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技術 熱可塑性樹脂組成物およびその成形品

出願人 東レ株式会社
発明者 上田隆志小林正典佐藤大輔山下太郎
出願日 2017年10月17日 (2年6ヶ月経過) 出願番号 2017-557157
公開日 2019年9月19日 (7ヶ月経過) 公開番号 WO2018-083975
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード BB社 不合格レベル ゴム基質 無水ブドウ糖 アクリロニトリル共重合体ラテックス スチレン系エラストマ スペシャリティーズ 角板試験片
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月19日)のものです。
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図面 (1)

課題・解決手段

機械特性耐熱性流動性、寸法安定性バランスに優れ、かつ成形時の滞留安定性、成形品外観および塗装性にも優れる熱可塑性樹脂組成物及び成形品を提供する。ポリカーボネート樹脂(I)、ジエン系ゴム質重合体の存在下に芳香族ビニル系単量体及びシアン化ビニル系単量体を含む単量体混合物グラフト重合したグラフト共重合体(II-1)、又はアクリル系ゴム質重合体の存在下に芳香族ビニル系単量体及びシアン化ビニル系単量体を含む単量体混合物をグラフト重合したグラフト共重合体(II-2)からなるグラフト共重合体(II)、芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体を共重合してなるビニル系共重合体(III)、結晶性樹脂(IV)及び板状の無機充填材(V)を配合してなり、(I)+(II)+(III)+(IV)+(V)の合計量を100重量%としたとき、(I)が50〜70重量%、(II)が3〜15重量%、(III)が10〜25重量%、(IV)が1〜9重量%、(V)が10〜20重量%であり、かつ(V)100重量%に対する(IV)の含有割合が10重量%以上50重量%未満である。

概要

背景

ポリカーボネート樹脂は、耐熱性耐衝撃性に優れていることから、自動車分野、家電分野、OA機器分野、建材分野をはじめとする多岐の分野にわたって幅広く使用されている。一方、ABS樹脂に代表されるゴム強化スチレン樹脂は、優れた加工性機械的特性を有していることから、自動車分野、家電分野、OA機器分野など広範な分野において、各種構成部材成形材料として使用されている。ポリカーボネート樹脂は、ゴム強化スチレン樹脂と比較して射出成形時の成形加工性二次加工性に劣ることから、ポリカーボネート樹脂の欠点を補う目的で、ポリカーボネート樹脂とゴム強化スチレン樹脂を溶融混合したアロイ化されることが一般的である。特に自動車分野においては、耐熱性、耐衝撃性、成形性などに加え、寸法安定性も要求され、その改善のため、タルク等の無機充填材を配合する試みも為されている。しかしながら、タルク等のケイ酸塩化合物系の無機充填材は、アルカリ性であることから、ポリカーボネート樹脂に配合した場合、樹脂のアルカリ分解による滞留安定性の悪化や機械特性の低下、さらにはシルバーストリークといった成形品外観不良の課題があった。

ポリカーボネート樹脂/ゴム強化スチレン樹脂アロイに、タルク等のケイ酸塩化合物系の無機充填材を配合する従来の技術として、例えば、特許文献1には、芳香族ポリカーボネート樹脂スチレン系樹脂ポリエステル系樹脂および無機充填材を特定組成で含有してなる樹脂組成物が開示されている。確かに特許文献1に記載の樹脂組成物は、滞留安定性、成形品外観が改善されているものの、その効果は十分ではなく、また機械的特性のバランスも不十分である課題があった。また、特許文献2には、芳香族ポリカーボネート共役ジエン成分を実質的に含まないゴム基質に少なくとも芳香族ビニル化合物グラフト重合されてなるグラフト共重合体芳香族ビニル系共重合体、無機充填材からなる特定組成の樹脂組成物が開示されている。確かに、特許文献2に記載の樹脂組成物は、耐熱性、流動性剛性、耐衝撃性および耐変色性に優れるものの、その効果は十分ではなく、また、滞留安定性や成形品外観といった課題は解決できなかった。

概要

機械特性、耐熱性、流動性、寸法安定性のバランスに優れ、かつ成形時の滞留安定性、成形品外観および塗装性にも優れる熱可塑性樹脂組成物及び成形品を提供する。ポリカーボネート樹脂(I)、ジエン系ゴム質重合体の存在下に芳香族ビニル系単量体及びシアン化ビニル系単量体を含む単量体混合物をグラフト重合したグラフト共重合体(II-1)、又はアクリル系ゴム質重合体の存在下に芳香族ビニル系単量体及びシアン化ビニル系単量体を含む単量体混合物をグラフト重合したグラフト共重合体(II-2)からなるグラフト共重合体(II)、芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体を共重合してなるビニル系共重合体(III)、結晶性樹脂(IV)及び板状の無機充填材(V)を配合してなり、(I)+(II)+(III)+(IV)+(V)の合計量を100重量%としたとき、(I)が50〜70重量%、(II)が3〜15重量%、(III)が10〜25重量%、(IV)が1〜9重量%、(V)が10〜20重量%であり、かつ(V)100重量%に対する(IV)の含有割合が10重量%以上50重量%未満である。

目的

本発明は、機械特性、耐熱性、流動性、寸法安定性のバランスに優れ、かつ成形時の滞留安定性、成形品外観および塗装性にも優れる、熱可塑性樹脂組成物および成形品を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
- 件
牽制数
- 件

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請求項1

ポリカーボネート樹脂(I)、グラフト共重合体(II)、少なくとも芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体を共重合してなるビニル系共重合体(III)、結晶性樹脂(IV)および板状の無機充填材(V)を配合してなり、グラフト共重合体(II)が、ジエン系ゴム質重合体の存在下に、少なくとも芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体を含有する単量体混合物グラフト重合してなるグラフト共重合体(II−1)、または、アクリル酸エステル系単量体多官能性単量体を共重合してなるアクリル系ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体を含む単量体混合物をグラフト重合してなるグラフト共重合体(II−2)であり、ポリカーボネート樹脂(I)、グラフト共重合体(II)、ビニル系共重合体(III)、結晶性樹脂(IV)および無機充填材(V)の含有量の合計を100重量%としたときに、ポリカーボネート樹脂(I)が50〜70重量%、グラフト共重合体(II)が3〜15重量%、ビニル系共重合体(III)が10〜25重量%、結晶性樹脂(IV)が1〜9重量%、無機充填材(V)が10〜20重量%であり、かつ無機充填材(V)100重量%に対する結晶性樹脂(IV)の含有割合が10重量%以上、50重量%未満であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物

請求項2

結晶性樹脂(IV)が、ポリブチレンテレフタレート樹脂であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。

請求項3

板状の無機充填材(V)が、タルクであることを特徴とする請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。

請求項4

板状の無機充填材(V)100重量%に対する結晶性樹脂(IV)の含有割合が20重量%以上、40重量%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。

請求項5

ポリカーボネート樹脂(I)の粘度平均分子量が、10,000以上、21,000以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。

請求項6

示差走査熱量測定の降温過程において発現する、結晶性樹脂(IV)の結晶化に由来する発熱ピーク温度が、185℃以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。

請求項7

請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物を成形してなる成形品

技術分野

0001

本発明は、機械特性耐熱性流動性、寸法安定性バランスに優れ、かつ成形時の滞留安定性、成形品外観および塗装性にも優れる、熱可塑性樹脂組成物およびその成形品に関するものである。

背景技術

0002

ポリカーボネート樹脂は、耐熱性、耐衝撃性に優れていることから、自動車分野、家電分野、OA機器分野、建材分野をはじめとする多岐の分野にわたって幅広く使用されている。一方、ABS樹脂に代表されるゴム強化スチレン樹脂は、優れた加工性機械的特性を有していることから、自動車分野、家電分野、OA機器分野など広範な分野において、各種構成部材成形材料として使用されている。ポリカーボネート樹脂は、ゴム強化スチレン樹脂と比較して射出成形時の成形加工性二次加工性に劣ることから、ポリカーボネート樹脂の欠点を補う目的で、ポリカーボネート樹脂とゴム強化スチレン樹脂を溶融混合したアロイ化されることが一般的である。特に自動車分野においては、耐熱性、耐衝撃性、成形性などに加え、寸法安定性も要求され、その改善のため、タルク等の無機充填材を配合する試みも為されている。しかしながら、タルク等のケイ酸塩化合物系の無機充填材は、アルカリ性であることから、ポリカーボネート樹脂に配合した場合、樹脂のアルカリ分解による滞留安定性の悪化や機械特性の低下、さらにはシルバーストリークといった成形品外観不良の課題があった。

0003

ポリカーボネート樹脂/ゴム強化スチレン樹脂アロイに、タルク等のケイ酸塩化合物系の無機充填材を配合する従来の技術として、例えば、特許文献1には、芳香族ポリカーボネート樹脂スチレン系樹脂ポリエステル系樹脂および無機充填材を特定組成で含有してなる樹脂組成物が開示されている。確かに特許文献1に記載の樹脂組成物は、滞留安定性、成形品外観が改善されているものの、その効果は十分ではなく、また機械的特性のバランスも不十分である課題があった。また、特許文献2には、芳香族ポリカーボネート共役ジエン成分を実質的に含まないゴム基質に少なくとも芳香族ビニル化合物グラフト重合されてなるグラフト共重合体芳香族ビニル系共重合体、無機充填材からなる特定組成の樹脂組成物が開示されている。確かに、特許文献2に記載の樹脂組成物は、耐熱性、流動性、剛性、耐衝撃性および耐変色性に優れるものの、その効果は十分ではなく、また、滞留安定性や成形品外観といった課題は解決できなかった。

先行技術

0004

日本国特開2015−131876号公報
日本国特開2003−206398号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、機械特性、耐熱性、流動性、寸法安定性のバランスに優れ、かつ成形時の滞留安定性、成形品外観および塗装性にも優れる、熱可塑性樹脂組成物および成形品を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ポリカーボネート樹脂、グラフト共重合体、ビニル系共重合体結晶性樹脂および板状の無機充填材を特定組成で配合することにより、機械特性、耐熱性、流動性、寸法安定性のバランスに優れ、かつ成形時の滞留安定性、成形品外観および塗装性にも優れることを見いだし、本発明に到達した。
すなわち、本発明は以下の(1)〜(7)で構成される。

0007

(1)ポリカーボネート樹脂(I)、グラフト共重合体(II)、少なくとも芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体を共重合してなるビニル系共重合体(III)、結晶性樹脂(IV)および板状の無機充填材(V)を配合してなり、グラフト共重合体(II)が、ジエン系ゴム質重合体の存在下に、少なくとも芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体を含有する単量体混合物をグラフト重合してなるグラフト共重合体(II−1)、または、アクリル酸エステル系単量体多官能性単量体を共重合してなるアクリル系ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体を含む単量体混合物をグラフト重合してなるグラフト共重合体(II−2)であり、ポリカーボネート樹脂(I)、グラフト共重合体(II)、ビニル系共重合体(III)、結晶性樹脂(IV)および無機充填材(V)の含有量の合計を100重量%としたときに、ポリカーボネート樹脂(I)が50〜70重量%、グラフト共重合体(II)が3〜15重量%、ビニル系共重合体(III)が10〜25重量%、結晶性樹脂(IV)が1〜9重量%、無機充填材(V)が10〜20重量%であり、かつ無機充填材(V)100重量%に対する結晶性樹脂(IV)の含有割合が10重量%以上、50重量%未満であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。

0008

(2)結晶性樹脂(IV)が、ポリブチレンテレフタレート樹脂であることを特徴とする上記(1)記載の熱可塑性樹脂組成物。
(3)板状の無機充填材(V)が、タルクであることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の熱可塑性樹脂組成物。
(4)板状の無機充填材(V)100重量%に対する結晶性樹脂(IV)の含有割合が20重量%以上、40重量%以下であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
(5)ポリカーボネート樹脂(I)の粘度平均分子量が、10,000以上、21,000以下であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
(6)示差走査熱量測定の降温過程において発現する、結晶性樹脂(IV)の結晶化に由来する発熱ピーク温度が、185℃以上であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
(7)上記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物を成形してなる成形品。

発明の効果

0009

本発明によれば、機械特性、耐熱性、流動性、寸法安定性のバランスに優れ、かつ成形時の滞留安定性、成形品外観および塗装性にも優れることから、従来成形できなかった大型成形品や複雑形状成形品、薄肉成形品を射出成形によって得ることができるため、製品の大型化や形状の複雑化に適応できるだけでなく、薄肉化によって製品のコストダウンに繋げることができる。

図面の簡単な説明

0010

図1(a)(b)は本願明細書の実施例で使用する角形平板を模式的に示す説明図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)の矢視A−A断面図である。

0011

以下、本発明の熱可塑性樹脂組成物とその成形品について、具体的に説明する。
本発明に用いられるポリカーボネート樹脂(I)とは、下記一般式(1)で表される繰り返し構造単位を有する樹脂である。



(式中、Zは炭素数2〜5の置換あるいは非置換のアルキリデン基シクロヘキシリデン基、酸素原子硫黄原子またはスルホニル基を表す。R1、R2、R3、R4は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基であり、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。)。

0012

ポリカーボネート樹脂(I)は、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニルプロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンで代表的に例示される芳香族ジヒドロキシ化合物と、ホスゲンで代表的に例示されるカーボネート前駆体との反応によって得られる。

0013

芳香族ジヒドロキシ化合物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、「ビスフェノールA」と記載することがある。)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン等で例示されるビス(ヒドロキシアリールアルカン類;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等で例示されるビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類;9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン等で例示されるカルド構造含有ビスフェノール類;4,4'−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−ジメチルジフェニルエーテル等で例示されるジヒドロキシジアリールエーテル類;4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−ジメチルジフェニルスルフィド等で例示されるジヒドロキシジアリールスルフィド類;4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−ジメチルジフェニルスルホキシド等で例示されるジヒドロキシジアリールスルホキシド類;4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−ジメチルジフェニルスルホン等で例示されるジヒドロキシジアリールスルホン類ハイドロキノンレゾルシン、4,4'−ジヒドロキシジフェニル等が挙げられる。

0014

これらの中で好ましいのは、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン類であり、特に好ましいのは、ビスフェノールAである。これらの芳香族ジヒドロキシ化合物は、1種類でも2種類以上を組み合わせ、共重合されたものを用いてもよい。

0015

芳香族ジヒドロキシ化合物と反応させるカーボネート前駆体としては、カルボニルハライドカーボネートエステルハロホルメート等が使用され、具体的にはホスゲン;ジフェニルカーボネートジトリルカーボネート等のジアリールカーボネート類;ジメチルカーボネートジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート類二価フェノールジハロホルメート等が挙げられる。中でもホスゲンが好ましく用いられることが多い。これらカーボネート前駆体もまた1種類でも2種類以上を組み合わせて用いてもよい。

0016

本発明の熱可塑性樹脂組成物を組成するポリカーボネート樹脂(I)の製造法は、特に限定されるものではなく、従来から知られている方法によって製造することができる。製造方法としては、界面重合法(ホスゲン法)、溶融エステル交換法溶液重合法ピリジン法)、環状カーボネート化合物開環重合法、プレポリマー固相エステル交換法等を挙げることができる。

0017

代表的な製造方法として界面重合法による製造方法を例示する。反応に不活性有機溶媒アルカリ水溶液の存在下で、通常pHを9以上に保ち、芳香族ジヒドロキシ化合物、ならびに必要に応じて分子量調整剤末端停止剤)及び芳香族ジヒドロキシ化合物の酸化防止のための酸化防止剤を用い、ホスゲンと反応させた後、第三級アミン又は第四級アンモニウム塩等の重合触媒を添加し、界面重合を行うことによってポリカーボネート樹脂を得る。分子量調節剤の添加はホスゲン化時から重合反応開始時までの間であれば特に限定されない。なお反応温度は例えば、0〜40℃で、反応時間は例えば2〜5時間である。

0018

ここで、界面重合に適用できる有機溶媒としては、界面重合反応に不活性であり、水と混ざり合わず、ポリカーボネート樹脂を溶解することができれば特に制限されるものではない。例えば、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンテトラクロロエタン、クロロホルムモノクロロベンゼンジクロロベンゼン等の塩素化炭化水素ベンゼントルエンキシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。またアルカリ水溶液に用いられるアルカリ化合物としては、水酸化ナトリウム水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物が挙げられる。

0019

分子量調節剤としては、一価フェノール性水酸基を有する化合物フェニルクロロフォルメートが挙げられる。一価のフェノール性水酸基を有する化合物としては、m−メチルフェノール、p−メチルフェノール、m−プロピルフェノール、p−プロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール及びp−長鎖アルキル置換フェノール等が挙げられる。分子量調節剤の使用量は、芳香族ジヒドロキシ化合物100モルに対して、好ましくは0.1〜1モルである。

0021

本発明の熱可塑性樹脂組成物において、ポリカーボネート樹脂(I)の含有量は、ポリカーボネート樹脂(I)、グラフト共重合体(II)、ビニル系共重合体(III)、結晶性樹脂(IV)および無機充填材(V)の含有量の合計を100重量%としたときに、50〜70重量%の範囲にあり、好ましくは52〜68重量%、より好ましくは55〜65重量%である。ポリカーボネート樹脂(I)の添加量が50重量%を下回った場合には、流動性は優れるものの、耐衝撃性と耐熱性が低下し好ましくない。一方、添加量が70重量%を超えて使用した場合には、耐衝撃性、耐熱性は優れるものの、射出成形時の流動性が不足し、成形できない製品が発生するため好ましくない。

0022

本発明において、ポリカーボネート樹脂(I)の粘度平均分子量(MV)は、特に制限は無いが、好ましくは10,000以上、21,000以下、より好ましくは12,000以上、20,000以下、最も好ましくは15,000以上、18,000以下である。MVが10,000以上の場合には、耐衝撃性などの機械特性、耐熱性などが向上する傾向があり、21,000以下の場合には流動性向上、成形品外観良化する傾向があり、好ましい。

0023

本明細書において、ポリカーボネート樹脂(I)の粘度平均分子量(MV)は、次の方法により求めることができる。まず、塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂(I)0.7gを20℃で溶解した溶液(濃度c=0.7)から、オストワルド粘度計を用いて、次式にて算出される比粘度(ηSP)を求める。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
続いて、求められた比粘度(ηSP)から次のSchnellの式により粘度平均分子量MVを算出することができる。
ηSP/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]は極限粘度
[η]=1.23×10-4MV0.83

0024

本発明の熱可塑性樹脂組成物を組成するグラフト共重合体(II)は、ジエン系ゴム質重合体(A1)の存在下に、少なくとも芳香族ビニル系単量体(B)およびシアン化ビニル系単量体(C)を含有する単量体混合物をグラフト重合してなるグラフト共重合体(II−1)、またはアクリル酸エステル系単量体と多官能性単量体を共重合して得られるアクリル系ゴム質重合体(以下、「アクリル系ゴム質重合体(A2)」と記載すことがある。)の存在下に、芳香族ビニル系単量体(B)およびシアン化ビニル系単量体(C)を含む単量体混合物をグラフト重合してなるグラフト共重合体(II−2)である。

0025

グラフト共重合体(II−1)
グラフト共重合体(II−1)を含む熱可塑性樹脂組成物は、機械特性、耐熱性、流動性、寸法安定性のバランスに優れ、かつ成形時の滞留安定性、成形品外観および塗装性にも優れる。
グラフト共重合体(II−1)に用いることができるジエン系ゴム質重合体(A1)としては、ガラス転移温度が0℃以下のものが好適であり、その下限値は実用上−80℃程度である。使用できるジエン系ゴム質重合体を例示すると、ポリブタジエンスチレンブタジエン共重合体アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体およびアクリル酸ブチル−ブタジエン共重合体などが挙げられるが、なかでも、ポリブタジエンが好ましく用いられる。

0026

ジエン系ゴム質重合体(A1)の重量平均粒子径は特に制限はないが、100〜1200nmであることが好ましく、200〜1200nmであることがより好ましい。ジエン系ゴム質重合体(A1)として重量平均粒子径が100nmに満たないものを使用すると、耐衝撃性が低下することがあり、一方、重量平均粒子径が1200nmを超えるものを使用する場合には、流動性が低下することがある。

0027

また、ジエン系ゴム質重合体(A1)としては、耐衝撃性と流動性との両立の観点から、重量平均粒子径が200〜400nmの低粒子径のものと、重量平均粒子径が450〜1200nmの高粒子径のものの2種類のジエン系ゴム質重合体を併用することが好ましく、より好ましくは重量平均粒子径が280〜400nmのものと600〜1200nmのものの併用、さらに好ましくは重量平均粒子径が320〜380nmのものと700〜1100nmのものの併用である。

0028

さらに、前述のとおりジエン系ゴム質重合体(A1)を2種類用いる場合、耐衝撃性と流動性の観点から、低粒子径のものと高粒子径のものの重量比率が、90:10〜50:50の範囲にあることが好ましく、より好ましくは80:20〜60:40、さらに好ましくは75:25〜65:35の範囲である。

0029

なお、ジエン系ゴム質重合体(A1)の重量平均粒子径は、「Rubbaer Age Vol.88 p.484〜490(1960)by E.Schmidt,P.H.Biddison」に記載のアルギン酸ナトリウム法(アルギン酸ナトリウムの濃度量割合とアルギン酸ナトリウム濃度の累積重量分率より累積重量分率50%の粒子径を求める。)により測定することができる。

0030

グラフト共重合体(II)におけるジエン系ゴム質重合体(A1)の重量分率は、40〜65重量%に調整することが好ましく、より好ましいジエン系ゴム質重合体(A1)の重量分率は、40〜60重量%であり、さらに好ましくは40〜50重量%である。重量分率が40重量%以上では耐衝撃性が向上し、一方、65重量%以下では流動性が向上するため好ましい。

0031

単量体混合物に含まれる芳香族ビニル系単量体(B)としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレンビニルトルエン、o−エチルスチレン、p−メチルスチレンクロロスチレンおよびブロモスチレンなどが挙げられるが、特にスチレンが好ましく採用される。

0032

単量体混合物に含まれるシアン化ビニル系単量体(C)としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルおよびエタクリニトリルなどが挙げられるが、特にアクリロニトリルが好ましく採用される。

0033

その他、単量体混合物には本発明の効果を失わない程度に芳香族ビニル系単量体(B)およびシアン化ビニル系単量体(C)と共重合可能な他のビニル系単量体が含まれうる。他のビニル系単量体の具体例としては、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミドおよびメタクリル酸メチルなどが挙げられ、それぞれの目的に応じて選択することができ、これらは単独でも複数でも用いることが可能である。なお、耐熱性や難燃性をさらに向上させる意図があれば、N−フェニルマレイミドが好ましい。また、硬度向上を重視させるのであれば、メタクリル酸メチルが好ましく用いられる。

0034

グラフト共重合体(II−1)における芳香族ビニル系単量体(B)の重量分率は、26〜43重量%が好ましく、より好ましくは30〜41重量%、特に好ましくは35〜41重量%である。芳香族ビニル系単量体(B)の重量分率が26重量%以上の場合には、着色しにくい傾向があり、一方、43重量%以下の場合にはグラフト重合が進行しやすく、グラフト率が向上し、耐衝撃性が向上する傾向がある。

0035

グラフト共重合体(II−1)におけるシアン化ビニル系単量体(C)の重量分率は、9〜17重量%が好ましく、より好ましくは10〜16重量%、さらに好ましくは12〜16重量%である。シアン化ビニル系単量体(C)の重量分率が9重量%以上の場合には、グラフト重合が進行しやすく、グラフト率が向上し、耐衝撃性が向上する傾向があり、17重量%以下の場合には、着色しにくい傾向がある。

0036

グラフト共重合体(II−1)のグラフト率は、特に制限されるものではない。耐衝撃性と流動性のバランスから、グラフト率は7〜30%が好ましく、より好ましくは20〜28%、さらに好ましくは22〜26%である。グラフト率(%)は、次式で示される。
グラフト率(%)=[ジエン系ゴム質重合体にグラフト重合したビニル系重合体量]/[グラフト共重合体のゴム含有量]×100。

0037

グラフト共重合体(II−1)として、例えばアクリロニトリル・ブタジエンスチレングラフト共重合体(ABS樹脂)、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレングラフト共重合体(MBS樹脂)、メチルメタクリレート・アクリロニトリル・ブタジエン・スチレングラフト共重合体(MABS樹脂)等を挙げることができる。なかでもアクリロニトリル・ブタジエン・スチレングラフト共重合体(ABS樹脂)が好ましい。

0038

グラフト共重合体(II−2)
グラフト共重合体(II−2)を含む熱可塑性樹脂組成物は、機械特性、耐熱性、流動性、寸法安定性のバランスに優れ、かつ成形時の滞留安定性、成形品外観および塗装性にも優れる。またグラフト共重合体(II−2)を含む熱可塑性樹脂組成物は、上記に加え耐候性にも優れる。
グラフト共重合体(II−2)に用いることができるアクリル酸エステル系単量体(a)と多官能性単量体(b)を共重合して得られるアクリル系ゴム質重合体(A2)を構成するアクリル酸エステル系単量体(a)としては、炭素数1〜10のアルキル基を有するものが好ましく、例えば、アクリル酸メチルアクリル酸エチルアクリル酸n−ブチルアクリル酸t−ブチル、アクリル酸オクチルなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。これらの中でも、アクリル酸n−ブチルが好ましい。

0039

アクリル系ゴム質重合体(A2)を構成する多官能性単量体(b)は、官能基を2以上有するものであれば特に限定されず、官能基としては、例えば、アリル基、(メタアクリロイル基などの炭素炭素二重結合を有する基などが挙げられる。多官能性単量体(b)としては、例えば、アクリル酸アリルメタクリル酸アリルマレイン酸ジアリルトリアリルシアヌレートトリアリルイソシアヌレートなどのアリル系化合物、ジビニルベンゼンエチレングリコールジメタクリレートジエチレングリコールジメタクリレートプロピレングリコールジメタクリレートなどのジ(メタ)アクリル酸エステル系化合物などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。これらの中でも、後述するアクリル系ゴム質重合体(A2)のトルエン中におけるゲル膨潤度およびグラフト共重合体(II−2)のグラフト率を所望の範囲に調整しやすいことから、メタクリル酸アリルが好ましい。

0040

本発明におけるアクリル系ゴム質重合体(A2)は、アクリル酸エステル系単量体(a)および多官能性単量体(b)の合計100重量%に対して、アクリル酸エステル系単量体(a)97〜99.5重量%、多官能性単量体(b)3〜0.5重量%を共重合して得ることが好ましい。アクリル酸エステル系単量体(a)が97重量以上であり、多官能性単量体(b)が3重量%以下の場合、後述するアクリル系ゴム質重合体(A2)のトルエン中におけるゲル膨潤度が増加し、後述するグラフト共重合体(II−2)のグラフト率が低下する。その結果、熱可塑性樹脂組成物の流動性が向上し、さらにグラフト共重合体(II−2)の粒子凝集した構造を有することができるため、成形品の衝撃強度面衝撃性が向上する。アクリル酸エステル系単量体(a)が98重量%以上、多官能性単量体(b)が2重量%以下であることがより好ましく、アクリル酸エステル系単量体(a)が98.5重量%を超え、多官能性単量体(b)が1.5重量%未満であることがさらに好ましい。一方、アクリル酸エステル系単量体(a)が99.5重量%以下で、多官能性単量体(b)が0.5重量%以上である場合、後述するグラフト共重合体(II−2)のグラフト率が向上し、成形品の衝撃強度、面衝撃性が向上するため好ましい。アクリル酸エステル系単量体(a)は、99.3重量%以下であることがより好ましく、さらに好ましくは99.0重量%以下である。また、多官能性単量体(b)は、0.7重量%以上であることがより好ましく、さらに好ましくは1.0重量%以上である。

0041

本発明において、アクリル系ゴム質重合体(A2)の体積平均粒子径は、0.10〜0.30μmの範囲が好ましい。アクリル系ゴム質重合体(A2)の体積平均粒子径が0.10μm以上であると、後述する凝集粒子中の一次粒子がその原形を保てるため、成形品の衝撃強度、面衝撃性が向上する。体積平均粒子径は0.15μm以上がより好ましい。一方、アクリル系ゴム質重合体(A2)の体積平均粒子径が0.30μm以下であると、熱可塑性樹脂組成物中におけるグラフト共重合体(II−2)の分散性が向上するため、成形品の耐衝撃性、面衝撃性が向上する。体積平均粒子径は0.25μm以下がより好ましい。

0042

なお、アクリル系ゴム質重合体(A2)の体積平均粒子径は、アクリル系ゴム質重合体(A2)ラテックスを水に分散させ、レーザ散乱回折法粒度分布測定装置を用いて測定することができる。

0043

また、アクリル系ゴム質重合体(A2)の体積平均粒子径は、例えば、重合に用いる水、乳化剤重合開始剤の量などによって所望の範囲に調整することができる。

0044

アクリル系ゴム質重合体(A2)のトルエン中におけるゲル膨潤度(α)は、10倍以上が好ましい。ゲル膨潤度(α)とは、アクリル系ゴム質重合体(A2)の架橋度を表す指標であり、ゲル膨潤度(α)が10倍以上であると、グラフト共重合体(II−2)の粒子同士が凝集しやすくなり、熱可塑性樹脂組成物の流動性および成形品の衝撃強度、面衝撃性をより向上させることができる。ゲル膨潤度(α)は12倍以上がより好ましい。

0045

なお、アクリル系ゴム質重合体(A2)のトルエン中におけるゲル膨潤度(α)は、以下の方法により求めることができる。まず、アクリル系ゴム質重合体(A2)ラテックスの場合にはメタノール中にラテックスおよび硫酸を添加した後、脱水洗浄によりアクリル系ゴム質重合体(A2)の固形物を得る。得られたアクリル系ゴム質重合体(A2)の固形物を80℃で3時間真空乾燥した後、所定量をトルエンに24時間含浸させ、膨潤したサンプルの重量(y)[g]を測定する。続いて、80℃で3時間真空乾燥を行った後、乾燥後のサンプルの重量(z)[g]を測定する。ゲル膨潤度(α)は、膨潤したサンプルの重量(y)[g]および乾燥後のサンプルの重量(z)[g]から、下記式より算出する。
ゲル膨潤度(倍)=(y)/(z)。

0046

また、アクリル系ゴム質重合体(A2)のトルエン中におけるゲル膨潤度は、例えば、重合に用いる多官能性単量体、乳化剤、開始剤の量などによって所望の範囲に調整することができる。例えば、多官能性単量体の共重合比率については、アクリル酸エステル系単量体(a)が98.5重量%を超え、多官能性単量体(b)が1.5重量%未満であることが好ましい。

0047

アクリル系ゴム質重合体(A2)のトルエン中におけるゲル含有率は、80〜98重量%が好ましい。ゲル含有率が80重量%以上、98重量%以下であると、アクリル系ゴム質重合体(A2)の弾性が向上し、成形品の耐衝撃性、面衝撃性をより向上させることができる。ゲル含有率は85〜95重量%以下がより好ましい。

0048

なお、アクリル系ゴム質重合体(A2)のトルエン中におけるゲル含有率は、以下の方法により求めることができる。まず、アクリル系ゴム質重合体(A2)ラテックスの場合にはメタノール中にラテックスおよび硫酸を添加した後、脱水・洗浄によりアクリル系ゴム質重合体(A2)の固形物を得る。得られたアクリル系ゴム質重合体(A2)の固形物を80℃で3時間真空乾燥した後、所定量(x)[g]をトルエンに24時間含浸させ、膨潤したサンプルの重量(y)[g]を測定する。続いて、80℃で3時間真空乾燥を行った後、乾燥後のサンプルの重量(z)[g]を測定する。ゲル含有率は、サンプルの重量(x)[g]および乾燥後のサンプルの重量(z)[g]から、下記式より算出する。
ゲル含有率(重量%)=([z]/[x])×100。

0049

また、アクリル系ゴム質重合体(A2)のゲル含有率は、例えば、重合に用いる多官能性単量体、乳化剤、開始剤の量などによって所望の範囲に調整することができる。

0050

アクリル系ゴム質重合体(A2)の重合方法としては、乳化重合法懸濁重合法、連続塊状重合法、溶液連続重合法などの任意の方法を用いることができ、これらを2種以上組みあわせてもよい。これらの中でも、乳化重合法または塊状重合法が好ましい。重合時の除熱により体平均粒子径を所望の範囲に調整しやすいことから、乳化重合法が最も好ましい。

0051

乳化重合法に用いる乳化剤は特に制限はなく、各種界面活性剤を使用できる。界面活性剤としては、カルボン酸塩型硫酸エステル塩型スルホン酸塩型などのアニオン系界面活性剤が好ましく使用される。これらを2種以上用いてもよい。

0053

重合に用いる開始剤は特に制限はなく、過酸化物アゾ系化合物または過硫酸塩などが使用される。

0054

過酸化物の具体例としては、ベンゾイルパーオキサイドクメンハイドロパーオキサイドジクミルパーオキサイドジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルイソプロピルカルボネート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオクテート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートなどが挙げられる。

0055

アゾ系化合物の具体例としては、アゾビスイソブチロニトリルアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、2−シアノ−2−プロピルアホルムアミド、1,1’−アゾビスシクロヘキサン−1−カーボニトリル、アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート、1−t−ブチルアゾ−2−シアノブタン、2−t−ブチルアゾ−2−シアノ−4−メトキシ−4−メチルペンタンなどが挙げられる。

0056

過硫酸塩の具体例としては、過硫酸カリウム過硫酸ナトリウム過硫酸アンモニウムなどが挙げられる。

0057

これらの開始剤を2種以上用いてもよい。乳化重合法には、過硫酸カリウム、クメンハイドロパーオキサイドなどが好ましく用いられる。また、開始剤はレドックス系でも用いることができる。

0058

アクリル系ゴム質重合体(A2)の体積平均粒子径や、トルエン中におけるゲル膨潤度、ゲル含有率を前述の好ましい範囲に調整する観点から、アクリル系ゴム質重合体(A2)の重合において、アクリル酸エステル系単量体(a)と多官能性単量体(b)の合計100重量部に対して、水を80〜200重量部、乳化剤を1.5〜5重量部、開始剤を0.05〜0.5重量部用いることが好ましい。

0059

本発明において使用するグラフト共重合体(II−2)は、前記アクリル系ゴム質重合体(A2)の存在下に、芳香族ビニル系単量体(B)およびシアン化ビニル系単量体(C)を含む単量体混合物をグラフト重合して得られる。つまり、前記グラフト共重合体(II−2)は、アクリル系ゴム質重合体(A2)に、芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体を含む単量体混合物をグラフト重合せしめた共重合体である。

0060

グラフト共重合体(II−2)を構成するアクリル系ゴム質重合体(A2)および単量体混合物の合計100重量部に対して、アクリル系ゴム質重合体(A2)の配合量は、20重量部以上が好ましく、30重量部以上がより好ましい。一方、アクリル系ゴム質重合体(A2)の配合量は、70重量部以下が好ましく、60重量部以下がより好ましい。また、単量体混合物の配合量は、30重量部以上が好ましく、40重量部以上がより好ましい。一方、単量体混合物の配合量は、80重量部以下が好ましく、70重量部以下がより好ましい。

0061

グラフト共重合体(II−2)を構成する単量体混合物は、芳香族ビニル系単量体(B)およびシアン化ビニル系単量体(C)を含み、必要によりこれらと共重合可能な単量体をさらに含んでもよい。

0062

芳香族ビニル系単量体(B)としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチレン、t−ブチルスチレンなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。これらの中でも、スチレンが好ましい。

0063

シアン化ビニル系単量体(C)としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリルなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。これらの中でも、アクリロニトリルが好ましい。

0064

共重合可能な他の単量体としては、本発明の効果を損なわないものであれば特に制限はなく、例えば、不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体不飽和脂肪酸アクリルアミド系単量体マレイミド系単量体などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。

0065

不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸クロロメチルなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。

0066

不飽和脂肪酸としては、例えば、イタコン酸マレイン酸フマル酸ブテン酸、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。

0067

アクリルアミド系単量体としては、例えば、アクリルアミドメタクリルアミドN−メチルアクリルアミドなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。

0068

マレイミド系単量体としては、例えば、N−メチルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N−オクチルマレイミド、N−ドデシルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミドなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。

0069

単量体混合物の混合比率は、単量体混合物の総量100重量%中、芳香族ビニル系単量体(B)が60〜80重量%、シアン化ビニル系単量体(C)が20〜40重量%、その他共重合可能な単量体が0〜20重量%の範囲が好ましい。

0070

グラフト共重合体(II−2)のグラフト率(β)は、5〜40%であることが好ましい。グラフト率(β)はグラフト共重合体(II−2)の相溶性を表す指標であり、グラフト率が5%以上であれば、熱可塑性樹脂組成物中におけるグラフト共重合体(II−2)の相溶性が向上し、成形品の衝撃強度、面衝撃性をより向上させることができる。8%以上がより好ましい。一方、グラフト率が40%以下であれば、熱可塑性樹脂組成物中においてグラフト共重合体(II−2)の粒子同士が凝集しやすくなり、成形品の衝撃強度、面衝撃性をより向上させることができる。35%以下がより好ましく、30%以下がさらに好ましい。

0071

なお、グラフト共重合体(II−2)のグラフト率(β)は、次の方法により求めることができる。まず、80℃で3時間真空乾燥を行ったグラフト共重合体(II−2)の所定量(m;約1.5g)にアセトニトリル100mlを加え、70℃の湯浴中で3時間還流する。この溶液を9000rpmで40分間遠心分離した後、不溶分を濾過し、この不溶分を80℃で5時間真空乾燥し、重量(n;単位g)を測定する。グラフト率(β)は下記式より算出する。ここでLはグラフト共重合体のゴム含有率(重量%)(すなわち、グラフト共重合体(II−2)中のアクリル系ゴム質重合体(A2)の含有率(重量%))である。
グラフト率(%)={[(n)−((m)×L/100)]/[(m)×L/100]}×100。

0072

グラフト共重合体(II−2)のグラフト率は、例えば、前述のアクリル系ゴム質重合体(A2)を用い、重合に用いる連鎖移動剤、乳化剤、開始剤の量などによって所望の範囲に調整することができる。

0073

グラフト共重合体(II−2)の重合方法としては、乳化重合法、懸濁重合法、連続塊状重合法、溶液連続重合法などの任意の方法を用いることができ、これらを2種以上組みあわせてもよい。これらの中でも、乳化重合法または塊状重合法が好ましい。重合時の温度制御が容易であることから、乳化重合法が最も好ましい。

0074

グラフト共重合体(II−2)の乳化重合法で使用する乳化剤としては、アクリル系ゴム質重合体(A2)の乳化重合法に用いる乳化剤として例示したものを挙げることができる。また、グラフト共重合体(II−2)の重合に用いる重合開始剤としては、アクリル系ゴム質重合体(A2)の重合に用いる開始剤として例示したものを挙げることができる。

0075

グラフト共重合体(II−2)の重合度およびグラフト率調整を目的として、連鎖移動剤を使用することもできる。連鎖移動剤の具体例としては、n−オクチルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタンn−ドデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−オクタデシルメルカプタンなどのメルカプタンテルピノレンなどのテルペンなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。これらのなかでも、n−オクチルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタンが好ましく用いられる。

0076

グラフト共重合体(II−2)のグラフト率を前述の好ましい範囲に調整する観点から、グラフト共重合体(II−2)の重合において、アクリル系ゴム質重合体(A2)および単量体混合物の合計100重量部に対して、連鎖移動剤を0.05〜0.5重量部、乳化剤を0.5〜5重量部、開始剤を0.1〜0.5重量部用いることが好ましい。

0077

乳化重合で製造されたグラフト共重合体(II−2)ラテックスに凝固剤を添加することにより、グラフト共重合体(II−2)を回収することができる。凝固剤としては、酸または水溶性の塩が用いられる。凝固剤の具体例としては、硫酸、塩酸リン酸酢酸などの酸、塩化カルシウム塩化マグネシウム塩化バリウム塩化アルミニウム硫酸マグネシウム硫酸アルミニウム硫酸アルミニウムアンモニウム硫酸アルミニウムカリウム硫酸アルミニウムナトリウムなどの水溶性の塩などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。なお、酸で凝固した場合には、酸をアルカリにより中和した後にグラフト共重合体(II−2)を回収する方法も用いることができる。

0078

なお、上記の方法によって、アクリル系ゴム質重合体(A2)に、芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体を含む単量体混合物がグラフト共重合されるが、シアン化ビニル系単量体を含む単量体混合物の全てが、アクリル系ゴム質重合体(A2)にグラフト共重合されないことがある。そのため、本発明におけるグラフト共重合体(II−2)は、アクリル系ゴム質重合体(A2)にグラフト共重合されていない、芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体を含む単量体混合物からなる共重合体を含みうる。

0079

グラフト共重合体(II−2)として、例えばアクリロニトリル・アクリル系ゴム質重合体・スチレングラフト共重合体(ASA樹脂)、メチルメタクリレート・アクリル系ゴム質重合体・スチレングラフト共重合体(MSA樹脂)、メチルメタクリレート・アクリロニトリル・アクリル系ゴム質重合体・スチレングラフト共重合体(MASA樹脂)等を挙げることができる。なかでもアクリロニトリル・アクリル系ゴム質重合体・スチレングラフト共重合体(ASA樹脂)が好ましい。

0080

本発明の熱可塑性樹脂組成物において、グラフト共重合体(II)の含有量は、ポリカーボネート樹脂(I)、グラフト共重合体(II)、ビニル系共重合体(III)、結晶性樹脂(IV)および無機充填材(V)の含有量の合計を100重量%とした場合、3〜15重量%の範囲にあり、好ましくは4〜14重量%、より好ましくは5〜13重量%である。グラフト共重合体(II)の添加量が3重量%未満の場合には、耐衝撃性が低下する傾向があり、15重量%を超える場合、流動性が低下する傾向があり好ましくない。

0081

本発明の熱可塑性樹脂組成物を組成するビニル系共重合体(III)は、少なくとも芳香族ビニル系単量体(D)およびシアン化ビニル系単量体(E)を共重合して得られるビニル系共重合体である。好ましくは、芳香族ビニル系単量体(D)60〜85重量%およびシアン化ビニル系単量体(E)15〜40重量%、より好ましくは、芳香族ビニル系単量体(D)65〜80重量%およびシアン化ビニル系単量体(E)20〜35重量%、さらに好ましくは、芳香族ビニル系単量体(D)70〜80重量%およびシアン化ビニル系単量体(E)20〜30重量%である。芳香族ビニル系単量体(D)が60重量%以上の場合には、ポリカーボネート樹脂(I)との相溶性が向上し、耐衝撃性等の機械特性が向上する。また芳香族ビニル系単量体(D)が85重量%以下の場合には、グラフト共重合体(II)との相溶性の向上により耐衝撃性が向上する傾向があるため、好ましい。本発明において、ビニル系共重合体(III)は、ジエン系ゴム質重合体(A1)およびアクリル系ゴム質重合体(A2)を含まない。すなわち、グラフト共重合体(II−1)およびグラフト共重合体(II−2)とは異なる共重合体であるものとする。

0082

ビニル系共重合体(III)の構成成分である芳香族ビニル系単量体(D)としては、前述のグラフト共重合体(II)での芳香族ビニル系単量体(B)と同様に、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、o−エチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、ブロモスチレンなどが挙げられる。好ましくはスチレンが用いられる。これらは必ずしも1種類で使用する必要はなく、複数種併用して使用することもできる。これらの中で特にスチレンが好ましく採用される。

0083

ビニル系共重合体(III)の構成成分であるシアン化ビニル系単量体(E)としては、前述のグラフト共重合体(II)でのシアン化ビニル系単量体(C)と同様に、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルおよびエタクリロニトリルなどが挙げられるが、特にアクリロニトリルが好ましく採用される。これらは必ずしも1種類で使用する必要はなく、複数種併用して使用することもできる。

0084

また、グラフト共重合体(II)と同様に、ビニル系共重合体(III)においても本発明の効果を失わない程度に芳香族ビニル系単量体(D)およびシアン化ビニル系単量体(E)と共重合可能な他のビニル系単量体を用いても良い。他のビニル系単量体の具体例としては、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミドおよびメタクリル酸メチルなどが挙げられ、それぞれの目的に応じて選択することができ、これらは単独でも複数でも用いることが可能である。耐熱性や難燃性をさらに向上させる意図があれば、N−フェニルマレイミドが好ましい。また、硬度向上を重視させるのであれば、メタクリル酸メチルが好ましく用いられる。

0085

本発明の熱可塑性樹脂組成物を組成するビニル系共重合体(III)は、メチルエチルケトン溶媒、30℃、ウベローデ粘度計で測定される固有粘度が0.35〜0.50dl/gであることが好ましく、より好ましくは0.37〜0.48dl/g、更に好ましくは0.40〜0.45dl/gの範囲である。固有粘度が0.35dl/g以上の場合には、耐衝撃性が向上する傾向があり、一方、0.50dl/g以下の場合には流動性が向上する傾向があり好ましい。

0086

ビニル系共重合体(III)として、例えばアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)、メチルメタクリレート・スチレン共重合体(MS樹脂)等を挙げることができる。なかでもアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)が好ましい。

0087

本発明の熱可塑性樹脂組成物において、ビニル系共重合体(III)の含有量は、ポリカーボネート樹脂(I)、グラフト共重合体(II)、ビニル系共重合体(III)、結晶性樹脂(IV)、および無機充填材(V)の含有量の合計を100重量%とした場合、10〜25重量%の範囲であり、好ましくは12〜23重量%、より好ましくは15〜20重量%である。ビニル系共重合体(III)の添加量が10重量%未満の場合には、流動性が低下する傾向があり、25重量%を超える場合、耐衝撃性が低下する傾向があり、好ましくない。

0088

本発明において、グラフト共重合体(II−1)、ビニル系共重合体(III)の製造方法に関しては特に制限はなく、塊状重合、懸濁重合、塊状懸濁重合、溶液重合、乳化重合、沈殿重合およびこれらの組み合わせ等が用いられる。単量体の仕込み方法に関しても特に制限はなく、初期一括添加してもよく、共重合体の組成分布を付けるため、あるいは防止するために添加方法は数回に分けて重合してもよい。

0089

本発明において、グラフト共重合体(II−1)、ビニル系共重合体(III)の重合に使用される開始剤としては、過酸化物またはアゾ系化合物などが好適に用いられる。

0090

過酸化物の具体例としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカルボネート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオクテート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3、3、5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、およびt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートなどが挙げられる。なかでもクメンハイドロパーオキサイドおよび1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3、3、5−トリメチルシクロヘキサンが、特に好ましく用いられる。

0091

また、アゾ系化合物の具体例としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4ジメチルバレロニトリル)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、2−シアノ−2−プロピルアゾホルムアミド、1,1′−アゾビスシクロヘキサン−1−カーボニトリル、アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2′−アゾビスイソブチレート、1−t−ブチルアゾ−1−シアノシクロヘキサン、2−t−ブチルアゾ−2−シアノブタン、および2−t−ブチルアゾ−2−シアノ−4−メトキシ−4−メチルペンタンなどが挙げられる。なかでもアゾビスイソブチロニトリルが特に好ましく用いられる。
これらの開始剤を使用する場合、1種または2種以上を併用して使用される。

0092

重合を行うに際しては、グラフト共重合体(II−1)、ビニル系共重合体(III)の重合度調節を目的として、メルカプタンやテルペンなどの連鎖移動剤を使用することも可能である。連鎖移動剤の具体例としては、n−オクチルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−オクタデシルメルカプタンおよびテルピノレンなどが挙げられる。なかでも、n−オクチルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタンおよびn−ドデシルメルカプタンが好ましく用いられる。これらの連鎖移動剤を使用する場合は、1種または2種以上を併用して使用される。

0093

本発明の熱可塑性樹脂組成物では、グラフト共重合体(II)が弱アルカリ性を呈することがあり、本発明の構成成分のポリカーボネート樹脂(I)のアルカリ分解、熱分解を防ぐ目的で、酸性化合物グラフト重合体製造時や樹脂組成物を生産するための溶融混錬時に添加することができる。本発明で使用することができる酸性化合物には、特に制限は無いが、使用できる化合物を具体的に例示すると、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸マロン酸コハク酸、マレイン酸、アジピン酸セバシン酸ドデカン二酸無水マレイン酸無水コハク酸、イタコン酸、安息香酸安息香酸メチルテレフタル酸イソフタル酸オルトフタル酸ナフタレンジカルボン酸ジフェン酸、リン酸、リン酸二水素ナトリウムなどが挙げられ、好ましくは、無水マレイン酸、無水コハク酸、リン酸、リン酸二水素ナトリウムであり、より好ましくは、リン酸、リン酸二水素ナトリウムである。上記の様に例示した酸性化合物は、必ずしも1種で使用する必要は無く、複数種併用して使用することもできる。

0094

酸性化合物の添加量は、目安として(I)〜(III)の合計100重量部に対し1.0重量部以下が好ましい。1.0重量部以下の場合には、射出成形品の表面れ等の外観不良を抑制できる傾向がある。

0095

本発明の熱可塑性樹脂組成物を組成する結晶性樹脂(IV)とは、融点を有する溶融成形可能な樹脂であれば、特に限定されないが、成形加工性および耐熱性の点で、融点が、好ましくは150℃以上、より好ましくは180℃以上、さらに好ましくは200℃以上、特に好ましくは220℃以上である。上限は、特に限定されないが、好ましくは300℃以下、より好ましくは280℃以下、さらに好ましくは250℃以下である。なお、本発明において、結晶性樹脂(IV)の融点は、島津製作所社製「DSC−60」を使用した示差走査熱量測定において、結晶性樹脂(IV)のペレット10mgを、40℃〜300℃の温度幅で、20℃/分の昇温条件で測定した温度領域において観察される吸熱ピーク温度(Tm1)の観察後、300℃の温度で1分間保持した後、20℃/分の降温条件で40℃まで一旦冷却し、1分間保持した後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観察される吸熱ピーク温度(Tm2)を指す。

0096

結晶性樹脂(IV)の具体例としては、例えば、ポリエチレン樹脂ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂ポリビニルアルコール樹脂ポリ塩化ビニリデン樹脂ポリエステル樹脂ポリアミド樹脂ポリアセタール樹脂ポリエーテルエーテルケトン樹脂ポリエーテルケトン樹脂ポリケトン樹脂ポリイミド樹脂およびこれらの共重合体などが挙げられ、1種または2種以上併用してもよい。中でも、耐熱性、成形加工性、流動性および機械特性の点で、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。

0097

上記ポリアミド樹脂とは、融点を有する耐熱性や強度に優れたポリアミド樹脂であり、例えば、環状ラクタムの開環重合物、アミノカルボン酸重縮合物二塩基酸ジアミンとの重縮合物などが挙げられ、具体的には、ナイロン6ナイロン66ナイロン46、ナイロン56、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11ナイロン12などの脂肪族ポリアミドポリメタキシレンアジパミド)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド)、ポリ(ノナメチレンテレフタルアミド)、ポリ(テトラメチレンイソフタルアミド)などの融点を有する脂肪族芳香族ポリアミド、および融点を有する範囲でこれらの共重合体や混合物を挙げることができる。中でも、本発明の効果である、機械特性、耐熱性、流動性のバランスおよび成形時の滞留安定性、成形品外観の観点から、好ましくは、ナイロン6およびナイロン610であり、最も好ましくはナイロン6である。

0098

上記ポリエステル樹脂とは、融点を有するポリエステル樹脂であり、ジカルボン酸グリコールの重縮合物、環状ラクトンの開環重合物、ヒドロキシカルボン酸の重縮合物、二塩基酸とグリコールの重縮合物から得られる結晶性のポリエステル樹脂などが挙げられ、具体的には、ポリエチレンテレフタレートポリプロピレンテレフタレートポリブチレンテレフタレートポリエチレンナフタレートポリブチレンナフタレートポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートおよびポリエチレン−1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボキシレートなどの半芳香族ポリエステルの他、ポリエチレン−1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボキシレート/イソフタレート共重合体、ポリブチレンテレフタレート/デカンジカルボキシレート共重合体およびポリシクロへキサンジメチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体などの融点を有する半芳香族ポリエステルや、融点を有する範囲でそれらの混合物からなる結晶性のポリエステルを挙げることができる。その他、芳香族オキシカルボニル単位、芳香族ジオキシ単位、芳香族ジカルボニル単位、芳香族アミオキシ単位、エチレンオキシド単位などから選ばれた構造単位からなるサーモトロピック液晶性を示す結晶性のポリエステル樹脂を使用することもできる。

0099

ここでいう芳香族オキシカルボニル単位としては、p−ヒドロキシ安息香酸6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、4’−ヒドロキシジフェニル−4−カルボン酸から生成した構造単位を例示することができる。芳香族ジオキシ単位としては、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノンから生成した構造単位を例示することができる。芳香族ジカルボニル単位としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸から生成した構造単位を例示することができる。芳香族アミノオキシ単位としては、例えば、4−アミノフェノールから生成した構造単位を例示することができる。

0100

またポリエステルとしては、他にも乳酸および/またはラクチド主原料として得られるポリ乳酸、および融点を有する範囲でその共重合体などの脂肪族ポリエステルを使用することも可能である。

0101

特に本発明に好適な結晶性のポリエステルとしては半芳香族ポリエステルが好ましく、具体的にはポリエチレンテレフタレート樹脂ポリプロピレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂および、融点を有する範囲でそれらの共重合体や混合物を挙げることができ、より好ましくはポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂であり、最も好ましくはポリブチレンテレフタレート樹脂である。

0102

このようなポリエステルの分子量に特に制限はなく、通常フェノール/テトラクロロエタン1:1の混合溶媒を用いて25℃で測定した固有粘度が0.10〜3.00dl/gのものを使用することができるが、好ましくは0.25〜2.50dl/g、特に好ましくは0.40〜2.25dl/gの固有粘度のものが使用できる。

0103

本発明の熱可塑性樹脂組成物において、結晶性樹脂(IV)の含有量は、ポリカーボネート樹脂(I)、グラフト共重合体(II)、ビニル系共重合体(III)、結晶性樹脂(IV)、および無機充填材(V)の含有量の合計を100重量%とした場合、1〜9重量%の範囲であり、好ましくは2〜8重量%、より好ましくは3〜7重量%である。結晶性樹脂(IV)の添加量が1重量%未満の場合には、成形時の滞留安定性が低下し、成形品外観が悪化する傾向に有り、9重量%を超える場合、耐熱性が低下する傾向あり、好ましくない。

0104

また、本発明の熱可塑性樹脂組成物では、リン化合物を含有してよい。リン化合物を含有することによって、溶融混練中や溶融成形中にポリカーボネート樹脂(I)と結晶性樹脂(IV)として例示しているポリエステル系樹脂間で起きるエステル交換反応を効果的に抑制し、発泡等の問題を解消し、溶融成形時熱安定性等の成形性が向上する。

0105

本発明に用いられるリン化合物としては、例えば、亜リン酸エステルリン酸エステル縮合リン酸エステル等が挙げられる。中でもリン酸エステル、縮合リン酸エステルが好ましい。これらは単独で用いることもできるし、2種以上を同時に用いることもできる。

0106

本発明の熱可塑性樹脂組成物を組成する板状の無機充填材(V)とは、その形状が板状を有しているものであればどのようなものでもよく、具体的な例としてはガラスフレークマイカ、タルク、アルミナフレークカオリンカーボンフレーク金属フレーク鱗片状カーボン黒鉛クレーなどが挙げられる。また、金属フレークの具体例としては銀、ニッケル、銅、亜鉛アルミニウムステンレス、鉄、黄銅クロム、錫などが例示できる。これら充填材は2種以上併用することも可能である。この中でも特にタルクが寸法安定性および機械物性の点で好ましい。

0107

板状の無機充填材(V)が、タルクの場合、機械特性、寸法安定性および滞留安定性、成形品外観の高位でのバランスのため、タルクの平均粒径が、好ましくは1.0〜10.0μmであり、より好ましくは2.0〜7.0μm、さらに好ましくは3.0〜5.0μmである。平均粒径が、1.0μm以上の場合には、滞留安定性が向上し、成形品外観が良化する傾向があり、5.0μm以下の場合には、機械特性および寸法安定性が向上する傾向があり好ましい。

0108

板状の無機充填材(V)は、イソシアネート系化合物有機シラン系化合物有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物およびエポキシ化合物などのカップリング剤表面処理されていてもよい。

0109

本発明の熱可塑性樹脂組成物において、板状の無機充填材(V)の含有量は、ポリカーボネート樹脂(I)、グラフト共重合体(II)、ビニル系共重合体(III)、結晶性樹脂(IV)および無機充填材(V)の含有量の合計を100重量%とした場合、10〜20重量%の範囲であり、好ましくは11〜19重量%、より好ましくは12〜18重量%である。板状の無機充填材(V)の添加量が10重量%未満の場合には、機械特性および寸法安定性が低下する傾向があり、20重量%を超える場合、滞留安定性が低下し、成形品外観が悪化する傾向があり、好ましくない。

0110

本発明の熱可塑性樹脂組成物において、板状の無機充填材(V)100重量%に対する結晶性樹脂(IV)の含有割合は、10重量%以上、50重量%未満である。板状の無機充填材(V)100重量%に対する結晶性樹脂(IV)の含有割合を10重量%以上にすることにより、熱可塑性樹脂組成物の滞留安定性の低下を抑制し、成形品外観を良好にし、さらに塗装ワキの発生を抑制することができる。無機充填材(V)に対する結晶性樹脂(IV)の含有割合は、好ましくは15重量%以上、より好ましくは20重量%以上であるとよい。板状の無機充填材(V)100重量%に対する結晶性樹脂(IV)の含有割合を50重量%未満にすることにより、滞留安定性の低下を抑制し、耐熱性を良好なレベルに確保することができる。無機充填材(V)に対する結晶性樹脂(IV)の含有割合は、好ましくは45重量%以下、より好ましくは40重量%以下であるとよい。

0111

本発明の熱可塑性樹脂組成物において、示差走査熱量測定の降温過程において発現する、結晶性樹脂(IV)の結晶化に由来する発熱ピーク温度が、好ましくは185℃以上、より好ましくは187℃以上、さらに好ましくは190℃以上である。結晶性樹脂(IV)の結晶化に由来する発熱ピーク温度は、結晶性樹脂(IV)の中に板状の無機充填材(V)が取り込まれることにより、上昇する傾向があり、結晶性樹脂(IV)の結晶化に由来する発熱ピーク温度が185℃以上であれば、機械特性、耐熱性、流動性、寸法安定性のバランスに優れ、滞留安定性が向上し、成形品外観が良化する傾向にあり好ましい。なお、本発明において、結晶性樹脂(IV)の結晶化に由来する発熱ピーク温度は、島津製作所社製「DSC−60」を使用した示差走査熱量測定において、熱可塑性樹脂組成物のペレット10mgを、下記条件で測定した際の2回目の降温測定時に観察される発熱ピーク温度(Tc2)を指す。
(1)40℃から、20℃/分の昇温条件で、300℃まで昇温(1回目の昇温)
(2)300℃で1分間保持
(3)300℃から、20℃/分の降温条件で、40℃まで降温(1回目の降温)
(4)40℃で1分間保持
(5)40℃から、20℃/分の昇温条件で、300℃まで昇温(2回目の昇温)
(6)300℃で1分間保持
(7)300℃から、20℃/分の降温条件で、40℃まで降温(2回目の降温)

0112

また、本発明の特性を損なわない範囲で、公知の耐衝撃改良材を使用することができる。使用することができる耐衝撃改良材としては、天然ゴム低密度ポリエチレン高密度ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロピレンエチレンプロピレン共重合体、エチレン/メチルアクリレート共重合体、エチレン/エチルアクリレート共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン/ブチルアクリレート共重合体、エチレン/エチルアクリレート一酸化炭素共重合体、エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン/メチルアクリレート/グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン/ブチルアクリレート/グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン/オクテン−1共重合体、エチレン/ブテン−1共重合体などのエチレン系エラストマ、ポリエチレンテレフタレート/ポリ(テトラメチレンオキシドグリコールブロック共重合体、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート/ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールブロック共重合体などのポリエステルエラストマ、MBSまたはアクリル系のコアシェルエラストマ、スチレン系エラストマが例示される。これらは、必ずしも1種類で使用する必要はなく、2種類以上混合して使用することもできる。

0113

また、本発明の特性を損なわない範囲で、板状の無機充填材(V)以外の無機充填材を添加することも可能である。板状の無機充填材(V)以外の無機充填剤の種類としては、ガラス繊維が好ましく使用することができる。また、無機充填材の形状としては、繊維状、粉末状、粒状などのいずれの形状であってもよい。具体的には、PAN系やピッチ系炭素繊維ステンレス繊維アルミニウム繊維や黄銅繊維などの金属繊維芳香族ポリアミド繊維などの有機繊維石膏繊維、セラミック繊維アスベスト繊維ジルコニア繊維アルミナ繊維シリカ繊維酸化チタン繊維炭化ケイ素繊維、ガラス繊維、ロックウールチタン酸カリウムウィスカーチタン酸バリウムウィスカーホウ酸アルミニウムウィスカー窒化ケイ素ウィスカーなどの繊維状、ウィスカー状充填剤シリカ炭酸カルシウムガラスビーズガラスマイクロバルーン、クレー、二硫化モリブデンワラステナイトモンモリロナイト酸化チタン酸化亜鉛硫酸バリウムポリリン酸カルシウムグラファイトなどの粉状、粒状の充填剤が挙げられる。特にガラス繊維の種類は、一般に樹脂の強化用に用いるものなら特に限定はなく、例えば長繊維タイプや短繊維タイプのチョップドストランドミルドファイバーなどから選択して用いることができる。なお、上記無機充填剤はその表面を公知のカップリング剤(例えば、シラン系カップリング剤チタネート系カップリング剤など)、その他の表面処理剤で処理して用いることもできる。また、ガラス繊維はエチレン/酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂被覆あるいは集束されていてもよい。無機充填材は、エチレン/酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂で被覆または集束処理されていてもよく、アミノシランエポキシシランなどのカップリング剤などで処理されていてもよい。

0114

また、本発明の特性を損なわない範囲で、公知の艶消し改良材を使用することができる。使用することができる艶消し改良材としては、不飽和ニトリル共役ジエン共重合体ゴムであるアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−イソプレン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−アクリル酸共重合体ゴム等、及びこれらのゴム中の共役ジエン単位水素化したゴムなどが例示される。また、不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合体ゴムと併用してもよい他のゴムは、硫黄加硫系有機過酸化物加硫系等のゴム工業で常用される架橋剤で架橋出来るゴムである。その具体例として、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(ランダムブロック)、天然ゴム、ポリイソプレンゴムポリクロロプレンゴムなどの共役ジエン系重合体ゴム及びその水素化物、EPDM等が例示される。

0115

また、本発明の特性を損なわない範囲で、必要に応じて、ヒンダードフェノール系酸化防止剤含硫黄化合物系酸化防止剤、含リン有機化合物系酸化防止剤、フェノール系、アクリレート系などの熱酸化防止剤ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サクレート系などの紫外線吸収剤、グラフト共重合体(II−2)以外のアクリル酸およびそのエステルや、メタクリル酸およびそのエステルからなる重合体または共重合体や変性ポリテトラフルオロエチレンなどの成形加工助剤デカブロビフェニルエーテルテトラブロモビスフェノールA、塩素化ポリエチレン臭素化エポキシオリゴマー臭素化ポリカーボネート三酸化アンチモン、縮合リン酸エステルなどの難燃剤難燃助剤銀系抗菌剤に代表される抗菌剤抗カビ剤カーボンブラック、酸化チタン、離型剤潤滑剤、顔料および染料などを添加することもできる。

0116

本発明の熱可塑性樹脂組成物は、構成する各樹脂成分を溶融混合して得ることができる。溶融混合方法に関しては、特に制限は無いが、加熱装置ベントを有するシリンダー単軸または二軸スクリューを使用して溶融混合する方法などが採用可能である。溶融混合の際の加熱温度は、通常230〜320℃の範囲から選択されるが、本発明の目的を損なわない範囲で、溶融混合時温度勾配等を自由に設定することも可能である。また、二軸のスクリューを用いる場合は、互いに同方向回転でも異方向回転でも良い。また噛み合い型、非噛み合い型のスクリューのいずれでもよい。

0117

本発明の熱可塑性樹脂組成物の成形方法については特に限定されないが、射出成形により好適に成形される。射出成形は、好ましくは240〜300℃の通常、熱可塑性樹脂組を成形する温度範囲で実施することができる。また、射出成形時の金型温度は、好ましくは30〜80℃の通常成形に使用される温度範囲である。

0118

本発明の熱可塑性樹脂組成物は、機械特性、耐熱性、流動性、寸法安定性のバランスに優れ、かつ成形時の滞留安定性、成形品外観および塗装性にも優れる。またグラフト共重合体(II−2)を含む熱可塑性樹脂組成物は、上記に加え耐候性にも優れる。このため本発明の熱可塑性樹脂組成物は、大型または形状の複雑な成形品に好適である。すなわち、本発明の樹脂組成物は、自動車内装用パワーウインドパネルセンターコンソールセンタークラスターコンソールシャッターレバコントローラーコンソールボックスなどに好適に使用できるだけでなく、これまで検討すらされずにいる自動車用外装材、すなわちリアスポイラーグリルガーニッシュドアミラールーフフェンダーバンパーなどへも応用することができる。また電気電子用途、OA機器用途、住宅・建材用途にも好適に使用することができる。

0119

本発明をさらに具体的に説明するため、以下に実施例を挙げるが、これらの実施例は本発明を何ら制限するものではなく、種々の変形が可能である。まず、各参考例、実施例および比較例における評価方法を下記する。

0120

(1)グラフト率
下記により得られたジエン系グラフト共重合体(II−1)、(II−2)の所定量(m;約1g)にアセトン200mlを加え、70℃の温度の湯浴中で3時間還流し、この溶液を8800r.p.m.(10000G)で40分間遠心分離した後、不溶分を濾過した。得られたアセトン不溶分を60℃で5時間減圧乾燥し、その質量(n;単位g)を測定した。グラフト率は、下記式より算出した。ここでLは、グラフト共重合体のゴム含有率(0を超え1未満の実数)である。
グラフト率(質量%)={[(n)−{(m)×L}]/[(m)×L]}×100。

0121

(2)固有粘度
下記により得られたビニル系共重合体(III−1)をメチルエチルケトンに溶解した濃度0.2g/dlおよび0.4g/dlの溶液を用いて、測定温度30℃で、ウベローデ粘度計により粘度を測定し、固有粘度を算出した。

0122

(3)発熱ピーク温度
各実施例および比較例により得られた熱可塑性樹脂組成物を用い、結晶性樹脂(IV)の結晶化に由来する発熱ピーク温度を測定した。熱可塑性樹脂組成物のペレット10mgを、島津製作所社製「DSC−60」を使用した示差走査熱量測定において、下記条件で測定した際の2回目の降温測定時に観察される発熱ピーク温度(Tc2)を測定した。
(a)40℃から、20℃/分の昇温条件で、300℃まで昇温(1回目の昇温)
(b)300℃で1分間保持
(c)300℃から、20℃/分の降温条件で、40℃まで降温(1回目の降温)
(d)40℃で1分間保持
(e)40℃から、20℃/分の昇温条件で、300℃まで昇温(2回目の昇温)
(f)300℃で1分間保持
(g)300℃から、20℃/分の降温条件で、40℃まで降温(2回目の降温)

0123

(4)耐衝撃性
各実施例および比較例により得られたペレットから、シリンダー温度を250℃、金型温度を60℃に設定した射出成形機を用いて、JIS K 7139に規定される多目的試験片タイプA1を成形し、これを切り出したタイプB2試験片を用いて、ISO179/1eAに準拠してシャルピー衝撃強度を測定した。

0124

(5)流動性
各実施例および比較例により得られたペレットについて、ISO1133に準拠して、温度240℃、98N荷重条件でメルトフローレートを測定した。

0125

(6)耐熱性
熱変形温度:ISO75−2(1.8MPa条件で測定)に準拠して測定した。試験片は、シリンダー温度を250℃、金型温度を60℃に設定した射出成形機を用いて、JIS K 7139に規定される多目的試験片タイプA1を成形して得た。

0126

(7)剛性
曲げ弾性率:ISO178に準拠して測定した。試験片は、シリンダー温度を250℃、金型温度を60℃に設定した射出成形機を用いて、JIS K 7139に規定される多目的試験片タイプA1を成形して得た。

0127

(8)寸法安定性
線膨張係数:JIS K 7197に準拠し、80℃で16時間アニールした試験片を使用し、射出成形時の樹脂の流動方向(MD)とその直角方向(TD)について、−30℃〜80℃で線膨張係数(単位:K-1)を測定した。

0128

(9)成形時の滞留安定性(成形品の表面外観
射出成形機を使用して、シリンダー温度を290℃、金型温度を10℃に設定し、図1(a)(b)に模式的に示す、長手方向に角45°のエッジを有する幅70mm、長さ150mm、厚さ3mmの角形の平板Pを成形した(図1(a)は、角形の平板Pの平面図、図1(b)は、角形の平板Pの矢視A−A断面図である。また射出成形のゲートの位置を白抜き.矢印で示した)。得られた成形品は、成形時の滞留安定性が良好なものほど、その外観が優れ、以下の基準により目視で判定を行った。3〜5を合格レベルとし、1と2を不合格レベルとした。
5:シルバー発生無し。
4:シルバーによるスジ状外観具合発生個数が10個未満であり、問題にならないレベル。
3:シルバーによるスジ状外観不具合の発生個数が10個以上30個未満であり、問題にならないレベルである。
2:ゲート付近にシルバーの発生が目立ち、外観に問題がある。
1:成形品全体にシルバーあり、外観に問題がある。

0129

(10)塗装性(エッジ付成形品の塗装ワキ)
上記(9)で得られた成形品に、アクリル−ウレタン液塗料(レタンPG60/ハードナー、関西ペイント(株)製)を、塗装ロボット:川崎重工株式会社製KE610H、ABB社カートリッジベルを用い、塗膜厚み30μmでそれぞれ塗布した後、乾燥温度80℃で30分間乾燥させ、塗装成形品を得た。得られた塗装成形品について、両エッジ部を観察し、以下の基準により塗装ワキの有無を評価した。◎と○を合格レベルとし、△と×を不合格レベルとした。
◎:両エッジ部にワキ発生がなく、外観が良好である。
○:両エッジ部のワキの発生が10個以下であり、問題とならないレベルである。
△:両エッジ部にワキ発生が目立ち、外観に問題がある。
×:両エッジおよび成形品全体にワキが発生している。

0130

(11)耐候性評価
各実施例21〜41および比較例13〜24により得られたペレットにカーボンブラックを0.6wt%添加して単軸押出機にて黒着色後、シリンダー温度を250℃、金型温度を60℃に設定した射出成形機を用いて厚さ3mmの角板試験片を作成した。サンシャインウェザーメーター(スガ試験機(株)製WEL−SUN−HCH型)を用いて、ブラックパネル温度63℃、サイクル60分(降雨12分)、放射照度80W/m2の条件下で、波長300〜400nmの紫外線照射する耐候性試験を2000時間実施し、耐候性試験実施前後の色差(ΔE)を測定した。

0131

ポリカーボネート系樹脂(I)>
・ポリカーボネート系樹脂(I−1);商品名「“ユーピロン”(登録商標)H−4000」、粘度平均分子量:15,000、三菱エンジニアリングプラスチック(株)製
・ポリカーボネート系樹脂(I−2);商品名「“ユーピロン”(登録商標)H−3000」、粘度平均分子量:18,000、三菱エンジニアリングプラスチック(株)製
・ポリカーボネート系樹脂(I−3);商品名「“ユーピロン”(登録商標)S−3000」、粘度平均分子量:21,500、三菱エンジニアリングプラスチック(株)製
・ポリカーボネート系樹脂(I−4);商品名「“ユーピロン”(登録商標)S−2000」、粘度平均分子量:24,000、三菱エンジニアリングプラスチック(株)製

0132

<グラフト共重合体(II−1)の調製>
ポリブタジエンラテックス(重量平均粒子径350nmと800nmの2種併用し、比率8:2、ジエン系ゴム質重合体(A1))45重量%(固形分換算)の存在下で、スチレン40重量%とアクリロニトリル15重量%からなる単量体混合物を、ステアリン酸カリウムを使用して乳化重合してゴム強化スチレン・アクリロニトリル共重合体ラテックスを得た。これを、90℃の温度の0.3%希硫酸水溶液中に添加して凝集後、水酸化ナトリウム水溶液により中和後に洗浄・脱水・乾燥工程を経て、グラフト共重合体(II−1)を調製した。グラフト率は25%であった。

0133

<グラフト共重合体(II−2)の調製>
[アクリル系ゴム質重合体(A2)を得るための工程]
純水130重量部、乳化剤である不均化ロジン酸カリウム水溶液1重量部(固形分換算)を反応容器仕込み、75℃まで昇温し、撹拌下、アクリル酸n−ブチル19.8重量部とメタクリル酸アリル0.2重量部の混合物(混合物1)を1時間かけて連続添加した(第1添加工程)。次いで2重量%過硫酸カリウム水溶液8重量部と、不均化ロジン酸カリウム水溶液1.5重量部(固形分換算)をそれぞれ6時間かけて連続添加した(第2添加工程)。また、過硫酸カリウム水溶液および不均化ロジン酸カリウム水溶液の添加開始から2時間後にアクリル酸n−ブチル79.2重量部とメタクリル酸アリル0.8重量部の混合物(混合物3)を4時間かけて添加した(第3添加工程)。添加終了後さらに1時間保持することでアクリル系ゴム質重合体(A2)ラテックスを重合率95%で得た。

0134

[グラフト共重合体を得るための工程]
引き続いて、純水13.2重量部、無水ブドウ糖0.48重量部、ピロリン酸ナトリウム0.26重量部および硫酸第一鉄0.01重量部の混合物、オレイン酸カリウム0.4重量部および純水12.5重量部の混合物、アクリル系ゴム質重合体(A2)50重量部(固形分換算)および純水94.3重量部を反応容器に仕込み、58℃まで昇温し、撹拌下、スチレン36.5重量部、アクリロニトリル13.5重量部およびt−ドデシルメルカプタン0.2重量部の混合物(i)を4時間かけて連続添加した。連続添加開始0.5時間後に、容器内温度を62℃に昇温し、クメンハイドロパーオキサイド0.3重量部、オレイン酸カリウム2.0重量部および純水12.5重量部の混合物を並行して5時間かけて連続添加した。続いて、混合物(i)の添加終了時にさらに65℃まで昇温し、グラフト共重合体ラテックスを重合率98%で得た。得られたラテックス100重量部(固形分換算)を、硫酸マグネシウム3重量部を加えた85℃の水900重量部中に、撹拌しながら注いで凝固し、次いで脱水、乾燥を行いパウダー状のグラフト共重合体(II−2)を得た。グラフト率は30%であった。

0135

<ビニル系共重合体(III)の調製>
スチレン76重量%とアクリロニトリル24重量%からなる単量体混合物を懸濁重合して得られたスラリーを洗浄・脱水・乾燥工程を経て、ビニル系共重合体(III−1)を調製した。得られたビニル系共重合体(III−1)の固有粘度は0.42dl/gであった。

0136

<結晶性樹脂(IV)>
・ポリブチレンテレフタレート樹脂(IV−1);商品名「“トレコン”1100M」、東レ(株)製、融点(吸熱ピーク温度、Tm2)が224℃
・ポリアミド樹脂(IV−2);商品名「“アミラン”CM1001」、東レ(株)製、融点(吸熱ピーク温度、Tm2)が225℃
・ポリエチレンテレフタレート樹脂(IV−3);東レ(株)製、融点(吸熱ピーク温度、Tm2)が258℃、固有粘度0.654

0137

<無機充填剤(V)>
・タルク(V−1);商品名「ミクロンホワイト#5000S」、平均粒子径4.8μm、林化成(株)製
・カオリン(V−2);商品名「Hydrite RS」、平均粒子径0.77μm、(株)イメリスミネラルジャパン
焼成カオリン(V−3);商品名「PoLester 200R」、平均粒子径2.0μm、(株)イメリスミネラルズジャパン製
・ワラステナイト(V−4);商品名「NYGLOS 4W 10992」、平均繊維長63μm、イメリススペシャリティーズジャパン(株)

0138

<その他添加剤
・変性ポリテトラフルオロエチレン;商品名「“メタブレン”A3800」三菱レイヨン(株)製
・リン系熱安定剤;商品名「アデカスタブ135A」、(株)ADEKA製
・酸性化合物;0.5mol/Lリン酸
有機リン酸エステル化合物;商品名「アデカスタブAX−71」、(株)ADEKA製

0139

(実施例1〜41、比較例1〜24)
前記ポリカーボネート系樹脂(I)、グラフト共重合体(II)、ビニル系共重合体(III)、結晶性樹脂(IV)、無機充填剤(V)を、表1乃至表6に示した比で配合し、スクリュー径30mmの同方向回転の二軸押出機(温度範囲:240〜260℃)で溶融混練を行い、ペレットを得た。得られたペレットから、射出成形機(成形温度250℃、金型温度60℃)を用いて試験片を作製し、前述の方法により評価を行った。ただし、前記(9)の表面外観確認用の成形品は、(9)に記載の条件で作製した。実施例の結果を表1,2,4,5及び6、比較例の結果を表3及び6に示す。

0140

実施例1〜20および41、すなわちグラフト共重合体(II−1)を含む熱可塑性樹脂組成物は、機械特性、耐熱性、流動性、寸法安定性のバランスに優れ、かつ成形時の滞留安定性、成形品外観および塗装性に優れる。一方、実施例1〜4と比較例1、2の比較から、ポリカーボネート系樹脂(I)の含有量が本発明で規定する範囲より少ないと耐衝撃性、耐熱性が低下し、多いと表面外観、塗装性が悪化することがわかる。また、実施例2、5、6と比較例3、4との比較から、グラフト共重合体(II−1)含有量が本発明で規定する範囲より少ないと耐衝撃性の低下、塗装性が悪化し、多いと耐熱性、剛性が低下することがわかる。実施例2、7〜10と比較例5〜10との比較から、無機充填剤(V)100重量%に対する結晶性樹脂(IV)の含有割合が本発明で規定する範囲よりも小さいと表面外観、塗装性が悪化し、大きいと耐熱性が低下する。実施例2と比較例11〜12との比較から、無機充填剤(V)の含有量が本発明で規定する範囲よりも小さいと剛性および寸法安定性が低下し、大きいと滞留安定性悪化に伴い成形品外観が悪化するとともに、塗装性が悪化する。

0141

実施例21〜40、すなわちグラフト共重合体(II−2)を含む熱可塑性樹脂組成物は、機械特性、耐熱性、流動性、寸法安定性のバランスに優れ、かつ成形時の滞留安定性、成形品外観、塗装性および耐候性に優れる。一方、実施例21〜24と比較例13,14の比較から、ポリカーボネート系樹脂(I)の含有量が本発明で規定する範囲より少ないと耐衝撃性、耐熱性が低下し、多いと表面外観、塗装性が悪化することがわかる。また、実施例22,25,26と比較例15,16との比較から、グラフト共重合体(II−2)含有量が本発明で規定する範囲より少ないと耐衝撃性の低下、塗装性が悪化し、多いと耐熱性、剛性が低下することがわかる。実施例22,27〜30と比較例17〜22との比較から、無機充填剤(V)100重量%に対する結晶性樹脂(IV)の含有割合が本発明で規定する範囲よりも小さいと表面外観、塗装性が悪化し、大きいと耐熱性が低下する。実施例22,28と比較例23〜24との比較から、無機充填剤(V)の含有量が本発明で規定する範囲よりも小さいと剛性および寸法安定性が低下し、大きいと滞留安定性悪化に伴い成形品外観が悪化するとともに、塗装性が悪化する。実施例22と実施例41との比較から、アクリル系ゴム質重合体(A2)からなるグラフト共重合体(II−2)で構成される熱可塑性樹脂組成物は、ジエン系ゴム質重合体(A1)からなるグラフト共重合体(II−1)で構成される熱可塑性樹脂組成物に比べ、耐候性が優れる。

0142

0143

0144

0145

0146

実施例

0147

0148

本発明は、機械特性、耐熱性、流動性、寸法安定性のバランスに優れ、かつ成形時の滞留安定性、成形品外観および塗装性にも優れる熱可塑性樹脂組成物であり、自動車分野ではリアスポイラー、ホイールキャップ、ドアミラー、ラジエータグリルなどの自動車外装部品やパワーウインドパネル、センターコンソール、センタークラスター、レバーコントローラー、コンソールボックスなどの自動車内装用部品、リアスポイラー、グリル、ガーニッシュ、ドアミラー、ルーフ、フェンダー、バンパーなどの自動車外装用部品。自動車分野以外でもOA機器や家電機器住宅建材スーツケースカバンなどの分野へ好適に使用することができる。

0149

P角形の平板

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