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技術 発光装置

出願人 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明者 瀬貫拓也福留俊也林茂生
出願日 2016年7月19日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2017-529457
公開日 2018年5月10日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 WO2017-013870
状態 特許登録済
技術分野 LED素子のパッケージ
主要キーワード 断面SEM写真 機械強度的 閉曲線状 分離側 ダム形状 底部幅 広がり幅 側面上端
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年5月10日)のものです。
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図面 (20)

課題・解決手段

発光装置(1)は、実装基板(10)の上に配置された発光素子(13)と、発光素子(13)の周囲に配置され発光素子(1)を覆う反射部材(18)と、少なくとも反射部材(18)を挟んだ両側に配置されたダム(16、17)とを備え、ダム(16、17)は、樹脂ダム(16a、17a)と、樹脂ダム(16a、17a)の表面の少なくとも一部を覆う表面層(16b、17b)とを有し、樹脂ダム(16a、17a)の発光素子(13)に対向する内側側面は、表面層に覆われ、樹脂ダム(16a、17a)の発光素子(13)と対向しない外側側面は、少なくとも一部に樹脂ダム(16a、17a)が露出した露出面を有する。

概要

背景

従来、発光ダイオードレーザダイオード等の半導体発光素子は、車のヘッドライト屋外および屋内照明等の光源として利用されている。これらの発光素子では、発光素子の側面を光反射性部材被覆することにより、配向分布や光色を制御している(例えば、特許文献1〜3参照)。

特許文献1〜3に記載の発光装置では、発光素子は、配線等が形成された基板上に載置されている。基板上には、発光素子を囲むように、枠状の光反射性樹脂が形成されている。光反射性樹脂は、粘性を有する液体状態で発光素子を囲むように塗布され、その後硬化されたものである。また、光反射性樹脂と発光素子との間には、蛍光体を含有する封止樹脂充填されている。封止樹脂は、粘性を有する液体状態で発光素子と光反射性樹脂の間に充填され、その後硬化されたものである。これにより、発光素子は、基板上に封止されている。

概要

発光装置(1)は、実装基板(10)の上に配置された発光素子(13)と、発光素子(13)の周囲に配置され発光素子(1)を覆う反射部材(18)と、少なくとも反射部材(18)を挟んだ両側に配置されたダム(16、17)とを備え、ダム(16、17)は、樹脂ダム(16a、17a)と、樹脂ダム(16a、17a)の表面の少なくとも一部を覆う表面層(16b、17b)とを有し、樹脂ダム(16a、17a)の発光素子(13)に対向する内側側面は、表面層に覆われ、樹脂ダム(16a、17a)の発光素子(13)と対向しない外側側面は、少なくとも一部に樹脂ダム(16a、17a)が露出した露出面を有する。

目的

本発明は、小型かつ特性のよい発光装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

実装基板の上に配置された発光素子と、前記発光素子の周囲に配置され前記発光素子を覆う反射樹脂と、少なくとも前記反射樹脂を挟んだ両側に配置されたダムとを備え、前記ダムは、樹脂ダムと、前記樹脂ダムの表面の少なくとも一部を覆う表面層とを有し、前記樹脂ダムの前記発光素子に対向する内側側面は、前記表面層に覆われ、前記樹脂ダムの前記発光素子と対向しない外側側面は、少なくとも一部に前記樹脂ダムが露出した露出面を有する発光装置

請求項2

前記露出面と前記実装基板の側面とは面一である請求項1に記載の発光装置。

請求項3

前記樹脂ダムは、前記露出面を有しない第1の樹脂ダムと、前記露出面を有する第2の樹脂ダムとで構成され、前記表面層は、前記第1の樹脂ダムの表面を覆う第1の表面層と、前記第2の樹脂ダムの前記露出面以外の表面を覆う第2の表面層とを有し、前記ダムは、前記第1の樹脂ダムと前記第1の表面層とで構成される第1のダムと、前記第2の樹脂ダムと前記第2の表面層とで構成される第2のダムを有する請求項1または2に記載の発光装置。

請求項4

前記第1のダムの最大幅をWc1、前記第2のダムの最大幅をWc2としたとき、1/4Wc1<Wc2<1/2Wc1を満たす請求項3に記載の発光装置。

請求項5

前記第1のダムの最大幅をWc、前記第1の樹脂ダムの下端の幅をWbとしたとき、Wb/Wc>0.94を満たす請求項3または4に記載の発光装置。

請求項6

前記第1のダムの最大幅をWc、前記第1のダムの高さをHとしたとき、H/Wc>0.80を満たす請求項3〜5のいずれか1項に記載の発光装置。

請求項7

前記第1のダムの前記外側側面における前記第1の表面層の下端の幅は、40nmより小さい請求項3〜6のいずれか1項に記載の発光装置。

請求項8

前記発光素子と前記ダムとの距離は、0.05mm以上0.10mm以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載の発光装置。

請求項9

前記ダムは、前記発光素子を連続して囲むように配置されている請求項1〜8のいずれか1項に記載の発光装置。

請求項10

前記発光素子の出射面には、板状の波長変換材料が配置されている請求項1〜9のいずれか1項に記載の発光装置。

請求項11

前記実装基板から前記ダムの頂部までの高さは、前記実装基板から前記波長変換材料の表面までの高さよりも低い請求項1〜10のいずれか1項に記載の発光装置。

請求項12

前記発光素子と電気的に接続された保護素子をさらに備え、前記ダムは、前記発光素子または前記保護素子の少なくともいずれかの角部と隣接する位置において、前記隣接する前記発光素子または前記保護素子に近づくように屈曲した屈曲部を有する請求項1〜11のいずれか1項に記載の発光装置。

技術分野

0001

本発明は、発光装置に関する。

背景技術

0002

従来、発光ダイオードレーザダイオード等の半導体発光素子は、車のヘッドライト屋外および屋内照明等の光源として利用されている。これらの発光素子では、発光素子の側面を光反射性部材被覆することにより、配向分布や光色を制御している(例えば、特許文献1〜3参照)。

0003

特許文献1〜3に記載の発光装置では、発光素子は、配線等が形成された基板上に載置されている。基板上には、発光素子を囲むように、枠状の光反射性樹脂が形成されている。光反射性樹脂は、粘性を有する液体状態で発光素子を囲むように塗布され、その後硬化されたものである。また、光反射性樹脂と発光素子との間には、蛍光体を含有する封止樹脂充填されている。封止樹脂は、粘性を有する液体状態で発光素子と光反射性樹脂の間に充填され、その後硬化されたものである。これにより、発光素子は、基板上に封止されている。

先行技術

0004

特開2012−99544号公報
特開2012−79817号公報
特開2009−164157号公報

発明が解決しようとする課題

0005

従来にかかる発光装置では、発光素子を囲むように光反射性樹脂を塗布したときに、母体となる樹脂が染み出し、発光素子周辺電気部品を覆い、電子部品接点の特性が悪くなるという問題があった。また、発光素子を封止するためには、光反射樹脂の高さは発光素子よりも高いことが好ましいが、一回の塗布で十分な高さの光反射樹脂を形成することは難しかった。また、発光装置のサイズの増大を抑制するためには、光反射性樹脂の幅は小さいほど好ましいが、母体となる樹脂が染み出すため、光反射性樹脂の幅を小さくできないという問題があった。

0006

さらに、光反射性部材を塗布する際に、塗布用ノズルの大きさが大きいと発光素子の近傍までノズルを近づけることができなかった。そのため、光反射性樹脂を発光素子の近傍に塗布できず、発光装置を小型化できないという問題があった。

0007

そこで、上記課題を解決するため、本発明は、小型かつ特性のよい発光装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明の一態様にかかる発光装置は、実装基板の上に配置された発光素子と、前記発光素子の周囲に配置され前記発光素子を覆う反射樹脂と、少なくとも前記反射樹脂を挟んだ両側に配置されたダムとを備え、前記ダムは、樹脂ダムと、前記樹脂ダムの表面の少なくとも一部を覆う表面層とを有し、前記樹脂ダムの前記発光素子に対向する内側側面は、前記表面層に覆われ、前記樹脂ダムの前記発光素子と対向しない外側側面は、少なくとも一部に前記樹脂ダムが露出した露出面を有する。

発明の効果

0009

本発明によれば、小型かつ特性のよい発光装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0010

図1は、実施の形態にかかる発光装置の構成の一例を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)に示すIA−IA線における断面図である。
図2は、実施の形態にかかる発光装置の構成の他の例を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)に示すIB−IB線における断面図である。
図3は、従来例の発光装置において第1のダムおよび第1のダムの周辺の構成を模式的に示す断面図である。
図4は、実施の形態にかかる発光装置における第1のダムの構成を示す断面SEM写真である。
図5は、従来例の発光装置において第1のダムの構成を示す断面SEM写真である。
図6は、実施の形態にかかる発光装置の第1のダムの構成を模式的に示す断面図である。
図7は、実施の形態にかかる発光装置における第1のダムおよび従来例にかかるダムのダムシェア強度を示す図である。
図8Aは、ダムを発光素子および保護素子を挟んで略直線状に形成した発光装置の概略平面図である。
図8Bは、ダムを発光素子および保護素子を挟んで略直線状に形成した発光装置の概略平面図である。
図8Cは、ダムを発光素子および保護素子を挟んで略直線状に形成した発光装置の概略平面図である。
図8Dは、ダムを発光素子および保護素子を挟んで略直線状に形成した発光装置の概略平面図である。
図9Aは、ダムを発光素子および保護素子を囲んで、かつ発光素子の並び方向と平行な方向に沿った側のみ近接した位置で形成した発光装置の概略平面図である。
図9Bは、ダムを発光素子および保護素子を囲んで、かつ発光素子の並び方向と平行な方向に沿った側のみ近接した位置で形成した発光装置の概略平面図である。
図9Cは、ダムを発光素子および保護素子を囲んで、かつ発光素子の並び方向と平行な方向に沿った側のみ近接した位置で形成した発光装置の概略平面図である。
図9Dは、ダムを発光素子および保護素子を囲んで、かつ発光素子の並び方向と平行な方向に沿った側のみ近接した位置で形成した発光装置の概略平面図である。
図10Aは、ダムを発光素子および保護素子を囲んで、かつ発光素子の並び方向及び交差する方向と各々平行な方向に沿って近接した位置で形成した発光装置の概略平面図である。
図10Bは、ダムを発光素子および保護素子を囲んで、かつ発光素子の並び方向及び交差する方向と各々平行な方向に沿って近接した位置で形成した発光装置の概略平面図である。
図10Cは、ダムを発光素子および保護素子を囲んで、かつ発光素子の並び方向及び交差する方向と各々平行な方向に沿って近接した位置で形成した発光装置の概略平面図である。
図10Dは、ダムを発光素子および保護素子を囲んで、かつ発光素子の並び方向及び交差する方向と各々平行な方向に沿って近接した位置で形成した発光装置の概略平面図である。
図11Aは、発光素子が一つの場合の図9Aに対応するダム形状を示す概略平面図である。
図11Bは、発光素子が一つの場合の図9Bに対応するダム形状を示す概略平面図である。
図11Cは、発光素子が一つの場合の図9Cに対応するダム形状を示す概略平面図である。
図11Dは、発光素子が一つの場合の図9Dに対応するダム形状を示す概略平面図である。
図12Aは、発光素子が一つの場合の図10Aに対応するダム形状を示す概略平面図である。
図12Bは、発光素子が一つの場合の図10Bに対応するダム形状を示す概略平面図である。
図12Cは、発光素子が一つの場合の図10Cに対応するダム形状を示す概略平面図である。
図12Dは、発光素子が一つの場合の図10Dに対応するダム形状を示す概略平面図である。
図13Aは、複数の発光装置にわたってダムを形成するときのダム形成材料の配置を示す図である。
図13Bは、複数の発光装置にわたってダムを形成するときのダム形成材料の配置を示す図である。
図14は、複数の発光装置が形成された実装基板における、図8Aに対応するダイシング位置を示した上面概略図である。
図15Aは、複数の発光装置が形成された実装基板をダイシングする工程を示した工程断面概略図である。
図15Bは、複数の発光装置が形成された実装基板をダイシングする工程を示した工程断面概略図である。
図15Cは、複数の発光装置が形成された実装基板をダイシングする工程を示した工程断面概略図である。

実施例

0011

以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら、説明を行う。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。従って、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、工程及び工程の順序などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。

0012

また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。なお、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化する。

0013

(実施の形態)
[1.発光装置の基本構成
図1および図2を用いて、発光装置の基本構成を説明する。

0014

図1は、実施の形態にかかる発光装置の構成の一例を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)に示すIA−IA線における断面図である。図2は、実施の形態にかかる発光装置の構成の他の例を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)に示すIB−IB線における断面図である。なお、図1および図2は、個々の発光装置を示すが、製造時においては、後に詳述する図14および図15A図15Cで示すような工程を用いて複数の発光装置を同時に製造し、最後に個片化することにより個々の発光装置に分離する。

0015

図1の(a)および(b)に示す発光装置1は、実装基板10と、取り出し電極11と、配線電極12と、発光素子13と、光透過部材14と、保護素子15と、第1のダム16と、第2のダム17と、反射部材18とを備えている。

0016

詳細には、発光装置1は、図1の(b)に示すように、実装基板10の表面にフリップチップ実装された発光素子13を備えている。発光素子13の出射面には、透明樹脂(図示せず)を介して光透過部材14が接着されている。

0017

発光素子13と光透過部材14とは、図1の(a)に示すように、例えば1つの発光装置1において3組設けられている。3組の発光素子13は、各々の発光素子13の上面に接着された光透過部材14の一辺が直線上に並び、この直線が実装基板10の外周と平行になるように配置されている。

0018

また、実装基板10上の表面側には、取り出し電極11および配線電極12がパターン形成されている。各発光素子13は、2つの配線電極12をまたぐように、バンプにより配線電極12に接続されている。また、配線電極12の上には、2つの配線電極12をまたぐように保護素子15が接続されている。

0019

また、3組の発光素子13および光透過部材14と、保護素子15とから所定の距離離れた位置には、第1のダム16および第2のダム17が設けられている。第1のダム16は、図1の(b)に示すように、第1の樹脂ダム16aと、第1の樹脂ダム16aの表面を覆う第1の表面層16bとで構成されている。第2のダム17は、第2の樹脂ダム17aと、第2の樹脂ダム17aの表面を覆う第2の表面層17bとで構成されている。第2のダム17は、発光素子13および光透過部材14が設けられた側と反対側が実装基板10の表面と略垂直に形成されている。言い換えると、第2のダム17は、実装基板10の側面とほぼ面一な平坦面を備えている。なお、第2のダム17の、発光素子13および光透過部材14が設けられた側と反対側の面には、第2のダムの平坦面の最上部に第2の表面層17bの断面が露出するのみで、これ以外は全面に第2の樹脂ダムが露出し第2の表面層17bは形成されていない。

0020

また、第1のダム16および第2のダム17の間には、実装基板10から光透過部材14の側面上端部まで、反射部材18で埋められている。光透過部材14の上面は反射部材18で被覆されることなく露出されている。反射部材18は、発光素子13、光透過部材14、透明樹脂および保護素子15の周囲を被覆している。つまり、反射部材18を介して発光素子13と第1のダム16および第2のダム17が接続されている。なお、第1のダム16を挟んで発光素子13が形成された側と反対側には、反射部材18は設けられていない。第1のダム16を挟んで発光素子13が形成された側と反対側の実装基板10の上には、取り出し電極11が設けられている。取り出し電極11は、配線電極12と一体に形成されている。

0021

実装基板10は、AlN基板などの絶縁性の基板である。実装基板10の表面には、配線電極12とともに外部への取り出し電極11が設けられている。

0022

取り出し電極11および配線電極12は、例えば金メッキで形成されている。取り出し電極11は、実装基板10の裏面に設けられてもよい。配線電極12は、発光素子13の電極パターンに応じて複雑な形状を取るが、図1および図2では簡略化して記載している。

0023

発光素子13は、図示を省略するが、サファイア基板およびGaN基板などの成長基板上に、n型半導体層、活性層p型半導体層が順に形成され、n型半導体層にはn電極が、p型半導体層にはp電極がそれぞれ設けられた構成をしている。成長基板は、半導体層を保持する役目を負う。発光素子13において、活性層(図示せず)で発生した光は、成長基板を通して光透過部材14側へ出射される。すなわち、発光素子13の電極が設けられた半導体層側図1の(b)において実装基板10側)が実装面となり、成長基板側(図1の(b)において光透過部材14側)が出射面となる。なお、成長基板の材質としては、絶縁性のサファイア、GaN、SiC、AlGaN、AlNなどを用いてもよい。

0024

光透過部材14は、発光素子13からの光を波長変換するための波長変換材料(蛍光体)が樹脂、セラミックガラスなどの材料に分散された、板状の波長変換部材である。波長変換材料は、例えば、YAG、CASN、SiAlONなどの公知の波長変換材料である。光透過部材14は、発光素子13側の面が発光素子13との接着面となり、その反対側が発光装置1の発光面となる。

0025

図1の(b)において、発光素子13の出射面と、光透過部材14の発光素子13と接着される面は同じ大きさであり、両者は透明樹脂で接着されている。なお、発光素子13の出射面と光透過部材14の発光素子13と接着される面は、同じ大きさに限られない。例えば、図2の(a)および(b)に示すように、光透過部材14の発光素子13と接着される面は、発光素子13の出射面よりも大きくてもよい。

0026

保護素子15は、過度電圧が発光素子13に印加されないように保護するための素子であり、発光素子13に電気的に接続されている。保護素子15は、例えばツェナーダイオードである。保護素子15は、発光素子13に並列となるように、2つの配線電極12をまたぐように配線電極12に接続されている。このとき、保護素子15は、金属バンプにより配線電極12上の金属パッドに接続されている。なお、保護素子15はツェナーダイオードに限らず、例えば、ダイオードバリスタコンデンサ抵抗などであってもよい。

0027

図示されていない透明樹脂は、発光素子13と光透過部材14を接着させるとともに、発光素子13の側面から出た発光を光透過部材14に導く導光部材の機能も有する。透明樹脂は、シリコーン系樹脂等の発光素子13からの光に対して透明な材料を用いる。

0028

反射部材18は、酸化チタンなど光反射性粒子を混ぜたシリコーン系樹脂などで構成されている。反射部材18は、発光素子13、透明樹脂及び光透過部材14の側面を覆い、発光素子13からの発光を光透過部材14の発光面へと反射する機能を有する。

0029

第1のダム16および第2のダム17は、後に説明する反射部材18の材料である反射部材形成材料を発光素子13の周囲に充填するときに、反射部材形成材料が実装基板10上の必要な領域のみに充填されるように設けられている。言い換えると、第1のダム16および第2のダム17は、反射部材形成材料が不必要な領域に広がらないように発光素子13を囲むように設けられている。または、第1のダム16と第2のダム17とは、発光素子13を挟んで反対側の位置に、反射部材18を介して配置されていてもよい。

0030

第1のダム16は、酸化チタンなど光反射性の粒子を混ぜたシリコーン系樹脂で形成される第1の樹脂ダム16aと、第1の樹脂ダム16aの表面に形成された第1の表面層16bとで形成されている。第1の表面層16bは、第1の樹脂ダム16aの形成材料に含まれる樹脂で形成されており、第1の樹脂ダム16aの外表面全体を覆っている。

0031

第2のダム17は、第1のダム16と同様、第2の樹脂ダム17aと、第2の樹脂ダム17aの表面に形成された第2の表面層17bとで形成されている。第2の樹脂ダム17aおよび第2の表面層17bを構成する材料は、第1の樹脂ダム16aおよび第1の表面層16bと同様である。

0032

また、第2のダム17において、発光素子13および光透過部材14が設けられた側と反対側が実装基板10と略垂直に形成されている。この場合、第2のダム17の、発光素子13および光透過部材14が設けられた側と反対側の面には、第2の表面層17bは形成されておらず、第2の樹脂ダム17aが露出している。第2の樹脂ダム17aの露出面と、実装基板10の側面とは、図1の(b)に示すように、面一となっている。

0033

また、実装基板10の表面から第1の樹脂ダム16aおよび第2の樹脂ダム17aの頂部までの高さは、図1の(b)に示すように、実装基板10の表面から光透過部材14の表面までの高さよりも低く形成されている。

0034

また、第1のダム16および第2のダム17は、上面視したときに、第1のダム16および第2のダム17が半導体素子に近付くように屈曲した屈曲部19を有している。第1のダム16および第2のダム17の構成については、後に詳述する。

0035

なお、以下においては、第1のダム16と第2のダム17とを特に区別する必要がない場合には、第1のダム16と第2のダム17とを合わせて「ダム」と呼んでいる。また、第1の樹脂ダム16aと第2の樹脂ダム17aとを特に区別する必要がない場合には、第1の樹脂ダム16aと第2の樹脂ダム17aとを合わせて「樹脂ダム」と呼んでいる。同様に、第1の表面層16bと第2の表面層17bとを特に区別する必要がない場合には、第1の表面層16bと第2の表面層17bとを合わせて「表面層」と呼んでいる。また、発光素子13と保護素子15とはいずれも半導体素子であるため、発光素子13と保護素子15とを特に区別する必要がない場合には、発光素子13と保護素子15とを合わせて「半導体素子」と呼んでいる。

0036

[2.ダムの構成]
[2−1.ダムの配置]
ダムを構成する樹脂ダムと表面層とは、同じ工程を経て同時に形成されている。

0037

ダムは、実装基板10上に、発光素子13を挟むように配置されている。具体的には、図1に示すように、発光素子13を挟んで対向するように、2本のダムが配置されている。1本は、発光素子13と、発光素子13に隣接する実装基板10の外周部との間に配置された発光素子13側の第2のダム17である。もう1本は、ツェナーダイオード(保護素子15)に隣接して取り出し電極11上にまたがるように設けられた取り出し電極11側の第1のダム16である。

0038

なお、上述したように、実装基板10上の第1のダム16と第2のダム17に挟まれた領域には、光透過部材14の上面を除いて、発光素子13、透明樹脂、光透過部材14の側面を覆うように反射部材18が充填されている。反射部材18は、発光素子13と実装基板10の間にも充填されている。また、実装基板10上には、取り出し電極11と接続する配線電極12が設けられており、発光素子13は配線電極12と導電接続するように配置されている。

0039

ダムは、後に詳述するように、ディスペンス法によってノズルからペースト状のダム形成材料を細い線状に塗布することで配置位置が決まる。

0040

ディスペンス法は、ノズルからダム形成材料を供給するので、ノズルの肉厚によって、発光素子13や保護素子15などの半導体素子とノズルとの隣接可能な下限距離が決まる。ノズルにより高い位置からダム形成材料を実装基板10に供給する方式を取ると、半導体素子近傍に第1のダム16および第2のダム17を配置することができる。

0041

なお、ダム形成材料を半導体素子の近くに塗布するとき、図1に示すように、発光素子13および保護素子15が配置されている位置に近い位置では、ダム形性材料が発光素子13および保護素子15に近接するように配置される。これは、静電気の力でダム形成材料が半導体素子である発光素子13および保護素子15に吸い寄せられるためであると考えられる。この物理現象を用い、半導体素子から離れた位置のノズルからダム形成材料を吐出したにもかかわらず、半導体素子の近くの必要な場所にだけダムを近づけて配置することができる。

0042

ダムを半導体素子、特に発光素子13の近くに配置すると、発光の近視野像において発光エッジシャープになる。したがって、光学系を用いて発光装置をシステム化したときに、シャープな発光特性が得られる。これは、ヘッドランプロービームなどにおいて有用である。

0043

なお、ダムの製造方法については、後に詳述する。

0044

[2−2.ダムの断面形状]
次に、ダムの断面形状について、第1のダム16を例として図3図6を用いて説明する。なお、第2のダム17については、第1のダム16と同様である。

0045

図3は、従来例の発光装置において第1のダムおよび第1のダムの周辺の構成を模式的に示す断面図である。図4は、発光装置1における第1のダム16の構成を示す断面SEM写真である。また、図5は、従来例の発光装置におけるダムの構成を示す断面SEM写真である。図6は、本実施の形態にかかる発光装置1において、第1のダム16および第1のダム16の周辺の構成を模式的に示す断面図である。

0046

図6に示すように、第1のダム16は、第1の樹脂ダム16aと、第1の樹脂ダム16aの表面を覆う第1の表面層16bとで構成されている。本実施の形態にかかる発光装置1では、後述するように、一例として、ダム形成材料を実装基板10に塗布後、5分間ステージ上に放置し、その後、ゲル化温度より約60℃高い温度雰囲気で3時間加熱することにより第1のダム16を形成している。第1のダム16を形成するダム形成材料は粘性を持った液体状であるため、ダム形成材料の粘度、表面張力および硬化温度等により、図6に示すように、第1の表面層16bの下端部は、第1の樹脂ダム16aの幅が狭くかつ第1の表面層16bの幅が広がった形状をしている。なお、例えば硬化温度が低い場合には、図3に示すようにダム形成材料が取り出し電極11上にしみ広がった浸出部16cが形成されることがある。

0047

ここで、第1の表面層16bの下端部の具体的な形状について説明する。

0048

図4において、第1の樹脂ダム16aの右側(反射部材18側)の発光素子13側の側面は、第1のダム16に接して反射部材18が形成されている。この時、樹脂ダム16において取り出し電極11との間には界面層16dが形成されている。反射部材18の形成されていない第1のダム16の外側側面において、第1の樹脂ダム16aの下端の表面から前記第1の表面層16bの外側表面までの、第1の表面層16bの下端の幅は、例えば40nmより小さい。

0049

なお、ダム形成材料を塗布するときに実装基板10を保持するステージ温度を室温にした場合、図5に示すように、表面層の下端部の広がりは、本実施の形態にかかる第1の表面層16bの場合の2倍以上の大きさである。図3に示した第1の表面層16bの下端部の広がり(浸出部16c)が取り出し電極11を覆うことが組成分析から判明しており、そのままでは取り出し電極が小さい場合には電極接点不良を起こすことになる。また、第1の表面層16bの下端部の広がりを考慮して取り出し電極11を大きくすると、発光装置全体のサイズが大きくなってしまう。そこで、適したサイズの第1のダム16が求められる。

0050

以下、第1のダム16の具体的な形状および大きさについて、図6、表1を用いて説明する。

0051

図6は、第1の樹脂ダム16aと第1の表面層16bの断面形状を示した模式図である。図6に示すように、第1の樹脂ダム16aの高さ方向の中央部付近における、第1の樹脂ダム16aと第1の表面層16bを合わせた最大幅(第1のダム16の最大幅)をWc、第1の樹脂ダム16aのみの底部幅をWb、第1の樹脂ダム16aと第1の表面層16bを合わせた高さをHとする。

0052

ダム形成材料を実装基板10に塗布するときの実装基板10を保持するステージ温度を変化させて樹脂ダムを形成し、各条件における樹脂ダムと表面層の寸法を測定した結果を表1に示す。

0053

ダム形成材料は、実装基板10に塗布後、5分間ステージ上に放置し、その後、ゲル化温度より約60℃高い温度雰囲気で3時間加熱することにより硬化した。この処理は、気流制御等のされていない大気雰囲気中で行った。

0054

表1より、第1の樹脂ダム16aと第1の表面層16bを合わせた最大幅(第1のダム16の最大幅)Wcに対する第1の樹脂ダム16aと第1の表面層16bを合わせた高さ(第1のダム16の高さ)Hの比は、ステージ温度をゲル化温度−5℃以上+10℃以下とした場合の方が、ステージ温度を室温とした場合よりも大きかった。つまり、ステージ温度をゲル化温度−5℃以上+10℃以下とした場合、ステージ温度を室温とした場合よりも、第1の樹脂ダム16aと第1の表面層16bを合わせた形状が高さ方向に高くなっていることがわかる。例えば、ステージ温度をゲル化温度−5℃以上+5℃以下とした場合には、H/WcはH/Wc>0.80であり、室温の場合のH/Wc=0.71よりも大きいことがわかる。

0055

また、Wb/Wcを比較すると、ステージ温度をゲル化温度−5℃以上+5℃以下とした場合には、Wb/Wcは0.96以上であり、ステージ温度を室温とした場合のWb/Wc=0.94よりも大きく、Wb/Wc>0.94であることがわかる。したがって、ステージ温度をゲル化温度−5℃以上+10℃以下とした場合、ステージ温度を室温とした場合よりも、第1の表面層16bの厚さが薄くなっていることがわかる。

0056

[2−3.ダムのシェア強度]
次に、ダムのシェア強度について説明する。シェア強度とは、ダムに横からの応力機械的に加えた際、ダムが取り出し電極11から剥がれるまたは破壊するに至る応力をいう。

0057

図7に、本実施の形態にかかる発光装置1におけるダムと従来のダムの構造によるダムのシェア強度の測定結果を示す。図7では、本実施の形態にかかるダムについて2つの測定結果、従来例にかかるダムについて3つの測定結果を示した。なお、ダムのシェア強度の測定には、BONDING TESER(RHESCA製)PTR−1100を使用した。測定条件は、測定子5kg用、ロケート量2.0μm、移動速度0.1mm/s、移動距離1.5mmとした。

0058

図7に示すように、本実施の形態におけるダムについては、2つの測定において、いずれも450g/mm2以上(平均値465g/mm2)のダムシェア強度が得られた。これに対し、従来例にかかるダムについては、3つの測定において、いずれも350g/mm2程度(平均値358g/mm2)のダムシェア強度が得られた。したがって、ダムを、本実施の形態にかかるダムの構造とすることで、従来のダムの構造と比較して、ダムのシェア強度が約30%増加することがわかる。

0059

この理由として、従来の方法によって同量のダム形成材料を用いて形成された樹脂ダムおよび表面層と比較して、本実施の形態のダムは、底面積が同じ場合には高さが高くなることで、実装基板10に対して垂直方向断面積が大きくなり、単位面積当たりにかかるダムの側面方向からの力が分散されることが挙げられる。また、樹脂ダムの底部の幅が従来例よりも大きくなり、樹脂ダムの底面積が増大することによってダムそのものの構造が安定し、実装基板10に対する接着強度が増加するものと考えられる。

0060

[2−4.ダムの平面形状]
次に、表面層と樹脂ダムからなるダムの平面形状について説明する。

0061

[2−4−1.形状1]
図8A図8Dは、ダムを発光素子および保護素子を挟んで略直線状に形成した発光装置の概略平面図である。図8A図8Dにおいて、(a)は発光装置を個片化するときにダムの一部を発光装置の長辺方向に対して平行に切断しない場合、(b)は発光装置を個片化するときにダムの一部を発光装置の長辺方向に対して平行に切断する場合の発光装置を示している。

0062

図8Aに示す発光装置2は、図8B図8Dに示す発光装置2a〜2cの基本構成である。発光装置3では、一組の取り出し電極11が形成された実装基板10上において、取り出し電極11と一体となっている配線電極12上に3個の発光素子13が並んで配置されている。発光素子13と取り出し電極11の間の配線電極12上には、保護素子15として機能するツェナーダイオードが配置されている。発光素子13には、実装基板10と反対側の面に光透過部材14が接着されている。なお、図面には、光透過部材14の上面が図示されている。

0063

発光装置2では、樹脂ダム及び表面層からなるダムは、実装基板10上に、発光素子13を挟むように2本配置されている。1本は、発光素子13と発光素子13に隣接する実装基板10の外周部との間に設けられた第2のダム27である。もう1本は、ツェナーダイオードである保護素子15に隣接して取り出し電極11上にまたがるように設けられた第1のダム26である。第1のダム26および第2のダム27は、複数の発光装置2に共通して略直線状に形成されている。なお、図8Aでは、第1のダム26および第2のダム27は、発光装置2の個片化の工程において発光装置2ごとに切断された状態で示している。

0064

ダムは、ディスペンス法によってノズルからペースト状のダム形成材料を細い線状に塗布することで実装基板10上の位置が決まる。ここで、図8B図8Dに示すように、発光素子13または保護素子15などの半導体素子の近辺において、ダム形成材料は、半導体素子の静電気の力で半導体素子に吸い寄せられ、半導体素子に近付くように曲がった屈曲部19を備えるように実装基板10上に配置される。この状態で熱硬化することにより、半導体素子側に近付くように屈曲部19を有するダムが形成されることとなる。

0065

図8Bに示す発光装置2aでは、第2のダム27aは、3個並んだ発光素子13の並び方向に沿い、かつ、保護素子15が配置された側と反対側の発光素子13の一辺側に近づくように配置されている。第2のダム27aでは、3個並んだ発光素子13のうち両端の発光素子13の角部付近に屈曲部19が形成されている。第1のダム26aは、図8Aに示した第1のダム26と同様、屈曲部を有していない。

0066

図8Cに示す発光装置2bでは、第1のダム26bは、保護素子15の一辺側に近づくように配置されている。第1のダム26bでは、保護素子15の角部付近に屈曲部19が形成されている。第2のダム27bは、図8Aに示した第2のダム27と同様、屈曲部を有していない。

0067

図8Dに示す発光装置2cでは、第1のダム26cおよび第2のダム27cのいずれもが、それぞれ発光素子13および保護素子15の一辺側に近づくように配置されている。第1のダム26cでは、保護素子15の角部付近に屈曲部19が形成され、第2のダム27cでは、3個の並んだ発光素子13のうち両端の発光素子13の角部付近に屈曲部19が形成されている。

0068

なお、屈曲部19は、第1のダム26、26a、26b、26cおよび第2のダム27、27a、27b、27cのいずれに形成されてもよいし、両方に形成されていてもよい。また、屈曲部19は、半導体素子の角部付近に形成されている。すなわち、屈曲部19の起点は半導体素子の角部となる。また、図8A〜Dの(b)に示した発光装置2、2a、2b、2cでは、第2のダム27、27a、27b、27cは個片化するときに発光装置2、2a、2b、2cの長辺方向に対して平行に切断される。したがって、第2のダム27、27a、27b、27cの幅は、第1のダム26、26a、26b、26cの幅よりも小さい。また、第2のダム27、27a、27b、27cの発光装置2、2a、2b、2cの外周部に沿った側面は、略平坦面となる。さらに、発光素子13の角部に屈曲部19が形成されている図8Bの(b)および図8Dの(b)に示す発光装置2aおよび2cの場合、発光素子13が配置された角部において、屈曲部19よりも発光装置2、2a、2b、2cの外周部に近い領域の第2のダム27aおよび27cは切断されてなくなる。また、第2のダム27aおよび27cの長さは、第2のダム27aおよび27cが隣接する、発光装置2、2a、2b、2cの一辺の長さよりも短くなる。

0069

[2−4−2.形状2]
図9A図9Dは、ダムを発光素子および保護素子を囲んで、かつ発光素子の並び方向と平行な方向に沿った側のみ近接した位置で形成した発光装置の一例を示す概略平面図である。図9B図9Dにおいて、(a)は発光装置を個片化するときにダムの一部を切断しない場合、(b)は発光装置を個片化するときにダムの一部を切断する場合の発光装置を示している。なお、発光装置3、3a、3b、3cのダム以外の構成については、図8A図8Dに示した発光装置2、2a、2b、2cと同様であるため、説明を省略する。

0070

図9Aに示す発光装置3は、図9B図9Dに示す発光装置3a〜3cの基本構成である。発光装置3では、図8Aに示した発光装置2と異なり、複数の発光素子13および保護素子15を連続して囲むようにダム36が形成されている。

0071

さらに、図9Bの(a)に示す発光装置3aでは、ダム36aは、3個並んだ発光素子13の並び方向に沿い、かつ、保護素子15が配置された側と反対側の発光素子13の一辺側に近づくように配置されている。また、ダム36aは、発光素子13が配置された側と反対側の保護素子15の一辺側にも近づくように配置されている。ダム36aでは、3個並んだ発光素子13のうち両端の発光素子13の角部付近と、保護素子15の角部付近に屈曲部19が形成されている。また、図9Bの(b)に示す発光装置3aでは、発光装置3aを個片化するときにダム36aの一部が切断された、第2のダム37aが形成されている。なお、ダム36aのうち第2のダム37a以外の部分は、第1のダムに相当する。

0072

図9Cの(a)に示す発光装置3bでは、ダム36bは、3個並んだ発光素子13の並び方向に沿い、かつ、保護素子15が配置された側と反対側の発光素子13の一辺側にのみ近づくように配置されている。ダム36bでは、3個並んだ発光素子13のうち両端の発光素子13の角部付近に屈曲部19が形成されている。また、図9Cの(b)に示す発光装置3bでは、発光装置3bを個片化するときにダム36bの一部が切断された、第2のダム37bが形成されている。なお、ダム36bのうち第2のダム37b以外の部分は、第1のダムに相当する。

0073

図9Dの(a)に示す発光装置3cでは、ダム36cは、発光素子13が配置された側と反対側の保護素子15の一辺側にのみ近づくように配置されている。ダム36cでは、保護素子15の角部付近に屈曲部19が形成されている。また、図9Dの(b)に示す発光装置3cでは、発光装置3cを個片化するときにダム36cの一部が切断された、第2のダム37cが形成されている。なお、ダム36cのうち第2のダム37c以外の部分は、第1のダムに相当する。

0074

なお、屈曲部19は、半導体素子の角部付近に形成されている。すなわち、屈曲部19の起点は半導体素子の角部となる。また、図9B、C、Dの(b)に示した発光装置3a、3b、3cでは、ダム36a、36b、36cは個片化するときに発光装置3a、3b、3cの長辺方向に対して平行に切断される。したがって、第2のダム37a、37b、37cの幅は、ダム36a、36b、36cの幅よりも小さい。また、第2のダム37a、37b、37cの発光装置3a、3b、3cの外周部に沿った側面は、略平坦面となる。

0075

[2−4−3.形状3]
図10A図10Dは、ダムを発光素子および保護素子を囲んで、かつ発光素子の並び方向及び交差する方向と各々平行な方向に沿って形成した発光装置の例を示す概略平面図である。図10B図10Dにおいて、(a)は発光装置を個片化するときにダムの一部を切断しない場合、(b)は発光装置を個片化するときにダムの一部を切断する場合の発光装置を示している。なお、発光装置4、4a、4b、4cのダム以外の構成については、図8A図8Dに示した発光装置2、2a、2b、2cと同様であるため、説明を省略する。

0076

図10Aに示す発光装置4は、図10B図10Dに示す発光装置4a〜4cの基本構成である。発光装置4では、図8Aに示した発光装置2と異なり、発光素子13を連続して囲むようにダム46が形成されている。

0077

また、図10Bの(a)に示す発光装置4aでは、ダム46aは、3個並んだ発光素子13の並び方向に沿い、かつ、保護素子15が配置された側と反対側の発光素子13の一辺側に近づくように配置されている。また、ダム46aは、3個並んだ発光素子13の並び方向と交差する方向に沿い、かつ、3個並んだ発光素子13のうちの両端の発光素子13の一辺側に近づくように配置されている。さらに、ダム46aは、発光素子13が配置された側と反対側の保護素子15の一辺側にも近づくように配置されている。ダム46aでは、3個並んだ発光素子13のうち両端の発光素子13の角部付近と、保護素子15の角部付近に屈曲部19が形成されている。すなわち、ダム46aは、3個並んだ発光素子13の長辺方向、短辺方向のいずれにも屈曲部19を備えた構成である。また、図10Bの(b)に示す発光装置4aでは、発光装置4aを個片化するときにダム46aの一部が切断された、第2のダム47aが形成されている。なお、ダム46aのうち第2のダム47a以外の部分は、第1のダムに相当する。

0078

図10Cの(a)に示す発光装置4bでは、ダム46bは、3個並んだ発光素子13の並び方向に沿い、かつ、保護素子15が配置された側と反対側の発光素子13の一辺側に近づくように配置されている。また、ダム46bは、3個並んだ発光素子13の並び方向と交差する方向に沿い、かつ、3個並んだ発光素子13のうちの両端の発光素子13の一辺側に近づくように配置されている。ダム46bでは、3個並んだ発光素子13のうち両端の発光素子13の角部付近に屈曲部19が形成されている。すなわち、ダム46bは、3個並んだ発光素子13の長辺方向、短辺方向のいずれにも屈曲部19を備えた構成である。また、図10Cの(b)に示す発光装置4bでは、発光装置4bを個片化するときにダム46bの一部が切断された、第2のダム47bが形成されている。なお、ダム46bのうち第2のダム47b以外の部分は、第1のダムに相当する。

0079

図10Dの(a)に示す発光装置4cでは、ダム46cは、3個並んだ発光素子13の並び方向と交差する方向に沿い、かつ、3個並んだ発光素子13のうちの両端の発光素子13の一辺側に近づくように配置されている。また、ダム46cは、発光素子13が配置された側と反対側の保護素子15の一辺側にも近づくように配置されている。ダム46cでは、3個並んだ発光素子13のうち両端の発光素子13の角部付近と、保護素子15の角部付近に屈曲部19が形成されている。また、図10Dの(b)に示す発光装置4cでは、発光装置4cを個片化するときにダム46cの一部が切断された、第2のダム47cが形成されている。なお、ダム46cのうち第2のダム47c以外の部分は、第1のダムに相当する。

0080

なお、屈曲部19は、半導体素子の角部付近に形成されている。すなわち、屈曲部19の起点は半導体素子の角部となる。また、図10B、C、Dの(b)に示した発光装置4a、4b、4cでは、ダム46a、46b、46cは個片化するときに発光装置4a、4b、4cの長辺方向に対して平行に切断されるため、第2のダムの幅は、ダム46a、46b、46cの幅よりも小さく、且つ、第2のダムの発光装置4a、4b、4cの外周部に沿った側面は略平坦面となる。

0081

[2−4−4.形状4]
図11A図11Dは、発光素子13が一つの場合の図9A図9Dに対応するダム形状を示す概略平面図である。図11B図11Dにおいて、(a)は発光装置を個片化するときにダムの一部を切断しない場合、(b)は発光装置を個片化するときにダムの一部を切断する場合の発光装置を示している。なお、発光装置5、5a、5b、5cのダム以外の構成については、発光素子13が1つのみである点を除き、図9A図9Dに示した発光装置3、3a、3b、3cと同様であるため、説明を省略する。

0082

図11Aに示す発光装置5は、図11B図11Dに示す発光装置5a〜5cの基本構成である。発光装置5では、図9Aに示した発光装置3と異なり、1つの発光素子13および保護素子15を連続して囲むようにダム56が形成されている。

0083

さらに、図11Bの(a)に示す発光装置5aでは、ダム56aは、保護素子15が配置された側と反対側の発光素子13の一辺側に近づくように配置されている。また、ダム56aは、発光素子13が配置された側と反対側の保護素子15の一辺側にも近づくように配置されている。ダム56aでは、保護素子15が配置された側と反対側の発光素子13の角部付近と、発光素子13が配置された側と反対側の保護素子15の角部付近に屈曲部19が形成されている。また、図11Bの(b)に示す発光装置5aでは、発光装置5aを個片化するときにダム56aの一部が切断された、第2のダム57aが形成されている。なお、ダム56aのうち第2のダム57a以外の部分は、第1のダムに相当する。

0084

図11Cの(a)に示す発光装置5bでは、ダム56bは、保護素子15が配置された側と反対側の発光素子13の一辺側にのみ近づくように配置されている。ダム56bでは、保護素子15が配置された側と反対側の発光素子13の角部付近に屈曲部19が形成されている。また、図11Cの(b)に示す発光装置5bでは、発光装置5bを個片化するときにダム56bの一部が切断された、第2のダム57bが形成されている。なお、ダム56bのうち第2のダム57b以外の部分は、第1のダムに相当する。

0085

図11Dの(a)に示す発光装置5cでは、ダム56cは、発光素子13が配置された側と反対側の保護素子15の一辺側にのみ近づくように配置されている。ダム56cでは、発光素子13が配置された側と反対側の保護素子15の角部付近に屈曲部19が形成されている。また、図11Dの(b)に示す発光装置5cでは、発光装置5cを個片化するときにダム56cの一部が切断された、第2のダム57cが形成されている。なお、ダム56cのうち第2のダム57c以外の部分は、第1のダムに相当する。

0086

なお、屈曲部19は、半導体素子の角部付近に形成されている。すなわち、屈曲部19の起点は半導体素子の角部となる。また、図11B、C、Dの(b)に示した発光装置5a、5b、5cでは、ダム56a、56b、56cは個片化するときに発光装置5a、5b、5cの外周に対して平行に切断されるため、第2のダム57a、57b、57cの幅は、ダム56a、56b、56cの幅よりも小さく、且つ、第2のダム57a、57b、57cの発光装置5a、5b、5cの外周部に沿った側面は略平坦面となる。

0087

[2−4−5.形状5]
図12A図12Dは、発光素子13が一つの場合の図10A図10Dに対応するダム形状を示す概略平面図である。図12B図12Dにおいて、(a)は発光装置を個片化するときにダムの一部を切断しない場合、(b)は発光装置を個片化するときにダムの一部を切断する場合の発光装置を示している。なお、発光装置6、6a、6b、6cのダム以外の構成については、発光素子13が1つのみである点を除き、図10A図10Dに示した発光装置4、4a、4b、4cと同様であるため、説明を省略する。

0088

図12Aに示す発光装置6は、図12B図12Dに示す発光装置6a〜6cの基本構成である。発光装置6では、図10Aに示した発光装置4と異なり、1つの発光素子13および保護素子15を連続して囲むようにダム66が形成されている。

0089

また、図12Bの(a)に示す発光装置6aでは、ダム66aは、保護素子15が配置された側と対向しない発光素子13の三辺側に近づくように配置されている。また、ダム66aは、発光素子13が配置された側と反対側の保護素子15の一辺側にも近づくように配置されている。ダム66aでは、発光素子13の角部付近と、発光素子13が配置された側と反対側の保護素子15の角部付近に屈曲部19が形成されている。また、図12Bの(b)に示す発光装置6aでは、発光装置6aを個片化するときにダム66aの一部が切断された、第2のダム67aが形成されている。なお、ダム66aのうち第2のダム67a以外の部分は、第1のダムに相当する。

0090

図12Cの(a)に示す発光装置6bでは、ダム66bは、保護素子15が配置された側と対向しない発光素子13の三辺側に近づくように配置されている。ダム66bでは、発光素子13の角部付近に屈曲部19が形成されている。また、図12Cの(b)に示す発光装置6bでは、発光装置6bを個片化するときにダム66bの一部が切断された、第2のダム67bが形成されている。なお、ダム66bのうち第2のダム67b以外の部分は、第1のダムに相当する。

0091

図12Dの(a)に示す発光装置6cでは、ダム66cは、保護素子15が配置された側および保護素子15が配置された側と反対側を除く発光素子13の二辺側に近づくように配置されている。また、ダム66cは、発光素子13が配置された側と反対側の保護素子15の一辺側にも近づくように配置されている。ダム66cでは、発光素子13の角部付近と、発光素子13が配置された側と反対側の保護素子15の角部付近に屈曲部19が形成されている。また、図12Dの(b)に示す発光装置6cでは、発光装置6cを個片化するときにダム66cの一部が切断された、第2のダム67cが形成されている。なお、ダム66cのうち第2のダム67c以外の部分は、第1のダムに相当する。

0092

なお、屈曲部19は、半導体素子の角部付近に形成されている。すなわち、屈曲部19の起点は半導体素子の角部となる。また、図12B、C、Dの(b)に示した発光装置6a、6b、6cではダム66a、66b、66cは個片化するときに発光装置6a、6b、6cの長辺方向に対して平行に切断されるため、第2のダム67a、67b、67cの幅は、第1のダム66a、66b、66cの幅よりも小さく、且つ、第2のダム67a、67b、67cの発光装置6a、6b、6cの外周部に沿った側面は略平坦面となる。

0093

[2−4−6.その他の形状]
上述した形状1〜5に示すとおり、半導体素子付近のダムに屈曲部19を設けることにより、発光素子13が配置された領域をはさむダム間の距離を、発光素子13が配置されていない領域をはさむダム間の距離よりも短くしている。これにより、シャープな発光近視野像が得られる発光装置とすることができる。

0094

また、図8A図8D図9B図9D図10B図10D図11B図11D図12B図12Dの各図における(b)に示したように、個片化前の実装基板10に対して発光素子13側においてダムの一部を切断してもよい。このとき、第2のダムの側面を実装基板10の端面と一致させてもよい。なお、発光装置の個片化の方法については、後に詳述する。

0095

また、図13Aおよび図13Bは、複数の発光装置にわたってダムを形成するときのダム形成材料の配置を示す図である。

0096

図13Aおよび図13Bに示すとおり、並んだ発光素子13の端部付近、或いは保護素子15の端部付近において、屈曲部79a、79bは非対称に形成される場合もある。ここで非対称とは、ダムの2つの屈曲部の配置される位置が、発光素子13の並び方向の中心線、或いは、保護素子15の中心線から見て等距離にないということを意味する。

0097

例えば、図13Aの(a)では、同じ行の複数の発光装置1における発光素子13および保護素子15を囲むように、ダム形成材料が塗布されている。すなわち、図13Aの(a)における矢印Pに示すように、1つの発光装置1においては、発光素子13に近い側と保護素子15に近い側とでは、塗布の方向が異なっている。この場合、図13Aの(b)に示すように、1つの発光装置1において、第1のダム76aにおける屈曲部78a、78bと第2のダム77aにおける屈曲部79a、79bとでは、配置位置が異なる方向にずれることとなる。

0098

一方、図13Bの(a)では、同じ行の複数の発光装置1に対して、ダム形成材料を、発光素子13に近い側と保護素子15に近い側のそれぞれに塗布している。このとき、図13Bの(a)における矢印Qに示すように、発光素子13に近い側と保護素子15に近い側とでは、塗布の方向は同一である。この場合、図13Bの(b)に示すように、1つの発光装置1において、第1のダム76aにおける屈曲部78a、78bと第2のダム77aにおける屈曲部79a、79bとでは、屈曲部の配置位置が同一方向にずれることとなる。

0099

ディスペンス法において、半導体素子から離れた位置からノズルによりダム形成材料を供給し始めると、半導体素子から離れた位置ではノズルの進行方向にまっすぐに塗布されていたダム形成材料が、半導体素子の横に来た段階で静電力を受けるため、その後半導体素子側に近付いた位置で実装基板10上に塗布される。また、半導体素子から離れた位置から再びノズルによりダム形成材料が供給されると、ダム形成材料は半導体素子から静電力を受けなくなる。したがって、ダム形成材料は再びノズルの進行方向にまっすぐに塗布されるので、第1のダム76aにおける屈曲部78a、78bおよび第2のダム77aにおける屈曲部79a、79bは、非対称に形成される。ダム形成材料の塗布スピードを調整することによって、半導体素子に対する第1のダム76aにおける屈曲部78a、78bおよび第2のダム77aにおける屈曲部79a、79bの位置を調整することができる。

0100

なお、ダム形成材料の塗布方法については、後に詳述する。

0101

[2−5.発光装置の個片化によるダムの切断面の構成]
上述したように、発光装置1は、通常、大きな実装基板10上に複数の発光装置1に対応する発光素子13、光透過部材14、反射部材18、ダム等が配置された後、実装基板10をダイシングブレードによってダイシングすることで、個々の発光装置1に個片化される。なお、個片化の方法の詳細については、後述する。

0102

後述するように、第2のダム17の発光素子13側と反対側の部分を除去するようにダイシングブレードを当てて個片化すると、図1の(a)に示したように、第2のダム17は、実装基板10の端面と一致する位置に垂直な面を有する構成となる。個片化後の第2のダム17の切断面には、第2の樹脂ダム17aが露出しており、第2の表面層17bは第2のダム17の上部を除いて存在していない。第2のダム17の発光素子13側の表面には、第2の表面層17bが存在している。なお、反射部材18を形成する際に、反射部材18に接する側の第2の表面層17bが反射部材18に取り込まれた場合は、反射部材18と接していない第2のダム17の頂部付近のみに第2の表面層17bが形成されている場合もある。

0103

発光素子13の周りに反射部材18を隙間無く配置するには、粘度の低い樹脂を反射部材形成材料として用いる必要がある。反射部材形成材料は、実装基板10上に吐出された後、実装基板10上に広がるので、実装基板10上の必要な領域にのみ反射部材形成材料を広げる(不必要な領域に広げない)ために、周りにダムや枠が必要である。ここで、実装基板10として用いるAlN基板は高価であるので、できるだけ発光装置1の面積を小さくしてAlN基板の使用量を減らすことが望まれる。樹脂の粘度と熱硬化後機械硬度には正の相関があるため、低粘度の反射部材形成材料を用いて形成された反射部材18より、高粘度のダム形成材料を用いて形成された硬い第2のダム17を切断することにより、発光装置1の製造工程における反射部材18の欠陥を低減することができる。さらに、発光装置1そのものの耐久性を向上することができる。硬い樹脂で形成された第2のダム17の外側ぎりぎりから内側にかけて、さらに硬い樹脂で形成された第2の樹脂ダム17aを残してダイシングすることにより、発光装置1の面積問題と強度問題を解消することができる。

0104

[3.発光装置の製造方法]
次に、発光装置の製造方法について説明する。

0105

[3−1.実装基板の準備〜保護素子の実装工程]
まず、導電パターンが形成された実装基板10(サブマウント)を準備する。実装基板10には、例えば焼成したAlN基板を用いる。実装基板10上に、メッキ法などでマトリックス状に導電パターンを形成する。この導電パターンは、後の工程において取り出し電極11と配線電極12となる。導電パターンの上には、発光素子13を接続するための金属パッド(図1参照)を形成する。

0106

なお、一つの発光装置1に対して多数の発光素子13を用いるときは、フリップチップ接続直列接続並列接続ができるように、適宜導電パターンを形成してもよい。例えば、図1では、3個の発光素子13を直列接続したときの発光装置1を示したが、発光素子13(LED)のp型電極とn型電極にバンプ接続できるように金属パッドの形状を設計してもよい。なお、実装基板10上の実際の導電パターンは、発光素子13の電極パターンに対応して複雑な形状をしているが、本実施の形態に示す発光装置では簡略化して示している。一つの発光装置1に対して一つの発光素子13を用いるときは、例えば図11Aに示したような導電パターンとしてもよい。

0107

次に、保護素子15を、配線電極12に接続する。保護素子15は、金属バンプ上にフリップチップ方式で載置され、超音波溶接により導電パターンに接続される。保護素子15は、例えば、発光素子13に並列となるように導電パターンに接続される。

0108

[3−2.発光素子の実装工程]
次に、発光素子13を実装基板10上に実装する。

0109

実装する発光素子13としては、GaN基板上に窒化物化合物半導体を形成した青色LEDチップを用いる。金属パッドに金属バンプを複数のせ、成長基板側を上にしてフリップチップ方式で発光素子13を乗せて超音波溶接する。

0110

なお、成長基板は、裏面(実装した素子としては天面)を粗面とすることによりマイクロテクスチャ構造を有していてもよい。成長基板の裏面を粗面とするには、エッチング加工ブラスト加工レーザー、ダイシングブレードによる加工などにより微小凹凸を形成する。成長基板がサファイア等で、GaNより低屈折率である成長基板を基材とする場合には、成長基板の裏面は平坦面としてもよい。

0111

[3−3.光透過部材接着工程]
次に、光透過部材14を発光素子13の上に接着する。

0112

まず、発光素子13の成長基板裏面の中央に、接着剤として透明樹脂をディスペンサにより所定量塗布する。透明樹脂は、例えば、シリコーン系樹脂である。続いて、透明樹脂の上に光透過部材14を載せ、透明樹脂が発光素子13の上面を全て覆うように上から押圧する。その後、150℃のオーブンで3時間加熱し、透明樹脂を硬化させる。

0113

なお、透明樹脂の塗布にはディスペンス法を用いたが、このほかスタンプ法など任意の方法を用いてもよい。

0114

[3−4.ダム形成工程]
次に、実装基板10上にダムを形成する。

0115

発光素子13及び光透過部材14が配置された実装基板10は、ダム形成材料のゲル化温度と略同じ温度に設定されたステージに保持される。このときのステージ温度は、例えば、ダム形成材料のゲル化温度に対して−5℃以上+10℃以下の範囲とする。これにより、第1の表面層16bの下端の幅(後述する図6に示す、実装基板10上の第1の樹脂ダム16aの下端の表面から第1の表面層16bの外側表面の端部までの水平距離)を、例えば40nm以下に抑えることができる。なお、ステージ温度については、後に詳述する。

0116

その後、一定温度に達した実装基板10上の所定位置に、ペースト状のダム形成材料を細い線状に塗布する。ダム形成材料は、光反射性材料の酸化チタン(TiO2)等を分散させたシリコーン系樹脂である。ここで、ダムの構造的要件としては、高さが高いものが求められる。ディスペンス法では、高さの高い細線を形成するにはダム形成材料の粘度は高いほうがよいが、高すぎるとノズルからのダム形成材料の吐出が困難になる。そこで、ダム形成材料の粘度は、例えば、ペースト状歯磨きのような、塗布後にあまり形状が崩れない程度の粘度に設定してもよい。

0117

図13Aおよび図13Bに示したように、実装基板10の光透過部材14と保護素子15の列に沿って、ディスペンス法によりダム形成材料を幅200μm程度の細線となるように塗布する。ここで、実装基板10上にはマトリックス状に発光装置が準備されているので、一列または一行ごとに囲んでもよい。ダム形成材料は、発光素子13の周りに反射部材形成材料を注入する際に外側(取り出し電極11側)に流れ出さないためのダムの役割を担うので、図13Aの(a)に示したように閉曲線状に塗布してもよい。

0118

このほか、塗布パターンとしては、閉曲線状に限らず、図9A図12Dに示したように、マトリックス状に配置された発光素子13群に対して個々の発光装置を個別に囲んでもよい。また、図13Bの(a)に示したように、多数のノズルを用いる塗布パターンを用いて格子状に塗布することも考えられる。

0119

次に、線状にダム形成材料が塗布された実装基板10を加熱し、ペースト状のダム形成材料を熱硬化させる。熱硬化時の加熱は、例えば、ダム形成材料のゲル化温度よりも50℃程度高い温度で行う。なお、熱硬化時の温度については、後に詳述する。

0120

以上により、第1のダム16および第2のダム17が完成する。同時に、第1のダム16および第2のダム17の表面には、光反射性材料を含まない樹脂層が第1の表面層16bおよび第2の表面層17bとして形成される。ダムと発光素子13および保護素子15との位置関係については、後に詳述する。

0121

なお、ダムの設置位置に関しては、ダムの内側は反射部材18形成材料を充填するため、サブマウント上の取り出し電極11をダムの外側に設ける必要がある。よって図1の(a)に示したように、細線は実装基板10上の導電パターンの上を横切ることになり、細線を挟んで発光素子13および保護素子15と反対側に配置された導電パターンが取り出し電極11となる。また、細線を挟んで発光素子13および保護素子15と同じ側に配置された導電パターンが配線電極12となる。

0122

ここで、ダム形成材料を実装基板10に塗布する際のステージ温度およびダムを熱硬化するときの温度について、実験例を挙げて説明する。表1は、ステージ温度を変化させたときの、表面層を含めた樹脂ダムの縦/横比(H/Wc)および樹脂ダムの表面層を含めた最大幅に対する底部幅の比(Wb/Wc)をまとめたものである。

0123

ダム形成材料の塗布は、実装基板10が保持されたステージの温度(=実装基板10の温度)を、ダム形成材料のゲル化温度程度以上であるに設定した。また、ダムの熱硬化は、マトリックス状に配置された発光装置1の周りの全てのダム形成後に、実装基板10を150℃のオーブンで3時間加熱することにより行った。

0124

その結果、ダムの断面をSEMで観察すると、図4に示したように、第1のダム16の表面に異質の層(以下、第1の表面層16bと呼ぶ。)が形成されていた。第1の表面層16bの下端部の広がり幅は、第1の樹脂ダム16aの下端角部から見て40nm以下であった。なお、第2のダム17については第1のダム16と同様であるため、説明を省略する。従来の方法、すなわち、ステージ温度を室温とした場合にも、図5に示したように表面層は存在したが、表面層の下端部の広がり幅は、樹脂ダムの下端角部から見て40nmより大きかった。

0125

また、ステージ温度をダム形成材料のゲル化温度と同じにしたときには、表1に示すように、表面層を含めた樹脂ダムの縦/横比(H/Wc)が0.86のダムが得られた。これに対し、ステージ温度を室温とした場合には、H/Wcは0.71であった。

0126

また、ステージ温度をダム形成材料のゲル化温度と同じにしたときには、表1に示すように、樹脂ダムの、表面層を含めた最大幅に対する底部幅の比(Wb/Wc)は0.96であった。これに対し、ステージ温度を室温とした場合には、Wb/Wcは0.94であった。したがって、ステージ温度をダム形成材料のゲル化温度と同じにしたときには、Wb/Wcは0.94よりも大きくなると考えられる。

0127

さらに、ステージ温度をダム形成材料のゲル化温度程度にしたときには、図7に示したように、ダムの接着強度(シェア強度)は平均465g/mm2となった。これは、ステージ温度を室温)にした場合の平均値358g/mm2に比べ、1.3倍(30%増加)であった。なお、シェア強度の測定にはBONDING TESTER(RHESCA製)PTR−1100を使用し、測定条件は、測定子5kg用、ロケート量2.0μm、移動速度0.1mm/s、移動距離1.5mmとした。

0128

また、ダム形成材料としては、シリコーン系樹脂にTiO2微粒子が混ざったものを用いたが、このほかカーボン粒子や、ヒュームドシリカを分散させたものなど、硬化後に機械強度が高くなる樹脂であれば同様の効果が得られた。

0129

0130

次に、ダムと半導体素子(発光素子13および保護素子15)との位置関係について、実験例を挙げて説明する。

0131

ダム形成材料は、半導体素子の端からダム形成材料の端が0.10mmになるように設定し、塗布を行った。具体的には、図14に示すような複数の発光装置を一度に囲う方法をとった。実装基板10上に塗布されたダム形成材料の直径は、0.20mmとした。その結果、半導体素子の横では半導体素子とダムの隙間は最小で約0.05mmとなり、設定値の0.10mmに対し1/2程度のずれが生じた。

0132

また、このずれは、図13Aの(b)および図13Bの(b)に示したように、ダム形成材料の塗布の進行方向に対して、半導体装置に近づくときには、近づく半導体素子の面する側の端部に並んだ位置から始まり、半導体素子から遠ざかるときには、遠ざかる半導体素子の面する側の端部に並んだ位置から始まっていた。つまり、半導体素子に対してダムが近づいて形成される領域は、ダム形成材料の塗布の進行方向にずれ易いことが分かった。なお、ダム形成材料の塗布のパターンを変えることにより、見た目上のずれの向きは逆もありうる。

0133

また、塗布速度、ダム形成材料を吐出するノズル径、ダム形成材料の粘度、ダム形成材料に含まれる樹脂や光反射性材料、対象物からノズルまでの距離を変えることによりその影響の大小は変化し、ダム形成材料の硬化後ではずれが発生していないように見えるものもあった。

0134

また、一発光装置ずつ囲んだ場合は、発光素子13側面に樹脂ダムを近づけることもあるので、ダムの平面形状および配置位置は、図11A図12Dに示したように多岐にわたる。

0135

[3−5.反射部材形成工程]
次に、ダムと半導体素子との間に反射部材18を形成する。

0136

ダム形成後、半導体素子とダムの間に、反射部材形成材料を注入する。反射部材形成材料として、例えば、粘性の低いシリコーン系反射樹脂を用いる。反射部材形成材料が半導体素子とダムの隙間にいきわたり、反射部材形成材料の表面が平坦になった後、実装基板10をオーブンで加熱し反射部材形成材料を硬化する。反射部材形成材料の硬化は、例えば、150℃で3時間行う。これにより、反射部材18が完成する。

0137

反射部材18は、図1に示したように、発光素子13が搭載された実装基板10上の領域であって、発光素子13の底面および側面、透明樹脂、光透過部材14を囲うように形成されている。

0138

反射部材形成材料は、シリコーン系樹脂に限らず、エポキシ樹脂アクリル樹脂ポリイミド樹脂ユリア樹脂フッ素樹脂などの樹脂またはガラスを主材とする、粘性の低い液状の透明媒体中に、粒状体の光反射性材料を分散させたものである。光反射性材料としては、例えば、酸化チタンまたは酸化亜鉛の粒子を用いてもよい。反射部材18は、光反射性材料と分散剤とを液状樹脂に含有させたものを硬化させることで形成することができる。粉体状の酸化チタンと分散剤とを液状の樹脂またはガラスに含有させて硬化することで、反射部材18は、絶縁性を保ちつつ反射機能を備えたものとすることができる。

0139

発光素子13のごく近くに不透明の物(反射部材18)を配置すると、発光の近視野像において、発光エッジがシャープになる。その結果、光学系を用いて灯具化したときには、シャープな配光特性が得られる。これは、ヘッドランプのロービームなどにおいて有用な技術である。

0140

なお、ダム形成時には、第1のダム16および第2のダム17の発光素子13が配置されている側の内側側面と、発光素子13が配置されていない側の外側側面の両側に第1の表面層16bおよび第2の表面層17bが形成されているが、ダム形成後に反射部材形成材料を発光素子13の周辺に充填し熱硬化することで、反射部材18に接する内側側面の第1の表面層16bおよび第2の表面層17bは、反射部材18に取り込まれることもある。

0141

[3−6.発光装置の個片化工程]
最後に、実装基板10上に発光装置1がマトリックス状に配設されたものを、個々の発光装置1に個片化、すなわち分離(ダイシング)する。分離には、例えば回転砥石(ダイシングブレード80)を用いる。

0142

ダイシングブレード80は、AlNなどの硬いものを切断する場合、100〜150μm程度の幅のものがよく用いられている。

0143

図14は、複数の発光装置1が形成された実装基板10におけるダイシング位置を示した上面概略図である。図15A図15Cは、複数の発光装置1が形成された実装基板10を行方向にダイシングする工程を示した工程断面概略図である。

0144

図14に示すように、発光装置1の各々の配線電極12には、発光素子13が接続されている。具体的には、発光素子13のn電極、p電極(図示せず)が、配線電極12上に形成された金属パッドに、金属バンプを介して接続されている。また、図14図15A図15Cに示すように、隣接する二つの発光装置1は、発光素子13側の第2のダム17と取り出し電極11側の第1のダム16とが隣り合うよう配置されている。

0145

このように配置された個片化前の複数の発光装置1を、回転するダイシングブレード80を用いて個々の発光装置1に切断する。実装基板10を、図14において切断線として示したように、複数の発光装置1が配置されたマトリクス状の実装基板10の行方向と列方向に切断する。行方向については、ダイシングブレード80を、第2のダム17の中央付近から発光素子13と反対側の側面の間を、第2のダム17の延びる方向に移動させる。列方向については、ダイシングブレード80を、複数の発光素子13それぞれにおける第1のダム16および第2のダム17を交互に切断するように移動させる。

0146

ダイシングブレード80の幅を100μm、第2のダム17の幅を約200μmとする場合、行方向の切断は、第2のダム17の中央から発光素子13と反対側の部分の端までを除去することとなる。

0147

まず、図15Aに示すとおり、第2のダム17の中央付近から発光素子13と反対側の側面の間にダイシングブレード80を当てる。そして、ダイシングブレード80を回転させながら、図15Bに示すように、第2のダム17、配線電極12および実装基板10を切断する。このとき、ダイシングブレード80を第2のダム17の延びる方向に移動させながら、複数の発光装置1の間を直線状に切断する。

0148

これにより、図15Cに示すように、第2のダム17は、実装基板10の端面と一致する位置に垂直な面を有するダムとなる。第2のダム17の露出面は、第2の樹脂ダム17aの切断面であり、この切断面には第2の表面層17bは第2のダム17の頂上部を除いて形成されていない。第2のダム17の発光素子13側の表面には、第2の表面層17bが反射部材18との間に形成された状態である。なお、反射部材18に接する内側側面の表面層が反射部材18に取り込まれた場合は、反射部材18と接していない第2のダム17の頂部のみに第2の表面層17bが形成されている場合もある。

0149

高パワーの発光素子13の場合、熱を多く発生するので、実装基板10の材料として熱伝導性の高い焼結AlNなどがよく用いられる。しかしながら、AlNなどは高価であり、使用量の低減が求められている。本実施の形態では、AlNからなる実装基板10からできるだけ多くの発光装置1を切り出すために、切断部の外側に無効な部分が発生しないように切断位置を設計している。すなわち、図15A図15Cに示したように、第2のダム17の外端とダイシングブレード80の外端を合わせるようにして複数の発光装置1を分離し個片化を行った。これにより、第2のダム17の一部を除去するので、AlNからなる実装基板10の使用量を低減することができる。

0150

また、上述した方法では、第2のダム17の幅を約200μmとすると、切断後も100μm程度の厚さの第2のダム17が発光素子13側に存在することになる。切断時の誤差を考えると、切断後も50μm程度の厚さの第2のダム17が存在すると考えられる。すなわち、一部を除去する前の第2のダム17(つまり第1のダム16)の厚さをWc1とすると、一部を除去した後の第2のダム17の厚さWc2は、1/4Wc1<Wc2<1/2Wc1であればよい。これにより、発光装置1の機械強度を高くし発光装置1の耐久性を高くすることができる。

0151

なお、個片化時に、更に幅の広いダイシングブレード80を用いるなどして第2のダム17を全て除去する方法をとった場合には、第2のダム17がすべて除去されているため発光装置1の切断面の機械的強度は弱い。また、発光素子13の端面から発光装置1の切断面までの厚さが薄いと、発光装置1の機械的強度などの耐久性は下がる。また、この方式では発光装置の寸法は小さくなるが、切り代が大きくなるだけで、1つの発光装置が必要とする実装基板10の面積は切断前と同じ大きさであるため、コストメリットが無い。これに対し、本実施の形態では、第2のダム17は反射部材18に比べて機械強度が高い。したがって、第2のダム17の一部を残していれば、残りを除去することにより、コストメリットと発光装置1の機械強度的耐久性とを両立することができる。

0152

[4.効果等]
以上、本実施の形態にかかる発光装置では、実装基板の上に配置された発光素子と、前記発光素子の周囲に配置され前記発光素子を覆う反射樹脂と、少なくとも前記反射樹脂を挟んだ両側に配置されたダムとを備え、前記ダムは、樹脂ダムと、前記樹脂ダムの表面の少なくとも一部を覆う表面層とを有し、前記樹脂ダムの前記発光素子に対向する内側側面は、前記表面層に覆われ、前記樹脂ダムの前記発光素子と対向しない外側側面は、少なくとも一部に前記樹脂ダムが露出した露出面を有する。

0153

これにより、実装基板上に設けられた樹脂ダムに隣接する取り出し電極の上部に、樹脂ダムの形成材料が染み出すことがないので、取り出し電極における電極接点不良を抑制することができる。また、複数の発光装置を同一の実装基板上に形成してその後個片化するときに、ダムを切断するので、実装基板の使用量を減らすことができ、実装基板の単位面積当たりの取れ数を増やすことが可能となる。したがって、小型かつ特性のよい発光装置を提供することを目的とする。

0154

また、前記露出面と前記実装基板の側面とは面一であってもよい。

0155

これにより、個片化した後の発光装置の強度を、より高くすることができる。

0156

また、前記樹脂ダムは、前記露出面を有しない第1の樹脂ダムと、前記露出面を有する第2の樹脂ダムとで構成され、前記表面層は、前記第1の樹脂ダムの表面を覆う第1の表面層と、前記第2の樹脂ダムの前記露出面以外の表面を覆う第2の表面層とを有し、前記ダムは、前記第1の樹脂ダムと前記第1の表面層とで構成される第1のダムと、前記第2の樹脂ダムと前記第2の表面層とで構成される第2のダムを有してもよい。

0157

これにより、ダムの一部である第2のダムにのみ露出面が形成される。すなわち、第2のダムのみ一部を除去することにより、複数の発光装置を、強度を保ちつつ個片化することができる。

0158

発光素子の近くにダムを配置すると、発光の近視野像において、発光エッジがシャープになり光学系を用いてシステム化したときにシャープな発光特性が得られる。これはヘッドランプのロービームなどにおいて有用である。

0159

また、前記第1のダムの最大幅をWc1、前記第2のダムの最大幅をWc2としたとき、1/4Wc1<Wc2<1/2Wc1を満たしてもよい。

0160

これにより、強度が保てる程度の第2のダムを残しつつ、第2のダムの一部を除去するので、発光装置の大きさを小さくすることができる。

0161

また、前記第1のダムの最大幅をWc、前記第1の樹脂ダムの下端の幅をWbとしたとき、Wb/Wc>0.94を満たしてもよい。

0162

これにより、ダムの最大幅に対する、樹脂ダムの底部幅の比を0.94より大きくすることで、ダムの実装基板への接着強度が増加するという効果が得られる。これは、従来の方法によって同量のダム形成材料を用いて形成された樹脂ダム及び表面層と比較してダムの高さが高くなることで、断面積が大きくなり、ダムの側面方向からかかる力に対して垂直方向の力が分散されるためである。また、樹脂ダムの底部の幅が大きくなり底面積が増大することによってダムそのものの構造が安定し、実装基板に対する接着強度が増加するためである。

0163

また、ダムの表面層の厚さを小さくすることができるので、ダムの幅を小さくし、実装基板上におけるダムの占有面積を小さくすることができる。

0164

また、前記第1のダムの最大幅をWc、前記第1のダムの高さをHとしたとき、H/Wc>0.80を満たしてもよい。

0165

これにより、表面層を含めた樹脂ダム(表面層と樹脂ダムを合わせてダムとする)の最大幅に対する高さの比を0.80より大きくすることで、実装基板においてダムの占める面積が小さくなる。実装基板に用いられるAlN等は高価なため、発光素子に対して実装基板の使用量を減らすことができ、実装基板の単位面積当たりの取れ数を増やすという効果が得られる。また、使用する樹脂の量も減らすことができ、コストダウンを実現することができる。

0166

また、前記第1のダムの前記外側側面における前記第1の表面層の下端の幅は、40nmより小さくてもよい。

0167

これにより、樹脂ダムの表面に形成された表面層の下端部広がり幅が40nmより小さいため、実装基板上に設けられた樹脂ダムに隣接する取り出し電極の上部に、樹脂ダムの形成材料が染み出すことがない。したがって、取り出し電極における電極接点不良を抑制することができる。

0168

また、前記ダムは、前記発光素子を連続して囲むように配置されていてもよい。

0169

これにより、発光素子の周りをダムにより連続して囲むので、実装基板上に設けられた樹脂ダムに隣接する取り出し電極の上部に、樹脂ダムの形成材料が染み出すことをさらに抑制することができる。したがって、取り出し電極における電極接点不良をさらに抑制することができる。

0170

また、前記発光素子の出射面には、板状の波長変換材料が配置されていてもよい。

0171

これにより、発光素子の出射面に板状の波長変換材料が配置されるので、反射樹脂と波長変換材料により発光素子を封止することができる。また、波長変換材料により、所望の発光特性を実現することができる。

0172

また、前記実装基板から前記ダムの頂部までの高さは、前記実装基板から前記波長変換材料の表面までの高さよりも低くてもよい。

0173

これにより、実装基板から樹脂ダムの頂部までの高さが、実装基板から波長変換材料の表面までの高さよりも低いので、反射樹脂の使用量を減少することができる。したがって、コストダウンを実現することができる。

0174

また、前記発光素子と電気的に接続された保護素子をさらに備え、前記ダムは、前記発光素子または前記保護素子の少なくともいずれかの角部と隣接する位置において、前記隣接する前記発光素子または前記保護素子に近づくように屈曲した屈曲部を有してもよい。

0175

これにより、ダム形成材料を発光素子や保護素子等の半導体素子近くにディスペンスするとき、静電気の力でダム形成材料が半導体素子に吸い寄せられる。したがって、半導体素子から離れた位置のノズルから吐出しても、半導体素子の近くに樹脂ダムを配置することができる。よって、発光素子の配置された領域を挟んで対向するダム間の距離を、発光素子の配置されていない領域を挟んで対向するダム間の距離よりも短くすることが可能となる。

0176

(変形例)
以下、本実施の形態の変形例について説明する。

0177

本変形例において、ダム形成材料の細線を半導体素子に寄せた構造をとった場合、ダムの発光素子13の側面からの距離が大小する。そこで、ダムに平行な発光素子13の側面の端部付近においては、ダムが設定位置に近いので、切断後にダムが発光素子13から見て内側に残らない場合がある。この場合、個片化工程の後には、図1の(a)の第2のダム17のように、発光素子13の側面からダム形成材料の塗布方向に離れた領域では、ダムが無くなってしまうことがある。すなわち、発光装置1の端部において端面に反射部材18が露出する場合がある。

0178

実際、ダムの寄り度は、100μmの距離における塗布の場合には、50μm程度のダム寄りが発生したので、この状態では、ダムの幅とダイシングブレードの幅の差が50μm以下の場合には、発光素子13の側面からダム形成材料の塗布方向に離れた領域では、発光素子13側の切断面にダムが存在しないことになる。したがって、発光素子とダムとの距離は、0.05mm以上0.10mm以下であればよいといえる。

0179

このように、発光装置1の分離側面から見た場合に、ダムは、中央付近の発光素子13の存在範囲とほぼ同じ領域にあり、その外側(発光素子から離れた側)に反射部材18がある構造となる。しかしながら、このようにダムが無い領域は、発光素子13から離れた位置である。また、反射部材18の露出割合は少ないので、発光装置1の特性に与える悪影響は少なく、発光強度の維持と低コストを兼ね備えることが可能となる。

0180

以上、本実施の形態にかかる発光装置について説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されない。

0181

例えば、ダムの形状は上述した形状に限られず、例えば発光素子および反射部材を挟む両側に形成されてもよいし、発光素子および反射部材を連続して囲むように形成されてもよい。また、発光素子以外に上述した保護素子等の半導体素子を備えてもよいし、半導体素子以外の素子をさらに備えてもよい。

0182

また、ダムの幅、高さ、表面層の厚さ等は、上述した数値に限らず、適宜変更してもよい。

0183

まだ、実装基板、ダム形成材料、反射部材形成材料等は、上述した材料を用いてもよいし、その他の材料を用いてもよい。

0184

また、上述の実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、又は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で上述の実施の形態及び変形例における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。

0185

本発明は、車のヘッドライト、屋外および屋内の照明等の光源として使用される発光ダイオード、レーザダイオード等の発光装置として利用できる。

0186

1、2、2a、2b、2c、3、3a、3b、3c、4、4a、4b、4c、5、5a、5b、5c、6、6a、6b、6c発光装置
10実装基板
11取り出し電極
12配線電極
13、13a発光素子
14光透過部材(波長変換材料)
15保護素子
16、26、26a、26b、26c、76a、76b 第1のダム
17、27、27a、27b、27c、37a、37b、37c、47a、47b、47c、57a、57b、57c、67a、67b、67c、77a、77b 第2のダム
16a 第1の樹脂ダム
16b 第1の表面層
16c浸出部
16d界面層
17a 第2の樹脂ダム
17b 第2の表面層
18反射部材
19、78a、78b、79a、79b屈曲部
36、36a、36b、36c、46、46a、46b、46c、56、56a、56b、56c、66、66a、66b、66c ダム
80 ダイシングブレード

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