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技術 外用剤及びその製造方法

出願人 積水化学工業株式会社
発明者 赤峰隆之松本泉利根紗織川村大地伊藤和志阿部佳子
出願日 2016年12月28日 (3年10ヶ月経過) 出願番号 2017-526716
公開日 2017年12月28日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 WO2017-115838
状態 特許登録済
技術分野 医薬品製剤
主要キーワード コアシェル構造体 キュービック状 セバチン酸ジオクチル 引力定数 合成繊維織物 女性ホルモン類 親水性高分子材料 ブリードアウト現象
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課題・解決手段

有効成分を含有する第1画分と界面活性剤を含有する第2画分とを含む粒子外用剤基剤相からブリードアウトする現象を防止する。 有効成分を含有する第1画分と界面活性剤を含有する第2画分とを含む粒子、並びにゲル状の液系成分を含有する基剤相を含む、外用剤。

概要

背景

近年、薬剤等の有効成分を皮膚や粘膜等の表面に接触させることによって、当該有効成分を吸収させ局所又は全身に作用させる外用剤が多く開発されている。
このような外用剤として外用ゲル状組成物(特許文献1)、油性ゲル状化粧料(特許文献2)、オルガノゲルを利用した貼付剤(特許文献3)が提案されている。

皮膚は表皮真皮及び皮下組織の3層からなり、表皮最外層は、角質層で覆われている。このため、単に有効成分を皮膚表面に塗布しただけでは、有効成分は効率よく皮膚を透過することができない。特に有効成分が親水性である場合には、ほとんど皮膚を透過することができない。したがって、経皮吸収を目的とする外用剤は、有効成分の皮膚透過性を高めるため何らかの改良を施す必要がある。その一例として、ミリスチン酸イソプロピル等の経皮吸収促進剤を有効成分と共に基剤相に混合する方法や、特許文献4に示されるように、有効成分をSolid−in−Oil型微粒子とし粘着剤層に添加する方法が提案されている。

概要

有効成分を含有する第1画分と界面活性剤を含有する第2画分とを含む粒子が外用剤の基剤相からブリードアウトする現象を防止する。 有効成分を含有する第1画分と界面活性剤を含有する第2画分とを含む粒子、並びにゲル状の液系成分を含有する基剤相を含む、外用剤。

目的

本発明は、基剤相からコアシェル構造体等の粒子がブリードアウトする現象を抑制できる外用剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

有効成分を含有する第1画分と界面活性剤を含有する第2画分とを含む粒子、並びにゲル状の液系成分を含有する基剤相を含む、外用剤

請求項2

前記粒子が、前記第1画分の表面の一部又は全部が前記第2画分に被覆されている粒子である、請求項1に記載の外用剤。

請求項3

前記基剤相100重量%に対して、前記ゲル状の液系成分を1〜50重量%の範囲で含有する、請求項1又は2に記載の外用剤。

請求項4

前記ゲル状の液系成分が、液剤ゲル化剤を含有し、前記液剤100重量%に対して前記ゲル化剤を1〜30重量%の範囲で含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の外用剤。

請求項5

前記液剤が、炭化水素アルコールカルボン酸エステル類多価アルコール脂肪酸エステル類、及びオキシ酸エステル類よりなる群から選択される少なくとも1種の油性基剤である、請求項4に記載の外用剤。

請求項6

上記ゲル化剤が、ポリエチレンパルミチン酸デキストリン、(パルミチン酸エチルヘキサン酸デキストリンミリスチン酸デキストリン、及びステアリン酸イヌリンよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項4又は5に記載の外用剤。

請求項7

前記有効成分が親水性である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の外用剤。

請求項8

前記外用剤が、貼付剤もしくは軟膏剤である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の外用剤。

請求項9

前記貼付剤が、前記基剤相に粘着剤を含有するものである、請求項8に記載の外用剤。

請求項10

前記粘着剤が、ゴム系粘着剤、またはアクリル系粘着剤である、請求項9に記載の外用剤。

請求項11

有効成分を含有する第1画分と界面活性剤を含有する第2画分とを含む粒子を1種以上の基剤と混合する工程(I)と、工程(I)の前又は後に前記1種以上の基剤をゲル化させ、基剤相を調製する工程とを備える、外用剤の製造方法。

請求項12

工程(1):ゲル状の液系成分を含有する基剤を準備する工程、及び工程(2):有効成分を含有する第1画分と界面活性剤を含有する第2画分とを含む粒子と、前記ゲル状の液系成分を含有する基剤とを混合し、基剤相を調製する工程、を備える、外用剤の製造方法。

請求項13

前記工程(1)が、液剤とゲル化剤とを混合する工程である、請求項12に記載の外用剤の製造方法。

請求項14

前記液剤が、油性基剤である、請求項13に記載の外用剤の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、外用剤に関し、特に、医薬品や化粧品として用いられる外用剤及び該外用剤の製造方法に関する。

背景技術

0002

近年、薬剤等の有効成分を皮膚や粘膜等の表面に接触させることによって、当該有効成分を吸収させ局所又は全身に作用させる外用剤が多く開発されている。
このような外用剤として外用ゲル状組成物(特許文献1)、油性ゲル状化粧料(特許文献2)、オルガノゲルを利用した貼付剤(特許文献3)が提案されている。

0003

皮膚は表皮真皮及び皮下組織の3層からなり、表皮最外層は、角質層で覆われている。このため、単に有効成分を皮膚表面に塗布しただけでは、有効成分は効率よく皮膚を透過することができない。特に有効成分が親水性である場合には、ほとんど皮膚を透過することができない。したがって、経皮吸収を目的とする外用剤は、有効成分の皮膚透過性を高めるため何らかの改良を施す必要がある。その一例として、ミリスチン酸イソプロピル等の経皮吸収促進剤を有効成分と共に基剤相に混合する方法や、特許文献4に示されるように、有効成分をSolid−in−Oil型微粒子とし粘着剤層に添加する方法が提案されている。

先行技術

0004

特開2004−075540号
特開2013−227288号
特開2015−145429号
特開2014−172840号

発明が解決しようとする課題

0005

上述のように、経皮吸収型外用剤において、有効成分と共に経皮吸収促進剤を使用する方法や、有効成分をSolid−in−Oil型微粒子等のコアシェル構造体として外用剤に配合することは、有効成分の皮膚透過性を高めるために有効である。しかしながら、本発明者等は、経皮吸収型外用剤において、コアシェル構造体等の有効成分と界面活性剤から構成される粒子を基剤相に配合すると、当該粒子が基剤相から浮き上がる現象ブリードアウト)が起こりやすくなるという問題を生ずることを見出した。そして、経皮吸収型外用剤が貼付剤である場合、コアシェル構造体がブリードアウトを起こすと剥離ライナー側に付着し、基剤相に含まれる有効成分の含有量が低下してしまうという問題を生ずる。特に、油性液系成分とコアシェル構造体を組み合わせた際にはブリードアウト現象を起こしやすくなり、油性液系成分である流動パラフィンやミリスチン酸イソプロピル等を含む基剤相にコアシェル構造体のような粒子を添加することが困難となることを見出した。

0006

以上を踏まえ、本発明は、基剤相からコアシェル構造体等の粒子がブリードアウトする現象を抑制できる外用剤を提供することを課題とする。また、ブリードアウト現象を抑制できる外用剤の製造方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ね、有効成分を含有する第1画分と界面活性剤を含有する第2画分とを含む粒子、並びにゲル状の液系成分を含有する基剤相を含む、外用剤によれば、ブリードアウト現象を抑制できることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいてさらなる試行錯誤を経て完成されたものであり、以下の態様を含む。
項1.有効成分を含有する第1画分と界面活性剤を含有する第2画分とを含む粒子、並びにゲル状の液系成分を含有する基剤相を含む、外用剤。
項2.前記粒子が、前記第1画分の表面の一部又は全部が前記第2画分に被覆されている粒子である、項1に記載の外用剤。
項3.前記基剤相100重量%に対して、前記ゲル状の液系成分を1〜50重量%の範囲で含有する、項1又は2に記載の外用剤。
項4.前記ゲル状の液系成分が、液剤ゲル化剤を含有し、前記液剤100重量%に対して前記ゲル化剤を1〜30重量%の範囲で含有する、項1〜3のいずれか一項に記載の外用剤。
項5.前記液剤が、炭化水素アルコールカルボン酸エステル類多価アルコール脂肪酸エステル類、及びオキシ酸エステル類よりなる群から選択される少なくとも1種の油性基剤である、項4に記載の外用剤。
項6.上記ゲル化剤が、ポリエチレンパルミチン酸デキストリン、(パルミチン酸エチルヘキサン酸デキストリンミリスチン酸デキストリン、及びステアリン酸イヌリンよりなる群から選択される少なくとも1種である、項4又は5に記載の外用剤。
項7.前記有効成分が親水性である、項1〜6のいずれか一項に記載の外用剤。
項8.前記外用剤が貼付剤もしくは軟膏剤である、項1〜7のいずれか一項に記載の外用剤。
項9.前記貼付剤が、前記基剤相に粘着剤を含有するものである、項8に記載の外用剤。
項10.前記粘着剤が、ゴム系粘着剤、またはアクリル系粘着剤である、項9に記載の外用剤。
項11.有効成分を含有する第1画分と界面活性剤を含有する第2画分とを含む粒子を1種以上の基剤と混合する工程(I)と、工程(I)の前又は後に前記1種以上の基剤をゲル化させ、基剤相を調製する工程とを備える、外用剤の製造方法。
項12.工程(1):ゲル状の液系成分を含有する基剤を準備する工程、及び工程(2):有効成分を含有する第1画分と界面活性剤を含有する第2画分とを含む粒子と、前記ゲル状の液系成分を含有する基剤とを混合し、基剤相を調製する工程、を備える、外用剤の製造方法。
項13.前記工程(1)が、液剤とゲル化剤とを混合する工程である、項12に記載の外用剤の製造方法。
項14.前記液剤が、油性基剤である、項13に記載の外用剤の製造方法。

発明の効果

0008

本発明によれば、基剤相からコアシェル構造体等の有効成分と界面活性剤から構成される粒子がブリードアウトする現象を抑制できる経皮吸収型の外用剤を提供することができる。

0009

本明細書において、「含有」及び「含む」なる表現については、「実質的にからなる」及び「のみからなる」という概念を含む。

0010

1.粒子
粒子は、有効成分を含有する第1画分と界面活性剤を含有する第2画分という少なくとも2つの画分を含む。なお、第1画分と第2画分とは、互いに(好ましくは分子間力によって)結び付きあって集合体を形成していればよい。粒子は、有効成分の経皮吸収性及び徐放性の観点から、第1画分の表面の一部又は全部が第2画分に被覆されていることが好ましい。例えば、第1画分の表面の30%以上、好ましくは50%以上、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは85%以上、よりさらに好ましくは95%以上、特に好ましくは99%以上が第2画分に被覆されていることが好ましい。粒子の態様の例として、第1画分がコア部であり、第2画分がコア部を包摂するシェル部に相当するコアシェル構造体が挙げられる。

0011

本発明に使用される粒子の粒子径は、個数平均粒子径が1nm〜500nm程度である。好ましくは1〜100nm程度、より好ましくは1〜50nm程度、さらに好ましくは1〜30nm、よりさらに好ましくは1〜15nm、特に好ましくは2nm〜10nmである。

0012

粒子の形状は、特に限定されない。粒子径が上記範囲内であれば、形状に左右されず、有効成分のより一層優れた皮膚透過性と、より一層優れた保存安定性及び耐久性とを兼ね備えることができる。粒子の形状としては、例えば球状、ロッド状、キュービック状レンズ状、ウニ状等が挙げられる。

0013

なお、本発明において、粒子の個数平均粒子径とは、溶媒(例えば、スクワラン等)分散時の動的光散乱法より数平均径を算出したものとする。

0014

粒子の水分含有率は、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下、よりさらに好ましくは1重量%以下であり、特に好ましくは実質的に水を含有しない。すなわち、本発明の粒子は、W/Oエマルジョン中の粒子とは異なるものである。

0015

なお、本発明においては、第1画分が固体であることが好ましい。この場合、後述する基剤中での安定性がより一層向上する。そのため、粒子を油相である基剤相中に分散させることで、S/O(Solid in Oil)型の構造を有する製剤を形成することができる。

0016

1.1 第1画分
第1画分は、少なくとも有効成分を含む。
有効成分は、生理活性を有する成分である限りにおいて特に限定されない。好ましくは、その生理活性の発揮を目的として配合される成分である。この好ましい態様においては、生理活性を有するものの、配合量、配合方法等の観点から、その生理活性の発揮を目的として配合されていないものは、有効成分に包含されない。有効成分としては、例えば医薬品、化粧品等に有効成分として配合される成分が挙げられる。

0017

医薬品に配合される有効成分としては、全身作用が求められるもの、及び局所作用が求められるもののいずれも用いることができる。

0019

薬学上許容される塩としては、特に制限されるものではなく、酸性塩及び塩基性塩のいずれも採用することができる。例えば酸性塩の例としては、塩酸塩臭化水素酸塩硫酸塩、硝酸塩リン酸塩等の無機酸塩酢酸塩プロピオン酸塩酒石酸塩フマル酸塩マレイン酸塩リンゴ酸塩クエン酸塩メタンスルホン酸塩ベンゼンスルホン酸塩パラトルエンスルホン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。また、塩基性塩の例として、ナトリウム、及びカリウムなどのアルカリ金属塩、並びにカルシウム塩マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩等が挙げられる。上記有効成分の塩としては、例えば、メマンチン塩酸塩塩酸ドネペジル酒石酸リバスチグミン臭化水素酸ガランタミン、クロミプラミン塩酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩、ナルフラフィン塩酸塩、メトプロロール酒石酸塩、フェソテロジンフマル酸塩、ルデナフィル塩酸塩水和物、ナルフラフィン塩酸塩、タンドスピロンクエン酸塩、ベラプロストナトリウム、ルラシドン塩酸塩、ネファゾドン塩酸塩、ベニジピン塩酸塩、ドキサゾシンメシル酸塩、ニカルジピン塩酸塩、フォルモテロールフマル酸塩、ロメリジン塩酸塩アムロジピンベシル酸塩等が挙げられる。

0020

化粧品に配合される有効成分としては、皮膚透過が求められるものであれば特に限定されず、例えば、ビタミンCビタミンE等のビタミン成分ヒアルロン酸セラミドコラーゲン等の保湿成分、トラネキサム酸アルブチン等の美白成分ミノキシジル等の発毛成分、FGF(線維芽細胞増殖因子)、EGF(表皮細胞増殖因子)等の美容成分、並びにそれらの塩や誘導体等が挙げられる。

0021

有効成分としては、親水性のものが好ましい。

0022

有効成分は、親水性薬物である場合、特に限定されないが、典型的には、分子量が10000以下であり、かつオクタノール水分配係数が−6〜6であることが好ましい。

0023

上記において、分子量は、より好ましくは、5000以下であり、さらに好ましくは2000以下である。分子量の下限は特に限定されないが、通常、50である。

0024

上記において、オクタノール水分配係数は、より好ましくは、−6〜5であり、さらに好ましくは−3〜4である。

0025

なお、本発明において、オクタノール水分配係数は、オクタノールとpH7の水系緩衝液を入れたフラスコ中に薬物を添加後、振とうし、それぞれの相の薬物濃度から以下の式で算出したものとする。
オクタノール水分配係数=Log10(オクタノール相中濃度/水相中濃度)

0026

粒子に含まれる有効成分の量は、有効成分の種類にもよるが、例えば、原料仕込み重量として、0.1〜30重量%(粒子に含まれる全原料の総重量を基準とする)とすることができる。

0027

第1画分は、有効成分として、必要に応じて、二種以上の有効成分を含有していてもよい。

0028

第1画分は、有効成分に加えてさらに他の成分を少なくとも一種さらに含有していてもよい。他の成分としては、特に限定されないが、例えば、安定化剤、経皮吸収促進剤、皮膚刺激低減剤及び防腐剤等が挙げられる。

0029

安定化剤は、粒子の構造を安定化させる作用を有し、粒子の構造の意図せぬ早期の崩壊を防止し、有効成分の徐放効果を担保する役割を有する。

0030

安定化剤としては、特に限定されないが、具体的には、多糖類タンパク質、及び親水性高分子材料等が挙げられる。安定化剤は、1種又は2種以上を含有してもよい。安定化剤の第1画分における含有量は、その種類にもより、適宜設定できるが、例えば、有効成分と安定化剤の重量比が、1:0.1〜1:10となるように配合することができる。

0031

経皮吸収促進剤としては、特に限定されないが、具体的には、高級アルコール、N−アシルサルコシン及びその塩、高級モノカルボン酸、高級モノカルボン酸エステル芳香族モノテルペン脂肪酸エステル炭素数2〜10の2価カルボン酸及びその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル及びその塩、乳酸乳酸エステル、並びにクエン酸等が挙げられる。経皮吸収促進剤は、1種又は2種以上を含有してもよい。経皮吸収促進剤の第1画分における含有量は、その種類にもより、適宜設定できるが、例えば、有効成分と経皮吸収促進剤の重量比が、1:0.01〜1:50となるように配合することもできる。

0032

皮膚刺激低減剤としては、特に限定されないが、具体的には、ハイドロキノン配糖体パンテチン、トラネキサム酸、レシチン酸化チタン水酸化アルミニウム亜硝酸ナトリウム亜硝酸水素ナトリウム大豆レシチンメチオニングリチルレチン酸、BHT、BHA、ビタミンE及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体、ベンゾトリアゾール没食子酸プロピル、並びにメルカプトベンズイミダゾール等が挙げられる。皮膚刺激低減剤は、1種又は2種以上を含有してもよい。皮膚刺激低減剤の第1画分における含有割合は、その種類にもより、適宜設定できるが、例えば、0.1重量%〜50重量%となるように配合することもできる。

0033

防腐剤としては、特に限定されないが、具体的には、パラオキシ安息香酸メチルパラオキシ安息香酸プロピルフェノキシエタノール及びチモール等が挙げられる。防腐剤の第1画分における含有割合は、その種類にもより、適宜設定できるが、例えば、0.01重量%〜10重量%となるように配合することもできる。防腐剤は、1種又は2種以上を含有してもよい。

0034

1.2 第2画分
第2画分は、少なくとも界面活性剤を含む。

0035

界面活性剤は、HLB値の加重平均値が好ましくは10以下、より好ましくは5以下、さらに好ましくは3以下のものを用いることができる。

0036

本発明におけるHLB(Hydrophile Lypophile Balanceの略)値は、乳化剤が親水性か親油性かを知る指標となるもので、0〜20の値をとる。HLB値が小さい程、親油性が強いことを示す。本発明においては下記Griffin式より算出される。
HLB値=20×{(親水部分の分子量)/(全分子量)}
HLB値の加重平均値は、以下のようにして算出する。

0037

例えば、HLB値A、B、Cの界面活性剤原料があり、それぞれの粒子合成時の仕込み重量がx、y、zであったときの加重平均値の算出式は、(xA+yB+zC)÷(x+y+z)で表される。

0038

界面活性剤は、特に限定されず、用途に応じて適宜選択できる。例えば、医薬品や化粧品として使用可能なもののなかから幅広く選択することができる。また、複数種の界面活性剤を併用してもよい。

0039

界面活性剤は、非イオン性界面活性剤陰イオン性界面活性剤陽イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤のいずれであってもよい。

0040

非イオン性界面活性剤としては、特に限定されないが、脂肪酸エステル、脂肪アルコールエトキシレートポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルアルキルグリコシド及び脂肪酸アルカノールアミド、並びにポリオキシエチレンヒマシ油及び硬化ヒマシ油等が挙げられる。

0041

脂肪酸エステルとしては、特に限定されないが、糖脂肪酸エステルが好ましい。具体的には、エルカ酸オレイン酸ラウリン酸ステアリン酸及びベヘニン酸等の脂肪酸ショ糖とのエステル等が挙げられる。

0042

その他の脂肪酸エステルとしては、特に限定されないが、グリセリンポリグリセリンポリオキシエチレングリセリンソルビタン、及びポリオキシエチレンソルビット等のうち少なくとも一種と脂肪酸とのエステル等が挙げられる。

0045

両性界面活性剤としては、アルキルアミノ脂肪酸塩、アルキルベタイン及びアルキルアミンオキシド等が挙げられる。

0046

界面活性剤としては、特に、ショ糖脂肪酸エステルグリセリン脂肪酸エステルポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルソルビタン脂肪酸エステルポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油及び硬化ヒマシ油が好ましく用いられる。

0047

界面活性剤は、特に限定されないが、炭化水素鎖アルキル鎖アルケニル鎖アルキニル鎖等)を有するものであってもよい。炭化水素鎖長は、特に限定されないが、主鎖上の炭素原子数が8〜30の中から幅広く選択でき、特に10〜24であれば好ましい。より好ましくは、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油及び硬化ヒマシ油からなる群より選択される少なくとも1種以上の界面活性剤である。

0048

界面活性剤の融点が50℃以下である場合、特にブリードアウト現象を起こしやすいことから、本発明は、好ましくは50℃以下、より好ましくは40℃以下の融点を有する界面活性剤を使用する場合に適用されうる。

0049

炭化水素鎖を有する界面活性剤のみを用いる場合、あるいは炭化水素鎖を有する界面活性剤をその他の界面活性剤と組み合わせて用いる場合、有効成分と界面活性剤に含まれる炭化水素鎖の合計の重量比が、1:1〜1:70であれば、本発明の粒子は、吸収性の持続性がより一層優れている。この点では、同重量比を1:2〜1:70又は1:2〜1:50とすることが好ましく、1:3〜1:30がより好ましく、1:5〜1:20とすることがさらにより好ましい。

0050

第2画分は、界面活性剤に加えてさらに他の成分を少なくとも一種さらに含有していてもよい。他の成分としては、特に限定されないが、例えば、皮膚刺激低減剤、鎮痛剤、経皮吸収促進剤、安定化剤及び防腐剤等が挙げられる。

0051

皮膚刺激低減剤としては、特に限定されないが、具体的には、ハイドロキノン配糖体、パンテチン、トラネキサム酸、レシチン、酸化チタン、水酸化アルミニウム、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸水素ナトリウム、大豆レシチン、メチオニン、グリチルレチン酸、BHT、BHA、ビタミンE及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体、ベンゾトリアゾール、没食子酸プロピル、並びにメルカプトベンズイミダゾール等が挙げられる。皮膚刺激低減剤は、1種又は2種以上を含有してもよい。皮膚刺激低減剤の第2画分における含有割合は、その種類にもより、適宜設定できるが、例えば、0.1重量%〜50重量%となるように配合することもできる。

0052

鎮痛剤としては、特に限定されないが、具体的には、プロカインテトラカイン、リドカイン、ジブカイン及びプリロカイン等の局所麻酔薬及びその塩等が挙げられる。鎮痛剤は、1種又は2種以上を含有してもよい。鎮痛剤の第2画分における含有割合は、その種類にもより、適宜設定できるが、例えば、0.1重量%〜30重量%となるように配合することもできる。

0053

経皮吸収促進剤としては、特に限定されないが、具体的には、高級アルコール、N−アシルサルコシン及びその塩、高級モノカルボン酸、高級モノカルボン酸エステル、芳香族モノテルペン脂肪酸エステル、炭素数2〜10の2価カルボン酸及びその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル及びその塩、乳酸、乳酸エステル、並びにクエン酸等が挙げられる。経皮吸収促進剤は、1種又は2種以上を含有してもよい。経皮吸収促進剤の第2画分における含有割合は、その種類にもより、適宜設定できるが、例えば、0.1重量%〜30重量%となるように配合することもできる。

0054

安定化剤は、コアシェル構造を安定化させる作用を有し、コアシェル構造の意図せぬ早期の崩壊を防止し、有効成分の徐放効果を担保する役割を有する。

0055

安定化剤としては、特に限定されないが、具体的には、脂肪酸及びその塩、メチルパラベンプロピルパラペン等のパラヒドロキシ安息香酸エステル類、クロロブタノールペンルアルコールフェニルエチルアルコール等のアルコール類チメロサール無水酢酸ソルビン酸亜硫酸水素ナトリウムL−アスコルビン酸アスコルビン酸ナトリウムブチルヒドロキシアニソール、プチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、酢酸トコフェロール、dl−α−トコフェロール、タンパク質及び多糖類等が挙げられる。安定化剤は、1種又は2種以上を含有してもよい。安定化剤の第2画分における含有量は、その種類にもより、適宜設定できるが、例えば、ショ糖脂肪酸エステルと安定化剤の重量比が、1:0.01〜1:50となるように配合することもできる。

0056

防腐剤としては、特に限定されないが、具体的には、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、フェノキシエタノール及びチモール等が挙げられる。防腐剤は、1種又は2種以上を含有してもよい。防腐剤の第2画分における含有割合は、その種類にもより、適宜設定できるが、例えば、0.01重量%〜10重量%となるように配合することもできる。

0057

2.外用剤
本発明の外用剤は、例えば、身体の皮膚や粘膜等の上皮表面等に適用される剤形を有し、上皮表面等に擦り込み、散布、塗布又は貼付等されるものであれば特に限定されない。また、本発明の外用剤には、有効成分が適用部位局所で作用するものの他、有効成分が皮膚から吸収されて当該適用部位周辺や全身において作用を示す経皮吸収型外用剤も含まれる。より具体的には、プラスター剤硬膏剤等のテープ剤リザーバー型、マトリックス型等)、パップ剤パッチ剤マイクロニードル等の貼付剤、油性軟膏剤などの軟膏剤、リニメント剤ローション剤等の外用液剤外用エアゾール剤ポンプスプレー剤等のスプレー剤、クリーム剤ゲル剤点眼剤眼軟膏剤点鼻剤坐剤直腸半固形剤、又は注腸剤等を挙げることができる。好ましくは、貼付剤、軟膏剤、点眼剤、点鼻剤である。

0058

本発明の外用剤は、有効成分の種類に応じて、例えば、経皮吸収型外用薬皮膚外用薬点眼薬点鼻薬座薬口腔薬等の外用医薬品、外用医薬部外品、薬用化粧品及び化粧品等の幅広い用途に用いることができる。

0059

本発明の外用剤の使用目的は、治療用、疾患若しくは症状の予防用、症状緩和用、及び/又は美容用等、有効成分の種類に応じて適宜選択される。

0060

本発明の外用剤は、特に限定されないが、通常、1日〜1週間持続性であり、好ましい態様では1日〜1週間あたり1回適用されるように用いられる。

0061

本発明の外用剤は、少なくとも上記1.項に記載の粒子を含有する。

0062

外用剤における上記粒子の含有割合は、特に制限されないが、外用剤の基剤相を100重量%としたときに、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは5〜40重量%、さらに好ましくは10〜30重量%である。

0063

粒子における有効成分と界面活性剤との重量比(有効成分重量:界面活性剤重量)は、本発明の効果が奏される範囲内において適宜設定することができるが、例えば1:3〜1:100とすることができる。吸収性がより優れた外用剤を調製するためには、当該重量比を1:5〜1:100とすることが好ましく、1:10〜1:50とすることがより好ましく、1:15〜1:50とすることがさらに好ましい。

0064

本発明の外用剤は、好ましくは、基剤相の水分含有率が20重量%以下であり、より好ましくは基剤相が実質的に水を含有しない。これにより、粒子の形状保持性をより一層高めることが可能であり、粒子からの有効成分の漏出、ひいては有効成分の結晶化をさらに一層抑制することができ、結果としてさらに高い経皮吸収性を発揮することが可能である。この観点から、本発明の基剤相は、水分含有率が20重量%以下に調整される剤(より好ましくは実質的に水を含有しない剤)、例えばテープ剤、パッチ剤、プラスター剤、軟膏剤、ゲル剤、点眼剤、点鼻剤等に使用されることが好ましい。

0065

本発明の外用剤は、上記粒子、及び1種以上の基剤を含有する相(基剤相)を含有する。このとき、粒子は、基剤相中に分散又は溶解している。また基剤相は、ゲル化剤を含有することが好ましい。さらに、外用剤が貼付剤である場合には、基剤相に粘着剤、及び必要に応じて粘着付与剤又は重合開始剤を添加することができる。この他、基剤相には、外用剤の剤形や使用目的等に応じてその他の添加成分等を含有していてもよい。その他の添加成分としては、例えば、可塑剤賦形剤着色剤滑沢剤結合剤、乳化剤、増粘剤湿潤剤、安定剤、保存剤溶剤溶解補助剤懸濁化剤緩衝剤pH調整剤酸化防止剤、経皮吸収促進剤、刺激緩和剤、防腐剤、キレート剤及び分散剤等が挙げられる。

0066

基剤は、特に限定されず、医薬品(特に外用剤)や化粧品として使用可能なものの中から幅広く選択することができる。

0067

基剤は、粒子やその他の成分を分散又は溶解させるのに適切なもののなかから使用目的等に応じて適宜選択することができ、特に限定されない。

0068

また、複数種の基剤を併用してもよい。

0069

上述したように、本発明に用いられる粒子は、第1画分が固体であることが好ましい。基剤相が油相である場合、このような粒子を油相である基剤相中に分散させることで、S/O(Solid in Oil)型の製剤を形成することができる。S/O型の製剤は、例えば、後述するW/Oエマルションを乾燥する工程を含む製造方法により得られた粒子を、油相中に分散させることにより得ることができる。

0070

基剤としては、特に限定されず、油性基剤、水性基剤等が挙げられる。油性基剤としては、例えば植物油動物油中性脂質合成油脂、ステロール誘導体ワックス類炭化水素類モノアルコールカルボン酸エステル類、オキシ酸エステル類、多価アルコール脂肪酸エステル類、シリコーン類、高級アルコール類、高級脂肪酸類及びフッ素系油剤類等が挙げられる。水性基剤としては、例えば、水、(多価)アルコール等が挙げられる。好ましくは油性基剤である。

0071

植物油としては、特に限定されないが、例えば、大豆油ゴマ油オリーブ油やし油パーム油、こめ油、綿実油ひまわり油コメヌカ油カカオ脂コーン油、べに花油及びなたね油等が挙げられる。

0072

動物油としては、特に限定されないが、例えば、ミンク油、タートル油、魚油油、馬油油及び鮫スクワラン等が挙げられる。

0073

中性脂質としては、特に限定されないが、例えば、トリオレイントリリノレイントリミリスチントリステアリン及びトリアラキドニン等が挙げられる。

0074

合成油脂としては、特に限定されないが、例えば、リン脂質及びアゾン等が挙げられる。

0075

ステロール誘導体としては、特に限定されないが、例えば、ジヒドロコレステロールラノステロールジヒドロラノステロール、フィトステロールコール酸及びコレステリルリノレート等が挙げられる。

0078

アルコールカルボン酸エステル類としては、ミリスチン酸オクチルドデシルミリスチン酸ヘキシルデシルイソステアリン酸オクチルドデシル、パリミチンセチルパルミチン酸オクチルドデシルオクタン酸セチル、オクタン酸ヘキシルデシル、イソノナン酸イソトリデシルイソノナン酸イソノニルイソノナン酸オクチル、イソノナン酸イソトリデシル、ネオペンタン酸イソデシルネオペンタン酸イソトリデシルネオペンタン酸イソステアリルネオデカン酸オクチルドデシルオレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オクチルドデシル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、エルカ酸オクチルドデシル、イソステアリン酸硬化ヒマシ油オレイン酸エチルアボカド油脂肪酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸イソプロピル、セバチン酸ジエチル、セバチン酸ジイソプロピルセバチン酸ジオクチルアジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジブチルオクチル、アジピン酸ジイソブチルコハク酸ジオクチル及びクエン酸トリエチル等が挙げられる。

0079

オキシ酸エステル類としては、乳酸セチルリンゴ酸ジイソステアリル及びモノイソステアリン酸水添ヒマシ油等が挙げられる。

0080

多価アルコール脂肪酸エステル類としては、トリオタングリセリル、トリオレイン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリルジイソステアリン酸グリセリル、トリ(カプリル酸カプリン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル、水添ロジントリグリセリド水素添加エステルガム)、ロジントリグリセリド(エステルガム)、ベヘン酸エイコサン二酸グリセリル、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジオクタン酸ネオペンチルグリコールジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ジオレインプロピレングリコールテトラオクタン酸ペンタエリスリチル水素添加ロジンペンタエリスリチル、トリエチルヘキサン酸ジトリメチロールプロパン、(イソステアリン酸/セバシン酸ジトリメチロールプロパントリエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸ジペンタエリスリチルジイソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ポリグリセリルノナイソステアリン酸ポリグリセリル−10、デカ(エルカ酸/イソステアリン酸/リシノレイン酸ポリグリセリル−8、(ヘキシルデカン酸/セバシン酸)ジグリセリルオリゴエステルジステアリン酸グリコールジステアリン酸エチレングリコール)、ジネオペンタン酸3−メチル−1,5−ペンタンジオール及びジネオペンタン酸2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール等が挙げられる。

0081

シリコーン類としては、ジメチコンジメチルポリシロキサン)、高重合ジメチコン(高重合ジメチルポリシロキサン)、シクロメチコン環状ジメチルシロキサンデカメチルシクロペンタシロキサン)、フェニルトリメチコンジフェニルジメチコンフェニルジメチコン、ステアロキシプロピルジメチルアミン、(アミノエチルアミノプロピルメチコン/ジメチコン)コポリマージメチコノール、ジメチコノールクロスポリマーシリコーン樹脂シリコーンゴムアミノプロピルジメチコン又はアモジメチコン等のアミノ変性シリコーンカチオン変性シリコーンジメチコンコポリオール等のポリエーテル変性シリコーンポリグリセリン変性シリコーン糖変性シリコーンカルボン酸変性シリコーンリン酸変性シリコーン、硫酸変性シリコーン、アルキル変性シリコーン脂肪酸変性シリコーンアルキルエーテル変性シリコーン、アミノ酸変性シリコーン、ペプチド変性シリコーン、フッ素変性シリコーンカチオン変性又はポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性又はポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性又はポリエーテル変性シリコーン及びポリシロキサンオキシアルキレン共重合体等が挙げられる。

0083

高級脂肪酸類としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸リノレイン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸エイコサペンタエン酸イソヘキサデカン酸、アンテイヘンイコサン酸、長鎖分岐脂肪酸、ダイマー酸及び水素添加ダイマー酸等が挙げられる。

0084

フッ素系油剤類としては、パーフルオロデカンパーフルオロオクタン及びパーフルオロポリエーテル等が挙げられる。

0085

(多価)アルコールとしては、エタノールイソプロパノール、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールポリエチレングリコール等が挙げられる。

0086

また、その他の基剤としては、特に限定されないが、貼付剤(プラスター剤、硬膏剤等のテープ剤(リザーバー型、マトリックス型等)、パップ剤、パッチ剤、マイクロニードル等)、軟膏剤、外用液剤(リニメント剤、ローション剤等)、スプレー剤(外用エアゾール剤、ポンプスプレー剤等、クリーム剤、ゲル剤、点眼剤、眼軟膏剤、点鼻剤、坐剤、直腸用半固形剤、注腸剤等の剤形に適した基剤等が挙げられる。

0087

本発明に使用される基剤の中で、少なくとも基剤相に添加する前に室温(例えば15〜35℃の範囲内)において、液体の状態で存在する基剤を液剤という。液剤は、油性基剤であっても水性基剤であってもよいが、好ましくは油性基剤であり、例えば、炭化水素(流動パラフィン、重質流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、α−オレフィンオリゴマー、スクワラン、オリーブ由来スクワラン、スクワレン等)、アルコールカルボン酸エステル類(ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル等)、多価アルコール脂肪酸エステル類(トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリオクタン酸グリセリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール等)、及びオキシ酸エステル類(モノイソステアリン酸水添ヒマシ油等)等よりなる群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。

0088

液剤の含有量は、外用剤の種類に応じて適宜設定することができる。好ましくは5〜80重量%、より好ましくは10〜60重量%である。

0089

本発明の外用剤には、上記液剤をゲル化させたゲル状の液系成分、及び/又は基剤相を調製後にゲル化させたゲル状の基剤相を使用することが好ましい。

0090

ここでゲル化とは、低分子若しくは高分子を含む、又は低分子若しくは高分子からなる液体中の分子同士が部分的に架橋し、三次元網目構造を形成することをいう。ゲル化は、物理的架橋によって行われても化学的架橋によって行われてもよいが、有効成分の吸収性を高めるためには、架橋が強固で半永久的な化学的架橋よりも、架橋が可逆性である物理的架橋によって行うことが好ましい。

0091

物理的架橋の方法は、特に制限されず、ゲル化剤等を添加し液体中の分子に水素結合等を生じさせて架橋する方法、分子を含む液体を加熱して分子の疎水性相互作用等による疎水性凝集を生じさせて架橋する方法、及び微結晶架橋等を挙げることができる。好ましくはゲル化剤による物理的架橋又は加熱等による物理的架橋であり、より好ましくはゲル化剤による物理的架橋である。また、複数の物理的架橋法を組み合わせてもよい。

0092

一方、化学的架橋の方法としては、重縮合法やラジカル重合法を挙げることができる。

0093

ゲル化剤としては、基剤相又は液剤をゲル化できる限り制限されないが、例えば1種以上の脂肪酸と1種の多糖類のエステルを挙げることができる。上記脂肪酸としては、好ましくは炭素数が5〜26である脂肪酸、より好ましくは炭素数が6〜18である脂肪酸を挙げることができる。上記多糖類としては、好ましくはデキストリン、イヌリンスクロース等を挙げることができる。上記エステルの具体例としては、パルミチン酸デキストリン、パルミチン酸/エチルヘキサン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、及びステアリン酸イヌリンからなる群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。また、流動パラフィン等の炭化水素をゲル化するものとして、低分子量のポリエチレンを挙げることができる。上記ポリエチレンとしては、好ましくは分子量が5万以下、より好ましくは分子量が2万5千以下のポリエチレンを挙げることができる。

0094

基剤相を100重量%とした場合の基剤相に対するゲル化剤の含有量は、0.1〜10重量%、好ましくは0.2〜8重量%である。また、液剤を100重量%とした場合の液剤に対するゲル化剤の含有量は、1〜30重量%、好ましくは2〜20重量%、より好ましくは2.5〜10重量%である。

0095

基剤相にゲル状の液系成分を添加する場合には、基剤相に含まれるゲル状の液系成分の含有量に応じた量を添加することができるが、基剤相を100重量%とした場合に、ゲル状の液系成分の含有量が、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%である。ゲル状の液系成分の粘度としては、1000mPa・s以上であることが更に好ましく、10000mPa・s以上であることが特に好ましい。粘度の上限は、特に限定されない。

0096

本発明の外用剤が貼付剤である場合には、基剤相に、粘着剤を用いることができ、必要に応じてさらに粘着付与剤を用いることができる。

0097

粘着剤としては、外用剤を皮膚等に貼付できる限り特に制限されないが、例えばゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ビニル系粘着剤、ビニルピロリドン系粘着剤、及びシリコーン系粘着剤等を使用することができる。好ましくは、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ビニル系粘着剤、又はビニルピロリドン系粘着剤であり、より好ましくは、ゴム系粘着剤である。

0098

ゴム系粘着剤としては、特に限定されず、医薬品や化粧品等の具体的用途に応じて通常使用されるもののなかから適宜選択することができる。

0099

ゴム系粘着剤は、例えばOkitsuの式により算出される溶解度パラメーターSP値)が8.7以下のものを用いることができる。有効成分の経皮吸収量の点では、SP値が7〜8.7の熱可塑性エラストマーを用いることができる。

0100

なお、当該SP値とは、親水性を表す指標であり、Okitsuの式とは、下記式で表される溶解度パラメータにおいて、ΔFを算出する手法である(参考:津俊直、日本接着学会誌、vol.29,No.5,204−211(1993))。
Δδ=ΔF/ΔV
式中、δは溶解度パラメータを表し、Fはモル引力定数を表し、Vはモル容積を表す。

0101

ゴム系粘着剤の具体例としては、スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、ポリイソブチレン(PIB)及びイソプレンゴム(IR)等のゴム系、シリコーンゴム等のシリコーン系ウレタン系等の粘着剤が挙げられる。ゴム系粘着剤は、1種を単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。

0102

ゴム系粘着剤の含有量は、特に限定されず、適宜設定することができる。例えば、基剤相を100重量%とした場合のゴム系粘着剤の含有量は、1〜50重量%とすることが好ましく、より好ましくは5〜30重量%である、さらに好ましくは10〜25重量%である。

0103

ゴム系粘着剤を使用する場合には、さらに基剤相に粘着付与剤(タッキファイヤー)を添加してもよい。粘着付与剤としては、脂環族飽和炭化水素樹脂テルペン樹脂テルペンフェノール樹脂水添テルペン樹脂水添テルペンフェノール樹脂、及びロジン誘導体等を挙げることができる。好ましくは、脂環族飽和炭化水素樹脂、ロジン誘導体等である。

0104

ゴム系粘着剤と粘着付与剤の混合比は、ゴム系粘着剤1重量部に対して、粘着付与剤が好ましくは0.1〜2重量部の範囲、より好ましくは0.2〜1重量部の範囲である。

0105

ゴム系粘着剤には、流動パラフィン等の炭化水素などの可塑剤が含まれていてもよい。この場合においても、上述のゲル化剤と併用することで、可塑剤に起因するブリードアウト現象をより一層効果的に抑制することができる。なお、可塑剤に、流動パラフィン等の炭化水素を用いる場合は、ゲル化するものとして、ポリエチレンを挙げることができる。上記ポリエチレンとしては、好ましくは分子量が5万以下、より好ましくは分子量が2万5千以下のポリエチレンを挙げることができる。

0106

アクリル系粘着剤、ビニル系粘着剤、又はビニルピロリドン系粘着剤としては、下記一般式(1)及び(2)でそれぞれ表わされる化合物並びにビニルピロリドン系化合物からなる群より選択される少なくとも一種のモノマー重合体を挙げることができる。

0107

(式(1)中において、R1は、水素原子又はメチル基を表し、R2は、炭素数1〜5のアルキル基を表す。)

0108

(式(2)中において、R3は、水素原子又はメチル基を表し、R4は、炭素数1〜5のアルキル基を表す。)

0109

一般式(1)及び(2)でそれぞれ表される化合物並びにビニルピロリドン系化合物は、好ましくはSP値8.7〜12のモノマーである。

0110

上記一般式(1)で表される化合物の具体例としては、アクリル酸メチル(<SP値>=9.0)、アクリル酸エチル(<SP値>=8.9)、メタクリル酸メチル(<SP値>=8.8)、及びメタクリル酸エチル(<SP値>=8.7)等が挙げられる。

0111

上記一般式(2)で表される化合物の具体例としては、酢酸ビニル(<SP値>=9.0)、プロピオン酸ビニル(<SP値>=8.9)、及び酪酸ビニル(<SP値>=8.8)等が挙げられる。

0112

ビニルピロリドン系化合物の具体例としては、N−ビニルピロリドン(<SP値>=11.1)、及びN−ビニルピペリドン(<SP値>=10.6)等が挙げられる。

0113

アクリル系粘着剤、ビニル系粘着剤、又はビニルピロリドン系粘着剤は、一種を単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。

0114

また、上記一般式(1)で表される化合物、上記一般式(2)で表される化合物、及びビニルピロリドン化合物よりなる群から選択される少なくとも1種のモノマーを重合させる方法は、公知の方法を使用できる。例えば重合開始剤を使用する方法であり、重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルAIBN)、1,1’−アゾビスシクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−(2,4’−ジメチルバレロニトリル)などのアゾビス系重合開始剤ベンゾイルパーオキサイド(BPO)、ラウロイルパーオキサイドLPO)、及びジターシャルブチルパーオキサイドなどの有機過酸化物が挙げられる。好ましくは、ラウロイルパーオキサイド、又はベンゾイルパーオキサイド等である。これらの重合開始剤は、2種以上を組み合わせてもよい。

0115

アクリル系粘着剤、ビニル系粘着剤、又はビニルピロリドン系粘着剤の含有量は、特に限定されず、適宜設定することができる。例えば、基剤相を100重量%とした場合のアクリル系粘着剤の含有量は、好ましくは10〜90重量%とすることができ、より好ましくは20〜80重量%とすることができ、さらに好ましくは30〜70重量%とすることができる。

0116

また、アクリル系粘着剤、ビニル系粘着剤、又はビニルピロリドン系粘着剤を使用する場合においても、脂環族飽和炭化水素樹脂、ロジン系誘導体等の粘着付与剤を使用してもよい。アクリル系粘着剤と粘着付与剤の混合比は、アクリル系粘着剤100重量部に対して、粘着付与剤が好ましくは0.1〜20重量部の範囲であり、より好ましくは1〜5重量部の範囲である。

0117

その他の添加成分(可塑剤、賦形剤、着色剤、滑沢剤、結合剤、乳化剤、増粘剤、湿潤剤、安定剤、保存剤、溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、緩衝剤、pH調整剤、酸化防止剤、経皮吸収促進剤、刺激緩和剤、防腐剤、キレート剤及び分散剤等)の具体的な成分としては特に制限されず、一般的に医薬品又は化粧品等の外用剤に添加することが許容される成分を挙げることができる。またその他の添加成分の各成分含有量も目的の外用剤を調製できる限り特に制限されず、基剤相を100重量%とした場合、0.00001〜10重量%の範囲の間で適宜添加することができる。

0118

また、本発明の外用剤は、上記粒子を含有した状態の基剤相が、さらに他の成分に分散されているものであってもよい。この場合、本発明の外用剤は、基剤相又は基剤相に含まれる成分が完全溶解しない成分に、基剤相を混合分散又はエマルション化等させることにより提供される。剤型により適宜選択することができ、特に限定されないが、例えば、貼付剤(プラスター剤、硬膏剤等のテープ剤(リザーバー型、マトリックス型等)、パップ剤、パッチ剤、マイクロニードル等)、軟膏剤、外用液剤(リニメント剤、ローション剤等)、スプレー剤(外用エアゾール剤、ポンプスプレー剤等、クリーム剤、ゲル剤、点眼剤、眼軟膏剤、点鼻剤、坐剤、直腸用半固形剤、注腸剤等として提供するため、それぞれの剤型に使用される基剤等に、基剤相を混合分散又はエマルション化等させることができる。

0119

3.粒子及び外用剤の製造方法
3.1 粒子の製造方法
本発明の上記1.項に記載の粒子の製造方法は、特に限定されないが、例えば水相に有効成分を含有するW/Oエマルションを乾燥する工程を含む方法によって、製造することができる。

0120

水相に有効成分を含有するW/Oエマルションは、例えば有効成分を含有する水性溶媒(例えば水、緩衝水溶液等)と、界面活性剤を含有する油性溶媒(例えばシクロヘキサン、ヘキサン、トルエン等)とを混合することによって得ることができる。有効成分を含有する水性溶媒は、有効成分の他に、必要に応じて安定化剤、経皮吸収促進剤、皮膚刺激低減剤等の添加成分を含有していてもよい。界面活性剤を含有する油性溶媒は、有効成分の他に、必要に応じて、皮膚刺激低減剤、鎮痛剤、経皮吸収促進剤、安定化剤等の添加成分を含有していてもよい。混合の方法としては、W/Oエマルションを形成できる方法である限り特に限定されず、例えばホモジナイザー等による撹拌が挙げられる。ホモジナイザー撹拌時の条件は、例えば、5,000〜50,000rpm程度、より好ましくは、10,000〜30,000rpm程度である。

0121

上記W/Oエマルションにおける有効成分と界面活性剤との重量比(有効成分重量:界面活性剤重量)は、本発明の粒子を最終的に得ることができる限り特に限定されないが、例えば1:3〜1:100、好ましくは1:5〜1:70、より好ましくは1:10〜1:50である。

0122

水相に有効成分を含有するW/Oエマルションの乾燥の方法としては、該エマルション中の溶媒(水性溶媒及び油性溶媒)を除去できる方法である限り特に限定されず、例えば凍結乾燥減圧乾燥等が挙げられ、好ましくは凍結乾燥が挙げられる。

0123

乾燥後の粒子は、直接基剤相に混合してもよいが、基剤等に一度混合してから基剤相に混合してもよい。

0124

3.2基剤相の調製方法
本発明の上記2.項に記載の基剤相を調製する方法は、少なくとも、有効成分を含有する第1画分と界面活性剤を含有する第2画分とを含む粒子を1種以上の基剤と混合する工程(I)と、工程(I)の前又は後に1種以上の基剤をゲル化する工程を含む。より具体的には、下記第1の方法と第2の方法を含む。

0125

(1)第1の方法
基剤相を調製するための第1の方法は、上記2.1項に記載のゲル状の液系成分を含有する基剤を準備する工程(1)、及び有効成分を含有する第1画分と界面活性剤を含有する第2画分とを含む粒子と、ゲル状の液系成分を含有する基剤とを混合し、基剤相を調製する工程(2)を備える。

0126

工程(1)は、ゲル状の液系成分を調製する工程であってもよいが、既に調製されたゲル状の液系成分を準備する工程であってもよい。ゲル状の液系成分の調製方法は、例えば、上記2.項に記載の成分と割合で液剤とゲル化剤とを混合し、50〜130℃程度で0.5〜5時間程度加熱することによって、両成分を溶解後、20〜40℃で1〜24時間程度養生することで得ることができる。

0127

次に、工程(2)において、工程(1)において調製されたゲル状の液系成分、上記2.1に記載の他の基剤、必要に応じて粘着剤、粘着付与剤、及びその他の成分等を混合する。調製された混合物に、さらに上記1.項に記載の粒子と混合し基剤相を調製することができる。混合方法は特に制限されず、公知の方法を適用することができるが、例えば、真空ミキサーにて2000rpm、2分、1Pa未満にて攪拌することで調製することができる。

0128

また、工程(2)の別の態様としては、粒子、工程(1)において調製されたゲル状の液系成分、上記2.に記載の他の基剤、必要に応じて粘着剤、粘着付与剤、及びその他の成分等をシクロヘキサン、ヘキサン、トルエン又は酢酸エチル等の溶剤中で混合し(以下、基剤相溶液1という)、溶剤を除去して基剤相を調製することができる。

0129

さらに追加の工程(3)として、工程(2)で調製された基剤相を一度50〜100℃程度に加熱し、ゲルの架橋を消失させてから、再度ゲル化剤の添加や加熱によって基剤相全体をゲル化させてもよい。この追加の工程(3)は、ゲル状の液系成分が物理的な架橋によって調製されている場合に特に好ましく適用される。

0130

(2)第2の方法
基剤相を調製するための第2の方法は、上記1.に記載の粒子と、上記2.に記載の基剤、必要に応じて粘着剤、粘着付与剤及びその他の成分とを混合した後、ゲル化剤を加えて、又は加熱処理を行って基剤相全体をゲル化させる方法を含む。また、別の態様として、上記1.に記載の粒子上記2.に記載の基剤、ゲル化剤、必要に応じて粘着剤、粘着付与剤及びその他の成分とをシクロヘキサン、ヘキサン、トルエン又は酢酸エチル等の溶剤中で混合し(以下、基剤相溶液2という)、外用剤完成前等に溶剤を除去することでゲル化させることができる。50〜130℃程度で0.5〜5時間程度加熱することによって、液剤をゲル化させてもよい。

0131

3.3外用剤の調製方法
(1)貼付剤
外用剤が貼付剤である場合には、例えば、溶液工法より貼付剤を製造できる。溶液塗工法には、例えば上記で調製された基剤相溶液1又は基剤相溶液2を使用することができる。各基剤相溶液中の固形分濃度は、好ましくは10〜80重量%、より好ましくは20〜60重量%である。

0132

次に、各基剤相溶液を、例えばナイフコーターコンマコーター又はリバースコーターなどの塗工機を用いて、剥離ライナー(シリコーン処理した有機溶剤耐性を有するポリエステルフィルム等)上に均一に塗布し、乾燥して溶剤を除去して基剤相の層を完成させ、基剤相の層上に支持体(有機溶剤耐性を有するポリエステルフィルム、不織布等)をラミネートすることにより、貼付剤を得ることができる。支持体の種類によっては、支持体上に基剤相の層を形成した後、上記基剤相の表面に剥離ライナーをラミネートしても良い。

0133

また、別の方法としては、例えば、上記基剤相を、ポリエステル若しくはポリエチレン等の合成繊維織物部材、又はこれらを適宜組み合わせて織布若しくは不織布等に加工したもの、又は透過性膜等に積層や含浸等して保持させた状態とし、さらに粘着カバー材等で覆って使用することもできる。

0134

このようにして得られた貼付剤は、使用用途に応じて楕円形円形正方形長方形などの形状に適宜裁断する。また、必要に応じて周辺に粘着剤相等を設けてもよい。

0135

(2)軟膏剤
油性軟膏剤は、例えば日本薬局方解説書等に記載の公知の方法等によって調製することができる。例えば、まず、油性の上記基剤を約70〜80℃に加熱して油相(溶液状態)とする。別途上記粒子を基剤等に溶解もしくは分散させた主薬相を調製し、油相と主薬相を混合及び冷却し、油性軟膏剤を得ることができる。この時ゲル状の液系成分は、油相又は主薬相に添加することができる。あるいは、油相と主薬相を混合した後、ゲル化剤を加えてもよい。

0136

(3)その他の剤形の外用剤
その他の剤形の外用剤も、例えば日本薬局方解説書等に記載の公知の方法等によって調製することができる。また、上記基剤相の調製方法において説明されているように、基剤相に含まれる液剤をあらかじめゲル化させるか、基剤相の成分を全て混合した後にゲル化剤等を加えて基剤相を完成させることにより、調製することができる。

0137

以下、本発明を実施例及び試験例を例に挙げて詳しく説明するが、本発明がこれらの例に限定されるものではない。

0138

参考調製例:粒子の調製
以下の調製方法により、有効成分を含有する第1画分と界面活性剤を含有する第2画分とを含む粒子を調製した。

0139

有効成分である塩酸ドネペジル0.1gを40gの純水に溶解し、これに界面活性剤であるショ糖エルカ酸エステル三菱化学フーズ社製ER−290、主成分はジエステル及びトリエステル)1.5gをシクロヘキサン80gに溶解した溶液を加え、ホモジナイザー撹拌(10,000rpm)した。この後に2日間凍結乾燥することによって、粒子を得た。

0140

調製例1〜6:ゲル状の液系成分の調製
以下の方法により、ゲル状の液系成分を調製した。
表1に示す割合にしたがって、流動パラフィン(和光純薬社製、密度0.800〜0.835g/mL)とパルミチン酸デキストリン(千葉製粉社製、レオパールKL2)とを混合した。混合の際、流動パラフィンにスターラーで撹拌しながら所定量のパルミチン酸デキストリンを徐々に加えた。この後120℃で2時間攪拌し、パルミチン酸デキストリンを溶解させた後、40℃で16時間静置してゲル状の流動パラフィンを調製した。

0141

ミリスチン酸イソプロピル(IPM)についても、流動パラフィンのゲル化と同様に、表2に示す割合にしたがってパルミチン酸デキストリンと混合し、ゲル状のミリスチン酸イソプロピルを得た。

0142

0143

0144

実施例1
上記参考調製例で得られた粒子30重量部にゴム系粘着剤であるスチレン−イソプレン−スチレン・ブロック共重合体(SIS、日本ゼオン社製、Quintac 3520)20重量部、粘着付与剤(脂環族飽和炭化水素樹脂、荒川化学社製、アルコンP100)20重量部、上記調製例1で調製したゲル状の流動パラフィン20重量部、及びゲル化させていないミリスチン酸イソプロピル10重量部を配合し、固形分の濃度が30重量部%になるようにシクロヘキサンを加えた後、均一になるまで混合して、基剤相溶液を調製した。

0145

次に、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる剥離基材の一面にシリコーンが塗布されることにより離型処理が施された剥離シート(剥離ライナーとなる)を用意した。この剥離シートの離型処理面に基剤相溶液を塗布し、60℃で60分間乾燥させることにより、剥離シートの離型処理面に基剤相の層が形成された積層体を作製した。続いて、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる支持体を用意した。

0146

この支持体の一面と、上記積層体上の基剤相の層とが対向するように重ね合わせて、積層体の基剤相の層を支持体に転写させて積層一体化させることによって貼付剤を製造した。

0147

実施例2
上記参考調製例で得られた粒子30重量部に、スチレン−イソプレン−スチレン・ブロック共重合体20重量部、粘着付与剤20重量部、上記調製例2で調製したゲル状の流動パラフィン20重量部、及びゲル化させていないミリスチン酸イソプロピル10重量部を配合し、固形分の濃度が30重量%になるようにシクロヘキサンを加えた後、均一になるまで混合して、基剤相溶液を調製した。続いて、実施例1と同様に貼付剤を製造した。

0148

実施例3
上記参考調製例で得られた粒子30重量部にスチレン−イソプレン−スチレン・ブロック共重合体20重量部、粘着付与剤20重量部、調製例3で調製したゲル状の流動パラフィン20重量部、及びゲル化させていないミリスチン酸イソプロピル10重量部を配合し、固形分の濃度が30重量%になるようにシクロヘキサンを加えた後、均一になるまで混合して、基剤相溶液を調製した。続いて、実施例1と同様に貼付剤を製造した。

0149

実施例4
上記参考調製例で得られた粒子30重量部にスチレン−イソプレン−スチレン・ブロック共重合体20重量部、粘着付与剤20重量部、調製例2で調製したゲル状の流動パラフィン20重量部、及び上記調製例4で調製したゲル状のミリスチン酸イソプロピル10重量部を配合し、固形分の濃度が30重量%になるようにシクロヘキサンを加えた後、均一になるまで混合して、基剤相溶液を調製した。続いて、実施例1と同様に貼付剤を製造した。

0150

実施例5
上記参考調製例で得られた粒子30重量部にスチレン−イソプレン−スチレン・ブロック共重合体20重量部、粘着付与剤20重量部、調製例2で調製したゲル状の流動パラフィン20重量部、及び上記調製例5で調製したゲル状のミリスチン酸イソプロピル10重量部を配合し、固形分の濃度が30重量%になるようにシクロヘキサンを加えた後、均一になるまで混合して、基剤相溶液を調製した。続いて、実施例1と同様に貼付剤を製造した。

0151

実施例6
上記参考調製例で得られた粒子30重量部にスチレン−イソプレン−スチレン・ブロック共重合体20重量部、粘着付与剤20重量部、調製例2で調製したゲル状の流動パラフィン20重量部、及び上記調製例6で調製したゲル状のミリスチン酸イソプロピル10重量部を配合し、固形分の濃度が30重量%になるようにシクロヘキサンを加えた後、均一になるまで混合して、基剤相溶液を調製した。続いて、実施例1と同様に貼付剤を製造した。

0152

比較例1
上記参考調製例で得られた粒子30重量部にスチレン−イソプレン−スチレン・ブロック共重合体20重量部、粘着付与剤20重量部、ゲル化していない流動パラフィン20重量部、及びゲル化していないミリスチン酸イソプロピル10重量部を配合し、固形分の濃度が30重量%になるようにシクロヘキサンを加えた後、均一になるまで混合して、基剤相溶液を調製した。続いて、実施例1と同様に貼付剤を製造した。

0153

ブリードアウト現象確認試験
実施例1〜6及び比較例1で調製した貼付剤を40℃で3日間保存した後、剥離シートをはがし、剥離シートに粒子の付着があるかどうかを目視で確認した。
その結果を表3に示す。

0154

0155

表3に示すように、流動パラフィン及びミリスチン酸イソプロピル両方をゲル化させずに使用した場合には、剥離シートに粒子の付着が確認されブリードアウト現象を起こしていることが明らかとなった。これに対して、流動パラフィン、又は流動パラフィンとミリスチン酸イソプロピルの両方をゲル化させることによって、ブリードアウト現象が防止できることが明らかとなった。

0156

参考調製例2:粒子の調製
以下の調製方法により、有効成分を含有する第1画分と界面活性剤を含有する第2画分とを含む粒子を調製した。
有効成分であるリセドロン酸一ナトリウム2.5水和物(東京化成工業社製、分子量:306、水オクタノール分配係数:−5.0)0.1gを40gの純水に溶解し、これに界面活性剤であるカプリル酸グリセリル太陽化学社製サンソフトNo.707−C、主成分はモノエステル及びジエステル)1.5gをシクロヘキサン80gに溶解した溶液を加え、ホモジナイザー撹拌(10,000rpm)した。この後に2日間凍結乾燥することによって、粒子を得た。

0157

調製例7〜9:ゲル状の液系成分の調製
以下の方法により、ゲル状の液系成分を調製した。
表4に示す割合にしたがって、流動パラフィン(和光純薬社製、密度0.800〜0.835g/mL)とパルミチン酸デキストリン(千葉製粉社製、レオパールTL2)を混合した。混合の際、流動パラフィンにスターラーで撹拌しながら所定量のパルミチン酸デキストリンを徐々に加えた。この後120℃で2時間攪拌し、パルミチン酸デキストリンを溶解させた後、40℃で16時間静置してゲル状の流動パラフィンを調製した。

0158

0159

調製例10〜12:ゲル状の液系成分の調製
下記の表5に示す割合にしたがって、流動パラフィン(和光純薬社製、密度0.860〜0.890g/mL)と(パルミチン酸/エチルヘキサン酸)デキストリン(千葉製粉社製、レオパールTT2)を混合した。混合の際、流動パラフィンにスターラーで撹拌しながら所定量の(パルミチン酸/エチルヘキサン酸)デキストリンを徐々に加えた。この後120℃で2時間攪拌し、(パルミチン酸/エチルヘキサン酸)デキストリンを溶解させた後、40℃で16時間静置してゲル状の流動パラフィンを調製した。

0160

調製例13:ゲル状の液系成分の調製
下記の表6に示す割合にしたがって、流動パラフィン(和光純薬社製、密度0.860〜0.890g/mL)と低分子量のポリエチレン(分子量21000)を混合し、ゲル状の流動パラフィンを調製した。

0161

0162

0163

実施例7
上記参考調製例2で得られた粒子40重量部にゴム系粘着剤であるスチレン−イソプレン−スチレン・ブロック共重合体(SIS、日本ゼオン社製、Quintac 3520)20重量部、粘着付与剤(脂環族飽和炭化水素樹脂、荒川化学社製、アルコンP100)20重量部、上記調製例7で調製したゲル状の流動パラフィン20重量部を配合し、固形分の濃度が30重量部%になるようにシクロヘキサンを加えた後、均一になるまで混合して、基剤相溶液を調製した。続いて、実施例1と同様に貼付剤を製造した。

0164

実施例8
上記参考調製例2で得られた粒子40重量部にスチレン−イソプレン−スチレン・ブロック共重合体20重量部、粘着付与剤20重量部、上記調製例8で調製したゲル状の流動パラフィン20重量を配合し、固形分の濃度が30重量%になるようにシクロヘキサンを加えた後、均一になるまで混合して、基剤相溶液を調製した。続いて、実施例1と同様に貼付剤を製造した。

0165

実施例9
上記参考調製例2で得られた粒子40重量部にスチレン−イソプレン−スチレン・ブロック共重合体20重量部、粘着付与剤20重量部、上記調製例9で調製したゲル状の流動パラフィン20重量を配合し、固形分の濃度が30重量%になるようにシクロヘキサンを加えた後、均一になるまで混合して、基剤相溶液を調製した。続いて、実施例1と同様に貼付剤を製造した。

0166

実施例10
上記参考調製例2で得られた粒子30重量部にスチレン−イソプレン−スチレン・ブロック共重合体20重量部、粘着付与剤20重量部、上記調製例10で調製したゲル状の流動パラフィン30重量を配合し、固形分の濃度が30重量%になるようにシクロヘキサンを加えた後、均一になるまで混合して、基剤相溶液を調製した。続いて、実施例1と同様に貼付剤を製造した。

0167

実施例11
上記参考調製例2で得られた粒子30重量部にスチレン−イソプレン−スチレン・ブロック共重合体20重量部、粘着付与剤20重量部、上記調製例11で調製したゲル状の流動パラフィン30重量を配合し、固形分の濃度が30重量%になるようにシクロヘキサンを加えた後、均一になるまで混合して、基剤相溶液を調製した。続いて、実施例1と同様に貼付剤を製造した。

0168

実施例12
上記参考調製例2で得られた粒子30重量部にスチレン−イソプレン−スチレン・ブロック共重合体20重量部、粘着付与剤20重量部、上記調製例12で調製したゲル状の流動パラフィン30重量を配合し、固形分の濃度が30重量%になるようにシクロヘキサンを加えた後、均一になるまで混合して、基剤相溶液を調製した。続いて、実施例1と同様に貼付剤を製造した。

0169

実施例13
上記参考調製例2で得られた粒子30重量部にスチレン−イソプレン−スチレン・ブロック共重合体20重量部、粘着付与剤20重量部、上記調製例13で調製したゲル状の流動パラフィン30重量を配合し、固形分の濃度が30重量%になるようにシクロヘキサンを加えた後、均一になるまで混合して、基剤相溶液を調製した。続いて、実施例1と同様に貼付剤を製造した。

0170

実施例14
上記参考調製例2で得られた粒子30重量部にアクリル系粘着剤(DURO−TAK 387−2510、ヘンケル社製、固形分40重量%)60重量部、上記調製例5で調製したゲル状のミリスチン酸イソプロピル10重量部を配合し、固形分の濃度が30重量%になるように酢酸エチルを加えた後、均一になるまで混合して、基剤相溶液を調製した。続いて、実施例1と同様に貼付剤を製造した。

0171

実施例15
上記参考調製例2で得られた粒子30重量部に、油性軟膏基剤(大正製薬社製、プラスチベース)60重量部、上記調製例5で調製したゲル状のミリスチン酸イソプロピル10重量部を配合し、乳鉢で混合して軟膏剤を製造した。

0172

比較例2
上記参考調製例2で得られた粒子30重量部にスチレン−イソプレン−スチレン・ブロック共重合体20重量部、粘着付与剤20重量部、ゲル化していない流動パラフィン30重量部を配合し、固形分の濃度が30重量%になるようにシクロヘキサンを加えた後、均一になるまで混合して、基剤相溶液を調製した。続いて、実施例1と同様に貼付剤を製造した。

0173

比較例3
上記参考調製例2で得られた粒子30重量部にアクリル系粘着剤(DURO−TAK 387−2510、ヘンケル社製、固形分40重量%)60重量部、ゲル化していない流動パラフィン10重量部を配合し、固形分の濃度が30重量%になるように酢酸エチルを加えた後、均一になるまで混合して、基剤相溶液を調製した。続いて、実施例1と同様に貼付剤を製造した。

0174

比較例4
上記参考調製例2で得られた粒子30重量部に油性軟膏基剤(大正製薬社製、プラスチベース)60重量部、ゲル化していないミリスチン酸イソプロピル10重量部を配合し、乳鉢で混合して軟膏剤を製造した。

0175

ブリードアウト現象確認試験
実施例7〜14及び比較例2,3で調製した貼付剤を40℃で3日間保存したあと、剥離シートを剥がし、剥離シートに粒子の付着があるかどうかを目視で確認した。その結果を表7及び表8に示す。

0176

また、実施例15及び比較例4で調製した軟膏剤を60℃で3日間保存した後、容器中に液成分が染み出しているかを目視で確認した。その結果を表9に示す。

0177

0178

0179

実施例

0180

表7〜9に示すように、流動パラフィンやミリスチン酸イソプロピル(IPM)をゲル化することで、ブリードアウト現象が防止できることが明らかとなった。

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