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技術 積層フィルム、電子デバイス用部材、及び電子デバイス

出願人 リンテック株式会社
発明者 永縄智史大橋健寛岩屋渉
出願日 2017年10月20日 (2年6ヶ月経過) 出願番号 2018-547624
公開日 2019年9月19日 (7ヶ月経過) 公開番号 WO2018-079429
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 伸縮試験 プラズマクリーナー Eモード 屈曲試験前 光CVD法 プラズマイオン注入法 面状体 タッチセンサ層
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題・解決手段

本発明は、少なくとも基材と、ガスバリア層を有する積層フィルムであって、下記式(1)で算出される、前記ガスバリア層表面に発生する伸歪(ε)が、0.8%以下であることを特徴とする積層フィルムと、この積層フィルムからなる電子デバイス用部材、及び、この電子デバイス用部材を備える電子デバイスである。式(1)中、Tは、積層フィルムの厚み方向において、ガスバリア層から最も離れた表面からガスバリア層までの距離[m]であり、λは、積層フィルム中の応力が発生しない仮想の面(α)の、積層フィルムの前記表面からの距離である。本発明によれば、ガスバリア性及び屈曲性に優れる積層フィルムと、この積層フィルムからなる電子デバイス用部材、及び、この電子デバイス用部材を備える電子デバイスが提供される。

概要

背景

近年、液晶ディスプレイエレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等のディスプレイには、薄型化、軽量化、フレキシブル化等を実現するために、電極を有する基板として、ガラス板に代えて、透明プラスチックフィルム上にガスバリア層が積層されてなる、いわゆるガスバリアフィルムが用いられている。
例えば、特許文献1には、基材の少なくとも片面に、酸化硅素を主たる成分とする特定の薄膜が形成されたガスバリアフィルムが記載されている。

概要

本発明は、少なくとも基材と、ガスバリア層を有する積層フィルムであって、下記式(1)で算出される、前記ガスバリア層表面に発生する伸歪(ε)が、0.8%以下であることを特徴とする積層フィルムと、この積層フィルムからなる電子デバイス用部材、及び、この電子デバイス用部材を備える電子デバイスである。式(1)中、Tは、積層フィルムの厚み方向において、ガスバリア層から最も離れた表面からガスバリア層までの距離[m]であり、λは、積層フィルム中の応力が発生しない仮想の面(α)の、積層フィルムの前記表面からの距離である。本発明によれば、ガスバリア性及び屈曲性に優れる積層フィルムと、この積層フィルムからなる電子デバイス用部材、及び、この電子デバイス用部材を備える電子デバイスが提供される。

目的

本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ガスバリア性及び屈曲性に優れる積層フィルムと、この積層フィルムからなる電子デバイス用部材、及び、この電子デバイス用部材を備える電子デバイスを提供する

効果

実績

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請求項1

少なくとも基材と、ガスバリア層を有する積層フィルムであって、ガスバリア層に引張応力が発生するように前記積層フィルムを屈曲させた際に、下記式(1)で算出される、前記ガスバリア層に発生する伸歪(ε)が、0.8%以下であることを特徴とする積層フィルム。〔Tは、積層フィルムの厚み方向において、ガスバリア層から最も離れた表面からガスバリア層までの距離[m]であり、λは、積層フィルム中の仮想の面(α)に関して、下記式(2)で導かれる値である。〕〔hiは、ガスバリア層から最も離れた表面から、i番目の層の上面までの距離[m]を表す。tiは、i番目の層の厚み[m]を表す。Eiは、i番目の層の弾性率[Pa]を表す。nは積層フィルムの層数を表す。〕

請求項2

さらに、透明電極層、有機半導体層、TFT(ThinFilmTransistor)層、タッチセンサ層ハードコート層偏光板層、粘着剤層及び接着剤層からなる群から選択される層を有する、請求項1に記載の積層フィルム。

請求項3

請求項1又は2に記載の積層フィルムからなる電子デバイス用部材

請求項4

請求項3に記載の電子デバイス用部材を備える電子デバイス

技術分野

0001

本発明は、ガスバリア性及び屈曲性に優れる積層フィルム、この積層フィルムからなる電子デバイス用部材、及び、この電子デバイス用部材を備える電子デバイスに関する。

背景技術

0002

近年、液晶ディスプレイエレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等のディスプレイには、薄型化、軽量化、フレキシブル化等を実現するために、電極を有する基板として、ガラス板に代えて、透明プラスチックフィルム上にガスバリア層が積層されてなる、いわゆるガスバリアフィルムが用いられている。
例えば、特許文献1には、基材の少なくとも片面に、酸化硅素を主たる成分とする特定の薄膜が形成されたガスバリアフィルムが記載されている。

先行技術

0003

特開平8−224825号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1に記載されるように、通常、ガスバリア性に優れるガスバリアフィルムは、酸化珪素等の無機化合物を含有するガスバリア層を有する。
しかしながら、このようなガスバリア層は屈曲性に劣る傾向があり、ガスバリアフィルムを曲げるとガスバリア層が破損し、ガスバリア性が大きく低下することがあった。

0005

本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ガスバリア性及び屈曲性に優れる積層フィルムと、この積層フィルムからなる電子デバイス用部材、及び、この電子デバイス用部材を備える電子デバイスを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは上記課題を解決すべく、少なくとも基材とガスバリア層を有する積層フィルムについて鋭意検討した。その結果、積層フィルムを構成する各層の弾性率と厚みに基づいて算出されるガスバリア層の伸歪(%)が特定値以下となるように、ガスバリア層の各層の弾性率と厚みを設計することで、ガスバリア性と屈曲性に優れる積層フィルムを効率よく得ることができること、を見出し、本発明を完成するに至った。

0007

かくして本発明によれば、下記〔1〕の積層フィルム、〔2〕の電子デバイス用部材、及び〔3〕の電子デバイスが提供される。
〔1〕少なくとも基材と、ガスバリア層を有する積層フィルムであって、ガスバリア層に引張応力が発生するように前記積層フィルムを屈曲させた際に、下記式(1)で算出される、前記ガスバリア層に発生する伸歪(ε)が、0.8%以下であることを特徴とする積層フィルム。

0008

0009

〔Tは、積層フィルムの厚み方向において、ガスバリア層から最も離れた表面からガスバリア層の下面までの距離[m]であり、λは、下記式(2)で導かれる値である。〕

0010

0011

〔hiは、ガスバリア層から最も離れた表面(基準面)から、i番目の層の上面までの距離[m]を表す。tiは、i番目の層の厚み[m]を表す。Eiは、i番目の層の弾性率[Pa]を表す。nは積層フィルムの層数を表す。〕
〔2〕さらに、透明電極層、有機半導体層、TFT(Thin Film Transistor)層、タッチセンサ層ハードコート層偏光板層、粘着剤層及び接着剤層からなる群から選択される層を有する、〔1〕に記載の積層フィルム。
〔3〕前記〔1〕又は〔2〕に記載の積層フィルムからなる電子デバイス用部材。
〔4〕前記〔3〕に記載の電子デバイス用部材を備える電子デバイス。

発明の効果

0012

本発明によれば、ガスバリア性及び屈曲性に優れる積層フィルム、この積層フィルムからなる電子デバイス用部材、及び、この電子デバイス用部材を備える電子デバイスが提供される。

図面の簡単な説明

0013

(a)は、積層フィルムの一例を表す模式図である。(b)は、積層フィルムをガスバリア層に引張応力が発生するように屈曲させた状態の模式図である。
前記式(2)の意味を説明するための積層フィルムの模式図である。
前記式(1)を説明するための模式図である。

0014

以下、本発明を、1)積層フィルム、並びに、2)電子デバイス用部材及び電子デバイス、に項分けして詳細に説明する。

0015

1)積層フィルム
本発明の積層フィルムは、少なくとも基材と、ガスバリア層を有する積層フィルムであって、ガスバリア層に引張応力が発生するように前記積層フィルムを屈曲させた際に、前記式(1)で算出される、前記ガスバリア層に発生する伸歪(ε)が、0.8%以下であることを特徴とする。

0016

積層フィルムを構成する基材は、ガスバリア層を担持できるものであれば、特に限定されない。
基材としては、樹脂フィルムを用いることができる。

0018

これらの中でも、透明性に優れ、汎用性があることから、ポリイミド、ポリエステル、ポリスルホン、ポリカーボネートが好ましい。

0019

ポリイミドとしては、芳香族テトラカルボン酸類芳香族ジアミン類との反応生成物であるポリアミド酸イミド化してなるものが挙げられる。
芳香族テトラカルボン酸類としては、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニルプロパンピリジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸や、これらの酸無水物が挙げられる。

0020

芳香族ジアミン類としては、パラフェニレンジアミンメタフェニレンジアミンベンジジンパラキシリレンジアミン、4,4’−ジアミノジニフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチルー4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジメトキシベンジジン、1,4−ビス(3−メチル−5−アミノフェニルベンゼンが挙げられる。

0021

ポリエステルは、多価カルボン酸ジカルボン酸)とポリアルコールジオール)との重縮合体である。
ジカルボン酸化合物としては、テレフタル酸イソフタル酸フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸等が挙げられる。
ジオール化合物としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコールトリエチレングリコールポリアルキレングリコール、2,2’−ビス(4’−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
ポリエステルの具体例としては、ポリエチレンテレフタレートポリブチレンテレフタレートポリエチレンナフタレートポリアリレート等が挙げられる。

0022

ポリスルホンとしては、ジヒドロキシ化合物とビス(ハロフェニルスルホンとの反応生成物が挙げられる。
ジヒドロキシ化合物としては、ビスフェノールA(2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロキシベンゼン、4,4’−ビフェノール、3,3’−ビフェノール、3,4’−ビフェノール等が挙げられる。

0023

ビス(ハロフェニル)スルホンとしては、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン、4,4’−ジブロモジフェニルスルホン、3,4’−ジフルオロジフェニルスルホン、3,4’−ジクロロジフェニルスルホン、3,4’−ジブロモジフェニルスルホン、3,3’−ジフルオロジフェニルスルホン、3,3’−ジクロロジフェニルスルホン、3,3’−ジブロモジフェニルスルホン等が挙げられる。

0024

ポリカーボネートとしては、芳香族2価フェノール化合物カーボネート前駆物質との反応生成物が挙げられる。
芳香族2価フェノール化合物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、4,4’−ビフェノール、4,4’−ジヒドロキシビフェニルエーテル、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジプロピルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等が挙げられる。

0025

カーボネート前駆物質としては、ホスゲン、上記2価フェノール類のビスクロロホーメートジフェニルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート等が挙げられる。

0026

樹脂フィルムの厚みは、特に限定されないが、通常、1〜100μm、好ましくは5〜70μm、より好ましくは10〜60μmである。
樹脂フィルムの引張弾性率は、通常、0.1〜100GPa、好ましくは0.5〜10GPaである。
樹脂フィルムの引張弾性率は、実施例に記載の方法に従って測定することができる。

0027

樹脂フィルムは各種添加剤を含有していてもよい。添加剤としては、紫外線吸収剤帯電防止剤、安定剤、酸化防止剤可塑剤滑剤充填剤着色顔料等が挙げられる。これらの添加剤の含有量は、目的に合わせて適宜決定すればよい。

0028

樹脂フィルムは、所定の成分を含む樹脂組成物を調製し、これをフィルム状に成形することにより得ることができる。成形方法は特に限定されず、キャスト法溶融押出法等の公知の方法を利用することができる。

0029

積層フィルムを構成するガスバリア層は、酸素水蒸気等のガスの透過を抑制する特性(ガスバリア性)を有する層である。

0030

ガスバリア層の厚みは、通常、1〜2000nm、より好ましくは3〜1000nm、より好ましくは5〜500nmである。
ガスバリア層の弾性率は、通常、0.1〜500GPa、好ましくは1〜100GPaである。
ガスバリア層の弾性率は、実施例に記載の方法に従って測定することができる。

0031

ガスバリア層としては、例えば、無機蒸着膜や、高分子化合物を含む層(以下、「高分子層」ということがある。)の表面が改質されてなるもの〔この場合、ガスバリア層とは、改質された領域のみを意味するのではなく、「改質された領域を含む高分子層」を意味する。〕等が挙げられる。

0032

無機蒸着膜としては、無機化合物や金属の蒸着膜が挙げられる。
無機化合物の蒸着膜の原料としては、酸化珪素、酸化アルミニウム酸化マグネシウム酸化亜鉛酸化インジウム酸化スズ等の無機酸化物窒化ケイ素窒化アルミニウム窒化チタン等の無機窒化物無機炭化物無機硫化物酸化窒化ケイ素等の無機酸化窒化物;無機酸化炭化物;無機窒化炭化物;無機酸化窒化炭化物等が挙げられる。
金属の蒸着膜の原料としては、アルミニウムマグネシウム亜鉛、及びスズ等が挙げられる。
これらは1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中では、ガスバリア性の観点から、無機酸化物、無機窒化物又は金属を原料とする無機蒸着膜が好ましく、さらに、透明性の観点から、無機酸化物又は無機窒化物を原料とする無機蒸着膜が好ましい。

0033

無機蒸着膜を形成する方法としては、真空蒸着法スパッタリング法イオンプレーティング法等のPVD(物理的蒸着)法や、熱CVD化学的蒸着)法、プラズマCVD法光CVD法等のCVD法原子層堆積法(ALD法)が挙げられる。

0034

無機蒸着膜の厚みは、使用する無機化合物や金属によっても異なるが、ガスバリア性と取り扱い性の観点から、好ましくは1〜2000nm、より好ましくは3〜1000nm、より好ましくは5〜500nmの範囲である。

0035

高分子層の表面が改質されてなるガスバリア層において、用いる高分子化合物としては、ケイ素含有高分子化合物、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、アクリル系樹脂、脂環式炭化水素系樹脂、芳香族系重合体等が挙げられる。
これらの高分子化合物は1種単独で、あるいは2種以上を組合せて用いることができる。

0036

高分子層は、高分子化合物の他に、本発明の目的を阻害しない範囲で他の成分を含有してもよい。他の成分としては、硬化剤老化防止剤光安定剤難燃剤等が挙げられる。
高分子層中の高分子化合物の含有量は、よりガスバリア性に優れるガスバリア層を形成し得ることから、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましい。

0037

高分子層の厚みは、特に制限されないが、通常20nmから50μm、好ましくは30nmから1μm、より好ましくは40nmから500nmである。

0038

高分子層は、例えば、高分子化合物を有機溶剤に溶解又は分散した液を、公知の塗布方法によって、所定の層上に塗布し、得られた塗膜を乾燥することにより形成することができる。

0039

有機溶剤としては、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒酢酸エチル酢酸ブチルなどのエステル系溶媒アセトンメチルエチルケトンメチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒n−ペンタンn−ヘキサン、n−ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素系溶媒;等が挙げられる。
これらの溶媒は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。

0041

塗膜の乾燥方法としては、熱風乾燥熱ロール乾燥、赤外線照射等、従来公知の乾燥方法が挙げられる。加熱温度は、通常、80〜150℃であり、加熱時間は、通常、数十秒から数十分である。

0042

高分子層の表面を改質する方法としては、イオン注入処理プラズマ処理紫外線照射処理熱処理等が挙げられる。
イオン注入処理は、後述するように、加速させたイオンを高分子層に注入して、高分子層を改質する方法である。
プラズマ処理は、高分子層をプラズマ中に晒して、高分子層を改質する方法である。例えば、特開2012−106421号公報に記載の方法に従って、プラズマ処理を行うことができる。
紫外線照射処理は、高分子層に紫外線照射して高分子層を改質する方法である。例えば、特開2013−226757号公報に記載の方法に従って、紫外線改質処理を行うことができる。

0043

これらのガスバリア層の中でも、よりガスバリア性に優れることから、ケイ素含有高分子化合物を含む層にイオン注入処理を施して得られるものが好ましい。
ケイ素含有高分子化合物としては、ポリシラザン系化合物ポリカルボシラン化合物ポリシラン系化合物ポリオルガノシロキサン系化合物ポリジシラニレフェニレン)系化合物、及びポリ(ジシラニレンエチニレン)系化合物等が挙げられ、ポリシラザン系化合物がより好ましい。

0044

ポリシラザン系化合物は、分子内に−Si−N−結合(シラザン結合)を含む繰り返し単位を有する化合物である。具体的には、式(3)

0045

0046

で表される繰り返し単位を有する化合物が好ましい。また、用いるポリシラザン系化合物の数平均分子量は、特に限定されないが、100〜50,000であるのが好ましい。

0047

前記式(3)中、rは任意の自然数を表す。Rx、Ry、Rzは、それぞれ独立して、水素原子、無置換若しくは置換基を有するアルキル基、無置換若しくは置換基を有するシクロアルキル基、無置換若しくは置換基を有するアルケニル基、無置換若しくは置換基を有するアリール基又はアルキルシリル基等の非加水分解性基を表す。

0048

前記無置換若しくは置換基を有するアルキル基のアルキル基としては、例えば、メチル基エチル基、n−プロピル基イソプロピル基n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基イソペンチル基、ネオペンチル基、n−へキシル基、n−ヘプチル基n−オクチル基等の炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。

0049

無置換若しくは置換基を有するシクロアルキル基のシクロアルキル基としては、例えば、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロへプチル基等の炭素数3〜10のシクロアルキル基が挙げられる。

0050

無置換若しくは置換基を有するアルケニル基のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等の炭素数2〜10のアルケニル基が挙げられる。

0051

前記アルキル基、シクロアルキル基及びアルケニル基の置換基としては、フッ素原子塩素原子臭素原子ヨウ素原子等のハロゲン原子ヒドロキシル基チオール基エポキシ基グリシドキシ基;(メタアクリロイルオキシ基フェニル基、4−メチルフェニル基、4−クロロフェニル基等の無置換若しくは置換基を有するアリール基;等が挙げられる。

0052

無置換又は置換基を有するアリール基のアリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等の炭素数6〜15のアリール基が挙げられる。

0053

前記アリール基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;メトキシ基エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基ニトロ基シアノ基;ヒドロキシル基;チオール基;エポキシ基;グリシドキシ基;(メタ)アクリロイルオキシ基;フェニル基、4−メチルフェニル基、4−クロロフェニル基等の無置換若しくは置換基を有するアリール基;等が挙げられる。

0054

アルキルシリル基としては、トリメチルシリル基トリエチルシリル基トリイソプロピルシリル基、トリt−ブチルシリル基、メチルジエチルシリル基、ジメチルシリル基、ジエチルシリル基、メチルシリル基、エチルシリル基等が挙げられる。

0055

これらの中でも、Rx、Ry、Rzとしては、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又はフェニル基が好ましく、水素原子が特に好ましい。

0056

前記式(3)で表される繰り返し単位を有するポリシラザン系化合物としては、Rx、Ry、Rzが全て水素原子である無機ポリシラザン、Rx、Ry、Rzの少なくとも1つが水素原子ではない有機ポリシラザンのいずれであってもよい。

0057

また、本発明においては、ポリシラザン系化合物として、ポリシラザン変性物を用いることもできる。ポリシラザン変性物としては、例えば、特開昭62−195024号公報、特開平2−84437号公報、特開昭63−81122号公報、特開平1−138108号公報等、特開平2−175726号公報、特開平5−238827号公報、特開平5−238827号公報、特開平6−122852号公報、特開平6−306329号公報、特開平6−299118号公報、特開平9−31333号公報、特開平5−345826号公報、特開平4−63833号公報等に記載されているものが挙げられる。
これらの中でも、ポリシラザン系化合物としては、入手容易性、及び優れたガスバリア性を有するイオン注入層を形成できる観点から、Rx、Ry、Rzが全て水素原子であるペルヒドロポリシラザンが好ましい。
また、ポリシラザン系化合物としては、ガラスコーティング材等として市販されている市販品をそのまま使用することもできる。
ポリシラザン系化合物は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。

0058

高分子層に注入するイオンとしては、アルゴンヘリウムネオンクリプトンキセノン等の希ガスのイオン;フルオロカーボン水素窒素、酸素、二酸化炭素塩素フッ素硫黄等のイオン;メタン、エタン等のアルカンガス類のイオン;エチレンプロピレン等のアルケン系ガス類のイオン;ペンタジエンブタジエン等のアルカジエン系ガス類のイオン;アセチレン等のアルキン系ガス類のイオン;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系ガス類のイオン;シクロプロパン等のシクロアルカン系ガス類のイオン;シクロペンテン等のシクロアルケン系ガス類のイオン;金属のイオン;有機ケイ素化合物のイオン;等が挙げられる。
これらのイオンは1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、より簡便にイオンを注入することができ、より優れたガスバリア性を有するガスバリア層を形成し得ることから、アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン等の希ガスのイオンが好ましい。

0059

イオンの注入量は、積層フィルムの使用目的(必要なガスバリア性、透明性等)等に合わせて適宜決定することができる。

0060

イオンを注入する方法としては、電界により加速されたイオン(イオンビーム)を照射する方法、プラズマ中のイオンを注入する方法等が挙げられる。なかでも、簡便に目的のガスバリア層を形成できることから、後者のプラズマ中のイオンを注入する方法(プラズマイオン注入法)が好ましい。

0061

プラズマイオン注入法は、例えば、希ガス等のプラズマ生成ガスを含む雰囲気下でプラズマを発生させ、高分子層に負の高電圧パルス印加することにより、該プラズマ中のイオン(陽イオン)を、高分子層の表面部に注入して行うことができる。プラズマイオン注入法は、より具体的には、WO2010/107018号パンフレット等に記載された方法により実施することができる。

0062

イオン注入により、イオンが注入される領域の厚みは、イオンの種類や印加電圧、処理時間等の注入条件により制御することができ、高分子層の厚みや積層フィルムの使用目的等に応じて決定すればよいが、通常、10〜400nmである。

0063

イオンが注入されたことは、X線光電子分光分析(XPS)を用いて高分子層の表面から10nm付近元素分析測定を行うことによって確認することができる。

0064

本発明の積層フィルムは、ガスバリア層に引張応力が発生するように前記積層フィルムを屈曲させた際に、下記式(1)で算出される、前記ガスバリア層に発生する伸歪(ε)が、0.8%以下、好ましくは0超0.4%以下、より好ましくは、0超0.2%以下のものである。

0065

0066

式(1)中、Tは、積層フィルムの厚み方向において、ガスバリア層から最も離れた表面(基準面)からガスバリア層の下面(ガスバリア層の前記基準面側の面)までの距離[m]であり、λは、下記式(2)で導かれる値である。

0067

0068

式(2)中、λは、積層フィルムの厚み方向において、前記基準面から積層フィルム中の仮想の面(α)までの距離[m]を表す。
仮想の面(α)は、積層フィルムを曲げたときに、圧縮応力も引張応力も発生しない点で構成される面である。
例えば、図1(a)に示すような、層A1(2)と層A2(3)を有する積層フィルム(1)を、図1(b)に示すように、層A1(2)が内側になるように屈曲させると、矢印で示すように、積層フィルム(1)の内側で圧縮応力(白抜き矢印)が発生し、外側で引張応力(白抜き矢印)が発生する。そして、厚み方向のいずれかの地点では、圧縮応力も引張応力も発生しない。このような圧縮応力も引張応力も発生しない点の集合が、仮想の面(α)(4)である。

0069

仮想の面(α)の位置は、各層の弾性率と厚みに基いて決定することができる。具体的には、上記の式(2)により、仮想の面(α)の位置を算出することができる。
例えば、図2に示す、層B1(6)、層B2(7)、層B3(8)からなる3層構造の積層フィルム(5)において、ガスバリア層が層B3(8)であるとき、層B1(6)の表面が基準面(9)である。そして、基準面(9)と、仮想の面(α)(10)との距離λは、式(2)により算出される。
式(2)中、hiは、基準面を構成する層から、i番目の層の上面までの距離[m]を表す。tiは、i番目の層の厚み[m]を表す。Eiは、i番目の層の弾性率[Pa]を表す。この場合、基準面を有する層も含めるものとする(すなわち、基準面を有する層は1番目(i=1)である)。
nは積層フィルムの層数を表す。例えば、基材とガスバリア層のみからなる積層フィルムの場合には、n=2、基材、ガスバリア層及びハードコート層を有する積層フィルムの場合には、n=3となる。

0070

式(2)により求められるλを式(1)に代入した結果、εが、0.8%以下の積層フィルムは、直径が6mmの丸棒を中心に折り曲げられたような場合であっても、十分な耐屈曲性を示す。

0071

本発明の積層フィルムは、ガスバリア層に引張応力が発生するように前記積層フィルムを屈曲させた際に、下記式(1)で算出される、前記ガスバリア層に発生する伸歪(ε)が、0.8%以下のものである。
ここで、「ガスバリア層に引張応力が発生するように前記積層フィルムを屈曲させた」とは、図3に示す如く、本発明の積層フィルムを、丸棒{直径6mm}を中心に、該丸棒断面の半円(上側)形状に沿うように折り曲げることをいう。
前記式(1)は、この場合に、丸棒の半径と、積層フィルムの圧縮応力が発生する部分の厚みの合計と、積層フィルムの引張応力が発生する部分の厚みの比を表すものである。
すなわち、図3に示すように、積層フィルム(11)(図3中、積層フィルムの層構造は省略する。)が、直径が6mm(すなわち、半径が3×10−3m)の丸棒(12)を中心に折り曲げられた場合、仮想の面(α)(13)を境にして、発生する応力の向きは異なる。そして、式(1)中の分母は、図3中のaの長さに対応するものであり、式(1)中の分子は、図3中のbの長さに対応するものである。
このように、圧縮応力が発生する部分と引張応力が発生する部分に分けることで、積層フィルム中のガスバリア層表面の伸び方向の歪をより正確に表すことができる。そして、実施例で示すように、(bの長さ)/(aの長さ)×100(すなわち、式(1)における伸歪(ε))が、0.8%以下のときは、直径が6mmの丸棒を中心に折り曲げられた場合と同様の曲げに対して、十分な耐屈曲性を示す。

0072

本発明の積層フィルムは、少なくとも基材と、ガスバリア層を有する積層フィルムであって、上記式(1)で算出される伸歪(ε)が0.8%以下のものであれば、層数や、各層の材質、厚みは特に限定されない。伸歪(ε)の下限は、通常、0%超である。
伸歪(ε)が0.8%以下の積層フィルムは、λが大きくなるように各層を設計することで得られ易くなる。例えば、基材等の、曲げたときに内側になる層の厚みをより薄くし、弾性率がより小さくなるようにすることで、伸歪(ε)が0.8%以下の積層フィルムが得られ易くなる。

0073

本発明の積層フィルムが、ガスバリア層や基材以外の層を有するものである場合、かかる層としては、透明電極層、有機半導体層、TFT(Thin Film Transistor)層、タッチセンサ層、偏光板層等の機能層;ハードコート層;粘着剤層;接着剤層;等が挙げられる。本発明の積層フィルムは、これらの層の2種以上を有するものであってもよい。
これらの層は公知の方法により、形成することができる。

0074

本発明の積層フィルムの層構成の例としては、(基材)/(ガスバリア層)、(基材)/(ガスバリア層)/(粘着剤層)、(基材)/(ハードコート層)/(ガスバリア層)、(基材)/(ハードコート層)/(機能層)/(ガスバリア層)/(粘着剤層)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

0075

本発明の積層フィルムは、優れた耐屈曲性を有する。ここで、「耐屈曲性」とは、積層フィルムが図3に示すように折り曲げられた場合であっても、積層フィルムにクラックなどが発生せず、水蒸気透過率が低下しない特性をいう。
本発明の積層フィルムが優れた耐屈曲性を有することは、後述する実施例に記載の屈曲試験の前後において、水蒸気透過率がほとんど変化しないことから確認することができる。本発明の積層フィルムは、後述する実施例に記載の屈曲試験の前後における水蒸気透過率の変化率(ΔWVTR)は、通常100%超300%以下、好ましくは100%超200%以下である。なお、ΔWVTRは、下記式により求めることができる。

0076

0077

2)電子デバイス用部材及び電子デバイス
本発明の電子デバイス用部材は、本発明の積層フィルムからなることを特徴とする。従って、本発明の電子デバイス用部材は、優れたガスバリア性を有しているので、水蒸気等のガスによる素子劣化を防ぐことができる
本発明の電子デバイス用部材は、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ等のディスプレイ部材として好ましく用いられる。

0078

本発明の電子デバイスは、本発明の電子デバイス用部材を備える。具体例としては、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ、電子ペーパー太陽電池等が挙げられる。
本発明の電子デバイスは、本発明の積層フィルムからなる電子デバイス用部材を備えているので、水蒸気等の浸入による故障が発生し難く、また、屈曲性に優れる。

0079

以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。但し、本発明は、以下の実施例になんら限定されるものではない。
各例中の部及び%は、特に断りのない限り、質量基準である。

0080

[樹脂フィルムの弾性率の測定]
実施例又は比較例で用いた樹脂フィルムの23℃における引張弾性率は、引張試験機オリエンテック社製、TENSILONRTA−100)を用いてJIS K7127に準拠して測定した。

0081

[ガスバリア層の弾性率の測定]
ガスバリア層の弾性率の測定試料として、シリコンウェハ上に、各実施例又は比較例と同様の方法により厚み100nmのガスバリア層を形成したものを用いた。
得られた測定試料について、23℃における弾性率をナノインデンターMTS社製、Nanoindentor DCM)にて測定し、ガスバリア層の表面から10nmの深さ位置の弾性率を求めた。(圧子形:三角錐振動周波数:45Hz、ドリフト速度:0.5nm/秒)

0082

[屈曲試験評価]
面状体無負荷U字伸縮試験機(ユアサシステム機器社製、DLDMLH−FS)を用いて、23℃、屈曲速度30rpm、屈曲回数10000回、屈曲直径6mmの条件で屈曲試験を行った。

0083

[水蒸気透過率の測定]
屈曲試験前後の積層フィルムの水蒸気透過率(WVTR)を、水蒸気透過率測定装置(AQUATRAN,MOCON社製)を用いて、40℃、相対湿度90%条件下にて測定した。
また、得られたWVTRを基に、以下の式より屈曲試験後の水蒸気透過率の変化率(ΔWVTR)を算出した。

0084

0085

[実施例1]
基材としてのポリイミド(PI)フィルム(東レデュポン社製、カプトン50H、厚み12.5μm)の表面にプラズマクリーナー(ヤマトマテリアル社製、PDC210)を用いてプラズマ処理を行った(処理条件酸素ガス10ccm、30秒、RIEモード)。
次いでプラズマ処理面に、スパッタリング法にて、厚み100nmの窒化シリコンからなるガスバリア層を形成し、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムのWVTRは0.008g/(m2・day)であった。

0086

[実施例2]
基材としてポリイミドフィルム(東レデュポン社製、カプトン100H、厚み25μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。

0087

[実施例3]
基材としてポリイミドフィルム(東レデュポン社製、カプトン200H、厚み50μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。

0088

[実施例4]
スパッタリング法にて厚み100nmの酸化シリコンからなるガスバリア層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムのWVTRは0.031g/(m2・day)であった。

0089

[実施例5]
基材としてのポリイミドフィルム(東レデュポン社製、カプトン50H、厚み12.5μm)の表面にプラズマクリーナー(ヤマトマテリアル社製、PDC210)を用いてプラズマ処理を行った(処理条件:酸素ガス10ccm、30秒、RIEモード)。
次いでプラズマ処理面に、ポリシラザン化合物(ペルヒドロポリシラザンを主成分とするコーティング剤アクアミカNL−110−20,メルクパフォーマンスマテリアルズ合同会社製)をスピンコート法により塗布し、得られた塗膜を120℃で1分間加熱して、ペルヒドロポリシラザンを含む、厚み100nmの層(ポリシラザン層)を形成した。
次に、プラズマイオン注入装置RF電源:「RF」56000、日本電子社製,高電圧パルス電源:PV−3−HSHV−0835、製作所社製)を用いて、ガス流量100sccm、Duty比0.5%、印加DC電圧−10kV、周波数1000Hz、印加RF電力1000W、内圧0.2Pa、DCパルス幅5μ秒、処理時間200秒の条件でアルゴンガス由来のイオンをポリシラザン層の表面に注入してガスバリア層を形成して、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムのWVTRは0.006g/(m2・day)であった。

0090

[実施例6]
基材としてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(三菱樹脂社製、T−100、厚み12μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。

0091

[実施例7]
基材としてポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂社製、T−100、厚み25μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。

0092

[実施例8]
基材としてポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂社製、T−100、厚み50μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。

0093

[実施例9]
基材としてポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム(帝人デュポンフィルム社製、テオネックスQ51、厚み12μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。

0094

[実施例10]
基材としてポリエチレンナフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム社製、テオネックスQ51、厚み25μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。

0095

[実施例11]
基材としてポリエチレンナフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム社製、テオネックスQ51、厚み50μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。

0096

[実施例12]
ポリスルホン(PSF)系樹脂ペレット(BASF社製、ULTRASON F5023、Tg:180℃)をジクロロメタンに溶解して固形分濃度15%の溶液を調製した。次いで工程シート〔ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製、PET50A−4100、厚み50μm)〕の非処理面に、前記溶液を乾燥後の厚みが12μmとなるようにダイ方式にて塗布し、得られた塗膜を50℃で30分間、次いで130℃で1時間加熱し、塗膜を乾燥させた。得られた乾燥塗膜を工程シートから剥離し、基材としてのポリスルホンフィルムを得た。この基材上に実施例1と同様にしてガスバリア層を形成して、積層フィルムを得た。

0097

[実施例13]
ポリスルホンフィルムの厚みを25μmに変更したこと以外は、実施例12と同様にして積層フィルムを得た。

0098

[実施例14]
ポリスルホンフィルムの厚みを50μmに変更したこと以外は、実施例12と同様にして積層フィルムを得た。

0099

[実施例15]
基材としてポリカーボネート(PC)フィルム(帝人社製、ピュアエースM5−50、厚み50μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。

0100

[実施例16]
窒化シリコンからなるガスバリア層の厚みを50nmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムのWVTRは0.020g/(m2・day)であった。

0101

[実施例17]
窒化シリコンからなるガスバリア層の厚みを200nmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムのWVTRは0.004g/(m2・day)であった。

0102

[実施例18]
窒化シリコンからなるガスバリア層の厚みを300nmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムのWVTRは0.001g/(m2・day)であった。

0103

[実施例19]
基材としてのポリイミドフィルム(東レデュポン社製、カプトン50H、厚み12.5μm)の表面にプラズマクリーナー(ヤマトマテリアル社製、PDC210)を用いてプラズマ処理を行った(処理条件:酸素ガス10ccm、30秒、RIEモード)。
次いでプラズマ処理面に、プラズマ化学気相成長法にて、厚み100nmの酸化ケイ素からなるガスバリア層を形成し、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムのWVTRは0.19g/(m2・day)であった。
プラズマ化学気相成長法によるガスバリア層の形成条件は、以下の通りである。
ヘキサメチルジシロキサンの流量:50sccm
アルゴンガスの流量:15sccm
酸素ガスの流量:10sccm
チャンバー内圧:0.3Pa
RF電源電力:1000W
成膜時間:55秒

0104

[実施例20]
ガスバリア層としてスパッタリング法により、厚み100nmの酸化亜鉛スズ膜(ZTO膜)を形成したこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムのWVTRは0.008g/(m2・day)であった。

0105

[比較例1]
基材としてポリイミドフィルム(東レデュポン社製、カプトン300H、厚み75μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。

0106

[比較例2]
基材としてポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂社製、T−100、厚み75μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。

0107

[比較例3]
基材としてポリエチレンナフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム社製、テオネックスQ51、厚み75μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。

0108

[比較例4]
ポリスルホンフィルムの厚みを75μmに変更したこと以外は、実施例12と同様にして積層フィルムを得た。

0109

実施例又は比較例で得られた積層フィルムの詳細を第1表に示す。

0110

実施例

0111

第1表から以下のことが分かる。
実施例1〜20の積層フィルムは、伸歪(ε)の値が0.8%以下であり、これらの積層フィルムにおいては、屈曲試験後の水蒸気透過率の変化は小さい。
一方、比較例1〜4の積層フィルムは、伸歪(ε)の値が0.8%を超えるものである。これらの積層フィルムにおいては、屈曲試験後にガスバリア性が大きく低下している。

0112

1.積層フィルム
2.層A1
3.層A2
4.仮想の面(α)
5.積層フィルム
6.層B1
7.層B2
8.層B3
9.基準面
10.仮想の面(α)
11.積層フィルム
12.丸棒
13.仮想の面(α)

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