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技術 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子

出願人 日産化学株式会社
発明者 藤枝司杉山暁子結城達也豊田美希
出願日 2018年9月13日 (2年5ヶ月経過) 出願番号 2019-542285
公開日 2020年10月29日 (3ヶ月経過) 公開番号 WO2019-054443
状態 未査定
技術分野 液晶3-2(配向部材) 含窒素連結基の形式による高分子化合物一般
主要キーワード ローラー直径 卓上形 頁段落 オキサゾリン骨格 スリットコータ法 水冷条件 ターシャルブチル基 ローラー回転数
関連する未来課題
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この項目の情報は公開日時点(2020年10月29日)のものです。
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図面 (1)

課題・解決手段

ラビング時に膜の剥がれや傷が発生しにくく、かつ電圧保持率が高く、高温高湿条件下のエージング耐性が良好なことに加えて、シール剤との密着性に優れた液晶配向膜、この液晶配向膜を得ることができる液晶配向剤、この液晶配向剤を得ることができる重合体、この重合体の原料となる新規ジアミン化合物を提供する。 液晶配向剤が式(1)で表されるオキサゾリン骨格を有する重合体を含有することを特徴とする。[化1] (R1は水素又は一価有機基を表し、*は他の基に結合する部位を表す。)

概要

背景

液晶表示素子は、パソコン携帯電話スマートフォンテレビ等に幅広く用いられている。近年、車両に搭載されるカーナビメーター屋外に設置される産業機器計測機器の表示部等、高温高湿下で液晶表示素子が使用される機会も多くなっている。

この種の液晶表示素子は、一般に、素子基板カラーフィルタ基板との間に挟持された液晶層、液晶層に電界印加する画素電極及び共通電極、液晶層の液晶分子配向性を制御する液晶配向膜、画素電極に供給される電気信号スイッチングする薄膜トランジスタ(TFT)等を備えている。

液晶表示素子では、液晶層を画素電極及び共通電極で挟持させたものが液晶セルとして機能する。液晶セルでは、その電圧保持率(VHR:Voltage Holding Ratio)が低いと、電圧を印加しても液晶分子に十分な電圧がかかり難くなる。そのため、高温・高湿下での使用や長期使用等により、電圧保持率が低下すると表示コントラストが低下したり、表示にフリッカー(ちらつき)が生じたりして表示が見難くなる。
特に、テレビや車載ディスプレイにでは、これら液晶表示素子は高輝度を得るために発熱量が大きいバックライトを使用していたり、また、車載用途で用いられる、例えば、カーナビゲーションシステムメーターパネルでは、長時間高温環境下で使用あるいは放置される場合がある。そのような過酷条件において、プレチルト角が徐々に変化した場合、初期表示特性が得られなくなったり、表示にムラが発生したりなどの問題が起こる。更に、液晶を駆動させた際の、電圧保持特性電荷蓄積特性も液晶配向膜の影響を受け、電圧保持率が低い場合は表示画面のコントラストが低下し、直流電圧に対する電荷蓄積が大きい場合は表示画面が焼き付くという現象が生じる。

このような液晶表示素子の駆動方式の一つに、基板に対して垂直に配向している液晶分子を電界によって応答させる方式(垂直配向(VA)方式ともいう)がある。垂直配向方式の液晶表示素子では、予め液晶組成物中に光重合性化合物を添加し、かつポリイミド系などの垂直配向膜を用い、液晶セルに電圧を印加しながら紫外線照射することで、液晶の応答速度を速くする技術(PSA(Polymer Sustained Alignment)方式素子、例えば、特許文献1及び非特許文献1参照)が知られている。

また液晶表示素子の駆動方式の一つに、基板に対して水平に配向している液晶分子を電界によって応答させる方式(水平配向(IPS:In Plane Swiching)方式ともいう)がある。水平配向方式の液晶表示素子では、ポリイミド系などの水平配向膜を用い、液晶配向膜を布などで擦る(いわゆるラビング処理)することで、液晶の配向方向を制御する方法が一般的に知られ、現在も工業的に広く用いられている。
このラビング処理では、液晶配向膜が削れることで発生する粉塵や傷が表示素子の表示 品位を低下させる問題が知られている。そのため、液晶配向膜には、ラビング処理に伴って生じる粉塵や液晶配向膜への損傷が少ない、高いラビング耐性が求められている。

特許文献2、3には、ラビング処理による塗膜の削れや損傷が起こりにくい液晶配向膜を提供することを目的とした液晶配向剤が開示されている。また特許文献4には、液晶配 向膜のラビング耐性に加えて、高温でも液晶表示素子の電圧保持率が高く、イオン密度が低い信頼性の高い液晶配向膜の提供を目的とした液晶配向剤が開示されている。

概要

ラビング時に膜の剥がれや傷が発生しにくく、かつ電圧保持率が高く、高温高湿条件下のエージング耐性が良好なことに加えて、シール剤との密着性に優れた液晶配向膜、この液晶配向膜を得ることができる液晶配向剤、この液晶配向剤を得ることができる重合体、この重合体の原料となる新規ジアミン化合物を提供する。 液晶配向剤が式(1)で表されるオキサゾリン骨格を有する重合体を含有することを特徴とする。[化1] (R1は水素又は一価有機基を表し、*は他の基に結合する部位を表す。)

目的

特許文献2、3には、ラビング処理による塗膜の削れや損傷が起こりにくい液晶配向膜を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記式(1)で表されるオキサゾリン骨格を有する重合体を含有することを特徴とする液晶配向剤。(R1は水素又は一価有機基を表し、*は他の基に結合する部位を表す。)

請求項2

前記式(1)で表されるオキサゾリン骨格がジアミン由来である、請求項1に記載の液晶配向剤。

請求項3

前記式(1)で表されるオキサゾリン骨格を有する重合体が、下記式(2−1)、(2−2)及び(2−3)から選ばれるジアミンに由来する重合体である、請求項1に記載の液晶配向剤。(R1の定義は、上記式(1)と同様である。R2は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−(CH2)l−、−O(CH2)lO−、−CONR11−、−NR11CO−及び−NR11−からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる2価の有機基を表す。W1は下記群(3−1)から選ばれる構造を表す。W2は下記群(3−2)から選ばれる構造を表す。W3は下記群(3−3)から選ばれる構造を表す。W4は下記群(3−4)から選ばれる構造を表す。ここで、R11は水素、又は1価の有機基を表し、lは1〜12の整数、aは0又は1の整数を表す。)(群(3−1)中、*1は式(2−1)〜(2−3)中のアミノ基と結合する部位を表し、*2はオキサゾリン環と結合する部位を表す。群(3−2)中、*1は式(2−1)〜(2−3)中のアミノ基と結合する部位を表し、*3はR2と結合する部位を表す。群(3−3)中、*3はR2と結合する部位を表す。群(3−4)中、*2はオキサゾリン環と結合する部位を表す。Xは、水素原子ハロゲン原子炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基置換アミノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、又はアミド基を表す。

請求項4

前記オキサゾリン骨格を有する重合体が、下記式(6)で表される構造単位を含むポリイミド前駆体、及びそのイミド化物であるポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の液晶配向剤。(X1はテトラカルボン酸誘導体に由来する4価の有機基を表す。Y1は式(1)の構造を含むジアミンに由来する2価の有機基を表す。R4は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。)

請求項5

前記式(6)中、X1の構造が下記構造中から選ばれる少なくとも1種である、請求項4に記載の液晶配向剤。

請求項6

前記式(6)で表される構造単位が、前記重合体の全構造単位に対して10モル%以上である、請求項4又は5に記載の液晶配向剤。

請求項7

請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶配向剤から得られる液晶配向膜

請求項8

請求項7に記載の液晶配向膜を具備する液晶表示素子

請求項9

下記式(2−1)、(2−2)又は(2−3)で表されるオキサゾリン骨格を有するジアミン。(各記号の定義は、請求項3における記載と同じである。)

請求項10

請求項9に記載のジアミンを由来とするオキサゾリン骨格を有する重合体。

請求項11

前記オキサゾリン骨格を有する重合体が、下記式(6)で表される構造単位を含むポリイミド前駆体、及びそのイミド化物であるポリイミドである、請求項10に記載の重合体。(各記号の定義は、請求項4における記載と同じである。)

請求項12

前記式(6)中、X1の構造が下記構造中から選ばれる少なくとも1種である、請求項11に記載の重合体。

請求項13

前記式(6)で表される構造単位が、前記重合体の全構造単位に対して10モル%以上である、請求項11又は12に記載の重合体。

技術分野

0001

本発明は、液晶配向剤、この液晶配向剤から得られた液晶配向膜、及びこの液晶配向膜を有する液晶表示素子、並びに、それらに適した新規ジアミン及び重合体に関する。

背景技術

0002

液晶表示素子は、パソコン携帯電話スマートフォンテレビ等に幅広く用いられている。近年、車両に搭載されるカーナビメーター屋外に設置される産業機器計測機器の表示部等、高温高湿下で液晶表示素子が使用される機会も多くなっている。

0003

この種の液晶表示素子は、一般に、素子基板カラーフィルタ基板との間に挟持された液晶層、液晶層に電界印加する画素電極及び共通電極、液晶層の液晶分子配向性を制御する液晶配向膜、画素電極に供給される電気信号スイッチングする薄膜トランジスタ(TFT)等を備えている。

0004

液晶表示素子では、液晶層を画素電極及び共通電極で挟持させたものが液晶セルとして機能する。液晶セルでは、その電圧保持率(VHR:Voltage Holding Ratio)が低いと、電圧を印加しても液晶分子に十分な電圧がかかり難くなる。そのため、高温・高湿下での使用や長期使用等により、電圧保持率が低下すると表示コントラストが低下したり、表示にフリッカー(ちらつき)が生じたりして表示が見難くなる。
特に、テレビや車載ディスプレイにでは、これら液晶表示素子は高輝度を得るために発熱量が大きいバックライトを使用していたり、また、車載用途で用いられる、例えば、カーナビゲーションシステムメーターパネルでは、長時間高温環境下で使用あるいは放置される場合がある。そのような過酷条件において、プレチルト角が徐々に変化した場合、初期表示特性が得られなくなったり、表示にムラが発生したりなどの問題が起こる。更に、液晶を駆動させた際の、電圧保持特性電荷蓄積特性も液晶配向膜の影響を受け、電圧保持率が低い場合は表示画面のコントラストが低下し、直流電圧に対する電荷蓄積が大きい場合は表示画面が焼き付くという現象が生じる。

0005

このような液晶表示素子の駆動方式の一つに、基板に対して垂直に配向している液晶分子を電界によって応答させる方式(垂直配向(VA)方式ともいう)がある。垂直配向方式の液晶表示素子では、予め液晶組成物中に光重合性化合物を添加し、かつポリイミド系などの垂直配向膜を用い、液晶セルに電圧を印加しながら紫外線照射することで、液晶の応答速度を速くする技術(PSA(Polymer Sustained Alignment)方式素子、例えば、特許文献1及び非特許文献1参照)が知られている。

0006

また液晶表示素子の駆動方式の一つに、基板に対して水平に配向している液晶分子を電界によって応答させる方式(水平配向(IPS:In Plane Swiching)方式ともいう)がある。水平配向方式の液晶表示素子では、ポリイミド系などの水平配向膜を用い、液晶配向膜を布などで擦る(いわゆるラビング処理)することで、液晶の配向方向を制御する方法が一般的に知られ、現在も工業的に広く用いられている。
このラビング処理では、液晶配向膜が削れることで発生する粉塵や傷が表示素子の表示 品位を低下させる問題が知られている。そのため、液晶配向膜には、ラビング処理に伴って生じる粉塵や液晶配向膜への損傷が少ない、高いラビング耐性が求められている。

0007

特許文献2、3には、ラビング処理による塗膜の削れや損傷が起こりにくい液晶配向膜を提供することを目的とした液晶配向剤が開示されている。また特許文献4には、液晶配 向膜のラビング耐性に加えて、高温でも液晶表示素子の電圧保持率が高く、イオン密度が低い信頼性の高い液晶配向膜の提供を目的とした液晶配向剤が開示されている。

0008

日本特開2003−307720号公報
日本特開2008−203332号公報
国際公開公報2010/053128
国際公開公報2010/050523

先行技術

0009

K.Hanaoka,SID 04 DIGEST、P1200-1202

発明が解決しようとする課題

0010

上記に加えて、近年、液晶表示素子の高性能化に伴い、液晶配向膜に期待される特性も厳しくなっている。そのため、従来の技術では、近年の高性能化に伴う液晶配向膜や液晶表示素子の特性に対する期待に応えることが更に難しくなっている。
加えて、最近の液晶表示素子における有効画素面積の拡大化のため、基板の周辺外縁部で画素を形成しない額縁領域を小さくする、所謂狭額縁化が要求されている。かかるパネルの狭額縁化に伴って、2枚の基板を接着させて液晶表示素子を作製する際に用いるシール剤が、ポリイミド系液晶配向膜上に塗布されるようになるが、ポリイミドには極性基がないか、あるいは少ないため、シール剤と液晶配向膜表面で共有結合が形成されず、基板同士の接着が不十分となる問題点があった。従って、ポリイミド系液晶配向膜とシール剤や基板との接着性密着性)を向上させることが課題となる。
また、液晶配向膜とシール剤や基板との密着性の改善は、液晶配向膜の有する、液晶配向性電気特性を低下させずに達成されることが必要である。

0011

本発明が解決しようとする課題は、ラビング時に膜の剥がれや傷が発生しにくく、かつ電圧保持率が高く、高温高湿条件下のエージング耐性が良好なことに加えて、シール剤との密着性に優れた液晶配向膜を提供すること、この液晶配向膜を得ることができる液晶配向剤を提供すること、この液晶配向剤を得ることができる重合体を提供すること、及びこの重合体の原料となる新規なジアミン化合物を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明に到達したものであり、本発明は、下記の態様を有する。
(1)下記式(1)で表されるオキサゾリン骨格を有する重合体を含有することを特徴とする液晶配向剤。



(R1は水素又は一価有機基を表し、*は他の基に結合する部位を表す。)
(2)前記式(1)で表されるオキサゾリン骨格がジアミン由来である、上記(1)に記載の液晶配向剤。
(3)前記式(1)で表されるオキサゾリン骨格を有する重合体が、後記する式(2−1)、(2−2)及び(2−4)から選ばれるジアミンに由来する重合体である、上記(1)に記載の液晶配向剤。
(4)前記オキサゾリン骨格を有する重合体が、下記式(6)で表される構造単位を含むポリイミド前駆体、及びそのイミド化物であるポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(1)に記載の液晶配向剤。



(式(6)中、X1はテトラカルボン酸誘導体に由来する4価の有機基を表す。Y1は式(1)の構造を含むジアミンに由来する2価の有機基を表す。R4は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。)
(5)前記式(6)中、X1の構造が後記する式(A−1)〜(A−21)の構造から選ばれる少なくとも1種である、請求項4に記載の液晶配向剤。
(6)前記式(6)で表される構造単位が、前記重合体の全構造単位に対して10モル%以上である、上記(4)又は(5)に記載の液晶配向剤。
(7)上記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の液晶配向剤から得られる液晶配向膜。
(8)上記(7)に記載の液晶配向膜を具備する液晶表示素子。
(9)下記式(2−1)、(2−2)又は(2−3)で表されるオキサゾリン骨格を有するジアミン。



(各記号の定義は、後記する通りである。)
(10)上記(9)に記載のジアミンを由来とするオキサゾリン骨格を有する重合体。
(11)前記オキサゾリン骨格を有する重合体が、下記式(6)で表される構造単位を含むポリイミド前駆体、及びそのイミド化物であるポリイミドである、上記(10)に記載の重合体。



(式(6)中の各記号の定義は、上記(4)における記載と同じである。)
(12)前記式(6)中、X1の構造が後記する式(A−1)〜(A−21)の構造から選ばれる少なくとも1種である、上記(11)に記載の重合体。
(13)前記式(6)で表される構造単位が、前記重合体の全構造単位に対して10モル%以上である、上記(11)又は(12)に記載の重合体。

発明の効果

0013

本発明によれば、ラビング耐性と電圧保持特性を向上させ、高温高湿条件下のエージング耐性が良好なことに加えて、シール剤との密着性に優れた液晶配向膜が得られる。換言すると、液晶配向剤の成分として、オキサゾリン骨格を有する重合体を使用することで、ラビング時に膜の剥がれや傷が発生しにくく、さらには電圧保持率及び高温高湿エージング耐性が高く、シール剤との密着性に優れた液晶配向膜を得ることができる。
本発明の液晶配向剤から得られた液晶配向膜を具備する液晶表示素子は、液晶配向膜の削れや傷による表示欠陥が少なく、かつ信頼性の高く、シール剤との密着性に優れた液晶表示素子となる。

0014

本発明の液晶配向剤は、下記式(1)で表される構造を有する重合体(以下、特定重合体とも言う)を含有する液晶配向剤である。
特定構造



上記式(1)において、R1は水素、又は一価の有機基を表し、*は他の基に結合する部位を表す。本発明における特定重合体は、上記式(1)の構造を有するジアミンから得られる重合体であるのが好ましい。

0015

特定ジアミン
上記式(1)で表されるオキサゾリン骨格を有するジアミン(以下、特定ジアミンともいう。)は、下記式(2−1)〜式(2−3)で表される群から選ばれるジアミンが挙げられる。

0016

0017

上記式(2−1)〜式(2−3)中、R1の定義は、上記式(1)におけるもの同じである。R2は単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−(CH2)l−、−O(CH2)lO−、−CONR11−、−NR11CO−及び−NR11−から選ばれる結合であるか、又はそれらの組み合わせからなる2価の有機基を表し、W1は下記群(3−1)から選ばれる構造、W2は下記群(3−2)から選ばれる構造、W3は下記群(3−3)から選ばれる構造、W4は下記群(3−4)から選ばれる構造を表す。ここで、R11は水素、又は一価の有機基を表し、lは1〜12の整数、aは0又は1の整数を表す。

0018

0019

上記群(3−1)中、*1は式(2−1)から(2−3)中のアミノ基と結合する部位を表し、*2はオキサゾリン環と結合する部位を表す。群(3−2)中、*1は式(2−1)から(2−3)中のアミノ基と結合する部位を表し、*3はR2と結合する部位を表す。群(3−3)中、*3はR2と結合する部位を表す。群(3−4)中、*2はオキサゾリン環と結合する部位を表す。Xは置換基を表し、水素原子;ハロゲン原子メチル基エチル基プロピル基等の炭素数1〜6のアルキル基;トリフルオロメチル基等の炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基ジメチルアミノ基等の置換アミノ基;メトキシ基エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;NHCOCH3やNHCOCH2CH3、NHCOOtBu等のアミド基を表す。tBuはターシャルブチル基を表す。

0020

上記式(2−1)〜(2−3)のジアミンの具体例としては以下が例示される。

0021

上記式中、R1の定義は、上記式(1)におけるものと同じであり、特に、水素原子、メチル基(Me)又はエチル基(Et)が好ましい。R11の定義は、上記式(1)におけるものと同じであり、特に、水素原子、Me基又はEt基が好ましい。nは1〜6の整数を表し、mは1〜12の整数を表す。

0022

<特定ジアミンの合成方法
本発明における特定ジアミンを合成する方法は例えば、下記式(4−1)〜(4−3)で表されるジニトロ化合物を合成し、さらにニトロ基還元してアミノ基に変換する方法を挙げることができる。



上記式(4−1)〜(4−3)中、R1、R2、W1、W2、W3、W4及びaの定義は上記式(2−1)〜(2−3)におけるものと同じである。

0023

上記ニトロ基の還元反応に用いられる触媒は、市販品として入手できる活性炭担持金属が好ましく、例えば、パラジウム−活性炭、白金−活性炭、ロジウム−活性炭などが挙げられる。また、水酸化パラジウム、酸化白金ラネーニッケルなど必ずしも活性炭担持型金属触媒でなくてもよい。なかでも、パラジウム−活性炭が好ましい。

0024

上記還元反応をより効果的に進行させるため、活性炭の共存下で反応を実施することもある。この時、使用する活性炭の量は、ジニトロ化合物に対して1〜30質量%が好ましく、10〜20質量%がより好ましい。同様な理由により、加圧下で反応を実施する場合もある。この場合、ベンゼン核の還元を避けるため、好ましくは20気圧以下であり、より好ましくは10気圧までの範囲で反応を実施する。

0025

上記還元反応における溶媒は、各原料と反応しない溶媒であれば、制限なく使用することができる。例えば、非プロトン性極性有機溶媒DMFDMSO、DMAc、NMPなど);エーテル類(Et2O、i−Pr2O、TBME、CPME、THF、ジオキサンなど);脂肪族炭化水素類ペンタン、へキサンヘプタン石油エーテルなど);芳香族炭化水素類ベンゼントルエンキシレンメシチレンクロロベンゼンジクロロベンゼンニトロベンゼンテトラリンなど);ハロゲン系炭化水素類(クロロホルムジクロロメタン四塩化炭素ジクロロエタンなど);低級脂肪酸エステル類酢酸メチル酢酸エチル酢酸ブチルプロピオン酸メチル等);ニトリル類アセトニトリルプロピオニトリルブチロニトリル等);などが使用できる。これらの溶媒は、反応の起こり易さなどを考慮して適宜選択でき、2種以上混合して用いることができる。必要に応じて、適当な脱水剤乾燥剤を用いて溶媒を乾燥し、非水溶媒として用いることもできる。溶媒の使用量(反応濃度)は、ジニトロ化合物に対し、0.1〜100質量倍であり、好ましくは0.5〜30質量倍であり、さらに好ましくは1〜10質量倍である。
反応温度は、−100℃から使用する溶媒の沸点までの範囲、好ましくは、−50〜150℃である。反応時間は、通常0.05〜350時間、好ましくは0.5〜100時間である。

0026

[式(4−1)、式(4−3)のジニトロ化合物の製法]
式(4−1)及び(4−3)の化合物を合成する方法は、例えば、下記反応式で表すように、式(5−1)又は(5−2)で表される化合物とハロニトロベンゼンとを、塩基の存在下で反応させることにより(4−1−1)又は(4−3−1)を得ることができる。

0027

上記反応は、塩基の存在下で行うことが好ましい。塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物炭酸ナトリウム炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩炭酸水素ナトリウム炭酸水素カリウム等のアルカリ金属重炭酸塩リン酸カリウム、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-7-ウンデセンやトリエチルアミン等の有機塩基等を(5−1)又は(5−2)に対して好ましくは1〜4当量用いることができる。

0028

反応溶媒としては、非プロトン性極性有機溶媒(DMF、DMSO、DMAc、NMPなど)が好ましい。溶媒の使用量(反応濃度)は、(5−1)又は(5−2)に対し、好ましくは0.1〜100質量倍であり、より好ましくは0.5〜30質量倍である。
反応温度は、−10℃から使用する溶媒の沸点までの範囲が好ましく、より好ましくは、0〜150℃である。反応時間は、通常0.05〜350時間、好ましくは0.5〜100時間である。

0029

上記ジニトロ化合物を製造する他の手法としては、(5−1−1)又は(5−2−1)で表されるアルコール化合物脱離基(LG)を導入し、(5−1−1a)又は(5−2−1a)を得た後、塩基の存在下でフェノール化合物もしくはアミン化合物と反応させることで式(4−1−2)又は(4−3−2)を得ることができる。

0030

上記脱離基(LG)は、トリエチルアミンやピリジン等の塩基の存在下、メタンスルホニルクロリドエタンスルホニルクロリド、又はp-トルエンスルホニルクロリドなどと反応させることで導入することができる。

0031

(5−1—1a)又は(5−2−1a)とフェノール化合物もしくはアミン化合物の反応は、塩基の存在下で行うことが好ましい。塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩を(5−1−1a)又は(5−2−1a)に対して1〜4当量用いることができる。

0032

(5−1)又は(5−2)で表される化合物と酸塩化物を、トリエチルアミンやピリジン等の塩基の存在下で反応させることで、(4−1−2)又は(4−3−3)を得ることができる。

0033

[式(4−2)の製法]
式(4−2)の化合物を合成する方法に特に制限はない。例えば、下記反応式で表すように、式(5−1)で表される化合物と酸塩化物を、トリエチルアミンやピリジンなどの塩基の存在下で反応させることにより(4−2−1)又は(4−2−2)を得ることができる。

0034

[式(5−1)及び(5−2)の製法]
式(5−1)及び式(5−2)を合成する方法に特に制限はない。例えば、文献(J. Org. Chem. 2014, 79, 8668-8677)を参考に下記反応式で表すように、シアノ化合物アミノエタノール化合物を塩基の存在下で反応させることで(5−1−1)又は(5−2−1)を得ることができる。

0035

上記反応は、塩基の存在下で行うことが好ましい。塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等の無機化合物、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-7-ウンデセン等の有機塩基等をシアノ化合物に対して1〜4当量用いることができる。中でも、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩が好ましい。

0036

反応溶媒としては、非プロトン性極性有機溶媒(DMF、DMSO、DMAc、NMPなど);エーテル類(Et2O、i−Pr2O、TBME、CPME、THF、ジオキサンなど);脂肪族炭化水素類(ペンタン、へキサン、ヘプタン、石油エーテルなど);芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、テトラリンなど);ハロゲン系炭化水素類(クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタンなど);低級脂肪酸エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等);ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル等);アルコール類メタノールエタノール2-プロパノール等)などが使用できる。これらの溶媒は、反応の起こり易さなどを考慮して適宜選択することができ、1種単独で又は2種以上混合して用いることができる。必要に応じて、適当な脱水剤や乾燥剤を用いて溶媒を乾燥し、非水溶媒として用いることもできる。特にアルコール類(メタノール、エタノール、2-プロパノール等)が好ましい。

0037

下記(5−1−1a)又は(5−2−1a)にフタルイミドカリウムを反応させて、(5−1−1b)又は(5−2−1b)を得た後、ヒドラジン一水和物を用いて脱保護することで(5−1−2)又は(5−2−2)を得ることができる。また、過剰量の2級アミン化合物と(5−1−1a)又は(5−2−1a)を反応させることで、(5−1−3)又は(5−2−3)を得ることができる。

0038

なお、ここまでの製造スキームにおける式中、R1、W1、W2、W3、W4の定義は上記式(2−1)〜(2−3)における場合と同じであるが、R1は水素原子やMe基、Et基が好ましい。YはOH、NH2又はNHR11を表し、Y1はO、NH又はNR11を表し、R11の定義は、上記式(1)における場合と同じであり、水素原子、Me基及びEt基が好ましい。Zは、F、Cl、Br、Iを表し、nは1〜6の整数を表し、mは1〜12の整数を表す。

0039

<重合体>
本発明のオキサゾリン骨格を有する重合体は、上記式(1)で表される構造を有する。具体例としては、ポリアミック酸ポリアミック酸エステル、ポリイミド、ポリウレアポリアミドなどが挙げられる。液晶配向剤としての観点から、下記式(6)で表される構造単位を含むポリイミド前駆体、及びそのイミド化物であるポリイミドから選ばれる少なくとも1種がより好ましい。



上記式(6)中、X1はテトラカルボン酸誘導体に由来する4価の有機基であり、Y1は式(1)の構造を含むジアミンに由来する2価の有機基であり、R4は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。R4は、加熱によるイミド化のしやすさの点から、水素原子、メチル基又はエチル基が好ましい。

0040

テトラカルボン酸二無水物
上記式(6)のポリイミド前駆体中のX1は、重合体の溶媒への溶解性や液晶配向剤の塗布性、液晶配向膜とした場合における液晶の配向性、電圧保持率、蓄積電荷など、必要とされる特性の程度に応じて適宜選択され、同一重合体中に1種類であってもよく、2種類以上が混在していても良い。
X1の具体例を示すならば、国際公開公報2015/119168の13項〜14項に掲載される、式(X−1)〜(X−46)の構造などが挙げられる。

0041

以下に、好ましいX1の構造を示す。

0042

上記のうち、(A−1)、(A−2)はラビング耐性の更なる向上という観点から特に好ましく、(A−4)は蓄積電荷の緩和速度の更なる向上という観点から特に好ましく、(A−15)〜(A−17)などは、液晶配向性と蓄積電荷の緩和速度の更なる向上という観点から特に好ましい。
また、上記のうち、(A−1)、(A−4)、(A−5)、(A−7)は電圧保持率の更なる向上という観点から好ましい。

0043

<ジアミン>
上記式(6)において、Y1の具体例としては前記式(2−1)、(2−2)又は(2−3)のジアミンから2つのアミノ基を除いた構造を挙げることができる。

0044

<重合体(その他の構造単位)>
式(6)で表される構造単位を含むポリイミド前駆体は、本発明の効果を損なわない範囲において、下記式(7)で表される構造単位を含んでいても良い。



式(7)において、X2はテトラカルボン酸誘導体に由来する4価の有機基であり、Y2は式(1)の構造を含まないジアミンに由来する2価の有機基であり、R4は、前記式(6)の定義と同じであり、R5は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。また、2つあるR4の少なくとも一方は水素原子であることが好ましい。

0045

X2の具体例としては、好ましい例も含めて式(6)のX1で例示したものと同じ構造を挙げることができる。また、ポリイミド前駆体中のY2は式(1)の構造を含まないジアミンに由来する二価の有機基であり、その構造は特に限定されない。また、Y2は重合体の溶媒への溶解性や液晶配向剤の塗布性、液晶配向膜とした場合における液晶の配向性、電圧保持率、蓄積電荷など、必要とされる特性の程度に応じて適宜選択され、同一重合体中に2種類以上が混在していても良い。

0046

Y2の具体例を示すならば、国際公開公報2015/119168の4項に掲載される式(2)の構造、及び、8項〜12項に掲載される、式(Y−1)〜(Y−97)、(Y−101)〜(Y−118)の構造;国際公開公報2013/008906の6項に掲載される、式(2)からアミノ基を2つ除いた二価の有機基;国際公開公報2015/122413の8項に掲載される式(1)からアミノ基を2つ除いた二価の有機基;国際公開公報2015/060360の8項に掲載される式(3)の構造;日本特開公報2012−173514の8項に記載される式(1)からアミノ基を2つ除いた二価の有機基;国際公開公報2010−050523の9項に掲載される式(A)〜(F)からアミノ基を2つ除いた二価の有機基、などが挙げられる。

0047

<その他ジアミン>
上記ジアミン成分に加え、その他ジアミンとして、下記に示すジアミン成分を使用することができる。
<その他ジアミン:式(0)の構造を有するジアミン>
その他ジアミンは、下記式(0)の構造を有する。

0048

上記式(0)中、A1及びA5は、それぞれ独立して、単結合又は炭素数1〜5のアルキレン基を表す。上下基板張り合わせるシール材中の官能基との反応性の点からは、単結合又はメチレン基が好ましい。

0049

また、上記式(0)中、A2及びA4は、それぞれ独立して、炭素数1〜5のアルキレン基を表し、好ましくはメチレン基又はエチレン基である。A3は、炭素数1〜6のアルキレン基又はシクロアルキレン基を表し、シール材中の官能基との反応性の点かはら、メチレン基又はエチレン基が好ましい。

0050

また、上記式(0)中、B1及びB2は、それぞれ独立して、単結合、−O−、−NH−、−N(CH3)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−CON(CH3)−又は−N(CH3)COを表す。得られる液晶配向膜の配向性の点からは、単結合又は−O−が好ましい。

0051

また、上記式(0)中、D1は、熱により水素原子に置き換わる保護基を表す。D1は、アミノ基の保護基として機能するものであり、熱により水素原子に置き換わる官能基である。液晶配向剤の保存安定性の点からは、D1は室温において脱離しないことが好ましく、80℃以上の熱で脱離する保護基がより好ましく、100℃以上、特に120℃以上の熱で脱離する保護基が更に好ましい。脱離する温度は、250℃以下が好ましく、230℃以下がより好ましい。高すぎる脱離する温度は重合体の分解を招く可能性がある。このようなD1の例としては、tert−ブトキシカルボニル(t−Boc)基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基等が挙げられる。なかでも、温度による脱離性の点からは、t−Boc基が好ましい。

0052

また、上記式(0)中、aは0又は1である。A2及びA3(aが1の場合)、A3及びA4(aが1の場合)、又はA2及びA4(aが0の場合)は、互いに結合しない。つまり、aが1の場合、A2及びA3、A3及びA4により環は形成されず、D1に結合するN原子が該環の一部を構成しない。同様に、aが0の場合、A2及びA4により環は形成されず、D1に結合するN原子が該環の一部を構成しない。

0053

また、上記式(0)中、*は他の基に結合する部位を表す。*から見て、ベンゼン環に対するA1及び/又はA5の結合位置は、オルト位メタ位パラ位のいずれでもよいが、液晶配向膜の液晶配向性の点からは、パラ位が好ましい。すなわち、上記式(0)は、下記式(0’)又は下記式(0’’)であるのが好ましい。



上記式(0’)及び上記式(0’’)中、A1〜A5、B1、B2、D1、a並びに*は、上記式(0)の場合と同様である。

0054

このような特定ジアミンの具体例としては、例えば、下記式(0−1)〜(0−21)で表されるジアミンが挙げられる。

0055

<その他ジアミン:垂直配向性発現する特定側鎖構造を有するジアミン>
VA方式の液晶表示素子における液晶配向剤として用いる場合、垂直配向能を発現する特定側鎖構造を有するジアミンを用いて特定重合体を調製することが好ましい。この特定側鎖構造を有するジアミンは、下記式[S1]〜[S3]で表される群から選ばれる少なくとも1種の側鎖構造を有する。以下、かかる特定側鎖構造を有するジアミンの例である、式[S1]〜[S3]で表されるジアミンについて順に説明する。

0056

[A]:下記式[S1]で表される特定側鎖構造を有するジアミン



上記式[S1]中、X1及びX2は、それぞれ独立して、単結合、−(CH2)a−(aは1〜15の整数である)、−CONH−、−NHCO−、−CON(CH3)−、−NH−、−O−、−COO−、−OCO−又は−((CH2)a1−A1)m1−を表す。このうち、複数のa1はそれぞれ独立して1〜15の整数であり、複数のA1はそれぞれ独立して酸素原子又は−COO−を表し、m1は1〜2である。

0057

なかでも、原料の入手性や合成の容易さの点からは、X1及びX2は、それぞれ独立して、単結合、−(CH2)a−(aは1〜15の整数である)、−O−、−CH2O−又は−COO−が好ましく、単結合、−(CH2)a−(aは1〜10の整数である)、−O−、−CH2O−又は−COO−がより好ましい。

0058

また、上記式[S1]中、G1及びG2は、それぞれ独立して、炭素数6〜12の2価の芳香族基又は炭素数3〜8の2価の脂環式基から選ばれる2価の環状基を表す。該環状基上の任意の水素原子は、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜3のフッ素含有アルキル基、炭素数1〜3のフッ素含有アルコキシ基又はフッ素原子置換されていてもよい。m及びnは、それぞれ独立して、0〜3の整数であって、m及びnの合計は1〜4である。

0059

また、上記式[S1]中、R1は、炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜20のアルコキシ又は炭素数2〜20のアルコキシアルキルを表す。R1を形成する任意の水素はフッ素で置換されていてもよい。このうち、炭素数6〜12の2価の芳香族基の例としては、フェニレンビフェニレンナフタレン等が挙げられる。また、炭素数3〜8の2価の脂環式基の例としては、シクロプロピレンシクロヘキシレン等が挙げられる。

0060

従って、上記式[S1]の好ましい具体例として、下記式[S1−x1]〜[S1−x7]があげられる。

0061

上記式[S1−x1]〜[S1−x7]中、R1は、上記式[S1]の場合と同様である。Xpは、−(CH2)a−(aは1〜15の整数である)、−CONH−、−NHCO−、−CON(CH3)−、−NH−、−O−、−CH2O−、−COO−又は−OCO−を表す。A1は、酸素原子又は−COO−*(「*」を付した結合手が(CH2)a2と結合する)を表す。A2は、酸素原子又は*−COO−(「*」を付した結合手が(CH2)a2と結合する)を表す。a1は0又は1の整数であり、a2は2〜10の整数である。Cyは1,4−シクロキシレン基又は1,4−フェニレン基を表す。

0062

[B]:下記式[S2]で表される特定側鎖構造を有するジアミン



上記式[S2]中、X3は単結合、−CONH−、−NHCO−、−CON(CH3)−、−NH−、−O−、−CH2O−、−COO−又は−OCO−を表す。なかでも、液晶配向剤の液晶配向性の点から、X3は−CONH−、−NHCO−、−O−、−CH2O−、−COO−又は−OCO−が好ましい。

0063

また、上記式[S2]中、R2は、炭素数1〜20のアルキル又は炭素数2〜20のアルコキシアルキルを表す。R2を形成する任意の水素はフッ素で置換されていてもよい。なかでも、液晶配向剤の液晶配向性の点から、R2は炭素数3〜20のアルキル又は炭素数2〜20のアルコキシアルキルが好ましい。

0064

[C]:下記式[S3]で表される特定側鎖構造を有するジアミン



上記式[S3]中、X4は−CONH−、−NHCO−、−O−、−COO−又は−OCO−を表す。R3はステロイド骨格を有する構造を表す。ここでのステロイド骨格は、3つの六員環及び1つの五員環が結合した下記式(st)で表される骨格を有する。

0065

上記式[S3]の例として下記式[S3−x]が挙げられる。

0066

上記式[S3−x]中、Xは、上記式[X1]又は[X2]を表す。また、Colは、上記式[Col1]〜[Col4]からなる群から選ばれる少なくとも1種を表し、Gは、上記式[G1]又は[G2]を表す。*は他の基に結合する部位を表す。

0067

上記式[S3−x]における、X、Col及びGの好ましい組合せの例としては、例えば、下記の組合せが挙げられる。すなわち、[X1]と[Col1]と[G1]、[X1]と[Col1]と[G2]、[X1]と[Col2]と[G1]、[X1]と[Col2]と[G2]、[X1]と[Col3]と[G2]、[X1]と[Col4]と[G2]、[X1]と[Col3]と[G1]、[X1]と[Col4]と[G1]、[X2]と[Col1]と[G2]、[X2]と[Col2]と[G2]、[X2]と[Col2]と[G1]、[X2]と[Col3]と[G2]、[X2]と[Col4]と[G2]、[X2]と[Col1]と[G1]、[X2]と[Col4]と[G1]である。

0068

また、上記式[S3]の具体的としては、日本特開平4−281427号公報の段落[0024]に記載のステロイド化合物から水酸基ヒドロキシ基)を除いた構造、同公報の段落[0030]に記載のステロイド化合物から酸クロライド基を除いた構造、同公報の段落[0038]に記載のステロイド化合物からアミノ基を除いた構造、同公報の段落[0042]にステロイド化合物からハロゲン基を除いた構造、及び日本特開平8−146421の段落[0018]〜[0022]に記載の構造等が挙げられる。

0069

なお、ステロイド骨格の代表例としては、コレステロール(上記式[S3−x]における[Col1]及び[G2]の組み合わせ)が挙げられるが、該コレステロールを含まないステロイド骨格を利用することもできる。すなわち、ステロイド骨格を有するジアミンとして、例えば3,5−ジアミノ安息香酸コレスタニル等が挙げられるが、かかるコレステロール骨格を有するジアミンを含まないジアミン成分とすることも可能である。また、特定側鎖構造を有するジアミンとして、ジアミンと側鎖との連結位置アミドを含まないものを利用することもできる。このようなジアミンを利用しても、本実施形態においては、コレステロール骨格を有するジアミンを含まないジアミン成分を利用しても、長期に渡って高い電圧保持率を確保できる液晶配向膜や液晶表示素子を得ることができる液晶配向剤を提供できる。

0070

なお、上記式[S1]〜[S3]で表される側鎖構造を有するジアミンは、それぞれ、下記式[1−S1]−[1−S3]の構造で表される。



上記式[1−S1]中、X1、X2、G1、G2、R1、m及びnは、上記式[S1]における場合と同様である。上記式[1−S2]中、X3及びR2は、上記式[S2]における場合と同様である。上記式[1−S3]中、X4及びR3は、上記式[S3]における場合と同様である。

0071

<その他のジアミン:垂直配向性を発現する二側鎖型の特性側鎖構造を有するジアミン>
VA方式の液晶表示素子における晶配向剤として用いる場合、垂直配向性の特定側鎖構造を2つ有する二側鎖型のジアミンを用いて特定重合体を調製することもできる。
かかるジアミン成分として含まれていてもよい二側鎖ジアミンは、例えば下記式[1]で表される

0072

上記式[1]中、Xは、単結合、−O−、−C(CH3)2−、−NH−、−CO−、−NHCO−、−COO−、−(CH2)m−、−SO2−又はそれらの任意の組み合わせからなる2価の有機基を表す。なかでも、Xは、単結合、−O−、−NH−、−O−(CH2)m−O−であるのが好ましい。「それらの任意の組み合わせ」の例としては、−O−(CH2)m−O−、−O−C(CH3)2−、−CO−(CH2)m−、−NH−(CH2)m−、−SO2−(CH2)m−、−CONH−(CH2)m−、−CONH−(CH2)m−NHCO−、−COO−(CH2)m−OCO−等が挙げられる。mは1〜8の整数である。
また、上記式[1]中、2つのYは、それぞれ独立して、下記式[1−1]の構造を表す。

0073

上記式[1−1]中、Y1及びY3は、それぞれ独立して、単結合、−(CH2)a−(aは1〜15の整数である)、−O−、−CH2O−、−COO−又は−OCO−を表す。Y2は単結合又は−(CH2)b−(bは1〜15の整数である)を表す。ただし、Y1又はY3が単結合又は−(CH2)a−である場合、Y2は単結合である。また、Y1が−O−、−CH2O−、−COO−又は−OCO−であるか、及び/又はY3が−O−、−CH2O−、−COO−又は−OCO−である場合、Y2は単結合又は−(CH2)b−である。
また、式[1−1]中、Y4は、ベンゼン環、シクロヘキサン環及び複素環からなる群から選ばれる少なくとも1種の2価の環状基又はステロイド骨格を有する炭素数17〜51の2価の有機基を表す。該環状基を形成する任意の水素原子は、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜3のフッ素含有アルキル基、炭素数1〜3のフッ素含有アルコキシ基又はフッ素原子で置換されていてもよい。

0074

また、上記式[1−1]中、Y5は、ベンゼン環、シクロヘキサン環及び複素環からなる群から選ばれる少なくとも1種の環状基を表す。該環状基を形成する任意の水素原子は、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜3のフッ素含有アルキル基、炭素数1〜3のフッ素含有アルコキシ基又はフッ素原子で置換されていてもよい。
また、上記式[1−1]中、Y6は炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、炭素数1〜18のフッ素含有アルキル基、炭素数1〜18のアルコキシ基及び炭素数1〜18のフッ素含有アルコキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種を表す。nは0〜4の整数である。

0075

また、上記式[1]中、Yは、Xの位置からメタ位であってもオルト位であってもよいが、好ましくはオルト位がよい。すなわち、上記式[1]は、下記式[1’]であるのが好ましい。

0076

また、上記式[1]中、2つのアミノ基(−NH2)の位置は、ベンゼン環上のいずれの位置であってもよいが、下記式[1]−a1〜[1]−a3で表される位置が好ましく、下記式[1]−a1であるのがより好ましい。下記式中、Xは、上記式[1]における場合と同様である。なお、下記式[1]−a1〜[1]−a3は、2つのアミノ基の位置を説明するものであり、上記式[1]中で表されていたYの表記が省略されている。

0077

従って、上記式[1’]及び[1]−a1〜[1]−a3に基づけば、上記式[1]は、下記式[1]−a1−1〜[1]−a3−2から選ばれるいずれかの構造であるのが好ましく、下記式[1]−a1−1で表される構造がより好ましい。下記式中、X及びYは、それぞれ式[1]における場合と同様である。

0078

また、上記式[1−1]の例として、下記式[1−1]−1〜[1−1]−22が挙げられる。このうち、上記式[1−1]の例としては、下記式[1−1]−1〜[1−1]−4、[1−1]−8又は[1−1]−10が好ましい。なお、下記式中、*は、上記式[1]、[1’]及び[1]−a1〜[1]−a3におけるフェニル基との結合位置を表す。

0079

0080

ジアミン成分が、所定構造を有する二側鎖ジアミンを含有することで、過度の加熱にさらされた場合でも、液晶を垂直に配向させる能力が低下し難くなる液晶配向膜となる。また、ジアミン成分が該二側鎖ジアミンを含有することで、膜に何らかの異物が接触し、傷ついた際も、液晶を垂直に配向させる能力が低下し難くなる液晶配向膜となる。すなわち、ジアミン成分が該二側鎖ジアミンを含有することで、各種の上記特性に優れた液晶配向膜が得られる液晶配向剤を提供できるようになる。

0081

<その他のジアミン:光反応性側鎖を有するジアミン>
PSA方式の液晶表示素子における液晶配向剤として用いる場合、重合性化合物の反応性を高める目的で光反応性側鎖を有するジアミンを用いて特定重合体を調製することもできる。
かかるジアミン成分は、その他のジアミンとして、光反応性側鎖を有するジアミンを含有してもよい。ジアミン成分が、光反応性側鎖を有するジアミンを含有することで、特定重合体やそれ以外の重合体に、光反応性側鎖を導入できるようになる。

0082

光反応性側鎖を有するジアミンとしては、例えば、下記式[VIII]又は[IX]で表されるものが挙げられる。

0083

上記式[VIII]及び[IX]中、2つのアミノ基(−NH2)の位置は、ベンゼン環上のいずれの位置であってもよく、例えば、側鎖の結合基に対し、ベンゼン環上の2,3の位置、2,4の位置、2,5の位置、2,6の位置、3,4の位置又は3,5の位置が挙げられる。ポリアミック酸を合成する際の反応性の点からは、2,4の位置、2,5の位置又は3,5の位置が好ましい。ジアミンを合成する際の容易性の点も加味すると、2,4の位置又は3,5の位置がより好ましい。

0084

また、上記式[VIII]中、R8は単結合、−CH2−、−O−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−NH−、−CH2O−、−N(CH3)−、−CON(CH3)−又は−N(CH3)CO−を表す。特に、R8は単結合、−O−、−COO−、−NHCO−又は−CONH−であるのが好ましい。

0085

また、上記式[VIII]中、R9は、単結合又はフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキレン基を表す。ここでのアルキレン基の−CH2−は、−CF2−又は−CH=CH−で任意に置換されていてもよく、次のいずれかの基が互いに隣り合わない場合、これらの基に置換されていてもよい;−O−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−NH−、二価の炭素環又は複素環。なお、この二価の炭素環又は複素環は、具体的には下記式(1a)のものを例示することができる。

0086

また、上記式[VIII]中、R9は、通常の有機合成的手法で形成させることができるが、合成の容易性の点からは、単結合又は炭素数1〜12のアルキレン基が好ましい。

0087

また、上記式[VIII]中、R10は、下記式(1b)からなる群から選択される光反応性基を表す。なかでも、R10は、光反応性の点から、メタクリル基アクリル基又はビニル基が好ましい。

0088

また、上記式[IX]中、Y1は、−CH2−、−O−、−CONH−、−NHCO−、−COO−、−OCO−、−NH−又は−CO−を表す。Y2は、炭素数1〜30のアルキレン基、二価の炭素環又は複素環を表す。ここでのアルキレン基、二価の炭素環又は複素環における、1つ又は複数の水素原子は、フッ素原子又は有機基で置換されていてもよい。Y2は、次の基が互いに隣り合わない場合、−CH2−がこれらの基に置換されていてもよい;−O−、−NHCO−、−CONH−、−COO−、−OCO−、−NH−、−NHCONH−、−CO−。

0089

また、上記式[IX]中、Y3は、−CH2−、−O−、−CONH−、−NHCO−、−COO−、−OCO−、−NH−、−CO−又は単結合を表す。Y4はシンナモイル基を表す。Y5は単結合、炭素数1〜30のアルキレン基、二価の炭素環又は複素環を表す。ここでのアルキレン基、二価の炭素環又は複素環における、1つ又は複数の水素原子は、フッ素原子又は有機基で置換されていてもよい。Y5は、次の基が互いに隣り合わない場合、−CH2−がこれらの基に置換されていてもよい;−O−、−NHCO−、−CONH−、−COO−、−OCO−、−NH−、−NHCONH−、−CO−。Y6はアクリル基又はメタクリル基等の光重合性基を表す。

0090

このような上記式[VIII]又は[IX]で表される光反応性側鎖を有するジアミンの具体例としては、下記式(1c)が挙げられる。



上記式(1c)中、X9及びX10は、それぞれ独立に、単結合、−O−、−COO−、−NHCO−又は−NH−である結合基を表す。Yは、フッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキレン基を表す。

0091

光反応性側鎖を有するジアミンとしては、下記式[VII]のジアミンも挙げられる。式[VII]のジアミンは、ラジカル発生構造を有する部位を側鎖に有している。ラジカル発生構造においては、紫外線照射により分解しラジカルが発生する。



上記式[VII]中、Arはフェニレン、ナフチレン及びビフェニレンからなる群から選ばれる少なくとも1種の芳香族炭化水素基を表し、それらの環の水素原子はハロゲン原子に置換されていてもよい。カルボニルが結合しているArは、紫外線の吸収波長関与するため、長波長化する場合、ナフチレンやビフェニレンのような共役長の長い構造が好ましい。一方、Arがナフチレンやビフェニレンのような構造になると、溶解性が悪くなる場合があり、この場合、合成の難易度が高くなる。紫外線の波長が250nm〜380nmの範囲であればフェニル基でも十分な特性が得られるため、Arはフェニル基が最も好ましい。

0092

上記Arにおいて、芳香族炭化水素基には置換基が設けられていてもよい。ここでの置換基の例としては、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アミノ基等、電子供与性の有機基が好ましい。

0093

また、上記式[VII]中、R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜10のアルキル基、アルコキシ基、ベンジル基又はフェネチル基を表す。アルキル基やアルコキシ基の場合、R1及びR2により環が形成されていてもよい。

0094

また、上記式[VII]中、T1及びT2は、それぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−NH−、−CH2O−、−N(CH3)−、−CON(CH3)−又は−N(CH3)CO−の結合基を表す。

0095

また、式[VII]中、Sは単結合、非置換又はフッ素原子によって置換されている炭素原子数1〜20のアルキレン基を表す。ここでのアルキレン基の−CH2−又は−CF2−は、−CH=CH−で任意に置換されていてもよく、次に挙げるいずれかの基が互いに隣り合わない場合、これらの基に置換されていてもよい;−O−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−NH−、二価の炭素環、二価の複素環。

0096

また、式[VII]中、Qは、下記式(1d)から選ばれる構造を表す。



上記式(1d)中、Rは水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。R3は、−CH2−、−NR−、−O−、又は−S−を表す。

0097

また、上記式[VII]中、Qは、電子供与性の有機基が好ましく、上記Arの例でも挙げたような、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アミノ基等が好ましい。Qがアミノ誘導体の場合、ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸の重合の際に、発生するカルボン酸基とアミノ基が塩を形成するなどの不具合が生じる可能性があるため、ヒドロキシル基又はアルコキシ基がより好ましい。

0098

また、上記式[VII]中、2つのアミノ基(−NH2)の位置は、o−フェニレンジアミンm−フェニレンジアミン又はp−フェニレンジアミンのいずれでもよいが、酸二無水物との反応性の点では、m−フェニレンジアミン又はp−フェニレンジアミンが好ましい。

0099

従って、上記式[VII]の好ましい具体的としては、合成の容易さ、汎用性の高さ、特性等の点から、下記式が挙げられる。なお、下記式中、nは2〜8の整数である。

0100

これらの上記式[VII]、[VIII]又は[IX]で表される光反応性側鎖を有するジアミンは、1種単独又は2種以上混合して用いることができる。液晶配向膜とした際の液晶配向性、プレチルト角、電圧保持特性、蓄積電荷等の特性、液晶表示素子とした際の液晶の応答速度等に応じて、1種単独か2種以上混合して用いるか、また、2種以上混合して用いる場合にはその割合等、適宜調整すればよい。

0101

<その他のジアミン:上記以外のジアミン>
特定重合体を得るためのジアミン成分に含まれていてもよい上記以外のジアミンは、上記特定構造を有するジアミン等に限定されない。これらの上記以外のジアミンの例としては、下記式[2]で表されるものが挙げられる。

0102

上記式[2]中、A1及びA2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基又は炭素数2〜5のアルキニル基を表す。なかでも、モノマーの反応性の点から、A1及びA2は、水素原子又はメチル基が好ましい。また、Y11の構造を例示すると、下記式(Y−1)〜(Y−178)が挙げられる。

0103

0104

0105

0106

0107

0108

0109

0110

0111

0112

0113

0114

0115

0116

0117

0118

0119

0120

上記式中、特にnの範囲の記載が無いものについては、nは1〜6の整数である。また、上記式中、Meはメチル基を表す。

0121

0122

上記式中、Bocは、tert−ブトキシカルボニル基を表す。

0123

以上説明した上記以外のジアミンは、2種以上組み合わせて用いることができる。ジアミン成分が上記以外のジアミンを含有する場合、特定重合体における、その他のジアミンに対する特定ジアミンは、特定ジアミンが5〜70mol%、好ましくは10〜50mol%、より好ましくは10〜40mol%となる量がよい。

0124

本発明に用いるポリイミド前駆体は、ジアミン成分とテトラカルボン酸誘導体との反応から得られるものであり、ポリアミック酸やポリアミック酸エステル等が挙げられる。
式(6)で表される構造単位を含むポリイミド前駆体が、式(7)で表される構造単位を同時に含む場合、式(6)で表される構造単位は、式(6)と式(7)の合計に対して10モル%以上であることが好ましく、より好ましくは20モル%以上であり、特に好ましくは30モル%以上である。
本発明に用いるポリイミド前駆体の分子量は、重量平均分子量で2,000〜500,000が好ましく、より好ましくは5,000〜300,000であり、さらに好ましくは、10,000〜100,000である。

0125

式(1)で表される2価の基を主鎖に有するポリイミドとしては、前記のポリイミド前駆体を閉環させて得られるポリイミドが挙げられる。このポリイミドにおいては、アミド酸基閉環率イミド化率ともいう)は必ずしも100%である必要はなく、用途や目的に応じて任意に調整できる。
ポリイミド前駆体をイミド化させる方法としては、ポリイミド前駆体の溶液をそのまま加熱する熱イミド化、又はポリイミド前駆体の溶液に触媒を添加する触媒イミド化が挙げられる。

0126

<液晶配向剤>
本発明の液晶配向剤は、上記の特定重合体を含有するが、異なる構造の特定重合体を2種以上含有していてもよい。また、特定重合体に加えて、その他の重合体、すなわち式(1)で表される2価の基を有さない重合体を含有していてもよい。重合体の形式としては、ポリアミック酸、ポリイミド、ポリアミック酸エステル、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア、ポリオルガノシロキサンセルロース誘導体ポリアセタールポリスチレン又はその誘導体、ポリスチレンフェニルマレイミド)誘導体、ポリ(メタアクリレート等が挙げられる。本発明の液晶配向剤がその他の重合体を含有する場合、全重合体成分に対する特定重合体の割合は5質量%以上が好ましく、例えば5〜95質量%が挙げられる。

0127

液晶配向剤は、均一な薄膜を形成させるという点から、一般的には塗布液の形態をとる。本発明の液晶配向剤も、上記重合体成分と、この重合体成分を溶解させる有機溶媒とを含有する塗布液であることが好ましい。その際、液晶配向剤中の重合体の濃度は、形成させようとする塗膜の厚みの設定によって適宜変更できる。均一で欠陥のない塗膜を形成させるという点からは、1質量%以上が好ましく、溶液の保存安定性の点からは、10質量%以下が好ましい。特に好ましい重合体の濃度は、2〜8質量%である。

0128

液晶配向剤に含有される有機溶媒は、重合体成分が均一に溶解するものであれば特に限定されない。具体例を挙げるならば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドN−メチル−2−ピロリドン、N−エチル2−ピロリドンジメチルスルホキシドγ−ブチロラクトン、1,3−ジメチルイミダゾリジノンメチルエチルケトンシクロヘキサノンシクロペンタノン等である。なかでも、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、又はγ−ブチロラクトンを用いることが好ましい。

0129

また、本発明の液晶配向剤に含有される有機溶媒は、上記溶媒に加えて、液晶配向剤を塗布する際の塗布性や塗膜の表面平滑性を向上させる溶媒を用いることもできる。かかる有機溶媒の具体例を下記に挙げる。

0130

例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール2−ブタノールイソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノールイソペンチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール2−ヘプタノール3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノールシクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールジイソプロピルエーテルジプロピルエーテルジブチルエーテルジヘキシルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルエチレングリコールジエチルエーテルエチレングリコールジブチルエーテル、1,2−ブトキシエタンジエチレングリコールジメチルエーテルジエチレングリコールジエチルエーテル4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンジエチレングリコールメチルエチルエーテルジエチレングリコールジブチルエーテル2−ペンタノン3−ペンタノン、2−ヘキサノン2−ヘプタノン4−ヘプタノン、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン、4,6−ジメチル−2−ヘプタノン、3−エトキシブチルアセタート、1−メチルペンチルアセタート、2−エチルブチルアセタート、2−エチルヘキシルアセタート、エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールジアセタートプロピレンカーボネートエチレンカーボネート、2−(メトキシメトキシ)エタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、フルフリルアルコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールプロピレングリコールモノブチルエーテル、1−(ブトキシエトキシプロパノールプロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート、ジプロピレングリコールジエチレングリコールモノエチルエーテルジエチレングリコールモノメチルエーテルジプロピレングリコールモノメチルエーテルジプロピレングリコールモノエチルエーテルジプロピレングリコールジメチルエーテルトリプロピレングリコールモノメチルエーテルエチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールジアセタート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、2−(2−エトキシエトキシエチルアセタート、ジエチレングリコールアセタート、トリエチレングリコールトリエチレングリコールモノメチルエーテルトリエチレングリコールモノエチルエーテル乳酸メチル乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテルピルビン酸メチルピルビン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチルエチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸、3−メトキシプロピオン酸、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、乳酸メチルエステル、乳酸エチルエステル、乳酸n−プロピルエステル、乳酸n−ブチルエステル、乳酸イソアミルエステル、上記式[D−1]〜[D−3]で表される溶媒等を挙げることができる。

0131

なかでも、有機溶媒は、1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコールモノブチルエーテル又はジプロピレングリコールジメチルエーテルを用いることが好ましい。このような溶媒の種類及び含有量は、液晶配向剤の塗布装置塗布条件塗布環境等に応じて適宜選択される。

0132

本発明の液晶配向剤は、重合体成分及び有機溶媒以外の成分を追加的に含有してもよい。このような追加成分としては、液晶配向膜と基板との密着性や、液晶配向膜とシール材との密着性を高めるための密着助剤、液晶配向膜の強度を高めるための架橋剤、液晶配向膜の誘電率や電気抵抗を調整するための誘電体導電物質等が挙げられる。これら追加成分の具体例としては、国際公開第2015/060357号の53頁段落[0104]〜60頁段落[0116]に開示される貧溶媒架橋性化合物が挙げられる。

0133

液晶配向膜と基板との密着性を向上させる化合物としては、官能性シラン含有化合物エポキシ基含有化合物が挙げられ、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビスオキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、エチレングリコールジグリシジルエーテルポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチルシクロヘキサン又はN,N,N’,N’,−テトラグリシジル−4、4’−ジアミノジフェニルメタン等が挙げられる。

0134

また、本発明の液晶配向剤は、液晶配向膜の機械的強度を上げるために以下のような添加物を含有していてもよい。

0135

上記の添加剤は、液晶配向剤に含有される重合体成分の100質量部に対して0.1〜30質量部であることが好ましい。0.1質量部未満であると効果が期待できず、30質量部を超えると液晶の配向性を低下させるため、より好ましくは0.5〜20質量部である。

0136

本発明の液晶配向剤には、上記の他、本発明に記載の特定重合体以外の重合体、液晶配向膜の誘電率や導電性等の電気特性を変化させる目的の誘電体、液晶配向膜と基板との密着性を向上させる目的のシランカップリング剤、液晶配向膜にした際の膜の硬度や緻密度を高める目的の架橋性化合物、更には塗膜を焼成する際にポリイミド前駆体の加熱によるイミド化を効率よく進行させる目的のイミド化促進剤等を含有せしめてもよい。

0137

<液晶配向膜>
本発明の液晶配向膜は、前記液晶配向剤から得られる。液晶配向剤から液晶配向膜を得る方法の一例を挙げるなら、塗布液形態の液晶配向剤を基板に塗布し、乾燥し、焼成して得られた膜に対して、ラビング処理法又は光配向処理法で配向処理を施す方法が挙げられる。なお、VA方式においては、配向処理を施さずに、そのまま用いることもできる。

0138

液晶配向剤を塗布する基板としては、透明性の高い基板であれば特に限定されず、ガラス基板窒化珪素基板とともに、アクリル基板ポリカーボネート基板などのプラスチック基板等を用いることもできる。その際、液晶を駆動させるためのITO電極などが形成された基板を用いると、プロセスの簡素化の点から好ましい。また、反射型の液晶表示素子では、片側の基板のみにならば、シリコンウエハーなどの不透明な物でも使用でき、この場合の電極にはアルミニウムなどの光を反射する材料も使用できる。

0139

液晶配向剤の塗布方法は、工業的には、スクリーン印刷オフセット印刷フレキソ印刷インクジェット法などが一般的である。その他の塗布方法としては、ディップ法ロールコータ法スリットコータ法スピンナー法、スプレー法などがあり、目的に応じてこれらを用いてもよい。

0140

液晶配向剤を基板上に塗布した後は、ホットプレート、熱循環型オーブン、IR(赤外線)型オーブン等の加熱手段により、溶媒を蒸発させ、焼成する。液晶配向剤を塗布した後の乾燥、焼成工程は、任意の温度と時間を選択できる。乾燥の工程は、必ずしも必要とされないが、塗布後から焼成までの時間が基板ごとに一定していない場合、又は塗布後ただちに焼成されない場合には、乾燥工程を行うことが好ましい。この乾燥は、基板の搬送等により塗膜形状が変形しない程度に溶媒が除去されていればよく、その乾燥手段については、例えば、温度40℃〜150℃、好ましくは60℃〜100℃のホットプレート上で、0.5分〜30分、好ましくは1分〜5分乾燥させる方法が挙げられる。

0141

液晶配向剤を塗布することにより形成された塗膜の焼成温度は、例えば100〜350℃、好ましくは120〜300℃であり、さらに好ましくは150℃〜250℃である。焼成時間は5分〜240分、好ましくは10分〜90分であり、より好ましくは20分〜90分である。加熱は、通常公知の方法、例えば、ホットプレート、熱風循環炉、赤外線炉などで行うことができる。
焼成後の液晶配向膜の厚みは、薄すぎると液晶表示素子の信頼性が低下する場合があるので、5〜300nmであることが好ましく、10〜200nmがより好ましい。

0142

TN型、STN型、IPS型又はFFS型の液晶表示素子を製造する場合、上記工程で形成した塗膜に液晶配向能を付与する処理を実施する。配向能付与処理としては、塗膜を例えばナイロンレーヨンコットンなどの繊維からなる布を巻き付けロールで一定方向に擦るラビング処理、塗膜に対して偏光又は非偏光の放射線を照射する光配向処理などが挙げられる。一方、VA型液晶表示素子を製造する場合には、上記工程で形成した塗膜をそのまま液晶配向膜として使用できるが、該塗膜に対し配向能付与処理を施してもよい。

0143

光配向処理において、塗膜に照射する放射線としては、例えば150〜800nmの波長の光を含む紫外線及び可視光線を用いることができる。放射線が偏光である場合、直線偏光であっても部分偏光であってもよい。また、用いる放射線が直線偏光又は部分偏光である場合には、照射は基板面に垂直の方向から行ってもよく、斜め方向から行ってもよく、又はこれらを組み合わせて行ってもよい。非偏光の放射線を照射する場合には、照射の方向は斜め方向とする。
使用する光源としては、例えば低圧水銀ランプ高圧水銀ランプ重水素ランプメタルハライドランプアルゴン共鳴ランプキセノンランプエキシマレーザーLEDランプなどを使用することができる。好ましい波長領域の紫外線は、光源を、例えばフィルター回折格子などと併用する手段などにより得ることができる。放射線の照射量は、好ましくは100〜50,000J/m2であり、より好ましくは300〜20,000J/m2である。

0144

また、塗膜に対する光照射は、反応性を高めるために塗膜を加温しながら行ってもよい。加温の際の温度は、通常30〜250℃であり、好ましくは40〜200℃であり、より好ましくは50〜150℃である。
光配向処理は、光照射時に加熱処理を施してもよく、光配向処理後に加熱処理を行っても良い。このときの加熱温度は、好ましくは80〜300℃であり、より好ましくは120〜250℃である。加熱時間は、好ましくは5〜200分であり、より好ましくは10〜100分である。また、前記加熱処理の代わりに、有機溶媒や水による洗浄処理を行ってもよく、洗浄処理と加熱処理を組み合わせても良い。

0145

ラビング処理後の液晶配向膜に対して更に、液晶配向膜の一部に紫外線を照射することによって液晶配向膜の一部の領域のプレチルト角を変化させる処理や、液晶配向膜表面の一部にレジスト膜を形成した上で先のラビング処理と異なる方向にラビング処理を行った後にレジスト膜を除去する処理を行い、液晶配向膜が領域ごとに異なる液晶配向能を持つようにしてもよい。この場合、得られる液晶表示素子の視界特性を改善することが可能である。

0146

VA型の液晶表示素子に好適な液晶配向膜は、PSA(Polymer Sustained Alignment)型の液晶表示素子にも好適に用いることができる。

0147

本発明の液晶配向膜は、IPS方式FFS(Fringe Field Switching)方式などの横電界方式の液晶表示素子の液晶配向膜としても好適であり、VA方式、特にPSAモードの液晶表示素子の液晶配向膜としても有用である。

0148

<液晶表示素子>
本発明の液晶表示素子は、上記液晶配向剤から得られる液晶配向膜付きの基板を得た後、既知の方法で液晶セルを作製し、該液晶セルを使用して素子としたものである。作製可能な液晶表示素子の具体例としては、対向するように配置された2枚の基板と、基板間に設けられた液晶層と、基板と液晶層との間に設けられ本発明の液晶配向剤により形成された上記液晶配向膜と、を有する液晶セルを具備する液晶表示素子である。より具体的には、本発明の液晶配向剤を2枚の基板上に塗布して焼成することにより液晶配向膜を形成し、この液晶配向膜が対向するように2枚の基板を配置し、この2枚の基板の間に液晶で構成された液晶層を挟持し、すなわち、液晶配向膜に接触させて液晶層を設けた液晶表示素子であり、PSAモードにおいては、さらに液晶配向膜及び液晶層に電圧を印加しながら紫外線を照射することで作製される液晶セルを具備する液晶表示素子である。

0149

液晶セルの作製方法の一例として、パッシブマトリクス構造の液晶表示素子を例にとり説明する。具体的には、透明な基板を準備し、次に、前記のような条件で、各基板の上に液晶配向膜を形成する。基板は上記のとおり、通常は、基板上に液晶を駆動するための透明電極が形成された基板である。具体例としては、上記液晶配向膜で記載した基板と同様のものを挙げることができる。

0150

一方の基板の上にコモン電極を、他方の基板の上にセグメント電極を設ける。これらの電極は、例えばITO電極とすることができ、所望の画像表示ができるようパターニングされている。次いで、各基板の上に、コモン電極とセグメント電極を被覆するようにして絶縁膜を設ける。絶縁膜は、例えば、ゾルゲル法によって形成されたSiO2−TiO2からなる膜とすることができる。

0151

PSAモードの液晶表示素子においては、片側基板に例えば1〜10μmのラインスリット電極パターンを形成し、対向基板にはスリットパターン突起パターンを形成していない構造においても動作可能であり、この構造の液晶表示素子によって、製造時のプロセスを簡略化でき、高い透過率を得ることができる。

0152

IPS型又はFFS型の液晶表示素子を製造する場合、櫛歯型にパターニングされた透明導電膜又は金属膜からなる電極が設けられている基板の電極形成面と、電極が設けられていない対向基板の一面とに液晶配向剤をそれぞれ塗布し、次いで各塗布面を加熱することにより塗膜を形成する。金属膜としては、例えばクロムなどの金属からなる膜を使用できる。

0153

また、TFT型の素子のような高機能素子においては、液晶駆動のための電極と基板の間にトランジスタの如き素子が形成されたものが用いられる。

0154

透過型の液晶表示素子の場合は、上記の如き基板を用いることが一般的であるが、反射型の液晶表示素子では、片側の基板のみにならばシリコンウエハー等の不透明な基板も用いることが可能である。その際、基板に形成された電極には、光を反射するアルミニウムの如き材料を用いることもできる。

0155

垂直配向方式の液晶表示素子の液晶層を構成する液晶材料は特に限定されず、従来の垂直配向方式で使用される液晶材料、例えば、メルク社製のMLC−6608やMLC−6609、MLC−3022などのネガ型の液晶を用いることができる。また、PSAモードでは、重合性化合物を含有する液晶であるMLC−3023を用いることが出来る。その他にも、例えば下記式で表されるような重合性化合物含有の液晶を使用することができる。

0156

一方、IPSやFFS等の水平配向方式の液晶表示素子の液晶層を構成する液晶材料は、従来水平配向方式で使用される液晶材料、例えば、メルク社製のMLC−2003やMLC−2041などのネガポジ型の液晶やMLC−6608などのネガ型の液晶も用いることができる。

0157

液晶層を2枚の基板の間に挟持させる方法としては、公知の方法を挙げることができる。例えば、液晶配向膜が形成された1対の基板を用意し、一方の基板の液晶配向膜上にビーズ等のスペーサー散布し、液晶配向膜が形成された側の面が内側になるようにしてもう一方の基板を貼り合わせ、液晶を減圧注入して封止する方法が挙げられる。また、液晶配向膜が形成された1対の基板を用意し、一方の基板の液晶配向膜上にビーズ等のスペーサーを散布した後に液晶を滴下し、その後液晶配向膜が形成された側の面が内側になるようにしてもう一方の基板を貼り合わせて封止を行う方法でも液晶セルを作製できる。上記スペーサーの厚みは、好ましくは1〜30μm、より好ましくは2〜10μmである。

0158

PSAモード方式に於いては、液晶を挟持させた後、液晶配向膜及び液晶層に電圧を印加しながら紫外線を照射することにより液晶セルを作製する。この工程としては、例えば基板上に設置されている電極間に電圧をかけることで液晶配向膜及び液晶層に電界を印加し、この電界を保持したまま紫外線を照射する方法が挙げられる。ここで、電極間にかける電圧としては、例えば5〜30Vp−p又はDC2.5〜15V、好ましくは10〜30Vp−p又はDC5〜15Vである。また、照射する光としては、300〜400nmの波長の光を含む紫外線が好ましい。照射光の光源としては、前記のとおりである。紫外線の照射量は、例えば、1〜60J、好ましくは40J以下であり、紫外線照射量が少ないほうが、液晶表示素子を構成する部材の破壊により生じる信頼性低下を抑制でき、かつ紫外線照射時間を減らせることで製造効率が上がるので好適である。

0159

上記のように、液晶配向膜及び液晶層に電圧を印加しながら紫外線を照射すると、重合性化合物が反応して重合体を形成し、この重合体により液晶分子が傾く方向が記憶されることで、得られる液晶表示素子の応答速度を速くすることができる。また、液晶配向膜及び液晶層に電圧を印加しながら紫外線を照射すると、液晶を垂直に配向させる側鎖と、光反応性の側鎖とを有するポリイミド前駆体、及び、このポリイミド前駆体をイミド化して得られるポリイミドから選択される少なくとも一種の重合体が有する光反応性の側鎖同士や、重合体が有する光反応性の側鎖と重合性化合物が反応するため、得られる液晶表示素子の応答速度を速くすることができる。
以上の工程が終了した後、液晶セルに偏光板の設置を行う。具体的には、2枚の基板の液晶層とは反対側の面に一対の偏光板を貼り付けることが好ましい。

0160

なお、本発明の液晶配向膜及び液晶表示素子は、本発明の液晶配向剤を用いている限り限定されるものでは無く、その他の公知の手法で作製されたものであっても良い。液晶配向剤から液晶表示素子を得るまでの工程は、例えば、日本特開公報2015-135393の17頁[0074]〜19頁[0081]に開示されている。

0161

本発明の液晶表示素子は、種々の装置に有効に適用することができ、例えば、時計携帯型ゲームワープロノート型パソコン、カーナビゲーションシステム、カムコーダー、PDA、デジタルカメラ、携帯電話、スマートフォン、各種モニター液晶テレビインフォメーションディスプレイなどの各種表示装置に用いることができる。

0162

以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例において使用した化合物の略号の意味を以下に示す。
(酸二無水物)
BODA:ビシクロ[3,3,0]オクタン−2,4,6,8−テトラカルボン酸二無水物。
CBDA:1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
PMDA:ベンゼン-1,2,4,5-テトラカルボン酸無水物
TCA:2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸−1,4,2,3−二無水物
(ジアミン)
p−PDA:1,4−フェニレンジアミン、DDM:4,4‘−メチレンジアニリン
DBA:3,5−ジアミノ安息香酸

0163

0164

0165

0166

<溶媒>
NMP:N−メチル−2−ピロリドン、 BCS:ブチルセロソルブ

0167

<ポリイミドの分子量測定
測定装置センシュー科学社製常温ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)(SSC−7200)、
カラム:Shodex社製カラム(KD−803、KD−805)、カラム温度:50℃、溶離液:N,N’−ジメチルホルムアミド(添加剤として、臭化リチウム水和物(LiBr・H2O)が30mmol/L、リン酸無水結晶(o−リン酸)が30mmol/L、テトラヒドロフラン(THF)が10ml/L)、
流速:1.0ml/分、
検量線作成用標準サンプル:東ソー社製 TSK標準ポリエチレンオキサイド(分子量約9000,000、150,000、100,000、30,000)、および、ポリマーラボラトリー社製ポリエチレングリコール(分子量 約12,000、4,000、1,000)。

0168

<イミド化率の測定>
ポリイミド粉末20mgをNMRサンプル管(草野科学社製 NMRサンプリングチューブスタンダードφ5)に入れ、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d6、0.05%TMS混合品)1.0mlを添加し、超音波をかけて完全に溶解させた。この溶液を日本電子データム社製NMR測定器(JNW−ECA500)にて500MHzのプロトンNMRを測定した。
化学)イミド化率は、イミド化前後で変化しない構造に由来するプロトンを基準プロトンとして決め、このプロトンのピーク積算値と、9.5〜10.0ppm付近に現れるアミック酸のNH基に由来するプロトンピーク積算値とを用い以下の式によって求めた。なお、式中、xはアミック酸のNH基由来のプロトンピーク積算値であり、yは基準プロトンのピーク積算値であり、αはポリアミック酸(イミド化率が0%)の場合におけるアミック酸のNH基のプロトン1個に対する基準プロトンの個数割合である。
イミド化率(%)=(1−α・x/y)×100

0169

化合物DA−O1〜DA−O4は新規化合物であり、以下のようにして合成した。
下記モノマーの合成例1〜4による生成物は1H−NMR分析により同定した。分析条件は下記のとおりである。
装置:Varian NMRSystem 400 NB (400MHz)
測定溶媒:DMSO−d6 、
基準物質テトラメチルシラン(TMS)(δ0.0 ppm for 1H)

0170

<<合成例1:DA−O1の合成>>

0171

<化合物[1]の合成>
メタノール(320g)、p−ニトベンゾニトリル(40.0g,270mmol)、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール(142.3g)、及び炭酸ナトリウム(28.6g)をフラスコ中に仕込み窒素雰囲気還流条件下にて22時間反応させた。反応終了後反応溶液を純水(960g)に注ぎ込み結晶析出させ、ろ過、メタノール洗浄を実施した。続いて、得られた粗物を酢酸エチル(260g)とヘキサン(40g)混合溶媒スラリー洗浄を行い、ろ過、乾燥することで化合物[1]を白色結晶として得た(収量:46.8g、収率:73%)。
1H−NMR(400MHz) inDMSO−d6: 8.29−8.33ppm(m,2H), 8.07−8.11ppm(m,2H) 4.97ppm(t,J=6.0Hz,1H), 4.46ppm(d,J=8.4Hz,1H), 4.07ppm(d,J=8.4Hz,1H), 3.36−3.47ppm(m,2H), 1.25ppm(s,3H)

0172

<化合物[2]の合成>
N−メチル−2−ピロリドン(380g)、化合物[1](44.7g,189mmol)、4−フルオロニトロベンゼン(45.9g)、及び水酸化ナトリウム(12.6g)をフラスコ中に仕込み、室温条件下で約5日間反応させた。反応終了後、反応液を純水(1124g)に注ぎ込み結晶を析出させ、ろ過することで粗結晶を回収した。続いて、メタノール(179g)で室温スラリー洗浄を行い、続いて酢酸エチル(560g)でスラリー洗浄を行った。スラリー洗浄後、ろ過、乾燥することで化合物[2]を薄黄色結晶として得た(収量:51.4g,収率:76%)。
1H−NMR(400MHz) inDMSO−d6: 8.30−8.32ppm(m,2H), 8.15−8.19ppm(m,2H), 8.09−8.12ppm(m,2H), 7.13−7.18ppm(m,2H), 4.56ppm(d,J=8.8Hz,1H), 4.27ppm(d,J=8.4Hz,1H), 4.26ppm(d,J=9.6Hz,1H), 4.21ppm(d,J=10.0Hz,1H)1.25ppm(s,3H)

0173

<DA−O1の合成>
テトラヒドロフラン(397g)及びメタノール(99g)、化合物[2](49.7g,139mmol)、5%パラジウム−炭素(約50%水湿潤品)(3.46g)をフラスコ中に仕込み、水素雰囲気室温条件下で24時間反応させた。反応終了後、ろ過することで5%パラジウム−炭素を除去し、減圧濃縮することで内部総重量を73.4gとした。続いて、2−プロパノール(250g)を加えて50℃加熱溶解させ、氷冷条件下で結晶を析出させ、ろ過、乾燥する事でDA−O1を白色結晶として得た(収量:30.2g,収率:73%)。
1H−NMR(400MHz) inDMSO−d6:7.50−7.54ppm(m,2H), 6.62−6.66ppm(m,2H), 6.53−6.56ppm(m,2H), 6.45−6.49ppm(m,2H), 5.7ppm(s,2H), 4.61ppm(s, 2H), 4.31ppm(d,J=8.4Hz,1H),4.00ppm(d,J=8.40Hz,1H), 3.74−3.79ppm(m,2H), 1.30ppm(s,3H)

0174

<<合成例2:DA−O2の合成の合成>>

0175

<化合物[3]の合成>
メタノール(240g)、p−ニトロベンゾニトリル(30.0g,203mmol)、2−アミノ−1,3−プロパンジオール(55.6g)、及び炭酸ナトリウム(21.6g)をフラスコ中に仕込み、窒素雰囲気還流条件下にて23時間反応させた。反応終了後、反応溶液を純水(720g)に注ぎ込み結晶を析出させ、ろ過、メタノール洗浄を実施した。続いて、得られた粗物を酢酸エチル(150g)とヘキサン(30g)混合溶媒でスラリー洗浄を行い、ろ過、乾燥することで化合物[3]を薄黄色結晶として得た(収量:30.9g、収率:69%)。
1H−NMR(400MHz)inDMSO−d6:8.11−8.33ppm(m,2H),8.09−8.12ppm(m,2H),4.90ppm(t,J=5.6Hz,1H),4.48−4.90ppm(m,1H),4.33−4.41ppm(m,2H),3.36−3.64ppm(m,2H)

0176

<化合物[4]の合成>
N−メチル−2−ピロリドン(138g)、化合物[3](27.8g,126mmol)、4−フルオロニトロベンゼン(28.8g)、及び水酸化ナトリウム(7.6g)をフラスコ中に仕込み、室温条件下で約4日間反応させた。反応終了後、反応液に酢酸エチル(504g)及び純水(224g)を加えた結果、結晶が析出した。ろ過することで結晶を回収し、回収した結晶をメタノール(140g)と純水(140g)混合溶媒で室温スラリー洗浄した。スラリー洗浄後、ろ過、メタノール洗浄、乾燥することで化合部物[4]を薄黄色結晶として得た(収量:31.3g、収率:72%)。
1H−NMR(400MHz)inDMSO−d6: 8.31−8.33ppm(m,2H) 8.17−8.21ppm(m,2H),8.11−8.14ppm(m,2H),7.15−7.19ppm(m,2H),4.76−4.83ppm(m,1H),4.66−4.70ppm(m,1H),4.42−4.46ppm(m,1H),4.32−4.38ppm(m,1H)

0177

<DA−O2の合成>
テトラヒドロフラン(217g)及びメタノール(62.6g)、化合物[4](31.3g,91.2mmol)、及び5%パラジウム−炭素(約50%水湿潤品)(2.34g)をフラスコ中に仕込み、水素雰囲気40℃条件下で4日間反応させた。反応終了後、ろ過することで5%パラジウム−炭素を除去し、減圧濃縮することで溶媒を除去し粗物を得た。続いて、メタノール(243g)で室温スラリー洗浄を行い、ろ過、乾燥することでDA−O2を薄ピンク色結晶として得た(収量:17.5g,収率:68%)。
1H−NMR(400MHz)inDMSO−d6:7.53−7.56ppm(m,2H), 6.64−6.68ppm(m,2H),6.54−6.57ppm(m,2H),6.47−6.51ppm(m,2H),5.73ppm(s,2H),4.62ppm(s,2H),4.41−4.47ppm(m,2H),4.15−4.18ppm(m,1H),3.96−3.99ppm(m,1H),3.79−3.83ppm(m,1H)

0178

<<合成例3:DA−O3の合成>>

0179

<化合物[5]の合成>
メタノール(400g)、テレフタロニトリル(50.2g,392ammol)、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール(165g)、及び炭酸ナトリウム(83.9g)をフラスコ中に仕込み、窒素雰囲気還流条件下で20時間反応させた。反応終了後、純水(1200g)中に反応液を注ぎ込み結晶を析出させ、ろ過により粗物を回収した。得られた粗物を純水(300g×6回)、次いでメタノール(200g×2回)洗浄することで化合物[5]を白色結晶として得た(粗収量:109.6g、粗収率:100%)。
1H−NMR(400MHz)inDMSO−d6:7.92ppm(s,4H),4.94ppm(t,J=5.2Hz,2H),4.41ppm(d,J=8.0Hz,2H),4.01ppm(d,J=8.0Hz,2H),3.36−3.44ppm(m,4H),1.23ppm(s,6H)

0180

<化合物[6]の合成>
N−メチル−2−ピロリドン(327g)、化合物[5](40.8g,146mmol)、及び水酸化カリウム(21.2g)をフラスコ中に仕込み、窒素雰囲気水冷条件下N−メチル−2−ピロリドン(19.9g)に溶解させた4−フルオロニトロベンゼン(45.7g)を滴下した。滴下終了後、滴下ロートをN−メチル−2−ピロリドン(21.4g)で洗浄し、室温条件下で2時間反応させた。反応終了後、純水(1200g)中に反応液を注ぎ込み結晶を析出させ、ろ過、純水、メタノール洗浄を実施した。続いて、得られた粗結晶をメタノール(300g)で室温スラリー洗浄した。続いて、粗結晶をクロロホルム(10009g)に加熱溶解させ、メタノール(466g)を加えて結晶を析出させ、ろ過、乾燥することで、化合物[6]を薄黄色結晶として得た(収量:63.2g、収率:79%)。
1H−NMR(400MHz)inDMSO−d6:8.16−8.19ppm(m,4H), 7.95ppm(s,4H),7.13−7.16ppm(m,4H),4.52ppm(d,J=8.4Hz,2H),4.19−4.22ppm(m,6H),1.42ppm(s,6H)

0181

<DA−O3の合成>
テトラヒドロフラン(509g)、メタノール(62.3g)、化合物[6](62.7g,115mmol)、及び5%パラジウム−炭素(約50%水湿潤品)(3.66g)をフラスコ中に仕込み、水素雰囲気40℃条件下で4日間反応させた。反応終了後、ろ過することで5%パラジウム−炭素を除去した。続いて、ろ物を過剰量のN,N-ジメチルホルムアミドで洗浄した。得られたろ液を減圧濃縮し、メタノール(660g)を加えて結晶を析出させ、ろ過することでDA−O3を薄ピンク色結晶として得た(収量:20.9g、収率:38%)。
1H−NMR(400MHz)inDMSO−d6:7.96ppm(s,4H),6.62−6.65ppm(m,4H),6.46−6.49ppm(m,4H),4.61ppm(s,4H), 4.47ppm(d,J=8.4Hz,2H),4.16ppm(d,J=8.4Hz,2H), 3.87ppm(d,J=9.2Hz,2H),3.60ppm(d,J=9.2Hz,2H), 1.36ppm(s,6H)

0182

<<合成例4:DA−O4の合成>>

0183

<化合物[7]の合成>
N−メチル−2−ピロリドン(400g)、化合物[5](40.0g,143mmol)、及びトリエチルアミン(38.0g)をフラスコ中に仕込み、窒素雰囲気水冷条件下で4−ニトロベンゾイルクロリド(60.7g)を4分割投入した。投入後、撹拌不良が発生したため、N−メチル−2−ピロリドン(160g)を加えて撹拌性を確保し、室温条件下で約15時間反応させた。反応終了後、反応液を純水(1500g)中に注ぎ込み結晶を析出させ、ろ過、純水及びメタノール洗浄を実施した。続いて、得られた粗物をテトラヒドロフラン(560g)に50℃加熱溶解させ、メタノール(400g)を加えて結晶を析出させた。更に得られた結晶を、テトラヒドロフラン(160g)でスラリー洗浄を行い、ろ過、乾燥することで化合物[7]を白色結晶として得た(収量:47.4g、収率:55%)。
1H−NMR(400MHz)inDMSO−d6:8.24−8.30ppm(m,4H), 8.06−8.11ppm(m,4H),7.93ppm(s,4H),4.58−4.60ppm(m,2H),4.35−4.43ppm(m,4H),4.19−4.22ppm(m,2H),1.43ppm(s,6H)

0184

<DA−O4の合成>
テトラヒドロフラン(453g)、メタノール(95.6g)、N,N-ジメチルホルムアミド(400g)、化合物[7](47.4g,78.6mmol)、及び5%パラジウム−炭素(約50%水湿潤品)(2.90g)をフラスコ中に仕込み、水素雰囲気室温条件下で約3日間反応させた。ろ過により5%パラジウム−炭素を除去し、減圧濃縮することで内部重量を130gとした。得られた均一溶液にメタノール(390g)を加えて結晶を析出させ、ろ過、乾燥することでDA−O4を白色結晶として得た(収量:17.3g、収率:41%)。
1H−NMR(400MHz)inDMSO−d6:7.96ppm(s,4H),7.52−7.55ppm(m,4H),6.46−6.50ppm(m,4H),5.96ppm(s,4H), 4.48ppm(d,J=8.8Hz,2H),4.16−4.22ppm(m,6H),1.39ppm(s,6H)

0185

<製造例1>
BODA(1.25g、5.00mmol)、DA−O1(2.08g、7.00mmol)及びDA−S1(1.14g、3.00mmol)をNMP(17.9g)中で溶解し、60℃で3時間反応させたのち、CBDA(0.92g、4.70mmol)とNMP(3.70g)を加え、40℃で4時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸のMnは10200、Mwは25800であった。このポリアミック酸溶液(5.4g)にNMP(5.40g)とBCS(7.20g)を加え室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤PAA−1を得た。

0186

<製造例2>
BODA(1.25g、5.00mmol)、DA−O2(1.98g、7.00mmol)及びDA−S1(1.14g、3.00mmol)をNMP(17.5g)中で溶解し、60℃で3時間反応させたのち、CBDA(0.89g、4.55mmol)とNMP(3.60g)を加え、40℃で4時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸のMnは9800、Mwは47700であった。 このポリアミック酸溶液(5.4g)にNMP(5.40g)とBCS(7.20g)を加え室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤PAA−2を得た。

0187

<製造例3>
BODA(3.13g、12.5mmol)、p−PDA(1.89g、17.5mmol)及びDA−S1(2.85g、7.50mmol)、をNMP(31.5g)中で溶解し、60℃で3時間反応させたのち、CBDA(2.40g、12.3mmol)とNMP(9.60g)を加え、40℃で4時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸のMnは10800、Mwは28000であった。このポリアミック酸溶液(5.4g)にNMP(5.40g)とBCS(7.20g)を加え室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤PAA−3を得た。

0188

<製造例4>
BODA(1.25g、5.00mmol)、DA−O1(2.08g、7.00mmol)及びDA−S1(1.14g、3.00mmol)をNMP(17.9g)中で溶解し、60℃で3時間反応させたのち、CBDA(0.92g、4.70mmol)とNMP(3.70g)を加え、40℃で4時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液(15g)にNMPを加え6.5質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(2.81g)、およびピリジン(0.87g)を加え、50℃で3時間反応させた。この反応溶液をメタノール(170g)に投入し、得られた沈殿物濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、60℃で減圧乾燥しポリイミド粉末を得た。このポリイミドのイミド化率は51%であり、Mnは10100、Mwは25000であった。
得られたポリイミド粉末(2.0g)にNMP(18.0g)を加え、70℃にて12時間攪拌して溶解させた。この溶液にBCS(13.3g)を加え、室温で2時間攪拌することにより液晶
配向剤SPI−1を得た。

0189

<製造例5>
BODA(3.13g、12.5mmol)、p−PDA(1.89g、17.5mmol)及びDA−S1(2.85g、7.50mmol)をNMP(31.5g)中で溶解し、60℃で3時間反応させたのち、CBDA(2.40g、12.3mmol)とNMP(9.60g)を加え、40℃で4時間反応させポリアミック酸溶液を得た。
このポリアミック酸溶液(20g)にNMPを加え6.5質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(4.94g)、およびピリジン(1.53g)を加え、50℃で3時間反応させた。この反応溶液をメタノール(240g)に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、60℃で減圧乾燥しポリイミド粉末を得た。このポリイミドのイミド化率は49%であり、Mnは10600、Mwは27500であった。
得られたポリイミド粉末(2.0g)にNMP(18.0g)を加え、70℃にて12時間攪拌して溶解させた。この溶液にBCS(13.3g)を加え、室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤SPI−2を得た。

0190

<製造例6>
DA−O1(1.49g、5.01mmol)をNMP(13.7g)中で溶解し、CBDA(0.93g、4.73mmol)とNMP(4.01g)を加え、40℃で4時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸のMnは6500、Mwは13800であった。
このポリアミック酸溶液(12.1g)にNMP(4.45g)とBCS(7.67g)を加え室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤PAA−4を得た。

0191

<製造例7>
DA−O1(0.40g、1.34mmol)、p−PDA(0.14g及び1.33mmol)をNMP(5.90g)中で溶解し、CBDA(0.50g、2.55mmol)とNMP(1.71g)を加え、室温で18時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸のMnは6000、Mwは13200であった。このポリアミック酸溶液(8.65g)にNMP(5.20g)とBCS(3.46g)を加え室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤PAA−5を得た。

0192

<製造例8>
p−PDA(2.17g、20.1mmol)をNMP(41.8g)中で溶解し、CBDA(3.61g、18.4mmol)とNMP(9,46g)を加え、40℃で4時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸のMnは4800、Mwは11200であった。
このポリアミック酸溶液(49.1g)にNMP(15.2g)とBCS(16.1g)を加え室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤PAA−6を得た。

0193

<製造例9>
DA−O1(2.97g、10.0mmol)をNMP(33,1g)中で溶解し、PMDA(2.05g、9.4mmol)とNMP(3.7g)を加え、室温で15時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液の中から(15.0g)を分取し、NMP(15.0g)とBCS(10.0g)を加え室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤PAA−7を得た。

0194

<製造例10>
DA−O2(2.83g、10.0mmol)をNMP(32,2g)中で溶解し、PMDA(2.05g、9.4mmol)とNMP(3.60g)を加え、室温で15時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液の中から(15.0g)を分取し、NMP(15.0g)とBCS(10.0g)を加え室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤PAA−8を得た。

0195

<製造例11>
DA−P1(15.7g、60.0mmol)をNMP(159.0g)中で溶解し、PMDA(11.39g、58.8mmol)とNMP(39.8g)を加え、室温で15時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液の中から(15.0g)を分取し、NMP(15.0g)とBCS(10.0g)を加え室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤PAA−9を得た。

0196

<製造例12>
DA−O3(0.730g、1.50mmol)、p−PDA(0.164g、1.52mmol)をNMP(10.7g)中で溶解し、CBDA(0.559g、2.85mmol)を加え、室温で14時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸のMnは7700、Mwは20000であった。このポリアミック酸溶液にNMP(7.23g)とBCS(4.84g)を加え室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤PAA−10を得た。

0197

<製造例13>
DA−O4(0.325g、0.599mmol)、p−PDA(0.261g、2.41mmol)をNMP(8.45g)中で溶解し、CBDA(0.559g、2.85mmol)を加え、室温で14時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸のMnは8700、Mwは22000であった。このポリアミック酸溶液にNMP(5.67g)とBCS(3.81g)を加え室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤PAA−11を得た。

0198

<製造例14>
TCA(5.55g、25.5mmol)、DA−O1(5.31g、17.90mmol)及びDA−S1(2.91g、7.65mmol)をNMP(55.1g)中で溶解し、60℃で6時間反応させポリアミック酸溶液を得た。
このポリアミック酸溶液(23g)にNMPを加え6.5質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(8.59g)、およびピリジン(1.33g)を加え、80℃で3時間反応させた。この反応溶液をメタノール(320g)に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、60℃で減圧乾燥しポリイミド粉末を得た。このポリイミドのイミド化率は59%であり、Mnは15900、Mwは81000であった。
得られたポリイミド粉末(4.2g)にNMP(37.8g)を加え、70℃にて12時間攪拌して溶解させた。この溶液にBCS(28.0g)を加え、室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤SPI−3を得た。

0199

<製造例15>
製造例14で得られたポリアミック酸溶液(23g)にNMPを加え6.5質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(8.59g)、およびピリジン(1.33g)を加え、80℃で5時間反応させた。この反応溶液をメタノール(320g)に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、60℃で減圧乾燥しポリイミド粉末を得た。このポリイミドのイミド化率は70%であり、Mnは14100、Mwは69200であった。
得られたポリイミド粉末(4.2g)にNMP(37.8g)を加え、70℃にて12時間攪拌して溶解させた。この溶液にBCS(28.0g)を加え、室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤SPI−4を得た。

0200

<製造例16>
TCA(3.35g、15.0mmol)、p−PDA(1.14g、10.5mmol)及びDA−S1(1.71g、4.50mmol)をNMP(24.8g)中で溶解し、60℃で6時間反応させポリアミック酸溶液を得た。
このポリアミック酸溶液(20g)にNMPを加え6.5質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(4.93g)、およびピリジン(1.53g)を加え、110℃で4時間反応させた。この反応溶液をメタノール(238g)に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、60℃で減圧乾燥しポリイミド粉末を得た。このポリイミドのイミド化率は80%であり、Mnは6660、Mwは16300であった。
得られたポリイミド粉末(3.6g)にNMP(32.4g)を加え、70℃にて12時間攪拌して溶解させた。この溶液にBCS(24.0g)を加え、室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤SPI−5を得た。

0201

<製造例17>
TCA(2.91g、13.0mmol)、DA−O1(5.41g、18.2mmol)及びDA−S1(2.97g、7.80mmol)をNMP(54.9g)中で溶解し、60℃で3時間反応させたのち、CBDA(2.42g、12.3mmol)とNMP(9.69g)を加え、40℃で4時間反応させポリアミック酸溶液を得た。
このポリアミック酸溶液(23g)にNMPを加え6.5質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(4.41g)、およびピリジン(1.37g)を加え、75℃で2.75時間反応させた。この反応溶液をメタノール(306g)に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、60℃で減圧乾燥しポリイミド粉末を得た。このポリイミドのイミド化率は70%であり、Mnは13800、Mwは39000であった。
得られたポリイミド粉末(4.2g)にNMP(37.8g)を加え、70℃にて12時間攪拌して溶解させた。この溶液にBCS(28.0g)を加え、室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤SPI−6を得た。

0202

<製造例18>
TCA(3.92g、17.5mmol)、p−PDA(2.65g、24.5mmol)及びDA−S1(4.00g、10.5mmol)をNMP(42.3g)中で溶解し、60℃で3時間反応させたのち、CBDA(3.26g、16.6mmol)とNMP(13.0g)を加え、40℃で4時間反応させポリアミック酸溶液を得た。
このポリアミック酸溶液(23g)にNMPを加え6.5質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(5.87g)、およびピリジン(1.82g)を加え、50℃で3時間反応させた。この反応溶液をメタノール(320g)に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、60℃で減圧乾燥しポリイミド粉末を得た。このポリイミドのイミド化率は85%であり、Mnは12800、Mwは19900であった。
得られたポリイミド粉末(4.2g)にNMP(37.8g)を加え、70℃にて12時間攪拌して溶解させた。この溶液にBCS(28.0g)を加え、室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤SPI−7を得た。

0203

<製造例19>
BODA(2.63g、10.5mmol)、DA−P2(1.67g、8.40mmol)、DA−O1(2.50g、8.40mmol)及びDA−S2(1.65g、4.20mmol)をNMP(33.8g)中で溶解し、60℃で3時間反応させたのち、CBDA(1.96g、9.98mmol)とNMP(7.82g)を加え、40℃で4時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸のMnは8500、Mwは20100であった。このポリアミック酸溶液(15g)にNMP(15g)とBCS(20g)を加え室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤PAA−12を得た。

0204

<製造例20>
BODA(2.69g、10.8mmol)、DA−P2(1.71g、8.60mmol)、DA−O1(1.28g、4.30mmol)、DA−P3(1.04g、4.30mmol)及びDA−S2(1.69g、4.30mmol)をNMP(33.7g)中で溶解し、60℃で3時間反応させたのち、CBDA(2.00g、10.2mmol)とNMP(8.01g)を加え、40℃で4時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸のMnは9300、Mwは24000であった。このポリアミック酸溶液(15g)にNMP(15g)とBCS(20g)を加え室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤PAA−13を得た。

0205

<製造例21>
BODA(2.75g、11.0mmol)、DA−P2(1.75g、8.80mmol)、DA−P3(2.13g、8.80mmol)及びDA−S2(1.67g、4.40mmol)をNMP(33.3g)中で溶解し、60℃で3時間反応させたのち、CBDA(2.07g、10.6mmol)とNMP(8.28g)を加え、40℃で4時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸のMnは10600、Mwは33000であった。このポリアミック酸溶液(15g)にNMP(15g)とBCS(20g)を加え室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤PAA−14を得た。

0206

<製造例22>
BODA(1.15g、4.6mmol)、DBA(0.70g、4.60mmol)、DA−O1(1.37g、4.60mmol)、DA−P3(1.67g、6.90mmol)及びDA−S1(2.63g、6.90mmol)をNMP(30.1g)中で溶解し、60℃で3時間反応させたのち、CBDA(2.59、34.2mmol)とNMP(10.4g)を加え、室温で1時間反応させたのち、PMDA(1.00g、4.60mmol)とNMP(4.01g)を加え、室温で3時間反応させポリアミック酸溶液を得た。
このポリアミック酸溶液(28g)にNMPを加え6.5質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(5.86g)、およびピリジン(1.81g)を加え、80℃で3時間反応させた。この反応溶液をメタノール(370g)に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、60℃で減圧乾燥しポリイミド粉末を得た。このポリイミドのイミド化率は87%であり、Mnは12600、Mwは33300であった。
得られたポリイミド粉末(4.2g)にNMP(37.8g)を加え、70℃にて12時間攪拌して溶解させた。この溶液にBCS(28.0g)を加え、室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤SPI−8を得た。

0207

<製造例23>
BODA(4.88g、19.5mmol)、DDM(1.93g、9.75mmol)、DA−P4(1.29g、3.90mmol)、DA−P5(2.78g、11.7mmol)及びDA−S2(5.39g、13.7mmol)をNMP(65.3g)中で溶解し、60℃で3時間反応させたのち、CBDA(3.63、18.5mmol)とNMP(14.5g)を加え、40℃で4時間反応させポリアミック酸溶液を得た。
このポリアミック酸溶液(55g)にNMPを加え6.5質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(10.9g)、およびピリジン(3.38g)を加え、80℃で3時間反応させた。この反応溶液をメタノール(730g)に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、60℃で減圧乾燥しポリイミド粉末を得た。このポリイミドのイミド化率は74%であり、Mnは13900、Mwは40700であった。
得られたポリイミド粉末(4.2g)にNMP(37.8g)を加え、70℃にて12時間攪拌して溶解させた。この溶液にBCS(28.0g)を加え、室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤SPI−9を得た。

0208

<製造例24>
BODA(1.00g、4.00mmol)、DBA(1.22g、8.00mmol)、DA−P3(1.45g、6.00mmol)及びDA−S1(2.28g、6.00mmol)をNMP(23.8g)中で溶解し、60℃で3時間反応させたのち、CBDA(2.27、11.6mmol)とNMP(9.01g)を加え、室温で1時間反応させたのち、PMDA(0.87g、4.00mmol)とNMP(3.49g)を加え、室温で3時間反応させポリアミック酸溶液を得た。
このポリアミック酸溶液(g)にNMPを加え6.5質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(g)、およびピリジン(g)を加え、80℃で3時間反応させた。この反応溶液をメタノール(370g)に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、60℃で減圧乾燥しポリイミド粉末を得た。このポリイミドのイミド化率は74%であり、Mnは11000、Mwは27400であった。
得られたポリイミド粉末(4.2g)にNMP(37.8g)を加え、70℃にて12時間攪拌して溶解させた。この溶液にBCS(28g)を加え、室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤SPI−10を得た。

0209

<製造例25>
製造例22で得られた液晶配向剤SPI−8(7.00g)及び製造例23で得られた液晶配向剤SPI−9(3.00g)を室温で3時間攪拌することにより液晶配向剤SPI−11を得た。

0210

<製造例26>
製造例22で得られた液晶配向剤SPI−8(7.00g)、製造例23で得られた液晶配向剤SPI−9(3.00g)及びAD−1(0.06g)を室温で3時間攪拌することにより液晶配向剤SPI−12を得た。

0211

<製造例27>
製造例22で得られた液晶配向剤SPI−8(7.00g)、製造例23で得られた液晶配向剤SPI−9(3.00g)及びAD−2(0.06g)を室温で3時間攪拌することにより液晶配向剤SPI−13を得た。

0212

<製造例28>
BODA(1.25g、5.00mmol)、DA−O3(3.41g、7.00mmol)、及びDA−S1(1.14g、3.00mmol)をNMP(23.2g)中で溶解し、60℃で3時間反応させたのち、CBDA(0.88g、4.50mmol)とNMP(3.50g)を加え、40℃で4時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸の数平均分子量は10500、重量平均分子量は30700であった。
このポリアミック酸溶液(5.4g)にNMP(5.40g)とBCS(7.20g)を加え室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤PAA−15を得た。

0213

<製造例29>
BODA(1.88g、7.50mmol)、DA−P4(2.48g、7.50mmol)、DA−O1(1.12g、3.75mmol)、及びDA−S3(2.84g、3.75mmol)をNMP(33.2g)中で溶解し、60℃で3時間反応させたのち、CBDA(1.43g、7.31mmol)とNMP(5.50g)を加え、40℃で4時間反応させポリアミック酸溶液を得た。
このポリアミック酸溶液(25g)にNMPを加え6.5質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(3.92g)、およびピリジン(1.21g)を加え、80℃で3時間反応させた。この反応溶液をメタノール(287g)に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、60℃で減圧乾燥しポリイミド粉末を得た。このポリイミドのイミド化率は76%であり、Mnは15000、Mwは55800であった。
得られたポリイミド粉末(2.0g)にNMP(18.0g)を加え、70℃にて12時間攪拌して溶解させた。この溶液にBCS(13.3g)を加え、室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤SPI−14を得た。

0214

<製造例30>
BODA(2.13g、8.50mmol)、DA−P4(2.81g、8.50mmol)、p−PDA(0.46g、4.25mmol)、及びDA−S3(3.22g、4.25mmol)をNMP(34.4g)中で溶解し、60℃で3時間反応させたのち、CBDA(1.59g、8.11mmol)とNMP(6.40g)を加え、40℃で4時間反応させポリアミック酸溶液を得た。
このポリアミック酸溶液(45.1g)にNMPを加え6.5質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(7.62g)、およびピリジン(2.36g)を加え、75℃で2.5時間反応させた。この反応溶液をメタノール(456g)に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、60℃で減圧乾燥しポリイミド粉末を得た。このポリイミドのイミド化率は75%であり、Mnは16500、Mwは46600であった。
得られたポリイミド粉末(2.0g)にNMP(18.0g)を加え、70℃にて12時間攪拌して溶解させた。この溶液にBCS(13.3g)を加え、室温で2時間攪拌することにより液晶配向剤SPI−15を得た。

0215

上記製造例1〜30で得られる各液晶配向剤の仕様は、下記の表1−1〜表1−3に示すとおりである。

0216

0217

0218

0219

<実施例1>
製造例1で得られた液晶配向剤PAA−1を用いて下記に示すような手順で液晶セルの作製を行った。液晶配向剤PAA−1を、ITO電極付きガラス基板にスピンコートし、80℃のホットプレートで90秒間乾燥した後、230℃の熱風循環式オーブンで30分間焼成を行い、膜厚100nmの液晶配向膜を形成した。この液晶配向膜付き基板を2枚用意し、その1枚の液晶配向膜上に熱硬化性シール剤(協立化学社製 XN−1500T)を印刷した。次いで、もう一方の基板の液晶配向膜が形成された側の面を内側にして、先の基板と貼り合せた後、シール剤を硬化させて空セルを作製した。この空セルにPSA用重合性化合物含有液晶MLC−3023(メルク社製商品名)を減圧注入法によって注入し、液晶セルを作製した。この液晶セルの電圧保持率(VHR)を測定した。

0220

次に、この液晶セルをPSA処理し、PSA処理後の電圧保持率を測定した。さらに、このセルを高温高湿条件下でエージングし、エージング後の電圧保持率を測定した。
[電圧保持率の評価]
60℃の熱風循環オーブン中で1Vの電圧を60μs間印加し、その後1667msec後の電圧を測定し、電圧がどのくらい保持できているかを電圧保持率として計算した。電圧保持率の測定には、東陽テクニカ社製のVHR−1を使用した。

0221

[PSA処理]
15VのDC電圧を印加した状態で、液晶セルの外側から325nm以下カットフィルターを通したUVを10J/cm2照射した。なお、UVの照度は、ORC社製UV−MO3Aを用いて測定した。その後、液晶セル中に残存している未反応の重合性化合物を失活させる目的で、電圧を印加していない状態で東ライテック社製UV−FL照射装置を用いてUV(UVランプ:FLR40SUV32/A−1)を30分間照射した。
[エージング]
PSA処理後の液晶セルを、85℃、湿度85%に設定した恒温恒湿槽に10日間放置した。

0222

<実施例2、3、10、11、12、13、14、比較例1、2、5、6、7>
液晶配向剤PAA−1の代わりに、それぞれ、液晶配向剤PAA−2、PAA−3、PAA−15、SPI−1、SPI−2、SPI−3、SPI−4、SPI−5、SPI−6、SPI−7、SPI−14、SPI−15を用いた以外は実施例1と同様にしてそれぞれの液晶セルを作製した。
得られた各液晶セルについて、実施例1と同様にして、初期、PSA処理後、エージング後の電圧保持率、エージングによる電圧保持率の低下値(Δ(PSA処理後−エージング後))を測定した。それぞれの結果を、下記の表2に示す。

0223

0224

表2に示されるように、オキサゾリン骨格を有する重合体を含む液晶配向剤PAA−1、PAA−2、PAA−15、SPI−1、SPI−3、SPI−4、SPI−6、SPI−14を用いた実施例1、2、10、3、11、12、13、14は、オキサゾリン骨格を有する重合体を含まない液晶配向剤PAA−3、SPI−2、SPI−5、SPI−7、SPI−15を用いる比較例1、2、5,6,7と比較して、エージングによる電圧保持率の低下が小さいことが確認された。
従って、オキサゾリン骨格を有する重合体を含む液晶配向剤は、エージングによる電圧保持率の低下が起きにくい液晶配向膜が得られることが分かる。

0225

[ラビング耐性]
液晶配向剤を、全面にITO電極が付いたガラス基板のITO面にスピンコートし、70℃のホットプレート上で90秒仮乾燥させた。その後、230℃のIR式オーブンで30分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させて、液晶配向膜付き基板を得た。この液晶配向膜を、レーヨン布でラビング(ローラー直径:120mm、ローラー回転数:1000rpm、移動速度:20mm/sec、押し込み長:0.6mm)した。本基板を顕微鏡にて観察を行い、膜面にラビングによるスジが見られなかったものを「良好」、スジがみられたものを「不良」として評価した。

0226

<実施例4〜9、比較例3、4>
液晶配向剤PAA−4、PAA−5、PAA−6、PAA−7、PAA−8、PAA−9、PAA−10、及びPAA−11について、上記ラビング耐性の評価を行った。それぞれの結果を下記の表3に示す。

0227

0228

表3に示されように、オキサゾリン骨格を有する重合体を含む液晶配向剤PAA−4、PAA−5、PAA−7、PAA−8、PAA−10、PAA−11についての実施例4、5、6、7、8、9は、ラビング処理によるスジはみられず良好であった。一方、オキサゾリン骨格を有する重合体を含まない液晶配向剤PAA−6、PAA−9についての比較例3、4は、ラビングによるスジが多くみられ不良であった。
従って、オキサゾリン骨格を有する重合体を含む液晶配向剤は、ラビング処理による膜の剥がれや傷が発生しにくい液晶配向膜が得られることがわかる。

0229

<実施例15>
製造例19で得られた液晶配向剤PAA−12を用いて下記に示すような手順で密着性評価サンプルの作製を行った。液晶配向剤PAA−12を、ITO電極付きガラス基板にスピンコートし、80℃のホットプレートで90秒間乾燥した後、230℃の熱風循環式オーブンで30分間焼成を行い、膜厚100nmの液晶配向膜を形成した。

0230

このようにして得られた2枚の基板を用意し、一方の基板の液晶配向膜面上に4μmビーズスペーサーを塗布した後、シール剤(協立化学社製、XN−1500T)を滴下した。次いで、他方の基板の液晶配向膜面を内側にし、基板の重なり幅が1cmになるように、貼り合わせを行った。その際、貼り合わせ後のシール剤の直径が3mmとなるようにシール剤滴下量を調整した。貼り合わせた2枚の基板をクリップにて固定した後、150℃1時間熱硬化させて、密着性評価用のサンプルを作製した。
[密着性の測定]
上記サンプル基板卓上形精密万能試験機島津製作所社製、AGS−X 500N)にて、上下基板の端の部分を固定した後、基板中央部の上部から押し込みを行い、剥離する際の力(N)を測定した。

0231

<実施例16、17、18、19、20、比較例10、11>
液晶配向剤PAA−12の代わりに、それぞれ、液晶配向剤PAA−13、PAA−14、SPI−8、SPI−10、SPI−11、SPI−12、SPI−13を用いた以外は実施例15と同様にしてそれぞれの密着性を測定した。それぞれの結果を、下記の表4に示す。

0232

0233

表4に示されるように、オキサゾリン骨格を有する重合体を含む液晶配向剤PAA−12、PAA−13、SPI−8、SPI−11、SPI−12、SPI−13を用いた実施例15、16、17、18、19、20は、オキサゾリン骨格を有する重合体を含まない液晶配向剤PAA−14、SPI−10を用いる比較例10、11と比較して、シール密着性が強いことが確認された。

実施例

0234

なお、2017年9月13日に出願された日本特許出願2017−175632号の明細書、特許請求の範囲、図面、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

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