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技術 加熱調理器

出願人 三菱電機株式会社
発明者 永田滋之伊藤ちひろ荒津百合子
出願日 2016年7月21日 (2年4ヶ月経過) 出願番号 2018-528165
公開日 2018年8月23日 (3ヶ月経過) 公開番号 WO2018-016052
状態 未査定
技術分野 加熱調理器
主要キーワード スポンジ状樹脂 隙間通路 混入層 外部排出口 かまど ポーラス材 ポーラス部材 非加熱状態
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年8月23日)のものです。
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図面 (8)

課題・解決手段

加熱調理中に発生した蒸気及び凝縮水が落下して食品等に付着するのを抑止しつつ、調理された食品の品質を向上させる。加熱調理器は、ハウジング1、加熱コイル2、コイルベース3、内鍋5、外蓋9、内蓋11、蒸気カートリッジ13等を備える。内蓋11は、加熱調理時に内鍋5の内部で発生する蒸気を吸着可能なポーラス部材により構成する。このポーラス部材は、多孔質有機ポーラス材料18を含有している。これにより、加熱調理中に発生した蒸気及び凝縮水が落下して食品、鍋等に付着するのを内蓋11により抑止しつつ、有機ポーラス材料18から発生する香り成分により食品の食感香り等を向上させることができる。

概要

背景

従来技術の加熱調理器として、例えば特許文献1に記載されているような炊飯器が知られている。従来技術の炊飯器は、鍋内で発生する蒸気を外部に排出するための蒸気筒を備えており、この蒸気筒は、開閉弁吸湿性材料層及び吸湿性材料層加熱手段を備えている。開閉弁は、米飯糊化促進時に蒸気の排出を止めるもので、吸湿性材料層は、鍋内で加熱された水及び蒸気を凝縮して保持するものである。また、吸湿性材料層加熱手段は、開閉弁により蒸気の排出を止めているときに吸湿性材料層を加熱して蒸気を生成するもので、生成した蒸気は、鍋内に供給されるように構成されている。

概要

加熱調理中に発生した蒸気及び凝縮水が落下して食品等に付着するのを抑止しつつ、調理された食品の品質を向上させる。加熱調理器は、ハウジング1、加熱コイル2、コイルベース3、内鍋5、外蓋9、内蓋11、蒸気カートリッジ13等を備える。内蓋11は、加熱調理時に内鍋5の内部で発生する蒸気を吸着可能なポーラス部材により構成する。このポーラス部材は、多孔質有機ポーラス材料18を含有している。これにより、加熱調理中に発生した蒸気及び凝縮水が落下して食品、鍋等に付着するのを内蓋11により抑止しつつ、有機ポーラス材料18から発生する香り成分により食品の食感香り等を向上させることができる。

目的

本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、加熱調理中に発生した蒸気及び凝縮水が落下して食品、鍋等に付着するのを抑止しつつ、調理された食品の品質を向上させることができる加熱調理器を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

と、前記鍋を閉じるための蓋と、前記鍋を加熱するように構成されたヒータと、少なくとも一部が多孔質有機ポーラス材料を含有し、前記鍋の内部で発生する蒸気吸着可能な位置に配置されたポーラス部材と、を備えた加熱調理器

請求項2

前記有機ポーラス材料は、木材と竹材のうち少なくとも一方の材料により形成した加熱調理器。

請求項3

前記ポーラス部材は、セラミック材石材、炭、炭素成型品発泡金属及びスポンジ状樹脂の少なくとも1つにより形成された無機ポーラス材料と、前記有機ポーラス材料とにより形成した請求項1または2に記載の加熱調理器。

請求項4

前記蓋の少なくとも一部を前記ポーラス部材により構成した請求項1から3のうち何れか1項に記載の加熱調理器。

請求項5

前記ポーラス部材を前記蓋の内側面に着脱可能に取付ける構成とした請求項1から3のうち何れか1項に記載の加熱調理器。

請求項6

前記蓋は、前記鍋を開閉するための外蓋と、前記外蓋を閉じた状態で前記鍋内の空間に面して配置される内蓋とにより構成し、前記内蓋の少なくとも一部を前記ポーラス部材により構成した請求項1から3のうち何れか1項に記載の加熱調理器。

請求項7

前記蓋は、前記鍋を開閉するための外蓋と、前記外蓋を閉じた状態で前記鍋内の空間に面して配置される内蓋とにより構成し、前記ポーラス部材を前記外蓋と前記内蓋との間に配置した請求項1から3のうち何れか1項に記載の加熱調理器。

請求項8

前記蓋は、前記鍋を開閉するための外蓋と、前記外蓋を閉じた状態で前記鍋内の空間に面して配置される内蓋とにより構成し、前記ポーラス部材を前記鍋と前記内蓋との間に配置した請求項1から3のうち何れか1項に記載の加熱調理器。

請求項9

前記鍋のうち調理物よりも上側に位置する部位には、前記ポーラス部材が着脱可能に取付けられるポーラス材取付部を形成した請求項8に記載の加熱調理器。

請求項10

前記鍋の内部で発生する蒸気を吸着可能な部位に前記ポーラス部材を混入した塗料を塗布する構成とした請求項1から9のうち何れか1項に記載の加熱調理器。

請求項11

前記蓋に配置され、前記鍋内で発生した蒸気を排出する蒸気排出部を備え、前記蒸気排出部の内部に前記ポーラス部材を配置した請求項1から10のうち何れか1項に記載の加熱調理器。

請求項12

前記蒸気排出部は、前記蓋に着脱可能に取付けられた蒸気カートリッジであり、前記蒸気カートリッジの内部に前記ポーラス部材を配置した請求項11に記載の加熱調理器。

請求項13

前記ポーラス部材を加熱するヒータを備え、前記ヒータを作動させることにより前記ポーラス部材中の水分を蒸発させる請求項1から12のうち何れか1項に記載の加熱調理器。

技術分野

0001

本発明は、開閉可能な蓋を備えた加熱調理器に関する。

背景技術

0002

従来技術の加熱調理器として、例えば特許文献1に記載されているような炊飯器が知られている。従来技術の炊飯器は、鍋内で発生する蒸気を外部に排出するための蒸気筒を備えており、この蒸気筒は、開閉弁吸湿性材料層及び吸湿性材料層加熱手段を備えている。開閉弁は、米飯糊化促進時に蒸気の排出を止めるもので、吸湿性材料層は、鍋内で加熱された水及び蒸気を凝縮して保持するものである。また、吸湿性材料層加熱手段は、開閉弁により蒸気の排出を止めているときに吸湿性材料層を加熱して蒸気を生成するもので、生成した蒸気は、鍋内に供給されるように構成されている。

先行技術

0003

日本特開2006−75315号公報

発明が解決しようとする課題

0004

従来の加熱調理器において、水分の存在下で食品を加熱または保温するときには、蒸発した水分が多量の凝縮水となって内蓋に付着する現象(いわゆる結露、露つき)が発生し易い。このような凝縮水が調理後に内蓋から落下して食品に付着すると、食品の品質が低下するという問題がある。特に、米飯等のように、加熱の前後で水分の含有状態が大きく変化する食品においては、凝縮水の付着により食感が顕著に低下する。このため、上述した特許文献1に記載の従来技術では、鍋内で食品が加熱されることにより発生する蒸気及び凝縮水を蒸気筒にて排出するようにしている。

0005

しかしながら、実際には、鍋内に発生した全ての蒸気及び凝縮水を蒸気筒から排出するのは困難であり、一部の蒸気または凝縮水は、内蓋等に付着してから食品に落下して食品の品質を低下させるという問題がある。また、調理の終了後に加熱調理器の蓋を開けると、内蓋に付着した凝縮水が鍋の周囲に垂れることがあり、これによって手が濡れたり、鍋の周囲が汚れるという問題がある。

0006

また、従来技術では、吸湿性繊維吸湿性樹脂ゼオライトシリカゲル活性アルミナ等の吸湿材を蒸気筒に備える構成としている。しかしながら、このような無機質の吸湿材の使用は、単に食品の水分を吸収することのみを目的としており、調理後の食品に対して、例えば風味香り等の品質を向上させることまで考慮していない。

0007

本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、加熱調理中に発生した蒸気及び凝縮水が落下して食品、鍋等に付着するのを抑止しつつ、調理された食品の品質を向上させることができる加熱調理器を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0008

この発明に係る加熱調理器は、鍋と、鍋を閉じるための蓋と、鍋を加熱するように構成されたヒータと、少なくとも一部が多孔質有機ポーラス材料を含有し、鍋の内部で発生する蒸気を吸着可能な位置に配置されたポーラス部材と、を備えている。

発明の効果

0009

この発明によれば、加熱調理中または保温中に発生した蒸気及び凝縮水が落下して食品、鍋等に付着するのをポーラス部材により抑止しつつ、調理された食品の品質を有機ポーラス材料から発生する香り成分により向上させることができる。

図面の簡単な説明

0010

本発明の実施の形態1による加熱調理器の断面図である。
図1中のA部において、内蓋の少なくとも一部を構成する有機ポーラス材料を示す拡大断面図である。
内蓋のA部以外の一部を無機ポーラス材料により構成した場合を示す拡大断面図である。
本発明の実施の形態2による加熱調理器の断面図である。
本発明の実施の形態3による加熱調理器の断面図である。
本発明の実施の形態4による加熱調理器の断面図である。
本発明の実施の形態5による加熱調理器の断面図である。

実施例

0011

以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図においては、共通する要素に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本発明は、以下の各実施の形態に示す構成のうち、組合わせ可能な構成のあらゆる組合わせを含むものである。

0012

実施の形態1.
まず、図1から図3を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1による加熱調理器の断面図である。加熱調理器は、例えば炊飯器として用いられるもので、図1に示すように、加熱調理器の本体部分を構成する円筒形状のハウジング1と、ハウジング1の内部に収納された加熱コイル2、コイルベース3及び内鍋5と、ハウジング1の上側に配置された外蓋9及び内蓋11とを備えている。加熱コイル2は、内鍋5を加熱する加熱手段であり、金属線等により形成され、コイルベース3に取付けられている。加熱コイル2は、図示しないインバータ回路から高周波電流通電されることで、誘導加熱により内鍋5を発熱させる。

0013

コイルベース3は、例えば樹脂材料からなり、上向きに開口した有底の円筒状に形成されている。コイルベース3の下部外周側には、加熱コイル2が取付けられている。コイルベース3の底面中央部には、内鍋5の温度を検出する内鍋温度センサ4が配置されている。内鍋温度センサ4は、例えば接触式サーミスタにより構成され、ばね等により付勢されることで内鍋5の底面に接触している。内鍋温度センサ4により検出される温度情報は、図示しない制御装置に入力される。これにより、制御装置は、内鍋5の内部に収容された調理物の温度を推定し、加熱コイル2に通電する電流の量、デューティ比等を制御する。

0014

内鍋5は、上向きに開口した有底の円筒状に形成され、コイルベース3よりも一回り小さい外径寸法を有している。内鍋5は、例えばクラッド材等の金属材料プレス加工することにより形成されている。クラッド材は、例えばステンレス等のように磁性を有する金属層と、アルミ、銅等のように熱伝導に優れた金属層とにより構成されるものである。内鍋5は、コイルベース3の内周側に配置した状態で使用され、加熱コイル2によりコイルベース3を介して加熱される。これにより、内鍋5の内部に収容された食品等の調理物が加熱調理される。

0015

コイルベース3の上端部には、外向きに突出した環状のフランジ部3aが形成されている。また、内鍋5の上端部にも、外向きに突出した環状のフランジ部5aが形成されている。これらのフランジ部3a,5a間には、環状の支持部材6が配置されている。支持部材6は、誘導加熱により発熱する内鍋5からコイルベース3への熱伝導を低減させる機能と、内鍋5を上側(蓋パッキン12側)に押付ける付勢手段としての機能とを有している。

0016

外蓋9は、ハウジング1と同様の外径寸法を有する円形状に形成され、周縁部の1箇所がハウジング1の上端部に揺動可能に取付けられている。そして、外蓋9は、ユーザーにより上下方向に揺動されることにより、内鍋5を開閉するように構成されている。外蓋9の内側面には、環状の係止部材10を介して円板状の内蓋11が取付けられている。内蓋11は、後述のように、多孔質材料により形成されており、内鍋5内で加熱調理された調理物から発生する蒸気、凝縮水、沸騰泡等の水分を捕集する機能と、前記水分の一部を透過させて蒸気カートリッジ13に流通させる機能とを有している。

0017

内蓋11は、外蓋9が閉じられた状態において、内鍋5内の空間に面して配置されている。この状態で、内蓋11の周縁部は、環状の蓋パッキン12を介して内鍋5の上端部に衝合されている。蓋パッキン12は、例えば内蓋11の周縁部に形成された環状溝に取付けられ、内鍋5のフランジ部5aに弾性的に当接している。これにより、蓋パッキン12は、内鍋5と内蓋11との間をシールしている。外蓋9、内蓋11及び蓋パッキン12は、内鍋5を閉塞し、加熱調理時に内鍋5から蒸気及び熱が漏れ出たり、吹きれが生じるのを抑制する。

0018

また、外蓋9には、蒸気カートリッジ13、操作/表示部14及び蓋ヒータ15が取付けられている。蒸気カートリッジ13は、内鍋5内の空気及び蒸気を外部に適度に排出すると共に、当該蒸気を一旦滞留させるものである。蒸気カートリッジ13は、外蓋9の内側面に開口した蒸気導入口13aと、蒸気カートリッジ13内の空気を外部に排出するための外部排出口13bとを有している。蒸気カートリッジ13は、内鍋5から排出される蒸気の勢いを弱める機能と、蒸気を冷却して凝縮水を回収する機能と、蒸気の排出時に生じる騒音を低減する機能とを有している。なお、蒸気カートリッジ13は、本実施の形態における蒸気排出部の具体例に相当している。

0019

操作/表示部14は、ユーザーにより操作される操作部と情報の表示部とが一体化されたもので、例えば外蓋9の上面部に配置されている。ユーザーは、操作/表示部14に配置された入力キー等を操作することにより、加熱調理の内容の設定、メニューの選択、加熱調理の実行等を行うことができる。蓋ヒータ15は、内蓋11を加熱するもので、外蓋9の内部または表面に取付けられている。

0020

次に、加熱調理器の基本的な作動について説明する。まず、ユーザーは、調理物が収容された内鍋5をコイルベース3に配置して外蓋9を閉じた後に、操作/表示部14を操作する。ユーザーにより設定された加熱調理の時間、温度、メニュー等の設定情報は、操作/表示部14から制御装置に入力される。この設定情報等に基いて、制御装置は、加熱コイル2、蓋ヒータ15等に対する通電状態を制御することにより、調理物が適切な仕上がりとなるように加熱調理を実行する。

0021

加熱調理時、及び加熱調理後の調理物の保温時には、調理物から発生する蒸気、沸騰泡等により、内蓋11に多量の凝縮水が付着する。この凝縮水が調理物に落下して食品に付着すると、食品の品質が低下し易い。特に、米飯等のように、加熱の前後で水分の含有状態が大きく変化する食品においては、凝縮水の付着により食感が顕著に低下するという問題がある。一方、内蓋11は、蒸気温度及び沸騰温度と比較して相対的に低温となるので、調理中及び調理後においては、凝縮水を内蓋11に吸着させることができれば、調理された食品の仕上がりを良くして、食感の低下等を抑制することができる。

0022

このような観点から、本実施の形態では、内蓋11をポーラス部材により構成している。内蓋11は、加熱調理時(または、非加熱状態での保温時等)に内鍋5の内部で発生する蒸気を吸着可能な位置、好ましくは、内鍋5内の空間に面した位置に配置されている。また、内蓋11の少なくとも一部は、図2に示すように、有機ポーラス材料18により形成されている。図2は、図1中のA部において、内蓋の少なくとも一部を構成する有機ポーラス材料を示す拡大断面図である。

0023

有機ポーラス材料18は、例えばスギヒノキ等のような木材と、竹材のうち少なくとも一方の部材により形成され、多数の微細な針状の孔を有している。なお、有機ポーラス材料18は、木材と竹材の混合物により形成してもよいし、木材または竹材の一方のみにより形成してもよい。有機ポーラス材料18は、加熱調理中に内鍋5内で発生する蒸気等を表面張力により細かい孔に吸着する。この吸着現象は、ミクロ的原理でみれば、雑巾で拭かれた水が表面張力により雑巾の繊維間に吸着される現象と同様のものであり、また、植物が水を吸収するときに利用する毛細管現象と同様のものでもある。これにより、有機ポーラス材料18は、内鍋5内で加熱調理された調理物から発生する蒸気、沸騰泡、凝縮水等を捕集し、これらの水分が調理物上に垂れることで調理物の食感等が劣化するのを抑制することができる。

0024

また、有機ポーラス材料18は、その多孔質性により、内鍋5内で発生した蒸気、沸騰泡等を外蓋9側に向けて透過させる機能を有している。即ち、内鍋5内で発生した蒸気等は、有機ポーラス材料18の内部をゆっくりと通過しつつ、外蓋9側に上昇してくる。ここで、仮に内蓋11がない場合には、蒸気が蒸気カートリッジ13に向けて直接的に速やかに上昇していくので、加熱調理の火力が強かったり、内鍋5内の調理物が多量であると、吹き零れ等の不具合が発生し易くなる。この場合には、吹き零れを抑えるために火力を弱めることなり、結果として調理時間が長くなってしまう。これに対し、本実施の形態では、蒸気等が内鍋5内から外部に向けて流通する経路の途中に有機ポーラス材料18を配置することで、蒸気が吹出す勢いを低下させ、蒸気の放出速度及び吹き零れを抑制することができる。

0025

また、有機ポーラス材料18は、加熱調理中にフィトンチッド等の香り成分を放出し、この香り成分を調理物の食品に作用させることができる。これにより、ユーザーに対して、食欲増進させたり、昔ながらの調理を想起させるような癒し効果を与えることができる。また、有機ポーラス材料18から発生する香り成分は、日本旧来の調理器具を用いて食品を美味しくする調理法とされる「かまど調理」、「いろり調理」等を模擬的再現することができる。即ち、例えば調理用燃料として炭、もみ殻等を燃やすときに発生する香り、または、竹皮、笹葉等の皿の上に食品が置かれることにより生じる香り等を食品に付着させることができる。これにより、無機物により形成された内鍋及び内蓋では得ることができない、自然素材の香りをもつ料理を作ることができる。この香りにより、ユーザーの食欲を増進させて満足感を高め、料理の意匠性を向上させることができる。

0026

なお、内蓋11は、図2に示す有機ポーラス材料18と、図3に示す無機ポーラス材料19とを組合わせることにより形成してもよい。図3は、内蓋のA部以外の一部を無機ポーラス材料により構成した場合を示す拡大断面図である。無機ポーラス材料19は、例えばセラミック材石材、炭、炭素成型品発泡金属及びスポンジ状樹脂のうちの少なくとも1つ、または、これらの幾つかを組合わせることにより形成され、例えば円形状をなす多数の細かい孔を有している。これにより、無機ポーラス材料19は、食品に香り成分を作用させる以外の点において、有機ポーラス材料18と同様の機能を有し、蒸気、沸騰泡等の水分を吸着及び透過することができる。

0027

上記構成によれば、有機ポーラス材料18の強度が高くない場合でも、内蓋11を構成する有機ポーラス材料18と無機ポーラス材料19の構成比率、両者の配置等を工夫することにより、内蓋11全体の強度を確保することができる。また、例えば調理物に対する香り付けの強さを有機ポーラス材料18と無機ポーラス材料19の構成比率に応じて変更することができる。これにより、例えば香り付けの強さが異なる複数種類の内蓋11を用意して各内蓋11を使い分け仕様を実現することができ、加熱調理器の商品性及びユーザーの利便性を向上させることができる。

0028

なお、本発明では、有機ポーラス材料18と無機ポーラス材料19とを内蓋11の互いに異なる部分に分けて配置してもよいし、有機ポーラス材料18と無機ポーラス材料19とを均等に混合することで内蓋11を形成してもよい。

0029

以上詳述した通り、本実施の形態によれば、加熱調理中に発生した蒸気及び凝縮水が落下して食品、鍋等に付着するのを抑止しつつ、調理された食品の品質を向上させることができる。一方、従来技術では、鍋で発生した蒸気等を溜めるための蒸気筒を採用しているが、蒸気筒の内部には、水分及び汚れが溜まり易い。このような汚れ、水分等は、加熱調理器を分解しない限り目視できないため、掃除等のメンテナンスに手間がかかるという問題がある。これに対し、本実施の形態では、内鍋5内で発生する蒸気等を吸着するポーラス部材を、内蓋11として外蓋9の内側面に配置している。これにより、ユーザーは、例えば加熱調理の準備等のために外蓋9を開閉するときに、水分、汚れ等を吸着したポーラス部材の状態を容易に目視して確認することができる。従って、ポーラス部材のメンテナンスを効率よく行うことができる。

0030

なお、本実施の形態では、蒸気カートリッジ13の蒸気導入口13aを覆う位置に取付けている。このため、有機ポーラス材料18(または、有機ポーラス材料18と無機ポーラス材料19)の通気性によっては、内蓋11を透過する蒸気の透過速度が小さくなり過ぎて、内鍋5の内圧が必要以上に高くなる可能性がある。この場合には、図1に示すように、内蓋11を厚さ方向(図1中の上下方向)に貫通する蒸気通路17を形成してもよい。蒸気通路17は、内鍋5内の空間と蒸気カートリッジ13の蒸気導入口13aとを連通している。

0031

この構成によれば、図1実線で示す矢印のように、内鍋5の蒸気及び圧力を蒸気通路17から蒸気カートリッジ13へと適度に逃がすことができる。また、これと並行して、図1中に点線で示すように、内鍋5内で発生した蒸気等が多孔質の内蓋11を透過するので、前述のように、蒸気の一部を内蓋11の内部に吸着して捕集することができる。なお、蒸気通路17は、本発明にとって必須の構成ではなく、省略してもよい。

0032

また、本実施の形態では、内蓋11を加熱可能な蓋ヒータ15を備えている。このため、例えば加熱調理を行っていないときには、操作/表示部14の操作に応じて蓋ヒータ15を作動させることにより、内蓋11に吸着された水分を蒸発させる蓋乾燥運転モードを実行する構成としてもよい。これにより、ユーザーは、例えば加熱調理を行った後に、外蓋9を開けた状態で蓋乾燥運転モードを実行して、内蓋11を容易に乾燥させることができ、ポーラス部材のメンテナンスを容易に行うことができる。

0033

実施の形態2.
次に、図4を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。図4は、本発明の実施の形態2による加熱調理器の断面図である。本実施の形態の加熱調理器は、実施の形態1と同様に、内蓋21を備えている。但し、内蓋21は、例えば金属材料により形成され、蒸気、沸騰泡、凝縮水等の水分を透過しないように構成されている。内蓋21の内側面には、例えば複数のポーラス部材着脱部22を介してポーラス部材23が着脱可能に取付けられている。

0034

各ポーラス部材着脱部22は、内蓋21に取付けられたピン22aを有し、このピン22aを支点として開閉するように構成されている。ポーラス部材23は、図4に示すように、閉じた状態の各ポーラス部材着脱部22により内蓋21の内側面に保持されている。ユーザーは、各ポーラス部材着脱部22を開くことにより、ポーラス部材23を内蓋21から取外すことができる。

0035

ポーラス部材23は、実施の形態1の内蓋11と同様に、蒸気を吸着及び透過するもので、有機ポーラス材料18(または、有機ポーラス材料18と無機ポーラス材料19)を含有し、円板状に形成されている。内蓋21とポーラス部材23との間には、隙間通路24が形成されている。また、ポーラス部材23には、内鍋5内の空間と隙間通路24とを連通する複数のポーラス材蒸気通路25が形成されている。さらに、内蓋21には、隙間通路24と蒸気カートリッジ13の蒸気導入口13aとを連通する蒸気通路26が形成されている。

0036

加熱調理時には、内鍋5内で蒸気が発生すると、図4中に示す矢印のように、一定量の蒸気がポーラス材蒸気通路25から隙間通路24に流入する。この蒸気は、ポーラス部材23を透過した蒸気と隙間通路24内で合流し、蒸気通路26及び蒸気カートリッジ13を経由して外部へと緩やかに排出される。この構成によれば、実施の形態1の蒸気通路17と同様に、内鍋5の蒸気及び圧力を外部へと適度に逃がすことができる。また、本実施の形態では、ポーラス部材23を内蓋21の内側面に着脱可能に取付けているので、ポーラス部材23を内蓋21から取外すことにより、その洗浄及び乾燥を容易に行うことができる。従って、実施の形態1と同様の効果に加えて、ポーラス部材23のメンテナンス性を更に向上させることができる。

0037

実施の形態3.
次に、図5を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。図5は、本発明の実施の形態3による加熱調理器の断面図である。本実施の形態の加熱調理器は、実施の形態1と同様に、内蓋31を備えている。内蓋31は、例えば金属材料により形成され、水分を透過しないように構成されている。内蓋31と外蓋9の内側面との間には、ポーラス部材配置空間32が形成され、ポーラス部材配置空間32の内部には、円板状のポーラス部材33が配置されている。ポーラス部材33は、例えば2個のポーラス部材着脱部34を介して内蓋31の上面側(外蓋9側)に着脱可能に取付けられている。ユーザーは、実施の形態2と同様に、各ポーラス部材着脱部34を開くことによってポーラス部材33を内蓋31から取外すことができる。

0038

ポーラス部材33は、実施の形態1の内蓋11と同様に、蒸気を吸着及び透過するもので、有機ポーラス材料18(または、有機ポーラス材料18と無機ポーラス材料19)を含有し、全体として円板状に形成されている。ポーラス部材33には、その上面側と下面側とを連通する複数のポーラス材蒸気通路35が形成されている。また、内蓋31には、内鍋5内の蒸気をポーラス部材配置空間32内に導入する蒸気通路36が形成されている。加熱調理時には、内鍋5内の蒸気が蒸気通路36からポーラス部材配置空間32内に導入され、このうち一定量の蒸気は、ポーラス材蒸気通路35を経由して蒸気カートリッジ13の蒸気導入口13aに流入すると共に、他の蒸気は、ポーラス部材33を透過して蒸気導入口13aに流入する。そして、これらの蒸気は、蒸気カートリッジ13から外部へと緩やかに排出される。

0039

このように構成される本実施の形態でも、前記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、ポーラス部材33の洗浄、乾燥等を行うときには、外蓋9から内蓋31を取外した状態で、ポーラス部材33を内蓋31から容易に取外すことができる。従って、実施の形態2と同様に、ポーラス部材33のメンテナンスを容易に行うことができる。

0040

また、本実施の形態では、蓋ヒータ15がポーラス部材33に面して配置されているので、ポーラス部材33をポーラス部材配置空間32内に配置した状態でも、蓋ヒータ15の加熱によりポーラス部材33を効率よく乾燥させることができる。これにより、加熱調理中及びその直後には、蒸気及び凝縮水が内鍋5内の調理物に落下するのを抑制することができる。また、次回の使用に備えてポーラス部材33を乾燥させることで、ポーラス部材33を衛生的に良好な状態で使用することができる。

0041

実施の形態4.
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。図6は、本発明の実施の形態4による加熱調理器の断面図である。本実施の形態の加熱調理器は、実施の形態1と同様に、内蓋41を備えている。内蓋41は、蒸気を透過しない樹脂、金属等の材料により形成されている。内蓋41には、実施の形態1と同様に、蒸気通路17が形成されている。また、内鍋5と内蓋41との間には、ポーラス部材42が配置されている。

0042

ポーラス部材42は、実施の形態1の内蓋11と同様に、蒸気を吸着及び透過するもので、有機ポーラス材料18(または、有機ポーラス材料18と無機ポーラス材料19)を含有している。また、ポーラス部材42は、内鍋5を上側から覆うことが可能な円形の蓋状に形成されている。ポーラス部材42の周縁部には、内鍋5のフランジ部5aに上側から嵌合される環状の嵌合部42aが形成されている。

0043

そして、ポーラス部材42を内鍋5に取付けて外蓋9を閉じた状態では、ポーラス部材42が内鍋5を覆った状態で内鍋5と内蓋41との間に配置され、更に、ポーラス部材42と内蓋41との間には、隙間通路43が形成されている。この構成において、内鍋5のフランジ部5aは、ポーラス部材42を内鍋5の上端部に着脱可能に取付けるポーラス材取付部に相当している。また、ポーラス部材42には、隙間通路43内に突出して蒸気通路17の開口部を覆う突部42bを形成してもよい。

0044

加熱調理時には、内鍋5内の蒸気がポーラス部材42を透過して隙間通路43内に流入する。この蒸気は、ポーラス部材42の突部42b及び蒸気通路17を経由して蒸気カートリッジ13の蒸気導入口13aに流入し、蒸気カートリッジ13から外部へと緩やかに排出される。このように構成される本実施の形態でも、前記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、内鍋5のフランジ部5aによりポーラス部材42の着脱可能な取付部を構成することができ、専用の取付部が不要となるので、加熱調理器の構成を簡素化することができる。さらに、本実施の形態によれば、外蓋9を開けた状態でも、ポーラス部材42を内鍋5の蓋として機能させることができる。これにより、内鍋5内の調理物が冷めるのを抑制し、調理物の保温及び保湿を効果的に行うことができる。

0045

実施の形態5.
次に、図7を参照して、本発明の実施の形態5について説明する。図7は、本発明の実施の形態5による加熱調理器の断面図である。本実施の形態の加熱調理器は、実施の形態1と同様に、蒸気通路17が形成された内蓋51を備えている。内蓋51は、蒸気を透過しない樹脂、金属等の材料により形成されている。内蓋51の内側面には、ポーラス部材としてのポーラス材混入層52が形成されている。

0046

ポーラス材混入層52は、例えば粒子状に加工した有機ポーラス材料18(または、有機ポーラス材料18と無機ポーラス材料19)を塗料混練し、この塗料を塗布したものである。ポーラス材混入層52は、内鍋5内の空間に面している。また、蒸気カートリッジ13の内部には、有機ポーラス材料18を含有するポーラス部材53が収納されている。ポーラス部材53は、内鍋5内で発生した蒸気の流路の少なくとも一部、好ましくは全部を塞ぐ位置に配置されている。

0047

本実施の形態によれば、前記実施の形態1と同様の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。まず、ポーラス材混入層52を塗料の塗布により形成したので、蒸気を吸着可能な任意の部位にポーラス部材を容易に配置することができ、設計自由度を高めることができる。また、ポーラス材混入層52を内蓋51の内側面に配置することにより、内鍋5内の保水性及び保湿性を高めることができる。

0048

また、本実施の形態では、ポーラス部材53を蒸気カートリッジ13の内部に配置したので、沸騰泡の上昇等により吹き零れの可能性が高くなった場合でも、ポーラス部材53により吹き零れを抑制することができる。また、蒸気カートリッジ13は、外蓋9に着脱可能に取付ける構成とするのが好ましい。これにより、蒸気カートリッジ13と一緒にポーラス部材53を取外すことができ、ポーラス部材53の洗浄、乾燥等を容易に行うことができる。また、蒸気カートリッジ13を利用して、ポーラス部材53の着脱可能な取付部を構成することができる。これにより、ポーラス部材専用の取付部が不要となるので、加熱調理器の構造を簡素化することができる。

0049

なお、前記実施の形態5では、加熱調理器がポーラス材混入層52とポーラス部材53の一方のみを備える構成としてもよい。また、ポーラス材混入層52とポーラス部材53のうち一方のみが有機ポーラス材料18を含有し、他方は無機ポーラス材料19のみを含有する構成としてもよい。また、実施の形態5では、内蓋51の内側面にポーラス部材を含む塗料を塗布することにより、ポーラス材混入層52を形成するものとした。しかし、本発明はこれに限らず、ポーラス材混入層52は、内鍋5の内部で発生する蒸気を吸着可能な任意の部位に配置すればよいものであり、例えば外蓋9の内側面、蒸気カートリッジ13内の内面等に配置してもよい。

0050

また、本発明には、前記実施の形態1から5にそれぞれ示した構成が含まれるだけでなく、これらの構成のうち組合わせ可能なものを組合わせた各種の構成も含まれている。さらに、本発明は、家庭用の加熱調理器だけでなく、業務用の加熱調理器に適用されるものである。

0051

1ハウジング、2加熱コイル(加熱手段)、3コイルベース、3aフランジ部、4内鍋温度センサ、5内鍋(鍋)、5a フランジ部(ポーラス材取付部)、6支持部材、9外蓋(蓋)、10係止部材、11内蓋(蓋、ポーラス部材)、12 蓋パッキン、13蒸気カートリッジ(蒸気排出部)、13a蒸気導入口、13b外部排出口、14 操作/表示部、15蓋ヒータ(ヒータ)、17,26,36蒸気通路、18有機ポーラス材料、19無機ポーラス材料、21,31,41,51 内蓋(蓋)、22 ポーラス部材着脱部、23,33,42,53 ポーラス部材、24,43隙間通路、25,35 ポーラス材蒸気通路、32 ポーラス部材配置空間、34 ポーラス部材着脱部、42a 嵌合部、42b 突部、52 ポーラス材混入層(ポーラス部材)

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