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技術 セラミックス回路基板及びその製造方法

出願人 デンカ株式会社
発明者 湯浅晃正原田祐作中村貴裕森田周平西村浩二
出願日 2018年5月29日 (2年8ヶ月経過) 出願番号 2019-521223
公開日 2020年3月26日 (10ヶ月経過) 公開番号 WO2018-221492
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード クラック率 Cuリッチ相 熱抵抗率 低融点金属ろう材 接合ろう材 Sn系ろう材 炭化物系セラミックス 無酸素銅板
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月26日)のものです。
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図面 (2)

課題

解決手段

セラミックス基板の少なくとも一方の主面に、接合ろう材を介して金属板接合されており、前記接合ろう材は金属成分として、Ag93.0〜99.4質量部、Cu0.1〜5.0質量部、Sn0.5〜2.0質量部の合計100質量部に対して、チタンジルコニウムハフニウムニオブから選択される少なくとも1種の活性金属を0.5〜4.0質量部含有し、セラミックス基板と金属板との間の接合ろう材層組織中のCuリッチ相の平均サイズが3.5μm以下であり、個数密度が0.015個/μm2以上であることを特徴とするセラミックス回路基板とする。接合温度855〜900℃、保持時間10〜60分で接合することを含むセラミックス回路基板の製造方法とする。

概要

背景

エレベーター、車両、ハイブリッドカー等といったパワーモジュール用途には、アルミナ、ベリリア窒化ケイ素窒化アルミニウム等のセラミックス基板の表面に、金属回路板ろう材接合し、更に金属回路板の所定の位置に半導体素子を搭載したセラミックス回路基板が用いられる。

近年では、半導体素子の高出力化高集積化に伴い、半導体素子からの発熱量は増加の一途をたどっている。この発熱を効率よく放散させるため、高絶縁性高熱伝導性を有する窒化アルミニウム焼結体窒化ケイ素焼結体のセラミックス基板が使用されている。

しかし、セラミックス基板と金属板熱膨張率が大きく異なるため、繰り返しの冷熱サイクル負荷によりセラミックス基板と金属板の接合界面に熱膨張率差に起因する熱応力が発生する。特に、接合部付近セラミックス基板側圧縮引張り残留応力が作用することで、セラミックス基板にクラックが発生し、接合不良又は熱抵抗不良を招き、電子機器としての動作信頼性が低下してしまう等の問題を有する。

そこで、特許文献1、2、3には、In、Zn、Cd、SnをAg−Cu系ろう材に添加し、接合温度を低下させることにより熱応力の発生を低減し、接合後の残留応力を低減することで、セラミックス回路基板の信頼性を高める方法が提案されている。

概要

耐熱サイクル特性に優れたセラミックス回路基板を提供する。セラミックス基板の少なくとも一方の主面に、接合ろう材を介して金属板が接合されており、前記接合ろう材は金属成分として、Ag93.0〜99.4質量部、Cu0.1〜5.0質量部、Sn0.5〜2.0質量部の合計100質量部に対して、チタンジルコニウムハフニウムニオブから選択される少なくとも1種の活性金属を0.5〜4.0質量部含有し、セラミックス基板と金属板との間の接合ろう材層組織中のCuリッチ相の平均サイズが3.5μm以下であり、個数密度が0.015個/μm2以上であることを特徴とするセラミックス回路基板とする。接合温度855〜900℃、保持時間10〜60分で接合することを含むセラミックス回路基板の製造方法とする。

目的

効果

実績

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請求項1

セラミックス基板の少なくとも一方の主面に、接合ろう材を介して金属板接合されており、前記接合ろう材は金属成分として、Ag93.0〜99.4質量部、Cu0.1〜5.0質量部、Sn0.5〜2.0質量部の合計100質量部に対して、チタンジルコニウムハフニウムニオブから選択される少なくとも1種の活性金属を0.5〜4.0質量部含有し、セラミックス基板と金属板との間の接合ろう材層組織中のCuリッチ相の平均サイズが3.5μm以下であり、個数密度が0.015個/μm2以上であることを特徴とするセラミックス回路基板

請求項2

接合温度855〜900℃、保持時間10〜60分で接合することを含む、請求項1記載のセラミックス回路基板の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、セラミックス回路基板とその製造方法に関する。

背景技術

0002

エレベーター、車両、ハイブリッドカー等といったパワーモジュール用途には、アルミナ、ベリリア窒化ケイ素窒化アルミニウム等のセラミックス基板の表面に、金属回路板ろう材接合し、更に金属回路板の所定の位置に半導体素子を搭載したセラミックス回路基板が用いられる。

0003

近年では、半導体素子の高出力化高集積化に伴い、半導体素子からの発熱量は増加の一途をたどっている。この発熱を効率よく放散させるため、高絶縁性高熱伝導性を有する窒化アルミニウム焼結体窒化ケイ素焼結体のセラミックス基板が使用されている。

0004

しかし、セラミックス基板と金属板熱膨張率が大きく異なるため、繰り返しの冷熱サイクル負荷によりセラミックス基板と金属板の接合界面に熱膨張率差に起因する熱応力が発生する。特に、接合部付近セラミックス基板側圧縮引張り残留応力が作用することで、セラミックス基板にクラックが発生し、接合不良又は熱抵抗不良を招き、電子機器としての動作信頼性が低下してしまう等の問題を有する。

0005

そこで、特許文献1、2、3には、In、Zn、Cd、SnをAg−Cu系ろう材に添加し、接合温度を低下させることにより熱応力の発生を低減し、接合後の残留応力を低減することで、セラミックス回路基板の信頼性を高める方法が提案されている。

先行技術

0006

特開平9—283656号公報
特開2014−118310号公報
特開2015−65313号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかし、従来技術においては、より残留応力を低減させるために、Ag−Cuろう材に5%以上の低融点金属を配合することにより、ろう材層の融点が低下し、Ag−Cu—低融点金属系組織を形成する時間が長くなり、不均一なAg−Cu—低融点金属ろう材層組織になる。その結果、耐熱サイクルテストにおいて、セラミックス回路基板に発生する熱応力を緩和する効果が低下し、セラミックス回路基板の信頼性を低下させるという問題がある。本発明の課題は、信頼性の高いセラミックス回路基板を提供することである。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するため本発明者は、セラミックス基板と金属回路板とを接合するろう材に含有させる元素の量を種々変えてセラミックス回路基板を調整し、ろう材に含有させる元素の量がセラミックス回路基板の耐熱サイクル特性に及ぼす影響を比較検討した。その結果、Ag—Cu—Snろう材層組織のCuリッチ相の平均サイズを小さくすることおよびCuリッチ相の個数密度を増加させることで、セラミックス回路基板の耐熱サイクル特性が向上することが判明した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。

0009

即ち、本発明は、セラミックス回路基板の少なくとも一方の主面と金属板がAg−Cu−Snろう材を介して接合されたセラミックス回路基板の断面の接合界面のSEMによる反射電子像の3000倍の倍率視野において、接合界面に連続的に形成された前記Ag−Cu—Snろう材層組織中のCuリッチ相の平均サイズが3.5μm以下であり、Cuリッチ相の個数密度が0.015個/μm2以上であることを特徴とするセラミックス回路基板である。
言い換えると、本発明は、セラミックス基板の少なくとも一方の主面に、接合ろう材を介して金属板が接合されており、前記接合ろう材は金属成分として、Ag93.0〜99.4質量部、Cu0.1〜5.0質量部、Sn0.5〜2.0質量部の合計100質量部に対して、チタンジルコニウムハフニウムニオブから選択される少なくとも1種の活性金属を0.5〜4.0質量部含有し、セラミックス基板と金属板との間の接合ろう材層組織中のCuリッチ相の平均サイズが3.5μm以下であり、個数密度が0.015個/μm2以上であることを特徴とするセラミックス回路基板である。

発明の効果

0010

本発明によれば、信頼性の高いセラミックス回路基板が提供される。より詳細には、1.0%以下の接合ボイド率を有し、更に、−55℃から150℃のヒートサイクル試験2000サイクルにおいてクラック率1.0%未満のセラミックス回路基板が提供される。

図面の簡単な説明

0011

Cuリッチ相の平均サイズが3.0μmであり、Cuリッチ相の個数密度が0.016個/μm2であるAg−Cu—Snろう材層組織のセラミックス回路基板の一例

0012

[セラミックス回路基板]
本発明のセラミックス回路基板は、セラミックス基板の少なくとも一方の主面に、接合ろう材を介して金属板が接合されており、前記接合ろう材は金属成分として、Ag93.0〜99.4質量部、Cu0.1〜5.0質量部、Sn0.5〜2.0質量部の合計100質量部に対して、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブから選択される少なくとも1種の活性金属を0.5〜4.0質量部含有し、セラミックス基板と金属板との間の接合ろう材層組織中のCuリッチ相の平均サイズが3.5μm以下であり、個数密度が0.015個/μm2以上であることを特徴とするセラミックス回路基板である。
本発明のセラミックス回路基板に使用されるセラミックス基板としては、特に限定されるものではなく、窒化珪素、窒化アルミニウムなどの窒化物系セラミックス酸化アルミニウム酸化ジルコニウムなどの酸化物系セラミックス炭化ケイ素等の炭化物系セラミックス、ほう化ランタン等のほう化物セラミックス等を使用できる。但し、金属板を活性金属法でセラミックス基板に接合するため、窒化アルミニウム、窒化珪素素等の非酸化物系セラミックスが好適であり、更に、優れた機械強度破壊靱性の観点より、窒化珪素基板が好ましい。

0013

本発明の一実施形態において、セラミックス基板の厚みは特に限定されないが、0.1〜3.0mm程度のものが一般的であり、特に、回路基板全体熱抵抗率低減を考慮すると、2.0mm以下が好ましく、より好ましくは1.2mm以下である。

0014

本発明の一実施形態において、金属板はセラミックス基板の両主面又は一方の主面に接合され、金属板に使用する金属は、銅、もしくは銅合金が好ましい。

0015

本発明の一実施形態において、金属板の厚みは特に限定されないが、0.1〜1.5mmのものが一般的であり、特に、放熱性の観点から、0.3mm以上が好ましく、より好ましくは0.5mm以上である。

0016

本発明者は、セラミックス回路基板における優れた耐熱サイクル特性を達成するために鋭意検討を行ったところ、Ag—Cu—Snろう材層組織のCuリッチ相の平均サイズを小さくすること及びCuリッチ相の個数密度を増加させることで、セラミックス回路基板の耐熱サイクル特性が向上することを見出した。さらに、ろう材の主成分であるAg粉末の配合量を高め、Cu、Snなどの元素の添加量を少なくすることでAg−Cu—Snろう材層組織のCuリッチ相の平均サイズが小さくなること及びCuリッチ相の個数密度が増加することを見出だし、微細且つ均一なCuリッチ相を有するAg−Cu—Snろう材層組織を形成できることが判明した。

0017

本実施形態において、セラミックス回路基板の断面を走査型電子顕微鏡で反射電子像を観察した場合に、Ag−Cu−Snろう材層組織中に組成を反映して黒色で観察される相をCuリッチ相として定義した。また、観察されたCuリッチ相の重心直径を測定し、その平均値をCuリッチ相の平均サイズと定義した。

0018

また、本実施形態において、上記のAg−Cu—Snろう材層組織の微細さ及び均一さの程度を表す指標として、セラミックス回路基板の任意の断面におけるAg−Cu—Snろう材層中のCuリッチ相の個数をAg−Cu—Snろう材層組織の面積で除した値をCuリッチ相の個数密度として定義した。

0019

本発明のセラミックス回路基板のAg−Cu—Snろう材層組織中のCuリッチ相の平均サイズは3.5μm以下が好ましく、3.0μm以下がより好ましく、2.8μm以下がさらに好ましい。本発明のセラミックス回路基板のAg−Cu—Snろう材層組織中のCuリッチ相の個数密度は0.015個/μm2以上であることが好ましく、0.018個/μm2以上であることがより好ましく、0.025個/μm2以上であることがさらに好ましい。Cuリッチ相の平均サイズを3.5μm以下、及びCuリッチ相の個数密度を0.015個/μm2以下とすることで、Ag−Cu—Snろう材層組織が不均一になり、耐熱サイクル特性評価において、セラミックス回路基板に発生する熱応力を緩和する効果が低下し、セラミックス回路基板の耐熱サイクル特性が低下するのを抑制することができる。
また、本発明の一実施形態において、セラミックス回路基板の接合ボイド率は、1.0%以下が好ましく、0.8%以下がより好ましく、0.5%以下がさらに好ましい。
さらに、本発明の一実施形態のセラミックス回路基板の、−55℃から150℃のヒートサイクル試験2000サイクルにおけるクラック率は1.0%未満であることが好ましく、0.8%以下であることがより好ましく、0.5%以下であることがさらに好ましい。

0020

本発明の一実施形態において、ろう材は、ろう材層中にチタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブから選択される少なくとも一種の活性金属を含有するAg−Cu−Sn系ろう材で構成される。Ag−Cu—Snろう材層組織におけるCuリッチ相の形成を、金属板からろう材へ銅の溶け込みを主にして制御することで、微細且つ均一なAg−Cu—Snろう材層組織を作ることができる。Ag−Cu−Sn系ろう材の配合比は、微細なCuリッチ相を形成しやすい配合比に設定することが望ましく、特に金属板からの銅の溶け込みを考慮した配合(Ag粉末とCu粉末Sn粉末の合計100質量部において、Ag粉末が93.0〜99.4質量部、Cu粉末が0.1〜5.0質量部、Sn粉末が0.5〜2.0質量部)であることが好ましい。

0021

前記Ag粉末としては、比表面積0.1〜0.5m2/gのAg粉末を使用するとよい。0.5m2/gより比表面積の大きいAg粉末を使用すると凝集しやすかったり、酸素濃度が高かったりして、接合不良につながる可能性がある。また、0.1m2/g以上の比表面積を有するAg粉末を使用することで、Ag−Cu—Snろう材層組織が不均一になり、セラミックス回路基板の信頼性が低下するのを抑制することができる。また、比表面積の測定はガス吸着法を用いることで、測定することができる。

0022

本発明の一実施形態において、ろう材粉末中に含有するCu粉末は、Ag−Cu−Sn系ろう材の融解性を向上するための成分であり、それらの配合量は0.1〜5.0質量部が好ましい。Cu粉末の配合量を0.1質量部以上とすることで、ろう材の融解性が低下し、接合不良につながる可能性が抑制される。また、Cu粉末の配合量を5.0質量部以下とすることで、Ag−Cu−Snろう材層組織中のCuリッチ相の平均サイズが大きくなり、耐熱サイクル評価において、セラミックス回路基板に発生する熱応力を緩和する効果が低下し、セラミックス回路基板の信頼性が低下するのを抑制することができる。

0023

本発明の一実施形態において、ろう材粉末中に含有するSn粉末は、セラミックス基板に対するろう材の接触角を小さくし、ろう材の濡れ性を改善するための成分であり、それらの配合量は0.5〜2.0質量部が好ましい。Sn粉末の配合量を0.5質量部以上とすることで、セラミックス基板との濡れ性が低下し、接合不良につながる可能性が抑制される。Sn粉末の配合量を2.0質量部以下とすることで、Ag−Cu−Snろう材層組織中のCuリッチ相の平均サイズが大きくなり、耐熱サイクル評価において、セラミックス回路基板に発生する熱応力を緩和する効果が低下し、セラミックス回路基板の信頼性が低下するのを抑制することができる。

0024

本発明の一実施形態において、ろう材中に含有される活性金属は、Ag粉末とCu粉末及びSn粉末の合計100質量部に対して、0.5〜4.0質量部が好ましい。活性金属の含有量を0.5質量部以上とすることで、セラミックス基板とろう材の濡れ性が良好でなく、接合不良が発生し易くなるのを抑制することができる。一方、活性金属の含有量を4.0質量部以下とすることで、低融点金属と接合界面に脆弱合金層を形成し、耐熱サイクル性が低下するのを抑制することができる。なお、活性金属は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブなどの金属及びこれらの水素化物から選択できるが、これらの中でもチタン、水素化チタンが好適である。

0025

本発明の一実施形態において、ろう材の厚みは、乾燥基準で5〜40μm が好ましい。ろう材厚みを5μm以上とすることで、液相の形成が不十分になり、接合ボイドが多く生じるのを抑制でき、一方、40μm以下とすることで、接合層を除去する時間が長くなり生産性が低下するのを抑制することができる。塗布方法は特に限定されず、基板表面に均一に塗布できるスクリーン印刷法ロールコーター法等の公知の塗布方法を採用することができる。

0026

[セラミックス回路基板の製造方法]
本発明のセラミックス回路基板の製造方法は、接合温度855〜900℃、保持時間10〜60分で接合することを含む。本発明の一実施形態において、セラミックス基板と金属板の接合は、真空中にて855℃〜900℃の温度且つ10〜60分の時間で接合することが好ましい。接合温度を855℃以上且つ保持時間を10分以上とすることで、金属板からのCuの溶け込みが不足し、セラミックス基板と金属板の接合性が低下するのを抑制することができる。一方、接合温度を900℃以下且つ保持時間を60分以下とすることで、接合時の熱膨張率差に由来する熱ストレスが増加し、セラミックス回路基板の信頼性が低下するのを抑制することができる。

0027

本発明の一実施形態において、回路基板回路パターンを形成するため、金属板にエッチングレジストを塗布してエッチングする。エッチングレジストに関して特に制限はなく、例えば、一般に使用されている紫外線硬化型熱硬化型のものが使用できる。エッチングレジストの塗布方法に関しては特に制限はなく、例えばスクリーン印刷法等の公知の塗布方法が採用できる。

0028

本発明の一実施形態において、回路パターンを形成するために金属板のエッチング処理を行う。エッチング液に関しても特に制限はなく、一般に使用されている塩化第二鉄溶液塩化第二銅溶液、硫酸過酸化水素水等が使用できるが、好ましいものとして、塩化第二鉄溶液や塩化第二銅溶液が挙げられる。エッチングによって不要な金属部分を除去した窒化物セラミックス回路基板には、塗布したろう材、その合金層、窒化物層等が残っており、ハロゲン化アンモニウム水溶液、硫酸、硝酸等の無機酸、過酸化水素水を含む溶液を用いて、それらを除去するのが一般的である。回路形成後エッチングレジストの剥離を行うが、剥離方法は特に限定されずアルカリ水溶液に浸漬させる方法などが一般的である。

0029

以下、実施例により本発明を詳細に説明する。しかし、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
厚み0.32mmの窒化珪素基板に、Ag粉末(福田金属箔粉工業(株)製:Ag−HWQ 2.5μm)99.0質量部、Cu粉末(福田金属箔粉工業(株)製:Cu−HWQ 3μm)0.5質量部、Sn粉末(福田金属箔粉工業(株)製:Sn−HPN 3μm)0.5質量部の合計100質量部に対して、水素化チタン粉末(トーホーテック(株)製:TCH−100)を3.5質量部含む活性金属ろう材を塗布量8mg/cm2となるようにスクリーン印刷法で塗布した。その後、窒化ケイ素基板の一方の面に回路形成用金属板を、他方の面に放熱板形成用金属板(いずれも厚さ0.8mm、純度99.60%のC1020無酸素銅板)を重ね、890℃且つ20分の条件で接合した。接合した銅板にエッチングレジストを印刷し、塩化第二銅溶液でエッチングして回路パターンを形成した。さらにフッ化アンモニウム過酸化水素溶液でろう材層、窒化物層を除去した。

0030

<接合ボイド率>
超音波探傷装置((株)日立パワーソリューション製:ES5000)で観察されるセラミックス回路基板の接合ボイド率は、接合ボイドの面積を計測し、銅回路パターンの面積で除して算出した。

0031

<Ag−Cu—Snろう材層組織中のCuリッチ相の観察>
Ag−Cu—Snろう材層組織中のCuリッチ相は、走査型電子顕微鏡(日本電子SM−6380)を用いて、セラミックス回路基板の断面の接合界面の任意の位置において反射電子像により、縦60μm×横80μmの視野を、3000倍の倍率で3視野分観察することで評価した。この方法により、粒径0.1μm以上のCuリッチ相が観察できる。観察倍率を、高倍率にしすぎると視野が狭くなり充分な数のCuリッチ相が観察できなくなり、逆に低倍率にしすぎると1μm未満のCuリッチ相を観察できなくなるため、3000倍とした。

0032

<Ag−Cu—Snろう材層組織中のCuリッチ相の評価>
前述の方法で得られたSEM像解析して測定した。画像解析のためのソフトは、MediaCybernetics社製画像処理ソフトImage−Pro Plusを使用した。本発明のAg−Cu—Snろう材層組織中のCuリッチ相は、粒径が0.3μmから数μmまでさまざまであり、走査型電子顕微鏡で観察可能な粒径0.1μm以上のCuリッチ相を対象として、解析を行った。Cuリッチ相の平均サイズは、3視野分観察し、観察された全てのCuリッチ相の重心直径を測定し、その平均値とした。また、Cuリッチ相の個数密度については、画像解析ソフトImage−pro plusを用いてAg−Cu—Snろう材層組織の面積を計測し、以下の式(I)にてCuリッチ相の個数密度を求めた。
Cuリッチ相の個数密度(個/μm2)=Cuリッチ相の個数/Ag−Cu—Snろう材層組織の面積・・・(I)

0033

耐ヒートサイクル性の評価>
作製したセラミックス回路基板を−55℃にて15分、25℃にて15分、150℃にて15分、25℃にて15分を1サイクルとする耐ヒートサイクル試験にて、2000サイクル繰り返し試験を行った後、塩化鉄及びフッ化アンモニウム/過酸化水素エッチングで金属板及びろう材層を剥離し、セラミックス基板の表面に発生した水平クラック面積をスキャナーにより600dpi×600dpiの解像度で取り込み、画像解析ソフトGIMP2(閾値140)にて二値化し算出した後、水平クラック面積を算出し、銅回路パターン面積で除して、水平クラック率を求めた。

0034

[実施例2〜12]
表1に示す条件としたこと以外は、実施例1と同様に行った。

0035

[比較例1]
接合に使用するろう材に、Cu粉末及びSn粉末をしないこと以外、実施例1と同様にしてセラミックス回路基板を得た。

0036

[比較例2〜6]
表1に示す条件としたこと以外は、実施例1と同様に行った。

0037

実施例

0038

窒化珪素基板に金属板を接合する際に、Ag粉末93.0〜99.4質量部とCu粉末0.1〜5.0質量部及びSn粉末0.5〜2.0質量部の合計100質量部に対して、水素化チタンを0.5〜4.0質量部配合し、855〜900℃の温度且つ10〜60分の保持時間で接合することで、耐熱サイクル評価で水平クラック率1.0%以下のセラミックス回路基板が得られた。

0039

1セラミックス基板
2金属板
3 Ag−Cu—Snろう材層組織
4Cuリッチ相
5接合界面

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