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技術 切削インサートおよび切削工具

出願人 株式会社タンガロイ
発明者 吉田悟森田恵輔
出願日 2016年12月21日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2017-528593
公開日 2018年9月27日 (2年4ヶ月経過) 公開番号 WO2018-061227
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 押さえ駒 締め付けねじ 基準軸線 凹曲線 右勝手 回転方向前方側 具体性 切りくず
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年9月27日)のものです。
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図面 (9)

課題・解決手段

切削インサート(1)は、互いに対向する第1の端面(2)および第2の端面(3)と、第1の端面(2)と第2の端面(3)とを接続するように延びる周側面(4)と、第1の端面(2)と周側面(4)との交差稜線部に配置された第1の切れ刃(5a)と、第2の端面(3)と周側面(4)との交差稜線部に配置された第2の切れ刃(5b)とを有する。周側面(4)は、第1の切れ刃(5a)と接続する第1の逃げ面(4a1)と、第1の逃げ面(4a1)よりも第2の端面(3)側に配置された中間周側面部分(4b)とを有する。第1の逃げ面(4a1)は、第1の端面(2)に対して垂直な方向に延びる。中間周側面部分(4b)は、第1の逃げ面(4a1)から外方に突出している。

概要

背景

従来の切削インサートには、特許文献1に示すような、ネガティブタイプと呼称されるものがある。特許文献1に開示された切削インサートは、互いに対向する2つの端面と、両端面を接続する周側面と、各端面と周側面とのそれぞれの交差稜線部に配置された切れ刃とを有する。周側面は、各端面に対して垂直な方向に延びる。ネガティブタイプの切削インサートは、両方の端面に切れ刃を配置すると、使用できる切れ刃の数が多いため、経済的である。

概要

切削インサート(1)は、互いに対向する第1の端面(2)および第2の端面(3)と、第1の端面(2)と第2の端面(3)とを接続するように延びる周側面(4)と、第1の端面(2)と周側面(4)との交差稜線部に配置された第1の切れ刃(5a)と、第2の端面(3)と周側面(4)との交差稜線部に配置された第2の切れ刃(5b)とを有する。周側面(4)は、第1の切れ刃(5a)と接続する第1の逃げ面(4a1)と、第1の逃げ面(4a1)よりも第2の端面(3)側に配置された中間周側面部分(4b)とを有する。第1の逃げ面(4a1)は、第1の端面(2)に対して垂直な方向に延びる。中間周側面部分(4b)は、第1の逃げ面(4a1)から外方に突出している。

目的

効果

実績

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請求項1

切削インサート(1)であって、互いに対向する第1の端面(2)および第2の端面(3)と、前記第1の端面(2)と第2の端面(3)とを接続するように延びる周側面(4)と、前記第1の端面(2)と前記周側面(4)との交差稜線部に配置された第1の切れ刃(5a)と、前記第2の端面(3)と前記周側面(4)との交差稜線部に配置された第2の切れ刃(5b)とを有し、前記周側面(4)は、前記第1の切れ刃(5a)と接続する第1の逃げ面(4a1)と、前記第1の逃げ面(4a1)よりも前記第2の端面(3)側に配置された中間周側面部分(4b)とを有し、前記第1の逃げ面(4a1)は、前記第1の端面(2)に対して垂直な方向に延び、前記中間周側面部分(4b)は、前記第1の逃げ面(4a1)から外方に突出している切削インサート。

請求項2

前記周側面(4)は、前記第2の切れ刃(5b)と接続する第2の逃げ面(4a2)を有し、前記第2の逃げ面(4a2)は、前記第2の端面(3)に対して垂直な方向に延び、前記中間周側面部分(4b)は、前記第2の逃げ面(4a2)から外方に突出している請求項1に記載の切削インサート。

請求項3

前記第2の切れ刃(5b)は、前記第1の切れ刃(5a)と180°回転対称である請求項1または2に記載の切削インサート。

請求項4

前記第1の端面(2)に対向する方向から見て、前記第1の逃げ面(4a1)からの前記中間周側面部分(4b)の突出量(B)は、0.02mm以上、3mm以下である請求項1から3のいずれか一項に記載の切削インサート。

請求項5

前記第1の端面(2)および前記第2の端面(3)が対向する方向における前記第1の逃げ面(4a1)の幅(C)は、0.2mm以上、4mm以下である請求項1から4のいずれか一項に記載の切削インサート。

請求項6

前記第2の端面(3)の輪郭形状は鏡面対称でない請求項1から5のいずれか一項に記載の切削インサート。

請求項7

請求項1から6のいずれか一項に記載の切削インサート(1)が着脱自在に取り付けられる切削工具

技術分野

0001

本発明は、切削インサートと、その切削インサートが取り付けられる切削工具とに関する。

背景技術

0002

従来の切削インサートには、特許文献1に示すような、ネガティブタイプと呼称されるものがある。特許文献1に開示された切削インサートは、互いに対向する2つの端面と、両端面を接続する周側面と、各端面と周側面とのそれぞれの交差稜線部に配置された切れ刃とを有する。周側面は、各端面に対して垂直な方向に延びる。ネガティブタイプの切削インサートは、両方の端面に切れ刃を配置すると、使用できる切れ刃の数が多いため、経済的である。

先行技術

0003

国際公開第2015/156373号

発明が解決しようとする課題

0004

ネガティブタイプの切削インサートは、一方の端面の切れ刃を切削に使用するとき、切削に使用されていない他方の端面の切れ刃の周辺に、切削の際に生じたカス衝突することがある。これによって切れ刃の周辺が損傷すると、その切れ刃を切削に使用するときに、切削性能が十分に発揮されない。

課題を解決するための手段

0005

本発明の切削インサートは、互いに対向する第1の端面および第2の端面と、第1の端面と第2の端面とを接続するように延びる周側面と、第1の端面と周側面との交差稜線部に配置された第1の切れ刃と、第2の端面と周側面との交差稜線部に配置された第2の切れ刃とを有する。周側面は、第1の切れ刃と接続する第1の逃げ面と、第1の逃げ面よりも第2の端面側に配置された中間周側面部分とを有する。第1の逃げ面は、第1の端面に対して垂直な方向に延びる。中間周側面部分は、第1の逃げ面から外方に突出している。

0006

本発明の切削工具は、本発明の切削インサートが着脱自在に取り付けられる。

図面の簡単な説明

0007

実施形態に係る切削インサートの斜視図である。
図1の切削インサートの平面図である。
図1の切削インサートの底面図である。
図1の切削インサートの正面図である。
図2のV部の拡大図である。
図5のVI−VI断面における断面図である。
図1の切削インサートが取り付けられた切削工具の斜視図である。
図7工具ボデーの拡大図である。

実施例

0008

以下、実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る切削インサート1を図1から図6に示す。

0009

図1から図4に示すように、切削インサート1は、端面2,3と、周側面4とを有する。端面2,3は、それぞれの内部に、平坦平面部2a,3aを有している。端面2,3は、互いに対向している。詳細には、端面2,3は、平面部2aと平面部3aとが互いに平行となるように配置されている。周側面4は、この端面2と端面3とを接続するように延びている。ここでは便宜的に、端面2を「上面2」と呼称し、端面3を「下面3」と呼称する。また、上面2と下面3とが対向する方向を「厚さ方向」と呼称する。

0010

図2に示すように、上面2の形状は、略三角形である。当該三角形内接円の直径は約10mmである。上面2は、3つの辺部と3つのコーナ部とを有している。ここで、「辺稜部」とは、コーナ部間に延びる端面の縁部分を意味する。より具体的には、「辺稜部」とは、上面の縁部のうちのコーナ部の曲線部分以外の部分を意味する。各コーナ部と、その周辺の辺稜部には、切れ刃5が配置されている。切れ刃5に接続する上面2の部分はすくい面7として機能する。図1に示すように、切れ刃5に接続する周側面4の部分は逃げ面4aとして機能する。なお、コーナ部の曲率半径は約0.8mmである。

0011

図3に示すように、下面3の形状も、上面2と同様に略三角形である。下面3も、3つの辺稜部と3つのコーナ部とを有している。下面3の各コーナ部と、その周辺の辺稜部にも、切れ刃5が配置されている。切れ刃5に接続する下面3の部分はすくい面7として機能する。切れ刃5に接続する周側面4の部分は逃げ面4aとして機能する。

0012

切削インサート1は、上面2および下面3に切れ刃5を3つずつ有し、合計6つの切れ刃5を有する。各切れ刃5は、主切れ刃6aと、コーナ切れ刃6bと、副切れ刃6cとを有する。主切れ刃6aは、辺稜部に配置され、1つの辺稜部の大部分を占めている。つまり、切削インサート1は、辺稜部の大部分を主切れ刃6aとして使用することができる。コーナ切れ刃6bは、各コーナ部に配置されている。副切れ刃6cは、コーナ切れ刃6bを挟んで主切れ刃6aの反対側に配置されている。副切れ刃6cは、コーナ切れ刃6bと、隣の切れ刃5の主切れ刃6aとの間に配置されている。

0013

各切れ刃5が、互いに異なる形状の主切れ刃6aおよび副切れ刃6cを有するため、切削インサート1は鏡面対称ではない。つまり、上面2および下面3は、互いに鏡面対称ではない。換言すると、上面2に対向する方向から見て、下面3の輪郭形状を上面2に投影すると、投影された下面3の輪郭形状は上面2の輪郭形状と少なくとも一部が重ならない。重ならない部分は、主に副切れ刃6cに相当する部分である。切削インサート1は右勝手である。

0014

図2に示すように、上面2に対向する方向から見て、主切れ刃6aは外方に向かって膨らむように湾曲する。

0015

ここでは、図1および図2に示すように、上面2の1つの切れ刃5を「第1の切れ刃5a」と呼称する。また、図1および図3に示すように、下面3の1つの切れ刃5を「第2の切れ刃5b」と呼称する。具体的には、図2の平面図において、最も右側に配置された切れ刃5を「第1の切れ刃5a」と呼称する。また、図3の底面図において、最も上側に配置された切れ刃5を「第2の切れ刃5b」と呼称する。

0016

図4に示すように、逃げ面4aに対向する方向から切削インサート1を見ると、第1の切れ刃5aは下方に向かって凹むように湾曲する。特に、第1の切れ刃5aは全体的に滑らかな凹曲線を描くように湾曲する。一方、第2の切れ刃5bは上方に向かって凹むように湾曲する。

0017

図1から図3に示すように、切削インサート1は、上面2から下面3にかけて貫通する取り付け穴9が形成されている。上面2は、取り付け穴9の中心軸線Aを基準として120°回転対称である。下面3も、上面2と同様に、取り付け穴9の中心軸線Aを基準として120°回転対称である。取り付け穴9の中心軸線Aは、切削インサート1の基準軸線Aとも呼称される。

0018

切削インサート1は、いわゆるネガティブタイプの切削インサートに類似している。しかし、切削インサート1の周側面4は、厚さ方向の中間部が外方に突出している。つまり、図1に示すように、周側面4は、逃げ面4aよりも外方に位置する中間周側面部分4bを有する。

0019

ここで、上面2の第1の切れ刃5aに接続する逃げ面4aを「第1の逃げ面4a1」と呼称し、下面3の第2の切れ刃5bに接続する逃げ面4aを「第2の逃げ面4a2」と呼称する。

0020

「中間周側面部分4bが逃げ面4aよりも外方に位置する」とは、平面視において、中間周側面部分4bが逃げ面4aよりも外方に位置することを意味する。つまり、図5に示すように、上面2に対向する方向に切削インサート1を見たとき、中間周側面部分4bは、第1の逃げ面4a1よりも外方に位置する。同様に、下面3に対向する方向に切削インサート1を見たとき、中間周側面部分4bは、第2の逃げ面4a2よりも外方に位置する(不図示)。

0021

周側面4のうち、主切れ刃6aに接続する部分は、外方への突出量が小さい。切削インサート1は、周側面4の全周にわたって、中間周側面部分4bが逃げ面4aよりも外方に位置する。

0022

第1の逃げ面4a1には、逃げ角が付与されていない。つまり、第1の逃げ面4a1は、下面3の平面部3aに対して垂直な方向に延びている。上面2の平面部2aは、下面3の平面部3aと平行である。したがって、第1の逃げ面4a1は、上面2の平面部2aに対しても垂直な方向に延びている。換言すると、第1の逃げ面4a1と、上面2の平面部2aとのなす角は直角である。同様に、第2の逃げ面4a2は、下面3に対して垂直な方向に延びている。逃げ面4aは、周側面4の全周にわたって、平面部2aおよび平面部3aに対して垂直な方向に延びている。

0023

図6に示すように、第1の逃げ面4a1からの中間周側面部分4bの突出量をBとすると、主切れ刃6aに対応する突出量Bは約0.5mmである。コーナ切れ刃6bおよび副切れ刃6cに対応する突出量Bの最大値は2mmである。

0024

厚さ方向において、上面2の切れ刃5aから、下面3の切れ刃5bまでの距離の最大値は、約6mmである。ここで、図6に示すように、厚さ方向における第1の逃げ面4a1の幅をCとすると、幅Cは位置によって異なる。第1の逃げ面4a1のうち、主切れ刃6aに接続する部分の幅Cの最小値は0.5mmであり、最大値は2mmである。コーナ切れ刃6bに接続する部分の幅Cの最小値は2mmであり、最大値は3mmである。副切れ刃6cに接続する部分の幅Cの最小値は2mmであり、最大値は3mmである。

0025

下面3の形状は、上面2の形状と同一である。図2および図3に示すように、基準軸線Aに直交すると共に周側面4を貫通するように軸線Sを定めると、切削インサート1の形状は、軸線Sを基準として180°回転対称である。

0026

前述のとおり、切削インサート1は、上面2側の3つの切れ刃5と、下面3側の3つの切れ刃5とを有する。これらの6つの切れ刃5の形状は、すべて同一である。つまり、第2の切れ刃5bの形状は、第1の切れ刃5aの形状と180°回転対称である。したがって、切削インサート1は両面を使用できる切削インサートであり、6つの切れ刃5を切削に使用できる。

0027

前述のとおり、上面2は平面部2aを有し、下面3は平面部3aを有している。平面部2aおよび平面部3aは、後述する工具ボデー21のインサート取付部22の底面23に当接する。図2および図3に示すように、平面部2aおよび平面部3aは、取り付け穴9の周囲に延在する。切れ刃5は、平面部2aおよび平面部3aよりも高い位置にある。つまり、上面2の第1の切れ刃5aの各部分から下面3までの距離は、上面2の平面部2aから下面3までの距離よりも長い。同様に、下面3の第2の切れ刃5bの各部分から上面2までの距離は、下面3の平面部3aから上面2までの距離よりも長い。

0028

切削インサート1の中間周側面部分4bは、後述する工具ボデーのインサート取付部の壁面に当接する。

0029

切削インサート1の切れ刃5周辺の材料は、硬質材料、または、硬質材料にCVD、PVD等によるコーティングを施したものである。当該硬質材料として、超硬合金サーメットセラミックス立方晶窒化硼素を含有する焼結体ダイヤモンドを含有する焼結体および単結晶ダイヤモンドを用いることができる。また切れ刃5以外の切削インサート1の部分の材料も、同様の硬質材料等であることが好ましい。

0030

次に、図7および図8を参照しながら、切削インサート1が取り付けられる切削工具20について説明する。切削工具20は、前述した切削インサート1と、略円柱状の工具ボデー21とを有する。図7に示すように、切削インサート1は、工具ボデー21に形成されたインサート取付部22に取り付けられる。切削インサート1は、機械的取り付け手段であるクランプ部材によって着脱自在に取り付けられる。切削工具20は、クランプ部材として締め付けねじ30を有する。なお、切削工具20は、主として直角肩削り加工に適する。

0031

工具ボデー21は、先端部26から基端側に延びる中心軸線Dを有する。工具ボデー21の先端部26には、切削インサート1を取り付けるためのインサート取付部22が形成されている。各インサート取付部22には、1つの切削インサート1を着脱自在に取り付けることができる。工具ボデー21では、3つのインサート取付部22が、中心軸線Dを中心とする周方向において、概ね等間隔に配置されている。しかし、本発明はこの形態に限定されない。工具ボデーは、様々な形状の切削インサートを取り付けることができるようにインサート取付部が設けられてもよい。インサート取付部は、等間隔に配置されていなくてもよい。また、切削工具は、1つのみのインサート取付部が設けられた工具ボデーを有していてもよい。

0032

図8に示すように、インサート取付部22は、底面23と、壁面24a,24b,24cと、を有する。底面23および壁面24a,24b,24cは、実質的に平面である。底面23には、ねじ穴25が形成されている。

0033

壁面24a,24b,24cは、底面23に対して略垂直な方向に延びている。壁面24aは工具ボデー21の基端側を向くように配置され、壁面24b,24cは工具ボデー21の先端部26側を向くように配置されている。壁面24bと壁面24bは、互いに離間して配置されている。

0034

切削インサート1がインサート取付部22に取り付けられると、周側面4の中間周側面部分4bが壁面24a,24b,24cと当接し、平面部2aまたは平面部3aが底面23と当接する。切削インサート1は、壁面24aと、壁面24b,24cとの間で保持される。

0035

ねじ穴25は、底面23に対して垂直な方向に延びており、前述した締め付けねじ30と螺合する。つまり、インサート取付部22の形状は、いわゆるネガティブタイプの切削インサートが取り付けられるインサート取付部の形状と同様である。しかし、本発明は、この形態に限定されない。インサート取付部22の形状は、切削インサート1の平面部2a,3aと底面23とが接触し、切削インサート1を固定することができればどのような形状でもよく、様々な既知の技術を適用できる。

0036

切削インサート1は、その1つの主切れ刃6aが工具ボデー21の外周側に配置されるように、インサート取付部22に取り付けられる。詳細には、中心軸線Dを中心として切削工具20を回転させたとき、主切れ刃6aの回転軌跡が中心軸線Dと概ね平行な円筒面を描くような姿勢で、切削インサート1はインサート取付部22に取り付けられる。そのため、1つのインサート取付部22の底面23に対向する方向から切削工具20を見るとき、切削インサート1は、切削に使用される主切れ刃6aが中心軸線Dに対してほぼ平行になるように取り付けられる。これにより、1つの切れ刃5が切削に使用される。

0037

また、周側面4が被加工物の表面と接触することを防ぐため、切削インサート1は、切削工具20の回転方向前方側に傾斜するように取り付けられる。つまり、いわゆるネガティブタイプの切削インサートのように、逃げ面4aに適切な正の逃げ角が付与されるように、切削インサート1はインサート取付部22に取り付けられる。なお、他の5つの切れ刃5を切削に使用する場合の切削インサート1の取り付けは、これと同様であるため、説明を省略する。

0038

次に、この実施形態における切削インサート1、およびそれが着脱自在に取り付けられる切削工具20が奏する作用と効果について説明する。また、好ましい形態についても説明する。

0039

切削工具20は、マシニングセンタなどの工作機械に取り付けられることにより、鋼材などの切削に利用できる。切削工具20は、中心軸線D周りに回転しながら、被加工物に対して動かされる。これにより、直角肩削り加工などの切削ができる。

0040

切削インサート1の周側面4は、外方に突出する中間周側面部分4bを有している。厚さ方向において、切削に使用されている切れ刃5と反対側に位置し、切削に使用されていない切れ刃5および逃げ面4aは、中間周側面部分4bによって覆われる。これにより、切削に使用されていない切れ刃5および逃げ面4aが、切削の際に生じたカスと衝突して損傷することを抑制できる。

0041

逃げ面4aからの中間周側面部分4bの突出量Bが0.02mm未満の場合、逃げ面4aは中間周側面部分4bによって十分に覆われない。この結果、使用されていない切れ刃5の周辺が損傷するおそれがある。また、3mmを超えるように突出量Bを大きくしても、顕著な効果は得られない。突出量Bを過度に大きくすると、切削インサート1を切削工具20に取り付けたときに、中間周側面部分4bが被加工物と接触する懸念が増大する。したがって、突出量Bは、0.02mm以上かつ3mm以下であることが好ましい。

0042

厚さ方向における逃げ面4aの幅Cは、突出量Bの10倍以上であることが好ましい。幅Cが0.2mm未満の場合は、逃げ面4aを逃げ面として機能させることが困難になる。また、幅Cの上限値は、切削インサート1の厚さに影響を与える。幅Cが4mmを超えるように上面2側および下面3側に逃げ面4aを設け、中間周側面部分4bをさらに設けると、切削インサート1が不必要に厚くなりやすい。したがって、厚さ方向における逃げ面4aの幅Cは、0.2mm以上かつ4mm以下であることが好ましい。

0043

ところで、前述のとおり、この切削インサート1は右勝手である。つまり、上面2および下面3は鏡面対称ではない。仮に、このような上面2と下面3とが、凹凸の無い周側面によって接続された場合、切削インサートの形状は、いわゆるネガティブタイプの形状とは異なるものになる。具体的には、当該周側面のうち、副切れ刃6cに接続する部分に負の逃げ角が付与される。この場合、切削インサート単体の逃げ角が、部位に応じて複雑に変化してしまうおそれがある。

0044

これに対し、切削インサート1の上面2と下面3とは、中間周側面部分4bを有する周側面4によって接続されている。中間周側面部分4bは、逃げ面4aから突出している。これにより、上面2および下面3が鏡面対称ではなくても、いわゆるネガティブタイプの切削インサートと同様に、逃げ面4aの逃げ角をゼロとすることができる。したがって、切削インサート1が切削工具20に取り付けられる際に、いわゆるネガティブタイプの切削インサートと同様の適切な逃げ角を付与することができる。

0045

上面2側の第1の切れ刃5aの形状と、下面3側の第2の切れ刃5bの形状とは、同一である。したがって、切削インサート1の向きを変更することにより、切れ刃5a,5bの位置を入れ替えて切削に使用することができる。しかし、本発明はこれに限定されず、上面側の切れ刃と下面側の切れ刃との形状が異なる切削インサートにも適用できる。少なくとも一方の端面の切れ刃に接続する逃げ面よりも、中間周側面部分が外方に突出していれば、本発明の効果が得られる。つまり、本発明は、使用されていない切れ刃の周辺が損傷しやすい使い方をされる切削インサートに適用することができる。

0046

切削インサート1は、いわゆるネガティブタイプのような切削インサートである。つまり、第1の逃げ面4a1および第2の逃げ面4a2は、上面2の平面部2aおよび下面3の平面部3aに対して垂直な方向に延びている。これにより、切削インサート1は、上面2に加えて下面3にも切れ刃5が形成できるため経済的である。なおかつ、切削インサート1の使い方は、いわゆるネガティブタイプの切削インサートと同様である。つまり、切削インサート1は使いやすい。切削インサート1の単体で逃げ角が付与されていないことは、使用されていない切れ刃5周辺の損傷を抑制しつつ、中間周側面部分4bが被加工物と接触することを防止する上で有利である。なぜなら、負の逃げ角が付与されていると、切削工具に取り付けられたときに適切な逃げ角が付与されるため、周側面4が大きく傾けられ、中間周側面部分4bの突出が相対的に作用しにくくなる。逆に、正の逃げ角が付与されていると、相対的に中間周側面部分4bが突出しやすいため、中間周側面部分4bが被加工物と接触しやすくなる。

0047

切削インサート1は、既知の方法で製造することができる。切削インサート1は、金型を用いて金属等の粉末加圧成形し、その後、焼結研削加工コーティング膜の付与などを行うことで製造できる。ただし、周側面4の中間部が突出した形状の大部分を加圧成形によって得るためには、いわゆるネガティブタイプと同様の金型では難しく、加圧後に金型を分割して成形体を取り出す必要がある。

0048

分割できる金型(ダイ)を用いて厚さ方向に加圧成形する場合、本発明のように、切れ刃5の周辺の第1の逃げ面4a1を、上面2の平面部2aに対して垂直な方向に延びるように形成すると、成形条件の1つである成形位置の調整が可能となり、有利である。仮に、第1の逃げ面4a1に正または負の逃げ角が付与されると、厚さ方向における成形位置は、金型の形状によって定まってしまう。このため、成形位置の調整がほとんどできない。特に、上面と下面の双方に切れ刃を有する場合、下面側で成形位置を調整することもできない。

0049

これに対し、本発明の切削インサート1は、上面2の平面部2aと第1の逃げ面4a1とが直交するため、厚さ方向の成形位置を調整することができる。つまり、成形条件を調整する自由度が高まり、切削インサート1の上面2と下面3との間の厚さを高精度に調整できる。なお、金型は、厚さ方向に2つに分割してもよいし、横方向に複数に分割してもよい。金型を横方向に分割する場合は、金型を3つに分割することが好ましい。しかし、横方向に分割すると、切れ刃5にパーティングラインが発生しやすいため、厚さ方向に2分割することが、より好ましい。金型を横方向に分割する場合は、切れ刃5の位置で金型を分割することを避け、各切れ刃5の間の接続部分の位置で金型を分割することが好ましい。

0050

直角肩削り加工ができる切削工具20では、被加工物に加工される壁面に傷をつけないように、切りくずを排出する必要がある。また、びびりの発生を防止するため、切削抵抗を小さくする必要がある。これらの要求を満たすため、切削工具20は、締め付けねじ30を有している。締め付けねじ30を用いることにより、切れ刃5に対して平面部2aが低い、いわゆる芯上がりの切削インサート1を、容易に取り付けることができる。また、すくい面6側にくさび押さえ駒などの障害物がないため、切りくずを容易に排出することができる。

0051

以上、本発明の実施形態について説明した。本発明の切削インサートおよび切削工具は、種々の変更を施すことが可能である。例えば、前述の実施形態では上面および下面の形状は三角形であったが、四角形等の別の多角形であってもよい。切削インサート1の上面の形状が三角形や四角形である場合、切削インサートは、切りくずの排出が重要になる直角肩削り加工に適するように設計できる。その場合、切削に使用されていない切れ刃周辺の損傷を抑制する効果が一層高まる。

0052

本発明は、略円柱状の回転切削工具に限定されず、旋削工具等のその他の形態の切削工具にも適用可能である。

0053

前述した実施形態では本発明をある程度の具体性をもって説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明については、請求の範囲に記載された発明の精神や範囲から離れることなしに、さまざまな改変や変更が可能であることを理解されなければならない。すなわち、本発明には、請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が含まれる。

0054

1切削インサート2 上面(第1の端面)2a平面部3 下面(第2の端面)3a 平面部4 周側面4a逃げ面4a1 第1の逃げ面4a2 第2の逃げ面4b 中間周側面部分5切れ刃5a 第1の切れ刃5b 第2の切れ刃6a主切れ刃6bコーナ切れ刃6c副切れ刃7すくい面9取り付け穴20切削工具21工具ボデー22インサート取付部23 インサート取付部の底面24a,24b,24c インサート取付部の壁面25ねじ穴26 先端部30締め付けねじA 切削インサートの基準軸線(取り付け穴の中心軸線)B 第1の逃げ面からの第1の中間周側面部分の突出量C 第1の逃げ面の幅D 中心軸線

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