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技術 ガス拡散電極基材およびその製造方法ならびにガス拡散電極、膜電極接合体および固体高分子形燃料電池

出願人 東レ株式会社
発明者 梶原健太郎下山悟渡邉史宜谷村寧昭
出願日 2017年7月4日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2017-536056
公開日 2019年4月25日 (5ヶ月経過) 公開番号 WO2018-012345
状態 未査定
技術分野 無消耗性電極 不織物 燃料電池(本体)
主要キーワード 凹凸壁面 連続突起 熱可塑性樹脂製繊維 賦形部材 フラットプレート 低空隙率 孔径領域 断面観察用サンプル
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題・解決手段

本発明は、炭素繊維不織布からなるガス拡散電極における排水性を向上させることを課題とする。本発明は、炭素繊維不織布から本質的になるガス拡散電極基材であって、炭素繊維不織布は、面内に、相対的に高い目付を有する高目付領域と相対的に低い目付を有する低目付領域が配置されてなる目付パターンを有するとともに、少なくとも一方の面に、凹部と凸部が配置されてなる凹凸パターンであって、目付パターンと独立して形成された凹凸パターンを有するガス拡散電極基材である。

概要

背景

固体高分子形燃料電池環境負荷が小さく、かつ、発電効率が高い特徴を有するため、台数が多く、小型で高出力が要求される自動車用などでの適用拡大が期待されている。

燃料電池では、供給する水素や空気に加える水分と反応で生じる水で、電解質膜触媒層アイオノマー湿潤状態を維持するとともに、過剰な水は水素や空気の輸送を妨げないように速やかにチャネルへ排出する必要がある。

このような機能を発揮する基材として、短くカットした炭素繊維を抄紙法でシート化し、これを結着樹脂で固定した後、炭化黒鉛化して得たカーボンペーパーが広く用いられている。さらに、カーボンペーパーにフッ素樹脂等で撥水処理する方法や、カーボンペーパー上にフッ素樹脂と導電粒子からなる微小孔層を形成する方法によって水の排出改善が試みられている。

ガス拡散電極排水性を向上させるもう一つのアプローチとして、炭素繊維を抄紙法でシート化するのではなく、炭素繊維を互いに交絡させた炭素繊維不織布をガス拡散電極基材として用いることが検討されている。

例えば特許文献1には、炭素繊維前駆体繊維同士を交絡させるとともにカレンダープレスすることで形態固定し、固定に用いる結着樹脂を大幅に減らすとともに、ガス拡散性と排水性を向上したガス拡散電極基材が開示されている。

また、特許文献2および3には、炭素繊維前駆体繊維同士を交絡させたシートプレス加工で溝や非貫通孔を形成したガス拡散電極基材が開示されている。

概要

本発明は、炭素繊維不織布からなるガス拡散電極における排水性を向上させることを課題とする。本発明は、炭素繊維不織布から本質的になるガス拡散電極基材であって、炭素繊維不織布は、面内に、相対的に高い目付を有する高目付領域と相対的に低い目付を有する低目付領域が配置されてなる目付パターンを有するとともに、少なくとも一方の面に、凹部と凸部が配置されてなる凹凸パターンであって、目付パターンと独立して形成された凹凸パターンを有するガス拡散電極基材である。

目的

本発明は、炭素繊維不織布からなるガス拡散電極において、さらに排水性を向上させることを課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

炭素繊維不織布から本質的になるガス拡散電極基材であって、前記炭素繊維不織布は、面内に、相対的に高い目付を有する高目付領域と相対的に低い目付を有する低目付領域が配置されてなる目付パターンを有するとともに、少なくとも一方の面に、凹部と凸部が配置されてなる凹凸パターンであって、前記目付パターンと独立して形成された凹凸パターンを有するガス拡散電極基材。

請求項2

前記凹凸パターンにおいて、前記凹部が前記低目付領域と前記高目付領域の境界線を跨いで形成されていることにより、平面視において低目付領域と高目付領域の境界線の総長の10%以上が凹部と重複している、請求項1に記載のガス拡散電極基材。

請求項3

前記目付パターンおよび凹凸パターンの少なくとも一方が規則的なパターンである、請求項1または2に記載のガス拡散電極基材。

請求項4

前記目付パターンおよび凹凸パターンが規則的なパターンである、請求項3に記載のガス拡散電極基材。

請求項5

前記目付パターンがストライプ状である、請求項3または4に記載のガス拡散電極基材。

請求項6

一方の面の前記凸部と平面視で同じ位置の反対面側が凹陥している、請求項1〜5のいずれかに記載のガス拡散電極基材。

請求項7

平面視において、凹凸の壁面に炭素繊維の破断繊維が観察されない、請求項1〜6のいずれかに記載のガス拡散電極基材。

請求項8

凹凸の壁面を構成している炭素繊維のうち少なくとも一部の炭素繊維が凹凸の高さ方向に配向している、請求項1〜7のいずれかに記載のガス拡散電極基材。

請求項9

さらに撥水材が付与されてなる、請求項1〜8のいずれかに記載のガス拡散電極基材。

請求項10

さらに表面にマイクロポーラス層を有する、請求項1〜9のいずれかに記載のガス拡散電極基材。

請求項11

請求項1〜10のいずれかに記載のガス拡散電極基材の表面に触媒層が形成されてなるガス拡散電極

請求項12

高分子電解質膜と、触媒層と、請求項1〜10のいずれかに記載のガス拡散電極基材とを含む膜電極接合体

請求項13

請求項12に記載の膜電極接合体を用いてなる固体高分子形燃料電池

請求項14

工程A:炭素繊維前駆体繊維からなるウエブ水流打ち付けて、面内に、相対的に高い繊維密度を有する高目付領域と相対的に低い繊維密度を有する低目付領域が配置されてなる目付パターンを有する炭素繊維前駆体繊維不織布を得る工程と、工程B:工程Aで得られた炭素繊維前駆体繊維不織布の表面を、凹凸を有する部材で押圧して凹凸パターンを形成する工程と、工程C:工程Bで凹凸パターンが形成された炭素繊維前駆体繊維不織布を炭化処理する工程と、を有するガス拡散電極基材の製造方法。

請求項15

前記工程Aにおいて、水流を圧力15MPa以上でウエブに打ち付ける、請求項14に記載のガス拡散電極基材の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、固体高分子形燃料電池用ガス拡散電極基材およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

固体高分子形燃料電池環境負荷が小さく、かつ、発電効率が高い特徴を有するため、台数が多く、小型で高出力が要求される自動車用などでの適用拡大が期待されている。

0003

燃料電池では、供給する水素や空気に加える水分と反応で生じる水で、電解質膜触媒層アイオノマー湿潤状態を維持するとともに、過剰な水は水素や空気の輸送を妨げないように速やかにチャネルへ排出する必要がある。

0004

このような機能を発揮する基材として、短くカットした炭素繊維を抄紙法でシート化し、これを結着樹脂で固定した後、炭化黒鉛化して得たカーボンペーパーが広く用いられている。さらに、カーボンペーパーにフッ素樹脂等で撥水処理する方法や、カーボンペーパー上にフッ素樹脂と導電粒子からなる微小孔層を形成する方法によって水の排出改善が試みられている。

0005

ガス拡散電極排水性を向上させるもう一つのアプローチとして、炭素繊維を抄紙法でシート化するのではなく、炭素繊維を互いに交絡させた炭素繊維不織布をガス拡散電極基材として用いることが検討されている。

0006

例えば特許文献1には、炭素繊維前駆体繊維同士を交絡させるとともにカレンダープレスすることで形態固定し、固定に用いる結着樹脂を大幅に減らすとともに、ガス拡散性と排水性を向上したガス拡散電極基材が開示されている。

0007

また、特許文献2および3には、炭素繊維前駆体繊維同士を交絡させたシートプレス加工で溝や非貫通孔を形成したガス拡散電極基材が開示されている。

先行技術

0008

特表2004−511672号公報
特開2003−17076号公報
特開2015−143404号公報

発明が解決しようとする課題

0009

特許文献1に記載されている炭素繊維前駆体繊維同士を交絡させておく技術は、結着樹脂を用いないことでガスや水の透過を容易にする。さらに、特許文献2、3に記載されている溝や非貫通孔を形成したガス拡散電極基材では、基材表面で平面方向への水の排出を容易にし、ガスの供給が妨げられ難くなる。

0010

特に、特許文献3のように、炭素繊維前駆体繊維(例えば耐炎糸)段階でのエンボス加工により凹凸を形成すると、凹部直下の孔径が小さくなって透水圧が高くなるため、凹部直下では水が存在し難くなる。そのため、水は面内を通って孔径の大きい凸部に移動し、凸部の頂部より面外に排出される。

0011

一方で、燃料電池の普及や適用範囲拡大のためには、高出力密度化による小型化が重要な課題になっている。高出力密度化が進むと、発電で生じる水が増加することから、ガス流路閉塞発電性能への寄与が大きくなると予想され、ガス拡散電極基材のさらなる排水性の向上が求められている。

0012

本発明は、炭素繊維不織布からなるガス拡散電極において、さらに排水性を向上させることを課題とする。

課題を解決するための手段

0013

ガス拡散電極基材の面内において孔径の小さい部分から孔径の大きい部分へ水をより移動させやすくするためには、孔径の変化を可能な限り連続的にすることが有効である。しかし、エンボス加工を微細化することには限界があるため、エンボス加工により細かい孔径分布を形成することは困難である。本発明においてはさらに、面内に、相対的に高い目付を有する高目付領域と相対的に低い目付を有する低目付領域が配置されてなる目付パターンを形成することにより、孔径にさらに分布を持たせようとするものである。

0014

すなわち、本発明は、炭素繊維不織布から本質的になるガス拡散電極基材であって、炭素繊維不織布は、面内に、相対的に高い目付を有する高目付領域と相対的に低い目付を有する低目付領域が配置されてなる目付パターンを有するとともに、少なくとも一方の面に、凹部と凸部が配置されてなる凹凸パターンであって、目付パターンと独立して形成された凹凸パターンを有するガス拡散電極基材である。

発明の効果

0015

本発明のガス拡散電極基材は、水が面内方向へ移動しやすくなることにより、ガス拡散電極基材からの水の排出が良好であり、また反応ガスの触媒層への供給も良好になる。

0016

<ガス拡散電極基材>
〔炭素繊維不織布〕
本発明のガス拡散電極基材は、炭素繊維不織布から本質的になるものである。炭素繊維不織布から本質的になる、とは炭素繊維不織布のみからなるものでもよいが、後述する撥水剤が付与されているものやマイクロポーラス層が形成されたもの等、ガス拡散電極としての機能を阻害しない付加的な修飾が施されたものであってもよいことを意味する。

0017

炭素繊維不織布とは、炭素繊維前駆体繊維不織布を不活性ガス雰囲気下で加熱して炭化させたものである。ここで、不織布とは、ウエブ構成繊維機械的な交絡、加熱による融着バインダーによる接着といった方法で固定させたものである。また、ウエブとは炭素繊維前駆体繊維を積層してシート状にしたものである。炭素繊維前駆体繊維については後述する。

0018

ガス拡散電極基材を構成する炭素繊維不織布は、繊維長3mmを超える炭素繊維からなるものが好ましい。繊維長が3mmを超えるものであると、後述する凹凸の壁面を構成する炭素繊維が厚さ方向へ配向しやすく、電極の厚さ方向の導電性を高めることができる。炭素繊維の繊維長は10mmを超えることがより好ましい。また繊維長の上限は特に限定されないが、一般に100mm以下であることが好ましい。なお、本発明において、繊維長は数平均繊維長を意味するものとする。

0019

炭素繊維不織布を構成する炭素繊維の繊維径は、小さいほど同目付での表面積が大きくなるため、導電性や熱伝導が優れる炭素繊維不織布が得られる一方、取り扱いが難しくなる。そのため、炭素繊維の繊維径は、3〜30μmが好ましく、5〜20μmがより好ましい。

0020

炭素繊維不織布の平均孔径は、20μm以上であることが好ましく、25μm以上がより好ましく、30μm以上がさらに好ましい。また、上限は特に限定されないが、80μm以下が好ましく、70μm以下がより好ましい。平均孔径が20μm以上であれば、ガスの拡散と排水で高い性能が得られる。また、平均孔径が80μm以下であれば、ドライアウトを防止しやすい。なお、本発明において、炭素繊維不織布の平均孔径は、水銀圧入法により測定される値をいう。これは、例えば、PoreMaster(Quantachrome社製)などを用いて測定でき、本発明においては、水銀の表面張力σを480dyn/cm、水銀と炭素繊維不織布との接触角を140°として計算した値を用いる。

0021

また、炭素繊維不織布の見かけ密度は0.10〜1.00g/cm3であることが好ましい。0.10g/cm3以上とすることで、導電性や熱伝導性を向上させることが可能となるとともに、燃料電池として使用する際に付与される圧力によっても構造が破壊され難い。また、1.00g/cm3以下とすることで、気体液体透過性を向上させることができる。見かけ密度は0.20〜0.80g/cm3がより好ましく、0.25〜0.60g/cm3がさらに好ましい。ここで、見かけ密度は、目付を厚さで除したものである。

0022

炭素繊維不織布全体の目付は、特に限定されないが、15g/m2以上が好ましく、20g/m2以上がより好ましい。15g/m2以上とすることで、機械強度が向上し製造工程での搬送性を良好にすることができる。一方、目付は150g/m2以下であることが好ましく、120g/m2以下であることがより好ましい。150g/m2以下とすることにより、炭素繊維不織布の面直方向のガス透拡散性がより向上する。

0023

また、炭素繊維同士の接点にバインダーとして炭化物が付着していると、炭素繊維同士の接点で接触面積が大きくなり、導電性と熱伝導性が向上するため、発電効率が高くなる。このようなバインダーを付与する方法としては、炭化処理後の炭素繊維不織布にバインダー溶液含浸またはスプレーし、不活性雰囲気下で再度加熱処理してバインダーを炭化する方法が挙げられる。この場合、バインダーとしては、フェノール樹脂エポキシ樹脂メラミン樹脂フラン樹脂といった熱硬化性樹脂を用いることができ、中でも、炭化収率が高い点でフェノール樹脂が特に好ましい。また、後述するように、熱可塑性樹脂炭素繊維前駆体不織布に混綿しておく方法も好ましい。一方、バインダーとして炭化物が付着していないと、炭素繊維同士が移動しやすいため、柔軟で、製造工程での取り扱いが容易となる利点がある。

0024

本発明において、炭素繊維不織布は、面内に、相対的に高い目付を有する高目付領域と相対的に低い目付を有する低目付領域が配置されてなる目付パターンを有する。

0025

炭素繊維不織布が目付パターンを有することは、以下のように確認できる。
1.光学顕微鏡ステージ上に炭素繊維不織布を載置し、下面側から炭素繊維不織布に向けて垂直に光を照射した状態で、上面側から炭素繊維不織布を撮影する。面内において繊維密度が異なると、光の透過率が異なってくるため、透光観察像においては、繊維密度が低い領域が明るく、繊維密度が高い領域が暗くい明暗パターンが観察される。このように撮影した像を、以下「透光観察像」と呼ぶ。なお、観察時に照射する光の光強度は、上記のような明暗が現れるよう適宜調整するものとし、いずれの光強度でも明暗パターンが観察されない場合には、目付パターンは存在しないと判断する。
2.次に、画像処理ソフトフェアを用いて透光観察像全体の明度平均値を算出し、その平均値を平均明度とする。ここで、明度はRGBカラーモデルにて0〜255の256段階で表現した数値である。そして、平均明度より明度の高い領域と低い領域とを彩色等により区別可能画像処理した際に、ストライプ状、市松模様状またはドット状等のパターンが現れる場合、目付パターンが存在すると判断する。

0026

目付パターンとしては、形成が容易である点から、規則的なパターン、すなわち、高目付領域と低目付領域の境界によって区画される直線、曲線方形円形等の図形が一定の規則性をもって現れるパターンであることが好ましい。中でも、目付パターンとしては、ストライプ状、すなわち直線状の高目付領域と、同じく直線状の低目付領域が、交互に配置されたパターンが好ましい。この場合、ストライプ状目付パターンのピッチ(一の高目付領域の中心線からその隣の高目付領域の中心線までの距離)が小さいほど面内方向へ水が移動しやすくなるため好ましい。ストライプ状目付パターンのピッチは5mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましく、2mm以下がさらに好ましい。一方、炭素繊維の繊維径を下回るピッチで目付パターンを形成することは困難であるため、ストライプ状目付パターンのピッチは0.01mm以上が好ましく、0.05mm以上が好ましく、0.1mm以上がさらに好ましい。なお、ピッチが全面で均一である必要は無く、燃料電池のサイズやガス流路の形態、温度や湿度供給量といった運転条件に応じて適宜調整できる。

0027

本発明において、ガス拡散電極基材を構成する炭素繊維不織布は、少なくとも一方の面に、凹部と凸部が配置されてなる凹凸パターンであって、前述の目付パターンとは独立に形成された凹凸パターンを有する。

0028

炭素繊維不織布が凹凸パターンを有することは、以下のように確認できる。
1.着目面(凹凸パターンの有無を判断しようとしている面)を上にしてレーザー顕微鏡等で炭素繊維不織布を観察し、形状解析アプリケーションを用いて凹凸を可視化した立体画像を作成する。
2.1の炭素繊維不織布の画像において、形状解析アプリケーションで算出した高さの平均値である平面(基準面)を想定し、基準面より上になる部分を凸部、基準面より下になる部分を凹部として、凹部と凸部が区別可能になるよう画像処理を行う。基準面より上になる部分と下になる部分の両方が現れない場合には、凹凸は形成されていないと判断する。
4.当該画像処理において、ストライプ状、市松模様状またはドット状等のパターンが現れる場合、凹凸パターンが存在すると判断する。

0029

なお、凹凸パターンは、さらに以下の手法によっても確認できるものであることがより好ましい。
1.着目面(凹凸パターンの有無を判断しようとしている面)を上にしてレーザー顕微鏡等で炭素繊維不織布を観察し、形状解析アプリケーションを用いて凹凸を可視化した立体画像を作成する。
2.炭素繊維不織布を厚さ方向に1MPaで加圧した際の炭素繊維不織布の厚さ(以下、単に「加圧時厚さ」という)を求める。
3.1の炭素繊維不織布の立体画像において、着目面と反対側の面(下面)から加圧時厚さに相当する高さだけ着目面側に存在する平面(基準面)を想定し、基準面より上になる部分を凸部、基準面より下になる部分を凹部として、凹部と凸部が区別可能になるよう画像処理を行う。基準面より上になる部分と下になる部分の両方が現れない場合には、凹凸は形成されていないと判断する。
4.当該画像処理において、ストライプ状、市松模様状またはドット状等のパターンが現れる場合、凹凸パターンが存在すると判断する。

0030

本発明において、炭素繊維不織布の凹凸パターンは、前述の目付パターンとは独立に形成されている。本明細書において、凹凸パターンが目付パターンと独立して形成されている、とは、目付パターンと凹凸パターンを比較した際、凹部に低目付領域が、凸部に高目付領域が完全に対応した状態にはないことを意味するものとする。すなわち、目付パターンがストライプ状で凹凸パターンがドット状である場合等、両者のパターンが異なる場合、あるいは、目付パターンも凹凸パターンも同じパターンであるが、凹凸パターンの凹部、凸部と目付パターンの低目付領域、高目付領域のサイズが完全に対応しておらず、ずれている場合には、凹凸パターンは目付パターンとは独立して形成されているものと判断できる。言い換えれば、前述の目付パターンが専ら凹凸の存在により発現しているものは、本発明の範疇ではない。このような凹凸パターンは、後述するように、炭素繊維不織布の焼成前にエンボス加工を行う等、炭素繊維不織布表面の切削を伴わない方法で凹部および凸部を形成することにより付与することができる。

0031

凹凸パターンの形状は特に限定されないが、規則的なパターン、すなわち、凹部と凸部の境界によって区画される直線、曲線、方形、円形等の図形が一定の規則性をもって現れるパターンであることが好ましい。中でも、凹凸パターンとしては、ストライプ状(直線状の凹部と直線状の凸部とが交互に配置されたパターン)、ドット状(凹部を海として凸部が島状に存在する形状、もしくは凸部を海として凹部が島状に存在する形状)、または市松模様状(略方形の凹部と凸部を交互に配した形状)が好ましい。ドット状の凹凸パターンの場合、凹部または凸部からなるドットが面内に略均一に分布するように形成されていることが好ましい。

0032

本発明のガス拡散電極においては、典型的には、水はセパレーターに接する面の凸部の表面でガス拡散基材から排出され、凸部表面を移動して系外へ排出される。そのため、セパレーターに接する面の凸部と平面視で同じ位置の反対面側(触媒層形成面)が凹陥していると、当該凹陥部に集まった水がセパレーター側の凸部から排出されやすくなるため好ましい。すなわち、炭素繊維不織布においては、一方の面の凸部と平面視で同じ位置の反対面側が凹陥していることが好ましい。

0033

前述の通り、本発明の炭素繊維不織布をガス拡散電極基材とした燃料電池においては、反応で生成した水は、凹部を移動するのではなく、凸部表面を移動して排出されることが意図されている。このような排水効果を発揮するため、凹凸パターンがストライプ形状である場合には、凸部の形成ピッチは5mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましく、2mm以下がさらに好ましい。また、凹凸パターンがドット状の場合には、ドットの形成ピッチは縦横ともに2mm以下が好ましく、1mm以下がより好ましく、0.5mm以下がさらに好ましい。

0034

さらに、凹凸パターンがドット状の場合、ドットの形成密度は30個/cm2〜5000個/cm2が好ましく、100個/cm2〜1500個/cm2がより好ましい。非連続突起個数が30個/cm2以上では、比較的小さな水滴も非連続突起の頂面を底面とするガス流路で移動しやすく、5000個/cm2以下では、突起と水滴の相互作用を減らしやすいためである。この個数は、連続する領域で100の凹凸が占める面積を測定して算出する。

0035

凹凸パターンの凹凸の高さは5μm以上250μm以下であることが好ましい。凹凸の高さが当該範囲であることで、炭素繊維不織布の強度を保ちつつ、ガス供給均一性と水の排出性を両立することができる。また、200μm以下であることがより好ましく、150μm以下であることがさらに好ましい。また、排水性を確保する観点からは、凹凸の高さは炭素繊維不織布の加圧時厚さに対して5%以上であることが好ましく、10%以上であることがより好ましい。なお、炭素繊維シートの凹凸の高さとは、炭素繊維不織布を観察し、形状解析アプリケーションを用いて算出した、凸部の平均高さと凹部の平均高さの差を意味するものとする。

0036

また、平面視において凹凸の壁面に破断繊維が観察されないことが好ましい。破断繊維がないことによって、高い導電性が得られる。凹凸の壁面に破断繊維が観察されないことは、光学顕微鏡、電子顕微鏡等で炭素繊維不織布の表面観察を行い、各凹凸の壁面で途切れている炭素繊維が観察されないことにより確認することができる。本発明においては、ドット状パターンの場合は、隣接する20箇所以上の凹部または凸部を観察し、その過半数の凹部または凸部において壁面に破断繊維が観察されない場合には、凹凸の壁面に破断繊維が観察されないと判断するものとする。また、ストライプ状パターンの場合は、直線状の凸部のうち直線方向5mmの長さを観察し、凸部の壁面に破断繊維が10本以下である場合、凹凸の壁面に破断繊維が観察されないと判断するものとする。このような破断繊維は5本以下が好ましく、3本以下がより好ましい。

0037

また、凹凸の壁面を構成している炭素繊維のうち少なくとも一部の炭素繊維が凹凸の高さ方向に配向していることが好ましい。凹凸の壁面を構成している炭素繊維とは、繊維の少なくとも一部が凹凸の壁面に露出している炭素繊維である。そして、当該炭素繊維が凹凸の高さ方向に配向している、とは、凹凸を高さ方向に3等分したときに、炭素繊維が2つの等分面(炭素繊維不織布底面と平行な平面)の両方を貫通していることを意味する。一般に、凹凸を形成すると、凹凸を形成しない場合よりもガス供給側の部材(例えばセパレーター)との接触面積が小さくなり、導電性や熱伝導性が低下してしまう。ところが、炭素繊維は、繊維断面方向よりも繊維軸方向の導電性、熱伝導性が優れているため、凹凸の壁面を構成している炭素繊維が凹凸の高さ方向に配向している場合、炭素繊維不織布の厚さ方向の導電性、熱伝導性が向上し、孔形成による導電性や熱伝導性の低下を補うことができる。

0038

凹凸の高さ方向に配向している炭素繊維が存在することは、レーザー顕微鏡等で炭素繊維不織布表面を観察し、形状解析アプリケーションを用いて、凹凸の1/3高さの等分面と凹凸壁面との交線、および凹凸の2/3高さの各等分面と凹凸壁面との交線の両方を共に横切る炭素繊維が観察されることにより確認することができる。また、炭素繊維不織布の凹凸を含む任意の断面を走査型電子顕微鏡等で観察し、凹凸の高さの1/3と2/3の位置で当該凹凸を横切る炭素繊維不織布表面と平行な2直線を描画した上で、当該2直線の両方と交わる炭素繊維が観察されることによっても確認することができる。このような炭素繊維は、ドット状パターンの場合は、一つの凹部または凸部中に2本以上存在することが好ましく、5本以上存在することがさらに好ましい。ストライプ状パターンの場合は、直線状の凸部を1mmの長さ観察し、2本以上存在することが好ましく、5本以上存在することがさらに好ましい。

0039

また、凹凸パターンは、凹部が目付パターンにおける低目付領域と高目付領域の境界線を跨いで形成されていることにより、平面視において低目付領域と高目付領域の境界線の総長の10%以上が凹部と重複していると、凹部において面内方向に多様な孔径領域を形成でき、面内方向への水の移動を促進できるため好ましい。低目付領域と高目付領域の境界線は、30%以上が凹部と重複していることがより好ましく、50%以上が凹部と重複していることがさらに好ましい。

0040

ガス拡散電極基材が厚くなると燃料電池が大型化してしまうため、ガス拡散電極基材はその機能を発揮する限りにおいて薄い方が好ましく、一般的には30μm〜500μm程度である。本発明において、ガス拡散電極基材の厚さは300μm以下であることが好ましく、250μm以下であることがより好ましく、200μm以下であることがさらに好ましい。また、ガス拡散電極基材の厚さは50μm以上であることがより好ましく、70μm以上であることがさらに好ましい。ガス拡散電極基材の厚さが50μm以上であると、面内方向のガス拡散がより向上し、セパレーターのリブ下にある触媒へもガスの供給がより容易にできるため、低温高温のいずれにおいても発電性能がより向上する。一方、ガス拡散電極基材の厚さが300μm以下であると、ガスの拡散パスと排水パスが短くなるとともに、導電性と熱伝導性を高くでき、高温、低温のいずれにおいても発電性能がより向上する。なお、本発明において、ガス拡散電極基材の厚さは、φ5mm以上の面積を、面圧0.15MPaで加圧した状態で測定した厚さとする。また、後述するマイクロポーラス層を形成したガス拡散電極基材の厚さは、マイクロポーラス層を含めた厚さを意味する。

0041

〔撥水剤〕
一般に、ガス拡散電極基材には、ガスの供給を妨げないという観点で、ガス流路に親水処理を施すことが多い。一方、本発明のガス拡散電極基材は、非連続突起の頂における水の移動抵抗を小さくする観点から、上記のような炭素繊維不織布にさらに撥水剤を付与することが好ましい。撥水剤としては、耐腐食性が優れることから、フッ素系のポリマーを用いることが好ましい。フッ素系のポリマーとしては、ポリテトラフルオロエチレンPTFE)、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などが挙げられる。

0042

一般的に、炭素繊維不織布の表面に10μLの水滴を載置した際の接触角が120°を超えている場合、撥水剤が付与されていると判断される。また、特に撥水剤としてフッ素系ポリマーを用いる場合には、X線分光法で炭素繊維不織布を構成する繊維の表面にフッ素原子が存在することを確認するか、あるいは熱重量測定質量測定を組み合わせたTG−MSによってフルオロカーボンを検出することによって、撥水剤が付与されていることが確認できる。

0043

ガス拡散電極基材中の撥水剤の含有量は特に限定されないが、例えば、炭素繊維不織布に対して、1質量%〜20質量%が好ましく、3質量%〜10質量%がより好ましい。

0044

また、撥水材にはその他の添加物が含まれていても良い。例えば、導電性のカーボン粒子を含むことは、撥水性と導電性を両立できるため好ましい態様である。

0045

〔マイクロポーラス層〕
本発明のガス拡散電極基材は、さらに炭素繊維不織布の表面にマイクロポーラス層を有するものであってもよい。マイクロポーラス層は、ガス拡散電極において触媒層と接する面(一方の面に凹凸パターンを有する炭素繊維不織布の場合、凹凸パターンの非形成面)に形成される、炭素材料を含む層である。マイクロポーラス層は、触媒層と炭素繊維不織布との間からの水の排除を促進することでフラッディングを抑制するとともに、電解質膜への水分の逆拡散を促進してドライアップを抑制する。

0047

また、液水の排水を促進するため、マイクロポーラス層は撥水剤を含むことが好ましい。撥水剤としては、耐腐食性が高いフッ素系のポリマーを用いることが好ましい。フッ素系のポリマーとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などが挙げられる。

0048

マイクロポーラス層の空隙率は60〜85%の範囲内であることが好ましく、65〜80%の範囲内であることがより好ましく、70〜75%の範囲内であることがさらに好ましい。空隙率が60%以上であると、排水性がより向上し、フラッディングをより抑制することができる。また、空隙率が85%以下であると、水蒸気拡散性がより小さく、ドライアップをより抑制することができる。ここで、マイクロポーラス層の空隙率は、イオンビーム断面加工装置を用いた断面観察用サンプルを用い、走査型電子顕微鏡などの顕微鏡で、断面を1000倍以上に拡大して写真撮影を行い、空隙部分の面積を計測し、観察面積に対する空隙部分の面積の比を求めたものである。

0049

かかる空隙率を有するマイクロポーラス層は、マイクロポーラス層の目付、撥水剤、その他材料に対する炭素材料の配合量、炭素材料の種類、および、マイクロポーラス層の厚さを制御することにより得られる。中でも、撥水剤、その他材料に対する炭素材料の配合量、炭素材料の種類を制御することが有効である。撥水剤、その他材料に対する炭素材料の配合量を多くすることにより高空隙率のマイクロポーラス層が得られ、少なくすることにより低空隙率のマイクロポーラス層が得られる。

0050

マイクロポーラス層の目付は10〜35g/m2の範囲内であることが好ましい。マイクロポーラス層の目付が10g/m2以上であると、炭素繊維不織布表面を確実に覆うことができ、生成水の逆拡散が促進される。また、マイクロポーラス層の目付が35g/m2以下とすることで、凹部や空隙の閉塞を抑制し、排水性がより向上する。マイクロポーラス層の目付は30g/m2以下であることがより好ましく、25g/m2以下であることがさらに好ましい。また、14g/m2以上であることがより好ましく、16g/m2以上であることがさらに好ましい。また、マイクロポーラス層を形成した本発明のガス拡散電極基材の目付は25〜185g/m2であることが好ましい。

0051

また、セパレーターとガス拡散電極間の電気抵抗を低減することができるとの観点から、マイクロポーラス層の一部または全部が炭素繊維不織布に浸透していることが好ましい。

0052

<固体高分子形燃料電池>
本発明のガス拡散電極基材に触媒層を形成することで、ガス拡散電極とすることができる。触媒層は、触媒金属として、遷移金属、特に白金またはその合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子からなることが好ましい。触媒層は、マイクロポーラス層を有する場合にはマイクロポーラス層の表面に形成される。また、一方の面のみに凹凸パターンが形成されている場合には、触媒層は、凹凸パターンの非形成面に形成される。

0053

また、高分子電解質膜の両側に触媒層を形成し、さらにその外側に本発明のガス拡散電極基材を用いたガス拡散電極を配置して接合するか、高分子電解質膜の両側に、ガス拡散電極基材に触媒層を形成した本発明のガス拡散電極を配置して積層することで、膜電極接合体を得ることができる。また、さらに膜電極接合体の両側にセパレーターを配置することで、固体高分子形燃料電池の1セルを得ることができる。

0054

<ガス拡散電極基材の製造方法>
本発明のガス拡散電極基材は、一例として、工程A:炭素繊維前駆体繊維からなるウエブに水流打ち付けて、面内に、相対的に高い繊維密度を有する高目付領域と相対的に低い繊維密度を有する低目付領域が配置されてなる目付パターンを形成する工程と、工程B:工程Aで得られた炭素繊維前駆体繊維不織布の表面を、凹凸を有する部材で押圧して凹凸パターンを形成する工程と、工程C:工程Bで凹凸パターンが形成された炭素繊維前駆体繊維不織布を炭化処理する工程と、を有するガス拡散電極基材の製造方法により製造することができる。

0055

〔工程A〕
工程Aは、炭素繊維前駆体繊維からなるウエブに水流を打ち付けて、面内に、相対的に高い繊維密度を有する高目付領域と相対的に低い繊維密度を有する低目付領域が配置されてなる目付パターンを有する炭素繊維前駆体繊維不織布を得る工程である。

0056

炭素繊維前駆体繊維とは、炭化処理により炭素繊維化する繊維であり、炭化率が15%以上の繊維であることが好ましく、30%以上の繊維であることがより好ましい。本発明に用いられる炭素繊維前駆体繊維は特に限定されないが、ポリアクリロニトリル(PAN)系繊維、ピッチ系繊維、リグニン系繊維、ポリアセチレン系繊維、ポリエチレン系繊維、および、これらを不融化した繊維、ポリビニルアルコール系繊維セルロース系繊維ポリベンゾオキサゾール系繊維などを挙げることがでる。中でも強伸度が高く、加工性の良いPANを不融化したPAN系耐炎繊維を用いることが特に好ましい。繊維を不融化するタイミングは、不織布を作製する前後いずれでもよいが、不融化処理を均一に制御しやすいことから、シート化する前の繊維を不融化処理することが好ましい。また、不融化していない炭素繊維前駆体繊維不織布を用いる場合、後述する工程Bの後で不融化処理を行うこともできるが、工程Cにおける不均一な変形を最小限にする観点からは、不融化した炭素繊維前駆体繊維不織布を工程Bに供することが好ましい。
なお、炭化率は、以下の式から求めることができる。
炭化率(%)=炭化後重量/炭化前重量×100
ウエブとしては、乾式のパラレルレイドウエブまたはクロスレイドウエブエアレイドウエブ湿式抄造ウエブ、押出法スパンボンドウエブメルトブローウエブ、エレクトロスピニングウエブ、セントリフュガルスピニングウエブを用いることができる。溶液紡糸法で得たPAN系繊維を不融化してウエブ化する場合は、均一なシートを得やすいことから、乾式ウエブまたは湿式ウエブを用いることが好ましい。また、工程での形態安定性を得やすいことから、乾式ウエブを機械的に交絡させた不織布が特に好ましい。

0057

また、炭素繊維不織布の炭素繊維同士の交点に炭化物が付着していると導電性と熱伝導性に優れるため、炭素繊維前駆体繊維不織布はバインダーを含むものであってもよい。炭素繊維前駆体繊維不織布にバインダーを含ませる方法は特に限定されないが、炭素繊維前駆体繊維不織布にバインダー溶液を含浸またはスプレーする方法や、予め炭素繊維前駆体繊維不織布にバインダーとなる熱可塑性樹脂製繊維を混綿しておく方法が挙げられる。

0058

一方、バインダーとして炭化物が付着していないと、炭素繊維同士が移動しやすいため、柔軟で、製造工程での取り扱いが容易になる利点があるため、バインダーを含ませないか、あるいはバインダーを炭化させないことも好ましい態様である。

0059

炭素繊維前駆体繊維からなるウエブに水流を打ち付けて目付パターンを形成するための詳細な方法は特に限定されないが、ウエブを支持体状に保持しつつ、当該ウエブの面に対して垂直な方向に複数のノズルを配置して、水をノズルからウエブに向けて連続的または間歇的噴射するウォータージェットパンチを行うことが好ましい。このような方法により、水流によって炭素繊維が面方向に押しやられ、押しやられた部分が低目付領域となるとともに、それ以外の部分が高目付領域となる。また、連続的に水流を噴射することでストライプ状の目付パターンが得られ、間歇的に水流を噴射することでドット状または市松模様状の目付パターンが得られる。なお、ウォータージェットパンチにより目付パターンが形成されると同時に、炭素繊維前駆体繊維同士の交絡も進行するよう設定することは特に好ましい。

0060

ウォータージェットパンチにおいては、エネルギー伝達効率の観点から、水が柱状流の状態で噴射されることが好ましい。柱状流は、通常、孔径(直径)60〜1000μmのノズルから圧力1〜60MPaで噴出させることで発生させることができる。

0061

支持体としては、一般的には、金属や合成樹脂等の線条体からなる織編物や、項を有する板状物が用いられる。支持体の形状は、一般的には、コンベアー状またはシリンダー状であり、搬送装置を兼ねることができる。

0062

この、支持体が有する凹凸の形状やサイズによって、水流を打ち付けた際に面方向へ押しのけられる繊維の量や移動距離が変化する。支持体の凹凸の高低差が大きいと、繊維の移動量を多くし易く、支持体の凹凸の形成ピッチが大きいと、大きく繊維が移動させられ易くなる。

0063

ウォータージェットパンチの一の態様としては、線条体の交点に起因する凹凸の小さい平滑な支持体に保持されたウエブが、水流によって繊維を面方向に押しのける態様が挙げられる。この態様においては、ノズルの孔径が大きいほうが好ましいため、ノズルの孔径は105μm以上が好ましく、125μm以上がより好ましい。一方、孔径が小さいと水量を抑えられるとともに、平滑な表面が得やすいことから、ノズルの孔径は200μm以下が好ましく、180μm以下がより好ましい。また、ノズルの孔間隔は5mm以下であることが好ましく、3mm以下がより好ましく、1mm以下がさらに好ましい。また、支持体のメッシュサイズは、30以上が好ましく、50以上がより好ましく、70以上がさらに好ましい。また、支持体のメッシュサイズは、200以下が好ましく、180以下がより好ましく、160以下がさらに好ましい。

0064

ウォータージェットパンチの他の態様としては、線条体の交点に起因する凹凸に保持されたウエブが、水流によって線条体の交点(凸部)から周囲の凹部へ繊維を厚みおよび面方向へ移動させる態様が挙げられる。この場合、ノズルの孔径は55μm以上が好ましく、65μm以上がより好ましい。これは、孔径が大きいことによってノズル詰まりの問題なく、安定した処理ができるためである。また、孔径は125μm以下が好ましく、105μm以下がより好ましい。この態様においては、ノズルの孔間隔は2mm以下であることが好ましく、1mm以下がより好ましく、0.5mm以下がさらに好ましい。また、支持体のメッシュサイズは、5以上が好ましく、10以上がより好ましい。また、70以下が好ましく、50以下がより好ましく、30以下がさらに好ましい。

0065

ウォータージェットパンチの水流圧力は処理する不織布の目付によって適宜選択することができ、高目付のものほど高圧力とすることが好ましい。水流圧力の下限は、10MPa以上が好ましく、15MPa以上がより好ましい。また、水流圧力の上限としては、40MPa以下が好ましく、35MPa以下がより好ましい。

0066

低目付領域の形成パターンを変化させるために、ノズルヘッドと不織布を搬送するコンベアーおよび/またはシリンダーの進行方向とを異なる向きに相対的に移動させたり、交絡後に不織布とノズルの間に金網等を挿入して散水処理をしたりする等の方法を行うこともできる。

0067

なお、当業者は、形成しようとする目付パターンに応じ、上記のウォータージェットパンチの各種条件を適宜設定することができるであろう。また、ウォータージェットパンチは必要に応じて複数回繰り返し行うことも好ましい。

0068

〔工程B〕
工程Bは、工程Aで得られた炭素繊維前駆体繊維不織布の表面を、凹凸を有する部材で押圧して、凹凸パターンを形成する工程である。

0069

押圧の方法は、炭素繊維前駆体繊維を切断する等による目付変動を発生させることのない方法であれば特に限定されず、形成しようとする凹凸パターンに対応する反転した凹凸パターンを有する賦形部材押し付ける方法(エンボス加工)や、針状部材により押圧する方法等を用いることができる。

0070

中でも好ましいのは、エンボス加工による方法である。この方法においては、炭素繊維前駆体繊維不織布の表面の一部を賦形部材により物理的に押し込むことで、面内に目付変動を生じさせることなく凹凸を形成することができる。

0071

賦形部材表面の凹凸の高さは特に限定されないが、後述の工程Cにおいて炭素繊維前駆体繊維不織布が収縮しやすいことから、ガス拡散電極とした状態において形成しようとする凹凸の高さと同等か、より深いことが好ましい。

0072

より具体的な手段は特に限定されないが、凸部に対応する凹形状、あるいは凹部に対応する凸形状を形成したエンボスロールと、フラットロールとで連続プレスする方法や、同様の凹形状を形成したプレートフラットプレートでバッチプレスする方法を挙げることができる。プレスの際には、後述する工程Cにおける炭化処理において形態が復元する(凹凸がなくなる)ことのないように、ロールやプレートは加熱したものを用いることが好ましい。このときの加熱温度は、炭素繊維前駆体繊維の不織布構造体に形成した凹凸の形態安定性の点から200℃〜300℃が好ましく、220℃〜280℃がより好ましい。また、生産性重視する態様では、250℃〜350℃が好ましく、270℃〜330℃がより好ましい。

0073

また、最終的に得られるガス拡散電極基材の密度や厚さを制御するため、凹部の無いロールやプレートでのプレスを工程Bの前または後に実施することも好ましい態様である。

0074

なお、目付変動を生じることなく非連続突起を賦形するためには、比較的低密度の炭素繊維前駆体繊維不織布を変形させることが好ましいため、工程Bに供される前の炭素繊維前駆体繊維不織布は、見かけ密度が0.02〜0.20g/cm3であることが好ましく、0.05〜0.15g/cm3であることがより好ましい。

0075

また、ガス拡散電極基材に用いる炭素繊維不織布は、優れた導電性と熱伝導度が得られるため、見かけ密度を0.20g/cm3以上にすることが好ましく、優れたガス拡散性を得るため、見かけ密度を0.80g/cm3以下にすることが好ましい。そのためには、工程Cの直前における炭素繊維前駆体繊維不織布の見かけ密度を0.20〜0.80g/cm3にしておくことが好ましい。炭素繊維前駆体繊維不織布の見かけ密度の調整は、エンボス加工と同時に行うことが好ましいが、凹凸の付与を行った後に別途フラットロールやフラットプレートでプレスして調整してもよい。

0076

〔工程C〕
工程Cは、工程Bで得られた炭素繊維前駆体繊維不織布を炭化処理する工程である。炭化処理の方法は特に限定されず、炭素繊維材料分野における公知の方法を用いることができるが、不活性ガス雰囲気下での焼成が好ましく用いられる。不活性ガス雰囲気下での焼成は、窒素アルゴンといった不活性ガスを供給しながら、800℃以上で炭化処理を行うことが好ましい。焼成の温度は、優れた導電性と熱伝導性を得やすいために1500℃以上が好ましく、1900℃以上がより好ましい。一方、加熱炉運転コストの観点を考慮すると、3000℃以下であることが好ましい。

0077

また、工程Cにおいては、炭素繊維前駆体繊維不織布を炭化すると同時に面積収縮させることが好ましい。工程Cで面積収縮させると、工程Bで賦形部材をマウントした面に形成された凹部直下の密度が高くなるため、収縮とともに当該高密度部がわずかに膨れて、当該凹部と平面視で同じ位置の反対面側に突起が生じる。すなわち、一方の面の凸部と平面視で同じ位置の反対面側が凹陥することになる。したがって、工程Cにおいては3%以上面積収縮することが好ましく、5%以上面積収縮することがより好ましく、7%以上面積収縮することがさらに好ましい。収縮率の調整は、不融化の程度や、工程での緊張の程度で制御することができる。

0078

なお、炭素繊維前駆体不織布が不融化前の炭素繊維前駆体繊維で形成されている場合には、工程Bの前に不融化工程を行うことが好ましい。このような不融化工程は、通常、空気中で、処理時間を10〜100分、温度を150〜350℃の範囲にする。PAN系不融化繊維の場合、密度が1.30〜1.50g/cm3の範囲となるように設定することが好ましい。

0079

〔撥水処理工程〕
撥水剤の付与は、炭素繊維不織布に撥水剤を塗布した後、熱処理することにより行うことが好ましい。

0080

撥水剤としては、耐腐食性が優れることから、フッ素系のポリマーを用いることが好ましい。フッ素系のポリマーとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などが挙げられる。

0081

撥水剤の塗布量は、炭素繊維不織布100質量部に対して1〜50質量部であることが好ましく、3〜40質量部であることがより好ましい。撥水剤の塗布量が1質量部以上であると、炭素繊維不織布が排水性に優れたものとなる。一方、50質量部以下であると、炭素繊維不織布が導電性の優れたものとなる。

0082

〔マイクロポーラス層形成工程〕
上記方法で得られた炭素繊維不織布には、さらにマイクロポーラス層を形成してもよい。

0083

マイクロポーラス層の形成に用いられる、炭素材料を含むカーボン塗液は、水や有機溶媒などの分散媒を含んでも良いし、界面活性剤などの分散助剤を含んでもよい。分散媒としては水が好ましく、分散助剤にはノニオン性の界面活性剤を用いるのがより好ましい。また、カーボン以外の各種炭素材料や撥水剤を含有しても良い。

0084

カーボン塗液の塗工方式としては、スクリーン印刷ロータリースクリーン印刷スプレー噴霧凹版印刷グラビア印刷ダイコーター塗工、バー塗工、ブレード塗工などが用いられる。

0085

また、カーボン塗液の炭素繊維不織布への塗工後、80〜120℃の温度で塗液を乾かすことが好ましい。すなわち、塗工物を、80〜120℃の温度に設定した乾燥器投入し、5〜30分の範囲で乾燥する。乾燥風量は適宜決めればよいが、急激な乾燥は、表面の微小クラックを誘発する場合があるので望ましくない。

0086

<ガス拡散電極の製造方法>
上記方法で得られたガス拡散電極基材にさらに触媒層を形成することでガス拡散電極とすることができる。触媒層は、白金やその合金からなる触媒金属粒子を担持した担体粒子と、ナフィオン等の電解質からなる触媒スラリーを、印刷法スプレー法インクジェット法,ダイコーター法、転写法などでガス拡散電極基材に塗布することで形成することができる。

0087

実施例および比較例中のデータは以下の方法で測定した。

0088

1.凹凸形成の判定
(1)着目面(凹凸パターンの有無を判断しようとしている面)を上にしてレーザー顕微鏡(VK−9710、株式会社キーエンス社製)で炭素繊維不織布を観察し、形状解析アプリケーション(VK−Analyzer Plus、株式会社キーエンス社製)を用いて凹凸を可視化した立体画像を作成した。
(2)炭素繊維不織布を厚さ方向に1MPaで加圧した際の炭素繊維不織布の厚さを求めた。
(3)(1)の炭素繊維不織布の立体画像において、着目面と反対側の面(下面)から加圧時厚さに相当する高さだけ着目面側に存在する平面(基準面)を想定し、基準面より上になる部分を凸部、基準面より下になる部分を凹部として、凹部と凸部が区別可能になるよう画像処理を行った。基準面より上になる部分と下になる部分の両方が現れない場合には、凹凸は形成されていないと判断した。

0089

2.低目付領域と高目付領域の判定
(1)光学顕微鏡のステージ上に炭素繊維不織布を置載し、下面側から炭素繊維不織布に向けて垂直に光を照射した状態で、上面側から炭素繊維不織布を撮影した。
(2)次に、画像処理ソフトフェアを用いて透光観察像全体の明度の平均値を算出し、その平均値を平均明度とした。ここで、明度はRGBカラーモデルにて0〜255の256段階で表現した数値である。そして、平均明度より明度の高い領域と低い領域とを彩色等により区別可能に画像処理した際に、ストライプ状の規則的なパターンが現れる場合、目付パターンが存在すると判断した。

0090

3.低目付領域と高目付領域の境界線と凹部との重複
(1)上記2で観察した画像から、低目付領域と高目付領域の境界線の総長を測定した。
(2)上記1、2で観察した画像を重ね合わせ、凹部が重複している低目付領域と高目付領域の境界線の総長を測定し、境界線の総長に対する百分率を計算した。

0091

4.凹凸の壁面の破断繊維の有無
走査型電子顕微鏡で、隣接する20箇所以上の凹部のうち、過半数の凹部において壁面に破断繊維が観察されなければ、破断繊維がないものと判断した。

0092

5.凹凸の壁面における炭素繊維の高さ方向への配向性
凹凸の壁面を構成している炭素繊維が凹凸の高さ方向に配向しているかどうかは、レーザー顕微鏡(VK−9710、株式会社キーエンス社製)で観察し、形状解析アプリケーション(VK−Analyzer Plus、株式会社キーエンス社製)を用いて判断した。1000μm×1400μmの視野を観察し、凹凸の1/3深さの等分面と凹凸壁面との交線、および2/3深さの等分面と凹凸壁面との交線を共に横切る炭素繊維が1本でも観察されれば、凹凸の高さ方向に配向している繊維があると判断した。

0093

6.発電性能
フッ素系電解質膜NafionXL(デュポン社製)の両面に、白金担持炭素とNafionからなる触媒層(白金量0.4mg/cm2)をホットプレスによって接合し、触媒層被覆電解質膜(CCM)を作成した。このCCMの両面に各実施例、比較例で作製したガス拡散電極基材を配して再びホットプレスを行い、膜電極接合体(MEA)とした。ガス拡散電極の周囲にガスケット(ガス拡散電極基材の厚みの80%)を配したMEAをシングルセル(25cm2、サーペンタイン流路)にセットした。このとき、マイクロポーラス層を形成した面をMEA側に向けてセットした。

0094

セル温度、水素と空気の露点を80℃とし、流量はそれぞれ1000cc/分と2500cc/分、ガス出口開放無加圧)とし、1.5A/cm2の電流密度で発電させ、そのときの電圧加湿条件での電圧とした。

0095

[実施例1]
PAN系耐炎糸けん縮糸を数平均繊維長51mmに切断した後、カードクロスレヤーでウエブ化した後、径が0.14mmの孔を、0.8mm間隔に配置したノズルプレートを用い、10m/分の処理速度で表裏交互に20MPaの噴射圧力でウォータージェットパンチ(WJP)を行った(計4回)。

0096

この炭素繊維前駆体繊維不織布の一方の面に、一辺が300μmの正方形で、高さ70μmの凸部が分散形成され、該凸部のピッチがMD、CDとも0.5mmの金属製エンボスロールと、金属製のフラットロールを用い、エンボス加工を行った。エンボスロールおよびフラットロールの加熱温度は290℃、線圧は50kN/m、加工速度は50cm/分とした。エンボス加工後の見かけ密度は0.40g/cm3だった。

0097

次に、不活性雰囲気下、2400℃で4時間焼成することで、炭素繊維不織布を得た。炭素繊維不織布をレーザー顕微鏡で観察したところ、賦形部材をマウントしていない面に賦形部材をマウントした面の凸部と平面視で同じ位置の反対面側が凹陥していた。また、透過光を用いて観察したところ、連続的な低目付領域と連続的な高目付領域が形成されていた。

0098

このように作製した炭素繊維不織布に、固形分濃度3wt%に調整したPTFEの水分散液をPTFE固形分付着量が5wt%になるよう含浸付与し、熱風乾燥機を用いて130℃で乾燥させ、380℃で10分間加熱することで撥水処理を施した。

0099

次いで、この撥水処理を施した炭素繊維不織布の賦形部材をマウントしていない面にマイクロポーラス層(MPL)の付与を行った。まず、アセチレンブラック(電気化学工業(株)製“デンカブラック”(登録商標))、PTFE樹脂(ダイキン工業(株)製“ポリフロン”(登録商標)D−1E)、界面活性剤(ナカライテスク(株)製“TRITON”(登録商標)X−100)、精製水を用い、アセチレンブラック/PTFE樹脂/界面活性剤/精製水=7.7質量部/2.5質量部/14質量部/75.6質量部の比で混合した塗液を調製した。その後、当該塗液を炭素繊維不織布の下面にダイコーターにより塗工し、120℃で10分加熱乾燥させた後、380℃で10分間焼結し、ガス拡散電極基材とした。

0100

[実施例2]
カーボン板で作成した枠に固定することで収縮を抑制して焼成する以外は実施例1と同様にしてガス拡散電極基材を得た。このとき、賦形部材をマウントしていない面に賦形部材をマウントした面の凸部と平面視で同じ位置の反対面側には凹陥が形成されていなかった。

0101

[実施例3]
実施例1と同様にWJPを行って得た炭素繊維前駆体繊維不織布を、2本の金属製フラットロールでカレンダー加工を行った。フラットロールの加熱温度は290℃、線圧は50kN/m、加工速度は50cm/分とした。エンボス加工後の見かけ密度は0.40g/cm3だった。

0102

次に、不活性雰囲気下、2400℃で4時間焼成することで、炭素繊維不織布を得た。

0103

このように作製した炭素繊維不織布に、固形分濃度3wt%に調整したPTFEの水分散液をPTFE固形分付着量が5wt%になるよう含浸付与し、熱風乾燥機を用いて130℃で乾燥させ、380℃で10分間加熱することで撥水処理を施した。

0104

続いて、撥水処理した炭素繊維不織布の一方の面に、一辺が300μmの正方形で、高さ70μmの凸部が分散形成され、該凸部のピッチがMD、CDとも0.5mmの金属製エンボスロールと、金属製のフラットロールを用い、エンボス加工を行った。エンボスロールおよびフラットロールの加熱温度は180℃、線圧は50kN/m、加工速度は50cm/分とした。

0105

炭素繊維不織布をレーザー顕微鏡で観察したところ、賦形部材をマウントしていない面に賦形部材をマウントした面の凸部と平面視で同じ位置の反対面側には凹陥が形成されていなかった。

0106

次いで、この撥水処理を施した炭素繊維不織布の賦形部材をマウントしていない面にマイクロポーラス層(MPL)の付与を行った。まず、アセチレンブラック(電気化学工業(株)製“デンカブラック”(登録商標))、PTFE樹脂(ダイキン工業(株)製“ポリフロン”(登録商標)D−1E)、界面活性剤(ナカライテスク(株)製“TRITON”(登録商標)X−100)、精製水を用い、アセチレンブラック/PTFE樹脂/界面活性剤/精製水=7.7質量部/2.5質量部/14質量部/75.6質量部の比で混合した塗液を調製した。その後、当該塗液を炭素繊維不織布の下面にダイコーターにより塗工し、120℃で10分加熱乾燥させた後、380℃で10分間焼結し、ガス拡散電極基材とした。

0107

[実施例4]
マイクロポーラス層を形成しない以外は実施例1と同様にしてガス拡散電極基材を得た。

0108

[比較例1]
エンボス加工の替わりに、2つのフラットロールでプレス加工した以外は実施例1と同様にしてガス拡散電極基材を得た。

0109

[比較例2]
径が0.10mmの孔を、0.6mm間隔に配置したノズルプレートを用い、10m/分の処理速度で表裏交互に10MPaの噴射圧力で水流打ち付け処理し(計4回)水流を打ち付けた以外は実施例1と同様にしてガス拡散電極基材を得た。このとき、低目付領域と高目付領域が交互に配された構造ではなかった。

0110

[比較例3]
水流を打ち付ける替わりに、ニードルパンチ(NP)で不織布加工した以外は実施例1と同様にしてガス拡散電極基材を得た。このとき、低目付領域と高目付領域が交互に配された構造ではなかった。

0111

各実施例、比較例で作製したガス拡散電極基材の製造工程、基材構成および発電性能を表1に示す。

実施例

0112

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