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課題・解決手段

ニスの塗布異常を防止する印刷装置印刷方法、ニス情報出力方法及び記録媒体情報出力方法を提供する。インク中の成分を凝集させる凝集成分として酸を含み、記録媒体の記録面との接触角が70°以上である処理液を記録面に付与する処理液付与部と、処理液が付与された記録面にインクジェットヘッドからインクを付与して画像を記録する画像記録部と、ニス版をインクが付与された記録面に接触してニス版に保持したニスを記録面に転写塗布するニス塗布ローラと、チャンバから供給されたニスをニス版に転写するアニロクスローラと、を有するニス塗布部と、を備え、ニスの皮膜化時間は9分以上である印刷装置によって上記課題を解決する。

概要

背景

印刷物表面加工としてニスコートが知られている。ニスコートはニスを用いて印刷物の画像表面をコーティングする技術である。ニスコートは、例えば、画像の表面に光沢を与えて印刷物に高級感を与えたり、画像表面の耐擦性、及び耐薬品性の少なくともいずれかを向上させたりすることを目的として行われる。

特許文献1には、印刷機水性ニス乾燥装置及び印刷機において、ニスコーティング面の乾燥を最適温度で確実に行う技術が記載されている。

特許文献2には、コータ液を枚葉シート転移塗布させるコータの運転制御に関し、コータ胴表面へ残留するコータ液の量を少なくできるようにする技術が記載されている。

特許文献3には、画像表面をニスコートするか否かの情報を取得し、取得した情報に基づいて、インクを乾燥させる際の乾燥強度を決定する技術が記載されている。

概要

ニスの塗布異常を防止する印刷装置印刷方法、ニス情報出力方法及び記録媒体情報出力方法を提供する。インク中の成分を凝集させる凝集成分として酸を含み、記録媒体の記録面との接触角が70°以上である処理液を記録面に付与する処理液付与部と、処理液が付与された記録面にインクジェットヘッドからインクを付与して画像を記録する画像記録部と、ニス版をインクが付与された記録面に接触してニス版に保持したニスを記録面に転写塗布するニス塗布ローラと、チャンバから供給されたニスをニス版に転写するアニロクスローラと、を有するニス塗布部と、を備え、ニスの皮膜化時間は9分以上である印刷装置によって上記課題を解決する。

目的

本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ニスの塗布異常を防止する印刷装置、印刷方法、ニス情報出力方法及び記録媒体情報出力方法を提供する

効果

実績

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牽制数
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請求項1

インク中の成分を凝集させる凝集成分として酸を含み、記録媒体の記録面との接触角が70°以上である処理液を前記記録面に付与する処理液付与部と、前記処理液が付与された前記記録面にインクジェットヘッドからインクを付与して画像を記録する画像記録部と、選択された領域にニスを保持するニス版が周面に取り付けられ、前記ニス版を前記インクが付与された記録面に接触して前記ニス版に保持したニスを前記記録面に転写塗布するニス塗布ローラと、チャンバから供給されたニスを前記ニス版に転写するアニロクスローラと、を有するニス塗布部と、を備え、5グラムの前記ニスを入れた直径60ミリメートル平らな底を有するプラスチック製の容器を80℃のプレート上に水平に載置してから、前記容器を水平に対して45°の角度で傾けた際に前記容器内の前記ニスにシワが発生するまでの時間を皮膜化時間とすると、前記ニスの前記皮膜化時間は9分以上である印刷装置

請求項2

前記ニスは、乾燥防止剤が添加されている請求項1に記載の印刷装置。

請求項3

前記ニスは、前記皮膜化時間が12分以上である請求項1又は2に記載の印刷装置。

請求項4

前記処理液付与部は、2.0グラム毎平方メートル以下の付与量で前記処理液を付与する請求項1から3のいずれか1項に記載の印刷装置。

請求項5

前記ニス塗布部は、3.5グラム毎平方メートル以上の付与量で前記ニスを付与する請求項1から4のいずれか1項に記載の印刷装置。

請求項6

前記画像記録部は、色材成分を含有する着色インクが付与される領域以外の領域に前記色材成分を非含有のクリアインクを付与する請求項1から5のいずれか1項に記載の印刷装置。

請求項7

前記着色インクと前記クリアインクとは前記凝集成分の量が等しい請求項6に記載の印刷装置。

請求項8

前記ニス塗布部は、前記ニス版に保持したニスを前記記録面に転写塗布する位置から前記アニロクスローラから前記ニス版に新たなニスが転写される位置までの間の位置において前記ニス版に接触して前記ニス版を清掃する清掃部を備えた請求項1から7のいずれか1項に記載の印刷装置。

請求項9

インク中の成分を凝集させる凝集成分として酸を含む処理液を記録媒体の記録面に付与する処理液付与部と、前記処理液が付与された前記記録面にインクジェットヘッドからインクを付与して画像を記録する画像記録部と、選択された領域にニスを保持するニス版が周面に取り付けられ、前記ニス版を前記インクが付与された記録面に接触して前記ニス版に保持したニスを前記記録面に転写塗布するニス塗布ローラと、チャンバから供給されたニスを前記ニス版に転写するアニロクスローラと、を有するニス塗布部と、前記記録媒体の情報を入力する記録媒体情報入力部と、前記処理液の情報を入力する処理液情報入力部と、前記処理液と前記記録媒体との接触角を取得する接触角取得部と、5グラムの前記ニスを入れた直径60ミリメートルの平らな底を有するプラスチック製の容器を80℃のプレート上に水平に載置してから、前記容器を水平に対して45°の角度で傾けた際に前記容器内の前記ニスにシワが発生するまでの時間を皮膜化時間とすると、複数のニスと前記複数のニスの前記皮膜化時間とをそれぞれ関連付けて記憶する記憶部と、前記取得した接触角が70°以上の場合に皮膜化時間が9分以上のニスの情報を出力する出力部と、を備えた印刷装置。

請求項10

インク中の成分を凝集させる凝集成分として酸を含む処理液を記録媒体の記録面に付与する処理液付与部と、前記処理液が付与された前記記録面にインクジェットヘッドからインクを付与して画像を記録する画像記録部と、選択された領域にニスを保持するニス版が周面に取り付けられ、前記ニス版を前記インクが付与された記録面に接触して前記ニス版に保持したニスを前記記録面に転写塗布するニス塗布ローラと、チャンバから供給されたニスを前記ニス版に転写するアニロクスローラと、を有するニス塗布部と、前記処理液の情報を入力する処理液情報入力部と、前記ニスの情報を入力するニス情報入力部と、5グラムの前記ニスを入れた直径60ミリメートルの平らな底を有するプラスチック製の容器を80℃のプレート上に水平に載置してから、前記容器を水平に対して45°の角度で傾けた際に前記容器内の前記ニスにシワが発生するまでの時間を皮膜化時間とすると、前記入力されたニスの皮膜化時間を取得する皮膜化時間取得部と、複数の記録媒体と複数の処理液と組み合わせ毎の接触角をそれぞれ記憶する記憶部と、前記取得した皮膜化時間が9分未満の場合に前記処理液との接触角が70°未満の記録媒体の情報を出力する出力部と、を備えた印刷装置。

請求項11

インク中の成分を凝集させる凝集成分として酸を含み、記録媒体の記録面との接触角が70°以上である処理液を前記記録面に付与する処理液付与工程と、前記処理液が付与された前記記録面にインクジェットヘッドからインクを付与して画像を記録する画像記録工程と、選択された領域にニスを保持するニス版が周面に取り付けられ、前記ニス版を前記インクが付与された記録面に接触して前記ニス版に保持したニスを前記記録面に転写塗布するニス塗布ローラと、チャンバから供給されたニスを前記ニス版に転写するアニロクスローラと、によって前記記録面にニスを塗布するニス塗布工程と、を備え、5グラムの前記ニスを入れた直径60ミリメートルの平らな底を有するプラスチック製の容器を80℃のプレート上に水平に載置してから、前記容器を水平に対して45°の角度で傾けた際に前記容器内の前記ニスにシワが発生するまでの時間を皮膜化時間とすると、前記ニスの前記皮膜化時間は9分以上である印刷方法

請求項12

インク中の成分を凝集させる凝集成分として酸を含む処理液を記録媒体の記録面に付与する処理液付与部と、前記処理液が付与された前記記録面にインクジェットヘッドからインクを付与して画像を記録する画像記録部と、選択された領域にニスを保持するニス版が周面に取り付けられ、前記ニス版を前記インクが付与された記録面に接触して前記ニス版に保持したニスを前記記録面に転写塗布するニス塗布ローラと、チャンバから供給されたニスを前記ニス版に転写するアニロクスローラと、を有するニス塗布部と、を備えた印刷装置で使用するニスの情報を出力するニス情報出力方法であって、前記印刷装置で使用する記録媒体の情報を入力する記録媒体情報入力工程と、前記印刷装置で使用する処理液の情報を入力する処理液情報入力工程と、前記使用する処理液と前記使用する記録媒体との接触角を取得する接触角取得工程と、5グラムの前記ニスを入れた直径60ミリメートルの平らな底を有するプラスチック製の容器を80℃のプレート上に水平に載置してから、前記容器を水平に対して45°の角度で傾けた際に前記容器内の前記ニスにシワが発生するまでの時間を皮膜化時間とすると、前記取得した接触角が70°以上の場合に皮膜化時間が9分以上のニスの情報を出力する出力工程と、を備えたニス情報出力方法。

請求項13

インク中の成分を凝集させる凝集成分として酸を含む処理液を記録媒体の記録面に付与する処理液付与部と、前記処理液が付与された前記記録面にインクジェットヘッドからインクを付与して画像を記録する画像記録部と、選択された領域にニスを保持するニス版が周面に取り付けられ、前記ニス版を前記インクが付与された記録面に接触して前記ニス版に保持したニスを前記記録面に転写塗布するニス塗布ローラと、チャンバから供給されたニスを前記ニス版に転写するアニロクスローラと、を有するニス塗布部と、を備えた印刷装置で使用する記録媒体の情報を出力する記録媒体情報出力方法であって、前記印刷装置で使用する処理液の情報を入力する処理液情報入力工程と、前記印刷装置で使用するニスの情報を入力するニス情報入力工程と、5グラムの前記ニスを入れた直径60ミリメートルの平らな底を有するプラスチック製の容器を80℃のプレート上に水平に載置してから、前記容器を水平に対して45°の角度で傾けた際に前記容器内の前記ニスにシワが発生するまでの時間を皮膜化時間とすると、前記入力されたニスの皮膜化時間を取得する皮膜化時間取得工程と、前記取得した皮膜化時間が9分未満の場合に前記使用する処理液との接触角が70°未満の記録媒体の情報を出力する出力工程と、を備えた記録媒体情報出力方法。

技術分野

0001

本発明は印刷装置印刷方法ニス情報出力方法及び記録媒体情報出力方法係り、特に印刷後の記録媒体の表面にニスを塗布する印刷装置、印刷方法、ニス情報出力方法及び記録媒体情報出力方法に関する。

背景技術

0002

印刷物表面加工としてニスコートが知られている。ニスコートはニスを用いて印刷物の画像表面をコーティングする技術である。ニスコートは、例えば、画像の表面に光沢を与えて印刷物に高級感を与えたり、画像表面の耐擦性、及び耐薬品性の少なくともいずれかを向上させたりすることを目的として行われる。

0003

特許文献1には、印刷機水性ニス乾燥装置及び印刷機において、ニスコーティング面の乾燥を最適温度で確実に行う技術が記載されている。

0004

特許文献2には、コータ液を枚葉シート転移塗布させるコータの運転制御に関し、コータ胴表面へ残留するコータ液の量を少なくできるようにする技術が記載されている。

0005

特許文献3には、画像表面をニスコートするか否かの情報を取得し、取得した情報に基づいて、インクを乾燥させる際の乾燥強度を決定する技術が記載されている。

先行技術

0006

特開2007−111873号公報
特開2003−47897号公報
特開2016−107419号公報

発明が解決しようとする課題

0007

特許文献3に記載の技術では、用紙の印刷面にインクを凝集させる機能を備えた処理液を塗布し、処理液を乾燥させた用紙にインクジェット方式で画像を印刷することで、汎用印刷用紙を使用した場合であっても高品質な画像の印刷を可能としている。このように、水性インク画質を確保するためにインクを凝集させる機能をもつ処理液を用紙に塗布すると、用紙表面に酸が存在する状態になる。

0008

一方で、ニスはアニロクスローラからニス版に転写され、ニス版から用紙にさらに転写することで塗布されるが、ニス塗布領域と非塗布領域境界では、アニロクスローラからニス版に供給されてから用紙に転写するまでの間にニスの乾燥が進行し、固化析出する状態になる。表面に酸が存在する用紙に、固化析出状態のニス版が接触することで、凝集反応が発生し、固化析出物が大きく成長するという問題点があった。

0009

しかしながら、特許文献3では、このような課題を認識していない。

0010

本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ニスの塗布異常を防止する印刷装置、印刷方法、ニス情報出力方法及び記録媒体情報出力方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

上記目的を達成するために印刷装置の一の態様は、インク中の成分を凝集させる凝集成分として酸を含み、記録媒体の記録面との接触角が70°以上である処理液を記録面に付与する処理液付与部と、処理液が付与された記録面にインクジェットヘッドからインクを付与して画像を記録する画像記録部と、選択された領域にニスを保持するニス版が周面に取り付けられ、ニス版をインクが付与された記録面に接触してニス版に保持したニスを記録面に転写塗布するニス塗布ローラと、チャンバから供給されたニスをニス版に転写するアニロクスローラと、を有するニス塗布部と、を備え、5グラムのニスを入れた直径60ミリメートル平らな底を有するプラスチック製の容器を80℃のプレート上に水平に載置してから、容器を水平に対して45°の角度で傾けた際に容器内のニスにシワが発生するまでの時間を皮膜化時間とすると、ニスの皮膜化時間は9分以上である。

0012

本態様によれば、記録媒体の記録面との接触角が70°以上である処理液を記録面に付与し、処理液が付与された記録面にインクジェットヘッドからインクを付与して画像を記録し、皮膜化時間は9分以上であるニスを記録面に転写塗布するようにしたので、ニスの塗布異常を防止することができる。

0013

ニスは、乾燥防止剤が添加されていてもよい。これにより、ニスの皮膜化時間を適切に9分以上に調整することができる。

0014

ニスは、皮膜化時間が12分以上であってもよい。これにより、ロバスト性を確保してニスの塗布異常を防止することができる。

0015

処理液付与部は、2.0グラム毎平方メートル以下の付与量で処理液を付与することが好ましい。処理液の塗布量を適切にすることで、ニスの塗布異常を防止することができる。

0016

ニス塗布部は、3.5グラム毎平方メートル以上の付与量でニスを付与することが好ましい。ニスの塗布量を適切にすることで、ニスの塗布異常を防止することができる。

0017

画像記録部は、色材成分を含有する着色インクが付与される領域以外の領域に色材成分を非含有のクリアインクを付与することが好ましい。クリアインクにより着色インクが付与されない領域の処理液の酸が消費されることで、ニスの塗布異常を防止することができる。

0018

また、着色インクとクリアインクとは凝集成分の量が等しいことが好ましい。凝集成分の量を等しくすることで、ニスの塗布異常を防止することができる。

0019

ニス塗布部は、ニス版に保持したニスを記録面に転写塗布する位置からアニロクスローラからニス版に新たなニスが転写される位置までの間の位置においてニス版に接触してニス版を清掃する清掃部を備えてもよい。この位置においてニス版を清掃することで、ニスの塗布異常を防止することができる。

0020

上記目的を達成するために印刷装置の一の態様は、インク中の成分を凝集させる凝集成分として酸を含む処理液を記録媒体の記録面に付与する処理液付与部と、処理液が付与された記録面にインクジェットヘッドからインクを付与して画像を記録する画像記録部と、選択された領域にニスを保持するニス版が周面に取り付けられ、ニス版をインクが付与された記録面に接触してニス版に保持したニスを記録面に転写塗布するニス塗布ローラと、チャンバから供給されたニスをニス版に転写するアニロクスローラと、を有するニス塗布部と、記録媒体の情報を入力する記録媒体情報入力部と、処理液の情報を入力する処理液情報入力部と、処理液と記録媒体との接触角を取得する接触角取得部と、5グラムのニスを入れた直径60ミリメートルの平らな底を有するプラスチック製の容器を80℃のプレート上に水平に載置してから、容器を水平に対して45°の角度で傾けた際に容器内のニスにシワが発生するまでの時間を皮膜化時間とすると、複数のニスと複数のニスの皮膜化時間とをそれぞれ関連付けて記憶する記憶部と、取得した接触角が70°以上の場合に皮膜化時間が9分以上のニスの情報を出力する出力部と、を備えた印刷装置である。

0021

本態様によれば、印刷装置で使用する処理液と記録媒体との接触角を取得し、取得した接触角が70°以上の場合に皮膜化時間が9分以上のニスの情報を出力するようにしたので、出力されたニスを使用することでニスの塗布異常を防止することができる。

0022

上記目的を達成するために印刷装置の一の態様は、インク中の成分を凝集させる凝集成分として酸を含む処理液を記録媒体の記録面に付与する処理液付与部と、処理液が付与された記録面にインクジェットヘッドからインクを付与して画像を記録する画像記録部と、選択された領域にニスを保持するニス版が周面に取り付けられ、ニス版をインクが付与された記録面に接触してニス版に保持したニスを記録面に転写塗布するニス塗布ローラと、チャンバから供給されたニスをニス版に転写するアニロクスローラと、を有するニス塗布部と、処理液の情報を入力する処理液情報入力部と、ニスの情報を入力するニス情報入力部と、5グラムのニスを入れた直径60ミリメートルの平らな底を有するプラスチック製の容器を80℃のプレート上に水平に載置してから、容器を水平に対して45°の角度で傾けた際に容器内のニスにシワが発生するまでの時間を皮膜化時間とすると、入力されたニスの皮膜化時間を取得する皮膜化時間取得部と、複数の記録媒体と複数の処理液と組み合わせ毎の接触角をそれぞれ記憶する記憶部と、取得した皮膜化時間が9分未満の場合に処理液との接触角が70°未満の記録媒体の情報を出力する出力部と、を備えた印刷装置である。

0023

本態様によれば、印刷装置で使用するニスの皮膜化時間を取得し、取得した皮膜化時間が9分未満の場合に処理液との接触角が70°未満の記録媒体の情報を出力するようにしたので、出力された用紙を使用することでニスの塗布異常を防止することができる。

0024

上記目的を達成するために印刷方法の一の態様は、インク中の成分を凝集させる凝集成分として酸を含み、記録媒体の記録面との接触角が70°以上である処理液を記録面に付与する処理液付与工程と、処理液が付与された記録面にインクジェットヘッドからインクを付与して画像を記録する画像記録工程と、選択された領域にニスを保持するニス版が周面に取り付けられ、ニス版をインクが付与された記録面に接触してニス版に保持したニスを記録面に転写塗布するニス塗布ローラと、チャンバから供給されたニスをニス版に転写するアニロクスローラと、によって記録面にニスを塗布するニス塗布工程と、を備え、5グラムのニスを入れた直径60ミリメートルの平らな底を有するプラスチック製の容器を80℃のプレート上に水平に載置してから、容器を水平に対して45°の角度で傾けた際に容器内のニスにシワが発生するまでの時間を皮膜化時間とすると、ニスの皮膜化時間は9分以上である。

0025

本態様によれば、記録媒体の記録面との接触角が70°以上である処理液を記録面に付与し、処理液が付与された記録面にインクジェットヘッドからインクを付与して画像を記録し、皮膜化時間は9分以上であるニスを記録面に転写塗布するようにしたので、ニスの塗布異常を防止することができる。

0026

上記目的を達成するためにニス情報出力方法の一の態様は、インク中の成分を凝集させる凝集成分として酸を含む処理液を記録媒体の記録面に付与する処理液付与部と、処理液が付与された記録面にインクジェットヘッドからインクを付与して画像を記録する画像記録部と、選択された領域にニスを保持するニス版が周面に取り付けられ、ニス版をインクが付与された記録面に接触してニス版に保持したニスを記録面に転写塗布するニス塗布ローラと、チャンバから供給されたニスをニス版に転写するアニロクスローラと、を有するニス塗布部と、を備えた印刷装置で使用するニスの情報を出力するニス情報出力方法であって、印刷装置で使用する記録媒体の情報を入力する記録媒体情報入力工程と、印刷装置で使用する処理液の情報を入力する処理液情報入力工程と、使用する処理液と使用する記録媒体の記録面との接触角を取得する接触角取得工程と、5グラムのニスを入れた直径60ミリメートルの平らな底を有するプラスチック製の容器を80℃のプレート上に水平に載置してから、容器を水平に対して45°の角度で傾けた際に容器内のニスにシワが発生するまでの時間を皮膜化時間とすると、取得した接触角が70°以上の場合に皮膜化時間が9分以上のニスの情報を出力する出力工程と、を備えたニス情報出力方法である。

0027

本態様によれば、印刷装置で使用する記録媒体の情報と処理液の情報を取得し、処理液の記録媒体との接触角を取得し、取得した接触角が70°以上の場合に皮膜化時間が9分以上のニスの情報を出力するようにしたので、ニスの塗布異常を防止することができる。

0028

上記目的を達成するために記録媒体情報出力方法の一の態様は、インク中の成分を凝集させる凝集成分として酸を含む処理液を記録媒体の記録面に付与する処理液付与部と、処理液が付与された記録面にインクジェットヘッドからインクを付与して画像を記録する画像記録部と、選択された領域にニスを保持するニス版が周面に取り付けられ、ニス版をインクが付与された記録面に接触してニス版に保持したニスを記録面に転写塗布するニス塗布ローラと、チャンバから供給されたニスをニス版に転写するアニロクスローラと、を有するニス塗布部と、を備えた印刷装置で使用する記録媒体の情報を出力する記録媒体情報出力方法であって、印刷装置で使用する処理液の情報を入力する処理液情報入力工程と、印刷装置で使用するニスの情報を入力するニス情報入力工程と、5グラムのニスを入れた直径60ミリメートルの平らな底を有するプラスチック製の容器を80℃のプレート上に水平に載置してから、容器を水平に対して45°の角度で傾けた際に容器内のニスにシワが発生するまでの時間を皮膜化時間とすると、入力されたニスの皮膜化時間を取得する皮膜化時間取得工程と、取得した皮膜化時間が9分未満の場合に使用する処理液との接触角が70°未満の記録媒体の情報を出力する出力工程と、を備えた記録媒体情報出力方法である。

0029

本態様によれば、印刷装置で使用する処理液の情報とニスの情報を取得し、取得したニスの皮膜化時間を取得し、取得した皮膜化時間が9分未満の場合は使用する処理液との接触角が70°未満の記録媒体を選択し、取得した皮膜化時間が9分以上の場合は予め定められた記録媒体を選択し、選択した記録媒体の情報を出力するようにしたので、ニスの塗布異常を防止することができる。

発明の効果

0030

本発明によれば、ニスの塗布異常を防止することができる。

図面の簡単な説明

0031

インクジェット印刷装置の全体構成図
図1のA矢視展開
図1のA矢視展開図
図1のA矢視展開図
ニスの皮膜化時間の測定方法の処理を示すフローチャート
先端塗布異常の発生レベルを評価した結果を示す図表
ニスに乾燥防止剤を添加した場合の先端塗布異常の発生レベルについて評価した結果を示す図表
非画像部分にクリアインクを付与した場合の先端塗布異常の発生レベルについて評価した結果を示す図表
ニス版を清掃するクリーニング機構を設けた場合の先端塗布異常の発生レベルについて評価した結果を示す図表
選択装置ブロック図
ニス情報出力方法の処理を示すフローチャート
記録媒体情報出力方法の処理を示すフローチャート

実施例

0032

以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。本明細書では、同一の構成要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。

0033

インクジェット記録装置の説明>
〔全体構成〕
図1は、本実施形態に係るインクジェット印刷装置1(印刷装置の一例)の全体構成図である。インクジェット印刷装置1は、インライン方式を適用してニスコートが可能な印刷装置として構成される。インクジェット印刷装置1は、給紙部10と、処理液塗布部20と、処理液乾燥部30と、画像記録部40と、インク乾燥部50と、ニス塗布部60と、ニス後処理部70と、集積部80と、を備える。

0034

〔給紙部〕
給紙部10は、枚葉紙である用紙P(記録媒体の一例)を一枚ずつ給紙する。給紙部10は、給紙装置11と、フィーダボード12と、給紙ドラム13と、を備える。用紙Pは、給紙装置11の給紙台の上に、用紙束の状態で載置される。用紙Pの種類は、特に限定されないが、例えば、上質紙、コート紙、及びアート紙などの汎用の印刷用紙を用いることができる。汎用の印刷用紙とは、いわゆるインクジェット専用紙ではなく、オフセット印刷などの接触式の印刷においても一般的に使用される塗工紙、又は非塗工紙をいい、セルロース主体とした用紙を指す。

0035

給紙装置11は、給紙台の上に積まれた用紙Pを用紙束の上から順に一枚ずつ、一定の給紙期間間隔引き上げてフィーダボード12へと給紙する。フィーダボード12は、給紙装置11から受け取った用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送して、給紙ドラム13に受け渡す。

0036

給紙ドラム13は、フィーダボード12から受け取った用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送して、処理液塗布ドラム21に受け渡す。給紙ドラム13は、そのドラム周面に不図示のグリッパを備える。給紙ドラム13は、不図示のグリッパを用いて用紙Pの先端を把持して回転し、用紙Pをドラム周面に巻き掛けて搬送する。

0037

〔処理液塗布部〕
処理液塗布部20は、用紙Pに処理液を塗布(付与の一例)する。本実施形態の処理液は、画像記録部40で用紙Pに付与するインク中の成分を凝集させる凝集剤(凝集成分の一例)を含む液体である。このような処理液を用紙Pの記録面に塗布してからインクを付与することにより、汎用の印刷用紙を用いた場合であっても、付与されたインクが着弾干渉等を起こすことなく、高品位な印刷を行うことができる。

0038

凝集剤としては、インク組成物ペーハーを変化させることができる化合物が好ましく、水溶性の高い酸性物質(酸の一例)がより好ましい。酸性物質は、一種単独で用いてもよく、また、二種以上を併用してもよい。ペーハーは、pH、水素イオン指数、及び水素イオン濃度指数同義である。

0039

このような処理液を用紙Pに塗布して印刷を行う場合、汎用の印刷用紙を使用しても、インクの広がり、及びインクの移動の少なくともいずれか一方が抑制され、高品質な画像の形成が可能になる。処理液は、前処理液プレコート液、又はプレコンディショニング液などの用語で呼ばれる場合がある。溶剤中に色材成分を溶解させたインクが用いられる場合、溶剤中に溶解した色材成分を不溶化させる処理液が適用される。

0040

処理液塗布部20は、処理液塗布ドラム21と、処理液塗布装置22と、を備える。処理液塗布ドラム21は、給紙ドラム13から受け取った用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送して、処理液乾燥ドラム31に受け渡す。処理液塗布ドラム21は、そのドラム周面に不図示のグリッパを備える。処理液塗布ドラム21は、不図示のグリッパを用いて用紙Pの先端を把持して回転し、用紙Pをドラム周面に巻き掛けて搬送する。処理液塗布部20は処理液付与部の一例である。

0041

処理液塗布装置22は、処理液塗布ドラム21を用いて搬送される用紙Pの記録面に処理液を塗布する。本実施形態の処理液塗布装置22は、ローラ塗布方式により、処理液を用紙Pに塗布する。即ち、処理液塗布装置22は、塗布ローラを含み、周面に処理液が付与された塗布ローラを用紙Pの印刷面に押し当てて、用紙Pに処理液を塗布する。なお、処理液塗布装置22の塗布方式は、特に限定されるものではなく、ローラ塗布方式に代えて、インクジェット方式、又はスプレイ方式などの他の塗布方式を採用してもよい。

0042

〔処理液乾燥部〕
処理液乾燥部30は、用紙Pに塗布された処理液を乾燥させる。処理液乾燥部30は、処理液乾燥ドラム31と、第1用紙ガイド32と、ドライヤ33と、を備える。

0043

処理液乾燥ドラム31は、処理液塗布ドラム21から受け取った用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送して、画像形成ドラム41に受け渡す。処理液乾燥ドラム31は、そのドラム周面に不図示のグリッパを備える。給紙ドラム13は、不図示のグリッパを用いて用紙Pの先端を把持して回転し、用紙Pをドラム周面に巻き掛けて搬送する。

0044

第1用紙ガイド32は、処理液乾燥ドラム31における用紙Pの搬送経路に沿って配置され、用紙Pの搬送をガイドする。用紙Pは、第1用紙ガイド32の上を摺動しながら搬送される。

0045

ドライヤ33は、処理液乾燥ドラム31を用いて搬送される用紙Pの第1面に熱風を吹き付けて、処理液が塗布された用紙Pの第1面を加熱する。ドライヤ33は、処理液乾燥ドラム31の内側に配置される。ドライヤ33は、例えば、ハロゲンヒータ、又は赤外線ヒータ等の熱源と、その熱源を用いて熱せられた気体送風する送風手段と、を備える。熱源を用いて熱せられる気体は、例えば空気である。空気に代えて、又は空気に加えて他の気体を用いてもよい。

0046

送風手段として、例えば、ファン及びブロアの少なくとも一方を用いることができる。ドライヤ33がヒータと送風手段とを含んで構成される場合、ヒータの点灯本数、及び点灯デューティ比の少なくともいずれか一方の調整により、加熱強度を制御することができる。

0047

用紙Pは、処理液乾燥ドラム31を用いて搬送される過程で第1面にドライヤ33からの熱風が吹き付けられる。これにより、用紙Pの処理液塗布面である第1面が加熱され、用紙Pに塗布された処理液の溶媒成分が乾燥除去される。この結果、用紙Pの第1面にインク凝集層が形成される。インク凝集層とは、処理液中に含まれるインク凝集剤の層をいう。処理液乾燥部30を用いて、処理液中の水分が蒸発し、処理液のインク凝集剤の薄膜層であるインク凝集層が用紙Pの第1面に形成される。

0048

〔画像記録部〕
画像記録部40は、インクジェット方式を用いて用紙Pの第1面に画像を形成する。画像記録部40は、画像形成ドラム41と、用紙押さえローラ42と、インクジェットヘッド43C、インクジェットヘッド43M、インクジェットヘッド43Y、及びインクジェットヘッド43Kと、スキャナ44と、を備える。

0049

画像形成ドラム41は、処理液乾燥ドラム31から用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送し、第1チェーンデリバリ51に受け渡す。画像形成ドラム41は、周面に備えられた不図示のグリッパを用いて用紙Pの先端を把持して回転し、用紙Pを周面に巻き付けて搬送する。

0050

画像形成ドラム41の周面には、用紙吸着のための不図示の吸引穴が多数形成されており、吸引穴に発生させた負圧を用いて用紙Pが画像形成ドラム41の周面に吸着保持される。なお、画像形成ドラム41は、負圧吸引を用いて用紙Pを吸着固定する構成に限らず、例えば、静電吸着により用紙Pを吸着保持する構成とすることもできる。

0051

用紙押さえローラ42は、用紙Pを画像形成ドラム41の周面に押し付けて、画像形成ドラム41の周面に密着させる。

0052

インクジェットヘッド43C、インクジェットヘッド43M、インクジェットヘッド43Y、及びインクジェットヘッド43Kは、それぞれシアンマゼンタイエロ、及びブラックのインクの液滴を吐出する記録ヘッドである。

0053

シアン、マゼンタ、イエロ、及びブラックのインクは、色材成分として顔料の少なくとも一種を含有する。顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機顔料、又は無機顔料のいずれであってもよい。顔料は、水に殆ど不溶であるか又は難溶である顔料であることが、インク着色性の点で好ましい。インクジェットヘッド43C、インクジェットヘッド43M、インクジェットヘッド43Y、及びインクジェットヘッド43Kには、それぞれ不図示のインクタンクから各色のインクが供給される。

0054

インクジェットヘッド43C、インクジェットヘッド43M、インクジェットヘッド43Y、及びインクジェットヘッド43Kの各々は、ライン型のインクジェットヘッドで構成される。即ち、インクジェットヘッド43C、インクジェットヘッド43M、インクジェットヘッド43Y、及びインクジェットヘッド43Kは、最大の用紙幅の描画可能範囲に対応する長さにわたってノズルが配列されたノズル列を有するラインヘッドで構成される。

0055

図1には示していないが、インクジェットヘッド43C、インクジェットヘッド43M、インクジェットヘッド43Y、及びインクジェットヘッド43Kの各々のノズル面には、インクの吐出口である複数個のノズルが二次元配列されている。ノズル面とは、ノズルが形成されている吐出面をいい、インク吐出面、又はノズル形成面などの用語と同義である。二次元配列された複数個のノズルの配列を二次元ノズル配列という。

0056

二次元ノズル配列を有するインクジェットヘッドの場合、二次元ノズル配列における各ノズルをノズル列方向に沿って並ぶように投影した投影ノズル列は、ノズル列方向について、最大の記録解像度を達成するノズル密度で各ノズルが概ね等間隔で並ぶ一列のノズル列と等価なものと考えることができる。投影ノズル列は、二次元ノズル配列における各ノズルをノズル列方向に沿って正射影したノズル列と同義である。

0057

概ね等間隔とは、インクジェット印刷装置で記録可能な打滴点として実質的に等間隔であることを意味している。例えば、製造上の誤差、及び着弾干渉による媒体上での液滴の移動の少なくともいずれか一方を考慮して僅かに間隔を異ならせたものなどが含まれている場合も、等間隔の概念に含まれる。投影ノズル列は実質的なノズル列に相当する。投影ノズル列を考慮すると、ノズル列方向に沿って並ぶ投影ノズルの並び順に、各ノズルにノズル位置を表すノズル番号対応付けることができる。

0058

インクジェットヘッド43C、インクジェットヘッド43M、インクジェットヘッド43Y、及びインクジェットヘッド43Kのノズルの配列形態は限定されず、様々なノズル配列の形態を採用することができる。例えば、マトリクス状の二次元配列の形態に代えて、一列の直線配列、V字状のノズル配列、及びV字状配列を繰り返し単位とするW字状などのような折れ線状のノズル配列なども可能である。

0059

インクジェットヘッド43C、インクジェットヘッド43M、インクジェットヘッド43Y、及びインクジェットヘッド43Kは、用紙Pの搬送経路に沿って一定の間隔をもって配置される。インクジェットヘッド43C、インクジェットヘッド43M、インクジェットヘッド43Y、及びインクジェットヘッド43Kは、用紙Pの搬送方向と直交する方向に延在するように設置される。用紙Pの搬送方向と直交する方向は、画像形成ドラム41の回転軸と平行な方向である。

0060

画像形成ドラム41を用いて搬送される用紙Pに向けて、インクジェットヘッド43C、インクジェットヘッド43M、インクジェットヘッド43Y、及びインクジェットヘッド43Kのうち少なくとも一つのヘッドからインクの液滴が吐出され、吐出された液滴が用紙Pに付着することにより、用紙Pに画像が記録される(画像記録工程の一例)。

0061

本実施形態では、シアン、マゼンタ、イエロ、及びブラックの4色の着色インクを用いる構成を例示したが、インク色及び色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、及び特色インクなどを追加してもよい。例えば、ライトシアン、及びライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成、並びに緑色、又はオレンジ色などの特色のインクを吐出するインクジェットヘッドなどを追加する構成なども可能である。また、各色のインクジェットヘッドの配置順序も特に限定はない。

0062

スキャナ44は、インクジェットヘッド43C、インクジェットヘッド43M、インクジェットヘッド43Y、及びインクジェットヘッド43Kを用いて用紙Pに形成された画像を光学的に読み取り、その読取画像を示す電子画像データを生成する装置である。スキャナ44は、用紙P上に記録された画像を撮像して画像情報を示す電気信号に変換する撮像デバイスを含む。撮像デバイスとしてカラーCCD(charge coupled device)リニアイメージセンサを用いることができる。なお、カラーCCDリニアイメージセンサに代えて、カラーCMOS(complementary metal oxide semiconductor)リニアイメージセンサを用いることもできる。

0063

スキャナ44は、撮像デバイスの他、読み取り対象照明する照明光学系及び撮像デバイスから得られる信号を処理してデジタル画像データを生成する信号処理回路を含んでもよい。

0064

スキャナ44は、インクジェットヘッド43C、インクジェットヘッド43M、インクジェットヘッド43Y、及びインクジェットヘッド43Kのうち、用紙Pの搬送方向に対して最下流に位置するインクジェットヘッド43Kの下流側に配置される。スキャナ44は、画像形成ドラム41による用紙Pの搬送中に用紙P上の画像の読み取りを行う。

0065

インクジェットヘッド43C、インクジェットヘッド43M、インクジェットヘッド43Y、及びインクジェットヘッド43Kの少なくとも一つを用いて画像が形成された用紙Pは、スキャナ44の読取領域を通過する際に、用紙P上の画像が読み取られる。用紙Pに形成される画像としては、印刷ジョブで指定される印刷対象の画像の他、ノズルごとの吐出状態検査するための不良ノズル検知パターン印刷濃度補正用テストパターン印刷濃度ムラ補正用テストパターン、及びその他の各種のテストパターンの少なくともいずれかが含まれ得る。

0066

スキャナ44を用いて読み取られた読取画像のデータを基に、印刷画像の検査が行われ、画質異常の有無が判断される。また、スキャナ44を用いて読み取られた読取画像のデータを基に、印刷画像の濃度、又はインクジェットヘッド43C、インクジェットヘッド43M、インクジェットヘッド43Y、及びインクジェットヘッド43Kの吐出不良等の情報を得ることができる。

0067

〔インク乾燥部〕
インク乾燥部50は、画像形成後の用紙Pを加熱して、インクを乾燥させる。インク乾燥部50は、第1チェーンデリバリ51と、第2用紙ガイド52と、第1加熱装置53と、を備える。

0068

第1チェーンデリバリ51は、画像形成ドラム41から受け取った用紙Pを用紙Pの搬送経路に沿って搬送して、ニス塗布搬送ドラム61に受け渡す。第1チェーンデリバリ51は、一定の走行経路に沿って走行する一対の無端状のチェーンを備え、その一対のチェーンに掛け渡された不図示のグリッパを用いて用紙Pの先端を把持して、用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送する。

0069

第2用紙ガイド52は、第1チェーンデリバリ51を用いて搬送される用紙Pの走行をガイドする。第2用紙ガイド52は、中空ボード形状を有し、用紙Pの搬送経路に沿って平坦なガイド面を有する。用紙Pは、第2用紙ガイド52のガイド面の上を摺動しながら搬送される。第2用紙ガイド52のガイド面は、不図示の多数の吸引穴を備える。用紙Pは、吸引穴から吸引されながら、第2用紙ガイド52のガイド面上を摺動する。これにより、用紙Pに張力を与えながら用紙Pを搬送できる。

0070

第2用紙ガイド52に代わり、用紙Pの後端を吸着保持する搬送ベルトを備えてもよい。搬送ベルトは、第1チェーンデリバリ51と概ね同期して走行し、用紙Pを搬送ベルトの走行方向に沿って搬送する。

0071

第1加熱装置53は、第1チェーンデリバリ51を用いて搬送される用紙Pの画像表面を加熱して、インクを乾燥させる。第1加熱装置53は、例えば、棒状のヒータを用紙Pの搬送方向に沿って一定の間隔で複数本配置して構成される。各ヒータは、用紙Pの搬送方向と直交して配置される。ヒータには、例えば、ハロゲンヒータ及び赤外線ヒータのうち少なくとも一方が使用される。第1加熱装置53は、ファン又はブロアなどの送風手段を含んでいてもよい。第1加熱装置53は、ヒータの点灯本数、及び点灯デューティ比の少なくともいずれかの変更によって、乾燥させる強さの度合を示す乾燥強度が調節される。

0072

用紙Pは、第1チェーンデリバリ51を用いて搬送される過程で第1加熱装置53を用いて画像表面が加熱され、インクが乾燥される。

0073

インクジェット印刷装置1は、インク乾燥部50におけるインク乾燥条件を適切に制御するために、第1温度検出部56を備える。第1温度検出部56は、第1加熱装置53を用いて乾燥処理が施された用紙Pの温度を検出する。第1温度検出部56を用いて検出される用紙Pの温度は、例えば、用紙Pの表面温度である。第1温度検出部56には、非接触式温度センサを用いることができる。

0074

第1温度検出部56は、第1加熱装置53よりも用紙搬送経路の下流側、かつ、ニス塗布部60に用紙Pを受け渡す手前の位置に配置される。第1温度検出部56を用いて検出される温度情報に基づき、第1加熱装置53の動作が制御される。

0075

〔ニス塗布部〕
ニス塗布部60は、画像形成後の用紙Pの画像表面にニスを塗布する。本実施形態で用いるニスは水性ニスである。水性ニスとは、水及び水に可溶な溶媒を含むニスである。

0076

ニス塗布部60は、ニス塗布搬送ドラム61と、ニス塗布ローラ62と、ニス版63と、アニロクスローラ64と、ニスチャンバ65と、ニス循環装置66と、を備える。

0077

ニス塗布搬送ドラム61は、第1チェーンデリバリ51から用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送し、第2チェーンデリバリ71に受け渡す円筒形状のドラムである。ニス塗布搬送ドラム61は、不図示の回転軸に固定されており、回転軸を中心に回転駆動される。さらに、ニス塗布搬送ドラム61は、外周面に不図示の爪形状のグリッパを備えている。このグリッパは、第1チェーンデリバリ51から用紙Pが受け渡される位置で用紙Pの先端を把持し、第2チェーンデリバリ71に用紙Pを受け渡す位置で用紙Pの把持を解除する。

0078

ニス塗布ローラ62は、用紙Pの記録面にニスを転写塗布(コーティング)するローラである。ニス塗布ローラ62の外周面には、表面に選択的にニスを保持するニス版63(樹脂版あるいはブランケットとも呼ばれる)が巻かれている。ニス版63は、表面に形成された凹凸により、選択された領域にニスを保持する。ニス塗布ローラ62は、ニスを保持したニス版63をインクが付与された用紙Pの記録面に接触させて、ニス版63に保持したニスを記録面に転写塗布する。

0079

アニロクスローラ64は、ニス塗布ローラ62のニス版63の表面に一定量のニスを供給する計量ローラである。ニスチャンバ65は、ニスを貯留しており、このニスにアニロクスローラ64の一部を浸漬することで、アニロクスローラ64にニスを供給する。ニスチャンバ65へのニスの供給は、ニス循環装置66によって行われる。

0080

ニス循環装置66は、不図示のニスタンク、ニスタンクからニスチャンバ65へニスを供給するための不図示の供給ポンプ、及びニスチャンバ65からニスタンクへニスを回収するための不図示の回収ポンプ等を備えている。ニス循環装置66に、ニスに乾燥防止剤を添加するための不図示の乾燥防止剤添加装置を設けてもよい。

0081

以上のように構成されたニス塗布部60は、ニスチャンバ65からアニロクスローラ64にニスが供給される。ニスチャンバ65から供給されたニスは、不図示のチャンバーブレードによりアニロクスローラ64の表面から余分なニスが掻き落とされることで、アニロクスローラ64にニスが定量計量かつ均一に供給される。続いて、アニロクスローラ64からニス塗布ローラ62のニス版63に、計量されたニスが転写される。

0082

一方、第1チェーンデリバリ51からニス塗布搬送ドラム61に受け渡された用紙Pは、ニス塗布搬送ドラム61の外周面に保持され、ニス塗布搬送ドラム61が回転することで搬送方向に搬送され、ニス塗布搬送ドラム61とニス塗布ローラ62との接触点ニップ点)に到達する。

0083

ニス塗布ローラ62のニス版63とニス塗布搬送ドラム61によって搬送される用紙Pの記録面とがニップ点において接触し、ニップ点が順次用紙Pの記録面内の搬送方向に移動することで、ニス塗布ローラ62のニス版63にニスが選択的に塗布される。ニス版63に塗布されて保持されたニスは、インク乾燥部50により加熱された用紙Pの記録面に転写塗布される。即ち、ニス塗布部60は、加熱後の用紙Pの記録面にニスを搬送方向に選択的に塗布する(ニス塗布工程の一例)。

0084

なお、ニス塗布搬送ドラム61の外周面に設けられた不図示のグリッパは、ニス塗布搬送ドラム61の外周面よりも外側に突出している。したがって、ニス塗布搬送ドラム61には、グリッパとニス塗布ローラ62との衝突を回避するために、グリッパが配置された位置のニス塗布搬送ドラム61の端部に不図示の乗り上げ台が設けられている。

0085

ニス塗布ローラ62によって用紙Pの記録面にニスを一様に転写塗布した後、ニス塗布搬送ドラム61は、第2チェーンデリバリ71に用紙Pを受け渡す。

0086

ニス塗布部60は、ニスチャンバ65のチャンバーブレードとアニロクスローラ64との接触圧力、及び/又はニス塗布ローラ62のニス版63とニス塗布搬送ドラム61に保持された用紙Pとのニップ圧力を調整できるように構成されている。また、アニロクスローラ64の表面とニス塗布ローラ62のニス版63の表面との線速度を調整可能に構成されており、用紙Pへのニスの供給量を調整することも可能である。

0087

〔ニス後処理部〕
ニス後処理部70は、ニス塗布部60で用紙Pの表面に塗布されたニスの後処理を行う。水性ニスが使用される場合は、ニスの後処理として、加熱乾燥処理が施される。ここでいう加熱乾燥処理は、ニスが塗布された用紙Pの画像表面を加熱して、ニスを乾燥させる処理、即ち、ニス中の水分又は溶剤を揮発させる処理である。これにより、ニス層の表面のべたつきを抑制し、ブロッキングの発生を抑制する。

0088

ニス後処理部70は、第2チェーンデリバリ71と、第三用紙ガイド72と、第2加熱装置70Aとを備える。

0089

第2チェーンデリバリ71は、ニス塗布搬送ドラム61から用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送し、排紙位置で排紙する。第2チェーンデリバリ71は、一定の走行経路に沿って走行する一対の無端状のチェーンを備え、その一対のチェーンに掛け渡された図示せぬグリッパを用いて用紙Pの先端を把持して、用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送する。

0090

第三用紙ガイド72は、第2チェーンデリバリ71を用いて搬送される用紙Pの走行をガイドする。第三用紙ガイド72は、中空のボード形状を有し、用紙Pの搬送経路に沿って平坦なガイド面を有する。用紙Pは、第三用紙ガイド72のガイド面の上を摺動しながら搬送される。第三用紙ガイド72のガイド面は、図示せぬ多数の吸引穴を備える。用紙Pは、吸引穴から吸引されながら、ガイド面上を摺動する。これにより、用紙Pに張力を与えながら用紙Pを搬送できる。

0091

第2加熱装置70Aは、第2チェーンデリバリ71を用いて搬送される用紙Pの画像表面を加熱して、画像表面に塗布されたニスを乾燥させる。第2加熱装置70Aは、第1加熱装置53と同様の構成が適用可能である。

0092

水性ニスが塗布された用紙Pは、第2チェーンデリバリ71を用いて搬送される過程で第2加熱装置70Aを用いて画像表面が加熱され、塗布されたニスが乾燥される。

0093

ニス後処理部70は、用紙Pに塗布されたニスを冷却する図示せぬ冷却処理部を備えていてもよい。冷却処理部の構成例として、送風ファンが備えられる構成が挙げられる。ニスに対して冷却処理が施されることで、ニスの粘度を上昇させることができる。ニスの粘度を上昇させることで、インクの溶剤がニス中に混入されることが抑制され、ニスのべたつきの抑制が可能となる。

0094

インクジェット印刷装置1は、ニス後処理部70におけるニス乾燥条件を適切に制御するために、第2温度検出部94を備える。第2温度検出部94は、第2加熱装置70Aを用いてニスの後処理が施された後の用紙Pの温度を検出する。第2温度検出部94を用いて検出される用紙Pの温度は、例えば、用紙Pの表面温度である。第2温度検出部94には、非接触式の温度センサを用いることができる。

0095

第2温度検出部94は、第2加熱装置70Aよりも用紙搬送経路の下流側、かつ、集積部80の手前の位置に配置される。第2温度検出部94を用いて検出される温度情報に基づき、第2加熱装置70Aの動作が制御される。

0096

〔集積部〕
集積部80は、排紙される用紙Pをスタックする。集積部80は、集積装置81を備える。集積装置81は、定められた排紙位置で第2チェーンデリバリ71から開放される用紙Pを受け取り、排紙台の上に用紙Pを積み重ねて回収する。

0097

パウダー噴霧部〕
インクジェット印刷装置1は、パウダー噴霧部96を備える。パウダー噴霧部96は、集積部80にスタックされる用紙Pにパウダーを噴霧する。パウダーは、ブロッキング抑止効果を持つ粉末である。パウダーとして、印刷分野において使用されているブロッキング防止パウダーを用いることが可能である。

0098

パウダーはブロッキング防止剤と呼ばれる場合がある。パウダーは、無機粒子、又は有機粒子のいずれであってもよい。パウダーの例として、シリコーン系樹脂をコーティングした澱粉シリカアクリル系樹脂スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂、及び金属酸化物からなる群から選ばれる材料の粒子が好ましい。

0099

アクリル系樹脂の例として、ポリメチルアクリレート、及びポリメチルメタアクリレートが挙げられる。スチレン系樹脂の例として、ポリスチレンが挙げられる。金属酸化物の例として、酸化チタン酸化マグネシウム、及び酸化アルミニウムが挙げられる。

0100

インクジェット方式の画像形成に用いられるインクは、インクジェット方式以外の印刷方式において用いられるインクに比べて水の含有量が高い。したがって、インクジェット印刷装置1において、印刷物の耐擦性を高め、かつ、画像における画像欠陥の発生を防ぐためには、パウダーは疎水性であることが好ましい。例えば、シリコーン系樹脂でコーティング処理した澱粉などの疎水処理されているパウダーがさらに好ましい。

0101

図1に示したパウダー噴霧部96は、用紙Pの搬送経路において第2温度検出部94よりも用紙Pの搬送方向の下流側の位置に配置される。パウダー噴霧部96は、集積部80にスタックされる前の用紙Pに、又は、集積部80に載せた後の用紙Pにパウダーを噴霧する。

0102

パウダー噴霧部96には、印刷分野においてパウダーの付与部として用いられているパウダースプレーノズルを適用可能である。パウダー噴霧部96は、ブロワー式、又は電子噴霧式などの方式が適用可能である。

0103

以上のように構成されたインクジェット印刷装置1における印刷方法は、処理液塗布部20において用紙Pの記録面に処理液を塗布し(処理液付与工程の一例)、画像記録部40において処理液が塗布された記録面にインクを付与して画像を記録し(画像記録工程の一例)、ニス塗布部60においてインクが付与された記録面にニスを転写する(ニス塗布工程の一例)。

0104

<先端塗布異常の発生の原理
ニスの先端塗布異常の発生の原理について説明する。

0105

図2は、図1のA矢視展開図である。図2に示すニス版63には、ニスが供給される平面部63Nの他、ニス非塗布領域である矩形状の凹部63A及び円形状の凹部63Bが設けられている。

0106

アニロクスローラ64(図1参照)とニス塗布ローラ62のニス版63とのニップ点において、アニロクスローラ64は平面部63Nと接触し、凹部63A及び円形状の凹部63Bとは接触しない。したがって、平面部63Nにはアニロクスローラ64からニスが転写され、凹部63A及び凹部63Bにはニスが転写されない。

0107

したがって、ニス版63と用紙Pの記録面とのニップ点においてニス版63から用紙Pにニスが転写される際に、平面部63Nに対応する用紙Pの位置にはニスが塗布され、凹部63A及び凹部63Bに対応する用紙Pの位置にはニスが塗布されない。

0108

図2に示す例では、用紙Pには、平面部63Nに対応してニスが塗布された領域ANと、凹部63Aに対応してニスが塗布されない矩形状の領域AA、及び凹部63Bに対応してニスが塗布されない円形状の領域AB、が存在する。

0109

ニスがニス版63に保持されてから用紙Pに転写されるまでの時間において、ニス版63のニス塗布領域である平面部63Nと非塗布領域である凹部63A及び凹部63Bとの境界でニスの乾燥が進行し、ニスが固化析出する状態になる。固化析出の度合いはニスの特性及び塗布量に依存する。

0110

ここで、用紙Pの表面には処理液の酸が存在する。酸が存在する用紙Pに、ニスが固化析出したニス版63が接触することで、凝集反応が発生し、固化析出物が大きく成長する。

0111

ニス版63が1周し、再度アニロクスローラ64からニスが供給され、ニス版63に残留したニス(固化析出物)が新たなニスと置換される。ここで、ニス版63上に固化析出したニスが完全に除去されない場合、固化析出箇所にはニスが供給されない。したがって、用紙Pのニス塗布領域の始点(先端部分)において、ニスが正常に塗布されない現象(先端塗布異常)が発生する。ニスの固化析出は塗布枚数を重ねるごとにニス版63上に蓄積していくため、塗布枚数が増えると先端塗布異常の程度は悪化していく。

0112

先端塗布異常は、吐出されたインクによって画像が形成される画像部分よりも、画像が形成されない非画像部分の方が発生しやすい。これは、画像部分は用紙P上の酸がインクとの凝集反応により消費されるのに対して、非画像部分はインクが付与されないため、用紙P上の酸が消費されないためである。

0113

また、先端塗布異常の発生のしやすさは用紙依存性があり、処理液が浸透しにくい用紙ほど先端塗布異常が発生しやすいことがわかった。

0114

なお、塗布異常が塗布領域の先端部分でのみ発生し、ニス塗布領域の終点(後端部分)で発生しない理由は、以下の通りである。即ち、後端部分は塗布領域の終点のため、後端部分以降塗布されるニスがいない。このため、反応範囲が限定され、ニスの固化析出が進行しない。一方、先端部分は塗布領域の始点のため、後続のニスを巻き込んで反応が進行し、固化析出が成長する。その結果、後端部分ではニス版63が1周するとニスの固化析出物は除去できるレベルにあるが、先端部分では除去しきれずに蓄積していく。

0115

図3及び図4は、図1のA矢視展開図であり、先端塗布異常が発生した様子を示す概略図である。

0116

図3に示す例では、ニス版63の平面部63Nのうち凹部63Aと接する先端部分63C、及び凹部63Bと接する先端部分63Dに固化析出物が付着し、平面部63Nの境界が不明確となっている。このため、用紙Pのニスが塗布された領域ANとニスが塗布されない矩形状の領域AAとの境界部分ACが直線でなくなっており、また、領域ANとニスが塗布されない円形状の領域ABとの境界部分ADが円弧でなくなっている。

0117

また、図4に示す例では、ニス版63の平面部63Nのうち凹部63Aと接する先端部分63C、及び凹部63Bと接する先端部分63Dに固化析出物が成長しており、平面部63Nに正常にニスが転写されない。このため、用紙Pのニスが塗布された領域ANとニスが塗布されない矩形状の領域AAとの境界部分AC、及び領域ANとニスが塗布されない円形状の領域ABとの境界部分ADに、正常にニスが塗布されていない。

0118

<先端塗布異常の発生の評価>
先端塗布異常の発生について、ニスの乾燥のしやすさ、及び用紙に対する処理液の浸透しやすさ、をパラメータとして評価を行った。

0119

〔ニスの皮膜化時間〕
本実施形態では、ニスの乾燥のしやすさを示す指標として、ニスの皮膜化時間を用いる。ニスの皮膜化時間は、直径60ミリメートルの平らな底を有するプラスチック製の容器(カップ)に5グラムのニスを入れ、温度が80℃のホットプレート上にカップを水平に載置し、1分毎にカップを水平に対して45°の角度で傾け、カップ内のニスにシワが発生(皮膜化)するまでの時間と定義する。ここで、シワとは、ホットプレートから加えられた熱により粘度が上昇したニスがカップの傾斜によって流動することでニスの表面にできる、凹形状を指す。皮膜化時間が長いほど、そのニスは乾燥しにくいことを意味する。

0120

ニスの皮膜化時間の測定方法について、図5に示すフローチャートを用いて説明する。

0121

最初に、プラスチック製のカップ(容器の一例)に、皮膜化時間を測定したいニスを5g入れる(ステップS2)。このカップの底は、直径60ミリメートルの平らな底を有している。

0122

次に、このカップを80℃に熱したホットプレートの上に水平に載置し(ステップS4)、カップをホットプレート上に載置してからの経過時間の計測を開始する(ステップS6)。

0123

続いて、カップをホットプレート上に載置してから1分間経過したか否かを判定する(ステップS8)。1分間が経過していない場合は、引き続きステップS8の判定処理を行う。

0124

1分間が経過した場合は、ステップS10に移行し、カップを水平に対して45°の角度で傾け(ステップS10)、カップ内のニスにシワが発生したか否かを判定する(ステップS12)。

0125

シワが発生していない場合は、カップを水平に戻し(ステップS14)、ステップS8の処理に戻る。カップを傾けて水平に戻すまでの時間は1秒程度とする。

0126

ステップS8では、カップを傾けてから1分間が経過したか否かを判定し、さらに1分間が経過した場合はステップS10に移行する。即ち、1分おきにカップを傾けて、ニスにシワが発生するか否かを判定する。

0127

シワが発生した場合は、ホットプレート上に載置してからニスにシワが発生するまでの経過時間をこのニスの皮膜化時間に決定して(ステップS16)、本フローチャートの処理を終了する。皮膜化時間の単位は分とする。

0128

以上のように、各市販のニス、又は市販のニスを混合したニスの皮膜化時間を予め取得した。

0129

〔用紙と処理液の接触角〕
本実施形態では、用紙に対する処理液の浸透しやすさの指標として、接触角を用いる。

0130

接触角は、処理液を用紙の表面に2マイクロリットル滴下し、滴下してから300ミリ秒後の処理液と用紙との接触角を、協和界面科学株式会社製接触角計DropMasterを用いて測定した値と定義する。

0131

実験条件
出力装置として、富士フイルム株式会社製Jet Pressを使用した。Jet Pressは、インライン方式のニスコータを具備している。

0132

処理液は、処理液Lを使用した。処理液Lの処方を以下に示す。

0133

有機酸・・・・・・・・・・15〜25質量%(本実験では20質量%)
有機酸としては、マロン酸リンゴ酸クエン酸等を使用することができる。

0134

ラテックス・・・・・・・・10〜20質量%(本実験では13質量%)
・溶剤・・・・・・・・・・・1〜10質量%(本実験では2質量%)
溶剤としては、DEGmBE(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、DEGmEE(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)等を使用することができる。

0135

・水・・・・・・・・・・・・合計で100質量%となる残量
ニスは、ニスVA〜ニスVFを使用した。ニスVA〜ニスVFの品名及びメーカを表1に示す。ニスVA〜ニスVFの皮膜化時間を測定したところ、それぞれ20分、12分、9分、4分、20分、及び11分であった。

0136

0137

また、用紙は、用紙PA〜用紙PFを使用した。用紙PA〜用紙PFの品名及びメーカを表2に示す。処理液Lと用紙PA〜用紙PFとの接触角を測定したところ、それぞれ54.6°、62.3°、69.5°、75.2°、82.3°、及び85.7°であった。

0138

0139

処理液塗布量(付与量の一例)として、1.0、1.5、及び2.0gsm(グラム毎平方メートル)の3条件について評価した。また、ニス塗布量(付与量の一例)として、3.5、4.5、及び6.0gsm(グラム毎平方メートル)の3条件について評価した。

0140

評価フローとしては、印刷動作で処理液塗布、及びインラインニスコートを実施し、50枚目の先端塗布異常の発生レベルを調べた。先端塗布異常は、非画像部分のニスの塗布開始位置(先端部分)の塗布具合を目視評価した。先端塗布異常の発生レベルの分類は以下の通りである。

0141

A:発生なし
B:わずかに発生するが許容内
C:部分的に発生(許容外)
D:全体的に発生(許容外)
〔皮膜化時間と接触角と先端塗布異常の発生レベルの関係〕
図6は、6種類のニス及び6種類の用紙の各組み合わせについて、処理液塗布量及びニス塗布量の条件を異ならせた場合の先端塗布異常の発生レベルを評価した結果を示す図表である。

0142

図6に示すように、皮膜化時間が長いニスほど、また処理液と用紙との接触角が小さいほど、先端塗布異常が良化していくことがわかる。処理液と用紙との接触角が70°未満であれば、ニスの皮膜化時間によらず先端塗布異常は許容内となるが、接触角が70°以上の場合は皮膜化時間が9分以上のニスでないと、先端塗布異常は許容内とならない。さらに、皮膜化時間が12分以上のニスであれば、接触角の値によらず先端塗布異常が発生しないことがわかる。

0143

このように、先端塗布異常を防止するために、処理液塗布部20は皮膜化時間が9分以上のニスを塗布することが好ましい。さらに、皮膜化時間が12分以上のニスを用いることがさらに好ましい。皮膜化時間が12分以上のニスを用いることで、装置環境等の外乱に対するロバスト性を確保することができる。

0144

なお、印刷物の生産性の観点から、皮膜化時間が20分以下のニスを用いることが好ましい。

0145

また、処理液の塗布量は2.0グラム毎平方メートル以下が好ましく、ニス塗布量は3.5グラム毎平方メートル以上が好ましい。処理液の塗布量が過剰、又はニス塗布量が少なすぎると、先端塗布異常が悪化する懸念があるためである。

0146

〔乾燥防止剤による皮膜化時間の調整〕
上記のように、接触角が70°以上の場合は、先端塗布異常を防止するためには皮膜化時間が9分以上のニスを用いる必要がある。しかしながら、ニスの種類によっては皮膜化時間が9分未満の場合もある。この場合、ニスに乾燥防止剤を添加することによって、ニスの皮膜化時間を延ばし、先端塗布異常の発生を抑制することができる。

0147

ニスに添加する乾燥防止剤としては、主に溶剤が好ましく、特にプロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、N−メチルジエタノールアミンが好ましい。なお、これらは一例であり、一般的な溶剤であれば特に限定はされない。

0148

皮膜化時間の具体的な調整方法としては、事前にニスに溶剤を添加し、前述の測定方法によって皮膜化時間を測定し、添加する量を決定しておくことが好ましい。印刷装置のニスタンクに少量ずつ溶剤を添加しながら、皮膜化時間を測定することによって、調整することも可能である。

0149

図7は、ニスVDに対して、乾燥防止剤としてプロピレングリコールを5質量%及び10質量%添加したもの、2−メチル−1,3−プロパンジオールを5質量%及び10質量%添加したもの、及びN−メチルジエタノールアミンを2質量%及び4質量%添加したものについて皮膜化時間及び先端塗布異常の発生レベルについて評価した結果を示す図表である。なお、用紙PEを使用し、処理液塗布量は1.5gsm、ニス塗布量は4.5gsmの条件で実施した。

0150

図7に示すように、皮膜化時間が9分以上の場合に、先端塗布異常が許容内となった。

0151

〔クリアインクの付与〕
色材成分を含有する着色インク(シアンのインク、マゼンタのインク、イエロのインク、及びブラックのインク)が付与される領域(画像部分)以外の領域(非画像部分)に色材成分を含有しない(非含有の)クリアインクを付与することによって、非画像部分の凝集反応を緩和し、先端塗布異常を改善することができる。

0152

クリアインクは、着色インクに対して色材成分(ここでは顔料)に相当する量だけラテックス量を補填する。このように、クリアインクと着色インクとは凝集成分の量が等しいことが好ましい。また粘度についても、クリアインクと着色インクとは粘度が等しいことが好ましい。ここでの等しいとは、厳密な意味での同量に限定されず、本実施形態の効果が認められる範囲で実質的に同量である場合を含む概念である。

0153

図8は、ニスVD及び用紙PEの組み合わせにおいて、非画像部分にクリアインクを2.0ピコリットル画素付与したもの、及び4.0ピコリットル/画素付与したものについて先端塗布異常の発生レベルについて評価した結果を示す図表である。なお、処理液塗布量は1.5gsm、ニス塗布量は4.5gsmの条件で実施した。

0154

図8に示すように、非画像部分にクリアインクを付与すると、接触角が82.3°、皮膜化時間が4分の組み合わせであっても、先端塗布異常が許容内となった。

0155

〔ニス版の清掃〕
ニス版63に自動クリーニング機構(清掃部の一例)をつけることも効果的である。ニスを用紙Pに転写してからアニロクスローラ64によってニスを供給されるまでの区間に、クリーニング機構を設けることが好ましい。このタイミングでニスの固化析出物をクリーニング機構によって除去する。具体的にはブラシのような部材を当接させることによりニスの固化析出物を掻き取るような機構が好ましい。

0156

図9は、ニスVD及び用紙PEの組み合わせにおいて、ニス版63を清掃するクリーニング機構を設けた場合の先端塗布異常の発生レベルについて評価した結果を示す図表である。なお、処理液塗布量は1.5gsm、ニス塗布量は4.5gsmの条件で実施した。

0157

図9に示すように、ニス版63にクリーニング機構を設けることで、接触角が82.3°、皮膜化時間が4分の組み合わせであっても、先端塗布異常が許容内となった。

0158

<ニス情報出力方法>
図10は、インクジェット印刷装置1において使用する処理液、用紙、及びニスの最適な組み合わせを選択する選択装置100のブロック図である。選択装置100は、インクジェット印刷装置1の一部であってもよいし、選択装置100単独で構成されていてもよい。図10に示すように、選択装置100は、入力部102、記憶部104、選択部106、及び表示部108を備えている。

0159

入力部102は、ユーザが処理液及び用紙の情報を入力するためのインターフェースであり、マウス及びキーボード等の入力デバイスを備えている。入力部102は、コンピュータ等の外部機器との間で処理液及び用紙の情報の送受信等を行うための有線又は無線通信インターフェースであってもよい。

0160

記憶部104は、ハードディスク装置等の記憶デバイスであり、複数の処理液と複数の用紙との組み合わせ毎の接触角をそれぞれ記憶している。また、複数の種類のニスとそのニスの皮膜化時間とをそれぞれ関連付けて記憶している。記憶部104は、接触角と皮膜化時間との関係における先端塗布異常の発生レベルに基づいて、適切な(先端塗布異常が発生しない)処理液、用紙、及びニスの組み合わせを記憶してもよいし、不適切な(先端塗布異常が発生する)処理液、用紙、及びニスの組み合わせを記憶してもよい。

0161

さらに、記憶部104は、ニスと、そのニスの皮膜化時間を9分以上とするための乾燥防止剤及びその添加量を記憶してもよいし、皮膜化時間を12分以上とするための乾燥防止剤及びその添加量を記憶してもよい。

0162

選択部106は、入力部102から入力された処理液及び用紙の情報に基づいて、インクジェット印刷装置1において使用可能なニスを選択する。また、入力部102から入力された処理液及びニスの情報に基づいて、インクジェット印刷装置1において使用可能な用紙を選択する。また、入力部102から入力されたニスの情報に基づいて、そのニスの皮膜化時間を9分以上又は12分以上とするための乾燥防止剤及びその添加量を選択する。

0163

表示部108は、選択部106で選択された情報を表示するためのインターフェースであり、液晶モニタ等の表示デバイスを備えている。

0164

図11は、選択装置100によるニス情報出力方法の処理を示すフローチャートである。

0165

ステップS21において、ユーザはインクジェット印刷装置1の処理液塗布部20で使用する処理液の情報を入力部102(処理液情報入力部の一例)から入力する(処理液情報入力工程の一例)。

0166

次に、ステップS22において、ユーザはインクジェット印刷装置1で使用する用紙Pの情報を入力部102(記録媒体情報入力部の一例)から入力する(記録媒体情報入力工程の一例)。

0167

続いて、ステップS23において、選択部106(接触角取得部の一例)は、ステップS1で入力された処理液とステップS2で入力された用紙Pとの接触角を記憶部104から取得する(接触角取得工程の一例)。選択部106において接触角を実際に測定してもよい。

0168

さらに、ステップS24において、選択部106は、ステップS23で取得した接触角が70°以上であるか否かを判定する。接触角が70°以上の場合はステップS25に移行し、接触角が70°未満の場合はステップS26に移行する。

0169

ステップS25では、選択部106は、記憶部104に記憶された複数のニスから皮膜化時間が9分以上のニスを選択する(選択工程の一例)。皮膜化時間が9分以上のニスは、乾燥防止剤が予め添加されることで皮膜化時間を9分以上としたニスであってもよい。また、皮膜化時間が9分未満のニスを選択し、併せて乾燥防止剤及び乾燥防止剤の添加量を選択してもよい。選択されるニスは複数でもよい。

0170

また、ステップS26では、選択部106は、記憶部104に記憶された複数のニスから予め定められたニスを選択する(選択工程の一例)。例えば、複数のニスから使用可能なニスを選択すればよい。処理液と用紙との接触角が70°未満であれば、ニスの皮膜化時間によらず先端塗布異常は許容内となるため、予め定められたニスは皮膜化時間が9分以上のニスであってもよいし、生産性の観点から皮膜化時間が9分未満のニスであってもよい。選択されるニスは複数でもよい。

0171

最後に、ステップS27において、選択部106で選択したニスの情報を表示部108(出力部の一例)に表示する(出力工程の一例)。これにより、ユーザは、使用する処理液及び用紙に応じた、適切なニスを使用することができる。

0172

<記録媒体情報出力方法>
図12は、選択装置100による記録媒体情報出力方法の処理を示すフローチャートである。

0173

ステップS31において、ユーザはインクジェット印刷装置1の処理液塗布部20で使用する処理液の情報を入力部102(処理液情報入力部の一例)から入力する(処理液情報入力工程の一例)。

0174

次に、ステップS32において、ユーザはインクジェット印刷装置1のニス塗布部60で使用するニスの情報を入力部102(ニス情報入力部の一例)から入力する(ニス情報入力工程の一例)。

0175

続いて、ステップS33において、選択部106(皮膜化時間取得部の一例)は、ステップS12で入力されたニスの皮膜化時間を記憶部104から取得する(皮膜化時間取得工程の一例)。選択部106がニスの皮膜化時間を実際に測定してもよい。

0176

さらに、ステップS34において、選択部106は、ステップS33で取得した皮膜化時間が9分以上であるか否かを判定する。皮膜化時間が9分以上の場合はステップS35に移行し、皮膜化時間が9分未満の場合はステップS36に移行する。

0177

ステップS35では、選択部106は、記憶部104に記憶された複数の用紙から予め定められた用紙を選択する(選択工程の一例)。例えば、複数の用紙から使用可能な用紙を選択すればよい。皮膜化時間が9分以上のニスであれば、接触角によらず先端塗布異常は許容内となるため、予め定められた用紙は、ステップS31で入力された処理液に対する接触角が70°以上の用紙であってもよい。選択される用紙は複数であってもよい。

0178

また、ステップS36では、選択部106は、記憶部104に記憶された複数の用紙からステップS11で選択された処理液との接触角が70°未満の用紙を選択する(選択工程の一例)。選択される用紙は複数であってもよい。接触角が70°以上の用紙を選択し、かつステップS32で入力されたニスの皮膜化時間を9分以上とするための乾燥防止剤及び乾燥防止剤の添加量を選択してもよい。

0179

最後に、ステップS37において、選択部106で選択した用紙の情報を表示部108(出力部の一例)に表示する(出力工程の一例)。これにより、ユーザは、使用する処理液及びニスに応じた、適切な用紙を使用することができる。

0180

<その他>
ここでは、印刷装置においてインライン方式でニスコートを行う例を説明したが、ニスの塗布はインラインに限定されず、印刷装置とは別のニスコート装置を用いて、オフライン又はオンラインで実施してもよい。

0181

ここで、オフラインによるニスコートとは、印刷とニスコートと別々に行われる形態であり、それぞれの処理が完全に独立して行われる。この場合、印刷装置で集積した用紙をニスコート装置にセットして、ニスコートの処理が行われる。したがって、オフラインによるニスコートでは、印刷後に用紙が一旦集積されるという特質を有する。また、印刷からニスコートまでの時間間隔が長くなる傾向にある。

0182

一方、オンラインによるニスコートとは、印刷とニスコートとを一連の処理として連続的に行う形態である。オンラインによるニスコートは、印刷装置とニスコート装置とを直列的に接続することにより実施される。即ち、印刷装置から排紙される用紙をそのままニスコート装置に給紙することにより、連続した処理を可能にする。オンラインによるニスコートとは、印刷とニスコートとが連続して行われる点でインラインによるニスコートと共通するが、印刷とニスコートとが別々の装置で行われる点で相違する。そして、この相違により、ニスコートまでの時間間隔がインラインによるニスコートよりも長くなるという特質を有する。なお、オンラインによるニスコートは、印刷装置から排紙される用紙が、そのままニスコート装置に給紙されるため、印刷後の用紙がニスコート前に集積されない、という点でオフラインによるニスコートと相違する。

0183

上記の印刷方法、ニス情報出力方法、及び記録媒体情報出力方法は、各工程をコンピュータに実現させるためのプログラムとして構成し、このプログラムを記憶したCD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)等の非一時的な記録媒体を構成することも可能である。

0184

ここまで説明した実施形態において、例えば、入力部102、選択部106、及び表示部108等の各種の処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造は、次に示すような各種のプロセッサ(processor)である。各種のプロセッサには、ソフトウェア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific IntegratedCircuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。

0185

1つの処理部は、これら各種のプロセッサのうちの1つで構成されていてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサ(例えば、複数のFPGA、あるいはCPUとFPGAの組み合わせ)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、サーバ及びクライアント等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組合せで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(IntegratedCircuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、各種のプロセッサを1つ以上用いて構成される。

0186

さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)である。

0187

本発明の技術的範囲は、上記の実施形態に記載の範囲には限定されない。各実施形態における構成等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各実施形態間で適宜組み合わせることができる。

0188

1インクジェット印刷装置
10 給紙部
11給紙装置
12フィーダボード
13給紙ドラム
20処理液塗布部
21処理液塗布ドラム
22処理液塗布装置
30処理液乾燥部
31 処理液乾燥ドラム
32 第1用紙ガイド
33ドライヤ
40画像記録部
41画像形成ドラム
42用紙押さえローラ
43Cインクジェットヘッド
43K インクジェットヘッド
43M インクジェットヘッド
43Y インクジェットヘッド
44スキャナ
50インク乾燥部
51 第1チェーンデリバリ
52 第2用紙ガイド
53 第1加熱装置
56 第1温度検出部
60ニス塗布部
61 ニス塗布搬送ドラム
62 ニス塗布ローラ
63ニス版
63A 凹部
63B 凹部
63C 先端部分
63D 先端部分
63N平面部
64アニロクスローラ
65 ニスチャンバ
66 ニス循環装置
70 ニス後処理部
70A 第2加熱装置
71 第2チェーンデリバリ
72 第三用紙ガイド
80集積部
81集積装置
94 第2温度検出部
96パウダー噴霧部
100選択装置
102 入力部
104 記憶部
106 選択部
108 表示部
AA 領域
AB 領域
AC境界部分
AD 境界部分
AN 領域
P 用紙
S2〜S16 ニスの皮膜化時間の測定方法の工程
S21〜S27 ニス情報出力方法の工程
S31〜S37記録媒体情報出力方法の工程

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