図面 (/)

技術 レンズ装置、撮像装置、レンズ装置の焦点ずれ補正方法

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 和田哲
出願日 2017年4月28日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-536931
公開日 2019年4月18日 (2ヶ月経過) 公開番号 WO2018-042759
状態 特許登録済
技術分野 レンズ鏡筒 焦点調節
主要キーワード 通風筒 筐体外周面 撮像品質 測温体 白金測温抵抗体 レンズ支持部材 補正用データ 焦点補正
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年4月18日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題・解決手段

熱による撮像光学系の焦点ずれを、設計自由度を低下させることなく防ぐことのできるレンズ装置とこれを備える撮像装置とレンズ装置の焦点ずれ補正方法を提供する。レンズ装置100は、複数のレンズを含む撮像光学系20と、撮像光学系20を収容する鏡筒10と、鏡筒10の外部に設けられ、鏡筒10の温度を検出する温度センサ30と、鏡筒10の外部に設けられ、時間変化に対する温度変化を示す温度特性が鏡筒10とは異なる部材40の温度を検出する温度センサ50と、温度センサ30と温度センサ50の各々によって検出された温度情報に基づいて、撮像光学系20に含まれる補正用レンズとしてのリレーレンズ25を制御して、撮像光学系20の焦点ずれを補正する焦点補正部60と、を備える。

概要

背景

例えば、テレビカメラは、カメラ本体にレンズ装置を接続することにより構成される。このレンズ装置に含まれる撮像光学系は、複数のレンズを含み、これら複数のレンズは鏡筒内において、それぞれ所定の位置関係となるようにして組み込まれて、鏡筒内のレンズ支持部材によって支持される。

この鏡筒内に収容された複数のレンズの中には、熱の影響による膨張又は収縮によって撮像光学系の焦点ずれを生じさせるものが含まれる場合がある。このような焦点ずれによる撮像画像品質の低下を防ぐための技術が特許文献1,2に記載されている。

特許文献1には、鏡筒の内部と外部に温度センサを有するレンズ装置が記載されている。このレンズ装置は、鏡筒の内部と外部の2つの温度センサによって検出される温度情報に基づいて、熱の影響による撮像光学系の焦点ずれを補正している。

特許文献2には、鏡筒内のレンズに温度センサが装着されたレンズ装置が記載されている。このレンズ装置は、温度センサによって検出されたレンズの温度情報に基づいて、熱の影響による焦点ずれを補正している。

なお、熱の影響による撮像光学系の焦点ずれを補正する技術ではないが、特許文献3には、赤外光学系と、赤外光学系に取り付けられた温度センサと、赤外光学系を通して被写体を撮像する撮像素子を収容する筐体と、筐体外周面に取り付けられた温度センサと、を備える撮像装置が記載されている。この撮像装置は、これら2つの温度センサによって検出される温度情報に基づいて、撮像素子のキャリブレーションを行っている。

概要

熱による撮像光学系の焦点ずれを、設計自由度を低下させることなく防ぐことのできるレンズ装置とこれを備える撮像装置とレンズ装置の焦点ずれ補正方法を提供する。レンズ装置100は、複数のレンズを含む撮像光学系20と、撮像光学系20を収容する鏡筒10と、鏡筒10の外部に設けられ、鏡筒10の温度を検出する温度センサ30と、鏡筒10の外部に設けられ、時間変化に対する温度変化を示す温度特性が鏡筒10とは異なる部材40の温度を検出する温度センサ50と、温度センサ30と温度センサ50の各々によって検出された温度情報に基づいて、撮像光学系20に含まれる補正用レンズとしてのリレーレンズ25を制御して、撮像光学系20の焦点ずれを補正する焦点補正部60と、を備える。

目的

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、熱による撮像光学系の焦点ずれを、設計自由度を低下させることなく防ぐことのできるレンズ装置とこれを備える撮像装置とレンズ装置の焦点ずれ補正方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

複数のレンズを含む撮像光学系と、前記撮像光学系を収容する鏡筒と、前記鏡筒の外部に設けられ、前記鏡筒の温度を検出する第一の温度センサと、前記鏡筒の外部に設けられ、時間変化に対する温度変化を示す温度特性が前記鏡筒とは異なる対象の温度を検出する第二の温度センサと、前記第一の温度センサと前記第二の温度センサの各々によって検出された温度情報に基づいて、前記複数のレンズに含まれる補正用レンズを制御して、前記撮像光学系の焦点ずれ補正する焦点補正部と、を備えるレンズ装置

請求項2

請求項1記載のレンズ装置であって、前記第二の温度センサは、前記複数のレンズに含まれる特定のレンズと温度特性が近い部材を検出対象とするものであるレンズ装置。

請求項3

請求項2記載のレンズ装置であって、前記部材を前記鏡筒の外部に更に備えるレンズ装置。

請求項4

請求項3記載のレンズ装置であって、前記部材は、前記特定のレンズと質量及び比熱が略同じであるレンズ装置。

請求項5

請求項3又は4記載のレンズ装置であって、前記部材は、前記鏡筒の外周面に接触しており、前記特定のレンズと前記鏡筒との接触面積と、前記部材と前記鏡筒との接触面積とは略同じであるレンズ装置。

請求項6

請求項3又は4記載のレンズ装置であって、前記部材は、前記鏡筒によって前記撮像光学系の光軸方向に移動自在に支持されており、前記特定のレンズは、前記光軸方向に移動可能であるレンズ装置。

請求項7

請求項6記載のレンズ装置であって、前記部材は、前記撮像光学系に含まれるレンズ群が一方向に移動している状態で前記一方向の逆方向に移動して前記レンズ群の重心の振動を防ぐためのものであるレンズ装置。

請求項8

請求項2〜7のいずれか1項記載のレンズ装置であって、前記第一の温度センサと前記第二の温度センサによって検出される2つの温度情報の差分値と、前記2つの温度情報のいずれかを基準とした場合の前記特定のレンズの温度情報の相対値とを対応付けたデータを記憶する記憶媒体を更に備え、前記焦点補正部は、前記2つの温度情報の差分値を算出し、当該差分値と前記データと当該2つの温度情報のいずれかとに基づいて前記特定のレンズの温度情報を推定し、推定した前記温度情報に基づいて前記撮像光学系の焦点ずれを補正するレンズ装置。

請求項9

請求項1記載のレンズ装置であって、前記第二の温度センサは、大気を検出対象とするものであるレンズ装置。

請求項10

請求項9記載のレンズ装置であって、前記第一の温度センサと前記第二の温度センサによって検出される2つの温度情報の差分値と、前記2つの温度情報のいずれかを基準とした場合の前記複数のレンズに含まれる特定のレンズの温度情報の相対値とを対応付けたデータを記憶する記憶媒体を更に備え、前記焦点補正部は、前記2つの温度情報の差分値を算出し、当該差分値と前記データと当該2つの温度情報のいずれかとに基づいて前記特定のレンズの温度情報を推定し、推定した前記温度情報に基づいて前記撮像光学系の焦点ずれを補正するレンズ装置。

請求項11

請求項1〜10のいずれか1項記載のレンズ装置と、前記撮像光学系を通して被写体を撮像する撮像素子と、を備える撮像装置

請求項12

複数のレンズを含む撮像光学系と、前記撮像光学系を収容する鏡筒と、を有するレンズ装置の焦点ずれ補正方法であって、前記鏡筒の外部に設けられ前記鏡筒の温度を検出する第一の温度センサ、及び、前記鏡筒の外部に設けられ時間変化に対する温度変化を示す温度特性が前記鏡筒とは異なる対象の温度を検出する第二の温度センサの各々によって検出された温度情報に基づいて、前記複数のレンズに含まれる補正用レンズを制御して、前記撮像光学系の焦点ずれを補正する焦点補正ステップを備えるレンズ装置の焦点ずれ補正方法。

請求項13

請求項12記載のレンズ装置の焦点ずれ補正方法であって、前記第二の温度センサは、前記複数のレンズに含まれる特定のレンズと温度特性が近い部材を検出対象とするものであるレンズ装置の焦点ずれ補正方法。

請求項14

請求項13記載のレンズ装置の焦点ずれ補正方法であって、前記部材は、前記特定のレンズと質量及び比熱が略同じであるレンズ装置の焦点ずれ補正方法。

請求項15

請求項13又は14記載のレンズ装置の焦点ずれ補正方法であって、前記部材は、前記鏡筒の外周面に接触しており、前記特定のレンズと前記鏡筒との接触面積と、前記部材と前記鏡筒との接触面積とは略同じであるレンズ装置の焦点ずれ補正方法。

請求項16

請求項13又は14記載のレンズ装置の焦点ずれ補正方法であって、前記部材は、前記鏡筒によって前記撮像光学系の光軸方向に移動自在に支持されており、前記特定のレンズは、前記光軸方向に移動可能であるレンズ装置の焦点ずれ補正方法。

請求項17

請求項16記載のレンズ装置の焦点ずれ補正方法であって、前記部材は、前記撮像光学系に含まれるレンズ群が一方向に移動している状態で前記一方向の逆方向に移動して前記レンズ群の重心の振動を防ぐためのものであるレンズ装置の焦点ずれ補正方法。

請求項18

請求項13〜17のいずれか1項記載のレンズ装置の焦点ずれ補正方法であって、前記レンズ装置は、前記第一の温度センサと前記第二の温度センサによって検出される2つの温度情報の差分値と、前記2つの温度情報のいずれかを基準とした場合の前記特定のレンズの温度情報の相対値とを対応付けたデータを記憶する記憶媒体を更に備え、前記焦点補正ステップでは、前記2つの温度情報の差分値を算出し、当該差分値と前記データと当該2つの温度情報のいずれかとに基づいて前記特定のレンズの温度情報を推定し、推定した前記温度情報に基づいて前記撮像光学系の焦点ずれを補正するレンズ装置の焦点ずれ補正方法。

請求項19

請求項12記載のレンズ装置の焦点ずれ補正方法であって、前記第二の温度センサは、大気を検出対象とするものであるレンズ装置の焦点ずれ補正方法。

請求項20

請求項19記載のレンズ装置の焦点ずれ補正方法であって、前記レンズ装置は、前記第一の温度センサと前記第二の温度センサによって検出される2つの温度情報の差分値と、前記2つの温度情報のいずれかを基準とした場合の前記複数のレンズに含まれる特定のレンズの温度情報の相対値とを対応付けたデータを記憶する記憶媒体を更に備え、前記焦点補正ステップでは、前記2つの温度情報の差分値を算出し、当該差分値と前記データと当該2つの温度情報のいずれかとに基づいて前記特定のレンズの温度情報を推定し、推定した前記温度情報に基づいて前記撮像光学系の焦点ずれを補正するレンズ装置の焦点ずれ補正方法。

技術分野

0001

本発明は、レンズ装置撮像装置、レンズ装置の焦点ずれ補正方法に関する。

背景技術

0002

例えば、テレビカメラは、カメラ本体にレンズ装置を接続することにより構成される。このレンズ装置に含まれる撮像光学系は、複数のレンズを含み、これら複数のレンズは鏡筒内において、それぞれ所定の位置関係となるようにして組み込まれて、鏡筒内のレンズ支持部材によって支持される。

0003

この鏡筒内に収容された複数のレンズの中には、熱の影響による膨張又は収縮によって撮像光学系の焦点ずれを生じさせるものが含まれる場合がある。このような焦点ずれによる撮像画像品質の低下を防ぐための技術が特許文献1,2に記載されている。

0004

特許文献1には、鏡筒の内部と外部に温度センサを有するレンズ装置が記載されている。このレンズ装置は、鏡筒の内部と外部の2つの温度センサによって検出される温度情報に基づいて、熱の影響による撮像光学系の焦点ずれを補正している。

0005

特許文献2には、鏡筒内のレンズに温度センサが装着されたレンズ装置が記載されている。このレンズ装置は、温度センサによって検出されたレンズの温度情報に基づいて、熱の影響による焦点ずれを補正している。

0006

なお、熱の影響による撮像光学系の焦点ずれを補正する技術ではないが、特許文献3には、赤外光学系と、赤外光学系に取り付けられた温度センサと、赤外光学系を通して被写体を撮像する撮像素子を収容する筐体と、筐体外周面に取り付けられた温度センサと、を備える撮像装置が記載されている。この撮像装置は、これら2つの温度センサによって検出される温度情報に基づいて、撮像素子のキャリブレーションを行っている。

先行技術

0007

日本国特開平5−103255号公報
日本国特開2002−341243号公報
日本国特開2003−247889号公報

発明が解決しようとする課題

0008

上述した焦点ずれを生じさせる可能性のあるレンズは、フォーカスレンズ等のように鏡筒内において光軸方向に移動自在に支持されているものが多い。この移動自在なレンズに温度センサを直接取り付ける特許文献2のような構成では、撮像光学系の光学特性を確保するために、温度センサの配置又は温度センサの配線の引き回しを工夫する必要があり、レンズ装置の設計自由度が低下する。

0009

また、鏡筒内においてレンズに温度センサを直接取り付けない特許文献1のような構成でも、スペース余裕があまりない鏡筒内に温度センサを設けるためには、撮像光学系の光学特性に影響を与えない範囲で、温度センサの配置と温度センサの配線の引き回しを工夫する必要があり、レンズ装置の設計自由度が低下する。

0010

特許文献3は、撮像光学系の光学特性の補正を行うことは想定していない。また、赤外光学系に温度センサが直接取り付けられる構成であるため、撮像装置の設計自由度は低い。

0011

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、熱による撮像光学系の焦点ずれを、設計自由度を低下させることなく防ぐことのできるレンズ装置とこれを備える撮像装置とレンズ装置の焦点ずれ補正方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明のレンズ装置は、複数のレンズを含む撮像光学系と、上記撮像光学系を収容する鏡筒と、上記鏡筒の外部に設けられ、上記鏡筒の温度を検出する第一の温度センサと、上記鏡筒の外部に設けられ、時間変化に対する温度変化を示す温度特性が上記鏡筒とは異なる対象の温度を検出する第二の温度センサと、上記第一の温度センサと上記第二の温度センサの各々によって検出された温度情報に基づいて、上記複数のレンズに含まれる補正用レンズを制御して、上記撮像光学系の焦点ずれを補正する焦点補正部と、を備えるものである。

0013

本発明の撮像装置は、上記レンズ装置と、上記撮像光学系を通して被写体を撮像する撮像素子と、を備えるものである。

0014

本発明のレンズ装置の焦点ずれ補正方法は、複数のレンズを含む撮像光学系と、上記撮像光学系を収容する鏡筒と、を有するレンズ装置の作動方法であって、上記鏡筒の外部に設けられ上記鏡筒の温度を検出する第一の温度センサ、及び、上記鏡筒の外部に設けられ時間変化に対する温度変化を示す温度特性が上記鏡筒とは異なる対象の温度を検出する第二の温度センサの各々によって検出された温度情報に基づいて、上記複数のレンズに含まれる補正用レンズを制御して、上記撮像光学系の焦点ずれを補正する焦点補正ステップを備えるものである。

発明の効果

0015

本発明によれば、熱による撮像光学系の焦点ずれを、設計自由度を低下させることなく防ぐことのできるレンズ装置とこれを備える撮像装置とレンズ装置の焦点ずれ補正方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の一実施形態であるレンズ装置100の概略構成を示す模式図である。
図1に示すレンズ装置100の鏡筒10、部材40、及び、特定のレンズの各々の温度特性の一例を示す図である。
図1に示すレンズ装置100の記憶媒体70に記憶される第一のデータの一例を示す図である。
図1に示すレンズ装置100の記憶媒体70に記憶される第二のデータの一例を示す図である。
図1に示すレンズ装置100の変形例であるレンズ装置100Aの概略構成を示す模式図である。
図5に示すレンズ装置100Aの鏡筒10の温度、撮像光学系20に含まれる特定のレンズの温度、及び、レンズ装置100Aの存在する場所の大気の温度特性の一例を示す図である。
図5に示すレンズ装置100Aの記憶媒体70に記憶される第一のデータの一例を示す図である。
図1に示すレンズ装置100の変形例であるレンズ装置100Bの概略構成を示す模式図である。

実施例

0017

図1は、本発明の一実施形態であるレンズ装置100の概略構成を示す模式図である。

0018

レンズ装置100は、撮像光学系20と、撮像光学系20を収容する例えばアルミニウム又はチタン等の金属で構成された鏡筒10と、鏡筒10の外周面に固定された温度センサ30と、鏡筒10の外周面に固定された鏡筒10とは温度特性の異なる部材40と、部材40に固定された温度センサ50と、焦点補正部60と、記憶媒体70と、モータ80と、を備える。

0019

レンズ装置100は、図示しない撮像素子を搭載する撮像装置に鏡筒10が装着されて使用される。鏡筒10が装着された撮像装置では、撮像素子によって撮像光学系20を通して被写体を撮像し、撮像素子から出力される撮像画像信号画像処理することで、撮像画像を得ることができる。

0020

撮像光学系20は、被写体像を撮像装置の撮像素子に結像させるための複数のレンズと、絞り24と、を備える。

0021

図1の例では、撮像光学系20は、複数のレンズとして、被写体に焦点を合わせるために光軸方向に移動可能に鏡筒10によって支持されているフォーカシングレンズ21と、焦点距離を変えるために光軸方向に移動可能に鏡筒10によって支持されているバリエータレンズ22と、光軸方向に移動可能に鏡筒10によって支持され、バリエータレンズ22と連動して光軸方向に動いて焦点距離の変更による焦点のずれを補正するコンペンセータレンズ23と、光軸方向に移動可能に鏡筒10によって支持されているリレーレンズ25と、を備える。

0022

フォーカシングレンズ21、バリエータレンズ22、コンペンセータレンズ23、及び、リレーレンズ25は、それぞれ1つ又は複数のレンズにより構成されている。

0023

フォーカシングレンズ21、バリエータレンズ22、コンペンセータレンズ23、及び、リレーレンズ25は、それぞれ、予め決められた基準温度の状態で鏡筒10内における位置が調整されている。

0024

これらフォーカシングレンズ21、バリエータレンズ22、及び、コンペンセータレンズ23の中には、温度が基準値に対して増減すると、レンズの膨張又は収縮等によって撮像品質許容できないほどに光学特性が変動するレンズである特定のレンズが含まれる。リレーレンズ25は、この特定のレンズの光学特性が変動することによる撮像光学系20の焦点ずれ(撮像光学系20によって結像される被写体像の光軸方向の位置ずれ)を補正するための補正用レンズである。

0025

モータ80は、焦点補正部60の指示に基づいてリレーレンズ25を駆動してリレーレンズ25の光軸方向の位置を制御する。

0026

温度センサ30は、鏡筒10の温度を検出対象とする第一の温度センサである。温度センサ30としては、熱電対白金測温抵抗体、又は、サーミスタ測温体等を用いた接触式のもの、或いは、物体から放出される赤外線計測することで温度を測定する非接触式のもの等が用いられる。

0027

部材40は、撮像光学系20に含まれる上記の特定のレンズと温度特性が近い部材であり、例えばガラス又はプラスチック等が用いられる。任意の物体の温度特性とは、その物体の時間変化に対する温度変化のことをいう。2つの温度特性が近いとは、この2つの温度特性が完全に一致する場合の他、この2つの温度特性の差が公差の範囲に収まる場合を含む。

0028

物体の温度特性は、その物体の質量及び比熱によって決まる。このため、部材40としては、上記の特定のレンズと略同じ質量であり、かつ、上記の特定のレンズと略同じ比熱のものが用いられることが好ましい。2つの質量(又は比熱)が略同じとは、この2つの質量(又は比熱)が完全に一致する場合の他、この2つの質量(又は比熱)の差が公差の範囲に収まる場合を含む。

0029

なお、上記の特定のレンズは、1つのレンズである場合もあれば、複数のレンズである場合もある。

0030

例えば、特定のレンズが略同じ比熱の材料で構成される複数枚のレンズである場合には、部材40は、複数枚の特定のレンズの合計質量と略同じ質量であり、かつ、この複数枚のレンズと略同じ比熱のものが用いられる。

0031

また、特定のレンズが複数存在している場合には、この複数のレンズの各々の温度特性を単純平均又は加重平均して得られる温度特性が、上記の特定のレンズの温度特性として扱われてもよい。または、この複数のレンズのうち、温度変化による光学特性の変動が最大となるレンズの温度特性が、上記の特定のレンズの温度特性として扱われてもよい。

0032

部材40は、図1の例では鏡筒10の外周面に接触して固定されているが、これに限らず、鏡筒10の外部の任意の場所に配置されていればよい。

0033

温度センサ50は、部材40の温度を検出対象とする第二の温度センサである。温度センサ50としては、熱電対、白金測温抵抗体、又は、サーミスタ測温体等を用いた接触式のもの、或いは、物体から放出される赤外線を計測することで温度を測定する非接触式のもの等が用いられる。

0034

記憶媒体70は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ等で構成される。記憶媒体70には、温度センサ30及び温度センサ50の各々によって検出される2つの温度情報の差分値と、この2つの温度情報のいずれかを基準とした場合の上記の特定のレンズの温度情報の相対値とを対応付けた第一のデータを含む焦点ずれ補正用データが予め記憶される。

0035

図2は、図1に示すレンズ装置100の鏡筒10、部材40、及び、特定のレンズの各々の温度特性の一例を示す図である。図2において横軸は経過時間を示し、縦軸は温度を示している。

0036

図2に示す曲線30aは鏡筒10の温度特性を示し、温度センサ30によって測定して得られたものである。図2に示す曲線50aは部材40の温度特性を示し、温度センサ50によって測定して得られたものである。図2に示す曲線20aは撮像光学系20に含まれる特定のレンズの温度特性を示し、特定のレンズに温度センサを直接取り付けて測定して得られたものである。

0037

特定のレンズの温度特性と部材40の温度特性は略同一である。しかし、特定のレンズは鏡筒10内に配置され、部材40は鏡筒10外に配置されており、鏡筒10の内外では時間経過による温度の変化が異なることから、曲線50aと曲線20aは僅かにずれたものとなっている。

0038

記憶媒体70に記憶される焦点ずれ補正用データは、図3に例示される上記の第一のデータと、図4に例示される第二のデータとを含む。

0039

第一のデータは、任意の時間における鏡筒10と部材40の各々の温度情報の差分値(図2の符号70a)と、この任意の時間における部材40の温度情報に対する特定のレンズの温度情報の相対値(図2の符号70b)と、を対応付けたデータである。

0040

なお、第一のデータは、任意の時間における鏡筒10と部材40の各々の温度情報の差分値(図2の符号70a)と、この任意の時間における鏡筒10の温度情報に対する特定のレンズの温度情報の相対値(図2の符号70aと符号70bを合わせた値)と、を対応付けたデータであってもよい。

0041

第二のデータは、撮像光学系20に含まれる特定のレンズの温度情報と、補正用レンズであるリレーレンズ25の移動量と、を対応付けたデータである。

0042

リレーレンズ25の移動量は、例えば、被写体に近づく方向の移動量をプラスとし、被写体から遠ざかる方向の移動量をマイナスとした数値で表される。リレーレンズ25の移動量は、特定のレンズの温度が上記の基準温度のときの値が“0”となっている。

0043

レンズ装置100は、各種のプロセッサとRAM(Random Access Memory)とROM(Read Only Memory)を含むシステム制御部を有しており、このプロセッサがこのROMに格納されたプログラムを実行することで、上記の焦点補正部60として機能する。

0044

各種のプロセッサとしては、プログラムを実行して各種処理を行う汎用的なプロセッサであるCPU(Central Prosessing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、又はASIC(Application Specific IntegratedCircuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。

0045

これら各種のプロセッサの構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。

0046

システム制御部11は、各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせ又はCPUとFPGAの組み合わせ)で構成されてもよい。

0047

焦点補正部60は、温度センサ30によって検出された鏡筒10の温度情報と、温度センサ50によって検出された部材40の温度情報と、記憶媒体70に記憶されている上記の第一のデータとに基づいて、撮像光学系20に含まれる特定のレンズの温度情報を推定する。

0048

更に、焦点補正部60は、推定した上記の温度情報と記憶媒体70に記憶されている第二のデータとに基づいて、この温度情報に対応するリレーレンズ25の移動量を決定し、決定した移動量にしたがってモータ80を制御して、リレーレンズ25をこの移動量だけ移動させることで、焦点ずれの補正を行う。

0049

以上のように構成されたレンズ装置100の動作について説明する。

0050

レンズ装置100の電源オンされている状態では、温度センサ30によって鏡筒10の温度情報が検出され、温度センサ50によって部材40の温度情報が検出されて、焦点補正部60に入力される。

0051

焦点補正部60は、温度センサ30から入力された鏡筒10の温度情報と、温度センサ50から入力された部材40の温度情報とをRAMに一時記憶し、これら2つの温度情報の差分値(符号を無視した絶対値)を算出する。

0052

次に、焦点補正部60は、記憶媒体70に記憶されている第一のデータから、算出した上記の差分値に対応する特定のレンズの温度情報の相対値を読み出し、読み出した相対値を、RAMに記憶した部材40の温度情報に加算して、特定のレンズの温度情報の推定値を算出する。

0053

なお、記憶媒体70に記憶される第一のデータが、鏡筒10の温度情報と部材40の温度情報の差分値と、鏡筒10に対する特定のレンズの温度情報の相対値とを対応付けたデータである場合には、焦点補正部60は、上記のようにして読み出した相対値を、RAMに記憶した鏡筒10の温度情報に加算して、特定のレンズの温度情報の推定値を算出する。

0054

次に、焦点補正部60は、記憶媒体70に記憶されている第二のデータから、算出した推定値に対応するリレーレンズ25の移動量を読み出し、読み出した移動量に基づいてモータ80を制御し、この移動量だけリレーレンズ25を光軸方向に移動させる。

0055

以上の処理が、レンズ装置100の起動中は繰り返し行われる。これにより、特定のレンズの温度変化による撮像光学系20の焦点ずれが防止される。

0056

以上のようにレンズ装置100によれば、鏡筒10の外に設けられている温度センサ30と温度センサ50の各々によって検出される温度情報に基づいてリレーレンズ25の光軸方向の位置を制御して撮像光学系20の焦点ずれを補正することができる。このため、鏡筒10内に温度センサを設ける必要がないことで、例えば特定のレンズに温度センサを直接装着する場合と比較すると、この温度センサに起因する迷光及びこの温度センサ関連の部材による遮光の恐れをなくすことができる。また、温度センサを特定のレンズと一緒に動かすための機構が不要となり、鏡筒10内の設計自由度を向上させることができる。この結果、レンズ装置100の製造コストの低減が可能になる。

0057

レンズ装置100が放送用のレンズ装置である場合には、鏡筒10は大きなものとなり、鏡筒10の内外での温度差が大きくなる。このため、鏡筒10の温度だけに基づいて焦点ずれを補正したり、鏡筒10内部の温度だけに基づいて焦点ずれを補正したりするのでは、焦点ずれの補正精度を向上させることが難しい。これに対し、本実施形態によれば、温度センサ30と温度センサ50の2つの温度センサの情報に基づいて特定のレンズの温度を推定しているため、焦点ずれの補正を高精度に行うことができる。

0058

また、レンズ装置100によれば、撮像光学系20に含まれる特定のレンズと温度特性が近い温度特性を持つ部材40が温度センサ50の検出対象となっている。このため、記憶媒体70に記憶されている第一のデータと、温度センサ30と温度センサ50の各々によって検出される温度情報の差分値と、に基づいて算出される特定のレンズの温度情報の推定精度を向上させることができ、焦点ずれの補正を高い精度で行うことができる。

0059

図5は、図1に示すレンズ装置100の変形例であるレンズ装置100Aの概略構成を示す模式図である。図5において図1と同様の構成には同一符号が付されている。

0060

レンズ装置100Aは、部材40が削除され、温度センサ50が温度センサ50Aに変更された点を除いてはレンズ装置100と同じ構成である。

0061

温度センサ50Aは、レンズ装置100の存在する場所の大気を検出対象とする第二の温度センサである。大気は、撮像光学系に含まれる特定のレンズとは温度特性が異なる。

0062

温度センサ50Aは、例えば外気取り入れて排出することのできる通風筒を鏡筒10に取り付けておき、この通風筒内に設置される。温度センサ50Aによって検出された温度情報は焦点補正部60に入力される。

0063

図6は、図5に示すレンズ装置100Aの鏡筒10の温度、撮像光学系20に含まれる特定のレンズの温度、及び、レンズ装置100Aの存在する場所の大気の温度特性の一例を示す図である。図6において横軸は経過時間を示し、縦軸は温度を示している。図6に示す曲線50bはレンズ装置100Aが存在する大気の温度(気温)の変化を示し、温度センサ50Aによって測定して得られたものである。

0064

図6に示すように、鏡筒10の温度と気温との差分値と、特定のレンズの温度との対応関係はレンズ装置100Aから実測によって求めることができる。

0065

レンズ装置100Aの記憶媒体70に記憶される第一のデータは、図7に例示されるように、温度センサ30及び温度センサ50Aの各々によって検出される2つの温度情報の差分値と、この2つの温度情報のいずれかを基準とした場合の上記の特定のレンズの温度情報の相対値とを対応付けたデータとなっている。レンズ装置100Aの記憶媒体70に記憶される第二のデータは、レンズ装置100の記憶媒体70に記憶されているものと同じである。

0066

以上のように構成されたレンズ装置100Aの動作について説明する。

0067

レンズ装置100Aの電源がオンされている状態では、温度センサ30によって鏡筒10の温度情報が検出され、温度センサ50Aによって大気の温度情報が検出されて、焦点補正部60に入力される。

0068

焦点補正部60は、温度センサ30から入力された鏡筒10の温度情報と、温度センサ50Aから入力された大気の温度情報とをRAMに一時記憶し、これら2つの温度情報の差分値(符号を無視した絶対値)を算出する。

0069

次に、焦点補正部60は、記憶媒体70に記憶されている第一のデータから、算出した上記の差分値に対応する特定のレンズの温度情報の相対値を読み出し、読み出した相対値を、RAMに記憶した大気の温度情報に加算して、特定のレンズの温度情報の推定値を算出する。

0070

なお、記憶媒体70に記憶される第一のデータが、鏡筒10の温度情報と大気の温度情報の差分値と、鏡筒10に対する特定のレンズの温度情報の相対値とを対応付けたデータである場合には、焦点補正部60は、上記のようにして読み出した相対値を、RAMに記憶した鏡筒10の温度情報に加算して、特定のレンズの温度情報の推定値を算出する。

0071

次に、焦点補正部60は、記憶媒体70に記憶されている第二のデータから、算出した推定値に対応するリレーレンズ25の移動量を読み出し、読み出した移動量に基づいてモータ80を制御し、この移動量だけリレーレンズ25を光軸方向に移動させる。

0072

以上の処理が、レンズ装置100Aの起動中は繰り返し行われる。これにより、特定のレンズの温度変化による撮像光学系20の焦点ずれが防止される。

0073

以上のように、鏡筒10の温度情報と大気の温度情報とに基づいてリレーレンズ25を制御することでも、焦点ずれを高精度に補正することができる。レンズ装置100Aによれば、部材40が不要となるため、製造コストを低減することができる。

0074

図8は、図1に示すレンズ装置100の変形例であるレンズ装置100Bの概略構成を示す模式図である。図8において図1と同様の構成には同一符号が付されている。

0075

レンズ装置100Bは、部材40が、バリエータレンズ22の移動に連動して撮像光学系20の光軸方向に移動可能に構成されている点を除いては、レンズ装置100と同じ構成である。部材40は、鏡筒10によって光軸方向に移動自在に支持されている。

0076

レンズ装置100Bに設けられる部材40は、鏡筒10によって光軸方向に移動自在に支持されており、バリエータレンズ22が光軸方向に移動すると、この移動方向の逆方向に移動することで、バリエータレンズ22の重心の振動を防ぐ。

0077

このように、レンズ装置100Bによれば、焦点ずれの補正に必要な温度情報の検出対象を、撮像光学系20に含まれる光軸方向に移動可能なレンズ群の重心の振動を防ぐための部材40と兼用することができ、装置の製造コスト低減が可能となる。

0078

また、部材40は、鏡筒10の外周面に光軸方向に移動自在に支持されているため、撮像光学系20に含まれる特定のレンズが光軸方向に移動可能なレンズである場合には、部材40の放熱特性と特定のレンズの放熱特性とを近づけることができる。したがって、図2に示した曲線20aと曲線50aの差をより小さなものとすることができ、特定のレンズの温度の推定精度を向上させることができる。

0079

なお、レンズ装置100Bの部材40は、バリエータレンズ22の質量と略同じにする必要があり、質量の選択自由度は少ない。このため、部材40は、その質量に比熱を乗じた値が、撮像光学系20に含まれる特定のレンズの質量と比熱の積算値と略同じになるように材料を調整することで、温度特性を特定のレンズに近づければよい。レンズ装置100Bの部材40の材料としては、ガラス、水、油、又は、石等を用いることができる。

0080

レンズ装置100Bでは、温度センサ50の検出対象である部材40を別の機能を有する部材と兼用するものとした。この変形例として、図1のレンズ装置100の部材40が、鏡筒10によって光軸方向に移動自在に支持された構成であってもよい。この構成によれば、撮像光学系20に含まれる特定のレンズが光軸方向に移動可能なレンズである場合には、部材40の放熱特性と特定のレンズの放熱特性とを近づけることができ、特定のレンズの温度の推定精度を向上させる効果を得ることができる。

0081

レンズ装置100及びレンズ装置100Bの各々において、部材40の鏡筒10との接触面積は、撮像光学系20の特定のレンズの鏡筒10との接触面積と略同じになるように構成されていることが好ましい。2つの接触面積が略同じであるとは、この2つの接触面積が完全に一致する場合の他、この2つの接触面積の差が公差の範囲に収まっている場合を含む。この構成によれば、部材40の放熱特性と特定のレンズの放熱特性とを近づけることができるため、特定のレンズの温度の推定精度を向上させることができる。

0082

ここまでは、リレーレンズ25を補正用レンズとする例について説明してきたが、撮像光学系20に含まれるリレーレンズ25以外の他のレンズを補正用レンズとして機能させてもよい。

0083

また、レンズ装置100、レンズ装置100A、及び、レンズ装置100Bでは、鏡筒10の外部に設けられた検出対象の異なる2つの温度センサによって検出される温度情報に基づいて特定のレンズの温度を推定しているが、鏡筒10の外部に設けられた検出対象の異なる3つ以上の温度センサによって検出される温度情報に基づいて特定のレンズの温度を推定し、推定した温度に基づいて焦点ずれを補正してもよい。

0084

例えば、図1のレンズ装置100に対し、図5に示す温度センサ50Aを追加した構成が考えられる。この構成では、記憶媒体70に、例えば、温度センサ30によって検出される鏡筒10の温度情報及び温度センサ50によって検出される部材40の温度情報の第一の差分値と、温度センサ50Aによって検出される大気の温度情報及び温度センサ50によって検出される部材40の温度情報の第二の差分値と、鏡筒10の温度情報、部材40の温度情報、又は、大気の温度情報のいずれかに対する特定のレンズの温度情報の相対値と、が対応付けられたデータが第一のデータとして記憶される。

0085

そして、焦点補正部60は、温度センサ30、温度センサ50、及び、温度センサ50Aの各々から入力される温度情報から上記の第一の差分値と第二の差分値を算出し、この2つの差分値の組み合わせに対応する特定のレンズの相対値を第一のデータから読み出し、読み出した相対値を鏡筒10の温度情報、部材40の温度情報、又は、大気の温度情報のいずれかに加算することで、特定のレンズの温度情報を推定する。

0086

この構成によれば、特定のレンズの温度情報の推定精度をより向上させることができ、焦点ずれの補正をより高精度に行うことができる。

0087

ここまではレンズ装置と撮像装置とが別体である例を説明したが、本発明は、レンズ装置が一体化されたコンパクトデジタルカメラ等の撮像装置にも適用可能である。

0088

以上説明してきたように、本明細書には以下の事項が開示されている。

0089

(1) 複数のレンズを含む撮像光学系と、上記撮像光学系を収容する鏡筒と、上記鏡筒の外部に設けられ、上記鏡筒の温度を検出する第一の温度センサと、上記鏡筒の外部に設けられ、時間変化に対する温度変化を示す温度特性が上記鏡筒とは異なる対象の温度を検出する第二の温度センサと、上記第一の温度センサと上記第二の温度センサの各々によって検出された温度情報に基づいて、上記複数のレンズに含まれる補正用レンズを制御して、上記撮像光学系の焦点ずれを補正する焦点補正部と、を備えるレンズ装置。

0090

(2) (1)記載のレンズ装置であって、上記第二の温度センサは、上記複数のレンズに含まれる特定のレンズと温度特性が近い部材を検出対象とするものであるレンズ装置。

0091

(3) (2)記載のレンズ装置であって、上記部材を上記鏡筒の外部に更に備えるレンズ装置。

0092

(4) (3)記載のレンズ装置であって、上記部材は、上記特定のレンズと質量及び比熱が略同じであるレンズ装置。

0093

(5) (3)又は(4)記載のレンズ装置であって、上記部材は、上記鏡筒の外周面に接触しており、上記特定のレンズと上記鏡筒との接触面積と、上記部材と上記鏡筒との接触面積とは略同じであるレンズ装置。

0094

(6) (3)又は(4)記載のレンズ装置であって、上記部材は、上記鏡筒によって上記撮像光学系の光軸方向に移動自在に支持されており、上記特定のレンズは、上記光軸方向に移動可能であるレンズ装置。

0095

(7) (6)記載のレンズ装置であって、上記部材は、上記撮像光学系に含まれるレンズ群が一方向に移動している状態で上記一方向の逆方向に移動して上記レンズ群の重心の振動を防ぐためのものであるレンズ装置。

0096

(8) (2)〜(7)のいずれか1項記載のレンズ装置であって、上記第一の温度センサと上記第二の温度センサによって検出される2つの温度情報の差分値と、上記2つの温度情報のいずれかを基準とした場合の上記特定のレンズの温度情報の相対値とを対応付けたデータを記憶する記憶媒体を更に備え、上記焦点補正部は、上記2つの温度情報の差分値を算出し、その差分値と上記データとその2つの温度情報のいずれかとに基づいて上記特定のレンズの温度情報を推定し、推定した上記温度情報に基づいて上記撮像光学系の焦点ずれを補正するレンズ装置。

0097

(9) (1)記載のレンズ装置であって、上記第二の温度センサは、大気を検出対象とするものであるレンズ装置。

0098

(10) (9)記載のレンズ装置であって、上記第一の温度センサと上記第二の温度センサによって検出される2つの温度情報の差分値と、上記2つの温度情報のいずれかを基準とした場合の上記複数のレンズに含まれる特定のレンズの温度情報の相対値とを対応付けたデータを記憶する記憶媒体を更に備え、上記焦点補正部は、上記2つの温度情報の差分値を算出し、その差分値と上記データとその2つの温度情報のいずれかとに基づいて上記特定のレンズの温度情報を推定し、推定した上記温度情報に基づいて上記撮像光学系の焦点ずれを補正するレンズ装置。

0099

(11) (1)〜(10)のいずれか1項記載のレンズ装置と、上記撮像光学系を通して被写体を撮像する撮像素子と、を備える撮像装置。

0100

(12) 複数のレンズを含む撮像光学系と、上記撮像光学系を収容する鏡筒と、を有するレンズ装置の焦点ずれ補正方法であって、上記鏡筒の外部に設けられ上記鏡筒の温度を検出する第一の温度センサ、及び、上記鏡筒の外部に設けられ時間変化に対する温度変化を示す温度特性が上記鏡筒とは異なる対象の温度を検出する第二の温度センサの各々によって検出された温度情報に基づいて、上記複数のレンズに含まれる補正用レンズを制御して、上記撮像光学系の焦点ずれを補正する焦点補正ステップを備えるレンズ装置の焦点ずれ補正方法。

0101

(13) (12)記載のレンズ装置の焦点ずれ補正方法であって、前記第二の温度センサは、前記複数のレンズに含まれる特定のレンズと温度特性が近い部材を検出対象とするものであるレンズ装置の焦点ずれ補正方法。

0102

(14) (13)記載のレンズ装置の焦点ずれ補正方法であって、前記部材は、前記特定のレンズと質量及び比熱が略同じであるレンズ装置の焦点ずれ補正方法。

0103

(15) (13)又は(14)記載のレンズ装置の焦点ずれ補正方法であって、前記部材は、前記鏡筒の外周面に接触しており、前記特定のレンズと前記鏡筒との接触面積と、前記部材と前記鏡筒との接触面積とは略同じであるレンズ装置の焦点ずれ補正方法。

0104

(16) (13)又は(14)記載のレンズ装置の焦点ずれ補正方法であって、前記部材は、前記鏡筒によって前記撮像光学系の光軸方向に移動自在に支持されており、前記特定のレンズは、前記光軸方向に移動可能であるレンズ装置の焦点ずれ補正方法。

0105

(17) (16)記載のレンズ装置の焦点ずれ補正方法であって、前記部材は、前記撮像光学系に含まれるレンズ群が一方向に移動している状態で前記一方向の逆方向に移動して前記レンズ群の重心の振動を防ぐためのものであるレンズ装置の焦点ずれ補正方法。

0106

(18) (13)〜(17)のいずれか1項記載のレンズ装置の焦点ずれ補正方法であって、前記レンズ装置は、前記第一の温度センサと前記第二の温度センサによって検出される2つの温度情報の差分値と、前記2つの温度情報のいずれかを基準とした場合の前記特定のレンズの温度情報の相対値とを対応付けたデータを記憶する記憶媒体を更に備え、前記焦点補正ステップでは、前記2つの温度情報の差分値を算出し、当該差分値と前記データと当該2つの温度情報のいずれかとに基づいて前記特定のレンズの温度情報を推定し、推定した前記温度情報に基づいて前記撮像光学系の焦点ずれを補正するレンズ装置の焦点ずれ補正方法。

0107

(19) (12)記載のレンズ装置の焦点ずれ補正方法であって、前記第二の温度センサは、大気を検出対象とするものであるレンズ装置の焦点ずれ補正方法。

0108

(20) (19)記載のレンズ装置の焦点ずれ補正方法であって、前記レンズ装置は、前記第一の温度センサと前記第二の温度センサによって検出される2つの温度情報の差分値と、前記2つの温度情報のいずれかを基準とした場合の前記複数のレンズに含まれる特定のレンズの温度情報の相対値とを対応付けたデータを記憶する記憶媒体を更に備え、前記焦点補正ステップでは、前記2つの温度情報の差分値を算出し、当該差分値と前記データと当該2つの温度情報のいずれかとに基づいて前記特定のレンズの温度情報を推定し、推定した前記温度情報に基づいて前記撮像光学系の焦点ずれを補正するレンズ装置の焦点ずれ補正方法。

0109

(21) 複数のレンズを含む撮像光学系と、上記撮像光学系を収容する鏡筒と、上記鏡筒の外部に設けられ、上記鏡筒の温度を検出する第一の温度センサと、上記鏡筒の外部に設けられ、時間変化に対する温度変化を示す温度特性が上記鏡筒とは異なる対象の温度を検出する第二の温度センサと、上記第一の温度センサと上記第二の温度センサの各々によって検出された温度情報に基づいて、上記複数のレンズに含まれる補正用レンズを制御して、上記撮像光学系の焦点ずれを補正するプロセッサと、を備えるレンズ装置。

0110

本発明によれば、熱による撮像光学系の焦点ずれを、設計自由度を低下させることなく防ぐことのできるレンズ装置とこれを備える撮像装置を提供することができる。

0111

以上、本発明を特定の実施形態によって説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、開示された発明の技術思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本出願は、2016年9月2日出願の日本特許出願(特願2016−171618)に基づくものであり、その内容はここに取り込まれる。

0112

100、100A、100Bレンズ装置
10鏡筒
20撮像光学系
21フォーカシングレンズ
22バリエータレンズ
23コンペンセータレンズ
24絞り
25リレーレンズ
30、50、50A温度センサ
40 部材
60焦点補正部
70記憶媒体
80モータ
20a 特定のレンズの温度特性
30a 鏡筒10の温度特性
50a 部材40の温度特性
50b大気の温度特性
70a差分値
70b 相対値

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 富士フイルム株式会社の「 撮像装置、合焦制御方法、及び、合焦制御プログラム」が 公開されました。( 2019/05/16)

    【課題・解決手段】高速かつ高精度の合焦制御を実現することのできる撮像装置、合焦制御方法、及び、合焦制御プログラムを提供する。デジタルカメラは、位相差検出用画素52A,52Bを含む画素を有し、フォーカス... 詳細

  • 株式会社ニコンの「 レンズ鏡筒及びカメラ」が 公開されました。( 2019/05/09)

    【課題・解決手段】レンズを光軸方向に高速に移動させる。レンズ鏡筒は、第1電磁駆動部40bと、第1レンズ4bを保持し、第1電磁駆動部40bによって光軸方向に移動する第1レンズ保持枠41bと、第2電磁駆動... 詳細

  • 株式会社nittohの「 撮像装置」が 公開されました。( 2019/05/09)

    【課題】レンズの光軸に対する撮像素子の傾きを調整した後に、撮像素子を保持する素子ホルダとレンズ鏡筒とを接着固定する場合であっても、レンズの光軸に対する調整後の撮像素子の傾きを維持することが可能な撮像装... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ