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技術 検体処理測定システム

出願人 ユニバーサル・バイオ・リサーチ株式会社
発明者 田島秀二
出願日 2018年3月28日 (2年8ヶ月経過) 出願番号 2019-509983
公開日 2020年5月14日 (7ヶ月経過) 公開番号 WO2018-181487
状態 未査定
技術分野 自動分析、そのための試料等の取扱い 微生物・酵素関連装置
主要キーワード 長方形状開口 取外し具 装着用突起 押出し開口 取出し具 小容量用 ピン支持体 分割移動
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年5月14日)のものです。
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図面 (20)

課題・解決手段

本発明の検体処理測定システム2000は、検体の処理を並行して実行するために、複数の処理レーンを備える移動ステージ2300と、検体の処理に用いる消耗品保管して移動ステージ2300に供給する消耗品供給モジュール2100と、検体の処理に用いるカートリッジを保管して、移動ステージ2300に供給するカートリッジ供給モジュール2500と、移動ステージ2400を各モジュール移送するステージ移送機構2400とを備える。カートリッジ供給モジュール2500は、カートリッジを積み重ねて収容する複数のカートリッジカートンと、カートリッジカートンからカートリッジをカートリッジ供給モジュール2500の供給位置に押出す押出し機構とを備える。

概要

背景

遺伝子等の生体関連物質サンプルは、所定の前処理を行った上で、検出または定量といった測定処理が行われる。所定の前処理として、サンプルの捕獲・精製・分離・洗浄等の物理的処理や、遺伝子の増幅化学的反応処理等が行われる。測定処理としては、化学発光蛍光吸光光度等の測定が行われる。このような前処理や測定を行うためには、複数の試薬反応溶液等を分注するための分注チップ等のプラスチック部材消耗品をその処理目的に合わせて選抜し、これらを順次用いて適切な前処理工程を実行する必要がある。

本発明者は、磁性体粒子を利用したマグトレーション技術(特許文献1)を提案している。さらに、本発明者は、マグトレーション技術に加えて、特許文献2にて提案したような、カートリッジ多列整列、複数分注ノズルにて、同時に溶液の分注を制御、磁性体の分離を用いた分注制御により、多検体一括バッチ処理を可能としている。

前処理の自動化としては、複数サンプルバッチ方式、及び1サンプル・ランダムアクセス方式の2つが提案されている。複数サンプル・バッチ方式は、複数サンプルを並行して一括処理するものである。複数サンプル・バッチ方式の製品としては、プレシジョン・システムサイエンス株式会社が提供する「geneLEAD XII」が挙げられる。複数サンプル・バッチ方式の製品としては、ロシュダイアグスティックス・インクが提供する「cobas」シリーズが挙げられる。1サンプルランダム・アクセス方式は、1サンプル毎に情報を逐一読取り、情報に基づき異なった物理的処理および反応処理を順次実行するものである。

概要

本発明の検体処理測定システム2000は、検体の処理を並行して実行するために、複数の処理レーンを備える移動ステージ2300と、検体の処理に用いる消耗品を保管して移動ステージ2300に供給する消耗品供給モジュール2100と、検体の処理に用いるカートリッジを保管して、移動ステージ2300に供給するカートリッジ供給モジュール2500と、移動ステージ2400を各モジュール移送するステージ移送機構2400とを備える。カートリッジ供給モジュール2500は、カートリッジを積み重ねて収容する複数のカートリッジカートンと、カートリッジカートンからカートリッジをカートリッジ供給モジュール2500の供給位置に押出す押出し機構とを備える。

目的

複数サンプル・バッチ方式の製品としては、プレシジョン・システム・サイエンス株式会社が提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数の検体について、核酸の抽出、増幅、及び測定を含む処理を並行して実行する検体処理測定システムであって、前記処理を並行して実行するための、複数の処理レーンを備える移動ステージと、前記移動ステージを搭載して前記処理を実行する処理実行モジュールと前記検体及び前記処理に用いる消耗品を、前記移動ステージに供給する消耗品供給モジュールと、を備え、前記移動ステージは、前記複数の処理レーンに、それぞれ1つ又は複数のカートリッジを装着した状態で、前記処理実行モジュールに対して着脱可能又は交換可能である、検体処理測定システム。

請求項2

請求項1に記載の検体処理測定システムにおいて、前記処理は、前記複数の検体について同時に行うバッチ処理である、検体処理測定システム。

請求項3

請求項1又は2に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジの少なくとも一部分が、前記処理に必要な試薬及び/または溶液が予め密封されたプレフィルドウェルを含む、検体処理測定システム。

請求項4

請求項1〜3のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記検体処理測定システは、複数の処理実行モジュールを備え、前記複数の処理実行モジュールの間に、前記消耗品供給モジュールが配置される、検体処理測定システム。

請求項5

請求項1〜4のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記消耗品供給モジュールから前記複数の検体、及び/又は前記消耗品を前記移動ステージに供給するピックアップユニットを備える、検体処理測定システム。

請求項6

請求項5に記載の検体処理測定システムにおいて、前記処理実行モジュール及び前記消耗品供給モジュールの上方で、前記ピックアップユニットを移動するピックアップユニット移動機構を備える、検体処理測定システム。

請求項7

請求項1〜3のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記検体処理測定システムは、さらに、前記抽出、前記増幅、及び前記測定の少なくとも1つに用いるカートリッジを保管して、前記移動ステージに供給するカートリッジ供給モジュールと、前記移動ステージを各モジュールに移送するステージ移送機構と、を備える、検体処理測定システム。

請求項8

請求項7に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ供給モジュールは、前記カートリッジを積み重ねて保管する少なくとも一つのカートリッジ保管容器と、前記カートリッジ保管容器から前記カートリッジを前記カートリッジ供給モジュールの供給位置に供給するためのカートリッジ供給機構とを備える、検体処理測定システム。

請求項9

請求項8に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ供給機構は、前記カートリッジ保管容器内の前記カートリッジを前記供給位置に押し出す押出し棒を備え、前記カートリッジ保管容器は、当該カートリッジ保管容器内に前記押出し棒を挿入するための棒挿入開口と、前記カートリッジ保管容器から前記カートリッジを前記供給位置に押し出すための押出し開口とを備える、検体処理測定システム。

請求項10

請求項8又は9に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ供給機構は、前記カートリッジ保管容器内に積み重ねられた前記カートリッジうち、最下段にあるカートリッジを前記供給位置に供給する、検体処理測定システム。

請求項11

請求項8〜10のいずれか1項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ保管容器及び/または前記カートリッジは、前記カートリッジの情報を読出し可能に記憶する情報記憶部を備える、検体処理測定システム。

請求項12

請求項11に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ供給モジュールは、前記情報記憶部から前記カートリッジの情報を読取る情報読取り部を備える、検体処理測定システム。

請求項13

請求項8〜12のいずれか1項に記載の検体処理測定システムにおいて、複数のカートリッジ保管容器を収容するための複数のを有する収容棚をさらに備える、検体処理測定システム。

請求項14

請求項13に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジの前記供給位置に対して、前記複数の棚を移動する棚移動機構を備える、検体処理測定システム。

請求項15

請求項7〜14のいずれか1項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ供給モジュールは、前記少なくとも1つのカートリッジをピックアップして移動するカートリッジピッカーを備える、検体処理測定システム。

請求項16

請求項15に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジピッカーは、前記カートリッジを吸着する吸着部を備える、検体処理測定システム。

請求項17

請求項15又は16に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジピッカーは、前記カートリッジを吸着する複数の吸着部を備える、検体処理測定システム。

請求項18

請求項17に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジピッカーは、長手方向の寸法が異なる複数のカートリッジに合わせて前記一対の吸着部の間の距離を伸縮する伸縮機構を備える、検体処理測定システム。

請求項19

請求項17に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジピッカーは、長手方向の寸法が異なる複数のカートリッジに合わせて、吸着部間の距離が異なる複数対の吸着部を備える、検体処理測定システム。

請求項20

請求項15〜19のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジピッカーは凸部を備え、前記カートリッジは前記凸部が挿入される凹部を備える、検体処理測定システム。

請求項21

請求項15〜20のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジピッカーは、当該カートリッジピッカーを昇降するカートリッジピッカー昇降機構を備える、検体処理測定システム。

請求項22

請求項1〜21のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジを前記移動ステージに固定するカートリッジ固定機構を備える、検体処理測定システム。

請求項23

請求項1〜22のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記処理実行モジュールにおける核酸の抽出で得られた抽出液の一部を分取して保管する抽出液保管部を備える、検体処理測定システム。

請求項24

請求項23に記載の検体処理測定システムにおいて、前記抽出液保管部は、前記消耗品提供モジュールに設けられる、検体処理測定システム。

請求項25

請求項1〜24のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記処理実行モジュールにおける核酸の抽出で抽出液が得られると、前記抽出液の一部を、第1の処理レーンから分取して、1又は複数の第2の処理レーンに分割移動する、検体処理測定システム。

請求項26

請求項25に記載の検体処理測定システムにおいて、前記分割移動は、前記移動ステージを前記消耗品提供モジュールに移送して実行される、検体処理測定システム。

請求項27

請求項1〜26のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記処理実行モジュールは、前記複数の処理レーンのそれぞれに搭載された前記カートリッジに対して、前記処理を並行して実行するために、複数の分注ノズルを有する処理実行ユニットを備える、検体処理測定システム。

請求項28

請求項27に記載の検体処理測定システムにおいて、前記処理実行モジュールは、前記消耗品を廃棄する消耗品廃棄部を備え、前記処理中または前記処理後に、前記処理実行ユニットの分注ノズルが、前記移動ステージから前記消耗品を取り出して前記消耗品廃棄部に廃棄する、検体処理測定システム。

請求項29

請求項27又は28に記載の検体処理測定システムにおいて、前記処理実行モジュールは、前記検体を含む廃液を廃棄する廃液槽を備え、前記処理中または前記処理後に、前記処理実行ユニットの分注ノズルが、前記移動ステージから前記廃液を吸引して前記廃液槽に廃棄する、検体処理測定システム。

請求項30

請求項15〜21のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ供給モジュールは、前記カートリッジを廃棄するカートリッジ廃棄部を備え、前処理完了後に、前記カートリッジピッカーが、前記カートリッジ供給モジュールに移送された前記移動ステージから使用済みの廃棄カートリッジをピックアップして、前記カートリッジ廃棄部に廃棄する、検体処理測定システム。

請求項31

請求項30に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ廃棄部は、前記廃棄カートリッジを収容する廃棄カートリッジ保管容器と、前記廃棄カートリッジ保管容器内に前記廃棄カートリッジを整列するカートリッジ整列装置とを備える、検体処理測定システム。

請求項32

請求項31に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ整列装置は、前記廃棄カートリッジ保管容器内を昇降する昇降アームと、前記昇降アームの昇降機構とから構成される、検体処理測定システム。

請求項33

請求項31または32に記載の検体処理測定システムにおいて、前記廃棄カートリッジ保管容器は、空になった前記カートリッジ保管容器である、検体処理測定システム。

請求項34

請求項1〜33のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジの少なくとも一部が、前記処理に用いる溶液、前記核酸の抽出試薬、及び/または前記核酸の増幅試薬が予め密封された少なくとも1つのプレフィルドウェルを含む、検体処理測定システム。

請求項35

請求項1〜34のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記移動ステージは、前記カートリッジをスライド可能に搭載するレールと、前記カートリッジを前記レールに導くためのカートリッジ受入口とを備える、検体処理測定システム。

請求項36

請求項35に記載の検体処理測定システムにおいて、前記移動ステージは、上面体と、前記レールを含む下面体とから構成され、前記上面体及び前記レールが、前記カートリッジのスライド方向とは異なる方向への前記カートリッジの移動を制限する、検体処理測定システム。

請求項37

請求項8〜21のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記移動ステージは、前記カートリッジをスライド可能に搭載するレールと、前記カートリッジを前記レールに導くためのカートリッジ受入口とを備え、前記移動ステージの前記カートリッジ受入口が、前記カートリッジ供給モジュールから前記カートリッジが供給される前記供給位置に配置される、検体処理測定システム。

請求項38

請求項37に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ供給容器は、前記カートリッジを前記供給位置に供給するカートリッジ供給口を備え、前記移動ステージの前記カートリッジ受入口が、前記カートリッジ供給口と対向している、検体処理測定システム。

請求項39

請求項37又は38に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ供給機構は、前記カートリッジを前記カートリッジ保管容器から前記移動ステージに直接押し込む、検体処理測定システム。

請求項40

請求項1〜39のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジは、第1のカートリッジ及び第2のカートリッジから構成され、前記第1のカートリッジ及び前記第2のカートリッジは、1つのレーンに収容される、検体処理測定システム。

技術分野

0001

本発明は、複数種類生体関連物質検体について、連続的に処理及び測定を実行するための検体処理測定システムに関する。より詳細には、検体処理測定システムにおいて、検体の処理及び測定に用いるカートリッジを効率よく提供できる検体処理測定システムに関する。

背景技術

0002

遺伝子等の生体関連物質のサンプルは、所定の前処理を行った上で、検出または定量といった測定処理が行われる。所定の前処理として、サンプルの捕獲・精製・分離・洗浄等の物理的処理や、遺伝子の増幅化学的反応処理等が行われる。測定処理としては、化学発光蛍光吸光光度等の測定が行われる。このような前処理や測定を行うためには、複数の試薬反応溶液等を分注するための分注チップ等のプラスチック部材消耗品をその処理目的に合わせて選抜し、これらを順次用いて適切な前処理工程を実行する必要がある。

0003

本発明者は、磁性体粒子を利用したマグトレーション技術(特許文献1)を提案している。さらに、本発明者は、マグトレーション技術に加えて、特許文献2にて提案したような、カートリッジ多列整列、複数分注ノズルにて、同時に溶液の分注を制御、磁性体の分離を用いた分注制御により、多検体一括バッチ処理を可能としている。

0004

前処理の自動化としては、複数サンプルバッチ方式、及び1サンプル・ランダムアクセス方式の2つが提案されている。複数サンプル・バッチ方式は、複数サンプルを並行して一括処理するものである。複数サンプル・バッチ方式の製品としては、プレシジョン・システムサイエンス株式会社が提供する「geneLEAD XII」が挙げられる。複数サンプル・バッチ方式の製品としては、ロシュダイアグスティックス・インクが提供する「cobas」シリーズが挙げられる。1サンプルランダム・アクセス方式は、1サンプル毎に情報を逐一読取り、情報に基づき異なった物理的処理および反応処理を順次実行するものである。

先行技術

0005

特許第3682302号(図3
国際公開第2010/074265号(図38

発明が解決しようとする課題

0006

複数サンプル・バッチ方式のメリットは、複数サンプルに対し、「処理のための各機能部」を「固定化したシステム構成」にて、一括して処理することにより、装置を小型・簡素化できることである。しかしながら、複数サンプル・バッチ方式のデメリットは、異なった工程を複数要求されるサンプルへの対応や、連続的に導入される異なったサンプルへの対応が困難となることである。具体的には、図1に示すように、複数サンプルSA1,SA2,SA2,SA3,SA4,SA5,SA6,SAB1,SBC1を複数サンプル・バッチ方式で処理する場合を想定する。サンプルSA1,SA2,SA2,SA3,SA4,SA5,SA6は、項目Aの前処理を行う必要があり、項目B及びCの前処理は不要である。サンプルSAB1は、項目A及び項目Bの前処理を順に行う必要があり、項目Cの前処理は不要である。サンプルSBC1は、項目B及び項目Cの前処理を順に行う必要があり、項目Aの前処理は不要である。このように必要な項目が異なる複数サンプルを複数サンプル・バッチ処理で同時に並行処理を行うことは困難である。

0007

これに対して、1サンプル・ランダム・アクセス方式のメリットは、複数の工程処理(項目)が要求されるサンプルに対し、異なる処理項目一貫性を持って連続的に処理できることである。しかしながら、1サンプル・ランダム・アクセス方式のデメリットは、図2に示すように、処理のために指定された機能部から機能部へ、サンプルを移送し、異なる処理工程をそれぞれ実行しなければならないことである。したがって、サンプル毎に処理工程が相違することにより、処理工程を制御するハードウェアおよびソフトウェアが複雑になる。その結果、必要なシステムまたは装置が、非常に複雑で高価、大型(5m〜10m)にならざるを得ないという問題が生じている。例えば、図2に示すように、サンプルSA1,SAB1,SBC1を1サンプル・ランダム・アクセス方式で処理する場合を想定する。初めに、サンプルSA1を項目A処理機能部に移送して項目Aの処理工程を実行した後、サンプルSA1をサンプル回収部に移送する。次に、サンプルSAB1を項目A処理機能部に移送して項目Aの処理工程を実行し、サンプルSAB1を項目B処理機能部に移送して項目Bの処理工程を実行し、サンプルSAB1をサンプル回収部に移送する。最後に、サンプルSBC1を項目B処理機能部に移送して項目Bの処理工程を実行し、次にサンプルSBC1を項目C処理機能部に移送して項目Cの処理工程を実行し、サンプルSBC1をサンプル回収部に移送する。さらに、1サンプル・ランダム・アクセス方式は、1サンプルずつの処理となるため、複数サンプルを処理する場合、多くの時間を要するという問題も生じている。

0008

複数サンプルの前処理工程の自動化システムにおける要求は次の通りである。必要とされる検査項目が数十種類に及ぶため、試薬類や消耗品を間違えることなく、正確にバーコードICタグによる選抜を行う情報管理方式が必要である。また、試薬やサンプルが微量でも混じることのないコンタミネーション防止対策、出来るだけ大量のサンプル処理を連続して行うための試薬や、消耗品類の大量収納・供給・廃棄を実現するステージレイアウト移送方法を検討する必要がある。他にも、多数サンプルの連続処理と緊急検査のための優先検体割り込み機能操作者が容易に対応出来るユーザーフレンドリーなインターフェイス、装置本体の小型化、安価な価格、確実な安全性を保障できる構造が課題となる。

0009

本発明は、複数の検体を処理する場合に、効率よく連続的に処理及び測定を実行することができる、新規な検体処理測定システムの提供を目的とする。または、本発明は、複数の検体の処理に用いる複数のカートリッジの保管取出、搭載、及び/または廃棄を効率よく行うことができる新規な検体処理測定システムの提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明の各態様は次の通りである。
(態様1)複数の検体について、核酸の抽出、増幅、及び測定を含む処理を並行して実行する検体処理測定システムであって、前記処理を並行して実行するための、複数の処理レーンを備える移動ステージと、前記移動ステージを搭載して前記処理を実行する処理実行モジュールと、前記検体及び前記処理に用いる消耗品を、前記移動ステージに供給する消耗品供給モジュールと、を備え、前記移動ステージは、前記複数の処理レーンに、それぞれ1つ又は複数のカートリッジを装着した状態で、前記処理実行モジュールに対して着脱可能又は交換可能である、検体処理測定システム。(態様2)態様1に記載の検体処理測定システムにおいて、前記処理は、前記複数の検体について同時に行うバッチ処理である、検体処理測定システム。(態様3)態様1又は2に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジの少なくとも一部分が、前記処理に必要な試薬及び/または溶液が予め密封されたプレフィルドウェルを含む、検体処理測定システム。

0011

(態様4)態様1〜3のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記検体処理測定システは、複数の処理実行モジュールを備え、前記複数の処理実行モジュールの間に、前記消耗品供給モジュールが配置される、検体処理測定システム。(態様5)態様1〜4のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記消耗品供給モジュールから前記複数の検体、及び/又は前記消耗品を前記移動ステージに供給するピックアップユニットを備える、検体処理測定システム。(態様6)態様5に記載の検体処理測定システムにおいて、前記処理実行モジュール及び前記消耗品供給モジュールの上方で、前記ピックアップユニットを移動するピックアップユニット移動機構を備える、検体処理測定システム。(態様7)態様1〜3のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記検体処理測定システムは、さらに、前記抽出、前記増幅、及び前記測定の少なくとも1つに用いるカートリッジを保管して、前記移動ステージに供給するカートリッジ供給モジュールと、前記移動ステージを各モジュールに移送するステージ移送機構と、を備える、検体処理測定システム。

0012

(態様8)態様7に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ供給モジュールは、前記カートリッジを積み重ねて保管する少なくとも一つのカートリッジ保管容器と、前記カートリッジ保管容器から前記カートリッジを前記カートリッジ供給モジュールの供給位置に供給するためのカートリッジ供給機構とを備える、検体処理測定システム。(態様9)態様8に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ供給機構は、前記カートリッジ保管容器内の前記カートリッジを前記供給位置に押し出す押出し棒を備え、前記カートリッジ保管容器は、当該カートリッジ保管容器内に前記押出し棒を挿入するための棒挿入開口と、前記カートリッジ保管容器から前記カートリッジを前記供給位置に押し出すための押出し開口とを備える、検体処理測定システム。(態様10)態様8又は9に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ供給機構は、前記カートリッジ保管容器内に積み重ねられた前記カートリッジうち、最下段にあるカートリッジを前記供給位置に供給する、検体処理測定システム。

0013

(態様11)態様8〜10のいずれか1項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ保管容器及び/または前記カートリッジは、前記カートリッジの情報を読出し可能に記憶する情報記憶部を備える、検体処理測定システム。(態様12)態様11に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ供給モジュールは、前記情報記憶部から前記カートリッジの情報を読取る情報読取り部を備える、検体処理測定システム。(態様13)態様8〜12のいずれか1項に記載の検体処理測定システムにおいて、複数のカートリッジ保管容器を収容するための複数のを有する収容棚をさらに備える、検体処理測定システム。(態様14)態様13に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジの前記供給位置に対して、前記複数の棚を移動する棚移動機構を備える、検体処理測定システム。(態様15)態様7〜14のいずれか1項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ供給モジュールは、前記少なくとも1つのカートリッジをピックアップして移動するカートリッジピッカーを備える、検体処理測定システム。

0014

(態様16)態様15に記載の検体処理測定システムにおいて、
前記カートリッジピッカーは、前記カートリッジを吸着する吸着部を備える、検体処理測定システム。(態様17)態様15又は16に記載の検体処理測定システムにおいて、
前記カートリッジピッカーは、前記カートリッジを吸着する複数の吸着部を備える、検体処理測定システム。(態様18)態様17に記載の検体処理測定システムにおいて、
前記カートリッジピッカーは、長手方向の寸法が異なる複数のカートリッジに合わせて前記一対の吸着部の間の距離を伸縮する伸縮機構を備える、検体処理測定システム。(態様19)態様17に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジピッカーは、長手方向の寸法が異なる複数のカートリッジに合わせて、吸着部間の距離が異なる複数対の吸着部を備える、検体処理測定システム。

0015

(態様20)態様15〜19のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、
前記カートリッジピッカーは凸部を備え、前記カートリッジは前記凸部が挿入される凹部を備える、検体処理測定システム。(態様21)態様15〜20のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジピッカーは、当該カートリッジピッカーを昇降するカートリッジピッカー昇降機構を備える、検体処理測定システム。(態様22)態様1〜21のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジを前記移動ステージに固定するカートリッジ固定機構を備える、検体処理測定システム。(態様23)態様1〜22のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、
前記処理実行モジュールにおける核酸の抽出で得られた抽出液の一部を分取して保管する抽出液保管部を備える、検体処理測定システム。

0016

(態様24)態様23に記載の検体処理測定システムにおいて、前記抽出液保管部は、前記消耗品提供モジュールに設けられる、検体処理測定システム。(態様25)態様1〜24のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記処理実行モジュールにおける核酸の抽出で抽出液が得られると、前記抽出液の一部を、第1の処理レーンから分取して、1又は複数の第2の処理レーンに分割移動する、検体処理測定システム。(態様26)態様25に記載の検体処理測定システムにおいて、前記分割移動は、前記移動ステージを前記消耗品提供モジュールに移送して実行される、検体処理測定システム。(態様27)態様1〜26のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記処理実行モジュールは、前記複数の処理レーンのそれぞれに搭載された前記カートリッジに対して、前記処理を並行して実行するために、複数の分注ノズルを有する処理実行ユニットを備える、検体処理測定システム。

0017

(態様28)態様27に記載の検体処理測定システムにおいて、前記処理実行モジュールは、前記消耗品を廃棄する消耗品廃棄部を備え、前記処理中または前記処理後に、前記処理実行ユニットの分注ノズルが、前記移動ステージから前記消耗品を取り出して前記消耗品廃棄部に廃棄する、検体処理測定システム。(態様29)態様27又は28に記載の検体処理測定システムにおいて、前記処理実行モジュールは、前記検体を含む廃液を廃棄する廃液槽を備え、前記処理中または前記処理後に、前記処理実行ユニットの分注ノズルが、前記移動ステージから前記廃液を吸引して前記廃液槽に廃棄する、検体処理測定システム。(態様30)態様15〜21のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ供給モジュールは、前記カートリッジを廃棄するカートリッジ廃棄部を備え、前処理完了後に、前記カートリッジピッカーが、前記カートリッジ供給モジュールに移送された前記移動ステージから使用済みの廃棄カートリッジをピックアップして、前記カートリッジ廃棄部に廃棄する、検体処理測定システム。(態様31)態様30に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ廃棄部は、前記廃棄カートリッジを収容する廃棄カートリッジ保管容器と、前記廃棄カートリッジ保管容器内に前記廃棄カートリッジを整列するカートリッジ整列装置とを備える、検体処理測定システム。

0018

(態様32)態様31に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ整列装置は、前記廃棄カートリッジ保管容器内を昇降する昇降アームと、前記昇降アームの昇降機構とから構成される、検体処理測定システム。(態様33)態様31または32に記載の検体処理測定システムにおいて、前記廃棄カートリッジ保管容器は、空になった前記カートリッジ保管容器である、検体処理測定システム。(態様34)態様1〜33のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジの少なくとも一部が、前記処理に用いる溶液、前記核酸の抽出試薬、及び/または前記核酸の増幅試薬が予め密封された少なくとも1つのプレフィルドウェルを含む、検体処理測定システム。(態様35)態様1〜34のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記移動ステージは、前記カートリッジをスライド可能に搭載するレールと、前記カートリッジを前記レールに導くためのカートリッジ受入口とを備える、検体処理測定システム。(態様36)態様35に記載の検体処理測定システムにおいて、前記移動ステージは、上面体と、前記レールを含む下面体とから構成され、前記上面体及び前記レールが、前記カートリッジのスライド方向とは異なる方向への前記カートリッジの移動を制限する、検体処理測定システム。

0019

(態様37)態様8〜21のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記移動ステージは、前記カートリッジをスライド可能に搭載するレールと、前記カートリッジを前記レールに導くためのカートリッジ受入口とを備え、前記移動ステージの前記カートリッジ受入口が、前記カートリッジ供給モジュールから前記カートリッジが供給される前記供給位置に配置される、検体処理測定システム。(態様38)態様37に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ供給容器は、前記カートリッジを前記供給位置に供給するカートリッジ供給口を備え、前記移動ステージの前記カートリッジ受入口が、前記カートリッジ供給口と対向している、検体処理測定システム。(態様39)態様37又は38に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジ供給機構は、前記カートリッジを前記カートリッジ保管容器から前記移動ステージに直接押し込む、検体処理測定システム。(態様40)態様1〜39のいずれか一項に記載の検体処理測定システムにおいて、前記カートリッジは、第1のカートリッジ及び第2のカートリッジから構成され、前記第1のカートリッジ及び前記第2のカートリッジは、1つのレーンに収容される、検体処理測定システム。

発明の効果

0020

本発明の検体処理測定システムは、異なる処理工程を必要とする複数の検体を処理及び測定する場合に、効率よく連続処理を実行することができる。さらに、本発明の検体処理測定システムは、複数の検体の処理に用いる複数のカートリッジの保管、取出、搭載、及び/または廃棄を効率よく行うことができる。

図面の簡単な説明

0021

複数サンプル・バッチ方式を説明する模式図である。
1サンプル・ランダム・アクセス方式を説明する模式図である。
本発明のランダムバッチアクセス方式に関するベン図である。
本発明の第1の実施形態に係る検体処理測定システムの上面図である。
図4の検体処理測定システムの正面図である。
本発明の第1の実施形態に含まれる消耗品供給モジュールの上面図である。
図6の消耗品供給モジュールに含まれる、ピックアップユニットの正面図である。
図7のピックアップユニットの側面図である。
本発明の第1の実施形態に含まれる、処理実行モジュールの上面図である。
本発明の第1の実施形態に含まれるステージラックの、(a)上面図、(b)正面図、(c)側面図である。
図9の処理実行モジュールに含まれる、ステージラック装着機構の斜視図である。
図11のステージラック装着機構へのステージラックの移送を示す上面図である。
図11のステージラック装着機構へのステージラックの装着を示す上面図である。
図11のステージラック装着機構へのステージラックの装着を示す側面図である。
図11のステージラック装着機構に装着されたステージラックの移動を示す上面図である。
本発明の第1の実施形態に含まれる、カートリッジの斜視図である。
図16のカートリッジの固定機構を示す斜視図である。
図17のカートリッジの固定機構の動作を示す側面図である。
本発明の第1の実施形態に含まれる、カートリッジ供給モジュールの上面図である。
図19のカートリッジ供給モジュールに含まれるカートリッジカートンの、(a)斜視図、(b)幅広面側の側面図、(c)幅狭面側の側面図である。
図20のカートリッジカートンの下部の斜視図である。
図20のカートリッジカートンの側面を構成する板材展開図である。
図20のカートリッジカートンの上面及び下面を構成するキャップ部材の(a)正面図、(b)斜視図である。
図20のカートリッジカートンを収容棚に並べて配置した状態の斜視図である。
カートリッジカートンからカートリッジを押出す前の状態を示す、(a)側面図、(b)後方斜視図である。
カートリッジカートンからカートリッジを押出した後の状態を示す、(a)側面図、(b)前方斜視図である。
図26の状態から押出し棒が下降した状態を示す、(a)後方斜視図、(b)前方斜視図、(b)側面図である。
図27の状態から押出し棒が後退した状態を示す、(a)側面図、(b)後方斜視図である。
カートリッジカートンを収容した収容棚の昇降状態を示す正面図である。
図4の検体処理測定システムにおける、モジュール配置の変更例を示す模式図である。
本発明の第1の実施形態に含まれる、カートリッジピッカーの側面図である。
本発明の変形形態に用いるステージラックの構造を示す、(a)上面図、(b)側面図である。
図32のステージラックの分解斜視図である。
図32のステージラックに対するカートリッジの搭載状態を示す側面図である。
本発明の変形形態に用いるカートリッジの要部を示す斜視図である。
図32のステージラックに対するカートリッジカートンの配置を示す、(a)背面側斜視図、(b)正面側斜視図である。
図32のステージラックへのカートリッジの挿入状態を示す上面図である。
本発明の変形形態における一検体に対して複数項目を測定する状態を示すステージラックの上面図である。
本発明の第2の実施形態に係る検体処理測定システムの上面図である。

実施例

0022

本発明の各実施形態に係る検体処理測定システムを図面を参照して説明する。各図において同一部分には同一符号を付して説明するが、各部材の相対的な大きさは、完全に一致していない点に留意されたい。本発明の各実施形態は、図3に示すように、従来の複数サンプル・バッチ方式と1サンプル・ランダム・アクセス方式を組み合わせたランダム・バッチ・アクセス方式の検体処理測定システムを提供する。本発明の各実施形態において、「処理」とは、核酸を含む検体の抽出、精製、及び増幅を含み、「測定」とは、処理された検体(核酸)の測定、例えばリアルタイムPCRによる測定またはゲル電気泳動によるバンドの測定を含む。以下の説明において、x方向は実質的に水平な第1の方向とすることができ、y方向は第1の方向と異なる実質的に水平な第2の方向とすることができ、z方向は、実質的に垂直な第3の方向とすることができる。

0023

〔第1の実施形態に係る検体処理測定システムの概要
本発明の第1の実施形態に係る検体処理測定システム2000を説明する。図4及び図5に示すように、検体処理測定システム2000は、消耗品供給モジュール2100と、処理実行モジュール2200と、カートリッジ供給モジュール2500と、各モジュール間を往復移動可能な複数のステージラック(移動ステージ)2300と、消耗品供給モジュール2100、処理実行モジュール2200、及びカートリッジ供給モジュール2500の間で複数のステージラック2300を移送するステージラック移送機構2400とを備える。消耗品供給モジュール2100で、消耗品等がステージラック2300に配置または搭載される。消耗品等が配置されたステージラック2300は、カートリッジ供給モジュール2500に移送され、ステージラック2300にカートリッジが搭載される。なお、カートリッジ供給モジュール2500でステージラック2300にカートリッジを搭載した後、消耗品供給モジュール2100で、消耗品等がステージラック2300に搭載されてもよい。消耗品等及びカートリッジが搭載されたステージラック2300は、処理実行モジュール2200側に移送され、処理実行モジュール2200に装着される。処理実行モジュール2200は、複数の処理実行ユニット400を備えている。これらの処理実行ユニット400は、ステージラック2300の検体容器に収容された複数の検体に対して、ステージラック2300上に設けられた複数の処理ラインにそって、処理及び測定を並行的に実行する。

0024

〔消耗品供給モジュール〕
消耗品供給モジュール2100は、各種消耗品等を保管する消耗品供給ステージ2110と、消耗品供給ステージ2110の上方で3次元的に移動可能なピックアップユニット300とを備えている。さらに、消耗品供給ステージ2110は、分注チップやピアシングチップ等の消耗品を保管する消耗品保管部2140と、PCR試薬等の各種試薬容器及び/または子検体容器を保管する容器保管部2150、親検体を保管する親検体保管部2160と、検体抽出液保管部2170とを備える。消耗品保管部2140は、例えば、大容量用分注チップ、小容量用分注チップ、密閉容器アルミシール穿孔するピアシングチップ(ピアサー)等の少なくとも一つまたはすべての消耗品を収容している。容器保管部2150は、例えば、反応液用ウェル試薬用ウェル、PCRウェル密閉用キャップ等の少なくとも一つまたはすべての消耗品を収容している。容器保管部2150、親検体保管部2160、及び/または検体抽出液保管部2170は、好ましくは、試薬、親検体、及び/または検体抽出液を、温度調整(冷却)する温度調整機構冷却機構)を備えることができる。なお、消耗品供給モジュール2100に検体抽出液保管部2170を設けるものとしたが、これに限定されず、検体抽出液保管部2170を他のモジュールに設けてもよい。本実施形態において、「消耗品」とは、消耗品保管部2140に保管されるものに限らず、容器保管部2150に保管されるもの、各種試薬、溶液、検体も含む。

0025

ピックアップユニット300は、図7及び図8に示すように、分注用チップが接続されるノズル部(分注ノズル)320と、分注用チップ、チューブ、キャップ等の消耗品をピックアップする消耗品ピッカー(消耗品取出し具)330とを備える。ノズル部320は、ピックアップユニット300に搭載されたノズル部昇降用モータ322によって昇降可能である。なお、ノズル部320は分注チップを取り付けた状態で、不図示の真空ポンプによって液体を分注チップに対して吸引吐出可能である。消耗品ピッカー330は、ピックアップユニット300に搭載された消耗品ピッカー昇降用モータ332によって昇降可能である。さらに、消耗品ピッカー330は、複数の結合端部図7では4個)を備えた多連消耗品ピッカーとして構成され、複数の結合端部を分注用チップ、チューブ、キャップ等の開口部に結合(挿入)することにより、これらを一度に取り出すことができる。なお、各結合端部には、ピックアップした消耗品を押し出すこと等により、各結合端部から取外す取外し具(不図示)を備えている。

0026

図6に示す親検体保管部2160には、複数の親検体(例えば真空採血管)が保管されている。親検体は、親検体トレー2160bに乗せられて検体搬入部2160aから搬入される。親検体トレー(細長いラック)2160bは、好ましくは12本の親検体容器を収容している。親検体保管部2160は、親検体トレー2160bを8個収容するので、合計96個の親検体を収容することができる。また、個々の親検体容器には、その表面にQRコード登録商標)、バーコード、またはICタグ等の情報記憶部が設けられている。親検体保管部2160に設けた情報読取り装置2160cによって、情報記憶部から検体情報が読み取られる。情報記憶部には、検体情報として、検体番号検体採取日採取場所病棟名)、担当医師、検体を提供した患者の情報、緊急検体か否か、検査対象感染症等のいずれかが記録されている。

0027

〔処理実行モジュール〕
処理実行モジュール2200は、図9に示すように、処理測定ステージ2202と、処理測定ステージ2202に設けられた複数の処理実行ユニット400と、各処理測定ステージ2202上にステージラック2300を装着するステージラック装着部2210と、処理測定ステージ2202にステージラック2300を移動して装着するステージラック装着機構2250(図11図15)とを備える。複数の処理実行ユニット400は、検体の処理及び測定を実行するために複数の分注ノズルを備え、レール2240にそってy方向に独立して往復移動可能である。

0028

処理実行モジュール2200は、処理測定ステージ2240の手前の、ステージラック2300がx方向に移動する領域の下方に、消耗品廃棄ボックス2230、及び廃液槽2232を備えている。処理実行ユニット400の分注ノズルに対して着脱可能な消耗品(使用済みの分注チップや、取り外されたキャップ等)は、処理実行ユニット400に設けられた分注ノズルに消耗品を装着した状態で消耗品廃棄ボックス2230の上方まで移動される。その後、消耗品は、分注ノズルに設けられた消耗品取外機構により、分注ノズルから取り外され(押し外され)、消耗品廃棄ボックス2230内に廃棄される。同様に、廃液は、処理実行ユニット400の分注ノズルで吸引された状態で、廃液槽2232の上方まで移動される。その後、廃液は、分注チップから吐出され廃液槽2232に廃棄される。

0029

〔ステージラック〕
ステージラック(移動ステージ)2300は、図10に示すように、概略平板状であり、互いに並行に配置された複数の処理レーン2310と、各処理レーンに対応した長細いチューブ収容部2318とを備えている。各処理レーン上で、個々の検体について、独立して前処理工程(前処理機能)及び測定工程(測定機能)が実行される。処理レーン2310上で前処理工程を実行する前処理機能部、及び測定工程を実行する測定機能部の位置は固定されている。チューブ収容部2318には、子検体及び/または試薬用の1つ又は複数のチューブが収容される。各処理レーン2310の間には、各処理レーン2310に対して並行に突出した仕切壁2312が設けられている。チューブ収容部2318の間には、チューブ収容部2318に対して並行に突出した仕切壁2313が設けられている。仕切壁2312、2313によって、各処理レーンで処理される検体のコンタミネーションを防止することができる。

0030

ステージラック2300は、さらに、複数の移送用接続孔2314と、複数の装着用接続孔2316とを備える。複数の移送用接続孔2314には、後述するステージラック移送機構2400の複数の移送用突起2402(図11及び図14)が挿入される。複数の装着用接続孔2316には、後述するステージラック装着機構2250の複数の装着用突起2252(図11及び図14)が挿入される。移送用接続孔2314、装着用接続孔2316は、好ましくは、それぞれ4つ設けることができるが、4つに限定されず、少なくとも2つ以上であればよい。なお、各処理レーン2310には、図13に示すように、複数の子検体チューブ、DNA抽出カートリッジ及びPCRカートリッジを一体化した一体型カートリッジ113等のカートリッジが配置される。なお、本実施形態では、一体型カートリッジ113を用いる場合を説明したが、これに限定されず、DNA抽出カートリッジと、PCRカートリッジとを1つの処理レーンにそれぞれ配置してもよい。これらのカートリッジは、好ましくは、それぞれ透明な樹脂から成型することができる。また、これらのカートリッジは、好ましくは、それぞれ、凍結乾燥した試薬や、溶液等を予め密閉したウェルを備えたプレフィルドカトリッジとすることができる。これによって、試薬ボトルや溶液ボトルを予め準備して分注する動作を省略できる。

0031

1つのステージラック2300は、図10に示すように、8つの異なる子検体を同時に処理するために、好ましくは、8つの処理レーン2310、及び8つのチューブ収容部2318を備えることができる。これに対応して、1つの処理実行ユニット400は、8つの分注ノズルを備え、8つの分注ノズルは、各処理レーン及びチューブ収容部にそって同時に移動して実質的に同じプロトコールで処理及び測定を行うことができる。なお、ステージラック2300に設ける処理レーン2310及びチューブ収容部2318の数は、8つに限らず、4、10、12、16等、任意の複数の処理レーンを設けることができる。同様に、処理実行ユニット400に設ける分注ノズルの数も、8つに限らず、ステージラックに設けるレーンの数に対応して、4、10、12、16等、任意の複数の分注ノズルを設けることができる。

0032

〔ステージラック移送機構〕
ステージラック移送機構2400は、図4及び図6等に示すように、一対のステージラック移送アーム2401を有する。ステージラック移送アーム2401は、消耗品供給モジュール2100、処理実行モジュール2200、及びカートリッジ供給モジュール2500の間を延びるレール2410にそって、不図示の移動用モータ及びスライダによって往復移動可能である。ステージラック移送アーム2401のそれぞれの上面には、少なくとも1つの移送用突起2402(図11及び図14)が設けられる。移送用突起2403が、ステージラック2300の移送用接続孔2314に挿入されると、ステージラック移送機構2400にステージラック2300が固定されて一体化される。これによって、ステージラック2300は、ステージラック移送アーム2401に保持された状態で、レール2410にそって往復移動可能となる。

0033

〔ステージラック装着機構〕
処理実行モジュール2200に設けられたステージラック装着機構2250を、図11を用いて説明する。ステージラック装着機構2250は、処理実行ユニット400毎に、処理測定ステージ2202に設けられている。ステージラック装着機構2250は、処理測定ステージ2202に設けられy方向に往復移動可能である。ステージラック装着機構2250は、一対のステージラック装着アーム2251と、ステージラック装着アーム2251のそれぞれに少なくとも1つ設けられた突起2252と、ステージラック装着アーム2251のそれぞれの一端から下方に延びる一対の第1の柱2253aと、一対の第1の柱2253aの下端を接続する接続アーム2254と、接続アーム2254の両端に設けられた一対の第1のスライダー2256aと、ステージラック装着アーム2251のそれぞれの他端から下方に延びる第2の柱2253bと、第2の柱2253bのそれぞれの下端に設けられた第2のスライダー2256bとから構成される。ステージ2240上には、第1のスライダー2256a及び第2のスライダー2256bをy方向にスライドするために一対のレール2255が設けられる。さらに、ステージラック装着機構2250には、ステージラック装着機構2250を自動的に往復移動可能とするために不図示の移動用モータが設けられる。

0034

次に、図12図15を用いて、ステージラック移送機構2400及びステージラック装着機構2250を用いたステージラック2300の移送及び装着を説明する。ステージラック2300は、消耗品供給モジュール2100で、ステージラック移送機構2400の一対のステージラック移送アーム2401の上で保持された状態で、消耗品等が各処理レーンに搭載され、さらに、カートリッジ供給モジュール2500でカートリッジ113等のカートリッジが搭載される。その後、消耗品等及びカートリッジを搭載したステージラック2300は、図12に示すように、消耗品供給モジュール2100またはカートリッジ供給モジュール2500から処理実行モジュール2200に移動する。さらに、ステージラック2300が、処理実行モジュール2200のレール2255の間の上方まで移送され、ステージラック装着機構2250がステージラック2300の下方に移動されると、図13に示す状態となる。

0035

図14は、図13の上面図のx方向からステージラック2300を見た側面図である。図14(a)の状態では、ステージラック2300を保持したステージラック移送機構2400がステージラック装着機構2250の上方に位置している。図14(a)の状態から、ステージラック移送機構2400が、不図示の昇降機構によってステージラック装着アーム2251より下方移動すると、図14(b)の状態となる。この下方移動によって、ステージラック移送アーム2401の移送用突起2402がステージラック2300の移送用接続孔2314から外れるとともに、ステージラック装着機構2250のステージラック装着用突起2252が、ステージラック2300の装着用接続孔2316に挿入される。これによって、ステージラック2300が、ステージラック移送機構2400からステージラック装着機構2250に受け渡される。図13に示すように、一対のステージラック移送アーム2401の外側面の間の幅W1は、一対のステージラック装着アーム2251の内側面の間の幅W2より小さいため、この下方移動の際、ステージラック2300及びステージラック移送アーム2401が互いに干渉することはない。図14(b)の状態となった後、ステージラック2300を保持したステージラック装着機構2250は、レール2255にそってy方向に移動し、図15に示すように、処理実行ユニット400の手前のステージラック装着部2210(装着位置)で停止し、処理及び測定が可能な配置となる。

0036

〔カートリッジ固定機構〕
一体型カートリッジ113等をステージラック2300に固定するためのカートリッジ固定機構を、図16図18を用いて説明する。一体型カートリッジ113は、図16に示すように、DNA抽出精製部133AとPCR反応測定部113Bとから構成され、抽出カートリッジとPCRカートリッジと一体化したものである。一体型カートリッジ113は、カートリッジ上面に設けられた一対の窪み(複数の窪み)113aと、カートリッジの種類等を記憶する情報記憶部113bと、複数のウェルとを備える。一対の窪み113aは、好ましくはカートリッジの両端に設けることができるが、両端に限定されない。例えば、一対の窪み113aは、カートリッジ113の長手方向に所定の距離を置いて設ければよい。情報記憶部113bはQRコード(登録商標)、バーコード、またはICタグ等である。さらに、一体型カートリッジ113は、その中央部近辺にカートリッジの長手方向と交差するように1つの凹溝部(ピン挿入部)113fを備える。図17及び18に示すように、カートリッジ固定機構は、カートリッジ113の側面方向から凹溝部113fに挿脱するピン113gと、ピン113gを移動可能に支持するピン支持体113hと、ピン支持体113hを移動するアクチュエータ等の移動機構(不図示)とを備える。

0037

カートリッジ固定機構の動作を説明する。図17及び図18(c)は、凹溝部113fにピン113gが挿入された状態である。図18(a)に示すように一体型カートリッジ113等のカートリッジは、カートリッジピッカー2540(図31)によって上方からステージラック2300の処理レーン2310に向かって下降して、処理レーン2310上の定位置に搭載される。その後、図17及び図18(c)に示すようにピン113gが凹溝部113fに挿入されて、カートリッジ113が固定される。カートリッジ113を固定することによって、ステージラック2300の移送及び装着時に、カートリッジ113の浮き上がり及び脱落が防止される。ピン113g及びピン支持体113hは、ステージラック2300の下方に配置されており、ピン支持体113hはステージラック2300等に設けたスライド機構によりスライドされる。なお、一体型カートリッジ113に凹溝部を設けた場合を説明したが、一体型カートリッジ113を用いず、抽出カートリッジ、PCRカートリッジを用いて、これらにそれぞれ凹溝部を設け、それぞれの凹溝部をピンによって固定してもよい。

0038

〔カートリッジ供給モジュール〕
カートリッジ供給モジュール2500は、図19に示すように、カートリッジ供給ステージ2510と、カートリッジ供給ステージ2510の後方に設けられてカートリッジを収容する収容棚2530と、収容棚2530の後方に設けられたカートリッジ押出部2520と、カートリッジ供給ステージ2510の上方で三次元的に移動可能なカートリッジピッカー2540と、カートリッジ供給ステージ2510の前方に設けられたカートリッジ廃棄ボックス2550とを備える。カートリッジピッカー2540は、図19に示す第1レール2542にそってx方向に移動するためのx方向移動用モータ2540c(図31)、第2レール2544にそってy方向に移動するためのy方向移動用モータ(不図示)を備える。カートリッジ廃棄ボックス2550は、カートリッジ供給モジュール2500に移動したステージラック2300の斜め下方に配置される。使用済みのカートリッジは、カートリッジピッカー2540を用いてカートリッジ廃棄ボックス2550内に廃棄される。

0039

カートリッジ供給モジュール2500に設けられたカートリッジピッカー2540の構造を、図31を用いて説明する。カートリッジピッカー2540は、カートリッジ113の複数の窪み113aを吸着する複数の吸着部(凸部)2540aと、複数の吸着部2540aをz方向に昇降するための昇降用モータ2540bと、第1レール2542にそって、カートリッジピッカー2540を移動するx方向移動用モータ2540cとを備える。複数の吸着部2540aは、それぞれ円錐状に突出しその先端には吸着口が設けられ、当該吸着口は、不図示の真空ポンプに接続される。カートリッジ113をピックアップする際には、カートリッジピッカー2540をカートリッジ113の上方に移動し、破線で示すように一対の吸着部2540aを降下させてカートリッジ113を吸着する。カートリッジピッカー2540は、カートリッジ113を吸着した状態で上昇し、ステージラック2300の処理レーン2310に移動して、処理レーン2310にカートリッジを載置する。

0040

一対の吸着部2540aは、吸着部支持部材2540eにより支持されている。好ましくは、吸着部支持部材2540eに伸縮機構を設けることにより、一対の吸着部2540の間の距離を、長手方向の寸法が異なるカートリッジに応じて変更して、これらのカートリッジをピックアップすることができる。伸縮機構を設けない場合、長さが異なる複数の吸着部支持部材を設けることにより、異なる寸法のカートリッジをピックアップすることもできる。さらに、カートリッジピッカー2540は、カートン情報記憶部2601b(図20)及び/またはカートリッジ情報記憶部113b(図16)から、情報を読み出すためのカートン情報読出部2540d及び/またはカートリッジ情報読出部2540eが設けられている。

0041

〔カートリッジカートン〕
収容棚2530に収容されるカートリッジカートン(ブックタイプカートン)2600の構造を、図20図23を用いて説明する。カートリッジカートン2600は、図22に示すように、扁平な容器であり、その内部に一体型カートリッジ113等のカートリッジを積み上げた状態で収容する。カートリッジカートン2600は、図22の展開図した状態で示す板状の側面部材2601と、図23に示す上面及び下面を構成するキャップ部材2602とから構成される。カートリッジカートン2600は、好ましくは透明または半透明樹脂材料から形成され、12個のカートリッジを積み重ねて収容することができる。図20に示すように、側面部材2601の一対の幅広側面2601Wのそれぞれには、少なくとも1つのスロット(細長い孔)2601aが形成される。第1幅狭側面2601N1の上部には、QRコード(登録商標)、バーコード、またはICタグ等のカートン情報記憶部2601bが設けられる。カートン情報記憶部2601bは、カートリッジカートン2600に収容されるカートリッジの種類、製造番号、及び/又は使用期限等を記憶し、カートリッジ情報読出装置2540d(図19及び図31)によって読み出される。カートン情報記憶部2601bは、QRコード(登録商標)、バーコード、またはICタグ等とすることができる。

0042

図20及び図21に示すように、第1幅狭側面2601N1の下部には、カートリッジを押出すための押出し開口2601cが形成され、押出し開口2601cは、シール板2603で覆われている。シール板2503は、カートリッジの押出し前に取り除かれる。図22に示すように、側面部材2601の第2幅狭側面2601N2の下部には、カートリッジを押出すための押出し棒2521(図25)を挿入するための棒挿入開口2601dが形成されている。幅広側面2601Wの上下端には、細長い窪みまたは孔2601eが形成されている。

0043

図22の側面部材2601は、一点鎖線に沿って折り曲げて、第3幅狭側面2601N3を第1幅狭側面2601N1に接着することにより、矩形筒状に形成される。矩形筒状の側面部材2601の上下に、キャップ部材2602を取り付けることにより箱状に形成される。図23に示すように、キャップ部材2602の一対の側壁には、それぞれスリット2602aが形成され、スリット2602aの内部には突条2602bが形成されている。キャップ部材2602を矩形筒状の側面部材2601に取り付けると、突条2602bが細長い窪み2601eに嵌まり込み、キャップ部材2602が側面部材2601に固定される。複数のカートリッジカートン2600は、図24に示すように、収容棚2530に収容される。なお、カートリッジカートン2600は、収容棚2530に収容された状態で、不図示の固定機構により収容棚2530に固定される。

0044

次に、カートリッジカートン2600内から一体型カートリッジ113等のカートリッジをカートリッジ供給ステージ2510上に押出す押出し機構2520を説明する。押出し機構2520は、図19に示すように押出し棒2521と、押出し棒2521をy方向に伸縮させるアクチュエータ2523と、押出し棒2521及びアクチュエータ2523の昇降機構(不図示)とから構成される。図19には、一組の押出し棒2521及びアクチュエータ2523のみを図示しているが、複数のカートリッジカートン2600に対応して、複数の押出し棒2521及びアクチュエータ2523が設けられる。

0045

次に、図25図28を用いて、カートリッジカートン2600からカートリッジ113を押し出すための、押出し棒2521の動作を説明する。図25(b)に示すように、押出し棒2521は、T字状に形成された押出し端部2521aを備える。図25は、押出し端部2521aをカートリッジカートン2600の棒挿入開口2601dの上側幅広部近傍で、カートリッジカートン2600内に配置した状態である。この状態で、押出し端部2521aは、カートリッジカートン2600に収容された一体型カートリッジ113の後端部に当接している。図25の状態から矢印の方向に押出し棒2521を移動させると、図26の状態となる。

0046

図26は、押出し棒2521がカートリッジカートン2600内を移動して、押出し端部2521aが押出し開口2601cまで移動することにより、最下段のカートリッジ113をカートリッジ供給ステージ2510上に完全に押出した状態となる。図26の状態から、押出し棒2521が昇降機構により矢印方向に下降すると、図27(a)の状態となる。押出し棒2521を徐々に下降することにより、押出し棒2521の上に積み重ねられた複数のカートリッジ113も徐々に下降することができる。これによって、複数のカートリッジ113の急降下による破損等を防止することができる。

0047

押出し棒2521が図27(b)に示すようにカートリッジカートン2600の底面近傍まで下降すると、図27(c)に示すように押出し棒2521はカートリッジカートン2600内から引き抜かれる。図28は、押出し棒2521がカートリッジカートン2600内から完全に引き抜かれた状態である。押出し端部2521aは、カートリッジカートン2600の棒挿入開口2601dの下側幅広部から引き抜かれる。押出し棒2521は、次のカートリッジ押出し動作に備えて、図28の状態から昇降機構により上昇して、図25の状態となる。

0048

図29は、収容棚2530を積層された複数の棚とし、さらに昇降可能としたものである。各棚には、複数のカートリッジカートン2600が収容されている。収容棚2530は、各棚はカートリッジ供給ステージ2510と同じ高さとなるように、棚昇降機構2531を用いて昇降される。複数の棚は、例えば、3つとすることができ、棚ごとに保管するカートリッジの種類を変えてもよい。

0049

〔検体処理測定システムの動作〕
第1の実施形態の検体処理測定システム2000は、前処理工程の効率化をはかりハイスループットを実現するために、次の通り動作する。初めに、カートリッジ供給モジュール2500における準備動作を説明する。図19に示すように、ステージラック2300は、カートリッジ供給モジュール2500のカートリッジ搭載位置に移動される。カートリッジ押出し機構2520が、カートリッジ供給ステージ2510上にカートリッジ113等を押し出す。カートリッジ供給ステージ2510上に供給されたカートリッジ113は、カートリッジピッカー2540を用いてステージラック2300に搭載される。ステージラック2300に搭載されたカートリッジ113は、固定機構(図17及び図18)によってステージラック2300に固定され、カートリッジ113の搭載が完了する。カートリッジ113の搭載完了後、ステージラック2300は、ステージラック移送機構2400によって、消耗品供給モジュール2100に移送される。

0050

次に、消耗品供給モジュール2100における準備動作を説明する。図6に示すように、ステージラック2300は、消耗品供給モジュール2100の消耗品搭載位置に移動される。消耗品保管部2140に保管された分注チップやピアシングチップ等の消耗品は、ピックアップユニット300の4連の消耗品ピッカー330(図7及び図8)によって、4個毎にピックアップされステージラック2300に搭載される。容器保管部2150に保管された試薬容器及び/または子検体容器等の消耗品も、ピックアップユニット2130の4連の消耗品ピッカー330によって、4個毎にピックアップされステージラック2300に搭載される。

0051

試薬保管部2152に保管されたPCR試薬等の各種試薬は、ピックアップユニット300の分注ノズル320(図7及び図8)によって、ステージラック2300に搭載された試薬容器に分注される。親検体保管部2160の親検体トレー2160bに保管された親検体は、ピックアップユニット300の分注ノズル320によって、ステージラック2300に搭載された子検体容器2320に分注される。各種消耗品等がステージラック2300に配置された後、ステージラック移送機構2400によって処理実行モジュール2200に移送される。

0052

図9に示すように処理実行モジュール2200に移送されたステージラック2300は、ステージラック装着機構2250(図11図15)を用いて、ステージラック装着部2210に装着される。ステージラック装着部2210に装着された状態で、ステージラック2300は昇降機構により下降して、ステージラック2300のカートリッジ113に設けられたPCRウェルが、ステージラック装着部2210に設けられたヒートブロックペルチェ素子等の加熱冷却部)に密着されて、装着動作が完了する。ステージラック2300の装着動作が完了すると、処理実行ユニット400がステージラック2300の上に移動して、検体からDNAの抽出、精製、リアルタイムPCR等による増幅及び測定、の各処理が実行される。

0053

処理実行ユニット400による上記各処理が終わると、処理実行ユニット400の分注ノズルを用いて、ステージラック2300上の廃液が廃液槽2232に排出され、次いでステージラック2300上の消耗品が消耗品廃棄ボックス2230に破棄される。消耗品の廃棄及び廃液後、ステージラック装着機構2250がステージラック2300をステージラック装着部2210から取り外して、ステージラック移動機構2400にステージラック2300を搭載する。このステージラック2300は、カートリッジ供給モジュール2500に移送されて、カートリッジ113がカートリッジピッカー2540を用いてカートリッジ廃棄ボックス2550に廃棄される。

0054

〔廃棄カートリッジ整列装置〕
図19に示すように、カートリッジ廃棄ボックス2550には、廃棄カートリッジを積み重ねて収容するために複数のカートリッジカートン2600’が配置されている。カートリッジカートン2600’は、空になったカートリッジカートン2600から、上面のキャップ部材2602を取り外して、その上面を開口したものである。カートリッジ廃棄ボックス2550には、廃棄カートリッジ整列装置2551が配置されている。廃棄カートリッジ整列装置2551は、一対の昇降アーム2552と、昇降アーム2552の昇降機構とを備えている。一対の昇降アーム2552は、カートリッジカートン2600’の一対のスロット2601aに、挿入された状態である。この状態で、廃棄カートリッジ整列装置2551が一対の昇降アーム2552をカートリッジカートン2600’の上面開口付近に配置することにより、カートリッジピッカー2540を用いて第1の廃棄カートリッジが昇降アーム2552上に載せられる。次に、廃棄カートリッジ整列装置2551が昇降アーム2552を廃棄カートリッジの高さ分、下降させると、第2の廃棄カートリッジを第1の廃棄カートリッジ上に載せることができる。これを繰り返すことにより、カートリッジカートン2600’内に廃棄カートリッジを整列して積み上げることができる。これによって、カートリッジの廃棄時に、カートリッジを自動的に整列して破棄することができ、乱雑にカートリッジを収容して廃棄する場合に比べて、廃棄体積を削減することができる。

0055

〔モジュール配置の変更〕
検体処理測定システム2000において、各モジュール配置は自由に変更することができる。図4では、左から消耗品供給モジュール2100、処理実行モジュール2200、カートリッジ供給モジュール2500の順に配置したがこれに限定されない。例えば、図30に示すように、左から消耗品供給モジュール2100、カートリッジ供給モジュール2500、処理実行モジュール2200の順に配置してもよい。

0056

〔抽出液の分取保管〕
図6に示した検体抽出液保管部2170は、処理実行モジュール2200で処理実行ユニット400を用いて抽出されたDNA等の抽出液の一部を分取保管することができる。抽出液の一部を分取保管する際は、処理実行ユニット400の動作をDNAの抽出精製工程後に一時停止して、ステージラック2300を処理実行モジュール2200から消耗品供給モジュール2100に移送する。ステージラック2300が消耗品供給モジュール2100に移送された後、ステージラック2300のカートリッジ113中の抽出液ウェルからピックアップユニット300の分注ノズル320(図7及び図8)を用いて、抽出液の一部を検体抽出液保管部2170の1つまたは複数の抽出液保管チューブ2170aに移動する。抽出液の一部を保管する抽出液保管チューブ2170aは、キャップ等で密閉され、検体抽出液保管部2170の冷却機構で、好ましくは4℃前後に冷却保管される。抽出液の一部保管後、ステージラック2300を消耗品供給モジュール2100から処理実行モジュール2200に移送し、処理実行ユニット400で抽出液中のDNAの増幅、測定等を実行する。抽出液保管チューブ2170aに保管された抽出液の一部は、処理実行ユニット400で再開後に行われる測定とは異なる他の測定(他の遺伝子検査)に使用することができる。

0057

次に、抽出液の一部保管に関する具体例を説明する。抽出液の一部保管処理によって、PCR工程前のDNA抽出液50mlについて、10mlをPCR、測定に使い、40mlを残して保存し、後日、別の検査に用いることができる。たとえば、被験者Aについて、ヒト免疫不全ウイルスHIV)、B型肝炎ウイルスHBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)の3つの検査をする際、抽出時に、10mlを用いて優先度の高いHIV検査のみを行う。後日、保管された一部のDNA抽出液(40ml)を用いて、いずれかの検査を実行することができる。これによって、DNA抽出液が無駄にならない。

0058

〔抽出液の分割〕
処理実行モジュール2200で処理実行ユニット400を用いて抽出されたDNA等の抽出液を別の処理レーンに分割して処理及び測定を実行することもできる。抽出液を分割する際は、処理実行ユニット400の動作をDNAの抽出精製工程後に一時停止して、ステージラック2300を処理実行モジュール2200から消耗品供給モジュール2100に移送する。ステージラック2300が消耗品供給モジュール2100に移送された後、分注ノズル320を用いてステージラック2300の第1のカートリッジ113の抽出液ウェル中の抽出液を、ステージラック2300の第2のカートリッジ113の空の抽出液ウェルに分割することができる。抽出液の分割後、ステージラック2300を消耗品供給モジュール2100から処理実行モジュール2200に移送し、第1及び第2のカートリッジ113に分割された抽出液を用いて、抽出液中のDNAの増幅、測定等を実行することができる。

0059

〔カートリッジ供給モジュールの変形形態〕
図19に示したカートリッジ供給モジュール2500は、カートリッジカートン2600からステージ上にカートリッジを押し出し、押し出されたカートリッジをカートリッジピッカー2540を用いてピックアップし、ステージラック2300にカートリッジを載置した。これに対し、本変形形態は、カートリッジカートン2600から、直接、カートリッジをステージラック2700に押し込む。本変形形態では、ステージラック2300に換えて、図32図33に示すステージラック2700を用いる。

0060

本変形形態に係るステージラック2700の構造を図32及び図33を用いて説明する。ステージラック2700は、概略板状であり、略矩形の上面体2701と、略櫛形の下面体2703と、上面体2701及び下面体2703を貫通する複数の開口部2707とから構成される。開口部2707は、上面体2701に形成された複数の長方形状開口と、下面体2703のの間の隙間とから構成される。下面体2703は、互いに平行に延びている複数の第1レール部2703aと、ステージラック2700の外周側に設けられ、第1レール部2703aと平行に延びている第2レール部2703bとを備える。第1レール部2703a及び第2レール部2703bにより、下面体2703の櫛形の部分が構成される。上面体2701、下面体2703は、好ましくは金属板切削加工及び/又は打抜き加工して形成することができる。加工後に上面体2701及び下面体2703は、溶接カシメ、またはねじ止め等により一体化される。

0061

図32に示すようにステージラック2700の側面には複数のカートリッジ受入口2705aが形成されている。図32(a)に示すように、第1レール部2703a及び第2レール部2703bの末端がカートリッジ受入口2705aから外側に突出している。図32(b)に示すように、第1レール部2703aは、側面から見て上下が反転したT字状であり、第2レール部2703bは、側面から見てL字状又は左右が反転したL字状である。各レール部の間には、開口部2707によってカートリッジ挿入空間が形成されている。各レール部は、開口部2707にそってy方向に延びている。図32(a)に示すy方向に延びる矢印にそって、後述するカートリッジが、カートリッジ受入口2705aからステージラック2700内に押し入れられる。

0062

図34の側面図を用いて、ステージラック2700にカートリッジ114が挿入された状態を説明する。カートリッジ114の上面板114aの一方の長手方向縁114a1は、上面体2701と第1レール2703aとの間に挟まれている。カートリッジ114の一方の側面突出部114e1は、第1レール2703aの側面と対向している。カートリッジ114の上面板114aの他方の長手方向縁114a2は、上面体2701と第2レール2703bとの間に挟まれている。カートリッジ114の他方の側面突出部114e2は、第2レール2703bの側面と対向している。これによって、カートリッジ114は、ステージラック2700に対して、x方向、及びz方向の移動が制限され、y方向にレール上をスライド可能となる。なお、図34においては、カートリッジ114を、上面体2701、第1レール2703a、及び第2レール2703bを用いて、スライド可能に配置している。しかしながら、図34のような配置に限定されず、カートリッジ114を、上面体2701、隣り合う一対の第1レール2703aを用いて、スライド可能に配置することもできる。

0063

図35を用いて、カートリッジ114の構造を説明する。カートリッジ114は、上面板114aと、上面板114aに開口するウェル114bと、上面板114aの短辺側から上方に突出する少なくとも1つのリブ114cと、上面板114aの短辺側から下方に突出する少なくとも1つのリブ114dとから構成される。上面板114aは、その長編側に一対の長手方向縁114a1、114a2を備えている。カートリッジ114をステージラック2700に押し込む際、カートリッジ114は図35の矢印方向に移動する。この移動時にリブ114dが、上面体2701の外側面2701b(図32及び図34)に当接してカートリッジ114の移動を制限する。

0064

図36は、ステージラック2700及びカートリッジカートン2600の相対的な配置関係を示している。ステージラック2700及びカートリッジカートン2600は、カートリッジ供給モジュール2500に配置される。カートリッジカートン2600のカートリッジ押出し開口2601cと、ステージラック2700のカートリッジ受入口2705aとは、対向した状態に配置される。この対向状態で、カートリッジ押出し開口2601cからカートリッジ受入口2705aを介してカートリッジ112、114がステージラック2700内に押し込まれる。図36において、押出し棒2521を含む押出し機構2520の図示は省略されている。図36に示すカートリッジカートン2600に対するステージラック2700の位置が、カートリッジ供給位置である。

0065

ステージラック2700は、ステージラック移送機構2400によってレール2410にそって、図36のx方向に往復移動可能である。第1のカートリッジカートン2600を用いて、ステージラック2700の複数のレーンにカートリッジ112をセットすることができる。カートリッジ112をセットした後、ステージラック2700をx方向に移動し、第2のカートリッジカートン2600(不図示)を用いて、ステージラック2700の複数のレーンにカートリッジ114をセットすることができる。図36には1つのカートリッジカートン2600のみを図示しているが、好ましくは、図24に示したように複数のカートリッジカートン2600を並べて配置することができる。

0066

図37に示すように、ステージラック2700は、細長い複数のレーン(開口部2707)を備え、各レーンには、それぞれ各機能部を構成するために、複数のカートリッジ112、114が収容される。例えば、ステージラック2700は、ステージラックの奥側にDNA抽出カートリッジ112を、ステージラックの手前側にPCRカートリッジ114を、それぞれ収容することができる。DNA抽出カートリッジ112は、細胞等の検体からDNA等の核酸を抽出、精製するための抽出機能部を構成し、PCRカートリッジ114は、抽出されたDNAのPCRを実行するとともに、PCRにより増幅されたDNAを測定するPCR及び測定機能部を構成する。DNA抽出カートリッジ112の奥側の末端は、開口部2707の内面2707aに接触して位置決めされる。PCRカートリッジ114の手前側の末端は、PCRカートリッジ114のリブ114cが上面体2701の外側面2701bに当接することにより位置決めされる。

0067

図38は、ステージラック2700を用いて、一検体に対して複数項目を測定するためのカートリッジのセット状態を示している。ステージラック2700は、予め、カートリッジ供給モジュール2500において、図38に示すようにDNA抽出カートリッジ112、PCRカートリッジ114がセットされる。具体的には、第1レーン2707には1個のDNA抽出カートリッジ112及び1個のPCRカートリッジ114がセットされ、第2レーン2707A〜第4レーン2707Cには、抽出カートリッジ112はセットされず、それぞれ1個のPCRカートリッジ114A〜114Cがセットされる。図38の状態のステージラック2700を消耗品供給モジュール2100に移送し、検体、試薬等を分注した後、処理実行モジュール2200に移送し検体の抽出、PCR、測定が実行される。

0068

処理実行モジュール2200において第1レーン2707にセットされた抽出カートリッジ112上で検体の抽出を行った後、ステージラック2700を、再度、消耗品供給モジュール2100に移送し、消耗品供給モジュール2100の分注ノズル320を用いて、抽出されたDNAを抽出カートリッジ112から、PCRカートリッジ114、114A、114B、及び114Cに分注する。PCRカートリッジ114〜114Cへの分注完了後、ステージラック2700を、処理実行モジュール2200に移送し、各PCRカートリッジ114〜114C上でPCR及び測定を実行する。各PCRカートリッジ114〜114Cに予め異なる試薬等を供給することにより、各PCRカートリッジ114〜114Cにおいて、1つの検体に対して、異なる項目の測定を並行して実行することができる。

0069

カートリッジ供給モジュールの変形形態(図32図38)は、カートリッジを直接ステージラック2700にセットすることができるため、ステージ2510上にカートリッジを押し出す空間が不要となり、さらに図31に示したカートリッジピッカーも不要となる。また、この変形形態は、ステージラック2700自体がカートリッジを上下で保持するため、図17及び図18に示したカートリッジの浮き上がり防止機構が不要となる。このように変形形態では、カートリッジ供給モジュールの構造をコンパクトにかつ簡易にすることができる。

0070

変形形態において、ステージラック2700から使用後のカートリッジを廃棄する際は、カートリッジ供給モジュール2500にステージラック2700を移送し、不図示の押出し機構を用いて図37の奥側から手前側にカートリッジを押し出して廃棄ボックス2550に廃棄することもできる。変形形態においては、DNA抽出カートリッジ112、及びPCRカートリッジ114、の2種類のカートリッジを用いたがこれに限定されず、DNA抽出機能部、及びPCR機能部を一体化したカートリッジ113を用いてもよい。変形形態のステージラック2700は、図10のステージラック2300と同様の構造、例えば、複数の移送用接続孔2314、複数の装着用接続孔2316、検体用チューブを収容するチューブ収容部2318、各レーンを仕切る複数の仕切壁2312、複数の仕切壁2313の1又は任意の複数の要素を備えることができる。さらに変形形態のステージラック2700は、カートリッジ114がカートリッジ受入口2705aから脱落することを防止するカートリッジ固定機構を備えてもよい。このカートリッジ固定機構は、例えば、カートリッジ受入口2705a側でカートリッジの端部を押さえ移動式爪等から構成することができる。

0071

〔第2の実施形態に係る検体処理測定システム〕
本発明の第2の実施形態に係る検体処理測定システム2000Aを説明する。図39の平面図に示すように、検体処理測定システム2000Aは、消耗品供給モジュール2100と、1つ又は複数の処理実行モジュール2200と、1つ又は複数の処理実行モジュール2200に対して脱着可能な1つ又は複数のステージラック(移動ステージ)2300又は2700と、ピックアップユニット300と、ピックアップユニット300を実質的に水平に移動するピックアップユニット移動機構2800とを備えている。

0072

ピックアップユニット300は、消耗品供給モジュール2100から消耗品、検体、溶液、及び/又は試薬を、ピックアップ又は吸引してステージラック2300又は2700に搭載された一体型カートリッジ113等のカートリッジに供給する。ピックアップユニット移動機構2800は、ピックアップユニット300をx方向に往復移動可能とする第1レール2801と、第1レール2610上でピックアップユニット300をx方向に移動するためのx方向移動用モータ(不図示)と、第1レール2801をy方向に往復移動可能とする一対の第2レール2803と、第1レール2803をy方向に移動するためのy方向移動用モータ(不図示)とを備える。ピックアップユニット300は、ピックアップユニット移動機構2800によって、各モジュールの上方の任意位置に移動可能となる。ピックアップユニット移動機構2800の第1レール2801は、y方向に移動する処理実行ユニット400と干渉しないように、処理実行ユニット400より高い位置に配置される。ピックアップユニット移動機構2800の第1レール2801を処理実行ユニット400と干渉しない配置することにより、例えば、図39の左側の処理実行モジュール2200で2つの処理実行ユニット400がy方向に移動し、検体の処理(抽出、精製、又は増幅)、又は測定を実行している際、図39の右側の処理実行モジュール2200に装着された1つ又は複数のステージラック2300又は2700に対し、ピックアップユニット300が、消耗品供給モジュール2100から消耗品、検体、試薬、及び/又は溶液等を供給することができる。

0073

ピックアップユニット300は、消耗品供給モジュール2100と複数の処理実行モジュール2200との間を移動する。検体処理測定システム2000Aは、中央に消耗品供給モジュール2100が配置され、消耗品供給モジュール2100の両側に処理実行モジュール2200が配置される。したがって、2つの処理実行モジュール2200の間に、消耗品供給モジュール2100が配置される。このような配置によって、ピックアップユニット300の移動距離を最適化することができる。1つの処理実行モジュール2200は、1つまたは複数の処理実行ユニット400を備えることができる。図39では、検体処理測定システム2000Aは、2つの処理実行モジュール2200を備えたが、1つの処理実行モジュール2200を備えるか、3つ以上の処理実行モジュール2200を備えることもできる。

0074

第2の実施形態に係る検体処理測定システム2000Aは、第1の実施形態のカートリッジ供給モジュール2500及びステージラック移送機構2400を備えていない。第2の実施形態において、ステージラック2300又は2700は、不図示のカートリッジ搭載位置で、複数の一体型カートリッジ113がステージラック2300又は2700の各処理レーンにユーザーによって搭載される。複数の一体型カートリッジ113が搭載されたステージラック2300又は2700は、ユーザーによって処理実行モジュール2200の手前の装着位置でステージラック装着機構2250(図11図15)に装着される。なお、第2の実施形態では、一体型カートリッジ113を用いる場合を説明したが、これに限定されず、DNA抽出カートリッジと、PCRカートリッジとを1つの処理レーンにそれぞれ配置してもよい。ステージラック装着機構2250に装着されたステージラック2300又は2700は、ステージラック装着機構2250によってy方向に移動し、ステージラック装着部2210に装着される。

0075

(まとめ)
本発明の各実施形態の特徴は、次の通りである。
(1)第1の実施形態の検体処理測定システム2000は、複数の一体型カートリッジ113等の複数のカートリッジを装着したステージラック2300又は2700を自動で移動または交換可能とした。また、第2の実施形態の検体処理測定システム2000Aは、複数のカートリッジを装着したステージラック2300又は2700を手動で移動または交換可能とした。したがって、第1及び第2の実施形態に係る検体処理測定システムは、複数のカートリッジを装着したステージラック2300又は2700自体を交換可能(着脱可能)な構成を提供することができる。これによって、本発明は、複雑な処理工程や測定工程を並行して連続的に実行することができる。

0076

(2)第1及び第2の実施形態の処理実行モジュール2200は、ステージラック2300又は2700に設けられた複数の処理レーンに搭載された複数のカートリッジ上で、DNA等の核酸の、抽出、増幅、及び蛍光測定を、一貫して直線的に並行して行うことができる。第1及び第2の実施形態のピックアップユニット300は、抽出や増幅等の反応工程に用いる、検体、試薬、溶液、及び/又は消耗品を、ステージラック2300又は2700に搭載された複数のカートリッジに自動的に供給することができる。

0077

(3)第1及び第2の実施形態において、一体型カートリッジ113等のカートリッジがステージラック2300に搭載される際、ステージラック2300に対してカートリッジ固定機構(図16図18)によってカートリッジが固定される。また、第1及び第2の実施形態において、カートリッジがステージラック2700に搭載される際、ステージラック2700のカートリッジ受入口2705aからステージラック2700内部にカートリッジがスライド挿入され固定される。したがって、ステージラック2300又は2700を移動又は交換する際に、ステージラック2300又は2700からカートリッジが装着位置から脱落することを防止できる。

0078

(4)第1及び第2の実施形態の処理実行モジュール2200において、一体型カートリッジ113等のカートリッジを搭載したステージラック2300又は2700が、ステージラック装着部2210に向かってy方向に移動し、ステージラック装着部2210で停止する。そして、ステージラック2300又は2700に対して、ステージラック2300又は2700の下方にあるヒートブロック(ペルチェ素子等の加熱冷却部)が、不図示の昇降機構によって相対的に上下移動する。これによって、ステージラック2300又は2700の複数のカートリッジに含まれる複数の増幅用ウェルの下面が、加熱冷却部と密着した状態となる。この状態で、PCRの際の熱交換を効率よく実行することが可能となる。

0079

(5)第2の実施形態は、ステージラック2300又は2700へのカートリッジの装着を自動化せずにユーザーが行うものであるが、ステージラック2300又は2700への、消耗品、検体、試薬、溶液等の供給は、ピックアップユニット300の分注ノズル320(図7及び図8)を用いて自動化できるため、第1の実施形態に比べて簡易な構成で一部自動化したランダムバッチアクセスシステムを提供することができる。

0080

300ピックアップユニット
400処理実行ユニット(並列処理ユニット
2000検体処理測定システム
2000A 検体処理測定システム
2100消耗品供給モジュール
2200処理実行モジュール
2300ステージラック
2400 ステージラック移送機構
2500カートリッジ供給モジュール
2600 カートリッジカートン
2700 ステージラック
2800 ピックアップユニット移動機構

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