図面 (/)

技術 捺染剤、インクジェット記録用捺染剤、印刷物及び製造方法

出願人 DIC株式会社
発明者 波多朝仁杉浦顕一橋本賢志
出願日 2018年4月26日 (1年5ヶ月経過) 出願番号 2019-507871
公開日 2019年8月8日 (2ヶ月経過) 公開番号 WO2018-207636
状態 拒絶査定
技術分野 インキ、鉛筆の芯、クレヨン インクジェット記録方法及びその記録媒体
主要キーワード 低温地域 乾式摩擦 プレクーリング ミキサー容器 通常タイプ 混入異物 表面寿命 チューブリアクター
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年8月8日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題・解決手段

本発明が解決しようとする課題は、高速または連続的に行われる印刷場面においても、インク吐出定性に優れることから、経時的な印刷不良の増加を抑制でき、その結果、印刷物生産効率飛躍的に向上可能な捺染剤を提供することである。本発明は、最大泡圧法で測定された表面寿命20m秒における動的表面張力が38mN/m以上60mN/m以下であり、かつ、ウィルルミー法で測定された静的表面張力が32mN/m以上42mN/m以下であることを特徴とする捺染剤に関するものである。

概要

背景

織布、不織布、編布等の布帛に、文字、絵、図柄などの画像を印刷する際、捺染剤を使用できることが知られている。

前記捺染剤としては、一般に、顔料高濃度で含有する水性顔料分散体を、必要に応じて水で希釈し、バインダー樹脂やその他添加剤を混合して得られたものが知られており、例えばポリウレタン樹脂をバインダー樹脂とした、布帛への印刷に使用するインクジェット記録用捺染インクが知られている(例えば特許文献1参照。)。

一方、前記捺染剤の被記録媒体への印刷方法としては、前記したとおりインクジェット記録装置を用いた方法が知られている。インクジェット記録装置を用いた印刷法は、印刷する絵や図柄ごと製版が不要で、また、小ロット印刷におけるコスト削減や納期短縮等の利点を有することから、高速かつ連続的に印刷を行うことが可能な印刷方法として、幅広い技術分野での適用が検討されている。

しかし、産業界からは、解像度がおよそ300dpi以上の高鮮明性印刷物が求められているなかで、従来の捺染剤とインクジェット記録装置等とを用いて前記したような高鮮明な印刷物を得ようとした場合に、インクジェットヘッドから吐出されるインクの吐出方向が不安定となり、印刷不良等の問題を引き起こす場合があった。とりわけ、前記インクジェット記録装置が備えるインクジェットヘッドとして、駆動周波数が20kHz以上のヘッドを用いた場合には、インクジェットヘッドから吐出されるインクの吐出方向が著しく不安定となり、印刷物の印刷不良等の問題を引き起こしやすい場合があった。

概要

本発明が解決しようとする課題は、高速または連続的に行われる印刷場面においても、インクの吐出安定性に優れることから、経時的な印刷不良の増加を抑制でき、その結果、印刷物の生産効率飛躍的に向上可能な捺染剤を提供することである。本発明は、最大泡圧法で測定された表面寿命20m秒における動的表面張力が38mN/m以上60mN/m以下であり、かつ、ウィルルミー法で測定された静的表面張力が32mN/m以上42mN/m以下であることを特徴とする捺染剤に関するものである。

目的

本発明が解決しようとする課題は、高速または連続的に行われる印刷場面においても、インクの吐出安定性に優れることから、経時的な印刷不良の増加を抑制でき、その結果、印刷物の生産効率を飛躍的に向上可能な捺染剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

最大泡圧法で測定された表面寿命20m秒における動的表面張力が38mN/m以上60mN/m以下であり、かつ、ウィルルミー法で測定された静的表面張力が32mN/m以上42mN/m以下であることを特徴とする捺染剤

請求項2

最大泡圧法で測定された表面寿命1000m秒における動的表面張力が33mN/m以上48mN/m以下である請求項1に記載の捺染剤。

請求項3

前記表面寿命20m秒における動的表面張力と前記表面寿命1000m秒における動的表面張力の差が15mN/m未満である請求項2に記載の捺染剤。

請求項4

前記捺染剤が界面活性剤を含有し、前記界面活性剤が前記捺染剤の全量に対して0.1質量%以上2.5質量%以下の範囲で含まれる請求項1〜3のいずれか1項に記載の捺染剤。

請求項5

前記界面活性剤がアセチレングリコール系界面活性剤またはシリコーン系界面活性剤である請求項4に記載の捺染剤。

請求項6

前記捺染剤がさらにバインダーを含有するものであって、前記バインダーが0℃以下のガラス転移温度を有する樹脂である請求項1〜5のいずれか1項に記載の捺染剤。

請求項7

前記捺染剤が着色剤分散樹脂とを含有するものであって、前記分散樹脂がウレタン樹脂またはアクリル樹脂である請求項6に記載の捺染剤。

請求項8

前記分散樹脂と前記バインダーとの質量割合[分散樹脂/バインダー]が0.06〜1の範囲である請求項6または7に記載の捺染剤。

請求項9

請求項1〜8のいずれか1項に記載の捺染剤からなるインクジェット記録用捺染剤。

請求項10

請求項1〜9のいずれか1項に記載の捺染剤が布帛印刷された印刷物

技術分野

0001

本発明は、例えば布帛への印刷使用可能な捺染剤に関するものである。

背景技術

0002

織布、不織布、編布等の布帛に、文字、絵、図柄などの画像を印刷する際、捺染剤を使用できることが知られている。

0003

前記捺染剤としては、一般に、顔料高濃度で含有する水性顔料分散体を、必要に応じて水で希釈し、バインダー樹脂やその他添加剤を混合して得られたものが知られており、例えばポリウレタン樹脂をバインダー樹脂とした、布帛への印刷に使用するインクジェット記録用捺染インクが知られている(例えば特許文献1参照。)。

0004

一方、前記捺染剤の被記録媒体への印刷方法としては、前記したとおりインクジェット記録装置を用いた方法が知られている。インクジェット記録装置を用いた印刷法は、印刷する絵や図柄ごと製版が不要で、また、小ロット印刷におけるコスト削減や納期短縮等の利点を有することから、高速かつ連続的に印刷を行うことが可能な印刷方法として、幅広い技術分野での適用が検討されている。

0005

しかし、産業界からは、解像度がおよそ300dpi以上の高鮮明性印刷物が求められているなかで、従来の捺染剤とインクジェット記録装置等とを用いて前記したような高鮮明な印刷物を得ようとした場合に、インクジェットヘッドから吐出されるインクの吐出方向が不安定となり、印刷不良等の問題を引き起こす場合があった。とりわけ、前記インクジェット記録装置が備えるインクジェットヘッドとして、駆動周波数が20kHz以上のヘッドを用いた場合には、インクジェットヘッドから吐出されるインクの吐出方向が著しく不安定となり、印刷物の印刷不良等の問題を引き起こしやすい場合があった。

先行技術

0006

特開2016−199643号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明が解決しようとする課題は、高速または連続的に行われる印刷場面においても、インクの吐出安定性に優れることから、経時的な印刷不良の増加を抑制でき、その結果、印刷物の生産効率飛躍的に向上可能な捺染剤を提供することである。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、最大泡圧法で測定された表面寿命20m秒における動的表面張力が38mN/m以上60mN/m以下であり、かつ、ウィルルミー法で測定された静的表面張力が32mN/m以上42mN/m以下であることを特徴とする捺染剤に関するものである。

発明の効果

0009

本発明の捺染剤であれば、高速または連続的に行われる印刷場面であっても、インクの吐出安定性に優れることから、経時的な印刷不良の増加を抑制でき、その結果、印刷物の生産効率を飛躍的に向上することが可能となる。

図面の簡単な説明

0010

本発明で使用するマイクロリアクターの模式図である。

0011

本発明の捺染剤は、最大泡圧法で測定された表面寿命20m秒における動的表面張力が38mN/m以上60mN/m以下であり、かつ、ウィルヘルミー法で測定された静的表面張力が32mN/m以上42mN/m以下であることを特徴とする。

0012

前記動的表面張力が38mN/m以上60mN/m以下である捺染剤は、インクジェットヘッドのピエゾ素子振動によらず、前記ピエゾ素子の近傍のインク流路を通じて、適切にノズルまでインクが供給される。また、前記捺染剤は、インクジェットヘッドのノズル面に対して充分な撥液性を有するため、インクジェットヘッドの駆動等に起因した振動等によっても破壊されにくい気液界面(空気とインクとの界面)を形成することができ、その結果、駆動周波数が徐々に高く、印刷速度が速い場面であっても、インクの吐出方向の異常等を引き起こすことなく、解像度が300dpi以上の高鮮明な印刷物を効率よく生産することができる。

0013

また、本発明の捺染剤としては、前記範囲内の表面寿命20m秒における動的表面張力を有するとともに、最大泡圧法で測定された表面寿命1000m秒における動的表面張力が33mN/m以上48mN/m以下であるものを使用することが、振動等によっても破壊されにくい気液界面を形成することができ、その結果、駆動周波数が徐々に高く、印刷速度が速い場面であっても、インクの優れた吐出安定性を維持することができるため好ましい。

0014

前記表面寿命20m秒における動的表面張力と前記表面寿命1000m秒における動的表面張力の差は、15mN/m未満であることが好ましく、4mN/m以上15mN/m未満であることがより好ましく、4mN/m以上13mN/m未満であることが、インクジェットヘッドのインク流路に対する捺染剤の濡れ性がすみやかに安定し、インクジェット印刷が高速または連続的に行われる場合であっても、インクの優れた吐出安定性を維持できるため特に好ましい。

0015

なお、前記動的表面張力は、温度25℃の環境下において最大泡圧法を用いて表面寿命20m秒から2000m秒まで測定を行い、表面寿命20m秒及び1000m秒で測定された値を指す。

0016

一方、本発明の捺染剤としては、単に前記範囲内の動的表面張力を有するだけでなく、ウィルヘルミー法で測定された静的表面張力が32mN/m以上42mN/m以下であるものを使用することが、本発明の効果を奏するうえで必要である。前記静的表面張力が32mN/m未満または42mN/mを超える捺染剤は、インクジェットヘッドのインク流路に対し過剰に濡れてしまう場合、または、濡れ性が十分でない場合があるため、安定な気液界面の形成が妨げられ、インクジェット印刷が高速または連続的に行われる場合に、インクの優れた吐出安定性を損なう問題が生じる場合がある。また、同様に前記静的表面張力が32mN/m未満である捺染剤は、インクジェットヘッドのノズル面に対して充分な撥液性が得られず、連続的に吐出する場面において、吐出時に発生するインクミストがノズル面へと付着しやすく、インクの吐出方向の異常等を引き起こす場合がある。

0017

前記範囲の動的表面張力及び静的表面張力を有する捺染剤を使用することによって、インクジェット印刷が高速または連続的に行われる場合であっても、インクの優れた吐出安定性を維持できるため、経時的な印刷不良の増加を抑制でき、印刷物の生産効率を飛躍的に向上させることができる。

0018

前記静的表面張力としては、32mN/m以上40mN/m以下であることが、上記効果をより一層向上させるうえで好ましい。なお、前記静的表面張力は、温度25℃の環境下においてウィルヘルミー法で測定された値を指す。

0019

前記捺染剤の表面張力を調整する方法としては、界面活性剤を使用することが好ましい。

0020

前記界面活性剤としては、例えば非イオン性界面活性剤を使用することが好ましい。

0022

なかでも、非イオン界面活性剤としては、アセチレングリコール系界面活性剤またはシリコーン系界面活性剤を使用することが、前記捺染剤の動的表面張力及び静的表面張力を前記した範囲内となるように容易に制御することができ、その結果、インクジェット印刷が高速または連続的に行われる場合であっても、インクの優れた吐出安定性を維持できるため、経時的な印刷不良の増加を抑制でき、印刷物の生産効率を飛躍的に向上させることのできる捺染剤を得ることができるため好ましい。

0023

前記アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、エアープロダクツ社のサーフィノール61、82、104、420、440、465、485、2502、ダイノール604、607、日信化学工業株式会社のオルフィンE1004、E1006、E1010等が挙げられる。

0024

前記シリコーン系界面活性剤としては、例えば、日信化学工業株式会社のシルフェイスSAG503A、SAG014、エボニック社のTEGOWETKL245、250、260、270、280等が挙げられる。

0025

前記界面活性剤は、前記捺染剤の全量に対して0.1質量%以上2.5質量%以下の範囲で使用することが好ましく、0.1質量%以上1.5質量%以下の範囲で使用することが、インクジェット印刷が高速または連続的に行われる場合であっても、インクの優れた吐出安定性を維持できるため、経時的な印刷不良の増加を抑制でき、印刷物の生産効率を飛躍的に向上させることのできる捺染剤を得ることができるため好ましい。

0026

本発明の捺染剤としては、バインダー樹脂を含有するものを使用することができる。

0027

前記バインダー樹脂としては、前記水等の溶媒中に分散可能な樹脂や、前記水等の溶媒に溶解可能な水溶性樹脂を使用することができる。

0028

前記バインダー樹脂は、顔料を布帛上に固着するためのものである。布帛への印刷の場合、前記バインダー樹脂の含有量が多いインクを用いると、印刷物の洗濯堅牢度乾式摩擦堅牢度湿式摩擦堅牢度といった堅牢性が向上する一方、布帛の風合いが若干硬くなる傾向にある。したがって、前記バインダー樹脂は、前記捺染剤の合計質量に対し20質量%以下の範囲で使用することが好ましく、10質量%以下の範囲で使用することがより好ましく、その下限は1質量%以上が好ましく、3質量%以上が、堅牢性に優れた印刷物を得るうえでより好ましい。

0029

前記バインダー樹脂は、前記したとおり、顔料を被記録媒体上に固着するためのものである。特に布帛への印刷の場合、ガラス転移温度常温を超えたものを用いると、布帛の風合いが若干硬くなる傾向にある。したがって、前記バインダー樹脂としては、特にガラス転移温度が0℃以下のものを使用することが、捺染剤や印刷物を低温地域で使用した場合であっても良好な堅牢性と風合いを保持するうえで好ましい。

0030

前記バインダー樹脂と顔料との比率は、通常、捺染剤に使用する範囲の比率であればよく、例えばバインダー樹脂と顔料との比率=1:3〜8:1の範囲が好ましく、1:2〜3.5:1の範囲が、より一層優れた堅牢性を備えた印刷物を得るうえでより好ましい。

0031

前記バインダー樹脂としては、より一層優れた堅牢性を備えた印刷物を得るうえで、重量平均分子量が大きいバインダーを使用することが好ましく、200000以下の重量平均分子量を有するバインダー樹脂を使用することが、より一層優れた堅牢性を備えた印刷物を得ることができ、かつ、インクの高粘度化を抑制するうえで好ましい。

0032

前記バインダー樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂ポリビニルアルコール類ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸アクリル酸アクリロニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニルアクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体などのアクリル共重合体スチレンアクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体などのスチレン−アクリル酸樹脂;スチレン−マレイン酸;スチレン−無水マレイン酸ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体;ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体;酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体及びこれらの塩を使用することができる。

0033

なかでも、前記バインダー樹脂としては、ウレタン樹脂またはアクリル樹脂を使用することが、入手しやすく、且つ印刷物の堅牢性を向上させるうえで好ましく、特に布帛への印刷物の洗濯堅牢度、乾式摩擦堅牢度や湿式摩擦堅牢度をより一層向上させるうえで好ましい。

0034

前記ウレタン樹脂としては、ポリエーテルポリオールポリエステルポリオール及びポリカーボネートポリオールからなる群より選ばれる1種以上のポリオールと、アニオン性基カチオン性基ポリオキシエチレン基またはポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン基である親水性基を有するポリオールと、ポリイソシアネートとを反応させて得られるウレタン樹脂を使用する。

0035

前記ウレタン樹脂の重量平均分子量は、印刷物の堅牢性をより一層向上させるうえで、5000〜200000のものを使用することが好ましく、20000〜150000がより好ましい。

0037

前記ポリエステルポリオールは、ジオール化合物ジカルボン酸ヒドロキシカルボン酸化合物等の脱水縮合反応、ε−カプロラクトン等の環状エステル化合物開環重合反応、及びこれらの反応によって得られるポリエステルを共重合させることによって得られる。このポリエステルポリオールの原料となるジオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコールポリエチレングリコールジプロピレングリコールトリプロピレングリコールポリプロピレングリコールビスヒドロキシエトキシベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ハイドロキノン、及びこれらのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。

0038

また、前記ポリエステルポリオールの原料となるジカルボン酸としては、例えば、コハク酸アジピン酸アゼライン酸セバシン酸ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸テレフタル酸イソフタル酸フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビスフェノキシエタン−p,p’−ジカルボン酸等が挙げられる。

0039

前記ポリエステルポリオールの原料となるヒドロキシカルボン酸としては、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ安息香酸等が挙げられる。

0040

ポリカーボネートポリオールとしては、例えば炭酸エステルと、低分子量のポリオール、好ましくは直鎖脂肪族ジオールとを反応させて得られるものを使用することができる。

0041

前記炭酸エステルとしては、メチルカーボネートや、ジメチルカーボネートエチルカーボネートジエチルカーボネート、シクロカーボネートジフェニルカーボネ−ト等を使用することできる。

0042

前記炭酸エステルと反応しうる低分子量のポリオールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノール−A、ビスフェノール−F、4,4’−ビフェノール等の比較的低分子量のジヒドロキシ化合物や、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオールや、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリヘキサメチレンサクシネートポリカプロラクトン等のポリエステルポリオール等を使用することができる。

0043

ポリカーボネート構造は、ポリカーボネート系ウレタン樹脂の製造に使用するポリオール及び前記ポリイソシアネートの合計質量に対して、10質量%〜90質量%の範囲で使用することが好ましい。

0044

また、前記ウレタン樹脂は、捺染剤中における分散安定性を付与するうえで親水性基を有する。

0045

前記親水性基としては、一般にアニオン性基やカチオン性基、ノニオン性基といわれるものを使用することができるが、なかでもアニオン性基やカチオン性基を使用することが好ましい。

0046

前記アニオン性基としては、例えばカルボキシル基カルボキシレート基スルホン酸基スルホネート基等を使用することができ、なかでも、一部または全部が塩基性化合物等によって中和されたカルボキシレート基やスルホネート基を使用することが、良好な水分散性を維持するうえで好ましい。

0047

前記アニオン性基としてのカルボキシル基やスルホン酸基の中和に使用可能な塩基性化合物としては、例えばアンモニアトリエチルアミンピリジンモルホリン等の有機アミンや、モノエタノールアミン等のアルカノールアミンや、Na、K、Li、Ca等を含む金属塩基化合物等が挙げられるが、なかでも、乾燥皮膜への残留を少なくする意味から、沸点100℃以下の有機アミンを選択することが好ましい。

0048

また、前記カチオン性基としては、例えば3級アミノ基等を使用することができる。前記3級アミノ基の一部又は全てを中和する際に使用することができる酸としては、例えば、蟻酸酢酸等を使用することができる。また、前記3級アミノ基の一部又は全てを4級化する際に使用することができる4級化剤としては、例えば、ジメチル硫酸ジエチル硫酸等のジアルキル硫酸類を使用することができる。

0049

また、前記ノニオン性基としては、例えばポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基、ポリオキシブチレン基、ポリ(オキシエチレンオキシプロピレン)基、及びポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン基等のポリオキシアルキレン基を使用することができる。なかでもオキシエチレン単位を有するポリオキシアルキレン基を使用することが、親水性をより一層向上させるうえで好ましい。

0050

前記親水性基は、前記ウレタン樹脂全体に対して0.5質量%〜30質量%存在することがより一層良好な水分散性を付与し、1質量%〜20質量%の範囲であることがより好ましい。

0051

また、本発明の捺染剤は、堅牢性をより一層向上することを目的として、後述する架橋剤を使用することができる。前記架橋剤を使用する場合、前記ウレタン樹脂としては、前記架橋剤の有する官能基架橋反応しうる官能基を有するものを使用することが好ましい。

0052

前記官能基としては、前記親水性基として使用可能なカルボキシル基やカルボキシレート基等が挙げられる。前記カルボキシル基等は、水性媒体中においてウレタン樹脂の水分散安定性に寄与し、それらが架橋反応する際には、前記官能基としても作用し、前記架橋剤の一部架橋反応しうる。

0053

前記官能基としてカルボキシル基等を使用する場合、前記ウレタン樹脂としては、2〜55の酸価を有するものであることが好ましく、15〜50の酸価を有するものを使用することが、堅牢性を向上するうえで好ましい。なお、本発明でいう酸価は、前記ウレタン樹脂の製造に使用したカルボキシル基含有ポリオール等の酸基含有化合物の使用量に基づいて算出した理論値である。

0054

前記ウレタン樹脂は、例えばポリオールとポリイソシアネートと、必要に応じて鎖伸長剤とを反応させることによって製造することができる。

0055

前記鎖伸長剤としては、ポリアミンや、その他活性水素原子含有化合物等を使用することができる。

0056

前記ポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミンピペラジン、2,5−ジメチルピペラジンイソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン等のジアミン類;N−ヒドロキシメチルアミノエチルアミン、N−ヒドロキシエチルアミノエチルアミン、N−ヒドロキシプロピルアミノプロピルアミン、N−エチルアミノエチルアミン、N−メチルアミノプロピルアミン;ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミントリエチレンテトラミンヒドラジン、N,N’−ジメチルヒドラジン、1,6−ヘキサメチレンビスヒドラジン;コハク酸ジヒドラジッド、アジピン酸ジヒドラジドグルタル酸ジヒドラジドセバシン酸ジヒドラジドイソフタル酸ジヒドラジド;β−セミカルバジドプロピオン酸ヒドラジド、3−セミカルバジッド−プロピルカルバジン酸エステル、セミカルバジッド−3−セミカルバジドメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサンを使用することができ、エチレンジアミンを使用することが好ましい。

0057

前記その他活性水素含有化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、サッカロースメチレングリコール、グリセリン、ソルビトール等のグリコール類;ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、水素添加ビスフェノールA、ハイドロキノン等のフェノール類、及び水等を使用することができる

0058

前記鎖伸長剤は、例えば前記鎖伸長剤の有するアミノ基及び活性水素原子含有基当量が、前記ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られたウレタンプレポリマーの有するイソシアネート基の当量に対して、1.9以下(当量比)となる範囲で使用することが好ましく、0.0〜1.0(当量比)の範囲で使用することがより好ましく、より好ましくは0.5(当量比)が好ましい

0059

前記鎖伸長剤は、前記ポリオールとポリイソシアネートを反応させる際、または、反応後に使用することができる。また、前記で得たウレタン樹脂を水性媒体中に分散させ水性化する際に、前記鎖伸長剤を使用することもできる。

0060

また、上記以外のポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ハイドロキノン及びそれらのアルキレンオキシド付加物、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ソルビトール、ペンタエリスリトール等の比較的低分子量のポリオールが挙げられる。これらの前記ポリオールは、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。

0062

前記バインダー樹脂に使用可能なアクリル樹脂としては、特に制限はなく、(メタアクリレート単独重合または共重合、及び(メタ)アクリレートと共重合しうるビニルモノマーとを共重合させた樹脂があげられる。なお、本発明において、「(メタ)アクリル酸」は、メタクリル酸またはアクリル酸を指し、「(メタ)アクリレート」とは、メタクリレートまたはアクリレートを指し、「(メタ)アクリロイル」とは、メタクリロイルまたはアクリロイルを指す。

0063

(メタ)アクリレートや(メタ)アクリレートと共重合しうるビニルモノマーの例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート;2−ヒドロドキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノマーメトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のアルキルポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート;パーフルオロアルキルエチル(メタ)アクリレート等のフッ素系(メタ)アクリレート;スチレン、スチレン誘導体(p−ジメチルシリルスチレン、(p−ビニルフェニル)メチルスルフィド、p−ヘキシニルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブチルジメチルシロキシスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、α−メチルスチレン等)、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、1,1−ジフェニルエチレン等の芳香族ビニル化合物グリシジル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールテトラ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシメトキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートトリシクロデカニル(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレートウレタン(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート化合物ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアルキルアミノ基を有する(メタ)アクリレート;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、ナフチルビニルピリジン等のビニルピリジン化合物;1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−シクロヘキサジエン等の共役ジエンなどが挙げられる。これらのモノマーは、1種で用いることも2種以上併用することもできる。

0064

本発明で使用するアクリル樹脂は、上記モノマーの他に特定の官能基を有するモノマーを共重合させて得られたものを使用することが、印刷物の風合い等を向上させるうえで好ましい。このような官能基を有するモノマーとしては、カルボキシル基を有するモノマーや、エポキシ基を有するモノマー、加水分解性シリル基を有するモノマー、アミド基を有するモノマー等が挙げられる。

0065

カルボキシル基を有するモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、無水マレイン酸、シトラコン酸等を用いることができる。

0066

加水分解性シリル基を有するモノマーとしては、例えば、ビニルメチルジメトキシシランビニルトリメトキシシランビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシシラン等のビニルシラン化合物;3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン等の(メタ)アクリロイルオキシアルキルシラン化合物などを用いることができる。これらのモノマーは、1種で用いることも2種以上併用することもできる。

0067

アミド基を有するモノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドイソプロピルアクリルアミドダイアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド化合物;等を用いることが出来る。

0068

アクリル樹脂の水中での分散形態は特に限定はなく、例えば乳化剤強制乳化させたエマルジョンや、樹脂中にノニオン性基または中和されたイオン性基を有したディスパージョン等が挙げられる。特に上記アクリル樹脂としては、カルボキシル基を有するアクリル樹脂を、塩基性化合物で中和して得たディスパージョンが好ましい。前記塩基性化合物は、前記ウレタン樹脂が有するカルボキシル基等の中和に使用可能なものとして例示した塩基性化合物と同様のものを使用することができる。

0069

本発明の捺染剤としては、着色剤を含有するものを使用することができる。前記着色剤としては、例えば顔料や染料を使用することができ、顔料を使用することが好ましい。前記顔料としては、例えば無機顔料有機顔料が使用できる。

0070

前記無機顔料としては、例えば酸化チタン酸化鉄コンタクト法、ファーネス法サーマル法等の公知の方法によって製造されたカーボンブラック等を使用することができる。

0071

前記有機顔料としては、例えばアゾ顔料(アゾレーキ不溶性アゾ顔料縮合アゾ顔料キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料ペリレン顔料ペリノン顔料アントラキノン顔料、キナクリドン顔料ジオキサジン顔料チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用することができる。

0072

前記顔料の具体例としては、黒インクに使用される顔料であれば、三菱化学社製のNo.2300、No.2200B、No.900、No.980、No.960、No.33、No.40、No.45、No.45L、No.52、HCF88、MCF88、MA7、MA8、MA100、等が、コロンビア社製のRaven5750、Raven5250、Raven5000、Raven3500、Raven1255、Raven700等が、キャボット社製のRegal 400R、Regal 330R、Regal 660R、Mogul L、Mogul 700、Monarch800、Monarch880、Monarch900、Monarch1000、Monarch1100、Monarch1300、Monarch1400等が、デグサ社製のColor Black FW1、同FW2、同FW2V、同FW18、同FW200、同S150、同S160、同S170、Printex 35、同U、同V、同1400U、Special Black 6、同5、同4、同4A、NIPEX150、NIPEX160、NIPEX170、NIPEX180等のカーボンブラックを使用することができる。

0073

イエローインクに使用される顔料の具体例としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、12、13、14、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、109、110、114、120、128、129、138、150、151、154、155、174、180、185等が挙げられる。

0074

マゼンタインクに使用される顔料の具体例としては、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112、122、123、146、168、176、184、185、202、209及びこれらの顔料から選ばれる少なくとも2種以上の顔料の混合物もしくは固溶体が挙げられる。

0075

シアンインクに使用される顔料の具体例としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15、15:3、15:4、15:6、16、22、60、63、66等が挙げられる。

0076

レッドインクに使用される顔料の具体例としては、C.I.ピグメントレッド17、49:2、112、149、150、177、178、179、188、254、255及び264からなる群から選ばれる1種又は2種以上が好適に用いられる。

0077

オレンジインクに使用される顔料の具体例としては、C.I.ピグメントオレンジ1、2、5、7、13、14、15、16、24、34、36、38、40、43、63、64、71、73、81等が挙げられる。

0078

グリーンインクに使用される顔料の具体例としては、C.I.ピグメントグリーン7、10、36、58、59等が挙げられる。

0079

バイオレットインクに使用される顔料の具体例としては、C.I.ピグメントバイオレット19、23、32、33、36、38、43、50等が挙げられる。

0080

前記顔料としては、前記したものを単独または2種類以上を組み合わせ使用することができる。

0081

前記顔料としては、例えばドライパウダー及びウェットケーキ状のものを使用することができる。

0082

前記顔料としては、その粒子径が25μm以下のものからなる顔料が好ましく、1μm以下のものからなる顔料が特に好ましい。粒子径がこの範囲にあれば、捺染剤中における顔料の沈降が発生しにくく、顔料分散性が良好となる。

0083

粒子径の測定は、例えば透過型電子顕微鏡TEM)を使用して測定した値を採用した。

0084

前記顔料としては、顔料の表面に水酸基やカルボキシル基等の水分散性付与基を有する、いわゆる自己分散型顔料、顔料の表面が分散樹脂被覆された樹脂分散型顔料のいずれも使用することができる。

0085

前記分散樹脂は、顔料を水中へ安定して分散させる際に好適に使用することができる。前記分散樹脂と前記顔料の比率としては、例えば前記樹脂分散型顔料を使用した場合であれば、質量比として1:100〜1:1の範囲で使用するのが好ましく、1:10〜1:1の範囲がより好ましい。

0086

前記分散樹脂と前記バインダー樹脂とは、それらの質量割合[分散樹脂/バインダー]が0.02〜2となる範囲で使用することが好ましく、0.06〜1となる範囲で使用することが、より一層優れた堅牢性を備え、インクの優れた吐出安定性を備えたインクを得るうえで特に好ましい。

0087

前記分散樹脂としては、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアニオン性基を有するアクリル樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアニオン性基を有するスチレン−アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、アニオン性基を有するウレタン樹脂等が挙げられる。これらは塩を形成していてもよい。

0088

中でも、カルボキシル基等のアニオン性基を有する分散樹脂が分散安定性に優れ好ましく、アニオン性基及びスチレン等の芳香族基を有する分散樹脂が好ましい。このようなアニオン性基及び芳香族基を有する分散樹脂として具体的には、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、等が挙げられる。

0089

前記分散樹脂の重量平均分子量は、顔料の安定な分散状態を維持させるうえで、1000〜100000のものを使用することが好ましく、1000〜30000がより好ましい。

0090

本発明の捺染剤としては、水等の溶媒を含有するものを使用することができる。

0091

前記水としては、例えばイオン交換水限外濾過水、逆浸透水蒸留水等の純水または超純水を用いることができる。前記水としては、紫外線照射された水、過酸化水素等によって滅菌された水を使用することが、本発明の捺染剤にカビバクテリアが発生することを効果的に防止することができるため好ましい。

0092

溶媒としては、水と共に有機溶剤を使用してもよい。有機溶剤としては、捺染剤に用いられているものをいずれも使用できる。有機溶剤としては、保湿剤として機能するもの及び浸透溶剤として機能するものに大別される。

0093

前記保湿剤として使用可能な有機溶剤としては、例えば、グリセリン、グリセリンのエチレングリコール付加物(具体例:リポニックEG−1(リポケミカル社製)等)、ジグリセリンポリグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール(具体例:和光純薬社製「#200」、「#300」、「#400」、「#4000」、「#6000」)、2−ピロリドンN−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリノン、チオジグリコールスルホランジメチルスルホキシドネオペンチルアルコール、トリメチロールプロパン、2,2−ジメチルプロパノール等が挙げられる。これら有機溶剤は単独または2種以上組み合わせて用いることもできる。

0094

前記浸透溶剤として使用可能な有機溶剤としては、1価又は多価のアルコール類アミド類ケトン類ケトアルコール類、環状エーテル類、グリコール類、多価アルコールの低級アルキルエーテル類ポリアルキレングリコール類、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のポリオール類ジエチレングリコールモノブチルエーテルトリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテルプロピレングリコールモノメチルエーテルジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類エチレングリコールモノフェニルエーテルエチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類および多価アルコールアラルキルエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタム等のラクタム類、1,3−ジメチルイミダゾリジノンアセトン酢酸エチル、N−メチルー2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、グリセリンのポリオキシアルキレン付加物酢酸メチル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンジオキソランプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジメチルスルホキシド、ジアセトンアルコールジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどである。これら有機溶剤は単独または2種以上組み合わせて用いることもできる。

0095

(捺染剤の製造方法)
本発明の捺染剤は、前記顔料を高濃度で含有する水性顔料分散体を製造し、前記水性顔料分散体と、水と、界面活性剤と、必要に応じて前記バインダー樹脂やその他の添加剤とを混合することによって製造することができる。

0096

前記水性顔料分散体の製造方法としては、例えば以下(1)〜(3)を示す方法が挙げられる。
(1)分散樹脂及び水を含有する水性媒体に、顔料を添加した後、攪拌装置または分散装置を用いて顔料を水等の水性媒体中に分散させることにより、水性顔料分散体を調製する方法。
(2)顔料、及び分散樹脂を2本ロールミキサー等の混練機を用いて混練し、得られた混練物を、水を含む水性媒体中に添加し、攪拌装置または分散装置を用いて水性顔料分散体を調製する方法。
(3)メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン等のような水と相溶性を有する有機溶剤中に分散樹脂を溶解して得られた溶液に顔料を添加した後、攪拌装置または分散装置を用いて顔料を有機溶剤中に分散させ、次いで水性媒体を用いて転相乳化させた後、前記有機溶剤を留去し水性顔料分散体を調製する方法。

0097

混練機としては、特に限定されることなく、例えば、ヘンシェルミキサー加圧ニーダーバンバリーミキサーインテンシブミキサー、プラネタリーミキサーなどがあげられる。

0098

また、攪拌装置または分散装置としても特に限定されることなく、例えば、超音波ホモジナイザー高圧ホモジナイザーペイントシェーカーボールミルロールミルサンドミルサンドグラインダー、ダイノーミルディスパーマット、SCミル、ナノマイザー等を挙げられる。前記攪拌装置または分散装置としては、前記1つの装置を単独で用いてもよく、2種類以上装置を組み合わせて用いてもよい。

0099

前記水性顔料分散体の全体に対する顔料の量は5質量%〜60質量%であることが分散安定性をより一層向上するうえで好ましく、10質量%〜50質量%であることがより好ましい。

0100

また、前記水性顔料分散体を製造した後、イオン交換処理限外処理による不純物除去工程を経て、その後に後処理を行っても良い。イオン交換処理によって、カチオンアニオンといったイオン性物質(2価の金属イオン等)を除去することができ、限外処理によって、不純物溶解物質(顔料合成時の残留物質、分散液組成中の過剰成分、有機顔料に吸着していない樹脂、混入異物等)を除去することができる。イオン交換処理は、公知のイオン交換樹脂を用いる。限外処理は、公知の限外ろ過膜を用い、通常タイプ又は2倍能力アップタイプのいずれでもよい。

0101

また、前記捺染剤としては、印刷物の良好な画像特性を維持するうえで捺染剤の製造前後に、遠心分離または濾過処理等することによって粗大粒子を除去することが好ましい。

0102

前記捺染剤としては、顔料濃度が、充分な画像濃度を得る必要性と、捺染剤中での顔料のより一層優れた分散安定性を確保するために、1質量%〜20質量%であることが好ましい。また、このように前記添加剤等で顔料濃度を調製する際、前記水性顔料分散体と前記添加剤等との直接的な接触による分散安定性低下を防ぐため、前記添加剤は、前記バインダー樹脂と一緒に添加することが好ましい。

0103

前記捺染剤としては、添加剤として、防腐剤粘度調整剤pH調整剤キレート化剤酸化防止剤紫外線吸収剤難燃剤、架橋剤等を含有するものを使用することができる。

0104

防腐剤または防かび剤の具体例としては、安息香酸ナトリウムペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オンアーチケミカルズ社のプロキセルGXL、プロキセルXL−2、プロキセルLV、プロキセルAQ、プロキセルBD20、プロキセルDL)等が挙げられる。

0105

粘度調整剤の具体例としては、カルボキシメチルセルロースポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アラビアゴムスターチ等の主として水溶性天然あるいは合成高分子物が挙げられる。

0106

pH調整剤の具体例としては、コリジンイミダゾール、燐酸、3−(N−モルホリノプロパンスルホン酸、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンほう酸等が挙げられる。

0107

キレート化剤の具体例としては、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン二酢酸ニトリロ三酢酸、1,3−プロパンジアミン四酢酸ジエチレントリアミン五酢酸、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸イミノ二酢酸ウラミル二酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N,N’,N’−四酢酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸及びこれらの塩(水和物を含む)等があげられる。

0108

酸化防止剤または紫外線吸収剤の具体例としては、アロハネート、メチルアロハネートなどのアロハネート類、ビウレット、ジメチルビウレット、テトラメチルビウレットなどのビウレット類等、L−アスコルビン酸およびその塩等、チバガイギー社製のTinuvin328、900、1130、384、292、123、144、622、770、292、Irgacor252、153、Irganox1010、1076、1035、MD1024等、あるいはランタニド酸化物等が挙げられる。

0109

前記添加剤は、例えば、前記水性顔料分散体と、バインダー樹脂と溶媒等とを混合し捺染剤を製造する際に供給することができる。

0110

また、本発明の捺染剤としては、保湿性や被記録媒体への浸透調整に優れた捺染剤を得るうえで水溶性有機溶媒を含有するものを使用することができる。

0111

前記水溶性有機溶媒としては、例えば、1価又は多価のアルコール類、アミド類、ケトン類、ケトアルコール類、環状エーテル類、グリコール類、多価アルコールの低級アルキルエーテル類、ポリアルキレングリコール類、グリセリン、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール、4−メチル−1,2−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のポリオール類、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類,エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類および多価アルコールアラルキルエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタム等のラクタム類、1,3−ジメチルイミダゾリジノンアセトン、酢酸エチル、N−メチルー2−ピロリドン、m−ブチロラクトン、グリセリンのポリオキシアルキレン付加物、酢酸メチル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジオキソラン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジメチルスルホキシド、ジアセトンアルコール、ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を単独または2種以上組み合わせ使用することができる。

0112

前記水溶性有機溶媒としては、糖類を用いることもできる。前記糖類としては、単糖類および多糖類が挙げられ、グルコースマンノースフルクトースリボースキシロースアラビノースラクトースガラクトースアルドン酸グルシトース、マルトースセロビオーススクローストレハロースマルトトリオース等の他にアルギン酸およびその塩、シクロデキストリン類セルロース類を用いることができる。

0113

本発明の捺染剤は、もっぱらインクジェット記録用インクとして好適に使用することができる。前記インクジェットインクとしては家庭用小型プリンターから産業用との大型プリンターまで幅広く使用することができる。またインクジェットヘッドに関しても低粘度向けのものから高粘度向けのものまでいずれも使用することができる。

0114

本発明で使用可能な布帛は、繊維で構成される媒体であることが好ましく、織物の他不織布でもよい。素材は綿、羊毛ナイロン、ポリエステル、ポリウレタンレーヨン等の任意の天然・合成繊維からなる布帛や、これらが混紡された布帛を用いることができる。また本発明で使用する布帛は、ロール状のものでもよく、最大2m幅、20m/時程度で印刷可能である。また前記布帛としては、繊維基材上に捺染剤受理層を有する前処理が施してあるものにも印刷可能である。

0115

以下、本発明の効果を実施例及び比較例を用いて具体的に説明する。

0116

<分散樹脂(P−1)の合成例>
BuLiのヘキサン溶液と、スチレンを予めテトラヒドロフランに溶解したスチレン溶液とを図1に示すチューブリアクターP1及びP2から、T字型マイクロミキサーM1に導入し、リビングアニオン重合させることによって重合体を得た。

0117

次に、前記工程で得られた重合体を図1に示すチューブリアクターR1を通じてT字型マイクロミキサーM2に移動させ、前記重合体の成長末端を、チューブリアクターP3から導入した反応調整剤(α−メチルスチレン(α−MeSt))によりトラップした。

0118

次いで、tert−ブチルメタクリレートを予めテトラヒドロフランに溶解したtert−ブチルメタクリレート溶液を図1に示すチューブリアクターP4からT字型マイクロミキサーM3に導入し、チューブリアクターR2を通じて移動させた前記トラップされた重合体と、連続的なリビングアニオン重合反応を行った。その後、メタノールを供給することによって前記リビングアニオン重合反応をクエンチすることによってブロック共重合体(PA−1)組成物を製造した。

0119

前記ブロック共重合体(PA−1)組成物を製造する際、図1に示すマイクロリアクター全体を恒温槽埋没させることで、反応温度を24℃に設定した。

0120

前記方法で得られたブロック共重合体(PA−1)を構成するモノマーのモル比は、
(BuLi/スチレン/α−メチルスチレン/tert−ブチルメタクリレート)=1.0/12.0/1.3/8.1であった。

0121

得られたブロック共重合体(PA−1)組成物を、陽イオン交換樹脂で処理することで加水分解した後減圧下で留去し、得られた固体粉砕することによって、重量平均分子量2710、酸価145の、粉状の分散樹脂(P−1)を得た。

0122

得られた分散樹脂(P−1)の物性値は以下のように測定した。

0123

(重量平均分子量(Mw)の測定方法
ゲル・パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、下記の条件で測定した。

0124

測定装置高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。

0125

「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器RI示差屈折計
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のTHF溶液
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。

0126

(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」

0127

(酸価の測定方法)
JIS試験方法K 0070−1992に準拠して測定した。THFに試料0.5gを溶解させ、フェノールフタレイン指示薬として、0.1M水酸化カリウムアルコール溶液滴定することにより求めた。

0128

<分散樹脂(P−2)の合成例>
攪拌装置、滴下装置温度センサー、および上部に窒素導入装置を有する還流装置を取り付けた反応容器を有する自動重合反応装置(重合試験機DSL−2AS型、轟産業(株)製)の反応容器に、イソプロピルアルコール1200質量部を仕込み攪拌しながら反応容器内を窒素置換した。反応容器内を窒素雰囲気に保ちながら80℃に昇温させた後、滴下装置よりメタクリル酸2-ヒドロキシエチル75.0質量部、メタクリル酸260.8質量部、スチレン400.0質量部、メタクリル酸ベンジル234.2質量部、メタクリル酸グリシジル30.0質量部および「パーブチル(登録商標)O」(有効成分ペルオキシ2−エチルヘキサン酸t−ブチル、日本油脂(株)製)80.0質量部の混合液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに同温度で15時間反応を継続させた後、イソプロピルアルコールの一部を減圧留去し、固形含有比率を42.5質量%に調整することによって、重量平均分子量23000、酸価170のスチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体を含む分散樹脂(P−2)を得た。

0129

<製造例1>水性顔料分散体(A1)の製造方法
顔料としてFastogen Super Magenta RY(DIC株式会社製、C.I.Pigment Red 122)を150質量部、前記分散樹脂(P−1)を30質量部、トリエチレングリコールを150質量部、34質量%水酸化カリウム水溶液11.5質量部を、1.0Lのインテンシブミキサー(日本アイリッヒ株式会社)に仕込み、ローター周速2.94m/s、パン周速1m/sで、60分間混練した。

0130

次に、インテンシブミキサー容器内の混練物に、撹拌を継続しながらイオン交換水450質量部を徐々に加えた後、イオン交換水208.5質量部をさらに加え混合することによって、顔料濃度15.0質量%の水性顔料分散体(A1)を得た。

0131

<製造例2>水性顔料分散体(A2)の製造方法
Fastogen Super Magenta RY(DIC株式会社製、C.I.Pigment Red 122)150質量部の代わりに、Fastogen Blue SBG−SD(DIC株式会社製、C.I.Pigment Blue 15:3)を150質量部使用したこと以外は、製造例1と同様の方法で水性顔料分散体(A2)を得た。

0132

<製造例3>水性顔料分散体(A3)の製造方法
Fastogen Super Magenta RY(DIC株式会社製、C.I.Pigment Red 122)150質量部の代わりに、Fast Yellow 7413(山陽色素株式会社製、C.I.Pigment Yellow 74)を150質量部使用したこと以外は、製造例1と同様の方法で水性顔料分散体(A3)を得た。

0133

<製造例4>水性顔料分散体(A4)の製造方法
Fastogen Super Magenta RY(DIC株式会社製、C.I.Pigment Red 122)150質量部の代わりに、#960(三菱化学株式会社製、C.I.Pigment Black 7)を150質量部使用したこと以外は、製造例1と同様の方法で水性顔料分散体(A4)を得た。

0134

<製造例5>水性顔料分散体(B1)の製造方法
冷却用ジャケットを備えた混合槽に、Fastogen Super Magenta RY(DIC株式会社製、C.I.Pigment Red 122)360質量部と、前記分散樹脂(P−2)170質量部、25質量%水酸化ナトリウム水溶液61質量部、イソプロピルアルコール180質量部、イオン交換水1220質量部を仕込み、スリーワンモーターで1時間攪拌し混合した。得られた混合液を直径0.3mmのジルコニアビーズ充填した分散装置(SCミルSC100/32型、三井鉱山(株)製)に通し、循環方式(分散装置より出た分散液を混合槽に戻す方式)により分散した。分散工程中は、冷却用ジャケットに冷水を通して分散液温度を30℃以下に保つよう制御し、分散装置のローター周速を11.25m/秒に固定して4時間分散した。分散終了後、混合槽より分散原液を抜き採り、次いで水1000質量部で混合槽および分散装置流路洗浄し、分散原液と混合してミル分散液を得た。

0135

ガラス蒸留装置にミル分散液を入れ、イソプロピルアルコールの全量と水の一部を留去した。室温まで放冷後、攪拌しながら2質量%塩酸を滴下してpH3.5に調整した後、固形分をヌッチェ式濾過装置濾過水洗することによってウェットケーキを得た。

0136

ウェットケーキを容器に採り、25質量%水酸化ナトリウム水溶液部を加えてpH9.0に調整し、ディスパー(TKホモディスパー20型、特殊機化工業(株)製)にて再分散した。その後、遠心分離工程(6000G、30分間)を経て、更にイオン交換水を加えて固形分含有比率18質量%の水性顔料分散体(B1)を得た。

0137

<製造例6>ウレタン樹脂(PUD−1)の合成
温度計窒素ガス導入管攪拌器を備えた窒素置換された容器中で、1,6−ヘキサンジオールとメチルカーボネートとを反応して得られたポリカーボネートポリオール(数平均分子量2000)500質量部、2,2—ジメチロールプロピオン酸37.7質量部及びメチルエチルケトン420質量部を加え、均一に混合した。次いで、トリレンジイソシアネート92.4質量部を加えた後、ジブチル錫ジラウレート0.1質量部を加え、80℃で7時間反応させることによって、重量平均分子量が37000のポリウレタン「PUD−1」(酸価25)の有機溶剤溶液を得た。

0138

その後、50℃まで冷却し、トリエチルアミン29.8質量部及び水2069質量部を加え、減圧下、40℃〜60℃の温度下でメチルエチルケトンを除去し、水を加えて濃度調節を行うことによって、前記ウレタン樹脂が水性媒体中に分散された不揮発分23質量%、重量平均分子量40000、酸価35、ガラス転移温度−15℃のウレタン樹脂(PUD−1)組成物を得た。

0139

得られたウレタン樹脂(PUD−1)の物性値は以下のように測定した。

0140

(重量平均分子量(Mw)の測定方法)
ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、前述の条件で測定した。

0141

(酸価の測定方法)
JIS試験方法K 0070−1992に準拠し前述の条件により求めた。

0142

(ガラス転移温度の測定方法)
前記ウレタン樹脂(PUD−1)のガラス転移温度は、DSCを用いて測定した。

0143

<実施例1>捺染剤の調製
前記水性顔料分散体(A1)26.7質量部、界面活性剤(サーフィノール420)0.6質量部、前記ウレタン樹脂(PUD−1)組成物を26.1質量部、保湿剤としてグリセリンを20.0質量部、トリエチレングリコールを5.0質量部、および合計質量が100となるようイオン交換水を混合することによって捺染剤(C1)を得た。各捺染剤の組成別表に示した。各例の添加時に分散攪拌機(特殊機化工業(株)製のTKホモディスパーL)にて十分攪拌した。

0144

<実施例2〜11および比較例1〜3>捺染剤の調製
界面活性剤(サーフィノール420)0.6質量部の代わりに、表1〜3に記載の界面活性剤の種類および添加量に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で捺染剤(C2〜C11およびD1〜D3)を得た。

0145

<実施例12>捺染剤の調製
界面活性剤(サーフィノール420)0.6質量部の代わりに、表2に記載の界面活性剤の種類および添加量に変更し、かつグリセリンの使用量を20.0質量部から30.0質量部に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で捺染剤(C12)を得た。

0146

<実施例13〜15>捺染剤の調製
水性顔料分散体(A1)の代わりに表1に示す水性顔料分散体(A2〜A4)を使用し、界面活性剤(サーフィノール420)0.6質量部の代わりに、界面活性剤の種類および添加量を表2〜3のとおりに変更し、かつグリセリンの使用量を20.0質量部から30.0質量部に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で捺染剤(C13〜C15)を得た。

0147

<実施例16>捺染剤の調製
水性顔料分散体(A1)の代わりに表1に示す水性顔料分散体(B1)を使用し、界面活性剤(サーフィノール420)0.6質量部の代わりに、表3に記載の界面活性剤の種類および添加量に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で捺染剤(C16)を得た。

0148

<実施例17、比較例4>捺染剤の調製
界面活性剤(サーフィノール420)0.6質量部の代わりに、表3に記載の界面活性剤の種類および添加量に変更し、かつグリセリンの使用量を20.0質量部から30.0質量部に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で捺染剤(C17、D4)を得た。

0149

<保存安定性の評価>
上記方法で製造した直後の捺染剤の粘度を、25℃の環境下でE型粘度計を用いて測定した。

0150

次に、捺染剤20mlをガラス容器密閉し、60℃で4週間静置した後の捺染剤の粘度を、E型粘度計を用いて測定した。

0151

前記静置後の捺染剤の粘度の、前記製造直後の捺染剤の粘度からの変化率を算出し、以下の基準に基づき評価した。
変化率(%)=〔{(前記静置後の捺染剤の粘度)−(前記製造直後の捺染剤の粘度)}/(前記製造直後の捺染剤の粘度)〕
◎:±5%未満
〇:±5〜10%未満
△:±10〜15%未満
×:±15%以上

0152

連続吐出性の評価>
ピエゾ式インクジェットヘッドを用い、前記捺染剤を前記ヘッドにパージし、前記ヘッドのノズル面のワイピングをおこなった後、駆動周波数10kHzで、コート紙上にノズルチェックパターンを印刷し、前記印刷パターンの吐出抜け、または吐出ヨレの数を確認した。次に駆動周波数10kHzで捺染剤を15万発程度吐出した後、再度駆動周波数10kHzで、コート紙上にノズルチェックパターンを印刷し、前記印刷パターンの吐出抜け及びヨレの数を確認した。なお、被記録媒体にコート紙を用いた理由は、コート紙の表面の凹凸が少なく比較的平滑であり、また、捺染剤がコート紙に浸透しにくいため、捺染剤を連続吐出した際の印刷パターンの抜けやヨレの有無を正確に判断できるためである。

0153

式〔(2回目の吐出抜け及びヨレの数)—(1回目の吐出抜け及びヨレの数)〕に基づき算出された値が2以下であったものを「〇」と評価し、3〜5であったものを「△」と評価し、6以上であったものを「×」と評価した。

0154

高周波数吐出性の評価>
ピエゾ式インクジェットヘッドを用い、前記捺染剤を前記ヘッドにパージし、前記ヘッドのノズル面のワイピングをおこなった後、駆動周波数20kHzで、コート紙上にノズルチェックパターンを印刷し、前記印刷パターンの吐出抜け、または吐出ヨレの数を確認した。

0155

〇:吐出抜け及びヨレの数が2以下
△:吐出抜け及びヨレの数が3〜5
×:吐出抜け及びヨレの数が6以上

0156

評価用布帛の作製_インクジェット印刷>
ピエゾ式インクジェットヘッドを用い、前記捺染剤を前記ヘッドにパージし、前記ヘッドのノズル面のワイピングをおこなった後、駆動周波数10kHzで、綿ブロード(株式会社色染社製)に印刷した。各捺染剤を前記綿布帛に印刷後、100℃、1分間乾燥させ、150℃、5分間の加熱処理を行った。

0157

耐洗濯性の評価>
JIS L 0844:2005のA−2法に準拠して、試験した後、JIS L 0801:2004の変退色グレースケールを用いた視感法の判定基準にしたがって、1級〜5級で等級を判定した。なお、等級は、1級が最も退色が大きく、5級に近づくほど退色が少ない。

0158

耐摩擦性の評価>
JIS L 0849:2004に準拠して、学振型摩擦堅牢度試験機を使用して、乾式及び湿式の試験を行った後、JIS L 0801:2004の変退色用グレースケールを用いた視感法の判定基準にしたがって、1級〜5級で等級を判定した。なお、等級は、1級が最も退色が大きく、5級に近づくほど退色が少ない。

0159

実施例及び比較例の水性インクからなる捺染剤の組成、各種評価結果を表1〜3に示す。

0160

0161

0162

実施例

0163

表1〜表3の結果から、本発明(実施例1〜17)の捺染剤は、連続吐出性、高周波数吐出性が良好であり、布帛へ印刷した場合の耐洗濯性、耐摩擦性との両立も可能である。

0164

1:T字型マイクロミキサーM1
2:T字型マイクロミキサーM2
3:T字型マイクロミキサーM3
4:チューブリアクターR1
5:チューブリアクターR2
6:チューブリアクターR3
7:プレクーリングの為のチューブリアクターP1
8:プレクーリングの為のチューブリアクターP2
9:プレクーリングの為のチューブリアクターP3
10:プレクーリングの為のチューブリアクターP4

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ