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技術 ガラス板用合紙及びその製造方法

出願人 特種東海製紙株式会社
発明者 浅井靖彦西村孝之
出願日 2018年3月29日 (3年10ヶ月経過) 出願番号 2019-510107
公開日 2019年11月21日 (2年2ヶ月経過) 公開番号 WO2018-181671
状態 特許登録済
技術分野 紙(4) 緩衝包装 脆弱物品の包装
主要キーワード 平均偏差値 アルミ金属膜 傾斜範囲 ガラス板用 被乾燥対象物 車両用窓ガラス板 最大繊維長 回路断線
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題・解決手段

本発明は、木材パルプ原料とするガラス板用合紙であって、一方の表面におけるタルク存在割合が10個/100m2以下であり、一方の表面上のタルクの存在割合と他方の表面上のタルクの存在割合との差が5個/100m2以内であるガラス板用合紙に関する。本発明のガラス板用合紙は表裏面の状態の相違由来する問題点を解決することができる。

概要

背景

一般に、フラットパネルディスプレイ用のガラス板を、複数枚積層して保管する保管過程トラック等で運搬する流通過程等において、ガラス板同士が衝撃を受けて接触して擦れ傷が発生し、また、ガラス表面が外界からの汚染物質によって汚染されるのを防止する目的でガラス板の間に合紙と称される紙を挟み込むことが行われている。

フラットパネル・ディスプレイ用のガラス板は、一般の建築用窓ガラス板車両用窓ガラス板等に比べて、高精細ディスプレイ用に使用されることから、ガラス表面は紙表面に含まれる不純物が極力無いクリーンな表面を保持していること、また、高速応答性視野角拡大のために平坦度に優れていることが求められる。

このような用途に使用される合紙としては、ガラス板の割れや表面の傷つきを防止できる合紙、また、ガラス表面を汚染しない合紙として、既にいくつか提案されている。例えば、特許文献1には、合紙の表面にフッ素コーティング皮膜を形成する手法が開示されている。また、特許文献2には、ポリエチレン系樹脂製発泡シートポリエチレン系樹脂製フィルムが貼合された合紙が、特許文献3には、さらしケミカルパルプ50質量%以上を含有するパルプからなる紙であって、特定のアルキレンオキサイド付加物水可溶性ポリエーテル変性シリコーンを含有するガラス用合紙が、そして、特許文献4には、紙中の樹脂分の量を規定し、ガラス表面の汚染に考慮した原料を使用したガラス板用合紙がそれぞれ開示されている。

概要

本発明は、木材パルプを原料とするガラス板用合紙であって、一方の表面におけるタルク存在割合が10個/100m2以下であり、一方の表面上のタルクの存在割合と他方の表面上のタルクの存在割合との差が5個/100m2以内であるガラス板用合紙に関する。本発明のガラス板用合紙は表裏面の状態の相違由来する問題点を解決することができる。

目的

本発明は、ガラス板用合紙の表裏面の状態の相違に由来する上記の問題点を解決することをその課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

木材パルプ原料とするガラス板用合紙であって、一方の表面におけるタルク存在割合が10個/100m2以下であり、一方の表面上のタルクの存在割合と他方の表面上のタルクの存在割合との差が5個/100m2以内である、ガラス板用合紙。

請求項2

前記タルクの平均粒径が1〜10μmである、請求項1記載のガラス板用合紙。

請求項3

前記タルクが疎水性物質複合化している、請求項1又は2に記載のガラス板用合紙。

請求項4

前記タルクと前記疎水性物質との複合化した形態の平均粒径が30μm以上である、請求項3記載のガラス板用合紙。

請求項5

前記疎水性物質がシリコーンを含む、請求項4記載のガラス板用合紙。

請求項6

厚みが20〜200μmである、請求項1〜5のいずれかに記載のガラス板用合紙。

請求項7

KES法による表面の摩擦係数平均偏差(MMD)が0.022以下である、請求項1〜6のいずれかに記載のガラス板用合紙。

請求項8

前記ガラス板ディスプレイ用である、請求項1〜7のいずれかに記載のガラス板用合紙。

請求項9

前記ディスプレイがTFT液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイである、請求項8記載のガラス板用合紙。

請求項10

請求項1〜9のいずれかに記載のガラス板用合紙及びガラス板からなる積層体

請求項11

請求項1〜9のいずれかに記載のガラス板用合紙をガラス板間に配置する工程を含む、ガラス板の保護方法

請求項12

請求項1〜9のいずれかに記載のガラス板用合紙の製造方法であって、木材パルプのスラリーを調製するスラリー調製工程、前記スラリーをシート状とするシート形成工程、前記シートを脱水して湿紙を形成する湿紙調製工程、前記湿紙を乾燥して前記合紙を得る乾燥工程を少なくとも含み、前記湿紙調製工程において脱水を前記シートの両面から行う、製造方法。

請求項13

前記脱水を吸引により行う、請求項12記載の製造方法。

請求項14

前記シートの一方の表面における前記吸引の脱水割合と他方の表面における前記吸引の脱水割合との差が該他方の表面における前記吸引の脱水割合の10%以下である、請求項13記載の製造方法。

請求項15

前記乾燥工程後の合紙の両面を更に吸引する追加吸引工程を含む、請求項13又は14に記載の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、液晶ディスプレイプラズマディスプレイ有機エレクトロルミネッセンス有機EL)ディスプレイ等のフラットパネル・ディスプレイ用のガラス板複数枚積層して保管運搬する過程において、ガラス板を包装する紙、及び、ガラス板の間に挟み込む紙、並びに、これらの紙の製造に関するものである。

背景技術

0002

一般に、フラットパネル・ディスプレイ用のガラス板を、複数枚積層して保管する保管過程、トラック等で運搬する流通過程等において、ガラス板同士が衝撃を受けて接触して擦れ傷が発生し、また、ガラス表面が外界からの汚染物質によって汚染されるのを防止する目的でガラス板の間に合紙と称される紙を挟み込むことが行われている。

0003

フラットパネル・ディスプレイ用のガラス板は、一般の建築用窓ガラス板車両用窓ガラス板等に比べて、高精細ディスプレイ用に使用されることから、ガラス表面は紙表面に含まれる不純物が極力無いクリーンな表面を保持していること、また、高速応答性視野角拡大のために平坦度に優れていることが求められる。

0004

このような用途に使用される合紙としては、ガラス板の割れや表面の傷つきを防止できる合紙、また、ガラス表面を汚染しない合紙として、既にいくつか提案されている。例えば、特許文献1には、合紙の表面にフッ素コーティング皮膜を形成する手法が開示されている。また、特許文献2には、ポリエチレン系樹脂製発泡シートポリエチレン系樹脂製フィルムが貼合された合紙が、特許文献3には、さらしケミカルパルプ50質量%以上を含有するパルプからなる紙であって、特定のアルキレンオキサイド付加物水可溶性ポリエーテル変性シリコーンを含有するガラス用合紙が、そして、特許文献4には、紙中の樹脂分の量を規定し、ガラス表面の汚染に考慮した原料を使用したガラス板用合紙がそれぞれ開示されている。

先行技術

0005

特開2012−188785号公報
特開2010−242057号公報
特開2008−208478号公報
特開2006−44674号公報

発明が解決しようとする課題

0006

例えば、TFT液晶ディスプレイの製造工程の一つであるアレイ工程のカラーフィルター基板作製時に、ガラス板表面が汚染されている場合、断線等の問題が生じることが知られている。カラーフィルター基板は、ガラス板に半導体膜ITO膜(透明導電膜)、絶縁膜アルミ金属膜等の薄膜スパッタリング真空蒸着法等で形成して作製されるが、ガラス板表面に汚染物質が存在すると薄膜から形成した回路パターンに断線が生じたり、絶縁膜の欠陥による短絡が生じるからである。また、カラーフィルター基板の作製において、ガラス板にフォトリソグラフィによるパターンを形成するが、この工程でレジスト塗布時のガラス板面に汚染物質が存在すると、露光現像後のレジスト膜ピンホールが生じ、その結果断線や短絡が生じる。同様な問題が有機ELディスプレイの製造でも確認されている。有機ELディスプレイはガラス基板ITO陽極有機発光層陰極等の薄膜をスパッタリングや蒸着印刷等で形成して作製されるため、ガラス基板表面に薄膜を阻害する異物が存在すると非発光となる問題が生じる。

0007

このようなガラス板の汚染原因は特定が困難であったが、その原因の一つがガラス板用合紙の表面からガラス板の表面に転移する、微細な異物であることが判明している。

0008

また、そのような異物の1つがタルクであることが判明している。

0009

ところで、ガラス板用合紙をガラス板の間に挟み込む際に、合紙の表裏の表面の物理的状態差異が存在する場合、合紙の特定の表面をガラス板の表面に接触するように配慮する必要性が生じる場合がある。例えば、フラットパネル・ディスプレイ用のガラス板は、その表面に微細な回路等が形成されるために微量の異物であってもその付着が特に忌避されるが、そのようなガラス板用の合紙の一方の表面に他方の表面より多くの異物が存在すると、当該異物がガラス板の表面に転移するリスクが高まるので、異物が多く存在する表面ではなく、異物が少ない表面をガラス板の表面に接触させるように合紙をガラス板の表面と接触させるように配慮すべきである。この場合、ガラス板の間に2枚の合紙を挟み込み、各合紙の表面のうち、異物の存在量が少ない方の表面をガラス板に向けることが考えられるが、合紙の使用量が増大し、合紙とガラス板との積層体の重量が増大するので、取り扱いの点で好ましくない。

0010

本発明は、ガラス板用合紙の表裏面の状態の相違由来する上記の問題点を解決することをその課題とする。特に、本発明は表裏面のどちらをガラス板と接触させてもよいガラス板用合紙を提供することをその課題とする。

課題を解決するための手段

0011

そこで、鋭意検討の結果、本発明者らは、ガラス板用合紙の表面に存在するタルクの量を低減し、且つ、当該合紙の表裏面におけるタルクの存在割合の相違を抑制することによりガラス板用合紙の表裏面の状態の相違を抑制し、表裏面のどちらをガラス板と接触させてもよいガラス板用合紙を提供できることを見出し、本発明を完成した。

0012

本発明の第1の態様は、木材パルプを原料とするガラス板用合紙であって、一方の表面におけるタルクの存在割合が10個/100m2以下であり、一方の表面上のタルクの存在割合と他方の表面上のタルクの存在割合との差が5個/100m2以内であるガラス板用合紙である。

0013

前記タルクの平均粒径は1〜10μmであることが好ましい。

0014

前記タルクは疎水性物質複合化していてもよい。また、前記疎水性物質はシリコーンを含むことが好ましい。

0015

前記タルクと疎水性物質との複合化した形態の平均粒径は30μm以上であることが好ましい。

0016

前記ガラス板用合紙の厚みは20〜200μmであることが好ましい。

0017

前記ガラス板用合紙は、KES法による表面の摩擦係数平均偏差(MMD)が0.022以下であることが好ましい。

0018

前記ガラス板はディスプレイ用であることが好ましく、TFT液晶ディスプレイ用又は有機ELディスプレイ用であることがより好ましい。

0019

本発明の第2の態様は、上記ガラス板用合紙の製造方法であって、
木材パルプのスラリーを調製するスラリー調製工程、
前記スラリーをシート状とするシート形成工程、
前記シートを脱水して湿紙を形成する湿紙調製工程、
前記湿紙を乾燥して前記合紙を得る乾燥工程
を少なくとも含み、
前記湿紙調製工程において脱水を前記シートの両面から行う、製造方法に関する。

0020

前記脱水を吸引により行うことが好ましい。

0021

前記シートの一方の表面における前記吸引の脱水割合と他方の表面における前記吸引の脱水割合との差が該他方の表面における前記吸引の脱水割合の10%以下であることが好ましい。

0022

上記製造方法は、前記乾燥工程後の合紙の両面を更に吸引する追加吸引工程を含むことが好ましい。

0023

また、本発明は、本発明の第1の態様のガラス板用合紙、並びに、ガラス板との積層体にも関する。

0024

そして、本発明は、本発明の第1の態様のガラス板用合紙をガラス板の間に配置する工程を含むガラス板の保護方法にも関する。

発明の効果

0025

本発明のガラス板用合紙は表面に存在するタルクの量が少なく、且つ、当該合紙の表裏面におけるタルクの存在割合の相違が抑制されており、ガラス板用合紙の表裏面のタルクの存在状態の相違が抑制されている。したがって、本発明のガラス板用合紙はその表裏面のどちらをガラス板と接触させてもよい。これにより、本発明のガラス板用合紙は取り扱い性に優れている。

0026

また、ガラス板用合紙はそもそもロール状に巻き取られて出荷されるが、その巻き取り状態では合紙の表面と裏面が接触するので、例えば、表面にはタルクが少なく存在するが裏面にはタルクが多く存在する場合、合紙の表面をガラス板の表面と接触させようとしても、巻き取り状態において合紙の裏面のタルクが表面に転移してしまい、当該表面の清浄性が低下するおそれがある。

0027

しかし、本発明のガラス板用合紙は、ロール状に巻き取られた状態となっても、合紙の一方の表面から他方の表面へのタルクの転移が抑制されるので、ロール状に巻き取ることによる合紙表面の清浄性の低下を懸念する必要がない。

0028

更に、本発明のガラス板用合紙は、表面に存在するタルクの量が少ないので、当該合紙からガラス板への問題となるタルクの転移を効果的に抑制乃至回避することができる。このように、ガラス板への問題となるタルクの転移を抑制乃至回避することにより、TFT液晶ディスプレイ等の製造工程においてカラーフィルム等の回路断線を防止することが可能となる。

0029

本発明の第1の態様は、木材パルプを原料とするガラス板用合紙であって、一方の表面におけるタルクの存在割合が10個/100m2以下であり、一方の表面上のタルクの存在割合と他方の表面上のタルクの存在割合との差が5個/100m2以内であるガラス板用合紙である。

0030

本発明において使用可能な木材パルプは、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹サルファイトパルプNBSP)、広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の木材パルプを単独或いは混合したものである。この木材パルプを主体とし、必要に応じてこれに、藁、ケナフ三椏木綿等の非木材パルプカチオン化パルプ、マーセル化パルプ等の変性パルプ、レーヨンビニロンナイロンアクリルポリエステル等の合成繊維化学繊維、又はミクロフィブリル化パルプを単独で、或いは混合して併用することができる。ただし、パルプ中に樹脂分が多く含まれると、当該樹脂分がガラス板表面を汚す等の悪影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ樹脂分の少ない化学パルプ、例えば針葉樹晒クラフトパルプを単独で使用することが好ましい。また、砕木パルプのような高収率パルプは、樹脂分が多く含まれるので好ましくない。なお、合成繊維や化学繊維を混合させると削刀性が向上し、合紙を平版にする際の作業性が向上するが、廃棄物処理の面においてリサイクル性が悪くなるので注意が必要である。

0031

前記木材パルプの形態は特に限定されるものではなく、シート状、ブロック状又はフレーク状の任意の形態をとることができる。シート状のパルプは、例えば、ワイヤーパートプレスパートドライパートフィニッシングの4つの工程を備えるパルプマシンを使用して得ることができる。ワイヤーパートでは長網真空フィルター等を使ってパルプ繊維を抄紙し、プレスパートではロールプレスを使って脱水する。ドライパートではシリンダードライヤーや、フラクトドライヤー等で乾燥し、最後にシート状パルプの両端を切り落としてロールに巻き取る。この様な方法は、紙パルプ技術協会が出版している「紙パルプ製造技術シリーズ」や、「紙パルプの製造 技術全書」に詳細に記載されている。なお、ブロック状のパルプは、例えば、上記シート状パルプを積層して得ることができ、また、フレーク状のパルプは、例えば、上記シート状パルプを粉砕して得ることができる。

0032

前記シート状パルプの厚さは、0.7〜1.5mmであることが好ましく、0.9〜1.3mmであることがより好ましく、1.0〜1.2mmであることが更により好ましい。

0033

前記シート状パルプの坪量は、400〜1300g/m2であることが好ましく、500〜1200g/m2であることがより好ましく、500〜1100g/m2であることが更に好ましく、500〜1000g/m2であることが更に好ましく、700〜1000g/m2であることが更により好ましい。

0034

本発明のガラス板用合紙では、一方の表面におけるタルクの存在割合が10個/100m2以下に制限されている。前記ガラス板用合紙の一方の表面上に存在するタルクの個数は7個/100m2以下であることが好ましく、5個/100m2以下であることがより好ましく、3個/100m2以下であることが更により好ましく、1個/100m2以下であることが更により好ましく、0.8個/100m2以下であることが更により好ましく、0.5個/100m2以下であることが特に好ましい。

0035

本発明のガラス板用合紙においては、一方の表面上のタルクの存在割合と他方の表面上のタルクの存在割合との差が5個/100m2以内であり、4個/100m2以内であることが好ましく、3個/100m2以内であることが好ましく、2個/100m2以内であることがより好ましく、1個/100m2以内であることが更により好ましい。すなわち、本発明のガラス板用合紙においては、一方の表面におけるタルクの割合が他方の表面におけるタルクの存在割合から上記の具体的範囲内となる程度に大きく変動しないことが好ましい。ここで、「存在割合」とは、合紙の表面における単位面積あたりのタルクの数を意味しており、例えば、ガラス板用合紙の表面の複数箇所電子顕微鏡によって拡大観察し、当該箇所で観察されたタルクの数を平均することにより決定することができる。或いは別の手法として、ガラス板用合紙の所定面積の表面を水または濃硫酸等の酸性溶液で充分に洗浄し、脱落したタルクをカウントすることでもタルクの存在割合を決定することができる。

0036

本発明のガラス板用合紙は、表面に存在するタルクの量が少なく、且つ、当該合紙の表裏面におけるタルクの存在割合の変動が抑制されており、これにより、ガラス板用合紙の表裏面の物理的状態の相違が抑制されている。したがって、本発明のガラス板用合紙では表面のタルクの存在割合が合紙の表裏面で大きく異なることがない。したがって、本発明のガラス板用合紙は、その表裏面のどちらをガラス板と接触させてもよい。

0037

本発明におけるタルクは特に限定されるものではない。タルクは「含水ケイ酸マグネシウム」と呼ばれ、化学式は4SiO2・3MgO・H2Oで表すことができる。化学組成産地によって多少異なっており、理論値は、SiO2 64.4%、MgO 31.8%、強熱減量(水分)4.7%の重量比となっている。タルクは滑石とも称される。

0038

前記タルクの平均粒子径は特には限定されないが、1〜10μmが好ましく、1〜8μmがより好ましく、1〜6μmが更により好ましく、1〜4μmが特に好ましい。前記平均粒子径は体積平均粒子径であってよく、例えばレーザー回折散乱法により測定することができる。

0039

前記タルクの表面積は特には限定されないが、BET法による比表面積は1m2/g以上が好ましく、10m2/g以上がより好ましく、20m2/g以上が更により好ましい。

0040

前記タルクの密度は特には限定されないが、JIS K5101に基づく見かけ密度は1g/ml以下が好ましく、0.8g/ml以下がより好ましく、0.6g/ml以下が更により好ましく、0.4g/ml以下が更により好ましく、0.2g/ml以下が更により好ましい。

0041

タルクは表面が比較的親油性であり、例えば、シリコーン等の疎水性物質を吸着することで疎水性物質と複合化可能である。タルクはたとえ水中であってもシリコーン等の疎水性物質を吸着することができる。本発明においてタルクは疎水性物質と複合化していてもよい。タルクと疎水性物質、特にシリコーン、との複合化の形態は特に限定されないが、タルクの少なくとも一部が疎水性物質によって被覆されていてもよく、又は、タルクの少なくとも一部に疎水性物質が浸透していてもよい。

0042

前記タルクと疎水性物質との複合化した形態の平均粒径が30μm以上であることが好ましく、40μm以上がより好ましく、50μm以上が更により好ましい。

0043

前記疎水性物質は特に限定されない。疎水性物質は、不揮発性であることが好ましく、油(シリコーン油を除く。例えば、脂肪族炭化水素植物油動物油、合成グリセリド脂肪族アルコール脂肪酸、脂肪族アルコール及び/又は脂肪酸のエステル)、樹脂(シリコーンを除く)、シリコーン、ピッチゴム、並びに、これらの混合物からなる群から選択されることがより好ましく、シリコーンが更により好ましい。

0044

脂肪族炭化水素としては、例えば、直鎖状又は分枝炭化水素、特に、鉱油流動パラフィン等)、パラフィンワセリンすなわちペトロラタムナフタレン等;水添ポリイソブテンイソエイコサンポリデセンパールリーム等の水添ポリイソブテン及びデセンブテンコポリマー;並びに、これらの混合物を挙げることができる。

0045

他の脂肪族炭化水素の例として、直鎖状若しくは分枝状、又は、場合により環状の、C6〜C16低級アルカンを挙げることもできる。挙げることができる例には、ヘキサンウンデカンドデカントリデカン及びイソパラフィン、例えば、イソヘキサデカン及びイソデカンが含まれる。

0047

動物油の例として、例えば、ミンク油、スクワレンペルヒドロスクワレン及びスクワランを挙げることができる。

0048

合成グリセリドの例として、例えば、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリドを挙げることができる。

0049

脂肪酸は、酸性形態(即ち、石けんになるのを回避するため、塩の形態でない)とするべきであり、飽和でも不飽和でもよく、6〜30個の炭素原子、特に9〜30個の炭素原子を含有し、任意選択で、特に1個又は複数個ヒドロキシル基(特に1〜4個)で置換されている。脂肪酸が不飽和の場合、この化合物は1〜3個の共役又は非共役炭素炭素二重結合を含むことができる。脂肪酸は、例えば、ミリスチン酸パルミチン酸ステアリン酸ベヘニン酸オレイン酸リノール酸リノレン酸及びイソステアリン酸から選択される。

0050

「脂肪族アルコール」という用語は、本明細書では、任意の飽和で直鎖状又は分枝状のC8〜C30アルコールを意味し、任意選択で、特に1個又は複数個のヒドロキシル基(特に1〜4個)で置換されているものである。

0051

脂肪族アルコールのうち、C12〜C22脂肪族アルコールが好ましく、C16〜C18飽和脂肪族アルコールがより好ましい。これらのうち、ラウリルアルコールセチルアルコールステアリルアルコールイソステアリルアルコールオレイルアルコールベヘニルアルコールウンデシルアルコール、ミリスチルアルコール、及びそれらの混合物を挙げることができる。

0052

脂肪酸及び/又は脂肪族アルコールのエステルの例として、飽和又は不飽和で直鎖状又は分枝状のC1〜C26脂肪族の一酸又は多酸のエステル、及び飽和又は不飽和で直鎖状又は分枝状のC1〜C26脂肪族の一価アルコール又は多価アルコールのエステルを特に挙げることができ、エステルの総炭素数は10以上が好ましい。

0053

樹脂(シリコーンを除く)は、疎水性である限り特には限定されない。樹脂としては、例えば、ポリオレフィンポリスチレンポリメタアクリレートポリアクリルアミドポリ塩化ビニルポリ塩化ビニリデンポリアクリロニトリル、ポリエスエルポリカーボネートポリアミドポリイミド等の熱可塑性樹脂ポリウレタンメラミン樹脂尿素樹脂等の熱硬化性樹脂、及び、これらの混合物が挙げられる。

0054

シリコーンとしては、シリコーン油が挙げられる。シリコーン油は疎水性であり、その分子構造は、環状、直鎖状、分岐状のいずれであってもよい。シリコーン油の25℃における動粘度は、通常、0.65〜100,000mm2/sの範囲であるが、0.65〜10,000mm2/sの範囲でもよい。

0055

シリコーン油としては、例えば、直鎖状オルガノポリシロキサン環状オルガノポリシロキサン、及び、分岐状オルガノポリシロキサンが挙げられる。

0056

直鎖状オルガノポリシロキサン、環状オルガノポリシロキサン、及び、分岐状オルガノポリシロキサンとしては、例えば、下記一般式(1)、(2)及び(3):

R13SiO−(R12SiO)a−SiR13 (1)






R1(4−c)Si(OSiR13)c (3)

(式中、
R1は、それぞれ独立して、水素原子水酸基、或いは、置換若しくは非置換の一価炭化水素基アルコキシ基で示される基から選択される基であり、
aは、0〜1000の整数であり、
bは3〜100の整数であり、
cは1〜4の整数、好ましくは2〜4の整数である)
で表されるオルガノポリシロキサンが挙げられる。

0057

置換若しくは非置換の一価炭化水素基は、典型的には、置換若しくは非置換の、炭素原子数1〜30、好ましくは炭素原子数1〜10、より好ましくは炭素原子数1〜4の一価飽和炭化水素基;置換若しくは非置換の、炭素原子数2〜30、好ましくは炭素原子数2〜10、より好ましくは炭素原子数2〜6の一価の不飽和炭化水素基;炭素原子数6〜30、より好ましくは炭素原子数6〜12の一価の芳香族炭化水素基である。

0058

炭素原子数1〜30の一価の飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基エチル基、n−プロピル基イソプロピル基n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基ヘキシル基、ヘプチル基オクチル基、ノニル基、デシル基等の直鎖又は分岐状のアルキル基、並びに、シクロペンチル基、シクロヘキシル基シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。

0059

炭素原子数2〜30の一価の不飽和炭化水素基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基アリル基イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、ペンテニル基ヘキセニル基等の直鎖又は分岐状のアルケニル基シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基;シクロペンテニルエチル基、シクロヘキセニルエチル基、シクロヘキセニルプロピル基等のシクロアルケニルアルキル基;及び、エチニル基プロパルギル基等のアルキニル基が挙げられる。

0060

炭素原子数6〜30の一価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基トリル基キシリル基メシチル基等のアリール基が挙げられる。フェニル基が好ましい。なお、本明細書において芳香族炭化水素基とは、芳香族炭化水素のみからなる基以外に、芳香族炭化水素と脂肪族飽和炭化水素複合した基をも含む。芳香族炭化水素と飽和炭化水素が複合した基の例としては、例えば、ベンジル基フェネチル基等のアラルキル基が挙げられる。

0061

上記の一価炭化水素基上の水素原子は、1以上の置換基によって置換されていてもよく、当該置換基は、例えば、ハロゲン原子フッ素原子塩素原子臭素原子及びヨウ素原子)、水酸基、カルビノール基エポキシ基グリシジル基アシル基カルボキシル基アミノ基、メタクリル基メルカプト基アミド基オキシアルキレン基等を含む有機基からなる群から選択される。具体的には、3,3,3−トリフロロプロピル基、3−クロロプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−(2−ヒドロキシエトキシ)プロピル基、3−カルボキシプロピル基、10−カルボキシデシル基、3−イソシアネートプロピル基等を挙げることができる。

0062

アルコキシ基としては、メトキシ基エトキシ基プロポキシ基等が挙げられるが、メトキシ基又はエトキシ基が好ましく、メトキシ基がより好ましい。

0063

より具体的には、直鎖状オルガノポリシロキサンとしては、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(2mPa・sや6mPa・s等の低粘度〜100万mPa・s等高粘度のジメチルシリコーン)、オルガノハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサンメチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジフェニルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体トリメチルペンタフェニルトリシロキサンフェニルトリメチルシロキシシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルアルキルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン・メチルアルキルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピルシロキサン共重合体、α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン、α,ω−ジエトキシポリジメチルシロキサン、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチル−3−オクチルトリシロキサン、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチル−3−ドデシルトリシロキサン、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチル−3−ヘキサデシルトリシロキサン、トリストリメチルシロキシメチルシラン、トリストリメチルシロキシアルキルシランテトラキストリメチルシロキシシランテトラメチル−1,3−ジヒドロキシジシロキサンオクタメチル−1,7−ジヒドロキシテトラシロキサン、ヘキサメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサンオクタメチルトリシロキサン、高級アルコキシ変性シリコーン高級脂肪酸変性シリコーンジメチコノール等が例示される。

0064

環状オルガノポリシロキサンとしては、ヘキサメチルシクロトリシロキサン(D3)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)、デカメチルシクロペンタシロキサン(D5)、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン(D6)、1,1−ジエチルヘキサメチルシクロテトラシロキサンフェニルヘプタメチルシクロテトラシロキサン、1,1−ジフェニルヘキサメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラシクロヘキシルテトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサン、1,3,5,7−テトラ(3−メタクリロキシプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(3−アクリロキシプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(3−カルボキシプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(3−ビニロキシプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(p−ビニルフェニル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ[3−(p−ビニルフェニル)プロピル]テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(N−アクリロイル−N−メチル−3−アミノプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(N,N−ビスラウロイル)−3−アミノプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン等が例示される。

0065

分岐状オルガノポリシロキサンとしては、メチルトリストリメチルシロキシシランエチルトリストリメチルシロキシシラン、プロピルトリストリメチルシロキシシラン、テトラキストリメチルシロキシシラン、フェニルトリストリメチルシロキシシラン等が挙げられる。

0066

本発明におけるシリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリジメチル−ポリジフェニルシロキサンコポリマー、ポリメチル−3,3,3−トリフルオロプロピルシロキサン等が好ましい。本発明におけるシリコーンとしては、ジメチルポリシロキサンが典型的である。

0067

本発明におけるシリコーン油は変性シリコーン油であってもよい。変性シリコーン油としては、例えば、ポリオキシアルキレン変性シリコーン油が挙げられる。

0068

ポリオキシアルキレン変性シリコーン油は、分子中にケイ素炭素結合を介してポリオキシアルキレン基が結合しているシリコーン油であり、好ましくは、常温、具体的には25℃において水溶性を示すものであって、より好ましくはノニオン系のものである。

0069

ポリオキシアルキレン変性シリコーン油は、具体的には、例えば直鎖状又は分岐状のシロキサンよりなるシリコーン油とポリオキシアルキレンとの共重合体であり、種々のものがあるが、特に下記式(4)で表わされるものが好ましい。

R23SiO−(R12SiO)d−(R1ASiO)e−SiR23 (4)

(式中、
R1は、それぞれ独立して、上記と同様であり、
R2は、それぞれ独立して、R1又はAであり、
Aは、それぞれ独立して、R3Gで表される基であり、R3は、置換若しくは非置換の二価炭化水素基であり、Gはエチレンオキサイドプロピレンオキサイド等の炭素数2〜5のアルキレンオキサイドを少なくとも1種含有してなるポリオキシアルキレン基を表し、
dは1〜500の整数を表し、
eは1〜50の整数を表す)。

0070

置換若しくは非置換の二価炭化水素基としては、例えば、炭素原子数1〜30の直鎖状若しくは分岐状の二価炭化水素基が挙げられ、具体的には、メチレン基ジメチレン基トリメチレン基テトラメチレン基ペンタメチレン基ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基等の炭素原子数1〜30の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基ビニレン基アリレン基ブテニレン基、ヘキセニレン基、オクテニレン基等の炭素原子数2〜30のアルケニレン基フェニレン基ジフェニレン基等の炭素原子数6〜30のアリーレン基ジメチレンフェニレン基等の炭素原子数7〜30のアルキレンアリーレン基;及び、これらの基の炭素原子に結合した水素原子が少なくとも部分的にフッ素等のハロゲン原子、水酸基、又は、カルビノール基、エポキシ基、グリシジル基、アシル基、カルボキシル基、アミノ基、メタクリル基、メルカプト基、アミド基、オキシアルキレン基等を含む有機基で置換された基が挙げられる。二価炭化水素基は、炭素原子数1〜30のアルキレン基であることが好ましく、炭素原子数1〜6のアルキレン基であることが好ましく、炭素原子数3〜5のアルキレン基がより好ましい。

0071

例えば、ポリオキシアルキレン変性シリコーン油の具体例としては、下記のものを挙げることができる。



(式中、
xは20〜160であり、yは1〜25であり、x/yの値は50〜2であり、
Aは、例えば−(CH2)3O−(CH2CH2O)m−(CH2CH2CH2O)n−R4であり、mは7〜40、nは0〜40、m+nの値は少なくとも1であり、グラフト重合されたものでもランダム重合されたものでもよく、R4は水素原子又は上記置換若しくは非置換の一価炭化水素基を表す。好適には、mは7〜30、nは0〜30である)

0072

また、変性シリコーン油としては、例えば、アミノアルキル変性シリコーン油が挙げられる。

0073

アミノアルキル変性シリコーン油は、分子中にケイ素−炭素結合を介してアミノアルキル基が結合しているシリコーン油であり、好ましくは、常温、具体的には25℃において10〜100000csの粘度を示すものである。

0074

前記アミノアルキルシリコーン油としては、上記式(4)において、Gを式:−(NR4CH2CH2)zNR42(式中、R4はそれぞれ独立して上記のとおりであり、zは0≦z≦4の数である)で置換したものが挙げられる。

0075

本発明のガラス板用合紙は、当該合紙に含まれるシリコーンの含有量が当該合紙の絶乾質量を基準として0.5ppm以下に制限されていることが好ましく、0.4ppm以下がより好ましく、0.3ppm以下がより好ましく、0.2ppm以下が更により好ましく、0.1ppm以下が特に好ましい。

0076

一方、本発明のガラス板用合紙には、問題とならない極めて微量であれば、シリコーンは存在してもよく、したがって、シリコーンの含有量は0でなくてもよい。例えば、シリコーンの含有量は0.1ppbであってもよい。

0077

前記シリコーン含有量は合紙の絶乾質量を基準とする。本発明において「絶乾」とは、乾燥により被乾燥対象物中に水分が実質的に存在しない状態を意味している。

0078

前記シリコーン含有量は、例えば、合紙をシリコーン抽出可能な有機溶剤中で抽出工程に付し、抽出されたシリコーンの量を定量することで決定することができる。

0079

本発明のガラス板用合紙は、一方の表面上の30μm以上の径のシリコーン含有不連続領域数と他方の表面上の30μm以上の径のシリコーン含有不連続領域数との差が5個/1000m2以内であることが好ましく、4個/1000m2以内であることがより好ましく、3個/1000m2以内であることがより好ましく、2個/1000m2以内であることが好ましく、1個/1000m2以内であることが更により好ましい。すなわち、本発明のガラス板用合紙においては、一方の表面におけるシリコーン含有不連続領域の存在量が他方の表面における不連続領域の存在量から上記の具体的範囲内となる程度に大きく変動しないことが好ましい。ここで、「存在量」とは、合紙の表面の単位面積当たりの前記シリコーン含有不連続領域の数を意味しており、例えば、ガラス板用合紙の表面の複数箇所を電子顕微鏡によって拡大観察し、当該箇所で観察されたシリコーン含有不連続領域の数を単位面積当たりで平均することにより決定することができる。

0080

本発明におけるシリコーン含有不連続領域の形状は任意であり、例えば、円形楕円形角形等の様々な形状でありうるが、円形又は楕円形であることが好ましい。前記不連続領域は具体的には、ドット(点)又はスポット斑点)の形態で散在することができる。

0081

本発明において不連続領域の「径」とは面積円相当径(不連続領域の面積と等しい面積の円の直径)を意味する。前記不連続領域の径は25μm以上が好ましく、20μm以上がより好ましく、15μm以上が更により好ましく、10μm以上が更により好ましく、5μm以上が更により好ましく、1μm以上が更により好ましく、0.5μm以上が特に好ましい。前記不連続領域が円形の場合はその直径が「径」である。また、前記不連続領域が非円形の場合は、面積円相当径(不連続領域の面積と等しい面積の円の直径)が25μm以上であることが好ましく、20μm以上が好ましく、15μm以上がより好ましく、10μm以上が更により好ましく、5μm以上が更により好ましく、1μm以上が更により好ましく、0.55μm以上が特に好ましい。前記不連続領域の径及び面積は例えば顕微鏡法により測定可能である。

0082

前記不連続領域の径は10mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましく、3mm以下が更により好ましく、1mm以下が更により好ましく、500μm以下が更により好ましく、100μm以下が更により好ましく、50μm以下が特に好ましい。前記不連続領域が円形の場合は、その直径が10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがより好ましく、3mm以下が更により好ましく、1mm以下が更により好ましく、500μm以下が更により好ましく、100μm以下が更により好ましく、50μm以下が特に好ましい。前記不連続領域が非円形の場合は、面積円相当径が10mm以下であることが好ましく、5mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましく、1mm以下が更により好ましく、500μm以下が更により好ましく、100μm以下が更により好ましく、50μm以下が特に好ましい。

0083

本発明のガラス板用合紙の表面には径が10mmを超えるシリコーン含有不連続領域は存在しないことが好ましい。

0084

上記の場合において、合紙の表面のシリコーン含有不連続領域は、例えば、当該合紙の表面にシリコーンと親和性を有する一方で合紙と親和性のない(典型的には疎水性の)着色剤又は発色剤を塗布して、当該表面上の着色領域又は発色領域を測定するか、或いは、当該合紙の表面に合紙と親和性を有する一方でシリコーンと親和性のない(典型的には親水性の)着色剤又は発色剤を塗布して、当該表面上の非着色領域又は非発色領域を測定することで決定することができる。

0085

本発明のガラス板用合紙において、当該合紙に含まれるシリコーンの含有量が当該合紙の重量を基準として0.5ppm以下に制限されており、且つ、一方の表面上の30μm以上の径のシリコーン含有不連続領域数と他方の表面上の30μm以上の径のシリコーン含有不連続領域数との差が5個/1000m2以内の場合、本発明のガラス板用合紙は、シリコーンについてもその含有量が少なく、且つ、当該合紙の表裏面におけるシリコーン含有不連続領域の存在量の変動が抑制されており、これにより、ガラス板用合紙の表裏面のシリコーンに関する物理的状態の相違も抑制されている。したがって、上記の場合、タルクがシリコーンと複合化してシリコーン含有異物となる可能性を低減することができ、また、シリコーン含有異物が生成したとしてもその存在量は僅かであり、しかも合紙の表裏面でその存在割合が大きく異なることがない。したがって、上記の場合も、本発明のガラス板用合紙は、その表裏面のどちらをガラス板と接触させてもよい。

0086

本発明のガラス板用合紙の厚さは、20〜200μmであることが好ましく、30〜150μmであることがより好ましく、40〜200μmであることが更により好ましい。このように、比較的薄い合紙とすることにより、当該合紙の表裏の物理的状態の違いを更に抑制することができる。

0087

本発明のガラス板用合紙の坪量は、20〜80g/m2であることが好ましく、25〜70g/m2であることがより好ましく、30〜60g/m2であることが更により好ましい。

0088

本発明のガラス板用合紙は、KES法による表面の摩擦係数の平均偏差(MMD)が0.022以下であることが好ましく、0.020以下であることが好ましく、0.019以下であることがより好ましく、0.018以下であることが更により好ましく、0.017以下であることが更により好ましい。MMDは、摩擦感テスター(カトーテック株式会社製KES−SE)を使用し、直径0.5mmのピアノ線の束からなる10mm角摩擦子を、20g/cmの張力で固定された紙の表面に50g/cm2の接触圧で接触させながら、張力が付与された方向と同じ方向に0.1cm/秒の試料移動速度で2cm移動させて測定される摩擦係数の平均偏差値である。このMMDが大きいと、紙面の摩擦係数が紙面の位置によって大きく変動することを意味しており、ミクロ的には、紙同士の表面の微小凹凸が多くなることを意味している。このように合紙の表面に微細な凹凸を設けることにより、ガラス板の表面と合紙の表面との摩擦係数が小さくなり、ガラス板表面から合紙を除去する際の除去作業が容易となる。MMDが0.022を超えると、紙同士の表面の微小な凹凸が増大し、紙同士のひっかかりが増加するので好ましくない。MMDは、例えば、0.001〜0.022であることが好ましく、0.002〜0.020であることがより好ましく、0.004〜0.019であることが更により好ましい。

0089

本発明のガラス板用合紙は200μm以下の繊維長を有する短繊維を含んでもよいが、当該短繊維は異物を引き寄せるおそれがあるので、当該短繊維の含有量は合紙の絶乾質量に対して10.5重量%以下であることが好ましく、10.0重量%以下がより好ましく、9.5重量%以下が更により好ましく、9.0重量%以下が特に好ましい。ここで、「繊維長」とは平均繊維長を意味しない。したがって、200μm以下の繊維長を有する短繊維はその全てが200μm以下の繊維長を有する。換言すれば、前記短繊維の最大繊維長は200μm以下である。ここで、繊維長とは繊維を真っ直ぐに伸ばした状態とした場合の当該繊維の長さをいう。

0090

前記短繊維の平均繊維径は10μm〜50μmであることが好ましく、12μm〜40μmであることがより好ましく、15μm〜30μmであることが更により好ましい。
なお、ここでの「平均繊維径」とは、ガラス板用合紙の表面の複数箇所を電子顕微鏡によって拡大観察し、各電子顕微鏡画像中から所定数の繊維を無作為選別し、選別された当該繊維の径を測定し平均して得られた平均繊維径を意味する。選別される繊維の数は100以上であり、150以上が好ましく、200以上がより好ましく、300以上が更により好ましい。

0091

本発明のガラス板用合紙の表面における前記短繊維の存在量は300本〜850本/cm2であることが好ましく、330本〜800本/cm2であることがより好ましく、350本〜750本/cm2であることがより好ましい。短繊維の存在量が比較的少ないと短繊維によって引き寄せられる異物の量を低減することができる。

0092

本発明のガラス板用合紙においては、一方の表面における前記短繊維の存在量と他方の表面における前記短繊維の存在量との差が当該他方の表面における前記短繊維の存在量の15%以下であることが好ましく、12%以下であることがより好ましく、10%以下であることが更により好ましい。すなわち、本発明のガラス板用合紙においては、一方の表面における短繊維の存在量が他方の表面における短繊維の存在量から上記の具体的範囲内となる程度に大きく変動しないことが好ましい。ここで、「存在量」とは、合紙の表面の単位面積当たりの前記短繊維の数を意味しており、例えば、ガラス板用合紙の表面の複数箇所を電子顕微鏡によって拡大観察し、当該箇所で観察された短繊維の数を単位面積当たりで平均することにより決定することができる。また、合紙の表面を下方に向けて所定の面積をシート等で擦って落下した繊維の中から200μm以下の短繊維の単位面積当たりの数を得ることでも決定することができる。更に、合紙を厚み方向の中央で2分して非常に薄い2枚の紙とし、各紙スラリー化して当該スラリー中の200μm以下の短繊維の数を測定することでも決定することができる。或いは別の手法として、ガラス板用合紙の表面を水で充分に洗浄し、脱落した繊維を繊維長測定機に供することでも短繊維の存在量を決定することができる。

0093

本発明のガラス板用合紙は抄紙法等の通常の方法をベースとして製造することができる。

0094

本発明の第2の態様は、ガラス板用合紙の製造方法であって、
木材パルプのスラリーを調製するスラリー調製工程、
前記スラリーをシート状とするシート形成工程、
前記シートを脱水して湿紙を形成する湿紙調製工程、
前記湿紙を乾燥して前記合紙を得る乾燥工程
を少なくとも含み、
前記湿紙調製工程において脱水をシート状スラリーの両面から行う、製造方法である。

0095

前記スラリー調製工程では、従来公知の方法で、木材パルプのスラリーを調製することができる。例えば、前記スラリー調製工程では、木材パルプを構成するセルロース繊維離解させて水性懸濁液としスラリーを調製する。

0096

また、本発明の性能を損なわない範囲で、上記スラリーに対して、必要に応じて接着剤防黴剤消泡剤填料湿潤紙力増強剤乾燥紙力増強剤サイズ剤、着色剤、定着剤歩留まり向上剤スライムコントロール剤等を添加することができる。なお、これら薬品添加の際には虫やごみ等が混入しないように細心の注意を要することが好ましい。

0097

一般に、木材パルプ及び合紙中にはタルクが含有されていることが多い。これは、木材パルプ及び合紙の製造過程においてピッチコントロール剤としてタルクが多用されるからである。なお、タルクはピッチコントロール剤としてだけではなく、填料、紙塗工用顔料としても使用されており、紙の白色度向上、印刷特性向上の効果を発揮する。

0098

本発明の第2の態様では、得られる合紙の一方の表面におけるタルクの存在割合を10個/100m2以下とするために、非タルク系のピッチコントロール剤、填料、顔料等を使用することができる。

0099

また、一般に、木材パルプ及び合紙中にはシリコーンが含有されていることが多い。これは、木材パルプ及び合紙の製造過程、特に洗浄工程において泡の発生による洗浄能力の低下を防ぐために使用される消泡剤としてシリコーン系消泡剤が多用されるからであり、このシリコーン系消泡剤由来のシリコーンがパルプ及び合紙に残存する。シリコーン系消泡剤は、例えば、シリコーンオイル及び疎水性シリカの混合物に変性シリコーン、界面活性剤等を混合して製造される。

0100

そこで、ガラス板用合紙に含まれるシリコーンの含有量を0.5ppm以下に低減する場合は、消泡剤を使用する場合は消泡剤として非シリコーン系消泡剤を使用することが好ましい。更に、非シリコーン系消泡剤を使用して得られた木材パルプを使用することが好ましい。

0101

前記スラリーを調製する際に、木材パルプの叩解を進めると紙層間強度が増す効果が期待できる。しかしながら、叩解を進めることによって微細繊維が増加すると、異物を引き寄せたり、合紙として使用中に紙粉が発生する等の不都合が生じる恐れがあるので、必要以上に叩解度を進めることは好ましくない。本発明において好ましい叩解度は300〜650mlc.s.f.である。

0102

前記スラリーをシート状とするシート形成工程では、従来公知の方法で、シート化を行うことができる。例えば、前記スラリーを平面状のワイヤ上に吐出したり(例えば、長網抄紙機)、或いは、円筒状のシリンダー巻き付けたワイヤでスラリーからシートを掬い取る(例えば、円網抄紙機)ことによって、シートを得ることができる。

0103

本発明の第2の態様では、前記シートを脱水して湿紙を形成する湿紙調製工程において脱水をシートの両面から行う。これにより、前記シートに含まれるタルクがシートの両面から効果的に除去される。そして、本発明の第2の態様により得られるガラス板用合紙の一方の表面上のタルクの存在割合と他方の表面上のタルクの存在割合との差を5個/100m2以内とすることができる。

0104

また、前記シートを脱水して湿紙を形成する湿紙調製工程において脱水をシートの両面から行うことにより、前記シートに含まれるシリコーン含有異物もシートの両面から効果的に除去することができる。したがって、本発明の第2の態様により得られるガラス板用合紙の一方の表面上の30μm以上の径のシリコーン含有不連続領域数と他方の表面上の30μm以上の径のシリコーン含有不連続領域数との差を5個/1000m2以内とすることもできる。

0105

前記脱水の手法は任意であり、従来公知の方法を使用することができる。例えば、前記シートをロールでプレスすることによって脱水することができる。しかし、タルクの効果的な除去のためには前記脱水を吸引により行うことが好ましい。

0106

シートの両面から脱水を行う工程は、例えば、水平方向に延びるシートを網で上下から挟んだ状態で、上下方向に吸引装置によって吸引して脱水してもよいが、重力の影響により、上方向への吸引力と下方向への吸引力に差が生じ、下方向に吸引される側のシート表面に比べて上方向に吸引される側のシート表面にタルクがより残存するおそれがあるので、鉛直方向に延びるシートを網で挟んで左右方向に吸引して脱水することが好ましい。この場合、前記湿紙の移動方向が鉛直方向又は鉛直方向から30°以内の傾斜範囲であるように維持することが好ましい。

0107

前記シートの一方の表面における前記吸引の脱水割合と他方の表面における前記吸引の脱水割合との差が該他方の表面における前記吸引の脱水割合の10%以下であることが好ましい。すなわち、本発明のガラス板用合紙の製造方法においては、シートの両面からの吸引がほぼ同様の吸引力で実施されることが好ましい。

0108

前記シート形成工程及び湿紙調製工程は別個の装置を用いて個別に行ってもよいが、同一の装置において連続的に或いは一部重複して実施してもよい。例えば、抄紙機のワイヤーパートにおいて、スラリーをワイヤー(網)に載せてシート化しつつ、脱水して湿紙を形成してもよい。

0109

前記乾燥工程では、ドライヤーロール等を使用する従来公知の方法で、湿紙を乾燥して前記合紙を得ることができる。

0110

合紙の表面に残存しうるタルクを更に除去するために、本発明のガラス板用合紙の製造方法では、前記乾燥工程後の合紙の両面を更に吸引する追加吸引工程を含むことが好ましい。

0111

なお、ガラス板用合紙の抄紙の途中及び/又は抄紙後にカレンダー処理スーパーカレンダー処理、ソフトニップカレンダー処理、エンボス等の加工を行っても構わない。加工処理により、表面性や厚さを調整することができる。

0112

本発明の第2の態様の製造方法により、本発明の第1の態様のガラス板用合紙を効率的に製造することができる。

0113

本発明のガラス板用合紙はガラス板の間に挿入されて使用される。例えば、前記ガラス板用合紙は複数のガラス板の間に、典型的には、1枚ずつ挿入され、全体として、積層体とされ、当該積層体が保管、運搬の対象となる。また、本発明のガラス板用合紙を用いてガラス板単体又は前記積層体を包装してもよい。したがって、本発明は上記ガラス板用合紙をガラス板間に配置(特に、挿入)する工程を含むガラス板の保護方法の側面を有する。

0114

ガラス板としては特に限定されるものではないが、プラズマディスプレイパネル液晶ディスプレイパネル(特にTFT液晶ディスプレイパネル)、有機ELディスプレイパネル等のフラットパネル・ディスプレイ用のガラス板であることが好ましい。フラットパネル・ディスプレイ用のガラス板の表面には微細な電極隔壁等が形成されるが、本発明のガラス板用合紙を使用することにより、ガラス板への問題となる微細な異物の転移が抑制乃至回避されるので、ガラス板の表面に微細な電極、隔壁等が形成されても、当該異物による不都合を抑制乃至回避することができ、結果的に、ディスプレイの欠陥を抑制乃至回避することができる。

0115

特に、ディスプレイの大型化に伴い、フラットパネル・ディスプレイ用のガラス板のサイズ及び重量は増大しているが、本発明のガラス板用合紙はそのような大型乃至大重量のガラス板の表面を良好に保護することができる。特に、本発明のガラス板用合紙は、タルク系異物の含有量が極めて少ないので、大重量のガラス板によって押圧されても当該異物がガラス板に転移することが抑制乃至回避される。したがって、本発明のガラス板用合紙は、表面の清浄性が特に求められるフラットパネル・ディスプレイ用のガラス板に好適に使用することができる。

0116

以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明するが、本発明の範囲は実施例に限定されるものではない。

0117

[タルクの測定]
ガラス板用合紙を1m2にカットし、紙の一方の面を脱金属イオン水で充分に洗浄した。洗浄後の水溶液回収し、ポリカーボネート製メンブランフィルターMILLIPORE、ポアサイズ0.8μm)で濾過し、残渣を得た。この残渣を電子顕微鏡を用いて観察し、粒子径1μm以上の異物をEDS分析することで、ガラス合紙の表面のタルクの個数を測定した。

0118

[ガラス板への転写試験方法(輸送テスト)]
アルミ製で75度の角度がつけられたL 字架台上のガラス載置面に発泡ウレタンを敷き、ガラス板を垂直方向に載置するための載置面と、載置面の後端部から垂直方向に延びる背もたれ面に向けて、サイズ680mm×880mm×0.7mmのガラス板120枚と各ガラス板の間にガラス板用合紙を挿入して、背もたれ面に平行となるように立てかけ、架台に固定された帯状ベルトを後端部から背もたれ面へ全周にわたり掛け渡してガラス板を固定した。上記のようにセットされた架台は、外部からの埃や塵等の混入を防ぐため包装資材で全面を被覆した。その後、トラックでの輸送テストを実施した。輸送テスト条件は、輸送距離1000km(輸送途中に40℃×95%RHの環境下に5日間保管)でテストを実施した。

0119

[実施例1]
蒸解工程と、洗浄工程と、酸素脱リグニン反応工程と、二酸化塩素及び過酸化水素による多段晒漂白工程とからなる針葉樹晒クラフトパルプの製造装置において、洗浄工程中に使用されるピッチコントロール剤として非タルク系界面活性剤「ミラクルピチコン500」(片山ナルコ社製)を用いた。このようにして、製造工程中で非タルク系界面活性剤を使用した針葉樹晒クラフトパルプを得た。これを100質量部用意し、これを離解して叩解度を550mlc.s.f.に調製したスラリーに紙力増強剤としてポリアクリルアミド(商品名:ポリストロン1250、荒川化学工業社製)を全パルプ質量に対して0.2質量部添加し、0.4重量%濃度のパルプスラリー調成した。これを、ワイヤーパートにオントップフォーマを備えた長網抄紙機を用いて抄紙し、オントップフォーマによって湿紙の両面から脱水して、坪量55g/m2のガラス板用合紙を得た。

0120

[比較例1]
オントップフォーマを使用しない以外は実施例1と同様の手法で坪量55g/m2のガラス板用合紙を得た。

0121

[比較例2]
また、界面活性剤としてタルク系ピッチコントロール剤「MISTRON VAPOR」(日本ミストロン社製)を使用した以外は実施例1と同様の手法で、坪量55g/m2のガラス板用合紙を得た。

実施例

0122

実施例及び比較例のガラス板用合紙の表面におけるタルクの存在割合を決定したところ、実施例1の一方の面が7個/100m2であり、もう一方の面が11個/100m2であった。比較例1は表面が7個/100m2、もう一方の面が17個/100m2であった。比較例2は、一方の面が87個/100m2、もう一方の面が153個/100m2であった。また、実施例及び比較例で得たガラス板用合紙のガラス板への転写を輸送テストにて確認したところ、実施例1の合紙を使用したガラス板を用いた液晶パネルのアレイ形成の際には、カラーフィルムの断線が認められなかった。一方、比較例1及び比較例2のガラス板用合紙を使用したガラス板を用いた液晶パネルのアレイ形成の際には、カラーフィルムの断線が認められた。

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