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課題・解決手段

腎疾患治療のための医薬組成物を提供すること。ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬を含有する腎疾患の治療のための医薬組成物。

概要

背景

腎疾患は、病態が進行すると腎機能が低下し、慢性腎不全へと移行し、人工透析による治療が必要となる。なかでも、人工透析療法を開始する最大の原因が糖尿病性腎症となっており、人工透析患者が年を追うにつれて増加傾向にある現在、医療上の大きな問題となっている。そのような状況下、腎疾患の治療目的は、透析導入を回避、遅延するのみならず、心血管疾患発症の抑制によって、健康者と変わらない日常生活の質を維持し、健康寿命を確保することにあり、腎疾患治療薬の開発が喫緊の課題となっている。

また、近年、正常アルブミン尿期への寛解が、腎疾患の進行抑制心血管イベントの抑制につながることが知られてきていることから、腎疾患治療薬による寛解治療への期待が高まってきている。

ミネラルコルチコイド受容体は、体内電解バランス血圧の制御において重要な役割を果たしていることが知られており、関連する腎疾患としては、糖尿病性腎症(非特許文献1)や糸球体腎炎(IgA腎症メサンギウム増殖性糸球体腎炎など)(非特許文献2、3)、腎硬化症(非特許文献4)などが知られている。

ミネラルコルチコイド受容体は、体内の電解質バランスや血圧の制御において重要な役割を果たしていることが知られており、ステロイド構造を有するスピロノラクトンエプレレノン等のMR拮抗薬は、高血圧心不全の治療に有用であることが知られている。さらに、MR拮抗薬である、1-(2-ヒドロキシエチル)-4-メチル-N-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-5-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1H-ピロール-3-カルボキサミド(以下、化合物(I))は、特許文献1及び特許文献2に開示されている。

アンジオテンシンII受容体拮抗剤及びカルシウム拮抗剤は、高血圧症等の治療もしくは予防のための医薬として広く用いられている。

レニン−アンジオテンシン系抑制薬であるアンジオテンシンII受容体拮抗剤は、レニン依存性の高血圧症に特に有効であり、心血管腎臓障害に対して保護作用を示す。また、カルシウム拮抗剤は、カルシウムチャネルの機能を拮抗阻害)することで、血管拡張作用に加えナトリウム利尿作用を有することから、体液貯留性(レニン非依存性)の高血圧症にも有効である。

(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチル 4-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)-2-プロピル-1-[2’-(1H-テトラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イルメチル]イミダゾール-5-カルボキシレート(以下、オルメサルタンメドキソミルという)は、アンジオテンシンII受容体拮抗剤であり、高血圧症および心疾患等の治療もしくは予防のための医薬として有用であることが知られている(特許文献3)。

オルメサルタンメドキソミルは、オルテック登録商標)錠又はBenicar(R)として販売されており、これらは有効成分としてオルメサルタンメドキソミル5mg、10mg、20mg又は40mgを含有し、添加物として低置換度ヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシプロピルセルロース結晶セルロース乳糖ステアリン酸マグネシウムを含有する。

また、3-エチル-5-メチル-(±)-2-[(2-アミノエトキシ)メチル]-4-(2-クロロフェニル)-1,4-ジヒドロ-6-メチルピリジン-3,5-ジカルボキシレート(以下、アムロジピンという)は、優れたカルシウム拮抗剤として、高血圧症および心疾患等の治療もしくは予防のための医薬として有用な公知化合物である(特許文献4)。

アムロジピンは、ノルバスク(登録商標)錠として販売されており、これは有効成分としてアムロジピンベシレート3.47mg又は6.93mg(アムロジピンとして2.5mg又は5mg)を含有し、添加物として結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウムカルボキシメチルスターチナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース酸化チタンタルクカルナウバロウを含有する。

概要

腎疾患の治療のための医薬組成物を提供すること。ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬を含有する腎疾患の治療のための医薬組成物。

目的

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請求項1

ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬またはその薬学的に許容され得る塩あるいはそれらの水和物を含有する、ミネラルコルチコイド受容体の活性化が関与する腎障害を改善することにより、腎疾患治療するための医薬組成物

請求項2

ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬またはその薬学的に許容され得る塩あるいはそれらの水和物を含有する、ミネラルコルチコイド受容体の活性化が関与する腎障害を改善することにより、腎疾患を治療し、寛解の状態にするための医薬組成物。

請求項3

腎疾患が、糖尿病性腎症糸球体腎炎又は腎硬化症である請求項1又は2に記載の医薬組成物。

請求項4

腎疾患が、糖尿病性腎症である請求項1又は2に記載の医薬組成物。

請求項5

ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬が、(S)-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-メチル-N-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-5-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1H-ピロール-3-カルボキサミドである請求項1乃至4のいずれか1つに記載の医薬組成物。

請求項6

アンジオテンシンII受容体拮抗薬及びカルシウム拮抗薬から選択される1つ又は2つ以上の成分をさらに含有する請求項1乃至5のいずれか1つに記載の医薬組成物。

請求項7

アンジオテンシンII受容体拮抗薬及びカルシウム拮抗薬から選択される1つ又は2つ以上の成分が、オルメサルタンメドキソミルである請求項6に記載の医薬組成物。

請求項8

アンジオテンシンII受容体拮抗薬及びカルシウム拮抗薬から選択される1つ又は2つ以上の成分が、アムロジピンである請求項6に記載の医薬組成物。

請求項9

ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬を哺乳動物投与することを含む、ミネラルコルチコイド受容体の活性化が関与する腎障害を改善することにより、腎疾患を治療し、寛解の状態にするための方法。

請求項10

ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬と同時に、又は別々にアンジオテンシンII受容体拮抗薬及びカルシウム拮抗薬から選択される1つ又は2つ以上の成分を哺乳動物に投与することを含む、請求項9に記載の方法。

技術分野

0001

本発明はミネラルコルチコイド受容体アルドステロン受容体:MR拮抗薬を含有する腎疾患治療のための医薬組成物、MR拮抗薬を用いて腎疾患を治療する方法、腎疾患を治療するためのMR受容体拮抗薬血圧降下剤を有する薬剤との併用もしくは配合剤に関する。

背景技術

0002

腎疾患は、病態が進行すると腎機能が低下し、慢性腎不全へと移行し、人工透析による治療が必要となる。なかでも、人工透析療法を開始する最大の原因が糖尿病性腎症となっており、人工透析患者が年を追うにつれて増加傾向にある現在、医療上の大きな問題となっている。そのような状況下、腎疾患の治療目的は、透析導入を回避、遅延するのみならず、心血管疾患発症の抑制によって、健康者と変わらない日常生活の質を維持し、健康寿命を確保することにあり、腎疾患治療薬の開発が喫緊の課題となっている。

0003

また、近年、正常アルブミン尿期への寛解が、腎疾患の進行抑制心血管イベントの抑制につながることが知られてきていることから、腎疾患治療薬による寛解治療への期待が高まってきている。

0004

ミネラルコルチコイド受容体は、体内電解バランス血圧の制御において重要な役割を果たしていることが知られており、関連する腎疾患としては、糖尿病性腎症(非特許文献1)や糸球体腎炎(IgA腎症メサンギウム増殖性糸球体腎炎など)(非特許文献2、3)、腎硬化症(非特許文献4)などが知られている。

0005

ミネラルコルチコイド受容体は、体内の電解質バランスや血圧の制御において重要な役割を果たしていることが知られており、ステロイド構造を有するスピロノラクトンエプレレノン等のMR拮抗薬は、高血圧心不全の治療に有用であることが知られている。さらに、MR拮抗薬である、1-(2-ヒドロキシエチル)-4-メチル-N-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-5-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1H-ピロール-3-カルボキサミド(以下、化合物(I))は、特許文献1及び特許文献2に開示されている。

0006

アンジオテンシンII受容体拮抗剤及びカルシウム拮抗剤は、高血圧症等の治療もしくは予防のための医薬として広く用いられている。

0007

レニン−アンジオテンシン系抑制薬であるアンジオテンシンII受容体拮抗剤は、レニン依存性の高血圧症に特に有効であり、心血管腎臓障害に対して保護作用を示す。また、カルシウム拮抗剤は、カルシウムチャネルの機能を拮抗阻害)することで、血管拡張作用に加えナトリウム利尿作用を有することから、体液貯留性(レニン非依存性)の高血圧症にも有効である。

0008

(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチル 4-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)-2-プロピル-1-[2’-(1H-テトラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イルメチル]イミダゾール-5-カルボキシレート(以下、オルメサルタンメドキソミルという)は、アンジオテンシンII受容体拮抗剤であり、高血圧症および心疾患等の治療もしくは予防のための医薬として有用であることが知られている(特許文献3)。

0009

オルメサルタンメドキソミルは、オルテック登録商標)錠又はBenicar(R)として販売されており、これらは有効成分としてオルメサルタンメドキソミル5mg、10mg、20mg又は40mgを含有し、添加物として低置換度ヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシプロピルセルロース結晶セルロース乳糖ステアリン酸マグネシウムを含有する。

0010

また、3-エチル-5-メチル-(±)-2-[(2-アミノエトキシ)メチル]-4-(2-クロロフェニル)-1,4-ジヒドロ-6-メチルピリジン-3,5-ジカルボキシレート(以下、アムロジピンという)は、優れたカルシウム拮抗剤として、高血圧症および心疾患等の治療もしくは予防のための医薬として有用な公知化合物である(特許文献4)。

0011

アムロジピンは、ノルバスク(登録商標)錠として販売されており、これは有効成分としてアムロジピンベシレート3.47mg又は6.93mg(アムロジピンとして2.5mg又は5mg)を含有し、添加物として結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウムカルボキシメチルスターチナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース酸化チタンタルクカルナウバロウを含有する。

0012

国際公開公報WO2006/012642(米国公開公報US2008-0234270)
国際公開公報WO2008/056907(米国公開公報US2010-0093826)
特許第2082519号公報(米国特許第5,616,599号公報)
特許第1401088号公報(米国特許第4,572,909号公報)

先行技術

0013

Nephron. Experimental Nephrology 2014;126:16-24
Journal of Nephrology 2013;26:199-206
Journal of Translational Medicine 2011;9:169
American Journal of Nephrology 2004;24:242-9

発明が解決しようとする課題

0014

本発明者らは、腎疾患の優れた治療薬の開発を目的として鋭意研究を行った結果、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬を有効成分とする医薬でその目的が達成されることを見出し、本発明を完成した。

課題を解決するための手段

0015

本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、特定のMR拮抗薬が、ミネラルコルチコイド受容体に関連する腎疾患(特に、糖尿病性腎症)に優れた治療効果を有することを見出した。また、本発明者らは、斯かる医薬がミネラルコルチコイド受容体に関連する腎疾患(特に、糖尿病性腎症)の寛解治療に有効であることを見出した。本発明は、上記の知見を基にして完成されたものである。

0016

すなわち、本発明は、
(1)ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬またはその薬学的に許容され得る塩あるいはそれらの水和物を含有する、ミネラルコルチコイド受容体の活性化が関与する腎障害を改善することにより、腎疾患を治療するための医薬組成物、
(2)ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬またはその薬学的に許容され得る塩あるいはそれらの水和物を含有する、ミネラルコルチコイド受容体の活性化が関与する腎障害を改善することにより、腎疾患を治療し、寛解の状態にするための医薬組成物、
(3)腎疾患が、糖尿病性腎症、糸球体腎炎又は腎硬化症である上記(1)又は(2)に記載の医薬組成物、
(4)腎疾患が、糖尿病性腎症である上記(1)又は(2)に記載の医薬組成物、
(5)ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬が、(S)-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-メチル-N-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-5-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1H-ピロール-3-カルボキサミドである上記(1)乃至(4)のいずれか1つに記載の医薬組成物、
(5−1)ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬が、(S)-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-メチル-N-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-5-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1H-ピロール-3-カルボキサミド、スピロノラクトン又はエプレレノンである上記(1)乃至(4)のいずれか1つに記載の医薬組成物、
(6)アンジオテンシンII受容体拮抗薬及びカルシウム拮抗薬から選択される1つ又は2つ以上の成分をさらに含有する上記(1)乃至(5)のいずれか1つに記載の医薬組成物、
(6−1)ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬またはその薬学的に許容され得る塩あるいはそれらの水和物と、アンジオテンシンII受容体拮抗薬及びカルシウム拮抗薬から選択される1つ又は2つ以上の成分を有する薬剤とを組み合わせてなる医薬組成物、
(7)アンジオテンシンII受容体拮抗薬及びカルシウム拮抗薬から選択される1つ又は2つ以上の成分が、オルメサルタンメドキソミルである上記(6)に記載の医薬組成物、
(8)アンジオテンシンII受容体拮抗薬及びカルシウム拮抗薬から選択される1つ又は2つ以上の成分が、アムロジピンである上記(6)に記載の医薬組成物、
(9)ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬を哺乳動物投与することを含む、ミネラルコルチコイド受容体の活性化が関与する腎障害を改善することにより、腎疾患を治療し、寛解の状態にするための方法、
(10)ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬と同時に、又は別々にアンジオテンシンII受容体拮抗薬及びカルシウム拮抗薬から選択される1つ又は2つ以上の成分を哺乳動物に投与することを含む、上記(9)に記載の方法、
である。

発明の効果

0017

本発明のMR拮抗薬を有効成分として含有する医薬は、優れた腎疾患(好適には、糖尿病性腎症)の改善効果を示すため、寛解治療のための医薬として有用である。また、上記医薬は、好適には、哺乳動物用であり、更に好適には、ヒト用である。

0018

本発明の医薬は、上記式(I)で表される化合物及びそのアトロプ異性体、並びに薬学上許容されるそれらの塩からなる群から選ばれる物質を含むMR受容体拮抗剤を有効成分として含むことを特徴としている。

0019

本発明の有効成分である上記式(I)で表される化合物及びそのアトロプ異性体、並びに薬学上許容されるそれらの塩は公知であり、例えば、国際公開公報WO2006/012642(米国公開公報US2008-0234270)、国際公開公報WO2008/056907(米国公開公報US2010-0093826)等に記載の方法に従い、製造することができる。化合物(I)及びそのアトロプ異性体は、好適には、以下のアトロプ異性体化合物(Ia)(化学名:(S)-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-メチル-N-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-5-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1H-ピロール-3-カルボキサミド)である。

0020

0021

化合物(I)及びそのアトロプ異性体から選択される物質としては、水和物又は溶媒和物を用いることもできる。化合物(I)は純粋な形態のアトロプ異性体又はアトロプ異性体の任意の混合物を用いることもできる。

0022

本発明において、「アンジオテンシンII受容体桔抗剤」は、オルメサルタンメドキソミル、オルメサルタンシレキセチルロサルタンカンデサルタンシレキセチル、バルサルタンイルベサルタン等のビフェニルテトラゾール化合物テルミサルタン等のビフェニルカルボン酸化合物エプロサルタンアジルサルタン等が挙げられ、好適には、ビフェニルテトラゾール化合物であり、更に好適には、オルメサルタンメドキソミル、ロサルタン、カンデサルタン シレキセチル、バルサルタン又はイルベサルタンであり、特に好適には、オルメサルタンメドキソミル、ロサルタン又はカンデサルタン シレキセチルであり、最も好適には、オルメサルタンメドキソミルである。

0023

オルメサルタンメドキソミルは、特開平5-78328号公報、米国特許第5,616,599号
公報等に記載され、その化学名は、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチル4-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)-2-プロピル-1-[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イルメチル]イミダゾール-5-カルボキシレートで、あり、本願のオルメサルタンメドキソミルは、その薬理上許容される塩を包含する。

0024

ロサルタン(DUP-753)は、特開昭63-23868号公報、米国特許第5,138,069号公報等に記載され、その化学名は、2-ブチル-4-クロロ-1-[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イルメチル]-1H-イミダゾール-5-メタノールであり、本願のロサルタンは、その薬理上許容される塩(ロサルタン・カリウム塩等)を包含する。

0025

カンデサルタンシレキセチルは、特開平4-364171号公報、EP-459136号公報、米国特許第5,354,766号公報等に記載され、その化学名は、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル-2-エトキシ-1-[2'一(1H-テトラゾール-5-イル)ビフェェニル-4-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-7-カルボキシレートで、あり、本願のカンデサルタン シレキセチルは、その薬理上許容される塩を包含する。

0026

バルサルタン(CGP-48933)は、特開平4-159718号公報、EP-433983号公報等に記載され、その化学名は、(S)-N-バレリル-N-[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イルメチル)バリンであり、本願のバルサルタンは、その薬理上許容されるエステル又はその薬理上許容される塩を包含する。

0027

イルベサルタン(SR-47436)は、特表平4-506222号公報、WO91-14679号公報等に記載され、その化学名は、2-N-ブチル-4-スピロシクロペンタン-1-[2'-(テトラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イルメチル]-2-イミダゾリン-5-オンであり、本願のイルベサルタンは、その薬理上許容される塩を包含する。

0028

エプロサルタン(SKB-108566)は、米国特許第5,185,351号公報等に記載され、その化学名は、3-[1-(4-カルボキシフェニルメチル)-2-n-ブチル-イミダゾール-5-イル]-2-チエニル-メチル-2-プロペン酸であり、本願のエプロサルタンは、そのカルボン酸誘導体、カルボン酸誘導体の薬理上許容されるエステル又はその薬理上許容される塩(エプロサルタン・メシル酸塩等)を包含する。

0029

テルミサルタン(BIBR-277)は、米国特許第5,591,762号公報等に記載され、その化学名は、4'-[[4ーメチル-6-(1-メチル-2-ベンズイミダゾリル)-2-プロピル-1-ベンズイミダゾリル]メチル]-2-ビフェニルカルボン酸であり、本願のテルミサルタンは、そのカルボン酸誘導体、カルボン酸誘導体の薬理上許容されるエステル又はその薬理上許容される塩を包含する。

0030

アジルサルタンは、特許公開第平05-271228号公報、米国特許第5,243,054号公報等に記載され、その化学名は、2-エトキシ-1{[2'-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ビフェニル-4-イル]メチル}-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-7-カルボン酸(2-Ethoxy-1{[2’-(5-oxo-4,5-dihydro-1,2,4-oxadiazol-3-yl)biphenyl-4-yl]methyl}-1H-benzo[d]imidazole-7-carboxylic acid)である。

0031

又、上記化合物が不斉炭素を有する場合には、本発明のアンジオテンシンII受容体桔抗剤は、光学異性体及びそれらの異性体の混合物をも包含する。さらに、上記化合物の水和物も包含する。

0032

本発明において、「カルシウム拮抗薬」は、1,4−ジヒドロピリジン系化合物及び薬理学的に許容されるその塩からなる群より選ばれる物質を含むカルシウム拮抗剤である。

0033

1,4-ジヒドロピリジン系化合物を含むカルシウム拮抗剤としては、種々の薬剤が提案されており、実際に臨床で使用されているので、当業者は本発明の効果を奏する適宜の薬剤を選択することが可能である。1,4-ジヒドロピリジン系化合物を含むカルシウム拮抗剤として、例えば、アゼルニジピン、アムロジピン、ベニジピンニトレンジピンマニジピンニカルジピンニフェジピンニソルジピンシルニジピンレルカニジピン、ニグルピンニモジピンアラニジピン、エホニジピン、バルニジピン、フェロジピンクレビジピンラシジピン又はニルバジピンなどを用いることができるが、これらに限定されることはない。

0034

1,4-ジヒドロピリジン系化合物の薬理学的に許容される塩の種類は特に限定されず、当業者が適宜選択可能である。薬理学的に許容される塩は、酸付加塩又は塩基付加塩のいずれであってもよい。例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩カルシウム塩マグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩アルミニウム塩鉄塩亜鉛塩銅塩ニッケル塩コバルト塩等の金属塩アンモニウム塩のような無機塩、t-オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩モルホリン塩、グルコサミン塩フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩N−メチルグルカミン塩、グアニジン塩ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン塩、N-ベンジルフェネチルアミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩トリス(ヒドロキシメチルアミノメタン塩のような有機塩等のアミン塩などの塩基付加塩;或いは、弗化水素酸塩、塩酸塩臭化水素酸塩沃化水素酸塩、硝酸塩過塩素酸塩硫酸塩又は燐酸塩等の鉱酸塩メタンスルホン酸塩トリフルオロメタンスルホン酸塩エタンスルホン酸塩ベンゼンスルホン酸塩又はp-トルエンスルホン酸塩のようなスルホン酸塩ベシル酸塩、フマ−ル酸塩コハク酸塩クエン酸塩酒石酸塩蓚酸塩又はマレイン酸塩カルボン酸塩;又はグルタミン酸塩若しくはアスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。

0035

1,4-ジヒドロピリジン系化合物を含むカルシウム拮抗剤としては、上記の化合物又は薬理学的に許容されるその塩の水和物又は溶媒和物を用いてもよい。また、1,4-ジヒドロピリジン系化合物を含むカルシウム拮抗剤は、分子内に1又は2個以上の不斉炭素を有する場合があるが、該不斉炭素に基づく純粋な形態の光学異性体又はジアステレオ異性体などの立体異性体、或いは立体異性体の任意の混合物又はラセミ体などを用いることもできるが、(±)-2-アミノ-1,4-ジヒドロ-6-メチル-4-(3-ニトロフェニル)-3,5-ピリジンジカルボン酸3-(1-ジフェニルメチルアゼチジン-3-イル)エステル5-イソプロピルエステルが好ましい。

0036

1,4-ジヒドロピリジン系化合物を含むカルシウム拮抗剤として、より好ましくは、アムロジピンであり、特許第1401088号公報(米国特許第4,572,909号公報)等に記載の方法に従い、容易に製造することができる。アムロジピンは、薬理学的に許容される塩を形成することができ、これらの塩も本発明に包含される。薬理学的に許容される塩は、酸付加塩又は塩基付加塩のいずれであってもよい。例えば、ベシル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、フマ−ル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、カンシル酸塩乳酸塩、メシル酸塩、ニコチン酸塩、グルコン酸塩などを挙げることができ、これらに限定されることはないが、好適には、ベシル酸塩である。

0037

本発明において、「ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬またはその薬学的に許容され得る塩あるいはそれらの水和物と、アンジオテンシンII受容体拮抗薬及びカルシウム拮抗薬から選択される1つ又は2つ以上の成分を有する薬剤とを組み合わせてなる」とは、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬またはその薬学的に許容され得る塩あるいはそれらの水和物を含有する製剤とアンジオテンシンII受容体拮抗薬及びカルシウム拮抗薬から選択される1つ又は2つ以上の成分を含有する製剤を同時に、または、別々に投与される態様、あるいは、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬またはその薬学的に許容され得る塩とアンジオテンシンII受容体拮抗薬及びカルシウム拮抗薬から選択される1つ又は2つ以上の成分を含有する製剤(以下、「配合剤」という)を投与する態様をいう。

0038

本発明において、「同時に」投与する、とは、ほぼ同じ時間に投与できる投与形態であれば特に限定はないが、単一の組成物として投与するのが好ましい。

0039

本発明において、「別々に」投与する、とは、異なった時間に別々に投与することをいう。例えば 、最初に、アンジオテンシンII受容体拮抗薬及びカルシウム拮抗薬から選択される成分を投与し、次いで、決められた時間後に、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬またはその薬学的に許容され得る塩あるいはそれらの水和物を投与したり、またその逆もしかりである。

0040

本発明の医薬組成物の有効成分であるMR拮抗薬と、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、カルシウム拮抗薬又は利尿薬は、各々単独で別々の単位投与形態に、又は混合して物理的に1個の単位投与形態に調製することができる。

0041

本発明の医薬組成物を、上記疾患の予防薬又は治療薬として使用する場合には、本発明の医薬組成物の有効成分であるMR拮抗薬と、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、カルシウム拮抗薬又は利尿薬を、各々それ自体或いは適宜の薬学上許容される、賦形剤滑沢剤結合剤崩壊剤乳化剤、安定剤、矯味矯臭剤希釈剤等の添加剤を用いて周知の方法に従い製造される、錠剤カプセル剤顆粒剤散剤若しくはシロップ剤等による経口的又は注射剤若しくは坐剤等による非経口的に投与することができる。尚、本発明の医薬に含まれる有効成分は、一般的には経口的に投与される薬剤であることから、本発明の医薬は、経口的に投与することが望ましい。

0042

本発明の医薬組成物または配合剤は、哺乳動物(例えば、ヒト、ウマウシブタなど、好ましくは ヒト)に投与される場合には、全身的または局所的に、経口または非経口で投与され得る。

0043

本発明の医薬組成物または配合剤は、投与方法に応じて適切な形態を選択し、通常用いられている各種製剤の調製法によって調製できる。

0044

本発明において、「寛解」及び「寛解の状態」とは、厚生労働省医薬食品局が提示している「糖尿病性腎症治療薬の臨床評価方法に関 するガイドライン(案)」で定義されている以下のとおりである。

0045

早朝尿を連続2回測定し、いずれも、
(i)尿中アルブミン値(尿中アルブミン/Cr 比)<30mg/gCr かつ
(ii)前値の 30%以上の減少 に該当するもの。

0046

「糖尿病性腎症」は、日本糖尿病学会により以下の通り、第1期〜第5期の病期分類がされている。

0047

第1期:腎症前期
第2期:早期腎症
第3期:顕性腎症期
第4期:腎不全
第5期:透析療法
本発明において、「寛解」とは、好ましくは、第2期から第1期への寛解である。

0048

使用される「賦形剤」としては、例えば、乳糖、白糖葡萄糖マンニトール若しくはソルビトールのような糖誘導体トウモロコシデンプンバレイショデンプン、α−澱粉若しくはデキストリンのような澱粉誘導体;結晶セルロースのようなセルロース誘導体アラビアゴムデキストラン;又はプルランのような有機系賦形剤;或いは、軽質無水珪酸合成珪酸アルミニウム珪酸カルシウム若しくはメタ珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩誘導体燐酸水素カルシウムのような燐酸塩;炭酸カルシウムのような炭酸塩;又は、硫酸カルシウムのような硫酸塩等の無機系賦形剤を挙げることができる。

0049

使用される「滑沢剤」としては、例えば、ステアリン酸ステアリン酸カルシウム若しくはステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;タルク;コロイドシリカビーズワックス若しくはゲイのようなワックス類硼酸アジピン酸硫酸ナトリウムのような硫酸塩;グリコールフマル酸フマル酸ステアリルナトリウム安息香酸ナトリウム;D,L−ロイシンラウリル硫酸ナトリウム若しくはラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩無水珪酸若しくは珪酸水和物のような珪酸類;又は、上記澱粉誘導体を挙げることができる。

0050

使用される「結合剤」としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンマクロゴール又は前記賦形剤と同様の化合物を挙げることができる。

0051

使用される「崩壊剤」としては、例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルボキシメチルセルロースカルシウム若しくは内部架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムのようなセルロース誘導体;架橋ポリビニルピロリドン;又は、カルボキシメチルスターチ若しくはカルボキシメチルスターチナトリウムのような化学修飾されたデンプンセルロース類を挙げることができる。

0052

使用される「乳化剤」としては、例えば、ベントナイト若しくはビーガムのようなコロイド性粘土水酸化マグネシウム若しくは水酸化アルミニウムのような金属水酸化物;ラウリル硫酸ナトリウム若しくはステアリン酸カルシウムのような陰イオン界面活性剤塩化ベンザルコニウムのような陽イオン界面活性剤;又は、ポリオキシエチレンアルキルエーテルポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル若しくはショ糖脂肪酸エステルのような非イオン界面活性剤を挙げることができる。

0053

使用される「安定剤」としては、例えば、メチルパラベン若しくはプロピルパラベンのようなパラヒドロキシ安息香酸エステル類;クロロブタノールベンジルアルコール若しくはフェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール若しくはクレゾールのようなフェノール類チメロサールデヒドロ酢酸;又は、ソルビン酸を挙げることができる。

0054

使用される「矯味矯臭剤」としては、例えば、サッカリンナトリウム若しくはアスパルテームのような甘味料クエン酸リンゴ酸若しくは酒石酸のような酸味料;又は、メントールレモン若しくはオレンジのような香料を挙げることができる。

0055

使用される「希釈剤」としては、例えば、ラクトース、マンニトール、グルコーススクロース、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶性セルロース、水、エタノールポリエチレングリコールプロピレングリコールグリセロール、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム又はこれらの混合物のような、通常、希釈剤として用いられるものを挙げることができる。

0056

(S)-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-メチル-N-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-5-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1H-ピロール-3-カルボキサミドの投与量は、個々の薬剤の活性、患者の症状、年齢、体重等の種々の条件により変化し得る。その投与量は症状、年齢等により異なるが、経口投与の場合には、各々、1回当たり下限0.1mg(好適には 0.5mg)、上限 20mg(好適には 10mg)を、非経口的投与の場合には、1回当たり下限 0.01mg(好適には 0.05mg)、上限 2mg(好適には1mg)を、成人に対して1日当たり1乃至3回投与することができる。

0057

アンジオテンシンII受容体拮抗剤の投与量は、個々の薬剤の活性、患者の症状、年齢、体重等の種々の条件により変化し得る。その投与量は症状、年齢等により異なるが、経口投与の場合には、各々、1回当たり下限0.1mg(好適には 0.5mg)、上限100mg(好適には 50mg)を、非経口的投与の場合には、1回当たり下限 0.01mg(好適には 0.05mg)、上限 10mg(好適には 5mg)を、成人に対して1日当たり1乃至回、症状に応じて投与することができる。

0058

カルシウム拮抗薬の投与量は、個々の薬剤の活性、患者の症状、年齢、体重等の種々の条件により変化し得る。その投与量は症状、年齢等により異なるが、経口投与の場合には、各々、1回当たり下限0.1mg(好適には 0.5mg)、上限100mg(好適には 50mg)を、非経口的投与の場合には、1回当たり下限 0.01mg(好適には 0.05mg)、上限 10mg(好適には 5mg)を、成人に対して1日当たり1乃至回、症状に応じて投与することができる。

0059

複数の薬剤を投与する場合には、症状に応じて、同時に又は時間を置いて別々に投与することができる。

0060

以下に、実施例等をあげて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>腎障害の改善作用
Deoxycorticosterone acetate (DOCA)/食塩負荷高血圧モデルを、以下の手順で作製した。6週齢雄性WKYラット(WKY/Izm、SPFグレード生産元:株式会社フナバシファーム) の片腎摘出手術を行い、7週齢時から4%食塩食 (4%NaCl含有FR-2、株式会社フナバシファーム製) を自由摂食で与え、DOCAを1週間に1回皮下投与した。DOCAは0.5%カルボキシメチルセルロース水溶液に懸濁し (20 mg/mL)、1 mL/kgとなるよう投与した。DOCAを投与していない群をDOCA非投与群、DOCAを投与した群をDOCA投与群とした。

0061

11週齢時に、DOCA非投与群の一部の動物について解剖を実施し、DOCA非投与群の残りの動物を正常群(群1)とした。同時に、DOCA投与群の一部の動物についても解剖を実施し、DOCA投与群の残りの動物を、以下の群構成 (群2〜4) の通り群分けした。

0062

群1 正常群、n=6匹
群2対照群、n=6匹
群3化合物(Ia)投与群[化合物 (Ia) 3 mg/kg]、n=6匹
群4DOCA投与中断+ 化合物 (Ia) 投与群 [化合物 (Ia) 3 mg/kg]、n=6匹

0063

11週齢時以降の、各群に対しての被験薬等の投薬スケジュールは、以下の通りである。
群1には、0.5%メチルセルロース水溶液の経口投与を4週間継続して行った。
群2には0.5%メチルセルロース水溶液の経口投与及び、DOCAの皮下投与(1週間に1回) を4週間継続して行った。
群3には0.5%メチルセルロース水溶液に懸濁した化合物(Ia)の経口投与(2 mL/kg)及び、DOCAの皮下投与 (1週間に1回) を4週間継続して行った。
群4には0.5%メチルセルロース水溶液に懸濁した化合物 (Ia) の経口投与(2 mL/kg)のみを、4週間継続して行った。

0064

4週間の被験薬等の投与終了時(15週齢時)には、全群の動物について解剖を実施した。

0065

7、11、13及び15週齢時に、代謝ケージ(2100-R、渡辺アイエス株式会社) を用いて24時間蓄尿を実施した。尿中蛋白濃度(BiOLiS24i premium [東京貿易メディシス株式会社] で測定) 及び尿量から、1日尿蛋白排泄量を算出した。結果を表1に示す。

0066

0067

11及び15週齢時の解剖時に、腎臓を採取して重量を測定し、体重あたり重量を算出した。結果を表2に示す。

0068

0069

また、採取した腎臓の一部から病理切片を作製し、病理評価 (糸球体硬化及び尿細管障害のスコア化) を実施した。糸球体硬化は、1サンプルにつき糸球体を30個選択し、それぞれの糸球体硬化の度合いを5段階 (0〜4) の基準で数値化して30個の平均値を求め、そのサンプルのスコアとした(Uehara Y, et al., Hypertens. Res. 1992; 15, pp17-26)。尿細管障害は、皮質側及び髄質側それぞれについて、1サンプルにつき視野を10個選択し,尿細管障害の度合いを5段階 (0〜4) の基準で数値化して各10視野の平均値を求め、そのサンプルのスコアとした(Uehara Y, et al., Hypertens. Res. 1992; 15, pp17-26)。結果を表3に示す (表中の数値は平均値±標準誤差を示す)。

0070

0071

DOCAはMRのリガンドとして作用することが知られており、DOCA/食塩負荷高血圧モデルは、MR活性化による病態モデルとして汎用されている。上記結果より、この病態モデル動物において、化合物(Ia) の投与で、優れた腎障害(蛋白尿腎肥大、糸球体硬化及び尿細管障害)の改善作用が示された。

0072

群4の結果においては、病態モデル動物への化合物(Ia) の投与とともに、DOCA投与を中断(=MR活性化の中断)することでMR活性化をさらに抑制することにより、正常群に近い状態に至る腎障害の改善が示された。DOCA投与の中断と同様のMR活性化抑制効果は、化合物 (Ia)の投与量を調整することで達成可能であるため、化合物 (Ia)の投与のみでも正常群に近い状態にまで腎障害を改善(=寛解)し得ることがわかる。

0073

また、腎疾患のなかで、病態の発症・進展にMR活性化が関連する疾患としては、糖尿病性腎症や糸球体腎炎(IgA腎症やメサンギウム増殖性糸球体腎炎など)、腎硬化症などが知られている。従って、これらのMR活性化が関連する腎疾患に対しても、化合物(Ia) の投与により腎障害が改善し、寛解の状態に達し得ることがわかる。

0074

さらに、アンジオテンシンII受容体拮抗薬及びカルシウム拮抗薬から選択される薬剤を化合物(Ia)と同時に、又は別々に投与することにより、寛解率の上昇等の併用効果が期待される。

0075

<実施例2>化合物(Ia)の臨床試験
アルブミン尿を有する2型糖尿病患者を対象とした化合物(Ia)の有効性及び、安全性等を評価する臨床試験が行われる。
この試験は、第II相無作為プラセボ対照群を設定した二重盲検ランダム化比較試験である。患者は、4〜12週間の休薬期間をおいた後、12週の治療期間に、化合物(Ia)(0.625 mg、1.25 mg、2.5 mg、5 mg)の1日1回投与を含む治療を受ける。

0076

日本国内の約70施設、およそ400人の患者がこの研究に参加することが期待される。登録に適格な患者は以下の通りである:
1.2型糖尿病の患者である
2.同意取得時の満年齢が20以上である
3.尿中アルブミンとクレアチニンの比(UACR)が45 mg/g・Cr以上300 mg/g・Cr未満である
4.クレアチニンからの推定糸球体濾過量(eGFRcreat)が30 mL/min/1.73m2以上である
5.アンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤で、少なくとも治療開始3ヶ月前から治療をうけている(アンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤に加えて、カルシウム拮抗剤の治療を受けていても良い)
投薬終了後6週間のフォローアップをおこない、UACRのベースラインからの変化量、UACRの寛解率、eGFRの数値ほか、安全性の評価をおこなう。

0077

上記試験をおこなうことにより、アンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤(アンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシン受容体拮抗剤に加えて、カルシウム拮抗剤の治療を受けていても良い)で、治療効果不十分な患者に対して、化合物(Ia)を投与することにより、優れた治療効果(例えば、UACRの減少効果)を上げることができることがわかる。

0078

<実施例3>化合物(Ia)の臨床試験(第II相)
アルブミン尿を有する2型糖尿病患者を対象とした化合物(Ia)の有効性及び、安全性等を評価する臨床試験をおこなった。この試験は、第II相の無作為にプラセボ対照群を設定した二重盲検ランダム化比較試験である。患者は、4〜12週間の休薬期間をおいた後、12週の治療期間に、化合物(Ia)(0.625 mg、1.25 mg、2.5 mg、5 mg)の1日1回投与を含む治療を受けた。

0079

以下の条件に合致した日本国内の365人の患者がこの研究に参加し、有効性及び安全性解析対象集団は、358例であった。
1.2型糖尿病の患者である
2.同意取得時の満年齢が20歳以上である
3.尿中アルブミンとクレアチニンの比(UACR)が45 mg/g・Cr以上300 mg/g・Cr未満である
4.クレアチニンからの推定糸球体濾過量(eGFRcreat)が30 mL/min/1.73m2以上である
5.アンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤で、少なくとも治療開始3ヶ月前から治療をうけている(アンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤に加えて、カルシウム拮抗剤の治療を受けていても良い)
投薬終了後6週間のフォローアップをおこない、UACRのベースラインからの変化量、UACRの寛解率、eGFRの数値ほか、安全性の評価をおこなった。

0080

以下、表4に投薬終了時におけるUACRのベースラインからの減少率幾何平均)、表5にUACRの寛解率*1の結果を示す。

0081

0082

0083

*1) 11週時点と12週時点のUACRがいずれも<30mg/gCr で、観察期UACRより30%以上低下した場合を寛解とし、以下の式によりUACRの寛解率を算出した。

0084

UACRの寛解率(%)=(寛解被験者数÷解析対象全被験者数)×100

実施例

0085

上記結果より、アンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤(アンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシン受容体拮抗剤に加えて、カルシウム拮抗剤の治療を受けていても良い)で、治療効果不十分な患者に対して、化合物(Ia)を投与することにより、優れた治療効果(例えば、UACRの減少効果、寛解率の上昇)をあげることができることがわかった。

0086

本発明によれば、ミネラルコルチコイド受容体に関連する腎疾患(特に、糖尿病性腎症)の治療の為の医薬が得られる。

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