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技術 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、パターン形成方法及び電子デバイスの製造方法

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 椿英明古谷創金子明弘二橋亘平野修史
出願日 2017年9月20日 (3年2ヶ月経過) 出願番号 2018-542467
公開日 2019年6月24日 (1年5ヶ月経過) 公開番号 WO2018-061944
状態 特許登録済
技術分野
  • -
主要キーワード 燐酸亜鉛皮膜 鋼製ドラム缶 フッ素樹脂ライニング 錆止め油 ニッケルクロム鋼 カルボン酸金属 ライニング剤 さび止め油
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図面 (1)

課題・解決手段

(A)下記一般式(1)で表される繰り返し単位(a)を含む樹脂、(B)活性光線又は放射線照射により酸を発生する化合物、及び(C)有機溶剤を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物が提供される。上記感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、固形分濃度が4質量%以下である。(式中、R11及びR12は、各々独立に、水素原子ハロゲン原子、又は1価の有機基を表す。R13は、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表すか、もしくは、単結合又はアルキレン基であり且つ式中のL又はArに結合して環を形成している。Lは、単結合又は2価の連結基を表す。Arは、芳香環基を表す。nは、2以上の整数を表す。) [化1]

概要

背景

従来、IC(IntegratedCircuit、集積回路)やLSI(Large Scale Integrated circuit、大規模集積回路)などの半導体デバイスの製造プロセスにおいては、レジスト組成物を用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。近年、集積回路の高集積化に伴い、サブミクロン領域やクオーターミクロン領域の超微細パターン形成が要求されるようになってきている。それに伴い、露光波長もg線からi線に、更にKrF等のエキシマレーザー光に、というように短波長化の傾向が見られる(例えば、特開平8−337616号公報及び特開2000−267280号公報を参照)。更には、現在では、エキシマレーザー光以外にも、電子線やX線、あるいはEUV光(Extreme Ultra Violet、極紫外線)を用いたリソグラフィーも開発が進んでいる(例えば、特開2005−275282号公報を参照)。

種電子機器の高機能化が進み、それに伴い微細加工に使用されるレジストパターンのより一層の特性向上が求められている。このような中、感度解像性の双方が高いことに加え、パターン線幅の面内均一性(CDU)及び膜厚の面内均一性に優れ、更にはラインウィスラフネス(Line width roughness:LWR)性能にも優れたパターンの提供が求められている。

しかしながら、感度、解像性、パターン線幅の面内均一性(CDU)、膜厚の面内均一性及びラフネス特性を、昨今要求されるレベルにおいてすべて満たしたパターンを提供することは困難であるのが実情である。

概要

(A)下記一般式(1)で表される繰り返し単位(a)を含む樹脂、(B)活性光線又は放射線照射により酸を発生する化合物、及び(C)有機溶剤を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物が提供される。上記感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、固形分濃度が4質量%以下である。(式中、R11及びR12は、各々独立に、水素原子ハロゲン原子、又は1価の有機基を表す。R13は、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表すか、もしくは、単結合又はアルキレン基であり且つ式中のL又はArに結合して環を形成している。Lは、単結合又は2価の連結基を表す。Arは、芳香環基を表す。nは、2以上の整数を表す。) [化1]

目的

しかしながら、感度、解像性、パターン線幅の面内均一性(CDU)、膜厚の面内均一性及びラフネス特性を、昨今要求されるレベルにおいてすべて満たしたパターンを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

(A)下記一般式(1)で表される繰り返し単位(a)を含む樹脂、(B)活性光線又は放射線照射により酸を発生する化合物、及び(C)有機溶剤を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であって、該組成物固形分濃度が4質量%以下である感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。一般式(1)において、R11及びR12は、各々独立に、水素原子ハロゲン原子、又は1価の有機基を表す。R13は、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表すか、もしくは、単結合又はアルキレン基であり且つ式中のL又はArに結合して環を形成している。Lは、単結合又は2価の連結基を表す。Arは、芳香環基を表す。nは、2以上の整数を表す。

請求項2

前記樹脂(A)が、更に、酸の作用により保護基が脱離して極性基を生じる酸分解性基を有する繰り返し単位(b)を含み、前記保護基が、炭素原子と水素原子のみから構成され、かつ前記炭素原子の数が5以上12以下である、請求項1に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

請求項3

前記繰り返し単位(b)が、下記一般式(A1)で表される繰り返し単位である、請求項2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。一般式(A1)において、Xa1は、水素原子、又はアルキル基を表す。Tは、単結合又は2価の連結基を表す。Rx1、Rx2及びRx3は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基を表す。Rx1、Rx2及びRx3の2つが結合して、シクロアルキル基を形成してもよい。Rx1、Rx2及びRx3は、各々、炭素原子と水素原子のみから構成され、Rx1、Rx2及びRx3に含まれる炭素原子数の合計は4以上11以下である。

請求項4

前記樹脂(A)が、更に、下記一般式(A2)で表される繰り返し単位(c)及び下記一般式(A3)で表される繰り返し単位(d)のいずれかを含む、請求項2又は3に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。一般式(A2)において、R61、R62及びR63は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、又はアルコキシカルボニル基を表す。但し、R62はAr6又はL6と結合して環を形成していてもよく、その場合のR62は単結合又はアルキレン基を表す。X6は、単結合、−COO−、又は−CONR64−を表し、R64は、水素原子又はアルキル基を表す。L6は、単結合又は2価の連結基を表し、R62と環を形成する場合には3価の連結基を表す。Ar6は、(m+1)価の芳香環基を表し、R62と結合して環を形成する場合には(m+2)価の芳香環基を表す。Y2は、水素原子又は酸の作用により脱離する基を表す。m≧2の場合には、複数存在するY2は、同一でも異なっていてもよい。但し、Y2の少なくとも1つは、酸の作用により脱離する基を表す。mは、1〜4の整数を表す。一般式(A3)において、R41、R42及びR43は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアルコキシカルボニル基を表す。R42はL4と結合して環を形成していてもよく、その場合のR42はアルキレン基を表す。X4は、単結合、−COO−、又は−CONR44−を表し、R44は、水素原子又はアルキル基を表す。L4は、単結合又は2価の連結基を表し、R42と環を形成する場合には3価の連結基を表す。R44およびR45は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基アラルキル基アルコキシ基アシル基又はヘテロ環基を表す。M4は、単結合又は2価の連結基を表す。Q4は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はヘテロ環基を表す。Q4、M4及びR44の少なくとも二つが結合して環を形成してもよい。

請求項5

前記樹脂(A)が、更にラクトン構造を有する繰り返し単位(e)を含有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

請求項6

前記繰り返し単位(e)として、下記一般式(AII)で表わされるラクトン構造を有する繰り返し単位を含有する、請求項5に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。一般式(AII)に於いて、Rb0は、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。Abは、単結合、アルキレン基、単環または多環脂環炭化水素構造を有する2価の連結基、エーテル結合エステル結合カルボニル基カルボキシル基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。Vは、下記一般式(LC1−1)〜(LC1−17)のうちのいずれかで示される基を表す。一般式(LC1−1)〜(LC1−17)において、Rb2は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、酸分解性基を表す。n2は、0〜4の整数を表す。n2が2以上の時、複数存在するRb2は、同一でも異なっていてもよく、また、複数存在するRb2同士が結合して環を形成してもよい。

請求項7

前記固形分濃度が0.3質量%以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

請求項8

請求項1〜7のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を含む感活性光線性又は感放射線性膜を形成すること、前記感活性光線性又は感放射線性膜を露光すること、及び露光後の前記感活性光線性又は感放射線性膜を現像することを含むパターン形成方法

請求項9

露光前の前記感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚が5〜80nm以下である、請求項8に記載のパターン形成方法。

請求項10

請求項8又は9に記載のパターン形成方法を含む電子デバイスの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物パターン形成方法、及び電子デバイスの製造方法に関する。

0002

より詳細には、本発明は、IC等の半導体製造工程、液晶及びサーマルヘッド等の回路基板の製造、さらにはその他のフォトファブリケーションリソグラフィー工程などに使用される感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、パターン形成方法、及びこのパターン形成方法を含む電子デバイスの製造方法に関する。

背景技術

0003

従来、IC(IntegratedCircuit、集積回路)やLSI(Large Scale Integrated circuit、大規模集積回路)などの半導体デバイスの製造プロセスにおいては、レジスト組成物を用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。近年、集積回路の高集積化に伴い、サブミクロン領域やクオーターミクロン領域の超微細パターン形成が要求されるようになってきている。それに伴い、露光波長もg線からi線に、更にKrF等のエキシマレーザー光に、というように短波長化の傾向が見られる(例えば、特開平8−337616号公報及び特開2000−267280号公報を参照)。更には、現在では、エキシマレーザー光以外にも、電子線やX線、あるいはEUV光(Extreme Ultra Violet、極紫外線)を用いたリソグラフィーも開発が進んでいる(例えば、特開2005−275282号公報を参照)。

0004

種電子機器の高機能化が進み、それに伴い微細加工に使用されるレジストパターンのより一層の特性向上が求められている。このような中、感度解像性の双方が高いことに加え、パターン線幅の面内均一性(CDU)及び膜厚の面内均一性に優れ、更にはラインウィスラフネス(Line width roughness:LWR)性能にも優れたパターンの提供が求められている。

0005

しかしながら、感度、解像性、パターン線幅の面内均一性(CDU)、膜厚の面内均一性及びラフネス特性を、昨今要求されるレベルにおいてすべて満たしたパターンを提供することは困難であるのが実情である。

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、高い次元で、感度、解像性、パターン線幅の面内均一性(CDU)、膜厚の面内均一性及びラフネス特性のすべてに優れたパターンを提供することが可能な感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物及びパターン形成方法を提供することを目的とする。更に、本発明は、上記パターン形成方法を含む電子デバイスの製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、ベース樹脂として、フェノール性水酸基を2つ以上有する特定の繰り返し単位(a)を含む樹脂(以下、樹脂(A)という。)を用い、且つ、この樹脂(A)を含有してなる感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物における固形分濃度を特定の低濃度に調整することにより、上記課題を解決できることを見出した。
本発明は、一形態において、以下の通りである。

0008

[1](A)下記一般式(1)で表される繰り返し単位(a)を含む樹脂、(B)活性光線又は放射線照射により酸を発生する化合物、及び(C)有機溶剤を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であって、この組成物の固形分濃度が4質量%以下である感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

0009

0010

一般式(1)において、
R11及びR12は、各々独立に、水素原子ハロゲン原子、又は1価の有機基を表す。
R13は、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表すか、もしくは、単結合又はアルキレン基であり且つ式中のL又はArに結合して環を形成している。
Lは、単結合又は2価の連結基を表す。
Arは、芳香環基を表す。
nは、2以上の整数を表す。

0011

[2]
樹脂(A)が、更に、酸の作用により保護基が脱離して極性基を生じる酸分解性基を有する繰り返し単位(b)を含み、上記保護基が、炭素原子と水素原子のみから構成され、かつ上記炭素原子の数が5以上12以下である、[1]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

0012

[3]
繰り返し単位(b)が、下記一般式(A1)で表される繰り返し単位である、[2]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

0013

0014

一般式(A1)において、
Xa1は、水素原子、又はアルキル基を表す。
Tは、単結合又は2価の連結基を表す。
Rx1、Rx2及びRx3は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基を表す。
Rx1、Rx2及びRx3の2つが結合して、シクロアルキル基を形成してもよい。
Rx1、Rx2及びRx3は、各々、炭素原子と水素原子のみから構成され、Rx1、Rx2及びRx3に含まれる炭素原子数の合計は4以上11以下である。

0015

[4]
樹脂(A)が、更に、下記一般式(A2)で表される繰り返し単位(c)及び下記一般式(A3)で表される繰り返し単位(d)のいずれかを含む、[2]又は[3]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

0016

0017

一般式(A2)において、
R61、R62及びR63は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、又はアルコキシカルボニル基を表す。但し、R62はAr6又はL6と結合して環を形成していてもよく、その場合のR62は単結合又はアルキレン基を表す。
X6は、単結合、−COO−、又は−CONR64−を表し、R64は、水素原子又はアルキル基を表す。
L6は、単結合又は2価の連結基を表し、R62と環を形成する場合には3価の連結基を表す。
Ar6は、(m+1)価の芳香環基を表し、R62と結合して環を形成する場合には(m+2)価の芳香環基を表す。
Y2は、水素原子又は酸の作用により脱離する基を表す。m≧2の場合には、複数存在するY2は、同一でも異なっていてもよい。但し、Y2の少なくとも1つは、酸の作用により脱離する基を表す。
mは、1〜4の整数を表す。

0018

一般式(A3)において、
R41、R42及びR43は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアルコキシカルボニル基を表す。R42はL4と結合して環を形成していてもよく、その場合のR42はアルキレン基を表す。
X4は、単結合、−COO−、又は−CONR44−を表し、R44は、水素原子又はアルキル基を表す。
L4は、単結合又は2価の連結基を表し、R42と環を形成する場合には3価の連結基を表す。
R44およびR45は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基アラルキル基アルコキシ基アシル基又はヘテロ環基を表す。
M4は、単結合又は2価の連結基を表す。
Q4は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はヘテロ環基を表す。
Q4、M4及びR44の少なくとも二つが結合して環を形成してもよい。

0019

[5]
樹脂(A)が、更にラクトン構造を有する繰り返し単位(e)を含有する、[1]から[4]のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

0020

[6]
繰り返し単位(e)として、下記一般式(AII)で表わされるラクトン構造を有する繰り返し単位を含有する、[5]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

0021

0022

一般式(AII)に於いて、
Rb0は、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
Abは、単結合、アルキレン基、単環または多環脂環炭化水素構造を有する2価の連結基、エーテル結合エステル結合カルボニル基カルボキシル基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。
Vは、下記一般式(LC1−1)〜(LC1−17)のうちのいずれかで示される基を表す。

0023

0024

一般式(LC1−1)〜(LC1−17)において、
Rb2は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、酸分解性基を表す。
n2は、0〜4の整数を表す。n2が2以上の時、複数存在するRb2は、同一でも異なっていてもよく、また、複数存在するRb2同士が結合して環を形成してもよい。

0025

[7]
上記固形分濃度が0.3質量%以上である、[1]〜[6]のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

0026

[8]
[1]〜[7]のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を含む感活性光線性又は感放射線性膜を形成すること、
上記感活性光線性又は感放射線性膜を露光すること、及び
露光後の上記感活性光線性又は感放射線性膜を現像することを含むパターン形成方法。

0027

[9]
露光前の上記感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚が5〜80nm以下である、[8]に記載のパターン形成方法。

0028

[10]
[8]又は[9]に記載のパターン形成方法を含む電子デバイスの製造方法。

発明の効果

0029

本発明によれば、高い次元で感度、解像性、パターン線幅の面内均一性(CDU)、膜厚の面内均一性及びラフネス特性の全てに優れたパターンを形成することができる感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物及びパターン形成方法を提供することができる。また、本発明によれば、上記パターン形成方法を含む電子デバイスの製造方法を提供することができる。

0030

以下に、本発明を実施するための形態の一例を説明する。
本明細書における基及び原子団表記において、置換又は無置換を明示していない場合は、置換基を有さないものと置換基を有するものの双方が含まれるものとする。例えば、置換又は無置換を明示していない「アルキル基」は、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含することとする。

0031

本発明において「活性光線」又は「放射線」とは、例えば、水銀灯輝線スペクトルエキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光)、X線、電子線、イオンビーム等の粒子線等を意味する。また、本発明において「光」とは、活性光線又は放射線を意味する。

0032

また、本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、極紫外線(EUV光)などによる露光のみならず、電子線、イオンビーム等の粒子線による描画も含まれるものとする。

0033

本明細書では、「(メタアクリレート」とは、「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも1種」を意味する。また、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。
本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。

0034

本明細書において、樹脂の重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法により測定したポリスチレン換算値である。GPCは、HLC−8120(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてTSKgel Multipore HXL−M (東ソー(株)製、7.8mmID×30.0cm)を、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた方法に準ずる事ができる。

0035

〔感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物〕
本発明の実施形態に係る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、典型的にはレジスト組成物であり、好ましくは化学増幅型レジスト組成物である。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、有機溶剤を含む現像液を使用する有機溶剤現像用及び/又はアルカリ現像液を使用するアルカリ現像用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であることが好ましい。ここで、有機溶剤現像用とは、少なくとも、有機溶剤を含む現像液を用いて現像する工程に供される用途を意味する。アルカリ現像用とは、少なくとも、アルカリ現像液を用いて現像する工程に供される用途を意味する。

0036

感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物はポジ型レジスト組成物であっても、ネガ型レジスト組成物であってもよい。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に適用される活性光線又は放射線は特に限定されるものではなく、例えばKrFエキシマレーザーArFエキシマレーザー、極紫外線(EUV、Extreme Ultra Violet)、電子線(EB、Electron Beam)等を使用することができるが、電子線又は極紫外線露光用であることが好ましい。
以下、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に含有される各必須成分及び任意成分について説明する。

0037

<樹脂(A)>
樹脂(A)は、以下に説明する一般式(1)で表される繰り返し単位(a)を含む。一般式(1)で表される繰り返し単位(a)は、2以上のフェノール性水酸基を有する繰り返し単位であり、この繰り返し単位(a)を含む樹脂(A)をベース樹脂として含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物において、固形分濃度を4質量%以下とすることにより、高感度且つ高解像性を満たしつつ、CDU、膜厚の面内均一性及びLWR性能のすべてが高い次元で良好となることがわかった。その理由は必ずしも明らかではないが、以下のように推測される。

0038

すなわち、樹脂(A)が2以上のフェノール性水酸基を有する繰り返し単位(a)を含むことで、極性を有するユニット当たりの極性基数、すなわち、他分子との相互作用点が増加する。これにより、レジストパターンにおけるCDU、膜厚の面内均一性、LWR性能などの不均一を引き起こす主要因と考えられる、後述する光酸発生剤(B)の凝集表面偏在が改善される。つまり、樹脂(A)と光酸発生剤(B)との相互作用により、光酸発生剤(B)同士の凝集が抑制される。ここで、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物中の固形分濃度を4質量%以下とすることで、凝集抑制によるCDU、膜厚の面内均一性、LWR性能などの改善効果が顕著に増大する。すなわち、全固形分濃度を4質量%以下とすることで、光酸発生剤(B)の凝集抑制が更に向上することに加え、2以上のフェノール性水酸基を有する繰り返し単位(a)を含有する樹脂(A)同士の凝集を抑制することができ、CDU及び膜厚の面内均一性が飛躍的に改善される。

0039

本発明の実施形態において、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物中の全固形分濃度は4質量%以下であり、3.0質量%以下であることが好ましく、2.5質量%以下であることが更に好ましい。また、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物中の固形分濃度は、例えば、所定の膜厚を得る観点から、0.3質量%以上であることが好ましい。

0040

−繰り返し単位(a)−
繰り返し単位(a)は、下記一般式(1)で表されるフェノール性水酸基を2つ以上有する繰り返し単位である。

0041

0042

一般式(1)において、
R11及びR12は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表す。
R13は、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表すか、もしくは、単結合又はアルキレン基であり且つ式中のL又はArに結合して環を形成している。
Lは、単結合又は2価の連結基を表す。
Arは、芳香環基を表す。
nは、2以上の整数を表す。

0043

一般式(1)におけるR11、R12及びR13により表されるハロゲン原子としては、フッ素原子塩素原子臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子が特に好ましい。

0044

R11、R12及びR13により表される1価の有機基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基などが挙げられる。
R11、R12及びR13としてのアルキル基としては、好ましくは置換基を有していてもよいメチル基エチル基プロピル基イソプロピル基n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ドデシル基など炭素数20以下のアルキル基が挙げられる。R11、R12及びR13により表されるアルキル基は、一形態において、炭素数8以下のアルキル基であることが好ましく、より好ましくは炭素数3以下のアルキル基である。

0045

R11、R12及びR13としてのシクロアルキル基としては、単環型でも、多環型でもよい。好ましくは置換基を有していてもよいシクロプロピル基シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの炭素数3〜8個で単環型のシクロアルキル基が挙げられる。

0046

R11、R12及びR13としてのアルコキシカルボニル基に含まれるアルキル基としては、上記R11、R12及びR13におけるアルキル基と同様のものが好ましい。

0047

R11、R12及びR13により表される上記各基は、置換基を有していてもよい。好ましい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基ウレイド基ウレタン基ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオエーテル基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等を挙げることができ、置換基の炭素数は8以下が好ましい。

0048

置換基を有するアルキル基としては、例えば、ハロゲン化アルキル基が挙げられ、中でもフッ素化アルキル基(例えば、CF3)が好ましい。

0049

Lにより表される2価の連結基としては、例えば、エステル結合、−CONR64(R64は、水素原子又はアルキル基を表す)−、又はアルキレン基、もしくは、これらのいずれかから選択される2以上の組み合わせが挙げられる。

0050

−CONR64−(R64は、水素原子又はアルキル基を表す)におけるR64のアルキル基としては、好ましくは置換基を有していてもよいメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ドデシル基など炭素数20以下のアルキル基が挙げられ、より好ましくは炭素数8以下のアルキル基が挙げられる。一形態において、−CONR64−は−CONH−が好ましい。

0051

Lにより表されるアルキレン基としては、例えば、メチレン基エチレン基プロピレン基ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の炭素数1〜8個のものが挙げられる。アルキレン基は、置換基を有していてもよい。
本発明の一形態において、Lは、単結合、エステル結合−又は−CONH−が好ましく、単結合又はエステル結合がより好ましく、単結合が特に好ましい。

0052

Arにより表される芳香環基としては、例えば、ベンゼン環ナフタレン環アントラセン環フルオレン環フェナントレン環などの炭素数6〜18の芳香族炭化水素環、又は、例えば、チオフェン環フラン環ピロール環ベンゾチオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾピロール環、トリアジン環イミダゾール環ベンゾイミダゾール環、トリアゾール環チアジアゾール環チアゾール環等のヘテロ環を含む芳香環ヘテロ環を挙げることができる。中でも、ベンゼン環、ナフタレン環が解像性の観点で好ましく、ベンゼン環が最も好ましい。

0053

これら芳香環は置換基を有していてもよい。好ましい置換基としては、例えば、上述したR11、R12及びR13により表されるアルキル基の具体例;メトキシ基エトキシ基ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基ブトキシ基などのアルコキシ基;フェニル基などのアリール基;等が挙げられる。

0054

nは、2以上の整数を表し、好ましくは2以上5以下の整数を表し、より好ましくは2又は3である。

0055

以下、繰り返し単位(a)の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、aは2又は3を表す。

0056

0057

樹脂(A)は、繰り返し単位(a)を1種単独で含有してもよいし、2種以上を含有してもよい。
繰り返し単位(a)の含有率(2種以上含有する場合は合計の含有率)は、樹脂(A)の反応性と発生酸の拡散抑制能両立の観点から、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、5〜60モル%が好ましく、10〜50モル%がより好ましく、20〜40モル%が更に好ましい。

0058

−繰り返し単位(b)−
樹脂(A)は、一形態において、酸の作用により保護基が脱離して極性基を生じる酸分解性基を有する繰り返し単位(以下、「酸分解性繰り返し単位」ともいう。)含むことが好ましい。
樹脂(A)は、酸分解性繰り返し単位として、炭素原子と水素原子のみから構成され、その炭素原子の数が5以上12以下である保護基(以下、「保護基Pという」)を有する繰り返し単位(b)を含むことが好ましい。

0059

一般式(1)で表されるフェノール性水酸基を2以上有する繰り返し単位(a)と、上記保護基Pで保護された酸分解性基を有する繰り返し単位(b)とが併用されることにより、解像性、LWR、CDUが更に向上する。その理由は必ずしも定かではないが、以下のように推測される。すなわち、炭素原子数が5以上12以下である炭化水素基からなる保護基Pを用いることで、酸分解性基と酸の反応で脱離する保護基Pに由来する化合物の沸点が一定の範囲内となる。更に、フェノール性水酸基を2以上有する繰り返し単位(a)と併用されることで、露光時における膜中からの、保護基Pに由来する上記化合物の急激な揮発による不均一性の増大、具体的には、CDU及びLWRにおける不均一性の増大を高レベルで抑制できる。また、脱離物が膜中に多く残存することによる酸の拡散助長や、それによる解像性の悪化も高レベルで抑制することができる。

0060

この効果は、保護基としてt−ブトキシカルボニル基を有する酸分解性繰り返し単位や、酸分解性基としてアセタール構造を有する酸分解性繰り返し単位では得られない。すなわち、t−ブトキシカルボニル基を有する酸分解性繰り返し単位では、酸による脱保護反応の反応性が低すぎ、解像性が劣る。一方、アセタール構造を有する繰り返し単位では、反応性が高すぎ、解像性が劣る。

0061

上記効果は、保護基Pが−C(Rx1)(Rx2)(Rx3)で表される構造の場合に特に大きい。その理由は、レジストの反応性を好ましい範囲に調整することができ、高感度と高解像性を両立することができるためである。ここで、Rx1、Rx2及びRx3により表される各符号の定義は、以下に説明する一般式(A1)中のRx1、Rx2及びRx3と同義である。

0062

樹脂(A)は、繰り返し単位(b)として下記一般式(A1)で表される繰り返し単位を含むことが好ましい。

0063

0064

一般式(A1)において、
Xa1は、水素原子、又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
Tは、単結合又は2価の連結基を表す。
Rx1、Rx2及びRx3は、各々独立に、アルキル基(直鎖若しくは分岐)又は、シクロアルキル基(単環若しくは多環) 又はフェニル基を表す。ただし、Rx1、Rx2及びRx3の全てがアルキル基(直鎖若しくは分岐)である場合、Rx1、Rx2及びRx3のうち少なくとも2つはメチル基であることが好ましい。
Rx1、Rx2及びRx3の2つが結合して、シクロアルキル基(単環若しくは多環)を形成してもよい。
Rx1、Rx2及びRx3は、各々、炭素原子と水素原子のみから構成され、Rx1、Rx2及びRx3に含まれる炭素原子数の合計は4以上11以下である。

0065

Xa1により表される、置換基を有していてもよいアルキル基としては、例えば、メチル基又は−CH2−R11で表される基が挙げられる。R11は、ハロゲン原子(フッ素原子など)、ヒドロキシル基又は1価の有機基を表し、例えば、炭素数5以下のアルキル基、炭素数5以下のアシル基が挙げられ、好ましくは炭素数3以下のアルキル基であり、更に好ましくはメチル基である。Xa1は、一態様において、好ましくは水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はヒドロキシメチル基等である。

0066

Tの2価の連結基としては、アルキレン基、−COO−Rt−基、−O−Rt−基等が挙げられる。式中、Rtは、アルキレン基又はシクロアルキレン基を表す。

0067

Tは、単結合、アリーレン基又は−COO−Rt−基が好ましく、単結合又はアリーレン基がより好ましい。アリーレン基としては炭素数6〜10のアリーレン基が好ましく、フェニレン基がより好ましい。Rtは、炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、−CH2−基、−(CH2)2−基、−(CH2)3−基がより好ましい。

0068

Rx1〜Rx3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のものが好ましい。
Rx1〜Rx3のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、などの多環のシクロアルキル基が好ましい。

0069

Rx1〜Rx3の2つが結合して形成されるシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。炭素数5〜6の単環のシクロアルキル基が特に好ましい。

0070

一般式(A1)で表される繰り返し単位は、例えば、Rx1がメチル基又はエチル基であり、Rx2とRx3とが結合して上述のシクロアルキル基を形成している態様が好ましい。

0071

上記各基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基(炭素数1〜4)、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基(炭素数1〜4)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(炭素数2〜6)などが挙げられ、炭素数8以下が好ましい。

0072

一般式(A1)で表される繰り返し単位としては、好ましくは、酸分解性(メタ)アクリル酸3級アルキルエステル系繰り返し単位(Xa1が水素原子又はメチル基を表し、かつ、Tが単結合を表す繰り返し単位)である。より好ましくは、Rx1〜Rx3が各々独立に、直鎖又は分岐のアルキル基を表す繰り返し単位であり、さらに好ましくは、Rx1〜Rx3が各々独立に、直鎖のアルキル基を表す繰り返し単位である。

0073

一般式(A1)で表される繰り返し単位の具体例を以下に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。

0074

0075

−繰り返し単位(c)及び繰り返し単位(d)−
樹脂(A)は、一形態において、繰り返し単位(b)に加え、酸分解性繰り返し単位として下記一般式(A2)で表される繰り返し単位(c)及び後掲の一般式(A3)で表される繰り返し単位(d)のいずれかを更に含むことが好ましい。
繰り返し単位(c)及び(d)は、其々特定の酸分解性基を有する酸分解性繰り返し単位であり、その少なくともいずれかを、上述した繰り返し単位(b)と共に用いることにより、LWRやラインパターンのパターン倒れ、更にはトレンチパターンの解像性が更に改善される。その理由は必ずしも明らかではないが、以下のように推測している。すなわち、樹脂(A)が、2種以上の特定の酸分解性繰り返し単位を含むことで現像液に対する親和性が向上し、その結果、現像工程におけるレジストパターンの現像がより均一に進行する。現像が均一に進行することでパターンの膨潤が抑制され、膨潤による応力発生に伴うラインパターンの倒れや、膨潤によるパターン伸長に伴うトレンチパターンのブリッジが抑制されたものと推定される。特に、有機溶剤現像においてこの効果が顕著である。有機溶剤現像では主として未露光部が溶解するが、未露光部では酸分解性基が未反応で樹脂中に残存しているため、上記効果が顕著になるものと推定される。

0076

0077

一般式(A2)において、
R61、R62及びR63は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、又はアルコキシカルボニル基を表す。但し、R62はAr6又はL6と結合して環を形成していてもよく、その場合のR62は単結合又はアルキレン基を表す。
X6は、単結合、−COO−、又は−CONR64−を表し、R64は、水素原子又はアルキル基を表す。
L6は、単結合又は2価の連結基を表し、R62と環を形成する場合には3価の連結基を表す。
Ar6は、(n+1)価の芳香環基を表し、R62と結合して環を形成する場合には(n+2)価の芳香環基を表す。
Y2は、水素原子又は酸の作用により脱離する基を表す。m≧2の場合には、複数存在するY2は、同一でも異なっていてもよい。但し、Y2の少なくとも1つは、酸の作用により脱離する基を表す。
mは、1〜4の整数を表す。

0078

一般式(A2)について更に詳細に説明する。
一般式(A2)におけるR61、R62及びR63のアルキル基としては、好ましくは置換基を有していてもよいメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ドデシル基など炭素数20以下のアルキル基が挙げられ、より好ましくは炭素数8以下のアルキル基が挙げられる。

0079

アルコキシカルボニル基に含まれるアルキル基としては、上記R61、R62及びR63におけるアルキル基と同様のものが好ましい。

0080

シクロアルキル基としては、単環型でも多環型でもよく、好ましくは置換基を有していても良いシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜8個の単環型のシクロアルキル基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子がより好ましい。

0081

R62がアルキレン基を表す場合、アルキレン基としては、好ましくは置換基を有していてもよいメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の炭素数1〜8個のものが挙げられる。

0082

X6により表わされる−CONR64−(R64は、水素原子、アルキル基を表す)におけるR64のアルキル基としては、R61〜R63のアルキル基と同様のものが挙げられる。
X6としては、単結合、−COO−、−CONH−が好ましく、単結合、−COO−がより好ましい。

0083

L6における2価の連結基としてはアルキレン基が好ましい。
L6におけるアルキレン基としては、好ましくは置換基を有していてもよいメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の炭素数1〜8個のものが挙げられる。R62とL6とが結合して形成する環は、5又は6員環であることが特に好ましい。
L6としては、単結合が好ましい。

0084

Ar6は、(m+1)価の芳香環基を表し、R62と結合して環を形成する場合には(m+2)価の芳香環基を表す。この芳香環基は、置換基を有していても良く、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、フェナントレン環などの炭素数6〜18の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環、又は、例えば、チオフェン環、フラン環、ピロール環、ベンゾチオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾピロール環、トリアジン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、トリアゾール環、チアジアゾール環、チアゾール環等のヘテロ環を含む芳香環ヘテロ環を挙げることができる。

0085

上述したアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルキレン基及び2価の芳香環基が有し得る置換基としては、上述した一般式(1)におけるR11、R12及びR13により表わされる各基が有し得る置換基と同様の具体例が挙げられる。

0086

mは1又は2であることが好ましく、1であることがより好ましい。
m個のY2は、各々独立に、水素原子又は酸の作用により脱離する基を表す。但し、m個中の少なくとも1つは、酸の作用により脱離する基を表す。
酸の作用により脱離する基Y2としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(=O)−O−C(R36)(R37)(R38)、−C(R01)(R02)(OR39)、−C(R01)(R02)−C(=O)−O−C(R36)(R37)(R38)、−CH(R36)(Ar)等を挙げることができる。

0087

式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、1価の芳香環基、アルキレン基と1価の芳香環基を組み合わせた基又はアルケニル基を表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。

0088

R01及びR02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、1価の芳香環基、アルキレン基と1価の芳香環基とを組み合わせた基、又はアルケニル基を表す。
Arは、1価の芳香環基を表す。

0089

R36〜R39、R01及びR02のアルキル基は、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、へキシル基、オクチル基等を挙げることができる。

0090

R36〜R39、R01及びR02のシクロアルキル基は、単環型でも、多環型でもよい。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。多環型としては、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基カンファニル基ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を挙げることができる。なお、シクロアルキル基中の炭素原子の一部が酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。

0091

R36〜R39、R01、R02及びArの1価の芳香環基は、炭素数6〜10の1価の芳香環基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基アントリル基等のアリール基、チオフェンフランピロール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンゾピロール、トリアジンイミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾールチアジアゾールチアゾール等のヘテロ環を含む2価の芳香環基を挙げることができる。

0092

R36〜R39、R01及びR02のアルキレン基と1価の芳香環基とを組み合わせた基としては、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。

0093

R36〜R39、R01及びR02のアルケニル基は、炭素数2〜8のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基アリル基ブテニル基、シクロへキセニル基等を挙げることができる。

0094

R36とR37とが、互いに結合して形成する環は、単環型でも、多環型でもよい。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル構造が好ましく、例えば、シクロプロパン構造、シクロブタン構造、シクロペンタン構造、シクロへキサン構造、シクロヘプタン構造、シクロオクタン構造等を挙げることができる。多環型としては、炭素数6〜20のシクロアルキル構造が好ましく、例えば、アダマンタン構造ノルボルナン構造ジシクロペンタン構造、トリシクロデカン構造、テトラシクロドデカン構造等を挙げることができる。尚、シクロアルキル構造中の炭素原子の一部が酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。

0095

R36〜R39、R01、R02、及びArとしての上記各基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオエーテル基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等を挙げることができ、置換基の炭素数は8以下が好ましい。
酸の作用により脱離する基Y2としては、下記一般式(VI−A)で表される構造がより好ましい。

0096

0097

ここで、L1及びL2は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、1価の芳香環基、又はアルキレン基と1価の芳香環基とを組み合わせた基を表す。
Mは、単結合又は2価の連結基を表す。
Qは、アルキル基、ヘテロ原子を含んでいてもよいシクロアルキル基、ヘテロ原子を含んでいてもよい1価の芳香環基、アミノ基、アンモニウム基メルカプト基、シアノ基又はアルデヒド基を表す。
Q、M、L1の少なくとも2つが結合して環(好ましくは、5員もしくは6員環)を形成してもよい。

0098

L1及びL2としてのアルキル基は、例えば炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基を好ましく挙げることができる。

0099

L1及びL2としてのシクロアルキル基は、例えば炭素数3〜15個のシクロアルキル基であって、具体的には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等を好ましい例として挙げることができる。
L1及びL2としての1価の芳香環基は、例えば炭素数6〜15個のアリール基であって、具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基、アントリル基等を好ましい例として挙げることができる。
L1及びL2としてのアルキレン基と1価の芳香環基を組み合わせた基は、例えば、炭素数6〜20であって、ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基が挙げられる。

0100

Mとしての2価の連結基は、例えば、アルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基など)、シクロアルキレン基(例えば、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基アダマンチレン基など)、アルケニレン基(例えば、エチレン基、プロペニレン基ブテニレン基など)、2価の芳香環基(例えば、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基など)、−S−、−O−、−CO−、−SO2−、−N(R0)−、およびこれらの複数を組み合わせた2価の連結基である。R0は、水素原子またはアルキル基(例えば炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基など)である。

0101

Qとしてのアルキル基は、上述のL1及びL2としての各基と同様である。
Qとしてのヘテロ原子を含んでいてもよいシクロアルキル基及びヘテロ原子を含んでいてもよい1価の芳香環基に於ける、ヘテロ原子を含まない肪族炭化水素環基及びへテロ原子を含まない1価の芳香環基としては、上述のL1及びL2としてのシクロアルキル基、及び1価の芳香環基などが挙げられ、好ましくは、炭素数3〜15である。

0102

ヘテロ原子を含むシクロアルキル基及びヘテロ原子を含む1価の芳香環基としては、例えば、チイラン、シクロチオラン、チオフェン、フラン、ピロール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンゾピロール、トリアジン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、チアジアゾール、チアゾール、ピロリドン等のヘテロ環構造を有する基が挙げられるが、一般にヘテロ環と呼ばれる構造(炭素とヘテロ原子で形成される環、あるいはヘテロ原子にて形成される環)であれば、これらに限定されない。

0103

Q、M、L1の少なくとも2つが結合して形成してもよい環としては、Q、M、L1の少なくとも2つが結合して、例えば、プロピレン基、ブチレン基を形成して、酸素原子を含有する5員または6員環を形成する場合が挙げられる。

0104

一般式(VI−A)におけるL1、L2、M、Qで表される各基は、置換基を有していてもよく、例えば、前述のR36〜R39、R01、R02、及びArが有してもよい置換基として説明したものが挙げられ、置換基の炭素数は8以下が好ましい。

0105

−M−Qで表される基として、炭素数1〜30個で構成される基が好ましく、炭素数5〜20個で構成される基がより好ましい。

0106

以下に一般式(A2)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。

0107

0108

0109

次に、一般式(A3)について更に詳細に説明する。

0110

一般式(A3)において、
R41、R42及びR43は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアルコキシカルボニル基を表す。R42はL4と結合して環を形成していてもよく、その場合のR42はアルキレン基を表す。
X4は、単結合、−COO−、又は−CONR44−を表し、R44は、水素原子又はアルキル基を表す。
L4は、単結合又は2価の連結基を表し、R42と環を形成する場合には3価の連結基を表す。
R44およびR45は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アシル基又はヘテロ環基を表す。
M4は、単結合又は2価の連結基を表す。
Q4は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はヘテロ環基を表す。
Q4、M4及びR44の少なくとも二つが結合して環を形成してもよい。

0111

一般式(A3)について更に詳細に説明する。
一般式(A3)におけるR41〜R43のアルキル基としては、好ましくは置換基を有していても良いメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ドデシル基など炭素数20以下のアルキル基が挙げられ、より好ましくは炭素数8以下のアルキル基、特に好ましくは炭素数3以下のアルキル基が挙げられる。

0112

アルコキシカルボニル基に含まれるアルキル基としては、上記R41〜R43におけるアルキル基と同様のものが好ましい。

0113

シクロアルキル基としては、単環型でも、多環型でもよい。好ましくは置換基を有していても良いシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜10個で単環型のシクロアルキル基が挙げられる。

0114

ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子が特に好ましい。

0115

上記各基における好ましい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオエーテル基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等を挙げることができ、置換基の炭素数は8以下が好ましい。

0116

またR42がアルキレン基でありL4と環を形成する場合、アルキレン基としては、好ましくはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の炭素数1〜8のアルキレン基が挙げられる。炭素数1〜4のアルキレン基がより好ましく、炭素数1〜2のアルキレン基が特に好ましい。R42とL4とが結合して形成する環は、5又は6員環であることが特に好ましい。

0117

R41及びR43としては、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子がより好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基(−CF3)、ヒドロキシメチル基(−CH2−OH)、クロロメチル基(−CH2−Cl)、フッ素原子(−F)が特に好ましい。R42としては、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アルキレン基(L4と環を形成)がより好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基(−CF3)、ヒドロキシメチル基(−CH2−OH)、クロロメチル基(−CH2−Cl)、フッ素原子(−F)、メチレン基(L4と環を形成)、エチレン基(L4と環を形成)が特に好ましい。

0118

X4は、一形態において、単結合が好ましい。

0119

L4で表される2価の連結基としては、アルキレン基、2価の芳香環基、−COO−L1−、−O−L1−、これらの2つ以上を組み合わせて形成される基等が挙げられる。ここで、L1はアルキレン基、シクロアルキレン基、2価の芳香環基、アルキレン基と2価の芳香環基を組み合わせた基を表す。

0120

L4は、単結合、−COO−L1−で表される基又は2価の芳香環基が好ましく、単結合又は2価の芳香環基(アリーレン基)がより好ましい。L1は炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、メチレン、プロピレン基がより好ましい。2価の芳香環基としては、1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,2−フェニレン基、1,4−ナフチレン基が好ましく、1,4−フェニレン基がより好ましい。

0121

L4がR42と結合して環を形成する場合における、L4で表される3価の連結基としては、L4で表される2価の連結基の上記した具体例から1個の任意の水素原子を除してなる基を好適に挙げることができる。

0122

R44及びR45が表すアルキル基又はシクロアルキル基は、前述のR36〜R39、R01及びR02が表すアルキル基又はシクロアルキル基と同義である。
R44及びR45が表すアリール基は、前述のR36〜R39、R01及びR02が表すアリール基と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
R44及びR45が表すアラルキル基は、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
R44及びR45が表すアルコキシ基のアルキル基部分としては、前述のR36〜R39、R01及びR02が表すアルキル基と同様であり、また好ましい範囲も同様である。

R44及びR45が表すアシル基としては、ホルミル基アセチル基プロピオニル基ブチリル基イソブチリル基、バレリル基、ピバロイル基ベンゾイル基ナフトイル基などの炭素数1〜10の脂肪族アシル基が挙げられ、アセチル基又はベンゾイル基であることが好ましい。
R44及びR45が表すヘテロ環基としては、前述のヘテロ原子を含むシクロアルキル基及びヘテロ原子を含むアリール基が挙げられ、ピリジン環基又はピラン環基であることが好ましい。

0123

R44及びR45は、炭素数1〜8個の直鎖又は分岐のアルキル基(具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基)、炭素数3〜15個のシクロアルキル基(具体的には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等)であることが好ましく、炭素数2個以上の基であることが好ましい。R44及びR45は、エチル基、i−プロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ネオペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、シクロヘキシルメチル基又はアダマンタンメチル基であることがより好ましく、tert−ブチル基、sec−ブチル基、ネオペンチル基、シクロヘキシルメチル基又はアダマンタンメチル基であることが更に好ましい。

0124

上述したアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アシル基又はヘテロ環基は、置換基を更に有していてもよく、有し得る置換基としては、前述のR36〜R39、R01、R02及びArが有してもよい置換基として説明したものが挙げられる。

0125

M4が表す2価の連結基は、上述の一般式(VI−A)で表される構造におけるMと同義であり、また好ましい範囲も同様である。M4は置換基を有していてもよく、M4が有し得る置換基としては、上述の一般式(VI−A)で表される基におけるMが有し得る置換基と同様の基が挙げられる。

0126

Q4が表すアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基は、上述の一般式(VI−A)で表される構造におけるQにおけるものと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
Q4が表すヘテロ環基としては、前述の一般式(VI−A)で表される構造におけるQとしてのヘテロ原子を含むシクロアルキル基及びヘテロ原子を含むアリール基が挙げられ、また好ましい範囲も同様である。
Q4は置換基を有していてもよく、Q4が有し得る置換基としては、上述の一般式(VI−A)で表される基におけるQが有し得る置換基と同様の基が挙げられる。

0127

Q4、M4及びR44の少なくとも二つが結合して形成する環は、前述の一般式(VI−A)におけるQ、M、L1の少なくとも2つが結合して形成してもよい環と同義であり、また好ましい範囲も同様である。

0128

以下に、一般式(A3)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。

0129

0130

0131

0132

樹脂(A)における酸分解性基を有する繰り返し単位の含有率(複数種類含有する場合はその合計)は、上記樹脂(A)中の全繰り返し単位に対して5モル%以上90モル%以下であることが好ましく、5モル%以上80モル%以下であることがより好ましく、5モル%以上75モル%以下であることが更に好ましく、10モル%以上70モル%以下であることが特に好ましく、10モル%以上65モル%以下であることが最も好ましい。

0133

樹脂(A)は、繰り返し単位(b)を1種単独で含有してもよいし、2種以上を含有してもよい。繰り返し単位(b)の含有率(複数種類含有する場合はその合計)は、例えば、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、5〜90モル%が好ましく、5〜80モル%がより好ましく、5〜75モル%が更に好ましい。

0134

樹脂(A)は、繰り返し単位(c)を1種単独で含有してもよいし、2種以上を含有してもよい。繰り返し単位(c)の含有率(複数種類含有する場合はその合計)は、例えば、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、0〜40モル%が好ましく、0〜30モル%がより好ましく、0〜20モル%が更に好ましい。

0135

樹脂(A)は、繰り返し単位(d)を1種単独で含有してもよいし、2種以上を含有してもよい。繰り返し単位(d)の含有率(複数種類含有する場合はその合計)は、例えば、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、0〜40モル%が好ましく、0〜30モル%がより好ましく、0〜20モル%が更に好ましい。

0136

−繰り返し単位(e)−
樹脂(A)は、一形態において、ラクトン構造を有する繰り返し単位(e)を更に含むことが好ましい。ラクトン構造を有する繰り返し単位(e)を含むことにより、感度が更に良化される。これは、ラクトン構造は極性が非常に高く、その結果、酸のプロトン源になる上述した一般式(1)により表される繰り返し単位(a)からのプロトン脱離がより容易に進み、その結果として高感度になるものと推測される。

0137

ラクトン基としては、ラクトン構造を含有していればいずれの基でも用いることができるが、好ましくは5〜7員環ラクトン構造を含有する基であり、5〜7員環ラクトン構造にビシクロ構造スピロ構造を形成する形で他の環構造縮環しているものが好ましい。下記一般式(LC1−1)〜(LC1−17)のいずれかで表されるラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位を有することがより好ましい。また、ラクトン構造を有する基が主鎖に直接結合していてもよい。好ましいラクトン構造としては一般式(LC1−1)、(LC1−4)、(LC1−5)、(LC1−6)、(LC1−13)、(LC1−14)で表される基である。

0138

0139

ラクトン構造部分は、置換基(Rb2)を有していても有していなくてもよい。好ましい置換基(Rb2)としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、酸分解性基などが挙げられる。n2は、0〜4の整数を表す。n2が2以上の時、複数存在するRb2は、同一でも異なっていてもよく、また、複数存在するRb2同士が結合して環を形成してもよい。

0140

一般式(LC1−1)〜(LC1−17)のいずれかで表されるラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位としては、例えば、下記一般式(AII)で表される繰り返し単位を挙げることができる。

0141

0142

一般式(AII)において、
Rb0は、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
Rb0としてのアルキル基は置換基を有していてもよく、Rb0が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。
Rb0のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。Rb0は、水素原子又はメチル基が好ましい。

0143

Abは、単結合、アルキレン基、単環または多環の脂環炭化水素構造を有する2価の連結基、エーテル結合、エステル結合、カルボニル基、カルボキシル基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。好ましくは、単結合、−Ab1−CO2−で表される連結基である。Ab1は、直鎖、分岐アルキレン基、単環または多環のシクロアルキレン基であり、好ましくは、メチレン基、エチレン基、シクロヘキシレン基、アダマンチレン基、ノルボルニレン基である。

0144

Vは、上記一般式(LC1−1)〜(LC1−17)のうちのいずれかで示される基を表す。

0145

ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位は、通常、光学異性体が存在するが、いずれの光学異性体を用いてもよい。また、1種の光学異性体を単独で用いても、複数の光学異性体を混合して用いてもよい。1種の光学異性体を主に用いる場合、その光学純度(ee)が90以上のものが好ましく、より好ましくは95以上である。
ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。

0146

0147

0148

ラクトン基を有する繰り返し単位(e)の含有率は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、1〜30モル%が好ましく、より好ましくは5〜25モル%、更に好ましくは5〜20モル%である。

0149

—極性基を有する有機基を含有する繰り返し単位—
樹脂(A)は、極性基を有する有機基を含有する繰り返し単位、特に、極性基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位をさらに有することができる。
これにより基板密着性、現像液親和性が向上する。極性基で置換された脂環炭化水素構造の脂環炭化水素構造としてはアダマンチル基、ジアマンチル基、ノルボルナン基が好ましい。極性基としては水酸基、シアノ基が好ましい。
極性基を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。

0150

0151

樹脂(A)が、極性基を有する有機基を含有する繰り返し単位を有する場合、その含有率は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、1〜30モル%が好ましく、より好ましくは5〜25モル%、更に好ましくは5〜20モル%である。

0152

更に、上記以外の繰り返し単位として、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基(光酸発生基)を有する繰り返し単位を含むこともできる。この場合、この光酸発生基を有する繰り返し単位が、後述する活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B)にあたると考えることができる。

0153

このような繰り返し単位としては、例えば、下記一般式(4)で表される繰り返し単位が挙げられる。

0154

R41は、水素原子又はメチル基を表す。L41は、単結合又は2価の連結基を表す。L42は、2価の連結基を表す。R40は、活性光線又は放射線の照射により分解して側鎖に酸を発生させる構造部位を表す。

0155

一般式(4)で表される繰り返し単位としては、例えば、特開2014−041327号公報の段落[0094]〜[0105]に記載された繰り返し単位が挙げられる。

0156

樹脂(A)が光酸発生基を有する繰り返し単位を含有する場合、光酸発生基を有する繰り返し単位の含有量は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、1〜40モル%が好ましく、より好ましくは5〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%である。

0157

樹脂(A)は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種および開始剤溶剤に溶解させ、加熱することにより重合を行う一括重合法、加熱溶剤にモノマー種と開始剤の溶液を1〜10時間かけて滴下して加える滴下重合法などが挙げられ、滴下重合法が好ましい。

0158

反応溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンジイソプロピルエーテルなどのエーテル類メチルエチルケトンメチルイソブチルケトンなどのケトン類酢酸エチルなどのエステル溶媒ジメチルホルムアミドジメチルアセトアミドなどのアミド溶剤;後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートプロピレングリコールモノメチルエーテルシクロヘキサノンなどの本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を溶解する溶媒;等が挙げられる。より好ましくは本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に用いられる溶剤と同一の溶剤を用いて重合することが好ましい。これにより保存時のパーティクルの発生が抑制できる。

0159

重合反応窒素アルゴンなど不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。重合開始剤としては市販のラジカル開始剤アゾ系開始剤パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。ラジカル開始剤としてはアゾ系開始剤が好ましく、エステル基、シアノ基、カルボキシル基を有するアゾ系開始剤が好ましい。好ましい開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリルアゾビスジメチルバレロニトリル、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などが挙げられる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は5〜50質量%であり、好ましくは10〜30質量%である。反応温度は、通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは60〜100℃である。

0160

精製は、水洗や適切な溶媒を組み合わせることにより残留単量体オリゴマー成分を除去する液液抽出法、特定の分子量以下のもののみを抽出除去する限外ろ過等の溶液状態での精製方法や、樹脂溶液貧溶媒へ滴下することで樹脂を貧溶媒中に凝固させることにより残留単量体等を除去する再沈殿法や、濾別した樹脂スラリーを貧溶媒で洗浄する等の固体状態での精製方法等の通常の方法を適用できる。

0161

樹脂(A)の重量平均分子量は、GPC法によりポリスチレン換算値として、好ましくは1,000〜200,000であり、更に好ましくは3,000〜20,000、最も好ましくは5,000〜15,000である。重量平均分子量を、1,000〜200,000とすることにより、耐熱性ドライエッチング耐性劣化を防ぐことができ、且つ現像性が劣化したり、粘度が高くなって製膜性が劣化したりすることを防ぐことができる。

0162

樹脂(A)の重量平均分子量の特に好ましい別の形態は、GPC法によるポリスチレン換算値で3,000〜9,500である。重量平均分子量を3,000〜9,500にすることにより、特にレジスト残渣(以降、「スカム」ともいう)が抑制され、より良好なパターンを形成することができる。

0163

分散度分子量分布)は、通常1〜5であり、好ましくは1〜3、更に好ましくは1.2〜3.0、特に好ましくは1.2〜2.0の範囲のものが使用される。分散度の小さいものほど、解像度レジスト形状が優れ、且つレジストパターンの側壁がスムーズであり、ラフネス性に優れる。

0164

感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物において、樹脂(A)の含有率は、全固形分中50〜99.9質量%が好ましく、より好ましくは60〜99.0質量%である。
また、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物において、樹脂(A)は、1種のみを使用してもよいし、複数種を併用してもよい。

0165

<(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物>
本発明の実施形態に係る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、「光酸発生剤《PAG:Photo Acid Generator》」、又は「化合物(B)」ともいう)を含有する。

0166

光酸発生剤は、低分子化合物の形態であっても良く、重合体の一部に組み込まれた形態であっても良い。また、低分子化合物の形態と重合体の一部に組み込まれた形態を併用しても良い。
光酸発生剤が、低分子化合物の形態である場合、分子量が3000以下であることが好ましく、2000以下であることがより好ましく、1000以下であることが更に好ましい。

0167

光酸発生剤が、重合体の一部に組み込まれた形態である場合、樹脂(A)の一部に組み込まれても良く、樹脂(A)とは異なる樹脂に組み込まれてもよい。

0168

パターン断面形状調整を目的に、酸発生剤が有するフッ素原子の数は適宜調整される。フッ素原子を調整することで、感活性光線性又は感放射線性膜中における酸発生剤の表面偏在性の制御が可能になる。酸発生剤が有するフッ素原子が多いほど表面に偏在する。
本発明において、光酸発生剤が、低分子化合物の形態であることが好ましい。

0169

光酸発生剤としては、公知のものであれば特に限定されないが、活性光線又は放射線、好ましくは電子線又は極紫外線の照射により、有機酸、例えば、スルホン酸ビスアルキルスルホニルイミド、又はトリス(アルキルスルホニル)メチドの少なくともいずれかを発生する化合物が好ましい。
より好ましくは下記一般式(ZI)、(ZII)、(ZIII)で表される化合物を挙げることができる。

0170

0171

上記一般式(ZI)において、
R201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
R201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
Z−は、非求核性アニオン求核反応を起こす能力が著しく低いアニオン)を表す。

0172

非求核性アニオンとしては、例えば、スルホン酸アニオン脂肪族スルホン酸アニオン、芳香族スルホン酸アニオンカンファースルホン酸アニオンなど)、カルボン酸アニオン脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン、アラルキルカルボン酸アニオンなど)、スルホニルイミドアニオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン等を挙げられる。

0173

脂肪族スルホン酸アニオン及び脂肪族カルボン酸アニオンにおける脂肪族部位は、アルキル基であってもシクロアルキル基であってもよく、好ましくは炭素数1〜30の直鎖又は分岐のアルキル基及び炭素数3〜30のシクロアルキル基が挙げられる。

0174

芳香族スルホン酸アニオン及び芳香族カルボン酸アニオンにおける芳香族基としては、好ましくは炭素数6〜14のアリール基、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。

0175

上記で挙げたアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基は、置換基を有していてもよい。この具体例としては、ニトロ基、フッ素原子などのハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜15)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、アシル基(好ましくは炭素数2〜12)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜15)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜15)、アルキルイミノスルホニル基(好ましくは炭素数1〜15)、アリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数6〜20)、アルキルアリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数7〜20)、シクロアルキルアリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数10〜20)、アルキルオキシアルキルオキシ基(好ましくは炭素数5〜20)、シクロアルキルアルキルオキシアルキルオキシ基(好ましくは炭素数8〜20)等を挙げることができる。各基が有するアリール基及び環構造については、置換基として更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)を挙げることができる。

0176

アラルキルカルボン酸アニオンにおけるアラルキル基としては、好ましくは炭素数7〜12のアラルキル基、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルブチル基等を挙げることができる。

0177

スルホニルイミドアニオンとしては、例えば、サッカリンアニオンを挙げることができる。

0178

ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンにおけるアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。これらのアルキル基の置換基としてはハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルオキシスルホニル基、アリールオキシスルホニル基、シクロアルキルアリールオキシスルホニル基等を挙げることができ、フッ素原子又はフッ素原子で置換されたアルキル基が好ましい。

0179

また、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオンにおけるアルキル基は、互いに結合して環構造を形成してもよい。これにより、酸強度が増加する。

0180

その他の非求核性アニオンとしては、例えば、弗素化燐(例えば、PF6−)、弗素化硼素(例えば、BF4−)、弗素化アンチモン(例えば、SbF6−)等を挙げることができる。

0181

非求核性アニオンとしては、スルホン酸の少なくともα位がフッ素原子で置換された脂肪族スルホン酸アニオン、フッ素原子又はフッ素原子を有する基で置換された芳香族スルホン酸アニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたトリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンが好ましい。非求核性アニオンとして、より好ましくはパーフロロ脂肪族スルホン酸アニオン(更に好ましくは炭素数4〜8)、フッ素原子を有するベンゼンスルホン酸アニオン、更により好ましくはノナフロロブタンスルホン酸アニオン、パーフロロオクタンスルホン酸アニオン、ペンタフロロベンゼンスルホン酸アニオン、3,5−ビス(トリフロロメチル)ベンゼンスルホン酸アニオンである。

0182

酸強度の観点からは、発生酸のpKaが−1以下であることが、感度向上のために好ましい。

0183

また、非求核性アニオンとしては、以下の一般式(AN1)で表されるアニオンも好ましい態様として挙げられる。

0184

0185

式中、
Xfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
R1、R2は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、又は、アルキル基を表し、複数存在する場合のR1、R2は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Lは、二価の連結基を表し、複数存在する場合のLは同一でも異なっていてもよい。
Aは、環状の有機基を表す。
xは1〜20の整数を表し、yは0〜10の整数を表し、zは0〜10の整数を表す。

0186

一般式(AN1)について、更に詳細に説明する。
Xfのフッ素原子で置換されたアルキル基におけるアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜10であり、より好ましくは炭素数1〜4である。また、Xfのフッ素原子で置換されたアルキル基は、パーフルオロアルキル基であることが好ましい。

0187

Xfとして好ましくは、フッ素原子又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。Xfの具体的としては、フッ素原子、CF3、C2F5、C3F7、C4F9、CH2CF3、CH2CH2CF3、CH2C2F5、CH2CH2C2F5、CH2C3F7、CH2CH2C3F7、CH2C4F9、CH2CH2C4F9が挙げられ、中でもフッ素原子、CF3が好ましい。特に、双方のXfがフッ素原子であることが好ましい。

0188

R1、R2のアルキル基は、置換基(好ましくはフッ素原子)を有していてもよく、炭素数1〜4のものが好ましい。更に好ましくは炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。R1、R2の置換基を有するアルキル基の具体例としては、CF3、C2F5、C3F7、C4F9、C5F11、C6F13、C7F15、C8F17、CH2CF3、CH2CH2CF3、CH2C2F5、CH2CH2C2F5、CH2C3F7、CH2CH2C3F7、CH2C4F9、CH2CH2C4F9が挙げられ、中でもCF3が好ましい。
R1、R2としては、好ましくはフッ素原子又はCF3である。

0189

xは1〜10が好ましく、1〜5がより好ましい。
yは0〜4が好ましく、0がより好ましい。
zは0〜5が好ましく、0〜3がより好ましい。

0190

Lの2価の連結基としては特に限定されず、—COO−、−OCO−、−CO−、−O−、−S—、−SO—、—SO2−、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基又はこれらの複数が連結した連結基などを挙げることができ、総炭素数12以下の連結基が好ましい。このなかでも—COO−、−OCO−、−CO−、−O−が好ましく、—COO−、−OCO−がより好ましい。

0191

Aの環状の有機基としては、環状構造を有するものであれば特に限定されず、脂環基、アリール基、複素環基芳香族性を有するものだけでなく、芳香族性を有さないものも含む)等が挙げられる。

0192

脂環基としては、単環でも多環でもよく、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。中でも、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基等の炭素数7以上のかさ高い構造を有する脂環基が、露光後加熱工程での膜中拡散性を抑制でき、MEEF(mask error enhancement factor)向上の観点から好ましい。

0193

アリール基としては、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナンスレン環、アントラセン環が挙げられる。

0194

複素環基としては、フラン環、チオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ピリジン環由来のものが挙げられる。中でもフラン環、チオフェン環、ピリジン環由来のものが好ましい。

0195

また、環状の有機基としては、ラクトン構造も挙げることができ、具体例としては、上記一般式(LC1−1)〜(LC1−17)で表されるラクトン構造を挙げることができる。

0196

上記環状の有機基は、置換基を有していてもよく、上記置換基としては、アルキル基(直鎖、分岐、環状のいずれであっても良く、炭素数1〜12が好ましい)、シクロアルキル基(単環、多環、スピロ環のいずれであっても良く、炭素数3〜20が好ましい)、アリール基(炭素数6〜14が好ましい)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、エステル基、アミド基、ウレタン基、ウレイド基、チオエーテル基、スルホンアミド基スルホン酸エステル基等が挙げられる。なお、環状の有機基を構成する炭素(環形成に寄与する炭素)はカルボニル炭素であっても良い。

0197

R201、R202及びR203の有機基としては、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基などが挙げられる。

0198

R201、R202及びR203のうち、少なくとも1つがアリール基であることが好ましく、三つ全てがアリール基であることがより好ましい。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などの他に、インドール残基、ピロール残基などのヘテロアリール基も可能である。R201〜R203のアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基を挙げることができる。アルキル基として、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基等を挙げることができる。シクロアルキル基として、より好ましくは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基等を挙げることができる。これらの基は更に置換基を有していてもよい。その置換基としては、ニトロ基、フッ素原子などのハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜15)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、アシル基(好ましくは炭素数2〜12)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

0199

一般式(AN1)で表されるアニオンの好ましい例としては、以下が挙げられる。下記例においてAは環状の有機基を表す。
SO3−CF2−CH2−OCO−A、SO3−CF2−CHF−CH2−OCO−A、SO3−CF2−COO−A、SO3−CF2−CF2−CH2−A、SO3−CF2−CH(CF3)−OCO−A

0200

一般式(ZII)、(ZIII)中、
R204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。

0201

R204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基としては、前述の化合物(ZI)におけるR201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基として説明したアリール基と同様である。

0202

R204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。この置換基としても、前述の化合物(ZI)におけるR201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基が有していてもよいものが挙げられる。

0203

Z−は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるZ−の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。

0204

本発明においては、上記光酸発生剤は、露光で発生した酸の非露光部への拡散を抑制し解像性を良好にする観点から、電子線又は極紫外線の照射により、体積130Å3(10Å=1nm)以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることが好ましく、体積190Å3以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることがより好ましく、体積270Å3以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることが更に好ましく、体積400Å3以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることが特に好ましい。ただし、感度や塗布溶剤溶解性の観点から、上記体積は、2000Å3以下であることが好ましく、1500Å3以下であることが更に好ましい。上記体積の値は、富士通株式会社製の「WinMOPAC」を用いて求めた。すなわち、まず、各例に係る酸の化学構造を入力し、次に、この構造を初期構造としてMM3法を用いた分子力場計算により、各酸の最安定立体配座を決定し、その後、これら最安定立体配座についてPM3法を用いた分子軌道計算を行うことにより、各酸の「accessible volume」を計算することができる。

0205

光酸発生剤としては、特開2014−41328号公報段落[0368]〜[0377]、特開2013−228681号公報段落[0240]〜[0262](対応する米国特許出願公開第2015/004533号明細書の[0339])が援用でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。また、好ましい具体例として以下の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

0206

0207

0208

0209

0210

光酸発生剤は、1種類単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。

0211

光酸発生剤の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物中の含有率は、組成物の全固形分を基準として、0.1〜50質量%が好ましく、より好ましくは5〜50質量%、更に好ましくは8〜40質量%である。特に、電子線や極紫外線露光の際に高感度化、高解像性を両立するには光酸発生剤の含有率は高いほうが好ましく、更に好ましくは10〜40質量%、最も好ましくは10〜35質量%である。

0212

<溶剤>
本発明において用いられる感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、溶剤(「レジスト溶剤」ともいう)を含んでいることが好ましい。溶剤には異性体(同じ原子数で異なる構造の化合物)が含まれていてもよい。また、異性体は、1種のみが含まれていてもよいし、複数種含まれていてもよい。溶剤は、(M1)プロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートと、(M2)プロピレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸エステル酢酸エステルアルコキシプロピオン酸エステル鎖状ケトン環状ケトンラクトン、及びアルキレンカーボネートからなる群より選択される少なくとも1つとの少なくとも一方を含んでいることが好ましい。なお、この溶剤は、成分(M1)及び(M2)以外の成分を更に含んでいてもよい。

0213

成分(M1)としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、及び、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートからなる群より選択される少なくとも1つが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが特に好ましい。

0214

成分(M2)としては、以下のものが好ましい。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルとしては、プロピレングリコールモノメチルエーテル又はプロピレングリコールモノエチルエーテルが好ましい。
乳酸エステルとしては、乳酸エチル乳酸ブチル、又は乳酸プロピルが好ましい。

0215

酢酸エステルとしては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル酢酸イソブチル酢酸プロピル酢酸イソアミル蟻酸メチル蟻酸エチル蟻酸ブチル蟻酸プロピル、又は酢酸3−メトキシブチルが好ましい。
酪酸ブチルも好ましい。

0216

アルコキシプロピオン酸エステルとしては、3−メトキシプロピオンメチル(MMP)、又は、3−エトキシプロピオン酸エチル(EEP)が好ましい。
鎖状ケトンとしては、1−オクタノン、2−オクタノン、1−ノナノン、2−ノナノン、アセトン4−ヘプタノン、1−ヘキサノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトンフェニルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトンアセトニルアセトン、イオノン、ジアセトニルアルコールアセチルカービノール、アセトフェノン、メチルナフチルケトン、又はメチルアミルケトンが好ましい。
環状ケトンとしては、メチルシクロヘキサノンイソホロン、又はシクロヘキサノンが好ましい。

0217

ラクトンとしては、γ−ブチロラクトンが好ましい。
アルキレンカーボネートとしては、プロピレンカーボネートが好ましい。

0218

成分(M2)としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、γ−ブチロラクトン又はプロピレンカーボネートがより好ましい。

0219

上記成分の他、炭素数が7以上(7〜14が好ましく、7〜12がより好ましく、7〜10がさらに好ましい)、かつヘテロ原子数が2以下のエステル系溶剤を用いることが好ましい。

0220

炭素数が7以上かつヘテロ原子数が2以下のエステル系溶剤の好ましい例としては、酢酸アミル、酢酸2−メチルブチル、酢酸1-メチルブチル、酢酸ヘキシル、プロピオン酸ペンチル、プロピオン酸ヘキシル、プロピオン酸ブチルイソ酪酸イソブチル、プロピオン酸ヘプチルブタン酸ブチルなどが挙げられ、酢酸イソアミルを用いることが特に好ましい。

0221

成分(M2)としては、引火点(以下、fpともいう)が37℃以上であるものを用いることが好ましい。このような成分(M2)としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル(fp:47℃)、乳酸エチル(fp:53℃)、3−エトキシプロピオン酸エチル(fp:49℃)、メチルアミルケトン(fp:42℃)、シクロヘキサノン(fp:44℃)、酢酸ペンチル(fp:45℃)、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル(fp:45℃)、γ−ブチロラクトン(fp:101℃)又はプロピレンカーボネート(fp:132℃)が好ましい。これらのうち、プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸エチル、酢酸ペンチル、又はシクロヘキサノンが更に好ましく、プロピレングリコールモノエチルエーテル又は乳酸エチルが特に好ましい。なお、ここで「引火点」とは、東京化成工業株式会社又はシグマアルドリッチ社試薬カタログに記載されている値を意味している。

0222

溶剤は、成分(M1)を含んでいることが好ましい。溶剤は、実質的に成分(M1)のみからなるか、又は、成分(M1)と他の成分との混合溶剤であることがより好ましい。後者の場合、溶剤は、成分(M1)と成分(M2)との双方を含んでいることが更に好ましい。

0223

成分(M1)と成分(M2)との質量比は、100:0乃至15:85の範囲内にあることが好ましく、100:0乃至40:60の範囲内にあることがより好ましく、100:0乃至60:40の範囲内にあることが更に好ましい。即ち、溶剤は、成分(M1)のみからなるか、又は、成分(M1)と成分(M2)との双方を含んでおり且つそれらの質量比が以下の通りであることが好ましい。即ち、後者の場合、成分(M2)に対する成分(M1)の質量比は、15/85以上であることが好ましく、40/60以上であることよりが好ましく、60/40以上であることが更に好ましい。このような構成を採用すると、現像欠陥数を更に減少させることが可能となる。

0224

なお、溶剤が成分(M1)と成分(M2)との双方を含んでいる場合、成分(M2)に対する成分(M1)の質量比は、例えば、99/1以下とする。

0225

上述した通り、溶剤は、成分(M1)及び(M2)以外の成分を更に含んでいてもよい。この場合、成分(M1)及び(M2)以外の成分の含有量は、溶剤の全量に対して、5質量%乃至30質量%の範囲内にあることが好ましい。

0226

感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の固形分濃度は作成する感活性光線性又は感放射線性膜の厚みを調整する目的で適宜調整できる。

0227

塩基性化合物
本発明の実施形態に係る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減するために、塩基性化合物を含有することが好ましい。

0228

塩基性化合物としては、好ましくは、下記式(A)〜(E)で示される構造を有する化合物を挙げることができる。

0229

0230

一般式(A)及び(E)中、 R200 、R201及びR202 は、同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜20)を表し、ここで、R201とR202は、互いに結合して環を形成してもよい。

0231

上記アルキル基について、置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、または炭素数1〜20のシアノアルキル基が好ましい。

0232

R203、R204、R205及びR206は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜20個のアルキル基を表す。

0233

これら一般式(A)及び(E)中のアルキル基は、無置換であることがより好ましい。

0234

好ましい化合物として、グアニジンアミノピロリジンピラゾールピラゾリンピペラジン、アミノモルホリンアミノアルキルモルフォリンピペリジン等を挙げることができ、更に好ましい化合物として、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造、アニリン構造又はピリジン構造を有する化合物、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体等を挙げることができる。

0235

好ましい塩基性化合物として、更に、フェノキシ基を有するアミン化合物、フェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物を挙げることができる。

0236

アミン化合物は、1級、2級、3級のアミン化合物を使用することができ、少なくとも1つのアルキル基が窒素原子に結合しているアミン化合物が好ましい。アミン化合物は、3級アミン化合物であることがより好ましい。アミン化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。

0237

また、アミン化合物は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン基が形成されていることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。

0238

アンモニウム塩化合物は、1級、2級、3級、4級のアンモニウム塩化合物を使用することができ、少なくとも1つのアルキル基が窒素原子に結合しているアンモニウム塩化合物が好ましい。アンモニウム塩化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。

0239

アンモニウム塩化合物は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン基が形成されていることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。

0240

アンモニウム塩化合物のアニオンとしては、ハロゲン原子、スルホネートボレートフォスフェート等が挙げられるが、中でもハロゲン原子、スルホネートが好ましい。ハロゲン原子としてはクロライドブロマイドアイオダイドが特に好ましく、スルホネートとしては、炭素数1〜20の有機スルホネートが特に好ましい。

0241

フェノキシ基を有するアミン化合物は、フェノキシ基を有する1または2級アミンハロアルキルエーテルを加熱して反応させた後、水酸化ナトリウム水酸化カリウムテトラアルキルアンモニウム等の強塩基水溶液を添加した後、酢酸エチル、クロロホルム等の有機溶剤で抽出することにより得ることができる。または、1または2級アミンと末端にフェノキシ基を有するハロアルキルエーテルを加熱して反応させた後、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラアルキルアンモニウム等の強塩基の水溶液を添加した後、酢酸エチル、クロロホルム等の有機溶剤で抽出することにより得ることができる。

0242

上述した塩基性化合物の具体例としては、例えば、国際公開第2015/178375号の段落0237〜0294に記載されたものを援用することができ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。(プロトンアクセプター性官能基を有し、かつ、活性光線又は放射線の照射により分解してプロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物を発生する化合物(PA))
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、塩基性化合物として、プロトンアクセプター性官能基を有し、かつ、活性光線又は放射線の照射により分解してプロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物を発生する化合物〔以下、化合物(PA)ともいう〕を更に含んでいてもよい。

0243

プロトンアクセプター性官能基とは、プロトンと静電的に相互作用し得る基或いは電子を有する官能基であって、例えば、環状ポリエーテル等のマクロサイクリック構造を有する官能基や、π共役に寄与しない非共有電子対をもった窒素原子を有する官能基を意味する。π共役に寄与しない非共有電子対を有する窒素原子とは、例えば、下記一般式に示す部分構造を有する窒素原子である。

0244

0245

プロトンアクセプター性官能基の好ましい部分構造として、例えば、クラウンエーテルアザクラウンエーテル、1〜3級アミン、ピリジン、イミダゾール、ピラジン構造などを挙げることができる。

0246

化合物(PA)は、活性光線又は放射線の照射により分解してプロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物を発生する。ここで、プロトンアクセプター性の低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性への変化とは、プロトンアクセプター性官能基にプロトンが付加することに起因するプロトンアクセプター性の変化であり、具体的には、プロトンアクセプター性官能基を有する化合物(PA)とプロトンからプロトン付加体が生成する時、その化学平衡に於ける平衡定数が減少することを意味する。

0247

化合物(PA)の具体例としては、例えば、下記化合物を挙げることができる。更に、化合物(PA)の具体例としては、例えば、特開2014−41328号公報の段落0421〜0428、特開2014−134686号公報の段落0108〜0116に記載されたものを援用することができ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。

0248

0249

0250

これらの塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
塩基性化合物の使用量は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の固形分を基準として、通常、0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。

0251

酸発生剤と塩基性化合物の組成物中の使用割合は、酸発生剤/塩基性化合物(モル比)=2.5〜300であることが好ましい。即ち、感度、解像度の点からモル比が2.5以上が好ましく、露光後加熱処理までの経時でのレジストパターンの太りによる解像度の低下抑制の点から300以下が好ましい。酸発生剤/塩基性化合物(モル比)は、より好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。

0252

塩基性化合物としては、例えば、特開2013−11833号公報の段落0140〜0144に記載の化合物(アミン化合物、アミド基含有化合物ウレア化合物含窒素複素環化合物等)を用いることができる。

0253

疎水性樹脂
本発明の実施形態に係るレジスト組成物は、樹脂(A)とは異なる疎水性樹脂を更に含有していてもよい。
疎水性樹脂は感活性光線性又は感放射線性膜の表面に偏在するように設計されることが好ましいが、界面活性剤とは異なり、必ずしも分子内に親水基を有する必要はなく、極性/非極性物質を均一に混合することに寄与しなくてもよい。

0254

疎水性樹脂を添加することの効果として、水に対する感活性光線性又は感放射線性膜表面の静的/動的な接触角の制御、アウトガスの抑制などを挙げることができる。

0255

疎水性樹脂は、膜表層への偏在化の観点から、“フッ素原子”、“ケイ素原子”、及び、 “樹脂の側鎖部分に含有されたCH3部分構造”のいずれか1種以上を有することが好ましく、2種以上を有することがさらに好ましい。また、上記疎水性樹脂は、炭素数5以上の炭化水素基を含有することが好ましい。これらの基は樹脂の主鎖中に有していても、側鎖に置換していてもよい。

0256

疎水性樹脂が、フッ素原子及び/又はケイ素原子を含む場合、疎水性樹脂に於ける上記フッ素原子及び/又はケイ素原子は、樹脂の主鎖中に含まれていてもよく、側鎖中に含まれていてもよい。

0257

疎水性樹脂がフッ素原子を含んでいる場合、フッ素原子を有する部分構造として、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、又は、フッ素原子を有するアリール基を有する樹脂であることが好ましい。

0258

フッ素原子を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4)は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖又は分岐アルキル基であり、更にフッ素原子以外の置換基を有していてもよい。

0259

フッ素原子を有するシクロアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された単環又は多環のシクロアルキル基であり、更にフッ素原子以外の置換基を有していてもよい。

0260

フッ素原子を有するアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などのアリール基の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたものが挙げられ、更にフッ素原子以外の置換基を有していてもよい。

0261

フッ素原子又はケイ素原子を有する繰り返し単位の例としては、US2012/0251948A1の段落0519に例示されたものを挙げることが出来る。

0262

また、上記したように、疎水性樹脂は、側鎖部分にCH3部分構造を含むことも好ましい。
ここで、疎水性樹脂中の側鎖部分が有するCH3部分構造には、エチル基、プロピル基等が有するCH3部分構造を包含するものである。

0263

一方、疎水性樹脂の主鎖に直接結合しているメチル基(例えば、メタクリル酸構造を有する繰り返し単位のα−メチル基)は、主鎖の影響により疎水性樹脂の表面偏在化への寄与が小さいため、本発明におけるCH3部分構造に包含されないものとする。

0264

疎水性樹脂に関しては、特開2014−010245号公報の[0348]〜[0415]の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。

0265

なお、疎水性樹脂としてはこの他にも特開2011−248019号公報、特開2010−175859号公報、特開2012−032544号公報記載のものも好ましく用いることができる。

0266

感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物が疎水性樹脂を含有する場合、疎水性樹脂の含有率は感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の全固形分に対して0.01〜20質量%であることが好ましく、0.01〜10質量%であることがより好ましく、0.05〜8質量%であることが更に好ましく、0.5〜5質量%であることが特に好ましい。

0267

<界面活性剤>
本発明の実施形態に係る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、界面活性剤を更に含んでいてもよい。界面活性剤を含有することにより、波長が250nm以下、特には220nm以下の露光光源を使用した場合に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥のより少ないパターンを形成することが可能となる。

0268

界面活性剤としては、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を用いることが特に好ましい。

0269

フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤としては、例えば、米国特許出願公開第2008/0248425号明細書の[0276]に記載の界面活性剤が挙げられる。また、エフトップEF301若しくはEF303(新田化成(株)製);フロラードFC430、431若しくは4430(住友スリエム(株)製);メガファックF171、F173、F176、F189、F113、F110、F177、F120若しくはR08(DIC(株)製);サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105若しくは106(旭硝子(株)製);トロゾルS−366(トロイケミカル(株)製);GF−300若しくはGF−150(東亜合成化学(株)製)、サーフロンS−393(セイミケミカル(株)製);エフトップEF121、EF122A、EF122B、RF122C、EF125M、EF135M、EF351、EF352、EF801、EF802若しくはEF601((株)ジェムコ製);PF636、PF656、PF6320若しくはPF6520(OMNOVA社製);又は、FTX−204G、208G、218G、230G、204D、208D、212D、218D若しくは222D((株)ネオス製)を用いてもよい。なお、ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)も、シリコン系界面活性剤として用いることができる。

0270

また、界面活性剤は、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法テロマー法ともいわれる)又はオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物を用いて合成してもよい。具体的には、このフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を備えた重合体を、界面活性剤として用いてもよい。このフルオロ脂肪族化合物は、例えば、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することができる。

0271

また、米国特許出願公開第2008/0248425号明細書の[0280]に記載されているフッ素系及び/又はシリコン系以外の界面活性剤を使用してもよい。
これら界面活性剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。

0272

感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物が界面活性剤を含んでいる場合、その含有率は、組成物の全固形分を基準として、好ましくは0.0001〜2質量%、更に好ましくは0.0005〜1質量%である。

0273

<その他の添加剤
本発明の実施形態に係る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、溶解阻止化合物染料可塑剤光増感剤光吸収剤、及び/又は現像液に対する溶解性を促進させる化合物(例えば、分子量1000以下のフェノール化合物、又はカルボキシ基を含んだ脂環族若しくは脂肪族化合物)を更に含んでいてもよい。

0274

感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、溶解阻止化合物を更に含んでいてもよい。ここで「溶解阻止化合物」とは、酸の作用により分解して有機系現像液中での溶解度が減少する、分子量3000以下の化合物である。
次に、本発明のパターン形成方法の実施形態について説明する。

0275

〔パターン形成方法〕
本発明のパターン形成方法は、
上述した本発明に係る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を含む感活性光線性又は感放射線性膜を形成する感活性光線性又は感放射線性膜形成工程と、
上記感活性光線性又は感放射線性膜を露光する露光工程と、
露光された上記感活性光線性又は感放射線性膜を現像液により現像する現像工程と、を含む。

0276

<感活性光線性又は感放射線性膜形成工程>
感活性光線性又は感放射線性膜形成工程は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて感活性光線性又は感放射線性膜(レジスト膜)を形成する工程であり、例えば次の方法により行うことができる。

0277

感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて基板上に感活性光線性又は感放射線性膜を形成するためには、上述した各成分を溶剤に溶解して感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を調製し、必要に応じてフィルター濾過した後、基板上に塗布する。フィルターとしては、ポアサイズ0.1μm以下、より好ましくは0.05μm以下、更に好ましくは0.03μm以下のポリテトラフロロエチレン製ポリエチレン製、ナイロン製のものが好ましい。

0278

感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン、二酸化シリコン被覆)上に、スピナー等の適当な塗布方法により塗布される。その後、好ましくは乾燥し、感活性光線性又は感放射線性膜を形成する。必要により、感活性光線性又は感放射線性膜の下層に、各種下地膜無機膜有機膜反射防止膜)を形成してもよい。

0279

乾燥方法としては、加熱して乾燥する方法が一般的に用いられる。加熱は通常の露光・現像機に備わっている手段で行うことができ、ホットプレート等を用いて行ってもよい。加熱温度は80〜150℃で行うことが好ましく、80〜140℃で行うことがより好ましく、80〜130℃で行うことが更に好ましい。加熱時間は30〜1000秒が好ましく、60〜800秒がより好ましく、60〜600秒が更に好ましい。

0280

感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚は、5nm〜80nmであることが好ましい。膜厚が5nm〜80nmの範囲にある感活性光線性又は感放射線性膜は、レジスト性能を好適に発現できるため好ましい。本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に用いられる樹脂(A)が含有する繰り返し単位(a)は、酸のプロトン源になるフェノール性水酸基の数が多いため、光吸収の効率の悪い膜厚が5nmの薄膜でも、効率的に活性酸を発生することができる。尚、膜厚が80nm以下であることは、特にパターン倒れ性能、すなわち、解像性の向上の観点から好ましい。

0281

ここで、「膜厚」とは、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を基板上に塗布、乾燥した後の感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚であって、露光などの追加処理を行う前に測定された感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚として定義される。

0282

感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚は、5nm〜60nmであることがより好ましく、15nm〜45nmであることが更に好ましい。

0283

なお、本発明のパターン形成方法においては、レジスト膜の上層上層膜トップコート)を形成してもよい。トップコートは、レジスト膜と混合せず、さらにレジスト膜上層に均一に塗布できることが好ましい。

0284

上層膜形成用組成物
上層膜形成用組成物(トップコート形成用組成物)について説明する。

0285

トップコートは、レジスト膜と混合せず、さらにレジスト膜上層に均一に塗布できることが好ましい。トップコート層の厚さは、好ましくは10〜200nm、更に好ましくは20〜100nm、特に好ましくは40〜80nmである。
トップコートについては、特に限定されず、従来公知のトップコートを、従来公知の方法によって形成でき、例えば、特開2014−059543号公報の段落0072〜0082の記載に基づいてトップコートを形成できる。

0286

<露光工程>
露光工程は、レジスト膜を露光する工程であり、例えば次の方法により行うことができる。
上記のようにして形成したレジスト膜に、所定のマスクを通して活性光線又は放射線を照射する。なお、電子ビームの照射では、マスクを介さない描画(直描)が一般的である。

0287

活性光線又は放射線としては特に限定されないが、例えばKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、極紫外線(EUV、Extreme Ultra Violet)、電子線(EB、Electron Beam)等であり、極紫外線又は電子線が特に好ましい。露光は液浸露光であってもよい。

0288

ベーク
本発明のパターン形成方法においては、露光後、現像を行う前にベーク(PEB:Post Exposure Bake)を行うことが好ましい。ベークにより露光部の反応が促進され、感度やパターン形状がより良好となる。
加熱温度は80〜150℃が好ましく、80〜140℃がより好ましく、80〜130℃が更に好ましい。
加熱時間は30〜1000秒が好ましく、60〜800秒がより好ましく、60〜600秒が更に好ましい。
加熱は通常の露光・現像機に備わっている手段で行うことができ、ホットプレート等を用いて行ってもよい。

0289

<現像工程>
現像工程は、露光されたレジスト膜を現像液によって現像する工程である。
現像方法としては、たとえば、現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液吐出ノズルスキャンしながら現像液を吐出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)などを適用することができる。
また、現像を行う工程の後に、他の溶剤に置換しながら、現像を停止する工程を実施してもよい。

0290

現像時間は露光部又は未露光部の樹脂が十分に溶解する時間であれば特に制限はなく、通常は10〜300秒であり、好ましくは10〜120秒である。
現像液の温度は0〜50℃が好ましく、15〜35℃がより好ましい。

0291

(現像液)
現像液はアルカリ現像液でもよいし、有機溶剤を含有する現像液(有機系現像液)でもよい。

0292

−アルカリ現像液−
アルカリ現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムケイ酸ナトリウムメタケイ酸ナトリウムアンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミンn−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミントリエタノールアミン等のアルコールアミン類テトラメチルアンモニウムヒドロキシドテトラエチルアンモニウムヒドロキシドテトラプロピルアンモニウムヒドドキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラペンチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、エチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ブチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、メチルトリアミルアンモニウムヒドロキシド、ジブチルジペンチルアンモニウムヒドロキシド等のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、トリメチルフェニルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルベンジルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用することができる。

0293

更に、上記アルカリ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
アルカリ現像液としては、特に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38質量%の水溶液が望ましい。

0294

−有機系現像液−
次に、有機系現像液に含まれる有機溶剤について説明する。

0295

有機溶剤の蒸気圧(混合溶剤である場合は全体としての蒸気圧)は、20℃に於いて、5kPa以下が好ましく、3kPa以下が更に好ましく、2kPa以下が特に好ましい。有機溶剤の蒸気圧を5kPa以下にすることにより、現像液の基板上あるいは現像カップ内での蒸発が抑制され、ウエハ面内温度均一性が向上し、結果としてウエハ面内の寸法均一性が良化する。

0296

有機系現像液に用いられる有機溶剤としては、種々の有機溶剤が広く使用されるが、たとえば、エステル系溶剤、ケトン系溶剤アルコール系溶剤アミド系溶剤エーテル系溶剤炭化水素系溶剤等の溶剤を用いることができる。
これらの有機溶剤の具体例は前述の処理液に含有される溶剤(2)で説明したものと同様である。

0297

有機系現像液に含まれる有機溶剤は、上記露光工程においてEUV光およびEBを用いる場合において、レジスト膜の膨潤を抑制できるという点から、炭素原子数が7以上(7〜14が好ましく、7〜12がより好ましく、7〜10がさらに好ましい)、かつヘテロ原子数が2以下のエステル系溶剤を用いることが好ましい。

0298

上記エステル系溶剤のヘテロ原子は、炭素原子および水素原子以外の原子であって、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等が挙げられる。ヘテロ原子数は、2以下が好ましい。

0299

炭素原子数が7以上かつヘテロ原子数が2以下のエステル系溶剤の好ましい例としては、酢酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸2−メチルブチル、酢酸1−メチルブチル、酢酸ヘキシル、プロピオン酸ペンチル、プロピオン酸ヘキシル、プロピオン酸ブチル、イソ酪酸イソブチル、プロピオン酸ヘプチル、ブタン酸ブチルなどが挙げられ、酢酸イソアミルを用いることが特に好ましい。

0300

有機系現像液に含まれる有機溶剤は、上記露光工程においてEUV光およびEBを用いる場合において、炭素原子数が7以上かつヘテロ原子数が2以下のエステル系溶剤に代えて、上記エステル系溶剤および上記炭化水素系溶剤の混合溶剤、又は、上記ケトン系溶剤および上記炭化水素溶剤の混合溶剤を用いてもよい。この場合においても、レジスト膜の膨潤の抑制に効果的である。

0301

エステル系溶剤と炭化水素系溶剤とを組み合わせて用いる場合には、エステル系溶剤として酢酸イソアミルを用いることが好ましい。また、炭化水素系溶剤としては、レジスト膜の溶解性を調製するという観点から、飽和炭化水素溶剤(例えば、オクタン、ノナンデカン、ドデカン、ウンデカンヘキサデカンなど)を用いることが好ましい。

0302

ケトン系溶剤と炭化水素系溶剤とを組み合わせて用いる場合には、ケトン系溶剤として2−ヘプタノンを用いることが好ましい。また、炭化水素系溶剤としては、レジスト膜の溶解性を調製するという観点から、飽和炭化水素溶剤(例えば、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、ウンデカン、ヘキサデカンなど)を用いることが好ましい。

0303

上記の混合溶剤を用いる場合において、炭化水素系溶剤の含有量は、レジスト膜の溶剤溶解性に依存するため、特に限定されず、適宜調製して必要量を決定すればよい。

0304

上記の有機溶剤は、複数混合してもよいし、上記以外の溶剤や水と混合し使用してもよい。但し、本発明の効果を十二分に奏するためには、現像液全体としての含水率が10質量%未満であることが好ましく、実質的に水分を含有しないことがより好ましい。現像液における有機溶剤(複数混合の場合は合計)の濃度は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは50〜100質量%、さらに好ましくは85〜100質量%、さらにより好ましくは90〜100質量%、特に好ましくは95〜100質量%である。最も好ましくは、実質的に有機溶剤のみからなる場合である。なお、実質的に有機溶剤のみからなる場合とは、微量の界面活性剤、酸化防止剤、安定剤、消泡剤などを含有する場合を含むものとする。

0305

現像液は、酸化防止剤を含有することも好ましい。これにより、経時的な酸化剤の発生を抑制でき、酸化剤の含有量をより低下できる。酸化防止剤としては、公知のものが使用できるが、半導体用途に用いる場合、アミン系酸化防止剤フェノール系酸化防止剤が好ましく用いられる。

0306

酸化防止剤の含有量は、特に限定されないが、現像液の全質量に対して、0.0001〜1質量%が好ましく、0.0001〜0.1質量%がより好ましく、0.0001〜0.01質量%が更に好ましい。0.0001質量%以上であるとより優れた酸化防止効果が得られ、1質量%以下であることで、現像残渣を抑制できる傾向にある。

0307

現像液は、塩基性化合物を含有していてもよく、具体的にはレジスト樹成物が含有してもよい塩基性化合物と同様のものが挙げられる。

0308

現像液は、界面活性剤を含有してもよい。現像液が界面活性剤を含有することにより、レジスト膜に対する濡れ性が向上して、現像がより効果的に進行する。
界面活性剤としては、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物が含有し得る界面活性剤と同様のものを用いることができる。

0309

現像液が界面活性剤を含有する場合、界面活性剤の含有量は、現像液の全質量に対して、0.001〜5質量%であることが好ましく、より好ましくは0.005〜2質量%であり、更に好ましくは0.01〜0.5質量%である。

0310

現像方法としては、たとえば、現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液吐出ノズルをスキャンしながら現像液を吐出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)などを適用することができる。
また、現像を行う工程の後に、他の溶媒に置換しながら、現像を停止する工程を実施してもよい。

0311

現像時間は特に制限はなく、通常は10〜300秒であり、好ましくは20〜120秒である。
現像液の温度は0〜50℃が好ましく、15〜35℃がより好ましい。

0312

現像工程で用いられる現像液としては、有機溶剤を含有する現像液を用いた現像と、アルカリ現像液による現像を両方行ってもよい(いわゆる二重現像を行ってもよい)。

0313

本発明のパターン形成方法では、現像液が前述の本発明の処理液を含んでいてもよく、その場合は処理液が現像液であることが好ましい。

0314

リンス工程>
本発明の実施形態に係るパターン形成方法は、現像工程の後にリンス工程を含んでいてもよい。
リンス工程においては、現像を行ったウエハをリンス液を用いて洗浄処理する。
洗浄処理の方法は特に限定されないが、たとえば、一定速度で回転している基板上にリンス液を吐出しつづける方法(回転吐出法)、リンス液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面にリンス液を噴霧する方法(スプレー法)、などを適用することができ、この中でも回転吐出方法で洗浄処理を行い、洗浄後に基板を2000rpm〜4000rpmの回転数で回転させ、リンス液を基板上から除去することが好ましい。
リンス時間には特に制限はないが、好ましくは10秒〜300秒であり、より好ましくは10秒〜180秒であり、最も好ましくは20秒〜120秒である。
リンス液の温度は0〜50℃が好ましく、15〜35℃が更に好ましい。

0315

また、現像処理又はリンス処理の後に、パターン上に付着している現像液又はリンス液を超臨界流体により除去する処理を行うことができる。
さらに、現像処理又はリンス処理又は超臨界流体による処理の後、パターン中に残存する溶剤を除去するために加熱処理を行うことができる。加熱温度は、良好なレジストパターンが得られる限り特に限定されるものではなく、通常40〜160℃である。加熱温度は50〜150℃が好ましく、50〜110℃が最も好ましい。加熱時間に関しては良好なレジストパターンが得られる限り特に限定されないが、通常15〜300秒であり、好ましくは、15〜180秒である。

0316

(リンス液)
アルカリ現像液を用いた現像工程の後に行うリンス処理において用いられるリンス液としては、純水を使用し、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。

0317

有機系現像液を用いた現像工程の後に行うリンス処理において用いられるリンス液としては、有機溶剤を含むリンス液を用いることが好ましく、有機溶剤としては、炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤及びエーテル系溶剤からなる群より選択される少なくとも1種の有機溶剤が好ましい。

0318

リンス液に含まれる有機溶剤が炭化水素系溶剤、エーテル系溶剤、及びケトン系溶剤から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、炭化水素系溶剤、及びエーテル系溶剤から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。
リンス液が含む有機溶剤としては、エーテル系溶剤も好適に用いることができる。

0319

エーテル系溶剤としては、例えば、水酸基を含有するグリコールエーテル系溶剤の他、ジプロピレングリコールジメチルエーテルジプロピレングリコールジエチルエーテルジエチレングリコールジメチルエーテルジエチレングリコールジエチルエーテル等の水酸基を含有しないグリコールエーテル系溶剤、アニソールフェネトール等の芳香族エーテル溶剤、ジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランパーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、シクロペンチルイソプロピルエーテル、シクロペンチルsec−ブチルエーテル、シクロペンチルtert−ブチルエーテル、シクロヘキシルイソプロピルエーテル、シクロヘキシルsec−ブチルエーテル、シクロヘキシルtert−ブチルエーテルの環式脂肪族エーテル系溶剤や、ジ-n-プロピルエーテル、ジ-n-ブチルエーテル、ジ-n-ペンチルエーテル、ジ-n-ヘキシルエーテルなどの直鎖アルキル基を有する非環式脂肪族エーテル系溶剤や、ジイソヘキシルエーテル、メチルイソペンチルエーテル、エチルイソペンチルエーテル、プロピルイソペンチルエーテル、ジイソペンチルエーテル、メチルイソブチルエーテル、エチルイソブチルエーテル、プロピルイソブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、ジイソヘキシルエーテルなどの分岐アルキル基を有する非環式脂肪族エーテル系溶剤が挙げられる。中でも好ましくは、ウェハの面内均一性の観点から、炭素数8〜12の非環式脂肪族エーテル系溶剤であり、より好ましくは、炭素数8〜12の分岐アルキル基を有する非環式脂肪族エーテル系溶剤である。特に好ましくは、ジイソブチルエーテル又はジイソペンチルエーテル又はジイソヘキシルエーテルである。
これらの有機溶剤の具体例は前述の現像液に含有される有機溶剤で説明したものと同様である。

0320

リンス液の蒸気圧は、20℃において0.05kPa以上、5kPa以下が好ましく、0.1kPa以上、5kPa以下が更に好ましく、0.12kPa以上、3kPa以下が最も好ましい。リンス液が複数の溶剤の混合溶剤である場合は全体としての蒸気圧が上記範囲であることが好ましい。リンス液の蒸気圧を0.05kPa以上、5kPa以下にすることにより、ウエハ面内の温度均一性が向上し、更にはリンス液の浸透に起因した膨潤が抑制され、ウエハ面内の寸法均一性が良化する。

0321

リンス液が含む有機溶剤は1種のみでも2種以上でもよい。2種以上含む場合としては、たとえば、ウンデカンとジイソブチルケトンの混合溶剤などが挙げられる。

0322

リンス液は、界面活性剤を含有しても良い。リンス液が界面活性剤を含有することにより、レジスト膜に対する濡れ性が向上して、リンス性が向上し、異物の発生が抑制される傾向にある。
界面活性剤としては、後述する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に用いられる界面活性剤と同様のものを用いることができる。
リンス液が界面活性剤を含有する場合、界面活性剤の含有量は、リンス液の全質量に対して、0.001〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.005〜2質量%であり、更に好ましくは0.01〜0.5質量%である。

0323

リンス液は酸化防止剤を含有しても良い。リンス液が含有してもよい酸化防止剤としては、前述の現像液が含有してもよい酸化防止剤と同様である。
リンス液が酸化防止剤を含有する場合、酸化防止剤の含有量は、特に限定されないが、リンス液の全質量に対して、0.0001〜1質量%が好ましく、0.0001〜0.1質量%がより好ましく、0.0001〜0.01質量%が更に好ましい。

0324

有機溶剤を含む現像液を用いて現像する工程の後には、リンス液を用いて洗浄する工程を含んでいてもよいが、スループット生産性)の観点から、リンス液を用いて洗浄する工程を含まなくてもよい。

0325

リンス液を用いて洗浄する工程を有さない処理方法として、例えば、特開2015−216403号公報の[0014]〜[0086]に記載が援用でき、この内容は本願明細書に組み込まれる。

0326

なお、リンス液としてはMIBC(メチルイソブチルカルビノール)、現像液と同じ液体を使用すること(特に酢酸ブチル)も好ましい。

0327

収容容器
現像液及びリンス液等の処理液に使用し得る有機溶剤(「有機系処理液」ともいう)としては、収容部を有する、化学増幅型レジスト膜パターニング用有機系処理液の収容容器に保存されたものを使用することが好ましい。この収容容器としては、例えば、収容部の、有機系処理液に接触する内壁が、ポリエチレン樹脂ポリプロピレン樹脂、及び、ポリエチレン−ポリプロピレン樹脂のいずれとも異なる樹脂、又は、防錆金属溶出防止処理が施された金属から形成された、レジスト膜のパターニング用有機系処理液の収容容器であることが好ましい。この収容容器の上記収容部に、レジスト膜のパターニング用有機系処理液として使用される予定の有機溶剤を収容し、レジスト膜のパターニング時において、上記収容部から排出したものを使用することができる。

0328

上記の収容容器が、更に、上記の収容部を密閉するためのシール部を有している場合、このシール部も、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、及び、ポリエチレン−ポリプロピレン樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂とは異なる樹脂、又は、防錆・金属溶出防止処理が施された金属から形成されることが好ましい。

0329

ここで、シール部とは、収容部と外気とを遮断可能な部材を意味し、パッキンやOリングなどを好適に挙げることができる。

0330

ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、及び、ポリエチレン−ポリプロピレン樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂とは異なる樹脂は、パーフルオロ樹脂であることが好ましい。

0331

パーフルオロ樹脂としては、四フッ化エチレン樹脂PTFE)、四フッ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)、四フッ化エチレン−エチレン共重合体樹脂(ETFE)、三フッ化塩化エチレンエチレン共重合樹脂(ECTFE)、フッ化ビニリデン樹脂PVDF)、三フッ化塩化エチレン共重合樹脂(PCTFE)、フッ化ビニル樹脂(PVF)等を挙げることができる。

0332

特に好ましいパーフルオロ樹脂としては、四フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂を挙げることができる。

0333

防錆・金属溶出防止処理が施された金属における金属としては、炭素鋼合金鋼ニッケルクロム鋼ニッケルクロムモリブデン鋼クロム鋼クロムモリブデン鋼マンガン鋼等を挙げることができる。
防錆・金属溶出防止処理としては、皮膜技術を適用することが好ましい。

0334

皮膜技術には、金属被覆(各種メッキ),無機被覆(各種化成処理,ガラスコンクリートセラミックスなど)および有機被覆さび止め油塗料ゴムプラスチックス)の3種に大別されている。

0335

好ましい皮膜技術としては、錆止め油錆止め剤腐食抑制剤キレート化合物、可剥性プラスチックライニング剤による表面処理が挙げられる。

0336

中でも、各種のクロム酸塩亜硝酸塩ケイ酸塩燐酸塩オレイン酸ダイマー酸ナフテン酸等のカルボン酸カルボン酸金属石鹸スルホン酸塩アミン塩エステル高級脂肪酸グリセリンエステル燐酸エステル)などの腐食抑制剤、エチレンジアンテトラ酢酸グルコン酸ニトリロトリ酢酸、ヒドロキシエチルエチオレンジアミン三作酸、ジエチレントリアミン五作酸などのキレート化合物及びフッ素樹脂ライニングが好ましい。特に好ましいのは、燐酸塩処理とフッ素樹脂ライニングである。

0337

また、直接的な被覆処理と比較して、直接、錆を防ぐわけではないが、被覆処理による防錆期間の延長につながる処理方法として、防錆処理にかかる前の段階である「前処理」を採用することも好ましい。

0338

このような前処理の具体例としては、金属表面に存在する塩化物硫酸塩などの種々の腐食因子を、洗浄や研磨によって除去する処理を好適に挙げることができる。

0339

収容容器としては具体的に以下を挙げることができる。
・Entegris社製 FluoroPurePFA複合ドラム接液内面PFA樹脂ライニング
・JFE社製鋼製ドラム缶(接液内面;燐酸亜鉛皮膜
また、本発明において用いることができる収容容器としては、特開平11−021393号公報[0013]〜[0030]、及び特開平10−45961号公報[0012]〜[0024]に記載の容器も挙げることができる。

0340

有機系処理液は、静電気の帯電、引き続き生じる静電気放電に伴う薬液配管や各種パーツ(フィルター、O−リング、チューブなど)の故障を防止する為、導電性の化合物を添加しても良い。導電性の化合物としては特に制限されないが、例えば、メタノールが挙げられる。添加良は特に制限されないが、好ましい現像特性を維持する観点で、10質量%以下が好ましく、更に好ましくは、5質量%以下である。薬液配管の部材に関しては、SUS(ステンレス鋼)、或いは帯電防止処理の施されたポリエチレン、ポリプロピレン、又はフッ素樹脂ポリテトラフルオロエチレンパーフロオロアルコキシ樹脂など)で被膜された各種配管を用いることができる。フィルターやO−リングに関しても同様に、帯電防止処理の施されたポリエチレン、ポリプロピレン、又はフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、パーフロオロアルコキシ樹脂など)を用いることができる。

0341

なお、一般的に、現像液およびリンス液は、使用後に配管を通して廃液タンクに収容される。その際、リンス液として炭化水素系溶剤を使用する場合、現像液中に溶解したレジストが析出し、ウエハ背面や、配管側面などに付着することを防ぐために、再度、レジストが溶解する溶剤を配管に通す方法がある。配管に通す方法としては、リンス液での洗浄後に基板の背面や側面などをレジストが溶解する溶剤で洗浄して流す方法や、レジストに接触させずにレジストが溶解する溶剤を配管を通るように流す方法が挙げられる。

0342

配管に通す溶剤としては、レジストを溶解し得るものであれば特に限定されず、例えば上述した有機溶剤が挙げられ、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテートプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテートエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルエチレングリコールモノエチルエーテル、2−ヘプタノン、乳酸エチル、1−プロパノール、アセトン、等を用いることができる。中でも好ましくは、PGMEA,PGME,シクロヘキサノンを用いることができる。

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