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技術 電動工具

出願人 工機ホールディングス株式会社
発明者 須藤智明河野祥和
出願日 2016年10月28日 (2年8ヶ月経過) 出願番号 2017-553716
公開日 2018年8月2日 (11ヶ月経過) 公開番号 WO2017-094414
状態 特許登録済
技術分野 携帯用動力工具一般
主要キーワード 往復動変換機構 オンロック 刃物部材 トリガ検出回路 負荷判別 LD端子 無負荷検出 無負荷電流
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年8月2日)のものです。
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図面 (7)

課題・解決手段

電源電圧の変動による負荷判別精度への影響を抑制することの可能な電動工具を提供する。電動工具(1)は、モータ(10)と、モータ(10)に電力を供給する電池パック(5)と、電池電圧を検出する電池電圧検出回路(17)と、モータ(10)に流れる電流を検出する電流検出回路(15)と、モータ(10)の駆動を制御するマイコン(20)と、を備える。マイコン(20)は、モータ(10)に流れる電流が閾値以上か否かにより、モータ(10)の負荷状態判別し、かつ電池電圧に応じて前記閾値を変更可能である。マイコン(20)は、モータ(10)に流れる電流が閾値未満の状態が所定時間継続すると、モータ(10)への電力供給を停止する。

概要

背景

図6は、従来の電動工具の一例であるシャーの斜視図である。シャーは、金属板等の切断(剪断)に使用される。図6において、ハウジング3は、駆動源としてのブラシ付き整流子モータを内蔵する。ハウジング3の後部にはテールカバー4が設けられる(固定される)。テールカバー4は、制御系電子部材を内部に収容する。テールカバー4の後端部からは、商用電源等の交流電源に接続するための電源ケーブル31が引き出される。ハウジング3とテールカバー4との間には、外装式のブラシホルダ32が保持される。ブラシホルダ32は、モータ整流用カーボンブラシを内部に収容する。

ハウジング3には、モータの駆動、停止を切り替える操作スイッチ11が設けられる。操作スイッチ11は、図6の例ではスライドスイッチであり、前方に押し出した状態(オン状態)でハウジング3の不図示の凸部に引っ掛けることで、オン状態を保持できる。ハウジング3の前部には、ギヤケース6が設けられる(固定される)。ギヤケース6は、モータの回転を往復動に変換する往復動変換機構を内部に収容する。往復動変換機構は、自身の出力軸下端部に可動側刃物7を保持し、可動側刃物7を上下に往復駆動する。可動側刃物7は、上下前後方向に延びる板状の刃物部材である。ギヤケース6の下部には、ブレードホルダ9が設けられる。ブレードホルダ9は、固定側刃物8を保持する。固定側刃物8は、前後左右方向に延びる板状の刃物部材である。ハンドガード30は、ギヤケース6に固定され、切断された金属板等が作業者側に飛ぶのを防止する。

下記特許文献1は、作業開始時に低速度でモータを駆動するスローアイドリングを行う電動工具において、モータの回転状態のばらつきに関係なく作業状態を検出することの可能な構成を開示している。

概要

電源電圧の変動による負荷判別精度への影響を抑制することの可能な電動工具を提供する。電動工具(1)は、モータ(10)と、モータ(10)に電力を供給する電池パック(5)と、電池電圧を検出する電池電圧検出回路(17)と、モータ(10)に流れる電流を検出する電流検出回路(15)と、モータ(10)の駆動を制御するマイコン(20)と、を備える。マイコン(20)は、モータ(10)に流れる電流が閾値以上か否かにより、モータ(10)の負荷状態判別し、かつ電池電圧に応じて前記閾値を変更可能である。マイコン(20)は、モータ(10)に流れる電流が閾値未満の状態が所定時間継続すると、モータ(10)への電力供給を停止する。

目的

本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、電源電圧の変動による負荷判別精度への影響を抑制することの可能な電動工具を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

モータと、前記モータを駆動するための電源電圧を検出する電源電圧検出回路と、前記モータに流れる電流を検出する電流検出回路と、前記モータの駆動を制御する制御部と、を備え、前記制御部は記憶手段を有し、該記憶手段には無負荷検出用の閾値が記憶され、前記制御部は、前記モータに流れる電流が前記閾値以上か否かにより、前記モータの負荷状態判別し、かつ前記電源の電圧に応じて前記閾値を変更可能である、電動工具

請求項2

前記制御部は、前記モータに流れる電流が前記閾値未満の状態が所定時間継続すると、前記モータへの電力供給を停止する、請求項1に記載の電動工具。

請求項3

モータと、前記モータを駆動するための電源の電圧を検出する電源電圧検出回路と、前記モータに流れる電流を検出する電流検出回路と、前記モータの駆動を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記モータに流れる電流が無負荷検出用の閾値未満である状態が所定時間継続すると、前記モータへの電力供給を停止し、かつ前記電源の電圧に応じて前記閾値を変更可能である、電動工具。

請求項4

前記制御部は、前記電源の電圧と前記閾値とを対応づけて記憶したテーブルを有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の電動工具。

請求項5

前記制御部は、少なくとも一部の電圧範囲において、前記電源の電圧と前記閾値とが正の相関を持つように、前記電圧に応じて前記閾値を変更する、請求項1から4のいずれか一項に記載の電動工具。

請求項6

作業者が操作可能で、前記モータの駆動、停止を切り替える操作スイッチを備え、前記操作スイッチはオン状態保持可能である、請求項1から5のいずれか一項に記載の電動工具。

請求項7

前記電源が電池である、請求項1から6のいずれか一項に記載の電動工具。

請求項8

相互に定格電圧が異なる2種類以上の電池を前記電源として択一的に装着可能である、請求項7に記載の電動工具。

請求項9

前記電源が交流電源である、請求項1から6のいずれか一項に記載の電動工具。

請求項10

前記モータは、ステータロータとを含み、かつ前記ロータに整流子が設けられる整流子モータである、請求項1から9のいずれか一項に記載の電動工具。

請求項11

前記モータに流れる電流を制御するスイッチング素子を更に有し、前記制御部は、前記スイッチング素子をオフすることで前記モータへの電力供給を停止することを特徴とする、請求項2から10のいずれか一項に記載の電動工具。

請求項12

前記モータ又は前記スイッチング素子の少なくとも一方の異常状態を検出する異常検出手段を有し、前記制御部は、前記異常検出手段が異常を検出した際に、前記スイッチング素子をオフにして前記モータへの電力供給を停止することを特徴とする、請求項11に記載の電動工具。

技術分野

0001

本発明は、ニブラやシャーグラインダ等の電動工具に関する。

背景技術

0002

図6は、従来の電動工具の一例であるシャーの斜視図である。シャーは、金属板等の切断(剪断)に使用される。図6において、ハウジング3は、駆動源としてのブラシ付き整流子モータを内蔵する。ハウジング3の後部にはテールカバー4が設けられる(固定される)。テールカバー4は、制御系電子部材を内部に収容する。テールカバー4の後端部からは、商用電源等の交流電源に接続するための電源ケーブル31が引き出される。ハウジング3とテールカバー4との間には、外装式のブラシホルダ32が保持される。ブラシホルダ32は、モータ整流用カーボンブラシを内部に収容する。

0003

ハウジング3には、モータの駆動、停止を切り替える操作スイッチ11が設けられる。操作スイッチ11は、図6の例ではスライドスイッチであり、前方に押し出した状態(オン状態)でハウジング3の不図示の凸部に引っ掛けることで、オン状態を保持できる。ハウジング3の前部には、ギヤケース6が設けられる(固定される)。ギヤケース6は、モータの回転を往復動に変換する往復動変換機構を内部に収容する。往復動変換機構は、自身の出力軸下端部に可動側刃物7を保持し、可動側刃物7を上下に往復駆動する。可動側刃物7は、上下前後方向に延びる板状の刃物部材である。ギヤケース6の下部には、ブレードホルダ9が設けられる。ブレードホルダ9は、固定側刃物8を保持する。固定側刃物8は、前後左右方向に延びる板状の刃物部材である。ハンドガード30は、ギヤケース6に固定され、切断された金属板等が作業者側に飛ぶのを防止する。

0004

下記特許文献1は、作業開始時に低速度でモータを駆動するスローアイドリングを行う電動工具において、モータの回転状態のばらつきに関係なく作業状態を検出することの可能な構成を開示している。

先行技術

0005

特開2012−139752号公報

発明が解決しようとする課題

0006

電源電圧実効値が一定の場合、モータにかかる負荷は、モータに流れる電流によって特定される。このため、例えば無負荷時と有負荷時で異なる制御を行う場合、モータに流れる電流によって無負荷か有負荷かを判断することができる。一方、近年では電動工具のコードレス化が進んでいて、電池パック電源とする電動工具が増えている。電池パックの出力電圧は、例えば定格電圧が18Vの場合で20V(満充電時)から10V(残容量低下時)というように、残容量に応じて大きく変動する。したがって、電源電圧の実効値が一定という前提では負荷を適切に判別(検出)できない。外部電源によって動作するコード付き電動工具であっても、電源ケーブルの長短による電圧降下の違いから電源電圧が変動し、同様の問題が発生する。

0007

本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、電源電圧の変動による負荷判別精度への影響を抑制することの可能な電動工具を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明のある態様は、電動工具である。この電動工具は、モータと、前記モータを駆動するための電源の電圧を検出する電源電圧検出回路と、前記モータに流れる電流を検出する電流検出回路と、前記モータの駆動を制御する制御部と、を備え、前記制御部は記憶手段を有し、該記憶手段には無負荷検出用の閾値が記憶され、前記制御部は、前記モータに流れる電流が前記閾値以上か否かにより、前記モータの負荷状態を判別し、かつ前記電源の電圧に応じて前記閾値を変更可能である。

0009

前記制御部は、前記モータに流れる電流が前記閾値未満の状態が所定時間継続すると、前記モータへの電力供給を停止してもよい。

0010

本発明のもう1つの態様は、電動工具である。この電動工具は、モータと、前記モータを駆動するための電源の電圧を検出する電源電圧検出回路と、前記モータに流れる電流を検出する電流検出回路と、前記モータの駆動を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記モータに流れる電流が無負荷検出用の閾値未満である状態が所定時間継続すると、前記モータへの電力供給を停止し、かつ前記電源の電圧に応じて前記閾値を変更可能である。

0011

前記制御部は、前記電源の電圧と前記閾値とを対応づけて記憶したテーブルを有してもよい。

0012

前記制御部は、少なくとも一部の電圧範囲において、前記電源の電圧と前記閾値とが正の相関を持つように、前記電圧に応じて前記閾値を変更してもよい。

0013

作業者が操作可能で、前記モータの駆動、停止を切り替える操作スイッチを備え、前記操作スイッチはオン状態を保持可能であってもよい。

0014

前記電源が電池であってもよい。

0015

相互に定格電圧が異なる2種類以上の電池を前記電源として択一的に装着可能であってもよい。

0016

前記電源が交流電源であってもよい。

0017

前記モータは、ステータロータとを含み、かつ前記ロータに整流子が設けられる整流子モータであってもよい。

0018

前記モータに流れる電流を制御するスイッチング素子を更に有し、 前記制御部は、前記スイッチング素子をオフすることで前記モータへの電力供給を停止してもよい。

0019

前記モータ又は前記スイッチング素子の少なくとも一方の異常状態を検出する異常検出手段を有し、前記制御部は、前記異常検出手段が異常を検出した際に、前記スイッチング素子をオフにして前記モータへの電力供給を停止してもよい。

0020

なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。

発明の効果

0021

本発明によれば、電源電圧の変動による負荷判別精度への影響を抑制することの可能な電動工具を提供することができる。

図面の簡単な説明

0022

本発明の実施の形態に係る電動工具1のブロック図。
電動工具1の動作の一例を示すタイムチャート
電動工具1の制御フローチャート
電動工具1における、電池電圧に対する実用電流(作業時電流)、負荷判別用の電流閾値、及び無負荷電流の関係の一例を示すグラフ
変形例における電池電圧に対する実用電流(作業時電流)、負荷判別用の電流閾値、及び無負荷電流の関係を示すグラフ。
従来の電動工具の一例であるシャーの斜視図。

実施例

0023

以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。

0024

図1図4を参照し、本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る電動工具1のブロック図である。電動工具1は、コードレスタイプであって、電源となる電池パック(蓄電池)5を着脱可能に装着する。なお、電動工具1は、好ましくは相互に定格電圧が異なる2種類以上の電池パック5を電源として択一的に装着可能であり、ここでは例として定格電圧18Vと14.4Vの二種類の電池パック5を装着可能であるものとする。

0025

電池パック5の正極端子負極端子は、電動工具1の正極端子と負極端子にそれぞれ接続される。電動工具1の正極端子と負極端子の間には、モータ10、操作スイッチ(トリガスイッチ)11、スイッチング素子としてのFET12、及び電流検出抵抗13が直列に接続される。モータ10は、ステータとロータとを含み、かつ前記ロータに整流子が設けられる整流子モータ(ブラシ付き直流モータ)である。電池パック5の正極端子から操作スイッチ11を介して電池パック5の負極端子に流れる電流経路には、制御系電源回路16、電池電圧検出回路17、及びスイッチ検出回路18が並列に設けられる。

0026

制御系電源回路16は、演算部と記憶部からなる制御部としてのマイコン20及びその他の制御系回路に電源電圧を供給する。マイコン20の電源が入っていない状態で操作スイッチ11がオンされると、制御系電源回路16からの電源供給によってマイコン20が起動する。操作スイッチ11がオフされた場合は、マイコン20への電源供給が遮断され、マイコン20が停止する。

0027

電池電圧検出回路17は、電池パック5の出力電圧(以下「電池電圧」とも表記)を検出するためのものであり、マイコン20のA/Dコンバータに接続される。マイコン20には、電池電圧検出回路17によって検出された電池電圧に対応するアナログ値電池電圧検出信号)が入力される。マイコン20は、内蔵するA/Dコンバータによってアナログ値をデジタル値に変換し、当該デジタル値と予め設定された所定値とを比較し、電池電圧を検出する。

0028

スイッチ検出回路(トリガ検出回路)18は、操作スイッチ11のオンオフを検出するためのもので、スイッチ検出信号をマイコン20に出力する。マイコン20は、スイッチ検出信号により、操作スイッチ11のオンオフを認識する。

0029

モータ制御回路14は、マイコン20からの指示に応じてFET12のスイッチング制御を行う回路である。通常状態では、制御系電源回路16から電源が供給されてマイコン20が起動し、操作スイッチ11のオンを検出すると、マイコン20はモータ制御回路14にFET12をオンする命令を出力する。

0030

電池判別回路24は電池パック5の種類(定格電圧)を判別するためのもので、その出力はマイコン20のA/Dコンバータ端子に接続される。A/Dコンバータは入力されたアナログ信号量子化してデジタル信号に変換する電子回路である。マイコン20には、電池判別回路24によって検出された電池パック5の種類に対応するアナログ値(電池判別信号)が入力される。マイコン20は、内蔵するA/Dコンバータによってアナログ値をデジタル値に変換し、当該デジタル値と予め設定した所定値とを比較し、電池パック5の種類判別を行う。

0031

電流検出回路15は、電流検出抵抗13の端子電圧を検出することでモータ10又はFET12に流れる電流を検出する回路であり、マイコン20のA/Dコンバータに接続される。マイコン20には、電流検出回路15によって検出された電流に対応するアナログ値(電流検出信号)が入力される。マイコン20は、内蔵するA/Dコンバータによってアナログ値をデジタル値に変換し、当該デジタル値と予め設定された所定値とを比較し、モータ10又はFET12に流れる電流が異常な電流(過電流)かどうかの判断を行う。マイコン20は、過電流を検出すると、モータ制御回路14にモータ停止信号を出力してモータ10を停止し、電池パック5を保護する。また、マイコン20は、後述のように作業中かどうか(無負荷か有負荷か)を判別(検出)するための電流閾値を電池電圧と対応づけて、自身の記憶部の一部であるテーブル20aに記憶していて、検出した電流値と電流閾値との比較により電動工具1が作業中か否かの判断を行う。テーブル20aは、本発明の記憶手段に相当する。

0032

電池残量表示回路19は、電池電圧検出回路17によって検出した電池電圧を、予め設定した閾値と比較し、電池残量に応じてLEDを点灯させるためのもので、電池残量表示回路19の内部にあるタクトスイッチを押している間のみ電池残量を表示する。

0033

温度検出回路21は、FET12の温度を検出するための回路であり、FET12の近傍に配置された温度検出素子としてのサーミスタ22の端子間の電圧を検出する。温度検出回路21の出力は、マイコン20のA/Dコンバータ端子に接続される。マイコン20には、温度検出回路21によって検出された温度(サーミスタ22の端子間電圧)に対応するアナログ値(温度検出信号)が入力される。マイコン20は、内蔵するA/Dコンバータによってアナログ値をデジタル値に変換し、当該デジタル値と予め設定された所定値とを比較し、FET12の温度が異常高温であるかどうかの判断を行う。マイコン20は、FET12の異常高温を検出すると、モータ制御回路14にモータ停止信号を出力してモータ10を停止し、FET12を保護する。

0034

過放電信号検出回路23は、電池パック5のLD端子に接続され、電池パック5から送出される過放電信号を検出する。過放電信号検出回路23は、電池パック5からの過放電信号を受信すると、マイコン20に過放電検出信号を出力する。マイコン20は、過放電検出信号を受信すると、モータ制御回路14にモータ停止信号を出力してモータ10を停止し、電池パック5を保護する。

0035

シャットダウン回路25は、各種保護機能によりモータ10が停止してから所定時間経過後に、マイコン20からのシャットダウン指示信号によって制御系電源回路16を停止させるための回路である。制御系電源回路16が停止するとマイコン20への電源供給が無くなり、マイコン20がシャットダウンする。すなわち、操作スイッチ11がオンの状態でマイコン20へ電源が供給されている状態においても、保護機能によりモータ10が停止した際にはマイコン20が自ら電源供給を停止させる。これによりマイコン20の消費電力を抑えることができる。停止するまでの時間は短い方が消費電力を抑えることができるが、適宜変更可能である。

0036

図2は、電動工具1の動作の一例を示すタイムチャートである。電動工具1は、無負荷状態が所定時間継続すると操作スイッチ11がオンであってもモータ10及びマイコン20を停止するオートストップ機能を有し、図2では、操作スイッチ11がオンされてからオートストップ機能が作動してマイコン20をシャットダウンするまでのタイムチャートを示している。

0037

図2のタイムチャートは、上から順に、電池パック5が満充電の場合にモータ10に流れる電流、電池パック5の残容量が低下した場合にモータ10に流れる電流、モータ10のオンオフ、マイコン20のオンオフ、操作スイッチ11のオンオフを示す。なお、図2のモータ10の電流チャート縦軸のI1は、電池パック5が満充電の場合の負荷判別用の電流閾値(無負荷か有負荷かを判別するための電流閾値)であり、I2は、電池パック5の残容量が低下した場合の負荷判別用の電流閾値である(I1>I2)。

0038

電池パック5が電動工具1に装着され、時刻T1において操作スイッチ11がオンされると、制御系電源回路16からマイコン20へ電源が供給されてマイコン20が起動すると共に、マイコン20の制御によりモータ制御回路14がFET12をオンし、電池パック5、操作スイッチ11、モータ10、及びFET12の直列回路通電され、モータ10が起動する。その後、時刻T2において作業が開始されると、モータ10に負荷がかかり、モータ10に流れる電流(以下「モータ電流」とも表記)が上昇する。ここで、電池パック5の残容量が低下している場合、作業時のモータ電流は、満充電時の閾値I1には届かないものの、残容量低下時に対応した閾値I2は超えている。すなわち、仮に閾値がI1のみである場合、電池パック5の残容量が低下するとマイコン20は作業時も無負荷と誤認していたところ、本実施の形態では、マイコン20が電池パック5の残容量(出力電圧)に対応して閾値を変更するため、電池パック5の残容量が低下しても(電池パック5の出力電圧が低下しても)、適切に無負荷か有負荷かを特定(判別)できる。

0039

時刻T3において一旦作業が停止され、モータ10に流れる電流が閾値以下に低下し、マイコン20によるオートストップカウントが開始されるが、時刻T3から所定時間が経過する前の時刻T4において作業が再開されるため、オートストップ制御は行われず、マイコン20によるカウントがリセットされる。その後、時刻T5において作業が中断されると、モータ10に流れる電流が閾値以下に低下し、マイコン20はオートストップカウントを開始する。マイコン20は、カウント開始から所定時間が経過した時刻T6において、モータ制御回路14を制御してFET12をオフし、操作スイッチ11がオンであってもモータ10の回転を停止させる。

0040

マイコン20は、モータ10の停止後、シャットダウンカウントを開始し、時刻T6から所定時間が経過した時刻T7においてシャットダウン回路25へシャットダウン信号を出力する。シャットダウン信号を受信したシャットダウン回路25は、制御系電源回路16をオフし、マイコン20の電源を遮断するシャットダウン処理を行い、マイコン20が停止する。

0041

図3は、電動工具1の制御フローチャートである。このフローチャートは、電動工具1に電池パック5が装着された状態で作業者が操作スイッチ11がオンすることによりスタートする。操作スイッチ11がオンされると(S1)、制御系電源回路16からマイコン20に電源が供給され、マイコン20が起動する(S2)。ここから先のステップは、マイコン20がプログラムを実行することによって処理される。マイコン20は、電池パック5の判別を行う(S3)。具体的には、マイコン20は、電池判別回路24からの電池判別信号により、電池パック5の定格電圧を特定する。

0042

マイコン20は、各種異常の有無を確認する(S4)。具体的には、マイコン20は、電池パック5が過放電か否か、作業に必要な電圧が確保されるか否か、及びFET12が異常高温(例えば100℃以上)か否かを確認する。マイコン20は、異常を検出しなければ(S4,No)、電池パック5の出力電圧に応じた閾値(無負荷か有負荷かを判別するための電流閾値)を設定する(S5)。具体的には、マイコン20は、電池電圧に応じた閾値を自身のテーブル20aから読み出す。閾値設定後、マイコン20は、モータ制御回路14を制御してFET12をオンし、モータ10を起動する(S6)。ここで、電動工具1に装着した電池パック5の定格電圧が18Vであっても14.4Vであっても同じ作業出力となるように、マイコン20は、電動工具1に定格電圧18Vの電池パック5を装着した場合には、FET12をPWM制御し、モータ10に印加される電圧の実効値が定格電圧14.4Vかつ満充電の電池パック5を装着した場合と同じになるように制御する。

0043

マイコン20は、モータ10の駆動中に各種異常の有無を確認する(S7)。ここでの異常確認は、ステップS4での異常確認に加え、過電流か否かの確認が含まれる。マイコン20は、異常を検出しなければ(S7,No)、モータ電流が閾値以上か否かを確認する(S8)。マイコン20は、モータ電流が閾値以上であれば(S8,Yes)、操作スイッチ11がオンされている限り(S9,Yes)、各種異常の有無を確認しながら(S7)、モータ10の駆動を継続する。マイコン20は、モータ電流が閾値以上でない場合(S8,No)、オートストップカウントを開始する(S10)。マイコン20は、カウント値が所定値に達する前に(S13,No)モータ電流が閾値以上になると(S11,Yes)、オートストップカウントをリセットし(S12)、ステップS9に戻る。

0044

マイコン20は、オートストップカウントのカウント値が所定値に達すると(S13,Yes)、すなわちモータ電流が閾値未満の状態が所定時間継続すると、モータ制御回路14を制御してFET12をオフし、モータ10への電力供給を停止し、モータ10を停止する(S14)。マイコン20は、モータ10の停止から所定時間が経過すると(S16,Yes)、シャットダウン回路25にシャットダウン信号を出力して制御系電源回路16を停止させ、自身への電源供給を遮断し、停止する(S17)。なお、マイコン20は、ステップS4で異常を検出した場合(S4,Yes)、ステップS16に移り、異常検出から所定時間経過後に停止する(S16,Yes、S17)。また、マイコン20は、ステップS7で異常を検出した場合(S7,Yes)、モータ制御回路14を制御してFET12をオフし、モータ10への電力供給を停止してモータ10を停止し(S14)、モータ停止から所定時間経過後に停止する(S16,Yes、S17)。また、ステップS9で操作スイッチ11がオフの場合(S9,No)、モータ10への電力供給が無くなってモータ10が停止し(S15)、同時にマイコン20への電力供給が無くなってマイコン20が停止する(S17)。

0045

図4は、電動工具1における、電池電圧に対する実用電流(作業時電流)、負荷判別用の電流閾値、及び無負荷電流の関係の一例を示すグラフである。マイコン20は、電池電圧と電流閾値とを対応づけて記憶したテーブル20aを有し、図4に示す負荷判別用の電流閾値は、テーブル20aに記憶した電池電圧と電流閾値との関係をグラフ化したものである。図4において、電池電圧16.5Vは、定格電圧14.4Vの電池パック5の満充電時の出力電圧に対応する。いずれの電圧範囲においても、電流閾値は、実用電流と無負荷電流の中間になるように設定される。すなわちマイコン20は常に電池電圧を監視し、その電圧値によって電流閾値を変更する。

0046

電池電圧が16.5V以下の領域では、実用電流及び無負荷電流は共に電池電圧に比例し、負荷判別用の電流閾値も実用電流及び無負荷電流の傾きに合わせて電池電圧に比例する。電池電圧16.5V以上の領域で実用電流、負荷判別用の電流閾値、及び無負荷電流の傾きがゼロになっているのは、電動工具1に定格電圧18Vの電池パック5を装着した場合において電池電圧が16.5V以上の場合、FET12のPWM制御により、電池電圧が16.5Vの場合と同様の電流になるように制御されるためである。

0047

本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。

0048

(1)マイコン20は、モータ10に負荷がかかっているか否かを判別(検出)するための電流閾値を電池パック5の出力電圧に応じて変更するため、電池パック5の残容量が低下しても、モータ10に負荷がかかっているか否かを適切に判別できる。すなわち、電源電圧の変動による負荷判別精度への影響を抑制できる。したがって、マイコン20は、オートストップ機能を適切に実行できる等、モータ10に負荷がかかっているか否かに応じた制御を適切に実行可能である。

0049

(2)モータ10の回転数検出を行わずに負荷状態を判別してオートストップ機能を実現できるため、部品点数が少なくて済みコスト安である。

0050

(3)マイコン20は、モータ10の停止から所定時間経過後に自身が停止するような制御を行うため、マイコン20による消費電力を抑制できる。

0051

(4)電源(電池)の電圧によってモータに流れる電流を変化する制御と、異常検出時の停止制御と、オートストップ機能制御を共通の素子(FET12)によって行うようにしたので、部品点数が抑えられる。

0052

以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。

0053

前実施の形態おいて、電流閾値は、検出された電池電圧に対して線形に変化するように設定されたが、正の相関を持つようにすれば、段階的に閾値が変化するようにしても良い。具体的に説明すると、図5は、変形例における電池電圧に対する実用電流(作業時電流)、負荷判別用の電流閾値、及び無負荷電流の関係を示すグラフであるが、電池電圧が15Vまで降下した際に電流閾値を10Aまで下げるように制御される。また、さらに電池電圧が12V付近まで下がると、電流閾値を前実施の形態の最低電流閾値と同じ値に設定するよう制御される。このように、電流閾値は実用電流と無負荷電流との間にあるように設定されればよい。また変形例においては2段階の変化としたが、段階数を増やしてもよい。

0054

電動工具1に装着可能な電池パック5の定格電圧は、1種類のみであってもよい。電動工具1の電源は、一次電池又は交流電源であってもよい。商用電源等の交流電源の場合、マイコン20は、電源ケーブルの長短による電圧降下の違いに合わせて負荷判定用の電流閾値を設定することで、電源電圧の変動による負荷判別精度への影響を抑制でき、モータ10に負荷がかかっているか否かに応じた制御を適切に実行可能である。

0055

操作スイッチ11は、オン状態を保持可能な(オンロック可能な)タイプのスイッチに限定されない。操作スイッチ11がオン状態を保持できない場合、オートストップ機能が作動する機会は少なくなるが、何らかの理由で作業者の意図しないところで操作スイッチ11のオン状態が無負荷状態で継続する場合もあり、そのような場合に消費電力の抑制や意図しない動作の停止を適切に行える。

0056

モータ10は、ブラシ付きモータに限定されず、ブラシレスモータであってもよい。ブラシレスモータの場合、インバータ回路回転検出のために回路構成が複雑化しコスト高になるが、モータ電流により負荷状態を判別する場合に、電源電圧による負荷判別精度への悪影響を抑制できる。

0057

マイコン20は、FET12の温度閾値を低めに設定し、FETの温度が閾値を超えた場合にFET12のPWM制御によりモータ10の回転数強制的に低下させることで、電動工具1の状態が厳しいことを作業者に知らせつつ、電動工具1を使用できる状態にしてもよい。

0058

1…電動工具、3…ハウジング、4…テールカバー、5…電池パック(蓄電池)、6…ギヤケース、7…可動側刃物、8…固定側刃物、9…ブレードホルダ、10…モータ(電動モータ)、11…操作スイッチ(トリガスイッチ)、12…FET、13…電流検出抵抗、14…モータ制御回路、16…制御系電源回路、17…電池電圧検出回路、18…スイッチ検出回路(トリガ検出回路)、19…電池残量表示回路、20…マイコン(マイクロコンピュータ)、21…温度検出回路、22…サーミスタ、23…過放電信号検出回路、24…電池判別回路、25…シャットダウン回路、30…ハンドガード、31…電源ケーブル、32…ブラシホルダ

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