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技術 情報処理装置、光ディスク、および情報処理方法、並びにプログラム

出願人 ソニー株式会社
発明者 齊藤公博堀籠俊宏
出願日 2016年11月21日 (4年1ヶ月経過) 出願番号 2017-553779
公開日 2018年9月20日 (2年3ヶ月経過) 公開番号 WO2017-094541
状態 未査定
技術分野 光学的記録担体およびその製造 エラー検出又は訂正、試験 光学的記録再生1 デジタル記録再生の信号処理
主要キーワード ノイズ差 凹部位置 形成ディスク 読み取り限界 M系列 解像レベル 凸部位 中央領
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題・解決手段

密度データ再生可能とした光ディスクを実現し、高密度データを記録した光ディスクからのデータ再生を行なう再生装置を提供する。光検出部は、ディスクトラック方向に2分割された検出部A,Bを有し、信号処理部は、検出部A,Bの各検出信号差分信号であるTPP(Tangential Push−pull)信号を生成し、TPP信号から、ディスクの記録信号中の高周波成分信号を抽出して再生信号を生成する。ディスクは、カットオフ周波数以上の高周波凹凸パターンからなるキャリア信号上に記録信号が記録された構成であり、信号処理部は、キャリア信号と記録信号の重複信号の読み取り信号として得られるTPP信号を周波数シフトして、ディスクに記録された記録信号中の高周波成分信号を復元する。

概要

背景

映画音楽等、様々なコンテンツを記録する光ディスクメディア)として、DVD(Digital Versatile Disc)や、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)等の記録メディア(光ディスク)が多く利用されている。
現行のBD等の記録メディアは、主にHD画像、いわゆるハイビジョン対応の2K画像が記録されているものが多いが、今後、高画質化が進み、超高精細画像(UHD:Ultra High Definition画像)を記録したメディアが増加することが予想される。なお、超高精細画像(UHD画像)は、例えば、4Kや8K等の高解像度画像が代表的な例である。

これらの高画質データは、情報量が膨大であり、BD等のディスクには、より高密度に情報の記録を行うことが求められる。
BD等の光ディスクでは、ディスクのデータ記録面に対してレーザ光照射し、その反射光解析してディスク上の信号を読み取る処理が行われる。
しかし、このこのような光ピックアップを用いた再生方法では、例えば光の回折等に起因する解像レベル限界がある。
レーザ光の波長をλとし、光ピックアップを構成するレンズ開口数をNAとした場合、解像限界、すなわち再生可能最大周期は、λ/2NAとなる。

すなわち、光ディスク上のマークピット)間隔が、解像限界であるλ/2NA以下に設定されると、光ピックアップによる再生ができなくなってしまうという問題がある。なお、ディスクの高密度記録構成を開示した従来技術として、例えば特許文献1(特開平03−93058号公報)がある。

概要

密度データを再生可能とした光ディスクを実現し、高密度データを記録した光ディスクからのデータ再生を行なう再生装置を提供する。光検出部は、ディスクのトラック方向に2分割された検出部A,Bを有し、信号処理部は、検出部A,Bの各検出信号差分信号であるTPP(Tangential Push−pull)信号を生成し、TPP信号から、ディスクの記録信号中の高周波成分信号を抽出して再生信号を生成する。ディスクは、カットオフ周波数以上の高周波凹凸パターンからなるキャリア信号上に記録信号が記録された構成であり、信号処理部は、キャリア信号と記録信号の重複信号の読み取り信号として得られるTPP信号を周波数シフトして、ディスクに記録された記録信号中の高周波成分信号を復元する。

目的

特開平03−93058号公報






本開示は、例えば、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、高密度データの記録や再生を実現する情報処理装置、光ディスク、および情報処理方法、並びにプログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ディスクからの反射光受光する光検出部と、前記光検出部の受光信号に対する信号処理を実行して再生信号を生成する信号処理部を有し、前記光検出部は、前記ディスクのトラック方向に2分割された検出部A,Bを有し、前記信号処理部は、前記検出部A,Bの各検出信号差分信号であるTPP(TangentialPush−pull)信号を生成し、前記TPP信号から、前記ディスクに記録された記録信号中の高周波成分信号演算により抽出して再生信号を生成する情報処理装置

請求項2

前記ディスクは、カットオフ周波数以上の高周波凹凸パターンからなるキャリアグルーブによって構成されるキャリア信号上に記録信号が記録された構成であり、前記信号処理部は、前記キャリア信号と前記記録信号の重複信号を周波数シフトした読み取り信号として得られる前記TPP信号を、前記ディスクに記録された記録信号中の高周波成分領域へ周波数シフトする演算により、前記ディスクに記録された記録信号中の高周波成分信号を抽出する請求項1に記載の情報処理装置。

請求項3

前記演算は、前記TPP信号に対するキャリア信号の乗算処理であり、前記信号処理部は、前記TPP信号に対するキャリア信号の乗算処理により、前記TPP信号を、前記ディスクに記録された記録信号中の高周波成分領域へ周波数シフトする請求項2に記載の情報処理装置。

請求項4

前記信号処理部は、前記検出部A,Bの各検出信号の加算信号であるSum信号と、前記TPP信号からキャリア信号成分を除去した記録信号対応TPP信号との合成処理を実行して再生信号を生成する請求項1に記載の情報処理装置。

請求項5

前記信号処理部は、前記Sum信号に基づいて、主にカットオフ周波数以下の周波数成分を含む再生信号を生成し、前記TPP信号に基づいて、主にカットオフ周波数以上の周波数成分を含む再生信号を生成する請求項1に記載の情報処理装置。

請求項6

前記ディスクは、カットオフ周波数以上の高周波凹凸パターンからなるキャリアグルーブが形成された構成であり、前記キャリアグルーブを構成する凹凸パターンは、隣接トラックにおいて交互にずれた千鳥パターンを有する請求項1に記載の情報処理装置。

請求項7

前記ディスクは、カットオフ周波数以上の高周波凹凸パターンからなるキャリアグルーブが形成された構成であり、前記キャリアグルーブを構成する凹凸パターンは、隣接トラック間において揃えられた放射パターンを有する請求項1に記載の情報処理装置。

請求項8

前記ディスクは、記録信号を記録した記録エリアと、サーボ信号を記録したサーボエリアを交互に配列した構成を有し、前記信号処理部は、前記サーボ信号に基づくクロック信号を生成して再生信号生成処理におけるタイミング制御を実行する請求項1に記載の情報処理装置。

請求項9

前記信号処理部は、前記光検出部の受光信号に含まれる隣接トラックの信号を除去する適応イコライザを有する請求項1に記載の情報処理装置。

請求項10

前記信号処理部は、PRML(PertialResponseMaximumLikelihood)による最尤復号処理を実行する請求項1に記載の情報処理装置。

請求項11

カットオフ周波数以上の高周波凹凸パターンからなるキャリアグルーブによって構成されるキャリア信号上に記録信号が記録された光ディスクであり、再生装置において、前記キャリア信号と前記記録信号の重複信号を周波数シフトしたTPP(TangentialPush−pull)信号を読み取り、該TPP信号を、前記光ディスクの記録信号中の高周波成分領域へ周波数シフトする演算により、前記光ディスクの記録信号中の高周波成分信号を抽出することを可能とした光ディスク。

請求項12

前記演算は、前記TPP信号に対するキャリア信号の乗算処理であり、前記再生装置は、前記TPP信号に対するキャリア信号の乗算処理により、前記TPP信号を、前記ディスクに記録された記録信号中の高周波成分領域へ周波数シフトすることで、前記TPP信号から、前記光ディスクに記録された記録信号中の高周波成分信号を抽出して再生信号を生成する請求項11に記載の光ディスク。

請求項13

前記キャリアグルーブを構成する高周波凹凸パターンは、隣接トラックにおいて交互にずれた千鳥パターンである請求項11に記載の光ディスク。

請求項14

前記キャリアグルーブを構成する高周波凹凸パターンは、隣接トラック間において揃えられた放射パターンを有する請求項11に記載の光ディスク。

請求項15

前記光ディスクは、記録信号を記録した記録エリアと、サーボ信号を記録したサーボエリアを交互に配列した構成である請求項11に記載の光ディスク。

請求項16

情報処理装置において実行する情報処理方法であり、前記情報処理装置は、ディスクからの反射光を受光する光検出部と、前記光検出部の受光信号に対する信号処理を実行して再生信号を生成する信号処理部を有し、前記光検出部は、前記ディスクのトラック方向に2分割された検出部A,Bを有し、前記信号処理部は、前記検出部A,Bの各検出信号の差分信号であるTPP(TangentialPush−pull)信号を生成し、前記TPP信号から、前記ディスクに記録された記録信号中の高周波成分信号を演算により抽出して再生信号を生成する情報処理方法。

請求項17

情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであり、前記情報処理装置は、ディスクからの反射光を受光する光検出部と、前記光検出部の受光信号に対する信号処理を実行して再生信号を生成する信号処理部を有し、前記光検出部は、前記ディスクのトラック方向に2分割された検出部A,Bを有し、前記プログラムは、前記信号処理部に、前記検出部A,Bの各検出信号の差分信号であるTPP(TangentialPush−pull)信号の生成処理、前記TPP信号から、前記ディスクに記録された記録信号中の高周波成分信号を演算により抽出して再生信号を生成する処理を実行させるプログラム。

技術分野

0001

本開示は、情報処理装置光ディスク、および情報処理方法、並びにプログラムに関する。さらに詳細には、高密度データの記録や再生を実現する情報処理装置、光ディスク、および情報処理方法、並びにプログラムに関する。

背景技術

0002

映画音楽等、様々なコンテンツを記録する光ディスク(メディア)として、DVD(Digital Versatile Disc)や、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)等の記録メディア(光ディスク)が多く利用されている。
現行のBD等の記録メディアは、主にHD画像、いわゆるハイビジョン対応の2K画像が記録されているものが多いが、今後、高画質化が進み、超高精細画像(UHD:Ultra High Definition画像)を記録したメディアが増加することが予想される。なお、超高精細画像(UHD画像)は、例えば、4Kや8K等の高解像度画像が代表的な例である。

0003

これらの高画質データは、情報量が膨大であり、BD等のディスクには、より高密度に情報の記録を行うことが求められる。
BD等の光ディスクでは、ディスクのデータ記録面に対してレーザ光照射し、その反射光解析してディスク上の信号を読み取る処理が行われる。
しかし、このこのような光ピックアップを用いた再生方法では、例えば光の回折等に起因する解像レベル限界がある。
レーザ光の波長をλとし、光ピックアップを構成するレンズ開口数をNAとした場合、解像限界、すなわち再生可能最大周期は、λ/2NAとなる。

0004

すなわち、光ディスク上のマークピット)間隔が、解像限界であるλ/2NA以下に設定されると、光ピックアップによる再生ができなくなってしまうという問題がある。なお、ディスクの高密度記録構成を開示した従来技術として、例えば特許文献1(特開平03−93058号公報)がある。

先行技術

0005

特開平03−93058号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本開示は、例えば、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、高密度データの記録や再生を実現する情報処理装置、光ディスク、および情報処理方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本開示の第1の側面は、
ディスクからの反射光を受光する光検出部と、
前記光検出部の受光信号に対する信号処理を実行して再生信号を生成する信号処理部を有し、
前記光検出部は、前記ディスクのトラック方向に2分割された検出部A,Bを有し、
前記信号処理部は、
前記検出部A,Bの各検出信号差分信号であるTPP(Tangential Push−pull)信号を生成し、
前記TPP信号から、前記ディスクに記録された記録信号中の高周波成分信号演算により抽出して再生信号を生成する情報処理装置にある。

0008

さらに、本開示の第2の側面は、
カットオフ周波数以上の高周波凹凸パターンからなるキャリアグルーブによって構成されるディスク上のキャリア信号上に記録信号が記録された光ディスクであり、
再生装置において、
前記キャリア信号と前記記録信号の重複信号を周波数シフトしたTPP(Tangential Push−pull)信号を読み取り、該TPP信号を、前記光ディスクの記録信号中の高周波成分領域へ周波数シフトする演算により、前記光ディスクの記録信号中の高周波成分信号を抽出することを可能とした光ディスク。

0009

さらに、本開示の第3の側面は、
情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
前記情報処理装置は、
ディスクからの反射光を受光する光検出部と、
前記光検出部の受光信号に対する信号処理を実行して再生信号を生成する信号処理部を有し、
前記光検出部は、前記ディスクのトラック方向に2分割された検出部A,Bを有し、
前記信号処理部は、
前記検出部A,Bの各検出信号の差分信号であるTPP(Tangential Push−pull)信号を生成し、
前記TPP信号から、前記ディスクに記録された記録信号中の高周波成分信号を演算により抽出して再生信号を生成する情報処理方法にある。

0010

さらに、本開示の第4の側面は、
情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであり、
前記情報処理装置は、
ディスクからの反射光を受光する光検出部と、
前記光検出部の受光信号に対する信号処理を実行して再生信号を生成する信号処理部を有し、
前記光検出部は、前記ディスクのトラック方向に2分割された検出部A,Bを有し、
前記プログラムは、前記信号処理部に、
前記検出部A,Bの各検出信号の差分信号であるTPP(Tangential Push−pull)信号の生成処理
前記TPP信号から、前記ディスクに記録された記録信号中の高周波成分信号を演算により抽出して再生信号を生成する処理を実行させるプログラムにある。

0011

なお、本開示のプログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な情報処理装置やコンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体通信媒体によって提供可能なプログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、情報処理装置やコンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。

0012

本開示のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本開示の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。

発明の効果

0013

本開示の一実施例の構成によれば、高密度データを再生可能とした光ディスクが実現され、高密度データを記録した光ディスクからのデータ再生を行なう再生装置が実現される。
具体的には、ディスクのトラック方向に2分割された検出部A,Bを有する光検出部と信号処理部を有し、信号処理部は、検出部A,Bの各検出信号の差分信号であるTPP(Tangential Push−pull)信号を生成し、TPP信号から、ディスクの記録信号中の高周波成分信号を演算により抽出して再生信号を生成する。ディスクは、カットオフ周波数以上の高周波凹凸パターンからなるディスク上のキャリア信号上に記録信号が記録された構成であり、信号処理部は、キャリア信号と記録信号の重複信号の周波数シフト信号としてディスクから読み取られるTPP信号に対して、キャリア信号を乗算することで、TPP信号を高周波領域の周波数シフトして、ディスク記録信号中の高周波成分信号を抽出する。
本構成により、高密度データを再生可能とした光ディスクが実現され、高密度データを記録した光ディスクからのデータ再生を行なう再生装置が実現される。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また付加的な効果があってもよい。

図面の簡単な説明

0014

ディスクからのデータ再生処理構成について説明する図である。
ディスクに対するデータ記録構成例について説明する図である。
ディスクからのデータ再生処理構成と読み取り限界となるカットオフ周波数について説明する図である。
カットオフ周波数を越える周波数成分を含む記録データをディスクから再生した場合の再生信号の例について説明する図である。
本開示の一実施例に係るディスクの構成例について説明する図である。
ディスクからのデータ再生処理の一例について説明する図である。
再生信号の例について説明する図である。
ディスクからの読み取り信号に基づいて得られる信号の例について説明する図である。
ディスクの構成例について説明する図である。
ディスクの構成と、再生信号との対応関係点について説明する図である。
再生処理によって得られる信号の例について説明する図である。
再生処理によって得られる信号の例について説明する図である。
(1,7)RLLランレングス規則に従った2ビットから3ビットへのデータ変調処理例について説明する図である。
再生シミュレーションに用いた(1,7)RLLデータについて説明する図である。
(1,7)RLLデータを記録データとした再生処理シミュレーションについて説明する図である。
(1,7)RLLデータを記録データとした再生処理シミュレーションについて説明する図である。
ディスクに対するキャリアグルーブの構成例について説明する図である。
千鳥パターンキャリアグルーブを形成したディスクの構成例について説明する図である。
放射パターンキャリアグルーブを形成したディスクの構成例について説明する図である。
ディスクからのデータ再生を実行する回路構成例について説明する図である。
異なるキャリア構成を持つディスクからの再生信号の評価結果について説明する図である。
ディスクからのデータ再生を実行する回路構成例について説明する図である。
ディスクからのデータ再生を実行する回路構成例について説明する図である。

実施例

0015

以下、図面を参照しながら本開示の情報処理装置、光ディスク、および情報処理方法、並びにプログラムの詳細について説明する。なお、説明は以下の項目に従って行なう。
1.光ディスクからのデータ再生処理例について
2.高密度データの記録、再生を実現する構成について
3.カットオフ周波数(Fc)より高い高周波信号の再生原理の説明について
4.M系列乱数データを記録データとしたディスクからのデータ再生処理のシミュレーション処理例について
5.(1,7)RLLデータを記録データとしたディスクからのデータ再生処理のシミュレーション処理例について
6.その他の再生回路構成例について
7.本開示の構成のまとめ

0016

[1.光ディスクからのデータ再生処理例について]
まず、光ディスク、例えばBD(Blu−ray(登録商標) Disc)に記録されたデータの再生処理例について説明する。

0017

図1は、BD等の光ディスクであるディスク10に記録されたデータを読み取り、再生する再生処理構成の一例を示す図である。
ディスク10には、記録データのマーク(ピット)列が記録され、光ピックアップ20によって、このマーク列が読み取られる。

0018

光ピックアップ20は、レーザ光出力部21を有する。レーザ光出力部21から出力されるレーザ光は、複数のレンズ等による設定光路に従ってディスク上に照射され、さらに、ディスク10からの反射光が光検出部(分割フォトディテクタ)22において受光される。

0019

光検出部(分割フォトディテクタ)22は、複数の分割された検出部を有し、各検出部は、受光量に応じた電気信号を信号処理部23に出力する。
図に示す例では、光検出部(分割フォトディテクタ)22は2分割され、2つの検出部(ディテクタ)A,Bから各検出部における受光量に応じた2つの電気信号(A),(B)が信号処理部23に入力される。

0020

信号処理部23は、光検出部(分割フォトディテクタ)22から入力する電気信号(A),(B)を用いて、再生信号の2値化処理を実行する。すなわち、ディスク10に記録されたマーク列に応じた(1/0)信号を生成し、これを再生信号として出力する。

0021

信号処理部23は、例えば、光検出部(分割フォトディテクタ)22からの入力信号のA/D変換処理PLL(Phase Lock Loop)によるクロック信号生成処理、PRML(Pertial Response Maximum Likelihood)による最尤復号処理等の処理機能を有し、これらの処理機能を用いて、ディスク10に記録されたマーク列に応じた(1/0)信号を生成し、これを再生信号として出力する。

0022

ディスク10には、例えば、超高精細画像(UHD:Ultra High Definition画像)としての4Kや8K等の高解像度画像が記録されている。
これらの高画質データは、情報量が膨大であり、BD等のディスクには、より高密度に情報の記録を行うことが求められる。

0023

ディスク10に対する記録データ量が少ない低密度記録型ディスクと、記録データ量が多い高密度記録型ディスクとでは、ディスク上のマーク(ピット)配列の密度が異なることになる。
図2は、異なるデータ記録密度を持つディスクのマーク配列例を模式的に示した図である。

0024

ディスク−a,10aは、低密度記録ディスクであり、マーク(低反射率部)11と、マーク形成部以外の高反射率部12が、比較的、間隔をあけて交互に配列される。
いわゆる空間周波数が低い記録データの例である。
一方、ディスク−b,10bは、高密度記録ディスクであり、マーク形成部以外の高反射率部12に多数のマーク(低反射率部)11が狭い間隔で高密度に配列されている。これは、空間周波数が高い記録データの例である。

0025

図1を参照して説明したように、BD等の光ディスクでは、ディスクのデータ記録面に対してレーザ光を照射し、その反射光を解析してディスク上の信号を読み取る処理が行われる。
しかし、このこのような光ピックアップを用いた再生方法では、例えば光の回折等に起因する解像レベルの限界がある。
レーザ光の波長をλとし、光ピックアップを構成するレンズの開口数をNAとした場合、解像限界周波数は、2NA/λとなる。

0026

すなわち、光ディスク上のマーク周期が、解像限界であるλ/2NA以下の周波数以上の高密度に設定されると、光ピックアップによる再生ができなくなってしまうという問題がある。
図3は、この解像限界について説明する図である。

0027

図3に示す例は、図1を参照して説明した2分割(A,B)の光検出部22からの電気信号(A),(B)を信号処理部23に形成した電気信号(A),(B)を加算した加算信号を生成する加算信号生成部(Sum)24に入力し、この加算信号生成部(Sum)の生成する加算信号A+Bに基づいて、マーク列に応じた1,0信号からなる再生信号を生成する構成例を示す図である。

0028

しかし、この信号処理部23に形成した加算信号生成部(Sum)24の出力(信号振幅)は、ディスク10に記録されたデータの空間周波数に応じて図3(A)に示す「空間周波数とSum信号との対応関係」に示すように変化する。

0029

すなわち、空間周波数が高くなるほど、すなわちディスクのデータ記録密度が高くなるほど、加算信号生成部(Sum)24の出力(信号振幅)が小さくなる。
空間周波数が、図のグラフに示す空間周波数=Fcより高いと、信号振幅は0になり、これ以上の空間周波数の記録密度を持つディスクの記録データは判別できないことになる。
この読み取り限界となる空間周波数:Fcは、光ピックアップ20のレーザ光の波長をλとし、光ピックアップを構成するレンズの開口数をNAとした場合の解像限界であり、Fc=2NA/λとなる。
なお、この読み取り限界となる空間周波数は、カットオフ周波数と呼ばれる。

0030

現実的には、ディスク10に記録されるデータには、低周波信号から高周波信号まで、様々な周波数成分の信号が混在する。
このような混在信号を、光ピックアップを利用して読み取った場合の具体的な再生信号の例について、図4を参照して説明する。

0031

図4(A)に示すグラフは、図3(A)に示す「空間周波数とSum信号との対応関係」と同じグラフである。
このグラフに示す領域Sがディスク10に記録された記録信号に含まれる空間周波数の分布であるとする。すなわち空間周波数aから空間周波数bまでの周波数成分のデータがディスク10に記録されている。

0032

周波数aは、カットオフ周波数Fcより低い周波数であり、周波数bは、カットオフ周波数Fcより高い高周波成分である。
この記録信号Sの再生信号例が図4(B)に示す波形となる。

0033

カットオフ周波数Fcより低い周波数成分である低周波成分の信号は、波形の上部と下部に振り分けられる。すなわち1,0の信号値として再生することができる。
しかし、カットオフ周波数Fcより高い周波数成分である高周波成分の信号は、波形の上部と下部に振り分けられず、中央部、すなわち0,1の境界領域に集中してしまい、結果として、1,0の信号値として再生することができない。

0034

このように、光ピックアップを用いた再生方法では、例えば光の回折等に起因する解像レベルの限界があり、レーザ光の波長をλとし、光ピックアップを構成するレンズの開口数をNAとした場合、解像限界の周波数は、2NA/λとなる。
解像限界を超える高周波信号の再生はできず、ディスクに対するデータ記録密度の向上を妨げる要因となっていた。

0035

[2.高密度データの記録、再生を実現する構成について]
次に、高密度データの記録、再生を実現する構成について説明する。
図5は、本開示の高密度記録型のディスク100の一例を示す図である。
ディスク100には、トラック方向に規則的な周期を持つ凹凸パターンが形成される。
この規則的な周期を持つ凹凸パターン上に、例えば映画等のコンテンツデータを構成する記録信号に相当するマーク(ピット列)が記録される。

0036

規則的な周期を持つ凹凸パターンは、予めディスク上に形成されたパターンであり、図に示すように周期pを持つパターンとなる。
この周期pを持つ凹凸パターンの持つ周波数は、先に図3図4を参照して説明したカットオフ周波数Fcより高い周波数であり、光ピックアップ20による読み取り限界を超える周波数である。
すなわち、光ピックアップ20によって読み取られる信号から、ディスク100に形成された周期pの凹凸パターンを、直接、識別することはできない。

0037

ディスク100に対する映画等のコンテンツに対応する記録信号は、図5に示すように、この周期pの凹凸パターン上にマーク101を形成して記録される。
なお、マーク101は、例えば反射面上に形成された相変化型の記録層へレーザ光を照射することによって形成され、マーク101が低反射率部となり、マーク非形成部が高反射率部102として設定される。マーク部(低反射率部)と高反射率部102が、それぞれ1,0の各信号のいずれかに対応する。

0038

なお、この記録データに対応するマーク信号も高周波成分を含み、先に図3図4を参照して説明したカットオフ周波数Fcより高い周波数成分を含む信号である。すなわち、光ピックアップ20による読み取り限界を超える周波数の高周波成分を含む信号である。

0039

このように、本開示のディスク100は、
(a)トラック方向に記録されたカットオフ周波数Fcより高い周波数を持つ凹凸パターン(=キャリア)、
(b)上記凹凸パターン(キャリア)上に記録されたマーク列からなる記録信号、
これら(a),(b)の構成を持つディスクである。

0040

なお、「(a)トラック方向に記録されたカットオフ周波数Fcより高い周波数を持つ凹凸パターン」は、予めディスクに記録された信号であり、「キャリア」、あるいは、「キャリア信号」、または「キャリアグルーブ」と呼ぶ。

0041

映画等のコンテンツ構成データの記録信号に相当するマーク列は、この「キャリア」上に記録される。
キャリアは、カットオフ周波数Fcより高い周波数を有し、
記録信号(マーク列)にも、カットオフ周波数Fcより高い高周波成分が含まれる。

0042

図5を参照して説明したディスク100の再生処理の概要について、図6を参照して説明する。
図6に示すディスク100は、図5を参照して説明したように、以下の構成を持つディスクである。
(a)トラック方向に記録されたカットオフ周波数Fcより高い周波数を持つキャリア(凹凸パターン)、
(b)上記キャリア上に記録されたマーク列からなる記録信号、

0043

このディスク100の記録信号は、光ピックアップ110により読み取られる。
光ピックアップ110は、先に図1を参照して説明した光ピックアップ20と同様の構成を持つ。
すなわち、光ピックアップ110は、レーザ光出力部111を有する。レーザ光出力部111から出力されるレーザ光は、複数のレンズ等によって、ディスク上に照射され、さらに、ディスク100からの反射光が光検出部(分割フォトディテクタ)112に照射される。

0044

光検出部(分割フォトディテクタ)112は、複数の分割された検出部を有し、各検出部は、受光量に応じた電気信号を信号処理部113に出力する。
光検出部(分割フォトディテクタ)112は2分割され、2つの検出部A,Bから各検出部における受光量に応じた2つの電気信号(A),(B)が信号処理部113に入力される。

0045

信号処理部113は、光検出部(分割フォトディテクタ)112から入力する電気信号(A),(B)を用いて、再生信号の2値化処理を実行する。すなわち、ディスク100に記録されたマーク列に応じた(1/0)信号を生成し、これを再生信号として出力する。

0046

図6に示すように、信号処理部113は、
2分割(A,B)の光検出部112からの電気信号(A),(B)を加算した加算信号(A+B)を生成する加算信号生成部(Sum)121と、
2分割(A,B)の光検出部112からの電気信号(A),(B)の差分信号(A−B)を生成する差分信号生成部(TPP)131を有する。
2分割(A,B)の光検出部112からの電気信号(A),(B)は、これら、加算信号生成部(Sum)121と、差分信号生成部(TPP)131に入力される。

0047

なお、差分信号生成部(TPP)131は、ディスク100のトラック方向(タンジェンシャル方向)に並べられた2分割(A,B)の光検出部112からの電気信号(A),(B)のプッシュプル信号を生成する。すなわち、差分信号生成部(TPP)131の出力は、電気信号(A),(B)のタンジェンシャル・プッシュプル信号(TPP:Tangential Push−pull)となる。
以下、加算信号生成部(Sum)121の出力を「Sum信号」または「加算信号」、差分信号生成部(TPP)131の出力を「TPP信号」または「差分信号」と呼ぶ。

0048

加算信号生成部(Sum)121の出力であるSum信号は、ゲイン制御部(K1)122に入力され、さらに、合成信号生成部141に入力される。ここで、ゲイン制御部(K1)はフィルタとして構成されていても良い。
図6に参考例として示す「(1)Sumベース再生信号(参考)」は、先に図4(B)を参照して説明した再生信号と同様の信号である。
すなわち、このSumベース再生信号は、カットオフ周波数Fcより低い周波数成分である低周波成分の信号は、波形の上部と下部に振り分けられる。すなわち1,0の信号値として再生することができる。
しかし、カットオフ周波数Fcより高い周波数成分である高周波成分の信号は、波形の上部と下部に振り分けられず、中央部、すなわち0,1の境界領域に集中してしまい、結果として、1,0の信号値として再生することができない。

0049

本開示の構成では、このSumベース再生信号を再生信号として用いるのではなく、図6に示す合成信号生成部141の出力、すなわち、図6(2)に示す再生信号(低周波〜高周波成分再生信号)を生成して、再生信号として用いる。

0050

図6に示す差分信号生成部(TPP)131の出力であるTPP信号は、乗算器132において、別途発生させたキャリア信号と乗算される。
ディスク上のキャリア信号は、図5を参照して説明したように、ディスク100に予め形成された周期pの凹凸パターンに基づく信号であり、[Sin(2πx/p)]の正弦波に相当する信号となる。なお、xはディスクのトラック方向の位置を示す。

0051

差分信号生成部(TPP)131の出力であるTPP信号は、
(a)トラック方向に記録されたカットオフ周波数Fcより高い周波数を持つキャリア(凹凸パターン)、
(b)上記キャリア上に記録されたマーク列からなる記録信号、
これら2つの異なる信号の重畳信号であり、いわゆるモアレ信号となる。
このモアレ信号は、ディスク上のキャリア信号が凹凸位相分であり、マークは位相を持たない反射率変化であるため、掛け算により位相分として発生している。そして、TPP信号はこの位相分を再生する。

0052

この重畳信号であるTPP信号に対して、別途発生させたキャリア信号[Sin(2πx/p)]を乗算することで、ディスク上のキャリア信号と前記記録信号の重複信号として周波数シフトされた読み取り信号(モアレ信号)として得られるTPP信号から、ディスクに記録された記録信号中の高周波成分へ周波数シフトする演算により抽出することができる。

0053

すなわち、乗算器132の出力は、ディスク上のキャリア信号と前記記録信号の重複信号として周波数シフトされた読み取り信号(モアレ信号)として得られるTPP信号から、ディスクに記録された記録信号中の高周波成分へ周波数シフトする演算により抽出された記録信号成分となる。この乗算器132の出力は、ゲイン制御部(K2)133に入力され、さらに、加算信号生成部118に入力される。ここで、ゲイン制御部(K2)はフィルタとして構成されていても良い。

0054

合成信号生成部141は、先に図6(1)を参照して説明したSumベース再生信号と、TPP信号からディスク上のキャリア信号成分を取り除いた乗算器132の出力をベースとしたTPPベースの信号との合成処理を実行する。

0055

この合成信号生成部141の出力は、図6(2)に示す再生信号(低周波〜高周波成分再生信号)となる。
図6(2)に示す再生信号は、以下の2つの合成信号となる。
(a)記録信号中に含まれるカットオフ周波数(Fc)以下の低周波成分については、Sumベース再生信号、
(b)記録信号中に含まれるカットオフ周波数(Fc)以上の高周波成分については、TPPベース再生信号、
図6(2)に示す再生信号は、これら2つの再生信号の合成信号となる。

0056

なお、Sumベース再生信号は、加算信号生成部(Sum)121〜ゲイン制御部(K1)122を経由して得られる信号である。
また、TPPベース再生信号は、差分信号生成部(TPP)131〜乗算器132〜ゲイン制御部(K2)133を経由して得られる信号である。

0057

TPPベース再生信号は、以下の2つの信号、すなわち、
(a)トラック方向に記録されたカットオフ周波数Fcより高い周波数を持つキャリア(凹凸パターン)、
(b)上記キャリア上に記録されたマーク列からなる記録信号、
これら2つの異なる信号の重複信号として低域周波数シフトした読み取り信号として得られるTPP信号から、ディスクに記録された記録信号中の高周波成分へ周波数シフトする演算により抽出された信号である。

0058

モアレ信号は、全域でカットオフ周波数(Fc)より高い高周波信号となるディスク上のキャリア信号と、記録信号中のカットオフ周波数(Fc)より高い高周波信号部分との重複領域で、低域周波数において顕著に発生する。
すなわち、記録信号がカットオフ周波数(Fc)より低い低周波部分では明確なモアレ信号が発生しにくくなり、TPPベース再生信号からは、主に記録信号中の高周波信号が取り出される。

0059

従って、この、TPPベース再生信号から得られる記録信号中の高周波領域信号と、Sumベース再生信号から得られる記録信号中のカットオフ周波数(Fc)より低い低周波領域信号を、合成信号生成部141において組み合わせることで、図6(2)に示す再生信号、すなわち、記録信号に含まれる低周波〜高周波の広い周波数帯の再生信号を取得することができる。

0060

図6(2)に示す再生信号、すなわち、カットオフ周波数(Fc)以下の低周波から、カットオフ周波数(Fc)以上の高周波までを含む広い周波数帯の再生信号の詳細について、図7を参照して説明する。

0061

ディスク100に記録されるデータには、低周波信号から高周波信号まで、様々な周波数成分の信号が混在する。
このような混在信号を、図6に示す光ピックアップ110を利用して読み取り、信号処理部113における処理結果として得られる再生信号の例が図7に示す信号である。

0062

カットオフ周波数Fcより低い周波数成分については、図7に示す信号パターンの波形の上端部と下端部に振り分けられる。すなわち1,0の信号値として再生することができる。
この低周波成分は、Sumベース再生信号から得られる再生信号である。すなわち、加算信号生成部(Sum)121〜ゲイン制御部(K1)122を経由して得られる信号である。

0063

一方、カットオフ周波数Fcより高い周波数成分については、図7に示す信号パターンの波形の中央領域で上部と下部に振り分けられる。この領域においても、信号は、中心線pqを境界として明確に上部と下部に振り分けられている。すなわち1,0の信号値として再生することができる。

0064

例えば先に図4(B)を参照して説明したSum信号のみをベースとして生成した再生信号では、高周波成分が、波形の中心部に集中し、上下に振り分けられていなかったが、図7に示す信号パターンでは、中心線p,qの上部と下部に信号が振り分けられ、1,0からなる再生信号を取得することができている。
この高周波成分は、TPPベース再生信号から得られる再生信号である。すなわち、差分信号生成部(TPP)131〜乗算器132〜ゲイン制御部(K2)132を経由して得られる信号である。

0065

このように、本開示の構成では、
2分割された光検出部112から得られる信号を利用して、Sumベース再生信号と、TPPベース再生信号を取得し、これらの信号に基づいて、カットオフ周波数(Fc)より低い低周波信号から、カットオフ周波数(Fc)より高い高周波信号まで、より広い周波数の信号を再生信号として得ることができる。

0066

なお、TPPベース再生信号は、以下の2つの信号、すなわち、
(a)トラック方向に記録されたカットオフ周波数Fcより高い周波数を持つキャリア(凹凸パターン)、
(b)上記キャリア上に記録されたマーク列からなる記録信号、
これら2つの異なる信号の重畳信号(モアレ信号)から、キャリア信号成分を取り除くことで得られる再生信号であり、記録信号の高周波領域信号に相当する。

0067

[3.カットオフ周波数(Fc)より高い高周波信号の再生原理の説明について]
次に、カットオフ周波数(Fc)より高い高周波信号の再生原理について説明する。
図8は、Sum信号とTPP信号の特性について説明する図である。

0068

ディスク100には、
トラック方向に記録されたカットオフ周波数Fcより高い周波数を持つキャリア(凹凸パターン)が形成され、この、キャリア上にマーク列からなる記録信号が記録されている。

0069

ピックアップの光検出部112は、トラック方向に2分割されたディテクタA,Bを有する。
この光検出部の各分割ディテクタは、ディスク100に対するレーザ光の反射光を受光し、受光量に応じた電気信号を出力する。
ディテクタAから出力される電気信号をAとし、ディテクタBから出力される電気信号をBとする。

0070

先に図6を参照して説明した加算信号生成部(Sum)121は、2つのディテクタからの出力の加算信号A+B(=Sum信号)を生成する。
一方、図6を参照して説明した差分信号生成部(TPP)131は、2つのディテクタからの出力の差分信号A−B(=TPP信号)を生成する。

0071

図8(1)に示すグラフは、加算信号生成部(Sum)121の出力、すなわち2つのディテクタからの出力の加算信号A+B(=Sum信号)の信号特性を示すグラフである。
このグラフは、先に図3図4を参照して説明したグラフと同じグラフである。
加算信号生成部(Sum)121の出力(信号振幅)は、ディスク100に記録されたデータの空間周波数に応じて図8(1)に示すグラフのように変化する。

0072

すなわち、空間周波数が高くなるほど、すなわちディスクの記録密度が高くなるほど、Sum信号(A+B)の出力(信号振幅)が小さくなる。
空間周波数が、図のグラフに示す空間周波数=Fcより高いと、信号振幅は0になり、これ以上の空間周波数の記録密度を持つディスクの記録データは判別できないことになる。

0073

前述したように、この読み取り限界となる空間周波数であるカットオフ周波数:Fcは、光ピックアップのレーザ光の波長をλとし、光ピックアップを構成するレンズの開口数をNAとした場合の解像限界であり、Fc=2NA/λとなる。

0074

一方、図8(2)に示すグラフは、差分信号生成部(TPP)131の出力、すなわち2つのディテクタからの出力の差分信号A−B(=TPP信号)の信号特性を示すグラフである。
差分信号生成部(TPP)131の出力(信号振幅)は、ディスク100に記録されたデータの空間周波数に応じて図8(2)に示すグラフのように変化する。

0075

すなわち、TPP信号の信号振幅は、空間周波数の変化に応じて、なめらか山型曲線を描く。
前述したように、ディスク100には、トラック方向に記録されたカットオフ周波数Fcより高い周波数を持つキャリア(凹凸パターン)が形成され、この、キャリア上にマーク列からなる信号が記録されている。

0076

光ピックアップは、この2つの信号(キャリア信号と記録信号)の重畳信号、すなわち複素反射率の掛け算を読み取る。TPP信号の振幅は、この2つの信号の重複信号として得られるモアレ信号の振幅に相当する。
例えば図8(2)に示すグラフの空間周波数Faにおいて、TPP信号の振幅が最大となるが、この空間周波数Faが、2つの信号(キャリア信号と記録信号)の重畳信号としてのモアレを最も明確に再生するポイントであると言える。

0077

図9は、ディスク100のキャリア信号構成と記録信号について説明する図である。
先に説明したように、ディスク100には、
(1)トラック方向に記録されたカットオフ周波数Fcより高い周波数を持つ凹凸パターンによって構成されるキャリア信号、
(2)上記キャリア信号上に記録されるマーク列からなる記録信号、
これらのデータが記録されている。

0078

これら2つの信号(ディスク上のキャリア信号と記録信号)、およびこれら2つの信号の重畳信号(モアレ信号)のデータ例を図10に示す。
図10には、以下の3つの信号についてのディスク上の構成と、読み取り信号の例を示している。
(1)ディスク上のキャリア信号
(2)記録信号
(3)重畳信号(ディスク上のキャリア信号×記録信号)

0079

(1)キャリア信号は、ディスクのトラック方向に記録されたカットオフ周波数Fcより高い周波数を持つ凹凸パターンによって構成される信号である。
この読み取り信号は、図10(1b)に示すように、規則的な正弦波[Sin(2πx/p)]に相当する。pは、凹凸パターンの周期である。
ただし、図10(1b)に示す正弦波の周期はカットオフ周波数(Fc)より高い周波数であり、例えば図1図6に示す光ピックアップにより、直接読み取ることはできない。

0080

(2)記録信号は、上記の(1)キャリア信号上に記録されるマーク列からなる記録信号である。
この記録信号には、カットオフ周波数(Fc)より低い低周波成分から、カットオフ周波数(Fc)より高い高周波成分まで、様々な周波数成分が含まれる。
この読み取り信号は、図(2b)に示すような信号に相当する。低周波成分領域においては、例えば図1図6に示す光ピックアップによる読み取りが可能であるが、高周波成分信号の読み取りは不可能である。

0081

(3)重畳信号(キャリア信号×記録信号)は、ディスク上のキャリア信号上に記録信号を記録した構成である。
図10(3b)に示す信号は、この重畳信号の信号領域A(再生可能領域A)読み取り信号として得られるTPP信号、すなわち、図6を参照して説明した差分信号生成部(TPP)131の出力するTPP信号の例である。

0082

このTPP信号は、図10(1b)に示す正弦波からなるキャリア信号と、図10(2b)に示す記録信号の重畳信号、すなわちモアレ信号として読み取られる信号パターンである。
この信号は、図1図6に示す光ピックアップにより、実際に読み取られる信号となる。
この図(3b)に示すTPP信号は、キャリア信号成分と、記録信号成分の掛け算になっており、記録信号の高周波成分がキャリア信号周波数だけ低域へシフトした信号となっている。このTPP信号の周波数をキャリア信号周波数分だけ高域へシフトすることで、ディスク上の記録信号成分の周波数へ戻すことができる。

0083

この処理は、先に図6を参照して説明した乗算器132における処理、すなわち、TPP信号と別途発生させたキャリア信号[Sin(2πx/p)]との乗算処理である。
この乗算処理による記録信号抽出処理について図11を参照して説明する。

0084

図11には、以下の各信号を示している。
(1)Sum信号(=記録信号低周波成分)
(2)TPP信号
(3)TPP信号をキャリア信号周波数分の周波数シフトさせた信号(=記録信号高周波成分)
(4)再生信号

0085

図11に示す(1)Sum信号(=記録信号低周波成分)には、先に図8(1)を参照して説明した空間周波数とSum信号との対応関係を示すグラフと、Sum信号に基づく再生信号パターンを示している。

0086

グラフ中の点線は、図6に示す加算信号生成部(Sum)121の出力、すなわち2つのディテクタからの出力の加算信号A+Bの信号特性、すなわちSum特性曲線を示すグラフである。
加算信号生成部(Sum)121の出力(信号振幅)は、ディスク100に記録されたデータの空間周波数に応じて図11(1)に示すグラフのように変化する。
すなわち、空間周波数が高くなるほど、すなわちディスクの記録密度が高くなるほど、Sum信号(A+B)の出力(信号振幅)が小さくなる。
空間周波数が、図のグラフに示す空間周波数=Fcより高いと、信号振幅は0になり、これ以上の空間周波数の記録密度を持つディスクの記録データは判別できないことになる。

0087

前述したように、この読み取り限界となる空間周波数であるカットオフ周波数:Fcは、光ピックアップのレーザ光の波長をλとし、光ピックアップを構成するレンズの開口数をNAとした場合の解像限界であり、Fc=2NA/λとなる。

0088

グラフ中の実線は、ディスク100に記録された記録信号の周波数分布を示している。
記録信号は、カットオフ周波数(Fc)より低い周波数から高い周波数まで、様々な周波数成分を含む信号である。

0089

この実線で示す記録信号中、点線で示すSum特性曲線の内側部分が、Sum信号によって再生可能な信号領域(再生可能領域A)となる。
点線で示すSum特性曲線の外側部分は、Sum信号によって再生することができない信号領域となる。

0090

図11(2)に示すグラフは、先に図8(2)を参照して説明した差分信号生成部(TPP)131の出力、すなわち2つのディテクタからの出力の差分信号A−Bの信号特性を示すグラフである。
差分信号生成部(TPP)131の出力(信号振幅)は、ディスク100に記録されたデータの空間周波数に応じて図11(2)に示す曲線(TPP特性曲線)のように変化する。

0091

このTPP信号をディスク上のキャリア信号周波数分シフトさせることで、記録信号成分の抽出が可能となる。
TPP信号をキャリア信号周波数分シフトさせるための処理は、先に図6を参照して説明した乗算器132における処理、すなわち、TPP信号と別途発生させたキャリア信号[Sin(2πx/p)]との乗算処理である。

0092

図11(2)に示すTPP信号に対する別途発生させたキャリア信号[Sin(2πx/p)]との乗算処理により、図11(3)に示す信号が得られる。
図11(3)に示す信号は、図11(2)に示すTPP信号を高周波領域にシフトした信号である。

0093

図11(2)に示すTPP信号に対する別途発生させたキャリア信号[Sin(2πx/p)]との乗算処理により、ディスク上のキャリア信号と前記記録信号の重複信号として周波数シフトした読み取り信号として得られる前記TPP信号から、ディスクに記録された記録信号中の高周波成分が復元される。この処理の結果、図11(3)に示すTPP信号に含まれる記録信号のみの特性曲線、すなわち記録信号対応TPP特性曲線が得られる。

0094

図11(3)に示す点線が記録信号対応TPP特性曲線である。
すなわち、図6に示す差分信号生成部131の出力であるTPP信号に対して、別途発生させたキャリア信号[Sin(2πx/p)]を乗算することで、TPP信号に含まれるキャリア信号成分が除去され、図11(3)に示すシフトされたTPP信号、すなわつ記録信号成分のみの記録信号対応TPP特性曲線が得られる。

0095

グラフ中の実線は、図11(1)に示す実線と同様であり、ディスクの記録信号の周波数分布を示している。
この実線で示す記録信号領域中、点線で示す記録信号対応TPP特性曲線の内側の領域が、TPP信号によって再生可能な信号領域(再生可能領域B)となる。
点線で示す記録信号対応TPP特性曲線の外側部分は、TPP信号によって再生することができない信号領域となる。

0096

図11(1)に示すグラフ中の信号領域A(再生可能領域A)は、記録信号中の低周波領域の信号に対応する。
一方、図11(3)に示すグラフ中の信号領域B(再生可能領域B)は、記録信号中の高周波領域の信号に対応する。
これらの2つの信号を組み合わせることで、図11(4)に示す再生信号が得られる。

0097

図11(4)に示す再生信号は、先に図6(2)を参照して説明した再生信号と同様の信号である。
図11(4)に示す再生信号は、以下の2つの合成信号となる。
(a)図11(1)に示すグラフ中の信号領域A(再生可能領域A)に対応する低周波成分信号
(b)図11(3)に示すグラフ中の信号領域B(再生可能領域B)に対応する高周波信号

0098

図11(1)に示す信号領域A(再生可能領域A)に対応する低周波成分信号は、図11(4)の上下端のSum信号に基づく再生信号である。このように、記録信号中に含まれるカットオフ周波数(Fc)以下の低周波成分については、Sumベース再生信号から取得することができる。

0099

一方、図11(3)に示す信号領域B(再生可能領域B)に対応する高周波成分信号は、図11(4)の中央部で上下に分離されたTPP信号に基づく再生信号である。このように、記録信号中に含まれるカットオフ周波数(Fc)以上の高周波成分については、TPPベース再生信号から取得することができる。

0100

なお、前述したように、Sum信号に基づく再生信号は、図6に示す構成中の加算信号生成部(Sum)121〜ゲイン制御部(K1)122を経由して得られる信号である。
また、TPP信号に基づ再生信号は、図6に示す構成中の差分信号生成部(TPP)131〜乗算器132〜ゲイン制御部(K2)133を経由して得られる信号である。

0101

[4.M系列乱数データを記録データとしたディスクからのデータ再生処理のシミュレーション処理例について]
次に、上述したSum信号とTPP信号を利用したデータ再生処理のシミュレーション処理例について説明する。

0102

図12は、以下の条件設定によるデータ記録、データ再生を行なった場合のシミュレーションによる再生データの例を示す図である。
条件設定は以下の通りである。
光ピックアップのレーザ波長:λ=405nm
光ピックアップの開口数:NA=0.85
カットオフマーク長(カットオフ周期の半分):λ/4NA=119nm
記録データ=M系列(乱数
最短マーク(ピット)長:1T=110nm(カットオフマーク長以下)
キャリア周期:p=82.5nm
データ記録は、1つのトラックのみにデータ記録を行い、隣接トラックにはデータ記録を行わない孤立トラック方式とした。

0103

図12には、上記の条件設定に基づく再生シミュレーションの結果として、以下の各図を示している。
(1)ディスクからの読み取り信号から取得されるSum信号と、TPP信号、
(2)Sum信号のみを利用した再生信号パターン、
(3)Sum信号とTPP信号を利用した再生信号パターン、
これらの各データ(シミュレーション結果)を示している。

0104

図12(1)には、ディスクからの読み取り信号から取得されるSum信号と、TPP信号の信号例を示している。
この(1)に示す取得信号は、先に図6を参照して説明した再生装置構成を利用してディスク100から光検出部112の分割ディテクタ(A,B)に基づいて得られる以下の2つの信号の信号例を示している。
(a)Sum信号(A+B)
(b)TPP信号(A−B)

0105

(a)Sum信号(A+B)は、図6の構成における加算信号生成部(Sum)121の出力信号に相当する。
(b)TPP信号(A−B)は、図6の構成における差分信号生成部(TPP)131の出力信号に相当する。

0106

図12(2)は、Sum信号(A+B)のみを利用して得られる再生信号例を示している。図6の構成におけるゲイン制御部122の出力信号に相当する。
図6(1)に示すSumベース再生信号に対応する再生信号である。
図12(2)に示すSum信号のみを利用した再生信号は、カットオフ周波数Fcより低い周波数成分である低周波成分の信号は、波形の上部と下部に振り分けられる。すなわち1,0の信号値として再生することができる。
しかし、カットオフ周波数Fcより高い周波数成分である高周波成分の信号は、波形の上部と下部に振り分けられず、中央部、すなわち波形の上下方向の中心境界領域に集中してしまい、結果として、1,0の信号値として再生することができない。

0107

図12(3)は、Sum信号(A+B)とTPP信号(A−B)を利用して得られる再生信号例を示している。図6の構成における合成信号生成部141の出力に相当する。

0108

図12(3)に示す再生信号は、以下の2つの合成信号となる。
(a)記録信号中に含まれるカットオフ周波数(Fc)以下の低周波成分については、Sumベース再生信号、
(b)記録信号中に含まれるカットオフ周波数(Fc)以上の高周波成分については、TPPベース再生信号、

0109

なお、Sumベース再生信号は、図6に示す構成中の加算信号生成部(Sum)121〜ゲイン制御部(K1)122を経由して得られる信号である。
また、TPPベース再生信号は、差分信号生成部(TPP)131〜乗算器132〜ゲイン制御部(K2)133を経由して得られる信号である。

0110

このTPPベース再生信号は、以下の2つの信号、すなわち、
(a)トラック方向に記録されたカットオフ周波数Fcより高い周波数を持つキャリア(凹凸パターン)、
(b)上記キャリア上に記録されたマーク列からなる記録信号、
これら2つの異なる信号の重畳信号(モアレ信号)から、キャリア信号成分を取り除いた信号である。

0111

モアレ信号は、カットオフ周波数(Fc)より高い高周波信号となるディスク上のキャリア信号と、記録信号中のカットオフ周波数(Fc)より高い高周波信号部分との重複領域で、低域周波数において顕著に発生する。
すなわち、記録信号がカットオフ周波数(Fc)より低い低周波部分では明確なモアレ信号が発生しにくくなり、TPPベース再生信号からは、記録信号中の高周波領域の信号のみが取り出される。

0112

従って、この、TPPベース再生信号から得られる記録信号中の高周波領域の信号と、Sumベース再生信号から得られる記録信号中のカットオフ周波数(Fc)より低い低周波領域の信号を、合成信号生成部141において組み合わせることで、図12(2)に示す再生信号、すなわち、記録信号に含まれる低周波〜高周波の広い周波数帯の再生信号を取得することができる。

0113

[5.(1,7)RLLデータを記録データとしたディスクからのデータ再生処理のシミュレーション処理例について]
次に、多くのBD(Blu−Ray(登録商標) Disc)における記録データとして利用される(1,7)RLLデータを記録データとしたディスクからのデータ再生処理のシミュレーション処理例について説明する。

0114

なお、BDでは、従来の(1,7)RLL変調方式を改善した(1,7)RLL−PP変調方式(RLL;Run Length Limited、PP:Parity preserve/Prohibit rmtr(repeated minimum transition runlength))が用いられる。
(1,7)RLL−PP変調方式は、従来の(1,7)RLL変調方式に対して、DC成分の抑圧、最短マークと最短スペース繰り返し数の制限等、いくつかの改善がなされている。

0115

光ディスクに対する高密度記録再生形において利用される技術であるRLL(Run Length Limited)符号の概要について簡単に説明する。
光ディスクの記録容量が増大するに従って、記録密度も向上してきている。記録密度が高くなるとナイキスト条件を満たすことができなくなり符号間干渉が発生しやすくなる。RLL(Run Length Limited)符号は記録密度の向上を実現しながら、エッジ間隔を広げることにより符号間干渉の発生を抑えることができる。RLL符号は、ランレングス符号化の1つの態様であり、記録データであるmビットデータを、mとは異なるnビットデータに変換してランレングス符号化を行う際に、最長ランレングス最短ランレングスを制限して符号化を行う手法である。

0116

RLL符号における最小反転間隔[Tmin]は以下の式で示される。
Tmin=(d+1)(m/n)Td
なお、上記式において、
Td、クロック幅
であり、上記式において、dは、記録用変調データの[0]または[1]の値に応じてパルス正負反転させて生成する記録信号であるNRZI(Non Return to Zero Inverted)信号で[0]が連続する最大個数となり、(d+1)は最短ランレングスとなる。なお、Tmin/Tdは記録密度比と呼ばれ、光学的な制限があるため長いほうが好都合である。

0117

また、RLL符号における最大反転間隔[Tmax]は以下の式で示される。
Tmax=(k+1)(m/n)Td
となる。
なお、上記式において、
Td、クロック幅、
であり、上記式において、kはNRZI(Non Return to Zero Inverted)信号で[0]が連続する最大個数となり、(k+1)は最長ランレングスとなる。なお、Tmax/Tdは安定的なクロック発生の観点より短いほうが好都合である。

0118

また、検出窓幅[Tw]は以下の式で定義される。
Tw=(m/n)Td
これは、ジッタ許容量となり得るので長いほうが好都合である。検出窓幅[Tw]が大きいほど、再生信号が読み取りやすいことになり、検出窓幅[Tw]が狭い場合は高精度な読み取りが必要となる。

0119

RLL(Run Length Limited)符号の1つとして、2ビットデータを3ビットデータへの変調を基本とする(1,7)RLL変調方式がある。
(1,7)RLL変調方式に基づく変調とは、変調後のビットにおいて、連続する[0]の数が、最小1つ、最大7個の範囲となる(1,7)RLLのランレングス制限に従った変調データとするデータ変換方式である。

0120

(1,7)RLL変調方式に基づく変調データに基づいて、同期信号が設定されたレコーディングフレーム(Recording Frame)と呼ばれる記録単位が生成されてディスクに記録される。

0121

なお、この変換処理においては、変換テーブルが使用される。
(1,7)RLLのランレングス規則に従った2ビットから3ビットへのデータ変調処理には、変換テーブルが利用される。具体的な変換テーブルの例を図13に示す。

0122

図13に示すように、変換テーブルは、各入力ビットに対応した変調データビット対応付けられたテーブルとして構成される。例えば入力データが[00000000]である場合、変調データビットは、[010100100100]とされる。入力データが[11]である場合、先行変調データビットが[xx1]であれば[000]、先行変調データビットが[xx0]であれば[101]とされる。

0123

2ビットから3ビットへのデータ変換をこのテーブルに従って実行することにより、(1,7)RLLランレングス規則に従った変調データビットが生成される。

0124

以下に説明するシミュレーションは、(1,7)RLLデータを記録データとしたディスク(BD)からのデータ再生処理のシミュレーションであり、このシミュレーション結果に基づいて、BDに対するデータ記録密度の増加の実現性を検討したものである。
この検討のために、以下の設定でシミュレーション、および評価実験を実行した。
(1)再生処理におけるノイズの影響を定量化するため、(1,7)pp、e−MLSE評価を実行した。
なお、e−MLSE(Maximum Likelihood Sequence Error)は、再生データの評価指標値であり、詳細は後述する。
(2)ディスクに形成するキャリアを(1,7)ppの3Tモノトーン(6T周期)周波数に設定した。これはカットオフ周波数(Fc)の1.5倍程度に相当する。
なお、この設定は、再生処理に適用するSum信号やTPP信号の復調後のスペクトルの重なり領域を確保するための設定である。
(3)記録信号の(1,7)pp変調データの記録スペクトル帯域を、キャリア周波数以下に制限した。
(4)カットオフマーク長(カットオフ周期の半分):λ/4NA=119nm
(5)クロック長:1T=81nm

0125

図14は、シミュレーションに用いた記録信号である(1,7)RLL−pp変調データと、キャリア信号について説明する図である。
図14(1)は、横軸:周波数、縦軸:振幅のグラフであり、3T周波数のキャリアと、記録信号としての(1,7)RLL−pp変調データを示している。
シミュレーションにおいては、図14(2)に示すように、記録信号としての(1,7)RLL−pp変調データの広域をカットし、記録信号の(1,7)pp変調データの記録スペクトル帯域を、キャリア周波数以下に制限した。
これは、上記条件(3)に対応する設定である。

0126

上記条件(3)の必要性、すなわち、
(3)記録信号の(1,7)pp変調データの記録スペクトル帯域を、キャリア周波数以下に制限する。
この設定が必要な理由について、図15を参照して説明する。
図15には、以下の各信号を示している。
(1)キャリア信号と記録信号
(2)TPP信号
(3)Sum信号

0127

図15に示す(1)キャリア信号と記録信号は、図14(2)を参照して説明したグラフと同じグラフであり、キャリア(3T)と、高域をカットした記録信号の周波数分布を示している。
記録信号としての(1,7)RLL−pp変調データは、広域をカットし、スペクトル帯域を、キャリア周波数以下に制限している。

0128

この理由は、図15(2)に実線で示された、ディスク上のキャリアと記録マーク((1,7)変調データ)の掛け算により周波数シフトされた信号スペクトルの重なりをなくし、グラフ中に一点鎖線で示された帯域制限を施した記録マーク信号スペクトルのようにするためである。点線で示すTPP信号と、実線で示す記録信号(帯域制限を施した)との重なりをなくすためである。
このような重なりが発生すると、信号処理において、正確なデータ分析ができなくなる可能性がある。
このような重なりをなくし、正確な信号処理結果を取得するため、記録信号の(1,7)pp変調データの記録スペクトル帯域を、キャリア周波数以下に制限する必要がある。

0129

図16は、このような帯域制限を施した記録信号を用いた再生信号の生成処理を説明する図である。
図16には、以下の各図を示している。
(1)TPP信号
(2)TPP信号(シフト後
(3)Sum信号
(4)Sum信号とTPP信号による読み取り可能信号

0130

図16(1)に示すグラフは、先に図8(2)を参照して説明した差分信号生成部(TPP)131の出力、すなわち2つのディテクタからの出力の差分信号A−Bの信号特性を示すグラフである。
差分信号生成部(TPP)131の出力(信号振幅)は、ディスク100に記録されたデータの空間周波数に応じて図16(1)に示す曲線(TPP特性曲線)のように変化する。

0131

このTPP信号を、キャリア信号との掛け算により周波数シフトすることで記録信号成分の抽出が可能となる。
TPP信号からキャリア信号成分を除去するための処理は、先に図6を参照して説明した乗算器132における処理、すなわち、TPP信号とキャリア信号[Sin(2πx/p)]との乗算処理である。

0132

図16(1)に示すTPP信号に対するキャリア信号[Sin(2πx/p)]との乗算処理により、図16(2)に示す信号が得られる。
図16(2)に示す信号は、図16(1)に示すTPP信号を高周波領域にシフトした信号である。

0133

図16(1)に示すTPP信号に対するキャリア信号[Sin(2πx/p)]との乗算処理により、モアレとして低域周波数にシフトして再生された記録信号が元の周波数帯域に戻され、図16(2)に示すTPP信号に含まれる記録信号のみの特性曲線、すなわち記録信号対応TPP特性曲線が得られる。

0134

図16(2)には、記録信号対応TPP特性曲線と、帯域制限を施した記録信号を示している。記録信号対応TPP特性曲線によって囲まれた領域が、TPP信号による読み取り可能な領域となる。
グラフ中の一点鎖線は、ディスクの記録信号の周波数分布を示している。
この一点鎖線で示す記録信号領域中、実線で示す記録信号対応TPP特性曲線の内側の領域が、TPP信号によって再生可能な信号領域となる。
記録信号対応TPP特性曲線の外側部分は、TPP信号によって再生することができない信号領域となる。

0135

図16(3)Sum信号には、先に図8(1)を参照して説明した空間周波数とSum信号との対応関係を示すグラフと、Sum信号に基づく再生信号パターンを示している。

0136

グラフには、図6に示す加算信号生成部(Sum)121の出力、すなわち2つのディテクタからの出力の加算信号A+Bの信号特性、すなわちSum特性曲線と、帯域制限を施した記録信号を示している。
加算信号生成部(Sum)121の出力(信号振幅)は、ディスク100に記録されたデータの空間周波数に応じて図16(3)に示すグラフのように変化する。
すなわち、空間周波数が高くなるほど、すなわちディスクの記録密度が高くなるほど、Sum信号(A+B)の出力(信号振幅)が小さくなる。
空間周波数が、図のグラフに示す空間周波数=Fcより高いと、信号振幅は0になり、これ以上の空間周波数の記録密度を持つディスクの記録データは判別できないことになる。

0137

前述したように、この読み取り限界となる空間周波数であるカットオフ周波数:Fcは、光ピックアップのレーザ光の波長をλとし、光ピックアップを構成するレンズの開口数をNAとした場合の解像限界であり、Fc=2NA/λとなる。

0138

グラフ中の一点鎖線は、ディスク100に記録された記録信号の周波数分布を示している。
記録信号は、カットオフ周波数(Fc)より低い周波数から高い周波数まで、様々な周波数成分を含む信号である。

0139

この一点鎖線で示す記録信号中、点線で示すSum特性曲線の内側部分が、Sum信号によって再生可能な信号領域となる。
実線で示すSum特性曲線の外側部分は、Sum信号によって再生することができない信号領域となる。

0140

図16(3)に示すグラフ中の「Sum信号による読み取り可能領域」は、記録信号中の低周波領域の信号に対応する。
一方、図16(2)に示すグラフ中の「TPP信号による読み取り可能領域」は、記録信号中の高周波領域の信号に対応する。
これらの2つの信号を組み合わせることで、図16(4)に示す「Sum信号とTPP信号による読み取り可能信号」が得られる。
この信号は、図6に示す構成注の合成信号生成部141の出力に対応する。

0141

図16(4)に示す「Sum信号とTPP信号による読み取り可能信号」は。以下の2つの組み合わせとなる。
(a)図16(2)に示すグラフ中の「TPP信号による読み取り可能領域」に対応する高周波成分信号領域
(b)図16(3)に示すグラフ中の「Sum信号による読み取り可能領域」に対応する低周波信号領域

0142

なお、前述したように、Sum信号に基づく再生信号は、図6に示す構成中の加算信号生成部(Sum)121〜ゲイン制御部(K1)122を経由して得られる信号である。
また、TPP信号に基づ再生信号は、図6に示す構成中の差分信号生成部(TPP)131〜乗算器132〜ゲイン制御部(K2)133を経由して得られる信号である。

0143

このように、Sum信号とTPP信号を併用することで、カットオフ周波数以下の低周波領域から、カットオフ周波数以上の高周波領域までの幅色い周波数帯の信号を再生することができる。

0144

なお、ディスクに対するキャリアの形成、すなわちキャリアグルーブとしての凹凸パターンの形成態様としては、複数の異なる態様がある。
図17を参照して、2つのキャリア形成態様について説明する。
図17には、以下の2つの異なるキャリアを形成したディスクを示している。
(A)千鳥パターンキャリアグルーブ形成ディスク
(B)放射パターンキャリアグルーブ形成ディスク

0145

(A)千鳥パターンキャリアグルーブ形成ディスクは、ディスク上の隣接するトラックにおいて、凹部と凸部が交互に配列されたキャリアグルーブ(凹凸パターン)を持つディスクである。
(B)放射パターンキャリアグルーブ形成ディスクは、ディスク上の隣接するトラックにおいて、凹部位置凸部位置が揃うように配列されたキャリアグルーブ(凹凸パターン)を持つディスクである。

0146

ディスクに対する記録データとサーボデータの記録例について、図18図19を参照して説明する。
図18は、図17(A)に示す千鳥パターンキャリアグルーブ形成ディスクの記録データとサーボデータの記録例を示す図である。
例えば映画等のコンテンツを構成する記録データと、サーボデータとは交互に配列される。すなわち、図に示すように、記録データを記録する記録エリアと、サーボデータを記録するサーボエリアが交互に記録される。

0147

千鳥パターンキャリアグルーブ(凹凸パターン)は記録エリアに形成される。
図に示すように、隣接トラック間において凹部と凸部の位置が交互に配列される。
記録エリアに記録される記録信号には、カットオフ周波数を越える高周波領域の信号が含まれる。

0148

サーボエリアに記録されるサーボデータは、前述のTPP信号を利用することなく通常のSum信号のみで読み取り可能な周波数帯域のデータとしてサーボデータが記録される。図に示す例では10T〜14Tのマークによってサーボデータを記録している。

0149

図19は、図17(B)に示す)放射パターンキャリアグルーブ形成ディスクの記録データとサーボデータの記録例を示す図である。
例えば映画等のコンテンツを構成する記録データと、サーボデータとは交互に配列される。すなわち、図に示すように、記録データを記録する記録エリアと、サーボデータを記録するサーボエリアが交互に記録される。

0150

放射パターンキャリアグルーブ(凹凸パターン)は記録エリアに形成される。
図に示すように、隣接トラック間において凹部と凸部の位置は並んで配列される。
記録エリアに記録される記録信号には、カットオフ周波数を越える高周波領域の信号が含まれる。

0151

サーボエリアに記録されるサーボデータは、前述のTPP信号を利用することなく通常のSum信号のみで読み取り可能な周波数帯域のデータとしてサーボデータが記録される。図に示す例では10T〜14Tのマークによってサーボデータを記録している。

0152

図20は、記録データとして、カットオフ周波数より高い周波数帯域の記録信号を含むデータを記録したディスクからのデータ再生処理を実行する再生処理構成を示す図である。
具体的には、例えば、図14図16を参照して説明した高域カットした(1,7)RLL−pp信号を、図17(A)、図19を参照して説明した千鳥パターンキャリアグルーブ形成ディスクに記録して再生する再生回路の具体的構成例を示す図である。

0153

図20に示す回路構成を用いたデータ再生処理について説明する。
ディスク200は、カットオフ周波数より高い周波数帯域の記録信号を含むデータを記録したディスクである。具体的には、例えば、前述した高域カットした(1,7)RLL−pp信号を、千鳥パターンキャリアグルーブ形成ディスクに記録したディスクである。

0154

光検出部300は、先に図1図6等を参照して説明した2分割されたディテクタを有する検出部である。
ただし、読み出し対象となる1つのトラックの他、両隣の2つのトラックからも反射光を受光する。
図に示すA,Bの矩形が読み出し対象となる中心のトラックからの受光領域であり、両サイドの矩形が隣接トラックからの受光領域を示している。

0155

適応イコライザ301は、読み出し対象トラックからの反射光のディテクタBの検出信号を抽出するため、光検出部300に入射する隣接トラックからのノイズ信号等を除去する処理を実行する。
具体的には、読み出しトラックと隣接する2つのトラックの信号を適応等化型フィルタに入力し、読み出し対象トラックの理想信号に向けた適応等化処理を実行して、読み出し対象トラックの信号を取得する。
読み出し対象トラックの理想信号は、PRターゲット信号生成部307から出力される。
適応イコライザ301の出力は、読み出し対象トラックの信号Bとなる。

0156

一方、適応イコライザ302も、読み出し対象トラックからの反射光のディテクタAの検出信号を抽出するため、光検出部300に入射する隣接トラックからのノイズ信号等を除去する処理を実行する。
具体的な処理は、適応イコライザ301と同様であり、読み出しトラックと隣接する2つのトラックの信号を適応等化型フィルタに入力し、読み出し対象トラックの理想信号に向けた適応等化処理を実行して、読み出し対象トラックの信号を取得する。
読み出し対象トラックの理想信号は、PRターゲット信号生成部307から出力される。

0157

適応イコライザ302の出力は、読み出し対象トラックの信号Aとなる。
これらの信号A,Bは、図1図6を参照して説明した光ピックアップの出力である信号(A,B)に相当する。

0158

適応イコライザ301,302の出力信号(A,B)は、加算信号生成部(Sum)303と、差分信号生成部(TPP)304に入力される。

0159

加算信号生成部(Sum)303は、適応イコライザ301,302の出力信号(A,B)の加算信号(A+B)を生成する。
一方、差分信号生成部(TPP)304は、適応イコライザ301,302の出力信号(A,B)の差分信号(A−B)を生成する。

0160

加算信号生成部(Sum)303の生成した加算信号(A+B)は適応イコライザ305に入力される。
一方、差分信号生成部(TPP)304の生成した差分信号(A−B)は乗算器311に入力される。
乗算器311は、差分信号(A−B)と、キャリア生成部310の生成したキャリア信号[Sin(2πx/p)]との乗算処理を実行する。
この処理は、図16を参照して説明した図16(1)TPP信号から、図16(2)TPP信号(シフト後)の生成処理に相当する。
すなわち、TPP信号中に含まれる、キャリアグルーブと記録マーク信号の掛け算により周波数シフトされた信号を、元の周波数帯域に戻す処理に相当する。

0161

適応イコライザ305は、加算信号生成部(Sum)303の生成した加算信号(A+B)と、乗算器311の生成したシフト後のTPP信号を入力し、さらに、PRML(Pertial Response Maximum Likelihood)デコーダ306とPRターゲット信号生成部307の生成するターゲット信号を入力し、これらの入力に基づいて、ノイズ成分除去処理等を実行し、生成信号をPRMLデコーダ306、PLL309、減算器308に出力する。

0162

PRMLデコーダ306は、適応イコライザ305から入力する加算信号(A+B)とシフト後のTPP信号を入力し、最尤復号方式により最も確からしい再生信号を生成する。
具体的には、例えばビタビ復号方式が適用される。ビタビ復号は、加算,比較,選択という単純な処理の繰り返しと、最終的にデータを復号するトレースバック操作で畳み込み符号の最尤復号を実現する。ビタビ復号では、情報ビット1ビットに対応する符号化データ(受信データ系列)を得るごとに、その時点での各状態のパス信号間距離メトリック)を計算し、最も確からしいパスを求める。
この復号処理により、再生信号が出力される。

0163

再生信号は、例えば、先に図16(4)を参照して説明したように、カットオフ周波数より低い低周波数成分から、カットオフ周波数より高い高周波数成分まで含む再生信号となる。

0164

なお、PRMLデコーダ306には、適応イコライザ305の出力に基づいてクロック信号を生成するPLL309からクロック信号が入力され、クロック制御の下で再生信号の生成、出力が実行される。
PLL309は、適応イコライザ305の出力に含まれるサーボ信号に従ったクロック信号生成処理を実行する。
PLL309の生成するクロック信号は、キャリア生成部310にも入力され、キャリア生成部310は、クロック信号に基づいて、サーボエリア以外の記録データ領域再生タイミングに合わせて、キャリア信号[Sin(2πx/p)]を乗算器311に出力する。
乗算器311では、サーボエリア以外の記録データ領域の記録信号の再生時にのみ、選択的にキャリア信号[Sin(2πx/p)]との乗算処理が実行される。

0165

また、PRMLデコーダ306の生成する再生信号は、PRターゲット生成部307に入力される。
PRターゲット信号生成部307は、PRMLデコーダ306の生成する再生信号に基づいて、後続する再生信号のターゲットを生成して減算器308に入力する。
減算器は、ターゲット信号と、適応イコライザ305の生成信号との差分を算出し、この差分をターゲットに対する差分(エラー量)として、適応イコライザ301,302,305にフィードバックする。
適応イコライザ301,302,305は、この差分(エラー量)を入力して適応等化処理を実行して出力信号を生成する。

0166

なお、図20に示す回路構成に従った再生処理は、例えば、再生装置(情報処理装置)の記憶部に格納された再生処理プログラムの制御の下で実行する構成とすることが可能である。

0167

図21は、ディスクに形成するキャリアグルーブの種類に応じた再生信号の評価結果を示す図である。
図21に示すグラフには、以下の6種類のディスクの再生評価値を示している。
(a)キャリアなし、かつ隣接トラックに記録データなし
(b)キャリアなし、かつ隣接トラックに記録データあり
(c)千鳥型キャリアあり、かつ隣接トラックに記録データなし
(d)千鳥型キャリアあり、かつ隣接トラックに記録データあり
(e)放射型キャリアあり、かつ隣接トラックに記録データなし
(f)放射型キャリアあり、かつ隣接トラックに記録データあり

0168

図21に示すグラフの横軸はディスクに対するデータ記録密度(GBLギガバイトリニアデンシティ)、縦軸は再生信号評価値としてのe−MLSE(%)である。
なお、ディスクに対する記録信号と、キャリア設定条件は以下の通りである。
Tp=0.225μm
キャリア:線方向、キャリア周期=3T、凹凸パターンの深さ=λ/8
マーク位相なし、振幅=0.3

0169

再生信号の評価値として適用したe−MLSEについて説明する。
再生信号の評価値として、従来からi−MLSEが知られている。MLSE(Maximum Likelihood Sequence Error)は、ビタビ検出されたデータを用いて設定されるターゲットレベルに対して実際の信号のレベルの差を用いて、エラー確率に対応した指標を計算したものである。
i−MLSEでは、いくつかのエラーを引き起こしやすいデータパターンに重みを付けして計算が行われる。
しかし、より記録密度を高くした場合には、エラーを引き起こしやすいデータパターンが異なってくる。その結果、従来の信号指標値であるi−MLSEの誤差が問題となってくる。そこで、より高い線密度での信号指標値の精度改善のために必要となる、新たなデータパターンを追加したi−MLSEとは別の信号評価値であるe−MLSEを用いた。

0170

再生評価値として適用したe−MLSEは、再生信号に含まれるエラーの確率を示している。すなわち、e−MLSEの値は、より低い値がエラー率が低く良好な再生信号が得られていることを示す。
例えば、図21に示すグラフにおいてe−MLSE=15%以下の場合に良好な再生信号であると言える。

0171

図21に示すグラフから、以下の結論が導き出される。
(1)キャリアなしディスクより、キャリア形成ディスクの方が評価値(e−MLSE)の値が小さく、エラーの少ない高品質の再生データが得られる。
(2)放射型キャリア形成ディスクより、千鳥型キャリア形成ディスクの方が評価値(e−MLSE)の値が小さく、エラーの少ない高品質の再生データが得られる。

0172

すなわち、高密度記録ディスクでは、再生データの品質は、高品質〜低品質の順番は、以下の順番となる。
(1)千鳥型キャリア、
(2)放射型キャリア、
(3)キャリアなし、

0173

[6.その他の再生回路構成例について]
ディスクからのデータ再生処理を実行する再生装置の具体的な回路構成の一例について、図20を参照して説明した。
再生処理を実行する回路構成は、図20に示す回路に限らず、様々な異なる構成をとすることが可能である。
図22に示す構成は、図20とは異なる構成を有する再生処理回路構成の一例である。

0174

図22に示す再生処理回路は、先に説明した図20と同様、記録データとして、カットオフ周波数より高い周波数帯域の記録信号を含むデータを記録したディスクからのデータ再生処理を実行する再生処理構成を示す図である。
具体的には、例えば、図14図16を参照して説明した高域カットした(1,7)RLL−pp信号を、図17(A)、図19を参照して説明した千鳥パターンキャリアグルーブ形成ディスクに記録して再生する再生回路の具体的構成例を示す図である。

0175

図22に示す回路構成を用いたデータ再生処理について説明する。
ディスク200は、カットオフ周波数より高い周波数帯域の記録信号を含むデータを記録したディスクである。具体的には、例えば、前述した高域カットした(1,7)RLL−pp信号を、千鳥パターンキャリアグルーブ形成ディスクに記録したディスクである。

0176

光検出部320は、先に図1図6等を参照して説明した2分割されたディテクタを有する検出部である。
ただし、読み出し対象となる1つのトラックの他、両隣の2つのトラックからも反射光を受光する。
図に示すA,Bの矩形が読み出し対象となる中心のトラックからの受光領域であり、両サイドの矩形が隣接トラックからの受光領域を示している。

0177

図22に示す構成では、読み出しトラックのA,B各ディテクタ検出信号と、両隣の隣接トラックのA,B各ディテクタ検出信号を、それぞれ個別の加算信号算出部321、差分信号算出部322に入力する。

0178

3つの加算信号算出部321の出力は、読み出しトラックのA,B各ディテクタ検出信号である加算信号(A+B)と、読み出しトラックの両隣の隣接トラックのA,B各ディテクタ検出信号の加算信号の3つのトラック対応の加算信号を適応イコライザ(Sum)325に入力する。

0179

適応イコライザ325は、読み出し対象トラックからの加算信号(A+B)を抽出するため、光検出部300に入射する隣接トラック対応の加算信号、すなわちノイズ信号によって構成される加算信号(An+Bn)を除去する処理を実行する。
具体的には、読み出しトラックの加算信号(A+B)と隣接する2つのトラックのノイズ加算信号(An+Bn)を適応等化型フィルタに入力し、読み出し対象トラックの理想信号(理想Sum信号)に向けた適応等化処理を実行して、読み出し対象トラックの加算信号(A+B)を取得する。
読み出し対象トラックの理想信号である理想Sum信号331は、PRターゲット信号生成部329から出力される。
適応イコライザ325の出力は、読み出し対象トラックの加算信号A+Bとなる。

0180

一方、適応イコライザ326は、読み出し対象トラックからの差分信号(A−B)を抽出するため、光検出部300に入射する隣接トラック対応の差分信号、すなわちノイズ信号によって構成される差分信号(An−Bn)を除去する処理を実行する。
具体的には、読み出しトラックの差分信号(A−B)と隣接する2つのトラックのノイズ差分信号(An−Bn)を適応等化型フィルタに入力し、読み出し対象トラックの理想信号(理想TPP信号)に向けた適応等化処理を実行して、読み出し対象トラックの差分信号(A−B)を取得する。
読み出し対象トラックの理想信号である理想TPP信号332は、PRターゲット信号生成部329から出力される。
適応イコライザ326の出力は、読み出し対象トラックの差分信号A−Bとなる。

0181

適応イコライザ326の生成した加算信号(A+B)は適応イコライザ327に入力される。
一方、適応イコライザ326の生成した差分信号(A−B)は乗算器335に入力される。
乗算器335は、差分信号(A−B)と、キャリア生成部334の生成したキャリア信号[Sin(2πx/p)]との乗算処理を実行する。
この処理は、図16を参照して説明した図16(1)TPP信号から、図16(2)TPP信号(シフト後)の生成処理に相当する。
すなわち、TPP信号中に含まれる、キャリアグルーブと記録マーク信号の掛け算により周波数シフトされた信号を、元の周波数帯域に戻す処理に相当する。

0182

適応イコライザ327は、適応イコライザ325の生成した加算信号(A+B)と、乗算器335の生成したシフト後のTPP信号を入力し、さらに、PRML(Pertial Response Maximum Likelihood)デコーダ328とPRターゲット信号生成部329の生成するターゲット信号を入力し、これらの入力に基づいて、ノイズ成分の除去処理等を実行し、生成信号をPRMLデコーダ328、PLL333、減算器360に出力する。

0183

PRMLデコーダ328は、適応イコライザ327から入力する加算信号(A+B)とシフト後のTPP信号を入力し、最尤復号方式により最も確からしい再生信号を生成する。
具体的には、例えばビタビ復号方式が適用されるる。ビタビ復号は、加算,比較,選択という単純な処理の繰り返しと、最終的にデータを復号するトレースバック操作で畳み込み符号の最尤復号を実現する。ビタビ復号では、情報ビット1ビットに対応する符号化データ(受信データ系列)を得るごとに、その時点での各状態のパスの信号間距離(メトリック)を計算し、最も確からしいパスを求める。
この復号処理により、再生信号が出力される。

0184

再生信号は、例えば、先に図16(4)を参照して説明したように、カットオフ周波数より低い低周波数成分から、カットオフ周波数より高い高周波数成分まで含む再生信号となる。

0185

なお、PRMLデコーダ328には、適応イコライザ327の出力に基づいてクロック信号を生成するPLL333からクロック信号が入力され、クロック制御の下で再生信号の生成、出力が実行される。
PLL333は、適応イコライザ327の出力に含まれるサーボ信号に従ったクロック信号生成処理を実行する。
PLL333の生成するクロック信号は、キャリア生成部334にも入力され、キャリア生成部334は、クロック信号に基づいて、サーボエリア以外の記録データ領域の再生タイミングに合わせて、キャリア信号[Sin(2πx/p)]を乗算器311に出力する。
乗算器335では、サーボエリア以外の記録データ領域の記録信号の再生時にのみ、選択的にキャリア信号[Sin(2πx/p)]との乗算処理が実行される。

0186

また、PRMLデコーダ328の生成する再生信号は、PRターゲット生成部329に入力される。
PRターゲット信号生成部329は、PRMLデコーダ328の生成する再生信号に基づいて、後続する再生信号のターゲットを生成する。
ターゲット信号は、理想Sum信号331と、理想TPP信号332を含む。理想Sum信号331は、減算器341に入力される。理想TPP信号332は減算器342に入力される。また、理想Sum信号と、理想TPP信号を含む理想再生信号が減算器330に入力される。

0187

減算器341は、理想Sum信号331と、適応イコライザ325の生成信号との差分を算出し、この差分をターゲットに対する差分(エラー量)として、適応イコライザ325にフィードバックする。
適応イコライザ325は、この差分(エラー量)を入力して適応等化処理を実行して出力信号(A+B)を生成して出力する。

0188

減算器342は、理想TPP信号332と、適応イコライザ326の生成信号との差分を算出し、この差分をターゲットに対する差分(エラー量)として、適応イコライザ326にフィードバックする。
適応イコライザ326は、この差分(エラー量)を入力して適応等化処理を実行して出力信号(A−B)を生成して出力する。

0189

減算器330は、理想再生信号と、適応イコライザ327の生成信号との差分を算出し、この差分をターゲットに対する差分(エラー量)として、適応イコライザ327にフィードバックする。
適応イコライザ327は、この差分(エラー量)を入力して適応等化処理を実行して出力信号である再生信号を生成して出力する。

0190

この図22に示す回路構成では、読み出しトラックのみならず、隣接トラックについても個別に加算信号、および差分信号を生成し、その後、適応等化処理によって、目的とする読み出しトラックの加算信号(A+B)と差分信号(A−B)を算出する構成としている。

0191

なお、図22に示す回路構成に従った再生処理は、例えば、再生装置(情報処理装置)の記憶部に格納された再生処理プログラムの制御の下で実行する構成とすることが可能である。

0192

さらに、異なる再生処理回路構成を図23に示す。
図23に示す回路は、図22に示す回路と、ほぼ同様の回路構成であるが、クロック生成処理を実行するPLL333に対する入力を図22に示す構成とは異なる設定としている。

0193

図22に示す構成では、Sum信号(加算信号)とTPP信号(差分信号)を含む再生信号を生成する適応イコライザ327からの出力をPLL333に入力する構成としていた。
これに対して、図23に示す構成では、Sum信号(加算信号(A+B))を生成して出力する適応イコライザ325の出力をPLL333に入力する構成としている。

0194

PLL333は、ディスクに記録されたサーボエリアの記録信号に基づいてクロック信号を生成する構成であり、サーボエリアの記録信号は、Sum信号(加算信号(A+B))のみで読み取り可能な信号である。すなわちTPP信号によって読み取り可能なカットオフ周波数を越える高周波信号は利用しない。
従って、PLL333に入力する信号を、TPP信号を含む再生信号を生成する適応イコライザ327からの出力ではなく、Sum信号(加算信号(A+B))のみを出力する適応イコライザ325の出力としても、PLL333は正しいクロック信号の生成を行うことができる。

0195

図23に示す回路は、このPLL333に対する入力が異なるのみであり、その他の回路構成は図22を参照して説明した構成と同じ構成である。

0196

なお、図23に示す回路構成に従った再生処理についても、例えば、再生装置(情報処理装置)の記憶部に格納された再生処理プログラムの制御の下で実行する構成とすることが可能である。

0197

[7.本開示の構成のまとめ]
以上、特定の実施例を参照しながら、本開示の実施例について詳解してきた。しかしながら、本開示の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本開示の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。

0198

なお、本明細書において開示した技術は、以下のような構成をとることができる。
(1)ディスクからの反射光を受光する光検出部と、
前記光検出部の受光信号に対する信号処理を実行して再生信号を生成する信号処理部を有し、
前記光検出部は、前記ディスクのトラック方向に2分割された検出部A,Bを有し、
前記信号処理部は、
前記検出部A,Bの各検出信号の差分信号であるTPP(Tangential Push−pull)信号を生成し、
前記TPP信号から、前記ディスクに記録された記録信号中の高周波成分信号を演算により抽出して再生信号を生成する情報処理装置。

0199

(2) 前記ディスクは、カットオフ周波数以上の高周波凹凸パターンからなるキャリアグルーブによって構成されるキャリア信号上に記録信号が記録された構成であり、
前記信号処理部は、
前記キャリア信号と前記記録信号の重複信号を周波数シフトした読み取り信号として得られる前記TPP信号を、前記ディスクに記録された記録信号中の高周波成分領域へ周波数シフトする演算により、前記ディスクに記録された記録信号中の高周波成分信号を抽出する(1)に記載の情報処理装置。

0200

(3) 前記演算は、前記TPP信号に対するキャリア信号の乗算処理であり、
前記信号処理部は、
前記TPP信号に対するキャリア信号の乗算処理により、前記TPP信号を、前記ディスクに記録された記録信号中の高周波成分領域へ周波数シフトする(2)に記載の情報処理装置。

0201

(4) 前記信号処理部は、
前記検出部A,Bの各検出信号の加算信号であるSum信号と、
前記TPP信号からキャリア信号成分を除去した記録信号対応TPP信号との合成処理を実行して再生信号を生成する(1)〜(3)いずれかに記載の情報処理装置。

0202

(5) 前記信号処理部は、
前記Sum信号に基づいて、主にカットオフ周波数以下の周波数成分を含む再生信号を生成し、
前記TPP信号に基づいて、主にカットオフ周波数以上の周波数成分を含む再生信号を生成する(1)〜(4)いずれかに記載の情報処理装置。

0203

(6) 前記ディスクは、カットオフ周波数以上の高周波凹凸パターンからなるキャリアグルーブが形成された構成であり、
前記キャリアグルーブを構成する凹凸パターンは、隣接トラックにおいて交互にずれた千鳥パターンを有する(1)〜(5)いずれかに記載の情報処理装置。

0204

(7) 前記ディスクは、カットオフ周波数以上の高周波凹凸パターンからなるキャリアグルーブが形成された構成であり、
前記キャリアグルーブを構成する凹凸パターンは、隣接トラック間において揃えられた放射パターンを有する(1)〜(5)いずれかに記載の情報処理装置。

0205

(8) 前記ディスクは、
記録信号を記録した記録エリアと、サーボ信号を記録したサーボエリアを交互に配列した構成を有し、
前記信号処理部は、
前記サーボ信号に基づくクロック信号を生成して再生信号生成処理におけるタイミング制御を実行する(1)〜(7)いずれかに記載の情報処理装置。

0206

(9) 前記信号処理部は、
前記光検出部の受光信号に含まれる隣接トラックの信号を除去する適応イコライザを有する(1)〜(8)いずれかに記載の情報処理装置。

0207

(10) 前記信号処理部は、
PRML(Pertial Response Maximum Likelihood)による最尤復号処理を実行する(1)〜(9)いずれかに記載の情報処理装置。

0208

(11)カットオフ周波数以上の高周波凹凸パターンからなるキャリアグルーブによって構成されるキャリア信号上に記録信号が記録された光ディスクであり、
再生装置において、
前記キャリア信号と前記記録信号の重複信号を周波数シフトしたTPP(Tangential Push−pull)信号を読み取り、該TPP信号を、前記光ディスクの記録信号中の高周波成分領域へ周波数シフトする演算により、前記光ディスクの記録信号中の高周波成分信号を抽出することを可能とした光ディスク。

0209

(12) 前記演算は、前記TPP信号に対するキャリア信号の乗算処理であり、
前記再生装置は、
前記TPP信号に対するキャリア信号の乗算処理により、前記TPP信号を、前記ディスクに記録された記録信号中の高周波成分領域へ周波数シフトすることで、
前記TPP信号から、前記光ディスクに記録された記録信号中の高周波成分信号を抽出して再生信号を生成する(11)に記載の光ディスク。

0210

(13) 前記キャリアグルーブを構成する高周波凹凸パターンは、隣接トラックにおいて交互にずれた千鳥パターンである(11)または(12)に記載の光ディスク。

0211

(14) 前記キャリアグルーブを構成する高周波凹凸パターンは、隣接トラック間において揃えられた放射パターンを有する(11)または(12)に記載の光ディスク。

0212

(15) 前記光ディスクは、
記録信号を記録した記録エリアと、サーボ信号を記録したサーボエリアを交互に配列した構成である(11)〜(14)いずれかに記載の光ディスク。

0213

(16)情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
前記情報処理装置は、
ディスクからの反射光を受光する光検出部と、
前記光検出部の受光信号に対する信号処理を実行して再生信号を生成する信号処理部を有し、
前記光検出部は、前記ディスクのトラック方向に2分割された検出部A,Bを有し、
前記信号処理部は、
前記検出部A,Bの各検出信号の差分信号であるTPP(Tangential Push−pull)信号を生成し、
前記TPP信号から、前記ディスクに記録された記録信号中の高周波成分信号を演算により抽出して再生信号を生成する情報処理方法。

0214

(17)情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであり、
前記情報処理装置は、
ディスクからの反射光を受光する光検出部と、
前記光検出部の受光信号に対する信号処理を実行して再生信号を生成する信号処理部を有し、
前記光検出部は、前記ディスクのトラック方向に2分割された検出部A,Bを有し、
前記プログラムは、前記信号処理部に、
前記検出部A,Bの各検出信号の差分信号であるTPP(Tangential Push−pull)信号の生成処理、
前記TPP信号から、前記ディスクに記録された記録信号中の高周波成分信号を演算により抽出して再生信号を生成する処理を実行させるプログラム。

0215

また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。例えば、プログラムは記録媒体に予め記録しておくことができる。記録媒体からコンピュータにインストールする他、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介してプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。

0216

なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。

0217

以上、説明したように、本開示の一実施例の構成によれば、高密度データを再生可能とした光ディスクが実現され、高密度データを記録した光ディスクからのデータ再生を行なう再生装置が実現される。
具体的には、ディスクのトラック方向に2分割された検出部A,Bを有する光検出部と信号処理部を有し、信号処理部は、検出部A,Bの各検出信号の差分信号であるTPP(Tangential Push−pull)信号を生成し、TPP信号から、ディスクの記録信号中の高周波成分信号を抽出して再生信号を生成する。ディスクは、カットオフ周波数以上の高周波凹凸パターンからなるキャリア信号上に記録信号が記録された構成であり、信号処理部は、キャリア信号と記録信号の重複信号の周波数シフト信号としてディスクから読み取られるTPP信号に対して、キャリア信号を乗算することで、TPP信号を高周波領域の周波数へシフトして、ディスク記録信号中の高周波成分信号を抽出する。
本構成により、高密度データを再生可能とした光ディスクが実現され、高密度データを記録した光ディスクからのデータ再生を行なう再生装置が実現される。

0218

10ディスク
11マーク(低反射率部)
12高反射率部
20光ピックアップ
21レーザ光出力部
22光検出部
23信号処理部
24加算信号生成部
100 ディスク
110 光ピックアップ
111 レーザ光出力部
112 光検出部
113 信号処理部
121 加算信号生成部
122ゲイン制御部
131差分信号生成部
132乗算器
133 ゲイン制御部
141合成信号生成部
200 ディスク
300 光検出部
301適応イコライザ
302 適応イコライザ
303 加算信号生成部
304 差分信号生成部
305 適応イコライザ
306 PRMLデコーダ
307PRターゲット信号生成部
308減算器
309PLL
310キャリア生成部
311 乗算器
320 光検出部
321 加算信号生成部
322 差分信号生成部
325 適応イコライザ
326 適応イコライザ
327 適応イコライザ
328 PRMLデコーダ
329 PRターゲット信号生成部
330 減算器
331理想Sum信号
332 理想TPP信号
333 PLL
334 キャリア生成部
335 乗算器
341 減算器
342 減算器

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