図面 (/)

技術 感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物を用いたソルダーレジストフィルム、フレキシブルプリント配線板及び画像表示装置

出願人 株式会社有沢製作所
発明者 権平貴志田井誠
出願日 2017年4月21日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2018-551018
公開日 2019年10月10日 (2年2ヶ月経過) 公開番号 WO2018-092330
状態 特許登録済
技術分野 液晶5(電極、アクティブマトリックス) 印刷回路の非金属質の保護被覆 プリント板の組合せ
主要キーワード 荷重解放後 接着部品 脂肪酸変性エポキシアクリレート つかみ部 共役ジエン構造 疎水性骨格 低反発性 電子材料部品
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年10月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題・解決手段

本発明は、低反発性と保存安定性、並びに耐熱性に優れたドライレジストフィルムを得ることのできる感光性樹脂組成物を提供する。本発明の感光性樹脂組成物は、カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する感光性プレポリマー光重合開始剤及び熱硬化剤を含有し、熱硬化剤は、カルボジイミド基を有するポリカルボジイミド化合物であり、ポリカルボジイミド化合物中、カルボジイミド基が、80℃以上の温度で解離するアミノ基により保護されており、ポリカルボジイミド化合物が、重量平均分子量が400〜5000であり、カルボジイミド当量は180〜2500である。

概要

背景

フレキシブルプリント配線板FPC;Flexible PrintedCircuits)は、可撓性、屈曲性等の特長を有し、小型化、軽量化、薄型化等が急速に進む携帯電話ビデオカメラノートパソコン等の各種電子機器において、複雑な機構の中に回路を組み込むために多用されている。

FPCは、エッチング処理により回路を形成した銅張積層板(CCL)とカバーコート材から構成される。カバーコート材はカバーレイ(CL)フィルム感光性インク感光性フィルム感光性カバーレイフィルム)等から選択するのが一般的である。中でも、FPC用の表面保護材料として用いる場合は、取り扱いの容易さ、耐久性絶縁信頼性の高さから、ポリイミドフィルム等の成形体支持体)に接着剤を塗布して得られるカバーレイフィルムが多く使用されている。なお、以下説明では、FPCを主として記載するが、半導体パッケージ用途(半導体PKG用途)にも用いることができる。

このカバーレイフィルムをFPCに用いる場合、CCLの回路の端子部に対応する部分にあわせてカバーレイフィルムに開口部を設け、当該開口部と対応する端子部とを位置合わせをした後に熱プレス等で熱圧着する方法が一般的である。しかし、薄いカバーレイフィルムに開口部を設けることは困難であり、また、張り合わせ時の位置合わせは手作業で行われる場合が多いため、位置精度が悪く、張り合わせの作業性も悪い。

一方、FPC用の表面保護材料としては、ソルダーレジスト等が用いられる場合もあり、特に感光性機能を有するソルダーレジストは、微細な加工が必要な場合には好ましく用いられている。FPCの製造に用いられるソルダーレジストは、紫外線硬化型、又は熱硬化型もしくは紫外線硬化熱硬化を併用する液状ソルダーレジストインキをプリント配線板上にスクリーン印刷等の印刷法により塗布するタイプや、ポリエステルフィルム等の支持体上に形成されたドライフィルムレジストをプリント配線板に貼り付けて紫外線照射後に支持体を剥がし皮膜を得るタイプなどがある。

液状のソルダーレジストとしては、熱硬化性エポキシ樹脂と、アルカリ現像性を付与するためのカルボン酸基を含有する感光性プレポリマーとを別々に分けた2液型感光性樹脂組成物からなるものが一般的である。2液型の感光性樹脂組成物は、エポキシ樹脂と感光性プレポリマーのカルボン酸基の反応が室温でも進行するため、2液を混合した後の保存安定性が数時間から一日と短く、フィルム状態での保存が困難である。よって、使用直前に混合しなければならない等、使用条件に制限が生じる。

ドライフィルムレジストは、膜厚均一性表面平滑性薄膜形成性、取り扱い性等が良好であり、また、レジスト形成のための工程が簡略化できる等の利点を有するため望まれている。ドライフィルムレジストのフィルム状態での保存安定性についても種々検討がなされている。例えば、(A)カルボキシル基を有するポリマー、(B)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、(C)光重合開始剤、及び(D)加熱によりそれ自体が架橋する硬化剤としてのビスマレイミド化合物を含有する感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を備える永久レジスト用感光性フィルムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。

一方、近年の電気機器の薄型化に伴い、筐体内での部品収容スペースが制限される傾向がある。液晶表示部を有する電子機器の薄型化は、一般的に、液晶ディスプレイプラズマディスプレイ有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイガラス基板と、駆動回路である集積回路電子部品実装されたプリント基板を、基板面が相対するように並置して構成することによりなされている。FPCはガラス基板とプリント基板とを電気的に接続するために用いられ、筐体内では折り曲げた状態でガラス基板とプリント基板に接続されている(例えば、非特許文献1参照)。FPCを折り曲げた状態で実装した時にその反発力が強いと接着部品からの離脱等の不具合が起こる場合があり、FPCを実装した際のFPCの折り曲げ部における低反発性の要求が高まっている。

例えば、ソルダーレジストの可撓性と部品実装時の反り、低反発性を改善する技術として、(A)エチレン性不飽和基及びカルボキシル基を有するポリウレタン化合物、(B)エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、(C)光重合開始剤、(D)リン含有化合物、及び(E)熱硬化剤を含有する感光性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。

概要

本発明は、低反発性と保存安定性、並びに耐熱性に優れたドライレジストフィルムを得ることのできる感光性樹脂組成物を提供する。本発明の感光性樹脂組成物は、カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する感光性プレポリマー、光重合開始剤及び熱硬化剤を含有し、熱硬化剤は、カルボジイミド基を有するポリカルボジイミド化合物であり、ポリカルボジイミド化合物中、カルボジイミド基が、80℃以上の温度で解離するアミノ基により保護されており、ポリカルボジイミド化合物が、重量平均分子量が400〜5000であり、カルボジイミド当量は180〜2500である。

目的

具体的に、折り曲げた際の形状をそのまま維持できる優れた低反発性を実現できるFPCが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する感光性プレポリマー光重合開始剤及び熱硬化剤を含有し、前記熱硬化剤は、カルボジイミド基を有するポリカルボジイミド化合物であり、前記ポリカルボジイミド化合物中、前記カルボジイミド基が、80℃以上の温度で解離するアミノ基により保護されており、前記ポリカルボジイミド化合物が、重量平均分子量が400〜5000であり、カルボジイミド当量が180〜2500である感光性樹脂組成物

請求項2

前記ポリカルボジイミド化合物が、下記式(1)で表される、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。(式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、直鎖又は分岐鎖炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基であり、R1とR2は互いに同一であっても異なっていてもよいが、共に水素原子になることはなく、X1及びX2はそれぞれ−R3−NH−COOR4を示し、R3は少なくとも1つの芳香族基を有する2価の有機基、R4は1つの水酸基を有する有機基から水酸基を除いた残基であり、X1とX2は互いに同一であっても異なっていてもよく、Yは−R5−NHCOO−R6−OCOHN−R5−を示し、R5はそれぞれ独立して、少なくとも1つの芳香族基を有する2価の有機基であり、R6は2価の有機基である。nは1〜3の整数を表す。)

請求項3

前記式(1)中、R1及びR2が、それぞれ独立して、直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基である、請求項2に記載の感光性樹脂組成物。

請求項4

前記ポリカルボジイミド化合物の前記カルボジイミド当量が200〜2500である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。

請求項5

前記ポリカルボジイミド化合物の前記カルボジイミド当量が、前記感光性プレポリマーの前記カルボキシル基に対して0.5〜1.5当量である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。

請求項6

さらに着色剤を含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。

請求項7

熱硬化後23℃での引張り弾性率が2GPa以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。

請求項8

ソルダーレジストフィルムに用いられる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。

請求項9

請求項1〜8のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を用いて形成されたソルダーレジストフィルム。

請求項10

25μm厚のポリイミドの両面に銅体厚18μmの回路パターンを設けたフレキシブル銅張積層板の両面に25μm厚のソルダーレジストフィルムが積層された、幅10mm×長さ100mmのフレキシブルプリント配線板試験片を、180°折り曲げて、1000g、10秒の荷重掛け、折り曲げた状態を0°とし、荷重解放後23℃にて1時間静置する耐反発力試験を行った際の、前記試験片の反発角度が20°以下となる、請求項9に記載のソルダーレジストフィルム。

請求項11

請求項9又は10に記載のソルダーレジストフィルムを備えたフレキシブルプリント配線板。

請求項12

表面に液晶表示部を有する液晶表示基板と、該液晶表示基板の駆動回路が設けられたプリント基板と、前記液晶表示基板と前記プリント基板とを電気的に接続するためのフレキシブルプリント配線板を備えた画像表示装置であって、前記プリント基板は、前記液晶表示基板の裏面側に配設され、前記フレキシブルプリント配線板は請求項11に記載のフレキシブルプリント配線板であり、U字状に塑性変形した状態で配設され、その一端は前記プリント基板に接続され、他端は前記液晶表示基板に接続されている画像表示装置。

技術分野

0001

本発明は、感光性樹脂組成物に関し、より詳しくは、フレキシブルプリント配線板に用いられるドライフィルムレジストに用いる感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物を用いたソルダーレジストフィルム、フレキシブルプリント配線板並びに該フレキシブルプリント配線板を備えた画像表示装置に関する。

背景技術

0002

フレキシブルプリント配線板(FPC;Flexible PrintedCircuits)は、可撓性、屈曲性等の特長を有し、小型化、軽量化、薄型化等が急速に進む携帯電話ビデオカメラノートパソコン等の各種電子機器において、複雑な機構の中に回路を組み込むために多用されている。

0003

FPCは、エッチング処理により回路を形成した銅張積層板(CCL)とカバーコート材から構成される。カバーコート材はカバーレイ(CL)フィルム感光性インク感光性フィルム感光性カバーレイフィルム)等から選択するのが一般的である。中でも、FPC用の表面保護材料として用いる場合は、取り扱いの容易さ、耐久性絶縁信頼性の高さから、ポリイミドフィルム等の成形体支持体)に接着剤を塗布して得られるカバーレイフィルムが多く使用されている。なお、以下説明では、FPCを主として記載するが、半導体パッケージ用途(半導体PKG用途)にも用いることができる。

0004

このカバーレイフィルムをFPCに用いる場合、CCLの回路の端子部に対応する部分にあわせてカバーレイフィルムに開口部を設け、当該開口部と対応する端子部とを位置合わせをした後に熱プレス等で熱圧着する方法が一般的である。しかし、薄いカバーレイフィルムに開口部を設けることは困難であり、また、張り合わせ時の位置合わせは手作業で行われる場合が多いため、位置精度が悪く、張り合わせの作業性も悪い。

0005

一方、FPC用の表面保護材料としては、ソルダーレジスト等が用いられる場合もあり、特に感光性機能を有するソルダーレジストは、微細な加工が必要な場合には好ましく用いられている。FPCの製造に用いられるソルダーレジストは、紫外線硬化型、又は熱硬化型もしくは紫外線硬化熱硬化を併用する液状ソルダーレジストインキをプリント配線板上にスクリーン印刷等の印刷法により塗布するタイプや、ポリエステルフィルム等の支持体上に形成されたドライフィルムレジストをプリント配線板に貼り付けて紫外線照射後に支持体を剥がし皮膜を得るタイプなどがある。

0006

液状のソルダーレジストとしては、熱硬化性エポキシ樹脂と、アルカリ現像性を付与するためのカルボン酸基を含有する感光性プレポリマーとを別々に分けた2液型の感光性樹脂組成物からなるものが一般的である。2液型の感光性樹脂組成物は、エポキシ樹脂と感光性プレポリマーのカルボン酸基の反応が室温でも進行するため、2液を混合した後の保存安定性が数時間から一日と短く、フィルム状態での保存が困難である。よって、使用直前に混合しなければならない等、使用条件に制限が生じる。

0007

ドライフィルムレジストは、膜厚均一性表面平滑性薄膜形成性、取り扱い性等が良好であり、また、レジスト形成のための工程が簡略化できる等の利点を有するため望まれている。ドライフィルムレジストのフィルム状態での保存安定性についても種々検討がなされている。例えば、(A)カルボキシル基を有するポリマー、(B)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、(C)光重合開始剤、及び(D)加熱によりそれ自体が架橋する硬化剤としてのビスマレイミド化合物を含有する感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を備える永久レジスト用感光性フィルムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。

0008

一方、近年の電気機器の薄型化に伴い、筐体内での部品収容スペースが制限される傾向がある。液晶表示部を有する電子機器の薄型化は、一般的に、液晶ディスプレイプラズマディスプレイ有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイガラス基板と、駆動回路である集積回路電子部品実装されたプリント基板を、基板面が相対するように並置して構成することによりなされている。FPCはガラス基板とプリント基板とを電気的に接続するために用いられ、筐体内では折り曲げた状態でガラス基板とプリント基板に接続されている(例えば、非特許文献1参照)。FPCを折り曲げた状態で実装した時にその反発力が強いと接着部品からの離脱等の不具合が起こる場合があり、FPCを実装した際のFPCの折り曲げ部における低反発性の要求が高まっている。

0009

例えば、ソルダーレジストの可撓性と部品実装時の反り、低反発性を改善する技術として、(A)エチレン性不飽和基及びカルボキシル基を有するポリウレタン化合物、(B)エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、(C)光重合開始剤、(D)リン含有化合物、及び(E)熱硬化剤を含有する感光性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。

0010

日本国特開2004−287267号公報
日本国特開2013−80050号公報

先行技術

0011

泰史、「異方導電フィルム」、日立評論、Vol.89、No.5 436−437、p.52−57

発明が解決しようとする課題

0012

しかしながら、従来技術においてもなお低反発性の達成は十分ではなく、さらなる要求が高まっている。具体的に、折り曲げた際の形状をそのまま維持できる優れた低反発性を実現できるFPCが望まれている。
そして、FPC用の表面保護材料として用いるドライフィルムレジストにおいても、フィルム化後の保存安定性を更に長期化し、優れた低反発性を備えたものが望まれている。

0013

そこで本発明の課題は、ソルダーレジスト層の形成に用いられる感光性樹脂組成物であって、特に低反発性と保存安定性に優れたドライレジストフィルムを得ることのできる感光性樹脂組成物、及び該感光性樹脂組成物を用いたソルダーレジストフィルム、フレキシブルプリント配線板並びに該フレキシブルプリント配線板を備えた画像表示装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0014

本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、熱硬化剤としてポリカルボジイミド化合物を用い、且つ該ポリカルボジイミド化合物中のカルボジイミド基を、所定の温度で解離可能なアミノ基で保護することにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。

0015

すなわち、本発明は以下の<1>〜<12>である。
<1>カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する感光性プレポリマー、光重合開始剤及び熱硬化剤を含有し、前記熱硬化剤は、カルボジイミド基を有するポリカルボジイミド化合物であり、前記ポリカルボジイミド化合物中、前記カルボジイミド基が、80℃以上の温度で解離するアミノ基により保護されており、前記ポリカルボジイミド化合物が、重量平均分子量が400〜5000であり、カルボジイミド当量が180〜2500である感光性樹脂組成物。
<2>前記ポリカルボジイミド化合物が、下記式(1)で表される、前記<1>に記載の感光性樹脂組成物。

0016

0017

(式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、直鎖又は分岐鎖炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基であり、R1とR2は互いに同一であっても異なっていてもよいが、共に水素原子になることはなく、X1及びX2はそれぞれ−R3−NH−COOR4を示し、R3は少なくとも1つの芳香族基を有する2価の有機基、R4は1つの水酸基を有する有機基から水酸基を除いた残基であり、X1とX2は互いに同一であっても異なっていてもよく、Yは−R5−NHCOO−R6−OCOHN−R5−を示し、R5はそれぞれ独立して、少なくとも1つの芳香族基を有する2価の有機基であり、R6は2価の有機基である。nは1〜3の整数を表す。)
<3>前記式(1)中、R1及びR2が、それぞれ独立して、直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基である、前記<2>に記載の感光性樹脂組成物。
<4>前記ポリカルボジイミド化合物の前記カルボジイミド当量が200〜2500である、前記<1>〜<3>のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
<5>前記ポリカルボジイミド化合物の前記カルボジイミド当量が、前記感光性プレポリマーの前記カルボキシル基に対して0.5〜1.5当量である、前記<1>〜<4>のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
<6>さらに着色剤を含有する、前記<1>〜<5>のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
<7>熱硬化後23℃での引張り弾性率が2GPa以下である、前記<1>〜<6>のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
<8>ソルダーレジストフィルムに用いられる、前記<1>〜<7>のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。

0018

<9>前記<1>〜<8>のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物を用いて形成されたソルダーレジストフィルム。
<10>25μm厚のポリイミドの両面に銅体厚18μmの回路パターンを設けたフレキシブル銅張積層板の両面に25μm厚のソルダーレジストフィルムが積層された、幅10mm×長さ100mmのフレキシブルプリント配線板の試験片を、180°折り曲げて、1000g、10秒の荷重掛け、折り曲げた状態を0°とし、荷重解放後23℃にて1時間静置する耐反発力試験を行った際の、前記試験片の反発角度が20°以下となる、前記<9>に記載のソルダーレジストフィルム。
<11>前記<9>又は<10>に記載のソルダーレジストフィルムを備えたことを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
<12>表面に液晶表示部を有する液晶表示基板と、該液晶表示基板の駆動回路が設けられたプリント基板と、前記液晶表示基板と前記プリント基板とを電気的に接続するためのフレキシブルプリント配線板を備えた画像表示装置であって、前記プリント基板は、前記液晶表示基板の裏面側に配設され、前記フレキシブルプリント配線板は前記<11>に記載のフレキシブルプリント配線板であり、U字状に塑性変形した状態で配設され、その一端は前記プリント基板に接続され、他端は前記液晶表示基板に接続されている画像表示装置。

発明の効果

0019

本発明の感光性樹脂組成物によれば、ポリカルボジイミド化合物中のカルボジイミド基がアミノ基で保護されているので、組成物中では感光性プレポリマーと反応することがない。これにより80℃未満の温度で加熱加工してフィルム化した後であっても、カルボジイミドの反応を抑えることができ、フィルム状態で常温にて2週間以上保存できる。すなわち、フィルム化後に時間が経過した後であっても現像可能となる。さらに、本発明で用いた熱硬化剤としてのポリカルボジイミド化合物は、カルボジイミドが柔軟な構造であり、耐熱性も高いため、加熱キュア後の硬化物に柔軟性を与えることができる。

0020

また、本発明の感光性樹脂組成物は、ポリカルボジイミド化合物中のアミノ基が80℃以上の温度でカルボジイミド基から離脱するので、光硬化(例えば、紫外線硬化)と熱硬化を順次行うことにより、容易に回路上にソルダーレジストフィルムを形成することができる。

0021

そしてまた、本発明で用いるポリカルボジイミド化合物は優れた柔軟性を備えており、感光性樹脂組成物が硬化した後の硬化物に優れた柔軟性を与えることができる。よって、本発明の感光性樹脂組成物を用いて得られたソルダーレジストフィルムを備えたフレキシブルプリント配線板は、折り曲げた後の反発がほとんど無く、折り曲げた際の形状をほぼそのまま維持できるという優れた低反発性を備える。

0022

よって、本発明の感光性樹脂組成物を用いて得られたソルダーレジストフィルムを備えたフレキシブルプリント配線板は、小型化や薄型化が求められる電子機器に用いる電子材料部品として好適に用いることができる。特に、本発明のフレキシブルプリント配線板は、薄型化された筐体内にフラットパネルディスプレイのガラス基板と駆動回路を備えたプリント基板をその基板面が相対するように配置させる際に、フレキシブルプリント配線板を、例えばU字状に折り曲げて組み込み、ガラス基板とプリント基板に接着することができる。例えば、液晶ディスプレイにおいて、本発明のフレキシブルプリント配線板は優れた低反発性を有するので、ガラス基板の液晶表示部に応力をかけることがなく、また、筐体の外部から応力がかかったとしても液晶表示部に表示が発生することがない。そして、フレキシブルプリント配線板を折り曲げて筐体内に組み込む際にも反発することがないので、接着部分に応力がかからず、ガラス基板やプリント基板等の接着部品からの離脱等の不具合が発生しない。

0023

本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
なお、本発明において、(メタアクリル酸とはアクリル酸又はメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレートについても同様である。
また、本明細書において、質量で表される全ての百分率や部は、重量で表される百分率や部と同様である。

0024

本発明の感光性樹脂組成物は、カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する感光性プレポリマー、光重合開始剤及び熱硬化剤を含有し、該熱硬化剤はカルボジイミド基を有するポリカルボジイミド化合物であり、前記ポリカルボジイミド化合物中、カルボジイミド基が80℃以上の温度で解離するアミノ基により保護されており、ポリカルボジイミド化合物の重量平均分子量が400〜5000であり、カルボジイミド当量が180〜2500である。
以下、各成分について説明する。

0025

(感光性プレポリマー)
本実施形態における感光性プレポリマーとしては、好ましくはアクリル系モノマー由来するエチレン性不飽和末端基を有するものが用いられる。ここでいうアクリル系モノマーは、アクリル酸若しくはメタクリル酸、またはこれらのアルキルエステルヒドロキシアルキルエステル等の誘導体である。

0026

かかる感光性プレポリマーとしては、ポリエステルアクリレートエポキシアクリレートウレタンアクリレートアクリル化アクリレート、ポリブタジエンアクリレート、シリコーンアクリレートメラミンアクリレート等が挙げられる。中でも、柔軟性、耐熱性、接着性バランスに優れる点から、エポキシアクリレートおよびウレタンアクリレートが好ましい。

0027

本実施形態の感光性プレポリマーとしては上記条件を満たすものであれば特に限定されないが、1分子中にカルボキシル基と少なくとも2個のエチレン性不飽和基を併せ持つものを用いる。具体的には、カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート化合物(EA)、またはカルボキシル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物(UA)が特に好ましいものとして挙げられる。

0028

<カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート化合物(EA)>
本実施形態におけるカルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート化合物としては、特に限定されるものでは無いが、エポキシ化合物不飽和基含有モノカルボン酸との反応物酸無水物と反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート化合物が適している。

0029

エポキシ化合物としては、特に限定されるものではないが、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、または脂肪族エポキシ化合物などのエポキシ化合物が挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることもできる。中でも、柔軟性の観点から、ビスフェノールF型エポキシ化合物を用いることが好ましく、絶縁性の観点から、ビフェニル型エポキシ化合物を用いることが好ましい。

0030

不飽和基含有モノカルボン酸としては、例えば、アクリル酸、アクリル酸の二量体、メタクリル酸、β−フルフリルアクリル酸、β−スチリルアクリル酸、桂皮酸クロトン酸、α−シアノ桂皮酸等が挙げられる。また、水酸基含有アクリレート飽和あるいは不飽和二塩基酸無水物との反応生成物である半エステル化合物不飽和基含有モノグリシジルエーテルと飽和あるいは不飽和二塩基酸無水物との反応生成物である半エステル化合物も挙げられる。これら不飽和基含有モノカルボン酸は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることもできる。

0031

酸無水物としては、無水マレイン酸無水コハク酸無水イタコン酸無水フタル酸無水テトラヒドロフタル酸無水ヘキサヒドロフタル酸メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水クロレンド酸メチルテトラヒドロ無水フタル酸等の二塩基性酸無水物、無水トリメリット酸無水ピロメリット酸ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等の芳香族多価カルボン酸無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、エンドビシクロ−[2,2,1]−ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物のような多価カルボン酸無水物誘導体等が挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることもできる。

0032

このようにして得られるカルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート化合物の分子量は特に制限されないが、好ましくは重量平均分子量が5000〜15000、より好ましくは8000〜12000である。ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の値である。

0033

また、前記エポキシ(メタ)アクリレート化合物の酸価固形分酸価)は、現像性と硬化後の柔軟性のバランスの観点から、30〜150mgKOH/gの範囲にあることが好ましく、40〜100mgKOH/gの範囲がより好ましい。なお、固形分酸価はJIS K0070にしたがって測定された値である。

0034

前記カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート化合物は、単独で感光性プレポリマー(A)を構成していてもよいが、後述するカルボキシル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物と併用してもよい。その場合は、カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート化合物は、カルボキシル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物100質量部に対して、100質量部以下の範囲で使用することが好ましい。

0035

<カルボキシル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物(UA)>
本実施形態におけるカルボキシル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物は、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート由来の単位と、ポリオール由来の単位と、ポリイソシアネート由来の単位とを構成単位として含む化合物である。より詳しくは、両末端がヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート由来の単位からなり、該両末端の間はウレタン結合により連結されたポリオール由来の単位とポリイソシアネート由来の単位とからなる繰り返し単位により構成され、この繰り返し単位中にカルボキシル基が存在する構造となっている。

0036

すなわち、前記カルボキシル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物は、下記式で表される。
−(OR11O−CONHR12NHCO)n−
〔式中、nは1〜200の整数であり、OR11Oはポリオールの脱水素残基、R12はポリイソシアネートの脱イソシアネート残基を表す。〕

0037

カルボキシル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物は、少なくとも、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートと、ポリオールと、ポリイソシアネートとを反応させることにより製造できるが、ここで、ポリオールまたはポリイソシアネートの少なくともどちらか一方には、カルボキシル基を有する化合物を使用することが必要である。好ましくは、カルボキシル基を有するポリオールを使用する。このようにポリオールおよび/またはポリイソシアネートとして、カルボキシル基を有する化合物を使用することにより、R11またはR12中にカルボキシル基が存在するウレタン(メタ)アクリレート化合物を製造することができる。なお、上記式中、nとしては1〜200程度が好ましく、2〜30がより好ましい。nがこのような範囲であると、感光性樹脂組成物からなる硬化膜の可撓性がより優れる。

0038

また、ポリオールおよびポリイソシアネートの少なくとも一方が2種類以上用いられている場合には、繰り返し単位は複数の種類を表すが、その複数の単位の規則性は完全ランダムブロック、局在等、目的に応じて適宜選ぶことができる。

0039

本実施形態で用いられるヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、エタンジオールモノアクリレートプロパンジオールモノアクリレート、1,3−プロパンジオールモノアクリレート、1,4−ブタンジオールモノアクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノアクリレート、1,9−ノナンジオールモノアクリレート、ジエチレングリコールモノアクリレート、トリエチレングリコールモノアクリレート、ジプロピレングリコールモノアクリレート、アクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル2−メチルプロペン酸2,3−ジヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、前記各(メタ)アクリレートのカプロラクトンまたは酸化アルキレン付加物グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレートアクリル酸付加物トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリルレート、トリメチロールプロパン−酸化アルキレン付加物−ジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらのヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。

0040

本実施形態で用いられるポリオールとしては、ポリマーポリオールおよび/またはジヒドロキシル化合物を使用することができる。ポリマーポリオールとしては、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコール等のポリエーテル系ジオール多価アルコール多塩基酸のエステルから得られるポリエステル系ポリオールヘキサメチレンカーボネートペンタメチレンカーボネート等に由来の単位を構成単位として含むポリカーボネート系ジオールポリカプロラクトンジオールポリブチロラクトンジオール等のポリラクトン系ジオールが挙げられる。

0041

また、カルボキシル基を有するポリマーポリオールを使用する場合は、例えば、上記ポリマーポリオール合成時に(無水)トリメリット酸等の3価以上の多塩基酸を共存させ、カルボキシル基が残存するように合成した化合物などを使用することができる。

0042

ポリマーポリオールは、これらの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらのポリマーポリオールとしては、重量平均分子量が200〜2000であるものを使用すると、感光性樹脂組成物からなる硬化膜の可撓性がより優れるため好ましい。また、これらのポリマーポリオールのうち、ポリカーボネートジオールを使用すると、感光性樹脂組成物からなる硬化膜の耐熱性が高く、プレッシャークッカー耐性に優れるため好ましい。さらに、ポリマーポリオールの構成単位が、単一の構成単位からのみではなく、複数の構成単位からなるものであると、感光性樹脂組成物からなる硬化膜の可撓性がさらに優れるためより好ましい。このような複数の構成単位からなるポリマーポリオールとしては、エチレングリコールおよびプロピレングリコールに由来の単位を構成単位として含むポリエーテル系ジオール、ヘキサメチレンカーボネートおよびペンタメチレンカーボネートに由来の単位を構成単位として含むポリカーボネートジオールなどが挙げられる。

0043

ジヒドロキシル化合物としては、2つのアルコール性ヒドロキシル基を有する分岐または直鎖状の化合物を使用できるが、特にカルボキシル基を有するジヒドロキシ脂肪族カルボン酸を使用することが好ましい。このようなジヒドロキシル化合物としては、ジメチロールプロピオン酸ジメチロールブタン酸が挙げられる。カルボキシル基を有するジヒドロキシ脂肪族カルボン酸を使用することによって、ウレタン(メタ)アクリレート化合物中に容易にカルボキシル基を存在させることができる。

0044

ジヒドロキシル化合物は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができ、ポリマーポリオールとともに使用してもよい。

0045

また、カルボキシル基を有するポリマーポリオールを併用する場合や、後述するポリイソシアネートとしてカルボキシル基を有するものを使用する場合には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールハイドロキノンなどのカルボキシル基を持たないジヒドロキシル化合物を使用してもよい。

0046

本実施形態で用いられるポリイソシアネートとしては、具体的に2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートヘキサメチレンジイソシアネートジフェニルメチレンジイソシアネート、(o,mまたはp)−キシレンジイソシアネート、メチレンビスシクロヘキシルイソシアネート)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−ジメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジメチレレンジイソシアネートおよび1,5−ナフタレンジイソシアネート等のジイソシアネートが挙げられる。これらのポリイソシアネートは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、カルボキシル基を有するポリイソシアネートを使用することもできる。

0047

本実施形態で用いられるカルボキシル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物の分子量は特に限定されないが、好ましくは重量平均分子量(Mw)が1000〜30000、より好ましくは8000〜20000である。カルボキシル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物の重量平均分子量が1000未満では、感光性樹脂組成物からなる硬化膜の伸度と強度を損なうことがあり、30000を超えると硬くなり可撓性を低下させるおそれがある。

0048

また、前記ウレタン(メタ)アクリレートの酸価は、30〜80mgKOH/gが好ましく、さらに好ましくは40〜60mgKOH/gである。酸価が30mgKOH/g未満では感光性樹脂組成物のアルカリ溶解性が悪くなる場合があり、80mgKOH/gを超えると硬化膜の柔軟性等を悪くする場合がある。

0049

カルボキシル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物の酸価は30〜80mgKOH/gであれば、好ましいが、その範囲でも酸価を高くすれば現像性は改善されるものの、可撓性が低下する傾向があり、酸価を低くすれば、可撓性は高くなるもの、現像性が低下し現像残りが生じやすくなる傾向がある。その場合、少なくとも2種類の酸価が異なるカルボキシル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物を組み合わせて使用することで、優れた可撓性を有しかつ良好な現像性を有する感光性樹脂組成物を容易に得ることができる場合がある。

0050

カルボキシル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物は、(1)ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートと、ポリオールと、ポリイソシアネートを一括混合して反応させる方法、(2)ポリオールとポリイソシアネートを反応させて、1分子あたり1個以上のイソシアネート基を含有するウレタンイソシアネートプレポリマーを製造した後、このウレタンイソシアネートプレポリマーとヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートを反応させる方法、(3)ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートとポリイソシアネートを反応させて、1分子あたり1個以上のイソシアネート基を含有するウレタンイソシアネートプレポリマーを製造した後、このプレポリマーとポリオールとを反応させる方法などで製造することができる。

0051

(光重合開始剤)
光重合開始剤としては、特に制限はなく、従来知られているものはいずれも使用できる。具体的には、代表的なものとしては例えば、ビス(2,4,6トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインーnーブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルアセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキエトキシ)フェニル−2−(ヒドロキシ−2−プロピルケトンベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロルベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等が挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
中でも、厚膜硬化性の観点から、ビス(2,4,6トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、チオキサントン類を用いることが好ましい。

0052

光重合開始剤の使用量は、上記感光性プレポリマー100質量部に対して、1〜20質量部であることが好ましく、2〜14質量部がより好ましい。光重合開始剤の含有量が感光性プレポリマー100質量部に対して、1質量部未満では、感光性プレポリマーの光硬化反応が進行し難くなり、20質量部を超えると、その加える量の割に硬化は向上せず、硬化膜の脆弱化が起こり、密着性の特性が発現しなくなる場合がある。

0053

(熱硬化剤)
本実施形態で用いる熱硬化剤は、感光性プレポリマーのカルボキシル基と反応し得るカルボジイミド基を含有するポリカルボジイミド化合物である。本発明のポリカルボジイミド化合物は、その構造中のカルボジイミド基が80℃以上の温度で解離するアミノ基により保護されていることを特徴とする。なお、「保護される」とは、カルボジイミド基とアミノ基が共有結合しているが、熱によって解離する程度の結合であることを意味する。

0054

カルボジイミド基(−N=C=N)はカルボキシル基との反応性が高く、カルボキシル基を有する感光性プレポリマーと混ぜられた瞬間に反応が始まってしまうため、組成物の保存安定性に劣り、80℃未満の温度でフィルム化させるドライレジストフィルムには適しておらず、従来の感光性樹脂組成物にポリカルボジイミドは使用されていなかった。すなわち、ポリカルボジイミドをそのままの状態で感光性樹脂組成物中で存在させることができないため、本発明では、カルボジイミド基をアミノ基で保護したカルボジイミド化合物を用いる。
より詳しくは80℃未満の温度で加熱してフィルム化し、同じく80℃未満の温度で熱ラミネート処理などの熱圧着処理を行っているため、カルボジイミド基からアミノ基が解離しておらず、この時点でも精度良く現像することができると考えられる。さらに本発明の感光性樹脂組成物は、熱圧着処理の際に適度な流動性を持つことから、FPCのパターン回路の埋め込みを好適に行うことができる。この後に現像処理を行い、所定の位置に開口部を形成する。この後、アミノ基が解離する80℃以上の温度で加熱することで、アミノ基が解離し、カルボジイミド基がカルボキシル基と反応し、感光性樹脂組成物を完全に硬化させること(Cステージ)ができる。

0055

アミノ基としては、80℃以上の温度でカルボジイミド基から解離可能であれば特に限定はされず、1級〜3級のいずれも使用できる。中でも、カルボジイミド基と結合した後の安定性向上の観点から、活性水素を有する1級アミノ基と2級アミノ基を用いることが好ましい。活性水素を有するアミノ基を用いることで、カルボジイミド基との結合力が高くなる。

0056

本実施形態のポリカルボジイミド化合物は、下記式(1)で表される化合物であることが好ましい。

0057

0058

(式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基であり、R1とR2は互いに同一であっても異なっていてもよいが、共に水素原子になることはなく、X1及びX2はそれぞれ−R3−NH−COOR4を示し、R3は少なくとも1つの芳香族基を有する2価の有機基、R4は1つの水酸基を有する有機基から水酸基を除いた残基であり、X1とX2は互いに同一であっても異なっていてもよく、Yは−R5−NHCOO−R6−OCOHN−R5−を示し、R5はそれぞれ独立して、少なくとも1つの芳香族基を有する2価の有機基であり、R6は2価の有機基である。nは1〜3の整数を表す。)

0059

式(1)において、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基である。なお、同じ窒素原子に連結するR1とR2は互いに同一であっても異なっていてもよいが、共に水素原子になることはない。
直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基エチル基プロピル基イソプロピル基n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基ヘキシル基等が挙げられ、炭素数3〜6のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。

0060

ポリカルボジイミド化合物のアミノ基が2つの活性水素を有する1級アミンである場合、他のカルボジイミド基と反応してしまいポリカルボジイミドが3次元網目構造を構成しゲル化してしまう。この結果、感光性樹脂組成物に含有される他の成分との相溶性が低下する場合がある。よって、活性水素を1つ有する2級アミノ基を用いることが好ましい。具体的に、R1及びR2が、それぞれ独立して、直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基であることがより好ましく、エチル基、メチル基、プロピル基、イソプロピル基が更に好ましい。中でも、R1及びR2が共にプロピル基又はイソプロピル基であることが特に好ましく、共にイソプロピル基であることが最も好ましい。

0061

なお、本実施形態においては、ポリカルボジイミドのカルボジイミド基がアミンで保護された構造となるものであり、保護するアミンは、上記したように、他の成分との相溶性の観点から、架橋反応が起こりにくい2級アミンで保護されていることが好ましい。2級アミンとしては、例えば、ジメチルアミン、N−エチルメチルアミン、N−エメチルプロピルアミン、N−メチルブチルアミン、N−メチルペンチルアミン、N−ヘキシルアミン、N−メチルシクロヘキシルアミン、ジエチルアミン、N−エチルプロピルアミン、N−エチルブチルアミン、N−エチルペンチルアミン、N−エチルヘキシルアミン、ジイソプロピルアミン、N−プロピルブチルアミン、N−プロピルペンチルアミン、N−プロピルヘキシルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミンジイソブチルアミン等が挙げられる。

0062

本実施形態で使用するアミンとしては、沸点が160℃以下のものが好適に使用できる。沸点が160℃以下のアミンでカルボジイミド基を保護することで、室温でのカルボキシル基との反応を抑制でき、80〜200℃の温度範囲で解離させることができる。使用するアミンは、沸点が50〜140℃のものがより好ましく、沸点が80〜110℃のものが更に好ましい。沸点が80〜110℃の場合は、100〜160℃の加熱処理によりアミンを解離させることができる。

0063

式(1)において、X1及びX2はそれぞれ−R3−NH−COOR4である。ここで、R3は少なくとも1つの芳香族基を有する2価の有機基であり、R4は1つの水酸基を有する有機基から水酸基を除いた残基であり、X1とX2は互いに同一であっても異なっていてもよい。

0064

R3の少なくとも1つの芳香族基を有する2価の有機基としては、例えば、少なくとも1つの芳香族基を有する芳香族ジイソシアネートの2価の残基が挙げられる。芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニルジイソシアネート、o−トリジンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも、工業的原料汎用性の高さの観点から、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートの2価の残基が好ましい。

0065

R4の1つの水酸基を有する有機基から水酸基を除いた残基としては、該1つの水酸基を有する有機基の水酸基がイソシアネート基と反応するのを阻害しない、水酸基以外にイソシアネート基との反応性を持たない有機基の残基であれば特に限定されない。水酸基以外にイソシアネート基との反応性を持たない有機基としては、例えば、ヒドロキシメチル基ヒドロキシエチル基ヒドロキシプロピル基ヒドロキシブチル基等のヒドロキシアルキル基ヒドロキシエステル基、ヒドロキシエーテル基、ヒドロキシアルキレンオキサイド基等が挙げられる。具体的に、1つの水酸基を有する有機基がヒドロキシメチル基の場合、水酸基を除いた残基はメチル基になり、ヒドロキシエチル基の場合、水酸基を除いた残基はエチル基になる。
本実施形態においては、R4はヒドロキシアルキル基から水酸基を除いた残基であることが好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。

0066

式(1)において、Yは−R5−NHCOO−R6−OCOHN−R5−である。ここで、R5はそれぞれ独立して、少なくとも1つの芳香族基を有する2価の有機基であり、R6は2価の有機基である。

0067

R5の少なくとも1つの芳香族基を有する2価の有機基としては、上記したR3と同様に、少なくとも1つの芳香族基を有する芳香族ジイソシアネートの2価の残基が挙げられ、その具体例、好ましい例も同様である。

0068

R6の2価の有機基としては、例えば、エステル結合エーテル結合カーボネート基共役ジエン構造等が挙げられる。具体的には、ジオール化合物の2価の残基が挙げられる。ジオール化合物としては、例えば、低分子又はポリアルキレンジオール、ポリカーボネートジオール、ポリエーテルジオールヒマシ油系ジオール、ポリエステルジオール等が挙げられる。

0069

低分子またはポリアルキレンジオールとしては、1分子中に2個の水酸基を有する化合物であり、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオ−ル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−ベンチルー2−プロピル−1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、及び2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール等が挙げられる。

0070

ポリカーボネートジオールとしては、ジオールと炭酸エステルの反応物が挙げられ、ポリカーボネートジオールを製造する際の炭酸エステルとして、例えば、ジメチルカーボネートジエチルカーボネートジプロピルカーボネート、ジブチルカーボネートなどのジアルキルカーボネートジフェニルカーボネートなどのジアリールカーボネートエチレンカーボネートトリメチレンカーボネート、1,2−プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、1,3−ブチレンカーボネート、1,2−ペンチレンカーボネートなどのアルキレンカーボネート等が挙げられる。

0071

ポリエーテルジオールとしては、例えば、上記低分子ジオールの1種以上のアルキレンオキサイド(例えば、エチレンオキサイドプロピレンオキサイドブチレンオキサイドおよびこれらの2種以上の混合物付加物およびアルキレンオキサイドの開環重合物が挙げられ、具体的にはジエチレングリコール、ジプロピレングリコールジオキシテトラメチレングリコール等が含まれる。

0072

ヒマシ油系ジオールとしては、例えば、ヒマシ油脂肪酸エステル系ジオールが挙げられ、具体的に、ヒマシ油、上記低分子ジオールまたはジエーテルポリオールとヒマシ油とのエステル交換反応あるいはヒマシ油脂肪酸とのエステル化反応により得られるヒマシ油脂肪酸エステル等が挙げられる。

0073

ポリエステルジオールとしては、例えば、ポリカルボン酸脂肪族飽和または不飽和ポリカルボン酸アジピン酸アゼライン酸ドデカン酸マレイン酸フマル酸イタコン酸セバシン酸ダイマー酸二量化リノール酸等)及び/又は芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸等)]と、ジオール(前記の低分子ジオール及び/又はジエーテルポリオール)とからの線状または分岐状ポリエステルジオール;ポリラクトンジオール[例えば、前記低分子ジオールの1種以上を開始剤としてこれに(置換)カプロラクトン(ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラクトン、ε−メチル−ε−カプロラクトン等)を触媒有機金属化合物金属キレート化合物脂肪酸金属アシル化物等)の存在下に付加重合させたポリオール(例えば、ポリカプロラクトンジオール)];末端にカルボキシル基及び/又はOH基を有するポリエステルにアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等)を付加重合させて得られるポリエーテルエステルジオール;ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。

0074

中でも、R6の2価の有機基は、柔軟性の観点から、ポリエステルジオール残基(具体的に、アジピン酸エステル系ポリオール、セバシン酸エステル系ポリオール又はダイマー酸エステル系ポリオールから2つの水酸基を除いた残基)、ポリエーテルジオール残基、ポリカーボネートジオール残基(具体的に、−O−C(=0)−O−(CH2)n−,n=3,4)が好ましく、絶縁性の観点から、ブタンジオール残基、ヒマシ油系ジオール残基(ヒマシ油系構造から2つの水酸基を除いた残基)が好ましい。

0075

式(1)において、nは1〜3の整数である。本実施形態において、ポリカルボジイミド化合物のカルボジイミドの官能基数は、架橋物を得るという点で2官能以上であることが好ましいため、nが1以上であることで、上記効果を奏することができる。
言い換えれば、カルボジイミドの官能基数は2〜4官能であり、硬化物の折り曲げ性、低反発性の観点から、カルボジイミドの官能基数は2〜3官能であることがより好ましい。

0076

本実施形態において、好ましいポリカルボジイミド化合物としては、式(1)中、R1及びR2が共にエチル基、イソプロピル基、n−ブチル基又はsec−ブチル基であり、X1及びX2はそれぞれ−R3−NH−COOR4を示し、R3は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート又は2,6−トリレンジイソシアネートの2価の残基、R4はヒドロキシメチル基又はヒドロキシエチル基から水酸基を除いた残基であり、X1とX2は互いに同一であっても異なっていてもよく、Yは−R5−NHCOO−R6−OCOHN−R5−を示し、R5はそれぞれ独立して、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート又は2,6−トリレンジイソシアネートの2価の残基であり、R6はヒマシ油系ジオール残基、ブタンジオール残基、ポリエステルジオール残基、ポリエーテルジオール残基であり、nは1〜3の整数である。なお、上記好ましいポリカルボジイミド化合物を「ポリカルボジイミド化合物群A」ともいう。

0077

本発明において、ポリカルボジイミド化合物の重量平均分子量は、400〜5000である。ポリカルボジイミド化合物の重量平均分子量が400以上であると、低反発性を発現できるため好ましく、5000以下であると現像可能となるため好ましい。ポリカルボジイミド化合物の重量平均分子量は、硬化物の折り曲げ性、低反発性の観点から、600以上であることがより好ましく、800以上が更に好ましく、また、現像時間の観点から、4000以下であることがより好ましく、3000以下が更に好ましい。
なお、本発明において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用い、ポリスチレン換算により測定される値である。

0078

本発明において、ポリカルボジイミド化合物のカルボジイミド当量は、180〜2500である。カルボジイミドの当量数が180以上であると、加熱後の硬化物の折り曲げ性、低反発性が向上し、銅箔、ポリイミド等の各種被着体との接着性も向上する。また、カルボジイミドの当量数が2500以下であると、耐熱性を十分に備えることができる。カルボジイミドの当量数は、硬化物の折り曲げ性、低反発性の観点から、200以上であることがより好ましく、400以上が更に好ましく、600超であることが特に好ましく、また、耐熱性の観点から、2000以下であることがより好ましく、1500以下が更に好ましい。具体的に、以上の観点から、カルボジイミド当量は、200〜2500であることがより好ましく、400〜2000であることが更に好ましく、600を超えて1500以下であることが特に好ましい。

0079

本実施形態のポリカルボジイミド化合物の製造方法としては、例えば、1分子中にイソシアネート基を少なくとも2個含有するカルボジイミドモノマー分子末端に水酸基を有するポリオールとを反応させてポリカルボジイミドを得て、得られたポリカルボジイミドを水酸基含有モノマーと反応させてポリカルボジイミドの末端イソシアネート基封止し、末端封止ポリカルボジイミドをアミンと反応させてカルボジイミド基をアミノ基により保護する方法により作製することができる。

0080

ポリカルボジイミドは公知の方法により得られ、例えば、日本国特開2007−138080号公報等に開示されている方法により作製することができる。

0081

上記方法により、カルボジイミド基がアミノ基で保護された本発明のポリカルボジイミド化合物を得ることができる。

0082

ポリカルボジイミド化合物の使用量は、ポリカルボジイミド化合物のカルボジイミド当量が、感光性プレポリマーのカルボキシル基に対して0.5〜1.5当量となるように使用することが好ましい。カルボジイミド当量が、カルボキシル基当量1に対して0.5以上であると、ドライフィルムの保存安定性を向上させると共に得られた硬化物に対して優れた低反発性を付与しすることができ、また耐熱性にも優れる。また、カルボジイミド当量が、カルボキシル基当量1に対して1.5以下であると、ドライフィルムの保存安定性を維持することができる。カルボジイミド当量は、0.6以上であることがより好ましく、また、1.3以下であることがより好ましく、1.2以下が更に好ましい。具体的に、カルボジイミド当量は、感光性プレポリマーのカルボキシル基に対して0.6〜1.3がより好ましく、0.6〜1.2が更に好ましい。

0083

(光重合性化合物)
本発明の実施形態において、感光性樹脂組成物中に光重合性化合物を含有してもよい。
本実施形態における本成分の光重合性化合物の例としては、光架橋が可能なものであれば特に制限はないが、エチレン性不飽和結合を有する化合物を用いることが好ましい。分子内にエチレン性不飽和結合を有する化合物としては、(メタ)アクリレート化合物、ビスフェノールA系ジ(メタ)アクリレート化合物、エポキシアクリレート化合物変性エポキシアクリレート化合物、脂肪酸変性エポキシアクリレート化合物、アミン変性ビスフェノールA型エポキシアクリレート化合物、水添ビスフェノールA系ジ(メタ)アクリレート化合物、分子内にウレタン結合を有するジ(メタ)アクリレート化合物、分子内に疎水性骨格を有する(メタ)アクリレート化合物、分子内に(ポリオキシエチレン鎖及び(ポリ)オキシプロピレン鎖の双方を有するポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート化合物、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート化合物、ポリエステルアクリレート化合物等が挙げられる。これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

0084

本実施形態で好ましく使用される光重合性化合物としては、市販されているものとして、例えば、「EBECRYL−3708」、「EBECRYL−1039」(いずれも商品名、ダイセルオルクス株式会社製)、「R−684」、「HX−220」、「HX−620」(いずれも商品名、日本化薬株式会社製)等が例示される。

0085

光重合性化合物の使用量は、感光性プレポリマー100質量部に対して、10質量部以上であることが好ましく、より好ましくは20質量部以上、更に好ましくは30質量部以上であり、また、60質量部以下であることが好ましく、より好ましくは50質量部以下、更に好ましくは40質量部以下である。感光性プレポリマー100質量部に対して、光重合性化合物の含有量が10質量部以上であると、FPCを作製する際の解像度を向上させることができるため、細かい回路パターンを描くことができ、また、60質量部以下であると、硬化膜が難燃性、耐熱性を有するため好ましい。

0086

(着色剤)
本発明の感光性樹脂組成物には、さらに着色剤を含有することが好ましい。着色剤を含有することで、パターン回路の形状と解像性を制御することができる。

0087

本発明に用いる着色剤としては、有機顔料無機顔料等が挙げられる。
有機顔料としては、例えば、フタロシアニン系、キナクリドン系、ベンズイミダゾロン系、ジオキサジン系、インダンスレン系、ペリレン系、アゾ系、キノフタロン系、アントラキノン系、アニリン系、シアニン系等の有機顔料が挙げられる。
無機顔料としては、例えば、カーボンブラックチタンブラックウルトラマリン青、プロシア青、黄鉛亜鉛黄鉛丹酸化鉄赤、亜鉛華鉛白リトポン二酸化チタン等が挙げられる。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、絶縁性の観点から、有機顔料を用いることが好ましい。

0088

例えば、黒色のソルダーレジストフィルムが要求される場合には、着色剤として黒色顔料を含有することが好ましい。
黒色顔料としては、例えば、チタンブラック、カーボンブラック、カーボンナノチューブアセチレンブラックアニリンブラックペリレンブラックチタン酸ストロンチウム酸化クロム及び酸化セリウム等が挙げられる。

0089

着色剤は分散液として使用することが好ましい。この分散液は、着色剤と分散剤とを予め混合して得られる組成物を、有機溶媒(又はビヒクル)に添加して分散させることによって調製することができる。前記ビヒクルとは、塗料液体状態にある時に顔料を分散させている媒質の部分をいい、液状であって前記顔料と結合して塗膜を固める部分(バインダー)と、これを溶解希釈する成分(有機溶媒)とを含む。

0090

本発明で用いる着色剤は、分散安定性の観点から、数平均粒径0.001〜0.1μmのものが好ましく、更に0.01〜0.08μmのものが好ましい。尚、ここでいう「粒径」とは粒子電子顕微鏡写真画像を同面積の円とした時の直径をいい、また「数平均粒径」とは多数の粒子について上記の粒径を求め、この100個平均値をいう。

0091

着色剤の使用量は、感光性プレポリマー100質量部に対して、固形分にて0.2〜3質量部であることが好ましく、0.5〜2質量部がより好ましい。また、黒色ソルダーレジストフィルムを作製する場合の黒色顔料の含有量は、感光性プレポリマー100質量部に対して、固形分にて1〜10質量部であることが好ましく、3〜7質量部がより好ましい。着色剤の含有量が少なすぎるとパターン形成(もしくはパターニング)時において露光光散乱により所望の形状を描けなくなるという不具合がおこる傾向があり、多すぎると、光硬化の際に膜の底部まで露光光が届かず、膜内部において未硬化部分が発生し、エッチングの際に硬化膜の浸食が起こってパターン形成が不良となる場合があるため、前記範囲であることが好ましい。

0092

(その他の成分)
本発明の感光性樹脂組成物には、本発明の所望の効果を妨げない範囲においてその他の成分を含有することができる。その他の成分としては、例えば、難燃剤可塑剤充填剤等を含有することができる。
難燃剤としては、例えば、有機ホスフィン酸系難燃剤、金属酸化物リン酸エステルホスファゼン化合物メラミンとその熱縮合物ポリリン酸の塩、メラミンとイソシアヌル酸の化合物等が挙げられる。
可塑剤としては、例えば、p−トルエンスルホンアミド等が挙げられる。
充填剤としては、例えば、シリカアルミナタルク炭酸カルシウム硫酸バリウム等が挙げられる。
これらの成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0093

これらの成分の使用量は、感光性プレポリマー100質量部に対して、5〜60質量部であることが好ましく、20〜40質量部がより好ましい。

0094

(感光性樹脂組成物の作製)
本発明の感光性樹脂組成物の作製方法は、従来公知の方法に従って作製することができ、特に限定されない。例えば、感光性プレポリマーに、光重合開始剤、熱硬化剤及びその他の任意成分を順次混合することにより作製することができる。
混合工程は、ビーズミルロールミル等のミキサーを用いて混合することができる。

0095

なお、本発明の感光性樹脂組成物は、液状であってもフィルム状であってもよい。フィルム状感光性樹脂組成物は、例えば、離型処理がされたフィルム上に本発明の感光性樹脂組成物を塗布し、所定の温度により当該樹脂組成物中に含まれる溶剤を除去することにより形成することができる。塗布の方法は、コンマコーターグラビアコーターダイコーターなど所望とする厚みに応じて適宜選択することができる。

0096

本発明の感光性樹脂組成物の熱硬化後のガラス転移温度は、通常100℃以下であり、50〜90℃がより好ましい。熱硬化後のガラス転移温度が100℃以下であると、硬化物の柔軟性が良好となり、フレキシブル配線基板に用いた際のフレキシブルプリント配線板の低反発性を向上させることができる。

0097

また、本発明の感光性樹脂組成物は、熱硬化後23℃での引張り弾性率が2GPa以下であることが好ましい。熱硬化後23℃での引張り弾性率が2GPa以下であると、樹脂組成物が柔軟性を備えるため、本発明の所望の効果である優れた低反発性を実現することができる。なお、熱硬化後23℃での引張り弾性率の下限は特に限定されず、2GPa以下であればいずれも好ましい。

0098

(感光性フィルム)
本発明の感光性フィルムは、支持体と、該支持体上に形成された感光性樹脂組成物層とを備え、感光性樹脂組成物層は上記感光性樹脂組成物を含有している。感光性フィルムは、感光性樹脂組成物層の支持体とは反対側の面に保護フィルム層を有していてもよい。
本実施形態に係る感光性フィルムによれば、可撓性に優れるとともに当該感光性フィルムを硬化した後、折り曲げた後の反発がほとんどないソルダーレジストフィルムを容易に形成することができる。

0099

以下、感光性フィルムの作製方法について説明する。
感光性樹脂組成物層は、本発明の感光性樹脂組成物を、メタノールエタノールアセトンメチルエチルケトン、メチルセロソルブエチルセロソルブトルエン、N,N−ジメチルホルムアミドプロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解し、固形分30〜70質量%程度の溶液とした後に、かかる溶液を支持体上に塗布して形成することが好ましい。

0100

支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリプロピレンポリエチレン等の耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムが挙げられる。支持体において樹脂組成物が塗布される面には離型処理が施されているものが好ましい。
支持体の厚みは、用途、当該樹脂組成物の厚みより適宜選択することができる。

0101

感光性樹脂組成物層の厚みは、用途により異なるが、加熱及び/又は熱風吹き付けにより溶剤を除去した乾燥後の厚みで、5〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好ましい。

0102

保護フィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルムポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートが挙げられる。

0103

本発明の感光性フィルムは、そのまま保存することができ、常温(23℃)で約2週間以上の保存安定性を有する。

0104

本発明の感光性フィルムは、レジストパターンの形成に用いることができる。レジストパターンは、例えば、感光性フィルムを回路形成用基板上に積層する積層工程と、活性光線を感光性樹脂組成物層の所定部分に照射して、感光性樹脂組成物層に硬化部を形成させる露光工程と、該硬化部以外の感光性樹脂組成物層を除去する現像工程と、硬化部の感光性樹脂組成物層を加熱により硬化させる熱硬化工程とを備える製造方法により製造することができる。
なお、感光性フィルムが保護フィルムを有する場合は、感光性フィルムから保護フィルムを除去する工程を有する。

0105

回路形成用基板は、絶縁層と、絶縁層上に形成された導電体層(銅、銅系合金ニッケルクロム、鉄、ステンレス等の鉄系合金、好ましくは銅、銅系合金からなる)とを備え、積層工程では、回路形成用基板の導電体層側に感光性フィルムの感光性樹脂組成物層が積層されるように積層する。

0106

積層工程における感光性フィルムの積層方法としては、例えば、感光性樹脂組成物層を加熱しながら回路形成用基板に圧着することにより積層する方法が挙げられる。このようにして積層する場合、密着性及び追従性等の見地から減圧下で積層することが好ましい。
積層工程において、感光性樹脂組成物層の加熱は、30℃以上80℃未満の温度で行うことが好ましく、圧着圧力は0.1〜2.0MPa程度とすることが好ましく、周囲の気圧は3hPa以下とすることが好ましい。加熱温度が80℃以上になると、感光性樹脂組成物中のポリカルボジイミド化合物のアミノ基がカルボキシル基から解離するため、解離温度よりも低い温度で積層工程を行う。

0107

露光工程では感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して硬化部を形成させる。硬化部の形成方法としては、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターンを通して活性光線を画像状に照射する方法が挙げられる。また、LDI(Laser Direct Imaging)方式、DLP(Digital Light Processing)(登録商標)露光法等のマスクパターンを有さない直接描画法による露光も可能である。この際、感光性樹脂組成物層上に存在する支持体が透明の場合には、そのまま活性光線を照射することができる。支持体が不透明の場合には、支持体を除去した後に感光性樹脂組成物層に活性光線を照射する。

0108

活性光線の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯水銀蒸気アーク灯超高圧水銀灯高圧水銀灯キセノンランプ半導体レーザー等の紫外線を有効に放射する光源を使用することができる。また、写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射する光源を使用することもできる。

0109

次いで、感光性樹脂組成物層上に支持体が存在している場合には、支持体を除去した後、現像工程において、ウエット現像、ドライ現像等で硬化部以外の感光性樹脂組成物層を除去して現像し、レジストパターンを形成させる。

0110

ウエット現像の場合は、アルカリ性水溶液等の現像液を用いて、例えば、スプレー揺動浸漬、ブラッシングスクラッピング等の公知の方法により現像することができる。現像液としては、安全かつ安定であり、操作性が良好なものが好ましく、例えば、20〜50℃の炭酸ナトリウム希薄溶液(1〜5質量%水溶液)等が用いられる。

0111

上述の形成方法により得られたレジストパターンは、例えば、フレキシブルプリント配線板のソルダーレジストフィルムとして使用する場合は、現像工程後加熱硬化工程を行う。加熱硬化工程により、感光性樹脂組成物層の感光性樹脂組成物中のポリカルボジイミド化合物のアミノ基が解離し、硬化膜を形成することができる。

0112

加熱方法としては、オーブンによる加熱を挙げることができる。加熱の条件としては、80℃以上の温度で20〜120分間行われることが好ましい。ポリカルボジイミド化合物のアミノ基は80℃以上で解離するものであるため、80℃以上で加熱することでアミノ基をカルボジイミド基から解離させて感光性プレポリマーのカルボキシル基と反応させて硬化させることができる。加熱温度の上限としては特に制限はないが、例えば、200℃以下で行うことが作業効率の観点から好ましい。

0113

なお、本発明のソルダーレジストは、25μm厚のポリイミドの両面に銅体厚18μmの回路パターンを設けたフレキシブル銅張積層板の両面に25μm厚のソルダーレジストフィルムが積層された、幅10mm×長さ100mmのフレキシブルプリント配線板の試験片を、180°折り曲げて、1000g、10秒の荷重を掛け、折り曲げた状態を0°とし、荷重解放後23℃にて1時間静置する耐反発力試験を行った際の、試験片の反発角度が20°以下となる。
上記耐反発力試験を行った際に、試験片の反発角度が20°以下であれば、ほとんど反発することなく折り曲げた際の状態を維持することができる。なお、反発角度の好ましい範囲は、10°以下である。よって、本発明の感光性樹脂組成物の硬化物からなる硬化膜は、優れた柔軟性と低反発性を有するので、フレキシブルプリント配線板に好適に用いることができる。

0114

(フレキシブルプリント配線板)
上記の方法により、絶縁層の上に配線パターンとソルダーレジスト層がこの順に形成されたフレキシブルプリント配線板(FPC)が得られ、カルボジイミド基とカルボキシル基との反応により、アシルウレアという構造がソルダーレジスト層内に形成される。本発明においては、FPCはソルダーレジスト層の上にさらに、導電性材料を含むシールド層を備えてもよい。

0115

シールド層は、例えば、絶縁層/金属層導電性接着剤層の3層構造からなるものが挙げられ、市販のシールドフィルムを用いることができる。
シールド層を構成する導電性材料としては、金属が挙げられる。金属としては、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、これらの合金等が挙げられる。

0116

(画像表示装置)
本発明の画像表示装置は、本発明のフレキシブルプリント配線板(FPC)を備える。本発明の画像表示装置は、例えば、液晶パネルディスプレイにおいて表面に液晶表示部を有する液晶表示基板と、液晶表示基板の駆動回路が設けられたプリント基板と、液晶表示基板とプリント基板とを電気的に接続するためのフレキシブルプリント配線板(FPC)を備え、当該FPCとして本発明のフレキシブルプリント配線板を用いる。

0117

液晶表示基板は、ガラスを基本とする絶縁性の二枚の基板の間に多数の画素アレイからなる表示領域を形成するための液晶封入してなり、一方の面が液晶表示部を成している。プリント基板は、タッチセンサモジュール駆動制御する制御ICを搭載した所謂制御基板である。

0118

本発明のフレキシブルプリント配線板(FPC)は、その一端が液晶表示基板に接着され、他端がプリント基板に接着され、液晶表示基板とプリント基板は本発明のFPCにより電気的に接続されている。
これらの筐体への実装時には、本発明のFPCが折り返されて、プリント基板が液晶表示基板の裏面側、すなわち液晶表示部とは反対側の液晶表示基板の表面と相対するように配設される。本発明のFPCは優れた低反発性を有するため、折り返されてU字状に塑性変形した状態を維持できるので、液晶表示部に応力がかかることがなく液晶表示基板からの離脱や液晶表示部に表示斑が発生すことがない。実装後においても、外部からの応力に対しても反発することがないため、液晶表示部への表示斑の発生を抑制することができ、接着部分から離脱することがない。

0119

以下、本発明を実施例及び比較例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0120

<実施例、比較例>
(i)感光性樹脂組成物の作製
表2、3に示す配合割合にて各成分を配合し、ミキサーにて混合させて、実施例1〜15、比較例1〜2にて使用する感光性樹脂組成物を得た。なお、表2、3中のポリカルボジイミドは表1に記載のものを使用し、これらは上記ポリカルボジイミド化合物群Aに該当する。また、表2、3中のポリカルボジイミドの当量数は、感光性プレポリマーに含まれるカルボキシル基に対するカルボジイミド基の当量数を表す。

0121

(ii)ドライフィルムの作製
上記(i)で得た感光性樹脂組成物を、乾燥後の厚さが25μmとなるように25μm厚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に塗布し、80℃で5分間乾燥させた後、塗布面側にポリエチレンフィルムを貼り合わせてドライフィルムを得た。

0122

ガラス転移点(Tg)の測定>
上記作製したドライフィルムのポリエチレンフィルムを剥離し、離型フィルム真空ラミネートした。真空ラミネートは、熱板温度50〜60℃、プレス圧力0.5〜1.0MPa、プレス時間10〜20秒、真空度3hPa以下にて実施した。真空ラミネート後、超高圧水銀ランプにて200mJ/cm2の紫外線を照射した。照射後、PETフィルムを剥離し、30℃の1wt%炭酸ナトリウム水溶液により、スプレー圧0.18MPaで60秒間現像を行った。現像後、高圧水銀ランプにて1,000mJ/cm2の紫外線を
照射した。照射後、熱風循環式乾燥機にて、150℃、90分硬化させた。硬化後、離型フィルムからドライフィルムを剥離し、ドライフィルム単体膜を得た。得られたドライフィルム単体膜のガラス転移点(Tg)をDMA(TA INSTRUMENTS社製「RSA−G2」)により測定した。結果を表2、3に示す。

0123

<引張り弾性率の測定>
上記作製したドライフィルムのポリエチレンフィルムを剥離し、離型フィルムに真空ラミネートした。真空ラミネートは、熱板温度50〜60℃、プレス圧力0.5〜1.0MPa、プレス時間10〜20秒、真空度3hPa以下にて実施した。真空ラミネート後、超高圧水銀ランプにて200mJ/cm2の紫外線を照射した。照射後、PETフィルムを剥離し、30℃の1wt%炭酸ナトリウム水溶液により、スプレー圧0.18MPaで60秒間現像を行った。現像後、高圧水銀ランプにて1,000mJ/cm2の紫外線を照射した。照射後、熱風循環式乾燥機にて、150℃、90分硬化させた。硬化後、離型フィルムからドライフィルムを剥離し、ドライフィルム単体膜を得た。

0124

次に得られたドライフィルム単体膜を10mm×140mmの測定用サンプルサイズカットし、その単体膜を引張試験機(株式会社島津製作所社製「オートグラフ」)のつかみ部とつかみ部との間の距離が100mmになるようにセットし、引張速度50mm/minの速度で単体膜が破壊するまで引っ張った。引張弾性率(単位GPa)は、このときに得られたチャート初期の傾きより算出した。結果を表2、3に示す。

0125

また、得られたドライフィルムについて、以下の保存安定性試験、低反発力試験及び耐熱性試験を行った。結果を表2、3に示す。

0126

<保存安定性試験>
(1)サンプ作製手順
23℃で一定期間暗所保管したドライフィルムを用いた。ドライフィルムのポリエチレンフィルムを剥離し、35μm厚の圧延銅箔へ真空ラミネートにより貼り合わせ、試験片を作製した。真空ラミネートは、熱板温度50〜60℃、プレス圧力0.5〜1.0MPa、プレス時間10〜20秒、真空度3hPa以下にて実施した。

0127

(2)測定方法及び判定基準
所定のパターン(φ100μm)が形成されたフォトマスクを介し、超高圧水銀ランプにて200mJ/cm2の紫外線を照射した。照射後、PETフィルムを剥離し、ドライフィルムに30℃、1wt%炭酸ナトリウム水溶液を、スプレー圧0.18MPaで60〜120秒間現像を行った。解像性について、下記基準により評価した。
評価基準
◎:23℃/4週間以上保管後もφ100μmの解像性が得られ、現像残渣無し。
○:23℃/3週間以上の保管後においてφ100μmの解像性が得られた。
△:23℃/2週間以上の保管後においてφ100μmの解像性が得られた。
×:23℃/2週間未満の保管でφ100μmの解像性が得られなくなった。

0128

なお、実施例14の保存安定性に関しては、60〜120秒の現像では現像出来なかったため、評価を行わなかった。

0129

<耐反発力試験>
(1)サンプル作製手順
25μm厚のポリイミドの両側に、銅体厚18μm、ライン幅75μm、スペース幅75μmのストレートの回路パターンを設けたフレキシブル銅張積層板(株式会社有沢製作所製「PKRW 1018RAH」)を準備した。上記作製したドライフィルムのポリエチレンフィルムを剥離し、フレキシブル銅張積層板の両面へ真空ラミネートにより貼り合わせた。真空ラミネートは、熱板温度50〜60℃、プレス圧力0.5〜1.0MPa、プレス時間10〜20秒、真空度3hPa以下にて実施した。真空ラミネート後、超高圧水銀ランプにて200mJ/cm2の紫外線を照射した。照射後、PETフィルムを剥離し、30℃の1wt%炭酸ナトリウム水溶液により、スプレー圧0.18MPaで60秒間現像を行った。現像後、高圧水銀ランプにて1,000mJ/cm2の紫外線を照射した。照射後、熱風循環式乾燥機にて、150℃、90分硬化させ、試験片を作製した。

0130

(2)測定方法及び判定基準
作製した試験片(厚み0.118mm×幅10mm×長さ100mm)を回路パターンに対して直行する折り目が付くように180°折り曲げ、1,000g、10秒荷重をかけた。折り曲げた状態を0°とし、荷重開放後、23℃にて1時間静置し、その後、試験片の反発により自然に広がった角度を測定した。評価基準は以下の通りである。
〔評価基準〕
◎:0°(試験片の広がり無し)
○:0°を超えて20°未満
△:20°以上60°未満
×:60°以上

0131

<耐熱性試験>
(1)サンプル作製手順
ドライフィルムのポリエチレンフィルムを剥離し、35μm厚の圧延銅箔へ真空ラミネートにより貼り合わせた。真空ラミネートは、熱板温度50〜60℃、プレス圧力0.5〜1.0MPa、プレス時間10〜20秒、真空度3hPa以下にて実施した。真空ラミネート後、超高圧水銀ランプにて200mJ/cm2の紫外線を照射した。照射後、PETフィルムを剥離し、30℃の1wt%炭酸ナトリウム水溶液により、スプレー圧0.18MPaで60秒間現像を行った。現像後、高圧水銀ランプにて1,000mJ/cm2の紫外線を照射した。照射後、熱風循環式乾燥機にて、150℃、90分硬化させ、試験片を作製した。

0132

(2)測定方法及び判定基準
はんだ槽にはんだを投入し、260℃、270℃、280℃、290℃及び300℃に設定したはんだ液を準備した。260℃に設定したはんだ液から順に試験片を1分間浸け、取り出した後の試験片に膨れ・剥がれがあるか否かを目視にて確認した。試験片に膨れ・剥がれが発生した温度により、下記評価基準に基づき耐熱性を評価した。
〔評価基準〕
◎:はんだ液の温度が300℃でも試験片に膨れ・剥がれ無し。
○:はんだ液の温度が280℃又は290℃で試験片に膨れ・剥がれが発生。
△:はんだ液の温度が270℃で試験片に膨れ・剥がれが発生。
×:はんだ液の温度が260℃で試験片に膨れ・剥がれが発生。

0133

なお、実施例15の耐熱性試験に関しては、ドライフィルムにおいて感光性プレポリマーとポリカルボジイミドの反応も進んでおらず硬化もされていないため、耐熱性試験は行わなかった。

0134

0135

0136

0137

表2、3の結果より、実施例はいずれも2週間以上の保存安定性に優れ、且つフィルム状に形成した際に折り曲げた後の反発がほとんどなく、折り曲げ時の形状をほぼそのまま維持することができた。これに対し、比較例は保存安定性と低反発性を両立することができなかった。

実施例

0138

本発明を詳細にまた特定の実施形態を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。本出願は、2016年11月18日出願の日本特許出願(特願2016−225507)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ