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技術 アクリルゴムおよびゴム架橋物

出願人 日本ゼオン株式会社
発明者 山之上智士佐藤奨増田浩文
出願日 2017年10月30日 (2年6ヶ月経過) 出願番号 2018-547833
公開日 2019年9月19日 (7ヶ月経過) 公開番号 WO2018-079787
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 回転式スクリーン 亜燐酸カリウム ギヤー式 架橋性単量体単位 ホース材 輸送機械 凝固槽内 プレス加熱
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月19日)のものです。
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課題・解決手段

アニオン性乳化剤含有量が、10重量ppm以上、4,500重量ppm以下であるアクリルゴム、およびこのようなアクリルゴムを用いたゴム架橋物を提供する。本発明によれば、引張強度が高く、耐圧縮永久歪み性、および耐水性に優れたゴム架橋物を与えるアクリルゴム、およびこれを用いたゴム架橋物を提供することができる。

概要

背景

アクリルゴムは、アクリル酸エステルを主成分とする重合体であり、一般に耐熱性耐油性および耐オゾン性に優れたゴムとして知られており、自動車関連の分野などで広く用いられている。

このようなアクリルゴムは、通常、アクリルゴムを構成する単量体混合物乳化重合し、得られた乳化重合液に、凝固剤を添加することで凝固させ、凝固により得られた含水クラムを乾燥することで製造される(たとえば、特許文献1参照)。

一方、近年、自動車用の部材、たとえば、シール材ホース材防振材チューブ材ベルト材またはブーツ材といった各部材においては、耐熱性や耐油性に加えて、耐圧縮永久歪み性耐水性に優れていることが求められている。しかしながら、特許文献1に記載のアクリルゴムなどの従来のアクリルゴムは、耐水性が必ずしも十分でなく、そのため、近年の耐水性に対する要求に応えることができないものであった。

概要

アニオン性乳化剤含有量が、10重量ppm以上、4,500重量ppm以下であるアクリルゴム、およびこのようなアクリルゴムを用いたゴム架橋物を提供する。本発明によれば、引張強度が高く、耐圧縮永久歪み性、および耐水性に優れたゴム架橋物を与えるアクリルゴム、およびこれを用いたゴム架橋物を提供することができる。

目的

本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、引張強度が高く、耐圧縮永久歪み性、および耐水性に優れたゴム架橋物を与えるアクリルゴム、ならびにこのアクリルゴムを用いたゴム架橋物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
- 件
牽制数
- 件

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請求項1

アニオン性乳化剤含有量が、10重量ppm以上、4,500重量ppm以下であるアクリルゴム

請求項2

ノニオン性乳化剤の含有量が、10重量ppm以上、20,000重量ppm以下である請求項1に記載のアクリルゴム。

請求項3

ノニオン性乳化剤の含有量が、10重量ppm以上、15,000重量ppm以下である請求項2に記載のアクリルゴム。

請求項4

凝固剤の含有量が、10重量ppm以上、9,000重量ppm以下である請求項1〜3のいずれかに記載のアクリルゴム。

請求項5

凝固剤の含有量が、10重量ppm以上、3,500重量ppm以下である請求項4に記載のアクリルゴム。

請求項6

滑剤の含有量が、0.1〜0.4重量%である請求項1〜5のいずれかに記載のアクリルゴム。

請求項7

滑剤の含有量が、0.2〜0.3重量%である請求項6に記載のアクリルゴム。

請求項8

老化防止剤の含有量が500重量ppm以上である請求項1〜7のいずれかに記載のアクリルゴム。

請求項9

老化防止剤の含有量が12,000重量ppm以下である請求項8に記載のアクリルゴム。

請求項10

アクリルゴム成分の含有量が95重量%以上である請求項1〜9のいずれかに記載のアクリルゴム。

請求項11

前記アクリルゴムが、ハロゲン原子を有する単量体の単位を含有する請求項1〜10のいずれかに記載のアクリルゴム。

請求項12

請求項1〜11のいずれかに記載のアクリルゴムを製造する方法であって、アニオン性乳化剤の存在下、前記アクリルゴムを形成するための単量体を乳化重合することで、乳化重合液を得る乳化重合工程と、前記乳化重合液に、凝固剤を添加して凝固させることで、含水クラムを得る凝固工程と、を備えるアクリルゴムの製造方法。

請求項13

前記乳化重合工程における前記単量体の乳化重合を、ノニオン性乳化剤および前記アニオン性乳化剤の存在下で行う請求項12に記載のアクリルゴムの製造方法。

請求項14

凝固を行う前の前記乳化重合液に、前記滑剤および前記老化防止剤を含有させる添加工程をさらに備える請求項12または13に記載のアクリルゴムの製造方法。

請求項15

凝固を行う前の前記乳化重合液に、前記滑剤およびエチレンオキシド系重合体を含有させる添加工程をさらに備える請求項12または13に記載のアクリルゴムの製造方法。

請求項16

凝固を行う前の前記乳化重合液に、前記老化防止剤およびエチレンオキシド系重合体を含有させる添加工程をさらに備える請求項12または13に記載のアクリルゴムの製造方法。

請求項17

凝固を行う前の前記乳化重合液に、前記滑剤、前記老化防止剤およびエチレンオキシド系重合体を含有させる添加工程をさらに備える請求項12または13に記載のアクリルゴムの製造方法。

請求項18

請求項1〜11のいずれかに記載のアクリルゴムと、架橋剤とを含有するアクリルゴム組成物

請求項19

請求項18に記載のアクリルゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物

技術分野

0001

本発明は、アクリルゴムおよびゴム架橋物に関し、さらに詳しくは、引張強度が高く、耐圧縮永久歪み性および耐水性に優れたゴム架橋物を与えるアクリルゴム、ならびにこのアクリルゴムを用いたゴム架橋物に関する。

背景技術

0002

アクリルゴムは、アクリル酸エステルを主成分とする重合体であり、一般に耐熱性耐油性および耐オゾン性に優れたゴムとして知られており、自動車関連の分野などで広く用いられている。

0003

このようなアクリルゴムは、通常、アクリルゴムを構成する単量体混合物乳化重合し、得られた乳化重合液に、凝固剤を添加することで凝固させ、凝固により得られた含水クラムを乾燥することで製造される(たとえば、特許文献1参照)。

0004

一方、近年、自動車用の部材、たとえば、シール材ホース材防振材チューブ材ベルト材またはブーツ材といった各部材においては、耐熱性や耐油性に加えて、耐圧縮永久歪み性や耐水性に優れていることが求められている。しかしながら、特許文献1に記載のアクリルゴムなどの従来のアクリルゴムは、耐水性が必ずしも十分でなく、そのため、近年の耐水性に対する要求に応えることができないものであった。

先行技術

0005

特開平7−145291号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、引張強度が高く、耐圧縮永久歪み性、および耐水性に優れたゴム架橋物を与えるアクリルゴム、ならびにこのアクリルゴムを用いたゴム架橋物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、アクリルゴム中に含まれるアニオン性乳化剤の量を特定の範囲とすることにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。

0008

すなわち、本発明によれば、アニオン性乳化剤の含有量が、10重量ppm以上、4,500重量ppm以下であるアクリルゴムが提供される。
本発明のアクリルゴムは、ノニオン性乳化剤の含有量が、10重量ppm以上、20,000重量ppm以下であることが好ましく、10重量ppm以上、15,000重量ppm以下であることがより好ましい。
本発明のアクリルゴムは、凝固剤の含有量が、10重量ppm以上、9,000重量ppm以下であることが好ましく、10重量ppm以上、3,500重量ppm以下であることがより好ましい。
本発明のアクリルゴムは、滑剤の含有量が、0.1〜0.4重量%であることが好ましく、0.2〜0.3重量%であることがより好ましい。
本発明のアクリルゴムは、老化防止剤の含有量が500重量ppm以上であることが好ましく、12,000重量ppm以下であることがより好ましい。
本発明のアクリルゴムは、アクリルゴム成分の含有量が95重量%以上であることが好ましい。
本発明のアクリルゴムは、ハロゲン原子を有する単量体の単位を含有することが好ましい。

0009

また、本発明によれば、上記アクリルゴムを製造する方法であって、アニオン性乳化剤の存在下、前記アクリルゴムを形成するための単量体を乳化重合することで、乳化重合液を得る乳化重合工程と、前記乳化重合液に、凝固剤を添加して凝固させることで、含水クラムを得る凝固工程と、を備えるアクリルゴムの製造方法が提供される。
本発明のアクリルゴムの製造方法において、前記乳化重合工程における前記単量体の乳化重合を、ノニオン性乳化剤および前記アニオン性乳化剤の存在下で行うことが好ましい。
本発明のアクリルゴムの製造方法において、凝固を行う前の前記乳化重合液に、前記滑剤および前記老化防止剤を含有させる添加工程をさらに備えることが好ましい。
本発明のアクリルゴムの製造方法において、凝固を行う前の前記乳化重合液に、前記滑剤およびエチレンオキシド系重合体を含有させる添加工程をさらに備えることが好ましい。
本発明のアクリルゴムの製造方法において、凝固を行う前の前記乳化重合液に、前記老化防止剤およびエチレンオキシド系重合体を含有させる添加工程をさらに備えることが好ましい。
本発明のアクリルゴムの製造方法において、凝固を行う前の前記乳化重合液に、前記滑剤、前記老化防止剤およびエチレンオキシド系重合体を含有させる添加工程をさらに備えることが好ましい。

0010

また、本発明によれば、上記アクリルゴムと、架橋剤とを含有するアクリルゴム組成物、およびこのようなアクリルゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物が提供される。

発明の効果

0011

本発明によれば、引張強度が高く、耐圧縮永久歪み性、および耐水性に優れたゴム架橋物を与えるアクリルゴム、ならびに、このようなアクリルゴムを用いて得られ、引張強度が高く、耐圧縮永久歪み性および耐水性に優れたゴム架橋物を提供することができる。

0012

<アクリルゴム>
本発明のアクリルゴムは、分子中に、主成分(本発明においては、ゴム全単量体単位中50重量%以上有するものを言う。)としての(メタアクリル酸エステル単量体〔アクリル酸エステル単量体および/またはメタクリル酸エステル単量体の意。以下、(メタ)アクリル酸メチルなど同様。〕単位を含有するゴム状の重合体であって、アニオン性乳化剤の含有量が、10重量ppm以上、4,500重量ppm以下であるものである。

0013

本発明のアクリルゴムの主成分である(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を形成する(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、特に限定されないが、たとえば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、および(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル単量体などを挙げることができる。

0014

(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体としては、特に限定されないが、炭素数1〜8のアルカノールと(メタ)アクリル酸とのエステルが好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、および(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどが挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸エチル、および(メタ)アクリル酸n−ブチルが好ましく、アクリル酸エチル、およびアクリル酸n−ブチルが特に好ましい。これらは1種単独で、または2種以上を併せて使用することができる。

0015

(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル単量体としては、特に限定されないが、炭素数2〜8のアルコキシアルキルアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステルが好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸エトキシメチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、および(メタ)アクリル酸4−メトキシブチルなどが挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、および(メタ)アクリル酸2−メトキシエチルが好ましく、アクリル酸2−エトキシエチル、およびアクリル酸2−メトキシエチルが特に好ましい。これらは1種単独で、または2種以上を併せて使用することができる。

0016

本発明のアクリルゴム中における、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の含有量は、通常、50〜99.9重量%、好ましくは60〜99.5重量%、より好ましくは70〜99.5重量%である。(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の含有量が少なすぎると、得られるゴム架橋物の耐候性、耐熱性、および耐油性が低下するおそれがあり、一方、多すぎると、得られるゴム架橋物の耐熱性が低下するおそれがある。

0017

なお、本発明のアクリルゴムにおいては、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位として、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体単位30〜100重量%、および(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル単量体単位70〜0重量%からなるものを用いることが好ましい。

0018

本発明のアクリルゴムは、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体単位に加えて、必要に応じて、架橋性単量体単位を含有していてもよい。架橋性単量体単位を形成する架橋性単量体としては、特に限定されないが、たとえば、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体エポキシ基を有する単量体;ハロゲン原子を有する単量体;ジエン単量体;などが挙げられる。これらのなかでも、アニオン性乳化剤の含有量を本発明所定の範囲とすることによる、特性の改善効果が大きいという観点からは、架橋性単量体単位として、ハロゲン原子を有する単量体の単位を含有させたものが好適である。

0019

α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体としては、特に限定されないが、たとえば、炭素数3〜12のα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸、炭素数4〜12のα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸、および炭素数4〜12のα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸と炭素数1〜8のアルカノールとのモノエステルなどが挙げられる。α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体を用いることにより、アクリルゴムを、カルボキシル基架橋点として持つカルボキシル基含有アクリルゴムとすることができ、これにより、ゴム架橋物とした場合における、耐圧縮永久歪み性をより高めることができる。

0020

炭素数3〜12のα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸、およびケイ皮酸などが挙げられる。
炭素数4〜12のα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸の具体例としては、フマル酸マレイン酸などのブテンジオン酸イタコン酸シトラコン酸クロロマレイン酸;などが挙げられる。
炭素数4〜12のα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸と炭素数1〜8のアルカノールとのモノエステルの具体例としては、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノn−ブチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノn−ブチルなどのブテンジオン酸モノ鎖状アルキルエステル;フマル酸モノシクロペンチル、フマル酸モノシクロヘキシル、フマル酸モノシクロヘキセニル、マレイン酸モノシクロペンチル、マレイン酸モノシクロヘキシル、マレイン酸モノシクロヘキセニルなどの脂環構造を有するブテンジオン酸モノエステル;イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノn−ブチル、イタコン酸モノシクロヘキシルなどのイタコン酸モノエステル;などが挙げられる。
これらの中でも、炭素数4〜12のα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸と炭素数1〜8のアルカノールとのモノエステルが好ましく、ブテンジオン酸モノ鎖状アルキルエステル、または脂環構造を有するブテンジオン酸モノエステルがより好ましく、フマル酸モノn−ブチル、マレイン酸モノn−ブチル、フマル酸モノシクロヘキシル、およびマレイン酸モノシクロヘキシルがさらに好ましく、フマル酸モノn−ブチルが特に好ましい。これらのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体は、1種単独で、または2種以上を併せて使用することができる。なお、上記単量体のうち、ジカルボン酸には、無水物として存在しているものも含まれる。

0021

エポキシ基を有する単量体としては、特に限定されないが、たとえば、(メタ)アクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル;アリルグリシジルエーテルおよびビニルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有エーテル;などが挙げられる。

0022

ハロゲン原子を有する単量体としては、特に限定されないが、たとえば、ハロゲン含有飽和カルボン酸不飽和アルコールエステル、(メタ)アクリル酸ハロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸ハロアシロキシアルキルエステル、(メタ)アクリル酸(ハロアセチルカルバモイルオキシ)アルキルエステル、ハロゲン含有不飽和エーテル、ハロゲン含有不飽和ケトンハロメチル基含有芳香族ビニル化合物、ハロゲン含有不飽和アミド、およびハロアセチル基含有不飽和単量体などが挙げられる。

0023

ハロゲン含有飽和カルボン酸の不飽和アルコールエステルの具体例としては、クロロ酢酸ビニル、2−クロロプロピオン酸ビニル、およびクロロ酢酸アリルなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸ハロアルキルエステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸クロロメチル、(メタ)アクリル酸1−クロロエチル、(メタ)アクリル酸2−クロロエチル、(メタ)アクリル酸1,2−ジクロロエチル、(メタ)アクリル酸2−クロロプロピル、(メタ)アクリル酸3−クロロプロピル、および(メタ)アクリル酸2,3−ジクロロプロピルなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸ハロアシロキシアルキルエステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸2−(クロロアセトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(クロロアセトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸3−(クロロアセトキシ)プロピル、および(メタ)アクリル酸3−(ヒドロキシクロロアセトキシ)プロピルなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸(ハロアセチルカルバモイルオキシ)アルキルエステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸2−(クロロアセチルカルバモイルオキシ)エチル、および(メタ)アクリル酸3−(クロロアセチルカルバモイルオキシ)プロピルなどが挙げられる。

0024

ハロゲン含有不飽和エーテルの具体例としては、クロロメチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、3−クロロプロピルビニルエーテル、2−クロロエチルアリルエーテル、および3−クロロプロピルアリルエーテルなどが挙げられる。
ハロゲン含有不飽和ケトンの具体例としては、2−クロロエチルビニルケトン、3−クロロプロピルビニルケトン、および2−クロロエチルアリルケトンなどが挙げられる。
ハロメチル基含有芳香族ビニル化合物の具体例としては、p−クロロメチルスチレン、m−クロロメチルスチレン、o−クロロメチルスチレン、およびp−クロロメチル−α−メチルスチレンなどが挙げられる。

0025

ハロゲン含有不飽和アミドの具体例としては、N−クロロメチル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
ハロアセチル基含有不飽和単量体の具体例としては、3−(ヒドロキシクロロアセトキシ)プロピルアリルエーテル、p−ビニルベンジルクロロ酢酸エステルなどが挙げられる。

0026

ジエン単量体としては、共役ジエン単量体非共役ジエン単量体が挙げられる。
共役ジエン単量体の具体例としては、1,3−ブタジエンイソプレン、およびピペリレンなどを挙げることができる。
非共役ジエン単量体の具体例としては、エチリデンノルボルネンジシクロペンタジエン、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタジエニル、および(メタ)アクリル酸2−ジシクロペンタジエニルエチルなどを挙げることができる。

0027

上記架橋性単量体の中でも、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体を用いた場合には、アクリルゴムをカルボキシル基含有アクリルゴムとすることができる。アクリルゴムを、カルボキシル基含有アクリルゴムとすることにより、耐油性、耐熱性を良好なものとしながら、耐圧縮永久歪み性をより向上させることができる。また、上記架橋性単量体の中でも、ハロゲン原子を有する単量体を用いた場合には、アクリルゴムをハロゲン原子含有アクリルゴムとすることができる。アクリルゴムを、ハロゲン含有アクリルゴムとすることにより、耐油性、耐熱性を良好なものとしながら、引張強度をより高めることができる。

0028

本発明のアクリルゴム中における、架橋性単量体単位の含有量は、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.5〜7重量%、さらに好ましくは0.5〜5重量%である。架橋性単量体単位の含有量を上記範囲とすることにより、得られるゴム架橋物の機械的特性や耐熱性を良好なものとしながら、耐圧縮永久歪み性をより適切に高めることができる。

0029

本発明のアクリルゴムは、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位、および必要に応じて用いられる架橋性単量体単位に加えて、これらと共重合可能な他の単量体の単位を有していてもよい。このような共重合可能な他の単量体としては、芳香族ビニル単量体、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体アクリルアミド系単量体、その他のオレフィン系単量体などが挙げられる。

0030

芳香族ビニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。

0031

α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体としては、アクリロニトリルメタクリロニトリルなどが挙げられる。
アクリルアミド系単量体としては、アクリルアミド、メタクリルアミドなどが挙げられる。
その他のオレフィン系単量体としては、エチレンプロピレン塩化ビニル塩化ビニリデン酢酸ビニルエチルビニルエーテルブチルビニルエーテルなどが挙げられる。

0032

これら共重合可能な他の単量体の中でも、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エチレンおよび酢酸ビニルが好ましく、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、およびエチレンがより好ましい。

0033

共重合可能な他の単量体は、1種単独で、または2種以上を併せて使用することができる。本発明のアクリルゴム中における、これら共重合可能な他の単量体の単位の含有量は、通常、49.9重量%以下、好ましくは39.5重量%以下、より好ましくは29.5重量%以下である。

0034

また、本発明のアクリルゴムは、アニオン性乳化剤の含有量が、10重量ppm以上、4,500重量ppm以下であり、好ましくは500重量ppm以上、4,400重量ppm以下、より好ましくは4,300重量ppm以下、さらに好ましくは4,000重量ppm以下である。なお、本発明のアクリルゴムは、上記単量体を乳化重合することにより得られるものであるが、乳化重合に際しては、通常、乳化剤が用いられることとなる。そして、本発明においては、乳化作用に優れるという観点、乳化重合時における重合装置(たとえば、重合槽)への重合による凝集物の付着による汚れの発生を有効に防止することができるという観点、さらには、重合により得られる乳化重合液の凝固性を向上させ、これにより比較的少ない凝固剤量にて凝固を行うことができるという観点より、このような乳化剤として、アニオン性乳化剤を用いるものである。このような状況において、本発明者等は、アクリルゴム中に残留するアニオン性乳化剤に着目し、鋭意検討を行ったところ、アクリルゴム中におけるアニオン性乳化剤の残留量(含有量)を4,500重量ppm以下に抑えることにより、このようなアクリルゴムを用いて得られるゴム架橋物が、引張強度が高く、耐圧縮永久歪み性、および耐水性に優れたものとなることを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。なお、アニオン性乳化剤の含有量は、たとえば、アクリルゴムに対し、GPC測定を行い、GPC測定により得られた測定チャート中の、アニオン性乳化剤に対応する分子量のピーク面積から求めることができる。アニオン性乳化剤の含有量は、4,500重量ppm以下とすればよいが、その下限は、10重量ppm以上であり、好ましくは500重量ppm以上である。アニオン性乳化剤の含有量を、好ましくは500重量ppm以上とすることにより、アクリルゴムに含有される架橋性基の種類によっては(たとえば、架橋性基がハロゲン原子である場合等)、引張強度をより高めることができるため、好ましい。

0035

アニオン性乳化剤としては、特に限定されないが、たとえば、ミリスチン酸パルミチン酸オレイン酸リノレン酸などの脂肪酸の塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩ラウリル硫酸ナトリウムなどの高級アルコール硫酸エステル塩アルキルリン酸エステルナトリウムなどの高級燐酸エステル塩アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。これらのアニオン性乳化剤の中でも、高級燐酸エステル塩、高級アルコール硫酸エステル塩が好ましい。これらのアニオン性乳化剤は一種単独でまたは複数種併せて用いることができる。

0036

また、本発明のアクリルゴムは、上記したように、アニオン性乳化剤を含有するものであるが、本発明のアクリルゴム中におけるアクリルゴム成分の含有量は、好ましくは95重量%以上であり、より好ましくは97重量%以上であり、さらに好ましくは98重量%以上である。すなわち、本発明のアクリルゴムは、好ましくは95重量%以上(より好ましくは97重量%以上、さらに好ましくは98重量%以上)のアクリルゴム成分を含有するアクリルゴムの組成物ということもできる。

0037

<アクリルゴムの製造方法>
本発明のアクリルゴムは、たとえば、次の製造方法により製造することができる。すなわち、
アニオン性乳化剤の存在下、アクリルゴムを形成するための単量体を乳化重合することで、乳化重合液を得る乳化重合工程と、
前記乳化重合液に、凝固剤を添加し、含水クラムを得る凝固工程と、
前記含水クラムに対して、洗浄を行う洗浄工程と、
洗浄を行った含水クラムに対し、乾燥を行う乾燥工程と、
を備えるアクリルゴムの製造方法により製造することができる。

0038

<乳化重合工程>
上記製造方法における、乳化重合工程は、アニオン性乳化剤の存在下、アクリルゴムを形成するための単量体を乳化重合することで、乳化重合液を得る工程である。

0039

乳化重合工程における乳化重合法としては、通常の方法を用いればよい。また、アニオン性乳化剤としては、特に限定されず、上述したものを制限なく用いることができる。アニオン性乳化剤の使用量は、得られるアクリルゴム中に残留するアニオン性乳化剤の量を上記した範囲とするという観点より、重合に用いる単量体100重量部に対して、好ましくは0.1〜2.0重量部、より好ましくは0.2〜1.9重量部、さらに好ましくは0.3〜1.8重量部、さらにより好ましくは0.3〜0.75重量部、特に好ましくは0.35〜0.65重量部である。

0040

また、乳化重合工程においては、乳化剤として、アニオン性乳化剤に加えて、アニオン性乳化剤以外の乳化剤、たとえば、ノニオン性乳化剤やカチオン性乳化剤を併用することが好ましい。

0041

ノニオン性乳化剤としては、特に限定されないが、たとえば、ポリオキシエチレンドデシルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテルポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンステアリン酸エステルなどのポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等が挙げられる。これらのノニオン性乳化剤の中でも、ポリオキシエチレンポリプロピレングリコールモノステアリン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルが好ましい。なお、ノニオン性乳化剤としては、重量平均分子量が1万未満のものが好ましく、重量平均分子量が500〜8000のものがより好ましく、重量平均分子量が600〜5000がさらに好ましい。また、カチオン性乳化剤としては、特に限定されないが、たとえば、アルキルトリメチルアンモニウムクロライドジアルキルアンモニウムクロライドベンジルアンモニウムクロライド等が挙げられる。これらのアニオン性乳化剤以外の乳化剤は単独でまたは2種以上を組合せて用いることができる。

0042

これらアニオン性乳化剤以外の乳化剤の中でも、ノニオン性乳化剤を用いることが好ましい。すなわち、乳化重合工程においては、アニオン性乳化剤と、ノニオン性乳化剤とを組み合わせて用いることが好ましく、これにより、乳化作用をより高めることができ、より良好に乳化を行うことができ、アニオン性乳化剤の使用量を上記した範囲とした場合でも、乳化重合時における重合装置(たとえば、重合槽)へのポリマーなどの付着による汚れの発生をより適切に防止することができる。そのため、結果として、得られるアクリルゴム中に含まれるアニオン性乳化剤の量をより適切に低減することが可能となる。

0043

アニオン性乳化剤とノニオン性乳化剤を組み合わせて用いる場合における、ノニオン性乳化剤の使用量は、重合に用いる単量体100重量部に対して、好ましくは0重量部超、4重量部以下、より好ましくは0.1〜3重量部、さらに好ましくは0.5〜2重量部、特に好ましくは0.7〜1.7重量部である。また、アニオン性乳化剤とノニオン性乳化剤を組み合わせて用いる場合における使用比率は、アニオン性乳化剤/ノニオン性乳化剤の重量比で、1/99〜99/1が好ましく、20/80〜90/10がより好ましく、25/75〜75/25がさらに好ましく、50/50〜75/25がさらにより好ましく、65/35〜75/25が特に好ましい。

0044

また、乳化重合工程における乳化重合においては、アニオン性乳化剤を含む乳化剤に加えて、定法にしたがって、重合開始剤重合停止剤などを用いることができる。

0045

重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイドクメンハイドロパーオキサイドパラメンタンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物過硫酸ナトリウム過硫酸カリウム過酸化水素過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物;などを用いることができる。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。重合開始剤の使用量は、重合に用いる単量体100重量部に対して、好ましくは0.001〜1.0重量部である。

0046

また、重合開始剤としての有機過酸化物および無機過酸化物は、還元剤と組み合わせて、レドックス系重合開始剤として使用することが好ましい。組み合わせて用いる還元剤としては、特に限定されないが、硫酸第一鉄ヘキサメチレンジアミン四酢酸鉄ナトリウム、ナフテン酸第一銅等の還元状態にある金属イオンを含有する化合物アスコルビン酸アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウムなどのアスコルビン酸(塩);エリソルビン酸エリソルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸カリウムなどのエリソルビン酸(塩);糖類;ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウムなどのスルフィン酸塩亜硫酸ナトリウム亜硫酸カリウム亜硫酸水素ナトリウムアルデヒド亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム亜硫酸塩ピロ亜硫酸ナトリウムピロ亜硫酸カリウムピロ亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸水素カリウムなどのピロ亜硫酸塩チオ硫酸ナトリウムチオ硫酸カリウムなどのチオ硫酸塩亜燐酸、亜燐酸ナトリウム、亜燐酸カリウム、亜燐酸水素ナトリウム、亜燐酸水素カリウムの亜燐酸(塩);ピロ亜燐酸、ピロ亜燐酸ナトリウム、ピロ亜燐酸カリウム、ピロ亜燐酸水素ナトリウム、ピロ亜燐酸水素カリウムなどのピロ亜燐酸(塩);ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレートなどが挙げられる。これらの還元剤は単独でまたは2種以上を組合せて用いることができる。還元剤の使用量は、重合に用いる単量体100重量部に対して、好ましくは0.0003〜0.5重量部である。

0047

重合停止剤としては、たとえば、ヒドロキシルアミンヒドロキシアミン硫酸塩、ジエチルヒドロキシアミン、ヒドロキシアミンスルホン酸およびそのアルカリ金属塩ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウムハイドロキノンなどが挙げられる。重合停止剤の使用量は、特に限定されないが、重合に用いる単量体100重量部に対して、好ましくは0.1〜2重量部である。

0048

水の使用量は、重合に用いる単量体100重量部に対して、好ましくは80〜500重量部、より好ましくは100〜300重量部である。

0049

乳化重合に際しては、必要に応じて、分子量調整剤粒径調整剤キレート化剤酸素捕捉剤等の重合副資材を使用することができる。

0050

乳化重合は、回分式、半回分式、連続式のいずれの方法で行ってもよいが、半回分式が好ましい。具体的には、重合開始剤および還元剤を含む反応系中に、重合に用いる単量体を、重合反応開始から任意の時間まで、重合反応系に連続的に滴下しながら重合反応を行うなど、重合に用いる単量体、重合開始剤、および還元剤のうち少なくとも1種については、重合反応開始から任意の時間まで、重合反応系に連続的に滴下しながら重合反応を行うことが好ましく、重合に用いる単量体、重合開始剤、および還元剤の全てについて、重合反応開始から任意の時間まで、重合反応系に連続的に滴下しながら重合反応を行うことがより好ましい。これらを連続的に滴下しながら重合反応を行うことにより、乳化重合を安定的に行うことができ、これにより、重合反応率を向上させることができる。なお、重合は通常0〜70℃、好ましくは5〜50℃の温度範囲で行なわれる。

0051

また、重合に用いる単量体を連続的に滴下しながら重合反応を行う場合には、重合に用いる単量体を、アニオン性乳化剤を含む乳化剤および水と混合し、単量体乳化液の状態とし、単量体乳化液の状態で連続的に滴下することが好ましい。単量体乳化液の調製方法としては特に限定されず、重合に用いる単量体の全量と、アニオン性乳化剤を含む乳化剤の全量と、水とをホモミキサーディスクタービンなどの攪拌機などを用いて攪拌する方法などが挙げられる。単量体乳化液中の水の使用量は、重合に用いる単量体100重量部に対して、好ましくは10〜70重量部、より好ましくは20〜50重量部である。

0052

また、重合に用いる単量体、重合開始剤、および還元剤の全てについて、重合反応開始から任意の時間まで、重合反応系に連続的に滴下しながら重合反応を行う場合には、これらは別々の滴下装置を用いて重合系に滴下してもよいし、あるいは、少なくとも重合開始剤と還元剤とについては、予め混合し、必要に応じて水溶液の状態として同じ滴下装置から重合系に滴下してもよい。滴下終了後は、さらに重合反応率向上のため、任意の時間反応を継続してもよい。

0053

<凝固工程>
上記製造方法における、凝固工程は、上記乳化重合工程により得られた乳化重合液に、凝固剤を添加することで、含水クラムを得る工程である。

0054

凝固剤としては、特に限定されないが、たとえば、1〜3価の金属塩が挙げられる。1〜3価の金属塩は、水に溶解させた場合に1〜3価の金属イオンとなる金属を含む塩であり、特に限定されないが、たとえば、塩酸硝酸および硫酸等から選ばれる無機酸や酢酸等の有機酸と、ナトリウム、カリウム、リチウムマグネシウムカルシウム亜鉛チタンマンガン、鉄、コバルトニッケルアルミニウムおよびスズ等から選ばれる金属との塩が挙げられる。また、これらの金属の水酸化物なども用いることもできる。

0055

1〜3価の金属塩の具体例としては、塩化ナトリウム塩化カリウム塩化リチウム塩化マグネシウム塩化カルシウム塩化亜鉛塩化チタン塩化マンガン塩化鉄塩化コバルト塩化ニッケル塩化アルミニウム塩化スズなどの金属塩化物硝酸ナトリウム硝酸カリウム硝酸リチウム硝酸マグネシウム硝酸カルシウム硝酸亜鉛、硝酸チタン、硝酸マンガン硝酸鉄硝酸コバルト硝酸ニッケル硝酸アルミニウム、硝酸スズなどの硝酸塩硫酸ナトリウム硫酸カリウム硫酸リチウム硫酸マグネシウム硫酸カルシウム硫酸亜鉛硫酸チタン硫酸マンガン硫酸鉄硫酸コバルト硫酸ニッケル硫酸アルミニウム硫酸スズなどの硫酸塩;等が挙げられる。これらのなかでも、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硫酸ナトリウムが好ましい。その中でも1価または2価の金属塩が好ましく、より好ましくは、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、さらに好ましくは硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウムである。また、これらは一種単独でまたは複数種併せて用いることができる。

0056

凝固剤の使用量は、乳化重合液中のアクリルゴム成分100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは2〜40重量部、さらに好ましくは3〜20重量部、特に好ましくは3〜12重量部である。本発明によれば、乳化重合を行う際に用いる乳化剤として、アニオン性乳化剤を使用することにより、凝固剤の使用量を上記のように比較的少ない量とした場合でも、アクリルゴムの凝固を良好に行うことができるものである。そして、これにより、得られるアクリルゴム中に残留する凝固剤量を適切に低減することができ、残留凝固剤に起因する各種特性の低下を有効に防止することができる。

0057

凝固温度は特に限定されないが、好ましくは50〜90℃、より好ましくは60〜90℃である。

0058

また、本発明のアクリルゴムを製造する際には、凝固剤を添加して凝固させる前の乳化重合液に、アクリルゴムに配合する配合剤のうち一部の配合剤、具体的には、老化防止剤、滑剤およびエチレンオキシド系重合体のうち少なくともいずれかについては、予め含有させておくことが好ましい。すなわち、老化防止剤、滑剤およびエチレンオキシド系重合体のうち少なくともいずれかについては、乳化重合液中に既に配合された状態とし、これらを配合した乳化重合液に対し、凝固を行うことが好ましい。

0059

たとえば、老化防止剤を、凝固を行う前の乳化重合液に予め含有させておくことにより、後述する乾燥工程における乾燥時の熱によるアクリルゴムの劣化を有効に抑制することができるものである。具体的には、乾燥時の加熱による劣化に起因するムーニー粘度の低下を、効果的に抑制することができ、さらには、ゴム架橋物とした場合における、常態の引張強度や破断伸びなどを効果的に高めることができるものである。加えて、凝固を行う前の乳化重合液の状態において、老化防止剤を配合することにより、老化防止剤を適切に分散させることができるため、老化防止剤の配合量を低減させた場合でも、その添加効果を充分に発揮させることができるものである。具体的には、老化防止剤の配合量を、乳化重合液中のアクリルゴム成分100重量部に対して、好ましくは0.1〜2重量部、より好ましくは0.2〜1.2重量部と比較的少ない配合量としても、その添加効果を充分に発揮させることができるものである。なお、老化防止剤を、凝固を行う前の乳化重合液中に含有させた場合でも、後の凝固や洗浄、乾燥などにおいて、添加した老化防止剤は、実質的に除去されることはないため、その添加効果を充分発揮できるものである。また、老化防止剤を乳化重合液に含有させる方法としては、乳化重合後であって、かつ、凝固を行う前の乳化重合液に添加する方法や、乳化重合を行う前の溶液に添加する方法が挙げられるが、乳化重合を行う前の溶液に添加した場合には、重合装置の汚れなどが発生するおそれがあるため、乳化重合後であって、かつ、凝固を行う前の乳化重合液に添加する方法の方が好ましい。

0060

老化防止剤としては、特に限定されないが、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノールブチルヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾールオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネートスチレン化フェノール、2,2’−メチレンビス(6−α−メチル−ベンジル−p−クレゾール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフノール)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリルアルキル化ビスフェノール、p−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物などの硫黄原子を含有しないフェノール系老化防止剤;2,4−ビス[(オクチチオ)メチル]−6−メチルフェノール、2,2’−チオビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(6−t−ブチル−o−クレゾール)、2,6−ジ−t−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノールなどのチオフェノール系老化防止剤;トリス(ノニルフェニルホスファイトジフェニルイソデシルホスファイト、テトラフェニルジプロピレングリコールジホスファイトなどの亜燐酸エステル系老化防止剤;チオジプロピオン酸ジラウリルなどの硫黄エステル系老化防止剤;フェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、p−(p−トルエンスルホニルアミド)−ジフェニルアミン、4,4’—(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、N,N−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、ブチルアルデヒドアニリン縮合物などのアミン系老化防止剤;2−メルカプトベンズイミダゾールなどのイミダゾール系老化防止剤;6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンなどのキノリン系老化防止剤;2,5−ジ−(t−アミル)ハイドロキノンなどのハイドロキノン系老化防止剤;などが挙げられる。これらの老化防止剤は、1種を単独で用いてもよいし、または2種以上を併用してもよい。

0061

また、滑剤を凝固前の乳化重合液中に予め含有させておくことにより、得られるアクリルゴムに、滑剤を良好に分散させた状態にて含有させることができ、その結果として、得られるアクリルゴムの粘着性を適切に低下させることができ、これにより、乾燥時における乾燥機への付着を防止することができ、乾燥時の操業性を向上させることができ、しかも、アクリルゴム組成物とした場合に、ロール加工性に優れたものとすることができる。滑剤の添加量は、乳化重合液中のアクリルゴム成分100重量部に対して、好ましくは0.1〜0.4重量部、より好ましくは0.15〜0.3重量部、さらに好ましくは0.2〜0.3重量部である。なお、滑剤を凝固前の乳化重合液中に含有させた場合でも、後の凝固や洗浄、乾燥などにおいて、予め配合した滑剤は、実質的に除去されることはないため、乳化重合液中に含有させた場合でも、その添加効果を充分発揮できるものである。

0062

滑剤としては、特に限定されないが、燐酸エステル脂肪酸エステル脂肪酸アマイド高級脂肪酸、などが挙げられる。また、滑剤を乳化重合液に含有させる方法としては、乳化重合後であって、かつ、凝固を行う前の乳化重合液に添加する方法や、乳化重合を行う前の溶液に添加する方法が挙げられる。

0063

さらに、エチレンオキシド系重合体を、凝固前の乳化重合液中に予め含有させておくことにより、乳化重合液の凝固性を向上させることができ、これにより、凝固工程における凝固剤量を低減させることができることから、最終的に得られるアクリルゴム中の残留量を低減でき、残留凝固剤に起因する各種特性の低下を有効に防止することができる。エチレンオキシド系重合体しては、主鎖構造として、ポリエチレンオキシド構造を有する重合体であればよく、特に限定されないが、ポリエチレンオキシドポリプロピレンオキシドエチレンオキシドプロピレンオキシド共重合体などが挙げられ、この中でもポリエチレンオキシドが好適である。エチレンオキシド系重合体の配合量は、乳化重合液中のアクリルゴム成分100重量部に対して、好ましくは0.01〜1重量部、より好ましくは0.01〜0.6重量部、さらに好ましくは0.02〜0.5重量部である。また、エチレンオキシド系重合体の重量平均分子量は好ましくは1万〜100万、より好ましくは1万〜20万、さらに好ましくは2万〜12万である。また、エチレンオキシド系重合体を乳化重合液に含有させる方法としては、乳化重合後であって、かつ、凝固を行う前の乳化重合液に添加する方法や、乳化重合を行う前の溶液に添加する方法が挙げられる。

0064

なお、凝固前の乳化重合液に、老化防止剤、滑剤およびエチレンオキシド系重合体を予め含有させる場合における添加順序は特に限定されず、適宜、選択すればよい。

0065

そして、これら老化防止剤、滑剤および/またはエチレンオキシド系重合体を、予め凝固前の乳化重合液に含有させた場合においても、上記と同様の条件にて、乳化重合液に対し、凝固剤を添加して凝固操作を行うことで、含水クラムを得ることができる。

0066

<洗浄工程>
上記製造方法における、洗浄工程は、上記した凝固工程において得られた含水クラムに対して、洗浄を行う工程である。

0067

洗浄方法としては、特に限定されないが、洗浄液として水を使用し、含水クラムとともに、添加した水を混合することにより水洗を行う方法が挙げられる。水洗時の温度としては、特に限定されないが、好ましくは5〜60℃、より好ましくは10〜50℃であり、混合時間は1〜60分、より好ましくは2〜30分である。

0068

また、水洗時に、含水クラムに対して添加する水の量としては、特に限定されないが、最終的に得られるアクリルゴム中のアニオン性乳化剤の残留量を効果的に低減することができるという観点より、含水クラム中に含まれる固形分(主として、アクリルゴム成分)100重量部に対して、水洗1回当たりの水の量が、好ましくは50〜9,800重量部、より好ましくは300〜1,800重量部である。

0069

水洗回数としては、特に限定されず、1回でもよいが、最終的に得られるアクリルゴム中のアニオン性乳化剤の残留量を低減するという観点より、好ましくは2〜10回、より好ましくは3〜8回である。なお、最終的に得られるアクリルゴム中のアニオン性乳化剤の残留量を低減するという観点からは、水洗回数が多い方が望ましいが、上記範囲を超えて洗浄を行っても、アニオン性乳化剤の除去効果が小さい一方で、工程数が増加してしまうことにより生産性の低下の影響が大きくなってしまうため、水洗回数は上記範囲とすることが好ましい。

0070

また、上記製造方法においては、水洗を行った後、さらに洗浄液として酸を使用した酸洗浄を行ってもよい。酸洗浄を行うことにより、ゴム架橋物とした場合における耐圧縮永久歪み性をより高めることができるものであり、アクリルゴムがカルボキシル基を有するカルボキシル基含有アクリルゴムである場合に、この酸洗浄による耐圧縮永久歪み性の向上効果は特に大きいものとなる。酸洗浄に用いる酸としては、特に限定されず、硫酸、塩酸、燐酸などを制限なく用いることができる。また、酸洗浄において、含水クラムに酸を添加する際には、水溶液の状態で添加することが好ましく、好ましくはpH=6以下、より好ましくはpH=4以下、さらに好ましくはpH=3以下の水溶液の状態で添加すること好ましい。また、酸洗浄の方法としては、特に限定されないが、たとえば、含水クラムとともに、添加した酸の水溶液を混合する方法が挙げられる。

0071

また、酸洗浄時の温度としては、特に限定されないが、好ましくは5〜60℃、より好ましくは10〜50℃であり、混合時間は1〜60分、より好ましくは2〜30分である。酸洗浄の洗浄水のpHは、特に限定されないが、好ましくはpH=6以下、より好ましくはpH=4以下、さらに好ましくはpH=3以下である。なお、酸洗浄の洗浄水のpHは、たとえば、酸洗浄後の含水クラムに含まれる水のpHを測定することにより求めることができる。

0072

酸洗浄を行った後には、さらに水洗を行うことが好ましく、水洗の条件としては上述した条件と同様とすればよい。

0073

<乾燥工程>
上記製造方法における、乾燥工程は、上記洗浄工程において洗浄を行った含水クラムに対し、乾燥を行う工程である。

0074

乾燥工程における、乾燥方法としては、特に限定されないが、たとえば、スクリュー型押出機ニーダー型乾燥機、エキスパンダー乾燥機、熱風乾燥機減圧乾燥機などの乾燥機を用いて、乾燥させることができる。また、これらを組み合わせた乾燥方法を用いてもよい。さらに、乾燥工程により乾燥を行う前に、必要に応じて、含水クラムに対し、回転式スクリーン振動スクリーンなどの遠心脱水機;などを用いたろ別を行ってもよい。

0075

たとえば、乾燥工程における乾燥温度は、特に限定されず、乾燥に用いる乾燥機に応じて異なるが、たとえば、熱風乾燥機を用いる場合には、乾燥温度は80〜200℃とすることが好ましく、100〜170℃とすることがより好ましい。

0076

上記製造方法によれば、以上のようにして本発明のアクリルゴムを得ることができる。

0077

このようにして製造される、本発明のアクリルゴムのムーニー粘度(ML1+4、100℃)(ポリマームーニー)は、好ましくは10〜80、より好ましくは20〜70、さらに好ましくは25〜60である。

0078

また、本発明のアクリルゴムは、アクリルゴム中に含まれる凝固剤の残留量が、好ましくは9,000重量ppm以下であり、より好ましくは7,000重量ppm以下、さらに好ましくは5,000重量ppm以下、特に好ましくは3,500ppm以下である。凝固剤の残留量の下限は、特に限定されないが、好ましくは10重量ppm以上である。アクリルゴム中における凝固剤の残留量を上記範囲とすることにより、ゴム架橋物とした場合における、耐水性をより優れたものとすることができる。なお、凝固剤の残留量は、たとえば、アクリルゴムに対し、元素分析を行い、凝固剤に含まれる元素の含有量を測定することにより求めることができる。また、凝固剤の残留量を上記した量とする方法としては、特に限定されないが、凝固剤の添加量を上述した範囲とする方法や、水洗条件を上述したように調整する方法などが挙げられる。

0079

また、本発明のアクリルゴムは、アクリルゴム中に含まれるノニオン性乳化剤の残留量が、好ましくは20,000重量ppm以下であり、より好ましくは18,000重量ppm以下であり、さらに好ましくは15,000重量ppm以下、特に好ましくは13,000重量ppm以下である。ノニオン性乳化剤の残留量の下限は、特に限定されないが、好ましくは10重量ppm以上である。ノニオン性乳化剤の残留量を上記範囲とすることにより、本発明の作用効果、特に、引張強度、耐圧縮永久歪み性、および耐水性の向上効果をより高めることができる。なお、ノニオン性乳化剤の残留量は、たとえば、アクリルゴムに対し、GPC測定を行い、GPC測定により得られた測定チャート中の、ノニオン性乳化剤に対応する分子量のピーク面積から求めることができる。

0080

また、本発明のアクリルゴムは、アクリルゴム中に含まれる滑剤の残留量が、好ましくは0.1〜0.4重量%、より好ましくは0.15〜0.3重量%、さらに好ましくは0.2〜0.3重量%である。滑剤の残留量を上記範囲とすることにより、ブリードの発生を抑制しながら、アクリルゴムの乾燥時の取り扱い性、およびロール加工性をより効果的に高めることができる。なお、滑剤の残留量は、アクリルゴムをテトラヒドロフランに溶解し、テトラヒドロフランを展開溶媒として、GPC測定を行うことにより、求めることができる。具体的には、GPC測定により得られたチャートから、滑剤の分子量に対応するピーク積分値を求め、この積分値と、アクリルゴムのピークの積分値とを比較し、これらの積分値と対応する分子量から重量比率を求めることで、滑剤の含有量を求めることができる。

0081

さらに、本発明のアクリルゴムは、アクリルゴム中に含まれる老化防止剤の残留量が、好ましくは500重量ppm以上であり、より好ましくは1,000重量ppm以上、さらに好ましくは2,000重量ppm以上である。老化防止剤の含有量の上限は、特に限定されないが、好ましくは12,000重量ppm以下である。老化防止剤の残留量を上記範囲とすることにより、乾燥による劣化の発生をより適切に防止することができ、これにより、得られるゴム架橋物の引張強度をより高めることが可能となる。なお、老化防止剤の残留量は、たとえば、アクリルゴムに対し、GPC測定を行い、GPC測定により得られた測定チャート中の、老化防止剤に対応する分子量のピーク面積から求めることができる。

0082

<アクリルゴム組成物>
本発明のアクリルゴム組成物は、上記した本発明のアクリルゴムに架橋剤を配合してなるものである。

0083

架橋剤としては、特に限定されないが、たとえば、ジアミン化合物などの多価アミン化合物、およびその炭酸塩;硫黄;硫黄共与体;トリアジンチオール化合物多価エポキシ化合物有機カルボン酸アンモニウム塩;有機過酸化物;ジチオカルバミン酸金属塩多価カルボン酸四級オニウム塩イミダゾール化合物イソシアヌル酸化合物;有機過酸化物;などの従来公知の架橋剤を用いることができる。これらの架橋剤は、1種単独で、または2種以上を併せて使用することができる。架橋剤としては、架橋性単量体単位の種類に応じて適宜選択することが好ましい。

0084

これらのなかでも、本発明のアクリルゴムが、架橋性単量体単位としてのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体単位を有する場合には、架橋剤として、多価アミン化合物、およびその炭酸塩を用いることが好ましい。また、本発明のアクリルゴムが、架橋性単量体単位としてのハロゲン原子を有する単量体の単位を有する場合には、架橋剤として、硫黄、硫黄供与体、またはトリアジンチオール化合物を用いることが好ましい。

0085

多価アミン化合物、およびその炭酸塩としては、特に限定されないが、炭素数4〜30の多価アミン化合物、およびその炭酸塩が好ましい。このような多価アミン化合物、およびその炭酸塩の例としては、脂肪族多価アミン化合物、およびその炭酸塩、ならびに芳香族多価アミン化合物などが挙げられる。

0086

脂肪族多価アミン化合物、およびその炭酸塩としては、特に限定されないが、たとえば、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンカーバメート、およびN,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミンなどが挙げられる。これらの中でも、ヘキサメチレンジアミンカーバメートが好ましい。

0087

芳香族多価アミン化合物としては、特に限定されないが、たとえば、4,4’−メチレンジアニリン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデンジアニリン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、2,2’−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、および1,3,5−ベンゼントリアミンなどが挙げられる。これらの中でも、2,2’−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパンが好ましい。

0088

硫黄供与体としては、特に限定されないが、たとえば、ジペンタメチレンチウラムヘキササルファイドトリエチルチウラムジサルファイドなどが挙げられる。

0089

トリアジンチオール化合物としては、特に限定されないが、たとえば、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリチオール、6−アニリノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール、6−ジブチルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール、6−ジアリルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール、および6−オクチルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールなどが挙げられる。これらの中でも、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリチオールが好ましい。

0090

本発明のアクリルゴム組成物中における架橋剤の含有量は、アクリルゴム100重量部に対し、好ましくは0.05〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量部、特に好ましくは0.2〜4重量部である。架橋剤の含有量を上記範囲とすることにより、ゴム弾性を充分なものとしながら、ゴム架橋物としての機械的強度を優れたものとすることができる。

0091

また、本発明のアクリルゴム組成物は、さらに架橋促進剤を含有していることが好ましい。架橋促進剤としては、特に限定されないが、本発明のアクリルゴムが、架橋性基としてのカルボキシル基を有するものであり、かつ、架橋剤が多価アミン化合物、またはその炭酸塩である場合には、グアニジン化合物ジアザビシクロアルケン化合物、イミダゾール化合物、第四級オニウム塩第三級ホスフィン化合物脂肪族一価二級アミン化合物、および脂肪族一価三級アミン化合物などを用いることができる。これらのなかでも、グアニジン化合物、ジアザビシクロアルケン化合物、および脂肪族一価二級アミン化合物が好ましく、グアニジン化合物が特に好ましい。これらの塩基性架橋促進剤は、1種単独で、または2種以上を併せて使用することができる。

0092

グアニジン化合物の具体例としては、1,3−ジ−o−トリルグアニジン、1,3−ジフェニルグアニジンなどが挙げられる。ジアザビシクロアルケン化合物の具体例としては、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ−7−セン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノ−5−ネンなどが挙げられる。イミダゾール化合物の具体例としては、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾールなどが挙げられる。第四級オニウム塩の具体例としては、テトラn−ブチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルトリn−ブチルアンモニウムブロマイドなどが挙げられる。第三級ホスフィン化合物の具体例としては、トリフェニルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィンなどが挙げられる。

0093

脂肪族一価二級アミン化合物は、アンモニア水素原子の二つを脂肪族炭化水素基置換した化合物である。水素原子と置換する脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜30のものである。脂肪族一価二級アミン化合物の具体例としては、ジメチルアミンジエチルアミンジプロピルアミンジアリルアミンジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−t−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジヘキシルアミンジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、ジウンデシルアミン、ジドデシルアミン、ジトリデシルアミン、ジテトラデシルアミン、ジペンタデシルアミン、ジセチルアミン、ジ−2−エチルヘキシルアミン、およびジオタデシルアミンなどが挙げられる。

0094

脂肪族一価三級アミン化合物は、アンモニアの三つの水素原子全てを脂肪族炭化水素基で置換した化合物である。水素原子と置換する脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜30のものである。脂肪族一価三級アミン化合物の具体例としては、トリメチルアミントリエチルアミン、トリプロピルアミントリアリルアミントリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−t−ブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミントリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、トリウンデシルアミン、およびトリドデシルアミンなどが挙げられる。

0095

また、本発明のアクリルゴムが、架橋性基としてハロゲン原子を有するものであり、かつ、架橋剤が硫黄または硫黄供与体である場合には、架橋促進剤としては、ステアリン酸ナトリウムステアリン酸カリウムなどの脂肪酸金属石鹸などを用いることができる。あるいは、本発明のアクリルゴムが、架橋性基としてハロゲン原子を有するものであり、かつ、架橋剤がトリアジンチオール化合物である場合には、架橋促進剤としては、ジチオカルバミン酸塩およびその誘導体チオ尿素化合物、ならびにチウラムスルフィド化合物などを用いることができる。その中でも架橋剤としては、得られるゴム架橋物の引張強度の観点からは、硫黄または硫黄供与体が好ましく、圧縮永久歪み性、耐水性の観点からは、トリアジンチオール化合物が好ましい。

0096

本発明のアクリルゴム組成物中における、架橋促進剤の含有量は、アクリルゴム100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部であり、より好ましくは0.5〜7.5重量部、特に好ましくは1〜5重量部である。架橋促進剤の含有量を上記範囲とすることにより、得られるゴム架橋物の引張強度および耐圧縮永久歪み性をより向上させることができる。

0097

また、本発明のアクリルゴム組成物は、上記各成分以外に、ゴム加工分野において通常使用される配合剤を配合することができる。このような配合剤としては、たとえば、シリカカーボンブラックなどの補強性充填剤炭酸カルシウムクレーなどの非補強性充填材;老化防止剤;光安定剤スコーチ防止剤可塑剤加工助剤粘着剤;滑剤;潤滑剤;難燃剤防黴剤帯電防止剤着色剤架橋遅延剤;などが挙げられる。これらの配合剤の配合量は、本発明の目的や効果を阻害しない範囲であれば特に限定されず、配合目的に応じた量を適宜配合することができる。

0098

さらに、本発明のアクリルゴム組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、上述した本発明のアクリルゴム以外のゴム、エラストマー樹脂などをさらに配合してもよい。たとえば、上述した本発明のアクリルゴム以外のアクリルゴム、天然ゴムポリブタジエンゴムポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴムアクリロニトリル−ブタジエンゴムシリコンゴムフッ素ゴムなどの、アクリルゴム以外のゴム;オレフィン系エラストマースチレン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、ポリエステル系エラストマーポリアミド系エラストマーポリウレタン系エラストマーポリシロキサン系エラストマーなどのエラストマー;ポリオレフィン系樹脂ポリスチレン系樹脂ポリアクリル系樹脂ポリフェニレンエーテル系樹脂ポリエステル系樹脂ポリカーボネート系樹脂ポリアミド樹脂塩化ビニル樹脂フッ素樹脂などの樹脂;などを配合することができる。なお、上述した本発明のアクリルゴム以外のゴム、エラストマー、および樹脂の合計配合量は、アクリルゴム100重量部に対して、好ましくは50重量部以下、より好ましくは10重量部以下、さらに好ましくは1重量部以下である。

0099

本発明のアクリルゴム組成物は、アクリルゴムに、架橋剤、およびその他必要に応じて用いられる各種配合剤を配合し、バンバリーミキサーやニーダーなどで混合、混練し、次いで、混練ロールを用いて、さらに混練することなどにより調製される。

0100

各成分の配合順序は、特に限定されないが、熱で反応や分解しにくい成分を充分に混合した後、熱で反応や分解しやすい成分である架橋剤などを、反応や分解が起こらない温度で短時間に混合することが好ましい。

0101

<ゴム架橋物>
本発明のゴム架橋物は、上述した本発明のアクリルゴム組成物を架橋してなるものである。
本発明のゴム架橋物は、本発明のアクリルゴム組成物を用い、所望の形状に対応した成形機、たとえば、押出機射出成形機圧縮機、およびロールなどにより成形を行い、加熱することにより架橋反応を行い、ゴム架橋物として形状を固定化することにより製造することができる。この場合においては、予め成形した後に架橋しても、成形と同時に架橋を行ってもよい。成形温度は、通常、10〜200℃、好ましくは25〜120℃である。架橋温度は、通常、130〜220℃、好ましくは150〜190℃であり、架橋時間は、通常、2分〜10時間、好ましくは3分〜5時間である。加熱方法としては、プレス加熱蒸気加熱オーブン加熱、および熱風加熱などのゴムの架橋に用いられる方法を適宜選択すればよい。

0102

また、ゴム架橋物の形状、大きさなどによっては、本発明のゴム架橋物は、さらに加熱して二次架橋を行ってもよい。二次架橋は、加熱方法、架橋温度、形状などにより異なるが、好ましくは1〜48時間行う。加熱方法、加熱温度は適宜選択すればよい。

0103

そして、このようにして得られる本発明のゴム架橋物は、たとえば、自動車等の輸送機械一般機器、電気機器等の幅広い分野において、O−リングパッキンオイルシールベアリングシール等のシール材;ガスケット緩衝材、防振材;電線被覆材工業用ベルト類;チューブホース類シート類;等として好適に用いられる。

0104

以下に、実施例および比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。なお、各例中の「部」は、特に断りのない限り、重量基準である。
各種の物性については、以下の方法に従って評価した。

0105

[ムーニー粘度(ML1+4、100℃)]
アクリルゴムのムーニー粘度(ポリマームーニー)をJIS K6300に従って測定した。

0106

[アニオン性乳化剤およびノニオン性乳化剤の残留量]
アクリルゴムをテトラヒドロフランに溶解し、テトラヒドロフランを展開溶媒として、GPC測定を行うことにより、アクリルゴム中における、アニオン性乳化剤およびノニオン性乳化剤の残留量を測定した。具体的には、GPC測定により得られたチャートから、製造に使用したアニオン性乳化剤およびノニオン性乳化剤の分子量に対応するピークの積分値を求め、これらの積分値と、アクリルゴムのピークの積分値とを比較し、これらの積分値と対応する分子量から重量比率を求めることで、アニオン性乳化剤およびノニオン性乳化剤の残留量を算出した。

0107

[凝固剤の残留量]
アクリルゴムに対して、ICP−AESを用いて、元素分析を行うことで、アクリルゴム中における、凝固剤の残留量を測定した。具体的には、元素分析により、使用した凝固剤に含まれる元素の含有割合を求め、求めた含有割合より、凝固剤の残留量を算出した。

0108

[滑剤および老化防止剤の残留量]
アクリルゴムをテトラヒドロフランに溶解し、テトラヒドロフランを展開溶媒として、GPC測定を行うことにより、アクリルゴム中における、滑剤および老化防止剤の残留量を測定した。具体的には、GPC測定により得られたチャートから、製造に使用した滑剤および老化防止剤の分子量に対応するピークの積分値を求め、これらの積分値と、アクリルゴムのピークの積分値とを比較し、これらの積分値と対応する分子量から重量比率を求めることで、滑剤および老化防止剤の残留量を算出した。

0109

[引張強度および伸び
アクリルゴム組成物を、縦15cm、横15cm、深さ0.2cmの金型に入れ、プレス圧10MPaで加圧しながら170℃で20分間プレスすることにより一次架橋し、次いで、得られた一次架橋物を、ギヤー式オーブンにて、さらに170℃、4時間の条件で加熱して二次架橋させることにより、シート状のゴム架橋物を得た。得られたゴム架橋物を3号形ダンベル打ち抜いて試験片を作製した。次にこの試験片を用いて、JIS K6251に従い、常態での引張強度および伸びを測定した。

0110

圧縮永久歪み
アクリルゴム組成物を、金型を用いて、温度170℃で20分間プレスすることにより一次架橋し、直径29mm、高さ12.7mmの円柱型の一次架橋物を得て、次いで、得られた一次架橋物を、ギヤー式オーブンにて、さらに170℃、4時間の条件で加熱して二次架橋させることにより、円柱状のゴム架橋物を得た。そして、得られたゴム架橋物を用いて、JIS K6262に従い、ゴム架橋物を25%圧縮させた状態で、175℃の環境下に70時間置いた後、圧縮永久歪み率を測定した。この値が小さいほど、耐圧縮永久歪み性に優れる。

0111

[耐水性]
アクリルゴム組成物を、縦15cm、横15cm、深さ0.2cmの金型に入れ、プレス圧10MPaで加圧しながら170℃で20分間プレスすることにより一次架橋し、次いで、得られた一次架橋物を、ギヤー式オーブンにて、さらに170℃、4時間の条件で加熱して二次架橋させることにより、シート状のゴム架橋物を得た。そして、得られたシート状のゴム架橋物から、3cm×2cm×0.2cmの試験片に切り取り、JIS K6258に準拠して、得られた試験片を温度80℃に調整した蒸留水中に70時間浸漬させる浸漬試験を行い、浸漬前後の試験片の体積変化率を下記式にしたがって、測定した。浸漬前後の体積変化率が小さいほど、水に対する膨潤が抑制されており、耐水性に優れると判断できる。
浸漬前後の体積変化率(%)=(浸漬後の試験片の体積−浸漬前の試験片の体積)÷浸漬前の試験片の体積×100

0112

〔製造例1〕
ホモミキサーを備えた混合容器に、純水46.294部、アクリル酸エチル49.3部、アクリル酸n−ブチル49.3部、フマル酸モノn−ブチル1.4部、アニオン性乳化剤としてのラウリル硫酸ナトリウム(商品名「エマール2FG」、花王社製)0.624部、およびノニオン性界面活性剤としてのポリオキシエチレンドデシルエーテル(商品名「エマルゲン105」、重量平均分子量:約1500、花王社製)1.5部を仕込み、攪拌することで、単量体乳化液を得た。

0113

次いで、温度計攪拌装置を備えた重合反応槽に、純水170.853部、および、上記にて得られた単量体乳化液2.97部を投入し、窒素気流下で温度12℃まで冷却した。次いで、重合反応槽中に、上記にて得られた単量体乳化液145.44部、還元剤としての硫酸第一鉄0.00033部、還元剤としてのアスコルビン酸ナトリウム0.264部、および、重合開始剤としての2.85重量%の過硫酸カリウム水溶液7.72部(過硫酸カリウムの量として0.22部)を3時間かけて連続的に滴下した。その後、重合反応槽内の温度を23℃に保った状態にて、1時間反応を継続し、重合転化率が95%に達したことを確認し、重合停止剤としてのハイドロキノンを添加して重合反応を停止し、乳化重合液を得た。

0114

そして、重合により得られた乳化重合液100部に対し、老化防止剤としての3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル(商品名「Irganox 1076」、BASF社製)0.3部(乳化重合液を製造する際に用いた仕込みの単量体の合計(すなわち、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、フマル酸モノn−ブチルの合計)100部に対して1部)、ポリエチレンオキシド(重量平均分子量(Mw)=10万)0.011部(乳化重合液を製造する際に用いた仕込みの単量体の合計100部に対して0.036部)、および滑剤としてのポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸(商品名「フォスファノール RL−210」、重量平均分子量:約500、東邦化学工業社製)0.075部(乳化重合液を製造する際に用いた仕込みの単量体の合計100部に対して0.25部)を混合することで混合液を得た。そして、得られた混合液を凝固槽に移し、この混合液100部に対して、工業用水60部を添加して、85℃に昇温した後、温度85℃にて、混合液を撹拌しながら、凝固剤としての硫酸ナトリウム3.3部(混合液に含まれる重合体100部に対して11部)を連続的に添加することにより、重合体を凝固させ、これによりアクリルゴム(A1)の含水クラムを得た。

0115

次いで、上記にて得られた含水クラムの固形分100部に対し、工業用水388部を添加し、凝固槽内で、室温、5分間撹拌した後、凝固槽から水分を排出させることで、含水クラムの水洗を行った。なお、本製造例では、このような水洗を4回繰り返した。

0116

次いで、上記にて水洗を行った含水クラムの固形分100部に対し、工業用水388部および濃硫酸0.13部を混合してなる硫酸水溶液(pH=3)を添加し、凝固槽内で、室温、5分間撹拌した後、凝固槽から水分を排出させることで、含水クラムの酸洗を行った。なお、酸洗後の含水クラムのpH(含水クラム中の水のpH)を測定したこところ、pH=3であった。次いで、酸洗を行った含水クラムの固形分100部に対し、純水388部を添加し、凝固槽内で、室温、5分間撹拌した後、凝固槽から水分を排出させることで、含水クラムの純水洗浄を行い、純水洗浄を行った含水クラムを、熱風乾燥機にて110℃で1時間乾燥させることにより、固形状のアクリルゴム(A1)を得た。

0117

得られたアクリルゴム(A1)のムーニー粘度(ML1+4、100℃)は33であり、アクリルゴム(A1)の組成は、アクリル酸エチル単位49.3重量%、アクリル酸n−ブチル単位49.3重量%、フマル酸モノn−ブチル単位1.4重量%であった。また、アクリルゴム(A1)について、アクリルゴム(A1)中における、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、凝固剤、老化防止剤、および滑剤の残留量を、上記方法にしたがって測定した。結果を表1に示す。

0118

〔製造例2〕
アニオン性乳化剤としてのラウリル硫酸ナトリウムの使用量を0.624部から0.567部に、ノニオン性乳化剤としてのポリオキシエチレンドデシルエーテルの使用量を1.5部から1.4部に、それぞれ変更した以外は、製造例1と同様にして、単量体乳化液を得た。そして、得られた単量体乳化液を使用した以外は、製造例1と同様にして、固形状のアクリルゴム(A2)を得た。

0119

得られたアクリルゴム(A2)のムーニー粘度(ML1+4、100℃)は34であり、アクリルゴム(A2)の組成は、アクリル酸エチル単位49.3重量%、アクリル酸n−ブチル単位49.3重量%、フマル酸モノn−ブチル単位1.4重量%であった。また、アクリルゴム(A2)について、アクリルゴム(A2)中における、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、凝固剤、老化防止剤、および滑剤の残留量を、上記方法にしたがって測定した。結果を表1に示す。

0120

〔製造例3〕
アニオン性乳化剤としてのラウリル硫酸ナトリウムの使用量を0.624部から0.283部に、ノニオン性乳化剤としてのポリオキシエチレンドデシルエーテルの使用量を1.5部から1.4部に、それぞれ変更するとともに、水洗回数を4回から8回に変更した以外は、製造例1と同様にして、単量体乳化液を得た。そして、得られた単量体乳化液を使用した以外は、製造例1と同様にして、固形状のアクリルゴム(A3)を得た。

0121

得られたアクリルゴム(A3)のムーニー粘度(ML1+4、100℃)は34であり、アクリルゴム(A3)の組成は、アクリル酸エチル単位49.3重量%、アクリル酸n−ブチル単位49.3重量%、フマル酸モノn−ブチル単位1.4重量%であった。また、アクリルゴム(A3)について、アクリルゴム(A3)中における、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、凝固剤、老化防止剤、および滑剤の残留量を、上記方法にしたがって測定した。結果を表1に示す。

0122

〔製造例4〕
アニオン性乳化剤としてのラウリル硫酸ナトリウムの使用量を0.624部から0.709部に、ノニオン性乳化剤としてのポリオキシエチレンドデシルエーテルの使用量を1.5部から1.82部に、それぞれ変更した以外は、製造例1と同様にして、単量体乳化液を得た。そして、得られた単量体乳化液を使用した以外は、製造例1と同様にして、固形状のアクリルゴム(A4)を得た。

0123

得られたアクリルゴム(A4)のムーニー粘度(ML1+4、100℃)は31であり、アクリルゴム(A4)の組成は、アクリル酸エチル単位49.3重量%、アクリル酸n−ブチル単位49.3重量%、フマル酸モノn−ブチル単位1.4重量%であった。また、アクリルゴム(A4)について、アクリルゴム(A4)中における、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、凝固剤、老化防止剤、および滑剤の残留量を、上記方法にしたがって測定した。結果を表1に示す。

0124

〔実施例1〕
バンバリーミキサーを用いて、製造例1で得られたアクリルゴム(A1)100部に、クレー(商品名「サティントンクレー5A」、化学工業社製、焼成カオリン)30部、シリカ(商品名「カープレクス1120」、Evonik社製)15部、シリカ(商品名「カープレックス67」、Evonik社製)35部、ステアリン酸2部、エステル系ワックス(商品名「グレックG−8205」、大日本インキ化学社製)1部、4, 4’−ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(商品名「ノクラックCD」、大内新興化学工業社製)2部、および、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名「KBM−503」、信越シリコーン社製シランカップリング剤)1部を添加して、50℃で5分間混合した。次いで、得られた混合物を50℃のロールに移して、ヘキサメチレンジアミンカーバメート(商品名「Diak#1」、デュポンダウエラストマー社製、脂肪族多価アミン化合物)0.6部、および1,3−ジ−o−トリルグアニジン(商品名「ノクセラーDT」、大内新興化学工業社製、架橋促進剤)2部を配合して、混練することにより、アクリルゴム組成物を得た。

0125

そして、得られたアクリルゴム組成物を用いて、上記方法にしたがい、引張強度、伸び、圧縮永久歪み、および耐水性の各測定・評価を行った。結果を表1に示す。

0126

〔実施例2〕
製造例1で得られたアクリルゴム(A1)に代えて、製造例2で得られたアクリルゴム(A2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、アクリルゴム組成物を得て、同様に測定・評価を行った結果を表1に示す。

0127

〔実施例3〕
製造例1で得られたアクリルゴム(A1)に代えて、製造例3で得られたアクリルゴム(A3)を使用した以外は、実施例1と同様にして、アクリルゴム組成物を得て、同様に測定・評価を行った結果を表1に示す。

0128

〔比較例1〕
製造例1で得られたアクリルゴム(A1)に代えて、製造例4で得られたアクリルゴム(A4)を使用した以外は、実施例1と同様にして、アクリルゴム組成物を得て、同様に測定・評価を行った結果を表1に示す。

0129

(*1)単量体乳化液作製のための配合剤の添加量は、仕込み単量体100部に対する配合量で示した。
(*2)凝固前の乳化重合液に添加した配合剤の添加量は、乳化重合液100部に対する配合量で示した。
(*3)凝固工程で使用した凝固剤の添加量は、乳化重合液に、老化防止剤、ポリエチレンオキシド、および滑剤を添加することにより得られた混合液100部に対する配合量で示した。

0130

〔実施例1〜3、比較例1の評価〕
表1に示すように、アニオン性乳化剤の残留量(含有量)が、10重量ppm以上、4,500重量ppm以下であるアクリルゴムを用いて得られたゴム架橋物は、いずれも引張強度が高く、耐圧縮永久歪み性および耐水性に優れたものであった(実施例1〜3)。
一方、アニオン性乳化剤の残留量(含有量)が、4,500重量ppm超であるアクリルゴムを用いて得られたゴム架橋物は、耐水性に劣るものであった(比較例1)。

0131

〔製造例5〕
ホモミキサーを備えた混合容器に、純水46.294部、アクリル酸エチル50部、アクリル酸n−ブチル35部、アクリル酸2−メトキシエチル12.9部、クロロ酢酸ビニル2.1部、アニオン性乳化剤としてのラウリル硫酸ナトリウム(商品名「エマール2FG」、花王社製)0.421部、およびノニオン性界面活性剤としてのポリオキシエチレンドデシルエーテル(商品名「エマルゲン105」、重量平均分子量:約1500、花王社製)1.4部を仕込み、攪拌することで、単量体乳化液を得た。

0132

次いで、温度計、攪拌装置を備えた重合反応槽に、純水170.853部、および、上記にて得られた単量体乳化液2.96部を投入し、窒素気流下で温度12℃まで冷却した。次いで、重合反応槽中に、上記にて得られた単量体乳化液145.16部、還元剤としての硫酸第一鉄0.00033部、還元剤としてのアスコルビン酸ナトリウム0.264部、および、重合開始剤としての2.85重量%の過硫酸カリウム水溶液7.72部(過硫酸カリウムの量として0.22部)を3時間かけて連続的に滴下した。その後、重合反応槽内の温度を23℃に保った状態にて、1時間反応を継続し、重合転化率が95%に達したことを確認し、重合停止剤としてのハイドロキノンを添加して重合反応を停止し、乳化重合液を得た。

0133

そして、重合により得られた乳化重合液100部に対し、老化防止剤としての3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル(商品名「Irganox 1076」、BASF社製)0.3部(乳化重合液を製造する際に用いた仕込みの単量体の合計(すなわち、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−メトキシエチル、クロロ酢酸ビニルの合計)100部に対して1部)、およびポリエチレンオキシド(重量平均分子量(Mw)=10万)0.011部(乳化重合液を製造する際に用いた仕込みの単量体の合計100部に対して0.036部)を混合することで混合液を得た。そして、得られた混合液を凝固槽に移し、この混合液100部に対して、工業用水60部を添加して、85℃に昇温した後、温度85℃にて、混合液を撹拌しながら、凝固剤としての硫酸ナトリウム3.3部(混合液に含まれる重合体100部に対して11部)を連続的に添加することにより、重合体を凝固させ、これによりアクリルゴム(A5)の含水クラムを得た。

0134

次いで、上記にて得られた含水クラムの固形分100部に対し、工業用水388部を添加し、凝固槽内で、室温℃、5分間撹拌した後、凝固槽から水分を排出させることで、含水クラムの水洗を行った。なお、本製造例では、このような水洗を4回繰り返した。そして、水洗を行った含水クラムを、熱風乾燥機にて110℃で1時間乾燥させることにより、固形状のアクリルゴム(A5)を得た。

0135

得られたアクリルゴム(A5)のムーニー粘度(ML1+4、100℃)は38であり、アクリルゴム(A5)の組成は、アクリル酸エチル単位50重量%、アクリル酸n−ブチル単位35重量%、アクリル酸2−メトキシエチル単位12.9重量%、クロロ酢酸ビニル単位2.1重量%であった。また、アクリルゴム(A5)について、アクリルゴム(A5)中における、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、凝固剤、および老化防止剤の残留量を、上記方法にしたがって測定した。結果を表2に示す。

0136

〔製造例6〕
アニオン性乳化剤としてのラウリル硫酸ナトリウムの使用量を0.421部から0.567部に変更した以外は、製造例5と同様にして、単量体乳化液を得た。そして、得られた単量体乳化液を使用した以外は、製造例5と同様にして、固形状のアクリルゴム(A6)を得た。

0137

得られたアクリルゴム(A6)のムーニー粘度(ML1+4、100℃)は38であり、アクリルゴム(A6)の組成は、アクリル酸エチル単位50重量%、アクリル酸n−ブチル単位35重量%、アクリル酸2−メトキシエチル単位12.9重量%、クロロ酢酸ビニル単位2.1重量%であった。また、アクリルゴム(A6)について、アクリルゴム(A6)中における、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、凝固剤、および老化防止剤の残留量を、上記方法にしたがって測定した。結果を表2に示す。

0138

〔製造例7〕
アニオン性乳化剤としてのラウリル硫酸ナトリウムの使用量を0.421部から0.283部に変更するとともに、水洗回数を4回から8回に変更した以外は、製造例5と同様にして、単量体乳化液を得た。そして、得られた単量体乳化液を使用した以外は、製造例5と同様にして、固形状のアクリルゴム(A7)を得た。

0139

得られたアクリルゴム(A7)のムーニー粘度(ML1+4、100℃)は38であり、アクリルゴム(A7)の組成は、アクリル酸エチル単位50重量%、アクリル酸n−ブチル単位35重量%、アクリル酸2−メトキシエチル単位12.9重量%、クロロ酢酸ビニル単位2.1重量%であった。また、アクリルゴム(A7)について、アクリルゴム(A7)中における、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、凝固剤、および老化防止剤の残留量を、上記方法にしたがって測定した。結果を表2に示す。

0140

〔製造例8〕
アニオン性乳化剤としてのラウリル硫酸ナトリウムの使用量を0.421部から0.661部に変更した以外は、製造例5と同様にして、単量体乳化液を得た。そして、得られた単量体乳化液を使用した以外は、製造例5と同様にして、固形状のアクリルゴム(A8)を得た。

0141

得られたアクリルゴム(A8)のムーニー粘度(ML1+4、100℃)は38であり、アクリルゴム(A8)の組成は、アクリル酸エチル単位50重量%、アクリル酸n−ブチル単位35重量%、アクリル酸2−メトキシエチル単位12.9重量%、クロロ酢酸ビニル単位2.1重量%であった。また、アクリルゴム(A8)について、アクリルゴム(A8)中における、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、凝固剤、および老化防止剤の残留量を、上記方法にしたがって測定した。結果を表2に示す。

0142

〔製造例9〕
アニオン性乳化剤としてのラウリル硫酸ナトリウムの使用量を0.421部から0.704部に変更した以外は、製造例5と同様にして、単量体乳化液を得た。そして、得られた単量体乳化液を使用した以外は、製造例5と同様にして、固形状のアクリルゴム(A9)を得た。

0143

得られたアクリルゴム(A9)のムーニー粘度(ML1+4、100℃)は38であり、アクリルゴム(A9)の組成は、アクリル酸エチル単位50重量%、アクリル酸n−ブチル単位35重量%、アクリル酸2−メトキシエチル単位12.9重量%、クロロ酢酸ビニル単位2.1重量%であった。また、アクリルゴム(A9)について、アクリルゴム(A9)中における、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、凝固剤、および老化防止剤の残留量を、上記方法にしたがって測定した。結果を表2に示す。

0144

〔製造例10〕
アニオン性乳化剤としてのラウリル硫酸ナトリウムの使用量を0.421部から0.754部に変更した以外は、製造例5と同様にして、単量体乳化液を得た。そして、得られた単量体乳化液を使用した以外は、製造例5と同様にして、固形状のアクリルゴム(A10)を得た。

0145

得られたアクリルゴム(A10)のムーニー粘度(ML1+4、100℃)は38であり、アクリルゴム(A10)の組成は、アクリル酸エチル単位50重量%、アクリル酸n−ブチル単位35重量%、アクリル酸2−メトキシエチル単位12.9重量%、クロロ酢酸ビニル単位2.1重量%であった。また、アクリルゴム(A10)について、アクリルゴム(A10)中における、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、凝固剤、および老化防止剤の残留量を、上記方法にしたがって測定した。結果を表2に示す。

0146

〔製造例11〕
アニオン性乳化剤としてのラウリル硫酸ナトリウムの使用量を0.421部から0.788部に変更した以外は、製造例5と同様にして、単量体乳化液を得た。そして、得られた単量体乳化液を使用した以外は、製造例5と同様にして、固形状のアクリルゴム(A11)を得た。

0147

得られたアクリルゴム(A11)のムーニー粘度(ML1+4、100℃)は38であり、アクリルゴム(A11)の組成は、アクリル酸エチル単位50重量%、アクリル酸n−ブチル単位35重量%、アクリル酸2−メトキシエチル単位12.9重量%、クロロ酢酸ビニル単位2.1重量%であった。また、アクリルゴム(A11)について、アクリルゴム(A11)中における、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、凝固剤、および老化防止剤の残留量を、上記方法にしたがって測定した。結果を表2に示す。

0148

〔製造例12〕
アニオン性乳化剤としてのラウリル硫酸ナトリウムの使用量を0.421部から0.854部に変更した以外は、製造例5と同様にして、単量体乳化液を得た。そして、得られた単量体乳化液を使用した以外は、製造例5と同様にして、固形状のアクリルゴム(A12)を得た。

0149

得られたアクリルゴム(A12)のムーニー粘度(ML1+4、100℃)は38であり、アクリルゴム(A12)の組成は、アクリル酸エチル単位50重量%、アクリル酸n−ブチル単位35重量%、アクリル酸2−メトキシエチル単位12.9重量%、クロロ酢酸ビニル単位2.1重量%であった。また、アクリルゴム(A12)について、アクリルゴム(A12)中における、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、凝固剤、および老化防止剤の残留量を、上記方法にしたがって測定した。結果を表2に示す。

0150

〔実施例4〕
バンバリーミキサーを用いて、製造例5で得られたアクリルゴム(A5)100部に、FEFカーボンブラック(商品名「シーストSO」、東海カーボン社製)60部、ステアリン酸2部、エステル系ワックス(商品名「グレックG−8205」、大日本インキ化学社製)1部、および4, 4’−ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(商品名「ノクラックCD」、大内新興化学工業社製)2部を添加して、50℃で5分間混合した。次いで、得られた混合物を50℃のロールに移して、硫黄(商品名「サルファックスPMC」、鶴見化学工業社製)0.3部、ステアリン酸ナトリウム(商品名「NSソープ」、花王社製、架橋促進剤)3部、およびステアリン酸カリウム(商品名「ノンサールSK−1」、日本油脂社製、架橋促進剤)0.5部を配合して、混練することにより、アクリルゴム組成物を得た。

0151

そして、得られたアクリルゴム組成物を用いて、上記方法にしたがい、引張強度、伸び、圧縮永久歪み、および耐水性の各測定・評価を行った。結果を表2に示す。

0152

〔実施例5〕
製造例5で得られたアクリルゴム(A5)に代えて、製造例6で得られたアクリルゴム(A6)を使用した以外は、実施例4と同様にして、アクリルゴム組成物を得て、同様に測定・評価を行った結果を表2に示す。

0153

〔実施例6〕
バンバリーミキサーを用いて、製造例6で得られたアクリルゴム(A6)100部に、FEFカーボンブラック(商品名「シーストSO」、東海カーボン社製)60部、ステアリン酸2部、エステル系ワックス(商品名「グレックG−8205」、大日本インキ化学社製)1部、および4, 4’−ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(商品名「ノクラックCD」、大内新興化学工業社製)2部を添加して、50℃で5分間混合した。次いで、得られた混合物を50℃のロールに移して、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリチオール(商品名「ZISNET F」、三協化成社製)0.5部、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(商品名「ノクセラーBZ」、大内新興化学工業社製、架橋促進剤)1.5部、ジエチルチオ尿素(商品名「ノクセラーEUR」、大内新興化学工業社製、架橋促進剤)0.3部、およびN−(シクロヘキシルチオフタルイミド(商品名「リターダーTP、大内新興化学工業社製、スコーチ防止剤)0.2部を配合して、混練することにより、アクリルゴム組成物を得た。
そして、得られたアクリルゴム組成物を得て、実施例4と同様に測定・評価を行った結果を表2に示す。

0154

〔実施例7〕
製造例5で得られたアクリルゴム(A5)に代えて、製造例7で得られたアクリルゴム(A7)を使用した以外は、実施例4と同様にして、アクリルゴム組成物を得て、同様に測定・評価を行った結果を表2に示す。

0155

〔比較例2〜6〕
製造例5で得られたアクリルゴム(A5)に代えて、製造例8〜12で得られたアクリルゴム(A8)〜(A12)を、それぞれ使用した以外は、実施例4と同様にして、アクリルゴム組成物を得て、同様に測定・評価を行った結果を表2に示す。

0156

(*4)単量体乳化液作製のための配合剤の添加量は、仕込み単量体100部に対する配合量で示した。
(*5)凝固前の乳化重合液に添加した配合剤の添加量は、乳化重合液100部に対する配合量で示した。
(*6)凝固工程で使用した凝固剤の添加量は、乳化重合液に、老化防止剤、およびポリエチレンオキシドを添加することにより得られた混合液100部に対する配合量で示した。
(*7)架橋剤の配合量は、アクリルゴム100部に対する配合量で示した。

実施例

0157

〔実施例4〜7、比較例2〜6の評価〕
表2に示すように、アニオン性乳化剤の残留量(含有量)が、10重量ppm以上、4,500重量ppm以下であるアクリルゴムを用いて得られたゴム架橋物は、いずれも引張強度が高く、耐圧縮永久歪み性および耐水性にバランスして優れたものであった(実施例4〜7)。特に、アクリルゴムとして、塩素原子を含有する単量体単位を含有するものを使用した場合において、架橋剤として硫黄を使用した実施例4,5,7を比較することにより、アニオン性乳化剤の残留量を500重量ppm以上とすることにより、伸びをより大きくできることが確認できる。また、架橋剤として硫黄を使用した実施例4,5,7と、架橋剤としてトリアジン化合物を使用した実施例6とを比較することで、架橋剤として硫黄を使用することにより、引張強度および伸びをより向上させることができること、また、架橋剤としてトリアジン化合物を使用することにより、耐圧縮永久歪み性をより向上させることができること、が確認できる。
一方、アニオン性乳化剤の残留量(含有量)が、4,500重量ppm超であるアクリルゴムを用いて得られたゴム架橋物は、引張強度、耐圧縮永久歪み性および耐水性のいずれにも劣るものであり、特に、引張強度が低くなる結果となった(比較例2〜6)。

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