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図面 (12)

課題・解決手段

臨床上の要求を満足することができるコレステロール引き抜き能の測定方法。(1)細胞を含む培養液安定同位体標識されたコレステロールを添加して培養し、該細胞に該安定同位体標識されたコレステロールを取り込ませる工程、(2)該コレステロールを取り込ませた細胞を、被験物質存在下で培養する工程、(3)該細胞から引き抜かれた安定同位体標識されたコレステロールの量を測定する工程、を含む被験物質のコレステロール引き抜き能の測定方法。

概要

背景

近年、高比重リポ蛋白HDL)について、含有するコレステロール(HDL−C)の濃度よりも機能(コレステロール引き抜き能)が、臨床上、重要であるとする報告がなされ、新規バイオマーカーとなりうることが示唆されている(非特許文献1)。コレステロール引き抜き能の測定は、放射性同位体で標識されたコレステロールをマクロファージに取り込ませた後、被験者血清より分離したHDLやアポA−IなどHDL関連成分(以下、被験物質ということがある)を前記マクロファージと共存させ、前記マクロファージから引き抜かれた培養上清中のコレステロールに由来する放射活性の強さを測定する方法が普及している。しかしこの方法は、放射性同位体を使用するため実施できる施設に制限があり、ルーチン化が困難である。一方、放射性同位体に代えて安定同位体で標識したコレステロールを使用し、質量分析によりコレステロール量増減を測定する方法の報告もあるが、臨床上の要求を満足できるものではない。

概要

臨床上の要求を満足することができるコレステロール引き抜き能の測定方法。(1)細胞を含む培養液に安定同位体標識されたコレステロールを添加して培養し、該細胞に該安定同位体標識されたコレステロールを取り込ませる工程、(2)該コレステロールを取り込ませた細胞を、被験物質存在下で培養する工程、(3)該細胞から引き抜かれた安定同位体標識されたコレステロールの量を測定する工程、を含む被験物質のコレステロール引き抜き能の測定方法。

目的

効果

実績

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請求項1

(1)細胞を含む培養液安定同位体標識されたコレステロールを添加して培養し、該細胞に該安定同位体標識されたコレステロールを取り込ませる工程、(2)該コレステロールを取り込ませた細胞を、被験物質存在下で培養する工程、(3)該細胞から引き抜かれた安定同位体標識されたコレステロールの量を測定する工程、を含む、被験物質のコレステロール引き抜き能の測定方法

請求項2

前記(1)において、前記細胞を含む培養液中における前記安定同位体標識されたコレステロールの濃度が、2μg/mL〜30μg/mLである、請求項1記載の方法。

請求項3

前記(1)において、前記培養の時間が48時間より短い、請求項1又は2記載の方法。

請求項4

前記(1)において、前記培養液における細胞の濃度が2.0×105cells/mLより高い、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。

請求項5

前記(2)で得られた培養物に、前記安定同位体とは別の安定同位体で標識されたコレステロールを所定の濃度で添加してその量を測定し、検量線を作成することをさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。

請求項6

前記安定同位体標識されたコレステロールの量の測定が質量分析による定量である、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、コレステロール引き抜き能の測定方法に関する。

背景技術

0002

近年、高比重リポ蛋白HDL)について、含有するコレステロール(HDL−C)の濃度よりも機能(コレステロール引き抜き能)が、臨床上、重要であるとする報告がなされ、新規バイオマーカーとなりうることが示唆されている(非特許文献1)。コレステロール引き抜き能の測定は、放射性同位体で標識されたコレステロールをマクロファージに取り込ませた後、被験者血清より分離したHDLやアポA−IなどHDL関連成分(以下、被験物質ということがある)を前記マクロファージと共存させ、前記マクロファージから引き抜かれた培養上清中のコレステロールに由来する放射活性の強さを測定する方法が普及している。しかしこの方法は、放射性同位体を使用するため実施できる施設に制限があり、ルーチン化が困難である。一方、放射性同位体に代えて安定同位体で標識したコレステロールを使用し、質量分析によりコレステロール量増減を測定する方法の報告もあるが、臨床上の要求を満足できるものではない。

先行技術

0003

Rohatgi A、et al、N Engl J Med.371;2383−2393,2014

発明が解決しようとする課題

0004

上より、臨床上の要求を満足することができる、安定同位体標識したコレステロールを使用し、質量分析によりコレステロール量の増減を測定することによる、コレステロール引き抜き能の測定方法が求められていた。

課題を解決するための手段

0005

本発明は以下に記載されるものを含む。
[1](1)細胞を含む培養液に安定同位体標識されたコレステロールを添加して培養し、該細胞に該安定同位体標識されたコレステロールを取り込ませる工程、
(2)該コレステロールを取り込ませた細胞を、被験物質存在下で培養する工程、
(3)該細胞から引き抜かれた安定同位体標識されたコレステロールの量を測定する工程、
を含む、被験物質のコレステロール引き抜き能の測定方法。
[2]前記(1)において、前記細胞を含む培養液中における前記安定同位体標識されたコレステロールの濃度が、2μg/mL〜30μg/mLである、[1]に記載の方法。
[3]前記(1)において、前記培養の時間が48時間より短い、[1]又は[2]に記載の方法。
[4]前記(1)において、前記培養液における細胞の濃度が2.0×105cells/mLより高い、[1]〜[3]のいずれか1に記載の方法。
[5]前記(2)で得られた培養物に、前記安定同位体とは別の安定同位体で標識されたコレステロールを所定の濃度で添加してその量を測定し、検量線を作成することをさらに含む、[1]〜[4]のいずれか1に記載の方法。
[6]前記安定同位体標識されたコレステロールの量の測定が質量分析による定量である、[1]〜[5]のいずれか1に記載の方法。
[7]前記被験物質が、血清、血清より分離した高比重リポ蛋白もしくはアポリポ蛋白A−1、又はアポリポ蛋白Bを除去した血清試料である、[1]〜[6]のいずれか1に記載の方法。

発明の効果

0006

本発明によれば、臨床上の要求を満足できる、安定同位体標識したコレステロールを使用し、質量分析によりコレステロール量の増減を測定することによるコレステロール引き抜き能の測定方法が提供される。

図面の簡単な説明

0007

細胞数計測結果。
コレステロール取り込み能。
細胞生存率の計測結果。
質量分析による培養上清中コレステロール量の測定結果
加水分解サンプルと加水分解しないサンプルの間でのc−efflux値の相関
加水分解サンプルと加水分解しないサンプルの間でのc−efflux値の比較。
アポA−1濃度とc−efflux値との関係。
アポB除去血清検体濃度とc−efflux値との関係。
c−efflux値の日差再現性
放射性同位体標識を用いたコレステロール測定値との相関(n=8)。
蛍光標識を用いたコレステロール測定値との相関(n=8)。
(A)放射性同位体標識を用いたコレステロール測定値との相関(n=41)。(B)蛍光標識を用いたコレステロール測定値との相関(n=41)。(C)放射性同位体標識を用いたコレステロール測定値と蛍光標識を用いたコレステロール測定値の相関(n=41)。

実施例

0008

以下に実施形態を挙げて本発明の説明を行うが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。

0009

多くの疫学研究により冠動脈疾患CAD)の発症率は、血清LDL−C値と関係することが明らかになっている。HMG−CoA還元酵素阻害剤スタチン)を用いたLDL−C低下療法によりCADのイベントリスクを30%程度下げることが可能となった。しかし、スタチンによるLDL−C低下療法には限界があることから、近年、コレステロール逆転送系(RCT)の活性化によるCADの予防及び治療の試みが注目されている。RCTは抹消組織に過剰に蓄積したコレステロールを肝臓へと戻す経路であり、HDL及びHDLを構成するアポリポ蛋白A−1(アポA−1)がその中心的な役割を果たしている。コレステロール逆転送系の最初のステップは細胞からのコレステロール引き抜き(c−efflux)であり、HDLの最も重要な機能と言われている。血清HDLによるc−efflux能とCAD発症率は、負の相関があることが報告されている(Khera, et al.N Engl J Med 2011 364 127)。

0010

血清HDLによるc−efflux能は、現在、3Hなどの放射性同位体で標識したコレステロールを用いて測定されている。我々は、臨床検査現場でc−efflux能を評価するには放射性同位体を使用しないアッセイ系が必要と考え、安定同位体を用いたc−efflux能評価系を検討した。今回、安定同位体の種類、細胞へのコレステロール取り込み条件上清からのコレステロール抽出条件等の設定を行った。マウスマクロファージ細胞株J774を24穴プレートに3x105cells/wellの密度播種し、5μg/wellの2H6−コレステロール共存下で24時間インキュベートした(37℃、5%CO2)。0.3mmol/LのcAMPと18時間インキュベートしABCA1を活性化後、0.25%から2%のアポB除去血清を添加し2時間インキュベートした。上清からFolch法にてコレステロールを抽出し、Q−TOF MS(Maxis3G;Bruker)を用い2H6−コレステロールを定量した。その結果、アポB除去血清濃度依存的な2H6−コレステロール量の上昇が確認された。

0011

本発明の方法は、従来の放射性同位体を使用する測定方法の結果との相関性が良好である。また本発明の方法は、同時再現性、日差再現性に優れる。さらに測定範囲ワイドである。

0012

以下、さらに詳細に本発明の方法の特徴を説明する。コレステロール引き抜き能測定におけるコレステロールの標識物質として、これまでは放射性同位体や蛍光色素が使用され、放射活性や蛍光強度の測定値を利用して引き抜き能の評価を行っていた。しかしながら、放射性同位体や蛍光色素は、当該標識物質がコレステロールから離脱した状態(標識物質単独)であっても、コレステロールを標識した状態のものと区別されずに測定されてしまう。そのため、従来の方法は、離脱した放射性同位元素や蛍光色素を測りこむ可能性を否定することができないため、正確性及び信頼性の高いコレステロール測定方法ではなかった。また、細胞に取り込ませるコレステロールとして、標識する放射性同位体や蛍光色素の種類を変えてフリーコレステロールとコレステロールエステルを区別した場合であっても、従来の方法では、引き抜かれたフリーコレステロールが代謝されコレステロールエステルとなった場合などを識別して追跡することができなかった。またさらに、標識物質の放射活性や蛍光強度の強さと標識されたコレステロールの量との関係(比活性などと称される)は、試験に使用する標識されたコレステロール毎に異なるので、測定されたコレステロール引き抜き能の評価は相対的な評価しかすることができなかった。
なお、本明細書において、放射性同位体、蛍光色素、又は安定同位体によりコレステロールを標識することを、単に放射性同位体標識、蛍光標識、安定同位体標識ということがある。

0013

本発明の方法によれば、安定同位体標識されたコレステロールを質量分析により測定するため、構造情報に基づき正確にコレステロールを測定することができる。またフリーコレステロールとコレステロールエステルを識別して測定することもできるため、細胞から引き抜かれた後のコレステロールの代謝状態を追跡することも可能である。

0014

以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0015

[実施例1]コレステロール取込みにおける培養条件の選択(1)
(1−1)コレステロールの取込み(1)
10%の濃度になるようFBS(BIOLOGICALINDUSTRIES社製,04−001−1A)を添加したDMEM(GIBCO社製)(以下、10%FBS−DMEMという)、1%の濃度になるようFBSを添加したDMEM(以下、1%FBS−DMEMという)、0.2%の濃度になるようBSAを添加したDMEM(以下、0.2%BSA−DMEMという)の各培養液に、J774細胞を0.3×105cells/mL、2.0×105cells/mL、6.0×105cells/mLの濃度になるよう播種した。次いで、コレステロール(2,2,3,4,4,6)−D6(関東化学社製,49123−87)をエタノールで10mg/mLの濃度に溶解したものを添加し、コレステロール終濃度50μg/mL、10μg/mL、2μg/mLの細胞希釈液を調製した。更に、全てのサンプルにACAT(acyl−CoA:cholesterol acyltransferase)阻害剤であるSandoz 58−035(Sigma社製,S9318)を2μg/mLの濃度になるよう添加した。各条件で調製した細胞希釈液を24well培養プレートに0.5mLずつ播き、24時間、48時間、72時間、96時間培養したのち、細胞の培養上清を全て除去してPBSで2回洗浄した。各培養条件を表1に示した。

0016

0017

(1−2)細胞数の計測
上記(1−1)“コレステロールの取込み(1)”で得られたPBS洗浄後に残存する細胞について、1wellあたりに残存する細胞数を計測した。

0018

(1−3)ヘキサンイソプロパノールによる細胞からのコレステロール抽出(1)
上記(1−1)“コレステロールの取込み(1)”で得られたPBS洗浄後に残存する細胞に、ヘキサンとイソプロパノールを2:1で混合した液(以下、ヘキサン−イソプロパノール抽出液という)を250μLずつ添加し、室温で30分間静置したのち、細胞をピペッティングして回収した(回収細胞液1)。各wellに残った細胞にヘキサン−イソプロパノール抽出液を追加で250μLずつ添加して30分間静置したのち、ピペッティングして回収した(回収細胞液2)。回収細胞液1、回収細胞液2を各々プールして合計500μLとした。続いて12,000rpm、4℃で10分間遠心分離し、各サンプルから上清25μLずつを回収したものを遠心エバポレーターで乾燥して乾燥サンプルを得た。

0019

(1−4)質量分析による細胞中コレステロール量の測定
上記乾燥サンプルに20μLのイソプロパノールを添加して溶解し、そのうち5μLをLC−MSシステム注入した。LC−MSシステムには、LaChrom(HITACHI社製)、UHRS Q−TOF MS Maxis3G(Bruker社製)、CORTECS UPLC C18(1.6μm,2.1×50mm)(Waters社製)を使用した。この際、流速を0.3mL/min、カラム温度を40℃とし、アセトニトリルメタノールを4:1で混合した溶液移動相に使用してアイクラティック溶出を行った。質量分析には、APCI法を用いた。各サンプルの測定値は、10、5、2、1ng/mLの濃度にそれぞれ希釈したコレステロール(2,2,3,4,4,6)−D6のピーク面積から検量線を作成し、1wellあたりに含まれる細胞中コレステロール量として算出した。なお、上記(1−1)で作製した培養物のうち、細胞生育が不良又はオーバーグロースと判断されたものについては、上記(1−2)〜(1−4)の測定は行わなかった。

0020

(1−5)試験結果(1)
上記(1−2)の“細胞数の計測”の結果を図1に、上記(1−4)の“質量分析による細胞中コレステロール量の測定”の結果を図2にそれぞれ示した。図1によれば、J774細胞の希釈濃度を6.0×105cells/mL、培養液を10%FBS−DMEM、培養時間を24時間とすることで、コレステロール取込み後の細胞数が最も多く、細胞生育が良好であることが示された。0.2%BSA−DMEMでは細胞が生育しなかった(データ示さず)。また図2によれば、これと同様の条件において、コレステロール取込み量が最も良好であることが示された。以上より、J774細胞の希釈濃度を6.0×105cells/mL、培養液を10%FBS−DMEM、培養時間を24時間とすることが、コレステロール取込み量を高めるうえで望ましいことが明らかとなった。

0021

[実施例2]コレステロール取込みにおける培養条件の選択(2)
(2−1)コレステロールの取込み(2)
J774細胞を10%FBS−DMEMで6.0×105cells/mLの濃度に希釈したものに、コレステロール(2,2,3,4,4,6)−D6をエタノールで10mg/mLの濃度に溶解したものを添加し、コレステロール終濃度50μg/mL、20μg/mL、10μg/mL、5μg/mLの細胞希釈液をそれぞれ調製した。更に、全てのサンプルにSandoz 58−035を2μg/mLの濃度になるよう添加した。各条件の細胞希釈液を24well培養プレートに0.5mLずつ播き、24時間培養した。

0022

(2−2)細胞生存率の計測1回目
上記(2−1)“コレステロールの取込み(2)”で得られた細胞について、トリパンブルーで染色される細胞数と染色されない細胞数の比率から、細胞生存率を計測した。

0023

(2−3)細胞生存率の計測2回目
上記(2−1)“コレステロールの取込み(2)”で得られた細胞の培養上清を全て除去してPBSで2回洗浄したのち、0.2%BSA−DMEMにcAMPを0.3mMの濃度になるよう希釈したものを0.25mLずつ添加し、18時間培養した。次いで、トリパンブルーで染色される細胞数と染色されない細胞数の比率から、細胞生存率を計測した。

0024

(2−4)試験結果(2)
上記(2−2)“細胞生存率の計測1回目”、及び上記(2−3)“細胞生存率の計測2回目”の結果を図3に示す。図3によれば、コレステロール(2,2,3,4,4,6)−D6を20μg/mL以上の濃度で添加すると、cAMPを添加してから18時間後には、細胞生存率が50%以下まで低下することを示している。一方で、コレステロール(2,2,3,4,4,6)−D6の添加濃度を10μg/mL以下にすると、cAMP添加18時間後も、細胞生存率は70%以上と良好であることを示している。以上より、コレステロール(2,2,3,4,4,6)−D6の添加濃度を10μg/mLとすることが、細胞状態を良好に保つうえで望ましいことが明らかとなった。

0025

[実施例3]血清検体によるコレステロール引抜き能の測定
(3−1)アポB除去血清検体の調製(1)
PEG6000(和光純薬工業社製,169−09125)を200mM Glycine pH7.4に20%(w/v)の濃度で溶解したものを、血清検体(3種;検体1、2、3)200μLに80μLずつ加えて室温で20分間インキュベートした。次いで、4℃、10,000rpmで30分間遠心分離して上清を回収し、アポB除去血清検体を調製した。

0026

(3−2)コレステロールの取込み(3)
J774細胞を10%FBS−DMEMで6.0×105cells/mLの濃度に希釈したものに、コレステロール(2,2,3,4,4,6)−D6をエタノールで10mg/mLの濃度に溶解したものを添加して、コレステロール終濃度10μg/mLの細胞希釈液を調製した。更に、全てのサンプルにSandoz 58−035を2μg/mLの濃度になるよう添加した。各条件の細胞希釈液を24well培養プレートに0.5mLずつ播き、24時間培養した。

0027

(3−3)血清検体によるコレステロールの引抜き
上記(3−2)“コレステロールの取込み(3)”で得られた培養物から培養上清を全て除去した。残った細胞をPBSで2回洗浄したのち、0.2%BSA−DMEMにcAMPを0.3mMの濃度になるよう希釈したものを0.25mLずつ添加し、18時間培養した。次いで、細胞をPBSで2回洗浄後、上記(3−1)“アポB除去血清検体の調製(1)”で得られたアポB除去血清検体3種(検体1、2、3)のいずれかを0.2%BSA−DMEMでそれぞれ2.0%、1.0%、0.5%、0.25%の濃度に希釈したものを0.25mLずつ添加し、2時間培養した。この培養上清を回収した。

0028

(3−4)培養上清からのコレステロール抽出
上記(3−3)“血清検体によるコレステロールの引抜き”で得られた細胞の培養上清各70μLに、内部標準試料としてコレステロール(3,4)−13C2(太陽日酸社製,488585)をDMEMで8μg/mLに調製したものを10μL(即ちコレステロール(3,4)−13C2を80ng)添加した。次いで、メタノールとクロロホルムを1:2で混合した液を300μL添加し、混合しながら室温で1.5時間インキュベートした。続いて12,000rpm、4℃で5分間遠心分離したのち、下層200μLの1/8量(25μL)を回収して遠心エバポレーターで乾燥し、乾燥サンプルを得た。

0029

(3−5)質量分析による培養上清及び細胞中コレステロール量の測定
上記(3−4)“培養上清からのコレステロール抽出”で得られた乾燥サンプルに、それぞれ20μLのイソプロパノールを添加して溶解した。以降の操作は、上記(1−4)“質量分析による細胞中コレステロール量の測定”と同様にして実施した。なお、培養上清から得られた各サンプルの測定値(培養上清サンプル中(70μL:上記(3−4))における引き抜かれたコレステロールの総量)は、内部標準試料の測定値を用いて下記の補正式から算出した。内部標準試料の測定値は、20、10、5、2、1ng量のコレステロール(3,4)−13C2のピーク面積から検量線を作成して算出した。下記補正式は、(3−4)で調製した下層1/8量からの乾燥サンプル中に内部標準試料(コレステロール(3,4)−13C2)が10ng(80ng×1/8)含まれているという仮定に基づく。
〔補正式〕
培養上清サンプル70μL中における引き抜かれたコレステロールの総量(ng)
=A×[10(ng)/B]×8
A:コレステロール(2,2,3,4,4,6)−D6の測定値(ng)
B:内部標準試料(コレステロール(3,4)−13C2)の測定値(ng)

0030

(3−6)試験結果(3)
上記(3−5)“質量分析による培養上清中コレステロール量の測定”の結果を図4に示す。図4によれば、3種いずれのアポB除去血清検体についても、その添加濃度に依存してコレステロール(2,2,3,4,4,6)−D6の測定値が上昇している。これは、添加したアポB除去血清検体に含まれるHDL量に依存して、培養上清中に引き抜かれるコレステロール(2,2,3,4,4,6)−D6の量が増加していることを示している。すなわち、本試験方法によって、HDLによるコレステロール引抜き能の定量的な評価が可能であることが明らかとなった。

0031

[実施例4]コレステロール測定に対する加水分解処理の効果
(4−1)血清検体によるコレステロールの引抜き(2)
血清検体(13種)を使用して、上記(3−1)“アポB除去血清検体の調製(1)”と同様の手順で、アポB除去血清検体を調製した。上記(3−2)“コレステロールの取込み(3)”及び(3−3)“血清検体によるコレステロールの引抜き”と同様の手順で、ただし血清検体を2.8%の濃度に希釈したものを使用して、またコレステロールとしてコレステロール(25,26,26,26,27,27,27)−D7(関東化学社製,49123−89)を用いて、細胞培養物を得た。該培養物から培養上清を全て回収した。

0032

(4−2)細胞溶解液の調製(1)
培養上清を回収した後残った細胞にDNase(10U/mL)含有の1%コール酸ナトリウムを200μLずつ添加して室温で1時間インキュベートした。

0033

(4−3)コレステロール抽出(加水分解あり)(1)
上記(4−1)“血清検体によるコレステロールの引抜き(2)”で得られた細胞の培養上清、及び(4−2)“細胞溶解液の調製(1)”で得られた細胞溶解液各30μLに、8.9mol/L KOH−エタノール(1:9)を330μLずつ加え、50℃で2時間インキュベートした。次いで、270μLの水、600μLのヘキサン、内部標準試料としてコレステロール(25,26,26,26)−D4(関東化学社製,49317−86)をDMEMで3μg/mLに調製したものを10μL(即ちコレステロール(25,26,26,26)−D4を30ng)添加した。これを15分間ボルテックスし、12,000rpm、4℃で5分遠心分離して400μLのヘキサン層上層の2/3量)をマイクロチューブに回収して遠心エバポレーターで乾燥し、乾燥サンプルを得た。

0034

(4−4)コレステロール抽出(加水分解なし)(1)
上記(4−1)“血清検体によるコレステロールの引抜き(2)”で得られた細胞の培養上清、及び(4−2)“細胞溶解液の調製(1)”で得られた細胞溶解液各30μLに、0.1mol/L KOH−エタノール(1:1)を600μLずつ加えた。次いで、600μLのヘキサン、内部標準試料としてコレステロール(25,26,26,26)−D4をDMEMで3μg/mLに調製したものを10μL(即ちコレステロール(25,26,26,26)−D4を30ng)添加した。これを10分間ボルテックスし、12,000rpm、4℃で5分遠心分離して400μLのヘキサン層(上層の2/3量)をマイクロチューブに回収して遠心エバポレーターで乾燥し、乾燥サンプルを得た。

0035

(4−5)質量分析による培養上清及び細胞中コレステロール量の測定(2)
上記(4−3)“コレステロール抽出(加水分解あり)(1)”、及び上記(4−4)“コレステロール抽出(加水分解なし)(1)”で得られた各乾燥サンプルに、それぞれ20μLのイソプロパノールを添加して溶解した。以降の操作は、上記(1−4)“質量分析による細胞中コレステロール量の測定”と同様にして、コレステロール量の測定を実施した。なお、培養上清及び細胞溶解液よりコレステロール抽出に供した各サンプル30μL中(上記(4−3)及び(4−4))のコレステロール量は、内部標準試料の測定値を用いて下記の補正式から算出した。内部標準試料の測定値は、20、10、5、2、1ng量のコレステロール(25,26,26,26)−D4のピーク面積から検量線を作成して算出した。下記補正式は、上記(4−3)及び(4−4)で調製したヘキサン層(上層)の2/3量からの乾燥サンプル中に内部標準試料(コレステロール(25,26,26,26)−D4)が20ng(30ng×2/3)含まれているという仮定に基づく。
〔補正式〕
培養上清(又は細胞溶解液)サンプル30μL中のコレステロール量(ng)
=C×[20(ng)/D]×3/2
C:培養上清(又は細胞溶解液)から得られた乾燥サンプル中のコレステロール(25,26,26,26,27,27,27)−D7の測定値(ng)
D:内部標準試料(コレステロール(25,26,26,26)−D4)の測定値(ng)

0036

続いて、上記の補正式によって算出した各サンプル30μL中に含まれるコレステロール量から、1wellあたりの培養上清中に引き抜かれたコレステロール総量(培養上清測定値G)、及びコレステロール引き抜き後の1wellあたりの細胞中に残存するコレステロール総量(細胞測定値H)を、それぞれ下記の式によって算出した。下記の式は、1wellあたりの細胞の培養上清(上記(4−1))が250μL、そして1wellあたりに添加した1%コール酸ナトリウム(上記(4−2))が200μLであることに基づく。
〔培養上清測定値〕G=E×250(μL)/30(μL)
〔細胞測定値〕H=F×200(μL)/30(μL)
E:培養上清サンプル30μL中のコレステロール量(ng)
F:細胞溶解液サンプル30μL中のコレステロール量(ng)

0037

次いで、細胞に取り込まれたコレステロール量に対する培養上清中に引き抜かれたコレステロール量の割合(c−efflux値)を以下の式によって算出した。
c−efflux値(%)
=(G:培養上清測定値)/{(G:培養上清測定値)+(H:細胞測定値)}

0038

(4−6)試験結果(4)
上記(4−5)“質量分析による培養上清及び細胞中コレステロール量の測定(2)”で求めたc−efflux値の結果を、図5及び図6に示す。図5は、上記(4−3)“コレステロール抽出(加水分解あり)(1)”で得たサンプルのc−efflux値をX、上記(4−4)“コレステロール抽出(加水分解なし)(1)”で得たサンプルのc−efflux値をYとした、各検体の測定値のプロットを示している。最小二乗法による回帰式:y=1.01x、相関係数(r):0.90と、両方法間のc−efflux値の相関性は良好であった。図6は、調べた13検体のうちの4検体(検体4、5、6、7)について“加水分解あり”と“加水分解なし”で得られた各c−efflux値の比較を示している。図6のとおり、加水分解ありとなしの間でc−efflux値は同等であった(図中のp値はt検定の結果を示す(n=3)。p<0.05で有意差なし)。引き抜かれたコレステロールが血清中CATによりエステル型転換されることによる測定への影響が懸念されたため、本試験では、サンプル中のコレステロールの加水分解処理の効果を調べた。その結果、加水分解処理をせずとも加水分解処理を施した試験と同等の結果が得られたことから、本試験方法では加水分解処理を省略することができることが明らかとなった。

0039

[実施例5]コレステロール測定に対する内部標準による補正効果
(5−1)血清検体によるコレステロールの引抜き(3)
血清検体(3種;検体5−1、5−2、5−3)を使用して、上記(3−1)“アポB除去血清検体の調製(1)”と同様の手順で、アポB除去血清検体を調製した。この血清検体を用いて、上記(4−1)と同様の手順で、細胞培養物を得た。該培養物から培養上清を全て回収した。残った細胞を、上記(4−2)“細胞溶解液の調製(1)”と同様に処理して、細胞溶解液を調製した。

0040

(5−2)コレステロール抽出
上記得られた培養上清及び細胞溶解液から、上記(4−4)“コレステロール抽出(加水分解なし)(1)”と同様にしてコレステロールを抽出し、乾燥サンプルを得た。

0041

(5−3)質量分析による培養上清及び細胞中コレステロール量の測定(3)
上記(5−2)で得られた各検体について、培養上清及び細胞溶解液中のコレステロール量を、下記の(i)内部標準による補正あり、及び(ii)内部標準による補正なし、のそれぞれの方法で同時測定(n=5)した。得られたc−efflux値のC.V.値を(i)及び(ii)の方法毎に算出した。

0042

(i)内部標準による補正あり
上記(4−5)“質量分析による培養上清及び細胞中コレステロール量の測定(2)”と同様に補正式を用いてサンプル中のコレステロール量を測定し、培養上清測定値G、細胞測定値H、及びc−efflux値を算出した。

0043

(ii)内部標準による補正なし
上記(4−5)“質量分析による培養上清及び細胞中コレステロール量の測定(2)”の手順で、ただし補正式を使用せずにサンプル中のコレステロール量を測定した。次いで、以下のように培養上清測定値Kと細胞測定値Lをそれぞれ算出した。
〔培養上清測定値〕K=I×3/2×250(μL)/30(μL)
〔細胞測定値〕L=J×3/2×200(μL)/30(μL)
I:培養上清から得られた乾燥サンプルのコレステロール(25,26,26,26,27,27,27)−D7の測定値(ng)
J:細胞溶解液から得られた乾燥サンプルのコレステロール(25,26,26,26,27,27,27)−D7の測定値(ng)
※上記I及びJは、内部標準試料コレステロール(25,26,26,26)−D4の測定値(ng)による補正を実施していない数値
c−efflux値(%)
=(K:培養上清測定値)/{(K:培養上清測定値)+(L:細胞測定値)}

0044

(5−4)試験結果(5)
上記(5−3)“質量分析による培養上清及び細胞中コレステロール量の測定(3)”で得られた(i)内部標準による補正あり、と(ii)内部標準による補正なし、によるc−efflux値のC.V.値(n=5)の結果を、表2に示す。表2によれば、“補正あり”のほうが“補正なし”と比較してC.V.値が明らかに良好であった。すなわち、内部標準による補正を実施することで、より正確なコレステロール量測定が可能なことが明らかとなった。

0045

0046

[実施例6]アポA−1及びアポB除去血清の添加濃度がコレステロール測定に及ぼす影響
(6−1)血清検体によるコレステロールの引抜き(4)
血清検体(1種)を使用して、上記(3−1)“アポB除去血清検体の調製(1)”と同様の手順で、アポB除去血清検体を調製した。上記(4−1)と同様の手順で、ただしcAMP添加培地と、cAMP非添加の培地の2種を使用して、更に、コレステロール引抜き時アクセプターとして、アポB除去血清検体を0.2%BSA−DMEMで5.6%、2.8%、1.4%、0.7%の4濃度に希釈したものと、精製アポA−1(AlfaAesar,J64506)を16μg/mL、8μg/mL、4μg/mL、2μg/mLの4濃度に希釈したものをそれぞれ使用して、細胞培養物を得た。該培養物から培養上清を全て回収した。残った細胞を用いて、上記(4−2)“細胞溶解液の調製(1)”と同様の手順で、細胞溶解液を調製した。

0047

(6−2)コレステロール抽出(2)
上記で得られた培養上清及び細胞溶解液から、上記(4−4)“コレステロール抽出(加水分解なし)(1)”と同様にしてコレステロールを抽出し、乾燥サンプルを得た。

0048

(6−3)質量分析による培養上清及び細胞中コレステロール量の測定(4)
上記(6−2)“コレステロール抽出(2)”で得られた各乾燥サンプルに、それぞれ20μLのイソプロパノールを添加して溶解したものを使用して、上記(4−5)“質量分析による培養上清及び細胞中コレステロール量の測定(2)”と同様にしてコレステロール測定を実施した。

0049

(6−4)試験結果(6)
測定された各c−efflux値の結果を、図7及び図8に示す。図7及び図8によれば、アポA−1又はアポB除去血清検体の濃度に依存してc−efflux値が上昇した。アポA−1はHDLを構成する成分であり、細胞膜発現するABCA−1を介してコレステロールを引抜く中心的役割を果たす。したがって本測定方法によってHDLによるコレステロール引抜き能を正しく評価できることが裏付けられた。また、ABCA−1発現を促進する機能を持つcAMPを添加することでコレステロール引抜き量が増加したことから、本試験で確認したコレステロールの引抜きは、ABCA−1を介した経路を含むことが証明された。

0050

[実施例7]日差再現性
(7−1)血清検体によるコレステロールの引抜き(5)
血清検体(2種;検体7−1、7−2)を使用して、上記(3−1)“アポB除去血清検体の調製(1)”と同様の手順で、アポB除去血清検体を調製した。この血清検体を用いて、上記(4−1)と同様の手順で、細胞培養物を得た。該培養物から培養上清を全て回収した。残った細胞を、上記(4−2)“細胞溶解液の調製(1)”と同様に処理して、細胞溶解液を調製した。

0051

(7−2)コレステロール抽出(3)
上記で得られた培養上清、及び細胞溶解液を使用して、上記(4−4)“コレステロール抽出(加水分解なし)(1)”と同様にしてコレステロールを抽出し、乾燥サンプルを得た。

0052

(7−3)質量分析による培養上清及び細胞中コレステロール量の測定(5)
上記(7−2)“コレステロール抽出(3)”で得られた各乾燥サンプルに、それぞれ20μLのイソプロパノールを添加して溶解したものを使用して、上記(4−5)“質量分析による培養上清及び細胞中コレステロール量の測定(2)”と同様にしてコレステロール測定を実施した。

0053

(7−4)日差再現性の確認
上記(7−1)〜(7−3)までの試験を、同一検体を使用して試験日を変えて再度実施した。

0054

(7−5)試験結果(7)
上記(7−3)“質量分析による培養上清及び細胞中コレステロール量の測定(5)”で得られた各c−efflux値の結果(試験2日分)を図9に示す。図9中、p値はt検定の結果を示す(実験1日目:n=3, 実験2日目:n=8、p<0.05で有意差なし)。本測定方法によって日差再現性が良好なc−efflux値が得られた。本測定方法によってHDLによるコレステロール引抜き能を正確に評価できることが判明した。

0055

[実施例8]放射性同位体標識されたコレステロールを用いた測定法と本発明の方法との相関性
(8−1)アポB除去血清検体の調製
脂質値正常の血清検体(8種)を使用して、上記(3−1)“アポB除去血清検体の調製(1)”と同様の手順で、アポB除去血清検体を調製した。

0056

(8−2)コレステロールの取込み
J774細胞を1%FBS−DMEMで6.0×105cells/mLの濃度に希釈したものに、コレステロール(1,2)−3H(Perkin Elmer,NET139)を添加して、コレステロール終濃度2μCi/mLの細胞希釈液を調製した。更に、全てのサンプルにSandoz 58−035を2μg/mLの濃度になるよう添加した。得られた細胞希釈液を24well培養プレートの各wellに0.5mLずつ播き、24時間培養した。

0057

(8−3)血清検体によるコレステロールの引抜き(6)
上記(8−2)で得られた細胞培養物から培養上清を全て除去した。残った細胞をPBSで2回洗浄したのち、cAMPを0.3mM及びSa・BR>獅р盾・58−035を2μg/mL含む0.2%BSA−DMEMを0.5mLずつ添加し、18時間培養した。次いで、細胞をPBSで2回洗浄後、上記アポB除去血清検体8種を0.2%BSA−DMEMでそれぞれ2.8%の濃度に希釈したものを0.5mLずつ添加し、4時間培養した。この培養上清を回収した。

0058

(8−4)ヘキサン−イソプロパノールによる細胞からのコレステロール抽出(3)
上記(8−3)“血清検体によるコレステロールの引抜き(6)”で得られた細胞培養物に、培養上清を全て除去した後、ヘキサン−イソプロパノール抽出液を250μLずつ添加して室温で30分間静置したのち、細胞をピペッティングして回収した(回収細胞液1)。各wellに残った細胞にヘキサン−イソプロパノール抽出液を追加で250μLずつ添加して30分間静置したのち、ピペッティングして回収した(回収細胞液2)。回収細胞液1、回収細胞液2を各々プールして合計500μLとし、12,000rpm、4℃で10分間遠心分離した後、各サンプルから上清100μLずつを回収して細胞抽出サンプルとした。

0059

(8−5)培養上清及び細胞中の放射線量の測定
上記(8−3)“血清検体によるコレステロールの引抜き(6)”で得られた培養上清、及び上記(8−4)“ヘキサン−イソプロパノールによる細胞からのコレステロール抽出(3)”で得られた細胞抽出サンプル各100μLに、Picо−Fluor Plus(Perkin Elmer,6013691)を5mLずつ添加し、よく攪拌した後、液体シンチレーションカウンターTri−Carb3100TR(Perkin Elmer)を使用して各サンプル中の放射線量を測定した。得られたDPM値から、以下の式によって1wellあたりの培養上清中に引き抜かれたコレステロール分のDPM値(培養上清測定値O)、及びコレステロール引き抜き後の1wellあたりの細胞中に残存するコレステロール分のDPM値(細胞測定値P)をそれぞれ算出した。
〔培養上清測定値〕O=M×500(μL)/100(μL)
〔細胞測定値〕P=N×500(μL)/100(μL)
M:培養上清サンプルから得られた測定値(DPM)
N:細胞抽出サンプルから得られた測定値(DPM)

0060

次に、細胞に取り込まれたコレステロール量に対する培養上清中に引き抜かれたコレステロール量の割合(c−efflux値)を以下の式によって算出した。
c−efflux値(%)
=(O:培養上清測定値)/{(O:培養上清測定値)+(P:細胞測定値)}

0061

(8−6)安定同位体標識されたコレステロールの引抜き能の測定(1)
上記[実施例4]の(4−1)〜(4−5)と同様の方法を実施し、上記(8−1)で調製したアポB除去血清検体8種について、c−efflux値を得た。但し本試験では、(4−3)“コレステロール抽出(加水分解あり)(1)”を実施せず、“加水分解なし”で得られた乾燥サンプルのみ測定を行った。

0062

(8−7)試験結果(8)
上記(8−5)及び(8−6)の各試験で得られたc−efflux値の関係を、図10に示す。図10は、上記(8−5)で得た各検体サンプルのc−efflux値をX、上記(8−6)で得た各検体サンプルのc−efflux値をYとして、各検体をプロットしている。最小二乗法による回帰式はy=0.74x+2.8、相関係数(r)は0.75で、両方法間のc−efflux値の相関性は良好であった。すなわち、本発明によるコレステロール引抜き能の測定方法では、放射性同位体標識されたコレステロールを用いた測定法と良好に相関が得られることが判明した。

0063

[実施例9]蛍光標識されたコレステロールを用いた測定法と本発明の方法との相関性
(9−1)アポB除去血清検体の調製
脂質値正常の血清検体(8種)を使用して、上記(3−1)“アポB除去血清検体の調製(1)”と同様の手順で、アポB除去血清検体を調製した。

0064

(9−2)コレステロールの取込み
J774細胞を10%FBS−DMEMで1.5×105cells/mLの濃度に希釈したものを48well培養プレートに0.5mLずつ播き、24時間培養した。次いで、培養上清を全て除去して、残った細胞を10mMHEPES−MEM(pH7.4)で洗浄したのち、超音波処理でエタノールに溶解したTopFluor Cholesterol(CAS番号878557−19−8、Avanti Polar Lipids社製,810255)を、Sandoz 58−035を含む0.2%BSA,1%FCS−DMEMに濃度25μmol/Lとなるよう希釈したものを、0.25mLずつ添加して、1時間培養した。

0065

(9−3)血清検体によるコレステロールの引抜き(7)
上記(9−2)で得られた細胞培養物から培養上清を全て除去した。残った細胞を10mMHEPES−MEM(pH7.4)で洗浄したのち、cAMPを0.3mM及びSandoz 58−035を2μg/mL含む0.2%BSA−DMEMを250μLずつ添加し、16時間培養した。次いで、細胞を10mM HEPES−MEM(pH7.4)で2回洗浄後、上記アポB除去血清検体8種を10mM HEPES−MEM(pH7.4)でそれぞれ2.8%の濃度に希釈したものを250μLずつ添加し、4時間培養した。この培養上清を回収した。

0066

(9−4)細胞溶解液の調製(5)
上記(9−3)で得られた細胞培養物から上清を全て除き、残存する細胞に1%コール酸ナトリウム水溶液を200μLずつ添加して室温で4時間インキュベートし、細胞溶解液を調製した。

0067

(9−5)培養上清及び細胞中の蛍光強度の測定
上記(9−3)“血清検体によるコレステロールの引抜き(7)”で得られた培養上清、及び上記(9−4)“細胞溶解液の調製(5)”で得られた細胞溶解液をサンプルとし、それぞれ96well蛍光測定用プレートの各wellに100μLずつ添加した後、蛍光プレートリーダーINFINITEFPLEX(TECAN)を使用して各サンプル中の蛍光強度を測定した(励起波長485nm、検出波長535nm)。得られた蛍光強度から、以下の式によって1wellあたりの培養上清中に引き抜かれたコレステロール分の蛍光強度(培養上清測定値S)、及びコレステロール引き抜き後の1wellあたりの細胞中に残存するコレステロール分の蛍光強度(細胞測定値T)をそれぞれ算出した。
〔培養上清測定値〕S=Q×250(μL)/100(μL)
〔細胞測定値〕T=R×200(μL)/100(μL)
Q:培養上清サンプルから得られた測定値(intensity)
R:細胞溶解液サンプルから得られた測定値(intensity)

0068

次に、細胞に取り込まれたコレステロール量に対する培養上清中に引き抜かれたコレステロール量の割合(c−efflux値)を以下の式によって算出した。
c−efflux値(%)
=(S:培養上清測定値)/{(S:培養上清測定値)+(T:細胞測定値)}

0069

(9−6)安定同位体標識されたコレステロールの引抜き能の測定(2)
上記[実施例4]の(4−1)〜(4−5)と同様の方法を実施し、上記(9−1)で調製したアポB除去血清検体8種について、c−efflux値を得た。但し本試験では、(4−3)“コレステロール抽出(加水分解あり)(1)”を実施せず、“加水分解なし”で得られた乾燥サンプルのみ測定を行った。

0070

(9−7)試験結果(9)
上記(9−5)及び(9−6)の各試験で得られたc−efflux値の関係を、図11に示す。図11は、上記(9−5)で得た各サンプルのc−efflux値をX、上記(9−6)で得た各サンプルのc−efflux値をYとして、各検体をプロットしている。最小二乗法による回帰式はy=0.23x+2.3、相関係数(r)は0.72で、両方法間のc−efflux値の相関性は良好であった。すなわち、本発明によるコレステロール引抜き能の測定方法では、蛍光標識されたコレステロールを用いた測定法と良好に相関が得られることが確認された。また、本発明の方法であれば、コレステロールの加水分解処理なしで信頼性あるc−efflux値を得ることが可能であることが再確認された。

0071

[実施例10]41検体測定による各測定法間の相関性
(10−1)アポB除去血清検体の調製
脂質値正常の血清検体(41種)を使用して、上記(3−1)“アポB除去血清検体の調製(1)”と同様の手順で、アポB除去血清検体を調製した。

0072

(10−2)安定同位体標識されたコレステロールの引抜き能の測定(3)
(10−2−1)コレステロールの取込み
上記(3−2)“コレステロールの取込み(3)”と同様の手順で、ただしコレステロールとしてコレステロール(25,26,26,26,27,27,27)−D7(関東化学社製,49123−89)を用いて、細胞培養物を得た。

0073

(10−2−2)血清検体によるコレステロールの引抜き(8)
上記(10−2−1)“コレステロールの取込み”で得られた細胞培養物から培養上清を全て除去した。残った細胞をPBSで2回洗浄したのち、cAMPを0.3mM及びSandoz 58−035を2μg/mL含む0.2%BSA−DMEMを0.5mLずつ添加し、18時間培養した。次いで、細胞をPBSで2回洗浄後、上記アポB除去血清検体41種のいずれかを2.8%含む0.2%BSA−DMEMを250μL添加し、4時間培養した。

0074

(10−2−3)細胞溶解液の調製(6)
上記(10−2−1)“コレステロールの取込み”で得られた細胞培養物から培養上清を全て除去した。残った細胞をPBSで2回洗浄したのち、cAMPを0.3mM及びSandoz 58−035を2μg/mL含む0.2%BSA−DMEMを0.5mLずつ添加し、18時間培養した。次いで、細胞をPBSで2回洗浄後、DNase(10U/mL)含有の1%コール酸ナトリウムを200μLずつ添加して室温で1時間インキュベートした(すなわち、アクプター非添加の細胞を用いて細胞溶解液を調製した)。

0075

(10−2−4)コレステロール抽出
上記(10−2−2)“血清検体によるコレステロールの引抜き(8)”で得られた細胞の培養上清、及び(10−2−3)“細胞溶解液の調製(6)”で得られた細胞溶解液各30μLに、水−メタノール(5:18)を230μLずつ加えた。次いで、360μLのクロロホルム、内部標準試料としてコレステロール(25,26,26,26)−D4をDMEMで12μg/mLに調製したものを10μL(即ちコレステロール(25,26,26,26)−D4を120ng)添加した。これを5分間ボルテックスし、12,000rpm、4℃で5分遠心分離して120μLのクロロホルム層(下層の2/7量)をマイクロチューブに回収して遠心エバポレーターで乾燥し、乾燥サンプルを得た。

0076

(10−2−5)質量分析による培養上清及び細胞中コレステロール量の測定(6)
上記(10−2−4)“コレステロール抽出”で得られた各乾燥サンプルに、それぞれ20μLのイソプロパノールを添加して溶解した。以降の操作は、上記(1−4)“質量分析による細胞中コレステロール量の測定”と同様にして実施した。なお、培養上清及び細胞溶解液よりコレステロール抽出に供した各サンプル30μL中(上記(10−2−4))のコレステロール量は、内部標準試料の測定値を用いて下記の補正式から算出した。内部標準試料の測定値は、20、10、5、2、1ng量のコレステロール(25,26,26,26)−D4のピーク面積から検量線を作成して算出した。下記補正式は、上記(10−2−4)で調製したクロロホルム層(下層)の2/7量からの乾燥サンプル中に内部標準試料(コレステロール(25,26,26,26)−D4)が34ng(120ng×2/7)含まれているという仮定に基づく。
〔補正式〕
培養上清(又は細胞溶解液)サンプル30μL中のコレステロール量(ng)
=U×[34(ng)/V]×7/2
U:培養上清(又は細胞溶解液)から得られた乾燥サンプルのコレステロール(25,26,26,26,27,27,27)−D7の測定値(ng)
V:内部標準試料コレステロール(25,26,26,26)−D4の測定値(ng)

0077

続いて、上記の補正式によって算出した各サンプル30μL中に含まれるコレステロール量から、1wellあたりの培養上清中に引き抜かれたコレステロール総量(培養上清測定値)、及びコレステロール引き抜き前の1wellあたりの細胞中に取り込まれているコレステロール総量(細胞測定値)を、それぞれ下記の式によって算出した。下記の式は、1wellあたりの細胞の培養上清が250μL(上記(10−2−2))、そして1wellあたりに添加した1%コール酸ナトリウムが200μL(上記(10−2−3))であることに基づく。
〔培養上清測定値〕
Y=W×250(μL)/30(μL)
〔細胞測定値〕
Z=X×200(μL)/30(μL)
W:培養上清サンプル30μL中のコレステロール量(ng)
X:細胞溶解液サンプル30μL中のコレステロール量(ng)
最後に、細胞に取り込まれたコレステロール量に対する培養上清中に引き抜かれたコレステロール量の割合を、c−efflux値として以下の式によって算出した。
〔c−efflux値(%)〕
=(Y:培養上清測定値)/(Z:細胞測定値)

0078

(10−3)放射性同位体標識されたコレステロールの引抜き能の測定
(10−3−1)コレステロールの取込み
上記(8−2)“コレステロールの取込み”と同様の手順を実施した。

0079

(10−3−2)血清検体によるコレステロールの引抜き(9)
上記(10−1)“アポB除去血清検体の調製”で調製したアポB除去血清検体を使用して、上記(8−3)“血清検体によるコレステロールの引抜き(6)”と同様の手順を実施した。

0080

(10−3−3)ヘキサン−イソプロパノールによる細胞からのコレステロール抽出(4)
(10−3−1)“コレステロールの取込み”で得られた細胞培養物から培養上清を全て除去した。残った細胞をPBSで2回洗浄したのち、cAMPを0.3mM及びSandoz 58−035を2μg/mL含む0.2%BSA−DMEMを0.5mLずつ添加し、18時間培養した。次いで、細胞をPBSで2回洗浄してヘキサン−イソプロパノール抽出液を250μLずつ添加した。次いで室温で30分間静置したのち、細胞をピペッティングして回収した(回収細胞液1)。各wellに残った細胞にヘキサン−イソプロパノール抽出液を追加で250μLずつ添加して30分間静置したのち、ピペッティングして回収した(回収細胞液2)。回収細胞液1、回収細胞液2を各々プールして合計500μLとし、12,000rpm、4℃で10分間遠心分離した後、各サンプルから上清100μLずつを回収して細胞抽出サンプルとした(すなわち、アクプター非添加の細胞を用いて細胞抽出サンプルを調製した)。

0081

(10−3−4)培養上清及び細胞中の放射線量の測定(2)
上記(10−3−2)“血清検体によるコレステロールの引抜き(9)”で得られた細胞培養物の培養上清、及び上記(10−3−3)“ヘキサン−イソプロパノールによる細胞からのコレステロール抽出(4)”で得られた細胞抽出サンプル各100μLに、Picо−Fluor Plus(Perkin Elmer,6013691)を5mLずつ添加し、よく攪拌した後、液体シンチレーションカウンターTri−Carb3100TR(Perkin Elmer)を使用して各サンプル中の放射線量を測定した。得られたDPM値から、以下の式によって1wellあたりの培養上清中に引き抜かれたコレステロール分のDPM値(培養上清測定値)、及びコレステロール引き抜き前の1wellあたりの細胞中に取り込まれているコレステロール分のDPM値(細胞測定値)をそれぞれ算出した。
〔培養上清測定値〕
C2=A2×500(μL)/100(μL)
〔細胞測定値〕
D2=B2×500(μL)/100(μL)
A2:培養上清サンプルから得られた測定値(DPM)
B2:細胞抽出サンプルから得られた測定値(DPM)
次に、細胞に取り込まれたコレステロール量に対する培養上清中に引き抜かれたコレステロール量の割合を、c−efflux値として以下の式によって算出した。
〔c−efflux値(%)〕
=(C2:培養上清測定値)/(D2:細胞測定値)

0082

(10−4)蛍光標識されたコレステロールの引抜き能の測定
(10−4−1)コレステロールの取込み
上記(9−2)“コレステロールの取込み”と同様の手順を実施した。

0083

(10−4−2)血清検体によるコレステロールの引抜き(10)
上記(10−1)“アポB除去血清検体の調製”で調製したアポB除去血清検体を使用して、上記(9−3)“血清検体によるコレステロールの引抜き(7)”と同様の手順を実施した。

0084

(10−4−3)細胞溶解液の調製(7)
(10−4−1)“コレステロールの取込み”で得られた細胞培養物から培養上清を全て除去した。残った細胞を10mMHEPES−MEM(pH7.4)で洗浄したのち、cAMPを0.3mM及びSandoz 58−035を2μg/mL含む0.2%BSA−DMEMを250μLずつ添加し、16時間培養した。次いで、細胞を10mM HEPES−MEM(pH7.4)で2回洗浄し、1%コール酸ナトリウムを200μLずつ添加して室温で4時間インキュベートした(すなわち、アクプター非添加の細胞を用いて細胞溶解液を調製した)。

0085

(10−4−4)培養上清及び細胞中の蛍光強度の測定(2)
上記(10−4−2)“血清検体によるコレステロールの引抜き(10)”で得られた細胞培養物の培養上清、及び上記(10−4−3)“細胞溶解液の調製(7)”で得られた細胞溶解液をサンプルとし、それぞれ96well蛍光測定用プレートの各wellに100μLずつ添加した後、蛍光プレートリーダーINFINITEFPLEX(TECAN)を使用して各サンプル中の蛍光強度を測定した(励起波長485nm、検出波長535nm)。得られた蛍光強度から、以下の式によって1wellあたりの培養上清中に引き抜かれたコレステロール分の蛍光強度(培養上清測定値)、及びコレステロール引き抜き前の1wellあたりの細胞中に取り込まれているコレステロール分の蛍光強度(細胞測定値)をそれぞれ算出した。
〔培養上清測定値〕
G2=E2×250(μL)/100(μL)
〔細胞測定値〕
H2=F2×200(μL)/100(μL)
E2:培養上清サンプルから得られた測定値(intensity)
F2:細胞溶解液サンプルから得られた測定値(intensity)
次に、細胞に取り込まれたコレステロール量に対する培養上清中に引き抜かれたコレステロール量の割合を、c−efflux値として以下の式によって算出した。
〔c−efflux値(%)〕
=(G2:培養上清測定値)/(H2:細胞測定値)

0086

(10−5)試験結果(10)
上記(10−2)“安定同位体標識されたコレステロールの引抜き能の測定(3)”、(10−3)“放射性同位体標識されたコレステロールの引抜き能の測定”、ならびに(10−4)“蛍光標識されたコレステロールの引抜き能の測定”の各試験で得られたc−efflux値の相関を図12に示す。41検体について、図12(A)は、上記(10−3)で得たc−efflux値(X軸)と、上記(10−2)で得たc−efflux値(Y軸)についてのプロットを示し、図12(B)は、上記(10−4)で得たc−efflux値(X軸)と、上記(10−2)で得たc−efflux値(Y軸)についてのプロットを示し、図12(C)は、上記(10−3)で得たc−efflux値(X軸)と、上記(10−4)で得たc−efflux値(Y軸)についてのプロットを示す。(A)では、最小二乗法による回帰式:y=0.94x+1.2、相関係数(r):0.73と、両方法間のc−efflux値の相関性は良好であった。一方(B)では、回帰式:y=0.28x+3.2、相関係数(r):0.47、また(C)では、回帰式:y=1.2x+13、相関係数(r):0.55と、いずれの場合でも(A)と比較して良好な相関性は得られなかった。この結果から、本発明の方法であれば、従来の蛍光色素を標識物質として使用した方法以上に、ゴールドスタダートといわれている放射性同位体を標識物質として使用した方法との相関性が高い結果が得られることを確認した。

0087

本試験では、上述の[実施例8]及び[実施例9](検体数8)と比べてより多くの検体数(41種)を使用したことから、統計学的な信頼性がより高い結果が得られたといえる。尚、蛍光色素を標識物質として使用した方法が、他法との相関性が比較的低かったのは、使用した標識コレステロール全体としての化学構造の違いに起因する可能性が考えられる。すなわち、蛍光標識コレステロールは、天然型コレステロールと化学構造が異なることから、細胞膜やアクセプター(血清検体中のHDL等)との親和性も天然型コレステロールとは異なると考えられる。その一方で、安定同位体で標識されたコレステロールは、放射性同位体で標識されたコレステロールと同様に、天然型コレステロールと同一の構造を有している。これにより、両者間で同等性の高いコレステロール引抜き能の評価をすることが可能となったと考えられる。従って、本発明の方法は、放射性同位体を使用できない臨床検査施設や研究施設においても使用可能な、放射性同位体を用いた方法の代替法として有用である。本発明の方法は、HDLの代謝や機能に関する研究に大いに役立つものと期待される。

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