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技術 変性共役ジエン系ゴムの製造方法

出願人 日本ゼオン株式会社
発明者 杉村岳史桑原慎吾山岸英哲岸本典久
出願日 2017年11月9日 (2年6ヶ月経過) 出願番号 2018-550259
公開日 2019年10月3日 (7ヶ月経過) 公開番号 WO2018-088484
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード プレス加熱 キノンジオキシム類 ランタン系列金属 変性構造 ブラベンダータイプ スチーム加熱 ポリブタジエン重合体 有機アルカリ土類金属化合物
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年10月3日)のものです。
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図面 (1)

課題・解決手段

不活性溶媒中で、重合開始剤として有機活性金属化合物を用いて、少なくとも共役ジエン化合物を含んでなる単量体重合し、活性末端を有する共役ジエン系重合体を得る第1工程と、前記活性末端を有する共役ジエン系重合体の活性末端に、下記一般式(1)で表される化合物を反応させる第2工程と、を備え、前記一般式(1)で表される化合物の使用量を、前記有機活性金属化合物中の金属原子モルに対して、0.15モル以上とする変性共役ジエン系ゴムの製造方法を提供する。 (上記一般式(1)中、R1〜R4、R6〜R9は、それぞれ独立して、1価炭化水素基水素原子または水酸基であり、R5は、任意の有機基、水素原子または水酸基であり、X1は、保護基により保護された第1級アミノ基を含む保護アミ基含有有機基であり、mは1〜500の整数、nは0〜499の整数であり、m+nは2〜500である。)

概要

背景

近年、環境問題資源問題から、自動車用のタイヤにも低発熱性が強く求められており、さらに安全性の面からは優れたウエットグリップ性が求められている。シリカを配合したゴム組成物から得られるタイヤは、通常使用されるカーボンブラックを配合したゴム組成物から得られるタイヤに比べて低発熱性に優れるため、これを用いることにより低燃費なタイヤを製造することができる。しかしその一方で、通常使用されているゴムにシリカを配合しても、シリカとの親和性に劣るため、分離が発生しやすく、結果として、低発熱性およびウエットグリップ性を向上させることができないという課題があった。

このような課題に対し、ゴムとシリカとの親和性を高めるために、ゴムの重合活性末端等に変性剤を反応させることにより、シリカに対する親和性の高い官能基を導入する技術が知られている。

たとえば、特許文献1には、共役ジエン系重合体活性末端に、N,N−ビストリメチルシリルアミノプロピルメチルジメトキシシランなどの、保護された1級アミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物を反応させることにより、共役ジエン系重合体とシリカとの親和性を高める試みが行われている。この特許文献1の技術では、得られる共役ジエン系重合体は、シリカに対する親和性がある程度向上したものとなるものの、シリカを配合した際におけるシリカの分散性が必ずしも十分でなく、そのため、ウエットグリップ性および低発熱性の向上効果も限定的なものであった。

概要

不活性溶媒中で、重合開始剤として有機活性金属化合物を用いて、少なくとも共役ジエン化合物を含んでなる単量体重合し、活性末端を有する共役ジエン系重合体を得る第1工程と、前記活性末端を有する共役ジエン系重合体の活性末端に、下記一般式(1)で表される化合物を反応させる第2工程と、を備え、前記一般式(1)で表される化合物の使用量を、前記有機活性金属化合物中の金属原子モルに対して、0.15モル以上とする変性共役ジエン系ゴムの製造方法を提供する。 (上記一般式(1)中、R1〜R4、R6〜R9は、それぞれ独立して、1価炭化水素基水素原子または水酸基であり、R5は、任意の有機基、水素原子または水酸基であり、X1は、保護基により保護された第1級アミノ基を含む保護アミ基含有有機基であり、mは1〜500の整数、nは0〜499の整数であり、m+nは2〜500である。)

目的

本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、ウエットグリップ性および低発熱性に優れたゴム架橋物を与えることのできる変性共役ジエン系ゴムを製造するための方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
- 件
牽制数
- 件

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請求項1

不活性溶媒中で、重合開始剤として有機活性金属化合物を用いて、少なくとも共役ジエン化合物を含んでなる単量体重合し、活性末端を有する共役ジエン系重合体を得る第1工程と、前記活性末端を有する共役ジエン系重合体の活性末端に、下記一般式(1)で表される化合物を反応させる第2工程と、を備え、前記一般式(1)で表される化合物の使用量を、前記有機活性金属化合物中の金属原子モルに対して、0.15モル以上とする変性共役ジエン系ゴムの製造方法。(上記一般式(1)中、R1〜R4、R6〜R9は、それぞれ独立して、1価炭化水素基水素原子または水酸基であり、R5は、任意の有機基、水素原子または水酸基であり、X1は、保護基により保護された第1級アミノ基を含む保護アミ基含有有機基であり、mは1〜500の整数、nは0〜499の整数であり、m+nは2〜500である。)

請求項2

前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2)で表される化合物である請求項1に記載の変性共役ジエン系ゴムの製造方法。(上記一般式(2)中、R1〜R4、R7〜R12は、それぞれ独立して、1価炭化水素基、水素原子または水酸基であり、X1は、保護基により保護された第1級アミノ基を含む保護アミノ基含有有機基であり、X2は、アルコキシ基含有有機基またはエポキシ基含有有機基であり、mは1〜499の整数、pは1〜499の整数、qは0〜498の整数であり、m+p+qは2〜500である。)

請求項3

前記一般式(1)で表される化合物が、前記保護アミノ基含有有機基として、下記一般式(3)、または下記一般式(4)で表される基を含有する請求項1または2に記載の変性共役ジエン系ゴムの製造方法。(上記一般式(3)中、R13〜R16は、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基であり、eは1〜12の整数である。fは1〜12の整数である。)(上記一般式(4)中、R17〜R22は、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基であり、gは1〜12の整数である。)

請求項4

前記重合開始剤として有機アルカリ金属アミド化合物を用いる請求項1〜3のいずれかに記載の共役ジエン系ゴムの製造方法。

請求項5

前記有機アルカリ金属アミド化合物が、下記一般式(5)で表される化合物である請求項4に記載の共役ジエン系ゴムの製造方法。(上記一般式(5)中、M1はアルカリ金属原子を表し、R23、R24は、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アミノ基の保護基、または加水分解して水酸基を生じうる基を表し、R23およびR24は互いに結合して、これらが結合する窒素原子とともに環構造を形成してもよく、該環構造を形成する場合には、これらが結合する窒素原子に加えて、これらが結合する窒素原子以外のヘテロ原子とともに環構造を形成していてもよい。)

請求項6

請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法により得られる変性共役ジエン系ゴム。

請求項7

請求項6に記載の変性共役ジエン系ゴムを含むゴム成分100重量部に対して、シリカ10〜200重量部を含有してなるゴム組成物

請求項8

架橋剤をさらに含有してなる請求項7に記載のゴム組成物。

請求項9

請求項8に記載のゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物

請求項10

請求項9に記載のゴム架橋物を含んでなるタイヤ

技術分野

0001

本発明は、変性共役ジエン系ゴムの製造方法に関し、より詳しくは、ウエットグリップ性および低発熱性に優れたゴム架橋物を与えることのできる変性共役ジエン系ゴムを製造するための方法に関する。また、本発明は、この製造方法により得られる変性共役ジエン系ゴム、該変性共役ジエン系ゴムを含有するゴム組成物およびそのゴム架橋物にも関する。

背景技術

0002

近年、環境問題資源問題から、自動車用のタイヤにも低発熱性が強く求められており、さらに安全性の面からは優れたウエットグリップ性が求められている。シリカを配合したゴム組成物から得られるタイヤは、通常使用されるカーボンブラックを配合したゴム組成物から得られるタイヤに比べて低発熱性に優れるため、これを用いることにより低燃費なタイヤを製造することができる。しかしその一方で、通常使用されているゴムにシリカを配合しても、シリカとの親和性に劣るため、分離が発生しやすく、結果として、低発熱性およびウエットグリップ性を向上させることができないという課題があった。

0003

このような課題に対し、ゴムとシリカとの親和性を高めるために、ゴムの重合活性末端等に変性剤を反応させることにより、シリカに対する親和性の高い官能基を導入する技術が知られている。

0004

たとえば、特許文献1には、共役ジエン系重合体活性末端に、N,N−ビストリメチルシリルアミノプロピルメチルジメトキシシランなどの、保護された1級アミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物を反応させることにより、共役ジエン系重合体とシリカとの親和性を高める試みが行われている。この特許文献1の技術では、得られる共役ジエン系重合体は、シリカに対する親和性がある程度向上したものとなるものの、シリカを配合した際におけるシリカの分散性が必ずしも十分でなく、そのため、ウエットグリップ性および低発熱性の向上効果も限定的なものであった。

先行技術

0005

特開2004−67982号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、ウエットグリップ性および低発熱性に優れたゴム架橋物を与えることのできる変性共役ジエン系ゴムを製造するための方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者等は、上記目的を達成するために、共役ジエン系重合体の活性末端を変性させるための変性剤ついて鋭意検討を行った結果、変性剤として、−Si−O−で表されるシロキサン構造主鎖構造に有し、かつ、保護基により保護された第1級アミノ基を備えた特定のシラン化合物特定量用い、これを活性末端を有する共役ジエン系重合体の活性末端に反応させることにより得られる変性共役ジエン系ゴムが、シリカなどの充填剤を良好に分散可能であり、これにより、ウエットグリップ性および低発熱性に優れたゴム架橋物を与えることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。

0008

すなわち、本発明によれば、不活性溶媒中で、重合開始剤として有機活性金属化合物を用いて、少なくとも共役ジエン化合物を含んでなる単量体重合し、活性末端を有する共役ジエン系重合体を得る第1工程と、前記活性末端を有する共役ジエン系重合体の活性末端に、下記一般式(1)で表される化合物を反応させる第2工程と、を備え、前記一般式(1)で表される化合物の使用量を、前記有機活性金属化合物中の金属原子モルに対して、0.15モル以上とする変性共役ジエン系ゴムの製造方法が提供される。



(上記一般式(1)中、R1〜R4、R6〜R9は、それぞれ独立して、1価炭化水素基水素原子または水酸基であり、R5は、任意の有機基、水素原子または水酸基であり、X1は、保護基により保護された第1級アミノ基を含む保護アミ基含有有機基であり、mは1〜500の整数、nは0〜499の整数であり、m+nは2〜500である。)

0009

本発明において、前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。



(上記一般式(2)中、R1〜R4、R7〜R12は、それぞれ独立して、1価炭化水素基、水素原子または水酸基であり、X1は、保護基により保護された第1級アミノ基を含む保護アミノ基含有有機基であり、X2は、アルコキシ基含有有機基またはエポキシ基含有有機基であり、mは1〜499の整数、pは1〜499の整数、qは0〜498の整数であり、m+p+qは2〜500である。)

0010

本発明において、前記一般式(1)で表される化合物が、前記保護アミノ基含有有機基として、下記一般式(3)、または下記一般式(4)で表される基を含有するものであることが好ましい。



(上記一般式(3)中、R13〜R16は、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基であり、eは1〜12の整数である。fは1〜12の整数である。)



(上記一般式(4)中、R17〜R22は、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基であり、gは1〜12の整数である。)

0011

本発明において、前記重合開始剤として有機アルカリ金属アミド化合物を用いることが好ましく、前記有機アルカリ金属アミド化合物が、下記一般式(5)で表される化合物であることがより好ましい。



(上記一般式(5)中、M1はアルカリ金属原子を表し、R23、R24は、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アミノ基の保護基、または加水分解して水酸基を生じうる基を表し、R23およびR24は互いに結合して、これらが結合する窒素原子とともに環構造を形成してもよく、該環構造を形成する場合には、これらが結合する窒素原子に加えて、これらが結合する窒素原子以外のヘテロ原子とともに環構造を形成していてもよい。)

0012

また、本発明によれば、上記いずれかの製造方法により得られる変性共役ジエン系ゴムが提供される。
さらに、本発明によれば、上記変性共役ジエン系ゴムを含むゴム成分100重量部に対して、シリカ10〜200重量部を含有してなるゴム組成物が提供される。
本発明のゴム組成物は、架橋剤をさらに含有してなるものであることが好ましい。

0013

また、本発明によれば、上記ゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物、および該ゴム架橋物を含んでなるタイヤが提供される。

発明の効果

0014

本発明によれば、ウエットグリップ性および低発熱性に優れたゴム架橋物を与えることのできる変性共役ジエン系ゴム、該変性共役ジエン系ゴムを含有するゴム組成物、該ゴム組成物を架橋してなる、ウエットグリップ性および低発熱性に優れたゴム架橋物、および、該ゴム架橋物を含んでなるタイヤを提供することができる。

0015

<変性共役ジエン系ゴムの製造方法>
本発明の変性共役ジエン系ゴムの製造方法は、不活性溶媒中で、重合開始剤として有機活性金属化合物を用いて、少なくとも共役ジエン化合物を含んでなる単量体を重合し、活性末端を有する共役ジエン系重合体を得る第1工程と、前記活性末端を有する共役ジエン系重合体の活性末端に、後述する一般式(1)で表される化合物を反応させる第2工程と、を備え、
前記一般式(1)で表される化合物の使用量を、前記有機活性金属化合物中の金属原子1モルに対して、0.15モル以上とするものである。

0016

<第1工程>
まず、本発明の製造方法における第1工程について説明する。本発明の製造方法における第1工程は、不活性溶媒中で、重合開始剤として有機活性金属化合物を用いて、少なくとも共役ジエン化合物を含んでなる単量体を重合し、活性末端を有する共役ジエン系重合体を得る工程である。

0017

第1工程において、活性末端を有する共役ジエン系重合体を得るために、重合に用いる共役ジエン化合物としては、特に限定されず、たとえば、1,3−ブタジエンイソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−3−エチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、および1,3−シクロヘキサジエンなどを挙げることができる。これらのなかでも、1,3−ブタジエン、イソプレンおよび1,3−ペンタジエンが好ましく、1,3−ブタジエン、およびイソプレンが特に好ましい。なお、これらの共役ジエン化合物は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0018

また、本発明の製造方法においては、第1工程において製造する、活性末端を有する共役ジエン系重合体として、共役ジエン化合物に加えて、芳香族ビニル化合物を共重合してなるものであってもよい。芳香族ビニル化合物としては、特に限定されず、たとえば、スチレンα−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン、ビニルナフタレンジメチルアミノメチルスチレン、およびジメチルアミノエチルスチレンなどを挙げることができる。これらのなかでも、スチレン、α−メチルスチレン、および4−メチルスチレンが好ましく、スチレンが特に好ましい。なお。これらの芳香族ビニル化合物は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。第1工程において製造する、活性末端を有する共役ジエン系重合体は、共役ジエン単量体単位50〜100重量%を含むものが好ましく、55〜100重量%を含むものが特に好ましく、また、芳香族ビニル単量体単位0〜50重量%を含むものが好ましく、0〜45重量%を含むものが特に好ましい。

0019

また、本発明の製造方法においては、活性末端を有する共役ジエン系重合体は、本発明の目的を損なわない範囲において、所望により、共役ジエン化合物に加えて、芳香族ビニル化合物以外の他の単量体を共重合してなるものであってもよい。他の単量体としては、たとえば、アクリロニトリルメタクリロニトリルなどのα,β−不飽和ニトリルアクリル酸メタクリル酸無水マレイン酸などの不飽和カルボン酸または酸無水物メタクリル酸メチルアクリル酸エチルアクリル酸ブチルなどの不飽和カルボン酸エステル;1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエンジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネンなどの非共役ジエン;などを挙げることができる。これらの単量体は、活性末端を有する共役ジエン系重合体中に、単量体単位として、10重量%以下とするのが好ましく、5重量%以下とするのがより好ましい。

0020

本発明の製造方法の第1工程において用いられる不活性溶媒としては、溶液重合において通常使用されるものであり、重合反応阻害しないものであれば特に限定されない。不活性溶媒の具体例としては、ブタンペンタンヘキサンヘプタン、2−ブテン等の鎖状脂肪族炭化水素シクロペンタンシクロヘキサンシクロヘキセン等の脂環式炭化水素ベンゼントルエンキシレン等の芳香族炭化水素;等が挙げられる。これらの不活性溶媒は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。不活性溶媒の使用量は、単量体濃度が、たとえば、1〜50重量%であり、好ましくは10〜40重量%となる量である。

0021

重合開始剤として用いる有機活性金属化合物としては、共役ジエン化合物を含む単量体を重合させて、活性末端を有する共役ジエン系重合体を与えることができるものであれば、特に限定されないが、その具体例としては、有機アルカリ金属化合物有機アルカリ土類金属化合物、およびランタン系列金属化合物などを主触媒とする重合開始剤が好ましく使用される。有機アルカリ金属化合物としては、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウムなどの有機モノリチウム化合物;ジリチオメタン、1,4−ジリチオブタン、1,4−ジリチオ−2−エチルシクロヘキサン、1,3,5−トリリチオベンゼン、1,3,5−トリス(リチオメチル)ベンゼンなどの有機多価リチウム化合物;ナトリウムナフタレンなどの有機ナトリウム化合物カリウムナフタレンなどの有機カリウム化合物;などが挙げられる。また、有機アルカリ土類金属化合物としては、例えば、ジ−n−ブチルマグネシウム、ジ−n−ヘキシルマグネシウム、ジエトキシカルシウム、ジステアリン酸カルシウム、ジ−t−ブトキシストロンチウム、ジエトキシバリウムジイソプロポキシバリウム、ジエチルメルカプトバリウム、ジ−t−ブトキシバリウム、ジフェノキシバリウム、ジエチルアミノバリウム、ジステアリン酸バリウム、ジケチルバリウムなどが挙げられる。ランタン系列金属化合物を主触媒とする重合開始剤としては、例えば、ランタンセリウムプラセオジムネオジムサマリウムガドリニウムなどのランタン系列金属と、カルボン酸、およびリン含有有機酸などとからなるランタン系列金属の塩を主触媒とし、これと、アルキルアルミニウム化合物有機アルミニウムハイドライド化合物有機アルミニウムハライド化合物などの助触媒とからなる重合開始剤などが挙げられる。これらの重合開始剤の中でも、有機モノリチウム化合物、および有機多価リチウム化合物が好ましく、有機モノリチウム化合物がより好ましく、n−ブチルリチウムが特に好ましい。これらの重合開始剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0022

なお、有機アルカリ金属化合物は、予め、ジブチルアミンジヘキシルアミンジベンジルアミンピロリジンピペリジンヘキサメチレンイミン、およびヘプタメチレンイミンなどの2級アミン化合物と反応させて、有機アルカリ金属アミド化合物として使用してもよい。有機アルカリ金属アミド化合物を重合開始剤として用いることにより、得られるゴム架橋物を、低発熱性およびウエットグリップ性により優れたものとすることができる。

0023

有機アルカリ金属アミド化合物としては、たとえば、有機アルカリ金属化合物に、2級アミン化合物を反応させたものなどが挙げられ、なかでも、下記一般式(5)で表される化合物を好適に用いることができる。



(上記一般式(5)中、M1はアルカリ金属原子を表し、R23、R24は、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アミノ基の保護基、または加水分解して水酸基を生じうる基を表し、R23およびR24は互いに結合して、これらが結合する窒素原子とともに環構造を形成してもよく、該環構造を形成する場合には、これらが結合する窒素原子に加えて、これらが結合する窒素原子以外のヘテロ原子とともに環構造を形成していてもよい。)

0024

アルキル基としては、特に限定されないが、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数1〜10のアルキル基がより好ましい。このようなアルキル基としては、たとえば、メチル基エチル基、n−プロピル基イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基n−オクチル基、n−デシル基などが挙げられる。

0025

シクロアルキル基としては、特に限定されないが、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましく、炭素数3〜12のシクロアルキル基がより好ましい。このようなシクロアルキル基としては、たとえば、シクロプロピル基シクロペンチル基、シクロヘキシル基シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロドデシル基などが挙げられる。

0026

アリール基としては、特に限定されないが、炭素数6〜12のアリール基が好ましく、炭素数6〜10のアリール基がより好ましい。このようなアリール基としては、たとえば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが挙げられる。

0027

アラルキル基としては、特に限定されないが、炭素数7〜13のアラルキル基が好ましく、炭素数7〜9のアラルキル基がより好ましい。このようなアラルキル基としては、たとえば、ベンジル基フェネチル基などが挙げられる。

0028

アミノ基の保護基としては、特に限定されず、アミノ基の保護基、より具体的には、第1級アミノ基(すなわち、−NH2)または第2級アミノ基(すなわち、>NH)の保護基として作用する基であればよいが、たとえば、アルキルシリル基などが挙げられる。このようなアルキルシリル基としては、たとえば、トリメチルシリル基トリエチルシリル基トリフェニルシリル基、メチルジフェニルシリル基、エチルメチルフェニルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基などが挙げられる。

0029

加水分解して水酸基を生じうる基としては、特に限定されず、たとえば、酸などの存在下で加水分解することで、水酸基を生成する基であればよいが、たとえば、アルコキシアルキル基エポキシ基を含有する基などが挙げられる。
アルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基、ブトキシエチル基、プロポキシエチル基などが挙げられる。
また、エポキシ基を含有する基としては、たとえば下記一般式(6)で表される基などが挙げられる。
−Z1−Z2−E1 (6)
一般式(6)中、Z1は炭素数1〜10のアルキレン基またはアルキルアリーレン基であり、Z2はメチレン基硫黄原子または酸素原子であり、E1はグリシジル基である。

0030

また、R23およびR24は互いに結合して、これらが結合する窒素原子とともに環構造を形成していてもよく、この場合における、R23およびR24と、これと結合する窒素原子とで形成される構造の具体例としては、アゼチジン環(R23およびR24が、プロピレン基)、ピロリジン環(R23およびR24が、ブチレン基)、ピペリジン環(R23およびR24が、ペンチレン基)、ヘキサメチレンイミン環(R23およびR24が、ヘキシレン基)などが挙げられる。
R23およびR24が互いに結合して、これらが結合する窒素原子とともに環構造を形成する場合、環構造は、4〜8員環構造であることが好ましい。

0031

また、上記一般式(5)中、M1はアルカリ金属原子であり、このようなアルカリ金属原子としては、リチウム原子ナトリウム原子カリウム原子などが挙げられるが、これらの中でも、重合活性の観点より、リチウム原子が好ましい。

0032

本発明の製造方法の第1工程において、重合開始剤として、上記一般式(5)で表される化合物を用いた場合、有機アルカリ金属アミド化合物を形成するアミン構造が、重合体鎖重合開始末端に結合した状態で残存することとなる。そのため、重合開始剤として、上記一般式(5)で表される化合物を用いると、得られる共役ジエン系ゴムを形成する重合体鎖の一方の末端に、下記一般式(7)で表される構造が導入される。



(上記一般式(7)中、R25、R26は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アミノ基の保護基、または加水分解して水酸基を生じうる基を表し、R25およびR26は互いに結合して、これらが結合する窒素原子とともに環構造を形成してもよく、該環構造を形成する場合には、これらが結合する窒素原子に加えて、これらが結合する窒素原子以外のヘテロ原子とともに環構造を形成していてもよい。)

0033

R25、R26となりうるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アミノ基の保護基、または加水分解して水酸基を生じうる基としては、上記一般式(5)におけるR23、R24と同様のものを挙げることができ、また、R25およびR26は互いに結合して、これらが結合する窒素原子とともに環構造を形成する場合にも、上記一般式(5)におけるR23、R24と同様とすることができる。
なお、R25、R26となりうる水素原子は、アミノ基の保護基が外れることにより、導入される。

0034

本発明の製造方法の第1工程において、重合開始剤として、有機アルカリ金属アミド化合物を用いた場合、得られる共役ジエン系ゴムを、一方の末端にアミン構造を有し、かつ、他方の末端に、上記一般式(1)で表される化合物に由来する特定の変性構造を有するものとすることができる。その結果、このようなアミン構造の効果により、得られる共役ジエン系ゴムを用いたゴム架橋物は、より低発熱性およびウエットグリップ性に優れたものとなる。

0035

重合開始剤としての有機アルカリ金属アミド化合物を重合系に添加する方法としては、特に限定されず、予め、有機アルカリ金属化合物に、2級アミン化合物を反応させて、有機アルカリ金属アミド化合物を得て、これを共役ジエン化合物を含む単量体と混合して、重合反応を進行させる方法を採用することができる。あるいは、有機アルカリ金属化合物と、2級アミン化合物とを別々に重合系に添加し、これらを共役ジエン化合物を含む単量体と混合することで、重合系において、有機アルカリ金属アミド化合物を生成させることで、重合反応を進行させる方法を採用してもよい。反応温度等の反応条件は、特に限定されるものではなく、たとえば、目的とする重合反応条件に従えばよい。

0036

2級アミン化合物の使用量は、目的とする重合開始剤の添加量に応じて決定すればよいが、有機アルカリ金属化合物1ミリモル当り、通常0.01〜1.5ミリモル、好ましくは0.1〜1.4ミリモル、より好ましくは0.5〜1.3ミリモルの範囲である。

0037

重合開始剤の使用量は、目的とする共役ジエン系重合体鎖分子量に応じて決定すればよいが、単量体1000g当り、通常1〜50ミリモル、好ましくは1.5〜20ミリモル、より好ましくは2〜15ミリモルの範囲である。

0038

本発明の製造方法の第1工程における、重合温度は、通常、−80〜+150℃、好ましくは0〜100℃、より好ましくは30〜90℃の範囲である。重合様式としては、回分式、連続式などのいずれの様式をも採用できるが、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを共重合させる場合は、共役ジエン単量体単位と芳香族ビニル単量体単位との結合のランダム性を制御しやすい点で、回分式が好ましい。

0039

本発明の製造方法において、活性末端を有する共役ジエン系重合体が、2種以上の単量体単位から構成されている場合、その結合様式は、たとえば、ブロック状、テーパー状、ランダム状など種々の結合様式とすることができるが、ランダム状の結合様式であることが好ましい。ランダム状にすることにより、得られるゴム架橋物は低発熱性に優れたものとなる。

0040

また、本発明の製造方法においては、活性末端を有する共役ジエン系重合体における共役ジエン単量体単位中のビニル結合含有量を調節するために、重合に際し、不活性有機溶媒極性化合物を添加することが好ましい。極性化合物としては、例えば、ジブチルエーテルテトラヒドロフラン、2,2−ジ(テトラヒドロフリルプロパンなどのエーテル化合物テトラメチルエチレンジアミンなどの第三級アミンアルカリ金属アルコキシドホスフィン化合物;などが挙げられる。これらの中でも、エーテル化合物、および第三級アミンが好ましく、第三級アミンがより好ましく、テトラメチルエチレンジアミンが特に好ましい。これらの極性化合物は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。極性化合物の使用量は、目的とするビニル結合含有量に応じて決定すればよく、重合開始剤として用いる有機活性金属化合物1モルに対して、好ましくは0.001〜100モル、より好ましくは0.01〜10モルである。極性化合物の使用量がこの範囲にあると、共役ジエン単量体単位中のビニル結合含有量の調節が容易であり、かつ重合開始剤の失活による不具合も発生し難い。

0041

以上のようにして、本発明の製造方法における第1工程によれば、共役ジエン化合物を含んでなる単量体を重合することで、活性末端を有する共役ジエン系重合体を得ることができる。

0042

本発明の製造方法の第1工程で得られる活性末端を有する共役ジエン系重合体における共役ジエン単量体単位中のビニル結合含有量は、好ましくは1〜90モル%であり、より好ましくは5〜85モル%である。ビニル結合量が上記範囲にあると、得られるゴム架橋物は低発熱性に優れたものとなる。

0043

本発明の製造方法の第1工程で得られる活性末端を有する共役ジエン系重合体の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(以下、GPCとも言う)により検出されるピークトップ分子量は、ポリスチレン換算の値として、10,000〜1,000,000であることが好ましく、50,000〜850,000であることがより好ましく、100,000〜700,000であることが特に好ましい。なお、共役ジエン系重合体のピークが複数認められる場合は、GPCにより検出される共役ジエン系重合体に由来する、分子量の最も小さいピークのピークトップ分子量を、活性末端を有する共役ジエン系重合体のピークトップ分子量とする。活性末端を有する共役ジエン系重合体のピークトップ分子量が上記範囲にあると、得られるゴム架橋物は低発熱性に優れたものとなる。

0044

本発明の製造方法の第1工程で得られる活性末端を有する共役ジエン系重合体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で表わされる分子量分布は、好ましくは1.0〜1.5、より好ましくは1.0〜1.4、特に好ましくは1.0〜1.3である。この分子量分布の値(Mw/Mn)が上記範囲にあると、得られるゴム架橋物は低発熱性に優れたものとなる。

0045

<第2工程>
次いで、本発明の製造方法における第2工程について説明する。本発明の製造方法における第2工程は、上述した第1工程で得られた活性末端を有する共役ジエン系重合体の活性末端に、下記一般式(1)で表される化合物を反応させることにより、変性共役ジエン系ゴムを得る工程である。



(上記一般式(1)中、R1〜R4、R6〜R9は、それぞれ独立して、1価炭化水素基、水素原子または水酸基であり、R5は、任意の有機基、水素原子または水酸基であり、X1は、保護基により保護された第1級アミノ基を含む保護アミノ基含有有機基であり、mは1〜500の整数、nは0〜499の整数であり、m+nは2〜500である。)

0046

本発明の製造方法においては、上述した第1工程で得られた活性末端を有する共役ジエン系重合体の活性末端に、上記一般式(1)で表される化合物を反応させることにより、共役ジエン系ゴムを改質し、シリカなどの充填剤に対する親和性を改良し、シリカなどの充填剤を配合した際における、シリカなどの充填剤の分散性を高めることができ、これにより、低発熱性およびウエットグリップ性を備えたゴム架橋物を与えることのできるものとすることができる。

0047

上記一般式(1)中、mは1〜500の整数であり、好ましくは1〜250の整数、より好ましくは1〜100の整数である。nは0〜499の整数であり、好ましくは0〜249の整数、より好ましくは0〜99の整数である。また、m+nは2〜500であり、好ましくは2〜250、より好ましくは2〜100である。

0048

上記一般式(1)中、X1は、保護基により保護された第1級アミノ基を含む保護アミノ基含有有機基(以下、単に「保護アミノ基含有有機基」とも言う。)である。保護基により保護された第1級アミノ基を含む保護アミノ基含有有機基としては、第1級アミノ基(すなわち、−NH2)の2つの水素原子を、アミノ基の保護基として作用する基で置換された構造を有する保護アミノ基を含有する有機基であり、保護基としては、酸や塩基を用いる方法や、加水分解反応により脱保護可能であり、かつ、脱保護することにより第1級アミノ基を与える基であればよく、特に限定されないが、たとえば、シリル基などが挙げられる。なお、このような保護アミノ基含有有機基は、保護基が脱保護することで、第1級アミノ基を含有するものとなり、これにより、主としてシリカなどの充填剤との親和性を向上させるために作用すると考えられる。

0049

このような保護アミノ基含有有機基としては、たとえば、下記一般式(3)、または下記一般式(4)で表される基などが好適に挙げられる。なお、上記一般式(1)中、mが2以上の場合、X1は複数存在することとなるが、複数の保護アミノ基含有有機基は、互いに同じであっても異なっていてもよい。



(上記一般式(3)中、R13〜R16は、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基であり、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。eは1〜12の整数であり、好ましくは1〜6の整数、より好ましくは1〜4の整数である。fは1〜12の整数であり、好ましくは1〜6の整数、より好ましくは1〜4の整数である。)



(上記一般式(4)中、R17〜R22は、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基であり、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。gは1〜12の整数であり、好ましくは1〜6の整数、より好ましくは1〜4の整数である。)

0050

なお、上記一般式(3)で表される基中において、−SiR13R14−(CH2)f−SiR15R16−で表される基が、酸や塩基を用いる方法や、加水分解反応により脱保護可能な保護基として作用するものである。同様に、上記一般式(4)で表される基中において、−SiR17R18R19で表される基、および−SiR20R21R22で表される基が、酸や塩基を用いる方法や、加水分解反応により脱保護可能な保護基として作用するものである。

0051

保護アミノ基含有有機基としては、保護基として良好に作用し、しかも、脱保護反応も良好に行えるという点より、保護基としてシリル基を有するものが好ましく、上記式(3)で表される基、および上記式(4)で表される基が好ましく、上記式(4)で表される基がより好ましい。

0052

保護アミノ基含有有機基を構成する保護アミノ基の具体例としては、ビス(トリメチルシリル)アミノ基、ビス(トリエチルシリル)アミノ基、ビス(トリイソプロピルシリル)アミノ基、ビス(トリフェニルシリル)アミノ基、ビス(ジメチルフェニルシリル)アミノ基、ビス(t−ブチルジメチルシリル)アミノ基、ビス(t−ブチルジフェニルシリル)アミノ基、ビス(ジ−t−ブチルメチルシリル)アミノ基、ビス(ジ−t−ブチルイソブチルシリル)アミノ基、2,2,5,5−テトラメチル−1,2,5−アザジシロリジン基などが挙げられる。

0053

上記一般式(1)中、R1〜R4、R6〜R9は、それぞれ独立して、1価炭化水素基、水素原子または水酸基であり、好ましくは1価炭化水素基である。1価炭化水素基としては、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基であることが好ましく、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、さらに好ましくはメチル基である。R5は、任意の有機基、水素原子または水酸基であり、任意の有機基としては、アルコキシ基含有有機基、エポキシ基含有有機基、または1価炭化水素基などである。なお、上記一般式(1)中、nが2以上の場合、R5は複数存在することとなるが、複数のR5は、互いに同じであっても異なっていてもよい。

0054

また、上記一般式(1)で表される化合物としては、共役ジエン系ゴムの改質効果、具体的には、シリカなどの充填剤に対する親和性を改良し、シリカなどの充填剤を配合した際における、シリカなどの充填剤の分散性を高める効果が高く、これにより、得られるゴム架橋物を、低発熱性およびウエットグリップ性により優れたものとすることができるという点より、下記一般式(2)で表される化合物が好ましい。



(上記一般式(2)中、R1〜R4、R7〜R12は、それぞれ独立して、1価炭化水素基、水素原子または水酸基であり、X1は、保護基により保護された第1級アミノ基を含む保護アミノ基含有有機基であり、X2は、アルコキシ基含有有機基またはエポキシ基含有有機基であり、mは1〜499の整数、pは1〜499の整数、qは0〜498の整数であり、m+p+qは2〜500である。)

0055

上記一般式(2)中、mは1〜499の整数であり、好ましくは1〜249の整数、より好ましくは1〜99の整数である。pは1〜499の整数であり、好ましくは1〜249の整数、より好ましくは1〜99の整数であり、qは0〜498の整数であり、好ましくは0〜248の整数、より好ましくは0〜98の整数であり、さらに好ましくはqは0である。また、m+p+qは2〜500であり、好ましくは2〜250、より好ましくは2〜100である。

0056

上記一般式(2)中、X1は、上記一般式(1)と同様であり、好ましい態様についても、上記一般式(1)と同様である。

0057

また、上記一般式(2)中、X2は、アルコキシ基含有有機基またはエポキシ基含有有機基であり、アルコキシ基含有有機基であることが好ましい。なお、上記一般式(2)中、pが2以上の場合、X2は複数存在することとなるが、複数のX2は、互いに同じであっても異なっていてもよい。

0058

アルコキシ基含有有機基としては、アルコキシ基を含有する基であればよく、特に限定されないが、アルコキシ基としては、メトキシ基エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基や、アルコキシシリル基などが挙げられるが、共役ジエン系ゴムの改質効果、具体的には、シリカなどの充填剤に対する親和性を改良し、シリカなどの充填剤を配合した際における、シリカなどの充填剤の分散性を高める効果が高く、これにより、得られるゴム架橋物を、低発熱性およびウエットグリップ性により優れたものとすることができるという点より、アルコキシシリル基を含有するものが好ましい。

0059

アルコキシシリル基含有有機基としては、アルコキシシリル基を含有する基であればよく、特に限定されないが、アルコキシシリル基として、モノアルコキシシリル基、ジアルコキシシリル基トリアルコキシシリル基のいずれを含有するものであってもよく、たとえば、下記一般式(8)で表される基が挙げられる。



上記一般式(8)中、R27は、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基であり、好ましくは炭素数1〜10のアルキル基であり、R28は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリロキシ基、またはハロゲン原子である。jは1〜20の整数であり、好ましくは1〜10の整数であり、kは1〜3の整数である。なお、kが2または3である場合、R27は、複数存在することとなるが、複数のR27は互いに同じであっても異なっていてもよい。同様に、kが1である場合、R28は、複数存在することとなるが、複数のR28は互いに同じであっても異なっていてもよい。

0060

アルコキシシリル基含有有機基に含まれるアルコキシシリル基の具体例としては、トリメトキシシリル基トリエトキシシリル基などのトリアルコキシシリル基;ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジメトキシエチルシリル基、ジエトキシエチルシリル基などのジアルコキシアルキルシリル基;メトキシジメチルシリル基、エトキシジメチルシリル基、メトキシジエチルシリル基、エトキシジエチルシリル基などのモノアルコキシジアルキルシリル基;などが挙げられる。これらのなかでも、共役ジエン系ゴムの改質効果、具体的には、シリカなどの充填剤に対する親和性を改良し、シリカなどの充填剤を配合した際における、シリカなどの充填剤の分散性を高める効果が高く、これにより、得られるゴム架橋物を、低発熱性およびウエットグリップ性により優れたものとすることができるという点より、トリアルコキシシリル基が好ましく、トリメトキシシリル基がより好ましい。

0061

また、エポキシ基含有有機基としては、エポキシ基を含有する有機基であればよく、特に限定されないが、2−グリドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基等のグリシドキシアルキル基;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基、2−(3,4−エポキシノルボルニル)エチル基、2−(3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキシル)−2−メチルエチル基等のエポキシシクロアルキルアルキル基;4−オキシラニルブチル基、8−オキシラニルオクチル基等のオキシラニルアルキル基;等が挙げられる。これらの中でも、グリシドキシアルキル基が好ましく、3−グリシドキシプロピル基が特に好ましい。

0062

また、R1〜R4、R7〜R12は、それぞれ独立して、1価炭化水素基、水素原子または水酸基であり、好ましくは1価炭化水素基である。1価炭化水素基としては、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基であることが好ましく、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、さらに好ましくはメチル基である。

0063

なお、上記一般式(2)で表される化合物中、保護アミノ基含有有機基と、アルコキシ基含有有機基および/またはエポキシ基含有有機基との含有割合は、特に限定されないが、「保護アミノ基含有有機基/(アルコキシ基含有有機基および/またはエポキシ基含有有機基)」のモル比率で、好ましくは1/30〜30/1であり、より好ましくは1/20〜20/1、さらに好ましくは1/10〜10/1である。保護アミノ基含有有機基と、アルコキシ基含有有機基および/またはエポキシ基含有有機基との含有割合を上記範囲とすることにより、得られるゴム架橋物のウエットグリップ性および低発熱性をより適切に高めることができる。

0064

また、上記一般式(1)で表される化合物としては、互いに異なる構造を有する化合物が複数混合されたものを用いてもよい。すなわち、たとえば、m=7、m+n=14である化合物と、m=8、m+n=16である化合物が混合されたものを用いてもよいし、あるいは、m=7、m+n=14であり、X1が異なる2以上の化合物が混合されたものを用いてもよい。さらには、m=7、m+n=14であり、X1が異なる2以上の化合物と、m=8、m+n=16であり、X1が異なる2以上の化合物とが混合されたものを用いてもよい。

0065

また、本発明の製造方法においては、第2工程における、上記一般式(1)で表される化合物の使用量は、上述した第1工程において重合開始剤として用いた有機活性金属化合物中の金属原子1モルに対して、0.15モル以上であり、0.15〜20モルの割合とすることが好ましく、0.15〜15モルの割合とすることがより好ましく、0.15〜10モルの割合とすることがさらに好ましい。上記一般式(1)で表される化合物の使用量が少なすぎると、上記一般式(1)で表される化合物による変性効果が不十分となり、ゴム架橋物とした場合における、ウエットグリップ性および低発熱性の向上効果が不十分となる。一方、多すぎると、上記一般式(1)で表される化合物による副反応不純物が発生し、結果として、ゴム架橋物とした場合における、ウエットグリップ性および低発熱性が悪化する場合がある。

0066

本発明においては、変性共役ジエン系ゴムを製造する際に用いる変性剤として、上記一般式(1)に示すように、−Si−O−で表されるシロキサン構造からなる主鎖構造を有し、かつ、このような主鎖構造に、保護アミノ基含有有機基が導入されてなる化合物を特定量用いるものであり、そのため、−Si−O−で表されるシロキサン構造からなる主鎖構造を有しない場合と比較して、上述した保護基により保護された第1級アミノ基を含む保護アミノ基含有有機基による作用を十分に発揮させることができるものである。そして、これにより、シリカなどの充填剤に対する親和性の向上効果をより十分なものとすることができ、その結果として、得られるゴム架橋物を、ウエットグリップ性および低発熱性に優れたものとすることができるものである。

0067

本発明の製造方法の第2工程において、上述した第1工程で得られた活性末端を有する共役ジエン系重合体の活性末端に、上記一般式(1)で表される化合物を反応させる方法としては、特に限定されないが、上述した第1工程で得られた活性末端を有する共役ジエン系重合体と、上記一般式(1)で表される化合物とを、これらを溶解可能な溶媒中で、混合する方法などが挙げられる。この際に用いる溶媒としては、上述した共役ジエン系重合体の重合に用いる溶媒として例示したものなどを用いることができる。また、この際においては、上述した第1工程で得られた活性末端を有する共役ジエン系重合体を、その重合に用いた重合溶液のままの状態とし、ここに上記一般式(1)で表される化合物を添加する方法が簡便であり好ましい。また、この際においては、上記一般式(1)で表される化合物は、上述した重合に用いる不活性溶媒に溶解して重合系内に添加することが好ましく、その溶液濃度は、1〜50重量%の範囲とすることが好ましい。第2工程における反応温度は、特に限定されないが、通常、0〜120℃であり、反応時間は、特に限定されないが、通常、1分〜1時間である。

0068

活性末端を有する共役ジエン系重合体を含有する溶液に、上記一般式(1)で表される化合物を添加する時期は特に限定されないが、重合反応が完結しておらず、活性末端を有する共役ジエン系重合体を含有する溶液が単量体をも含有している状態、より具体的には、活性末端を有する共役ジエン系重合体を含有する溶液が、100ppm以上、より好ましくは300〜50,000ppmの単量体を含有している状態で、この溶液に上記一般式(1)で表される化合物を添加することが望ましい。上記一般式(1)で表される化合物の添加をこのように行なうことにより、活性末端を有する共役ジエン系重合体と重合系中に含まれる不純物等との副反応を抑制して、反応を良好に制御することが可能となる。

0069

なお、活性末端を有する共役ジエン系重合体に、上記一般式(1)で表される化合物を反応させる前に、本発明の効果を阻害しない範囲で、共役ジエン系重合体の活性末端の一部を、従来から通常使用されているカップリング剤や変性剤などを重合系内に添加して、不活性化してもよい。

0070

活性末端を有する共役ジエン系重合体に、上記一般式(1)で表される化合物を反応させた後に、未反応の活性末端が残存している場合、メタノールエタノールイソプロパノール等のアルコールまたは水等の、重合停止剤を重合溶液に添加して、未反応の活性末端を失活させることが好ましい。

0071

以上のようにして得られる変性共役ジエン系ゴムの溶液には、所望により、フェノール系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤などの老化防止剤を添加してもよい。老化防止剤の添加量は、その種類などに応じて適宜決定すればよい。さらに、所望により、伸展油を配合して、油展ゴムとしてもよい。伸展油としては、たとえば、パラフィン系、芳香族系及びナフテン系の石油系軟化剤植物系軟化剤、ならびに脂肪酸等が挙げられる。石油系軟化剤を用いる場合には、IP346の方法(英国のTHEINSTITUTE PETRLEUMの検査方法)により抽出される多環芳香族含有量が3%未満であることが好ましい。伸展油を使用する場合、その使用量は、変性共役ジエン系ゴム100重量部に対して、通常5〜100重量部である。

0072

そして、このようにして得られた変性反応後の変性共役ジエン系ゴムは、スチームストリッピングにより、溶媒を除去することにより、反応混合物から分離することで、固形状の変性共役ジエン系ゴムを得ることができる。また、この際においては、スチームストリッピングにより、上述したように、変性反応後の変性共役ジエン系ゴム中に導入された、上記一般式(1)で表される化合物由来の保護基により保護された第1級アミノ基を含む保護アミノ基含有有機基中の、保護基が加水分解により脱保護することで、第1級アミノ基が生成するものと考えられる。

0073

本発明の製造方法により得られる変性共役ジエン系ゴムの重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、ポリスチレン換算のゲルパーミエーションクロマトグラフィで測定される値として、通常、1,000〜3,000,000、好ましくは10,000〜2,000,000、より好ましくは100,000〜1,500,000の範囲である。変性共役ジエン系ゴムの重量平均分子量を上記範囲とすることにより、変性共役ジエン系ゴムへのシリカの配合が容易となり、ゴム組成物は加工性に優れたものとなる。

0074

また、本発明の製造方法により得られる変性共役ジエン系ゴムの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で表わされる分子量分布も、特に限定されないが、好ましくは1.0〜5.0、特に好ましくは1.0〜3.0である。変性共役ジエン系ゴムの分子量分布を上記範囲とすることにより、得られるゴム架橋物は低発熱性により優れたものとなる。

0075

また、本発明の製造方法により得られる変性共役ジエン系ゴムのムーニー粘度(ML1+4,100℃)も、特に限定されないが、通常、20〜200、好ましくは30〜150の範囲である。変性共役ジエン系ゴムのムーニー粘度を上記範囲とすることにより、ゴム組成物の加工性が優れたものとなる。なお、変性共役ジエン系ゴムを油展ゴムとする場合は、その油展ゴムのムーニー粘度を上記の範囲とすることが好ましい。

0076

このようにして得られた変性共役ジエン系ゴムは、充填剤および架橋剤などの配合剤を添加した上で、種々の用途に好適に用いることができる。特に、充填剤としてシリカを配合した場合に、ウエットグリップ性および低発熱性に優れたゴム架橋物を得るために好適に用いられるゴム組成物を与える。

0077

<ゴム組成物>
本発明のゴム組成物は、上述した本発明の製造方法により得られる変性共役ジエン系ゴムを含むゴム成分100重量部に対して、シリカ10〜200重量部を含有してなる組成物である。

0078

本発明で用いるシリカとしては、たとえば、乾式法ホワイトカーボン湿式法ホワイトカーボンコロイダルシリカ沈降シリカなどが挙げられる。これらの中でも、含水ケイ酸を主成分とする湿式法ホワイトカーボンが好ましい。また、カーボンブラック表面にシリカを担持させたカーボン−シリカデュアルフェイズフィラーを用いてもよい。これらのシリカは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。用いるシリカの窒素吸着比表面積ASTMD3037−81に準じBET法で測定される)は、好ましくは50〜300m2/g、より好ましくは80〜220m2/g、特に好ましくは100〜170m2/gである。また、シリカのpHは、5〜10であることが好ましい。

0079

本発明のゴム組成物におけるシリカの配合量は、ゴム組成物中のゴム成分100重量部に対して、10〜200重量部であり、好ましくは30〜150重量部、より好ましくは50〜100重量部である。シリカの配合量を上記範囲とすることにより、ゴム組成物の加工性が優れたものとなり、得られるゴム架橋物のウエットグリップ性および低発熱性が優れたものとなる。

0080

本発明のゴム組成物には、低発熱性をさらに改良するという観点より、さらにシランカップリング剤を配合してもよい。シランカップリング剤としては、たとえば、ビニルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−オクタチオ−1−プロピルトリエトキシシラン、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ジスルフィド、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロル)テトラスルフィド、γ−トリメトキシシリルプロピルジメチルチオカルバミルテトラスルフィド、およびγ−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアルテトラスフィドなどを挙げることができる。これらのシランカップリング剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。シランカップリング剤の配合量は、シリカ100重量部に対して、好ましくは0.1〜30重量部、より好ましくは1〜15重量部である。

0081

また、本発明のゴム組成物には、さらに、ファーネスブラックアセチレンブラックサーマルブラックチャンネルブラック、およびグラファイトなどのカーボンブラックを配合してもよい。これらのなかでも、ファーネスブラックが好ましい。これらのカーボンブラックは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。カーボンブラックの配合量は、ゴム組成物中のゴム成分100重量部に対して、通常、120重量部以下である。

0082

なお、本発明の変性共役ジエン系ゴムを含むゴム成分に、シリカを添加する方法としては特に限定されず、固形のゴム成分に対して添加して混練する方法(乾式混練法)や変性共役ジエン系ゴムを含む溶液に対して添加して凝固・乾燥させる方法(湿式混練法)などを適用することができる。

0083

また、本発明のゴム組成物は、架橋剤をさらに含有していることが好ましい。架橋剤としては、たとえば、硫黄ハロゲン化硫黄などの含硫黄化合物有機過酸化物キノンジオキシム類、有機多価アミン化合物メチロール基を有するアルキルフェノール樹脂などが挙げられる。これらの中でも、硫黄が好ましく使用される。架橋剤の配合量は、ゴム組成物中のゴム成分100重量部に対して、好ましくは0.1〜15重量部、より好ましくは0.5〜5重量部、特に好ましくは1〜4重量部である。

0084

さらに、本発明のゴム組成物には、上記成分以外に、常法に従って、架橋促進剤架橋活性化剤、老化防止剤、充填剤(上記シリカおよびカーボンブラックを除く)、活性剤プロセス油可塑剤滑剤粘着付与剤、などの配合剤をそれぞれ必要量配合できる。

0085

架橋剤として、硫黄または含硫黄化合物を用いる場合には、架橋促進剤および架橋活性化剤を併用することが好ましい。架橋促進剤としては、たとえば、スルフェンアミド系架橋促進剤グアニジン系架橋促進剤;チオウレア系架橋促進剤;チアゾール系架橋促進剤チウラム系架橋促進剤ジチオカルバミン酸系架橋促進剤;キサントゲン酸系架橋促進剤;などが挙げられる。これらのなかでも、スルフェンアミド系架橋促進剤を含むものが好ましい。これらの架橋促進剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。架橋促進剤の配合量は、ゴム組成物中のゴム成分100重量部に対して、好ましくは0.1〜15重量部、より好ましくは0.5〜5重量部、特に好ましくは1〜4重量部である。

0086

架橋活性化剤としては、たとえば、ステアリン酸などの高級脂肪酸酸化亜鉛;などを挙げることができる。これらの架橋活性化剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。架橋活性化剤の配合量は、ゴム組成物中のゴム成分100重量部に対して、好ましくは0.05〜20重量部、特に好ましくは0.5〜15重量部である。

0087

また、本発明のゴム組成物には、上述した本発明の製造方法によって得られる変性共役ジエン系ゴム以外のその他のゴムを配合してもよい。その他のゴムとしては、たとえば、天然ゴムポリイソプレンゴム乳化重合スチレン−ブタジエン共重合ゴム、溶液重合スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリブタジエンゴム(高シス−BR、低シスBRであってもよい。また、1,2−ポリブタジエン重合体からなる結晶繊維を含むポリブタジエンゴムであってもよい。)、スチレン−イソプレン共重合ゴム、ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、およびアクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合ゴムなどのうち、上述した変性共役ジエン系ゴム以外のものをいう。これらのなかでも、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、および溶液重合スチレン−ブタジエン共重合ゴムが好ましい。これらのゴムは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。

0088

本発明のゴム組成物において、本発明の製造方法により得られる変性共役ジエン系ゴムは、ゴム組成物中のゴム成分の10〜100重量%を占めることが好ましく、50〜100重量%を占めることが特に好ましい。このような割合で、本発明の製造方法により得られる変性共役ジエン系ゴムをゴム成分中に含めることにより、低発熱性およびウエットグリップ性に優れたゴム架橋物を得ることができる。

0089

本発明のゴム組成物を得るためには、常法に従って各成分を混練すればよく、たとえば、架橋剤や架橋促進剤などの熱に不安定な成分を除く成分と変性共役ジエン系ゴムとを混練後、その混練物に架橋剤や架橋促進剤などの熱に不安定な成分を混合して目的の組成物を得ることができる。熱に不安定な成分を除く成分と変性共役ジエン系ゴムとの混練温度は、好ましくは80〜200℃、より好ましくは120〜180℃であり、その混練時間は、好ましくは30秒〜30分である。また、その混練物と熱に不安定な成分との混合は、通常100℃以下、好ましくは80℃以下まで冷却した後に行われる。

0090

<ゴム架橋物>
本発明のゴム架橋物は、上述した本発明のゴム組成物を架橋してなるものである。
本発明のゴム架橋物は、本発明のゴム組成物を用い、たとえば、所望の形状に対応した成形機、たとえば、押出機射出成形機圧縮機、ロールなどにより成形を行い、加熱することにより架橋反応を行い、架橋物として形状を固定化することにより製造することができる。この場合においては、予め成形した後に架橋しても、成形と同時に架橋を行ってもよい。成形温度は、通常、10〜200℃、好ましくは25〜120℃である。架橋温度は、通常、100〜200℃、好ましくは130〜190℃であり、架橋時間は、通常、1分〜24時間、好ましくは2分〜12時間、特に好ましくは3分〜6時間である。

0091

また、ゴム架橋物の形状、大きさなどによっては、表面が架橋していても内部まで十分に架橋していない場合があるので、さらに加熱して二次架橋を行ってもよい。

0092

加熱方法としては、プレス加熱スチーム加熱オーブン加熱熱風加熱などのゴムの架橋に用いられる一般的な方法を適宜選択すればよい。

0093

このようにして得られる本発明のゴム架橋物は、上述した本発明の製造方法により得られる変性共役ジエン系ゴムを用いて得られるものであるため、ウエットグリップ性および低発熱性に優れたものである。特に、本発明の製造方法により得られる変性共役ジエン系ゴムは、変性剤として、上記一般式(1)で表される化合物を特定量用い、これを反応させることにより得られたものであるため、上述したように、シリカなどの充填剤に対する親和性が高く、しかも、シリカなどの充填剤を良好に分散させることができるものである。したがって、このような本発明の製造方法により得られる変性共役ジエン系ゴムを用いて得られる、本発明のゴム架橋物は、ウエットグリップ性および低発熱性に優れたものとなる。

0094

そして、本発明のゴム架橋物は、このような特性を活かし、たとえば、タイヤにおいて、キャップトレッドベーストレッドカーカスサイドウォールビード部などのタイヤ各部位の材料;ホースベルトマット防振ゴム、その他の各種工業用品の材料;樹脂耐衝撃性改良剤樹脂フィルム緩衝剤靴底;ゴムゴルフボール玩具;などの各種用途に用いることができる。とりわけ、本発明のゴム架橋物は、ウエットグリップ性および低発熱性に優れることから、タイヤの材料、特に低燃費タイヤの材料として好適に用いることができ、トレッド用途に最適である。

0095

以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。なお、以下において、「部」は、特に断りのない限り重量基準である。また、試験および評価は下記に従った。

0096

〔変性共役ジエン系ゴムの分子量〕
ゴムの分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィによりポリスチレン換算分子量として求めた。具体的な測定条件は、以下のとおりとした。
測定器高速液体クロマトグラフ(東ソー社製、商品名「HLC−8320」)
カラム:東ソー社製、商品名「GMH−HR−H」を二本直列に連結した。
検出器示差屈折計(東ソー社製、商品名「RI−8320」)
溶離液:テトラヒドロフラン
カラム温度:40℃

0097

〔変性共役ジエン系ゴムのミクロ構造
1H−NMRにより測定した。
測定器:(JEOL社製、商品名「JNM−ECA−400WB」
測定溶媒:重クロロホルム

0098

〔低発熱性〕
長さ50mm、幅12.7mm、厚さ2mmとした試験片について、粘弾性測定装置レオメトリックス社製、製品名「ARES」)を用い、動的歪み2.5%、10Hzの条件で60℃におけるtanδを測定した。このtanδの値については、比較例1の測定値を100とする指数で示した。この指数が大きいものほど、低発熱性に優れる。

0099

〔ウエットグリップ性〕
長さ50mm、幅12.7mm、厚さ2mmとした試験片について、粘弾性測定装置(レオメトリックス社製、製品名「ARES」)を用い、動的歪み0.5%、10Hzの条件で0℃におけるtanδを測定した。このtanδの値については、比較例1の測定値を100とする指数で示した。この指数が大きいものほど、ウエットグリップ性に優れる。

0100

〔実施例1〕
〔変性剤1の製造〕
反応器に下記式(9)で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン38.0gを仕込み窒素流通下攪拌しながら40℃まで加温した。



次いで、白金−1,3−ジビニル−1,3−ジメチルジシロキサン錯体トルエン溶液(Pt濃度0.17wt%)を0.9g添加し、N−アリル−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミン79.7gを反応温度40〜80℃に保つように滴下した。滴下終了後に80℃で攪拌を1.5時間継続した後、反応液を0.5g採取し、アルカリ分解ガス発生法(残存したSi−H基をKOHのエタノール/水溶液によって分解し、発生した水素ガス体積から反応率を計算する)により反応率が約70%であることを確認した。次に、5−ヘキセニルトリメトキシシラン45.0gを反応温度80〜90℃に保つように滴下した。滴下終了後、白金−1,3−ジビニル−1,3−ジメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液(Pt濃度0.17wt%)を0.9g添加し、90〜100℃で攪拌を12時間継続した。反応液を0.5g採取し、アルカリ分解ガス発生法により反応が完結したことを確認した。反応液を減圧下で150℃に加熱して3.5時間低沸分を溜去したのち、下記式(10)で表される変性剤1を138.6g得た。下記式(10)で表される構造は1H−NMRによっても確認された。得られた変性剤1について、25℃においてウベローデ型粘度管を使用してJIS−Z−8803に沿って粘度を測定したところ、1040mm2/sであった。

0101

〔変性共役ジエン系ゴム1の製造〕
窒素雰囲気下、オートクレーブに、シクロヘキサン800部、1,3−ブタジエン94.8部、スチレン25.2部、およびテトラメチルエチレンジアミン0.187部を仕込んだ後、n−ブチルリチウム0.042部を添加し、60℃で重合を開始した。60分間重合反応を継続し、重合転化率が95%から100%の範囲になったことを確認してから、上記にて得られた変性剤1(上記式(10)で表される化合物)0.589部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、0.3倍モル)を添加し、30分間反応させた後、重合停止剤としてメタノール0.064部を添加して、共役ジエン系重合体を含有する溶液を得た。そして、得られた重合体成分100部に対して、老化防止剤として2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾールチバスペシャルティケミカルズ社製、商品名「イルガノックス1520」)0.15部を溶液に添加した後、スチームストリッピングにより、溶媒を除去し、60℃で24時間真空乾燥して、固形状の変性共役ジエン系ゴム1を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム1の重量平均分子量(Mw)は410,000であった。また、この変性共役ジエンゴム1のスチレン単位の含有量は21.2重量%、ブタジエン単位中のビニル結合含有量は62.8モル%であった。

0102

〔ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
容量250mlのブラベンダータイプミキサー中で、上記にて得られた変性共役ジエン系ゴム1 100部を30秒素練りし、次いでシリカ(ローディア社製、商品名「Zeosil1165MP」)53部、プロセスオイル(新日本石油社製、商品名「アロマクスT−DAE」)30部、およびシランカップリング剤:ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド(デグッサ社製、商品名「Si69」)6.4部を添加して、110℃を開始温度として1.5分間混練後、シリカ(ローディア社製、商品名「Zeosil1165MP」)27部、酸化亜鉛3部、ステアリン酸2部および老化防止剤:N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン大内新興化学工業社製、商品名「ノクラック6C」)2部を添加し、更に2.5分間混練し、ミキサーから混練物を排出させた。混練終了時の混練物の温度は150℃であった。そして、得られた混練物を、室温まで冷却した後、再度ブラベンダータイプミキサー中で、110℃を開始温度として2分間混練した後、ミキサーから混練物を排出させた。次いで、50℃のオープンロールで、得られた混練物に、硫黄1.5部、架橋促進剤:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(商品名「ノクセラーCZ−G」、大内新興化学工業社製)1.8部、および架橋促進剤:1,3−ジフェニルグアニジン(商品名「ノクセラーD」、大内新興化学工業社製)1.5部を加えてこれらを混練した後、シート状のゴム組成物を取り出した。
次いで、得られたゴム組成物を、160℃で20分間プレス架橋して、ゴム架橋物の試験片を作製し、この試験片について、低発熱性およびウエットグリップ性の評価を行なった。結果を表1に示す。

0103

〔実施例2〕
〔変性共役ジエン系ゴム2、ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
変性剤1の使用量を0.589部から1.473部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、0.75倍モル)に変更した以外は、実施例1と同様に操作して、固形状の変性共役ジエン系ゴム2を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム2の重量平均分子量(Mw)は432,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム2を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。

0104

〔実施例3〕
〔変性共役ジエン系ゴム3、ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
変性剤1の使用量を0.589部から1.963部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、1.00倍モル)に変更した以外は、実施例1と同様に操作して、固形状の変性共役ジエン系ゴム3を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム3の重量平均分子量(Mw)は444,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム3を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。

0105

〔実施例4〕
〔変性剤2の製造〕
N−アリル−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミンと5−ヘキセニルトリメトキシシランの使用量を、モル比で6:1となるように変更した以外は、実施例1と同様にして、下記式(11)で表される変性剤2を得た。なお、下記式(11)で表される構造は1H−NMRによっても確認された。そして、得られた変性剤2について、25℃においてウベローデ型粘度管を使用してJIS−Z−8803に沿って粘度を測定したところ、1940mm2/sであった。

0106

〔変性共役ジエン系ゴム4、ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
変性剤1に代えて、上記にて得られた変性剤2(上記式(11)で表される化合物)2.556部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、1.00倍モル)を使用した以外は、実施例1と同様に操作して、固形状の変性共役ジエン系ゴム4を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム4の重量平均分子量(Mw)は395,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム4を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。

0107

〔実施例5〕
〔変性剤3の製造〕
上記式(9)で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサンに代えて、下記式(12)で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン44.0gを使用するとともに、N−アリル−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミンの使用量を75.4g、5−ヘキセニルトリメトキシシランの使用量を25.5gとし、これらの割合をモル比で3:1となるように変更した以外は、実施例1と同様にして、下記式(13)で表される変性剤3を得た。なお、下記式(13)で表される構造は1H−NMRによっても確認された。そして、得られた変性剤3について、25℃においてウベローデ型粘度管を使用してJIS−Z−8803に沿って粘度を測定したところ、230mm2/sであった。

0108

〔変性共役ジエン系ゴム5、ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
変性剤1に代えて、上記にて得られた変性剤3(上記式(13)で表される化合物)1.809部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、1.00倍モル)を使用した以外は、実施例1と同様に操作して、固形状の変性共役ジエン系ゴム5を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム5の重量平均分子量(Mw)は420,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム5を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。

0109

〔実施例6〕
〔変性剤4の製造〕
N−アリル−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミンと5−ヘキセニルトリメトキシシランの使用量を、モル比で1:4となるように変更した以外は、実施例1と同様にして、下記式(14)で表される変性剤4を得た。なお、下記式(14)で表される構造は1H−NMRによっても確認された。そして、得られた変性剤4について、25℃においてウベローデ型粘度管を使用してJIS−Z−8803に沿って粘度を測定したところ、250mm2/sであった。

0110

〔変性共役ジエン系ゴム6、ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
変性剤1に代えて、上記にて得られた変性剤4(上記式(14)で表される化合物)2.574部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、1.00倍モル)を使用した以外は、実施例1と同様に操作して、固形状の変性共役ジエン系ゴム6を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム6の重量平均分子量(Mw)は611,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム6を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。

0111

〔実施例7〕
〔変性剤5の製造〕
5−ヘキセニルトリメトキシシランの代わりに、アリルグリシジルエーテル45.3gを用いるとともに、N−アリル−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミンの使用量を、N−アリル−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミンとアリルグリシジルエーテルとのモル比が1:1となるように変更した以外は実施例1と同様して、下記式(15)で表される変性剤5を得た。なお、下記式(15)で表される構造は1H−NMRによっても確認された。そして、得られた変性剤5について、25℃においてウベローデ型粘度管を使用してJIS−Z−8803に沿って粘度を測定したところ、890mm2/sであった。

0112

〔変性共役ジエン系ゴム7、ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
変性剤1に代えて、上記にて得られた変性剤5(上記式(15)で表される化合物)1.665部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、1.00倍モル)を使用した以外は、実施例1と同様に操作して、固形状の変性共役ジエン系ゴム7を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム7の重量平均分子量(Mw)は552,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム7を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。

0113

〔実施例8〕
〔変性共役ジエン系ゴム8、ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
変性剤5の使用量を1.665部から2.498部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、1.50倍モル)に変更した以外は、実施例7と同様に操作して、固形状の変性共役ジエン系ゴム8を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム8の重量平均分子量(Mw)は536,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム8を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。

0114

〔実施例9〕
〔変性剤6の製造〕
5−ヘキセニルトリメトキシシランを使用せず、N−アリル−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミンの使用量を117.1gとした以外は、実施例1と同様に合成して、下記式(16)で表される変性剤6を得た。なお、下記式(16)で表される構造は1H−NMRによっても確認された。そして、得られた変性剤6について、25℃においてウベローデ型粘度管を使用してJIS−Z−8803に沿って粘度を測定したところ、4410mm2/sであった。

0115

〔変性共役ジエン系ゴム9、ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
変性剤1に代えて、上記にて得られた変性剤6(上記式(16)で表される化合物)2.547部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、1.00倍モル)を使用した以外は、実施例1と同様に操作して、固形状の変性共役ジエン系ゴム9を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム9の重量平均分子量(Mw)は292,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム9を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。

0116

〔実施例10〕
〔変性共役ジエン系ゴム10の製造〕
窒素雰囲気下、オートクレーブに、シクロヘキサン800部、1,3−ブタジエン94.8部、スチレン25.2部、およびテトラメチルエチレンジアミン0.187部、ピペリジン0.059部を仕込んだ後、n−ブチルリチウム0.042部を添加し、60℃で重合を開始した。60分間重合反応を継続し、重合転化率が95%から100%の範囲になったことを確認してから、実施例1において得られた変性剤1(上記式(10)で表される化合物)1.963部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、1.00倍モル)を添加し、30分間反応させた後、重合停止剤としてメタノール0.064部を添加して、共役ジエン系重合体を含有する溶液を得た。そして、得られた重合体成分100部に対して、老化防止剤として2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール(チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名「イルガノックス1520」)0.15部を溶液に添加した後、スチームストリッピングにより、溶媒を除去し、60℃で24時間真空乾燥して、固形状の変性共役ジエン系ゴム10を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム10の重量平均分子量(Mw)は390,000であった。

0117

〔ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、上記にて得られた変性共役ジエン系ゴム10を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。

0118

〔実施例11〕
〔変性共役ジエン系ゴム11、ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
ピペリジンに代えて、アゼパン0.071部を使用した以外は、実施例10と同様に操作して、固形状の変性共役ジエン系ゴム11を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム11の重量平均分子量(Mw)は359,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム11を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。

0119

〔実施例12〕
〔変性共役ジエン系ゴム12、ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
ピペリジンに代えて、ジヘキシルアミン0.153部を使用した以外は、実施例10と同様に操作して、固形状の変性共役ジエン系ゴム12を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム12の重量平均分子量(Mw)は421,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム12を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。

0120

〔実施例13〕
〔変性共役ジエン系ゴム13、ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
ピペリジンに代えて、ジヘキシルアミン0.153部を使用するとともに、変性剤1に代えて、実施例7で得られた変性剤5(上記式(15)で表される化合物)2.498部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、1.50倍モル)を使用した以外は、実施例10と同様に操作して、固形状の変性共役ジエン系ゴム13を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム13の重量平均分子量(Mw)は509,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム13を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。

0121

〔比較例1〕
〔変性共役ジエン系ゴム14の製造〕
変性剤1に代えて、下記式(17)で示される変性剤7 0.207部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、0.20倍モル)を使用した以外は、実施例1と同様に操作して、固形状の変性共役ジエン系ゴム14を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム14の重量平均分子量(Mw)は455,000であった。

0122

〔ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、上記にて得られた変性共役ジエン系ゴム14を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表3に示す。

0123

〔比較例2〕
〔変性共役ジエン系ゴム15の製造、ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
変性剤1の使用量を0.589部から0.137部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、0.07倍モル)に変更した以外は、実施例1と同様に操作して、固形状の変性共役ジエン系ゴム15を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム15の重量平均分子量(Mw)は355,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム15を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表3に示す。

0124

〔比較例3〕
〔変性共役ジエン系ゴム16の製造、ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
変性剤1の使用量を0.589部から0.275部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、0.14倍モル)に変更した以外は、実施例1と同様に操作して、固形状の変性共役ジエン系ゴム16を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム16の重量平均分子量(Mw)は383,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム16を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表3に示す。

0125

〔比較例4〕
〔変性共役ジエン系ゴム17、ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
変性剤1に代えて、下記式(18)で示される変性剤8 5.310部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、1.00倍モル)を使用した以外は、実施例1と同様に操作して、固形状の変性共役ジエン系ゴム17を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム17の重量平均分子量(Mw)は383,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム17を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表3に示す。

0126

〔比較例5〕
〔変性剤9の製造〕
上記式(9)で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサンに代えて、下記式(19)で表されるメチルハイドロジェンシロキサン75.2gを使用するとともに、5−ヘキセニルトリメトキシシランを使用せずN−アリル−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミンの使用量を74.9gとした以外は、実施例1と同様にして、下記式(20)で表される変性剤9を得た。なお、下記式(20)で表される構造は1H−NMRによっても確認された。そして、得られた変性剤9について、25℃においてウベローデ型粘度管を使用してJIS−Z−8803に沿って粘度を測定したところ、6mm2/sであった。

0127

〔変性共役ジエン系ゴム18、ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
変性剤1に代えて、上記にて得られた変性剤9(上記式(20)で表される化合物)0.284部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、1.00倍モル)を使用した以外は、実施例1と同様に操作して、固形状の変性共役ジエン系ゴム18を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム18の重量平均分子量(Mw)は229,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム18を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表3に示す。

0128

〔比較例6〕
〔変性共役ジエン系ゴム19、ゴム組成物およびゴム架橋物の製造〕
変性剤1に代えて、下記式(21)で表される変性剤10 0.315部(n−ブチルリチウムの使用量に対して、1.00倍モル)を使用した以外は、実施例1と同様に操作して、固形状の変性共役ジエン系ゴム19を得た。得られた変性共役ジエン系ゴム19の重量平均分子量(Mw)は383,000であった。
そして、変性共役ジエン系ゴム1に代えて、得られた変性共役ジエン系ゴム19を使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物およびゴム架橋物を得て、同様に評価を行った。結果を表3に示す。

0129

0130

0131

実施例

0132

表1、表2、表3より、変性共役ジエン系ゴムを合成する際に、変性剤として、上記一般式(1)で表される化合物を特定量用いた場合には、得られるゴム架橋物は、いずれも、ウエットグリップ性および低発熱性に優れたものであった(実施例1〜13)。
一方、変性共役ジエン系ゴムを合成する際に、変性剤として、保護アミノ基含有有機基を有しないものを用いた場合には、得られるゴム架橋物はウエットグリップ性および低発熱性に劣るものであった(比較例1,4)。
また、変性共役ジエン系ゴムを合成する際に、変性剤として、上記一般式(1)で表される化合物を用いた場合でも、その使用量が少なすぎると、得られるゴム架橋物はウエットグリップ性および低発熱性の向上効果が得られなかった(比較例2,3)。
さらに、変性共役ジエン系ゴムを合成する際に、変性剤として、保護アミノ基含有有機基を有するものの、上記一般式(1)で表される化合物に該当しないものを用いた場合にも、得られるゴム架橋物はウエットグリップ性および低発熱性に劣るものであった(比較例5,6)。

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