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技術 制御装置及び診断システム

出願人 株式会社日立製作所
発明者 松原正裕中川慎二
出願日 2016年10月17日 (2年9ヶ月経過) 出願番号 2017-550035
公開日 2018年7月12日 (1年0ヶ月経過) 公開番号 WO2017-081984
状態 未査定
技術分野
  • -
主要キーワード 診断対象データ 事前対処 機能縮退 診断不可 中心ベクトル 修正案 更新ルール 診断ルール
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題・解決手段

本発明は、ルール診断と学習型診断のそれぞれの特徴を活かしつつ、より信頼性の高い診断が可能な制御装置及び診断システムを提供することを目的とする。本発明は、予め定められたルールに従って、制御機能からの出力データを用いて前記制御機能の診断を行う第1診断部と、前記出力データに基づいて機械学習されるルールに従って、前記出力データを用いて前記制御機能の診断を行う第2診断部と、前記第1及び第2診断部の診断結果を照合する照合部と、を備える。

概要

背景

電子制御装置により制御されるシステムは、プラント自動車など多数存在している。制御装置制御対象及び制御装置自身の異常および異常の予兆を検出する診断をしている。その目的は、故障の検出による安全の確保、性能低下を検出しての対処、または故障や性能低下の予兆把握による事前対処である。

診断は従来、予め定められた判定基準に沿って実施されてきた。例えばセンサ計測される値に上下限を設定し、この範囲を逸脱する値が計測されたときに、異常として警報を発する。本書ではこのように事前に決められた判定基準を用いる診断方法を「ルール型診断」と呼ぶ。しかしこの方法だと、制御システムの個体差利用方法環境条件差異経時変化に対応できない。つまり、異常でないのに異常と判定したり(偽陽性)、異常を見逃したり(偽陰性)する可能性がある。

上記の課題に対して近年では、観測されるデータから判定基準を更新し、即ち学習を通じて、制御対象の特性に即して診断する方法が利用されている場合がある。学習に対応した判定基準としては、物理的なモデルパラメータ更新統計モデルの利用、クラスタリングサポートベクタマシンなどのパターン認識、などが診断対象の特性に応じて選択される。本書ではこのように学習により対象に応じて判定基準を変更する診断方法を「学習型診断」と呼ぶ。

学習を用いる診断方法は、個体差や利用方法、環境条件の差異、経時変化に対応可能である。しかし、必ずしも学習が成功する場合ばかりではない。学習に失敗すると、偽陽性や偽陰性の確率は高まる。学習結果保障されていないので、事前の検討が十分なルール型診断より、信頼性が高いとは言えない。

上記の特徴を持つルール型診断と学習型診断を使い分けすることにより、それぞれの特徴を活かした診断を行おうとする先行技術がある。特許文献1では、複数のセンサから取得されたデータについて正常データから乖離が大きい組を異常と判定する第1の診断手段と、所定範囲から逸脱しているセンサ値から異常を判定する第2の診断手段とを有する。第1の診断手段が学習型であり、第2の診断手段がルール型である。この構成により、データが保守作業の影響を受けて第1の診断手段の判定結果が偽陽性を示す場合でも、学習期間不足している場合には第1の診断手段は出力を行わず、第2の診断手段が出力することにより、誤った診断結果を避けることができる。

概要

本発明は、ルール型診断と学習型診断のそれぞれの特徴を活かしつつ、より信頼性の高い診断が可能な制御装置及び診断システムを提供することを目的とする。本発明は、予め定められたルールに従って、制御機能からの出力データを用いて前記制御機能の診断を行う第1診断部と、前記出力データに基づいて機械学習されるルールに従って、前記出力データを用いて前記制御機能の診断を行う第2診断部と、前記第1及び第2診断部の診断結果を照合する照合部と、を備える。

目的

本発明は、ルール型診断と学習型診断のそれぞれの特徴を活かしつつ、より信頼性の高い診断が可能な制御装置及び診断システムを提供する

効果

実績

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請求項1

予め定められたルールに従って、制御機能からの出力データを用いて前記制御機能の診断を行う第1診断部と、前記出力データに基づいて機械学習されるルールに従って、前記出力データを用いて前記制御機能の診断を行う第2診断部と、前記第1及び第2診断部の診断結果を照合する照合部と、を備える、制御装置

請求項2

前記結果照合部は、前記第1診断部の診断結果と前記第2診断部の診断結果とが相違する場合を抽出するように構成される、請求項1に記載の制御装置。

請求項3

前記結果照合部は、前記第1診断部の診断結果が正常を示すものであり且つ前記第2診断部の診断結果が異常を示すものである場合を抽出するように構成される、請求項1に記載の制御装置。

請求項4

請求項1に記載の制御装置と、該制御装置が接続されるセンタとによって構成される診断システムであって、前記センタは、前記で抽出された出力データを収集するデータ収集部と、収集された前記出力データに基づいて前記第1診断部で用いられるルールを更新する診断ルール更新部と、更新されたルールを前記制御装置に送信するルール送信部と、を備える診断システム。

請求項5

予め定められたルールに従って、制御装置に備えられる制御機能からの出力データを用いて前記制御機能の診断を行う第1診断部と、前記出力データに基づいて機械学習されるルールに従って、前記出力データを用いて前記制御機能の診断を行う第2診断部と、前記第1及び第2診断部の診断結果を照合し、不一致の診断結果を抽出する結果照合部と、前記結果照合部で抽出された前記診断結果に基づいて、前記少なくとも第1診断部のルールを更新する診断ルール更新部と、を備える診断システム。

請求項6

前記出力データと前記診断結果とから新たな判定基準案を作成する更新ルール案作成部を備える、請求項5に記載の診断システム。

請求項7

前記更新ルール案作成部が作成した新たな判定基準案が採用可能であるか否かに関する入力を受け付ける判定基準決定入力部を備える、請求項6に記載の診断システム。

技術分野

0001

制御装置とその制御対象の異常を検出するための診断ステムに関する。

背景技術

0002

電子制御装置により制御されるシステムは、プラント自動車など多数存在している。制御装置は制御対象及び制御装置自身の異常および異常の予兆を検出する診断をしている。その目的は、故障の検出による安全の確保、性能低下を検出しての対処、または故障や性能低下の予兆把握による事前対処である。

0003

診断は従来、予め定められた判定基準に沿って実施されてきた。例えばセンサ計測される値に上下限を設定し、この範囲を逸脱する値が計測されたときに、異常として警報を発する。本書ではこのように事前に決められた判定基準を用いる診断方法を「ルール型診断」と呼ぶ。しかしこの方法だと、制御システムの個体差利用方法環境条件差異経時変化に対応できない。つまり、異常でないのに異常と判定したり(偽陽性)、異常を見逃したり(偽陰性)する可能性がある。

0004

上記の課題に対して近年では、観測されるデータから判定基準を更新し、即ち学習を通じて、制御対象の特性に即して診断する方法が利用されている場合がある。学習に対応した判定基準としては、物理的なモデルパラメータ更新統計モデルの利用、クラスタリングサポートベクタマシンなどのパターン認識、などが診断対象の特性に応じて選択される。本書ではこのように学習により対象に応じて判定基準を変更する診断方法を「学習型診断」と呼ぶ。

0005

学習を用いる診断方法は、個体差や利用方法、環境条件の差異、経時変化に対応可能である。しかし、必ずしも学習が成功する場合ばかりではない。学習に失敗すると、偽陽性や偽陰性の確率は高まる。学習結果保障されていないので、事前の検討が十分なルール型診断より、信頼性が高いとは言えない。

0006

上記の特徴を持つルール型診断と学習型診断を使い分けすることにより、それぞれの特徴を活かした診断を行おうとする先行技術がある。特許文献1では、複数のセンサから取得されたデータについて正常データから乖離が大きい組を異常と判定する第1の診断手段と、所定範囲から逸脱しているセンサ値から異常を判定する第2の診断手段とを有する。第1の診断手段が学習型であり、第2の診断手段がルール型である。この構成により、データが保守作業の影響を受けて第1の診断手段の判定結果が偽陽性を示す場合でも、学習期間不足している場合には第1の診断手段は出力を行わず、第2の診断手段が出力することにより、誤った診断結果を避けることができる。

先行技術

0007

特許5081998号公報

発明が解決しようとする課題

0008

しかし学習型診断が誤った判定を行うのは、保守作業のような明確な事象のある場合とは限らない。例えば学習に関わるパラメータの値によっては適切な学習がなされない場合もある。このため、ルール型診断と学習型診断のそれぞれの特徴を活かしつつ、より信頼性の高い診断方法が求められる。

0009

本発明は、ルール型診断と学習型診断のそれぞれの特徴を活かしつつ、より信頼性の高い診断が可能な制御装置及び診断システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、予め定められたルールに従って、制御機能からの出力データを用いて前記制御機能の診断を行う第1診断部と、前記出力データに基づいて機械学習されるルールに従って、前記出力データを用いて前記制御機能の診断を行う第2診断部と、前記第1及び第2診断部の診断結果を照合する照合部と、を備える。

0011

或いは、本発明は、予め定められたルールに従って、制御装置に備えられる制御機能からの出力データを用いて前記制御機能の診断を行う第1診断部と、前記出力データに基づいて機械学習されるルールに従って、前記出力データを用いて前記制御機能の診断を行う第2診断部と、前記第1及び第2診断部の診断結果を照合し、不一致の診断結果を抽出する結果照合部と、前記結果照合部で抽出された前記診断結果に基づいて、前記少なくとも第1診断部のルールを更新する診断ルール更新部と、を備える。

発明の効果

0012

本発明によれば、ルール型診断と学習型診断のそれぞれの特徴を活かしつつ、より信頼性の高い診断が可能となる。

図面の簡単な説明

0013

診断システムのハードウェア構成
診断システムの機能構成
コントローラ側診断処理フロー
判定基準更新のためのサーバ側の処理フロー
診断の入出力データ
ルール型診断部の判定基準
学習型診断部の判定基準
ルール型診断部と学習型診断部の判定基準の差異
ルール型診断部の判定基準案の表示

実施例

0014

図1は本発明を適用した診断システムのハードウェア構成を示している。診断システムはサーバとコントローラからなっている。

0015

コントローラ101−1〜nは、それぞれ制御対象102−1〜nを制御している電子制御装置である。コントローラ101−1〜nはそれぞれ、中央演算装置111−1〜n、ROM(Read Only Memory)112−1〜n、RAM(Random Access Memory)113−1〜n、制御対象102−1〜nとの入出力を行う入出力回路114−1〜n、ネットワーク150に接続している通信コントローラ115−1〜nを有している。ネットワークの種類は、インターネット携帯電話網FAネットワーク、またそれらの複合などがありうる。

0016

サーバ110は、中央演算装置1101、ROM1102、RAM1103、通信コントローラ1105、大容量の記憶装置であるハードディスク1106を有している。大容量記憶装置SSD(Solid State Drive)などでもよい。通信コントローラ1105はネットワーク150に接続しており、コントローラ101−1〜nの通信コントローラ115−1〜nと双方向に通信が可能である。またサーバ110には表示装置120が接続されている。表示装置は液晶モニタなどの表示用画面を持つ装置である。

0017

図2は本発明を適用した診断システムの機能構成を示している。これら機能はソフトウェアプログラム)で実現されている。図2ではコントローラ1(101−1)のみが示されているが、他のコントローラ(101−2〜n)も同様であるため図示を割愛し、本書ではコントローラ1で代表し説明を行う。

0018

コントローラ101−1には、制御部201、データ取得部202、ルール型診断部203、学習型診断部204、結果照合部205、通信部206、ルール更新部207が配されている。これらのソフトウェアは、ROM112−1に格納されており、中央演算装置111−1がRAM113−1を記憶領域として使用しながら実行するものである。

0019

サーバ110には、通信部210、データ記録部211、更新ルール案作成部212、ルール記憶部213、診断方法決定入力214、表示部220からなる。これらのソフトウェアは、ROM1102に格納されており、中央演算装置1101がRAM1103やハードディスク1106を記憶領域として使用しながら実行するものである。

0020

以下ではコントローラ101−1の各機能について説明する。

0021

制御部201は、入出力回路114−1を介して制御対象102−1との入出力を行い、制御を行う。

0022

データ取得部202は、制御部201が保持している制御対象102−1との入出力データ、および制御部201の内部データのうち、診断対象であるデータを取得し記憶する。記憶にはRAM1103のほか、図示していないフラッシュメモリなどを用いても良い。

0023

ルール型診断部203は、データ取得部202が得た診断用データを用いて、予めルールとして定められた判定基準に基づき診断を行う。このルールは、ルール型診断部203が記憶・保持している。コントローラ101−1における警告灯の表示、機能縮退安全動作などには、ルール型診断部203の診断結果が用いられる。

0024

学習型診断部204は、データ取得部202が得た診断用データを用いて、学習と診断を行う。つまり、まず学習判定基準となる診断モデル構築し、その後で診断を実施する。診断モデルの構築方法としては、例えば稼動開始後から一定期間のデータのうち、ルール型診断部203が正常と判定したデータを用いる。また診断モデル構築後も、ルール型診断部203と学習型診断部204が正常と判断したデータを用いて、診断モデルを更新する。

0025

結果照合部205は、同一のデータに対するルール型診断部203と学習型診断部204の診断結果を付き合せて、差異の有無を判定する。

0026

通信部206は、データ取得部202が得た診断用データと、そのデータに対するルール型診断部203および学習型診断部204の診断結果を組にして、全ての組または取捨選択した組をサーバ110に送信する。通信部206は、通信コントローラ115−1を介して、少なくとも結果照合部205が診断結果に差異ありと判定した診断用データ、ルール型診断部203および学習型診断部204の診断結果を送信する。

0027

ルール更新部207は、サーバ110から送信され通信部206が受信した判定基準を示すデータを用いて、ルール型診断部202の判定基準を更新する。

0028

学習型診断部204の診断モデルが、物理モデルや統計モデルの場合で、ルール型診断と同様に正常範囲を明確に示せる(図5のように)のであれば、その正常範囲または異常範囲を、通信部206を介してサーバ110に送信してもよい。

0029

以下ではサーバ110の各機能について説明する。

0030

通信部210は、通信コントローラ1105を介して、コントローラ110−1〜nから送信された診断用データ、そのデータに対するルール型診断部203および学習型診断部204の診断結果を受信する。

0031

データ記録部211は、通信部210が受信した診断用データと診断結果を組にして、RAM113やハードディスク1106に記録する。

0032

更新ルール案作成部212は、データ記録部211が記録している診断用データと診断結果とから、ルール型診断部203の新しい判定基準の案を作成する。

0033

判定基準決定入力部213は、更新ルール案作成部212が作成した新しい判定基準案について、採用可能か否かを、判定基準の管理者から入力を受け付ける。また、判定基準案の修正案についても、入力を受け付ける。

0034

ルール記憶部214は、更新ルール案作成部212にて採用可能と入力された判定基準を、ハードディスク1106に記録する。通信部210は、更新ルール案作成部212にて採用可能と入力された判定基準を、通信コントローラ1105を介して、コントローラ110−1〜nに送信する。更新ルール案作成部212は、新しい判定基準案を作成する際に、ルール記憶部214に記録された現行の判定基準を参照することがある。表示部220は、表示装置120に、更新ルール案作成部212が作成した判定基準案や、ルール記憶部214に記録された現行の判定基準や、データ記録部211が記録している診断用データ、診断結果などを表示する。この表示は判定基準の管理者が閲覧する。また表示部220は、判定基準決定入力部213が入力を受け付けるための表示も行う。

0035

なおサーバ110の機能は、診断対象データを取得するコントローラ(110−1)と同じコントローラ内に配置してもよい。また診断対象データを取得するコントローラとネットワークで通信可能な別のコントローラが担ってもよい。例えばコントローラ110−1と同じ車両に搭載され、表示装置を持つコントローラでも良い。

0036

図3は本発明のコントローラ側の診断プログラムの処理フローを示す。この処理フローは、ルール型診断部203と学習型診断部204とで診断結果に差異がある場合のみデータをサーバ110に送信する場合のフローである。
テップ301:データ取得部202は、制御部201から診断対象データ(診断の入力データ)を取得し記憶する。
ステップ302:ルール型診断部203と学習型診断部204は、ステップ301にてデータ取得部202が得た診断用データを用いて診断を行う。
ステップ303:結果照合部205は、ステップ302で得られた、同一のデータに対するルール型診断部203と学習型診断部204の診断結果について照合し、差異の有無を判定する。
ステップ304:ステップ303における結果照合部205の照合結果から、差異があればステップ305に、なければステップ306に進む。
ステップ305:通信部206は、ステップ302における診断用データおよび診断結果をサーバ110に送信する。
ステップ306:結果照合部205は、ステップ302における診断用データおよび診断結果を破棄する。

0037

以上をもって1回の処理を終了する。この処理はデータ取得部202にてデータが得られたときや、周期的に実行される。

0038

図4は本発明のサーバ側のプログラムの処理フローを示す。
ステップ401:通信部210は、コントローラ110−1〜nから送信された診断用データ、そのデータに対するルール型診断部203および学習型診断部204の診断結果を受信し、データ記録部211が、送信元のコントローラのIDと紐付けて、それらデータを記録する。
ステップ402:更新ルール案作成部212は、ステップ410で取得し記録されたデータをもとに、ルール型診断部203の新しい判定基準の案を作成する。ここでは判定基準はコントローラ110−1〜nそれぞれに作成される。作成方法は後述する。
ステップ403:ステップ402にて更新ルール案の作成に成功したか否かを判定する。成功していればステップ404に移り、成功していなければ処理を終了する。
ステップ404:表示部220が表示装置120に、ステップ402で作成された更新ルール案と対象コントローラのIDとを表示する。また表示220は、現行の判定基準をルール記憶部214から取得し、表示装置120に表示する。
ステップ405:判定基準決定入力部213は、ステップ402にて作成された判定基準案について、採用可能か否かの入力を受け付ける。可と入力されたらステップ406に移り、否と入力されたら処理を終了する。
ステップ406:通信部210は、ステップ402にて作成された判定基準を、コントローラ110−1〜nに送信する。
ステップ407:ルール記憶部214は、ステップ406にて送信された判定基準を、新しい現行の判定基準としてハードディスク1106に記録する。現行の判定基準は、コントローラ110−1〜nそれぞれに記録する。

0039

以上をもって1回の処理を終了する。この処理は通信部210にてデータが得られたときや、周期的に実行される。

0040

ステップ406にて送信された判定基準を示すデータは、コントローラ110−1〜nの通信部206により受信され、ルール更新部207により、ルール型診断部203の判定基準の更新に利用される。ルール更新部207は、判定基準ルールをエラーなく受信した際や、判定基準の更新が完了した際に、通信部206を介してサーバ110に通知を行ってもよい。またこの通知を持って、ルール記憶部214は送信した判定基準を記録してもよい。これにより現行の判定基準について、サーバ110の記録とコントローラ110−1〜nの実際との乖離を防止できる。

0041

図5はデータ取得部202が診断対象から得るデータとその診断結果との組のデータ構成を示している。このデータ構成は、サーバ110にてデータ記録部211が記録するデータでも同様である。本書では診断の入力データと出力データ(結果)との組を診断データと呼ぶことにする。

0042

診断データテーブル501は、診断データが時系列順に並んでいる。診断データは、コントローラに固有のID、データ計測日時、診断対象から得られたデータ(本実施例ではあるデータA,B)、ルール型診断部203の診断結果である診断結果1、学習型診断部の診断結果である診断結果2、とからなっている。データ計測日時は、コントローラに備えられた時計機能により計測する。診断結果1・2は、正常を示すOK,異常を示すNG,診断不可を示すNAの3つの値を取る。

0043

図6はルール型診断部203が保持する判定基準のデータを示している。判定ルールテーブル601は、診断対象であるデータAとデータBについてそれぞれ範囲(上下限)を設定している。例えば、データAの値が500以上1500未満のときには、データBの値は100以上4000以下であるべき、とされていて、データAの各領域についてデータBの範囲が設定されている形となっている。

0044

ルール型診断部203が診断を行うときには、まず診断対象であるデータAの値を用いて、判定ルールテーブル601からデータAの上下限に当てはまる行を検索する。次にデータAと組になっているデータBについて、判定ルールテーブル601にて検索された行に示されているデータBの上下限と比較する。データBが上下限に収まっていれば診断結果は正常(OK)、収まっていなければ異常(NG)とされる。

0045

診断データテーブル501のデータでは、No.1,2のデータが判定ルールテーブル601の範囲に収まっており、診断結果1がOKとなっている。それに対し、No.3のデータは判定ルールテーブル601の範囲に収まっておらず、診断結果がNGとなっている。

0046

図7は学習型診断部204の学習の様子を示している。本実施例では診断モデルとして、機械学習k−means法を用いたクラスタリングを起点にして得られる範囲情報を用いる。この範囲情報の生成方法は次の通りである。まず診断対象データとなる複数のデータセットに対し、k−means法を用いたクラスタリングを実施し、分割情報を用いる。ここで分割情報とは、
・k−means法によって分割されたデータが属するクラスタ番号
・各クラスタに属するデータの平均値中心ベクトル
を指す。なお、k−means法の詳細については、多くの文献で述べられており、ここでは詳述しない。次に、上述の分割情報を用いて、分割されたデータ集合(クラスタ)毎に、値の範囲を設定し、範囲情報とする。範囲は具体的には、各クラスタ(中心ベクトル)に対応する範囲を規定する各次元の下限値と上限値を指す。範囲情報の設定方法は次の通りである。・各クラスタに属するデータの各次元の最小値を、各クラスタに対応する範囲の各次元の下限とする。・各クラスタに属するデータの各次元の最大値を、各クラスタに対応する範囲の各次元の上限とする。

0047

上述の範囲設定方法により、診断対象データの次元数が2であれば範囲情報は矩形となり、次元数が3であれば範囲情報は直方体を形成する。図7では、縦軸をデータA、横軸をデータBとして診断対象データがプロットされている。これに対してk−means法を用いてクラスタ数4で診断対象データがクラスタ1〜4に分割されている。この各クラスタの分割情報から、範囲情報として範囲1〜4が設定されている。

0048

学習型診断部204が実施する診断では、これら範囲1〜4の内部に納まるデータは正常(OK)と診断される。例として診断対象データ710は、学習時には観測されなかったデータであり、範囲1〜4に対して外れ値となるため、異常(NG)と判定される。

0049

図8はルール型診断部203と学習型診断部204の判定基準を、診断対象データと共に重ねて表示したものであり、判定基準の違いを示している。プロットされた診断対象データと、学習型診断部204の範囲情報は、図7と同じである。範囲801と802は、ルール型診断部203の判定基準であり、図6の判定ルールテーブル601の内容と同じである。図8から判明することは、診断対象データ810はルール型診断部203では異常(NG)と判定され、学習型診断部204では正常(OK)と判定されることである。このため、診断対象データと同じデータが観測された場合、結果照合部205は判定結果に差異があるデータとして抽出し、このデータはサーバ110に送信される。このようなデータは、機器の個体差や環境要因などにより生じうる。

0050

サーバ110に送信された診断対象データ810と、ルール型診断部203の現行の判定基準、すなわちルール記憶部214に記録された判定ルールテーブル601とから、更新ルール案作成部212は、新しい判定基準を作成する。以下ではその作成方法の例をいくつか説明する。これらの作成方法に限定するものではない。

0051

1つめの方法として、判定ルールテーブル601において正常とされる範囲を拡大するように値を書き換える。診断対象データ810を(データA,データB)=(2250,10500)とすると、判定ルールテーブル601にてデータAが500以上3000未満の行に該当する。このため、当該行のデータBの上限を10500にする。マージンを入れて、例えば11000としてもよい。診断対象データ810について、ルール型判定部203が正常(OK)と判定し、学習型診断部204が異常(NG)と判定しているのであれば、逆に現行より範囲を狭めることになる。これは2つ目の方法でも同様である。

0052

2つめの方法として、学習型診断部204の範囲情報がサーバ110に送信されている場合、その範囲情報に対応する部分だけ、判定ルールテーブル601において正常とされる範囲を拡大する。例えば診断対象データ810が含まれる範囲情報802の範囲は、データAが1700以上2800未満、データBが4800以上10500以下であるとする。この場合、データAが1700以上2800未満の部分だけ、データBの正常範囲を更新する。すると、データBの下限は300で変わらず、上限が10500に拡大される。

0053

3つめの方法として、学習型診断部204の範囲情報がサーバ110に送信されている場合、その範囲情報を判定ルールテーブル601に置き換わる判定基準案とする。

0054

図9は、表示装置210に描画された、更新ルール案作成部212による判定基準案と、判定基準決定入力部213による入力受付を示している。判定ルールテーブル901と902は、それぞれ変更前と変更後(更新案)の判定基準を示している。判定ルールテーブル601の全体ではなく、変更が発生する部分のみの表示となっている。更新案は上述の2つめの方法に沿っている。判定ルールテーブル902は、判定基準の管理者がサーバ110に接続されたキーボードなどの入力装置を用いて、値を書き換えることができる。これは判定基準決定入力部213による判定基準の修正案の入力受付に相当する。

0055

管理者がボタン910「採用」を押すと、判定基準決定入力部213により判定基準案は採用可として扱われる。管理者がボタン920「却下」を押すと、判定基準決定入力部213により判定基準案は棄却される。

0056

ボタン910が押され、ルール型診断部203の判定基準が更新されると、以降は診断対象データ810と同じデータが観測されても、異常(NG)と判定されなくなる。同様に、ルール型診断部203で正常(OK)と判定され、学習型診断部204で異常(NG)と判定されたデータがあったときに、ルール型診断部203の判定基準を更新して、当該データが異常(NG)と判定されるようにすることも本発明で可能である。

0057

本実施形態にかかる制御装置及び診断システムによれば、ルール型診断と学習型診断のそれぞれの特徴を活かしつつ、より信頼性の高い診断が可能となる。具体的には、診断の確定には信頼性の高いルール型診断を用いるが、ルール型診断では対応していない、つまり偽陽性や偽陰性の判定を行いうる事象を学習型診断で抽出し、ルール型診断の判定基準を更新することができる。またルール型診断の判定基準の更新案を人間が検討する作業を容易にする。これにより、制御システムの個体差や利用方法、環境条件の差異、経時変化に対応し、診断の精度と信頼性を高く保つことができる。

0058

以上により、ルール型診断の判断基準を更新する判断は知見者が行うことで、学習型診断で誤った判定を行うケースを排除しつつ、制御システムの個体差や利用方法、環境条件の差異、経時変化に対応した診断が可能となる。

0059

また近年ではソフトウェアの更新がネットワーク経由で為されるが、制御アルゴリズムの改良や修正を伴うソフトウェアの更新後に、診断方法も併せて更新を行う必要がある。この診断方法の更新が十分でなかった場合の検出も可能となる。

0060

本実施例では、ルール型診断部203と学習型診断部204とで診断結果に差異がある診断データを結果照合部205が抽出してサーバ110に送信することで、全ての診断データを送信する場合よりも、通信帯域データ保持領域を小さくしている。しかし本発明は、診断結果に差異がない診断データを送信したり、表示装置120に図8のように表示したり、更新ルール案作成部212が利用したりすることを制限するものではない。

0061

上記の実施例では、結果照合部205はコントローラ110−1〜nに配置されているが、診断データを選別せずにサーバ110に送信し、サーバ110の通信部210の次段に結果照合部205を配置してもよい。

0062

また上記の実施例では、学習型診断部204の学習をコントローラ110−1〜nにて行っているが、診断対象データを選別せずにサーバ110に送信し、サーバ110側で学習を実施してもよい。コントローラ110−1〜nはその学習結果(本実施例では範囲情報)をサーバ110からダウンロードして、判定だけ実施する。この場合、ルール型診断部203に対するルール更新部207と同様の、学習型診断部204の学習結果を更新する機能をコントローラ110−1〜nに配置し、通信部206から学習結果を取得して学習型診断部204の判定基準を更新させる。この方式のメリットは、処理負荷の重い学習をサーバで行うことにより、コントローラの処理負荷を下げることができる点である。

0063

本実施例では制御対象ごとに学習型診断のモデルを構築しているが、学習をサーバで行う場合には、複数の制御対象のデータから1つの学習型診断のモデルを構築してもよい。このときの複数の制御対象は同型の装置、例えば全て同じ型のエンジンとする。この方式のメリットは、少数の制御対象のみで得られ、特定の使用環境使用方法でしか発生しない条件で得られるデータ、およびそのデータから判明するルール型診断の判定基準の不十分な点を、それ以外の制御対象の診断でも共有でき、誤診断を未然に防げる点である。また、判定基準決定入力部213における入力回数を減らすこともできる。

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