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技術 螺合部材締め付け工具及びカウント装置

出願人 日東工器株式会社
発明者 肥田浩和大塚賢二
出願日 2016年9月7日 (3年3ヶ月経過) 出願番号 2017-539194
公開日 2018年6月28日 (1年5ヶ月経過) 公開番号 WO2017-043535
状態 特許登録済
技術分野 スパナ,レンチ,ドライバーの細部,付属具
主要キーワード ネジ締 角ビット 逆転切替スイッチ 逆転駆動信号 強制停止信号 逆転スイッチ 作業パラメータ ソケット状
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年6月28日)のものです。
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図面 (7)

課題

螺合部材締め付け工具による逆転駆動連動しつつ且つ逆転駆動によって取り外される螺合部材が締め付けられた螺合部材としてカウントされている場合にのみカウント値を戻すことが可能な螺合部材締め付け工具を提供する。

解決手段

電動ドライバ演算部は、締め付けられた螺合部材の数をカウントし、該カウントした値をカウント値として保持するカウントモードと、該カウント値を1つ前の値に戻すためのカウントリターンモードとの間で切り替え可能とされ、該カウントリターンモードに切り替えられているときに、該係合具取付部が逆転方向に駆動されたことに基づき該カウント値を1つ前の値に戻す。

概要

背景

特に生産ラインにおける組立作業で使用される電動ドライバなどの螺合部材締め付け工具においては、予め設定された数のネジナットなどの螺合部材を確実に締め付けたかどうかを確認するために締め付けた螺合部材の数を自動的にカウントするカウント機能を備えたものがある。このようなカウント機能を備えた螺合部材締め付け工具は、通常、螺合部材の締め付け完了までに要したモータの駆動時間やトルクの変化などを検知することにより螺合部材が適正に締め付けられたかどうかを判定する機能を有し、適正に螺合部材の締め付けが行われたときに螺合部材の数をカウントするようになっている。

例えば電動ドライバを使用して実際にネジ締付け作業を行う場合には、ネジをネジ穴に対して傾いて締め付けるなどしてネジ締め付け作業を失敗することもあり、そのような場合にはそのネジを取り外して再度締め付けを行うようにする。または、螺合部材の適正な締め付けはできていても締め付けの順序を間違っていたり、組立作業中の(半)製品にネジで組み付けた部材の位置を再調整したりするために、そのネジを一旦取り外して再度締め付けを行うこともある。そのため、多くの電動ドライバにはドライバビットの回転方向を逆方向に切り替え逆転機能が備えられていて、一つの電動ドライバでネジの締め付けと取り外しができるようになっている。

締め付けたネジの数をカウントしている場合には、ネジを1本取り外したときには、カウント値を実際に締め付けられているネジの数と整合させるために1つ前の値に戻す必要がある。例えば、特許文献1の電動ドライバにおいては、カウント値を戻すためのボタンが設けられており、ネジを取り外したときに作業者がこのボタンを押してカウント値を戻すようにしている。また、逆転駆動されたときにネジの取り外しが行われたと判断して自動的にカウント値を戻すようにした電動ドライバも開発されている。

概要

螺合部材締め付け工具による逆転駆動と連動しつつ且つ逆転駆動によって取り外される螺合部材が締め付けられた螺合部材としてカウントされている場合にのみカウント値を戻すことが可能な螺合部材締め付け工具を提供する。電動ドライバの演算部は、締め付けられた螺合部材の数をカウントし、該カウントした値をカウント値として保持するカウントモードと、該カウント値を1つ前の値に戻すためのカウントリターンモードとの間で切り替え可能とされ、該カウントリターンモードに切り替えられているときに、該係合具取付部が逆転方向に駆動されたことに基づき該カウント値を1つ前の値に戻す。

目的

本発明は、上記従来技術の問題に鑑み、ネジやナットなどの螺合部材の締め付け工具による逆転駆動と連動しつつ且つ必要な場合(すなわち、逆転駆動によって取り外される螺合部材が締め付けられた螺合部材としてカウントされている場合)にのみカウント値を戻すことが可能な螺合部材締め付け工具、または螺合部材締め付け工具に通信接続されて螺合部材締め付け工具による逆転駆動と連動しつつ且つ必要な場合にのみカウント値を戻すことが可能なカウント装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

螺合部材係合具が取り付けられる係合具取付部及び、該係合具取付部を回転駆動する電動モータを有する工具本体と、該電動モータによる該係合具取付部の回転方向正転方向と逆転方向との間で切り替えるための正転逆転切替操作部と、該工具本体によって締め付けられた螺合部材の数をカウントし、該カウントした値をカウント値として保持するカウントモードと、該カウント値を1つ前の値に戻すためのカウントリターンモードとの間で切り替え可能とされた演算部と、該演算部を該カウントモードから該カウントリターンモードに切り替えるためのモード切替操作部と、を備え、該演算部は、該カウントリターンモードに切り替えられているときに、該係合具取付部が逆転方向に駆動されたことに基づき該カウント値を1つ前の値に戻すようにされた、螺合部材締め付け工具

請求項2

該演算部は、該係合具取付部の回転方向が該正転逆転切替操作部によって逆転方向に設定され、該モード切替操作部が操作されて該カウントリターンモードに切り替えられた状態で、電動モータが起動されて該係合具取付部が逆転方向に駆動されたときに、該カウント値を1つ前の値に戻すようにされた、請求項1に記載の螺合部材締め付け工具。

請求項3

該演算部が、該カウント値を1つ前の値に戻したときに該カウントリターンモードを解除するようにされた、請求項1又は2に記載の螺合部材締め付け工具。

請求項4

該カウントリターンモード中に該係合具取付部の回転方向の設定が逆転方向から変更されると、該演算部が該カウントリターンモードを解除するようにされた、請求項1乃至3の何れか一項に記載の螺合部材締め付け工具。

請求項5

該カウントリターンモード中に該係合具取付部が逆転方向に駆動されると、該演算部が該カウントリターンモードを解除するようにされた、請求項1乃至4の何れか一項に記載の螺号部材締め付け工具。

請求項6

カウントリターンモード解除操作部をさらに備え、該カウントリターンモード中に該カウントリターンモード解除操作部が操作されると、該演算部が該カウントリターンモードを解除するようにされた、請求項1乃至5の何れか一項に記載の螺合部材締め付け工具。

請求項7

該演算部が該カウントリターンモードに切り替わっていることを表示するカウントリターンモード表示部をさらに備える、請求項1乃至6の何れか一項に記載の螺合部材締め付け工具。

請求項8

演算部は、締め付けられた螺合部材の数をカウントする方式を、カウントアップ方式とカウントダウン方式とのうちから選択可能とされ、該演算部は、該カウントアップ方式が選択されているときには、螺合部材の締め付けが完了したときに該カウント値を1つ加算し、該カウントリターンモード中に該係合具取付部が逆転方向に駆動されたときに該カウント値を1つ減算するようにされ、該カウントダウン方式が選択されているときには、螺合部材の締め付けが完了したときに該カウント値を1つ減算し、該カウントリターンモード中に該係合具取付部が逆転方向に駆動されたときに該カウント値を1つ加算するようにされた、請求項1乃至7の何れか一項に記載の螺合部材締め付け工具。

請求項9

螺合部材係合具が取り付けられる係合具取付部と、該係合具取付部を正転及び逆転方向に駆動可能な電動モータと、信号出力部と、を備える螺合部材締め付け工具の該信号出力部に通信接続されるカウント装置であって、該螺合部材締め付け工具が螺合部材の締め付けを完了したことを示す信号を該信号出力部から受信して締め付けられた螺合部材の数をカウントし、該カウントした値をカウント値として保持するカウントモードと、該カウント値を1つ前の値に戻すためのカウントリターンモードとの間で切り替え可能とされた演算部を備え、該演算部は、該カウントリターンモードとされた状態において、該電動モータの該逆転方向での駆動を示す信号を該信号出力部から受信したときに、該カウント値を1つ前の値に戻すようにされた、カウント装置。

請求項10

該演算部は、該螺合部材締め付け工具に設けられる正転逆転切替操作部が、該電動モータの駆動方向を逆転方向に切り替えたことを示す信号を該信号出力部から受信した状態で、且つ当該演算部が該カウントリターンモードに切り替えられた状態で、該信号出力部から該電動モータが起動されて該係合具取付部が逆転方向に駆動されたことを示す信号を受信したときに、該カウント値を1つ前の値に戻すようにされた、請求項9に記載のカウント装置。

請求項11

該演算部が、該カウント値を1つ前の値に戻したときに該カウントリターンモードを解除するようにされた、請求項9又は10に記載のカウント装置。

請求項12

該カウントリターンモード中に該電動モータの駆動方向が該逆転方向から変更されたことを示す信号を受信すると、該演算部が該カウントリターンモードを解除するようにされた、請求項9乃至11の何れか一項に記載のカウント装置。

請求項13

該カウントリターンモード中に該電動モータの該逆転方向での駆動を示す信号を受信すると、該演算部が該カウントリターンモードを解除するようにされた、請求項9乃至12の何れか一項に記載のカウント装置。

請求項14

カウントリターンモード解除操作部をさらに備え、該カウントリターンモード中に該カウントリターンモード解除操作部が操作されると、該演算部が該カウントリターンモードを解除するようにされた、請求項9乃至13の何れか一項に記載のカウント装置。

請求項15

該演算部が該カウントリターンモードに切り替わっていることを表示するカウントリターンモード表示部をさらに備える、請求項9乃至14の何れか一項に記載のカウント装置。

請求項16

締め付けられた螺合部材の数をカウントする方式を、カウントアップ方式とカウントダウン方式とのうちから選択可能とされており、該演算部は、該カウントアップ方式が選択されているときには、該締め付け完了信号を受信したときに該カウント値を1つ加算し、該カウントリターンモード中に該駆動信号を受信して該螺合部材締め付け工具の該係合具取付部が逆転方向に駆動されたと判断したときに該カウント値を1つ減算するようにされ、該カウントダウン方式が選択されているときには、該締め付け完了信号を受信したときに該カウント値を1つ減算し、該カウントリターンモード中に該駆動信号を受信して該螺合部材締め付け工具の該係合具取付部が逆転方向に駆動されたと判断したときに該カウント値を1つ加算するようにされた、請求項9乃至15の何れか一項に記載のカウント装置。

技術分野

0001

本発明は、螺合部材締め付け工具及びカウント装置に関する。より詳細には、ネジナットのような螺合部材の締め付け作業において、締め付け作業が完了した螺合部材の数をカウントする機能を備えた螺合部材締め付け工具、及び螺合部材締め付け工具に通信接続されて該螺合部材締め付け工具によって締め付けが完了した螺合部材の数をカウントするようにされたカウント装置に関する。

背景技術

0002

特に生産ラインにおける組立作業で使用される電動ドライバなどの螺合部材締め付け工具においては、予め設定された数のネジやナットなどの螺合部材を確実に締め付けたかどうかを確認するために締め付けた螺合部材の数を自動的にカウントするカウント機能を備えたものがある。このようなカウント機能を備えた螺合部材締め付け工具は、通常、螺合部材の締め付け完了までに要したモータの駆動時間やトルクの変化などを検知することにより螺合部材が適正に締め付けられたかどうかを判定する機能を有し、適正に螺合部材の締め付けが行われたときに螺合部材の数をカウントするようになっている。

0003

例えば電動ドライバを使用して実際にネジ締付け作業を行う場合には、ネジをネジ穴に対して傾いて締め付けるなどしてネジ締め付け作業を失敗することもあり、そのような場合にはそのネジを取り外して再度締め付けを行うようにする。または、螺合部材の適正な締め付けはできていても締め付けの順序を間違っていたり、組立作業中の(半)製品にネジで組み付けた部材の位置を再調整したりするために、そのネジを一旦取り外して再度締め付けを行うこともある。そのため、多くの電動ドライバにはドライバビットの回転方向を逆方向に切り替え逆転機能が備えられていて、一つの電動ドライバでネジの締め付けと取り外しができるようになっている。

0004

締め付けたネジの数をカウントしている場合には、ネジを1本取り外したときには、カウント値を実際に締め付けられているネジの数と整合させるために1つ前の値に戻す必要がある。例えば、特許文献1の電動ドライバにおいては、カウント値を戻すためのボタンが設けられており、ネジを取り外したときに作業者がこのボタンを押してカウント値を戻すようにしている。また、逆転駆動されたときにネジの取り外しが行われたと判断して自動的にカウント値を戻すようにした電動ドライバも開発されている。

先行技術

0005

特許第4295063号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、特許文献1に記載の電動ドライバでは、単に作業者がボタンを押すことによりカウント値が戻されるようになっていて、カウント値の調整が電動ドライバの逆転駆動とは連動していないため、実際にはネジの取り外し作業をしていないにも関わらず誤ってカウント値が戻されてしまうことがある。また、ドライバビットの逆転駆動時に自動的にカウント値が戻るようにした電動ドライバでは、ネジ締め付けが適正に行われずカウントされなかったネジを取り外すために電動ドライバを逆転駆動したときにも、自動的にカウント値が戻されてしまう。すなわち、従来のカウント機能を備える電動ドライバにおいては、実際に締め付けたネジの数とカウント値とが整合しなくなることがある。同様の問題が、ソケットに取り付けたナットをボルトねじ込むためのナット締め付け工具などでも生じうる。

0007

そこで本発明は、上記従来技術の問題に鑑み、ネジやナットなどの螺合部材の締め付け工具による逆転駆動と連動しつつ且つ必要な場合(すなわち、逆転駆動によって取り外される螺合部材が締め付けられた螺合部材としてカウントされている場合)にのみカウント値を戻すことが可能な螺合部材締め付け工具、または螺合部材締め付け工具に通信接続されて螺合部材締め付け工具による逆転駆動と連動しつつ且つ必要な場合にのみカウント値を戻すことが可能なカウント装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

すなわち本発明は、
螺合部材係合具が取り付けられる係合具取付部及び、該係合具取付部を回転駆動する電動モータを有する工具本体と、
該電動モータによる該係合具取付部の回転方向を正転方向と逆転方向との間で切り替えるための正転逆転切替操作部と、
該工具本体によって締め付けられた螺合部材の数をカウントし、該カウントした値をカウント値として保持するカウントモードと、該カウント値を1つ前の値に戻すためのカウントリターンモードとの間で切り替え可能とされた演算部と、
該演算部を該カウントモードから該カウントリターンモードに切り替えるためのモード切替操作部と、
を備え、
該演算部は、該カウントリターンモードに切り替えられているときに、該係合具取付部が逆転方向に駆動されたことに基づき該カウント値を1つ前の値に戻すようにされた、螺合部材締め付け工具を提供する。

0009

当該螺合部材締め付け工具においては、該演算部が該カウントリターンモードに切り替えられていることを条件として、係合具取り付け部が逆転方向に駆動されることに基づき該カウント値を1つ前の値に戻すようになっているので、該カウント値を1つ前に戻す必要があること、すなわち、逆転駆動によって取り外される螺合部材が締め付けられた螺合部材としてカウントされており該螺合部材を取り外したときにはカウント値を1つ前の値に戻す必要があることを認識した場合に、該演算部を該カウントリターンモードに切り替えることにより該カウント値を1つ前の値に戻すことを可能とし、実際に締め付けられている螺合部材の数と該カウント値が一致しなくなるのを防ぐことを可能とするものである。

0010

具体的には、該演算部は、該係合具取付部の回転方向が該正転逆転切替操作部によって逆転方向に設定され、該モード切替操作部が操作されて該カウントリターンモードに切り替えられた状態で、電動モータが起動されて該係合具取付部が逆転方向に駆動されたときに、該カウント値を1つ前の値に戻すようにすることができる。

0011

該演算部が、該カウント値を1つ前の値に戻したときに該カウントリターンモードを解除するようにすることができる。

0012

一つの螺合部材を外すのに螺合部材締め付け工具を複数回に分けて逆転駆動して少しずつ螺合部材を外すようにすることともある。このような場合、上記構成により、1回目の逆転駆動に応じてカウント値が1つ前の値に戻され、その時点でカウントリターンモードが解除されるので、1回目の逆転駆動に続けて2回以上の逆転駆動が行われてもカウント値が更に1つ前の値に戻されることはなく、カウント値が実際に締め付けられた螺合部材の数からずれることがなくなる。

0013

また、該カウントリターンモード中に該係合具取付部の回転方向の設定が逆転方向から変更されると、該演算部が該カウントリターンモードを解除するようにすることができるし、該カウントリターンモード中に該係合具取付部が逆転方向に駆動されると、該演算部が該カウントリターンモードを解除するようにすることもできる。

0014

更に、
カウントリターンモード解除操作部をさらに備え、
該カウントリターンモード中に該カウントリターンモード解除操作部が操作されると、該演算部が該カウントリターンモードを解除するようにすることができる。

0015

好ましくは、該演算部が該カウントリターンモードに切り替わっていることを表示するカウントリターンモード表示部をさらに備えるようにすることができる。

0016

該演算部は、締め付けられた螺合部材の数をカウントする方式を、カウントアップ方式とカウントダウン方式とのうちから選択可能とされ、
該演算部は、該カウントアップ方式が選択されているときには、螺合部材の締め付けが完了したときに該カウント値を1つ加算し、該カウントリターンモード中に該係合具取付部が逆転方向に駆動されたときに該カウント値を1つ減算するようにされ、該カウントダウン方式が選択されているときには、螺合部材の締め付けが完了したときに該カウント値を1つ減算し、該カウントリターンモード中に該係合具取付部が逆転方向に駆動されたときに該カウント値を1つ加算するようにすることができる。

0017

また本発明は、
螺合部材係合具が取り付けられる係合具取付部と、該係合具取付部を正転及び逆転方向に駆動可能な電動モータと、信号出力部と、を備える螺合部材締め付け工具の該信号出力部に通信接続されるカウント装置であって、
該螺合部材締め付け工具が螺合部材の締め付けを完了したことを示す信号を該信号出力部から受信して締め付けられた螺合部材の数をカウントし、該カウントした値をカウント値として保持するカウントモードと、該カウント値を1つ前の値に戻すためのカウントリターンモードとの間で切り替え可能とされた演算部を備え、
該演算部は、該カウントリターンモードとされた状態において、該電動モータの該逆転方向での駆動を示す信号を該信号出力部から受信したときに、該カウント値を1つ前の値に戻すようにされた、カウント装置を提供する。

0018

このカウント装置は、上述した螺合部材締め付け工具の演算部を独立したものとしたものといえる。螺合部材締め付け工具からの螺合部材締め付け作業に伴う信号を受信し、締め付け本数を正確にカウントできるようにするもので、カウント機能のない従来の螺合部材締め付け工具でも、所要の信号を出力できるようにすれば、それに当該カウント装置を接続することにより、螺合部材の締め付け本数をカウントすることが可能となる。また、複数の螺合部材締め付け工具と通信接続するようにすれば、複数の螺合部材締め付け工具による締め付け作業を当該一つのカウント装置により一括して管理するようにすることも可能となる。更に、上述したカウント機能を備える螺合部材締め付け工具に接続して、螺合部材の締め付け本数を螺合部材締め付け工具においてカウントして作業者の作業に供すると同時に、当該カウント装置においてもカウントを行い作業の管理に供することも可能となる。

0019

具体的には、該演算部は、該螺合部材締め付け工具に設けられる正転逆転切替操作部が、該電動モータの駆動方向を逆転方向に切り替えたことを示す信号を該信号出力部から受信した状態で、且つ当該演算部が該カウントリターンモードに切り替えられた状態で、該信号出力部から該電動モータが起動されて該係合具取付部が逆転方向に駆動されたことを示す信号を受信したときに、該カウント値を1つ前の値に戻すようにすることができる。

0020

該演算部が、該カウント値を1つ前の値に戻したときに該カウントリターンモードを解除するようにすることができる。

0021

また、該カウントリターンモード中に該電動モータの駆動方向が該逆転方向から変更されたことを示す信号を受信すると、該演算部が該カウントリターンモードを解除するようにすることができるし、該カウントリターンモード中に該電動モータの該逆転方向での駆動を示す信号を受信すると、該演算部が該カウントリターンモードを解除するようにすることもできる。

0022

更に、
カウントリターンモード解除操作部をさらに備え、
該カウントリターンモード中に該カウントリターンモード解除操作部が操作されると、該演算部が該カウントリターンモードを解除するようにすることができる。

0023

好ましくは、該演算部が該カウントリターンモードに切り替わっていることを表示するカウントリターンモード表示部をさらに備えるようにすることができる。

0024

また、
締め付けられた螺合部材の数をカウントする方式を、カウントアップ方式とカウントダウン方式とのうちから選択可能とされており、
該演算部は、該カウントアップ方式が選択されているときには、該締め付け完了信号を受信したときに該カウント値を1つ加算し、該カウントリターンモード中に該駆動信号を受信して該螺合部材締め付け工具の該係合具取付部が逆転方向に駆動されたと判断したときに該カウント値を1つ減算するようにされ、該カウントダウン方式が選択されているときには、該締め付け完了信号を受信したときに該カウント値を1つ減算し、該カウントリターンモード中に該駆動信号を受信して該螺合部材締め付け工具の該係合具取付部が逆転方向に駆動されたと判断したときに該カウント値を1つ加算するようにすることができる。

0025

以下、本発明に係る螺合部材締め付け工具の実施形態を添付図面に基づき説明する。

図面の簡単な説明

0026

は、本発明に係る螺合部材締め付け工具の一実施形態に係る電動ドライバの外観図である。
は、図1の電動ドライバの操作表示部を示す図である。
は、図1の電動ドライバの動作を示す第1のフローチャートである。
は、図1の電動ドライバの動作を示す第2のフローチャートである。
は、図1の電動ドライバの動作を示す第3のフローチャートである。
は、本発明の一実施形態に係るカウント装置の、電動ドライバと通信接続されている状態を示す図である。

実施例

0027

本発明の螺合部材締め付け工具の一実施形態に係る電動ドライバ1は、図1に示すように、内蔵する電動モータ(図示しない)及びこの電動モータによって回転駆動されるビットホルダ係合部取付部)18を有する電動ドライバ本体10と、電動ドライバ本体10に設けられた正転逆転切替スイッチ(正転逆転切替操作部)14及び操作表示部16と、を備える。ビットホルダ18には、締め付け対象となるネジに合せて適宜選択されたドライバビット(螺合部材係合具)12が取り外し可能に取り付けられる。当該電動ドライバ1には、電源コード20を介して電力が供給される。

0028

正転逆転切替スイッチ14は、ビットホルダ18の回転方向を切り替えるためのものであり、正転逆転切替スイッチ14をR(右回転)側にするとビットホルダ18の回転方向が正転方向に設定され、正転逆転切替スイッチ14をL(左回り)側にするとビットホルダ18の回転方向が逆転方向に設定される。なお、正転方向とはネジを締める方向といい、逆転方向とはネジを緩める方向をいう。当該電動ドライバ1は、電動モータを起動させるための起動スイッチ(図示しない)を電動ドライバ本体10内に備えている。この起動スイッチはビットホルダ18に取り付けられたドライバビット12をネジに押しつけることでON状態となり、それによって電動モータが駆動を開始する。このとき電動モータは、正転逆転切替スイッチ14によって設定されている回転方向にビットホルダ18を回転させるように駆動される。したがって、正転逆転切替スイッチ14をR側にした状態でドライバビット12をネジに押しつければ、ビットホルダ18及びドライバビット12が正転駆動して、それによりネジの締め付け作業が行われる。また、正転逆転切替スイッチ14をL側にした状態でドライバビット12をネジに押しつければ、ドライバビット12が逆転駆動して、それによりネジの取り外し作業が行われる。なお、正転逆転切替スイッチ14がRとLの中間、すなわちニュートラルの位置にあるときには、起動スイッチが作動しても電動モータは駆動しない。

0029

操作表示部16には、図2に示すように、メイン表示部22、パラメータ表示部24、モード表示部26、及び部品設置表示部28の各表示部と、メモリーボタン30、セレクトボタン32、アップボタン34、及びダウンボタン36の各操作部が配置されている。当該電動ドライバ1は、電動ドライバ本体10内に、これら操作部からの入力情報を受けて、当該電動ドライバ1の各種設定を変更し、また種々の情報をこれら表示部に表示するなどの各種の制御を行う制御回路(演算部)を備えている。

0030

電動モータとビットホルダ18との間にはクラッチ機構(図示しない)が配置されている。このクラッチ機構は、ビットホルダ18に所定値以上のトルクか作用したときに作動して、電動モータとビットホルダ18との間の駆動連結を一時的に解除する構成となっている。このクラッチ機構により、ビットホルダ18及びドライバビット12を介してネジに過大なトルクがかからないようにしている。また後述するように、制御回路は、クラッチ機構が作動したことを検知することにより、ネジ締め付け作業が完了したと判断するようになっている。

0031

電動ドライバ本体10の後端部(図で見て上端部)には、信号入出力部38が設けられている。信号入出力部38には、複数の入力端子出力端子とが配置されている。これら入力端子と出力端子とにより他の同種の電動ドライバと接続することにより、互いに通信をすることができる。また、信号入出力部38により電動ドライバ本体10を外部装置と接続することにより、外部装置によって電動ドライバ1の設定を変更したり、外部装置から後述する強制停止信号などの制御信号を入力して電動ドライバ1を制御したりすることができる。また、信号入出力部38からは、後述するネジ締め付け作業に関するエラー信号OK信号などを出力することも可能となっており、信号入出力部38に接続した外部装置にこれら信号を送信して外部装置にその情報を表示するようにすることもできる。

0032

制御回路は、電動ドライバ本体10によって締め付けられたネジの数をカウントし、カウントした値をカウント値として保持するための機能(カウントモード)と、後述するようにカウント値を1つ前のカウント値にするための機能(カウントリターンモード)とを有している。制御回路によるネジの数のカウントの方式は、操作表示部16の各ボタンで所定の操作を行うことにより、カウントアップ方式とカウントダウン方式とのうちから任意に選択可能となっている。いずれの方式においても、一つの作業工程で締め付けられるべきネジの数をネジ締め付け設定数として予め設定しておくことができる。カウントアップ方式においては、制御回路は、カウント値の初期値を“0”に設定し、ネジ締め付けが適正に完了する毎にカウント値を1ずつ加算するようにカウントし、またカウント値が上記ネジ締め付け設定数と等しくなったときにその作業工程における全てのネジ締め付けが完了したと判断する。一方カウントダウン方式においては、制御回路は、カウント値の初期値をネジ締め付け設定数に設定し、ネジ締め付けが適正に完了する毎にカウント値を1ずつ減算するようにカウントし、またカウント値が“0”となったときにその作業工程における全てのネジ締め付けが完了したと判断する。例えば、ネジ締め付け設定数が“10”に設定されており、カウントアップ方式が選択されているときには、作業開始時にカウント値は“0”に設定され、ネジ締め付けを適正に完了する毎にカウント値は“1、2、3、・・・”と順次加算され、カウント値がネジ締め付け設定数である“10”となったときにその作業工程でのネジ締め付けが完了したと判断する。また、カウントダウン方式が選択されているときには、作業開始時にはカウント値は“10”に設定され、ネジ締め付けを適正に完了していく毎にカウント値は“9、8、7・・・”と順次減算され、カウント値が“0”となったときにその作業工程でのネジ締め付けが完了したと判断する。パラメータ表示部24はカウント表示部としての役割も果たしており、カウント値はこのパラメータ表示部24に随時表示される。作業者は、パラメータ表示部24に表示されるカウント値により、ネジ締め作業進行状況を自ら確認できる。

0033

各ネジの締め付けが完了したことは、クラッチ機構の作動により自動的に判断される。すなわち、ネジが締め付けられてそれ以上回転できない状態となると、クラッチ機構に大きなトルクがかかってクラッチ機構が作動することになるが、当該電動ドライバ1にはこのクラッチ機構の作動を検知するセンサが設けられており、制御回路は、このセンサが反応したときにネジが締め付けられたと判断する。また、ネジ締め付けが適正に完了したか否かは、主に所定の時間内にネジ締め付けが完了したかどうかにより判断される。より具体的には、当該電動ドライバ1は、ネジ締め付け下限時間とネジ締め付け上限時間とを任意に設定可能であり、制御回路は、ネジ締め付けがこのネジ締め付け下限時間とネジ締め付け上限時間との間の時間に完了した場合にネジ締め付けが適正に完了したと判断する。一方で、この範囲外の時間でネジ締め付けが完了した場合には、制御回路がエラー信号を発信し、エラー情報がパラメータ表示部24に表示される。また、ネジ締め付けが完了する前にネジ締め付け作業が中断されたとき、すなわちドライバビット12をネジから離して電動モータの駆動を停止させたときにも、制御回路はエラー信号を発信し、エラー情報がパラメータ表示部24に表示される。

0034

締め付けの対象となるネジの種類によって、ドライバビット12、回転速度、ネジ締め付け下限時間とネジ締め付け上限時間は決められる。そのため、対象となるネジ毎にこれらネジ締め付け下限時間、ネジ締め付け上限時間、回転速度などの駆動設定パラメータを変更する必要があるが、当該電動ドライバ1においては、ネジの種類に応じた適正なパラメータ群を最大で8つまで記録しておくことができるようになっている。たとえば、ネジaに対する適正な駆動設定パラメータをパラメータ群A、ネジbに対する適正な駆動設定パラメータをパラメータ群B、ネジcに対する適正な駆動設定パラメータをパラメータ群C、として予め記憶しておいて、対象となるネジに合せて何れかのパラメータ群を適宜選択できるようになっている。

0035

また当該電動ドライバ1においては、各パラメータ群の適用順序を予め決めて設定しておくこともできる。例えば、ネジa、ネジb、ネジcを順番に締め付けるような作業工程の場合には、パラメータ群A、B、Cをこの順序で適用するように設定しておく。そうすると、ネジ締め付け作業の開始時にはパラメータ群Aが適用され、その設定のもとでネジaの締め付けが適正に完了すると、次にパラメータ群Bが自動的に適用され、同様に、その設定のもとでネジbの締め付けが完了すると、次にパラメータ群Cが自動的に適用される。どのような順序でパラメータ群を適用するかは任意に設定することが可能である。また、このようなパラメータ群の適用順を示すパターンは複数記憶しておくこともできる。

0036

作業工程においてネジ締め付け作業を行う中で、ネジ締め付け作業に失敗して適正にネジ締め付けが行えなかった場合や、ネジ締め付けは適正に行われたがその後に例えば半製品に組み付けた部材の位置を修正する必要が生じた場合などには、ネジを一旦取り外すことが必要となる。そのような場合には、正転逆転切替スイッチ14をL(逆転)側にしてドライバビット12を逆転駆動し、対象となるネジを取り外すようにする。

0037

ネジの取り外し作業をするに際し、正転逆転切替スイッチ14をL(逆転)側にしてドライバビット12の回転方向が逆転方向に設定されている状態で、モード切替操作部として機能するダウンボタン36を押すと、制御回路は上述のようにして、締め付けられたネジの数をカウントするカウントモードからカウントリターンモードに切り替わる。制御回路は、このカウントリターンモード中に起動スイッチが作動してビットホルダ18が逆転駆動されると、カウント値を1つ前の値に戻す。ここで、「1つ前の値に戻す」とは、直前のカウント値に戻すと言うことであり、具体的には、カウント方式としてカウントアップ方式が選択されている場合には、カウント値を1つ減算することを意味し、カウントダウン方式が選択されている場合には、カウント値を1つ加算することを意味する。例えば、カウントアップ方式が選択されている状況でネジ締め付け作業を行いカウント値が“0、1、2”と加算されていた状況で、カウントリターンモードでネジの取り外し作業を行うとカウント値は“2”から1つ減算されて1つ前の値である“1”に戻される。また、カウントアップ方式が選択されている状況でネジ締め付け作業を行いカウント値が“10、9、8”と減算されていた状況で、カウントリターンモードでネジの取り外し作業を行うと、カウント値は“8”から1つ加算されてその1つ前の値である“9”に戻される。一方で、正転逆転スイッチをL(逆転)側にしてビットホルダ18の回転方向が逆転方向に設定されている状態で、モード切替操作部として機能するダウンボタン36を操作しないで、すなわち制御回路をカウントリターンモードに切り替えないで、ビットホルダ18が逆転駆動されると、いずれのカウント方式であってもカウント値は変更されずそのままの値に維持される。なお、メイン表示部22はカウントリターンモード表示部としても機能し、制御回路がカウントリターンモードに切り替えると、メイン表示部22が青色に点灯する。また、カウント値が初期値のときには、それ以上カウント値を戻すことはできないので、カウントリターンモードには切り替わらず、パラメータ表示部24にはエラー情報が表示される。

0038

当該電動ドライバ1においては、モード切替操作部としてのダウンボタン36を操作してカウントリターンモードに切り替えた状態でビットホルダ18を逆転方向に駆動したときにカウント値を1つ前の値に戻すようになっているので、カウント値を戻す必要がある状況(すなわち、逆転駆動によって取り外される螺合部材が締め付けられた螺合部材としてカウントされている状況)で且つ実際にネジを外す作業を当該電動ドライバ1で行ったときにだけカウント値を戻すようになっている。例えば、ネジ締め付け作業に失敗して適正にネジ締め付けが行えなかった場合には制御回路はそのネジをカウントしないため、そのカウントされていないネジを取り外す際にカウント値を戻してしまうと実際に締め付けられているネジの数とカウント値との間の整合性がとれなくなる。このような場合にはカウントリターンモードに切り替えずにそのネジを取り外すようにする。一方でネジ締め付けは適正に行われたがその後に例えばネジ止めを行った部材の位置を修正するためにそのネジを取り外す必要が生じた場合には、カウントリターンモードに切り替えた状態でそのネジを取り外して、カウント値を1つ前の値に戻すようにする。このようにすることにより、実際に締め付けたネジの数とカウント値との間の整合性を維持することができる。

0039

カウントリターンモード中に一度ビットホルダ18を逆転駆動させると、制御回路はカウントリターンモードを解除する。そのため、適正に締め付けられたネジを複数個連続して取り外すときには、その都度ダウンボタン36を押してカウントリターンモードに切り替えてからネジの取り外し作業を行うようにする。また、カウントリターンモード中に、正転逆転切替スイッチ14をR(正転)側に操作して回転方向が正転に設定されると、制御回路はカウントリターンモードを解除するようにすることができる。カウントリターンモード中に、カウントリターンモード解除操作部として機能するセレクトボタン32を長押ししたときにも、制御回路はカウントリターンモードを解除するようにすることができる。

0040

信号入出力部38には、部品設置信号を入力することができるようになっている。ここで部品設置信号とはネジを締め付ける対象となる部品(半製品)が所定の作業位置に配置されたことを示す信号をいう。該部品が所定の作業位置に配置されたことを検知するセンサを別途設置し、このセンサからの信号を信号入出力部38で受信することにより該部品が正しく配置されていることを検知できるようになっている。制御回路は、部品設置信号を受信しているときには電動モータを駆動できる状態とし、部品設置信号を受信していないときには電動モータを駆動できない状態とする。部品設置信号が入力されているときには、部品設置表示部28が点灯する。

0041

適正なネジ締め付け作業が行われて、ネジ締め付け設定数、すなわち一つの作業工程で締め付けられるべきネジの数のネジの締め付けが完了すると、メイン表示部22が緑色に点灯する。この後、予め設定されているネジ締め付け確認時間が経過するまでの間に作業者は全てのネジが適正に締め付けられていることを目視で確認し、もし適正に締め付けられていないネジがあれば、それを一旦取り外して再度締め付け直すようにする。このネジ締め付け確認時間は、予定されていた数のネジが締め付けられた段階で、ネジ締め付け設定値に達したカウント値を直ちに初期値に戻してしまうのではなく、作業者に一応完了したネジ締め付け作業を最終的に確認する時間を与えるためのものである。ネジ締め付け確認時間が経過すると、一つの作業工程におけるネジ締め付けが全て適正に完了したことを示す信号(OK信号)を制御回路が発し、メイン表示部22が青色に点灯する。OK信号が発せられると、ネジを締め付けた部品を作業位置から取り外して、次の作業対象となる部品に対するネジ締め付け作業に移ることを可能とする。ネジを締め付ける対象となる部品が作業位置からなくなるとメイン表示部22は消灯される。なお、OK信号が出ていない状態でネジを締め付ける対象となる部品を取り外すと、制御回路はNG信号を発し、そのエラー情報がパラメータ表示部24に表示される。

0042

上述のネジ締め付け確認時間の必要な長さは、ネジ締め付け設定数や作業者の熟練度などによって異なるため、このネジ締め付け確認時間は任意に設定できるようになっている。これにより、作業の確実性を確保しつつその効率化を図ることができる。

0043

OK信号は、基本的にはネジ締め付け確認時間の経過後に発せられるが、アップボタン34を押すことによりネジ締め付け確認時間が経過する前であってもOK信号を発信させることができる。これにより、状況に合わせて次の作業対象となる部品に対するネジ締め付けをよりはやく開始することができる。

0044

上述のように、ネジ締め付け下限時間とネジ締め付け上限時間との間の時間にネジ締め付けが完了しない場合など、何らかのエラーが生じた場合には、制御回路はエラー信号を発し、エラー情報がパラメータ表示部24に表示される。エラー情報がパラメータ表示部24に表示されているときには、当該電動ドライバ1は電動モータを駆動しないようになっている。エラー情報は、アップボタン34を押すか、または信号入出力部38に所定のエラー解除信号を入力することによりパラメータ表示部24から消え、それにより電動ドライバ1は駆動可能な状態に復帰する。このように所定の操作を行うまではエラー情報が表示されているようにすることで、作業者がエラー情報を確実に把握することができる。なお、エラーの発生から所定の時間が経過したときに自動的にエラー情報が消えるように設定することもできる。

0045

信号入出力部38には、外部から強制停止信号を入力することもできる。強制停止信号が入力されると、当該電動ドライバ1の電動モータは駆動できない状態となる。また駆動中に強制停止信号が入力されると電動モータは強制的に停止される。

0046

信号入出力部38における、上記強制停止信号を入力するための入力端子は、設定により、別の信号を入力するための端子とすることができ、例えば、当該電動ドライバ1の設定を初期状態に戻すリセット信号の入力端子に変更することができる。このように1つの端子を複数の用途で使用できるようにすることによって、必要な端子数を少なくすることが可能となり、信号入出力部38をコンパクトなものとすることが可能となる。

0047

当該電動ドライバ1は、電源を入れるとパスワード入力状態となり、予め設定されているパスワードを入力することで駆動可能な状態となる。なお、パスワードの設定は任意であり、パスワードの入力なしですぐに駆動可能な状態となるようにすることもできる。

0048

電動ドライバ1の基本的な動作を図3乃至図5のフローチャートをもとに説明する。電源コード20を介して電源が接続されると、当該電動ドライバ1が起動する(S1)。続いて、カウントアップ方式が選択されている場合には(S2)カウント値の初期値が“0”に設定され(S3)、カウントダウン方式が選択されている場合には(S2)カウント値の初期値が予め設定されているネジ締め付け設定数に設定される(S4)。パラメータ表示部24にカウント値が表示され、メイン表示部22が消灯し、電動モータは停止した状態となる(S5)。ネジを締め付ける対象となる部品が適切な場所に置かれて部品設置信号が入力されると、電動モータが駆動可能な状態となる(S6)。このときに強制停止信号が入力されていると、電動モータは停止した状態に維持される(S8)。強制停止信号が入力されていなければ、起動スイッチの作動により電動モータの回転駆動が開始される(S9、S10)。このときの電動モータの回転方向、すなわちビットホルダ18の回転方向は、正転逆転切替スイッチ14により設定された方向となる。なお、電動モータの駆動後に強制停止信号が入力されるか(S11)又は起動スイッチがOFFにされると(S12)、電動モータは停止される(S5)。ネジ締め付けが適正に完了すると(S13)、電動モータは停止される(S14)。次に制御回路は、カウントアップ方式が選択されている場合には(S15)カウント値を1つ加算し(S16)、カウントダウン方式が選択されている場合には(S15)カウント値を1つ減算する(S17)。ネジ締め付け作業を繰り返して、カウントアップ方式においてカウント値がネジ締め付け設定数と等しくなるか(S18)、またはカウントダウン方式においてカウント値が“0”となると(S19)、メイン表示部22が緑色に点灯して、全てのネジ締め付けが完了したことが表示される(S20)。次にアップボタン34が押されるか(S21)、またはネジ締め付け確認時間が経過すると(S22)、ネジ締め付けが適正に完了したと判断されてOK信号が発せられ(S23)、メイン表示部22が青色に点灯する(S24)。なお、ネジ締め付け確認時間が経過する前は、ネジの締め付け直しなどのために、電動モータは起動スイッチがONにされることによって駆動可能な状態となっている(S25−28)。その後にネジが締め付けられた部品が作業位置から取り外されると部品設置信号がOFFになり(S29)、メイン表示部22が消灯して一つの作業工程が完了したことを示す(S30)。

0049

ネジ締め付け作業の途中で、正転逆転切替スイッチ14がL側とされてビットホルダ18の回転が逆転方向に設定された状態でダウンボタン36が押され(S7)、且つそのときのカウント値が初期値でない場合には(S31)、制御回路はカウントモードからカウントリターンモードに切り替わって、メイン表示部22(カウントリターンモード表示部)が青色に点灯する(S32)。なお、カウント値が初期値と等しい場合には、制御回路はエラー信号を発し、パラメータ表示部24にエラー情報が表示される(S33)。カウントリターンモード中に、セレクトボタン32が長押しされるか(S34)、または正転逆転切替スイッチ14がL側(逆転)からニュートラル又はR側(正転)に切り替えられてビットホルダ18の回転方向の設定が逆転方向から変更されると(S35)、カウントリターンモードは解除される。カウントリターンモード中に起動スイッチが作動すると(S36)、ネジの取り外し作業が行われたと判断して、制御回路は、カウントアップ方式が選択されている場合には(S37)カウント値を1つ減算し(S38)、カウントダウン方式が選択されている場合には(S37)カウント値を1つ加算する(S39)。その後、制御回路はカウントリターンモードを解除する。

0050

上記実施形態においては、正転逆転切替操作部、モード切替操作部、及びカウントリターンモード解除操作部が、電動ドライバ本体10に設けられたスイッチ14や操作表示部16のボタン30−36により構成されているが、その一部又は全てを、制御回路と無線通信を行うリモコンや信号入出力部38に接続された外部装置等により構成してもよい。

0051

本発明の一実施形態に係るカウント装置100は、図6に示すように、電動ドライバ101と信号配線140によって通信接続できるようになっている。当該カウント装置100は、上記実施形態における電動ドライバ1が備えていた操作表示部16と同様な操作表示部116を備えている。また、電源コード(図示しない)を備えており、この電源コードを介して電力が供給される。

0052

電動ドライバ101は、上記実施形態における電動ドライバ1に対して、カウント機能及び操作表示部16を備えてない点で主として異なる。電動ドライバ101は、電動ドライバ1と同様に、電動モータ、電動ドライバ本体110、ドライバビット112、正転逆転切替スイッチ114、ビットホルダ118、電源コード120、信号入出力部138、及びクラッチ機構を備える。これらの構成及び機能は電動ドライバ1と共通するため、その詳細な説明はここでは省略する。ただし、信号入出力部138からは、ネジの締め付けが適正に完了したことを示す締め付け完了信号と、正転逆転切替スイッチ114によるビットホルダ118の回転方向がL(逆転)、R(正転)、ニュートラルの何れに設定されているかを示す回転方向設定信号逆転設定信号、正転設定信号、ニュートラル設定信号)と、ビットホルダ118が電動モータによって駆動されていることを示す駆動信号とが出力されるようになっている。

0053

当該カウント装置100は、上述の電動ドライバ1の制御回路(演算器)と同様に、電動ドライバ101によって締め付けられたネジの数をカウントし、カウントした値をカウント値として保持するための機能(カウントモード)と、後述するようにカウント値を1つ前のカウント値にするための機能(カウントリターンモード)とを有する演算回路を有している。演算回路は、電動ドライバ101の信号出力部138から回転方向設定信号として正転逆転切替スイッチ114がL(逆転)となっていることを示す逆転設定信号を受信している状態でカウント装置に設けられたダウンボタン(モード切替操作部)が操作されたときに、カウントモードからカウントリターンモードに切り替わり、またカウントリターンモード中に駆動信号を受信して電動ドライバのビットホルダが逆転方向に駆動されたと判断したときに、締め付けたネジのカウント値を1つ前の値に戻すようになっている。なお、当該カウント装置100においては、逆転設定信号を受信している状態で駆動信号を受信したときに、ビットホルダ118が逆転方向に駆動されたと判断するようになっているが、電動ドライバ101から逆転方向に駆動したことを示す逆転駆動信号が出力される場合にはその逆転駆動信号を受信したことにより当該判断をするようにしてもよい。演算回路によってカウントされたカウント値は、パラメータ表示部124に随時表示されて、作業者が確認できるようになっている。演算回路は、電動ドライバ1と同様に、カウント方式をカウントアップ方式とカウントダウン方式とから選択可能となっている。なお、メイン表示部122はカウントリターンモード表示部としても機能し、演算回路がカウントリターンモードに切り替わると、メイン表示部122が青色に点灯する。また、カウント値が予め設定された初期値と等しいときには、それ以上カウント値を戻すことはできないので、カウントリターンモードには切り替わらず、パラメータ表示部124にはエラー情報が表示される。

0054

カウントリターンモード中に電動ドライバ101が駆動されて一度駆動信号を受信すると、演算回路はカウントリターンモードを解除する。そのため、適正に締め付けられたネジを複数個連続して取り外すときには、その都度ダウンボタン136を押してカウントリターンモードに切り替えてから電動ドライバ101でネジの取り外し作業を行うようにする必要がある。また、カウントリターンモード中に、逆転設定信号が受信されなくなると(すなわち、正転逆転切替スイッチ114がR(正転)又はニュートラルとされて回転方向設定信号として正転設定信号またはニュートラル設定信号が受信されると)、演算回路はカウントリターンモードを解除する。カウントリターンモード中に、カウントリターンモード解除操作部として機能するセレクトボタン132を長押ししたときにも、演算回路はカウントリターンモードを解除する。

0055

このようなカウント装置100により、カウント機能を備えない電動ドライバ101にカウント機能を付加することが可能となる。また複数の電動ドライバと通信接続するようにすれば、複数の電動ドライバによるネジ締め付けを一つのカウント装置100により一括して管理するようにすることも可能となる。このような一括管理を行う場合には、カウント装置100に接続される電動ドライバを上述の電動ドライバ1として、電動ドライバ1において作業者自身作業パラメータの設定及び操作を行うと同時に、信号入出力部38からカウント装置100におけるカウントモード及びカウントリターンモードでの演算に必要なデータを送信してデータの一括管理をするようにすることもできる。なお、上記実施形態のカウント装置100は、電動ドライバと信号配線140によって有線で通信接続するようになっているが、無線で通信接続するようにしてもよい。

0056

上記の何れの実施形態においても、螺合部材締め付け工具の一実施形態として電動ドライバ1,101を例として説明したが、ビットホルダ18、118に取り付けられたドライバビット12、112を他の形態の先端工具ビット交換することによりネジ締め付け用電動ドライバ以外の螺合部材締め付け工具とすることもできる。例えば、先端工具ビットとしてナットと係合するソケットビットを使用すればナット締め付け工具となるし、六角穴付ボルトと係合する六角ビットを使用すればボルト締め付け工具となる。また、ネジやナットなどの螺合部材と係合する螺合部材係合具とそれを取り付ける係合具取付部は、上記実施形態のドライバビット12、112とビットホルダ18、118のような構成である必要は必ずしもなく、例えば、係合具取付部が軸状の部分を有し、螺合部材係合具がその軸状の部分を受け入れて固定するソケット状の部分とするなど、種々の他の形態とすることができる。

0057

電動ドライバ1;電動ドライバ本体10;ドライバビット12;正転逆転切替スイッチ14;操作表示部16;ビットホルダ18;電源コード20;メイン表示部22;パラメータ表示部24;モード表示部26;部品設置表示部28;メモリーボタン30;セレクトボタン32;アップボタン34;ダウンボタン36;信号入出力部38;
カウント装置100;電動ドライバ101;電動ドライバ本体110;ドライバビット112;正転逆転切替スイッチ114;ビットホルダ118;メイン表示部122;パラメータ表示部124;セレクトボタン132;ダウンボタン136;信号入出力部138;信号配線140

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