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課題・解決手段
概要
背景
UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)ネットワークにおいて、さらなる高速データレート、低遅延などを目的としてロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)が仕様化された(非特許文献1)。また、LTEからの更なる広帯域化及び高速化を目的として、LTEの後継システム(例えば、LTE−A(LTE-Advanced)、FRA(Future Radio Access)、4G、5G、5G+(plus)、NR(New RAT)、LTE Rel.14、15以降、などともいう)も検討されている。
既存のLTEシステム(例えば、LTERel.8−13)の上りリンク(UL)では、DFT拡散OFDM(DFT−s−OFDM:Discrete Fourier Transform−Spread−Orthogonal Frequency Division Multiplexing)波形がサポートされている。DFT拡散OFDM波形は、シングルキャリア波形であるので、ピーク対平均電力比(PAPR:Peak to Average Power Ratio)の増大を防止できる。
概要
マルチキャリア波形を有するUL信号を適切に送信するために、ユーザ端末は、連続する周波数リソースにわたるマルチキャリア波形を有する上り信号を、上り共有チャネルを用いて送信する送信部と、前記上り信号の周波数ホッピングを制御する制御部と、を有する。
目的
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、マルチキャリア波形を有するUL信号を適切に送信するユーザ端末及び無線通信方法を提供する
効果
実績
- 技術文献被引用数
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- 牽制数
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この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
請求項2
前記制御部は、前記周波数ホッピングの有効化又は無効化を示す指示に基づいて、前記周波数ホッピングを制御し、前記指示は、シングルキャリア波形及びマルチキャリア波形のいずれが前記上り信号に用いられるかを示す情報と独立して通知されることを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末。
請求項3
請求項4
前記制御部は、複数の送信時間間隔を用いる1つのトランスポートブロックの送信において、前記周波数ホッピングを制御することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のユーザ端末。
請求項5
前記制御部は、上位レイヤシグナリング又は上り部分帯域の設定情報に基づいて、前記周波数ホッピングにおける遷移先の周波数リソースを決定することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のユーザ端末。
請求項6
ユーザ端末の無線通信方法であって、連続する周波数リソースにわたるマルチキャリア波形を有する上り信号を、上り共有チャネルを用いて送信する工程と、前記上り信号の周波数ホッピングを制御する工程と、を有することを特徴とする無線通信方法。
技術分野
0001
本発明は、次世代移動通信システムにおけるユーザ端末及び無線通信方法に関する。
背景技術
0002
UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)ネットワークにおいて、さらなる高速データレート、低遅延などを目的としてロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)が仕様化された(非特許文献1)。また、LTEからの更なる広帯域化及び高速化を目的として、LTEの後継システム(例えば、LTE−A(LTE-Advanced)、FRA(Future Radio Access)、4G、5G、5G+(plus)、NR(New RAT)、LTE Rel.14、15以降、などともいう)も検討されている。
0003
既存のLTEシステム(例えば、LTERel.8−13)の上りリンク(UL)では、DFT拡散OFDM(DFT−s−OFDM:Discrete Fourier Transform−Spread−Orthogonal Frequency Division Multiplexing)波形がサポートされている。DFT拡散OFDM波形は、シングルキャリア波形であるので、ピーク対平均電力比(PAPR:Peak to Average Power Ratio)の増大を防止できる。
先行技術
0004
3GPP TS 36.300 V8.12.0 “Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); Overall description; Stage 2 (Release 8)”、2010年4月
発明が解決しようとする課題
0005
将来の無線通信システム(例えば、LTE5G、NRなど)のUL(上りリンク)では、シングルキャリア波形であるDFT拡散OFDM波形に加えて、マルチキャリア波形であるサイクリックプリフィクスOFDM(CP−OFDM:Cyclic Prefix−Orthogonal Frequency Division Multiplexing)波形をサポートすることが検討されている。なお、DFT拡散OFDM波形は、DFT拡散(DFTプリコーディング等ともいう)が適用される(with DFT-spreading)UL信号等と言い換えることができ、CP−OFDM波形は、DFT拡散が適用されない(without DFT-spreading)UL信号等と言い換えることもできる。
0006
このように、CP−OFDM波形がサポートされる将来の無線通信システムのULにおいて、ULデータチャネル(UL共有チャネル、例えば、PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)におけるUL信号(例えば、ULデータ及び/又は上り制御情報)の送信を制御する場合、UL信号を適切に送信できないおそれがある。例えば、相互変調歪が発生する場合、周波数ダイバーシチの効果が得られない場合などに、通信品質が劣化するおそれがある。
0007
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、マルチキャリア波形を有するUL信号を適切に送信するユーザ端末及び無線通信方法を提供することを目的の一つとする。
課題を解決するための手段
0008
本発明のユーザ端末の一態様は、連続する周波数リソースにわたるマルチキャリア波形を有する上り信号を、上り共有チャネルを用いて送信する送信部と、前記上り信号の周波数ホッピングを制御する制御部と、を有することを特徴とする。
発明の効果
0009
本発明によれば、マルチキャリア波形を有するUL信号を適切に送信できる。
図面の簡単な説明
0010
図1A及び図1Bは、将来の無線通信システムにおけるPUSCHの送信機の一例を示す図である。
スロット内周波数ホッピングの一例を示す図である。
時間ファースト/周波数セカンドマッピングの一例を示す図である。
図4A及び図4Bは、複数TTIにわたる周波数ホッピングの一例を示す図である。
ホッピングオフセットに基づく第2周波数リソースの決定方法の一例を示す図である。
図6A及び図6Bは、UL BWP設定情報に基づく第2周波数リソースの決定方法の一例を示す図である。
本実施の形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。
本実施の形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。
本実施の形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。
本実施の形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。
本実施の形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。
本実施の形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
実施例
0011
将来の無線通信システムのULでは、シングルキャリア波形であるDFT拡散OFDM波形(DFT拡散が適用されるUL信号)に加えて、マルチキャリア波形であるサイクリックプリフィクスOFDM(CP−OFDM)波形(DFT拡散が適用されないUL信号)をサポートすることが検討されている。
0012
PUSCH(NR−PUSCH)に対して、DFT拡散を適用するか否か(DFT拡散OFDM波形又はCP−OFDM波形のいずれを用いるか)は、ネットワーク(例えば、無線基地局)によりユーザ端末(User Equipment:UE)に設定(configure)又は指定(indicate)されることが想定される。
0013
図1は、将来の無線通信システムにおけるPUSCHの送信機の一例を示す図である。図1Aでは、DFT拡散OFDM波形を用いた送信機の一例が示される。図1Aに示すように、符号化及び変調後のULデータの系列は、Mポイントの離散フーリエ変換(DFT)(又は、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform))に入力され、第1の時間領域から周波数領域に変換される。DFTからの出力は、M個のサブキャリアにマッピングされ、Nポイントの逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)(又は、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform))に入力され、周波数領域から第2の時間領域に変換される。
0014
ここで、N>Mであり、使用されないIDFT(又は、IFFT)への入力情報は、ゼロに設定される。これにより、IDFTの出力は、瞬時電力変動が小さく帯域幅がMに依存する信号となる。IDFTからの出力は、パラレル/シリアル(P/S)変換され、ガードインターバル(GI)(サイクリックプリフィクス(CP)等ともいう)が付加される。このように、DFT拡散OFDM送信機では、シングルキャリアの特性を有する信号が生成され、1シンボルで送信される。
0015
図1Bでは、CP−OFDM波形を用いた送信機の一例が示される。図1Bに示すように、符号化及び変調後のULデータの系列及び/又は参照信号(RS)は、送信帯域幅と等しい数のサブキャリアにマッピングされ、IDFT(又は、IFFT)に入力される。使用されないIDFTへの入力情報は、ゼロに設定される。IDFTからの出力は、P/S変換され、GIが挿入される。このように、CP−OFDM送信機では、マルチキャリアが用いられるので、RSとULデータ系列を周波数分割多重できる。
0016
また、将来の無線通信システムでは、DFT拡散OFDM波形を適用するPUSCH送信に対して、1又は連続するリソース単位(例えば、リソースブロック(RB))の割当て(連続RB割り当て(contiguous RB allocation)、連続周波数リソース割り当て)、及び/又は周波数ホッピングの適用がサポートされることが想定される。例えば、ユーザ端末は、1又は連続する複数のRBにUL信号(例えば、PUSCH信号)を割当てて、周波数ホッピングを適用して(又は適用せずに)送信を行う。
0017
周波数ホッピングを適用する場合、UL送信の所定時間単位(例えば、スロット、ミニスロット等)内の異なる周波数領域にUL信号を配置することが想定される。例えば、図2に示すように1スロットが14シンボルで構成される場合、一部のシンボル(例えば、前半7シンボル)と他のシンボル(例えば、後半7シンボル)において異なる周波数領域にUL信号の割当てを行う。
0018
DFT拡散OFDMベースNR−PUSCH送信に対して、周波数ホッピングを伴う又は周波数ホッピングを伴わない連続RB割り当てがサポートされることが検討されている。また、14シンボルスロットに対し、少なくともスロット内(intra-slot)周波数ホッピングがサポートされることが検討されている。周波数ホッピングは、周波数ダイバーシチゲインを得ることができ、カバレッジを拡大することができる。
0019
一方、CP−OFDM波形は、非連続RB割り当て(non-contiguous RB allocation、非連続周波数リソース割り当て)を可能にし、周波数領域に分散させることにより周波数ダイバーシチゲインを得ることができるため、CP−OFDM波形を用いる周波数ホッピングの効果は疑わしいと考えられている。しかしながら、非連続RB割り当ては、高い相互変調歪(IMD)を引き起こすため、パワーバックオフを非常に高くする必要がある。その結果、非連続RB割り当ては、送信電力を低下させる必要があり、カバレッジが縮小する。したがって、実際には、CP−OFDM波形においても、非連続RB割り当てが利用されないことが考えられる。非連続RB割り当てが利用されない場合、周波数ダイバーシチゲインが得られないため、カバレッジを拡大することができない。
0020
そこで、本発明者らは、ULデータの送信にCP−OFDM波形を用いると共に、連続RB割り当て及び周波数ホッピングを用いることを着想した。
0021
以下、本実施の形態について説明する。以下では、マルチキャリア波形の一例としてCP−OFDM波形、シングルキャリア波形の一例としてDFT拡散OFDM波形を例示するが、本実施の形態は、CP−OFDM波形以外のマルチキャリア波形、DFT拡散OFDM波形以外のシングルキャリア波形にも適宜適用可能である。また、シングルキャリア波形は、DFT拡散が適用されると言い換えることができ、マルチキャリア波形は、DFT拡散が適用されないと言い換えることもできる。
0022
(第1の態様)
第1の態様においては、CP−OFDMベースNR−PUSCH送信に対し、周波数ホッピングを伴う又は伴わない連続RB割り当てがサポートされる。すなわち、PUSCHのUL信号は、連続する周波数リソースにわたるCP−OFDM波形を有する。
0023
図2に示すように、14シンボルスロットの場合に対して、少なくともスロット内周波数ホッピングがサポートされてもよい。例えば、UEは、第1帯域を用いてスロット内の前半7シンボルにおいて第1周波数リソース(第1帯域、第1周波数ホップ)を用いてPUSCHを送信し、後半7シンボルにおいて第1周波数リソースと異なる第2周波数リソース(第2帯域、第2周波数ホップ)を用いてPUSCHを送信する。第1周波数リソースを用いる時間長(シンボル数)と、第2周波数リソースを用いる時間長(シンボル数)が互いに異なっていてもよい。また、それぞれの周波数ホップにおいて、先頭またはそれ以外のシンボルにDMRS(Demodulation Reference Signal)が多重(時間分割多重)されていてもよい。
0024
無線基地局は、DFT拡散OFDM波形及びCP−OFDM波形のいずれがPUSCH送信に用いられるかを示す情報と独立して、周波数ホッピングの有効化又は無効化の指示をUEに通知する。例えば、UL送信の波形がDFT拡散OFDM波形であるかCP−OFDM波形であるかに関わらず、UEは、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)を介して、周波数ホッピングの有効化又は無効化の指示を受信する。
0025
周波数ホッピングの有効化又は無効化の情報は、物理レイヤシグナリングに基づいてUEが判断するものとしてもよい。例えば、NR−PUSCHをスケジューリングするPDCCH(ULグラント)に含まれる1以上のビットからなる特定のフィールドの値に基づいて判断するものとしてもよいし、当該ULグラントのDCI(Downlink Control Information)フォーマット(ペイロードや送信モード)から判断してもよいし、当該ULグラントが受信された制御チャネル(サーチスペース又はCORESET(Control Resource Set))の設定情報から判断してもよい。CORESETは、DL制御情報がマッピングされるリソース又はNR−PDCCHを収める時間リソース及び/又は周波数リソースの枠(または箱、セット、かたまり、ともいう)である。
0026
NR−PUSCHに多重するDMRSの位置や数は、周波数ホッピングが有効か無効かに応じて異なるものとしてもよい。
0027
UEがPUSCH送信においてCP−OFDM波形及び連続RB割り当てを用いることにより、IMDの増大及びカバレッジの縮小を防ぐことができる。更にCP−OFDMベースNR−PUSCH送信において、周波数ホッピングを用いることにより、周波数ダイバーシチゲインを得て、カバレッジを拡大できる。
0028
(第2の態様)
第2の態様においては、PUSCH送信にTTI内(intra-TTI)周波数ホッピングを用いる場合に対して、DFT拡散OFDM波形及びCP−OFDM波形の両方におけるデータマッピング順序は、周波数ファースト/時間セカンド(frequency-first/time-second)ではないマッピングを適用する。なお、周波数ファースト/時間セカンドマッピングとは、PUSCHに割り当てられた時間/周波数リソースにおいて、周波数方向を先に時間方向を次にマッピングすることである。
0029
既存のLTEシステム(例えば、LTERel.13以前)では、DLデータのスケジューリング単位であるトランスポートブロック(TB)を一以上のコードブロック(CB)に分割し、各CBを独立して符号化するコードブロック分割(Code block segmentation)が適用される。各CBの符号化ビットは連結され(例えば、コードワード(CW:Cord Word)として連結され)、変調され、PDSCHでは、周波数方向を先に時間方向を次に(周波数ファースト/時間セカンド)、利用可能な無線リソース(例えば、リソース要素(RE))にマッピングされる。DFT拡散OFDM波形を用いるLTEのPUSCHでは、PDSCHと同様の処理ののち、無線リソースへのマッピングの前に、時間・周波数の2次元でインターリーブが行われる。これにより、PUSCHでは時間方向を先に周波数方向を次に(時間ファースト/周波数セカンド(time-first/frequency-second))マッピングされる。
0030
NRのPUSCHにおいても、TTI内周波数ホッピングで適切な周波数ダイバーシチ利得を得るためには、トランスポートブロック(TB)を成す各コードブロック(CB)が1以上の周波数ホッピングを超えて分散されることが重要である。
0031
そこで、NR−PUSCHにおいては、例えば、データマッピング順序は、時間ファースト/周波数セカンドであってもよい。時間ファースト/周波数セカンドマッピングは、PUSCHに割り当てられた時間/周波数リソースにおいて、時間方向を先に周波数方向を次にマッピングする。
0032
もし、CP−OFDM波形に非連続RB割り当てを用いる場合、NR−PUSCHを異なるRBに分散して配置し、周波数ファースト/時間セカンドマッピングを行うことにより、周波数ダイバーシチゲインを得ることができる。しかし、前述のように、非連続RB割り当ては、高いIMDを引き起こし、送信電力を低下させる必要がある。そこで、DFT拡散OFDM波形だけでなくCP−OFDM波形においても、連続RB割り当てを用いてNR−PDSCHを局所的なRBに配置することにより、高いIMDを防ぐことができ、周波数ホッピング及び時間ファースト/周波数セカンドマッピングを用いることにより、周波数ダイバーシチゲインを得ることができる。
0033
なお、TTI内周波数ホッピングは、例えばスロット内(Intra-slot)周波数ホッピングであってもよいし、ミニスロット内(Intra-mini-slot)周波数ホッピングであってもよい。
0034
図3に示すように、UEは、PUSCHに割り当てられたリソースのうち、最初の周波数単位に対し、最初のCBを時間方向へマッピングする。以後、次の周波数単位に対し、次のCBを時間方向へマッピングする。周波数単位は、1以上のREであってもよいし、1以上のRBであってもよい。この動作により、各CBがTTI(この例ではスロット)にわたってマッピングされ、周波数ホッピングが適用される。
0035
また、複数レイヤを利用してUL送信を行う場合、マッピング順序は、レイヤ(layer)−時間(time)−周波数(frequency)としてもよいし、時間(time)−レイヤ(layer)−周波数(frequency)としてもよい。つまり、UEは、少なくとも周波数方向より時間方向を優先してマッピングを実施すればよい。
0036
以上の第2の態様によれば、UEは、各CBを複数の周波数に分散して配置することにより、全てのCBに周波数ダイバーシチゲインを与えることができる。
0037
(第3の態様)
第3の態様において、NRは、複数TTI送信をサポートしてもよい。例えば、UEは、1つのTBを、複数のTTI(スロット又はミニスロット)を用いて送信する。
0038
複数TTI送信に対して、次の選択肢のいずれかが用いられてもよい。
0039
選択肢1:UEは、複数TTIの各TTIにおいて周波数ホッピングを行う。或るTTIに対し、周波数ホッピングは、1TTI送信と同様である。
0040
例えば、図4Aに示すように、UEは、1TBを送信するための6TTI(この例ではスロット)のPUSCH送信の各TTIにおいて周波数ホッピングを行ってもよい。
0041
選択肢2:UEは、複数TTIにわたる周波数ホッピングを行う。或るTTIに対し、周波数ホッピングは、適用されてもよいし、適用されなくてもよい。
0042
例えば、図4Bに示すように、UEは、1TBを送信するための6TTI(この例ではスロット)のPUSCH送信を、前半3TTIのグループと後半3TTIのグループとに分け、グループ間で周波数ホッピングを行ってもよい。グループ数は3以上であってもよい。各グループ内のTTI数は同一でなくてもよい。
0043
また、UEは、TTI間周波数ホッピングを行ってもよい。
0044
以上の第3の態様によれば、TTI長が短い場合及び/又はTB長が長い場合であっても、周波数ダイバーシチゲインを得ることができる。
0045
(第4の態様)
第4の態様において、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング)によって、ホッピングパターン又はホッピングオフセットがUEに設定される。
0046
図5に示すように、ホッピングオフセットは例えば、周波数ホッピングによる遷移元の周波数リソースである第1周波数リソース(第1帯域、第1周波数ホップ)に対する遷移先の周波数リソースである第2周波数リソース(第2帯域、第2周波数ホップ)のオフセットを示す。ホッピングパターンは、遷移先の時間リソース及び/又は周波数リソースを示してもよい。UEは、ホッピングパターン又はホッピングオフセットに基づいて、第2周波数リソースを決定してもよい。
0047
NRにおいては、低遅延の通信を実現するため、ULグラントに基づいてULデータを送信するULグラントベース送信(UL grant-based transmission)に加えて、ULグラントなしにULデータを送信するULグラントフリー送信(UL grant-free transmission)を適用することが検討されている。
0048
ULグラントベース送信においては、無線基地局(例えば、BS(Base Station)、送受信ポイント(TRP:Transmission/Reception Point)、eNB(eNodeB)、gNB(NR NodeB)などと呼ばれてもよい)が、ULデータ(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)の割り当てを指示する下り制御チャネル(ULグラント)を送信し、UEがULグラントにしたがってULデータを送信する。
0049
一方、ULグラントフリー送信においては、UEは、データのスケジューリングのためのULグラントを受信することなくULデータを送信する。
0050
ULグラントフリー送信をアクティベートするための物理レイヤ(L1:Layer 1)シグナリング(例えばPDCCH(Physical Downlink Control Channel))も検討されている。
0051
ULグラントフリー送信の制御について、いくつかのタイプが検討されている。例えば、タイプ1において、ULグラントフリー送信はRRC(Radio Resource Control)設定のみに基づき、L1シグナリングを利用しない。タイプ2において、ULグラントフリー送信はRRC設定及びL1シグナリングによるアクティベーション/ディアクティベーションの両方に基づく。
0052
ULグラントベース送信に対し、ULグラントが、第1周波数リソースを示してもよい。UEは、ULグラントに基づいて第1周波数リソースを決定し、上位レイヤシグナリングにより設定されたホッピングパターン又はホッピングオフセットに基づいて、第2周波数リソースを決定してもよい。
0053
タイプ2ULグラントフリー送信に対し、ULグラントフリー送信のアクティベート(活性化)のためのL1シグナリングが、第1周波数リソースを示してもよい。UEは、このL1シグナリングに基づいて、第1周波数リソースを決定し、上位レイヤシグナリングにより設定されたホッピングパターン又はホッピングオフセットに基づいて、第2周波数リソースを決定してもよい。
0054
タイプ1ULグラントフリー送信に対し、RRCシグナリングが、第1周波数リソースを示してもよい。UEは、このRRCシグナリングに基づいて、第1周波数リソースを決定し、上位レイヤシグナリングにより設定されたホッピングパターン又はホッピングオフセットに基づいて、第2周波数リソースを決定してもよい。
0055
ホッピングパターン又はホッピングオフセットは、複数の周波数ホッピングによる複数の遷移先の周波数リソースに関する情報であってもよい。UEは、ホッピングパターン又はホッピングオフセットに基づいて、複数の遷移先の周波数リソース(第2周波数リソース、第3周波数リソース等)を決定してもよい。
0056
以上の第4の態様によれば、UEは、ホッピングパターン又はホッピングオフセットの通知に基づいて、PUSCHの周波数ホッピングを制御することができる。
0057
(第5の態様)
第5の態様において、ホッピングパターン又はホッピングオフセットは、UL BWP(Bandwidth Part、部分帯域)設定情報(configuration)から得られる。
0058
将来の無線通信システム(例えば、NR、5G又は5G+)では、既存のLTEシステム(例えば、LTERel.8−13)より広い帯域幅(例えば、100〜400MHz)のキャリア(コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)又はシステム帯域等ともいう)を割り当てることが検討されている。ユーザ端末は、常に当該キャリア全体を利用すると、消費電力が膨大になるおそれがある。このため、将来の無線通信システムは、当該キャリア内の一以上の周波数帯域をユーザ端末に準静的に設定(configure)することが検討されている。当該キャリア内の各周波数帯域は、BWPとも呼ばれる。
0059
BWP設定情報は、ニューメロロジー(例えば、サブキャリア間隔)を示す情報、周波数位置(例えば、中心周波数、中心PRB又は最低周波数のPRBインデックス)を示す情報、帯域幅(例えば、リソースブロック(RB(Resource Block)、PRB(Physical RB)などとも呼ばれる)の数)を示す情報、時間リソース(例えば、スロット(ミニスロット)インデックス、周期、スロット(ミニスロット)あたりのシンボル数)を示す情報、MIMOのレイヤ数を示す情報、Quasi-Co-Locationに関する情報の少なくとも一つを含んでもよい。
0060
UEは、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)など)及び/又はMACシグナリング)を用いて、BWP設定情報を受信してもよい。
0061
ULのためのBWPは、UL BWPと呼ばれてもよい。UL BWPを設定するための情報は、UL BWP設定情報(UL BWP configuration)と呼ばれてもよい。
0062
UL BWPを設定される場合、UEは、物理レイヤシグナリング又は上位レイヤシグナリングに基づいて、ULグラントフリー送信の周波数ホッピングにおける遷移元の第1周波数リソースを決定し、UL BWP設定情報に基づいて、遷移先の第2周波数リソースを決定してもよい。
0063
UL BWP設定情報は、UL BWPの中心周波数(例えば、PRBインデックス)、UL BWPの最低周波数(例えば、PRBインデックス)、UL BWPの帯域幅(例えば、PRB数)の少なくともいずれかを含んでもよい。UEは、第1周波数リソースと、UL BWP設定情報と、予め設定されたルールとに基づいて、第2周波数リソースを決定してもよい。
0064
図6Aに示すように、UEは、第1周波数リソースと第2周波数リソースが特定の周波数(例えば、キャリアの中心周波数)について対称の位置にある(例えば、中心周波数から第1周波数リソースの中心までの距離Fa1と、中心周波数から第2周波数リソースの中心までの距離Fa2とが等しく、第2周波数リソースは中心周波数に対し、第1周波数リソースの反対側に位置する)というルールに従って、第1周波数リソースから第2周波数リソースを決定してもよい。また、図6Bに示すように、UEは、UL BWPの最低周波数及び帯域幅を用い、UL BWPの最低周波数から第1周波数リソースの中心までの距離Fb1と、UL BWPの最高周波数から第2周波数リソースまでの距離Fb2とが等しいというルールに従って、第1周波数リソースから第2周波数リソースを決定してもよい。
0065
ULグラントベース送信に対し、ULグラントが、第1周波数リソースを示してもよい。UEは、ULグラントに基づいて第1周波数リソースを決定し、UL BWP設定情報に基づいて、第2周波数リソースを決定してもよい。
0066
タイプ2ULグラントフリー送信に対し、ULグラントフリー送信の活性化(activate)のためのL1(Layer 1、物理レイヤ)シグナリングが、第1周波数リソースを示してもよい。UEは、このL1シグナリングに基づいて、第1周波数リソースを決定し、UL BWP設定情報に基づいて、第2周波数リソースを決定してもよい。
0067
タイプ1ULグラントフリー送信に対し、RRCシグナリングが、第1周波数リソースを示してもよい。UEは、このRRCシグナリングに基づいて、第1周波数リソースを決定し、UL BWP設定情報に基づいて、第2周波数リソースを決定してもよい。
0068
UEは、ULグラントフリー送信の周波数ホッピングの最初の周波数リソースと、UL BWP設定情報と、予め設定されたルールとに基づいて、複数の周波数ホッピングによる複数の遷移先の周波数リソースを決定してもよい。
0069
UEは、UL BWPを設定されない場合、第4の態様に従って周波数ホッピングを行ってもよい。UEは、UL BWPを設定される場合、第5の態様に従って周波数ホッピングを行ってもよい。
0070
以上の第5の態様によれば、UEは、UL BWP情報に基づいて、PUSCHの周波数ホッピングを制御することができる。また、無線基地局からUEへホッピングパターン又はホッピングオフセットを通知する必要がないため、無線基地局からUEへの通知のオーバーヘッドを抑えることができる。
0071
(無線通信システム)
以下、本実施の形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、上記各態様に係る無線通信方法が適用される。なお、上記各態様に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
0072
図7は、本実施の形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。なお、無線通信システム1は、SUPER3G、LTE−A(LTE−Advanced)、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、NR(New RAT)などと呼ばれても良い。
0073
この図に示す無線通信システム1は、マクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12a〜12cとを備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。セル間で異なるニューメロロジーが適用される構成としてもよい。なお、ニューメロロジーとは、あるRATにおける信号のデザイン、及び/又は、RATのデザインを特徴付ける通信パラメータのセットのことをいう。
0074
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、異なる周波数を用いるマクロセルC1とスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、2個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用することができる。また、ユーザ端末は、複数のセルとしてライセンスバンドCCとアンライセンスバンドCCを利用することができる。
0075
また、ユーザ端末20は、各セルで、時分割複信(TDD:Time Division Duplex)又は周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)を用いて通信を行うことができる。TDDのセル、FDDのセルは、それぞれ、TDDキャリア(フレーム構成タイプ2)、FDDキャリア(フレーム構成タイプ1)等と呼ばれてもよい。
0076
また、各セル(キャリア)では、相対的に長い時間長(例えば、1ms)を有するサブフレーム(TTI、通常TTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ロングサブフレーム、スロット等ともいう)、又は、相対的に短い時間長を有するサブフレーム(ショートTTI、ショートサブフレーム、スロット等ともいう)のいずれか一方が適用されてもよいし、ロングサブフレーム及びショートサブフレームの双方が適用されてもよい。また、各セルで、2以上の時間長のサブフレームが適用されてもよい。
0077
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHz、30〜70GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
0078
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成であってもよい。
0079
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
0080
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
0081
各ユーザ端末20は、LTE、LTE−Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでもよい。また、ユーザ端末20は、他のユーザ端末20との間で端末間通信(D2D)を行うことができる。
0082
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンク(DL)にOFDMA(直交周波数分割多元接続)が適用でき、上りリンク(UL)にSC−FDMA(シングルキャリア−周波数分割多元接続)が適用できる。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックを有する帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限られず、ULでOFDMAが用いられてもよい。また、端末間通信に用いられるサイドリンク(SL)にSC−FDMAを適用できる。
0083
無線通信システム1では、DLチャネルとして、各ユーザ端末20で共有されるDLデータチャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel、DL共有チャネル等ともいう)、ブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、L1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)の少なくとも一つなどが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
0084
L1/L2制御チャネルは、DL制御チャネル(例えば、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)及び/又はEPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel))、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQIndicator Channel)などを含む。PDCCH及び/又はEPDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。EPDCCHは、PDSCHと周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。PHICH、PDCCH、EPDCCHの少なくとも一つにより、PUSCHの送達確認情報(A/N、HARQ−ACK)を伝送できる。
0085
無線通信システム1では、ULチャネルとして、各ユーザ端末20で共有されるULデータチャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel、UL共有チャネル等ともいう)、UL制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報が伝送される。PDSCHの送達確認情報(A/N、HARQ−ACK)、チャネル状態情報(CSI)の少なくとも一つを含む上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)は、PUSCH又はPUCCHにより、伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルを伝送できる。
0086
<無線基地局>
図8は、本実施の形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106とを備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されてもよい。
0087
下りリンクにより無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
0088
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、レートマッチング、スクランブリング、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理及びプリコーディング処理の少なくとも一つなどの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化及び/又は逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
0089
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。
0090
本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
0091
一方、UL信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅されたUL信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
0092
ベースバンド信号処理部104では、入力されたUL信号に含まれるULデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定、解放などの呼処理、無線基地局10の状態管理、無線リソースの管理の少なくとも一つを行う。
0093
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して隣接無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
0094
また、送受信部103は、連続する周波数リソース(例えば、連続RB)にわたるマルチキャリア(例えば、CP−OFDM)波形を有する上り信号を、上り共有チャネル(PUSCH)を用いて受信してもよい。また、送受信部103は、連続する周波数リソース(例えば、連続RB)にわたるシングルキャリア(例えば、DFT拡散OFDM)波形を有する上り信号を、上り共有チャネルを用いて受信してもよい。
0095
また、送受信部103は、周波数ホッピングの有効化又は無効化の通知を、シングルキャリア波形及びマルチキャリア波形のいずれが上り信号に用いられるかを示す情報と独立して送信してもよい。また、送受信部103は、上位レイヤシグナリング(例えば、ホッピングパターン又はホッピングオフセット)及び/又は上り部分帯域(例えば、UL BWP)の設定情報を送信してもよい。
0096
図9は、本実施の形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、この図は、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているとする。この図に示すように、ベースバンド信号処理部104は、制御部301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305とを備えている。
0097
制御部301は、無線基地局10全体の制御を実施する。制御部301は、例えば、送信信号生成部302によるDL信号の生成、マッピング部303によるDL信号のマッピング、受信信号処理部304によるUL信号の受信処理(例えば、復調など)及び測定部305による測定の少なくとも一つを制御する。
0098
具体的には、制御部301は、ユーザ端末20のスケジューリングを行う。例えば、制御部301は、ユーザ端末20からのUCI(例えば、CSI)に基づいて、DLデータ及び/又はULデータチャネルのスケジューリング及び/又は再送制御を行ってもよい。また、制御部301は、上記PUSCH波形情報の通知及び/又はUL信号に対する周波数ホッピングの適用有無の通知を制御してもよい。
0100
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、DL信号(DLデータ信号、DL制御信号、DL参照信号を含む)を生成して、マッピング部303に出力する。
0102
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成されたDL信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置であってもよい。
0103
受信信号処理部304は、ユーザ端末20から送信されるUL信号(例えば、ULデータ信号、UL制御信号、UL参照信号を含む)に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。具体的には、受信信号処理部304は、受信信号及び/又は受信処理後の信号を、測定部305に出力してもよい。また、受信信号処理部304は、制御部301から指示されるUL制御チャネル構成に基づいて、UCIの受信処理を行う。
0105
測定部305は、例えば、UL参照信号の受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))及び/又は受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality))に基づいて、ULのチャネル品質を測定してもよい。測定結果は、制御部301に出力されてもよい。
0106
<ユーザ端末>
図10は、本実施の形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、MIMO伝送のための複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。
0107
複数の送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、それぞれアンプ部202で増幅される。各送受信部203はアンプ部202で増幅されたDL信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。
0108
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などの少なくとも一つを行う。DLデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤ及びMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。
0109
一方、ULデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御処理(例えば、HARQの処理)、チャネル符号化、レートマッチング、パンクチャ、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などの少なくとも一つが行われて各送受信部203に転送される。UCI(例えば、DL信号のA/N、チャネル状態情報(CSI)、スケジューリング要求(SR)の少なくとも一つなど)についても、チャネル符号化、レートマッチング、パンクチャ、DFT処理及びIFFT処理などの少なくとも一つが行われて各送受信部203に転送される。
0110
送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
0111
また、送受信部203は、連続する周波数リソース(例えば、連続RB)にわたるマルチキャリア(例えば、CP−OFDM)波形を有する上り信号を、上り共有チャネル(PUSCH)を用いて送信してもよい。また、送受信部203は、連続する周波数リソース(例えば、連続RB)にわたるシングルキャリア(例えば、DFT拡散OFDM)波形を有する上り信号を、上り共有チャネルを用いて送信してもよい。
0112
また、送受信部203は、周波数ホッピングの有効化又は無効化の通知を、シングルキャリア波形及びマルチキャリア波形のいずれが上り信号に用いられるかを示す情報と独立して受信してもよい。また、送受信部203は、上位レイヤシグナリング(例えば、ホッピングパターン又はホッピングオフセット)及び/又は上り部分帯域(例えば、UL BWP)の設定情報を受信してもよい。
0113
送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置であってもよい。また、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
0114
図11は、本実施の形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、この図においては、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているとする。この図に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、を備えている。
0115
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、例えば、送信信号生成部402によるUL信号の生成、マッピング部403によるUL信号のマッピング、受信信号処理部404によるDL信号の受信処理及び測定部405による測定の少なくとも一つを制御する。
0116
また、制御部401は、上り信号の周波数ホッピングを制御してもよい。
0117
また、制御部401は、前記周波数ホッピングの有効化又は無効化の通知に基づいて、前記周波数ホッピングを制御してもよい。
0118
また、制御部401は、上り共有チャネルのリソースに対し、周波数方向よりも先に時間方向へ上り信号をマッピング(例えば、時間ファースト/周波数セカンドマッピング)してもよい。
0119
また、制御部401は、複数の送信時間間隔(例えば、TTI、スロット、ミニスロット)にわたる周波数ホッピングを制御してもよい。
0120
また、制御部401は、上位レイヤシグナリング又は上り部分帯域の設定情報に基づいて、周波数ホッピングにおける遷移先の周波数リソースを決定してもよい。
0121
制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
0122
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、UL信号(ULデータ信号、UL制御信号、UL参照信号、UCIを含む)を生成(例えば、符号化、レートマッチング、パンクチャ、変調など)して、マッピング部403に出力する。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置であってもよい。
0123
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成されたUL信号を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置であってもよい。
0124
受信信号処理部404は、DL信号(DLデータ信号、スケジューリング情報、DL制御信号、DL参照信号)に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。受信信号処理部404は、無線基地局10から受信した情報を、制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、ブロードキャスト情報、システム情報、RRCシグナリングなどの上位レイヤシグナリングによる上位レイヤ制御情報、物理レイヤ制御情報(L1/L2制御情報)などを、制御部401に出力する。
0125
受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
0126
測定部405は、無線基地局10からの参照信号(例えば、CSI−RS)に基づいて、チャネル状態を測定し、測定結果を制御部401に出力する。なお、チャネル状態の測定は、CC毎に行われてもよい。
0127
測定部405は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置、並びに、測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
0128
<ハードウェア構成>
なお、上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線を用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。
0129
例えば、本実施の形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図12は、本実施の形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
0130
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
0131
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサによって実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法を用いて、1以上のプロセッサによって実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。
0132
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004を介する通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御したりすることによって実現される。
0133
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
0134
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
0135
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
0136
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD−ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
0137
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び/又は時分割複信(TDD:Time Division Duplex)を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004によって実現されてもよい。
0138
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LED(Light Emitting Diode)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
0139
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
0140
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific IntegratedCircuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアを用いて各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
0141
(変形例)
なお、本明細書において説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
0142
また、無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)によって構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジーに依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
0143
さらに、スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボルなど)によって構成されてもよい。また、スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。また、スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。
0144
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及び/又はTTIは、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1−13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
0145
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、無線基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
0146
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、及び/又はコードワードの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、及び/又はコードワードがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
0147
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
0148
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTERel.8−12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、又はロングサブフレームなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、又は、サブスロットなどと呼ばれてもよい。
0149
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
0150
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックによって構成されてもよい。なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、サブキャリアグループ(SCG:Sub-Carrier Group)、リソースエレメントグループ(REG:Resource Element Group)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
0151
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
0152
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
0153
また、本明細書において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスによって指示されてもよい。
0154
本明細書においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。例えば、様々なチャネル(PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)など)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
0155
本明細書において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
0157
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
0158
情報の通知は、本明細書において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
0159
なお、物理レイヤシグナリングは、L1/L2(Layer 1/Layer 2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))を用いて通知されてもよい。
0160
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的な通知に限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
0161
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
0162
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
0163
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
0164
本明細書において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
0165
本明細書においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「eNB」、「gNB」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」及び「コンポーネントキャリア」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
0166
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head))によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び/又は基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
0167
本明細書においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」及び「端末」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
0168
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
0169
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間(D2D:Device-to-Device)の通信に置き換えた構成について、本発明の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の無線基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、「サイド」と読み替えられてもよい。例えば、上りチャネルは、サイドチャネルと読み替えられてもよい。
0170
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を無線基地局10が有する構成としてもよい。
0171
本明細書において、基地局によって行われるとした動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)を含むネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)、S−GW(Serving-Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
0172
本明細書において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
0173
本明細書において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、LTE−B(LTE-Beyond)、SUPER3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New−RAT(Radio Access Technology)、NR(New Radio)、NX(New radio access)、FX(Future generation radio access)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
0174
本明細書において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
0175
本明細書において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
0176
本明細書において使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
0177
本明細書において使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的であっても、論理的であっても、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」と読み替えられてもよい。
0178
本明細書において、2つの要素が接続される場合、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び/又は光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
0179
本明細書において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も同様に解釈されてもよい。
0180
本明細書又は請求の範囲において、「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。