11d,11eが以下のような形状になっている。即ち、一対の対向する部分11d,11eは、各々の係合溝45,46より手前側がテーパ状に形成されており、各々の係合溝45,46から手前側に向かうにつれてホルダ収容領域41aが広がるようになっている。即ち、ホルダ収容領域41aの高さ(即ち、互いに対向する面の間隔)h1が手前側から奥側に進むにつれて徐々に狭まるようになっている。また、ホルダ収容領域41aの高さh1は、最も手前側においてホルダ22のホルダ本体部31の高さ(即ち、長手方向の長さ)h2より高くなっており、最も奥側においてはh2より若干短くなっている。それ故、ホルダ22は、撓ませることなく係合溝45,46から離脱することができなくなっており、ハウジング11から容易に出られないようになっている。また、係合溝45,46の各々深さは、ホルダ22の高さに合わせて設定されている。これにより、固定されたホルダ22は、一対の対向する部分11d,11eに撓むことなく挟持され、且つガタつくことがないように上下方向に動きが規制されるようになっている。このように構成されているハウジング11には、検出スイッチ16及びリジェクト機構17が設けられている。

0035

検出スイッチ16が、ホルダ本体部31の突出部35に対応する位置に配置されており、ホルダ22がホルダ収容領域41aに収容されてハウジング11に固定されると突出部35が当たるようになっている。検出スイッチ16は、突出部35が当たることによってホルダ22が固定されたことを検出し、その旨を図示しない透析装置の制御部に出力する。また、リジェクト機構17は、ホルダ22をハウジング11から外すための機構であり、リジェクトピン17aと直動モータ17bとを有している。リジェクトピン17aは、ハウジング11を手前側に貫通してホルダ収容領域41aに突き出ており、また突き出た状態で前後方向に進退可能に構成されている。また、リジェクトピン17aは、供給口部32bに対応する位置に配置されており、前進することによって供給口部32bに当たるようになっている。また当たった状態で更に前進することによって、この部分を前側に押し出して第1係合部36を第1係合溝45から離脱させてホルダ22をハウジング11から外すようになっている。このような動作するリジェクトピン17aは、その動作を自動で行うべく直動モータ17bに設けられており、直動モータ17bによって前後方向に進退可能に駆動される。これにより、透析装置の制御部から直動モータ17bに信号を与えることによって、自動的にホルダ22をハウジング11から外すことができる。

0036

また、ハウジング11には、透明な合成樹脂から成るカバー13が設けられている。カバー13は、収容凹部41全体を正面から覆うように構成されており、ハウジング11のヒンジ部11cに回動可能に取り付けられている。このように構成されるカバー13は、それを回動させることによって収容凹部41を覆うことができる。

0037

<チューブセットの着脱方法
このように構成されているチューブポンプ1では、以下のようにしてハウジング11にチューブセット10が取り付けられている。即ち、チューブセット10は、予めホルダ22の供給側コネクタ部32に供給チューブ2が差し込まれ、また排出側コネクタ部33に排出チューブ3が差し込まれている。即ち、チューブセット10は、供給チューブ2及び排出チューブ3と共に血液回路を予め構成している。この状態でチューブセット10は、ハウジング11に取り付けられるようになっており、取り付ける際にはまずホルダ22からハウジング11に装着される。更に詳細に説明すると、まずホルダ22の第2係合部37がハウジング11の第2係合溝46に嵌め込まれる。嵌め込んだ後、ホルダ22を指で押す等して、第2係合部37を支点としてホルダ22をハウジング11の奥側に起こしていく。この際、ホルダ22のガイド38がガイド溝47に入るように、ホルダ22の左右の位置を調整しておく。そうすると、起こしていくうちにガイド38がガイド溝47に入り、また第1係合部36がハウジング11の内周面11b(より詳細には、前記対向する部分11d)に当たる。このような状態からホルダ22を更に奥側に押す(即ち、ホルダ収容領域41a)べく、押込み部34の載置面34a及び供給側コネクタ部32に指が載せられる。

0038

指を載せた後、その指で押込み部34及び供給側コネクタ部32をホルダ収容領域41aに押し込むと、第1係合部36が対向する部分11dに押し付けられ、それに伴って第1係合部36と供給側コネクタ部32との間が手前側に倒れるように撓む。撓むことによって第1係合部36の位置が下がり、下がることによって第1係合部36を内周面11bに沿って奥に進めることができる。また、第1係合部36と供給側コネクタ部32との間が倒れ込むことによって第2係合部37もまた下側に押される。それによって、第2係合部37の4つの爪状部分37a〜37dが側面視で互いに近づくように動き、第2係合部37が縮むことになる。これによっても第1係合部36の位置を下げて第1係合部36を対向する部分11dに沿って奥へと進めることに寄与している。このように、第1係合部36と供給側コネクタ部32との間を撓ませ且つ第2係合部37を縮めることによって第1係合部36が奥側へと動かしやすくなっている。このように第1係合部36を奥側に進めることによってホルダ22における第1係合部36と供給側コネクタ部32との間以外の部分が起き上がっていく。更に指でホルダ22をホルダ収容領域41aに押し込んでいくと、やがて第1係合部36が第1係合溝45に達してそこに嵌まり込む。これにより、ホルダ22の長手方向両端部が一対の係合溝45,46に係合する、即ちホルダ22がハウジング11に装着されて固定される。

0039

なお、チューブセット10では、ホルダ22が硬くなるように、例えばホルダ22の曲げ弾性率が500MPa以上3500MPa以下(好ましくは、1000MPa以上3000MPa以下)になるようにホルダ22の材料及び各部形状が設定されている。これにより、ホルダ22をハウジング11に装着した際のクリック感が得られるようになっている。例えば、クリック感は、第1係合部36が第1係合溝45に嵌まり込んだ際にホルダ22の第1係合部36付近が弾性復帰する際に生じる衝撃音(即ち、クリック音)、及びそれによって指に伝わる衝撃によって得られる。このようなクリック感を生じさせることによって、ホルダ22がハウジング11に正確に固定されているか否の確認を音や手応えによって確認させることができる。なお、PP等の比較的柔らかい材料では前述するような曲げ弾性率を得ることができず、衝撃音や衝撃の手応えを得ることが難しい。それ故、不完全な装着によって、チューブポンプ1が作動中に不所望な動作を起こすことを防ぐことができる。

0040

このように固定された状態において、ロータ12の横長に突出している部分12R,12Lが左右に夫々位置するように配置されている。この状態では、ロータ12の突出している右側の部分12Rの上にポンプチューブ21が載った状態となっている。他方、突出している左側の部分12Lは、大きく離されているポンプチューブ21の両端付近に位置している。このような状態において、突出している右側の部分12Rの上に載っているポンプチューブ21をハウジング11の内周面11bとロータ12との間に収めるべく、以下のような収容作業が行われる。即ち、ホルダ22をハウジング11に固定することにより、ポンプチューブ21両端部付近はハウジング11の奥側の面に近接するように配置している。それ故、ポンプチューブ21の両端部付近は、ロータ12のガイドピン44より奥側に位置しており、ロータ12を反時計回りに回転させるとガイドピン44がポンプチューブ21をハウジング11の奥側の面に押さえ付けながら回動していく。そうすると、ガイドピン44の回転方向後方に位置するローラ43とハウジング11の内周面11bによってポンプチューブ21が挟持され、ガイドピン44を中心軸L1回りに一回転させることによってポンプチューブ21全体がハウジング11の内周面11bとロータ12との間に収容される。このようにしてポンプチューブ21全体がハウジング11の内周面11bとロータ12との間に収められると、その後、カバー13によって収容凹部41が閉じられる。これによりハウジング11へのチューブセット10の取付が終了する。取付が終了した後は、ポンプチューブ21内を血液や薬液等の液体で満たし、その状態でロータ12を反時計回りに駆動してポンプチューブ21をしごくと、液体が供給チューブ2からポンプチューブ21を通って排出チューブ3へと送り出されることになる。

0041

次に、ポンプチューブ21をハウジング11から取り外す方法について説明する。まず、制御装置からリジェクト機構17に信号が与えられる。そうすると、リジェクト機構17の直動モータ17bが駆動してリジェクトピン17aを前進させる。前進するリジェクトピン17aは、やがてホルダ22(より詳細には、供給口部32b)に当たり、更に前進させることによってホルダ22を手前側に押すことになる。押されることによって、ホルダ22の第1係合部36と供給側コネクタ部32との間が手前側に突出するように湾曲する。また、押されることによって第2係合部37の爪状部分37a〜37dが側面視で互いに近づくように動き、第2係合部37が収縮する。これにより、第1係合部36の位置が下がっていき、やがて第1係合部36が第1係合溝45から離脱する。離脱した後も、制御装置はリジェクトピン17aを更に前進させる。そうすると、ホルダ22は、第1係合部36を内周面11bに摺動させながら第2係合部37を基点にして手前側に倒れ、更に押されることによってやがて第1係合部36が内周面11bの対向する部分11dからも離れる。そうすると、第2係合部37を第2係合溝46からと外すことができる状態となり、ホルダ22をハウジング11から取り外すことができるようになる。

0042

他方、ポンプチューブ21は、ハウジング11の内周面11bとロータ12との間に収容された状態のままであり、ポンプチューブ21をそれらの間から取り外すべく、ロータ12によって以下のような取外し作業が行われる。即ち、ポンプチューブ21を取り外す場合もまた、固定する場合と同様にロータ12の横長に突出している部分12R,12Lが左右に夫々位置するように配置されている。他方、ポンプチューブ21の両端部付近、特に供給側コネクタ部32に取り付けられる一端部は、ホルダ22が取り外されることによってハウジング11の奥側の面から離れた状態となっている。それ故、ポンプチューブ21の一端部は、ロータ12のガイドピン44より手前側に位置するようになり、ロータ12を反時計回りに回転させるとガイドピン44がポンプチューブ21とハウジング11の奥側の面との間に入り込みながら回動していく。そうすると、ガイドピン44によってポンプチューブ21がハウジング11の奥側の面から離されてロータ12の手前側に押し出され、ガイドピン44を中心軸L1回りに一回転させることによってポンプチューブ21全体がロータ12の手前側に押し出される。このようにしてポンプチューブ21全体がロータ12より手前側に押し出されることによって、チューブセット10がハウジング11から取外せるようになり、その状態にてカバー13が開けられハウジング11からチューブセット10が取り外される。

0043

このように構成されるチューブセット10では、ホルダ本体部31とコネクタ部32,33とが一体化されているので、チューブセット10の部品点数を削減することができる。また、ホルダ本体部31に一体的に形成されるコネクタ部32,33にポンプチューブ21を直接挿入して溶着するので、ホルダ本体部31にコネクタ部32,33を取付ける作業を省くことができる。それ故、チューブセット10の組立作業工数を削減することができる。
更に、チューブセット10では、前述の通り、第2係合部37を第2係合溝46に嵌めた後、主に第1係合部36と供給側コネクタ部32との間を撓ませてホルダ22を収容凹部41に入れ込み、更に押し込むことで第1係合溝45に第1係合部36を嵌め込む。それ故、窓39のような弱部を第1係合部36の近傍に形成してホルダ22の第1係合部36付近を撓みやすくしている。また、ホルダ22では、押込み部34と供給側コネクタ部32とを離して構成することで、ホルダ22の剛性が高くなることを抑制させて、ホルダ22の供給側コネクタ部32付近を撓みやすくしている。このようにホルダ22において第1係合部36と供給側コネクタ部32との間を撓みやすくすることによって、ホルダ22が前述するような硬質の材料で構成されてもホルダ22を収容凹部41に入れやすく、材料変更に伴うハウジング11に対するホルダ22の装着のし難さを解消することができる。また、硬質の材料であっても前述するような材料を用いることによってホルダ22に透明性を持たせることができ、チューブセット10内における液体の流れ及び液体に含まれる気泡を見ることができる。

0044

また、チューブセット10では、押込み部34の載置面34aに載置した指が供給側コネクタ部32に添えられるようになっている。これにより、載置面34aだけでなく供給側コネクタ部32も押すことができ、載置面34aだけを指で押す場合に比べてより指で押す面積を大きくすることができる。これにより、載置面34a自体の面積を小さくすることができ、ホルダ22の剛性が高くなることを抑えることができる。また、指で押すことができる面積が大きくなることで、ホルダ22に荷重掛けやすくなり、より大きな荷重をホルダ22に作用させることができる。

0045

また、コネクタ部32,33において、供給口部32bと排出口部33bとが離間して配置された構成となっている。このように構成することで、図示は省略するが、供給チューブ2及び排出チューブ3を、余裕を持って交差させることができる。したがって、これらのチューブに作用する応力を低減でき、当該チューブの劣化をより一層抑制することができる。尚、本実施形態では供給チューブ2及び供給口部32bを上側、排出チューブ3及び排出口部33bを下側とした構成(つまり、血液を反時計回りに流す構成)であるが、説明の便宜上規定したものであり、供給チューブ及び供給口部、排出チューブ及び排出口部とが上下逆(つまり、血液を時計回りに流す構成)になっていてもよい。

0046

<第2実施形態>
続いて、本発明の第2実施形態に係るチューブセットについて図面を参照して説明する。以下に示す実施形態は、第1実施に係るチューブセットとは解決しようとする課題が異なる。特許文献1に記載のチューブセットは、コネクタ14内にホース16,18が固定されているが、ホース16,18とコネクタ14との接続端部が屈曲しており、チューブへの負担が高くなり劣化しやすい懸念がある。本実施形態の課題とは、チューブに対する負荷を減らし、使用時における信頼性の高いチューブセットを得ることである。最初に、後述の図10に示すチューブセットを構成するホルダ122についての説明を行う。なお、本実施形態においては、上述の第1実施形態と同一の構成部材には同一の符号を付与し、その説明を省略することとする。

0047

第2実施形態においては、図7および図8(b)に示すように、ホルダ122においては、ポンプチューブ21(図10参照)の一端が差し込まれるコネクタ部132の差込口部132aの開口方向と、ポンプチューブ21の他端が差し込まれるコネクタ部133の差込口部133aとの成す角度α(図8(b)参照)を、上記第1実施形態よりも大きくする。具体的には、角度αは、55°〜120°であり、好ましくは60°〜90°である。なお、本実施形態においても、コネクタ部132,133において、供給口部133bと排出口部132bとが離間して配置された構成となっているが、説明の便宜上このように規定したものであり、供給口部及び排出口部が上下逆になっていてもよく、供給口部に接続される供給チューブ及び排出口部に接続される排出チューブもそれに合わせて上下逆になっていてもよい。

0048

また、第1実施形態と同様に、本実施形態においても、供給口部132bの内部及び排出口部133bの内部は直線状に延びる筒状に形成されている。このような構成とすることにより、供給チューブ2及び排出チューブ3を屈曲させることなく、ホルダ本体部31に取り付けることができる。その結果、チューブ端部への応力に起因した負担が軽減される構成になっている。

0049

また、第1実施形態と同様に、ホルダ本体部31の突出部35は、ホルダ本体部31の厚み方向に突出し、突出部35の縁部はホルダ本体部31の面に近づくにつれ広がる曲面で構成されている。このような構成とすることで、可撓性が小さくなり、ホルダ本体部31の強度が増す。

0050

さらに、第1実施形態と同様に、本実施形態のコネクタ部132の差込口部132aのうち図8(b)の面視においてホルダ本体部31の外形線よりも外方の部分と、コネクタ部133の差込口部133aのうち図8(b)の面視においてホルダ本体部31の外形線よりも外方の部分とがホルダ本体部31により接続されていない。このような構成とすることにより、ホルダ本体部31の可撓性が増し、突出部35を設けたことに起因して必要以上に強度が高くなることなく、ホルダ本体部31の取り付け易さを担保できる。

0051

ここで、ポンプチューブ21は、ホルダ122のコネクタ部132,133に差し込まれた状態で梱包され、使用されるまで数年間保存される場合がある。そのため、その期間にポンプチューブ21に形状変化が生じ得る。詳しくは、ポンプチューブ21の湾曲部分に経時的に応力がかかり続けることで、当該部分の曲率が大きく(曲率半径が小さく)なっていく。つまり、ポンプチューブ21において、ホルダ122からポンプチューブ21の湾曲部分までの寸法が徐々に大きくなっていく。そのため、チューブポンプ1を使用する際にポンプチューブ21をハウジング11にセットしてカバー13を閉じようとするときに、ポンプチューブ21の湾曲部分がヒンジ部11cに接触してしまって、カバー13を閉じることができない恐れがある。

0052

そこで、上記のように、角度αを上記第1実施形態よりも大きくすることで、図10に示すように、第1実施形態よりもポンプチューブ21の湾曲部分の曲率を小さく(曲率半径を大きく)することができる。また、このように構成することで、ポンプチューブ21の湾曲部分の曲率が経時的に大きくなるという上述の事象を防止するためのアニール工程を行わなくて済む。これにより、加熱に起因したポンプチューブ21の劣化および工程増による高コスト化といった、アニール工程の追加による弊害が生じない。さらに、角度αを上述の範囲に限定して設定したとしても、第1実施形態と同様に、供給口部133bと排出口部132bとを離間して配置するという構成は担保される。これにより、供給チューブ2および排出チューブ3を、余裕を持って交差させることができる。これによって、供給チューブ2および排出チューブ3に対する応力を低減することができるようになっている。

0053

なお、上述の通り、角度αを第1実施形態よりも大きくしたことにより、ホルダ122を成型する際に、図9に示すコネクタ部132,133の各孔部を形成するためのピンが無理抜きされないよう、コネクタ部132の排出口部132bとコネクタ部133の供給口部133bとの間隔を第1実施形態よりも小さくすると共にコネクタ部132,133の各孔部の曲率を大きくしている。なお、本実施形態では、第1実施形態と異なり、供給口部と排出口部とが上下逆になっているが、説明の便宜上このように規定したものであり、供給口部及び排出口部が上下逆になっていてもよく、供給口部に接続される供給チューブ及び排出口部に接続される排出チューブもそれに合わせて上下逆になっていてもよい。

0054

また、コネクタ部132,133の可撓性は、板状のホルダ本体部31の可撓性よりも低い。このような状況で、上述の通り、角度αを第1実施形態よりも大きくしたことによって、ホルダ本体部31に対するコネクタ部132,133の接続面積接触面積)が増加し、コネクタ部132,133の存在に起因して、長さ方向(図8(b)の紙面上下方向)におけるホルダ本体部31の可撓性がより一層阻害されてしまう。ホルダ122はハウジング11に対して撓みながら取り付けられるものであるがゆえ、ホルダ本体部31の可撓性が低下すると作業性が悪くなってしまう。そこで、本実施形態では、第1実施形態においてホルダ本体部31の可撓性を調整する目的として設けられている窓(弱部)39の開口をより大きくした窓139を設けた。これにより、ホルダ本体部31の可撓性を維持して、ホルダ122のハウジング11に対するセットを行う際の作業性の低下を抑制することができる。なお、開口が大きく形成された窓139を採用することに伴って、この窓139を覆うために、第1実施形態の押込み部34の載置面34aよりも大きい載置面134aを有する押込み部134を採用している。

0055

また、本実施形態では、図10に示すように、排出チューブ3が排出口部132bに取り付けられ且つ供給チューブ2が供給口部133bに取り付けられた状態で、供給チューブ2と排出チューブ3とを交差させている。このような状態で供給チューブ2および排出チューブ3はそれぞれ捲回され、ポンプチューブ21、ホルダ122、供給チューブ2、および排出チューブ3が一体的にアセンブリされた状態のチューブセット110が袋に梱包されて使用時まで保管される場合が多い。

0056

このように、供給チューブ2と排出チューブ3とを交差させることで、供給チューブ2と排出チューブ3とを交差させない状態でこれらのチューブを捲回する場合よりも、コンパクトに保管することができると共に、供給チューブ2および排出チューブ3の曲率を小さくすることができることによって、これらのチューブに作用する応力を低減でき、当該チューブの劣化を抑制することができる。

0057

また、本実施形態では、図10に示すように、ホルダ122の上部側面に凸部50が設けられている。この凸部50は例えば円柱状又は球形状に形成することができる。ホルダ122と、ハウジング11におけるホルダ122の設置スペースを形成する肉壁との間に若干のクリアランスが生じることがある。そのため、ロータ本体42(図1参照)の回転時にホルダ122の上部が左右に動き、僅かな軋み音が生じる場合がある。そこで、凸部50を設けることで上記クリアランスをなくすことができ、軋み音を低減することができる。また、凸部50を球形にすることで、ホルダ122をハウジング11に設置する際の抵抗感が増加しないようにすることができる。

0058

さらに、本実施形態では、上述の第1実施形態における第2係合部37を次のように変形した第2係合部137を採用する。

0059

図7に示すように、第2係合部137は、第1実施形態における4つの爪状部分37a〜37dとは異なり、1つの係合部分137aおよび3つの爪状部分137b〜137dで構成される。係合部分137aおよび爪状部分137b〜137dは、ホルダ本体部31の長手方向他端部(下端部)において短手方向(左右方向)に間隔を空けて並列させて配置されている。詳細には、係合部分137aは下方へと延在し、その先端部分が円柱状に形成されている。このような係合部分137aは、ホルダ本体部31の厚み方向の一方および他方に突出している。また、爪状部分137b〜137dも下方へと延在し、その先端部分は側面視で略半円筒状に形成されている。爪状部分137b〜137dの先端部分は、ホルダ本体部31の厚み方向の一方および他方のうちの何れかの方向に交互に突出している。詳細には、爪状部分137bの外周曲面部はホルダ本体部31の裏面31b側に配置され、爪状部分137cの外周曲面部はホルダ本体部31の表面31a側に配置され、爪状部分137dの外周曲面部はホルダ本体部31の裏面31b側に配置されている。なお、係合部分137aの軸心と爪状部分137b〜137dの各軸心とは略一致している。

0060

一方、図12(a)に示すように、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、ハウジング11の内周面11bの下部に部分(土手部分)11eが形成されていると共に、この部分11eには左右方向に延在する第2係合溝46が形成されている。この第2係合溝46は、側面視で略半円状の凹部になるよう形成されている。つまり、図12(a)に示す通り、係合部分137aが第2係合溝46に嵌め込まれた状態において、この係合分137aの外周曲面の一部分は第2係合溝46に当接されない。

0061

図12(b)に示すように、ハウジング11の内周面11b(図6)には、上記の部分11eの側方(右方)に、この部分11eよりも高い上面を有する高土手部分111が形成されている。この高土手部分111の肉厚部分には、上記の第2係合溝46に連続して形成されると共に係合部分137dが嵌まり込む第3係合溝146が形成されている。この第3係合溝146は、側面視で略3/4円状の凹部になるよう形成されている。これにより、図12(b)に示す通り、係合部分137dが第3係合溝146に嵌め込まれた状態において、ホルダ本体部31の裏面31b側に配置された係合部分137dの外周曲面部のほとんどの部分が第3係合溝146に当接されている。

0062

ここで、上述したようにポンプチューブ21の湾曲部分の曲率を小さく(曲率半径を大きく)した場合には、ハウジング11の内周面11bに接触するポンプチューブ21に対して、この内周面11bからの反力が作用し易くなり、その反力に起因してポンプチューブ21がセット位置から手前に浮いてしまう恐れがある。これに伴って、ホルダはその上部が解放されて手前に前傾するように変位する。また、ホルダのオートイジェクト時には、当該ホルダはその上部が解放されて手前に前傾するように変位する。これらの場合に、ホルダの第2係合部が第2係合溝にしっかり係合されていないと、ホルダが手前かつ側方に変位したり、第2係合部が第2係合溝から外れる恐れがあった。

0063

そこで、上記のように第2係合部137を構成することによって、ホルダ122が手前に前傾姿勢になった状態、即ち、図12(a)の係合部分137aが同図の紙面において反時計回りに回動すると共に、図12(b)の爪状部分137dが同図の紙面において反時計回りに回動した状態でも、ホルダ122の左端に配置された係合部分137aの外周曲面が第2係合溝46の内周壁に当接した状態を維持できると共に、ホルダ122の右端に配置された爪状部分137dの外周曲面が第3係合溝146の内周壁に当接した状態を維持できる。つまり、ホルダ122が前傾姿勢になった状態でも、ホルダ122の左右両端部分の溝に対する係合を維持することができる。このことによって、ホルダ122が手前かつ側方に変位したり、第2係合部137が第2係合溝46又は第3係合部146から外れることを抑制することができる。

0064

また、第1実施形態の図4に示すように、供給チューブ2の一端の内周面及び排出チューブ3の一端の内周面は、ホルダ22内に位置する接続流路22a,22bに接続され、接続流路22a,22bは血液流れ正接する曲面で構成されている。断面視において、曲面の円弧部分が互いに対向するように設けられている。このように構成することで、接続流路22a,22bが曲面でない場合に比べ、血液の溶血を防ぐことができる。なお、第2実施形態の図9の態様においても同様に構成することができる。

0065

さらに、第1実施形態の図4において、供給チューブ2の下流端の内周面及び排出チューブ3の上流端の内周面は、上記曲面と段差なく接続されるように構成してもよい。このように構成することで、より一層血液の溶血を防ぐことができる。なお、第2実施形態の図9の態様においても同様に構成することができる。

0066

<その他の構成>
本実施形態のチューブセット10では、ホルダ22が大略形状に形成されているが、そのような形状に限定されず大略正方形や大略多角形状であってもよく、また部分的に湾曲するような形状で当もよい。即ち、ホルダ22は、どのような形状であってもよく、ホルダ本体部31とコネクタ部32,33とが一体的に構成されているものであればよい。また、ホルダ22の係合部36,37の形状は上述するような形状に限定されず、上下反対に配置されてもよい。また、係合部36,37は、ホルダ本体部31の長手方向両端部に設けられているが、必ずしも長手方向両端部に設けられている必要はなく、長手方向に離して位置するようにホルダ本体部31に形成されていればよい。例えば、ホルダ本体部31の裏面31bから突出するように形成してもよい。

0067

本実施形態のチューブセット10では、ホルダ22の弱部として窓39が形成されているが、窓39に限定されない。例えば、第1係合部36付近に凹部を形成したりまたその付近の厚みを薄くしたりしてもよい。また、二色成形を行うことによって部分的に撓みやすくしてもよく、また複数の窓を形成してもよい。また、第1係合部36を先にハウジングに装着した後に第2係合部37をハウジングに装着するように構成してもよい。
また、本実施形態のチューブポンプ1では、上側に供給チューブ2が配置され、下側に排出チューブ3が配置されているが、2つのチューブ2,3が上下を逆にして配置されていてもよい。この場合、ローラ43は時計回りに回動し、それによってポンプチューブ21の中の液体が時計回りに送り出されることになる。

0068

1チューブポンプ
2供給チューブ
3排出チューブ
10チューブセット
11ハウジング
11b内周面
12ロータ
21ポンプチューブ
22,122ホルダ
22a,22b,122a,122b接続流路
31 ホルダ本体部
32,132供給側コネクタ部
33,133 排出側コネクタ部
34押込み部
34a 載置面
36 第1係合部
37 第2係合部
39,139 窓(弱部)
45 第1係合溝
46 第2係合溝
132a差込口部(第1差込口部)
132b 排出口部
133a 差込口部(第2差込口部)
133b 供給口部

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