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技術 光音響画像生成装置および画像取得方法

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 橋本温之
出願日 2018年8月21日 (2年6ヶ月経過) 出願番号 2019-539396
公開日 2020年2月27日 (1年0ヶ月経過) 公開番号 WO2019-044593
状態 特許登録済
技術分野 超音波診断装置
主要キーワード 第一次近似 Qスイッチ 受信周波数特性 超音波送信素子 サンプリング開始タイミング レンズ拡散板 反射音響波 中間赤外
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (18)

課題・解決手段

光音響画像における視認可能深さを向上させた光音響画像生成装置、および光音響画像生成装置における画像取得方法を提供する。 光音響画像生成装置の制御部は、光源に対して、音響波検出手段の受信周波数特性に基づいて、光源において発生させる励起光パルス幅と、複数のパルス数と、パルス繰り返し周期とに基づいた励起光発生条件を調整する制御を行う。

概要

背景

近年、光音響効果を利用した非侵襲計測法が注目されている。この計測法は、ある適宜の波長(例えば、可視光近赤外光または中間赤外光の波長帯域)を有するパルス光を被検体に向けて出射し、被検体内吸収物質がこのパルス光のエネルギーを吸収した結果生じる弾性波である光音響波を検出して、その吸収物質の濃度を定量的に計測するものである。被検体内の吸収物質とは、例えば血管や、血液中に含まれるグルコースおよびヘモグロビンなどである。また、このような光音響波を検出しその検出信号に基づいて光音響画像を生成する技術は、光音響イメージング(PAI:Photo Acoustic Imaging)あるいは光音響トモグラフィー(PAT:Photo Acoustic Tomography)と呼ばれている。

例えば特許文献1および2には、光音響イメージングを行って光音響画像を生成する装置が示されている。この種の光音響画像生成装置は、いわゆる反射超音波画像も生成可能に構成されることが多い。

反射超音波画像を生成する装置は一般に、被検体に向けて出射された音響波(多くは超音波)が被検体内で反射した反射音響波を検出して得られた信号に基づいて、被検体の内部の断層画像などを生成する。

一方、光音響画像生成装置は一般に、被検体に向けてレーザ光などの励起光を出射し、この励起光を吸収した部位から発生した光音響波を検出して得られた信号に基づいて、被検体の内部組織などを示す光音響画像を生成する。

概要

光音響画像における視認可能深さを向上させた光音響画像生成装置、および光音響画像生成装置における画像取得方法を提供する。 光音響画像生成装置の制御部は、光源に対して、音響波検出手段の受信周波数特性に基づいて、光源において発生させる励起光のパルス幅と、複数のパルス数と、パルス繰り返し周期とに基づいた励起光発生条件を調整する制御を行う。

目的

本発明は、上記事情に鑑み、光音響画像における視認可能深さを向上させた光音響画像生成装置、および光音響画像生成装置における画像取得方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

光源から被検体に向けて出射された励起光を受けることにより前記被検体内から発生した光音響波音響波検出手段により検出して得られた信号に基づいて光音響画像を生成する光音響画像生成部を備える光音響画像生成装置において、前記光源に対して、前記音響波検出手段の受信周波数特性に基づいて、前記光源において発生させる励起光のパルス幅と、複数のパルス数と、パルス繰り返し周期とに基づいた励起光発生条件を調整する制御を行う制御部を備える光音響画像生成装置。

請求項2

前記制御部は、前記励起光発生条件を調整して、前記音響波検出手段において検出される光音響波の周波数特性と、前記音響波検出手段の受信周波数特性とを近づける制御を行う請求項1記載の光音響画像生成装置。

請求項3

前記制御部は、前記被検体内において発生する光音響波の周波数特性が異なる複数の前記励起光発生条件を記憶し、記憶している複数の前記励起光発生条件の中から選択された前記励起光発生条件に基づいて前記光源を制御する請求項1または2記載の光音響画像生成装置。

請求項4

前記制御部は、前記音響波検出手段の受信周波数特性が異なる種類毎に複数の前記励起光発生条件を記憶し、記憶している複数の前記励起光発生条件の中からユーザに選択された前記励起光発生条件に基づいて前記光源を制御する請求項3記載の光音響画像生成装置。

請求項5

前記制御部は、前記光音響画像の画像深さに基づいて、前記励起光発生条件を調整する請求項1から4のいずれか1項記載の光音響画像生成装置。

請求項6

前記制御部は、前記光音響画像の焦点深さに基づいて、前記励起光発生条件を調整する請求項1から4のいずれか1項記載の光音響画像生成装置。

請求項7

前記光音響画像生成部は、前記励起光発生条件に基づいて、前記光音響画像に対して補正処理を施す請求項1から6のいずれか1項記載の光音響画像生成装置。

請求項8

光源から被検体に向けて出射された励起光を受けることにより前記被検体内から発生した光音響波を音響波検出手段により検出して得られた信号に基づいて光音響画像を生成する光音響画像生成部を備える光音響画像生成装置における画像取得方法であって、前記光源に対して、前記音響波検出手段の受信周波数特性に基づいて、前記光源において発生させる励起光のパルス幅と、複数のパルス数と、パルスの繰り返し周期とに基づいた励起光発生条件を調整する制御を行う画像取得方法。

請求項9

前記励起光発生条件を調整して、前記音響波検出手段において検出される光音響波の周波数特性と、前記音響波検出手段の受信周波数特性とを近づける制御を行う請求項8記載の画像取得方法。

請求項10

前記被検体内において発生する光音響波の周波数特性が異なる複数の前記励起光発生条件を記憶し、記憶している複数の前記励起光発生条件の中から選択された前記励起光発生条件に基づいて前記光源を制御する請求項8または9記載の画像取得方法。

請求項11

前記音響波検出手段の受信周波数特性が異なる種類毎に複数の前記励起光発生条件を記憶し、記憶している複数の前記励起光発生条件の中からユーザに選択された前記励起光発生条件に基づいて前記光源を制御する請求項10記載の画像取得方法。

請求項12

前記光音響画像の画像深さに基づいて、前記励起光発生条件を調整する請求項8から11のいずれか1項記載の画像取得方法。

請求項13

前記光音響画像の焦点深さに基づいて、前記励起光発生条件を調整する請求項8から11のいずれか1項記載の画像取得方法。

請求項14

前記励起光発生条件に基づいて、前記光音響画像に対して補正処理を施す請求項8から13のいずれか1項記載の画像取得方法。

技術分野

0001

本発明は、光源から被検体に向けて出射された励起光を受けることにより被検体内から発生した光音響波を検出して得られた信号に基づいて光音響画像を生成する光音響画像生成装置、および光音響画像生成装置における画像取得方法に関する。

背景技術

0002

近年、光音響効果を利用した非侵襲計測法が注目されている。この計測法は、ある適宜の波長(例えば、可視光近赤外光または中間赤外光の波長帯域)を有するパルス光を被検体に向けて出射し、被検体内の吸収物質がこのパルス光のエネルギーを吸収した結果生じる弾性波である光音響波を検出して、その吸収物質の濃度を定量的に計測するものである。被検体内の吸収物質とは、例えば血管や、血液中に含まれるグルコースおよびヘモグロビンなどである。また、このような光音響波を検出しその検出信号に基づいて光音響画像を生成する技術は、光音響イメージング(PAI:Photo Acoustic Imaging)あるいは光音響トモグラフィー(PAT:Photo Acoustic Tomography)と呼ばれている。

0003

例えば特許文献1および2には、光音響イメージングを行って光音響画像を生成する装置が示されている。この種の光音響画像生成装置は、いわゆる反射超音波画像も生成可能に構成されることが多い。

0004

反射超音波画像を生成する装置は一般に、被検体に向けて出射された音響波(多くは超音波)が被検体内で反射した反射音響波を検出して得られた信号に基づいて、被検体の内部の断層画像などを生成する。

0005

一方、光音響画像生成装置は一般に、被検体に向けてレーザ光などの励起光を出射し、この励起光を吸収した部位から発生した光音響波を検出して得られた信号に基づいて、被検体の内部組織などを示す光音響画像を生成する。

先行技術

0006

特開2016−47232号公報
特開2016−47077号公報

発明が解決しようとする課題

0007

上記のような光音響イメージングにおいて、光音響画像における視認可能深さを向上させるためには、(1)被検体内で発生させる光音響波のエネルギーを大きくする、(2)発生した光音響波を検出する超音波プローブ受信効率を向上させる、(3)画像のバックグラウンドノイズを低減させる、の3つの方法が考えられる。

0008

(1)の被検体内で発生させる光音響波のエネルギーを大きくするためには、被検体内に照射される励起光のエネルギーを大きくすることが考えられるが、光源のハードウェアとしての制約により、励起光の1パルスピークエネルギーを大きくするのは限度がある。また、(3)の画像のバックグラウンドノイズを低減させるためには、複数枚の光音響画像を利用して1枚の画像を構成すること、または、複数波の受信データを利用して1ラインの受信データを構成することが考えられるが、この場合には、フレームレートが低下するという問題がある。

0009

そのため、光音響画像における視認可能深さを向上させるためには、(2)の発生した光音響波を検出する超音波プローブの受信効率を向上させることが好ましい。

0010

この点について、特許文献1では、光音響波を発生させるための励起光のパルス幅を超音波プローブに応じて最適化することで、光音響波を超音波プローブにおいて効率よく受信できるようにすることが開示されている。しかし特許文献1の方法では、画像化に寄与しない周波数成分の音響波がまだ多く発生するなど、効率化が不十分である。

0011

また、特許文献2では、超音波プローブの受信周波数特性に応じて励起光のパルス幅およびパルス数を決定することで、光音響波を超音波プローブにおいて効率よく受信できるようにすることが開示されている。さらに特許文献2では、超音波プローブの受信周波数特性に応じて励起光のパルス幅およびパルス数を決定した後、パルス幅を一定にしたままパルスの繰り返し周期を変えることで分解能を向上させることができると記載されている。しかしながら、励起光のパルス幅を決定したのちにパルスの繰り返し周期を変えると、発生する光音響波の帯域が変わってしまい、超音波プローブの受信周波数特性と合わなくなり、超音波プローブの受信効率が低下するという問題がある。

0012

本発明は、上記事情に鑑み、光音響画像における視認可能深さを向上させた光音響画像生成装置、および光音響画像生成装置における画像取得方法を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0013

本発明の光音響画像生成装置は、光源から被検体に向けて出射された励起光を受けることにより被検体内から発生した光音響波を音響波検出手段により検出して得られた信号に基づいて光音響画像を生成する光音響画像生成部を備える光音響画像生成装置において、光源に対して、音響波検出手段の受信周波数特性に基づいて、光源において発生させる励起光のパルス幅と、複数のパルス数と、パルスの繰り返し周期とに基づいた励起光発生条件を調整する制御を行う制御部を備える。

0014

本発明の光音響画像生成装置において、制御部は、励起光発生条件を調整して、音響波検出手段において検出される光音響波の周波数特性と、音響波検出手段の受信周波数特性とを近づける制御を行うものとしてもよい。

0015

また、制御部は、被検体内において発生する光音響波の周波数特性が異なる複数の励起光発生条件を記憶し、記憶している複数の励起光発生条件の中から選択された励起光発生条件に基づいて光源を制御するものとしてもよい。

0016

この場合、制御部は、音響波検出手段の受信周波数特性が異なる種類毎に複数の励起光発生条件を記憶し、記憶している複数の励起光発生条件の中からユーザに選択された励起光発生条件に基づいて光源を制御するものとしてもよい。

0017

また、制御部は、光音響画像の画像深さに基づいて、励起光発生条件を調整するものとしてもよい。

0018

また、制御部は、光音響画像の焦点深さに基づいて、励起光発生条件を調整するものとしてもよい。

0019

また、光音響画像生成部は、励起光発生条件に基づいて、光音響画像に対して補正処理を施すものとしてもよい。

0020

本発明の画像取得方法は、光源から被検体に向けて出射された励起光を受けることにより被検体内から発生した光音響波を音響波検出手段により検出して得られた信号に基づいて光音響画像を生成する光音響画像生成部を備える光音響画像生成装置における画像取得方法であって、光源に対して、音響波検出手段の受信周波数特性に基づいて、光源において発生させる励起光のパルス幅と、複数のパルス数と、パルスの繰り返し周期とに基づいた励起光発生条件を調整する制御を行う。

0021

本発明の画像取得方法においては、励起光発生条件を調整して、音響波検出手段において検出される光音響波の周波数特性と、音響波検出手段の受信周波数特性とを近づける制御を行うようにしてもよい。

0022

また、被検体内において発生する光音響波の周波数特性が異なる複数の励起光発生条件を記憶し、記憶している複数の励起光発生条件の中から選択された励起光発生条件に基づいて光源を制御するようにしてもよい。

0023

この場合、音響波検出手段の受信周波数特性が異なる種類毎に複数の励起光発生条件を記憶し、記憶している複数の励起光発生条件の中からユーザに選択された励起光発生条件に基づいて光源を制御するようにしてもよい。

0024

また、光音響画像の画像深さに基づいて、励起光発生条件を調整するようにしてもよい。

0025

また、光音響画像の焦点深さに基づいて、励起光発生条件を調整するようにしてもよい。

0026

また、励起光発生条件に基づいて、光音響画像に対して補正処理を施すようにしてもよい。

発明の効果

0027

本発明の光音響画像生成装置および画像取得方法によれば、光源に対して、音響波検出手段の受信周波数特性に基づいて、光源において発生させる励起光のパルス幅と、複数のパルス数と、パルスの繰り返し周期とに基づいた励起光発生条件を調整する制御を行うようにしたので、音響波検出手段における光音響波の受信効率を向上させることができ、その結果、光音響画像における視認可能深さを向上させることができる。

図面の簡単な説明

0028

本発明の第1の実施形態の光音響画像生成装置の概略構成を示すブロック図
励起光の波形を示すグラフ
光音響波の波形を示すグラフ
光音響波のスペクトルを示すグラフ
光音響波のスペクトルを示すグラフ
励起光の波形を示すグラフ
光音響波のスペクトルを示すグラフ
励起光の波形を示すグラフ
光音響波のスペクトルを示すグラフ
励起光の波形を示すグラフ
光音響波のスペクトルを示すグラフ
励起光の波形を示すグラフ
光音響波のスペクトルを示すグラフ
励起光の波形を示すグラフ
光音響波のスペクトルを示すグラフ
光音響波のスペクトルを示すグラフ
光音響波のスペクトルを示すグラフ

実施例

0029

以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の光音響画像生成装置10の全体構成を示す概略図である。なお図1において、超音波プローブ(以下、単にプローブという)11の形状は概略的に示してある。本例の光音響画像生成装置10は、光音響波検出信号に基づいて光音響画像を生成する機能を有するものであり、図1に概略的に示すように、プローブ11、超音波ユニット12、レーザユニット13、画像表示部14、および入力部15などを備えている。以下、それらの構成要素について順次説明する。

0030

音響波検出手段としてのプローブ11は、例えば生体である被検体Mに向けて励起光および超音波を出射する機能と、被検体M内を伝搬する音響波Uを検出する機能とを有する。すなわちプローブ11は、被検体Mに対する超音波(音響波)の出射(送信)、および被検体Mで反射して戻って来た反射超音波(反射音響波)の検出(受信)を行うことができる。

0031

本明細書において「音響波」とは、超音波および光音響波を含む用語である。ここで、「超音波」とはプローブ11により送信された弾性波およびその反射波(反射超音波)を意味し、「光音響波」とは吸収体65が励起光を吸収することにより発する弾性波を意味する。また、プローブ11が発する音響波は超音波に限定されるものでは無く、被検対象測定条件などに応じて適切な周波数を選択してさえいれば、可聴周波数の音響波を用いてもよい。なお被検体M内の吸収体65としては、例えば血管や、血液中に含まれるグルコースおよびヘモグロビンなど、さらには金属部材などが挙げられる。

0032

プローブ11は一般に、セクタ走査対応のもの、リニア走査対応のもの、コンベックス走査対応のものなどが用意され、それらの中から適宜のものが撮像部位に応じて選択使用される。またプローブ11には、後述するレーザユニット13から発せられた励起光であるレーザ光Lを、光出射部40まで導光させる接続部としての光ファイバ60が接続されている。

0033

プローブ11は、音響波検出器である振動子アレイ20と、この振動子アレイ20を間に置いて、振動子アレイ20の両側に各々1つずつ配設された合計2つの光出射部40と、振動子アレイ20および2つの光出射部40などを内部に収容した筐体50とを備えている。

0034

本実施形態において振動子アレイ20は、超音波送信素子としても機能する。振動子アレイ20は、図示外の配線を介して、超音波の送信制御回路35および受信回路21などと接続されている。

0035

振動子アレイ20は、電気音響変換素子である音響波振動子超音波振動子)が複数、一次元方向に並設されてなるものである。音響波振動子は、例えば圧電セラミクスから構成された圧電素子である。また音響波振動子は、ポリフッ化ビニリデンPVDF)のような高分子フィルムから構成された圧電素子であってもよい。音響波振動子は、受信した音響波Uを電気信号に変換する機能を有している。なお、振動子アレイ20は音響レンズを含んでもよい。

0036

本実施形態における振動子アレイ20は、上述の通り、複数の音響波振動子が一次元に並設されてなるものであるが、複数の音響波振動子が二次元に並設されてなる振動子アレイが用いられてもよい。

0037

上記音響波振動子は、上述した通り超音波を送信する機能も有する。すなわち、この音響波振動子に交番電圧印加されると、音響波振動子は交番電圧の周波数に対応した周波数の超音波を発生させる。なお、超音波の送信と受信は互いに分離させてもよい。つまり、例えばプローブ11とは異なる位置から超音波の送信を行い、その送信された超音波に対する反射超音波をプローブ11で受信するようにしてもよい。

0038

光出射部40は、光ファイバ60によって導光されたレーザ光Lを被検体Mに向けて出射させる部分である。本実施形態において光出射部40は、光ファイバ60の先端部、つまり励起光の光源であるレーザユニット13から遠い方の端部によって構成されている。図1に示されるように、本実施形態では2つの光出射部40が、振動子アレイ20を間に置いて、振動子アレイ20の例えばエレベーション方向の両側に配置されている。このエレベーション方向とは、複数の音響波振動子が一次元に並設された場合、その並び方向に対して直角で、振動子アレイ20の検出面に平行な方向である。

0039

なお光出射部は、光ファイバ60の先端に光学的に結合させた導光板および拡散板から構成されてもよい。そのような導光板は、例えばアクリル板石英板から構成することができる。また拡散板としては、マイクロレンズ基板上にランダムに配置されているレンズ拡散板を使用することができる。また、例えば拡散微粒子が分散された石英板などを使用することができる。さらにレンズ拡散板としてはホログラフィカル拡散板を用いてもよいし、エンジニアリング拡散板を用いてもよい。

0040

光源としてのレーザユニット13は、例えばQスイッチアレキサンドライトレーザなどのフラッシュランプ励起Qスイッチ固体レーザを有し、励起光としてのレーザ光Lを発生させる。レーザユニット13は、超音波ユニット12の制御部30からのトリガ信号を受けてレーザ光Lを出力するように構成されている。

0041

レーザ光Lの波長は、計測の対象となる被検体M内の吸収体65の光吸収特性に応じて適宜選択される。例えば計測対象生体内のヘモグロビンである場合、つまり血管を撮像する場合、一般にその波長は、近赤外波長域に属する波長であることが好ましい。近赤外波長域とはおよそ700〜2500nm(ナノメートル)の波長域を意味する。しかし、レーザ光Lの波長は当然これに限られるものではない。またレーザ光Lは、単波長のものでもよいし、例えば750nm(ナノメートル)および800nm(ナノメートル)などの複数波長を含むものでもよい。レーザ光Lが複数の波長を含む場合、これらの波長の光は、同時に出射されてもよいし、交互に切り替えながら出射されてもよい。

0042

なおレーザユニット13は、上に述べたアレキサンドライトレーザの他、同様に近赤外波長域のレーザ光を出力可能なYAG(Yttrium Aluminum Garnet:イットリウムアルミニウムガーネット)−SHG(Second Harmonic Generation:第二次高調波発生)−OPO(Optical Parametric Osillation:光パラメトリック発振レーザ、あるいはTi−Sapphire(チタンサファイア)レーザなどを用いて構成することもできる。

0043

また、レーザユニット13は、LD(Laser Diode)またはLED(Light Emitting Diode)を用いて構成することもできる。本発明は光音響波の受信効率を向上させるものであるため、光源について、大出力である個体レーザの代わりに、より低出力であるLDまたはLEDとすることもできる。また、後述のように任意の波形の励起光を発生させるためには、一般的に個体レーザよりもLDまたはLEDの方が好適である。

0044

光ファイバ60は、レーザユニット13から出射されたレーザ光Lを、2つの光出射部40まで導く。光ファイバ60は特に限定されず、石英ファイバなどの公知のものを使用することができる。例えば1本の太い光ファイバが用いられてもよいし、あるいは複数の光ファイバが束ねられてなるバンドルファイバが用いられてもよい。一例としてバンドルファイバが用いられる場合、1つにまとめられたファイバ部分光入射端面から上記レーザ光Lが入射するようにバンドルファイバが配置され、そしてバンドルファイバの2つに分岐されたファイバ部分の各先端部が前述した通り光出射部40を構成する。

0045

超音波ユニット12は、受信回路21、受信メモリ22、画像生成部26、画像出力部27、制御部30、および送信制御回路35を有する。画像生成部26は、データ分離部23、光音響画像生成部24、および超音波画像生成部25から構成される。制御部30は、光源としてのレーザユニット13に対して、プローブ11の受信周波数特性に基づいて、レーザユニット13において発生させるレーザ光Lのパルス幅と、複数のパルス数と、パルスの繰り返し周期とに基づいた励起光発生条件を調整する制御を行うなどの機能を備える。超音波ユニット12は、典型的にはプロセッサメモリ、およびバスなどを有する。超音波ユニット12においては、光音響画像生成処理、超音波画像生成処理、およびレーザユニット13に対する制御処理などに関するプログラムが不図示のメモリに組み込まれている。プロセッサによって構成される制御部30によってそのプログラムが動作することで、各部の機能が実現する。すなわち、これらの各部は、プログラムが組み込まれたメモリとプロセッサにより構成されている。

0046

なお、超音波ユニット12のハードウェアの構成は特に限定されるものではなく、複数のIC(IntegratedCircuit)、プロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、およびメモリなどを適宜組み合わせることによって実現することができる。

0047

受信回路21は、プローブ11が出力する検出信号を受信し、受信した検出信号を受信メモリ22に格納する。受信回路21は、典型的には、低ノイズアンプ可変ゲインアンプローパスフィルタ、およびAD変換器(Analog to Digital Convertor)を含む。プローブ11の検出信号は、低ノイズアンプで増幅された後に、可変ゲインアンプで深度に応じたゲイン調整がなされ、ローパスフィルタで高周波成分がカットされた後にAD変換器でデジタル信号に変換され、受信メモリ22に格納される。受信回路21は、例えば1つのICで構成される。

0048

プローブ11は、光音響波の検出信号と反射超音波の検出信号とを出力し、受信メモリ22には、AD変換された光音響波および反射超音波の検出信号(サンプリングデータ)が格納される。データ分離部23は、受信メモリ22から光音響波の検出信号を読み出し、光音響画像生成部24に送信する。また、受信メモリ22から反射超音波の検出信号を読み出し、超音波画像生成部25に送信する。

0049

光音響画像生成部24は、プローブ11で検出された光音響波の検出信号に基づいて光音響画像を生成する。光音響画像の生成処理は、例えば位相整合加算などの画像再構成検波および対数変換などを含む。超音波画像生成部25は、プローブ11で検出された反射超音波の検出信号に基づいて超音波画像を生成する。超音波画像の生成処理も、位相整合加算などの画像再構成、検波および対数変換などを含む。画像出力部27は、光音響画像および/または超音波画像を、ディスプレイ装置などの画像表示部14に出力する。

0050

制御部30は、超音波ユニット12内の各部を制御する。制御部30は、光音響画像を取得する場合は、レーザユニット13に後述の励起光発生条件に基づいてトリガ信号を送信し、レーザユニット13からレーザ光Lを出射させる。また、レーザ光Lの出射に合わせて、受信回路21にサンプリングトリガ信号を送信し、光音響波のサンプリング開始タイミングなどを制御する。受信回路21によって受信されたサンプリングデータは、受信メモリ22に格納される。

0051

光音響画像生成部24は、データ分離部23を介して光音響波の検出信号のサンプリングデータを受信し、所定の検波周波数で検波して光音響画像を生成する。光音響画像生成部24が生成した光音響画像は、画像出力部27に入力される。

0052

また、制御部30は、超音波画像を取得する場合は、送信制御回路35に超音波送信を指示する旨の超音波送信トリガ信号を送信する。送信制御回路35は、超音波送信トリガ信号を受けると、プローブ11から超音波を送信させる。プローブ11は、超音波画像を取得する場合には、制御部30による制御によって、例えば圧電素子群受信領域一ラインずつずらしながら走査して反射超音波の検出を行う。制御部30は、超音波送信のタイミングに合わせて受信回路21にサンプリングトリガ信号を送信し、反射超音波のサンプリングを開始させる。受信回路21によって受信されたサンプリングデータは、受信メモリ22に格納される。

0053

超音波画像生成部25は、データ分離部23を介して超音波の検出信号のサンプリングデータを受信し、所定の検波周波数で検波して超音波画像を生成する。超音波画像生成部25が生成した超音波画像は、画像出力部27に入力される。

0054

ここで、本実施形態の光音響画像生成装置10における光音響画像の取得方法について詳細に説明する。光音響画像取得時において、制御部30は、レーザユニット13(光源)に対して、プローブ11(音響波検出手段)の受信周波数特性に基づいて、レーザユニット13において発生させるレーザ光L(励起光)のパルス幅と、複数のパルス数と、パルスの繰り返し周期とに基づいた励起光発生条件を調整する制御を行う。なお、ここでは周波数特性として中心周波数を考えるが、ピーク周波数など、他の周波数特性としてもよい。

0055

制御部30は、プローブ11(音響波検出手段)の受信周波数特性、すなわちプローブ11の感度における中心周波数に基づいて、励起光発生条件を調整する制御を行う。

0056

例えば、プローブ11の感度における中心周波数が6.5MHz(メガヘルツ)の場合を考える。この場合、被検体M内で発生させる光音響波の中心周波数が6.5MHz(メガヘルツ)付近になることが望ましい。図2は励起光の波形を示すグラフ、図3は光音響波の波形を示すグラフ、図4は光音響波のスペクトルを示すグラフであり、図2〜4に示すように、光音響波はレーザ光L(励起光)の波形における強度エッジにて発生すると考えることができるため、レーザ光Lのパルス数が1の場合には、レーザ光Lのパルス幅tLP=1/(2×6.5M)=77ns(ナノ秒)に設定すると、6.5MHzの中心周波数をもつ光音響波を発生させることができる。

0057

それに対し、同じく図2〜4に示すように、レーザ光Lのパルス数を2以上とし、レーザ光Lのパルス幅tLP=1/(2×6.5M)=77ns(ナノ秒)に、レーザ光Lのパルスの繰り返し周期tLR=1/6.5M=154ns(ナノ秒)に設定すると、6.5MHz(メガヘルツ)付近に中心周波数をもち、ピークスペクトル強度がパルス数1の場合より大きく、帯域幅がパルス数1の場合より狭い光音響波を発生させることができる。

0058

一般にプローブ11の受信周波数帯域は、中心周波数に対して70%〜100%の幅を持つ帯域であるため、中心周波数6.5MHz(メガヘルツ)のプローブで受信可能な音響波の周波数は3.2〜9.8MHz(メガヘルツ)程度と考えられる。レーザ光Lのパルス数が1の場合、図4に示すように、プローブ11で受信可能な周波数以外の光音響波が多く発生してしまっており、プローブ11における光音響波の受信効率が低い。一方、レーザ光Lのパルス数が2の場合、発生する光音響波の多くがプローブ11で受信可能な周波数となり、プローブ11における光音響波の受信効率が高い。

0059

ここで、分解能を向上させるためにパルスの繰り返し周期を短くする(デューティ比を高くする)ことを考える。図5は光音響波のスペクトルを示すグラフであり、図5に示すように、デューティ比を70%にするために、レーザ光Lのパルスの繰り返し周期tLR=110ns(ナノ秒)とすると、デューティ比が50%の場合(レーザ光Lのパルスの繰り返し周期tLR=154ns(ナノ秒))と比較して、光音響波のスペクトルが変わってしまう。そのため、プローブ11の受信周波数特性に応じてレーザ光Lのパルス幅およびパルス数を決定した後に、パルスの繰り返し周期(デューティ比)を変えるという特許文献2の方法では、プローブ11における光音響波の受信効率が低くなる。

0060

それに対し、本実施形態では、光音響波の中心周波数がプローブ11の感度における中心周波数に近づくよう、レーザ光L(励起光)のパルス幅と、複数のパルス数と、パルスの繰り返し周期とに基づいた励起光発生条件を調整する。

0061

例えば、図6は励起光の波形を示すグラフ、図7は光音響波のスペクトルを示すグラフであり、図6、7に示すように、レーザ光Lのパルス数を2に、レーザ光Lのパルス幅tLP=62ns(ナノ秒)に、レーザ光Lのパルスの繰り返し周期tLR=155ns(ナノ秒)に設定すると、レーザ光Lのパルス数を2に、レーザ光Lのパルス幅tLP=77ns(ナノ秒)に、レーザ光Lのパルスの繰り返し周期tLR=154ns(ナノ秒)に設定した場合とほぼ同様に、6.5MHz(メガヘルツ)付近に中心周波数をもつ光音響波を発生させることができる。

0062

レーザユニット13(光源)として、レーザーダイオード(LD)や発光ダイオード(LED)を用いた場合、レーザ光Lの発光時間と消費電力が比例するため、短い発光時間で、長い発光時間と同程度の強度の光音響波を発生させることができる方法は、低消費電力の点で望ましい。また、発光デバイス寿命は総発光時間に起因すると考えられるため、発光時間を短くすることにより長寿命化も期待できる。

0063

レーザ光Lを被検体Mに照射した時に発生する光音響波の中心周波数Fcは、レーザ光Lのパルス幅tLPと、レーザ光Lのパルスの繰り返し周期tLRの双方に依存して決まるため、厳密には個々に計算することが望ましいが、一般には繰り返し周期tLRの寄与のほうがより大きいため、第一次近似としてはFc≒1/tLRとしてもよい。

0064

また、tLP≠tLR/2とした場合は、発生する光音響波がより多くの周波数成分を含むことになるため、一般にtLP=tLR/2の場合よりも発生する光音響波の帯域幅が広くなる。この効果を利用して発生する光音響波の帯域幅の調整をすることもできる。

0065

上記の制御を行うことにより、プローブ11における光音響波の受信効率を高めることができる。

0066

なお、レーザ光Lのパルス数は2に限らず、3以上としてもよい。

0067

また、例えば、レーザ光Lのパルス数が増えた場合に、光音響画像中の物体位置が深い方向にずれるなど、励起光発生条件が変化することで、光音響画像中の物体位置が変化してしまう。そのため、光音響画像生成部24において、励起光発生条件に応じて、光音響画像中の物体位置を補正することが望ましい。

0068

また、被検体M内で発生させる光音響波の中心周波数とプローブ11の感度における中心周波数を必ずしも一致させる必要はない。例えば、画質などの要請からプローブ11の感度における周波数帯域内の任意の箇所に光音響波の中心周波数を設定してもよい。

0069

上記のような励起光発生条件のパターンは、超音波ユニット12内部の不図示の記憶部にあらかじめテーブルとして記憶されていて、プローブ11の周波数特性、観察対象、および/または光音響画像または光音響画像と合成する超音波画像の画像深さ(画像における最大深さ)や焦点深さ(観察対象の深さ)などに合わせて適宜自動であるいはユーザが任意に選択できるようにしておくことが望ましい。

0070

光音響波の周波数特性については、レーザ光Lのパルス波形(励起光発生条件)を設定し、レーザ光Lのパルス波形の疑似微分とみなすことができる光音響波を発生させ、発生した光音響波の波形を周波数解析(例えばフーリエ変換)することにより光音響波の周波数特性を取得するという流れで決めることができる。そのため、励起光発生条件の一部のパラメータを少しずつ変更しながら上記手順を繰り返し、所望の光音響波の周波数特性が得られる励起光発生条件を抽出することができる。

0071

一般に、あるレーザ光Lのパルス幅とパルスの繰り返し周期により発生する光音響波に対して、レーザ光Lのパルス幅が長くなった場合は、パルスの繰り返し周期を短くすることにより、元の光音響波に近い周波数特性を持つ光音響波を発生させることができる。逆に、あるレーザ光Lのパルス幅とパルスの繰り返し周期により発生する光音響波に対して、レーザ光Lのパルス幅が短くなった場合は、パルスの繰り返し周期を長くすることにより、元の光音響波に近い周波数特性を持つ光音響波を発生させることができる。

0072

例えば、図8は励起光の波形を示すグラフ、図9は光音響波のスペクトルを示すグラフであり、図8、9に示すように、レーザ光Lのパルス数を2としたとき、レーザ光Lのパルス幅tLP=77ns(ナノ秒)で、レーザ光Lのパルスの繰り返し周期tLR=154ns(ナノ秒)とすることで、6.5MHz(メガヘルツ)付近に中心周波数をもつ光音響波を発生させることができるが、レーザ光Lのパルス幅tLP=92ns(ナノ秒)で、レーザ光Lのパルスの繰り返し周期tLR=145ns(ナノ秒)とした場合、および、レーザ光Lのパルス幅tLP=62ns(ナノ秒)で、レーザ光Lのパルスの繰り返し周期tLR=160ns(ナノ秒)とした場合でも、6.5MHz(メガヘルツ)付近に中心周波数をもつ光音響波を発生させることができる。

0073

この方法を利用することにより、レーザユニット13(光源)の駆動中にパルス発光している時間の割合に制限のある場合(一般にレーザダイオードは0.1%が上限として制限があることが多い、また、レーザの安全の観点から、トータルの発光量を減らすことが要請される場合もある)や、パルス幅に制約があるとき(例えば回路などの制約がある場合、または、フラッシュランプ方式の光源である場合などレーザ光Lのパルス幅に所定の値しか選べないとき)においても、発生する光音響波の周波数特性を変化させることができる。

0074

例えば、光音響波のPRF(Pulse Repetition Frequency)が高く、1回の波形取得において駆動中にパルス発光している時間の割合を減らしたい場合は、レーザ光Lのパルス幅tLP=62ns(ナノ秒)およびレーザ光Lのパルスの繰り返し周期tLR=160ns(ナノ秒)とした励起光発生条件を選ぶことで、tLP=tLR/2の場合よりも駆動中にパルス発光している時間の割合を減らしながら、6.5MHz(メガヘルツ)付近に中心周波数をもつ光音響波を発生させることができる。また、レーザ光Lのパルス幅tLP=92ns(ナノ秒)という制約(tLP=tLR/2では中心周波数が5.4MHzとなってしまう)がある場合において、レーザ光Lのパルスの繰り返し周期tLR=145ns(ナノ秒)とすることで、6.5MHz(メガヘルツ)付近に中心周波数をもつ光音響波を発生させることができる。

0075

また、レーザユニット13(光源)として、レーザーダイオード(LD)や発光ダイオード(LED)を用いた場合、レーザ光Lの発光時間と消費電力が比例するため、より短い発光時間で長い発光時間と同程度の強度の光音響波を発生させることができる方法(例えば、6.5MHz(メガヘルツ)付近に中心周波数をもつ光音響波を発生させたい場合に、レーザ光Lのパルス幅tLP=62ns(ナノ秒)およびレーザ光Lのパルスの繰り返し周期tLR=160ns(ナノ秒)とした励起光発生条件を選択)は、低消費電力の点で望ましい。また、発光デバイスの寿命は総発光時間に起因すると考えられるため、発光時間を短くすることにより寿命化も期待できる。

0076

次に、本発明の第2の実施形態の光音響画像生成装置10について説明する。本実施形態の光音響画像生成装置10は、上記第1の実施形態の光音響画像生成装置10と比較して、制御部30におけるレーザユニット13(光源)の制御方法が異なるだけで、他の構成は同じであるため、同じ部分の説明は省略する。

0077

本実施形態において、制御部30は、光音響画像取得時に、レーザユニット13(光源)に対して、プローブ11(音響波検出手段)の受信周波数特性と観察対象の深さに基づいて、プローブ11直前での光音響波の周波数特性をプローブ11(音響波検出手段)の受信周波数特性に近づけるように、レーザユニット13において発生させるレーザ光L(励起光)のパルス幅と、複数のパルス数と、パルスの繰り返し周期とに基づいた励起光発生条件を調整する制御を行う。なお、ここでは周波数特性として中心周波数を考えるが、ピーク周波数など、他の周波数特性としてもよい。

0078

例えば、プローブ11の感度の中心周波数が6.5MHz(メガヘルツ)で、主要な観察対象の深さが4cm(センチメートル)の場合を考える。図10は励起光の波形を示すグラフ、図11は光音響波のスペクトルを示すグラフである。図10に示すように、上記第1の実施形態では、被検体M内で発生する光音響波の中心周波数が6.5MHz(メガヘルツ)となるような励起光発生条件(レーザ光L(励起光)のパルス幅tLP=77ns(ナノ秒)、レーザ光Lのパルスの繰り返し周期tLR=154ns(ナノ秒))を設定していたが、発生した光音響波は被検体M中で減衰する(特に高周波成分ほど多く減衰する)ため、図11に示すように、プローブ11直前での光音響波の中心周波数は6.5MHz(メガヘルツ)からより低い中心周波数に変化してしまう。

0079

そのため、本実施形態においては、被検体M中での減衰を考慮して、プローブ11直前での光音響波の中心周波数がプローブ11の感度における中心周波数に近づくよう、励起光発生条件を設定する。図12は励起光の波形を示すグラフ、図13は光音響波のスペクトルを示すグラフである。図12に示すように、例えば、レーザ光Lのパルス数を2とし、レーザ光Lのパルス幅tLP=62.5ns(ナノ秒)、レーザ光Lのパルスの繰り返し周期tLR=125ns(ナノ秒)とした場合、図13に示すように、プローブ11直前での光音響波の中心周波数を6.5MHz(メガヘルツ)とすることができる。これにより、上記第1の実施形態よりも、プローブ11における光音響波の受信効率を高めることができる。

0080

なお、プローブ11直前での光音響波の中心周波数とプローブ11の感度における中心周波数が近くなるような励起光発生条件のパターンについて、超音波ユニット12内部にあらかじめテーブルとしてプローブ11の種類毎に複数(例えば主要な観察対象が浅い場所に位置する場合用、中間の場所に位置する場合用、深い場所に位置する場合用など)記憶されていて、ユーザがそれらを選択できるようにしておくことが望ましい。

0081

このとき、光音響波の検波条件もそれぞれのモードに応じて最適化されていることが望ましい。また、光音響画像、または光音響画像と合成する超音波画像の画像深さ(画像における最大深さ)や焦点深さ(観察対象の深さ)に応じて、励起光発生条件が自動で切り替わるようにしてもよい。

0082

また、レーザ光Lのパルス数は2に限らず、3以上としてもよい。

0083

また、例えば、レーザ光Lのパルス数が増えた場合に、光音響画像中の物体位置が深い方向にずれるなど、励起光発生条件が変化することで、光音響画像中の物体位置が変化してしまう。そのため、光音響画像生成部24において、励起光発生条件に応じて、光音響画像中の物体位置を補正することが望ましい。

0084

また、プローブ11直前での光音響波の中心周波数とプローブ11の感度における中心周波数を必ずしも一致させる必要はない。例えば、画質などの要請からプローブ11の感度における周波数帯域内の任意の箇所に光音響波の中心周波数を設定してもよい。

0085

次に、本発明の第3の実施形態の光音響画像生成装置10について説明する。本実施形態の光音響画像生成装置10は、上記第1の実施形態の光音響画像生成装置10と比較して、制御部30におけるレーザユニット13(光源)の制御方法が異なるだけで、他の構成は同じであるため、同じ部分の説明は省略する。

0086

本実施形態において、制御部30は、光音響画像取得時に、レーザユニット13(光源)に対して、プローブ11(音響波検出手段)の受信周波数特性と観察対象の深さに基づいて、分解能優先または感度優先などの適切な受信特性となるように、レーザユニット13において発生させるレーザ光L(励起光)のパルス幅と、複数のパルス数と、パルスの繰り返し周期とに基づいた励起光発生条件について、被検体M中で発生させる光音響波の中心周波数が異なる複数の設定の中から最適な設定を選択する制御を行う。なお、ここでは周波数特性として中心周波数を考えるが、ピーク周波数など、他の周波数特性としてもよい。

0087

具体的には、被検体M内で発生した光音響波は被検体M中で減衰して(特に高周波成分ほど多く減衰する)プローブ11に達する。そのため、観察対象が深い位置にある場合は、単位長さ当たりの減衰率が小さい低周波数寄りの光音響波が発生するように励起光発生条件を調整し、浅い位置にある場合は減衰の影響が少ないため、分解能の良い高周波数寄りの光音響波が発生するように励起光発生条件を調整し、それぞれの深さでより望ましい光音響画像を得るようにしている。

0088

例えば、パルス数が3で、被検体M中で発生する光音響波の中心周波数がそれぞれ6.5MHz(メガヘルツ)と8MHz(メガヘルツ)の場合を考える。図14は励起光の波形を示すグラフ、図15は光音響波のスペクトルを示すグラフである。図14に示すように、被検体M内で発生する光音響波の中心周波数が6.5MHz(メガヘルツ)となるような励起光発生条件は、レーザ光L(励起光)のパルス幅tLP=77ns(ナノ秒)、レーザ光Lのパルスの繰り返し周期tLR=154ns(ナノ秒)であり、被検体M内で発生する光音響波の中心周波数が8MHz(メガヘルツ)となるような励起光発生条件は、レーザ光L(励起光)のパルス幅tLP=62.5ns(ナノ秒)、レーザ光Lのパルスの繰り返し周期tLR=125ns(ナノ秒)となる。また、これらの条件により発生する光音響波のスペクトルは図15に示すようになる。

0089

光音響波のスペクトルを示すグラフである図16に示すように、観察対象の深さが浅い場合(例えば1cm(センチメートル))、被検体M中での減衰の影響が少ないため、2種の光音響波間での強度の差は小さい。このような場合、分解能を重視して高周波の波形を選択すればよい。なお、高周波の光音響波の主成分は中心周波数6.5MHz(メガヘルツ)のプローブの受信可能周波数帯域(3.2〜9.8MHz(メガヘルツ)程度)に入っている。

0090

光音響波のスペクトルを示すグラフである図17に示すように、観察対象の深さが深い場合(例えば8cm(センチメートル))、被検体M中での減衰の影響が多いため、2種の光音響波間での強度の差は大きい。このような場合、感度を重視して低周波の波形を選択すればよい。なお、低周波の光音響波の主成分は中心周波数6.5MHz(メガヘルツ)のプローブの受信可能周波数帯域(3.2〜9.8MHz(メガヘルツ)程度)に入っている。

0091

このように、観察対象の深さに基づいて励起光発生条件を調整することで、観察対象の深さ毎に好適な光音響画像を取得することができる。

0092

なお、プローブ11直前での光音響波の中心周波数とプローブ11の感度における中心周波数が近くなるような励起光発生条件のパターンについて、超音波ユニット12内部にあらかじめテーブルとしてプローブ11の種類毎に複数(例えば主要な観察対象が浅い場所に位置する場合用、中間の場所に位置する場合用、深い場所に位置する場合用など)記憶されていて、ユーザがそれらを選択できるようにしておくことが望ましい。

0093

このとき、光音響波の検波条件もそれぞれのモードに応じて最適化されていることが望ましい。また、光音響画像、または光音響画像と合成する超音波画像の画像深さ(画像における最大深さ)や焦点深さ(観察対象の深さ)に応じて、励起光発生条件が自動で切り替わるようにしてもよい。

0094

また、レーザ光Lのパルス数は3に限らず、2以上としてもよい。

0095

また、例えば、レーザ光Lのパルス数が増えた場合に、光音響画像中の物体位置が深い方向にずれるなど、励起光発生条件が変化することで、光音響画像中の物体位置が変化してしまう。そのため、光音響画像生成部24において、励起光発生条件に応じて、光音響画像中の物体位置を補正することが望ましい。

0096

また、プローブ11直前での光音響波の中心周波数とプローブ11の感度における中心周波数を必ずしも一致させる必要はない。例えば、画質などの要請からプローブ11の感度における周波数帯域内の任意の箇所に光音響波の中心周波数を設定してもよい。

0097

以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明の光音響計測装置は、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施したものも、本発明の範囲に含まれる。

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