図面 (/)

技術 車両内装部材用塗料組成物、車両内装部材および車両内装部材の製造方法

出願人 AGC株式会社
発明者 セドリックチンヤンシェン齋藤俊尾知修平
出願日 2017年10月30日 (2年6ヶ月経過) 出願番号 2018-547825
公開日 2019年9月19日 (7ヶ月経過) 公開番号 WO2018-079775
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード カルボジイミド系硬化剤 MOST 非フッ素系重合体 低汚染化 含フッ素重合体溶液 ABS樹脂 遠心乾燥 水分散タイプ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月19日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題・解決手段

本発明の課題は、耐傷性および日焼け止め剤に対する耐汚染性に優れた車両内装部材用塗料組成物、ならびに、これを用いて形成された硬化膜を有する車両内装部材およびその製造方法を提供することである。 本発明の車両内装部材用塗料組成物は、フルオロオレフィンに基づく単位および架橋性基を有する単量体に基づく単位を含む含フッ素重合体と、架橋性基を有する非フッ素系重合体と、硬化剤と、を含み、含フッ素重合体のガラス転移温度が、50℃以上である。

概要

背景

車両内装部材(例えば、ダッシュボードインストルメントパネル)、センターコンソールドアトリムセンタークラスタースイッチパネルシフトノブ等)は、その表面の保護、加飾または手触りの向上等を目的として、塗料硬化させた硬化膜を有する場合がある。かかる塗料は、車両内装部材を構成する車両内装基材上に直接塗布したり、車両内装基材に貼付して使用される樹脂フィルムに塗布したりして用いられる。
特許文献1には、ヒドロキシ基を有する含フッ素重合体と、特定分子量のポリカーボネートジオールと、特定官能基を有する硬化剤とを含有する塗料組成物自動車内装部材に使用することが開示されている。

概要

本発明の課題は、耐傷性および日焼け止め剤に対する耐汚染性に優れた車両内装部材用塗料組成物、ならびに、これを用いて形成された硬化膜を有する車両内装部材およびその製造方法を提供することである。 本発明の車両内装部材用塗料組成物は、フルオロオレフィンに基づく単位および架橋性基を有する単量体に基づく単位を含む含フッ素重合体と、架橋性基を有する非フッ素系重合体と、硬化剤と、を含み、含フッ素重合体のガラス転移温度が、50℃以上である。

目的

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、耐傷性および日焼け止め剤に対する耐汚染性に優れた車両内装部材用塗料組成物、ならびに、これを用いて形成された硬化膜を有する車両内装部材およびその製造方法の提供を課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
- 件
牽制数
- 件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

該当するデータがありません

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

フルオロオレフィンに基づく単位および第一の架橋性基を有する単量体に基づく単位を含む含フッ素重合体と、第二の架橋性基を2以上有する非フッ素系重合体と、前記第一の架橋性基および前記第二の架橋性基のいずれにも反応しうる官能基を2以上有する硬化剤と、を含み、前記含フッ素重合体のガラス転移温度が、50℃以上である、車両内装部材用塗料組成物

請求項2

前記含フッ素重合体の数平均分子量と前記非フッ素系重合体の数平均分子量が、いずれも1000以上である、請求項1に記載の塗料組成物

請求項3

フルオロオレフィンが、テトラフルオロエチレンまたはクロロトリフルオロエチレンである、請求項1または2に記載の塗料組成物。

請求項4

前記含フッ素重合体が、さらに、フッ素原子および前記第一の架橋性基のいずれも有さず、炭素数3〜6の分岐アルキル基、または、炭素数4〜12の1価の環式炭化水素基を有する単量体に基づく第三の単位を含み、前記第三の単位の含有量が、前記含フッ素重合体が含む全単位に対して、10〜45モル%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗料組成物。

請求項5

前記非フッ素系重合体のガラス転移温度が、0℃以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗料組成物。

請求項6

前記非フッ素系重合体が、縮重合または開環重合により形成された重合体である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の塗料組成物。

請求項7

前記第一の架橋性基と前記第二の架橋性基が、いずれもヒドロキシ基である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の塗料組成物。

請求項8

前記含フッ素重合体の水酸基価が、200mgKOH/g以下である、請求項7に記載の塗料組成物。

請求項9

前記非フッ素系重合体の水酸基価が、250mgKOH/g以下である、請求項7に記載の塗料組成物。

請求項10

前記非フッ素系重合体が、ポリカーボネートポリオールまたはポリエステルポリオールである、請求項6、7または9に記載の塗料組成物。

請求項11

前記含フッ素重合体と非フッ素系重合体のSP値の差の絶対値が、0〜25(J/cm3)1/2である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の塗料組成物。

請求項12

前記硬化剤が、イソシアナート基またはブロック化イソシアナート基を有する硬化剤である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の塗料組成物。

請求項13

車両内装基材と、前記車両内装基材上に配置された請求項1〜12のいずれか1項に記載の塗料組成物を用いて得られる硬化膜と、を有する、車両内装部材。

請求項14

車両内装基材上に、請求項1〜12のいずれか1項に記載の塗料組成物を塗布して塗膜を形成し、前記塗膜を硬化させて硬化膜を形成する、車両内装部材の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、車両内装部材用塗料組成物、車両内装部材および車両内装部材の製造方法に関する。

背景技術

0002

車両内装部材(例えば、ダッシュボードインストルメントパネル)、センターコンソールドアトリムセンタークラスタースイッチパネルシフトノブ等)は、その表面の保護、加飾または手触りの向上等を目的として、塗料硬化させた硬化膜を有する場合がある。かかる塗料は、車両内装部材を構成する車両内装基材上に直接塗布したり、車両内装基材に貼付して使用される樹脂フィルムに塗布したりして用いられる。
特許文献1には、ヒドロキシ基を有する含フッ素重合体と、特定分子量のポリカーボネートジオールと、特定官能基を有する硬化剤とを含有する塗料組成物自動車内装部材に使用することが開示されている。

先行技術

0003

特開平3−91552号公報

発明が解決しようとする課題

0004

サンオイル等の日焼け止め剤が車両内装部材に付着すると、車両内装部材の汚染および劣化等の原因になるため、車両内装部材には、日焼け止め剤に対する耐汚染性に優れることが求められる。また、車両内装部材には、耐傷性に優れることが求められる。
本発明者らは、特許文献1に記載の塗料組成物の硬化膜を評価した結果、日焼け止め剤に対する耐汚染性が昨今要求される性能を満たさないことを知見した。

0005

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、耐傷性および日焼け止め剤に対する耐汚染性に優れた車両内装部材用塗料組成物、ならびに、これを用いて形成された硬化膜を有する車両内装部材およびその製造方法の提供を課題とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、架橋性基を有する、ガラス転移温度が50℃以上の含フッ素重合体と、架橋性基を有する非フッ素系重合体と、硬化剤と、を含む塗料組成物を用いる場合、所望の効果が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。

0007

[1]フルオロオレフィンに基づく単位および第一の架橋性基を有する単量体に基づく単位を含む含フッ素重合体と、第二の架橋性基を2以上有する非フッ素系重合体と、前記第一の架橋性基および前記第二の架橋性基のいずれにも反応しうる官能基を2以上有する硬化剤と、を含み、前記含フッ素重合体のガラス転移温度が、50℃以上である、車両内装部材用塗料組成物。
[2]前記含フッ素重合体の数平均分子量と前記非フッ素系重合体の数平均分子量が、いずれも1000以上である、[1]の塗料組成物。
[3]フルオロオレフィンが、テトラフルオロエチレンまたはクロロトリフルオロエチレンである、[1]または[2]の塗料組成物。
[4]前記含フッ素重合体が、さらに、フッ素原子および前記第一の架橋性基のいずれも有さず、炭素数3〜6の分岐アルキル基、または、炭素数4〜12の1価の環式炭化水素基を有する単量体に基づく第三の単位を含み、前記第三の単位の含有量が、前記含フッ素重合体が含む全単位に対して、10〜45モル%である、[1]〜[3]のいずれかの塗料組成物。

0008

[5]前記非フッ素系重合体のガラス転移温度が、0℃以下である、[1]〜[4]のいずれかの塗料組成物。
[6]前記非フッ素系重合体が、縮重合または開環重合により形成された重合体である、[1]〜[5]のいずれかの塗料組成物。
[7]前記第一の架橋性基と前記第二の架橋性基が、いずれもヒドロキシ基である、[1]〜[6]のいずれかの塗料組成物。
[8]前記含フッ素重合体の水酸基価が、200mgKOH/g以下である、[7]の塗料組成物。
[9]前記非フッ素系重合体の水酸基価が、250mgKOH/g以下である、[7]の塗料組成物。
[10]前記非フッ素系重合体が、ポリカーボネートポリオールまたはポリエステルポリオールである、[6]、[7]または[9]に記載の塗料組成物。

0009

[11]前記含フッ素重合体と非フッ素系重合体のSP値の差の絶対値が、0〜25(J/cm3)1/2である、[1]〜[10]のいずれかの塗料組成物。
[12]前記硬化剤が、イソシアナート基またはブロック化イソシアナート基を有する硬化剤である、[1]〜[11]のいずれかの塗料組成物。
[13]車両内装基材と、前記車両内装基材上に配置された[1]〜[12]のいずれかの塗料組成物を用いて得られる硬化膜と、を有する、車両内装部材。
[14]車両内装基材上に、[1]〜[12]のいずれかの塗料組成物を塗布して塗膜を形成し、前記塗膜を硬化させて硬化膜を形成する、車両内装部材の製造方法。

発明の効果

0010

本発明によれば、耐傷性および日焼け止め剤に対する耐汚染性に優れた車両内装部材用塗料組成物、ならびに、これを用いて形成された硬化膜を有する車両内装部材およびその製造方法を提供できる。

0011

本発明における用語の意味は以下の通りである。
「単位」とは、単量体が重合して直接形成された、上記単量体1分子に由来する原子団と、上記原子団の一部を化学変換して得られる原子団との総称である。「単量体に基づく単位」は、以下、単に「単位」ともいう。なお、重合体が含む全単位に対する、それぞれの単位の含有量(モル%)は、重合体の製造に際して使用する成分の仕込み量から決定できる。
「ガラス転移温度」とは、JIS K 6240(2011)に規定される方法で測定した値である。「ガラス転移温度」は、「Tg」ともいう。
酸価および水酸基価は、それぞれ、JIS K 0070−3(1992)の方法に準じて、テトラヒドロフラン溶液に、一定量の樹脂を溶解させ、フェノールフタレイン指示薬として、KOH/エタノール溶液にて滴定し、測定される値である。
「数平均分子量」および「重量平均分子量」は、ポリスチレン標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定される値である。「数平均分子量」は「Mn」ともいい、「重量平均分子量」は「Mw」ともいう。
フッ素含有量」とは、含フッ素重合体の全質量に対するフッ素原子の割合(質量%)を意味する。フッ素含有量は、含フッ素重合体を核磁気共鳴スペクトル法により分析して求められる。
「SP値」とは、溶解度パラメータを意味し、凝集エネルギー密度、すなわち1分子の単位体積当たりの蒸発エネルギーを1/2乗したもので、単位体積当たりの極性の大きさを示す数値である。SP値はFedros法により算出することができる(文献:R.F.Fedros,Polym.Eng.Sci.,14[2]147(1974)を参照)。
固形分」とは、塗料組成物が溶媒分散媒を含む場合に、塗料組成物から溶媒や分散媒を除いた部分である。

0012

本発明の車両内装部材用塗料組成物(以下、「本塗料組成物」ともいう。)は、フルオロオレフィンに基づく単位および第一の架橋性基を有する単量体に基づく単位を含む含フッ素重合体と、第二の架橋性基を2以上有する非フッ素系重合体(以下、単に「非フッ素系重合体」ともいう。)と、硬化剤と、を含み、含フッ素重合体のTgが50℃以上である、塗料組成物である。
つまり、50℃以上という高Tgの含フッ素重合体を含む塗料組成物を用いることで、本塗料組成物を塗布して形成される塗膜を硬化させて得られる硬化膜(以下、単に「硬化膜」ともいう。)の粘着性が低下するので、硬化膜に対する日焼け止め剤の付着または浸透を抑制できると考えられる。また、非フッ素系重合体と含フッ素重合体を硬化剤を介して架橋させることにより、硬化膜の硬化性が向上して、硬化膜の耐傷性が優れると考えられる。
つまり、高Tgの含フッ素重合体による硬化膜の粘着性の低下と、非フッ素系重合体による硬化膜の硬化性の向上とが相乗的に作用して、耐傷性および日焼け止め剤に対する耐汚染性の効果が顕著に発現すると考えられる。
以下において、単に「耐汚染性」という場合には、日焼け止め剤に対する耐汚染性のことを指す。なお、日焼け止め剤としては、コパトーン登録商標)等が挙げられる。

0013

本発明における含フッ素重合体は、フルオロオレフィンに基づく単位(以下、「単位F」ともいう。)および第一の架橋性基(以下、単に「架橋性基」ともいう。)を有する単量体に基づく単位(以下、「単位C」ともいう。)を含む。
フルオロオレフィンは、水素原子の1個以上がフッ素原子で置換されたオレフィンである。
フルオロオレフィンは、フッ素原子で置換されていない水素原子の1個以上が塩素原子で置換されていてもよい。

0014

フルオロオレフィンとしては、CH2=CF2、CF2=CF2、CF2=CFCF3およびCHF=CHCF3が好ましく、硬化膜の耐候性の点から、CF2=CF2およびCF2=CFClがより好ましい。
フルオロオレフィンは、2種以上を併用してもよい。
単位Fの含有量は、硬化膜の耐候性の点から、含フッ素重合体が含む全単位に対して、20〜70モル%が好ましく、30〜70モル%がより好ましく、40〜60モル%が特に好ましい。

0015

架橋性基を有する単量体の架橋性基は、硬化膜の硬化性の点から、活性水素を有する官能基(ヒドロキシ基、カルボキシ基アミノ基等)または加水分解性シリル基アルコキシシリル基等)が好ましく、カルボキシ基またはヒドロキシ基がより好ましく、ヒドロキシ基が特に好ましい。
架橋性基を有する単量体の具体例としては、ヒドロキシアルキルビニルエーテルヒドロキシシクロアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエステル、ヒドロキシシクロアルキルビニルエステル、ヒドロキシアルキルアリルエーテル、ヒドロキシアルキルアリルエステルアクリル酸ヒドロキシアルキルエステルメタクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが挙げられ、より具体的には、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテルシクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、ヒドロキシエチルアリルエーテル、アクリル酸ヒドロキシエチルメタクリル酸ヒドロキシエチルが挙げられる。これらの中でも、共重合性に優れ、硬化膜の耐候性がより優れる点から、ヒドロキシアルキルビニルエーテルが好ましく、4−ヒドロキシブチルビニルエーテルがより好ましい。
架橋性基を有する単量体は、2種以上を併用してもよい。

0016

単位Cの含有量は、耐傷性および耐汚染性の点から、含フッ素重合体が含む全単位に対して、1〜40モル%が好ましく、3〜25モル%がより好ましく、5〜15モル%が特に好ましい。

0017

含フッ素重合体は、含フッ素重合体のTgを調整する点から、さらに、フッ素原子および上記架橋性基をいずれも含まず、炭素数3〜6の分岐アルキル基、または、炭素数4〜12の1価の環式炭化水素基を有する単量体に基づく第三の単位(以下、「単位T」ともいう。)を含むことが好ましい。
上記分岐アルキル基は、iso−プロピル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、1−メチルペンチル基、または、1−エチル−プロピル基が好ましく、tert−ブチル基がより好ましい。
上記環式炭化水素基は、シクロブチル基、シクロヘプチル基、シクロヘキシル基等の単環式飽和炭化水素基、4−シクロヘキシルシクロヘキシル基等の複環式飽和炭化水素基、1−デカヒドロナフチル基、2−デカヒドロナフチル基等の多環式飽和炭化水素基、1−ノルボルニル基、1−アダマンチル基等の架橋環式飽和炭化水素基、スピロ[3.4]オクチル基等のスピロ炭化水素基フェニル基ベンジル基等の芳香族炭化水素基が挙げられる。

0018

かかる単量体の具体例としては、ビニルエーテル、アリルエーテル、アルキルビニルエステル、アルキルアリルエステルアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルであって、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、1−アダマンチル基またはフェニル基を側鎖に有する単量体が挙げられ、より具体的には、シクロヘキシルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエステル、安息香酸ビニルエステル等が挙げられる。
かかる単量体は、2種以上を併用してもよい。
単位Tの含有量は、硬化膜の耐候性がより向上する点から、含フッ素重合体が含む全単位に対して、10〜45モル%が好ましく、12〜40モル%がより好ましく、15〜35モル%が特に好ましい。

0019

含フッ素重合体は、単位F、単位Cおよび単位T以外の単位を、さらに含んでいてよい。上記単位は、フッ素原子、架橋性基、炭素数3〜6の分岐アルキル基、および、炭素数4〜12の1価の環式炭化水素基を有さない単量体に基づく第四の単位(以下、「単位H」ともいう。)が挙げられる。

0020

かかる単量体としては、フッ素原子、架橋性基、炭素数3〜6の分岐アルキル基、および、炭素数4〜12の1価の環式炭化水素基を有さない、ビニルエーテル、アリルエーテル、アルキルビニルエステル、アルキルアリルエステル、オレフィン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等が挙げられ、より具体的には、アルキルビニルエーテルノニルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、エチルビニルエーテルn−ブチルビニルエーテル等)、アルキルアリルエーテル(エチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル等)、カルボン酸酢酸酪酸プロピオン酸等)のビニルエステル、カルボン酸(酢酸、酪酸、プロピオン酸等)のアリルエステル、エチレンプロピレンイソブチレン等が挙げられる。
かかる単量体は、2種以上を併用してもよい。
含フッ素重合体が単位Hを含む場合、単位Hの含有量は、含フッ素重合体が含む全単位に対して、50モル%以下が好ましく、30モル%以下が特に好ましい。

0021

本発明における含フッ素重合体は、硬化膜の耐候性および耐汚染性の点から、含フッ素重合体が含む全単位に対して、単位F、単位C、単位T、単位Hの含有量が、この順にそれぞれ、20〜70モル%、1〜40モル%、10〜45モル%、0〜50モル%であるのが好ましい。
含フッ素重合体のMnは、5000〜200000が好ましく、10000〜180000がより好ましい。
架橋性基がヒドロキシ基である場合、硬化膜の硬化性の点から、含フッ素重合体の水酸基価は、200mgKOH/g以下であることが好ましい。含フッ素重合体の水酸基価は、10〜150mgKOH/gがより好ましく、20〜100mgKOH/gが特に好ましい。

0022

含フッ素重合体のフッ素含有量は、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。また、該フッ素含有量は、70質量%以下が好ましい。含フッ素重合体のフッ素含有量が10質量%以上であれば、硬化膜の耐候性がより優れる。含フッ素重合体のフッ素含有量が70質量%以下であれば、硬化膜の表面平滑性が優れる。

0023

本発明における含フッ素重合体のTgは、硬化膜の耐汚染性の点から、50℃以上であり、150℃以下が好ましく、120℃以下がより好ましく、100℃以下が特に好ましい。含フッ素重合体のTgが150℃以下であれば、硬化膜の表面平滑性が優れる。

0024

含フッ素重合体の含有量は、本塗料組成物中の全固形分に対して、20〜80質量%が好ましく、25〜75質量%がより好ましい。含フッ素重合体の含有量が上記範囲内にあることで、耐汚染性および耐候性がより優れる。
なお、本発明における含フッ素重合体の製造方法は特に限定されず、各単位を構成し得る単量体を含む単量体混合物を共重合させて製造できる。

0025

本発明における非フッ素系重合体とは、フッ素原子を有しない重合体をいう。本発明における非フッ素系重合体は、前記含フッ素重合体と同様の重合性炭素炭素二重結合を有する単量体の付加重合により形成される重合体(以下、「ビニル重合体」ともいう。)であってもよく、重縮合や開環重合等の他の重合形態により形成される重合体であってもよい。
ビニル重合体としては、オレフィン系重合体アクリレート系重合体ポリスチレン系重合体等が挙げられる。重縮合や開環重合等により形成される重合体としては、ポリカーボネート系重合体ポリエステル系重合体ポリアミド系重合体ポリウレタン系重合体ポリエーテル系重合体等が挙げられる。
本発明における非フッ素系重合体は、第二の架橋性基を2以上有する。第二の架橋性基は、前記第一の架橋性基と同じ架橋性基であってもよく、異なる架橋性基であってもよい。また、第二の架橋性基は、第一の架橋性基と反応し得る架橋性基であってもよい。第二の架橋性基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、加水分解性シリル基(アルコキシシリル基等)等が挙げられる。第二の架橋性基としては、ヒドロキシ基およびカルボキシ基が好ましく、特にヒドロキシ基が好ましい。
第二の架橋性基を有するビニル重合体としては、第二の架橋性基を有する単量体に基づく単位を有するビニル重合体であることが好ましい。重縮合や開環重合等により形成される重合体は、主鎖末端に第二の架橋性基を有する重合体が好ましく、さらに側鎖にも第二の架橋性基を有していてもよい。

0026

本発明における非フッ素系重合体としては、硬化膜の耐傷性の点から、重縮合や開環重合等により形成される重合体が好ましく、たとえば、ポリカーボネート系重合体、ポリエステル系重合体、ポリオキシアルキレン系重合体ポリエーテルエステル系重合体等が挙げられる。重縮合や開環重合等により形成される重合体としては、ポリカーボネート系重合体とポリエステル系重合体が特に好ましい。非フッ素系重合体における第二の架橋性基としては、ヒドロキシ基およびカルボキシ基が好ましく、特にヒドロキシ基が好ましい。非フッ素系重合体1分子あたりの第二の架橋性基の数は、2〜6が好ましく、2〜4がより好ましい。
本発明における非フッ素系重合体としては、ポリカーボネートジオールとポリエステルジオールが特に好ましい。

0027

非フッ素系重合体のMnは、300以上が好ましく、1000以上がより好ましく、1500以上が特に好ましい。非フッ素系重合体のMnは、8000以下が好ましく、4000以下が特に好ましい。この範囲において、非フッ素系重合体と含フッ素重合体の相溶性が優れ、硬化膜の硬化性が向上するため、硬化膜の耐傷性がより向上しやすい。

0028

非フッ素系重合体がヒドロキシ基を有する場合、硬化膜の耐傷性の点から、非フッ素系重合体の水酸基価は、250mgKOH/g以下が好ましく、200mgKOH/g以下がより好ましく、175mgKOH/g以下が特に好ましい。非フッ素系重合体の水酸基価は、10mgKOH/g以上が好ましく、20mgKOH/g以上がより好ましく、50mgKOH/g以上が特に好ましい。
非フッ素系重合体のTgは、含フッ素重合体との相溶性の点から、0℃以下が好ましく、−100〜0℃がより好ましく、−75〜−25℃が特に好ましい。

0029

非フッ素系重合体の含有量は、硬化膜の耐傷性の点から、塗料組成物中の全固形分に対して、1〜20質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。
非フッ素系重合体は、2種以上を併用してもよい。2種以上の非フッ素系重合体を併用する場合には、合計含有量が上記範囲内であることが好ましい。

0030

ポリカーボネートポリオールは、複数のカーボネート基と、複数のヒドロキシ基と、を有する非フッ素系重合体である。ポリカーボネートポリオールとしては、常温固体である融点80℃以下のポリカーボネートポリオールや常温で液体のポリカーボネートポリオールが好ましい。また、ポリカーボネートポリオールの1分子あたりのヒドロキシ基の数は2であること、すなわち、ポリカーボネートジオールであること、が好ましい。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、ポリオール(例えば、脂肪族ポリオール、脂環族ポリオール)と、カーボネートまたはホスゲンと、を反応させて得られるポリカーボネートポリオールが挙げられ、ポリカーボネートジオールが好ましい。
脂肪族ポリオールとしては、エチレングリコールプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−ノナンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコールジエチレングリコールジプロピレングリコール、等が挙げられる。
脂環族ポリオールとしては、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
カーボネートとしては、エチレンカーボネートジメチルカーボネートジフェニルカーボネート等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールは、2種以上を併用してもよい。

0031

ポリカーボネートポリオールは、市販品を使用してもよく、例えば、ダイセル化学工業社製商品プラクセルCD CD205、CD205PL、CD205HL、CD210、CD210PL、CD210HL、CD220、CD220PL、CD220HL、旭化成社製の商品名デュラノール(登録商標)T−4671、T−4672、T−4691、T−4692、T−5650J、T−5650E、T−5651、T−5652、T−6001、T−6002、クラレ社製の商品名クラレポリオールC-1015N、C−1050、C−1065N、C−1090、C−2015N、C−2065N、C−2090、日本ポリウレタン工業社製の商品名ニッポラン981、980R、982R等が挙げられる。

0032

ポリエステルポリオールは、複数のエステル結合と、複数のヒドロキシ基と、を有する非フッ素系重合体である。ポリエステルポリオールとしては、常温で液体のポリエステルポリオールが好ましい。また、ポリエステルポリオールの1分子あたりのヒドロキシ基の数は2であること、すなわち、ポリエステルジオールであること、が特に好ましい。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、二塩基酸ジオールとの重縮合により得られるポリエステルポリオール、ラクトン類の開環重合により得られるポリラクトンジオール等が挙げられる。ポリエステルポリオールは、2種以上併用してもよい。
二塩基酸としては、コハク酸グルタル酸アジピン酸ピメリン酸スベリン酸アゼライン酸セバシン酸ドデカン二酸等の脂肪族二塩基酸イソフタル酸テレフタル酸ナフタレンジカルボン酸等の芳香族二塩基酸等が挙げられる。
ジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、3,3,5−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、2,3,5−トリメチルペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオールデカンジオール、およびドデカンジオール等が挙げられる。
ラクトン類としては、ε−カプロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン等が挙げられる。
ポリエステルポリオールは、市販品を用いてもよく、本化成社製のFLEXOREZ A307等が挙げられる。

0033

また、本発明において、含フッ素重合体のSP値は、1〜50(J/cm3)1/2が好ましく、5〜50(J/cm3)1/2がより好ましい。一方、非フッ素系重合体のSP値は、1〜50(J/cm3)1/2が好ましく、5〜30(J/cm3)1/2がより好ましい。
さらに、フッ素重合体のSP値(SP1)と、非フッ素系重合体のSP値(SP2)と、の差の絶対値(|SP1−SP2|)は、0〜25(J/cm3)1/2が好ましく、0〜15(J/cm3)1/2が特に好ましい。SP値の差の絶対値が上記範囲内にあることで、含フッ素重合体と非フッ素系重合体との相溶性が良好になり、硬化膜の耐傷性および耐汚染性がより向上する。

0034

本発明における硬化剤は、第一の架橋性基および第二の架橋性基のいずれにも反応しうる官能基を2以上有する化合物である。硬化剤における官能基数の上限値は、特に限定されず、通常は30以下である。

0035

硬化剤は、イソシアナート系硬化剤、アミン系硬化剤メラミン樹脂グアナミン樹脂スルホアミド樹脂、尿素樹脂アニリン樹脂等)、β−ヒドロキシアルキルアミド系硬化剤エポキシ系硬化剤トリグリシジルイソシアヌレート系硬化剤等)、カルボジイミド系硬化剤等が挙げられる。硬化剤は、2種以上を併用してもよい。
含フッ素重合体が架橋性基としてヒドロキシ基を有する場合、硬化剤は、硬化膜と基材との密着性、硬化膜の硬化性に優れる点から、イソシアナート系硬化剤が好ましい。
イソシアナート系硬化剤としては、イソシアナート基を有する硬化剤、および、ブロック化イソシアナート基(加熱等によりイソシアナート基を形成する基)を有する硬化剤(以下、「ブロック化イソシアナート系硬化剤」ともいう。)が挙げられる。

0036

イソシアナート系硬化剤のうちイソシアナート基を有する硬化剤としては、イソホロンジイソシアナート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート(HMDI)、メチルシクロヘキサンジイソシアナート、ビスイソシアナートメチルシクロヘキサン等の脂環族ポリイソシアナートヘキサメチレンジイソシアナート(HDI)、ダイマー酸ジイソシアナート、リジンジイソシアナート等の脂肪族ポリイソシアナート、および、これらの化合物の変性体(ビウレット体イソシアヌレート体アダクト体等)が挙げられる。
アダクト体は、ポリイソシアナートと活性水素を有する低分子化合物とを反応させて得られる、イソシアナート基を有する化合物である。活性水素を有する低分子化合物としては、水、多価アルコールポリアミンアルカノールアミン等が挙げられる。具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパングリセリンソルビトールエチレンジアミンエタノールアミンジエタノールアミン等が挙げられる。活性水素を有する低分子化合物としては、特に多価アルコールが好ましい。
これらのイソシアナート系硬化剤の中でも、弾性に優れ、クラックの発生の少ない硬化膜が得られる観点から、上記化合物のアダクト体が好ましく、HDIのアダクト体がより好ましい。

0037

ブロック化イソシアナート系硬化剤は、上記ポリイソシアナート化合物ブロック剤と反応させて製造できる。
ブロック剤としては、アルコール類メタノールエタノールベンジルアルコール等)、フェノール類フェノールクレゾーン等)、ラクタム類カプロラクタムブチロラクタム等)、オキシム類シクロヘキサノンオキシムメチルエチルケトオキシム等)が挙げられる。

0038

硬化剤の含有量は、本塗料組成物中の含フッ素重合体100質量部に対して、10〜200質量部が好ましく、50〜150質量部がより好ましい。硬化剤の含有量が上記範囲内であることで、含フッ素重合体の架橋が良好に進行する。

0039

本塗料組成物は、硬化触媒を含んでもよい。
硬化触媒は、上述した硬化剤を用いた際の硬化反応を促進する化合物であり、硬化剤の種類に応じて、公知の硬化触媒から選択できる。通常、硬化触媒の含有量は、硬化剤の添加量100質量部に対して、0.00001〜0.01質量部が好ましい。

0040

本塗料組成物は、必要に応じて上記以外の成分を含有してもよい。上記以外の成分としては、各種液状媒体(水、有機溶剤等)、紫外線吸収剤(各種の有機系紫外線吸収剤無機系紫外線吸収剤等)、光安定剤ヒンダードアミン光安定剤等)、つや消し剤超微粉合成シリカ等)、レベリング剤表面調整剤(硬化膜の表面平滑性を向上させる。)、界面活性剤脱ガス剤可塑剤充填剤熱安定剤増粘剤分散剤帯電防止剤防錆剤シランカップリング剤防汚剤低汚染化処理剤等が挙げられる。

0041

本塗料組成物は、溶液タイプ(すなわち、有機溶剤等の液状媒体に溶解している塗料組成物)、水分散タイプ、または、粉体タイプとして使用でき、溶液タイプが好ましく、有機溶剤を含む塗料組成物がより好ましい。
なお、粉体タイプにおいては、塗料組成物中の液状媒体の含有量が概ね1質量%以下であり、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下、さらに好ましくは0質量%である。
有機溶剤としては、例えば、エタノール、tert−ブチルアルコールミネラルスピリットミネラルターペントルエンキシレンメチルエチルケトン酢酸ブチル等が挙げられる。

0042

本発明の塗料組成物の製造方法は、公知の方法を採用できる。溶液タイプの塗料組成物は、例えば、ディスパー等の撹拌機を用いて、上述した各成分を溶剤に溶解して製造される。粉体塗料組成物は、例えば、予め各成分を混合した粉末状態原料を、加熱した押し出し機混練し、押し出された混練物を冷却後に、粉砕および分級して、目的の粒子径を有する粉体からなる粉体塗料を得て、必要に応じて粉体塗料と添加剤とを混合して製造される。

0043

本発明の車両内装部材の製造方法は、車両内装基材上に、本塗料組成物を塗布して塗膜を形成し、次いで塗膜を硬化させて硬化膜を形成する方法である。これにより、車両内装基材と、車両内装基材上に配置された硬化膜と、を有する車両内装部材が得られる。このようにして得られた車両内装部材は、本塗料組成物の硬化膜を有するため、耐傷性および耐汚染性に優れる。
車両内装部材としては、例えば、ダッシュボード(インストルメントパネル)、センターコンソール、ドアトリム、センタークラスター、スイッチパネル、シフトノブ等が挙げられる。

0044

本塗料組成物が液状媒体を含む場合は、本塗料組成物を塗布して得られた液状媒体を含む塗膜を乾燥して液状媒体を含まない塗膜とした後、必要に応じて加熱等の硬化処理を行えばよい。本塗料組成物が溶液タイプの組成物である場合、本塗料組成物を塗布し、乾燥して有機溶剤を除去して有機溶剤を含まない塗膜とし、その後硬化処理を行う。
塗料組成物の塗布は、上記車両内装基材に直接行ってもよいし、上記車両内装基材に貼付して使用される樹脂フィルムに行ってもよい。なお、後者の場合、本発明の車両内装部材の製造方法は、さらに、硬化膜が形成された樹脂フィルムを上記車両内装基材に貼付する工程を含む。

0045

車両内装基材を構成する材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂アクリル樹脂メタクリル樹脂アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体ABS樹脂)、ポリスチレン、ポリプロピレン、および、ポリエステル樹脂ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT))等が挙げられる。
樹脂フィルムを構成する材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ABS樹脂、ポリオレフィン樹脂ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリハロゲン化ビニル樹脂(ポリ塩化ビニルポリ塩化ビニリデンポリフッ化ビニルポリフッ化ビニリデン等)、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリアミド樹脂ナイロン6ナイロン66MXDナイロンメタキシレンジアミン−アジピン酸共重合体)等)、置換基を有するオレフィンの重合体(ポリ酢酸ビニルポリビニルアルコール等)、EVA(エチレン−ビニルアルコール共重合体)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等の共重合体が挙げられる。樹脂フィルムは、これらの材料を2種以上を併用してもよい。

0046

塗料組成物の塗布方法としては、例えば、スポンジコート法スプレーコート法カーテンコート(フローコート)、ロールコート法キャスト法ディップコート法スピンコート法ダイコート法静電塗装法静電吹付法、静電浸漬法流動浸漬法、等が挙げられる。
有機溶剤を含む塗膜の乾燥方法としては、例えば、自然乾燥真空乾燥遠心乾燥加熱乾燥等が挙げられる。中でも、後述の硬化処理を兼ねられる点から、加熱乾燥が好ましい。
加熱乾燥する場合の加熱温度は、塗膜を充分に硬化させる点から、15〜45℃が好ましく、20〜40℃がより好ましい。加熱乾燥する場合の乾燥時間は、15分〜14日が好ましく、30分〜10日がより好ましい。
塗膜の硬化処理方法としては、例えば加熱処理が挙げられる。この場合の加熱温度は、硬化膜に気泡等が発生しにくい点から、40℃〜200℃が好ましく、45℃〜150℃がより好ましい。加熱時間は、1分〜3時間が好ましく、3分〜2時間がより好ましい。

0047

硬化膜の膜厚は、5〜150μmが好ましく、10〜100μmが特に好ましい。膜厚が5μm以上であれば、硬化膜の耐傷性および耐汚染性がより発揮され、150μm以下であれば、車両内装部材を軽量化できる。

0048

本発明の車両内装部材は、上記車両内装基材と、上記車両内装基材上に配置された上述の塗料組成物を用いて得られる硬化膜と、を有する。本発明の車両内装部材は、上記塗料組成物の硬化膜を有するため、耐汚染性および耐傷性に優れる。本発明の車両内装部材は、例えば、上述した車両内装部材の製造方法によって製造できる。

0049

以下、例を挙げて本発明を詳細に説明する。ただし本発明はこれらの例に限定されない。なお、後述する表中における各成分の配合量は、質量基準を示す。また、例1〜5は実施例であり、例6〜7は比較例である。

0050

[含フッ素重合体1の製造例]
オートクレーブ内に、シクロヘキシルビニルエーテル(CHVE)(51.2g)、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)(13.3g)、キシレン(55.8g)、エタノール(15.7g)、炭酸カリウム(1.1g)、tert−ブチルペルオキシピバレート(PBPV)の50質量%キシレン溶液(0.7g)、および、CF2=CFCl(CTFE)(63g)を導入した。オートクレーブを徐々に昇温し、55℃に達した後、20時間保持した。さらに、オートクレーブを65℃に昇温し5時間保持した。その後、オートクレーブを冷却し、ろ過して残渣を除去した。次に、キシレンとエタノールを減圧留去により除去して、含フッ素重合体1を得た。
含フッ素重合体1は、CTFE単位、CHVE単位、HBVE単位をこの順に50モル%、39モル%、11モル%含む重合体であった。
また、含フッ素重合体1は、Tgが55℃であり、Mnが12000であり、水酸基価が50mgKOH/gであり、SP値が18.4(J/cm3)1/2であり、フッ素含有量が23.7質量%であった。

0051

[含フッ素重合体2の製造例]
含フッ素重合体1の製造例で用いた単量体に加えて、エチルビニルエーテル(EVE)を使用し、かつ、各単量体の仕込量を調整する以外は、含フッ素重合体1の製造例と同様にして、含フッ素重合体2を得た。含フッ素重合体2は、CTFE単位、CHVE単位、HBVE単位、EVE単位をこの順に、50モル%、15モル%、10モル%、25モル%含む重合体であった。
含フッ素重合体2は、Tgが37℃であり、Mnが12000であり、水酸基価が52mgKOH/gであり、SP値が8.7(J/cm3)1/2であり、フッ素含有量が26.7質量%であった。

0052

[塗料組成物の製造]
後述する表1に示す配合量(質量部)となるように、表1に示す各成分を混合して、実施例および比較例の各塗料組成物を得た。以下に、各成分の概要を示す。

0053

含フッ素重合体溶液
・含フッ素重合体溶液1:含フッ素重合体1を酢酸ブチルに溶解させた溶液(固形分50質量%)である。なお、表1中の括弧内の数値は、含フッ素重合体溶液の固形分量(質量部)を示す。
・含フッ素重合体溶液2:含フッ素重合体2を酢酸ブチルに溶解させた溶液(固形分50質量%)である。なお、表1中の括弧内の数値は、含フッ素重合体溶液の固形分量(質量部)を示す。
<ポリカーボネートポリオール>
・T−5652:商品名「デュラノール T−5652」(旭化成社製、Mn:2000、水酸基価:50mgKOH/g、Tg:−54℃、SP値:9.6(J/cm3)1/2、ポリカーボネートジオール)
・T−5650E:商品名「デュラノール T−5650E」(旭化成社製、Mn:500、水酸基価:200mgKOH/g、Tg:−50℃以下、SP値:10.5(J/cm3)1/2、ポリカーボネートジオール)
<ポリエステルポリオール>
・A307:商品名「FLEXOREZ A307」(King Industries社製、Mn:1500、水酸基価:140mgKOH/g、Tg:−32℃、SP値:10.9(J/cm3)1/2、ポリエステルポリオール)
<硬化剤>
コロネートHX:商品名(日本ポリウレタン社製、イソシアヌレート変性HDIタイプのポリイソシアナート系硬化剤、固形分100質量%、標準タイプ
・E405−70B:商品名「デュラネートE405−70B」(旭化成社製、HDIアダクト体タイプのポリイソシアナート系硬化剤の酢酸ブチル溶液、固形分70質量%、弾性タイプ)。なお、表1中の括弧内の数値は、E405−70Bの固形分量を示す。
<硬化触媒>
・DBTDL溶液:ジブチルスズジラウレートを酢酸ブチルで10000倍希釈した溶液である。なお、表1中の括弧内の数値は、DBTDL溶液の固形分量(質量部)を示す。

0054

評価試験
試験片の作製>
アクリル樹脂製フィルム上に、実施例および比較例の各塗料組成物をバーコーターで塗布して塗膜を形成した後、25℃で30分加熱乾燥し、80℃で10分加熱処理を行って、フィルム上に塗料組成物の硬化膜(膜厚50μm)が形成された試験片を得た。
得られた試験片を用いて、以下の各評価試験を実施した。

0055

<耐汚染性(耐サンオイル性)>
試験片の硬化膜上に、日焼け止め剤(コパトーンウォーターベイビーズローションSPF50)を1滴(0.005g)滴下して、2×3cmの範囲に刷毛を用いて延ばした後、ガーゼ5枚を載せ、80℃で1時間放置した。その後、日焼け止め剤をガーゼでふき取り、試験片を水洗した後、目視により硬化膜の変化を観測した。評価基準は以下の通りである。
○:硬化膜に変化が認められない。
△:微小な塗布跡が認められる。
×:表面の劣化が酷く、塗布跡がはっきり認められる。

0056

伸び
オートグラフAGS10KNG(島津製作所製)、TERMOSTATICHABERModel:TCRI−200SP(島津製作所製)を用いて、試験片サイズ10×100mm、チャック間50mm、引っ張り速度50mm/min、引張恒温槽の温度23℃の条件にて引張試験した場合、硬化膜にクラックが発生するまでの試験片の伸び率を目視で確認した。
○:試験片の伸びが、引張試験前の試験片に対して100%以上である。
△:試験片の伸びが、引張試験前の試験片に対して50%以上100%未満である。
×:試験片の伸びが、引張試験前の試験片に対して0%以上50%未満である。

0057

<耐傷性(耐擦り傷性)>
スチールウール(#0000)を用いて、試験片の硬化膜表面を、荷重200gで15往復擦った後、該硬化膜の表面を目視観察し、下記の基準で評価した。
○:傷が付かなかった。
△:傷が少し認められ、試験片の面積に対して20%未満である。
×:傷が多く認められ、試験片の面積に対して20%以上である。

0058

<評価結果>
以上の評価試験の結果を下記表1に示す。

0059

実施例

0060

表1に示すように、例1〜5の塗料組成物を用いて得られた硬化膜は、耐傷性および日焼け止め剤に対する耐汚染性に優れることが示された。
例1と例2との対比によれば、数平均分子量が1000以上の非フッ素系重合体(ポリカーボネートポリオール)を用いると(例1)、硬化膜の耐傷性がより優れることが示された。
例1と例4との対比、および、例3と例5との対比によれば、硬化剤としてアダクト体を用いると(例1および例3)、硬化膜の伸びに優れることが示された。
一方、例6〜7の塗料組成物によれば、含フッ素重ガラス転移温度が50℃未満の含フッ素重合体を用いると、非フッ素系重合体を含有しても、耐汚染性が劣ることが示された。
なお、2016年10月31日に出願された日本特許出願2016−212758号の明細書、特許請求の範囲および要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

この 技術と関連性が強い技術

該当するデータがありません

この 技術と関連性が強い法人

該当するデータがありません

この 技術と関連性が強い人物

該当するデータがありません

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ