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技術 熱電変換素子および熱電変換モジュール

出願人 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明者 齋藤唯中村嘉宏前嶋聡
出願日 2017年3月27日 (2年0ヶ月経過) 出願番号 2018-509301
公開日 2019年2月7日 (2ヶ月経過) 公開番号 WO2017-170320
状態 未査定
技術分野 熱電素子
主要キーワード 絶縁体厚み シード層形成後 スケルトン構造 セット商品 熱電部材 フッ素修飾 利用温度 エッチング済
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題・解決手段

熱電変換素子(1)は、柱状の熱電部材(1−1)と、熱電部材(1−1)の周囲に形成された絶縁体(1−2)とを有し、熱電部材(1−1)と絶縁体(1−2)との間に粒子(1−3)が封入されている。

概要

背景

熱電変換モジュールには、ゼーベック効果あるいはペルチェ効果を利用した熱電変換素子が用いられる。この熱電変換素子は、構造が簡単で取り扱いが容易で安定な特性を維持できることから、近年、広範囲にわたる利用が注目されている。特にゴミ処理場の排熱回収レーザダイオードの冷却などへの利用があげられる。

なお、特許文献1には、前述のようなペルチェ効果を利用した冷却用途に用いられる熱電変換モジュールが開示されている。特許文献1に記載された熱電変換モジュールでは、図6に示すように、p型特性を持つp型熱電変換素子50−pとn型特性を持つn型熱電変換素子50−nとを、接合電極50−1およびはんだなどを介して接合することでpn素子対複数個直列に配列された構成が開示されている。直列配置の両端の接合電極50−1には、それぞれ取り出し端子60−1および60−1’が接続されている。また、接合電極50−1は、外側から一対の配線基板である高温セラミック基板50−2Hおよび低温側セラミック基板50−2Cによって挟まれている。

このとき、取り出し端子60−1および60−1’から電流を流すことにより、高温側セラミック基板50−2Hを高温に、低温側セラミック基板50−2Cを低温に、といったように温度差を与えることが可能になる。この低温側セラミック基板50−2Cの基板側を冷却対象物に接触させることで、熱電変換モジュールが冷却に利用される。

p型熱電変換素子50−p及びn型熱電変換素子50−nの材料には、その利用温度域で、物質固有定数であるゼーベック係数α比抵抗ρ、および熱伝導率Kによって表わされる性能指数Z(=α2/ρK)が大きな材料が用いられる。特にペルチェ効果を利用した熱電変換モジュールでは、熱電部材としてBiTe系の材料が一般に利用される。

なお、BiTe系材料が脆性材料であることから、機械的強度を増すために、図7のように熱電部材70−1の周囲を、ガラスなどの絶縁材料で形成された絶縁体70−2を周囲に形成することが知られている。

概要

熱電変換素子(1)は、柱状の熱電部材(1−1)と、熱電部材(1−1)の周囲に形成された絶縁体(1−2)とを有し、熱電部材(1−1)と絶縁体(1−2)との間に粒子(1−3)が封入されている。

目的

本発明では、上記課題を解決するものであり、性能劣化のない高性能な熱電変換素子および熱電変換モジュールを提供する

効果

実績

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請求項1

柱状の熱電部材と、前記熱電部材の周囲に形成された絶縁体と、を有し、前記熱電部材と前記絶縁体との間に粒子封入されている、熱電変換素子

請求項2

さらに、前記熱電部材の端面および前記絶縁体の端面に連続して形成された金属層を有する、請求項1に記載の熱電変換素子。

請求項3

前記粒子のモース硬度は、前記絶縁体のモース硬度よりも硬い、請求項1に記載の熱電変換素子。

請求項4

前記粒子は、炭化ケイ素ダイヤモンドアルミナシリカ酸化チタンのいずれか、または、それらの2種以上の材料からなる、請求項1に記載の熱電変換素子。

請求項5

前記粒子は、表面が撥水処理されている、請求項4に記載の熱電変換素子。

請求項6

前記粒子の径は、前記絶縁体の厚みよりも小さい、請求項1に記載の熱電変換素子。

請求項7

前記粒子の径は、1μm以上である、請求項1に記載の熱電変換素子。

請求項8

前記絶縁体の材質は、ガラス材料または石英ガラスである、請求項1に記載の熱電変換素子。

請求項9

前記絶縁体の材料は、ガラス材料であり、前記絶縁体の組成は、重量パーセントでB2O3を3〜5%、Al2O3を10〜15%、BaOを5〜10%、CaOを8〜13%、MgOを1〜5%と、SiO2およびアルカリ金属と、からなる、請求項8に記載の熱電変換素子。

請求項10

第1の配線基板と、前記第1の配線基板に対向する第2の配線基板と、前記第1の配線基板と前記第2の配線基板との間に、複数配列された請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱電変換素子と、を有する、熱電変換モジュール

技術分野

0001

本発明は、熱電変換素子および熱電変換モジュールに関するものである。

背景技術

0002

熱電変換モジュールには、ゼーベック効果あるいはペルチェ効果を利用した熱電変換素子が用いられる。この熱電変換素子は、構造が簡単で取り扱いが容易で安定な特性を維持できることから、近年、広範囲にわたる利用が注目されている。特にゴミ処理場の排熱回収レーザダイオードの冷却などへの利用があげられる。

0003

なお、特許文献1には、前述のようなペルチェ効果を利用した冷却用途に用いられる熱電変換モジュールが開示されている。特許文献1に記載された熱電変換モジュールでは、図6に示すように、p型特性を持つp型熱電変換素子50−pとn型特性を持つn型熱電変換素子50−nとを、接合電極50−1およびはんだなどを介して接合することでpn素子対複数個直列に配列された構成が開示されている。直列配置の両端の接合電極50−1には、それぞれ取り出し端子60−1および60−1’が接続されている。また、接合電極50−1は、外側から一対の配線基板である高温セラミック基板50−2Hおよび低温側セラミック基板50−2Cによって挟まれている。

0004

このとき、取り出し端子60−1および60−1’から電流を流すことにより、高温側セラミック基板50−2Hを高温に、低温側セラミック基板50−2Cを低温に、といったように温度差を与えることが可能になる。この低温側セラミック基板50−2Cの基板側を冷却対象物に接触させることで、熱電変換モジュールが冷却に利用される。

0005

p型熱電変換素子50−p及びn型熱電変換素子50−nの材料には、その利用温度域で、物質固有定数であるゼーベック係数α比抵抗ρ、および熱伝導率Kによって表わされる性能指数Z(=α2/ρK)が大きな材料が用いられる。特にペルチェ効果を利用した熱電変換モジュールでは、熱電部材としてBiTe系の材料が一般に利用される。

0006

なお、BiTe系材料が脆性材料であることから、機械的強度を増すために、図7のように熱電部材70−1の周囲を、ガラスなどの絶縁材料で形成された絶縁体70−2を周囲に形成することが知られている。

先行技術

0007

国際公開第2011/118341号
国際公開第2009/142240号

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、BiTe系材料からなる熱電部材70−1と絶縁体70−2との界面には、直接合金や化合物が形成されることなどなく、必ず隙間70−5が形成される。さらにBiTe系材料に電極70−4を形成する際には、事前にBiTe材料の表面を化学的に荒らすエッチング工程が入るが、その際に、隙間70−5が、さらに広がってしまう。形成された隙間70−5は、場所により上下方向で貫通している箇所も多く、めっき法により電極70−4を形成する際に、隙間70−5にめっき液侵入し、結果的に上下方向に電極70−4がショートしてしまい、想定された熱電性能と比べて著しく低下するという課題を有している。

0009

本発明では、上記課題を解決するものであり、性能劣化のない高性能な熱電変換素子および熱電変換モジュールを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明の一態様に係る熱電変換素子は、柱状の熱電部材と、前記熱電部材の周囲に形成された絶縁体と、を有し、前記熱電部材と前記絶縁体との間に粒子封入されている。

0011

また、さらに、前記熱電部材の端面および前記絶縁体の端面に連続して形成された金属層を有してもよい。

0012

また、前記粒子のモース硬度は、前記絶縁体のモース硬度よりも硬くてもよい。

0013

また、前記粒子は、炭化ケイ素ダイヤモンドアルミナシリカ酸化チタンのいずれか、または、それらの2種以上の材料からなっていてもよい。

0014

また、前記粒子は、表面が撥水処理されていてもよい。

0015

また、前記粒子の径は、前記絶縁体の厚みよりも小さくてもよい。

0016

また、前記粒子の径は、1μm以上であってもよい。

0017

また、前記絶縁体の材質は、ガラス材料または石英ガラスであってもよい。

0018

また、前記絶縁体の材料は、ガラス材料であり、前記絶縁体の組成は、重量パーセントでB2O3を3〜5%、Al2O3を10〜15%、BaOを5〜10%、CaOを8〜13%、MgOを1〜5%と、SiO2およびアルカリ金属と、からなっていてもよい。

0019

また、本発明の一態様に係る熱電変換モジュールは、第1の配線基板と、前記第1の配線基板に対向する第2の配線基板と、前記第1の配線基板と前記第2の配線基板との間に、複数配列された上記のいずれかに記載の熱電変換素子と、を有する。

発明の効果

0020

本発明によれば、性能劣化のない高性能な熱電変換素子および熱電変換モジュールを提供できる。

図面の簡単な説明

0021

図1は、実施の形態に係る熱電変換素子の断面図である。
図2は、実施の形態に係る熱電変換素子のエッチング前後の形状変化を示す断面図である。
図3は、実施の形態に係る電解めっき処理を用いた熱電変換素子の断面図である。
図4は、実施の形態に係るドライプロセスによるシード層形成後にめっき処理を行った熱電変換素子の断面図である。
図5は、実施の形態に係る熱電変化モジュールの断面図である。
図6は、従来の熱電変換モジュールの斜視図である。
図7は、従来の熱電変換素子の断面図である。

実施例

0022

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。

0023

図1は、本実施の形態に係る熱電変換素子1の断面図である。熱電変換素子1は、柱状の熱電部材1−1と、熱電部材1−1の周囲に形成された絶縁体1−2と、熱電部材1−1および絶縁体1−2の界面に形成された隙間1−5と、隙間1−5に封入された粒子1−3とを有する。

0024

熱電部材1−1は、電流を流すと熱電変換素子1の端面で温度差を発生することが可能であり、また、熱電変換素子1の端面で温度差をつけると電流を流すことが可能であるといった熱電変換特性を持つ柱状の部材であり、p型熱電部材とn型熱電部材とがある。

0025

本実施の形態では、熱電部材として、p型およびn型ともにBiTe系材料を用いた例を説明する。BiTe系材料は、具体的には、p型熱電部材としてはSbをドープしたBi0.5Sb1.5Te3、n型熱電部材としてはSeをドープしたBi2Te2.7Se0.3である。

0026

なお、本実施の形態において、これらのBiTe系材料が熱電部材1−1として使用されることが望ましいが、熱電変換特性を有する物質であれば、例えばCoSb系材料、PdTe系材料、またはMnSi系材料などでも適用可能であり、特に材料は限定されない。

0027

また、場合により、BiTe系材料の一般的な組成に、さらなる熱電特性改善のため各種元素が添加されたものや元素比率を一部調整したものであってもよく、また、材料的な強化のため、カーボンナノチューブフラーレンガラスフリットなどの結着材が含まれたものであってもよい。

0028

熱電部材1−1の端面側に金属層1−4を形成する前に、図2に示すように、熱電部材1−1を溶かすことが可能な硫酸硝酸過酸化水素水、フッ化アンモニウムなどのエッチング液を用いて、熱電部材1−1の端面のエッチング処理を行う。これにより、熱電部材1−1の端面の表面をあらす。これにより、熱電部材1−1の端面の表面積が増え、金属層1−4を形成する際にアンカー効果が生じ、より強固な密着を確保できる。

0029

なお、エッチング液は、熱電部材1−1をエッチングすることが可能であれば液種は特に限定されない。

0030

上記エッチング処理に伴い、当初形成されていた熱電部材1−1と絶縁体1−2との界面における隙間1−5がさらに拡大する。なお、熱電部材1−1と絶縁体1−2とは、部分的に接触しており、その摩擦力により、熱電部材1−1は、絶縁体1−2に保持されており、絶縁体1−2から抜け出すことはない。

0031

また、熱電変換素子1の形状は、特に、角柱状円柱状などの形状に限定されないが、応力の集中などを緩和する効果を考慮して、円柱状の形状が望ましい。

0032

また、絶縁体1−2の材質は、絶縁体材料であれば、特にセラミックおよびガラスなどの無機材料、ならびに、エポキシを代表とする高分子材料などに限定されない。ただし、強度および信頼性の観点から、石英ガラス、耐熱ガラス(SiO2とB2O3を混合したホウケイ酸ガラス一種で、膨張係数3×10−6/K程度の材料)、およびコーニング社製パイレックス登録商標)などが用いられるのが望ましい。

0033

さらに、絶縁体1−2の材料として、B2O3を3〜5%、Al2O3を10〜15%、BaOを5〜10%、CaOを8〜13%、MgOを1〜5%、ならびに、SiO2およびアルカリ金属からなるガラスを用いると熱伝導が低くかつ軟化点も高くなり、さらに望ましい。

0034

さらに、絶縁体1−2の厚みLは、特に限定されないが、熱電変換素子1または熱電変換モジュールにおいて、絶縁体1−2が存在すると特性に悪影響を与えるため、出来る限り薄いほうが望ましく、特に10mm以上になると特性悪化が著しくなる。一方で、機械的強度が必要であり、絶縁体1−2の厚みLは、0.01mm〜10mm以内が望ましい。さらには、絶縁体厚みLは3mm以下になるとほぼ絶縁体による性能低下は無視できるほどになるので、0.015mm〜3mmであることが望ましい。

0035

また、筒状の熱電変換素子1の幅S、および高さHについては、各モジュールの電気的性能および使用上の大きさの制限に応じて設計される項目なため、特に限定されない。ただし、幅Sは0.1mm〜10mmであることが望ましい。幅Sが0.1mm以下の場合、熱電部材1−1の断面積が小さくなるため抵抗が大きくなりすぎ、また、幅Sが10mm以上になると、内部の熱電部材1−1を均一形成することが難しくなる。

0036

また、高さHは、0.1mm〜10mmであることが望ましい。高さHが0.1mm以下の場合、モジュールを形成した際、上下面の距離が近く、温度差がつきづらくペルチェ性能などが大幅に低下する。一方、高さHが10mm以上の場合、モジュール化した際に衝撃などの外部的な力が掛かったとき、より大きな力が発生し、熱電変換素子1の破壊などが発生する恐れがある。

0037

隙間1−5には、粒子1−3が封入されている。その封入方法としては、特に限定されないが、代表的な工法としては、純水に粒子1−3を分散させた液中に、金属層1−4を形成する前のエッチング済みの熱電変換素子1を入れ、超音波掛ける。これにより、十分に分散された粒子1−3が毛細管現象により隙間1−5内に入り込む。その後、100℃程度の純水が気化する温度で乾燥させることにより純水が飛び、隙間1−5に粒子1−3が封入される。

0038

なお、粒子1−3を分散させるためには、極性溶媒により容易に分散がすすむため、溶媒として純水を用いた例を挙げたが、粒子1−3を十分に分散でき、またその後乾燥することが可能であれば、特に水以外の溶剤でも問題はなく、溶媒の種類は限定されない。また、溶剤内に粒子1−3を分散させるための分散材が含まれていてもよい。

0039

超音波については、BiTe系材料は脆性材料であるため、より材料に負荷の小さい100kHz以上の周波数を用いることが望ましい。

0040

乾燥温度については、BiTe系材料の融点以下に設定することが望ましい。BiTe系材料は一部材料が完全に合金化されず、偏析していることが一般に多いので、配合されている金属単体の融点以下で乾燥させることがさらに望ましい。これは、偏析した金属の融点以上で乾燥させた場合、溶け出し形状の変化等を起こす懸念があるためである。

0041

粒子1−3の硬さは、絶縁体1−2よりもモース硬度で固いものが望ましい。なお、モース硬度とは、10種の基準となる材料と比較することによって材料の硬度を求める経験的な尺度である。絶縁体1−2よりも柔らかい粒子1−3を用いた場合、封入する際に粒子1−3が絶縁体1−2に衝突などした際に、粒子1−3が砕けたものが熱電部材1−1の端面に残渣として残ってしまう。この残渣が残った場合、金属層1−4を形成する際に十分な密着性を得ることが出来なくなる。

0042

粒子1−3の材質は、絶縁性が確保され、硬度が高いものが望ましい。この観点から、粒子1−3の材料は、炭化ケイ素、ダイヤモンド、アルミナ、シリカ、酸化チタンといった材質が望ましい。または、それらの2種以上が混ざったものでもよい。なお、絶縁性が確保でき、硬度が高ければ、上記に挙げた材質以外のものでもよい。

0043

粒子1−3のサイズ(粒子径)は、絶縁体1−2の厚みLよりも小さいことが望ましい。粒子1−3の粒子径が厚みLより大きい場合、封入する際に粒子1−3が絶縁体1−2に衝突などしたときに絶縁体1−2に割れヒビが発生してしまい好ましくない。

0044

また、粒子1−3のサイズ(粒子径)は、1μmより大きいことが望ましい。粒子1−3の粒子径が1μmより小さい場合、エッチングした熱電部材1−1の端面の凹凸の間に、粒子1−3が入り込み、その後超音波などを掛けても除去が困難となる。結果的に、粒子1−3が残渣として残ってしまい、その後金属層1−4を形成する際に十分な密着性が得ることが出来なくなってしまう。

0045

また、粒子1−3の表面に対して、撥水処理を行ってもよい。一般的に、金属層1−4を形成する際にはめっき法が用いられるが、その際、前述のように粒子1−3によりめっき液の侵入を防ぐことが可能となる。ここで、特に、めっき液は基本的には水系溶剤が用いられるため、粒子1−3の表面へ撥水処理をしておくことにより、めっき液の侵入をより防ぐことが可能となり、さらに望ましい。

0046

なお、撥水処理の方法としては、粒子1−3を弱フッ酸の中を通し表面のフッ素修飾を行う方法、シランカップリング剤を用いて表面をシラノール基で修飾する方法、およびレーザー光を粒子1−3表面に照射する方法などがあるが、特に粒子1−3の表面の撥水化の方法は、限定されない。

0047

金属層1−4は、特に形成方法は問わないが、めっき法を使って形成することが望ましく、電解めっき、無電解めっきともに形成可能である。この中でも、無電解めっきの方が、スパッタなどのドライプロセスとの併用もでき、金属層1−4の形状の自由度も高く有利である。また、スパッタ法蒸着法、溶射法などのドライプロセスを用いて金属層1−4を形成してもよい。その他、スパッタ法や蒸着法、溶射法などのドライプロセスを用いためっき法のシードを形成した後、そのシードをベースに無電解めっきによりさらに金属層1−4を成長させる方法でもよい。通常の電解めっきの場合、図3に示すように、熱電部材1−1の表面しかめっきが成長しない。これに対して、スパッタ法や蒸着法のドライプロセスでシードを形成すると、絶縁体1−2上までシードを形成することが可能となる。このため、その後の無電解めっき法でシードから金属層1−4を形成すると。図4に示すように、熱電部材1−1の端面から絶縁体1−2端面まで金属層1−4を覆うことが可能となる。これにより、複数層の金属層1−4を形成する際には、その後の隙間へのめっき液等の侵入をさらに防ぐことが可能になり、より好ましい。

0048

なお、金属層1−4の材料は、BiTe系材料と、その後のモジュール化で使用されるはんだ材料との反応を防ぐバリア膜としての機能、および、当該はんだ材料との接合に問題がなければ、特に元素種類は限定されず、単体金属合金でもよい。また、金属層1−4は、複数層でもよい。

0049

また、金属層1−4は、バリア性に優れたNiを主成分とした金属膜であることが望ましい。

0050

また、ドライプロセスで上記シードを形成する際には、TiやTiN、Coなどを密着層として、当該シードと熱電部材1−1との間に形成してもよい。

0051

また、Ni層の上には、その後の接合のために必要なAuやAg、Snなどのめっき膜が形成されることが、なお好ましい。

0052

なお、金属層1−4の厚みは、その後のモジュール化の際に使用されるはんだの種類により、要求される厚みが異なるため、特に限定されない。ただし、一般的にSnAgCuはんだやAuSnはんだを用いる際には、金属層1−4の厚みは1μm〜20μmであることが好ましいとされている。金属層1−4の厚みが1μm以下の場合、熱電変換素子を電極に接合する際にはんだの熱で熱拡散してしまい消失してしまう懸念がある。また、金属層1−4の厚みが20μmよりも厚い場合、金属層1−4の内部応力が大きくなり金属層1−4の剥がれが発生してしまう懸念がある。

0053

以上の構成により、性能低下のない高性能な熱電変換素子1を実現できる。

0054

次に、図5に、上記構成により形成された熱電変換素子1を用いた本実施の形態に係る熱電変換モジュール10の一例を示す。なお、図5に示した熱電変換モジュール10の構造はパイ型構造であり、本実施の形態に係る粒子1−3が封入された熱電変換素子1の構造を有するp型熱電変換素子5−pとn型熱電変換素子5−nとが直列に配列されたものである。ここで、パイ型構造とは、最も一般的な熱電変換モジュールに採用されている構造であり、上下に基板が配置されP型熱電変換素子5−pとn型熱電変換素子5−nとが接合電極5−1を介してπの字型に交互に連結されている構造のことである。

0055

なお、本実施の形態では、パイ型構造を用いて説明をしているが、その他ハーフスケルトン構造およびスケルトン構造など、各種用途に応じて構造が決定されればよく、本発明に係る熱電変換モジュールがパイ型構造に限定されるものではない。

0056

また、これらのp型、n型熱電素子は、それぞれ接合電極5−1にAuSn半田やSnAgCu半田などの接合材料を用いて接続されている。なお、接合材料は熱電変換モジュール10の使用環境やその後適用されるセット商品の製造プロセスに左右されるものであり、特に電気的に良好な接続が可能であれば材料を限定するものではない。

0057

また、接合電極5−1は、配線基板である低温側セラミック基板5−2C、高温側セラミック基板5−2H上に形成されたものであり、CuやAlなどがめっき法や蒸着法を用いて配線されている一部である。また、この接合電極5−1についても、Cuが一般的ではあるが、特に限定されるものではない。

0058

また、低温側セラミック基板5−2Cおよび高温側セラミック基板5−2Hには、アルミナ、窒化ケイ素が一般的に使用されるが、材質が限定されるものではない。特に、セラミックに限定されるものではなく、使用環境においてはCu基板などの金属基板エポキシ基板などの有機物を主成分にした基板でも使用可能である。

0059

これらの構成により、性能低下のない熱電変換モジュール10を実現できる。

0060

本発明は、種々の技術分野において冷却が必要になる場合に広く適用することが可能である。

0061

1熱電変換素子
1−1、70−1熱電部材
1−2、70−2絶縁体
1−3粒子
1−4、70−4金属層(素子電極
1−5、70−5 隙間
5−1、50−1接合電極
5−2C、50−2C低温側セラミック基板
5−2H、50−2H高温側セラミック基板
5−n、50−n n型熱電変換素子
5−p、50−p p型熱電変換素子
10熱電変換モジュール
60−1、60−1’ 取り出し端子

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