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技術 電源システムおよび該システムにおけるパワーアシスト開始点の再設定方法

出願人 富士電機株式会社
発明者 岩井一博
出願日 2015年10月15日 (6年1ヶ月経過) 出願番号 2017-545061
公開日 2018年1月25日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 WO2017-064801
状態 特許登録済
技術分野 予備電源装置 直流の給配電 電池等の充放電回路
主要キーワード 直流電源ユニット 設定イメージ 直流電力値 入出力絶縁型 平均消費電力量 電力消費制御 負荷電力値 バックアップモード
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図面 (7)

課題・解決手段

入力される商用電源をAC/DC変換して負荷装置直流電力を供給する電源制御装置を備える電源ステムであって、前記電源制御装置内に電流値検出部、電力値検出部、時計部、および、記憶部を予め備えておき、前記電源制御装置は、パワーアシスト開始点初期値に設定し、前記電流値検出部および前記電力値検出部を介して各種計測データを取得して前記時計部からの時刻情報紐付けて前記記憶部に格納する。そしてパワーアシストの開始からの期間経過を前記時計部からの時刻情報を基づいて調べ、調べた前記期間経過が所定期間を超えていた場合には、前記記憶部に格納された前記時刻情報に紐付けられた前記所定期間の各種計測データを評価してパワーアシスト開始点の再設定を行う。

概要

背景

通常の電源ステムでは、負荷耐量以内であるならば、負荷側の要求した電力をそのまま入力(商用)電源側に要求してしまう。このようにすると、少なからず入力(商用)電源に影響を与えてしまう。

そのため、たとえ最大電力が短時間であっても電力の契約を最大電力で行う必要があり、平時には負荷が必要としていない電力分まで確保するようにしてしまう。このため、最大電力の供給を可能とする電力の契約においては電力の平準化がなされていない。

一般に、パワーアシスト機能は、あらかじめ決められたある閾値を超えた負荷電力が発生した場合に、バッテリからエネルギー(電力)を負荷に供給して、できるだけ入力(商用)電源側に大きな影響を与えないようにピークシフトするものと理解され、上記電力の平準化を実現するツールとして利用されつつある。

従来、パワーアシストは、負荷電力に依存して、パワーアシストの開始、停止を行っている。そのため、パワーアシストを開始するポイント(負荷電力値)が低いと、パワーアシストが頻繁に起こり、結果的にバッテリのエネルギーを大量に消費してしまい、実際、商用電源に異常(例.停電、瞬低等)が発生した際にバックアップが十分にできなくなってしまうという課題があった。

その一方、パワーアシストを開始するポイント(負荷電力値)が高いと、パワーアシストが行われにくくなり、パワーアシスト機能を設けても電力の平準化が行えないという課題もあった。

図1は、特許文献1に示された従来の電源システムの構成を示すブロック図である。図1に示された従来の電源システムは、交流電源1と、負荷2と、交流電源1を入力して負荷2にほぼ一定電圧を供給する電源ユニット3〜5と、内蔵するバッテリから電力を供給するバッテリユニット6〜8と、により構成されている。

上記において電源ユニット3〜5およびバッテリユニット6〜8は、両者につながる共通の直流母線並列接続されている。

電源ユニット3〜5は、AC/DC変換回路10〜12、および、DC/DC変換回路13〜15を構成として含んでいる。上記DC/DC変換回路13〜15は入出力絶縁型のものが一般に用いられる。

またバッテリユニット6〜8は、バッテリ16〜18、DC/DC変換回路19〜21を構成として含んでいる。上記DC/DC変換回路19〜21は、絶縁型非絶縁型どちらでも構わない。またDC/DC変換回路19〜21は、バッテリユニット側から直流母線側へ、一方向の電力変換を行うものとし、バッテリの充電手段(図示しない)を別途設けるものとするが、双方向の電力変換が可能なものとして充電回路を兼用するようにしたものであってもよい。

図1に示された従来の電源システムは、通常モード、バックアップモードアシストモードのいずれかで動作する。通常モードは、電源ユニット3〜5によって負荷2に電力を供給するモードである。

バックアップモードは、交流電源1が停電したとき、バッテリユニット6〜8が負荷2に給電を行うモードである。

アシストモードは、電源ユニット3〜5から負荷に供給する電力が不足した場合、不足分をバッテリユニット6〜8が供給するモードである。例えば、負荷2の電力が電源ユニット3〜5の定格電力の合計を超えた場合、停電に至らなくても入力電圧が低下して十分な電力供給できなくなった場合、あるいは故障メンテナンス等で電源ユニット3〜5の一部が停止した場合、などにモードがアシストモードに切り換えられて動作する。

一般にバッテリは、放電により電圧が低下する。低下量は放電電流が大きいほど大きく、また放電が進むにつれ低下量が増加していく性質がある。

DC/DC変換回路19〜21は、バッテリの電圧変化にかかわらず、直流母線電圧をほぼ一定に保つ動作を行う。

図1に示された電源システムは、電源ユニット3〜5およびバッテリユニット6〜8を複数台並列接続して使用する。この際に各ユニット電流バランスを取るために、各ユニットにいわゆるドループ(droop)特性に基づく制御を行うようにしている。

このように下記特許文献1に開示されている電源システムは、複数の直流電源ユニットを並列接続し、停電時にその出力ラインをバッテリによりバックアップするとともに、電源ユニットの垂下特性(droop特性)を制御して、一時的に定格電流以上の電流を供給するようにしているものの、パワーアシストを開始するポイント(開始点)は固定もしくは予めサーバ等からの通知により設定されていて、運用中にポイント(開始点)を変更できないようになっている。

概要

入力される商用電源をAC/DC変換して負荷装置直流電力を供給する電源制御装置を備える電源システムであって、前記電源制御装置内に電流値検出部、電力値検出部、時計部、および、記憶部を予め備えておき、前記電源制御装置は、パワーアシストの開始点を初期値に設定し、前記電流値検出部および前記電力値検出部を介して各種計測データを取得して前記時計部からの時刻情報紐付けて前記記憶部に格納する。そしてパワーアシストの開始からの期間経過を前記時計部からの時刻情報を基づいて調べ、調べた前記期間経過が所定期間を超えていた場合には、前記記憶部に格納された前記時刻情報に紐付けられた前記所定期間の各種計測データを評価してパワーアシスト開始点の再設定を行う。

目的

本発明の目的は、電源システムの運用中にパワーアシストを開始するポイント(パワーアシスト開始点)を適宜変更することが可能な電源システムおよび該システムにおけるパワーアシスト開始点の再設定方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

入力される商用電源をAC/DC変換して負荷装置直流電力を供給する電源制御装置を備える電源ステムにおいて、前記電源制御装置は、少なくとも、前記負荷装置に対して直流電力を供給するAC/DC変換部と、該AC/DC変換部の出力を受けてバッテリ充電すると共に該バッテリの放電を前記負荷装置に供給する充放電部と、前記負荷装置に接続されるDCバス上の電流値電力値を検出して計測データを取得し、時計情報と共に記憶部に記憶させるとともにパワーアシスト開始点パワーアシスト制御部に通知してパワーアシストを開始させる制御手段と、該制御手段からのパワーアシスト開始点の通知に基づいて前記バッテリの出力を前記負荷装置に供給すると共に前記DCバス上の電流値を検出してパワーアシストの開始/停止を管理するパワーアシスト制御部と、を有し、前記制御手段は、前記記憶部に記憶された計測データを基に所定期間におけるパワーアシストの挙動を評価し、次所定期間におけるパワーアシストの開始点を再設定する、ことを特徴とする電源システム。

請求項2

前記制御手段は、前記記憶部に記憶された計測データを基に所定期間におけるパワーアシストの挙動を評価する演算部を備え、該演算部が、各所定期間でのパワーアシスト回数平均パワーアシスト時間、各パワーアシストで前記バッテリから供給した電力量および前記負荷装置で消費した電力量の最大値最小値平均消費電力量、をそれぞれ算出することを特徴とする請求項1に記載の電源システム。

請求項3

前記制御手段は、前記記憶部に記憶された計測データを基に所定期間におけるパワーアシストの挙動を評価する演算部を備え、前記演算部は、前記パワーアシストで前記バッテリが前記負荷装置に供給した各所定期間での電力量分を前記バッテリに充電するに要する平均時間を算出することを特徴とする請求項1に記載の電源システム。

請求項4

前記制御手段は、前記記憶部に記憶された計測データを基に所定期間におけるパワーアシストの挙動を評価する演算部を備え、前記演算部が算出した所定期間におけるパワーアシストの挙動を評価することで次所定期間におけるパワーアシストの開始点の変更の是非を決定し、変更を是とする場合にはパワーアシストの開始点の再設定を行い、変更を非とする場合にはパワーアシストの開始点を維持することを特徴とする請求項1に記載の電源システム。

請求項5

前記制御手段は、入力される商用電源の電流値を検出する手段を有し、入力される商用電源からの電流値が検出されない場合には、前記負荷装置への電力供給を前記バッテリによりバックアップすることを特徴とする請求項1に記載の電源システム。

請求項6

入力される商用電源をAC/DC変換して負荷装置に直流電力を供給する電源制御装置を備える電源システムにおけるパワーアシスト開始点の再設定方法であって、前記電源制御装置内に電流値検出部、電力値検出部、時計部、および、記憶部を予め備えておき、パワーアシストの開始点を初期値に設定する過程、前記電流値検出部および前記電力値検出部を介して各種計測データを取得して前記時計部からの時刻情報紐付けて前記記憶部に格納する過程、パワーアシストの開始からの期間経過を前記時計部からの時刻情報に基づいて調べる過程、および、調べた前記期間経過が所定期間を超えている場合には、前記記憶部に格納された前記時刻情報に紐付けられた前記各種計測データを評価してパワーアシスト開始点の再設定を行う過程、を含んで成ることを特徴とする電源システムにおけるパワーアシスト開始点の再設定方法。

請求項7

前記各種計測データを評価してパワーアシスト開始点の再設定を行う過程は、各所定期間でのパワーアシスト回数、平均パワーアシスト時間、各パワーアシストで前記バッテリから供給した電力量および前記負荷装置で消費した電力量の最大値,最小値,平均消費電力量、を評価してパワーアシスト開始点の再設定を行う、請求項6に記載の電源システムにおけるパワーアシスト開始点の再設定方法。

請求項8

前記各種計測データを評価してパワーアシスト開始点の再設定を行う過程は、前記パワーアシストで前記バッテリが前記負荷装置に供給した各所定期間での電力量分を前記バッテリに充電するに要する平均時間を評価してパワーアシスト開始点の再設定を行う、請求項6に記載の電源システムにおけるパワーアシスト開始点の再設定方法。

技術分野

0001

本発明は、瞬間的な過負荷時に、入力(商用)電源に影響を与えないようにバッテリユニットから負荷エネルギー電力)を供給するパワーアシスト機能を有する電源システムおよび該システムにおけるパワーアシスト開始点の再設定方法に関する。

背景技術

0002

通常の電源システムでは、負荷耐量以内であるならば、負荷側の要求した電力をそのまま入力(商用)電源側に要求してしまう。このようにすると、少なからず入力(商用)電源に影響を与えてしまう。

0003

そのため、たとえ最大電力が短時間であっても電力の契約を最大電力で行う必要があり、平時には負荷が必要としていない電力分まで確保するようにしてしまう。このため、最大電力の供給を可能とする電力の契約においては電力の平準化がなされていない。

0004

一般に、パワーアシスト機能は、あらかじめ決められたある閾値を超えた負荷電力が発生した場合に、バッテリからエネルギー(電力)を負荷に供給して、できるだけ入力(商用)電源側に大きな影響を与えないようにピークシフトするものと理解され、上記電力の平準化を実現するツールとして利用されつつある。

0005

従来、パワーアシストは、負荷電力に依存して、パワーアシストの開始、停止を行っている。そのため、パワーアシストを開始するポイント(負荷電力値)が低いと、パワーアシストが頻繁に起こり、結果的にバッテリのエネルギーを大量に消費してしまい、実際、商用電源に異常(例.停電、瞬低等)が発生した際にバックアップが十分にできなくなってしまうという課題があった。

0006

その一方、パワーアシストを開始するポイント(負荷電力値)が高いと、パワーアシストが行われにくくなり、パワーアシスト機能を設けても電力の平準化が行えないという課題もあった。

0007

図1は、特許文献1に示された従来の電源システムの構成を示すブロック図である。図1に示された従来の電源システムは、交流電源1と、負荷2と、交流電源1を入力して負荷2にほぼ一定電圧を供給する電源ユニット3〜5と、内蔵するバッテリから電力を供給するバッテリユニット6〜8と、により構成されている。

0008

上記において電源ユニット3〜5およびバッテリユニット6〜8は、両者につながる共通の直流母線並列接続されている。

0009

電源ユニット3〜5は、AC/DC変換回路10〜12、および、DC/DC変換回路13〜15を構成として含んでいる。上記DC/DC変換回路13〜15は入出力絶縁型のものが一般に用いられる。

0010

またバッテリユニット6〜8は、バッテリ16〜18、DC/DC変換回路19〜21を構成として含んでいる。上記DC/DC変換回路19〜21は、絶縁型非絶縁型どちらでも構わない。またDC/DC変換回路19〜21は、バッテリユニット側から直流母線側へ、一方向の電力変換を行うものとし、バッテリの充電手段(図示しない)を別途設けるものとするが、双方向の電力変換が可能なものとして充電回路を兼用するようにしたものであってもよい。

0011

図1に示された従来の電源システムは、通常モード、バックアップモードアシストモードのいずれかで動作する。通常モードは、電源ユニット3〜5によって負荷2に電力を供給するモードである。

0012

バックアップモードは、交流電源1が停電したとき、バッテリユニット6〜8が負荷2に給電を行うモードである。

0013

アシストモードは、電源ユニット3〜5から負荷に供給する電力が不足した場合、不足分をバッテリユニット6〜8が供給するモードである。例えば、負荷2の電力が電源ユニット3〜5の定格電力の合計を超えた場合、停電に至らなくても入力電圧が低下して十分な電力供給できなくなった場合、あるいは故障メンテナンス等で電源ユニット3〜5の一部が停止した場合、などにモードがアシストモードに切り換えられて動作する。

0014

一般にバッテリは、放電により電圧が低下する。低下量は放電電流が大きいほど大きく、また放電が進むにつれ低下量が増加していく性質がある。

0015

DC/DC変換回路19〜21は、バッテリの電圧変化にかかわらず、直流母線電圧をほぼ一定に保つ動作を行う。

0016

図1に示された電源システムは、電源ユニット3〜5およびバッテリユニット6〜8を複数台並列接続して使用する。この際に各ユニット電流バランスを取るために、各ユニットにいわゆるドループ(droop)特性に基づく制御を行うようにしている。

0017

このように下記特許文献1に開示されている電源システムは、複数の直流電源ユニットを並列接続し、停電時にその出力ラインをバッテリによりバックアップするとともに、電源ユニットの垂下特性(droop特性)を制御して、一時的に定格電流以上の電流を供給するようにしているものの、パワーアシストを開始するポイント(開始点)は固定もしくは予めサーバ等からの通知により設定されていて、運用中にポイント(開始点)を変更できないようになっている。

先行技術

0018

WO2015/015570A1(FIG.2)

0019

上記したようにパワーアシストを開始するポイント(開始点)は運用中に変更できないようになっているため、負荷における環境変化や負荷に対するパワーアシストの開始点の設定によっては、パワーアシストを開始しない、或いは、高い頻度でパワーアシストを開始してしまう、といった電源システムとして望ましくないケースが発生するという課題がある。

0020

そこで本発明の目的は、電源システムの運用中にパワーアシストを開始するポイント(パワーアシスト開始点)を適宜変更することが可能な電源システムおよび該システムにおけるパワーアシスト開始点の再設定方法を提供することにある。

0021

上記目的を達成するために本発明の電源システムは、入力される商用電源をAC/DC変換して負荷装置直流電力を供給する電源制御装置を備える電源システムにおいて、
上記電源制御装置は、少なくとも、
上記負荷装置に対して直流電力を供給するAC/DC変換部と、
該AC/DC変換部の出力を受けてバッテリを充電すると共に該バッテリの放電を上記負荷装置に供給する充放電部と、
上記負荷装置に接続されるDCバス上の電流値電力値を検出して計測データを取得し、時計情報と共に記憶部に記憶させるとともにパワーアシストの開始点をパワーアシスト制御部に通知してパワーアシストを開始させる制御手段と、
該制御手段からのパワーアシスト開始点の通知に基づいて上記バッテリの出力を上記負荷装置に供給すると共に上記DCバス上の電流値を検出してパワーアシストの開始/停止を管理するパワーアシスト制御部と、を有し、
上記制御手段は、上記記憶部に記憶された計測データを基に所定期間におけるパワーアシストの挙動を評価し、次所定期間におけるパワーアシストの開始点を再設定する、ことを特徴とする。

0022

また本発明の電源システムにおけるパワーアシスト開始点の再設定方法は、入力される商用電源をAC/DC変換して負荷装置に直流電力を供給する電源制御装置を備える電源システムにおけるパワーアシスト開始点の再設定方法であって、
上記電源制御装置内に電流値検出部、電力値検出部、時計部、および、記憶部を予め備えておき、
パワーアシストの開始点を初期値に設定する過程
上記電流値検出部および上記電力値検出部を介して各種計測データを取得して上記時計部からの時刻情報紐付けて上記記憶部に格納する過程、
パワーアシストの開始からの期間経過を上記時計部からの時刻情報に基づいて調べる過程、および、
調べた上記期間経過が所定期間を超えている場合には、上記記憶部に格納された上記時刻情報に紐付けられた上記各種計測データを評価してパワーアシスト開始点の再設定を行う過程、を含んで成ることを特徴とする。

0023

本発明によれば、パワーアシストを開始するポイントを負荷電力やパワーアシストの回数、期間といった統計データを元に適宜再設定することができ、パワーアシストを有効に動作させることで、据え付けられた電源システムを効率的に動作させることが可能となる。

0024

また電源システムの変更等で負荷の定格容量が変わった場合においても自動的にパワーアシストの開始ポイントが再設定されるため、保守者がパワーアシストの開始ポイントを逐一設定する作業を不要とすることができる。

図面の簡単な説明

0025

特許文献1に示された従来の電源システムの構成を示すブロック図である。
本発明の実施形態に係る電源システムの全体構成を示すブロック図である。
図2に示した電源制御装置の詳細構成を示す図である。
本発明の実施形態に係るパワーアシスト動作時の出力分担イメージを示す図である。
本発明の実施形態に係るパワーアシスト開始点の再設定イメージを示す図である。
本発明の実施形態に係るパワーアシスト開始点の再設定動作を説明するフロー図である。

実施例

0026

以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る電源システムの全体構成を示すブロック図である。図2において、本発明の実施形態に係る電源システムは、電源制御装置100と、負荷装置200と、両者につながるDCバス(直流母線)と、により構成されている。

0027

電源制御装置100は、不図示の交流電源から供給される交流(AC)を直流(DC)に変換し、負荷装置200と充放電器12に直流電力を供給するAC/DC変換部101と、AC/DC変換部101から出力される直流電力に基づいてバッテリ103を充電するとともにDCバスを経て負荷装置200に不図示の制御装置の指示にしたがって直流電力を“パワーアシスト”として供給する充放電器102と、AC/DC変換部101から出力される直流電力を蓄積するとともに蓄積された直流電力をパワーアシスト制御(これについては後述する)に基づいてDCバスを介して負荷装置200に供給するバッテリ(バッテリユニット)103と、を備えて構成される。

0028

負荷装置200は、DCバスに結合するDC入力部を各々有する負荷1ないし負荷3を備え、図示例では、負荷1に対してのみ図示番号201を付し、他の負荷2,3に対しては図示番号を付していない。なお、図示例の負荷の数は単なる例であり、この数に限定されるものではない。また図示の負荷1ないし負荷3には、サーバが想定されている。

0029

サーバを負荷とする電源システムにおいては、サーバによる情報処理量によって消費電力が変化する(図5の負荷電力bの変移参照)。ところで最近のサーバにあっては、機器内に電力消費制御に関する機能が備わっており、サーバの使用する最大電力を抑えることにより、電力消費を平準化し、処理時間は多少長くかかるが、ピーク時の電力消費を抑えられるようになっている。

0030

図3は、図2に示した電源制御装置100の詳細構成を示す図である。図3において、本発明の実施形態に係る電源制御装置100は、その主たる構成は図2で説明したとおりであるが、それ以外に、制御装置34、パワーアシスト制御部40、時計部42、メモリ43、および、電流値検出部35,39、41並びに電力値検出部36,38を有している。

0031

図3に示される構成により実現される機能を以下箇条書きで説明する。すなわち、

0032

(1)電流値検出部35は、AC入力の電流値を検出し、検出した電流値を制御装置34に伝える機能を有している。これにより、制御装置34はAC電源の正常/異常状態を知ることができる。

0033

(2)電力値検出部36は、AC/DC変換部31から出力された直流電力値を検出することで、充電器32に供給される直流電力値を制御装置34に伝える機能を有している。なお、図示のバッテリユニット33はリチウムイオン電池を想定しており、該電池の充電は、定電流定電圧充電(CCCV)方式により行われるものとしている。

0034

(3)電力値検出部38は、放電器37から出力された直流電力値を検出し、放電器37から出力された直流電力値を制御装置34に伝える機能を有している。なお、図示のバッテリユニット33はリチウムイオン電池を想定しており、該電池の放電電流は該電池を構成するセル容量値によって既定されているものとしている。

0035

(4)電流値検出部39は、AC/DC変換部31から出力される電流値並びにDCバス上に出力されている電流値を検出して、後述するパワーアシスト制御部40に伝える機能を有している。

0036

(5)パワーアシスト制御部40は、制御装置34から指示されるデフォルトのパワーアシストの開始点に基づいてパワーアシストを開始するとともに、パワーアシスト制御に係る計測データを電力値検出部36,38、電流値検出部39,41を介して制御装置34に通知する。制御装置34は通知された計測データをメモリ43に蓄積し、メモリ43から所定期間(例.1週間)分のパワーアシストに関する統計データを読み出し演算部(不図示)で所定のアルゴリズムによる演算を実施することで次所定期間におけるパワーアシストの開始点の変更の是非を判断し、変更が必要であればパワーアシストの開始点の再設定を行うことで、電源制御装置100(図2参照)におけるパワーアシストの開始点を再設定し、電源システム(図2参照)にとって最も有効なパワーアシストを実現する。これについては後で詳しく説明する。

0037

(6)電流値検出部41は、DCバス上におけるパワーアシスト開始後の電流値を検出して、パワーアシスト開始点におけるパワーアシストの挙動を示す計測データとして制御装置34に供給する機能を有している。

0038

(7)時計部42は、制御装置34がパワーアシスト制御部40にパワーアシストの開始点を指示したときの時刻情報、電流値検出部35,41で検出した電流値をメモリ43に蓄積するときの時刻情報、電力値検出部36,38で検出した電力値をメモリ43に蓄積するときの時刻情報等を、制御装置34に伝える機能を有している。

0039

(8)メモリ43は、制御装置34に伝えられた電流値、電力値等の所定期間(例.1週間)分の計測データ、パワーアシスト開始及び停止の時刻情報などの統計データを蓄積し、蓄積した統計データを所定のアルゴリズム(これについては後述する)を用いて制御装置34が評価を行うために保存しておき、制御装置34が保存した統計データを用いて評価して次所定期間におけるパワーアシスト開始点の再設定を行う。

0040

(9)制御装置34は、メモリ43に蓄積された所定期間におけるパワーアシスト制御に係る統計データを上記したメモリ43から読み出したうえで所定のアルゴリズムを用いて演算を行うことで、設定されている現パワーアシスト開始点を評価し、変更が必要であれば次所定期間におけるパワーアシスト開始点を再設定し、据え付けられた電源システムにとって最も有効なパワーアシストを実現する。これについては後で詳しく説明する。

0041

図4は、本発明の実施形態に係るパワーアシスト動作時の出力分担イメージを示す図である。

0042

図4に示されるパワーアシスト開始点は、電源システムの稼働時にデフォルトで初期設定された負荷電力上のポイントであり、一例として、図4ではパワーアシストが開始される以前の、図3に示したAC/DC変換部31から出力される電力の最大値に設定されるものとしている。

0043

したがって、据え付けられた電源システムにおける出力電力分担は、パワーアシストが開始される前は図3のバッテリユニット33から出力される電力を考慮せずにAC/DC変換部31から負荷装置200(図2参照)に出力される電力であり、そして負荷装置200が必要とする電力がパワーアシスト開始点を超えた場合には、図3のバッテリユニット33が電力供給を負担して負荷装置200にパワーアシストすることを示している。

0044

なお図4に例示したパワーアシスト開始点は単なる例であってこれに限定されるものでない。つまり、図3に示したAC/DC変換部31から出力される直流電力の最大値未満、すなわち図4アシスト開始点より低い値、に設定されていても良い。

0045

いずれにせよ本発明の実施形態に係る電源システムは、設定されたパワーアシスト開始点を超えた場合に、負荷装置に対しバッテリユニット33から直流電力の供給を開始するとともに、後述するように、開始した後はパワーアシスト制御に係る統計データを取得し、それを所定期間に亘り保存したうえで保存した統計データを読み出して所定のアルゴリズムを用いて評価して次所定期間におけるパワーアシスト開始点を再設定することで電源システムにとって最も有効なパワーアシストを実現するものである。

0046

図5は、本発明の実施形態に係るパワーアシスト開始点の再設定イメージを示す図である。すなわち図示例では、パワーアシストを開始してから所定期間(以下では当該期間を“スパン”と称する)について設定されたパワーアシスト開始点に対する負荷電力の挙動として計測し、計測した負荷電力の挙動を制御装置34(図3参照)が所定のアルゴリズム(後述する)を用いて評価し次所定期間におけるパワーアシスト開始点を再設定する。

0047

図5においては図示の如く、スパン1、スパン2、スパン4の終了時点、すなわち次所定期間の開始時点で“変更あり”としてパワーアシスト開始点を再設定している様子が示されている。

0048

なお図5においてパワーアシスト開始点は、例えばデフォルトで初期設定された、所定期間(スパン1)内において1点鎖線により表わされた電力レベルaで示されており、設定されたパワーアシスト開始点aに対して負荷電力bのように挙動し、当該挙動を所定のアルゴリズム(後述する)により評価し、その評価結果に基づいて次所定期間におけるパワーアシスト開始点、つまり次所定期間における電力レベル、を変更する。

0049

具体的に説明すれば、スパン1では、初期設定されたパワーアシスト開始点aに対してパワーアシストが1回も行われていないため、次のスパン2の開始時点でパワーアシスト開始点aが“変更あり”で引き下げられている。

0050

またスパン2では、スパン1における評価結果で再設定されたパワーアシスト開始点aを超える負荷電力bが1回発生してパワーアシストが行われているが、当該所定期間におけるパワーアシスト開始点aと負荷電力bとの乖離が依然として存在するため、次のスパン3の開始時点でパワーアシスト開始点が“変更あり”で引き下げられている。

0051

スパン3では、スパン2における評価結果で再設定されたパワーアシスト開始点aを超える負荷電力bが発生して当該所定期間内でパワーアシストが行われている一方で、超えない負荷電力bも所定期間内に発生しており、当該所定期間におけるパワーアシスト開始点aと負荷電力bとの乖離は殆どないと判断されるため、次のスパン4の開始時点でパワーアシスト開始点aが“変更なし”で維持されている。

0052

スパン4では、スパン3で維持されたパワーアシスト開始点aを超える負荷電力bが2回発生して当該所定期間内でパワーアシストが行われているが、その一方で超えない負荷電力bも2回発生しているものの、当該所定期間におけるパワーアシスト開始点aと負荷電力bに乖離が発生していると認められるため、次のスパン5の開始時点でパワーアシスト開始点が“変更あり”で引き上げられている。

0053

スパン5では、スパン4における評価結果で再設定されたパワーアシスト開始点aを超える負荷電力bが1回発生してパワーアシストが行われているが、当該所定期間におけるパワーアシスト開始点aと負荷電力bとの乖離が大きくなっていることが認められるため、並びに、図5の下部に示されているバッテリ残容量eが満充電ベルに比べて次第に低くなる傾向が認められるため、次のスパン6(不図示)の開始時点ではパワーアシスト開始点が“変更あり”で引き上げられることが考えられる。これは図3に示したバッテリユニット33がAC入力の遮断の際(停電時)に負荷電力を全面的にバックアップする余力が無くなるのを防ぐためである。

0054

なお図5中段には、各所定期間におけるパワーアシスト開始点aとの対比で、図3に示したバッテリユニット33がパワーアシストcまたは充電dの状態を交互にとっていることが併せて示されている。

0055

図6は、本発明の実施形態に係るパワーアシスト開始点の再設定動作を説明するフロー図である。図6において、

0056

テップS1では、パワーアシストの開始点を初期値(図4参照)に設定する。

0057

ステップS2では、図3に示した電力値検出部36,38、電流値検出部39,41を介して各種計測データを取得する。

0058

ステップS3では、パワーアシストの開始からの期間経過を調べる。

0059

ステップS4では、ステップS3で調べた期間経過が所定期間(図5に示したスパン)未満ならばステップS2に戻り、一方、ステップS3で調べた期間経過が所定期間を超えていたらステップS5に進む。

0060

ステップS5では、上記した各種計測データを所定期間保存した統計データを所定のアルゴリズムを用いて演算を行い、設定されている現パワーアシスト開始点の評価を行う。これについては後述する。

0061

ステップS6では、ステップS5における評価結果に基づいて、パワーアシスト開始点の再設定を行う。

0062

このようにして本発明に係るパワーアシスト開始点の再設定においては、所定期間(図5に示したスパン)における統計データを基に所定のアルゴリズムによる演算によって現パワーアシスト開始点の評価を行い、次所定期間におけるパワーアシスト開始点を再設定する。このパワーアシスト開始点の再設定を所定期間ごと数度にわたり行うことで、据え付けた電源システムにとって最も有効なパワーアシストを実現することが可能となる。

0063

次に上記した電源制御装置におけるパワーアシスト開始点の再設定のアルゴリズムについて概略を説明する。パワーアシスト開始点を再設定するアルゴリズムは、据え付けられる電源システムの環境によって画一的に決定できないため、その基本部分についての概略のみを説明することにする。

0064

図2図3及び図5を参照しながら、パワーアシスト開始点の再設定アルゴリズムについての概略を、以下、箇条書きにして説明する。

0065

(1)図3の制御装置34の演算部(不図示)は、図3に示した電力値検出部36,38、電流値検出部39、41を用いて計測して所定期間分だけメモリ43に蓄積した統計データを参照して、各所定期間(図5に示す各スパン)内でのパワーアシスト回数、平均パワーアシスト時間、各パワーアシストでバッテリユニット33が供給した電力量および負荷装置200(図2参照)で消費した電力量の最大値,最小値平均消費電力量、をそれぞれ算出し、算出した結果をメモリ43に蓄積しておく。

0066

またパワーアシストでバッテリユニット33が負荷装置200に供給した各所定期間(図5に示す各スパン)内での電力量分を充電器32を介して充電するに要する平均時間を算出し、算出した結果をメモリ43に同じく蓄積しておく。

0067

(2)図3の制御装置34の演算部(不図示)は、各所定期間(図5に示す各スパン)の終了時点でメモリ43に蓄積された統計データを用いて、パワーアシスト回数、平均パワーアシスト時間、各パワーアシストでバッテリユニット33が供給した電力量および負荷装置200で消費した電力量の最大値,最小値,平均消費電力量、さらに、バッテリユニット33が負荷装置200に供給した各所定期間での電力量分を充電器32が充電するに要する平均時間、等を参照して評価を行い、次所定期間におけるパワーアシスト開始点を再設定する必要があるか否かを決定する。

0068

以下は、上記の評価結果に基づいて再設定する必要があるか否かを決定する例を、図5を参照しながら説明する。

0069

(a)設定されている現パワーアシストの開始点でのパワーアシスト開始後の所定期間内でパワーアシストが行われなかった、もしくはパワーアシスト開始後のバッテリユニット33の残容量がある閾値(例えばバッテリ容量の90%)を下回らない場合には、設定されているパワーアシスト開始点を低い値に再設定する(例えば、図5のスパン1,2参照)。なお、どの程度低い値にするかは据え付けられた電源システムの統計データを参照することにより決定することが望ましい。

0070

(b)負荷装置200(図2参照)で消費した電力量の最大値と最小値の差分がある閾値(例えば、バッテリ容量の10%前後)に納まっている場合には、パワーアシストの開始点を負荷装置200の平均消費電力の値に再設定する(例えば、図5のスパン3参照)。

0071

(c)パワーアシストで消費したバッテリユニット33の電力量を充電できない虞れがある場合(スパン5の終了時点に示されるように、図5下部に示されるバッテリ残容量eが満充電レベルに比べて急激に低下していく傾向が認められるような場合)には、図3に示したバッテリユニット33が停電時に負荷電力を全面的にバックアップできなくなる虞れが生じて電源システムとして成り立たたなくなるため、パワーアシスト開始点を高い値にする。どの程度高い値にするかは据え付けられた電源システムの統計データを参照することにより決定することが望ましい。

0072

本発明は、図示例のサーバに限らず大型コンピュータ用電源装置通信機器用電源装置にも適用することが可能である。

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