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技術 合わせガラス、及び合わせガラスの中間膜用フィルム材

出願人 日立化成株式会社
発明者 高原直己吉田明弘
出願日 2017年10月27日 (2年4ヶ月経過) 出願番号 2018-547796
公開日 2019年9月19日 (6ヶ月経過) 公開番号 WO2018-079732
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード アレニウス則 金属ステージ ポリエチレンテレフタレート樹脂板 合成曲線 電動鉛筆 アクリル重合体溶液 PE板 アレニウス式
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題・解決手段

対向する2枚のガラス板と、2枚のガラス板の間に挟まれた中間膜と、を備える合わせガラスが開示される。2枚のガラス板のうち一方が透明プラスチック板で、他方が無機ガラス板である。中間膜がアクリル重合体を含む。合わせガラスに向けて剛球を落下させる耐衝撃試験によって測定される衝撃強度が、0.03J/cm2以上である。

概要

背景

現在、自動車のような車輌航空機建築物等用のガラスとしては、外部衝撃を受けて破損しても、ガラスの破片飛散することが少なく安全であるため、合わせガラスが広く用いられている。

合わせガラスは、一般に、少なくとも1対のガラス板と、それらの間に介在してガラス板同士を接着する中間膜とを有する積層体である。合わせガラス用中間膜の一例として、可塑剤により可塑化されたポリビニルブチラール樹脂等のポリビニルアセタール樹脂から形成された膜が挙げられる(特許文献1〜3)。

概要

対向する2枚のガラス板と、2枚のガラス板の間に挟まれた中間膜と、を備える合わせガラスが開示される。2枚のガラス板のうち一方が透明プラスチック板で、他方が無機ガラス板である。中間膜がアクリル重合体を含む。合わせガラスに向けて剛球を落下させる耐衝撃試験によって測定される衝撃強度が、0.03J/cm2以上である。

目的

本発明の一側面は、対向する2枚のガラス板と、2枚のガラス板の間に挟まれた中間膜と、を備える合わせガラスを提供する

効果

実績

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請求項1

対向する2枚のガラス板と、前記2枚のガラス板の間に挟まれた中間膜と、を備える合わせガラスであって、前記2枚のガラス板のうち一方が透明プラスチック板で、他方が無機ガラス板であり、前記中間膜がアクリル重合体を含み、当該合わせガラスに向けて剛球を落下させる耐衝撃試験によって測定される衝撃強度が、0.03J/cm2以上である、合わせガラス。

請求項2

前記アクリル重合体が、10万以上100万以下の重量平均分子量を有する、請求項1に記載の合わせガラス。

請求項3

対向する2枚のガラス板と、前記2枚のガラス板の間に挟まれた中間膜と、を備える合わせガラスであって、前記2枚のガラス板のうち一方が透明プラスチック板で、他方が無機ガラス板であり、前記中間膜が、10万以上100万以下の重量平均分子量を有するアクリル重合体を含む、合わせガラス。

請求項4

前記アクリル重合体が−10℃以下のガラス転移温度を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の合わせガラス。

請求項5

前記中間膜が、前記アクリル重合体を含み下記粘弾性要件(a)及び(b)を満たす層を少なくとも1層有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の合わせガラス。(a)基準温度25℃、周波数1000Hzにおける貯蔵弾性率が1×105〜1×108Paである(b)基準温度25℃、周波数100〜100,000Hzの範囲における損失係数最大値が0.4を超える

請求項6

当該合わせガラスの厚みが0.5〜1000mmである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の合わせガラス。

請求項7

前記透明プラスチック板が、ポリカーボネート樹脂板、又はポリメチルメタクリレート樹脂板である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の合わせガラス。

請求項8

10万以上100万以下の重量平均分子量を有するアクリル重合体を含み、対向する2枚のガラス板と前記2枚のガラス板の間に挟まれた中間膜とを備える合わせガラスの前記中間膜を形成するために用いられ、前記2枚のガラス板のうち一方が透明プラスチック板で、他方が無機ガラス板である、合わせガラスの中間膜用樹脂組成物

請求項9

前記アクリル重合体が−10℃以下のガラス転移温度を有する、請求項8に記載の合わせガラスの中間膜用樹脂組成物。

請求項10

基材と、前記基材上に設けられた樹脂層と、を有し、前記樹脂層が、請求項8又は9に記載の合わせガラスの中間膜用樹脂組成物を含む層である、合わせガラスの中間膜用フィルム材。

請求項11

請求項1〜7のいずれか一項に記載の合わせガラスを製造する方法であって、当該方法が、2枚の前記ガラス板を、前記アクリル重合体を含み前記中間膜を形成するための樹脂層を介在させながら貼り合せて、2枚の前記ガラス板及び前記樹脂層を有する積層体を得る工程を含む、方法。

請求項12

前記積層体を加熱及び加圧する工程を更に含む、請求項11に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、合わせガラス、及び合わせガラスの中間膜用フィルム材に関する。

背景技術

0002

現在、自動車のような車輌航空機建築物等用のガラスとしては、外部衝撃を受けて破損しても、ガラスの破片飛散することが少なく安全であるため、合わせガラスが広く用いられている。

0003

合わせガラスは、一般に、少なくとも1対のガラス板と、それらの間に介在してガラス板同士を接着する中間膜とを有する積層体である。合わせガラス用中間膜の一例として、可塑剤により可塑化されたポリビニルブチラール樹脂等のポリビニルアセタール樹脂から形成された膜が挙げられる(特許文献1〜3)。

先行技術

0004

特開昭62−100463号公報
特開2005−206445号公報
国際公開第2012/091117号

発明が解決しようとする課題

0005

合わせガラスの軽量化のために、無機ガラス板透明プラスチック板との組み合わせが検討されている。ところが、その場合、従来の中間膜を適用するとヘーズが大きくなる傾向がある。そのため、透明プラスチック板を適用した合わせガラスに関して、外部からの衝撃に耐えるための高い防割性とともに、十分に優れた光学特性を得ることが困難であった。

0006

そこで本発明の目的は、透明プラスチック板を適用した合わせガラスに関して、十分に優れた光学特性及び高い防割性を両立させることにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明の一側面は、対向する2枚のガラス板と、2枚のガラス板の間に挟まれた中間膜と、を備える合わせガラスを提供する。2枚のガラス板のうち一方が透明プラスチック板で、他方が無機ガラス板である。中間膜がアクリル重合体を含み、当該合わせガラスに向けて剛球を落下させる耐衝撃試験によって測定される衝撃強度が、0.03J/cm2以上であってもよい。あるいは、アクリル重合体が10万以上100万以下の重量平均分子量を有していてもよい。

0008

本発明者らの知見によれば、透明プラスチック板と無機ガラス板との組み合わせを含む合わせガラスに関して、アクリル重合体を含む中間膜を適用することにより、十分に優れた光学特性及び高い防割性を両立させることができる。

発明の効果

0009

透明プラスチック板を用いた合わせガラスに関して、十分に優れた光学特性及び高い防割性を両立させることができる。

図面の簡単な説明

0010

合わせガラスの一実施形態を示す模式断面図である。
合わせガラスの中間膜用フィルム材の一実施形態を示す模式断面図である。

0011

以下、場合により図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明をする。ただし、本発明は以下の実施形態に何ら限定されるものではない。

0012

本明細書において「(メタアクリレート」とは、「アクリレート」又はそれに対応する「メタクリレート」のうち少なくとも一方を意味する。(メタ)アクリロイル等の他の類似表現についても同様である。組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。

0013

<合わせガラス>
図1は、合わせガラスの一実施形態を示す模式断面図である。図1に示す合わせガラス1は、対向する2枚のガラス板11,12と、2枚のガラス板11,12の間に挟まれた中間膜5とを有する。言い換えると、ガラス板11(「第1のガラス板」ともいう。)、中間膜5、及びガラス板12(「第2のガラス板」ともいう)がこの順で積層されている。2枚のガラス板11,12のうち、一方が透明プラスチック板で、他方が無機ガラス板であることができる。

0014

無機ガラス板は、合わせガラスを構成するガラス板として通常用いられているものから選択することができる。無機ガラス板が設けられることにより、合わせガラスの表面が良好な耐傷性を有することができる。無機ガラス板は、例えば、フロートガラス強化ガラス風冷強化ガラス化学強化ガラス等)、又は複層ガラスの板であってもよい。

0015

透明プラスチック板としては、合わせガラスに適した透明性等の光学特性を有するプラスチック板が用いられる。透明プラスチック板の例としては、ポリカーボネート樹脂板PC板)、ポリメチルメタクリレート樹脂板(PMMA板)、シクロポリオレフィン樹脂板(COP板)、ポリエチレンテレフタレート樹脂板PET板)、ポリエチレン板PE板)、ポリプロピレン板PP板)、ポリスチレン板(PS板)、及びトリアセチルセルロース板(TAC板)が挙げられる。

0016

中間膜5は、主としてアクリル重合体を含む樹脂層である。中間膜5は、隣接するガラス板11,12それぞれの中間膜5側の主面の大部分(例えば、主面のうち90面積%以上)に直接接することで、2枚のガラス板11,12同士を接着している。中間膜5を構成する中間膜用樹脂組成物の詳細については後述される。中間膜5の厚みは、10〜5000μm、又は、25〜1000μmであってもよい。

0017

ガラス板11,12、及び中間膜5それぞれの可視光領域(波長:380nm〜780nm)の光線に対する光透過率が、80%以上、90%以上、又は95%以上であってもよい。合わせガラス1全体の可視光領域の光線に対する光透過率が、80%以上、90%以上、又は95%以上であってもよい。光線透過率の上限は100%である。

0018

合わせガラス1に向けて剛球を落下させる耐衝撃試験によって測定される衝撃強度が、0.03J/cm2以上であってもよい。合わせガラスは、少なくとも、無機ガラス板の側から合わせガラスに向けて剛球を落下させる耐衝撃試験において0.03J/cm2以上の衝撃強度を示す。ただし、合わせガラスが、2枚のガラス板のいずれの側から合わせガラスに向けて剛球を落下させる耐衝撃試験においても、0.03J/cm2以上の衝撃強度を示してもよい。高い衝撃強度を示す合わせガラスは、十分な防割性を有することができる。同様の理由から、合わせガラス1の衝撃強度は、0.05J/cm2以上、又は0.06J/cm2以上であってもよい。衝撃強度の上限は、特に限定されないが、通常、10J/cm2以下である。衝撃強度の測定方法の詳細は、後述の実施例で説明される。

0019

一般に、合わせガラスの厚みが大きくなると、衝撃強度が大きくなる傾向がある。そのため、ガラス板及び中間膜の厚みを適切に設定することにより、合わせガラスの衝撃強度を所定の値以上とすることができる。十分な衝撃強度等の観点から、透明プラスチック板の厚みは、0.1〜100mm、又は、0.5〜10mm、又は0.5〜5mmであってもよい。無機ガラス板の厚みは、0.1〜50mm、0.5〜30mm、1〜20mm、又は2〜10mmであってもよい。合わせガラス1全体の厚みは、通常、0.5〜1000mm、又は1〜15mmである場合が多い。この程度の厚みを有する本実施形態の合わせガラスは、無機ガラス板と中間膜のみから構成された合わせガラスと比較して十分に軽量でありながら、高い衝撃強度を示し易い。

0020

中間膜としてアクリル重合体を含む樹脂層を適用することにより、合わせガラスの十分な光学特性を維持しながら、ガラス板及び中間膜の厚みを例えば上記の範囲内で制御することで、合わせガラスの衝撃強度を容易に高めることができる。アクリル重合体の重量平均分子量が10万以上であることも、衝撃強度の向上に寄与することができる。

0021

中間膜5とガラス板11又はガラス板12との間の剥離強度は、5N/10mm以上、8N/10mm以上、10N/10mm以上、又は30N/10mm以下であってもよい。ここでの剥離強度は、引張試験機(株式会社オリエンテック製、商品名「テンシロンRTC−1210」)を用いた、25℃において引き剥がし速度300mm/分で3秒間の180度ピール試験により測定される値を意味する。

0022

合わせガラスの構成は図1の態様に限定されず、適宜変更が可能である。例えば、合わせガラスが、追加のガラス板(第3のガラス板等)として、無機ガラス板及び/又は透明プラスチック板を更に有していてもよい。その場合、通常、追加のガラス板とそれに隣り合うガラス板との間にも追加の中間膜が設けられる。追加の中間膜も、中間膜5と同様のアクリル重合体を含んでいてもよい。

0023

合わせガラスは、反射防止層防汚層、色素層、及びハードコート層等から選ばれる各種の機能層を更に有していてもよい。

0024

反射防止層は、合わせガラスの可視光反射率を5%以下とするような反射防止性を有している層である。反射防止層は、例えば、既知反射防止方法で処理された透明プラスチックフィルム等の透明基材であることができる。防汚層は、表面に汚れがつきにくくするために設けられる。色素層は、合わせガラスで透過する不要な波長の光を低減するために設けられる。ハードコート層は、合わせガラスの表面硬度を高めるために設けられる。ハードコート層は、ポリエチレンフィルム等の基材フィルムと、基材フィルム上に形成された、アクリル樹脂ウレタンアクリレートエポキシアクリレート等)、エポキシ樹脂等の膜とを有する積層フィルムであってもよい。

0025

本実施形態に係る合わせガラスは、例えば、2枚のガラス板11,12を、中間膜5を形成するための樹脂層を介在させながら貼り合せて、ガラス板11,12及び樹脂層を有する積層体を得る工程と、積層体を加熱及び加圧する工程とを含む方法により、製造することができる。

0026

ガラス板11,12は、例えば、ガラス板11上に樹脂層を設けることと、続いて樹脂層上にガラス板12を積層することとを含む方法により、樹脂層を介在させながら貼り合せることができる。樹脂層は、例えば後述の合わせガラスの中間膜用フィルム材を用いて、ガラス板11上に設けることができる。

0027

積層体の加熱及び加圧によって、積層体内の気泡を効率的に除去することができる。加熱及び加圧のために、例えば、オートクレーブが用いられる。加熱温度は、30〜150℃、又は50〜70℃であってもよい。圧力は0.3〜1.5MPa、又は0.3〜0.5MPaであってもよい。加熱及び加圧の時間は、5〜60分、又は10〜30分であってもよい。加熱及び加圧の条件がこれらの範囲内であれば、積層体内の気泡を特に効果的に除去できる。

0028

<合わせガラスの中間膜用樹脂組成物>
中間膜5は、アクリル重合体を含む、合わせガラスの中間膜用樹脂組成物から形成されている。この中間膜用樹脂組成物は、合わせガラスの高い防割性の発現に寄与することができる。さらに、この中間膜用樹脂組成物から形成された中間膜は、高湿度環境下でも合わせガラスの白化を生じさせ難く、信頼性の点でも優れている。

0029

アクリル重合体は、(メタ)アクリロイル基分子内に1つ有するモノマーから主として構成される重合体である。アクリル重合体は、1種のモノマーの単独重合体であってもよいし、2種以上のモノマーから構成された共重合体であってもよい。

0030

アクリル重合体が、10万以上の重量平均分子量を有していてもよい。アクリル重合体の重量平均分子量が大きいと、アクリレート重合体分子鎖同士の絡み合いが複雑化することで中間膜が強靭化して、合わせガラスの衝撃強度が高くなる傾向がある。同様の観点から、アクリル重合体の重量平均分子量は、11万以上、又は12万以上であってもよい。アクリル重合体の重量平均分子量は、100万以下であってもよい。アクリル重合体の重量平均分子量は、100万以下であると、優れた衝撃強度とともに、低いヘーズ及び高い剥離強度を示す合わせガラスが特に得られ易い。ここで、本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定される、標準ポリスチレン換算値を意味する。

0031

アクリル重合体のガラス転移温度(Tg)が、−10℃以下であってもよい。アクリル重合体のTgが低いと、合わせガラスの衝撃強度が高くなる傾向がある。同様の観点から、アクリル重合体のTgは、−15℃以下であってもよい。アクリル重合体のTgの下限は、特に制限されないが。通常、−40℃以上である。

0032

アクリル重合体を構成する(メタ)アクリロイル基を有するモノマーは、典型的には(メタ)アクリロイルオキシ基(CH2=CHC(=O)O−又はCH2=C(CH3)C(=O)O−)を1つ有する単官能モノマーである。その具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート(n−ラウリル(メタ)アクリレート)、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート及びイソステアリルアクリレート等のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(アルキル基の炭素数が1〜18であってもよい);グリシジル(メタ)アクリレート;3−ブテニル(メタ)アクリレート等のアルケニル基を有するアルケニル(メタ)アクリレート(アルキル基の炭素数が2〜18であってもよい);ベンジル(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香環を有する(メタ)アクリレート;メトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシオクタエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシノナエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘプタプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート及びブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート及びジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の脂環式基を有する(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシエチルイソシアネート及び2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基を有する(メタ)アクリレート;テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びオクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート;シロキサン骨格を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの化合物は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

0033

アクリル重合体を構成するモノマーの他の例として、(メタ)アクリルアミド及びその誘導体がある。アクリルアミド誘導体としては、(メタ)アクリロイルモルホリン;N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド及びN−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。

0034

アクリル重合体は、(メタ)アクリロイル基を有するモノマーと共重合可能共重合モノマーモノマー単位として含んでいてもよい。ただし、通常、アクリル重合体全体のうち80質量%以上、又は90質量%以上は、(メタ)アクリロイル基を有するモノマーに由来するモノマー単位から構成される。共重合モノマーとしては、例えば、スチレン、4−メチルスチレンビニルピリジンビニルピロリドン酢酸ビニルシクロヘキシルマレイミドフェニルマレイミド及び無水マレイン酸が挙げられる。

0035

中間膜用樹脂組成物、又は、これから形成される樹脂層及び中間膜におけるアクリル重合体の含有量は、中間膜用樹脂組成物、樹脂層又は中間膜の全体量に対して、80質量%以上、90質量%以上、又は95質量%以上であってもよい。

0036

本実施形態の中間膜用樹脂組成物は、各種添加剤等の他の成分を更に含有していてもよい。各種添加剤としては、重合禁止剤酸化防止剤光安定化剤、シランカップリング剤界面活性剤レベリング剤無機充填剤等が挙げられる。

0037

重合禁止剤は、樹脂組成物の保存安定性を高める目的で添加され、その例としてはパラメトキシフェノールが挙げられる。酸化防止剤は、中間膜の耐熱着色性を高める目的で添加され、その例としてはトリフェニルホスファイト等のリン系;フェノール系;チオール系の酸化防止剤が挙げられる。光安定化剤は、紫外線等の活性エネルギー線に対する耐性を高める目的で添加され、その例としてはHALS(Hindered Amine Light Stabilizer)が挙げられる。シランカップリング剤は、ガラス板との密着性を高めるために添加され、その例としてはメチルトリメトキシシランメチルトリエトキシシランフェニルトリメトキシシランフェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、及びγ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシランが挙げられる。界面活性剤は、基材との剥離性を制御するために添加され、その例としてはポリジメチルシロキサン系化合物、及びフッ素系化合物が挙げられる。レベリング剤は、樹脂組成物の平坦性を付与するために添加され、その例としてはシリコン系、フッ素系の表面張力下げる化合物が挙げられる。これらの添加剤は、単独で用いてもよく、また、複数の添加剤を組み合わせて用いてもよい。これらの添加剤の含有量は、一般に樹脂組成物の全量に対して0.01〜5質量%程度である。

0038

無機充填剤は、合わせガラスの適切な透明性が維持される範囲で、用いられ得る。無機充填剤としては、例えば、破砕シリカ溶融シリカマイカ粘土鉱物ガラス短繊維ガラス微粉末中空ガラス炭酸カルシウム石英粉末、及び金属水和物が挙げられる。無機充填剤の含有量は、樹脂組成物100質量部に対し、0.01〜100質量部、0.05〜50質量部、又は0.1〜30質量部であってもよい。

0039

中間膜用樹脂組成物は、例えば、アクリル重合体及び必要により加えられる添加剤を混合し、これらを撹拌することにより製造することができる。

0040

<合わせガラスの中間膜用フィルム材>
図2は、合わせガラスの中間膜用フィルム材の一実施形態を示す模式断面図である。図2に示す合わせガラスの中間膜用フィルム材2は、基材21、樹脂層5a、及び基材22を有し、これらがこの順で積層されている。樹脂層5aは、ガラス板に挟まれたときに中間膜となる層であり、上述の中間膜用樹脂組成物を含む層であることができる。樹脂層5aは、ガラス板同士の容易な貼り合せを可能にする感圧接着性を有していていてもよい。このようなフィルム材によれば、樹脂層5aを、容易に保管及び運搬することができる。

0041

樹脂層5aは、下記粘弾性要件(a)及び(b)を満たす層を少なくとも1層有していてもよい。樹脂層5a自体の粘弾性が、これら要件を満たしていてもよい。
(a)基準温度25℃、周波数1000Hzにおける貯蔵弾性率が1×105〜1×108Paである
(b)基準温度25℃、周波数100〜100,000Hzの範囲における損失係数最大値が0.4を超える

0042

周波数の範囲100〜100000Hzは、数センチメートルから1メートル数十センチメートル程度の高さから自由落下した剛球が合わせガラスに衝突したときに合わせガラスに発生するひずみ速度に相当する。したがって、例えば、基準温度25℃、周波数100〜100,000Hzの範囲で、損失係数の最大値が0.4よりも大きいと、ガラス単板よりも高い防割性が発現され易い。損失係数の最大値は、0.5以上であってもよく、1.1以下、又は1.0以下であってもよい。

0043

基準温度25℃、周波数1000Hzにおける貯蔵弾性率が1×105以上であると、機械特性及び信頼性(耐熱性耐候性)の点で特に優れた効果が得られる。基準温度25℃、周波数1000Hzにおける貯蔵弾性率が1×108Pa以下であると、耐衝撃性の点で特に優れた効果が得られる。同様の観点から、基準温度25℃、周波数1000Hzにおける貯蔵弾性率は、1.5×105以上であってもよく、5×106Pa以下であってもよい。

0044

ここで、上記の貯蔵弾性率及び損失係数(tanδ)の値は、動的粘弾性測定と時間−温度換算則から得られる合成曲線マスターカーブ)から求めることができる。動的粘弾性測定は、例えば、JIS K 0129:2005に準拠した方法に従い、温度−70〜100℃、周波数0.05Hz、0.5Hz、5Hz又は50Hz、ひずみ量1%の条件下、引張測定モードで行われる。粘弾性の測定結果から、WLF法又はアレニウス則を用いて、基準温度を25℃としてマスターカーブを作成し、このマスターカーブから、周波数1000Hzにおける貯蔵弾性率、及び、周波数100〜100000Hzの範囲内におけるtanδの最大値を読み取ることができる。

0045

マスターカーブを作成するために、動的粘弾性測定の測定結果から、それぞれの温度の値に対して時間−温度換算因子αTを下記のWLF式又はアレニウス式によって計算する。






時間−温度換算因子αTと、任意の温度Tにおける角周波数ωの値から、下記式(A)により、基準温度T0に対する角周波数ω’を算出することができる。角周波数ω’と測定された動的粘弾性特性との関係を描くことにより、横軸を周波数に改めたマスターカーブを得ることができる。
αT=ω’/ω ・・・(A)
なお、これらの一連の計算は、例えば、動的粘弾性測定装置「RSA−G2」に付帯のTRIOS Software(TAインスツルメント株式会社、製品名)を用いて行うことができる。

0046

基材21,22は、例えば、ポリエチレンテレフタレートポリプロピレン、及びポリエチレンから選ばれる重合体のフィルムであってもよく、特にポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、「PETフィルム」という場合もある)であってもよい。基材21,22の端部が、樹脂層5aの外縁よりも外側に張り出していてもよい。

0047

基材21,22のうち一方が相対的に大きい剥離強度を発現する基材(重剥離セパレータ)で、他方が相対的に小さい剥離強度を発現する基材(軽剥離セパレータ)であってもよい。軽剥離セパレータと樹脂層5aとの間の剥離強度は、重剥離セパレータと樹脂層5aとの間の剥離強度よりも低い。基材の剥離性は、剥離性を付与する表面処理の条件によって適宜調整することができる。

0048

中間膜用フィルム材2を合わせガラス1を製造するために用いる場合、まず、軽剥離セパレータとしての基材を剥離し、露出した樹脂層5aの表面を第1のガラス板に貼り付ける。重剥離セパレータとしての基材側からローラー等で押し付けてもよい。続いて、重剥離セパレータとしての基材を樹脂層5aから剥離する。露出した樹脂層5aの表面を、第2のガラス板に貼り付ける。この方法により、樹脂層5aを介在させながら、2枚のガラス板を容易に貼り合せることができる。

0049

重剥離セパレータとしての基材の厚みは、作業性の観点から、50〜200μmで、60〜150μm、又は70〜130μmであってもよい。軽剥離セパレータとしての基材の厚みは、作業性の観点から、25〜150μm、30〜100μm、又は40〜75μmであってもよい。

0050

中間膜用フィルム材2は、例えば、中間膜用樹脂組成物を基材21上に成膜することにより得ることができる。成膜は、通常の方法により行うことができる。例えば、中間膜用樹脂組成物を溶剤希釈して調製した塗工液を基材21上に塗布することと、塗膜から溶剤を乾燥して樹脂層5aを形成することとを含む方法により、中間膜用フィルム材を得ることができる。塗工法としては、例えばフローコート法ロールコート法、グラビアコート法ワイヤバーコート法、及びリップダイコート法が挙げられる。

0051

上記塗工液を調製するための溶剤としては、例えば2−ブタノンシクロヘキサノン等のケトン溶媒を用いることができる。塗工性の観点からは、塗工液の固形分濃度(溶剤以外の成分の濃度)は、塗工液の質量を基準として、30質量%以上、又は40質量%以上であってもよく、70質量%以下、又は60質量%以下であってもよい。塗工液の粘度は、塗工温度で1Pa・s以上、又は5Pa・s以上であってもよく、30Pa・s以下、5Pa・s以下、又は15Pa・s以下であってもよい。

0052

以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。

0053

1.アクリル重合体の合成
アクリル重合体A
冷却管温度計撹拌装置滴下漏斗及び窒素導入管を取り付けた反応容器に、初期モノマーとしてのイソステアリルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、商品名「ISTA」)96.0g及び2−ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、商品名「HEA」)24.0gと、メチルエチルケトン150.0gとを入れた。反応容器内を100ml/分の風量で窒素置換しながら、反応液を15分間で25℃から80℃まで加熱した。その後、反応液の温度を80℃に維持しながら、追加モノマーとしてのイソステアリルアクリレート24.0g及び2−ヒドロキシエチルアクリレート6.0gと、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート1.0gとを含む溶液を120分間かけて滴下した。滴下終了後、更に2時間反応を進行させた。続いて、メチルエチルケトンを留去することによりイソステアリルアクリレートと2−ヒドロキシエチルアクリレートとの共重合体であるアクリル重合体A(重量平均分子量:120000、Tg:−18℃)を得た。

0054

アクリル重合体B
冷却管、温度計、撹拌装置、滴下漏斗及び窒素導入管を取り付けた反応容器に、初期モノマーとしての2−エチルヘキシルアクリレート(和光純薬工業株式会社製、商品名「EHA」)96.0g及び2−ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、商品名「HEA」)24.0gと、メチルエチルケトン150.0gとを入れた。反応容器内を100ml/分の風量で窒素置換しながら、反応液を15分間で25℃から80℃まで加熱した。その後、温度を80℃に維持しながら、追加モノマーとしての2−エチルヘキシルアクリレート24.0g及び2−ヒドロキシエチルアクリレート6.0gと、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート1.0gとを含む溶液を120分間かけて滴下した。滴下終了後、更に2時間反応を進行させた。続いて、メチルエチルケトンを留去することにより2−エチシルヘキシルアクリレートと2−ヒドロキシエチルアクリレートとの共重合体であるアクリル重合体B(重量平均分子量128000、Tg:−20℃)を得た。

0055

アクリル重合体C
冷却管、温度計、撹拌装置、滴下漏斗及び窒素導入管を取り付けた反応容器に、初期モノマーとしてのイソステアリルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、商品名「ISTA」)96.0g及び2−ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、商品名「HEA」)24.0gと、メチルエチルケトン150.0gとを入れた。100ml/分の風量で窒素置換しながら、15分間で25℃から80℃まで加熱した。その後、温度を80℃に維持しながら、追加モノマーとしてのイソステアリルアクリレート24.0g及び2−ヒドロキシエチルアクリレート6.0gと、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート5.0gとを含む溶液を120分間かけて滴下した。滴下終了後、更に2時間反応を進行させた。続いて、メチルエチルケトンを留去することによりイソステアリルアクリレートと2−ヒドロキシエチルアクリレートとの共重合であるアクリル重合体C(重量平均分子量30000、Tg:−18℃)を得た。

0056

アクリル重合体D
冷却管、温度計、撹拌装置、滴下漏斗及び窒素導入管を取り付けた反応容器に、初期モノマーとしてのラウリルアクリレート(共栄社化学株式会社製、商品名「ライトアクリレートL-A」)120.0gと、メチルエチルケトン150.0gとを入れた。反応容器内を100ml/分の風量で窒素置換しながら、15分間で25℃から80℃まで加熱した。その後、温度を80℃に維持しながら、追加モノマーとしてのイソステアリルアクリレート24.0g及び2−ヒドロキシエチルアクリレート6.0gと、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート5.0gとを含む溶液を120分間かけて滴下した。滴下終了後、更に2時間反応を進行させた。続いて、メチルエチルケトンを留去することによりイソステアリルアクリレートと2−ヒドロキシエチルアクリレートとの共重合体であるアクリル重合体C(重量平均分子量30000、Tg:−3℃)を得た。

0057

アクリル重合体E
冷却管、温度計、撹拌装置、滴下漏斗及び窒素導入管を取り付けた反応容器に、初期モノマーとしてのn−ブチルアクリレート(和光純薬工業株式会社製)78.4gと、2−エチルヘキシルアクリレート19.6.0g及びアクリル酸(和光純薬工業株式会社製)2.0g及び超純水(和光純薬工業株式会社製)100.0gと安定剤としてポリビニルアルコール3.0gを入れた。反応容器内を100ml/分の風量で窒素置換しながら、15分間で25℃から65℃まで加熱した。その後、温度を65℃に維持しながら、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.1gを加え、6時間反応を進行させた。水を留去することにより、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート及びアクリル酸の共重合体であるアクリル重合体E(重量平均分子量2270000、Tg:−18℃)を得た。

0058

合成したアクリル重合体の重量平均分子量及びガラス転移温度を以下の手順で測定した。測定結果を表1に示す。

0059

重量平均分子量(Mw)
アクリル重合体の重量平均分子量を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって得られたクロマトグラムから、標準ポリスチレン検量線を使用して換算することによって決定した。検量線の作成のための標準ポリスチレンとして、5サンプルセット(PStQuick MP−H,PStQuick B[東ソー株式会社製、商品名])を用いた。GPCは下記の装置及び測定条件で測定した、
・装置:高速GPC装置 HLC−8320GPC(検出器示差屈折計)(東ソー株式会社製、商品名)
溶媒テトラヒドロフラン(THF)
カラム:カラムTSKGEL SuperMultipore HZ−H(東ソー株式会社製、商品名)
・カラムサイズ:カラム長が15cm、カラム内径が4.6mm
測定温度:40℃
・流量:0.35mL/分
試料濃度:10mg/THF5mL
注入量:20μL

0060

ガラス転移温度(Tg)
アクリル重合体のTgを、レオメータ(Anton Paar製、MCR302)を用いた粘弾性測定によって求めた。測定条件及び方法を以下に示す。
測定条件
ローター名称パラレルプレート(PP12)
・周波数:1(s-1)
・ひずみ量:1%
測定方法:
厚み200μmに製膜されたアクリル重合体を、レオメータの金属ステージに貼り付けた。この状態で金属ステージを50℃に加温しながら、金属ステージ及びこれと対向するパラレルプレートでアクリル重合体の膜を挟んだ。金属ステージとパラレルプレートの間隔を195μmに設定した。その後、金属プレートを−70℃まで冷却してから、−70℃から50℃まで、昇温速度3℃/分で昇温させながらアクリル重合体の粘弾性を測定した。tanδの最大ピークにおける温度をガラス転移温度(Tg)として記録した。

0061

0062

2.合わせガラスの作製
(実施例1)
[中間膜用フィルム材の作製]
基材として、剥離性の異なる2種類のポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ75μm、森工業株式会社製)を準備した。これらを用いて、以下の(I)、(II)の手順で、アクリル重合体を含有する樹脂層を有する中間膜用フィルム材を作製した。

0063

(I):アクリル重合体60質量部及び2−ブタノンを40.0質量部を、撹拌によって混合して、塗工液を得る。
(II):(I)で得られた塗工液を重剥離セパレータとしてのポリエチレンテレフタレートフィルム上にバーコーターを用いて塗布し、塗膜を100℃で5分間の加熱により乾燥して、厚み100μmの樹脂層を形成させる。樹脂層上に軽剥離セパレータとしてのポリエチレンテレフタレートフィルムを積層して、中間膜用フィルム材を得る。

0064

得られた中間膜用フィルム材の樹脂層の粘弾性を、動的粘弾性測定器(TAインスツルメント株式会社、製品名「RSA−G2」)を用い、温度−70〜100℃の範囲、周波数0.05Hz、0.5Hz、5Hz又は50Hz、ひずみ量1%の条件下、引張測定モードにて測定した。測定結果から、アレニウス式を用いて、基準温度を25℃として、TRIOS Software(TAインスツルメント株式会社、製品名)を用いてマスターカーブを作成した。得られたマスターカーブから、周波数1000Hzにおける貯蔵弾性率、及び、周波数100〜100000Hzの範囲内における損失係数(tanδ)の最大値を読み取った。後述の他の実施例又は比較例で作製した中間膜の粘弾性も同様に測定した。

0065

[合わせガラスの作製]
中間膜用フィルム材から、軽剥離セパレータを剥離した。露出した樹脂層を、第1のガラス板としてのフロートガラス(縦110mm、横110mm、厚み2.7mm)に貼り付け、その状態で重剥離セパレータ側からローラーを押し付けて、樹脂層をフロートガラスに密着させた。その後、重剥離セパレータを樹脂層から剥離した。露出した樹脂層を、真空積層機を用いて真空状態で第2のガラス板としてのポリカーボネート板(PC板、縦110mm、横110mm、厚み3.0mm)に貼り付けた。得られた積層体を温度50℃、圧力0.5MPa、30分保持の条件でオートクレーブ内で加熱及び加圧して、フロートガラス/中間膜/PCの構成を有する合わせガラスを得た。

0066

(実施例2)
アクリル重合体Aに代えてアクリル重合体Bを用いたこと以外は実施例1と同様にして、中間膜用フィルム材を得た。得られた中間膜用フィルム材を用いて、実施例1と同様にしてフロートガラス/中間膜/PCの構成を有する合わせガラスを得た。

0067

(実施例3)
実施例1と同じ中間膜用フィルム材を用い、PC板に代えてポリメチルメタクリレート板(PMMA板、縦110mm、横110mm、厚み3.0mm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、フロートガラス/中間膜/PMMAの構成を有する合わせガラスを得た。

0068

(実施例4)
実施例1と同じ中間膜用フィルム材を用い、フロートガラスに代えて強化ガラス(縦110mm、横110mm、厚み0.55mm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、強化ガラス/中間膜/PCの構成を有する合わせガラスを得た。

0069

(実施例5)
[中間膜用フィルム材の作製]
基材として、剥離性の異なる2種類のポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ75μm、藤森工業株式会社製)を準備した。これら用いて、以下の(I)、(II)の手順で、アクリル重合体Aを含有する樹脂層を有する中間膜用フィルム材を作製した。

0070

(I):アクリル重合体60質量部、2−ブタノンを40.0質量部、熱架橋剤としてポリイソシアネート化合物(東ソー株式会社、製品名「コロネートHL」)0.12質量部を、撹拌によって混合して、塗工液を得る。
(II):(I)で得られた塗工液を重剥離セパレータとしてのポリエチレンテレフタレートフィルム上にバーコーターを用いて塗布し、塗膜を100℃で5分間の加熱により乾燥して、厚さ100μmの樹脂層を形成させる。樹脂層上に軽剥離セパレータとしてのポリエチレンテレフタレートフィルムを積層して、中間膜用フィルム材を得る。

0071

[合わせガラスの作製]
中間膜用フィルム材から、軽剥離セパレータを剥離した。露出した樹脂層を、第1のガラス板としての強化ガラス(縦110mm、横110mm、厚み0.55mm)に貼り付け、その状態で重剥離セパレータ側からローラーを押し付けて、樹脂層を強化ガラスに密着させた。その後、重剥離セパレータを樹脂層から剥離した。露出した樹脂層を、真空積層機を用いて真空状態で第2のガラス板としてのポリカーボネート板(PC板、縦110mm、横110mm、厚み3.0mm)に貼り付けた。得られた積層体を温度50℃、圧力0.5MPa、30分保持の条件で、オートクレーブ内で加熱及び加圧して、強化ガラス/中間膜/PCの構成を有する合わせガラスを得た。

0072

(実施例6)
実施例1と同じ中間膜用フィルム材から、軽剥離セパレータを剥離した。露出した樹脂層を、第1のガラス板としての強化ガラス(縦110mm、横110mm、厚み0.55mm)に貼り付け、その状態で重剥離セパレータ側からローラーを押し付けて、樹脂層を強化ガラスに密着させた。その後、重剥離セパレータを樹脂層から剥離した。露出した樹脂層を、真空積層機を用いて真空状態で第2のガラス板としてのポリカーボネート板(PC板、縦110mm、横110mm、厚み3.0mm)に貼り付けた。得られた積層体(強化ガラス/樹脂層/PC板)を温度50℃、圧力0.5MPa、30分保持の条件でオートクレーブ内で加熱及び加圧した。
実施例1と同じ中間膜用フィルム材から、軽剥離セパレータを剥離した。露出した樹脂層を、第3のガラス板としての強化ガラス(縦110mm、横110mm、厚み0.55mm)に貼り付け、その状態で重剥離セパレータ側からローラーを押し付けて、樹脂層を強化ガラスに密着させた。続いて重剥離セパレータを剥離し、強化ガラス/樹脂層の積層体を、上記の強化ガラス/樹脂層/PC板の積層体のPC板側の表面に、樹脂層が内側になる向きで積層した。その後、全体の積層体を、オートクレーブ内で温度50℃、圧力0.5MPa、30分保持の条件で加熱及び加圧して、強化ガラス/中間膜/PC/中間膜/強化ガラスの構成を有する合わせガラスを得た。

0073

(比較例1)
アクリル重合体Aに代えてアクリル重合体Cを用いたこと以外は実施例1と同様にして、中間膜用フィルム材を得た。得られた中間膜用フィルム材を用いて、実施例1と同様にしてフロートガラス/中間膜/PCの構成を有する合わせガラスを得た。

0074

(比較例2)
アクリル重合体Aに代えてアクリル重合体Dを用いたこと以外は実施例1と同様にして、中間膜用フィルム材を得た。得られた中間膜用フィルム材を用いて、実施例1と同様にしてフロートガラス/中間膜/PCの構成を有する合わせガラスを得た。

0075

(比較例3)
実施例1と同じ中間膜用フィルム材を用い、PC板に代えてフロートガラス(縦110mm、横110mm、厚み2.7mm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、フロートガラス/中間膜/フロートガラスの構成を有する合わせガラスを得た。

0076

(比較例4)
アクリル重合体Eの100質量部と、アセチルアセトン亜鉛塩(東京化成工業製)0.5質量部と、アセチルアセトンアルミニウム塩(和光純薬工業株式会社製)0.7質量部とを溶融混錬した。得られた溶融混錬物を重剥離セパレータとしてのポリエチレンテレフタレートフィルム上に成膜して、厚さ3.8×102μmの樹脂層を形成させた。形成された樹脂層上に軽剥離セパレータとしてのポリエチレンテレフタレートフィルムを積層して、中間膜用フィルム材を得た。
得れれた中間膜用フィルム材を用い、PC板に代えてフロートガラス(縦110mm、横110mm、厚み2.7mm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、フロートガラス/中間膜/フロートガラスの構成を有する合わせガラスを得た。

0077

(比較例5)
2枚のフロートガラスのうち1枚をPC板(縦110mm、横110mm、厚み3.0mm)に代えたこと以外は比較例4と同様にして、フロートガラス/中間膜/PCの構成を有する合わせガラスを得た。

0078

(比較例6)
アクリル重合体Eを酢酸エチルに溶解して、濃度40質量%のアクリル重合体溶液を調製した。架橋剤としてトリレンジイソシアネート(日化トレーディング、商品名「TDI」)を酢酸エチルに溶解して、濃度25質量%の架橋剤溶液を調製した。アクリル重合体溶液100質量部と、架橋剤溶液2.0質量部とを混合し、攪拌した。得られた混合溶液を、重剥離セパレータとしてのポリエチレンテレフタレートフィルム上に成膜し、塗膜を乾燥して、厚さ3.8×102μmの樹脂層を形成させた。形成された樹脂層上に軽剥離セパレータとしてのポリエチレンテレフタレートフィルムを積層して、中間膜用フィルム材を得た。
得れれた中間膜用フィルム材を用い、PC板に代えてフロートガラス(縦110mm、横110mm、厚み2.7mm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、フロートガラス/中間膜/フロートガラスの構成を有する合わせガラスを得た。

0079

(比較例7)
第2のガラス板としてフロートガラス板に代えてPC板(縦110mm、横110mm、厚さ3.0mm)を用いたこと以外は比較例6と同様にして、フロートガラス/中間膜/PCの構成を有する合わせガラスをえた。

0080

(比較例8)
ポリビニルブチラール樹脂(PVB樹脂アセタール化度68.0モル%、ビニルアセテート成分の割合0.6モル% )100質量部と、可塑剤としてのトリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート38質量部とを混合し、これをミキシングロールで充分に溶融混練した。混錬物をプレス成形機で150℃、30分間プレス成形して、厚み3.8×102μmの樹脂層を形成させた。

0081

得られた樹脂層を2枚のフロートガラス(縦110mm、横110mm、厚み2.7mm)で挟み込んだ。得られた積層体をゴムバック内に入れ、2660Paの真空度で20分間脱気した。脱気した状態のままゴムバックオーブンに入れ、90℃で30分間保持しながら、積層体を真空圧で加圧した。さらに、積層体をオートクレーブ中で135℃、圧力118N/cm2の条件で20分間圧着して、PVB樹脂を含有する樹脂層を中間膜として有する合わせガラスを得た。

0082

(比較例9)
2枚のフロートガラスのうち1枚をPC板(縦110mm、横110mm、厚み3.0mm)に代えたこと以外は比較例8と同様にして、フロートガラス/PVB/PCの構成を有する合わせガラスを得た。

0083

(比較例10)
縦110mm、横110mm、厚み6mmのポリカーボネート板を、比較用のガラス板として準備した。

0084

3.評価
得られた合わせガラスを、以下の方法により評価した。結果を表2に示した。
[耐衝撃試験]
100mm×100mmの正方形の開口を有する支持枠を準備した。この支持枠の開口全体が合わせガラスで塞がれるように、合わせガラスを支持枠で水平に保持した。支持枠の開口内の合わせガラスの中心点から半径25mm以内の位置に向けて、合わせガラス上方の所定の高さから質量約1040g、直径63.5mmの鋼球を垂直に自由落下させた。剛球を落下させる高さを、5cmから100cmまで、5cm刻みで順次増加させながら試験を繰返し、合わせガラスが割れたときの、剛球を落下させる高さ(割れ高さH)を記録した。それぞれの合わせガラス6枚について試験し、割れ高さの平均値を算出した。この値が大きいほど合わせガラスの防割性の高いといえる。割れ高さH、剛球の質量m、及び合わせガラスの面積(100cm2)から、下記式により衝撃強度Eを求めた。
E=mgH/A
E:衝撃強度[J/cm2]、m:剛球の質量[kg]、g:重力加速度、H:割れ高さ[m]、A:合わせガラスの面積[cm2]
合わせガラスの衝撃強度を、剛球を第1のガラス板側から合わせガラスに衝突させる試験と、剛球を第2のガラス板又は第3のガラス板側から合わせガラスに衝突させる試験のそれぞれについて測定した。

0085

[ヘーズ]
JIS K 7136に準拠した測定により、合わせガラスの中心点のヘーズを測定した。測定装置として日本電色工業株式会社製、商品名:Spectral haze meter SH7000を用い、光源をC、基準を空気をとした。

0086

[表面硬度]
表面硬度の評価は、No.553−M電動鉛筆引っかき硬度試験機(株式会社 安田精機製作所製)を用いて、JIS K5600−5−4に準じて行った。各種硬度鉛筆を45゜の角度で試料の表面にあて、荷重をかけて引っ掻き試験を行い、傷がつかない最も硬い鉛筆の硬さを鉛筆硬度とした。

0087

耐光性試験
実施例及び比較例で作製した合わせガラスを、促進耐候性試験機(スガ試験機社製、SX75)のサンプルホルダーに固定し、キセノンロングライフアークランプを光源として照射強度180W/m2、波長300〜400nmの光を照射しながら、温度63℃、湿度50%RH、試験時間300時間の条件で促進耐候性試験に供した。試験後のサンプルにおいて、ヘーズが1.0以下で目視によって気泡の発生が確認されない場合を「Pass」、ヘーズが1.0以上である又は目視によって気泡の発生が認められた場合を「NG」とした。

0088

[剥離強度]
中間膜用フィルム材から、軽剥離セパレータを剥離した。露出した樹脂層を、第1のガラス板としてのフロートガラス(縦110mm、横110mm、厚み2.7mm)に貼り付け、その状態で重剥離セパレータ側からローラーを押し付けて、樹脂層をフロートガラスに密着させた。その後、重剥離セパレータを樹脂層から剥離した。露出した樹脂層に、長さ200mm、幅100mm、厚み125μmのポリエステルフィルム東洋紡株式会社製、商品名:コスシャインA4300)を貼り合わせ試験用サンプルを得た。サンプルに、ポリエステルフィルムの上からカッターで長さ200mm、幅10mmの長さの切り込みを入れた。引張試験機(オリエンテック社製、商品名:RTC−1210)を用いて、切込みを入れた部分のポリエステルフィルムを掴み、引き剥がし角度180°、引き剥がし速度300mm/分で、測定時間3秒間、温度25℃の条件で剥離試験を行った。このときの荷重から、剥離強度(N/10mm)を求めた。

0089

0090

0091

実施例

0092

表2に示されるように、各実施例の合わせガラスは、十分に低いヘーズとともに、優れた衝撃強度を示した。表3又は表4に示す各比較例の合わせガラスは、耐衝撃試験において剥がれが生じるなど、耐衝撃性の点で十分でない、及び/又は、高いヘーズを示した。

0093

1…合わせガラス、2…合わせガラスの中間膜用フィルム材、5…中間膜、5a…樹脂層、11,12…ガラス板、21,22…基材。

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