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技術 サーマル転写用の画像データの作成方法、画像形成方法、及び画像表示デバイス

出願人 凸版印刷株式会社
発明者 岸本康丸亀知之
出願日 2017年2月24日 (2年5ヶ月経過) 出願番号 2018-501787
公開日 2019年1月31日 (5ヶ月経過) 公開番号 WO2017-146199
状態 未査定
技術分野 サーマルプリンタ(構造) クレジットカード等 サーマルプリンタ(制御) カラー・階調 FAX画像信号回路
主要キーワード デジタル印字 各画像セル 最小中心間距離 熱転写ユニット 画像データ合成処理 挿入ユニット 平面格子 閾値処理後
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題・解決手段

サーマル転写用の画像データは、転写リボンに形成された転写材層の一部を中間転写リボン受像層転写して中間転写リボンに複数の画像セルを形成するために用いられるものである。サーマル転写用の画像データの作成方法は、多階調入力画像を、所定の閾値により入力画像よりも階調数の少ない多階調の画像に変換することと、画像における階調値ごとディザ処理を行うことと、を含む。

概要

背景

個人認証媒体の一例であるパスポートは、所有者顔画像を表示する所有者表示部を有している。顔写真のような印画紙による顔画像の表示は、顔写真の張り替えによる改竄のおそれがあるため、近年では、所有者表示部の形成に、顔画像の情報をデジタル化し、これを冊子上に再現する方法が取られている。

さらには、単なる顔画像のデジタル印字に加えて、所有者の顔画像を別の画像再現方法を用いて、紙面に再現して固定することも採用されている。このような画像再現方法には、例えば、蛍光インクを用いて顔画像を再現する方法、無色または淡色の蛍光染料と有色の顔料とを含むインクを用いて顔画像を再現する方法、及びパール顔料を用いて顔画像を再現する方法などが知られている(例えば、特許文献1、2、3を参照)。

しかしながら、上述の画像再現方法で再現された顔画像であっても、顔画像の有する視覚効果が簡素であるため、偽造や改竄が容易であって、顔画像の真偽目視判別することが困難であった。

そこで、転写リボンに形成された回折格子を含む転写層の一部を、中間転写リボン受像層転写して、中間転写リボンに複数の画像セルを形成することによって、目視による画像の真偽の判別が容易である画像表示デバイスを製造することが提案されている(例えば、特許文献4を参照)。

概要

サーマル転写用の画像データは、転写リボンに形成された転写材層の一部を中間転写リボンの受像層に転写して中間転写リボンに複数の画像セルを形成するために用いられるものである。サーマル転写用の画像データの作成方法は、多階調入力画像を、所定の閾値により入力画像よりも階調数の少ない多階調の画像に変換することと、画像における階調値ごとディザ処理を行うことと、を含む。

目的

本開示の技術は、転写リボンを用いて形成される画像表示デバイスにおいて、入力画像において階調値が連続して変化している部分でも、転写によって形成された画像において階調の再現性が低下することを抑え、これにより、階調値の連続した変化を表現することができるサーマル転写用の画像データの作成方法、画像形成方法、及び画像表示デバイスを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

サーマル転写用の画像データの作成方法であって、該サーマル転写用の画像データは、転写リボンに形成された転写材層の一部を受像層転写して複数の画像セルを形成するために用いられるものであり、前記作成方法は、多階調入力画像を、所定の閾値により前記入力画像よりも階調数の少ない多階調の画像に変換することと、前記画像における階調値ごとディザ処理を行うことと、を含むサーマル転写用の画像データの作成方法。

請求項2

前記ディザ処理を行う前に、前記入力画像をインターリーブした複数の領域に分割することと、前記複数の領域において、相互に隣り合う領域の画像に階調差を設けることと、をさらに含む請求項1に記載のサーマル転写用の画像データの作成方法。

請求項3

前記複数の領域に分割することは、前記入力画像をストライプ状に分割することを含む請求項2に記載のサーマル転写用の画像データの作成方法。

請求項4

前記階調差を設けることは、前記入力画像の階調を、低階調範囲中間階調範囲、及び高階調範囲に分けることと、前記低階調範囲では、前記階調値が低いほど前記階調差を大きくすることと、前記高階調範囲では、前記階調値が大きいほど前記階調差を大きくすることと、前記中間階調範囲では、前記階調差を前記低階調範囲及び前記高階調範囲において設定される階調差よりも小さくすることと、を含む請求項2又は請求項3に記載のサーマル転写用の画像データの作成方法。

請求項5

前記階調差を設ける領域を、前記階調値が連続的に変化している領域のみに限定することをさらに含む請求項2から4のいずれか1つに記載のサーマル転写用の画像データの作成方法。

請求項6

請求項1から請求項5のいずれか1つに記載のサーマル転写用の画像データの作成方法によって作成された画像データを用いて、前記転写リボンに形成された前記転写材層の一部を画像表示デバイスの受像層に転写し、転写された転写材層からなる複数の画像セルで画像を形成する画像形成方法

請求項7

請求項1から請求項5のいずれか1つに記載のサーマル転写用の画像データの作成方法によって作成された画像データを用いて、前記転写リボンに形成された前記転写材層の一部を中間転写リボンの受像層に転写し、転写された転写材層からなる複数の画像セルで画像を形成する画像形成方法。

請求項8

前記転写リボンに形成された前記転写材層は、レリーフ構造を備えている請求項6または7に記載の画像形成方法。

請求項9

請求項6から8のいずれか1つ記載の画像形成方法により形成された画像表示デバイス。

技術分野

0001

本開示の技術は、転写リボンにより形成された個人認証媒体の画像を表示する画像表示デバイスを製造する際に用いるサーマル転写用の画像データの作成方法画像形成方法、及び画像表示デバイスに関する。

背景技術

0002

個人認証媒体の一例であるパスポートは、所有者顔画像を表示する所有者表示部を有している。顔写真のような印画紙による顔画像の表示は、顔写真の張り替えによる改竄のおそれがあるため、近年では、所有者表示部の形成に、顔画像の情報をデジタル化し、これを冊子上に再現する方法が取られている。

0003

さらには、単なる顔画像のデジタル印字に加えて、所有者の顔画像を別の画像再現方法を用いて、紙面に再現して固定することも採用されている。このような画像再現方法には、例えば、蛍光インクを用いて顔画像を再現する方法、無色または淡色の蛍光染料と有色の顔料とを含むインクを用いて顔画像を再現する方法、及びパール顔料を用いて顔画像を再現する方法などが知られている(例えば、特許文献1、2、3を参照)。

0004

しかしながら、上述の画像再現方法で再現された顔画像であっても、顔画像の有する視覚効果が簡素であるため、偽造や改竄が容易であって、顔画像の真偽目視判別することが困難であった。

0005

そこで、転写リボンに形成された回折格子を含む転写層の一部を、中間転写リボン受像層転写して、中間転写リボンに複数の画像セルを形成することによって、目視による画像の真偽の判別が容易である画像表示デバイスを製造することが提案されている(例えば、特許文献4を参照)。

先行技術

0006

特開2000−141863号公報
特開2002−226740号公報
特開2003−170685号公報
特許第5637371号公報

発明が解決しようとする課題

0007

上述の画像表示デバイスでは、転写によって形成された画像において階調の再現性が悪く、多階調の入力画像を入力画像の階調数よりも少ない階調数である3階調から4階調程度の画像に変換して表示するようにしている。このため、入力画像において階調値が連続して変化している部分では、階調値が不連続となり階調の再現性が低下する。

0008

本開示の技術は、転写リボンを用いて形成される画像表示デバイスにおいて、入力画像において階調値が連続して変化している部分でも、転写によって形成された画像において階調の再現性が低下することを抑え、これにより、階調値の連続した変化を表現することができるサーマル転写用の画像データの作成方法、画像形成方法、及び画像表示デバイスを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本開示の技術は、上記課題を解決すべく、なされたものである。

0010

第1の態様は、サーマル転写用の画像データの作成方法であって、該サーマル転写用の画像データは、転写リボンに形成された転写材層の一部を中間転写リボンの受像層に転写して複数の画像セルを形成するために用いられるものであり、前記作成方法は、多階調の入力画像を、所定の閾値により前記入力画像よりも階調数の少ない多階調の画像に変換することと、前記画像における階調値ごとディザ処理を行うことと、を含む。

0011

次に、第2の態様において、前記ディザ処理を行う前に、前記入力画像をインターリーブした複数の領域に分割することと、前記複数の領域において、相互に隣り合う領域の画像に階調差を設けることと、をさらに含むことが好ましい。

0012

第3の態様において、前記複数の領域に分割することは、前記入力画像をストライプ状に分割することを含むことが好ましい。

0013

第4の態様において、前記階調差を設けることは、前記入力画像の階調を、低階調範囲中間階調範囲、及び高階調範囲に分けることと、前記低階調範囲では、前記階調値が低いほど前記階調差を大きくすることと、前記高階調範囲では、前記階調値が大きいほど前記階調差を大きくすることと、前記中間階調範囲では、前記階調差を前記低階調範囲及び前記高階調範囲において設定される階調差よりも小さくすることと、を含むことが好ましい。

0014

第5の態様において、前記階調差を設ける領域を、前記階調値が連続的に変化している領域のみに限定することをさらに含むことが好ましい。

0015

第6の態様は、上記サーマル転写用の画像データの作成方法によって作成された画像データを用いて、前記転写リボンに形成された転写材層の一部を画像表示デバイスの受像層に転写し、転写された転写材層からなる複数の画像セルで画像を形成する画像形成方法である。

0016

第7の態様は、上記サーマル転写用の画像データの作成方法によって作成された画像データを用いて、前記転写リボンに形成された転写材層の一部を中間転写リボンの受像層に転写し、転写された転写材層からなる複数の画像セルで画像を形成する画像形成方法である。

0017

第8の態様において、前記転写リボンに形成された前記転写材層は、レリーフ構造を備えていることが好ましい。
第9の態様は、上記画像形成方法により形成された画像表示デバイスである。

発明の効果

0018

本開示の技術によれば、画像セルを構成するサーマル転写用の画像データを作成する際、入力画像において階調値が連続して変化している部分でも、転写によって形成された画像において、階調の再現性の低下が抑えられる。

図面の簡単な説明

0019

一実施形態における転写リボンの一例を概略的に示す断面図である。
中間転写リボンの一例を概略的に示す断面図である。
中間転写リボンに転写材層を転写した一例を概略的に示す断面図である。
中間転写リボンを個人認証媒体に転写した一例を概略的に示す断面図である。
カラー画像色分解の一例を顔画像によって模式的に示す模式図である。
入力画像を複数の領域に分解した一例を概略的に示す平面図である。
入力画像の階調値から算出する階調値を模式的に示す模式図である。
一実施形態における変換処理フロー図である。
一実施形態におけるシステム図である。
他の形態のサーマル転写用の画像データの作成方法を用いて作成されたサーマル転写用の画像データを用いて形成された画像における階調表現を示す図である。
一実施形態のサーマル転写用の画像データの作成方法を用いて作成されたサーマル転写用の画像データを用いて形成された画像における階調表現を示す図である。
転写リボンの構成の一例を示す構成図である。
プリンターの一例を概略的に示す概略図である。

実施例

0020

図1図12を参照して、本開示の技術におけるサーマル転写用の画像データの作成方法の一実施形態を説明する。

0021

図1は、本実施態様における転写リボンの一例を概略的に示す断面図である。
図1に示す転写リボン101は、基材11と、剥離層12によって剥離可能に支持された転写材層102とを含んでいる。

0022

基材11は、例えば樹脂フィルム又は樹脂シートである。基材11は、例えば、ポリエチレンテレフタレートポリエチレンナフタレートトリアセチルセルロースポリカーボネートポリイミドなどの耐熱性に優れた材料からなる。基材11の転写材層102を支持している主面には、例えばフッ素樹脂又はシリコーン樹脂を含んだ離型層が設けられていてもよい。基材11の厚みは、5μm以上、25μm以下であることが好ましい。

0023

転写材層102は、剥離層12とレリーフ構造形成層13と反射層14と接着層15とを含んでいる。

0024

剥離層12は、基材11上に形成されている。剥離層12は、転写材層102の基材11からの剥離を安定化すると共に、受像層に対する接着層15の接着を促進する役割を果たす。剥離層12は、光透過性を有し、典型的には透明である。剥離層12の材料には、例えばアクリル系樹脂ポリエステル系樹脂セルロース系樹脂エポキシ樹脂などの熱可塑性樹脂を用いることができる。また、これら剥離層12に粒子を含有させてもよい。剥離層12中の粒子としては無機粒子ポリマー粒子を用いることができる。無機粒子としては、シリカアルミナを用いることができる。ポリマー粒子としては、PTFE樹脂の粒子、アクリル樹脂の粒子を用いることができる。剥離層12の厚みは、0.5μm以上、2μm以下であることが好ましい。また、剥離層12は、省略されてもよい。

0025

レリーフ構造形成層13は、剥離層12上に形成されている。レリーフ構造形成層13は、レリーフ構造として、光を回折する機能を有することが好ましい。光を回折するレリーフ構造としてホログラム及び回折格子素子があげられる。ここでは、レリーフ構造形成層13は、レリーフ構造が表面に設けられた透明層である。透明層の材料としては、光硬化性樹脂熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂などの樹脂を使用することができる。なお、レリーフ構造形成層13は、体積ホログラムであってもよい。レリーフ構造形成層13の厚みは、0.5μm以上、3μm以下であることが好ましい。

0026

反射層14は、レリーフ構造形成層13上に形成されている。反射層14は省略することができるが、反射層14を設けることによって、回折構造が表示する画像の視認性が向上する。反射層14の厚みは、10nm以上、60nm以下であることが好ましい。

0027

反射層14としては、例えば、透明反射層又は不透明な金属反射層を使用することができる。反射層14は、例えば、真空蒸着スパッタリングなどの真空成膜法によって形成することができる。

0028

透明反射層としては、例えば、レリーフ構造形成層13とは屈折率が異なる透明材料からなる層を使用することができる。透明材料からなる透明反射層は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。透明反射層が多層構造を有する場合、透明反射層は、反射及び干渉を繰り返し生じるように設計されていてもよい。こうした透明反射層を形成するための透明材料としては、透明誘電体を使用することができる。透明誘電体としては、無機物の透明誘電体、有機物の透明誘電体を用いることができる。有機物の透明誘電体としては、メラミン樹脂、フッ素樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、及びこれらの共重合体を用いることができる。無機物の透明誘電体としては、金属化合物を用いることができる。金属化合物の透明誘電体としては、硫化亜鉛酸化アルミニウム二酸化チタンなどを使用することができる。

0029

或いは、透明反射層として、厚さが20nm未満の金属層を使用してもよい。金属層の材料としては、例えば、クロムニッケルアルミニウム、鉄、チタン、銀、金及び銅などの単体金属又はそれらの合金を使用することができる。

0030

不透明な金属反射層としては、透明反射層よりも厚いこと以外は、透明反射層に用いることが可能な金属層と同様の金属層を使用することができる。

0031

接着層15は、反射層14上に形成されている。接着層15は、例えば透明樹脂からなる。透明樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を使用することができる。例えば、透明樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、あるいはポリアミドイミド樹脂などを使用することができる。また、これら透明樹脂中に粒子を含有させてもよい。透明樹脂中の粒子としては無機粒子、ポリマー粒子を用いることができる。無機粒子としては、シリカやアルミナを用いることができる。ポリマー粒子としては、PTFE樹脂の粒子、アクリル樹脂の粒子を用いることができる。接着層15の厚みは、1μm以上、5μm以下であることが好ましい。

0032

基材11の転写材層102が形成されている面と反対の面には、バックコート層16が形成されている。バックコート層16は、転写リボン101を熱転写する際、画像転写ヘッドであるサーマルヘッドによる転写リボン101の加熱転写を行えるように転写リボン101に設けるものである。また、バックコート層16は、サーマルヘッドに対する密着性を上げ、滑りを良くし、且つ熱伝導性を良好にするために転写リボン101に設けるものである。バックコート層16の材料には、例えばシリコンアクリレートなどが用いられる。バックコート層16の厚みは、0.1μm以上、1μm以下であることが好ましい。バックコート層16は、省略されてもよい。

0033

図2は、この実施形態における中間転写リボンの一例を概略的に示す断面図である。
図2に示す中間転写リボン201は、基材21と、剥離保護層22によって剥離可能に支持された受像層23とを含んでいる。基材21は、例えば樹脂フィルム又は樹脂シートである。基材21は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、ポリカーボネート、ポリイミドなどの耐熱性に優れた材料からなる。基材21の受像層23を支持している主面には、例えばフッ素樹脂又はシリコーン樹脂を含んだ離型層が設けられていてもよい。基材21の厚みは、10μm以上、50μm以下であることが好ましい。

0034

また、カード紙基材に、転写材層102をサーマルヘッドで転写して、画像を形成することもできる。このとき、カードや紙基材は受像層23を含んでもよい。
カードは、プラスチック、紙、プラスチックの複合材が用いることができ、紙基材は、コットン紙、コート紙を用いることができる。このプラスチックには、塩化ビニル、PET、ポリカーボネートを用いることができる。カードの厚みは、0.2mm以上、1mm以下であることが好ましい。紙基材の厚みは、0.2mm以上、11mm以下であることが好ましい、転写材層102の厚みは、2μm以上、10μm以下であることが好ましい。

0035

剥離保護層22は、受像層23の基材21からの剥離を安定化すると共に、受像層23の表面における耐性を促進する、すなわち耐性を高める保護層の役割を果たす。剥離保護層22は、光透過性を有しており、典型的には透明である。剥離保護層22の材料には、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、セルロース系樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂などの各種樹脂を単独で用いることができる。あるいは、剥離保護層22の材料には、これらの樹脂のうち、複数の樹脂を混合した混合物を用いることができる。剥離保護層22の厚みは、0.5μm以上、5μm以下であることが好ましい。

0036

また、剥離保護層22には、各種ワックス類や粒子や低分子物質が添加されても良い。粒子としては、フッ素系あるいはシリコーン系などの樹脂からなる粒子を用いることができる。

0037

受像層23は、図1に示す転写リボン101の接着層15との密着性が良い材料からなる。受像層23の厚みは、1μm以上、10μm以下であることが好ましい。

0038

転写リボン101の接着層15と、中間転写リボン201の受像層23とを密着させ、転写リボン101のバックコート層16を介して画像セルを形成する転写ヘッドであるサーマルヘッドにより転写材層102を加熱し、転写材層102を受像層23へ転写する。

0039

図3は、図2に示す中間転写リボンに、転写リボンから転写材層を転写することによって得られた印字後中間転写リボン301の一例を概略的に示す断面図である。図3は、中間転写リボン201における受像層23の表面に、転写リボン101の転写材層102が部分的に転写された状態を示している。転写された複数の転写材層202の集合体が、受像層23の表面に画像として形成される。すなわち、中間転写リボン201に転写された各転写材層202が、画像セルの一例である。

0040

サーマルヘッドを利用した熱転写によって転写された転写材層202の画像セルを観察面から見た形状は、典型的にはドット形状あるいはドットが連なった細長い形状である。言い換えれば、印字後中間転写リボン301上において、転写材層202が形成された面と対向する平面視における各転写材層202の形状は、ドット形状あるいはドットが連なった細長い形状を有している。これら複数の画像セルは仮想的な平面格子正方格子、または三角格子及び矩形格子などの格子点上に位置している。

0041

ここで、画像セルの最小中心間距離は、例えば、0.085mm以上、0.169mm以下、言い換えれば、約150dpi以上、約300dpi以下であることが好ましい。この寸法が大きくなると、高精細な画像を表示させることが困難となる。反対に、この寸法が小さくなると、パターン形状の再現性が低下する。

0042

なお、サーマルヘッドの発熱体における大きさの範囲にも限界があるため、一般的なサーマルヘッドの分解能は0.011mm以上、0.021mm以下であり、その解像度は、約1200dpi以上、2400dpi以下である。また、レリーフ構造形成層13を有する転写リボン101を転写するためには、一般的な色リボンを転写するときと比較して大きなエネルギーが必要であるため、サーマルヘッドのサイズは、0.042mm程度であって、解像度は、約600dpiである。そして、サーマルヘッドの解像度よりも転写材層202によるパターンの解像度が小さい構成であれば、相互に隣り合う転写材層202において、所定の間隔を形成することが容易である。

0043

図4は、図3に示す印字後中間転写リボン301を画像表示デバイスである個人認証媒体に転写した一例を概略的に示す断面図である。個人認証媒体401の被転写体41に、図3で示した印字後中間転写リボン301の受像層23を密着し、印字後中間転写リボン301及び個人認証媒体401を加熱及び加圧して、転写材層202、受像層23、及び、剥離保護層22を被転写体41に熱転写する。その後、個人認証媒体401から印字後中間転写リボン301の基材21を剥離する。

0044

次に、転写リボンを用いて画像表示デバイスを製造する際の画像データの作製方法について説明する。個人認証媒体401の製造においては、例えば、まず、撮像装置を用いて、人物の顔を撮影する。或いは、印画から顔画像を読み取る。これにより、画像情報電子情報として得る。この顔画像には、必要に応じて画像処理を行う。

0045

図5は、この実施形態における画像の色分解の一例を概略的に示す平面図である。
撮像装置で得たカラー画像51から、R、G、Bの光の三原色を色分解して、R画像52、G画像53、B画像54の3枚の画像データを作成する。

0046

ここで、カラー画像51は、一般的に用いられているJPEGファイルでは各色8ビット(256)の階調で表現されていることから、R画像52、G画像53、B画像54の画像データは256階調で表現されている。

0047

転写リボンとサーマルヘッドとによる画像表示デバイス、特に転写材層上にレリーフ構造を備えている転写リボンを用いて製造される画像表示デバイスの場合には、表現できる階調数が限られてしまい、この256階調のデータの値に応じてサーマルヘッドを変調させ転写しても、自然な階調表現をすることは難しい。言い換えれば、カラー画像51の画像データにおける階調数と同等の階調数を、転写リボンを用いるとともに、サーマルヘッドを直接変調させることによって形成された画像表示デバイスによって表現することは難しい。サーマルヘッドは、サーマルヘッドの熱量で変調できる。サーマルヘッドの熱量は、サーマルヘッドへ印加する電気により変調できる。

0048

このため、カラー画像51における階調数から階調数を落とした画像に変換するため、言い換えれば階調数の低い画像に変換するため、各色、各階調値ごとに設定した閾値で、入力画像を分解し、それぞれの階調値ごとに画像を2値化する。そして、2値化後にディザ処理を行う。ディザ処理により、低い階調の画像でも、擬似的に入力画像の階調を表現することができる。ディザ処理後に複数の階調値を、それぞれの階調値に変換することで転写用のデータであるサーマル転写用のR画像データ55、サーマル転写用のG画像データ56、サーマル転写用のB画像データ57が得られる。

0049

例えば、カラー画像51の入力画像データにおける階調数を256階調からより低い階調の出力階調である4階調に変換する。このように、入力画像データよりも階調数の少ない複数の階調値を有する多階調の画像データに変換する。

0050

この際に、各色の画像データ55,56,57の階調値において設定した閾値を用いて各画像データの階調を出力階調値に基づく階調に変換する。そして、画像データにおける各画素において、各階調ごとに2値化する。より詳しくは、例えば出力階調が4階調の場合、0階調から3階調のそれぞれにおいて、各画素にその階調値を有した画素が位置するか否かを2値化した後、2値化したデータをディザ処理することによって、出力するデータを生成する。ディザ処理は、入力画像の階調値と出力階調値とをもとに行う。そして、ディザ処理後の全ての階調のデータを合成することによって、各色の画像データ55,56,57が生成される。

0051

ディザ処理は、基本的にはドットの密度によって階調を擬似的に表現する方法であって、確率的なノイズを意図的に加えることにより、閾値処理後誤差拡散する方法である。ディザ処理には、予め定義したディザ行列に従って処理を行う組織ディザ法と、誤差を周り拡散処理する誤差拡散法とがある。

0052

以上のような方法により変換したデータによれば、転写材層上にレリーフ構造を備えている転写リボンとサーマルヘッドとによって形成された画像を有する画像表示デバイスでも、擬似的に高い階調の表現が可能となる。

0053

しかし、画像の中で階調値が連続的に変化しているグラデーション領域では、この方法でデータの変換を行っても、階調が非連続的に見えてしまう。グラデーション領域は、画像を構成する複数の画素において、画素の並びの順に従って、各画素の階調値が連続的に変化する領域である。なお、階調値が連続的に変化しているグラデーション領域では、相互に隣り合う画素間での階調値の変化量が、1以上3以下であって、複数の画素において、画素の並びの順に従って、階調値が連続的に増えるように、あるいは、階調値が連続的に減るように画素における階調値が変化する。

0054

そこで、この実施形態では、多階調の入力画像をストライプ状の複数の領域に分割し、さらに、隣り合う領域の各階調の画像に、置き換え量により階調差を設ける。次いで、入力画像の階調数よりも少ない出力階調の複数の画像に変換する。そして、階調値ごとに設定した閾値で、入力画像を分解し、それぞれの階調値ごとに2値化し各階調の画像とする。次に、各階調の画像ごとにディザ処理をする。

0055

すなわち、この実施形態では、各画像データ55,56,57における階調数をカラー画像51における階調数よりも少なくする処理を行う前に、入力画像データは、インターリーブされる。インターリーブされた画像では、入力画像の階調値よりも上の階調値を有する画像と、入力画像の階調値よりも下の階調値を有する画像とが図6のように交互に配置される。

0056

図6は、この実施形態における入力画像を複数の領域に分解した一例を概略的に示す平面図である。

0057

階調値が連続的に少しずつ変化しているグラデーション領域61で、ストライプ状の領域62、領域63、領域64、領域65、領域66、領域67では段階的に階調値が変化している。言い換えれば、グラデーション領域61を複数の領域に分割するときに、1つの方向に沿って延びる線状を有する複数の領域62〜67に分割する。これにより、グラデーション領域61がストライプ状を有するように、グラデーション領域61が分割される。

0058

ここで領域62の線状の範囲を領域63の部分に拡張し領域620とし、この領域620を領域62a及び領域62bの2つの領域に分割し、階調差を設けて交互に配置する。このとき、以下に説明するように、2つの領域において階調差を生じさせるための階調値である置き換え量を用いて、領域62aと領域62bとの間に階調差を形成する。より詳しくは、領域62に設定された階調値に置き換え量を足した値を領域62aにおける階調値に設定し、領域62に設定された階調値から置き換え量を引いた値を領域62bにおける階調値に設定する。これにより、2つの領域間において階調差を生じさせる。

0059

さらに、領域64の線状の範囲を領域65の部分に拡張し領域640とし、この領域640を領域64a、領域64bの2つの領域に分割し、階調差を設けて配置する。

0060

同様に、領域66の線状の範囲を領域67の部分に拡張し領域660とし、この領域660を領域66a、領域66bの2つの領域に分割し、階調差を設けて配置する。

0061

なお、領域640を構成する2つの領域間、及び、領域660を構成する2つの領域間において階調差を形成するときにも領域620において領域62aと領域62bとの間において階調に差を形成するときと同じ方法によって、階調差を形成する。

0062

以上のように、画像データを再構成することで、このグラデーション領域61に関してはストライプ状の複数の領域をインターリーブした情報から構成することになり、解像度が半分となってしまう。すなわち、拡張された領域620、640、660に重なる領域63、65、領域67の各領域については、その領域に関する情報が間引かれることによって再構成後のデータには含まれないため、再構成前のデータに対して再構成後のデータにおける解像度が1/2になる。

0063

この解像度の低減を補うために、間引きした残りのデータを、階調画像に反映せることで擬似的に超解像度とすることもできる。このひとつの実施形態としては、間引きした残りのデータでも上記と同様の処理を行い、間引きして得られた階調画像と、間引きした残りの画像から得られた画像との画素単位で平均化した画像を階調画像として用いることができる。

0064

図7は、入力画像の階調から算出する階調を模式的に示す模式図である。
グラフ71は、入力画像の階調値から設定する階調差の置き換え量を決定するグラフである。グラフ71において、横軸が元の階調値である0から255を示し、縦軸が入力画像の階調値に応じて設定する置き換え量を示している。

0065

入力画像の階調値のなかで階調値が0から75までの範囲である低階調範囲では、低階調になるほど置き換え量が大きくなるようにし、階調値が75から180までの範囲である中間階調範囲では、置き換え量は0とし、階調値が180から255までの範囲である高階調範囲では、高階調になるほど置き換え量が大きくなるように設定する。すなわち、置き換え量の決定に際して、入力画像の階調が、低階調範囲、中間階調範囲、及び高階調範囲の3つの範囲に分けられる。そして、低階調範囲では、階調値が低いほど、相互に隣り合う2つの領域間における階調差を大きくし、高階調範囲では、階調値が高いほど、相互に隣り合う2つの領域間における階調差を大きくする。また、中間階調範囲では、階調差を低階調範囲及び高階調範囲において設定される階調値よりも小さくする。

0066

レリーフ構造を備えた転写リボンでは、低階調と高階調との階調性が悪いため、各階調範囲における置き換え量をこのような設定としている。

0067

たとえば、図6で示した領域62の階調値が60であった場合に、グラフ71より階調値が60での置き換え量は5となる。

0068

また、領域620に含まれる領域62a及び領域62bのなかで、領域62aの階調値をD1とし、領域62bの階調値をD2とする。上述したように、これら領域における置き換え量は5であるため、D1=60+5=65、D2=60−5=55となるように設定する。

0069

ここで、置き換え後の階調値が0以下の場合や、256以上の場合には、それぞれ階調値を0、255に置き換える。なお、入力画像における階調値が中間階調範囲に含まれるときには、置き換え量が0であるため、相互に隣り合う2つの領域間において階調差は生じない。

0070

以上のような処理をすべての領域で行うと、解像度が低下し、また元から階調差が大きい領域では出力される階調差がさらに大きくなってしまうため、領域分割し階調差を設ける領域は、階調が連続的に変化しているグラデーション領域に限定して行うように、入力画像からグラデーション領域を抽出して処理を行うようにすることもできる。

0071

このように階調差を設定した画像を用いて、入力画像の階調数よりも少ない複数の階調数の画像に変換し、階調値ごとに設定した閾値で、画像を分解し、それぞれの階調値ごとにディザ処理により2値化することで、グラデーションを有する領域でも階調が連続的に自然に変化するように観察者に観察させることが可能となる。

0072

入力画像からサーマル転写用の画像データに変換処理するフローを図8に示す。以下、変換処理のフローである図8システム構成図である図9を参照し説明する。なお、図8に示される各種処理は、以下に説明する画像変換部において行われる処理である。

0073

図9に示すように、サーマル転写用の画像データを作成するためのシステムSにおいて、入力画像、すなわち入力画像データは、RGBデータ入力部S1から入力画像記憶装置S2に出力され、入力画像記憶装置S2に記憶される。入力画像記憶装置S2から、入力画像が画像変換部72に入力される。画像変換部72において、入力画像は、図8に示すRGB色分解処理701されRGBの各色の画像データに分解される。

0074

次にRGBの各色の画像データは、領域分割処理及び階調差設定処理702にて、複数の領域に分割され、且つ、相互に隣り合う領域の画素間に階調差が設けられる。

0075

次にRGBの各色の画像データは、階調数低減処理703にて、各顔画像データの階調値についてあらかじめ設定された閾値を用いて、入力画像の階調数よりも少ない階調に変換される。

0076

次にRGBの各色の画像データは、階調分解処理及びディザ処理704にて、各階調値ごとに分解されるとともに、ディザ処理される。

0077

次にRGBの各色の画像データは、階調再設定処理705にて、2値化した各階調値を、それぞれ、あらかじめ設定された階調値に設定される。

0078

次にRGBの各色の画像データは、サーマル転写用の画像データ合成処理706にてサーマル転写用の画像データに合成され、サーマル転写用の画像データ記憶装置S3に記憶される。最後に、サーマル転写用の画像データ記憶装置S3に記憶されたサーマル転写用の画像データをサーマル転写用の画像データ出力部S4から転写装置Tに出力する。

0079

図10Aは、他の形態における変換方法を用いて作成したサーマル転写用の画像データを用いて形成した画像を示す模式図であり、図10Bは、この実施形態における変換方法で作成したサーマル転写用の画像データを用いて形成した画像を示す模式図である。

0080

図10Aが示すように、紙面における左上から右下方向に階調値が連続的に少しずつ変化している256階調の画像ファイル、すなわち画像データを作成する。この画像を階調値ごとに設定した閾値で出力階調に分解し、それぞれの階調値ごとにディザ処理により2値化することによって、画像データをサーマル転写用の画像データに変換し、このサーマル転写用の画像データに基づいて作成した画像が画像73である。

0081

次に、図10Bに示すように、同じ画像ファイル、すなわち画像データを用いて、この実施形態における変換方法によって作成したサーマル転写用の画像データを用いて形成した画像が画像74である。つまり、256階調の入力画像を複数の領域に分割し、相互に隣り合う領域の画像に階調差を設ける。その後に、各階調ごとに設定した閾値で4階調に分解し、且つ、それぞれの階調値ごとにディザ処理により2値化することによって、画像データをサーマル転写用の画像データに変換し、このサーマル転写用の画像データに基づいて作成した画像が画像74である。

0082

画像73では、紙面における左上から右下方向に変化する階段状の斜め線を確認することができるが、画像74ではこの斜め線が薄くなり、グラデーションの表現性が向上している。言い換えれば、画像73では、画像73のなかで階調値が変化する部位において、紙面における左上から右下に向けて延びる直線を確認することができる一方で、画像74では、こうした直線を確認することがほぼできない。

0083

以上説明したように、この実施形態におけるサーマル転写用の画像データの作成方法によれば、転写リボンに形成された転写材層の一部を中間転写リボンの受像層に転写し、これによって、中間転写リボンに形成した複数の画像セルを用いて画像表示デバイスを製造するときに、以下の効果を得ることができる。すなわち、画像セルを構成するためのサーマル転写用の画像データを作成する際に、入力画像において階調値が連続して変化している部分でも、階調の再現性が低下しないようなサーマル転写用の画像データを作成することができる。言い換えれば、画像データにおける階調の再現性が、サーマル転写用の画像データを用いて作成された画像表示デバイスにおいて低下することが抑えられる。

0084

なお、この実施形態では、サーマル転写用の画像データの作成方法として、入力画像をインターリーブした複数の領域に分割すること、および、複数の領域において、相互に隣り合う領域の画像に階調差を設けることとを含む方法を説明した。これに限らず、これら2つの処理を含まないサーマル転写用の画像データの作成方法であっても、入力画像をより階調数の低い多階調の画像に変換することと、変換後の画像において階調値ごとにディザ処理を行うことを含む方法によれば、以下の効果を得ることができる。すなわち、単に入力画像をより階調数の低い多階調の画像に変換する方法と比べて、入力画像が有する階調の再現性が低下しないようなサーマル転写用の画像データを作成することはできる。

0085

次に、上述したサーマル転写用の画像データの作成方法によって作成されたサーマル転写用の画像データを用いた画像表示デバイスの作製方法を説明する。

0086

図11は、この実施形態における転写リボンの構成の一例を示す構成図である。転写リボン801は、図1に示した転写リボン101と同様な層構成をし、且つ、ロール状に巻かれている。転写リボン801は、長さ方向において複数の領域に分割され、それぞれの領域に位置する回折構造の構成が相互に異なっている。言い換えれば、転写リボン801が含む複数の領域には、各領域に位置する回折構造が相互に異なる領域が含まれる。

0087

すなわち、転写リボン801が含む複数の領域には、R領域81、G領域82、B領域83が含まれ、長さ方向において各領域が記載の順に繰り返し並んでいる。R領域81、G領域82、B領域83の領域ではそれぞれ、最適な観察位置で観察すると、R、G、Bのそれぞれの色の回折光を観察することが出来るように、各領域に位置するレリーフ構造の空間周波数が変化している。すなわち、R領域81、G領域82、及びB領域83では、各領域に位置するレリーフ構造の空間周波数が相互に異なっている。

0088

位置決めマーク84は、それぞれの領域を用いて印字を行う際に、各領域の位置を転写対象に対する転写が行われる転写位置に合わせるために設けたものである。ここでは、位置決めマーク84は、レリーフ構造により特定方向に回折光が射出するようなマークである。光源光センサーとの組合せを用いることによって、位置決めマーク84からの回折光を読み取り、読み取った回折光に基づいて位置決めを行う。

0089

次に、図2に示した中間転写リボン201と同様な層構成をし、且つ、ロール状に巻かれた中間転写リボンを準備する。そして、転写リボン801の接着層と、中間転写リボンの受像層を密着させ、サーマルヘッドにより転写リボン801のバックコート層から転写リボン801を加熱して、転写材層を受像層へ転写することにより画像を形成する。画像データの階調の値に応じてサーマルヘッドを変調させ、各画像セルを転写することで、転写材層を受像層へ転写することにより画像を形成できる。サーマルヘッドは、サーマルヘッドの熱量により変調できる。サーマルヘッドの熱量は、サーマルヘッドへ印加する電気の制御により変調できる。電気を変調するには、その電圧を制御する、電流値を制御する、電気をパルスとして、そのパルスのオンの幅とオフの幅の比率で制御することのいずれかの方法、またはこれらの組合せる方法を用いることができる。

0090

サーマルヘッドへ印加する電気の値は、画像データの階調の値に対応してプリセットされた値を用いることができる。プリセットする値は、転写するそれぞれの画像データの階調の値と対応したものとできる。また、プリセットする値は、転写する画像データの階調の値と、その前に転写した画像データの階調の値とに対応させることもできる。転写する画像データの階調の値と、その前に転写した画像データの階調の値とに対応してプリセットした値としては、転写する画像データの階調の値と、その前に転写した画像データの階調の値の差に応じてオーバードライブした値とすることができる。転写に用いる階調はもとの画像より少ない階調数となるので、このプリセットする値の数も少なくできる。

0091

転写材層を受像層へ転写しカラーの画像を形成するには、中間転写リボンの同一箇所にR、G、Bの三原色のデータで重ねて転写を行う。言い換えれば、カラーの画像を形成するときには、中間転写リボンのなかでカラーの画像を形成するための1つの領域に、R、G、及びBのそれぞれに関するサーマル転写用の画像データを用いてカラー画像の画像セルを転写する。

0092

サーマルヘッドで転写し画像を形成するときに用いるサーマル転写用の画像データは、図5に示したサーマル転写用のR画像データ55、サーマル転写用のG画像データ56、サーマル転写用のB画像データ57のデータである。サーマル転写用のR画像データ55に従ってサーマルヘッドで転写する場合には、転写リボン801のR領域81を用いて中間転写リボンにサーマルヘッドで転写し、サーマル転写用のG画像データ56に従ってサーマルヘッドで転写する場合には、転写リボン801のG領域82を用いてサーマルヘッドで転写し、サーマル転写用のB画像データ57に従ってサーマルヘッドで転写する場合には、B領域83を用いてサーマルヘッドで転写を行う。このようにサーマルヘッドで転写した中間転写リボンを観察すると、カラーの顔画像を観察することができる。

0093

次に、中間転写リボンの受像層を、個人認証媒体の被転写体に密着し、中間転写リボンを加熱及び加圧して、中間転写リボンに転写された転写材層、受像層、及び剥離保護層を、被転写体に熱転写する。その後、個人認証媒体から中間転写リボンの基材を剥離する。

0094

以上説明した方法によれば、転写リボンに形成された転写材層の一部を中間転写リボンの受像層に転写し、これによって、中間転写リボンに形成した複数の画像セルを用いて画像表示デバイスを製造するときに、以下の効果を得ることができる。すなわち、入力画像において階調値が連続して変化している部分でも、階調の再現性が低下しないようなサーマル転写用の画像データを作成し、ひいては、個人認証媒体などの画像表示デバイスを作成することが可能となる。

0095

なお、転写材層の転写される対象は、中間転写リボンの受像層に限らず、例えば個人認証媒体などのような画像表示デバイスが有する受像層であってもよい。こうした場合にも、中間転写リボンに複数の画像セルを形成する場合と同等の効果を得ることができる。

0096

図12は、この実施形態におけるプリンターの一例を概略的に示す概略図である。
図12に示すプリンター901は、パスポート用の冊子にレリーフ構造からなる個別情報画像を印字することが可能なプリンターである。

0097

冊子挿入ユニット902によってプリンター901内に挿入されたパスポート用の冊子は、プライマー巻出し903とプライマー巻取り906によって送られたプライマーリボンと密着する。そして、プライマー転写ヘッド904とプライマープラテンロール905とによって、プライマーリボンのプライマー層が冊子の被転写面に転写される。

0098

ここで用いるプライマーリボンは、冊子の被転写面と、中間転写した転写材層との密着性が悪い場合に、被転写面において転写材層を転写する位置の接着力を上げるために、冊子にプライマー層を転写するためのリボンである。プライマーリボンは、ロール状の基材と、基材に剥離可能に支持されたプライマー層とからなり、プライマー層の材料は感熱接着剤である。

0099

次に、中央のユニットが、転写リボン巻出し907と転写リボン巻取り909とによって転写リボンを送り中間転写リボン巻出し911から送られた中間転写リボンを転写リボンに密着させる。そして、中央のユニットは、サーマルヘッドからなる画像転写ヘッド908と画像プラテンロール910によって、転写リボンから中間転写リボンへ画像を転写する。

0100

この転写リボンに含まれる画像の転写工程と、上述したプライマー層の転写工程とは同時に進行することが可能である。そのため、冊子の投入と同時に他の冊子に画像の印字を行うことで、次の工程に進むまでの時間を短縮することが出来、ひいては、総合的な印刷時間、言い換えれば複数の冊子に印字するために要する総時間を短くすることができる。

0101

次に、画像が転写された中間転写リボンは、中間転写リボン巻取り912によって巻き取られ、プライマー層が転写された冊子は、コンベアーによって運ばれ、中間転写リボンの画像位置と冊子の転写位置とを調整して密着する。さらに、密着した中間転写リボンと冊子とは熱転写ユニット913を通ることによって、加熱及び加圧されて、中間転写リボンに転写された転写材層、受像層、及び剥離保護層が冊子に熱転写される。そして、中間転写リボンの基材は中間転写リボン巻取り912によって剥離され、冊子の最表面は、剥離保護層となる。

0102

印字が完了したパスポート用の冊子は、冊子排出ユニット914によってプリンター901から排出されることによって、画像を有したパスポートの作成が完了する。

0103

以上、パスポートとしての個人認証媒体を例示したが、上述した技術は、他の個人認証媒体に適用することも可能である。例えば、この技術は、査証IDカードなどの各種カードに適用することも可能である。

0104

個人認証媒体の被転写体の材質は、紙以外であってもよい。例えば、プラスチック基板金属基板セラミックス基板、又はガラス基板であってもよい。

0105

転写材層に表示させる画像は、顔画像に加えて他の生体情報を含んでいてもよく、顔画像の代わりに他の生体情報を含んでいてもよい。また、転写材層に表示させる画像は、生体情報に加えて非生体個人情報及び非個人情報の少なくとも一方を含んでいてもよく、生体情報の代わりに非生体個人情報及び非個人情報の少なくとも一方を含んでいてもよい。

0106

101…転写リボン、102…転写材層、11…基材、12…剥離層、13…レリーフ構造形成層、14…反射層、15…接着層、16…バックコート層、201…中間転写リボン、21…基材、22…剥離保護層、23…受像層、202…転写材層、301…印字後中間転写リボン、401…個人認証媒体、41…被転写体、51…カラー画像、52…R画像、53…G画像、54…B画像、55…サーマル転写用のR画像データ、56…サーマル転写用のG画像データ、57…サーマル転写用のB画像データ、61…グラデーション領域、62、63、64、65、66、67…領域、62a、62b、64a、64b、66a、66b…領域、620、640、660…領域、71…グラフ、72…画像変換処理部、73…画像、74…画像、801…転写リボン、81…R領域、82…G領域、83…B領域、84…位置決めマーク、901…プリンター、902…冊子挿入ユニット、903…プライマー巻出し、904…プライマー転写ヘッド、905…プライマープラテンロール、906…プライマー巻取り、907…転写リボン巻出し、908…画像転写ヘッド、909…転写リボン巻取り、910…画像プラテンロール、911…中間転写リボン巻出し、912…中間転写リボン巻取り、913…熱転写ユニット、914…冊子排出ユニット。

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