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技術 直動伸縮機構及びロボットアーム機構

出願人 ライフロボティクス株式会社
発明者 尹祐根
出願日 2017年3月26日 (3年9ヶ月経過) 出願番号 2018-509284
公開日 2019年2月7日 (1年10ヶ月経過) 公開番号 WO2017-170301
状態 特許登録済
技術分野 伝動装置 マニプレータ ベルト・チェーン
主要キーワード 軸孔径 傾動回転 伸縮距離 蛇腹カバー 平面三角形状 円筒カバー 円環状体 自己潤滑性樹脂
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題・解決手段

直動伸縮機構を構成する複数のコマ屈曲可能に連結するヒンジ部の耐久性を向上すること。 直動伸縮機構は、第1ヒンジ部300により屈曲可能に連結された板形状の複数の第1コマ53と、底面側において第2ヒンジ部400により屈曲可能に連結された横断面コ字又はロ字形状の複数の第2コマ54とを具備する。第2コマは底面側と反対の表面側に第1コマが接合されたとき第1、第2コマはその屈曲拘束され硬直された柱状体に構成され、第1、第2コマは互いに分離されたとき屈曲状態復帰される。第1ヒンジ部は、円柱形状のシャフト60と、第1コマ各々の前後端に設けられるシャフトの軸受け部533,532−1,532−2とからなる。シャフトの後端には非円形状の鍔部61が設けられる。第1コマの前端又は後端の軸受け部には鍔部の形状に整合する凹状の受け部535が設けられる。鍔部は受け部に嵌め込まれる。

概要

背景

近年、介護用ロボットはもちろん産業用ロボットでも作業者の近傍で作業を行なう状況の可能性が検討されている。この状況が実現すれば例えばロボット支援のもとで健常者と同様に障害者が作業をすることも可能となり得る。発明者らが実用化を実現した直動伸縮機構を備えた垂直多関節型ロボットアーム機構肘関節がなく、特異点もないことから、不測の方向に突然高速で動くようなことはなく、アームエンドエフェクタ動き予測する事ができ、その安全性は非常に高く、安全を不要にしてロボットと作業者との協働作業を実現している。

直動伸縮機構は、ヒンジ部で屈曲自在に連結された複数の平板形状のコマと、同様にヒンジ部で屈曲自在に底部側で連結された複数のコ字溝形状のコマとを有してなる。これら2種類のコマは互いにローラユニットで強固に押圧され、接合される。それにより直線状に硬直され一定の剛性を有する柱状のアーム部が構成される。平板形状のコマの裏面にはリニアギアが設けられており、このリニアギアにはモータに連結されるドライブギアが噛合されている。ドライブギアが順回転すると、柱状体となったアーム部がローラユニットから前方に送り出され、逆回転すると後方に引き戻される。ローラユニットの後方では2種類のコマは分離され、屈曲状態回復する。屈曲状態に回復した2種のコマは同方向に屈曲され、支柱部内部に収容される。アーム部の先端には手首部が取り付けられる。手首部にはエンドエフェクタの姿勢を任意に変更するために直交3軸の回転軸を備える3つの関節部が装備される。

このように直動伸縮機構で重要部品の一つが、屈曲自在に連結された多数のコマであり、アーム部の伸縮に伴ってコマ間の屈曲が繰り返されるため、ヒンジ部のシャフト軸受けの磨耗によるシャフトと軸受けの変形は、アーム部の平滑な伸縮動を疎外する。従ってヒンジ部のシャフトと軸受けの交換頻度が比較的高いものであった。

概要

直動伸縮機構を構成する複数のコマを屈曲可能に連結するヒンジ部の耐久性を向上すること。 直動伸縮機構は、第1ヒンジ部300により屈曲可能に連結された板形状の複数の第1コマ53と、底面側において第2ヒンジ部400により屈曲可能に連結された横断面コ字又はロ字形状の複数の第2コマ54とを具備する。第2コマは底面側と反対の表面側に第1コマが接合されたとき第1、第2コマはその屈曲が拘束され硬直された柱状体に構成され、第1、第2コマは互いに分離されたとき屈曲状態に復帰される。第1ヒンジ部は、円柱形状のシャフト60と、第1コマ各々の前後端に設けられるシャフトの軸受け部533,532−1,532−2とからなる。シャフトの後端には非円形状の鍔部61が設けられる。第1コマの前端又は後端の軸受け部には鍔部の形状に整合する凹状の受け部535が設けられる。鍔部は受け部に嵌め込まれる。

目的

特許第5435679号公報






目的は、直動伸縮機構を構成する複数のコマを屈曲可能に連結するヒンジ部の耐久性を向上することにある

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1ヒンジ部により屈曲可能に連結された板形状の複数の第1コマと、底面側において第2ヒンジ部により屈曲可能に連結された横断面コ字又はロ字形状の複数の第2コマと、前記第2コマは前記底面側と反対の表面側に前記第1コマが接合されたとき前記第1、第2コマはその屈曲拘束され硬直された柱状体に構成される、前記第1、第2コマは互いに分離されたとき屈曲状態復帰される、とを具備し、前記第1ヒンジ部は、円柱形状のシャフトと、前記第1コマ各々の前後端に設けられる前記シャフトの軸受け部からなり、前記シャフトの後端には非円形状の鍔部が設けられ、前記第1コマの前端又は後端の前記軸受け部には前記鍔部の形状に整合する凹状の受け部が設けられ、前記鍔部が前記受け部に嵌め込まれることを特徴とする直動伸縮機構

請求項2

前記鍔部は、D字形状多角形状、長円又は楕円形状を有することを特徴とする請求項1記載の直動伸縮機構。

請求項3

前記シャフトの先端外周には円環溝が形成され、前記円環溝には前記シャフトの軸移動係止するための係止リングが嵌め込まれることを特徴とする請求項1記載の直動伸縮機構。

請求項4

第1ヒンジ部により屈曲可能に連結された板形状の複数の第1コマと、底面側において第2ヒンジ部により屈曲可能に連結された横断面コ字又はロ字形状の複数の第2コマと、前記第2コマは前記底面側と反対の表面側に前記第1コマが接合されたとき前記第1、第2コマはその屈曲が拘束され硬直された柱状体に構成される、前記第1、第2コマは互いに分離されたとき屈曲状態に復帰される、とを具備し、前記第2ヒンジ部は、円柱形状のシャフトと、前記第2コマ各々の底板の前後端に設けられる前記シャフトの軸受け部からなり、前記シャフトの後端には非円形状の鍔部が設けられ、前記第1コマの前端又は後端の前記軸受け部には前記鍔部の形状に整合する凹状の受け部が設けられ、前記鍔部が前記受け部に嵌め込まれることを特徴とする直動伸縮機構。

請求項5

基台旋回回転関節部を備えた支柱部が支持され、前記支柱部上には起伏回転関節部を備えた起伏部が載置され、前記起伏部には直動伸縮性アーム部を備えた直動伸縮機構が設けられ、前記アーム部の先端にはエンドエフェクタを装着可能な手首部が装備され、前記手首部には前記エンドエフェクタの姿勢を変更するための少なくとも一の回転関節部が装備されてなるロボットアーム機構において、前記直動伸縮機構は、第1ヒンジ部により屈曲可能に連結された板形状の複数の第1コマと、底面側において第2ヒンジ部により屈曲可能に連結された横断面コ字又はロ字形状の複数の第2コマと、前記第2コマは前記底面側と反対の表面側に前記第1コマが接合されたとき前記第1、第2コマはその屈曲が拘束され硬直された柱状体に構成される、前記第1、第2コマは互いに分離されたとき屈曲状態に復帰される、とを具備し、前記第1ヒンジ部は、円柱形状のシャフトと、前記第1コマ各々の前後端に設けられる前記シャフトの軸受け部からなり、前記シャフトの後端には非円形状の鍔部が設けられ、前記第1コマの前端又は後端の前記軸受け部には前記鍔部の形状に整合する凹状の受け部が設けられ、前記鍔部が前記受け部に嵌め込まれることを特徴とするロボットアーム機構。

請求項6

基台に旋回回転関節部を備えた支柱部が支持され、前記支柱部上には起伏回転関節部を備えた起伏部が載置され、前記起伏部には直動伸縮性のアーム部を備えた直動伸縮機構が設けられ、前記アーム部の先端にはエンドエフェクタを装着可能な手首部が装備され、前記手首部には前記エンドエフェクタの姿勢を変更するための少なくとも一の回転関節部が装備されてなるロボットアーム機構において、前記直動伸縮機構は、第1ヒンジ部により屈曲可能に連結された板形状の複数の第1コマと、底面側において第2ヒンジ部により屈曲可能に連結された横断面コ字又はロ字形状の複数の第2コマと、前記第2コマは前記底面側と反対の表面側に前記第1コマが接合されたとき前記第1、第2コマはその屈曲が拘束され硬直された柱状体に構成される、前記第1、第2コマは互いに分離されたとき屈曲状態に復帰される、とを具備し、前記第2ヒンジ部は、円柱形状のシャフトと、前記第2コマ各々の底板の前後端に設けられる前記シャフトの軸受け部からなり、前記シャフトの後端には非円形状の鍔部が設けられ、前記第1コマの前端又は後端の前記軸受け部には前記鍔部の形状に整合する凹状の受け部が設けられ、前記鍔部が前記受け部に嵌め込まれることを特徴とするロボットアーム機構。

技術分野

0001

本発明の実施形態は直動伸縮機構及びロボットアーム機構に関する。

背景技術

0002

近年、介護用ロボットはもちろん産業用ロボットでも作業者の近傍で作業を行なう状況の可能性が検討されている。この状況が実現すれば例えばロボット支援のもとで健常者と同様に障害者が作業をすることも可能となり得る。発明者らが実用化を実現した直動伸縮機構を備えた垂直多関節型のロボットアーム機構は肘関節がなく、特異点もないことから、不測の方向に突然高速で動くようなことはなく、アームエンドエフェクタ動き予測する事ができ、その安全性は非常に高く、安全を不要にしてロボットと作業者との協働作業を実現している。

0003

直動伸縮機構は、ヒンジ部で屈曲自在に連結された複数の平板形状のコマと、同様にヒンジ部で屈曲自在に底部側で連結された複数のコ字溝形状のコマとを有してなる。これら2種類のコマは互いにローラユニットで強固に押圧され、接合される。それにより直線状に硬直され一定の剛性を有する柱状のアーム部が構成される。平板形状のコマの裏面にはリニアギアが設けられており、このリニアギアにはモータに連結されるドライブギアが噛合されている。ドライブギアが順回転すると、柱状体となったアーム部がローラユニットから前方に送り出され、逆回転すると後方に引き戻される。ローラユニットの後方では2種類のコマは分離され、屈曲状態回復する。屈曲状態に回復した2種のコマは同方向に屈曲され、支柱部内部に収容される。アーム部の先端には手首部が取り付けられる。手首部にはエンドエフェクタの姿勢を任意に変更するために直交3軸の回転軸を備える3つの関節部が装備される。

0004

このように直動伸縮機構で重要部品の一つが、屈曲自在に連結された多数のコマであり、アーム部の伸縮に伴ってコマ間の屈曲が繰り返されるため、ヒンジ部のシャフト軸受けの磨耗によるシャフトと軸受けの変形は、アーム部の平滑な伸縮動を疎外する。従ってヒンジ部のシャフトと軸受けの交換頻度が比較的高いものであった。

先行技術

0005

特許第5435679号公報

発明が解決しようとする課題

0006

目的は、直動伸縮機構を構成する複数のコマを屈曲可能に連結するヒンジ部の耐久性を向上することにある。

課題を解決するための手段

0007

本実施形態に係る直動伸縮機構は、第1ヒンジ部により屈曲可能に連結された板形状の複数の第1コマと、底面側において第2ヒンジ部により屈曲可能に連結された横断面コ字又はロ字形状の複数の第2コマとを具備する。第2コマは底面側と反対の表面側に第1コマが接合されたとき第1、第2コマはその屈曲が拘束され硬直された柱状体に構成され、第1、第2コマは互いに分離されたとき屈曲状態に復帰される。第1ヒンジ部は、円柱形状のシャフトと、第1コマ各々の前後端に設けられるシャフトの軸受け部とからなる。シャフトの後端には非円形状の鍔部が設けられる。第1コマの前端又は後端の軸受け部には鍔部の形状に整合する凹状の受け部が設けられる。鍔部は受け部に嵌め込まれる。

図面の簡単な説明

0008

図1は、本実施形態に係る直動伸縮機構を装備するロボットアーム機構の外観を示す斜視図である。
図2は、図1のロボットアーム機構の側面図である。
図3は、図1のロボットアーム機構の内部構造を示す側面図である。
図4は、図1のロボットアーム機構の構成を図記号表現により示す図である。
図5は、図3のアーム部を示す図である。
図6は、図5の第1コマの構造を示す図である。
図7は、図5の第2コマの構造を示す図である。
図8は、図5のシャフトを係止リングととともに示す図である。
図9は、図8のシャフトの先端の溝部に係止リングを装着した状態を示す図である。
図10は、図8のシャフトの他の例を示す図である。

実施例

0009

以下、図面を参照しながら本実施形態に係る直動伸縮機構を説明する。なお、本実施形態に係る直動伸縮機構は、単独の機構(関節)として使用することができる。以下の説明では、複数の関節部のうち一の関節部が本実施形態に係る直動伸縮機構で構成されたロボットアーム機構を例に説明する。ロボットアーム機構として、ここでは直動伸縮機構を備えた垂直多関節型のロボットアーム機構を説明するが、他のタイプのロボットアーム機構であってもよい。以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。

0010

図1は本実施形態に係る直動伸縮機構を装備するロボットアーム機構の外観を示している。図2は、図1のロボットアーム機構の側面図である。図3は、図1のロボットアーム機構の内部構造を示す側面図である。
ロボットアーム機構は、基台1、旋回部2、起伏部4、アーム部5及び手首部6を備える。旋回部2、起伏部4、アーム部5及び手首部6は、基台1から順番に配設される。複数の関節部J1,J2,J3,J4,J5,J6は基台1から順番に配設される。基台1には円筒体をなす旋回部2が典型的には鉛直に設置される。旋回部2は旋回回転関節部としての第1関節部J1を収容する。第1関節部J1はねじり回転軸RA1を備える。回転軸RA1は鉛直方向に平行である。旋回部(支柱部)2は下部フレーム21と上部フレーム22とを有する。下部フレーム21の一端は第1関節部J1の固定部に接続される。下部フレーム21の他端は基台1に接続される。下部フレーム21は円筒形状のハウジング31により覆われる。上部フレーム22は第1関節部J1の回転部に接続され、回転軸RA1を中心に軸回転する。上部フレーム22は円筒形状のハウジング32により覆われる。第1関節部J1の回転に伴って下部フレーム21に対して上部フレーム22が回転し、それによりアーム部5は水平に旋回する。円筒体をなす旋回部2の内部中空には後述する直動伸縮機構としての第3関節部J3の第1、第2コマ列51、52が収納される。

0011

旋回部2の上部には起伏回転関節部としての第2関節部J2を収容する起伏部4が設置される。第2関節部J2は曲げ回転関節である。第2関節部J2の回転軸RA2は回転軸RA1に垂直である。起伏部4は、第2関節部J2の固定部(支持部)としての一対のサイドフレーム23を有する。一対のサイドフレーム23は、上部フレーム22に連結される。一対のサイドフレーム23は、鞍形形状のカバー33により覆われる。一対のサイドフレーム23にモータハウジングを兼用する第2関節部J2の回転部としての円筒体24が支持される。円筒体24の周面には、送り出し機構25が取り付けられる。送り出し機構25は円筒形状のカバー34により覆われる。鞍形カバー33と円筒カバー34との間の間隙は断面U字形状のU字蛇腹カバー14により覆われる。U字蛇腹カバー14は、第2関節部J2の起伏動に追従して伸縮する。

0012

送り出し機構25は、ドライブギア56、ガイドローラ57及びローラユニット58を保持する。円筒体24の軸回転に伴って送り出し機構25は回動し、送り出し機構25に支持されたアーム部5が上下に起伏する。

0013

第3関節部J3は直動伸縮機構により提供される。直動伸縮機構は発明者らが新規に開発した構造を備えており、可動範囲の観点でいわゆる従来の直動関節とは明確に区別される。第3関節部J3のアーム部5は屈曲自在であるが、中心軸(伸縮中心軸RA3)に沿ってアーム部5の根元の送り出し機構25から前方に送り出されるときには屈曲が制限され、直線的剛性が確保される。アーム部5は後方に引き戻されるときには屈曲が回復される。アーム部5は第1コマ列51と第2コマ列52とを有する。第1コマ列51は屈曲自在に連結された複数の第1コマ53からなる。第1コマ53は略平板形に構成される。第1コマ53は端部箇所の第1ヒンジ部300で屈曲自在に連結される。第2コマ列52は複数の第2コマ54からなる。第2コマ54は横断面コ字形状の溝状体又はロ字形状の筒状体に構成される。第2コマ54は底板端部箇所の第2ヒンジ部400で屈曲自在に連結される。第2コマ列52の屈曲は、第2コマ54の側板端面どうしが当接する位置で制限される。その位置では第2コマ列52は直線的に配列する。第1、第2ヒンジ部300,400の詳細は後述する。第1コマ列51の先頭の第1コマ53と、第2コマ列52の先頭の第2コマ54とは結合コマ55により接続される。例えば、結合コマ55は第1コマ53と第2コマ54とを合成した形状を有している。

0014

第1、第2コマ列51,52は送り出し機構25のローラユニット58を通過する際にローラ59により互いに押圧されて接合する。接合により第1、第2コマ列51,52は直線的剛性を発揮し、柱状のアーム部5を構成する。ローラユニット58の後方にはドライブギア56がガイドローラ57とともに配置される。ドライブギア56は図示しないモータユニットに接続される。モータユニットは、ドライブギア56を回転させるための動力を発生する。第1コマ53の内側の面、つまり第2コマ54と接合する側の面の幅中央には連結方向に沿ってリニアギア539が形成されている。複数の第1コマ53が直線状に整列されたときに隣合うリニアギア539は直線状につながって、長いリニアギアを構成する。ドライブギア56はガイドローラ57に押圧された第1コマ53のリニアギア539に噛み合わされる。直線状につながったリニアギア539はドライブギア56とともにラックアンドピニオン機構を構成する。ドライブギア56が順回転するとき第1、第2コマ列51,52はローラユニット58から前方に送り出される。ドライブギア56が逆回転するとき第1、第2コマ列51,52はローラユニット58の後方に引き戻される。引き戻された第1、第2コマ列51,52はローラユニット58とドライブギア56との間で互いに分離される。分離された第1、第2コマ列51,52はそれぞれ屈曲可能な状態に復帰する。屈曲可能な状態に復帰した第1、第2コマ列51,52は、ともに同じ方向(内側)に屈曲し、旋回部2の内部に鉛直に収納される。このとき、第1コマ列51は第2コマ列52に略平行にほぼ揃った状態で収納される。

0015

アーム部5の先端には手首部6が取り付けられる。手首部6は第4〜第6関節部J4〜J6を装備する。第4〜第6関節部J4〜J6はそれぞれ直交3軸の回転軸RA4〜RA6を備える。第4関節部J4は伸縮中心軸RA3と略一致する第4回転軸RA4を中心としたねじり回転関節であり、この第4関節部J4の回転によりエンドエフェクタは揺動回転される。第5関節部J5は第4回転軸RA4に対して垂直に配置される第5回転軸RA5を中心とした曲げ回転関節であり、この第5関節部J5の回転によりエンドエフェクタは前後に傾動回転される。第6関節部J6は第4回転軸RA4と第5回転軸RA5とに対して垂直に配置される第6回転軸RA6を中心としたねじり回転関節であり、この第6関節部J6の回転によりエンドエフェクタは軸回転される。

0016

エンドエフェクタ(手先効果器)は、手首部6の第6関節部J6の回転部下部に設けられたアダプタ7に取り付けられる。エンドエフェクタはロボットが作業対象(ワーク)に直接働きかける機能を持つ部分であり、例えば把持部真空吸着部、ナット締め具、溶接ガンスプレーガンなどのタスクに応じて様々なツールが存在する。エンドエフェクタは、第1、第2、第3関節部J1,J2,J3により任意位置に移動され、第4、第5、第6関節部J4,J5,J6により任意姿勢に配置される。特に第3関節部J3のアーム部5の伸縮距離の長さは、基台1の近接位置から遠隔位置までの広範囲の対象にエンドエフェクタを到達させることを可能にする。第3関節部J3はそれを構成する直動伸縮機構により実現される直線的な伸縮動作とその伸縮距離の長さとが従前の直動関節と異なる特徴的な点である。

0017

図4はロボットアーム機構の構成を図記号表現により示している。ロボットアーム機構において、根元3軸を構成する第1関節部J1と第2関節部J2と第3関節部J3とにより3つの位置自由度が実現される。また、手首3軸を構成する第4関節部J4と第5関節部J5と第6関節部J6とにより3つの姿勢自由度が実現される。図4に示すように、第1関節部J1の回転軸RA1は鉛直方向に設けられる。第2関節部J2の回転軸RA2は水平方向に設けられる。第2関節部J2は第1関節部J1に対して回転軸RA1と回転軸RA1に直交する軸との2方向に関してオフセットされる。第2関節部J2の回転軸RA2は、第1関節部J1の回転軸RA1には交差しない。第3関節部J3の移動軸RA3は回転軸RA2に対して垂直な向きに設けられる。第3関節部J2は第2関節部J2に対して回転軸RA1と回転軸RA1に直交する軸との2方向に関してオフセットされる。第3関節部J3の回転軸RA3は、第2関節部J2の回転軸RA2には交差しない。複数の関節部J1−J6の根元3軸のうちの一つの曲げ関節部を直動伸縮関節部J3に換装し、第1関節部J1に対して第2関節部J2を2方向にオフセットさせ、第2関節部J2に対して第3関節部J3を2方向にオフセットさせることにより、本実施形態に係るロボット装置のロボットアーム機構は、特異点姿勢を構造上解消している。

0018

図5は、図3のアーム部5を示す図である。図5(a)は、アーム部5の左側面を示し、図5(b)はアーム部5の右側面を示す。図6は、図5の第1コマ53の構造を示す図である。図7は、図5の第2コマ54の構造を示す図である。図8は、図5のシャフト60を係止リング65とともに示す図である。図9は、図8のシャフト60の先端の溝部63に係止リング65を装着した状態を示す図である。

0019

(第1コマ53)
図5に示すように、前後の第1コマ53は端部箇所の第1ヒンジ部300で屈曲自在に連結される。第1ヒンジ部300は、シャフト60と、第1コマ53の後端の軸受け部と、第1コマ53の前端の前端軸受け部とを有する。
図6に示すように、第1コマ53は全体として略平板体である。第1コマ53は、矩形平板のコマ本体部531を有する。シャフト60を受ける前端軸受け部として、ここでは、コマ本体部531の前端両側に一対の支持ブロック532−1,532−2が前方に突出して設けられる。一対の支持ブロック532−1,532−2には、第1コマ53の幅方向と平行に一対の軸孔534−1,534−2が貫通されている。一対の軸孔534−1,534−2は、後述のベアリング538−1,538−2の内径と等価又はベアリング538−1,538−2の内径よりも若干大きい径を有する。軸孔534−1,534の両端部分は軸孔径よりも拡大され、所定深度の凹部が設けられている。その一方は、後述のシャフト60の鍔部61を受ける鍔受け部535である。鍔受け部535の形状は、シャフト後端の鍔部61の形状に整合する。ここでは、軸受ブロック532−1の外側面には、鍔受け部535として、鍔部61の厚みと等価な深さを有する断面D字形状の凹部が軸孔534−1を中心に形成されている。他方の凹部は、後述のシャフト60の先端の溝部63に嵌め込む係止リング65を収容するリング収容部536である。ここでは、リング収容部536として、係止リング65の厚みよりも深い断面円形状の凹部が軸孔534−2を中心に形成されている。

0020

シャフト60が挿入される軸受け部として、コマ本体部531の後端中央に軸受ブロック533が後方に突出して設けられる。軸受ブロック533にも、第1コマ53の幅方向と平行に軸孔537が貫通されている。軸孔537は、1又は複数、個々では2個のベアリング538−1,538−2により設けられる。ベアリング538−1,538−2には、玉軸受ころ軸受等の転がり軸受、またはポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE;ふっ素樹脂)などの自己潤滑性樹脂製の円筒形の滑り軸受けが適用される。

0021

図8にはシャフト60を示している。シャフト60は、ベアリング538−1,538−2の内径と略等価な径を有する円柱状の軸体62である。シャフト60の後端から先端までの長さは、第1コマ53の幅と略等価又は第1コマ53の幅よりも若干短い。軸体62の後端は、軸体62の半径方向外側に突出した鍔部61が設けられる。鍔部61の平面形状は、非円形、ここではD字形である。軸体62の先端部分にはその中心軸に垂直に円環状に溝部63が削成されている。溝部63には係止リング65が嵌め込まれる。係止リング65によりシャフト60の軸移動係止され、それによりシャフト60の脱落が防止される。係止リング65は、硬質樹脂、又はシリコーンゴム等の軟質樹脂製である。係止リング65は、リング部66につまみ67が付加されてなる。リング部66は円環状体であり、その内径は軸体62の径よりも短く、溝部63の底部の内径に等価である。つまみ67は、リング部66にその半径方向外側に突出して設けられる。リング部66には、内周面から外周面にかけて直線的な切れ込み68が半径方向に沿って設けられる。つまみ67には、リング部66の切れ込み68と同一直線上に切れ込み69が設けられている。切れ込み68,69を利用してリング部66を弾性変形させ、その内径を一時的に広げた状態で係止リング65はシャフト60の溝部63に装着される。なお、係止リング65が軟質樹脂であれば、切れ込み68は不要とされるかもしれない。

0022

第1コマ53の前端の一対の支持ブロック532−1,532−2の間に、他の第1コマ53の後端の軸受ブロック533が挿入される。一対の軸孔534−1,534−2と軸孔537とは連通する。この連通した貫通孔にシャフト60が挿入される。シャフト60の後端の鍔部61は、支持ブロック532−1の鍔受け部535に嵌め込まれる。鍔部61は平面D字形状であり、鍔受け部535は鍔部61の平面D字形状に整合するようD字形状の凹部である。シャフト60の先端の溝部63には係止リング65が嵌め込まれる。前後の第1コマ53はシャフト60の軸を中心に屈曲自在に連結される。シャフト60の先端側への移動は、第1コマ53の鍔受け部535がシャフト60の鍔部61を受けることにより係止される。また、シャフト60の後端側への移動は、リング収容部536がシャフト60の溝部63に嵌め込まれた係止リング65を受けることにより係止される。さらにシャフト60が断面D字形状の鍔部61を備え、鍔部61がその形状に整合した鍔受け部535に嵌め込まれるので、鍔受け部535を備える第1コマ53の前端の支持ブロック532−1,532−2の軸孔541−1,541−2に対してシャフト60は回転しない。一方、コマ本体部531の後端中央に軸受ブロック533の軸孔537を構成するベアリング538−1,538−2に対してシャフト60は回転する。従ってコマ53の繰り返される屈曲によるシャフト60の磨耗は大幅に抑制される。

0023

(第2コマ54)
第2コマ54は底板端部箇所の第2ヒンジ部400で屈曲自在に連結される。第2ヒンジ部400は、第1コマ53の第1ヒンジ部300と同じ構造を備える。具体的には図7に示すように第2コマ54の底板後端の幅中央には軸受け部が設けられ、その底板前端にはその両側に離間して一対の軸受け部が設けられる。後端の軸受け部は前端の一対の軸受け部の間に嵌め込まれる。これら軸受け部には軸孔が空けられており、これら軸孔は連通する。この連通する軸孔にシャフト70が挿入される。それにより第2コマ54の屈曲性が実現されている。

0024

図7に示すように、第2コマ54は全体として断面コ字形の溝状体(鞍形状)又はロ字形の筒状体である。本体部は、底板541と、その両側に垂直に立ち上がった一対の側板540とからなる。底板541の前端両側には、シャフト70が挿入されるべき軸孔544−1,544−2を備える軸受け部として一対の支持ブロック542−1,542−2が前方に突出して設けられる。一対の軸孔544−1,544−2は、後述のベアリング548−1,548−2の内径と等価又はベアリング548−1,548−2の内径よりも若干大きい径を有する。一方の軸受ブロック542−1の外端面には、シャフト70の鍔部71が嵌め込まれるべき凹部としての鍔受け部545が設けられる。鍔受け部545の内側形状は、シャフト後端の鍔部71の外側形状に整合する。ここでは、軸受ブロック542−1の鍔受け部545は、シャフト後端の鍔部71のD字形状に整合するようD字形状である。底板541の後端中央には、シャフト70が挿入されるべき軸孔57を備える軸受け部として軸受ブロック543が後方に突出して設けられる。軸受ブロック543にも、第2コマ54の幅方向と平行に軸孔547が貫通されている。この軸孔547は1又は吹く、ここでは2個のベアリング548−1,548−2で形成される。ベアリング548−1,548−2は、玉軸受又はころ軸受が適用される。

0025

第2コマ54の前端の一対の支持ブロック542−1,542−2の間に、他の第2コマ54の後端の軸受ブロック543が嵌め込まれる。その状態で、軸孔544−1,544−2と軸孔547とは連通する。この連通する貫通孔にシャフト70が挿入される。シャフト70の後端の鍔部71は支持ブロック542−1の鍔受け部545に嵌め込まれる。シャフト70は支持ブロック542−1,542−2の軸孔544−1,544−2に対しては回転しない。シャフト70は後端の軸受ブロック543の軸孔547に対しては回転する。これにより、前後の第2コマ54はシャフト70の軸を中心に屈曲自在に連結される。シャフト70の先端側への移動は、第2コマ54の鍔受け部545にシャフト70の鍔部71が干渉することにより係止される。また、シャフト70の後端側への移動は、リング収容部546に係止リング75が干渉することにより係止される。

0026

上記説明した第1ヒンジ部300の構造では、前後の第1コマ53が屈曲するとき、シャフト60はベアリング538−1,538−2を介して後端の軸受ブロック533に対して回転し、一方、シャフト60は前端の軸受ブロック532−1,532−2に対しては回転しない。またシャフト60の軸移動は鍔部61及び係止リング65により規制される。それらにより軸孔全てにベアリングを適用する構造に比べてベアリングの個数を減少させる事ができ、またベアリングを装着する工数を減らす事ができ、その上でシャフト60の磨耗の軽減を実現し、耐久性能を向上させ得る。またシャフト60を受ける一対の軸孔534−1,534−2の内面の磨耗も抑え、これにより第1コマ53の耐久性能も向上させる。なお、第2ヒンジ部400は、上記説明した第1ヒンジ部300と同じ効果を発揮する。

0027

シャフト60の鍔部61はD字形状であることには限定されず、非円形状であれば他の形状であってもよい。シャフト60の後端の鍔部61は、図10(a)、図10(b)、図10(c)に示すように、平面三角形状四角形状、六角形状等の多角形状であってもよい。また、図10(d)に示すように、シャフト60の鍔部61は、楕円形状であってもよい。さらに、図10(e)に示すように、シャフト60の鍔部61は、断面が直線と曲線とを組み合わせた形状であってもよい。

0028

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

0029

53…第1コマ、531…コマ本体部、60…シャフト、61…D字形鍔部、62…軸体、63…溝部、65…係止リング、300…第1ヒンジ部、532−1,532−2…支持ブロック、534−1,534−2…軸孔、538−1,538−2…ベアリング、535…鍔受け部、536…リング収容部。

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