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技術 情報処理装置

出願人 ソニー株式会社
発明者 山下功誠椛澤秀年村越象松本智宏瀬上雅博
出願日 2017年9月25日 (2年5ヶ月経過) 出願番号 2018-550054
公開日 2019年9月26日 (5ヶ月経過) 公開番号 WO2018-088041
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 回転コマ 所センサ 速度関連情報 エネルギーハー ゲイン調整前 運動加速度成分 検出対象部位 接線加速度
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題・解決手段

本技術の一形態に係る運動計測装置は、制御部を具備する。上記制御部は、空間内で運動する検出対象の動的加速度成分と静的加速度成分とを含む3軸方向の加速度から、上記検出対象の上記動的加速度成分を抽出し、上記動的加速度成分から上記検出対象の姿勢運動学的物理量の変化を制御信号として生成する。

概要

背景

近年、スポーツ科学、人間科学等の分野において、人や物体運動解析する装置の開発が進められている。この種の装置としては、検出対象に取り付けられた加速度センサジャイロセンサ等の出力から運動を計測する慣性センサ式、検出対象に取り付けられた複数のマーカをカメラ撮影し、そのカメラ画像を処理して運動を計測する光学式等が知られている。

慣性センサを用いた処理において、慣性センサの出力から移動距離や方向を算出するには、加速度センサの場合で2回、角速度センサの場合で1回の積分を行う必要がある(例えば特許文献1参照)。具体的には、ジャイロセンサから得られる3軸方向の角速度を積分して姿勢角度を得、この姿勢角度から重力成分推定し求める。そして加速度センサから得られる3軸方向の加速度から、先に算出しておいた姿勢角度から求めた重力成分を差し引いてグローバル座標系に対する加速度を算出し、この加速度を二重積分してグローバル座標系位置を得る。

概要

本技術の一形態に係る運動計測装置は、制御部を具備する。上記制御部は、空間内で運動する検出対象の動的加速度成分と静的加速度成分とを含む3軸方向の加速度から、上記検出対象の上記動的加速度成分を抽出し、上記動的加速度成分から上記検出対象の姿勢運動学的物理量の変化を制御信号として生成する。

目的

以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、検出対象の運動学的物理量の変化をより精度よく得ることができる情報処理装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
- 件
牽制数
- 件

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請求項1

空間内で運動する検出対象の動的加速度成分と静的加速度成分とを含む3軸方向の加速度から、前記検出対象の前記動的加速度成分を抽出し、前記動的加速度成分から前記検出対象の運動学的物理量の変化を制御信号として生成する制御部を具備する情報処理装置

請求項2

請求項1に記載の情報処理装置であって、前記制御部は、前記動的加速度成分から前記検出対象の前記空間内における位置の時間変化を算出し、前記位置の時間変化を基に前記制御信号を生成する情報処理装置。

請求項3

請求項1に記載の情報処理装置であって、前記制御部は、前記加速度に応じた交流波形を有する第1の検出信号と、前記加速度に応じた交流成分が直流成分に重畳した出力波形を有する第2の検出信号とに基づいて、前記3軸方向各々について動的加速度成分および静的加速度成分を抽出する加速度演算部を有する。情報処理装置。

請求項4

請求項3に記載の情報処理装置であって、前記加速度演算部は、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号との差分信号に基づいて、前記加速度から前記静的加速度成分を抽出する演算回路を有する情報処理装置。

請求項5

請求項4に記載の情報処理装置であって、前記加速度演算部は、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号とが同一レベルとなるように各信号のゲインを調整するゲイン調整回路をさらに有する情報処理装置。

請求項6

請求項4に記載の情報処理装置であって、前記加速度演算部は、前記差分信号に基づいて補正係数を算出し、前記補正係数を用いて前記第1の検出信号および前記第2の検出信号のいずれか一方を補正する補正回路をさらに有する情報処理装置。

請求項7

請求項3に記載の情報処理装置であって、前記制御部は、前記3軸まわりの角速度に関連する情報を含む第3の検出信号に基づいて、前記3軸まわりの角速度をそれぞれ算出する角速度演算部をさらに有する情報処理装置。

請求項8

請求項1に記載の情報処理装置であって、前記加速度を取得する検出部を更に具備する情報処理装置。

請求項9

請求項8に記載の情報処理装置であって、前記検出部は、加速度を受けて運動可能な可動部を有する素子本体と、前記可動部に作用する3軸方向の加速度に関連する情報を含む第1の検出信号を出力する圧電型の第1の加速度検出部と、前記可動部に作用する前記3軸方向の加速度に関連する情報を含む第2の検出信号を出力する非圧電型の第2の加速度検出部と、を有するセンサ素子を含む情報処理装置。

請求項10

請求項9に記載の情報処理装置であって、前記第2の加速度検出部は、前記可動部に設けられたピエゾ抵抗式加速度検出素子を含む情報処理装置。

請求項11

請求項9に記載の情報処理装置であって、前記第2の加速度検出部は、前記可動部に設けられた静電容量式の加速度検出素子を含む情報処理装置。

技術分野

0001

本技術は、例えばユーザの身体動作軌跡計測する情報処理装置に関する。

背景技術

0002

近年、スポーツ科学、人間科学等の分野において、人や物体運動解析する装置の開発が進められている。この種の装置としては、検出対象に取り付けられた加速度センサジャイロセンサ等の出力から運動を計測する慣性センサ式、検出対象に取り付けられた複数のマーカをカメラ撮影し、そのカメラ画像を処理して運動を計測する光学式等が知られている。

0003

慣性センサを用いた処理において、慣性センサの出力から移動距離や方向を算出するには、加速度センサの場合で2回、角速度センサの場合で1回の積分を行う必要がある(例えば特許文献1参照)。具体的には、ジャイロセンサから得られる3軸方向の角速度を積分して姿勢角度を得、この姿勢角度から重力成分推定し求める。そして加速度センサから得られる3軸方向の加速度から、先に算出しておいた姿勢角度から求めた重力成分を差し引いてグローバル座標系に対する加速度を算出し、この加速度を二重積分してグローバル座標系位置を得る。

先行技術

0004

特開2004−264060号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、検出対象が運動中の場合、ジャイロセンサによって求められる姿勢角度に誤差が生じ、この誤差は時間経過とともに蓄積される。このため、加速度センサから求められる加速度からのジャイロセンサによって求められる重力加速度成分キャンセルが不十分となる。したがって、このような重力加速度成分のキャンセルが十分に行われていない加速度を積分して算出する位置情報は正確ではなく、得られる位置情報にセンサ出力値の誤差が蓄積して位置情報が発散してしまい、検出対象の運動の軌跡等を正確に得ることができなかった。

0006

以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、検出対象の運動学的物理量の変化をより精度よく得ることができる情報処理装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本技術の一形態に係る情報処理装置は制御部を具備する。
上記制御部は、空間内で運動する検出対象の動的加速度成分と静的加速度成分とを含む加速度から、上記検出対象の上記動的加速度成分を抽出し、上記動的加速度成分から上記検出対象の運動学的物理量の変化を制御信号として生成する。

0008

上記情報処理装置において、制御部は、動的加速度成分を抽出し、静的加速度成分がほぼ除かれた加速度を基に検出対象の運動学的物理量の変化を制御信号として生成するように構成されているため、検出対象の加速度、速度、位置、距離等といった運動学的物理量をより正確に把握することができる。すなわち、静的加速度成分(重力加速度成分)がほぼ除かれた加速度を基に制御信号を生成するため、静的加速度成分が残ることによる誤差の蓄積を減少させることができ、算出される検出対象の運動学的物理量がより正確に得られる。

0009

上記制御部は、上記動的加速度成分から上記検出対象の前記空間内における位置の時間変化を算出し、上記位置の時間変化を基に上記制御信号を生成してもよい。
これにより、検出対象の位置の時間変化、すなわち検出対象の運動の軌跡を把握することができる。

0010

上記制御部は、例えば、上記加速度に応じた交流波形を有する第1の検出信号と、上記加速度に応じた交流成分が直流成分に重畳した出力波形を有する第2の検出信号とに基づいて、上記3軸方向各々について動的加速度成分および静的加速度成分を抽出する加速度演算部を有する。

0011

上記加速度演算部は、上記第1の検出信号と上記第2の検出信号との差分信号に基づいて、上記加速度から上記静的加速度成分を抽出する演算回路を有してもよい。
これにより、加速度情報から静的加速度成分を抽出することができる。

0012

上記加速度演算部は、上記第1の検出信号と上記第2の検出信号とが同一レベルとなるように各信号のゲインを調整するゲイン調整回路をさらに有してもよい。

0013

上記加速度演算部は、上記差分信号に基づいて補正係数を算出し、上記補正係数を用いて上記第1の検出信号および上記第2の検出信号のいずれか一方を補正する補正回路をさらに有してもよい。

0014

上記制御部は、上記3軸まわりの角速度に関連する情報を含む第3の検出信号に基づいて、上記3軸まわりの角速度をそれぞれ算出する角速度演算部をさらに有してもよい。

0015

上記情報処理装置は、上記加速度を取得する検出部を更に具備してもよい。

0016

上記検出部は、センサ素子を含んでもよい。上記センサ素子は、加速度を受けて運動可能な可動部を有する素子本体と、上記可動部に作用する3軸方向の加速度に関連する情報を含む第1の検出信号を出力する圧電型の第1の加速度検出部と、前記可動部に作用する前記3軸方向の加速度に関連する情報を含む第2の検出信号を出力する非圧電型の第2の加速度検出部とを有する。

0017

このようなセンサ素子は、圧電型の第1の加速度検出部と非圧電型の第2の加速度検出部とはいずれも運動加速度等の動的加速度成分(AC成分)を検出するが、非圧電型の第2の加速度検出部は、AC成分だけでなく、重力加速度のような静的加速度成分(DC成分)をも検出可能である。そこで本技術では、これら第1および第2の加速度検出部の検出方式の違いを利用することで、これらの出力(第1の検出信号、第2の検出信号)から動的加速度成分と静的加速度成分とを分離して抽出するように構成される。このようなセンサ素子を用いることにより、検出対象に作用する動的加速度を精度よく測定することができ、検出対象の位置を正確に把握することができる。

0018

上記第2の加速度検出部は、上記可動部に設けられたピエゾ抵抗式加速度検出素子を含んでもよい。

0019

あるいは、上記第2の加速度検出部は、上記可動部に設けられた静電容量式の加速度検出素子を含んでもよい。

発明の効果

0020

以上のように、本技術によれば、検出対象の加速度、速度、位置、距離といった運動学的物理量の変化をより正確に取得することができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。

図面の簡単な説明

0021

本技術の一実施形態に係る運動計測装置概略構成を示すブロック図である。
上記運動計測装置の適用例を説明する模式図である。
上記運動計測装置のシステム構成図である。
上記運動計測装置の主要部分の基本構成を示すブロック図である。
上記運動計測装置に備えられる慣性センサにおける加速度演算部の一構成例を示す回路図である。
上記慣性センサにおける加速度センサ素子の表面側の概略斜視図である。
上記加速度センサ素子の裏面側の概略斜視図である。
上記加速度センサ素子の平面図である。
上記センサ素子の要部の運動の様子を説明する概略側断面図であり、加速度無印加時を示している。
上記センサ素子の要部の運動の様子を説明する概略側断面図であり、x軸方向に沿った加速度発生時を示している。
上記センサ素子の要部の運動の様子を説明する概略側断面図であり、z軸方向に沿った加速度発生時を示している。
上記慣性センサにおける加速度演算部の一構成例を示す回路図である。
上記加速度演算部における一軸方向についての処理ブロックを示す図である。
検出方式の異なる複数の加速度センサの出力特性を説明する図である。
上記加速度演算部の一作用を説明する図である。
上記加速度演算部の一作用を説明する図である。
上記加速度演算部の一作用を説明する図である。
上記加速度演算部の一作用を説明する図である。
上記加速度演算部の一作用を説明する図である。
上記加速度演算部の一作用を説明する図である。
上記加速度演算部の処理手順の一例を示すフローチャートである。
上記運動計測システムの動作例を説明するフローチャートである。
運動計測システムの他の適用例を説明する模式図である。

実施例

0022

以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。本技術は、いわゆるモーションキャプチャシステム等に適用可能なものであり、検出対象である人やその他の動く物体に取り付けたセンサからの情報に基づいて、検出対象の運動学的物理量の変化を計測するものである。

0023

[装置概要
図1は、本技術の一実施形態に係る運動計測装置の概略構成を示すブロック図である。図2は、運動計測装置の適用例を説明する模式図である。

0024

本実施形態の運動計測装置1は、図1に示すように、検出部40と制御部50とを有するセンサデバイス1Aと、表示部407を有する端末装置1Bとにより構成される。運動計測装置1は、空間内で運動する検出対象の運動学的物理量の変化を、例えば画像表示するように構成される。

0025

センサデバイス1Aは、ユーザUの検出対象部位に装着可能に構成される。端末装置1Bは、センサデバイス1Aと無線有線通信可能に構成され、典型的には、スマートホン携帯電話ノート型PC(パーソナルコンピュータ)等の携帯情報端末で構成される。

0026

本実施形態では例えば図2に示すように、ゴルフスイング練習をするユーザUが使用する運動器具であるゴルフクラブ3のヘッド4のすぐ上のネック部分にセンサデバイス1Aが装着される。センサデバイス1Aは、ユーザUの運動開始(例えばダウンスイング開始)から運動終了インパクト後フォロースルー終了)までの運動学的物理量を所定時刻ごとに又は連続的に抽出して端末装置1Bへ送信するように構成される。

0027

センサデバイス1Aは、直交する3軸(図6におけるx軸、y軸、z軸)方向の加速度および当該3軸まわりの角速度を検出する。センサデバイス1Aは、3つの検出軸のうち1軸、例えばz軸をゴルフクラブ3のシャフト長軸方向に合わせて、取り付けられる。ゴルフクラブ3のソールを水平面に接地させた際、水平面に対して垂直方向所定角度傾斜する。また、センサデバイス1Aは、他の検出軸(例えばx軸)が、例えばゴルフクラブ3のソールを水平面に接地させたときのフェース面に対して垂直な方向を水平面に投影させた方向となるように取り付けられる。

0028

端末装置1Bは、検出部40から取得されるゴルフクラブ3の運動学的物理量の変化をユーザUへ報知するように構成される。例えば本実施形態においては、ゴルフクラブの空間内における位置の時間変化が、クラブスイングの軌跡として端末装置1Bの表示部407にユーザUに報知可能に表示される。

0029

センサデバイス1Aは、ゴルフクラブ3に取り付け可能なバンドクリップ等の装着具を有する筐体(図示略)と、当該筐体の内部に収容された検出部40と制御部50を備える。

0030

検出部40は、ローカル座標系の直交3軸(図6におけるx軸、y軸、z軸)方向における速度の時間変化に関連する速度関連情報Voを検出する。制御部50は、検出された速度関連情報VoからユーザU(センサデバイス1A)の運動学的物理量を算出し、この運動学的物理量の変化を制御信号S0として生成し、出力する。具体的には、本実施形態では、制御部50は、検出部40の出力に基づき、実空間(グローバル座標系)における直交3軸(図2におけるX軸、Y軸、Z軸)での検出対象(センサデバイス1A)の位置及び姿勢角を算出し、この位置及び姿勢角を基に軌跡画像信号(制御信号)S0を生成し、出力する。

0031

検出対象としてのユーザUには、ユーザ自身だけでなく、ユーザが使用する運動器具が含まれる。検出対象がユーザ自身である場合、より具体的には、センサデバイス1Aが取り付けられる身体の一部(例えば、腕や足、頭部、腰部等)が検出対象に相当する。センサデバイス1Aはユーザの身体に直接取り付けられる場合に限られず、衣服帽子グラブ手袋)、リストバンドベルト等、ユーザと一体となって運動する部位に取り付けられてもよい。

0032

一方、運動器具としては、例えば、ユーザが手に持って使用するクラブやバットラケットバトン等の競技用器具等が挙げられる。

0033

図2に示すように、端末装置1Bは表示部407を有し、軌跡画像信号S0に基づき、ユーザUの位置の変化を軌跡として表示部407に表示する。

0034

以下、本実施形態に係る運動計測装置1の詳細について説明する。

0035

[基本構成]
図3は、運動計測装置1のシステム構成図であり、図4はその主要部分の基本構成を示すブロック図である。運動計測装置1は、センサデバイス1Aと端末装置1Bとを含む計測システムを構成する。

0036

(センサデバイス)
センサデバイス1Aは、検出部40と、制御部50と、送受信部101と、内部電源102と、メモリ103と、電源スイッチ(図示略)を有する。

0037

検出部40は、慣性センサユニット2と、コントローラ20とを有する慣性センサである。

0038

慣性センサユニット2は、加速度センサ素子10と角速度センサ素子30を有する。加速度センサ素子10は、ローカル座標系における直交3軸方向(図6におけるx、y及びz軸)の加速度を検出する。角速度センサ素子30は、上記3軸まわりの角速度を検出する。コントローラ20は、慣性センサユニット2からの出力を処理する。

0039

本実施形態の慣性センサユニット2では、各軸の加速度センサ及び角速度センサを個別に構成したが、これに限らず、加速度センサ及び角速度センサは、3軸方向の加速度及び角速度を同時に検出できる単一のセンサでそれぞれ構成されてもよい。

0040

検出部40では、慣性センサユニット2の検出結果を基に、速度関連情報Voとして、所定のサンプリング周期で取得したローカル座標系における動的加速度成分(Acc-x、Acc-y、Acc-z)、静的加速度成分(Gr-x、Gr-y、Gr-z)及び角速度信号(ω-x、ω-y、ω-z)をコントローラ20にて算出し、制御部50へ逐次出力する。

0041

検出部40では、加速度センサ素子10から検出されたユーザU(センサデバイス1A)の3軸まわりの、動的加速度成分と静的加速度成分とを含む加速度検出信号を、コントローラ20にて動的加速度成分(Acc-x、Acc-y、Acc-z)と静的加速度成分(Gr-x、Gr-y、Gr-z)とに分離する。加速度センサ素子10の構成及びコントローラ20で行われる動的速度成分と静的加速度成分の分離の詳細については後述する。

0042

また、検出部40では、角速度センサ素子30から検出されたユーザU(センサデバイス1A)の3軸まわりの角速度検出信号Gyro-x、Gyro-y、Gyro-z)に基づいて、コントローラ20にて3軸まわりの角速度信号(ω-x、ω-y、ω-z)をそれぞれ算出する。角速度センサ素子30は、x、y及びz軸まわりの角速度(以下、ローカル座標系における角速度成分ともいう)をそれぞれ検出する。角速度センサ素子30には、典型的には振動型ジャイロセンサが用いられるが、これ以外にも、回転コマジャイロセンサ、レーザリングジャイロセンサ、ガスレートジャイロセンサ等が用いられてもよい。

0043

制御部50は、抽出部51と慣性航法計算部57と時刻情報取得部54と出力信号生成部58を有している。
なお、制御部50は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のコンピュータに用いられるハードウェア要素および必要なソフトウェアにより実現され得る。CPUに代えて、またはこれに加えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のPLD(Programmable Logic Device)、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)等が用いられてもよい。

0044

制御部50は、検出部40から出力される速度関連情報Vo及び角速度信号から、ユーザU(センサデバイス1A)の運動の変化を軌跡として表示部407に画像表示するための軌跡画像信号(制御信号)S0を生成する情報処理装置として構成される。制御部50において生成された軌跡画像信号(制御信号)S0は端末装置1Bへ送信される。

0045

抽出部51は、検出部40から出力される検出対象の速度関連情報Vo及び角速度信号から3軸まわりの動的加速度成分信号((Acc-x、Acc-y、Acc-z)と3軸まわりの角速度信号(ω-x、ω-y、ω-z)を抽出する。抽出部51で抽出された動的加速度成分信号(Acc-x、Acc-y、Acc-z)は慣性航法計算部57の座標回転部52へ出力され、角速度信号(ω-x、ω-y、ω-z)は慣性航法計算部57の姿勢角計算部53へ出力される。

0046

慣性航法計算部57は、検出部40から入力された信号及び時刻情報取得部54から供給される時刻情報を基にユーザU(センサデバイス1A)のグローバル座標系における加速度、速度、位置、姿勢角等を算出し、これらの情報を出力信号生成部58に出力する。

0047

時刻情報取得部54は、時刻情報を慣性航法計算部57に付与する。時刻情報は、例えば、制御部50の内蔵クロックから取得される

0048

出力情報生成部58は、慣性航法計算部57から入力された情報を基に、例えばユーザU(センサデバイス1A)の位置の変化、すなわち運動の軌跡を表示部407に画像表示するための軌跡画像信号(制御信号)S0を生成し、送受信部101へ出力する。本実施形態においては、出力情報生成部58は軌跡情報生成部として機能する。

0049

出力情報生成部58には、時刻情報取得部54からの検出時刻(時刻情報)、加速度、速度、位置及び姿勢角が対応づけられ時系列に並べられた情報が入力される。本実施形態においては、ユーザUの運動学的物理量としての位置の変化をユーザUの運動の軌跡として表示部407に表示するように制御信号を生成したが、これに限定されない。例えば、ユーザUの運動の変化を、時刻毎に加速度、速度を対応づけさせたログにして表示するように制御信号を生成してもよい。

0050

慣性航法計算部57は、座標回転部52と、姿勢角計算部53と、第1の積分器55と、第2の積分器56とを有する。

0051

姿勢角計算部53は、角速度センサ素子30から出力されるローカル座標系における角速度成分(ω-x、ω-y、ω-z)から回転角成分(θx、θy、θz)を算出し、これを座標回転部52及び出力信号生成部58に出力する。姿勢角計算部53においては、慣性航法の分野において一般的に用いられる姿勢計算手法が採用される。

0052

座標回転部52は、姿勢角計算部53から入力された回転各成分(θx、θy、θz)とローカル座標系における動的加速度成分信号(Acc-x、Acc-y、Acc-z)から、グローバル座標系における加速度成分(aX、aY、aZ)を算出する。

0053

第1の積分器55は、グローバル座標系における加速度成分(aX、aY、aZ)を各軸について、時刻情報取得部54から付与された時刻情報を基に時間積分して速度成分(vX、vY、vZ)を抽出する。第2の積分器56は、速度成分(vX、vY、vZ)を各軸について、時刻情報取得部54で取得され付与された時刻情報を基に時間積分して、運動学的物理量としての位置成分(pX、pY、pZ)を抽出する。

0054

送受信部101は、例えば通信回路及びアンテナを含み、端末装置1B(送受信部404)との通信のためのインタフェースを構成する。送受信部101は、制御部50において生成された軌跡画像信号(制御信号)S0を含む出力信号を端末装置1Bへ送信することが可能に構成される。また送受信部101は、端末装置1Bから送信される制御部50の設定情報等を受信することが可能に構成される。

0055

送受信部101と端末装置1Bの送受信部404との間で行われる通信は、無線でもよく有線であってもよい。無線の通信は、電磁波(赤外線を含む)を利用した通信や、電界を利用した通信でもよい。具体的な方式としては、「Wi-Fi(登録商標)」、「Zigbee(登録商標)」、「Bluetooth(登録商標)」、「Bluetooth Low Energy」、「ANT(登録商標)」、「ANT+(登録商標)」、「EnOcean(登録商標)」などの数百MHz(メガヘルツ)から数GHz(ギガヘルツ)帯を利用する通信方式を例示することができる。NFC(Near Field Communication)等の近接無線通信でもよい。

0056

内部電源102は、センサデバイス1Aの駆動に必要な電力を供給する。内部電源102には、一次電池二次電池等の蓄電素子が用いられてもよいし、振動発電太陽発電等の発電素子、無給電手段をも含むエネルギーハースティング技術が用いられてもよい。特に本実施形態では、動きのある検出対象を測定対象とするものであるから、内部電源102として振動発電デバイス等の環境発電デバイスが好適である。

0057

メモリ103は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を有し、速度関連情報Voから軌跡画像信号(制御信号)S0を生成するためのプログラム等の制御部50によるセンサデバイス1Aの制御を実行するためのプログラム、各種パラメータあるいはデータを記憶する。

0058

(端末装置)
端末装置1Bは、典型的には携帯情報端末で構成され、CPU401と、メモリ402と、内部電源403と、送受信部404と、カメラ405と、位置情報取得部(GPS(Global Positioning System)装置)406と、表示部407とを有する。

0059

CPU401は、端末装置1Bの全体の動作を制御する。メモリ402は、ROM及びRAM等を有し、CPU401による端末装置1Bの制御を実行するためのプログラムや各種パラメータあるいはデータを記憶する。内部電源403は、端末装置1Bの駆動に必要な電力を供給するためのもので、典型的には、充放電可能な二次電池で構成される。

0060

送受信部404は、送受信部101と通信可能な通信回路及びアンテナを含む。送受信部404はさらに、無線LAN移動通信用の3Gや4GのネットワークNを用いて、他の携帯情報端末やサーバ等と通信可能に構成される。

0061

表示部407は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)やOLED(Organic Light Emitting Diode)で構成され、各種メニューやアプリケーションGUI(Graphic User Interface)等を表示する。典型的には、表示部407は、タッチセンサを有し、ユーザのタッチ操作により、CPU401及び送受信部404を介してセンサデバイス1Aへ所定の設定情報を入力することが可能に構成される。

0062

表示部407には、送受信部404を介して受信したセンサデバイス1Aからの軌跡画像信号(制御信号)S0に基づいてユーザUの運動の軌跡の画像が表示される。

0063

[検出部の構成]
次に、本実施形態に係る検出部(慣性センサ)40の詳細について説明する。図5は、本技術の一実施形態に係る検出部(慣性センサ)40の構成を示すブロック図である。

0064

図4に示すように、検出部(慣性センサ)40は、加速度センサ素子10と角速度センサ素子30とコントローラ20を有する。ここでは、加速度センサ素子10とコントローラ20について主に説明する。

0065

本実施形態の加速度センサ素子10は、ローカル座標系における(x、y及びz軸)における3軸方向の加速度を検出する加速度センサとして構成される。

0066

特に本実施形態の加速度センサ素子10は、上記3軸方向の加速度から動的加速度成分と静的加速度成分とをそれぞれ抽出することが可能に構成される。
ここで、動的加速度成分とは、典型的には、上記加速度のAC成分を意味し、典型的には、上記物体の運動加速度(並進加速度遠心加速度接線加速度など)に相当する。一方、静的加速度成分とは、上記加速度のDC成分を意味し、典型的には、重力加速度あるいは重力加速度と推定される加速度に相当する。

0067

図5に示すように、加速度センサ素子10は、3軸方向の加速度に関連する情報をそれぞれ検出する2種類の加速度検出部(第1の加速度検出部11、第2の加速度検出部12)を有する。角速度センサ素子30は、角速度検出部31を有する。

0068

第1の加速度検出部11は圧電型の加速度センサであって、x軸方向に平行な加速度に関連する情報を含む信号(Acc-AC-x)、y軸方向に平行な加速度に関連する情報を含む信号(Acc-AC-y)およびz軸方向に平行な加速度に関連する情報を含む信号(Acc-AC-z)をそれぞれ出力する。これらの信号(第1の検出信号)は、各軸の加速度に応じた交流波形を有する。

0069

一方、第2の加速度検出部12は非圧電型の加速度センサであって、x軸方向に平行な加速度に関連する情報を含む信号(Acc-DC-x)、y軸方向に平行な加速度に関連する情報を含む信号(Acc-DC-y)およびz軸方向に平行な加速度に関連する情報を含む信号(Acc-DC-z)をそれぞれ出力する。これらの信号(第2の検出信号)は、各軸の加速度に応じた交流成分が直流成分に重畳した出力波形を有する。

0070

コントローラ20は、第1の加速度検出部11の出力(第1の検出信号)と第2の加速度検出部12の出力(第2の検出信号)とに基づいて、上記3軸方向の加速度から動的加速度成分と静的加速度成分とをそれぞれ抽出する加速度演算部200と、3軸まわりの角速度検出信号(Gyro-x、Gyro-y、Gyro-z)に基づいて、3軸まわりの角速度信号(ω-x、ω-y、ω-z)(第3の検出信号)をそれぞれ算出する角速度演算部300を有する。

0071

なお、コントローラ20は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のコンピュータに用いられるハードウェア要素および必要なソフトウェアにより実現され得る。CPUに代えて、またはこれに加えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のPLD(Programmable Logic Device)、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)等が用いられてもよい。

0072

(加速度センサ素子)
続いて、検出部(慣性センサ)40を構成する加速度センサ素子10の詳細について説明する。

0073

図6図8はそれぞれ、加速度センサ素子10の構成を概略的に示す表面側の斜視図、裏面側の斜視図、および表面側の平面図である。

0074

加速度センサ素子10は、素子本体110と、第1の加速度検出部11(第1の検出素子11x1,11x2,11y1,11y2)と、第2の加速度検出部12(第2の検出素子12x1,12x2,12y1,12y2)とを有する。

0075

素子本体110は、xy平面に平行な主面部111と、その反対側の支持部114とを有する。素子本体110は、典型的には、SOI(Silicon On Insulator)基板で構成され、主面部111を形成する活性層シリコン基板)と支持部114を形成する枠状の支持層(シリコン基板)との積層構造を有する。主面部111と支持部114とは厚みが相互に異なり、支持部114が主面部111よりも厚く形成される。

0076

素子本体110は、加速度を受けて運動することが可能な可動板120(可動部)を有する。可動板120は、主面部111の中央部に設けられ、主面部111を形成する上記活性層を所定形状に加工することで形成される。より具体的に、主面部111に形成された複数の溝部112により、主面部111の中心部に関して対称な形状の複数(本例では4つ)のブレード部121〜124を有する可動板120が構成される。主面部111の周縁部は、支持部114とz軸方向に対向するベース部115を構成する。

0077

支持部114は、図7に示すように、可動板120の裏面を開放する矩形の凹部113を有する枠状に形成される。支持部114は、図示しない支持基板接合される接合面として構成される。上記支持基板は、センサ素子10とコントローラ20とを電気的に接続する回路基板で構成されてもよいし、当該回路基板と電気的に接続される中継基板あるいはパッケージ基板で構成されてもよい。あるいは、支持部114には当該回路基板や中継基板等と電気的に接続される複数の外部接続端子が設けられてもよい。

0078

可動板120の各ブレード部121〜124は、それぞれ所定形状(本例では概略六角形状)の板片で構成され、z軸に平行な中心軸のまわりに90°間隔で配置される。各ブレード部121〜124の厚みは、主面部111を構成する上記活性層の厚みに相当する。各ブレード部121〜124は、可動板120の中央部120Cにおいて相互に一体的に接続され、それぞれが一体となって、ベース部115に対して相対移動可能に支持される。

0079

可動板120は、図7に示すように、重錘部125をさらに有する。重錘部125は、可動板120の中央部裏面および各ブレード部121〜124の裏面に一体的に設けられる。重錘部125の大きさ、厚さ等は特に限定されず、可動板120の所望とする振動特性が得られる適宜の大きさに設定される。重錘部125は、例えば、支持部114を形成する上記支持層を所定形状に加工することで形成される。

0080

可動板120は、図6および図8に示すように、複数(本例では4つ)の橋梁部131〜134を介してベース部115に接続される。複数の橋梁部131〜134は、ブレード部121〜124の間にそれぞれ設けられ、主面部111を形成する上記活性層を所定形状に加工することで形成される。橋梁部131および橋梁部133は、x軸方向に相互に対向して配置され、橋梁部132および橋梁部134は、y軸方向に相互に対向して配置される。

0081

橋梁部131〜134は、ベース部115に対して相対運動可能な可動部の一部を構成し、可動板120の中央部120Cを弾性的に支持する。橋梁部131〜134は、それぞれ同一の構成を有し、図8に示すように、第1の梁部130aと、第2の梁部130bと、第3の梁部130cとをそれぞれ有する。

0082

第1の梁部130aは、可動板120の中央部120Cの周縁部からx軸方向およびy軸方向にそれぞれ直線的に延び、相互に隣接するブレード部121〜124の間にそれぞれ配置される。第2の梁部130bは、x軸方向およびy軸方向にそれぞれ直線的に延び、第1の梁部130aとベース部115との間をそれぞれ連結する。

0083

第3の梁部130cは、x軸方向およびy軸方向にそれぞれ交差する方向にそれぞれ直線的に延び、第1の梁部130aと第2の梁部130bとの中間部と、ベース部115との間をそれぞれ連結する。各橋梁部131〜134は、第3の梁部130cを2つずつ有しており、xy平面内において2つの第3の梁部130cが1つの第2の梁部130bを挟み込むように構成される。

0084

橋絡部131〜134の剛性は、運動する可動板120を安定に支持することができる適度な値に設定される。特に、橋絡部131〜134は、可動板120の自重で変形することができる適宜の剛性に設定され、その変形の大きさは、後述する第2の加速度検出部12によって検出することが可能であれば、特に限定されない。

0085

以上のように可動板120は、素子本体110のベース部115に対して4つの橋梁部131〜134を介して支持されており、加速度に応じた慣性力によって橋梁部131〜134を支点としてベース部115に対して相対的に運動(移動)可能に構成される。

0086

図9A〜Cは、可動板120の運動の様子を説明する概略側断面図であり、Aは加速度無印加時を、Bはx軸方向に沿った加速度発生時を、そしてCはz軸方向に沿った加速度発生時を、それぞれ示している。なお、図9Bにおいて実線は、紙面左方向に加速度が発生したときの様子を示し、図9Cにおいて実線は、紙面上方向に加速度が発生したときの様子を示している。

0087

加速度が発生していないとき、可動板120は、図6および図9Aに示すようにベース部115の表面と平行な状態に維持される。この状態で、例えばx軸方向に沿った加速度が発生すると、可動板120は、図9Bに示すようにy軸方向に延びる橋梁部132,134を中心として反時計まわりに傾斜する。これにより、x軸方向に相互に対向する橋梁部131,133は、それぞれz軸方向に沿って互いに反対方向への曲げ応力を受ける。

0088

同様に、y軸方向に沿った加速度が発生すると、図示せずとも、可動板120は、x軸方向に延びる橋梁部131,133を中心として反時計まわり(又は時計まわり)に傾斜し、y軸方向に相互に対向する橋梁部132,134は、それぞれz軸方向に沿って互いに反対方向への曲げ応力を受ける。

0089

一方、z軸方向に沿った加速度が発生すると、可動板120は、図9Cに示すようにベース部115に対して昇降し、各橋梁部131〜134は、それぞれz軸方向に沿って同一方向への曲げ応力を受ける。

0090

第1の加速度検出部11および第2の加速度検出部12は、橋梁部131〜134にそれぞれ設けられる。検出部(慣性センサ)40は、橋梁部131〜134の曲げ応力に起因する変形を加速度検出部11,12で検出することで、センサ素子10に作用する加速度の向きと大きさを測定する。

0091

以下、加速度検出部11,12の詳細について説明する。

0092

第1の加速度検出部11は、図8に示すように、複数(本例では4つ)の第1の検出素子11x1,11x2、11y1、11y2を有する。

0093

検出素子11x1,11x2は、x軸方向に相互に対向する2つの橋梁部131,133の表面の軸心上に設けられ、一方の検出素子11x1は橋梁部131における第1の梁部130aに、他方の検出素子11x2は橋梁部133における第1の梁部130aにそれぞれ配置される。これに対して、検出素子11y1,11y2は、y軸方向に相互に対向する2つの橋梁部132,134の表面の軸心上に設けられ、一方の検出素子11y1は橋梁部132における第1の梁部130aに、他方の検出素子11y2は橋梁部134における第1の梁部130aにそれぞれ配置される。

0094

第1の検出素子11x1〜11y2は、それぞれ同一の構成を有しており、本実施形態では、第1の梁部130aの軸心方向に長辺を有する矩形の圧電型検出素子で構成される。第1の検出素子11x1〜11y2は、下部電極層と、圧電膜と、上部電極層との積層体で構成される。

0095

圧電膜は、典型的には、チタン酸ジルコン酸鉛PZT)で構成されるが、勿論これに限られない。圧電膜は、第1の梁部130aのz軸方向への曲げ変形量(応力)に応じた電位差を上部電極層と下部電極層との間に生じさせる(圧電効果)。上部電極層は、橋梁部131〜134上に形成された図示しない配線層を介して、ベース部115の表面に設けられた中継端子140にそれぞれ電気的に接続される。中継端子140は、上記支持基板に電気的に接続される外部接続端子として構成されてもよく、例えば、上記支持基板に一端が接続されるボンディングワイヤの他端が接続される。下部電極層は、典型的には、グランド電位等の基準電位に接続される。

0096

以上のように構成される第1の加速度検出部11は、圧電膜の特性上応力変化が有った時のみ出力し、応力が掛かっていても、応力値が変化していない状態では出力しない為、主として、可動板120に作用する運動加速度の大きさを検出する。したがって、第1の加速度検出部11の出力(第1の検出信号)は、運動加速度に応じた動的成分(AC成分)である交流波形を有する出力信号を主として含む。

0097

一方、第2の加速度検出部12は、図8に示すように、複数(本例では4つ)の第2の検出素子12x1,12x2,12y1,12y2を有する。

0098

検出素子12x1,12x2は、x軸方向に相互に対向する2つの橋梁部131,133の表面の軸心上に設けられ、一方の検出素子12x1は橋梁部131における第2の梁部130bに、他方の検出素子12x2は橋梁部133における第2の梁部130bにそれぞれ配置される。これに対して、検出素子12y1,12y2は、y軸方向に相互に対向する2つの橋梁部132,134の表面の軸心上に設けられ、一方の検出素子12y1は橋梁部132における第2の梁部130bに、他方の検出素子12y2は橋梁部134における第2の梁部130bにそれぞれ配置される。

0099

第2の検出素子12x1〜12y2は、それぞれ同一の構成を有しており、本実施形態では、第2の梁部130bの軸心方向に長辺を有するピエゾ抵抗型検出素子で構成される。第2の検出素子12x1〜12y2は、抵抗層と、その軸方向の両端に接続された一対の端子部とを有する。

0100

抵抗層は、例えば、第2の梁部130bの表面(シリコン層)に不純物元素ドーピングすることで形成された導体層であり、第2の梁部130bのz軸方向への曲げ変形量(応力)に応じた抵抗変化を上記一対の端子部間に生じさせる(ピエゾ抵抗効果)。一対の端子部は、橋梁部131〜134上に形成された図示しない配線層を介して、ベース部115の表面に設けられた中継端子140にそれぞれ電気的に接続される。

0101

以上のように構成される第2の加速度検出部12は、ピエゾ抵抗の特性上、絶対的応力値で抵抗値が決定する為、可動板120に作用する運動加速度だけでなく、可動板120に作用する重力加速度をも検出する。したがって、第2の加速度検出部11の出力(第2の検出信号)は、運動加速度に応じた動的成分(AC成分)が、重力加速度あるいはそれに相当する静的成分(DC成分)に重畳した出力波形を有する。

0102

なお、第2の検出素子12x1〜12y2は、ピエゾ抵抗型の検出素子で構成される例に限られず、例えば静電型のようにDC成分の加速度を検出可能な他の非圧電式の検出素子で構成されてもよい。静電型の場合、電極対を構成する可動電極部および固定電極部は、第2の梁部130bの軸方向に対向して配置され、第2の梁部130bの上記曲げ変形量に応じて両電極部間の対向距離が変化するように構成される。

0103

第1の加速度検出部11は、第1の検出素子11x1〜11y2の出力に基づいて、x軸方向、y軸方向およびz軸方向各々の加速度検出信号(Acc-AC-x、Acc-AC-y、Acc-AC-z)をコントローラ20へそれぞれ出力する(図5参照)。
x軸方向の加速度検出信号(Acc-AC-x)は、検出素子11x1の出力(ax1)と検出素子11x2の出力(ax2)との差分信号(ax1−ax2)に相当する。y軸方向の加速度検出信号(Acc-AC-y)は、検出素子11y1の出力(ay1)と検出素子11y2の出力(ay2)との差分信号(ay1−ay2)に相当する。そして、z軸方向の加速度検出信号(Acc-AC-z)は、検出素子11x1〜11y2の出力の総和(ax1+ax2+ay1+ay2)に相当する。

0104

同様に、第2の加速度検出部12は、第2の検出素子12x1〜12y2の出力に基づいて、x軸方向、y軸方向およびz軸方向各々の加速度検出信号(Acc-DC-x、Acc-DC-y、Acc-DC-z)をコントローラ20へそれぞれ出力する(図5参照)。
x軸方向の加速度検出信号(Acc-DC-x)は、検出素子12x1の出力(bx1)と検出素子12x2の出力(bx2)との差分信号(bx1−bx2)に相当する。y軸方向の加速度検出信号(Acc-DC-y)は、検出素子12y1の出力(by1)と検出素子12y2の出力(by2)との差分信号(by1−by2)に相当する。そして、z軸方向の加速度検出信号(Acc-DC-z)は、検出素子12x1〜12y2の出力の総和(bx1+bx2+by1+by2)に相当する。

0105

上記各軸方向の加速度検出信号の演算処理は、制御部50の前段で実行されてもよいし、制御部50において実行されてもよい。

0106

(コントローラ)
続いて、コントローラ(信号処理回路)20について説明する。

0107

コントローラ20は、加速度センサ素子10と電気的に接続されている。コントローラ20は、加速度センサ素子10と共通に機器の内部に搭載されてもよいし、上記機器とは異なる外部機器に搭載されてもよい。前者の場合、コントローラ20は、例えば、加速度センサ素子10が実装される回路基板上に実装されてもよいし、配線ケーブル等を介して上記回路基板とは異なる基板上に実装される。後者の場合、コントローラ20は、例えば、加速度センサ素子10と無線または有線で通信可能に構成される。

0108

コントローラ20は、加速度演算部200と、角速度演算部300と、シリアルインタフェース201と、パラレルインタフェース202と、アナログインタフェース203とを有する。コントローラ20は、検出部(慣性センサ)40の出力を受信する各種機器の制御ユニットに電気的に接続される。

0109

加速度演算部200は、第1の加速度検出部11および第2の加速度検出部12から出力される各軸方向の加速度検出信号に基づいて、動的加速度成分(Acc-x、Acc-y、Acc-z)および静的加速度成分(Gr-x、Gr-y、Gr-z)をそれぞれ抽出する。

0110

なお、加速度演算部200は、非一過性コンピュータ読み取り可能な記録媒体の一例であるROMに記録されたプログラムをRAM等にロードしてCPUが実行することにより実現される。

0111

角速度演算部300は、3軸まわりの角速度検出信号(Gyro-x、Gyro-y、Gyro-z)に基づいて、3軸まわりの角速度信号(ω-x、ω-y、ω-z)をそれぞれ算出し、シリアルインタフェース201、パラレルインタフェース202あるいはアナログインタフェース203を介して外部へ出力する。角速度演算部300は、加速度演算部200と別個に構成されてもよいし、加速度演算部200と共通の演算部230で構成されてもよい。

0112

シリアルインタフェース201は、加速度演算部200において生成された各軸の動的および静的加速度成分、角速度演算部300において生成された各軸の角速度信号を上記制御ユニットへ逐次的に出力可能に構成される。パラレルインタフェース202は、加速度演算部200において生成された各軸の動的および静的加速度成分を上記制御ユニットへ並列的に出力可能に構成される。コントローラ20は、シリアルインタフェース201およびパラレルインタフェース202のうち、少なくとも一方だけ備えていてもよいし、上記制御ユニットからの指令によって選択的に切り替えてもよい。アナログインタフェース203は、第1および第2の加速度検出部11,12の出力をそのまま上記制御ユニットへ出力可能に構成されるが、必要に応じて省略されてもよい。なお、図5において符号204は、上記各軸の加速度検出信号をAD(Analog-Digital)変換するコンバータである。

0113

図10は、加速度演算部200の一構成例を示す回路図である。

0114

加速度演算部200は、ゲイン調整回路21と、符号反転回路22と、加算回路23と、補正回路24とを有する。これらの回路21〜24は、x、yおよびzの各軸について共通の構成を有しており、各軸において共通の演算処理を行うことで、各軸の動的加速度成分(運動加速度)および静的加速度成分(重力加速度)が抽出される。

0115

以下、代表的に、x軸方向の加速度検出信号の処理回路を例に挙げて説明する。図11に、x軸方向の加速度検出信号から静的加速度成分を抽出する処理ブロックを示す。

0116

ゲイン調整回路21は、第1の加速度検出部11(11x1,11x2)から出力されるx軸方向に関する第1の加速度検出信号(Acc-AC-x)と、第2の加速度検出部12(12x1,12x2)から出力されるx軸方向に関する第2の加速度検出信号(Acc-DC-x)とが相互に同一レベルとなるように各信号のゲインを調整する。ゲイン調整回路21は、第1の加速検出部11の出力(Acc-AC-x)および第2の加速度検出部12の出力(Acc-DC-x)を増幅する増幅器を有する。

0117

一般に、加速度センサの出力感度およびダイナミックレンジは検出方式によって相違し、例えば図12に示すように、圧電方式の加速度センサにおいては、非圧電方式(ピエゾ抵抗方式、静電方式)の加速度センサよりも、出力感度が高く、ダイナミックレンジが広い(大きい)。本実施形態において、第1の加速度検出部11は圧電方式の加速度センサに相当し、第2の加速度検出部12はピエゾ抵抗方式の加速度センサに相当する。

0118

そこでゲイン調整回路21は、これら加速度検出部11,12各々の出力が同一レベルとなるように各加速度検出部11,12の出力(第1および第2の加速度検出信号)をそれぞれN倍およびM倍に増幅する。増幅率N,Mは正数であり、N<Mの関係を満たす。増幅率N,Mの値は特に限定されず、検出部(慣性センサ)40の使用環境使用温度)によっては、各加速度検出部11,12の温度補償をも兼ねる係数として設定されてもよい。

0119

図13は、第1の加速度検出信号および第2の加速度検出信号の出力特性の一例であって、ゲイン調整前の出力特性とゲイン調整後の出力特性とを比較して示している。図において横軸は、検出部(慣性センサ)40に作用する加速度の周波数を、縦軸は出力(感度)をそれぞれ示す(図14図18についても同様)。

0120

同図に示すように、圧電方式の第1の加速度検出信号(Acc-AC-x)では、0.5Hz以下の低周波数領域の加速度成分の出力感度は、それよりも高い周波数領域の加速度成分の出力感度よりも低く、特に静止状態(運動加速度0)のときの出力感度はほぼ0である。これに対して、ピエゾ抵抗方式の第2の加速度検出信号(Acc-DC-x)は、全周波数領域において一定の出力感度を有するため、静止状態における加速度成分(つまり静的加速度成分)も一定の出力感度で検出することができる。したがって、ゲイン調整回路21において第1の加速度検出信号および第2の加速度検出信号をそれぞれ同一の出力レベルとなるように各々所定の倍率で増幅することで、後述する差分演算回路において静的加速度成分を抽出することが可能となる。

0121

符号反転回路22および加算回路23は、第1の加速度検出信号(Acc-AC-x)と第2の加速度検出信号(Acc-DC-x)との差分信号に基づいて、各軸方向の加速度から静的加速度成分(DC成分)を抽出する差分演算回路を構成する。

0122

符号反転回路22は、ゲイン調整後の第1の加速度検出信号(Acc-AC-x)の符号を反転する反転増幅器(増幅率:−1)を有する。図14に、符号反転後の第1の加速度検出信号(Acc-AC-x)の出力特性の一例を示す。ここでは、センサ素子10がx軸方向に1Gの加速度を検出する場合を例に挙げて示す。
なお、第2の加速度検出信号(Acc-DC-x)は、その符号が反転されることなく、後段の加算回路23へ出力される。符号反転回路22は、その前段のゲイン調整回路21と共通に構成されてもよい。

0123

加算回路23は、符号反転回路22から出力される第1の加速度検出信号(Acc-AC-x)と第2の加速度検出信号(Acc-DC-x)とを加算して、静的加速度成分を出力する。図15に、加算回路23の出力特性の一例を示す。ゲイン調整回路21において第1および第2の加速度検出信号が同一レベルに調整されているため、これらの差分信号を得ることで、正味の静的加速度成分(Gr-x)が抽出されることになる。この静的加速度成分は、典型的には、重力加速度成分、あるいは重力加速度を含む加速度成分に相当する。

0124

加算回路23から出力される静的加速度成分が重力加速度のみである場合、理論的には図16に示すように、0Hz付近にのみ有意の加速度成分の出力が現れることなる。しかし実際には、圧電検出型の第1の加速度検出部11の低周波付近での検出感度が低いこと、他軸感度の発生により対象軸以外の軸方向(ここでは、y軸方向およびz軸方向)の加速度成分が不可避的に重畳すること等の理由により、図15においてハッチングで示す周波数領域の動的加速度成分が誤差成分として加算回路23の出力に漏れ込む。そこで本実施形態では、加算回路23の出力に基づいて当該誤差分をキャンセルするための補正回路24を有する。

0125

補正回路24は、3軸合成値演算部241と、低域感度補正部242とを有する。補正回路24は、加算回路23の出力(第1および第2の加速度検出信号の差分信号)に基づいて補正係数βを算出し、この補正係数βを用いて第1の加速度検出信号(Acc-AC-x)を補正する。

0126

3軸合成値演算部241は、x軸、y軸およびz軸方向すべての静的加速度成分を抽出する処理ブロックについて共通に設けられ、各軸における加算回路23の出力(第1および第2の加速度検出信号の差分信号)の合計値を用いて補正係数βを算出する。

0127

具体的に、3軸合成値演算部241は、3軸方向の静的加速度成分(Gr-x、Gr-y、Gr-z)の合成値(√((Gr-x)2+(Gr-y)2+(Gr-z)2))を算出し、その合成値が1を超える分を、低域感度誤差分(図15におけるハッチングで示す領域)とみなして、上記合成値の逆数に相当する補正係数βを算出する。
β=1/(√((Gr-x)2+(Gr-y)2+(Gr-z)2))

0128

なお、3軸方向各々の静的加速度成分(Gr-x、Gr-y、Gr-z)の値は、加速度センサ素子10の姿勢によって異なり、また、加速度センサ素子10の姿勢変化に応じて時々刻々と変化する。例えば、加速度センサ素子10のz軸方向が重力方向(鉛直方向)と一致する場合には、x軸方向およびy軸方向の静的加速度成分(Gr-x、Gr-y)よりも、z軸方向の静的加速度成分(Gr-z)が最も大きな値を示す。このように3軸方向各々の静的加速度成分(Gr-x、Gr-y、Gr-z)の値から、その時刻における加速度センサ素子10の重力方向を推定することが可能となる。

0129

低域感度補正部242は、補正係数βを符号反転された第1の加速度検出信号(Acc-AC-x)に乗ずる乗算器を有する。これにより第1の加速度検出信号は、低域感度誤差が減殺された状態で加算回路23へ入力されるため、加算回路23から図16に示すような周波数特性加速度信号が出力される。このように重力加速度に相当する静的加速度成分のみが出力される結果、重力加速度成分の抽出精度が向上する。

0130

本実施形態において補正回路24は、静的加速度成分の演算に際して、第1の加速度検出信号に補正係数βを乗ずる処理を実行するように構成されているが、これに限られず、第2の加速度検出信号(Acc-DC-x)に補正係数βを乗ずる処理を実行するように構成されてもよいし、加速度変化の大きさに応じて、補正すべき加速度検出信号が第1の加速度検出信号と第2の加速度検出信号との間で切り替えられてもよい。

0131

補正回路24は、第1の加速度検出信号および第2の加速度検出信号のいずれか一方の加速度変化が所定以上の場合には、補正係数βを用いて第1の加速度検出信号を補正するように構成される。加速度変化が大きい(印加周波数が高い)ほど、第1の加速度検出信号に誤差成分が漏れ込む割合が高まるため、当該誤差成分を効率よく減殺することができる。当該構成は、例えば運動解析用途のように、運動加速度が比較的大きい場合に特に有効である。

0132

一方、補正回路24は、第1の加速度検出信号および第2の加速度検出信号のいずれか一方の加速度変化が所定以下の場合には、補正係数βを用いて第2の加速度検出信号を補正するように構成される。加速度変化が小さい(印加周波数が低い)ほど、第2の加速度検出信号に誤差成分が漏れ込む割合が高まるため、当該誤差成分を効率よく減殺することができる。当該構成は、例えばデジタルカメラ水平出し動作のように、運動加速度が比較的小さい場合に特に有効である。

0133

各軸方向の静的加速度成分は以上のようにして抽出されるが、各軸方向の動的加速度成分(Acc-x、Acc-y、Acc-z)の抽出には、図10に示すように、ゲイン調整回路21においてゲイン調整された第1の加速度検出信号(Acc-AC-x、Acc-AC-y、Acc-AC-z)が参照される。

0134

ここで、動的加速度成分の抽出に第1の加速度検出信号がそのまま用いられてもよいが、上述のように動的加速度成分の一部が静的加速度成分に漏れ込む場合があるため、動的加速度成分が目減りして高精度な検出が困難になる。そこで、補正回路24において算出される補正係数βを用いて、第1の加速度検出信号を補正することで、動的加速度成分の検出精度を図ることが可能となる。

0135

より具体的に、補正回路24(低域感度補正部242)は、図10に示すように、3軸合成値演算部241で取得した補正係数βの逆数(1/β)を第1の加速度信号(Acc-AC-x、Acc-AC-y、Acc-AC-z)に乗ずる乗算器を有する。これにより、第1の加速度信号の低域感度成分が補償されるため、動的加速度成分(Acc-x、Acc-y、Acc-z)の抽出精度が向上する。図17に、その動的加速度成分の出力特性を模式的に示す。

0136

本実施形態において補正回路24は、動的加速度成分の演算に際して、第1の加速度検出信号に補正係数の逆数(1/β)を乗ずる処理を実行するように構成されているが、これに限られず、第2の加速度検出信号(Acc-DC-x、Acc-DC-y、Acc-DC-z)に補正係数の逆数(1/β)を乗ずる処理を実行するように構成されてもよい。あるいは、上述の静的加速度成分の演算手法と同様に、加速度変化の大きさに応じて、補正すべき加速度検出信号が第1の加速度検出信号と第2の加速度検出信号との間で切り替えられてもよい。

0137

低域感度補正部242による動的加速度成分および静的加速度成分の補正処理は、典型的には、3軸合成値演算部241で算出される合成値が1G(G:重力加速度)以外の場合に有効とされる。なお、上記合成値が1G未満となる場合としては、例えばセンサ素子10が自由落下しているときなどが挙げられる。

0138

なお、圧電方式で検出された第1の加速度検出信号は、ハイパスフィルタHPF)的な出力特性を有し、そのカットオフ周波数以下の出力が低域感度の誤差成分として加算回路23の出力に残存する(図15参照)。本実施形態では補正回路24を用いた演算的な手法で上記誤差成分が減殺されるが、当該誤差成分のキャンセリング精度を高める上で上記カットオフ周波数は低いほど好ましい。

0139

そこで、第1の加速度検出部11を構成する検出素子(11x1,11x2,11y1,11y2)の圧電膜として、例えば、容量および内部抵抗が比較的大きい圧電体が用いられてもよい。これにより、例えば図18において一点鎖線で示すように、低域感度のカットオフ周波数を極力0Hz付近まで低くすることができるため、低域感度の誤差成分を極力小さくすることが可能となる。

0140

次に、以上のように構成される加速度演算部200における加速度信号の処理方法について説明する。

0141

加速度センサ素子10に加速度が作用すると、可動板120はベース部115に対して加速度の方向に応じて図9A〜Cに示す態様で運動する。第1の加速度検出部11(検出素子11x1,11x2,11y1,11y2)および第2の加速度検出部12(検出素子12x1,12x2,12y1,12y2)は、橋梁部131〜134の機械的変形量に応じた検出信号をコントローラ20へ出力する。

0142

図19は、コントローラ20(加速度演算部200)における加速度検出信号の処理手順の一例を示すフローチャートである。

0143

コントローラ20は、所定のサンプリング間隔で、第1の加速度検出部11からは各軸の第1の加速度検出信号(Acc-AC-x、Acc-AC-y、Acc-AC-z)を取得し、第2の加速度検出部12からは各軸の第2の加速度検出信号(Acc-DC-x、Acc-DC-y、Acc-DC-z)を受信(取得)する(ステップ101,102)。これら検出信号の取得は、同時に(並列的に)行われてもよいし、順次的に(直列的に)行われてもよい。

0144

続いてコントローラ20は、各軸について第1および第2の加速度検出信号が同一レベルとなるように各検出信号のゲインをゲイン調整回路21において調整する(図13、ステップ103,104)。また必要に応じて、各軸について第1および第2の加速度検出信号の温度補償等を目的とした補正が行われる(ステップ105,106)。

0145

次に、コントローラ20は、各軸の第1の加速度検出信号(Acc-AC-x、Acc-AC-y、Acc-AC-z)を動的加速度算出系統(運動加速度系統)と静的加速度算出系統(重力加速度系統)とにそれぞれ分岐する(ステップ107,108)。静的加速度算出系統に分岐した第1の加速度検出信号は、符号反転回路22において符号が反転された後、加算回路23に入力される(図14、ステップ109)。

0146

コントローラ20は、加算回路23において、各軸について、符号反転された第1の加速度検出信号(Acc-AC-x、Acc-AC-y、Acc-AC-z)と、第2の加速度検出信号(Acc-DC-x、Acc-DC-y、Acc-DC-z)とを加算して静的加速度成分(Gr-x、Gr-y、Gr-z)を算出する(図15、ステップ110)。さらにコントローラ20は、3軸合成値演算部241においてこれら静的加速度成分の3軸合成値を演算し(ステップ111)、その値が1G以外の場合は、低域感度補正部242において上記合成値の逆数である補正係数βを上記符号反転された第1の加速度検出信号(Acc-AC-x、Acc-AC-y、Acc-AC-z)に乗ずる処理を実行する(ステップ112,113)。コントローラ20は、上記合成値が1Gのとき、算出された重力加速度成分(静的加速度成分)を外部へ出力する(ステップ114)。なおこれに限られず、上記合成値を算出する毎に、算出された重力加速度成分(静的加速度成分)が外部へ出力されてもよい。

0147

一方、コントローラ20は、上記合成値が1G以外のとき、算出された補正係数βの逆数(1/β)を、運動加速度系統に分岐した第1の加速度検出信号(Acc-AC-x、Acc-AC-y、Acc-AC-z)に乗じる処理を実行する(ステップ112、115)。コントローラ20は、上記合成値が1Gのとき、算出された運動加速度成分(動的加速度成分)を外部へ出力する(ステップ116)。なおこれに限られず、上記合成値を算出する毎に、算出された運動加速度成分(動的加速度成分)が外部へ出力されてもよい。

0148

以上のように本実施形態の検出部(慣性センサ)40は、第1および第2の加速度検出部11,12の検出方式の違いを利用することで、これらの出力から動的加速度成分と静的加速度成分とを抽出するように構成される。これにより、検出対象であるユーザUに作用する運動加速度を精度よく測定することができる。

0149

また、本実施形態によれば、検出部(慣性センサ)40の出力から重力加速度成分を精度よく抽出することができるため、重力方向に対する検出対象の姿勢を高精度に検出することができる。これにより、例えば飛行体のような検出対象の水平姿勢を安定に維持することができるようになる。

0150

さらに本実施形態によれば、第1の加速度検出部11に圧電型の加速度センサが採用され、第2の加速度検出部12として非圧電型(ピエゾ抵抗型あるいは静電容量型)の加速度センサが採用されているため、ダイナミックレンジが広く、しかも低周波領域での感度が高い慣性センサを得ることができる。

0151

[運動計測システムの動作]
続いて、以上のように構成される運動計測システム1の典型的な動作について図19及び図20を用いて説明する。図20は、運動計測システム1の動作例を説明するフローチャートである。

0152

電源投入等によりシステムが起動すると、センサデバイス1Aは、検出部(慣性センサ)40によって、センサデバイス1Aのローカル座標系における重力加速度成分(静的加速度成分)と運動加速度成分(動的加速度成分)と角速度成分(ωx、ωy、ωz)を検出する(ステップ201)。検出された重力加速度成分、運動加速度成分及び角速度成分は制御部50へ出力される。

0153

ステップ201において、重力加速度成分(静的加速度成分)と運動加速度成分(動的加速度成分)の検出は、加速度センサ素子10で検出される第1及び第2の加速度検出信号を、重力加速度成分(静的加速度成分)と運動加速度成分(動的加速度成分)とに分離して行われ、この分離は、上述で図19を用いて説明した処理方法により行われる。また、角速度成分は、角速度センサ素子30で検出される。

0154

抽出部51は、制御部50へ出力された速度関連情報Vo及び角速度成分のうち重力加速度成分(静的加速度成分)を除き、運動加速度成分(動的加速度成分)と角速度信号を抽出する(ステップ202)。抽出された運動加速度成分(Acc-x、Acc-y、Acc-z)と角速度信号(ω-x、ω-y、ω-z)は慣性航法計算部57へ出力される。

0155

慣性航法計算部57へ供給された角速度信号(ω-x、ω-y、ω-z)は、姿勢角計算部53によって姿勢角(θx、θy、θz)が算出される(ステップ203)。さらに、座標回転部52によってローカル座標系における加速度成分(ax、ay、az)がグローバル座標系における加速度成分(aX、aY、aZ)に座標変換される(ステップ204)。

0156

続いて慣性航法計算部57は、時刻情報取得部54からの時刻情報を用いて時間で加速度成分(aX、aY、aZ)を第1の積分器55にかけて積分しグローバル座標系における速度成分(vX、vY、vZ)を算出する(ステップ205)。次に慣性航法計算部57は、速度成分(vX、vY、vZ)を第2の積分器56にかけて時間で積分しグローバル座標系における位置成分(pX、pY、pZ)を算出する(ステップ206)。

0157

出力情報生成部58は、算出された位置成分(pX、pY、pZ)及び姿勢角(θx、θy、θz)を基に、ユーザUの姿勢変化を軌跡として表示部407に表示するための軌跡画像信号(制御信号)S0を生成する(ステップ207)。生成された軌跡画像信号(制御信号)S0は送受信部101へ出力される。ユーザUの運動開始であるダウンスイング開始時点ではユーザUは静止状態であるとして、出力情報生成部58は、加速度センサ素子10で検出される加速度からユーザUの初期状態(ダウンスイング開始状態)を検出し、初期姿勢とする。

0158

端末装置1Bは、端末装置1Bの送受信部404を介して端末装置1Bに入力された軌跡画像信号(制御信号)S0に基づいて、表示部407に所定の形態で表示させる(S208)。表示形態としては、例えば、ユーザUの時間経過による姿勢変化、すなわちユーザUの運動学的物理量としての位置の変化を表す軌跡の表示が挙げられ、メモリ402には上記軌跡が取り込まれる。尚、本実施形態においては、軌跡を表示したが、時刻情報と対応づけされた加速度、速度、位置等のログが表示部407に表示されてもよく、ログもメモリ402に取り込まれる。

0159

このように本実施形態によれば、ユーザUに取り付けられたセンサデバイス1Aの動きがユーザUに運動の軌跡が画像として表示されるため、ユーザUにとって視覚から運動姿勢や軌跡を把握することができる。

0160

例えば図2に示すスイング練習において、ユーザUは、センサデバイス1Aが取り付けられるゴルフクラブ3の動きの軌跡を表示部407にて視認することができる。

0161

本実施形態によれば、加速度センサ素子10の他に角速度センサ素子30を設けているので、3軸方向の加速度だけでなく、これら3軸まわりの角速度をも検出することができる。これにより、加速度センサ素子10のみを設ける場合と比較して、加速度情報および角速度情報を同時に参照して検出対象の動きや姿勢、位置等の検出精度の更なる向上を図ることができる。

0162

以上のように本実施形態においては、動的加速度成分と静的加速度成分とがほぼ分離できる検出部(慣性センサ)40を備え、ほぼ分離された動的加速度成分を基にユーザUの位置を算出しているので、ユーザUの位置をより正確に把握することができる。

0163

すなわち、従来においては、ジャイロセンサから重力加速度成分(静的加速度成分)を推定し、加速度センサから検出した検出加速度からこの重力加速度成分(静的加速度成分)をキャンセルした結果を基にユーザUの位置を算出していた。このような従来の方法では、ユーザUの運動中のジャイロセンサの検出誤差が起因となって正確なユーザの位置を得ることができなかった。

0164

これに対し、本実施形態においては、動的加速度成分と静的加速度成分の双方を含む慣性センサの検出加速度を、動的加速度成分と静的加速度成分に分離し、分離した動的加速度成分を抽出して、これを基にユーザUの位置を算出しており、ジャイロセンサを用いた重力加速度成分のキャンセルを行わない。したがって、ジャイロセンサが起因する累積誤差による位置情報の発散がなく、運動するユーザUの位置をほぼ正確に算出することができる。このように、ユーザUの加速度、速度、位置といった運動学的物理量の変化を正確に算出することができ、例えばユーザUの運動姿勢及び運動の軌跡等を把握することができる。

0165

本実施形態においては、検出対象にセンサデバイスを装着して検出対象の姿勢の変化を計測しているので、計測対象から離れたところにセンサを設置しセンサが有効な空間内でしか計測できない遠隔計測方法と比較して、計測範囲が限定されることはなく屋外でも使用が可能であり、計測場所及び計測範囲の制約が少ない。また、光学式計測方法ではスポーツの速い動きに追従するのが困難であったのに対し、本実施形態の計測装置ではスポーツの早い動きにも追従可能である。

0166

以上、本技術の実施形態について説明したが、本技術は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、種々変更を加え得ることは勿論である。

0167

例えば以上の実施形態では、センサデバイスは運動器具に取り付けられているが、勿論これに限られず、運動器具を使用するユーザ自身に取り付けられてもよい。また、ダンス舞踊等の稽古、ジェスチャを利用したコミュニケーション動物生態調査等にも本技術は適用可能である。

0168

更に、以上の実施形態では、主として、制御信号S0を画像表示信号として出力する例を説明したが、画像表示に加えて、色、音等の信号を組み合わせて出力したりしてもよい。例えば、音でユーザの動きの速さを表し、画像表示で軌跡を表すなど多彩表現が適用可能である。ゴルフクラブ3の動きを動画として表示部407上で再生し、再生とともにゴルフクラブ3の軌跡が表示されるように構成し、動画再生時にゴルフクラブ3の動きに伴い音を出力してもよい。そして、ゴルフクラブ3の運動のスピードの変化に応じて音の高さや大きさが変化するように音を出力するようにしてもよい。これにより、出力される音の変化からゴルフクラブの動きの変化を直感的にとらえることができ、視覚に加え聴覚からもスイング動作の確認が行えるようになる。

0169

また、上述の実施形態においては、1つのセンサデバイスを検出対象に装着して検出対象の動きの変化を軌跡として求めていたが、複数のセンサデバイスを検出対象に装着することも当然のことながら可能である。

0170

図21に、検出対象としてのテニスプレーヤ(ユーザU)に複数のセンサデバイス100Aを取り付けた例を示す。センサデバイス100Aの構造は上述のセンサデバイス1Aとほぼ同じであり、センサデバイスを取り付ける場所によって外見構造が異なっている。図において、黒点はセンサデバイス100Aを示し、ここではテニスプレーヤ(ユーザU)の人体の部位20カ所にセンサデバイス100を取り付けている。センサデバイス100Aは基本的に人体の関節部位に取り付けられ、計算の起点が節点となるように構成される。このように、ユーザUの体の部位に複数個所センサデバイス100Aを取り付けることにより、センサデバイス100Aにより検出される信号を基にユーザUの運動姿勢(フォーム)及びその運動姿勢の経時変化を検出することができる。

0171

さらに以上の実施形態では、センサ素子として、図6〜8に示した加速度センサ素子10が用いられたが、3軸方向の加速度を検出できるものであれば、構成は特に限定されない。同様に、センサ素子に作用する加速度から動的加速度成分および静的加速度成分を抽出する演算方法も上述の例に限定されず、適宜の演算手法が採用可能である。

0172

なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1) 空間内で運動する検出対象の動的加速度成分と静的加速度成分とを含む3軸方向の加速度から、前記検出対象の前記動的加速度成分を抽出し、前記動的加速度成分から前記検出対象の運動学的物理量の変化を制御信号として生成する制御部
を具備する情報処理装置。
(2)上記(1)に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記動的加速度成分から前記検出対象の前記空間内における位置の時間変化を算出し、前記位置の時間変化を基に前記制御信号を生成する
情報処理装置。
(3)上記(1)又は(2)に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記加速度に応じた交流波形を有する第1の検出信号と、前記加速度に応じた交流成分が直流成分に重畳した出力波形を有する第2の検出信号とに基づいて、前記3軸方向各々について動的加速度成分および静的加速度成分を抽出する加速度演算部を有する。
情報処理装置。
(4)上記(3)に記載の情報処理装置であって、
前記加速度演算部は、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号との差分信号に基づいて、前記加速度から前記静的加速度成分を抽出する演算回路を有する
情報処理装置。
(5)上記(4)に記載の情報処理装置であって、
前記加速度演算部は、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号とが同一レベルとなるように各信号のゲインを調整するゲイン調整回路をさらに有する
情報処理装置。
(6)上記(4)又は(5)に記載の情報処理装置であって、
前記加速度演算部は、前記差分信号に基づいて補正係数を算出し、前記補正係数を用いて前記第1の検出信号および前記第2の検出信号のいずれか一方を補正する補正回路をさらに有する
情報処理装置。
(7)上記(3)〜(6)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記3軸まわりの角速度に関連する情報を含む第3の検出信号に基づいて、前記3軸まわりの角速度をそれぞれ算出する角速度演算部をさらに有する
情報処理装置。
(8)上記(1)〜(7)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記加速度を取得する検出部を更に具備する
情報処理装置。
(9)上記(8)に記載の情報処理装置であって、
前記検出部は、
加速度を受けて運動可能な可動部を有する素子本体と、前記可動部に作用する3軸方向の加速度に関連する情報を含む第1の検出信号を出力する圧電型の第1の加速度検出部と、前記可動部に作用する前記3軸方向の加速度に関連する情報を含む第2の検出信号を出力する非圧電型の第2の加速度検出部と、を有するセンサ素子を含む
情報処理装置。
(10)上記(9)に記載の情報処理装置であって、
前記第2の加速度検出部は、前記可動部に設けられたピエゾ抵抗式の加速度検出素子を含む
情報処理装置。
(11)上記(9)に記載の情報処理装置であって、
前記第2の加速度検出部は、前記可動部に設けられた静電容量式の加速度検出素子を含む
情報処理装置。

0173

1…運動計測装置(運動計測システム)
1A、100A…センサデバイス
1B…端末装置
3…ゴルフクラブ
10…加速度センサ素子
11…第1の加速度検出部
12…第2の加速度検出部
40…検出部(慣性センサ)
50…制御部
20…コントローラ
110…素子本体
120…可動板(可動部)
200…加速度演算部
S0…軌跡画像信号(制御信号)
Vo…速度関連情報

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