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技術 マラリアワクチン

出願人 大日本住友製薬株式会社国立大学法人愛媛大学
発明者 福島晃久坪井敬文高島英造長岡ひかる
出願日 2017年11月10日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-550274
公開日 2019年10月3日 (4ヶ月経過) 公開番号 WO2018-088507
状態 未査定
技術分野
  • -
主要キーワード 被膜物質 PF3 日本国特許庁 赤血球期 NDC 脂質二重膜構造 海綿由来 追加感作
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年10月3日)のものです。
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図面 (3)

課題・解決手段

本発明は、以下のいずれかのアミノ酸配列からなるポリペプチド:(a)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列、(b)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列において1〜10個、好ましくは1〜5個、更に好ましくは1、2もしくは3個のアミノ酸置換欠失、付加又は挿入されたアミノ酸配列、及び(c)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と95%以上、更に好ましくは97%以上、より好ましくは99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列、および前記ポリペプチドを含むマラリアワクチン等を提供する。

概要

背景

マラリア感染症は、Plasmodium falciparum 等のPlasmodium属の原虫寄生病原体とする感染症であり、熱帯及び亜熱帯地域で広く蔓延している。マラリア感染症は、ハマダラカを介して人体侵入したマラリア原虫が、スポロゾイト(sporozoite)期、肝臓期、および赤血球期を経て増殖することにより引き起こされるが、それぞれの時期において、体内マラリア原虫由来タンパク質が産生される。当該タンパク質を抗原とする抗体の産生を誘導するワクチンを得ることができれば、マラリア原虫を攻撃し、その感染、及び感染後の体内における増殖を抑制することが可能である。現在、世界中でマラリアワクチンの研究開発が行われているが、未だ実用化に至っていないのが現状である。Riprとも呼ばれるRh5 interacting protein(PlasmoDB gene code:PF3D7_0323400 (http://plasmodb.org/))は、熱帯熱マラリア原虫メロゾイト(merozoite)期に発現予測されているタンパク質の一つであり、マラリアワクチン抗原としての利用が検討されている(非特許文献1、2、及び特許文献1〜4)。

概要

本発明は、以下のいずれかのアミノ酸配列からなるポリペプチド:(a)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列、(b)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列において1〜10個、好ましくは1〜5個、更に好ましくは1、2もしくは3個のアミノ酸置換欠失、付加又は挿入されたアミノ酸配列、及び(c)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と95%以上、更に好ましくは97%以上、より好ましくは99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列、および前記ポリペプチドを含むマラリアワクチン等を提供する。

目的

本発明が解決しようとする課題は、マラリアワクチン抗原として有用なポリペプチド等を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

以下のいずれかのアミノ酸配列からなるポリペプチド:(a)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列、(b)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列において1〜10個、好ましくは1〜5個、更に好ましくは1、2もしくは3個のアミノ酸置換欠失、付加又は挿入されたアミノ酸配列、及び(c)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と95%以上、更に好ましくは97%以上、より好ましくは99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列。

請求項2

請求項1に記載のポリペプチドが担体と連結されてなるポリペプチド。

請求項3

担体が、ウイルス粒子脂質粒子、もしくは担体蛋白質である、請求項2に記載のポリペプチド。

請求項4

マラリアワクチン抗原として使用するための、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリペプチド。

請求項5

請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリペプチドを含む、マラリアワクチン

請求項6

更に、CSP、TRAP、MSP1、AMA−1、SERA5、GAMA、EBA175、RH5、Pfs25及びPfs230から選択される少なくとも一つのマラリアワクチン抗原を含む、又は前記少なくとも一つのマラリアワクチン抗原と併用して投与される、請求項5に記載のマラリアワクチン。

請求項7

更に、ポリオジフテリア百日咳及び破傷風から選択される少なくとも一つの感染症に対するワクチン抗原を含む、又は前記少なくとも一つのワクチン抗原と併用して投与される、請求項5又は6に記載のマラリアワクチン。

請求項8

マラリア原虫感染予防、マラリア原虫感染後の発症予防、又はマラリア感染症治療のための請求項5〜7のいずれか一項に記載のマラリアワクチン。

請求項9

請求項1に記載のポリペプチドをコードする核酸配列からなるポリヌクレオチド

請求項10

請求項9に記載のポリヌクレオチドが、宿主細胞における発現を可能にするプロモーター及び/又は調節エレメントに連結されてなる、ポリヌクレオチド。

請求項11

請求項9又は10に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター

請求項12

請求項9もしくは10に記載のポリヌクレオチド、又は請求項11に記載の発現ベクターを含むマラリアワクチン。

請求項13

請求項11に記載のベクターにより形質転換された組換え宿主細胞

請求項14

細菌、酵母昆虫細胞、または哺乳動物細胞である、請求項13に記載の宿主細胞。

請求項15

請求項1に記載のポリペプチドを特異的に認識する抗体。

請求項16

請求項1〜4のいずれかに記載のポリペプチド、請求項9もしくは10に記載のポリヌクレオチド、請求項11に記載の発現ベクター、又は請求項15に記載の抗体を有効成分として含有する医薬組成物

技術分野

0001

本出願は、日本国特許出願第2016−220512号および第2017−161442号について優先権を主張するものであり、ここに参照することによって、その全体が本明細書中へ組み込まれるものとする。
本発明は、マラリア原虫への感染又はマラリア感染症発症を予防するためのワクチン抗原等に関する。

背景技術

0002

マラリア感染症は、Plasmodium falciparum 等のPlasmodium属の原虫寄生病原体とする感染症であり、熱帯及び亜熱帯地域で広く蔓延している。マラリア感染症は、ハマダラカを介して人体侵入したマラリア原虫が、スポロゾイト(sporozoite)期、肝臓期、および赤血球期を経て増殖することにより引き起こされるが、それぞれの時期において、体内マラリア原虫由来タンパク質が産生される。当該タンパク質を抗原とする抗体の産生を誘導するワクチンを得ることができれば、マラリア原虫を攻撃し、その感染、及び感染後の体内における増殖を抑制することが可能である。現在、世界中でマラリアワクチンの研究開発が行われているが、未だ実用化に至っていないのが現状である。Riprとも呼ばれるRh5 interacting protein(PlasmoDB gene code:PF3D7_0323400 (http://plasmodb.org/))は、熱帯熱マラリア原虫メロゾイト(merozoite)期に発現予測されているタンパク質の一つであり、マラリアワクチン抗原としての利用が検討されている(非特許文献1、2、及び特許文献1〜4)。

0003

米国特許出願公開第2015/0366958号明細書
国際公開第2012/061882号
国際公開第2015/144874号
国際公開第2014/174054号

先行技術

0004

Nature (London) (1999), 400(6744), 532-538
Nature (London, United Kingdom) (2002), 419(6906), 527-531

発明が解決しようとする課題

0005

本発明が解決しようとする課題は、マラリアワクチン抗原として有用なポリペプチド等を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは鋭意検討を行った結果、マラリア原虫由来のタンパク質Riprのフラグメントを抗原として得られる抗体が、マラリア原虫の増殖阻害活性を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、以下に関する:
〔1〕 以下のいずれかのアミノ酸配列からなるポリペプチド:
(a)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列、
(b)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列において1〜10個、好ましくは1〜5個、更に好ましくは1、2もしくは3個のアミノ酸置換欠失、付加又は挿入されたアミノ酸配列、及び
(c)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と95%以上、更に好ましくは97%以上、より好ましくは99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列。
〔2〕 前記1に記載のポリペプチドが担体と連結されてなるポリペプチド。
〔3〕 担体が、ウイルス粒子脂質粒子、もしくは担体蛋白質である、前記2に記載のポリペプチド。
〔4〕マラリアワクチン抗原として使用するための、前記1〜3のいずれか一項に記載のポリペプチド。
〔5〕 前記1〜4のいずれか一項に記載のポリペプチドを含む、マラリアワクチン。
〔6〕 更に、CSP、TRAP、MSP1、AMA−1、SERA5、GAMA、EBA175、RH5、Pfs25及びPfs230から選択される少なくとも一つのマラリアワクチン抗原を含む、又は前記少なくとも一つのマラリアワクチン抗原と併用して投与される、前記5に記載のマラリアワクチン。
〔7〕 更に、ポリオジフテリア百日咳及び破傷風から選択される少なくとも一つの感染症に対するワクチン抗原を含む、又は前記少なくとも一つのワクチン抗原と併用して投与される、前記5又は6に記載のマラリアワクチン。
〔8〕 マラリア原虫の感染予防、マラリア原虫感染後の発症予防、又はマラリア感染症の治療のための前記5〜7のいずれか一項に記載のマラリアワクチン。
〔9〕 前記1に記載のポリペプチドをコードする核酸配列からなるポリヌクレオチド
〔10〕 前記9に記載のポリヌクレオチドが、宿主細胞における発現を可能にするプロモーター及び/又は調節エレメントに連結されてなる、ポリヌクレオチド。
〔11〕 前記9又は10に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター
〔12〕 前記9もしくは10に記載のポリヌクレオチド、又は前記11に記載の発現ベクターを含むマラリアワクチン。
〔13〕 前記11に記載のベクターにより形質転換された組換え宿主細胞
〔14〕 細菌、酵母昆虫細胞、または哺乳動物細胞である、前記13に記載の宿主細胞。
〔15〕 前記1に記載のポリペプチドを特異的に認識する抗体。
〔16〕 前記1〜4のいずれかに記載のポリペプチド、前記9もしくは10に記載のポリヌクレオチド、前記11に記載の発現ベクター、又は前記15に記載の抗体を有効成分として含有する医薬組成物

発明の効果

0007

本発明により、マラリアワクチン抗原として有用なポリペプチド、当該ポリペプチドを含むマラリアワクチン等を提供することが可能になった。

図面の簡単な説明

0008

コムギ胚芽無細胞タンパク質発現系を用いて作製したRiprもしくはRiprのフラグメントをウサギに免疫して得られたポリクローナルIgG抗体のマラリア原虫増殖阻害率を示すグラフである。
コムギ胚芽無細胞タンパク質発現系を用いて作製したRipr1-5(WGCFS-Ripr1-5)およびバキュロウイルス/昆虫細胞発現系を用いて作製したRipr1-5(Bac-Ripr1-5)をそれぞれ免疫して得られたウサギポリクローナルIgG抗体のマラリア原虫増殖阻害率を示すグラフである。

0009

1.定義
本明細書において、アミノ酸、(ポリペプチド、(ポリ)ヌクレオチドなどの略号による表示は、IUPAC−IUBの規定〔IUPAC-IUB Communication on Biological Nomenclature, Eur. J. Biochem., 138:9(1984) 〕、「塩基配列又はアミノ酸配列を含む明細書等の作成のためのガイドライン」(日本国特許庁編)および当該分野における慣用記号に従う。

0010

Rh5 interacting protein(Riprとも呼ばれる)は、配列番号2で示されるアミノ酸配列、PlasmoDB gene code:PF3D7_0323400 (http://plasmodb.org/)又は、NCBI Reference Sequence: XP_001351305(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/)で特定され得る、熱帯熱マラリア原虫のメロゾイト(merozoite)期に発現が予測されているタンパク質である。本明細書において、Riprには、配列番号2のアミノ酸配列を含むタンパク質、および配列番号2のアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含むタンパク質が含まれる。
ここで実質的に同一のアミノ酸配列としては、
(a)配列番号2で示されるアミノ酸配列において1〜10個、好ましくは1〜5個、更に好ましくは1、2もしくは3個のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されたアミノ酸配列、及び
(b)配列番号2で示されるアミノ酸配列と95%以上、更に好ましくは97%以上、より好ましくは99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列、
が挙げられる。

0011

本明細書において、Ripr遺伝子とは、前記Riprをコードするポリヌクレオチドであれば特に限定はなく、DNA及びRNAの両方が含まれ得る。Ripr遺伝子として、具体的には、配列番号1、PlasmoDB gene code:PF3D7_0323400 (http://plasmodb.org/)及びNCBI Reference Sequence: XM_001351269(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/)に記載の塩基配列で示されるポリヌクレオチドが挙げられる。

0012

本明細書において、「配列同一性」とは、2つのタンパク質間の、配列の同一性をいう。当該「配列同一性」は、比較対象の配列の領域にわたって、最適な状態にアラインメントされた2つの配列を比較することにより決定される。ここで、比較対象のタンパク質は、2つの配列の最適なアラインメントにおいて、付加又は欠失(例えばギャップ等)を有していてもよい。このような配列同一性に関しては、例えば、VectorNTIを用いて、Clustal Wアルゴリズム(Nucleic Acid Res., 22(22):4673-4680(1994))を利用してアラインメントを作成することにより算出することができる。尚、配列同一性は、配列解析ソフト、具体的にはVector NTI、GENETYX-MACや公共のデータベースで提供される解析ツールを用いて測定される。前記公共データベースは、例えば、ホームページアドレスhttp://www.ddbj.nig.ac.jpにおいて、一般的に利用可能である。

0013

2.ポリペプチド
本発明は、マラリアワクチン抗原として有用な、前述のRiprのアミノ酸配列の一部からなるフラグメントに関する。具体的には、配列番号2で示されるアミノ酸配列の第720番目〜第934番目又は第648番目〜第830番目のアミノ酸配列、すなわち配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列、又は当該アミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列からなるポリペプチド(以下、本発明のポリペプチドと言う場合がある)である。
ここで配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列としては、それぞれ、
(a)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列において1〜10個、好ましくは1〜5個、更に好ましくは1、2もしくは3個のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されたアミノ酸配列、及び
(b)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と95%以上、更に好ましくは97%以上、より好ましくは99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列、
が挙げられる。

0014

アミノ酸の変異数および変異部位は、得られるポリペプチドがもとのアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等の免疫学的活性を保持するよう選択することが好ましい。免疫学的活性を消失することなくアミノ酸残基が、どのように、何個置換、欠失、付加又は挿入されればよいかを決定する指標は、当業者に周知のコンピュータプログラム、例えばDNA Star softwareを用いて見出すことができる。例えば変異数は、典型的には、全アミノ酸の5%以内であり、好ましくは全アミノ酸の3%以内であり、さらに好ましくは全アミノ酸の1%以内である。また置換されるアミノ酸は、置換後に得られるポリペプチドが、置換前のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等の免疫学的活性を保持するよう選択することが好ましい。この置換されるアミノ酸は、タンパク質の構造保持の観点から、アミノ酸の極性電荷、可溶性疎水性親水性両親媒性などにおいて置換前のアミノ酸と似た性質を有するアミノ酸であることが好ましい。例えば、Ala、Val、Leu、Ile、Pro、Met、PheおよびTrpは互いに非極性アミノ酸分類されるアミノ酸であり、Gly、Ser、Thr、Cys、Tyr、AsnおよびGlnは互いに非荷電性アミノ酸に分類されるアミノ酸であり、AspおよびGluは互いに酸性アミノ酸に分類されるアミノ酸であり、またLys、ArgおよびHisは互いに塩基性アミノ酸に分類されるアミノ酸である。ゆえに、これらを指標として同群に属するアミノ酸を適宜選択することができる。

0015

すなわち、好ましい実施形態において、本発明のポリペプチドは、
(a)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、
(b)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列において1〜10個、好ましくは1〜5個、更に好ましくは1、2もしくは3個のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されたアミノ酸配列からなり、それぞれ配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等の免疫学的活性を保持するポリペプチド、及び
(c)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と95%以上、更に好ましくは97%以上、より好ましくは99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、それぞれ配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等の免疫学的活性を保持するポリペプチド、
から選択されるポリペプチドである。

0016

更に好ましい実施形態において、本発明のポリペプチドは、
(a)配列番号4で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、
(b)配列番号4で示されるアミノ酸配列において1〜10個、好ましくは1〜5個、更に好ましくは1、2もしくは3個のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されたアミノ酸配列からなり、配列番号4で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等の免疫学的活性を保持するポリペプチド、及び
(c)配列番号4で示されるアミノ酸配列と95%以上、更に好ましくは97%以上、より好ましくは99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、配列番号4で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等の免疫学的活性を保持するポリペプチド、
から選択されるポリペプチドである。

0017

本明細書において、「配列番号Xで示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等の免疫学的活性」(ここで、Xは整数である)における「免疫学的活性」とは、マラリア原虫に対する免疫応答誘導活性を意味する。「配列番号Xで示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等の免疫学的活性を有する」ポリペプチドとは、配列番号Xで示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドの効果の、70%、80%、90%、または95%以上の効果を示すポリペプチドを意味する。ポリペプチドの免疫学的活性は、当業者に周知の方法で確認することができ、例えば、実施例に記載の方法に準じて当該ポリペプチドを免疫して得られた抗体のマラリア原虫増殖阻害活性を調べることにより、確認することができる。あるいは、マラリア感染症の動物モデルに当該ポリペプチドを投与して確認することもできる。

0018

本発明のポリペプチドは、適宜当業者に周知の担体を、架橋構造を介して化学的共有結合により連結(コンジュゲート)、もしくはキメラペプチドとしてハイブリッドさせることができ、本発明のポリペプチド及び担体のコンジュゲート体ハイブリッド体もまた、本発明の範疇である。

0019

ここで用いられる担体としては、例えばウイルス様粒子リポソーム等の脂質粒子、キーホールリンペットヘモシアニン、又は、ウシ血清アルブミン、CRM197もしくは緑膿菌細胞外毒素A等の担体タンパク質が挙げられる。

0020

架橋構造(リンカー)、すなわち本発明のポリペプチド及び担体を連結する化学的共有結合を形成するための架橋剤としては、ホモ二機能性架橋剤又はヘテロ二機能性架橋剤が挙げられる。例えば、ホモ二機能性架橋剤としてはスベリン酸N,N’−ジスクシンイミジル(N,N'-disuccinimidyl suberate)や1,4-ビスマレイミドブタン(1,4-bis(maleimido)butane)、ヘテロ二機能性架橋剤としては4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボン酸3-スルホ-N-スクシンイミジルナトリウム(3-Sulfo-N-succinimidyl 4-(N-maleimidomethyl) cyclohexane-1-carboxylate Sodium Salt)や1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(1-ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl)carbodiimide hydrochloride)等が挙げられる。

0021

本発明のポリペプチド及び担体のハイブリッド体は、本発明のポリペプチドおよび担体のアミノ酸配列またはこれをコードする核酸配列に基づき、本発明のポリペプチドと同様に製造することができる。

0022

3.ポリヌクレオチド
本発明の態様として、本発明のポリペプチドをコードする核酸配列からなるポリヌクレオチド(以下、本発明のポリヌクレオチドという)が挙げられる。具体的には、配列番号2で示されるアミノ酸配列の第720番目〜第934番目又は第648番目〜第830番目のアミノ酸配列、すなわち配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列、又は当該アミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードするポリヌクレオチドであれば特に限定はなく、DNA及びRNAのいずれでもよく、また一本鎖の核酸配列及び二本鎖の核酸配列を共に含む。
ここで、配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードする核酸配列からなるポリヌクレオチドとしては、それぞれ、
(a)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列において1〜10個、好ましくは1〜5個、更に好ましくは1、2もしくは3個のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されたアミノ酸配列、及び
(b)配列番号4又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と95%以上、更に好ましくは97%以上、より好ましくは99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列、
をコードする核酸配列からなるポリヌクレオチドが挙げられる。

0023

本発明のポリヌクレオチドの一例として、配列番号3又は配列番号7で示される核酸配列からなるポリヌクレオチドが挙げられる。本発明のポリヌクレオチドのさらなる例として、配列番号6、配列番号9又は配列番号10で示される核酸配列からなるポリヌクレオチドが挙げられる。尚、本明細書において、配列番号3等の配列表で示される核酸配列は、便宜的にDNA配列であるが、RNA配列の場合には、チミン(T)をウラシル(U)として解する。

0024

本発明のポリヌクレオチドは、宿主細胞において本発明のポリペプチドの発現を可能にするプロモーター及び/又は調節エレメントに連結されていてもよく、タンパク質コード領域として本発明のポリヌクレオチドを含み、かつプロモーター及び/又は調節エレメントに連結されたポリヌクレオチドもまた、本発明の範疇に含まれる。

0025

本発明のポリヌクレオチドが2本鎖の場合、前記本発明のポリヌクレオチドを発現ベクターに挿入することにより、本発明のポリペプチドを発現するための組換え発現ベクターを作製することができる。すなわち本発明の範疇には、本発明のポリヌクレオチドを含む発現ベクターも含まれる。

0026

前記発現ベクターは、用いる宿主や目的等に応じて適宜選択することができ、プラスミドファージベクターウイルスベクター等が挙げられる。例えば、宿主が大腸菌の場合、ベクターとしては、pUC118、pUC119、pBR322、pCR3等のプラスミドベクター、λZAPII、λgt11などのファージベクターが挙げられる。宿主が酵母の場合、ベクターとしては、pYES2、pYEUra3などが挙げられる。宿主が昆虫細胞の場合には、pFastBac1を用いたバクミドやpAcSGHisNT−Aなどが挙げられる。宿主が動物細胞の場合には、pCEP4、pKCR、pCDM8、pGL2、pcDNA3.1、pRC/RSV、pRc/CMVなどのプラスミドベクターや、レトロウイルスベクターアデノウイルスベクターアデノ関連ウイルスベクターなどのウイルスベクターが挙げられる。宿主が植物の場合には、タバコモザイクウイルスベクターやアグロバクテリウムベクターなどのベクターが挙げられる。

0027

前記ベクターは、発現誘導可能なプロモーター、シグナル配列をコードする遺伝子、選択用マーカー遺伝子ターミネーターなどの因子を適宜有していても良い。また、単離精製が容易になるように、Gp67、チオレドキシン、Hisタグ、あるいはGST(グルタチオンS−トランスフェラーゼ)等との融合タンパク質として発現する配列が付加されていても良い。この場合、宿主細胞内で機能する適切なプロモーター(lac、tac、trc、trp、CMV、SV40初期プロモーターなど)を有するGST融合タンパクベクター(pGEX4Tなど)や、Myc、Hisなどのタグ配列を有するベクター(pcDNA3.1/Myc−Hisなど)、さらにはチオレドキシンおよびHisタグとの融合タンパク質を発現するベクター(pET32a)などを用いることができる。

0028

前記で作製された発現ベクターで宿主を形質転換することにより、当該発現ベクターを含有する形質転換細胞または形質転換植物を作製することができる。ここで用いられる宿主としては、大腸菌、酵母、昆虫細胞、哺乳動物細胞、植物細胞または植物個体などが挙げられる。大腸菌としては、DH10Bac株、E.coli K−12系統のHB101株、C600株、JM109株、DH5α株、AD494(DE3)株などが挙げられる。また酵母としては、サッカロミセスセルビジエなどが挙げられる。動物細胞としては、L929細胞、BALB/c3T3細胞、C127細胞、CHO細胞、COS細胞Vero細胞、Hela細胞、293−EBNA細胞などが挙げられる。昆虫細胞としてはsf9などが挙げられる。植物としてはニコチアナ・ベンサミアーナ(Nicotiana benthamiana)などが挙げられる。

0029

宿主への発現ベクターの導入方法としては、前記宿主に適合した通常の導入方法を用いれば良い。具体的にはリン酸カルシウム法、DEAEデキストラン法、エレクトロポレーション法遺伝子導入用リピッド(Cellfectin II、Lipofectamine、Lipofectin;Gibco-BRL社)を用いる方法、アグロバクテリウム法マイクロインジェクション法パーティクルガン法などが挙げられる。導入後、選択マーカーを含む通常の培地にて培養することにより、前記発現ベクターが導入された形質転換体を選択することができる。

0030

以上のようにして得られた形質転換体を好適な条件下で培養または生育することにより、本発明のポリペプチドを製造することができる。得られたポリペプチドは、一般的な生化学的精製手段により、さらに単離・精製することができる。ここで精製手段としては、塩析イオン交換クロマトグラフィー吸着クロマトグラフィーアフィニティークロマトグラフィーゲルろ過クロマトグラフィー等が挙げられる。また本発明のポリペプチドを、前述のチオレドキシンやHisタグ、GST等との融合ポリペプチドとして発現させた場合は、これら融合ポリペプチドやタグの性質を利用した精製法により単離・精製することができる。

0031

また、本発明のポリヌクレオチドは、遺伝子治療用ベクター等に組込むことにより、動物に投与することができる。本発明のポリヌクレオチドを組み込んだ遺伝子治療用ベクターもまた、本発明の発現ベクターの範疇である。

0032

遺伝子治療用ベクターとしては、レトロウイルスレンチウイルスアデノウイルス、アデノ関連ウイルスヘルペスウイルスセンダイウイルスワクシニアウイルスポックスウイルスポリオウイルスシンビスウイルスなどのウイルスベクターが挙げられる。この中では、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ関連ウイルス、ワクシニアウイルスが特に好ましい。また、非ウイルスベクターであるプラスミドも利用可能である。

0033

本発明のポリヌクレオチドを発現させた細胞は、本発明のポリペプチドをインビボで産生することが可能である。すなわち、本発明のポリヌクレオチド又は本発明の発現ベクターは、それ自体マラリアワクチンとして利用することができる。

0034

4.ポリペプチドの製造
本発明のポリペプチドは、当該ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを適当な宿主細胞に発現させて製造する遺伝子組み換え法無細胞系合成システムを使用する方法、化学的に合成する方法等、当業者に周知の方法で製造することができる。以下に説明する。

0035

本発明のポリペプチドは、配列番号1、配列番号3、配列番号7又は配列番号10の遺伝子配列情報に基づいて、DNAクローニング、発現ベクターの構築、宿主へのトランスフェクション、形質転換体の培養および培養物からのポリペプチドの回収の操作により得ることができる。当該発現ベクター及び宿主としては、前述のものを挙げることができる。これらの操作は、当業者に既知の方法、文献記載の方法(Molecular Cloning, T. Maniatis et al., CSH Laboratory (1983), DNA Cloning,DM. Glover, IRL PRESS (1985))などに準じて行うことができる。本発明の範疇には、本発明のポリペプチドを発現する形質転換細胞または形質転換植物も含まれる。

0036

例えば、本発明のポリペプチドは、昆虫培養細胞内でのタンパク発現システムを利用して製造することができる。具体的には、文献(Rohrmann GF. Baculovirus Molecular Biology [Internet]. 3rd edition. Bethesda (MD): National Center for Biotechnology Information (US); 2013.)及び本明細書実施例などに記載されている方法が挙げられる。例えば、本発明のポリペプチドをコードする遺伝子をベクターに組み込み、次にバクミドへの組換えを起こす大腸菌に導入して目的の遺伝子が挿入されたコロニーを単離し、精製されたバクミドを昆虫細胞に導入する。初回感染でウイルス液を回収し、2回目の感染にこれを用いる。このようにして得られた適当な濃度のウイルス液を用いて、目的ポリペプチドの発現に適した感染条件を決めることができる。目的ポリペプチドはヒスチジンタグを利用してニッケルレジン吸着させて精製することができる。

0037

また、本発明のポリペプチドは、無細胞系タンパク質合成ステムを利用して製造することができる。無細胞系タンパク質合成システムとしては、コムギ胚芽抽出物を利用した国際公開第05/030954号に記載の方法など、当業者に周知の方法を適宜用いることができる。国際公開第05/030954号に記載の方法は、リボソーム等を含む成分をコムギ胚芽から抽出し、この抽出液転写、または翻訳鋳型基質となる核酸、アミノ酸、エネルギー源、各種イオン緩衝液、及びその他の有効因子を加えて試験管内で行う方法である。このうち、鋳型としてRNAを用いるもの(これを以下「無細胞翻訳系」と称することがある)と、DNAを用い、RNAポリメラーゼ等転写に必要な酵素をさらに添加して反応を行うもの(これを以下「無細胞転写/翻訳系」と称することがある)がある。本発明のポリペプチドの製造においては、本発明のポリヌクレオチドを含むDNAから転写されたRNAを翻訳鋳型として、あるいは本発明のポリヌクレオチドを含むDNAを試験管内での翻訳鋳型作成のための転写鋳型として、用いることができる。翻訳鋳型は、本発明のポリヌクレオチドに加え、RNAポリメラーゼ認識配列(例えば、SP6、T3またはT7プロモーター)、当該合成システムにおける翻訳活性を高める配列(例えば、Ω配列またはE01配列)を含み得る。ここで用いられるコムギ胚芽抽出物含有液はWEPRO(登録商標セルフリーサイエンス社製)として市販されているものを使用することができる。あるいは、例えばJohnston, F. B. et al., Nature, 179, 160-161 (1957) に記載の方法に従って、コムギ胚芽抽出液を調製することができる。また、単離した胚芽からのコムギ胚芽抽出物含有液の抽出方法としては、例えば、Erickson, A. H. et al., (1996) Meth. In Enzymol., 96, 38-50等に記載の方法を用いることができる。その他、国際公開第03/064671号に記載の方法が例示される。具体的には本明細書実施例に示されるとおり、配列番号6又は配列番号9で示される核酸配列からなるポリヌクレオチドを含むDNAまたはこれから転写されたRNAを使用することができ、当該DNAまたはRNAのようなポリヌクレオチドもまた、本発明の一態様として挙げられる。

0038

あるいは、本発明のポリペプチドは、通常のペプチド化学において用いられる方法に準じて製造することができる。具体的には、文献(ペプタイド・シンセシス(Peptide Synthesis),Interscience,New York,1966;ザ・プロテインズ(The Proteins),Vol 2,Academic Press Inc.,New York,1976;ペプチド合成,丸善(株),1975;ペプチド合成の基礎実験、丸善(株),1985;医薬品の開発 続 第14巻・ペプチド合成,広川書店,1991)などに記載されている化学的方法が挙げられる。例えば、本発明のポリペプチドは、Fmoc法またはBoc法を用いて固相合成機で製造する方法や、Boc−アミノ酸またはZ−アミノ酸を液相合成法で逐次縮合させて製造する方法により製造することができる(Fmocは9−フルオレニルメトキシカルボニル基、Bocはt−ブトキシカルボニル基、Zはベンジルオキシカルボニル基をそれぞれ表わす)。得られたポリペプチドは、通常のペプチド化学に用いられる方法に準じて精製することができる。例えば、種々のクロマトグラフィー(例えば、シリカゲルカラムクロマトグラフィーイオン交換カラムクロマトグラフィー、ゲルろ過、もしくは逆相クロマトグラフィー)、または再結晶などで精製することができる。例えば、再結晶溶媒としては、メタノールエタノールもしくは2−プロパノールなどのアルコール系溶媒ジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒酢酸エチルなどのエステル系溶媒ベンゼンもしくはトルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒アセトンなどのケトン系溶媒ヘキサンなどの炭化水素系溶媒ジメチルホルムアミドもしくはアセトニトリルなどの非プロトン系溶媒、水、またはこれらの混合溶媒などを用いることができる。その他精製方法としては、実験化学講座(日本化学会編、丸善)1巻などに記載された方法などを用いることができる。

0039

5.抗体
本発明の一態様として、本発明のポリペプチドを特異的に認識する抗体(以下、本発明の抗体という)が挙げられる。本明細書でいう「抗体」には、ポリクローナル抗体モノクローナル抗体キメラ抗体一本鎖抗体、およびFabフラグメントFab発現ライブラリーなどによって生成されるフラグメントのような抗原結合性を有する上記抗体の一部が包含される。

0040

抗体の製造方法は、すでに当業者に周知であり、本発明の抗体も、周知の方法に従って製造することができる(Current protocols in Molecular Biology edit. Ausubel et al. (1987) Publish. John Wiley and Sons. Section 11.12-11.13; Antibodies: A Laboratory Manual, Second Edition, Edward A. Greenfield, Cold Spring Harber Laboratory Press, New York 2013)。

0041

具体的には、ポリクローナル抗体は、遺伝子組み換え法、無細胞系合成システムによる方法、化学的合成による方法等の当業者に周知の方法に従って製造した本発明のポリペプチドを用いて、家兎などの非ヒト動物に免疫し、該免疫動物血清から常法に従って得ることが可能である。一方、モノクローナル抗体は、本発明のポリペプチドをマウスなどの非ヒト動物に免疫し、得られた脾臓細胞骨髄腫細胞とを細胞融合させて調製したハイブリドーマ細胞の中から得ることができる(Current protocols in Molecular Biology edit. Ausubel et al. (1987) Publish. John Wiley and Sons. Section 11.4-11.11; Antibodies: A Laboratory Manual, Second Edition, Edward A. Greenfield, Cold Spring Harber Laboratory Press, New York 2013)。

0042

本発明のポリペプチドに対する抗体の作製は、宿主に応じて種々のアジュバントを用いて免疫学的反応を高めることによって行うこともできる。そのようなアジュバントには、フロイントアジュバント水酸化アルミニウムのようなミネラルゲル、並びにリゾレシチンプルロニックポリオールポリアニオン、ペプチド、油乳剤、キーホールリンペットヘモシアニンおよびジニトロフェノールのような界面活性剤BCGカルメットゲラン桿菌)やコリネバクテリウムパルヴムなどのヒトアジュバントなどがある。

0043

以上のように本発明のポリペプチドを用いて常法により適宜動物を免疫することにより、本発明のポリペプチドを特異的に認識する抗体、さらにはRiprの活性を中和する抗体が容易に作製できる。抗体の用途としては、マラリア原虫感染による重篤な疾患の発症抑制、アフィニティークロマトグラフィー、免疫学的診断等が挙げられる。免疫学的診断は、イムノブロット法、放射免疫測定法RIA)、酵素免疫測定法ELISA)、蛍光あるいは発光測定法等より適宜選択できる。

0044

6.医薬組成物
本発明のポリペプチド、本発明のポリヌクレオチド、本発明の発現ベクター、または本発明のポリペプチドを特異的に認識する抗体は、マラリア原虫の感染予防、マラリア原虫感染後の発症予防、又はマラリア感染症の治療に有用である。すなわち、本発明のポリペプチド、本発明のポリヌクレオチド、本発明の発現ベクター、または本発明の抗ポリペプチド抗体を含む医薬組成物も又、本発明の一態様である。ある実施形態において、本発明の医薬組成物は、マラリアワクチンである。

0045

本発明の医薬組成物は、獲得免疫が効果的に成立するように、医薬として許容されるキャリアー又は適当なアジュバントを含んでいても良い。あるいは、本発明のポリペプチド、本発明のポリヌクレオチド、本発明の発現ベクター、または本発明の抗ポリペプチド抗体及びキャリアーを含む組成物を、アジュバントを含む組成物と混合して投与、又は併用して投与することもできる。すなわち、本発明の医薬組成物は、アジュバントの組成物と組み合わせてなるキットとして提供されてもよい。

0046

アジュバントとしては、文献(Nature Medicine, 19, 1597-1608, 2013)に記載のものなどが応用可能であり、具体的には、ウイルスや菌体由来成分又はその誘導体サイトカイン植物由来成分又はその誘導体、海洋生物由来成分又はその誘導体、水酸化アルミニウムのようなミネラルゲル、リゾレシチン、プルロニックポリオールのような界面活性剤、ポリアニオン等を挙げることができる。

0047

前記において「菌体由来成分又はその誘導体」とは、具体的には、例えば(i)細菌の死菌、(ii)細菌由来細胞壁骨格(Cell Wall Skeleton, CWSと略する)、(iii)菌体由来の特定の成分又はその誘導体等に分類される。
ここで(i)細菌の死菌としては、例えば溶連菌粉末(例えばピシバニール中外製薬株式会社)、死菌浮遊物カクテル(例えばブロカスマ・ベルナ;三和化学研究所)、あるいはヒト型結核菌の死菌等が挙げられる。
(ii)細菌由来のCWSとしては、マイバクテリア属由来のCWS(例えばマイコバクテリアウシ型結核菌であるBCG株のCWS)、ノカルディア属由来のCWS(例えばノカルディアノブラのCWS)、あるいはコリネバクテリア属由来のCWS等が挙げられる。
(iii)菌体由来の特定の成分又はその誘導体としては、例えば菌体由来多糖類であるヒト型結核菌由来多糖類成分(例えばアンサー;ゼリア新薬工業株式会社)や担子菌由来多糖類(例えばレンチナン;味の素、クレスチン;三共株式会社、担子菌カワラタケ)、またムラミルジペプチド(MDP)関連化合物リポ多糖LPS)、リピドA関連化合物(MPL)、糖脂質トレハロースジマイコレートTDM)、細菌由来のDNA(例えばCpGオリゴヌクレオチド)、ウイルス由来の核酸、あるいはこれらの誘導体(例えばpoly I:C)などが挙げられる。

0048

これら菌体由来成分及びその誘導体は、既に市販されているものであればそれを入手するか、又は公知文献(例えばCancer Res., 33, 2187-2195 (1973), J. Natl. Cancer Inst., 48, 831-835 (1972, J. Bacteriol., 94, 1736-1745 (1967), Gann, 69, 619-626 (1978), J. Bacteriol., 92, 869-879 (1966), J. Natl. Cancer Inst., 52, 95-101 (1974))等に基づき単離又は製造することが可能である。

0049

前記において「サイトカイン」とは、例えばIFN−α、IL−12、GMCSF、IL−2、IFN−γ、IL−18、あるいはIL−15などが挙げられる。これらのサイトカインは、天然品であっても遺伝子組換え品であっても良い。これらのサイトカインは、既に市販されていればそれを入手して使用することができる。また遺伝子組換え品であれば、例えばGenBankEMBL、あるいはDDBJ等のデータベースにおいて登録されている各塩基配列に基き、常法により所望の遺伝子をクローニングし、適当な発現ベクターに連結して作製された組換え発現ベクターで宿主細胞を形質転換することにより、発現・生産することができる。

0050

前記において「植物由来成分又はその誘導体」とは、例えばサポニン由来成分であるQuil A(Accurate Chemical & Scientific Corp)、QS−21(Aquila Biopharmaceuticals inc.)、あるいはグリチルリチン(SIGMA-ALDRICHなど)などが挙げられる。

0051

前記において「海洋生物由来成分又はその誘導体」とは、例えば海綿由来の糖脂質であるα−ガラクトシルセラミドなどが挙げられる。

0052

本発明の医薬組成物の剤型としては、具体的には、油乳濁液エマルション製剤リポソーム製剤、直径数μmのビーズに結合させた粒子状の製剤、リピッドを結合させた製剤、マイクロスフェアー製剤、マイクロカプセル製剤等の剤型などが挙げられる。

0053

前記において油乳濁液(エマルション製剤)としては、例えば油中水型(w/o)エマルション製剤、水中油型(o/w)エマルション製剤、水中油中水型(w/o/w)エマルション製剤などが挙げられる。ここで油中水型(w/o)エマルション製剤は、有効成分を水の分散相に分散させた形態をとる。水中油型(o/w)エマルション製剤は、有効成分を水の分散媒に分散させた形態をとる。また水中油中水型(w/o/w)エマルション製剤は、有効成分を最内相の水の分散相に分散させた形態をとる。このようなエマルション製剤の調製は、例えば、特開平8−985号公報、特開平9−122476号公報等を参考にして行うことができる。

0054

前記においてリポソーム製剤とは、有効成分を脂質二重膜構造のリポソームで水相内または膜内包み込んだ形の微粒子である。リポソームを作るための主要な脂質としては、ホスファチジルコリンスフィンゴミエリン等が挙げられ、これにジセチルホスフェートホスファチジン酸ホスファチジルセリン等を加えてリポソームに荷電を与えて安定化させる。リポソームの調製方法としては、超音波法、エタノール注入法エーテル注入法、逆相蒸発法、フレンチプレスエクストラクション法等が挙げられる。

0055

前記においてマイクロスフェアー製剤は、均質高分子マトリックスから構成され、該マトリックス中に有効成分が分散された形の微粒子である。マトリックスの材料としては、アルブミンゼラチンキチンキトサンデンプンポリ乳酸ポリアルキルシアノアクリレート等の生分解性高分子が挙げられる。マイクロスフェアー製剤の調製方法としては公知の方法(Eur. J. Pharm. Biopharm. 50: 129-146, 2000, Dev. Biol. Stand. 92: 63-78, 1998、Pharm. Biotechnol. 10:1-43, 1997)等に従えばよく特に限定されない。

0056

前記においてマイクロカプセル製剤は、有効成分を芯物質として被膜物質で覆った形の微粒子である。被膜物質に用いられるコーティング材料としては、カルボキシメチルセルロースセルロースアセテートフタレートエチルセルロース、ゼラチン、ゼラチン・アラビアゴムニトロセルロースポリビニルアルコールヒドロキシプロピルセルロース等の膜形成性高分子が挙げられる。マイクロカプセル製剤の調製方法は、コアセルベーション法界面重合法等が挙げられる。

0057

本発明の医薬組成物は、マラリア原虫の感染予防、マラリア原虫感染後の発症予防、又はマラリア感染症の治療のために有用である。ここで、「マラリア原虫の感染予防」とは、マラリア原虫が宿主へ感染することを防ぐことである。「マラリア原虫感染後の発症予防」とは、マラリア原虫の感染によって宿主が示す様々な症状の発現を防ぐことであり、例えば、高熱頭痛吐き気意識障害腎不全等の症状が含まれる。「マラリア感染症の治療」とは、マラリア原虫の感染によって引き起こされる症状を治癒あるいは軽快させることである。

0058

医薬組成物の対象者への投与形態投与経路などは、その目的及び投与対象者に応じて、適宜決定できる。例えば注射剤経皮剤吸入点鼻剤経口剤などの適当な投与形態で、静脈動脈、皮下、筋肉内、経皮経鼻、経口的に投与することができる。一般的にワクチンとしては注射剤の筋肉内投与汎用されており、かかる投与形態および投与経路は本発明の医薬組成物にも適応可能である。

0059

本発明のポリヌクレオチドまたは発現ベクターを細胞内に導入する方法としては、ウイルスベクターによる方法およびその他の方法(日経サイエンス, 1994年4月号, 20-45頁、月刊薬事, 36(1), 23-48(1994)、実験医学増刊, 12(15), (1994)、およびこれらの引用文献等)のいずれの方法も適用することができる。

0060

ウイルスベクターによる方法としては、例えばレトロウイルス、レンチウイルス、アデノウイルス、アデノ関連ウイルス、ヘルペスウイルス、センダイウイルス、ワクシニアウイルス、ポックスウイルス、ポリオウイルス、シンビスウイルス等のDNAウイルス又はRNAウイルスに本発明のポリヌクレオチドを組み込んで導入する方法が挙げられる。この中で、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ関連ウイルス、ワクシニアウイルス等を用いた方法が特に好ましい。その他の方法としては、発現プラスミドを直接投与する方法(DNAワクチン法)、リポソーム法、リポフェクチン法、マイクロインジェクション法、リン酸カルシウム法、エレクトロポレーション法等が挙げられ、特にDNAワクチン法、リポソーム法が好ましい。

0061

本発明のポリヌクレオチドまたは発現ベクターをワクチンとして作用させるには、当該ポリヌクレオチド等を直接体内に導入する in vivo法、およびヒトからある種の細胞を採集し体外で当該ポリヌクレオチド等を導入しその細胞を体内に戻す ex vivo法がある(日経サイエンス, 1994年4月号, 20-45頁、月刊薬事, 36(1), 23-48(1994)、実験医学増刊, 12(15), (1994)、およびこれらの引用文献等)。中でも、In vivo法がより好ましい。

0062

In vivo法により投与する場合は、例えば、液剤等の製剤形態をとりうるが、一般的には有効成分である本発明のポリヌクレオチドまたは発現ベクターを含有する注射剤等とされ、必要に応じて、医薬上許容されるキャリアー(担体)を加えてもよい。また、本発明のポリヌクレオチドまたは発現ベクターを含有するリポソームまたは膜融合リポソーム(センダイウイルス(HVJ)−リポソーム等)としてもよく、この場合、懸濁剤凍結剤遠心分離濃縮凍結剤等のリポソーム製剤の形態とすることができる。本発明の医薬組成物は、本発明のポリヌクレオチドを含む発現ベクターを導入されたウイルスで感染された細胞培養液の形態とすることもできる。

0063

各種製剤中の有効成分の投与量および投与スケジュールは、投与目的、対象者の年齢、体重などにより適宜調節することができる。例えば、本発明のポリペプチドの投与量は、通常0.0001mg〜1000mg、好ましくは0.001mg〜100mg、より好ましくは0.01mg〜10mgである。

0064

本発明の医薬組成物の投与スケジュールは、投与目的、対象者の年齢、体重などにより適宜調節することができる。例えば、投与回数は1回であってもよく、数日もしくは数週間隔で複数回(例えば2〜5回)投与してもよい。また、第1期の投与として、1回または複数回(例えば2〜5回)の投与を行い、免疫応答の維持または強化に必要とされる期間後に(例えば1年〜10年後)に、第2期の投与として1回または複数回(例えば2〜5回)の投与を行ってもよい。

0065

本発明の医薬組成物は、本発明のポリペプチドに、1又は複数の当業者に公知の他のマラリアワクチン抗原を適宜選択し、組合せることもできる。本発明の医薬組成物は、本発明のポリペプチドに加えて他のマラリアワクチン抗原を含んでもよく、他のマラリアワクチン抗原と併用して投与してもよい。併用する場合、本発明の医薬組成物と他のマラリアワクチン抗原を含む組成物とは、混合して投与しても、別々に投与してもよい。すなわち、本発明の医薬組成物は、本発明のポリペプチドを含む組成物と他のマラリアワクチン抗原を含む組成物とを組み合わせてなるキットの形態で提供されてもよい。他のマラリアワクチン抗原としては、CSP(circumsporozoite protein)、TRAP(thrombospondin-related anonymous protein)、MSP1(merozoite surface protein-1)、AMA−1(apical membrane antigen 1)、SERA5(serine repeat antigen 5)、GAMA(GPI-anchored micronemal antigen)、EBA175(erythrocyte binding antigen 175)、RH5(reticulocyte-binding protein homologue 5)、Pfs25(Plasmodium falciparum surface protein 25)及びPfs230(Plasmodium falciparum surface protein 230)、並びにこれらの類縁体等が挙げられる。当該類縁体としては、抗原タンパク質断片ペプチド部分ペプチド)、抗原タンパク質もしくはその断片ペプチドにおいて1又は複数、好ましくは1又は数個のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されたもの、これらの抗原タンパク質もしくはその断片ペプチドの1又は複数、好ましくは1又は数個が融合されたポリペプチド等を挙げることができる。

0066

本発明の医薬組成物は、本発明のポリペプチドに、1又は複数の当業者に公知の他の感染症ワクチン抗原を適宜選択し、組合せることもできる。本発明の医薬組成物は、本発明のポリペプチドに加えて他の感染症ワクチン抗原を含んでもよく、他の感染症ワクチン抗原と併用して投与してもよい。併用する場合、本発明の医薬組成物と他の感染症ワクチン抗原を含む組成物とは、混合して投与しても、別々に投与してもよい。すなわち、本発明の医薬組成物は、本発明のポリペプチドを含む組成物と他の感染症ワクチン抗原を含む組成物とを組み合わせてなるキットの形態で提供されてもよい。当該感染症としては、ポリオ、ジフテリア、百日咳、破傷風等が挙げられる。これらの感染症ワクチン抗原については当業者に周知のものを適宜選択することができるが、百日咳菌防御抗原ジフテリアトキソイド破傷風トキソイド不活化ポリオウイルスを挙げることができる。

0067

また、本発明は、有効量の本発明の医薬組成物をヒトに投与することを含む、マラリア原虫の感染予防方法、マラリア原虫感染後の発症予防方法、又はマラリア感染症の治療方法を包含する。本明細書において「有効量」とは、所望の予防または治療効果の発揮に十分な量を意味する。

0068

以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。

0069

実施例1
コムギコドン改変したRipr合成DNAのC末端にHisタグを付加した配列を組み込んだpEU−E01−MCSベクター、およびRiprコドン改変DNAからサブクローニングした11種類の分断体のC末端にHisタグを付加した配列を組み込んだpEU−E01−GST−TEV−N2ベクターを鋳型として転写を行った。いずれのペプチドも、N末端にMet、C末端に6×Hisをコードする配列を付加した配列を鋳型として合成した。

0070

配列番号2で示されるアミノ酸配列の第21番目〜1086番目のアミノ酸、第720番目〜第934番目のアミノ酸(配列番号4)、及び第648番目〜第830番目(配列番号8)をコードするコムギコドン配列をそれぞれ配列番号5、配列番号6、及び配列番号9に示す。得られたmRNAの全量をコムギ胚芽無細胞タンパク質合成キットWEPRO(登録商標)7240H(セルフリーサイエンス社)を用いてタンパク質合成を行った。得られたタンパク質合成反応液をニッケルセファロース6 Fast Flow(GE Healthcare)を用いてアフィニティー精製した。0.1mgもしくは0.14mgのポリペプチドを含む抗原溶液を同容量のフロイント完全アジュバントと混合し、ウサギ皮下に感作した。さらに初回感作の4週間後に0.1mgのポリペプチドを含む抗原溶液を同容量のフロイント完全アジュバントと混合し、皮下に追加感作した。初回感作6週間後に採血し、血清を調製した。HiTrap protein G Sepharose column (GE Healthcare)を用いて血清からIgGを精製し、さらに正常ヒト赤血球を添加し、非特異的に赤血球に結合するIgGを除去したものをポリクローナル抗体とした。ポリクローナル抗体、ヒト赤血球、およびマラリア原虫感染赤血球を25時間混合培養し、サイバーグリーンで原虫の核を染色した後、マラリア原虫感染赤血球数をFACSを用いて定量した。マラリア原虫増殖阻害率は、抗体未処置群のマラリア原虫感染赤血球数を100とした時の各抗体処置群のマラリア原虫感染赤血球数を求め、さらに100から除して算出した。

0071

試験した全長Ripr及び11種類の分断体(抗原ペプチド)は以下のとおりである。
Ripr full(全長Ripr):配列番号2の第21番目〜第1086番目のアミノ酸配列からなるペプチド
Ripr 1-1:配列番号2の第21番目〜第197番目のアミノ酸配列からなるペプチド
Ripr 1-2:配列番号2の第198番目〜第377番目のアミノ酸配列からなるペプチド
Ripr 1-3:配列番号2の第378番目〜第557番目のアミノ酸配列からなるペプチド
Ripr 1-4:配列番号2の第558番目〜第719番目のアミノ酸配列からなるペプチド
Ripr 1-5:配列番号2の第720番目〜第934番目のアミノ酸配列からなるペプチド(配列番号4)
Ripr 1-6:配列番号2の第935番目〜第1086番目のアミノ酸配列からなるペプチド
Ripr 2-1:配列番号2の第108番目〜第287番目のアミノ酸配列からなるペプチド
Ripr 2-2:配列番号2の第288番目〜第467番目のアミノ酸配列からなるペプチド
Ripr 2-3:配列番号2の第468番目〜第647番目のアミノ酸配列からなるペプチド
Ripr 2-4:配列番号2の第648番目〜第830番目のアミノ酸配列からなるペプチド(配列番号8)
Ripr 2-5:配列番号2の第831番目〜第1007番目のアミノ酸配列からなるペプチド

0072

全長Ripr及び11種類の分断体(抗原ペプチド)を免疫して得られたウサギポリクローナル抗体のマラリア原虫増殖阻害活性を測定した結果を図1に示す。この結果から、Ripr2-4及びRipr1-5のペプチドがマラリア原虫増殖阻害活性を示し、特にRipr1-5のペプチドが、全長Riprよりも高いマラリア原虫増殖阻害活性を示すことがわかった。

0073

Ripr1-5およびRipr2-4のアミノ酸配列を以下に示す。

Ripr1-5
CDLSCPSNKVCVIENGKQTCKCSERFVLENGVCICANDYKMEDGINCIAKNKCKRKEYENICTNPNEMCAYNEETDIVKCECKEHYYRSSRGECILNDYCKDINCKENEECSIVNFKPECVCKENLKKNNKGECIYENSCLINEGNCPKDSKCIYREYKPHECVCNKQGHVAVNGKCVLEDKCVHNKKCSENSICVNVMNKEPICVCTYNYYKKD(配列番号4)

Ripr2-4
STCYGNRFNYDCFCDNPYISKYGNKLCERPNDCESVLCSQNQVCQILPNDKLICQCEEGYKNVKGKCVPDNKCDLSCPSNKVCVIENGKQTCKCSERFVLENGVCICANDYKMEDGINCIAKNKCKRKEYENICTNPNEMCAYNEETDIVKCECKEHYYRSSRGECILNDYCKDINCKENEEC(配列番号8)

0074

実施例2
バキュロウイルスにコドン改変したRipr1-5コード配列(配列番号10)のN末端にGp67分泌シグナル、C末端にHisタグを付加した配列を組み込んだpFastBac1ベクターをサブクローニングした。この発現ベクターとDH10Bacコンピテントセルを用いて、組換えバクミドを作製した。次いで、組換えバクミドをCellfectin II試薬によりSf9昆虫細胞へトランスフェクションし、バキュロウイルスを作製し、増幅した。この組換えバキュロウイルスをSf9昆虫細胞に感染させ、Ripr1-5を発現させた。培養上清を回収し、Ni-NTAアフィニティーカラムおよびSuperdex 200ゲルろ過カラムを用いてRipr1-5を精製した。

実施例

0075

上記のバキュロウイルス/昆虫細胞発現系を用いて作製したRipr1-5(Bac-Ripr1-5)を用いて、実施例1と同様にしてウサギポリクローナル抗体を得た。このウサギポリクローナル抗体のマラリア原虫増殖阻害活性を、実施例1のコムギ胚芽無細胞タンパク質発現系を用いて作製したRipr1-5(WGCFS-Ripr1-5)を免疫して得たウサギポリクローナル抗体の活性と比較した。結果を図2に示す。この結果から、コムギ胚芽無細胞タンパク質発現系とバキュロウイルス/昆虫細胞発現系を用いて作製したRipr1-5は、同等のマラリア原虫増殖阻害活性を示す抗体を誘導することが明らかとなった。

0076

本発明のポリペプチド、ポリヌクレオチド、発現ベクター、および抗体は、マラリア感染症への感染又はマラリア感染症の発症の予防に有用である。

0077

配列番号3:配列番号2の第720番目〜第934番目のアミノ酸配列をコードする核酸配列
配列番号4:配列番号2の第720番目〜第934番目のアミノ酸配列
配列番号5:配列番号2の第21番目〜第1086番目のアミノ酸配列をコードするコムギコドン配列
配列番号6:配列番号2の第720番目〜第934番目のアミノ酸配列をコードするコムギコドン配列
配列番号7:配列番号2の第648番目〜第830番目のアミノ酸配列をコードする核酸配列
配列番号8:配列番号2の第648番目〜第830番目のアミノ酸配列
配列番号9:配列番号2の第648番目〜第830番目のアミノ酸配列をコードするコムギコドン配列
配列番号10:配列番号2の第720番目〜第934番目のアミノ酸配列をコードするバキュロウイルスコドン配列

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