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技術 エンジン制御装置

出願人 日立オートモティブシステムズ株式会社
発明者 清宮大司赤城好彦
出願日 2016年7月1日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2017-528382
公開日 2018年4月19日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 WO2017-010310
状態 特許登録済
技術分野 内燃機関の点火装置
主要キーワード 並列接続方式 重ね領域 取得行程 位相差設定 高電圧ライン 判断タイミング エネルギ放出 ON指示
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題・解決手段

系統点火エネルギ供給手段を有する多気筒内燃機関でもコントロールユニット出力端子不足コストの増加を抑制できるエンジン制御装置を提供する。1気筒毎に2系統の点火エネルギ供給手段が設けられた多気筒エンジンを制御するエンジン制御装置において、前記2系統の点火エネルギ供給手段のうち、一方の系統の複数の点火エネルギ供給手段に対して共通の信号線を介して信号を送信することで、該一方の系統の複数の点火エネルギ供給手段を制御する。

概要

背景

近年、内燃機関燃費を低減させることが重要な課題となっており、EGR(Exhaust Gas Recirculation)ガスの導入よってポンピングロスが低減されることを利用して、低燃費を目的として軽負荷運転領域では大量のEGRガスを導入して燃費を向上させる手法を採用する場合が増えている。ところが、こうした場合には、不活性ガスが増大して内燃機関の気筒シリンダ)内に導入される新しい空気の割合が減少することに伴い、点火プラグ周りに適正な混合気が存在する割合が減ることになるため、単時間の放電では確実に着火させ、安定した燃焼を得られることが難しくなり、不正燃焼によって内燃機関が安定性欠くことになってしまう。

そこで、内燃機関用点火装置において、点火プラグ近傍の混合気の状態にばらつきが存在することにより、希薄空燃比となる状態や、EGRガス等の不活性ガスが混合される状態において、単時間の放電では混合気の着火性が安定しない問題を改善し、着火性の向上と安定した燃焼とを行わせることで内燃機関の燃費を向上させるための技術が重要視されている。係る周知技術として、例えば「内燃機関用の重ね放電式点火装置」(特許文献1)が挙げられる。

概要

系統点火エネルギ供給手段を有する多気筒の内燃機関でもコントロールユニット出力端子不足コストの増加を抑制できるエンジン制御装置を提供する。1気筒毎に2系統の点火エネルギ供給手段が設けられた多気筒エンジンを制御するエンジン制御装置において、前記2系統の点火エネルギ供給手段のうち、一方の系統の複数の点火エネルギ供給手段に対して共通の信号線を介して信号を送信することで、該一方の系統の複数の点火エネルギ供給手段を制御する。

目的

本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、2系統の点火エネルギ供給手段を有する多気筒の内燃機関でもコントロールユニットの出力端子の不足やコストの増加を抑制できるエンジン制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

気筒毎に2系統点火エネルギ供給手段が設けられた多気筒エンジンを制御するエンジン制御装置において、前記2系統の点火エネルギ供給手段のうち、一方の系統の複数の点火エネルギ供給手段に対して共通の信号線を介して信号を送信することで、該一方の系統の複数の点火エネルギ供給手段を制御することを特徴とするエンジン制御装置。

請求項2

請求項1に記載のエンジン制御装置において、前記2系統の点火エネルギ供給手段は、一方の系統の点火エネルギ供給手段による放電と他方の系統の点火エネルギ供給手段による放電とが重畳して出力されるように構成されることを特徴とするエンジン制御装置。

請求項3

請求項1に記載のエンジン制御装置において、前記共通の信号線による信号を受信した複数の点火エネルギ供給手段は、他方の点火エネルギ供給手段の点火信号を用いて点火気筒を判定することを特徴とするエンジン制御装置。

請求項4

請求項3に記載のエンジン制御装置において、前記点火気筒を判定するために用いる他方の点火エネルギ供給手段の点火信号は、一方の点火エネルギ供給手段と同じ気筒に属する他方の点火エネルギ供給手段の点火信号とすることを特徴とするエンジン制御装置。

請求項5

請求項3に記載のエンジン制御装置において、前記点火気筒を判定するために用いる他方の点火エネルギ供給手段の点火信号は、点火気筒の1つ前に点火した気筒に属する他方の点火エネルギ供給手段の点火信号とすることを特徴とするエンジン制御装置。

請求項6

請求項4または請求項5に記載のエンジン制御装置において、前記他方の点火エネルギ供給手段の点火信号がONになると同時または後に、前記共通の信号線により送信される信号をONすることを特徴とするエンジン制御装置。

請求項7

請求項1に記載のエンジン制御装置において、前記共通の信号線は、一方が前記エンジン制御装置に接続され、他方は途中で分岐し、分岐した信号線のそれぞれが前記一方の系統の複数の点火エネルギ供給手段とそれぞれ接続されることを特徴とするエンジン制御装置。

請求項8

請求項1に記載のエンジン制御装置において、前記2系統の点火エネルギ供給手段は、それぞれコイルにより構成され、一方の系統のコイルと他方の系統のコイルとがそれぞれ直列に配置され、前記共通の信号線は、前記2系統の点火エネルギ供給手段のうち、前記エンジン制御装置の側に配置される系統のコイルに接続されることを特徴とするエンジン制御装置。

請求項9

請求項1に記載のエンジン制御装置において、前記2系統の点火エネルギ供給手段は、それぞれコイルにより構成され、一方の系統のコイルと他方の系統のコイルとがそれぞれ直列に配置され、前記共通の信号線は、一方が前記エンジン制御装置に接続され、他方は途中で分岐し、分岐した信号線のそれぞれが、前記2系統の点火エネルギ供給手段のうち、一方の系統のそれぞれのコイルに対応して設けられる制御回路に接続されることを特徴とするエンジン制御装置。

請求項10

請求項1に記載のエンジン制御装置において、前記2系統の点火エネルギ供給手段は、それぞれコイルにより構成され、一方の系統のコイルと他方の系統のコイルとがそれぞれ並列に配置され、前記共通の信号線は、前記2系統の点火エネルギ供給手段のうち、一方の系統のそれぞれのコイルに対応して設けられる制御回路に接続されることを特徴とするエンジン制御装置。

請求項11

請求項1に記載のエンジン制御装置において、前記共通の信号線で、点火エネルギ供給手段の通電時間を制御することを特徴とするエンジン制御装置。

請求項12

請求項1に記載のエンジン制御装置において、前記2系統の点火エネルギ供給手段は、コイルと火花放電の時間を延長させるための昇圧回路を設けた重ね放電式放電ユニットにより構成され、前記共通の信号線は、前記2系統の点火エネルギ供給手段のうち、前記放電ユニットに接続されることを特徴とするエンジン制御装置。

請求項13

請求項1に記載のエンジン制御装置において、前記共通の信号線で、点火エネルギ供給手段の放電時間を制御することを特徴とするエンジン制御装置。

請求項14

請求項1に記載のエンジン制御装置において、前記共通の信号線で、点火エネルギ供給手段の放電許可を制御することを特徴とするエンジン制御装置。

請求項15

1気筒毎に2系統の点火エネルギ供給手段が設けられた多気筒エンジンを制御するエンジン制御装置において、前記2系統の点火エネルギ供給手段のうち、一方の系統の複数の点火エネルギ供給手段から共通の信号線を介して信号を受信することで、該一方の系統の複数の点火エネルギ供給手段の異常を検知することを特徴とするエンジン制御装置。

請求項16

請求項15に記載のエンジン制御装置において、異常検知を検知した場合は,前記共通の信号線が接続された点火エネルギ供給手段を停止することを特徴とするエンジン制御装置。

請求項17

多気筒エンジンの1気筒毎に設けられる2系統の点火エネルギ供給手段と、前記2系統の点火エネルギ供給手段を制御するエンジン制御装置と、を備えたエンジン制御システムにおいて、前記エンジン制御装置は、前記2系統の点火エネルギ供給手段のうち、一方の系統の複数の点火エネルギ供給手段に対して共通の信号線を介して信号を送信することで、該一方の系統の複数の点火エネルギ供給手段を制御することを特徴とするエンジン制御システム。

請求項18

請求項17に記載のエンジン制御システムにおいて、前記2系統の点火エネルギ供給手段は、一方の系統の点火エネルギ供給手段による放電と他方の系統の点火エネルギ供給手段による放電とが重畳して出力されるように構成されることを特徴とするエンジン制御システム。

請求項19

請求項17に記載のエンジン制御システムにおいて、前記共通の信号線は、一方が前記エンジン制御装置に接続され、他方は途中で分岐し、分岐した信号線のそれぞれが前記一方の系統の複数の点火エネルギ供給手段とそれぞれ接続されることを特徴とするエンジン制御システム。

技術分野

0001

本発明は、内燃機関点火プラグからの火花放電重畳させる点火制御を行うエンジン制御装置に関する。

背景技術

0002

近年、内燃機関の燃費を低減させることが重要な課題となっており、EGR(Exhaust Gas Recirculation)ガスの導入よってポンピングロスが低減されることを利用して、低燃費を目的として軽負荷運転領域では大量のEGRガスを導入して燃費を向上させる手法を採用する場合が増えている。ところが、こうした場合には、不活性ガスが増大して内燃機関の気筒シリンダ)内に導入される新しい空気の割合が減少することに伴い、点火プラグ周りに適正な混合気が存在する割合が減ることになるため、単時間の放電では確実に着火させ、安定した燃焼を得られることが難しくなり、不正燃焼によって内燃機関が安定性欠くことになってしまう。

0003

そこで、内燃機関用点火装置において、点火プラグ近傍の混合気の状態にばらつきが存在することにより、希薄空燃比となる状態や、EGRガス等の不活性ガスが混合される状態において、単時間の放電では混合気の着火性が安定しない問題を改善し、着火性の向上と安定した燃焼とを行わせることで内燃機関の燃費を向上させるための技術が重要視されている。係る周知技術として、例えば「内燃機関用の重ね放電式点火装置」(特許文献1)が挙げられる。

先行技術

0004

特開2000−240542号

発明が解決しようとする課題

0005

上述した特許文献1に係る重ね放電式の点火システムの点火制御によれば、重ね放電時間の制御について全領域を重ね放電とすると、消費電流が過大となって車両等の搭載先のバッテリ劣化上がり等の不具合を招く恐れがあるため、重ね放電の実行領域を限定して使用する必要があるが、重ね放電する領域を限定するためには昇圧回路に対して制限する重ね要求信号の情報をコントロールユニット側から与える必要がある。

0006

また、特許文献1に係る重ね放電式の点火システムの点火制御によれば、点火プラグに長い時間に渡って大きな放電エネルギーを供給する必要があるため、別途に設けた昇圧回路から所定の電圧(例えば500V)以上を点火コイル放電電流印加しなければならないことにより、多気筒の内燃機関では気筒数分を賄う昇圧回路が必要となるため、重ね放電の実行領域を限定して使用する場合や、重ね放電による点火エネルギーを調整して使用する場合に、コントロールユニットから気筒数分の重ね要求信号を送信する必要があり、コントロールユニットの出力数の増加や、コントロールユニットと昇圧回路を繋ぐ信号線が増加し、コントロールユニットの出力端子不足やコントロールユニットの出力回路の増加および信号線の増加によるコストの増加を招くという問題がある。

0007

特許文献1では、点火プラグに点火コイルと別途に設けた昇圧回路の2系統で点火エネルギーを供給する構成としているが、点火コイルや昇圧回路に関わらず2系統の点火エネルギー供給手段を有する点火システムおいて、同様の問題を招く可能性がある。

0008

本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、2系統の点火エネルギ供給手段を有する多気筒の内燃機関でもコントロールユニットの出力端子の不足やコストの増加を抑制できるエンジン制御装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

上記技術的課題を解決するため、本発明のエンジン制御装置は、1気筒毎に2系統の点火エネルギ供給手段が設けられた多気筒エンジンを制御するエンジン制御装置において、
前記2系統の点火エネルギ供給手段のうち、一方の系統の複数の点火エネルギ供給手段に対して共通の信号線を介して信号を送信することで、該一方の系統の複数の点火エネルギ供給手段を制御することを特徴とする。

発明の効果

0010

本発明の内燃機関用点火装置によれば、1気筒ごとに2系統の点火エネルギ供給手段を有する点火システムおいて、1系統の点火エネルギ供給手段のみを有する点火システムに対して、1本の信号線を追加するのみで2系統の点火エネルギ供給手段を制御でき、多気筒の内燃機関でもコントロールユニットの出力端子の不足やコストの増加を抑制できるエンジン制御装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0011

本発明の一実施形態によるエンジン制御システム構成図である。
本発明の一実施形態によるコントロールユニットの構成図である。
本発明の第一の実施形態によるエンジン制御のシステム構成図である。
第一の実施形態による点火制御装置の説明図である。
第一の実施形態による点火制御装置のタイムチャートである。
第一の実施形態によるタイミング信号設定のフローチャートである。
重ね放電領域を示す図である。
通電時間の設定を示す図である。
位相差時間の設定を示す図である。
第一の実施形態による異常検知のフローチャートである。
第一の実施形態による点火制御装置の正常時のタイムチャートである。
第一の実施形態による点火制御装置の異常検知時のタイムチャートである。
第二の実施形態によるエンジン制御のシステム構成図である。
第二の実施形態による点火制御装置の説明図である。
第二の実施形態による点火制御装置のタイムチャートである。
第三の実施形態によるエンジン制御のシステム構成図である。
第三の実施形態による点火制御装置の説明図である。
第三の実施形態による点火制御装置のタイムチャートである。
本発明の第四の実施形態によるエンジン制御のシステム構成図である。
本発明の第四の実施形態によるエンジン制御のシステム構成図である。
第四の実施形態による点火制御装置の説明図である。
第四の実施形態による点火制御装置のタイムチャートである。
本発明の第四の実施形態によるエンジン制御のシステム構成図である。

0012

以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。

0013

最初に、図1から図11を用いて本発明が適用される内燃機関の制御システムの第1の構成について説明する。ここで、図1に示す実施例は所謂ポート噴射方式の4気筒内燃機関を示しているが、筒内直接噴射方式エンジンでも良く、気筒数に関わらず適用可能である。

0014

図1は、第1の構成による内燃機関制御システムの構成図である。
内燃機関65に吸入される空気は、エアクリーナ60を通過し、ホットワイヤエアフローセンサ2に導かれる。このホットワイヤ式エアフローセンサ2には熱線空気流量センサが使用される。このホットワイヤ式エアフローセンサ2から吸入空気量に相当する信号が出力されるとともに、サーミスターを用いた吸気温度センサ2で計測される吸気温度信号が出力される。次に、吸入空気は接続されたダクト61、空気流量を制御する絞り弁40を通り、コレクタ62に入る。また、前記絞り弁はコントロールユニット71で駆動されるスロットル駆動モータ42により動かされる。前記コレクタ62に入った空気はエンジンと直結する各吸気管分配され、シリンダ内に吸入される。バルブ駆動系にはバルブタイミング可変機構を持ち、目標角度に向けフィードバック制御する。また、シリンダブロックに取り付けられたクランク角センサ7からは、所定のクランク角毎パルスが出力されこれらの出力は、コントロールユニット71に入力される。

0015

燃料燃料タンク21から燃料ポンプ20で吸引加圧され、プレッシャレギュレータ22により一定圧力に調圧され、吸気管に設けられたインジェクタ23から前記吸気管内噴射される。

0016

絞り弁40には絞り弁の開度を検出するスロットルセンサ1がとりつけられており、このセンサ信号はコントロールユニット71に入力され、絞り弁40の開度のフィードバック制御や、全閉位置の検出及び加速の検出等を行う。尚、フィードバック目標開度は、アクセル開度センサ14で求まるドライバーアクセル踏み込み量アイドル回転数制御すなわちISC制御分とから求まるものである。

0017

内燃機関65には、冷却水温を検出するための水温センサ3が取り付けられており、このセンサ信号は、コントロールユニット71に入力され、内燃機関65の暖機状態を検出し、燃料噴射量の増量や点火時期補正及びラジエータファン75のON/OFFアイドル時の目標回転数の設定を行う。また、アイドル時の目標回転数や、負荷補正量の算出するために、エアコンクラッチの状態をモニターするエアコンスイッチ18、駆動系の状態をモニターするトランスミッションに内蔵されたニュートラルスイッチ17、が取り付けられている。

0018

空燃比センサ8は、エンジンの排気管に装着されており排気ガス酸素濃度に応じた信号を出力するものである。この信号はコントロールユニット71に入力され、運転状況に応じて求められる目標空燃比になるように、燃料噴射パルス幅を調整する。

0019

点火コイル30には、メインコイルサブコイルの2つのコイルが配設され、それぞれがコントロールユニット71と接続される。コントロールユニット71にて演算されるそれぞれのコイルの通電時間と点火時期にしたがい点火信号とタイミング信号が入力され、メインコイルによる放電とサブコイルによる放電とが重畳して出力され、点火プラグ33の火花放電が実施される。

0020

次に、図2を用いて本実施形態による自動車のコントロールユニット71の入出力信号について説明する。
コントロールユニット71は、図2に示すように、CPU78と、電源IC79とから構成されている。ここで、このコントロールユニット71に入力する信号等について、同図を用いて整理すると、エアフローセンサと内蔵吸気温度センサ2、クランク角センサ7、スロットルセンサ1、水温センサ3、油温センサ25、アクセル開度センサ14からの信号などを入力する。また、コントロールユニット71からの出力信号は、インジェクタ23、フューエルポンプ20、点火コイル(メイン)30、タイミング信号110、スロットル駆動モータ42に出力される。なお、タイミング信号110は、出力信号を入力する構成とすることで、出力結果をモニタ可能な構成としている。

0021

次に図3は、本実施例によるエンジン制御装置の構成を、4気筒内燃機関を例に示したものである。
まず、コントロールユニット71に搭載されているメイン点火信号生成部1000からは、気筒分のメイン点火信号101a〜101dが出力され、それぞれの信号を送信する信号線が気筒ごとに設けられたコイル30a〜30dに接続される。コイル30aは、内部に点火コイル(メイン)30a−1と点火コイル(サブ)30a−2の2つのコイルを設けており、点火コイル(メイン)30a−1と点火コイル(サブ)30a−2は、重ね放電線203aで直列に接続される。コントロールユニット71から出力される点火信号101aを送信する信号線は、点火コイル(メイン)30a−1と点火コイル(サブ)30a−2に接続される。

0022

次に、コントロールユニット71に搭載されているタイミング信号生成部1100からは、1本の共通の信号線を介してタイミング信号110が出力される。タイミング信号110を送信する1本の共通の信号線は、一方がコントロールユニット71に接続され、他方が途中で分岐し、分岐した信号線のそれぞれは点火コイル(メイン)に対してコントロールユニット側に配置される点火コイル(サブ)30a−2から30d−2それぞれに接続される。このように配置することで、コントロールユニット71から送信するタイミング信号が点火コイル(サブ)30a−2から30d−2に入力され、点火コイル(サブ)30a−2から30d−2の出力がそれぞれ点火コイル(メイン)30a−1から30d−1に入力される配置となる。

0023

なお、図3では点火コイル(メイン)30a−1と点火コイル(サブ)30a−2をコイル30aで一体とする構成で記載しているが、コイル30aを用いずに、点火コイル(メイン)30a−1と点火コイル(サブ)30a−2が別体で独立に構成しても良い。

0024

すなわち本実施例のコントロールユニットは、点火コイル(メイン)と点火コイル(サブ)で示される2系統の点火エネルギ供給手段のうち、一方の系統の複数の点火エネルギ供給手段、すなわち複数の点火コイル(サブ)に対して共通の信号線(一本の信号線)によりタイミング信号を送信することで、該一方の系統の複数の点火エネルギ供給手段(複数の点火コイル(サブ))を制御する。

0025

また、コントロールユニット71にはタイミング信号110の動作を監視するタイミング信号監視部1200を設け、タイミング信号の動作を監視(モニタ)することで点火コイル(サブ)の異常を検知する。具体的に点火コイル(サブ)の異常が発生した場合には、点火コイル(サブ)内部でタイミング信号110をプルアップまたはプルダウンすることで,電位を固定することで、コントロールユニット71にてタイミング信号110を指示してもタイミング信号監視部1200で検知するタイミング信号モニタ値は固定となるため、タイミング信号110の指示とモニタ値の差からコントロールユニット71にて制御・異常を判定できる。

0026

すなわち本実施例のコントロールユニットは、点火コイル(メイン)と点火コイル(サブ)で示される2系統の点火エネルギ供給手段のうち、一方の系統の複数の点火エネルギ供給手段、すなわち複数の点火コイル(サブ)から共通の信号線(一本の信号線)によりタイミング信号を受信することで、該一方の系統の複数の点火エネルギ供給手段(複数の点火コイル(サブ))の異常を検知する。

0027

図4は、点火コイル(メイン)30a−1と点火コイル(サブ)30a−2の詳細な接続図である。点火コイル(メイン)30a−1は、イグナイタ一次コイル二次コイルで構成される。イグナイタには、コントロールユニット71から出力されるメイン点火信号101aが入力され、メイン点火信号101aによって一次コイルの電流を制御することで、点火プラグ33による点火を実施する。

0028

点火コイル(サブ)30a−2は、イグナイタと一次コイルと二次コイルと制御回路で構成される。制御回路には、点火コイル(サブ)30a−2と同一の気筒に属する他方の点火エネルギ供給手段の点火信号であるメイン点火信号101aとタイミング信号110が入力される。このとき制御回路は、他方の点火エネルギ供給手段の点火信号を用いて、点火気筒であることを判定し、タイミング信号で指示される通電時間にしたがった点火コイル(サブ)30a−2に対するサブ点火信号を生成する。

0029

制御回路から出力されるサブ点火信号によって一次コイルの電流を制御することで、二次コイルに生じる電流を制御する。点火コイル(サブ)30a−2の二次コイルの上流は、点火コイル(メイン)30a−1の二次コイルの下流に接続され、点火コイル(メイン)30a−1の二次コイルと点火コイル(サブ)30a−2の二次コイルが点火プラグ33に対して直列に接続される。

0030

図5は、図4で構成されるコイル30の入出力に係る波形を示したタイミングチャートである。ここでは、内燃機関の1気筒(シリンダ)内で圧縮された混合気に着火する場合のコイル30におけるメイン点火制御信号101とタイミング信号110に対する一次電流、並びに放電出力二次電圧二次電流)401の関係を示している。

0031

具体的に云えば、メイン点火信号101aの矩形波についての立ち上がりのONするタイミングでイグナイタ301a−1におけるトランジスタスイッチング動作を行い、点火コイル(メイン)30a−1の一次側に5〜10Aの範囲の一次電流を流すことで点火コイル(メイン)30a−1に磁気エネルギが蓄えられ、メイン点火信号101の矩形波の立ち下がりのOFFするタイミング(所謂点火時期)でイグナイタ301a−1におけるトランジスタのスイッチング動作を行い、一次電流を遮断すると点火コイル(メイン)30a−1の二次側に高電圧な二次電圧が発生し、これによって点火プラグ33で放電が開始する。放電を生じさせるための二次電圧は通常10kV〜15kV程度の電圧発生であり、放電による二次電流は例えば0.1Aの範囲内でその後にエネルギ放出による放電が数ms持続する。

0032

また、メイン点火信号101aのONとなると同時または後に共通の信号線を介して送信されるタイミング信号110をONすると、制御回路にてサブ点火信号がONとなり、サブ点火信号がONになるタイミングでイグナイタ301a−2におけるトランジスタのスイッチング動作を行い、点火コイル(サブ)30a−2の一次側に5〜10Aの範囲の一次電流を流す。

0033

これにより点火コイル(サブ)30a−2に磁気エネルギが蓄えられ、タイミング信号110がOFFするタイミングでサブ点火信号がOFFとなり、イグナイタ301a−2におけるトランジスタのスイッチング動作を行い、一次電流を遮断すると点火コイル(サブ)30a−2の二次側に高電圧な二次電圧(図示しない)が発生し、これによって点火プラグ33に放電が重畳される。ここで、タイミング信号110の立ち下がりのOFFするタイミングは、メイン点火信号101aがOFFすると同時または位相差ΔIGN[ms]遅らせることで、点火コイル(メイン)30a−1のみで点火する場合に比べて放電時間を延ばすことができる。

0034

因みに、上述した点火制御信号101aやタイミング信号110がONからOFFに移行するタイミングは、気筒(シリンダ)内の混合気の状態と内燃機関の負荷状態等とを考慮して適切なタイミングで制御しなければ、着火性や燃焼速度に影響し、燃焼の悪化(着火性の悪化)による内燃機関の回転数変動振動を伴うこともあり、エンジン性能に大きく影響を与えるために重要な事項となっている。

0035

また、制御回路には、点火コイル(サブ)30a−2の監視機能を設け、点火コイル(サブ)30a−2の異常を検知することができる。異常を検知した場合は、制御回路内で電気的にタイミング信号110をLOW(0V)またはHIGH(5V)のいずれかに固着させ、コントロールユニット71でモニタすることで、コントロールユニット71で異常を検知することができる。

0036

なお、本実施例では、サブ点火信号を出力する制御回路を点火コイル(サブ)30a−2内に設けているが、点火コイル(サブ)30a−2の外部に設けても良く、コントロールユニット71に設けても良い。

0037

図6は、コントロールユニット71の演算機能(タイミング信号生成部1100、重ね運転領域判定部112)によるタイミング信号出力の動作処理を示したフローチャートである。このタイミング信号出力の動作処理は、例えばクランク角度に同期した所定角度又は角度に換算した時間タイマによる割込み処理として実行される。

0038

テップ1110は、点火コイル(サブ)の異常有無の判定行程である。異常を検知している場合は、ステップ1170へ進み、タイミング信号をOFF固定とし、処理を終了する。異常検知が無い場合はステップ1120へ進む。

0039

ステップ1120は、重ね運転領域検索の行程である。現在の運転領域から予め設定されている重ね運転領域にあるかが検索され、ステップ1130で、重ね放電と通常放電(すなわち点火コイル(サブ)による点火をする/しない)の判定が行なわれ、重ね領域で無い場合は、ステップ1170へ進み、タイミング信号をOFF固定とし、処理を終了する。重ね領域の場合は、ステップ1140へ進む。

0040

ここでステップ1120の重ね運転領域検索について図7で詳細を説明する。
図7は特に燃費向上を目的にEGRガスを導入する場合に、エンジン回転数機関負荷に応じたEGR率(100%×EGRガス流量新気空気流量)を設定するに当り、EGR率と重ね放電領域との関係を示したものである。

0041

ここで、燃焼の安定性から判断して、重ね放電を必要とする(例えばEGR率が20%を超える)“EGR大領域”と、重ね放電を必要としない“EGR少領域”とに大別する。さらに重ね放電の実行領域は、“EGR大領域”と同じとしても良いのであるが、あえて“EGR大領域”より、回転数および負荷方向に拡大した領域を設定しておく。これは運転状態が“EGR少領域”から“EGR大領域”へ短時間に移行する場合に、“EGR大領域”で設定されるEGR率が重ね放電の実行より先にシリンダ内に導入されて燃焼が悪化して性能の低下を招くことを避けるものである。上述により予め重ね放電の実行領域が予めコントロールユニット71内のマイコンに設定しておき、現在の運転状態から、重ね放電の運転領域か否かが判定される。

0042

図6のステップ1140は、点火コイル(サブ)の通電時間設定行程である。点火コイル(サブ)の通電時間はコントロールユニット71内のマイコン予め設定しておき、例えば図8に示すようにEGR率が大きくなるにつれて通電時間を長くするように設定しても良い。

0043

図6のステップ1150は、点火コイル(サブ)の位相差設定行程である。ステップ1150では、点火コイル(メイン)の点火時期からの位相差[ms]を設定する。点火コイル(サブ)の位相差はコントロールユニット71内のマイコン予め設定しておき、例えば図9に示すようにEGR率が大きくなるにつれて位相差を大きくするように設定しても良い。
ステップ1140とステップ1150で設定した通電時間と位相差にしたがい、ステップ1160でタイミング信号を出力する。

0044

次に図10を用いて、図6ステップ1110の異常検知の詳細を説明する。図10は、図6ステップ1110の異常検知のフローチャートであり、コントロールユニット71で周期的に実行される。

0045

図10のステップ1210はタイミング信号出力ON指示か否かの判断行程である。図6によりタイミング信号出力がON指示となった場合は、ステップ1220へ進み、タイミング信号がOFFの場合は本処理を終了する。

0046

ステップ1220はタイミング信号のモニタ値取得行程である。図2に示すように、タイミング信号110は出力すると同時にCPU78に入力され、タイミング信号モニタ値として取得する。

0047

ステップ1230は、ステップ1220で取得したタイミング信号モニタ値がONか否かの判断行程である。タイミング信号モニタ値がONの場合、すなわち、タイミング信号出力がON指示であり、その時のモニタ値もONの場合は、正常と判断し、処理を終了する。タイミング信号モニタ値がOFFの場合、すなわち、タイミング信号出力がON指示であるにも関わらず、タイミング信号モニタ値がOFFとなっている場合は、ステップ1240へ進みサブコイル異常と判断する。

0048

次に図11のタイムチャートを用いて、点火コイル(サブ)が正常の場合の動作を説明する。
時刻t1〜t5までは重ね領域での動作を示している。時刻t1では、メイン点火信号1をONとし、点火コイル(メイン)の通電を開始する。時刻t1からt2の間でタイミング信号をONとするとサブ点火信号1がONとなり、点火コイル(メイン)の通電を開始する。タイミング信号は図6の1140で予め設定した通電時間が経過するまでONを継続する。時刻t2にて予め設定した点火時期に応じてメイン点火信号1がOFFとなると、点火コイル(メイン)の放電が開始し、2次電流立ち上がる。時刻t2からの時間が図6のステップ1150で設定した位相差時間経過すると時刻t3にて、タイミング信号がOFFとなり、サブ点火信号1がOFFとなるタイミングで、点火コイル(サブ)の放電が開始され、点火コイル(メイン)の放電に点火コイル(サブ)の放電が重畳されるため、再び2次電流が立ち上がる。

0049

時刻t5まで各気筒での点火が繰り返し実行される。時刻t5で重ね領域外が判定されると、タイミング信号はOFFに固定され、全気筒のサブ点火信号はOFFとなるため、2次電流は、点火コイル(メイン)による2次電流のみとなる。なお、図11は点火コイル(サブ)が正常のため、タイミング信号とタイミング信号モニタは同じ動作となる。

0050

次に図12のタイムチャートを用いて、点火コイル(サブ)が異常の場合の動作を説明する。
時刻t1では、メイン点火信号1をONとし、点火コイル(メイン)の通電を開始する。時刻t1は重ね領域であるため、時刻t1からt2の間でタイミング信号をONとするとサブ点火信号1がONとなり、点火コイル(メイン)の通電を開始する。時刻t2にて予め設定した点火時期に応じてメイン点火信号1がOFFとなると、点火コイル(メイン)の放電が開始し、2次電流が立ち上がる。時刻t2からの時間が図6のステップ1150で設定した位相差時間経過すると時刻t3にて、タイミング信号がOFFとなり、サブ点火信号1がOFFとなるタイミングで、点火コイル(サブ)の放電が開始されるが、点火コイル(サブ)に異常があることで2次電流が立ち上がらず、2次電流の立ち上がりが検知できないため、図4の点火コイル(サブ)に設けた制御回路にて異常を検知し、タイミング信号がOFFに固定される。時刻t4にてメイン点火信号2をONとし、時刻t1、t2、t3と同様の動作が実行されるが、制御回路にてタイミング信号がOFFに固定されているため、サブ点火信号2はONとならず、タイミング信号モニタ値もONとならない。時刻t6にて図10ステップ1240のサブコイルの異常を検知すると、重ね領域外となり、以降タイミング信号がOFFに固定される。

0051

以上に示す構成とすることで、1気筒ごとに2系統の点火エネルギ供給手段を有する点火システムおいて、1系統の点火エネルギ供給手段のみを有する点火システムに対して、1本の信号線を追加するのみで2系統の点火エネルギ供給手段を制御でき、多気筒の内燃機関でもコントロールユニットの出力端子の不足やコストの増加を抑制できるエンジン制御装置を提供することができる。

0052

次に本発明の第2の実施例について図13から図15を用いて説明する。
第2の実施例が第1の実施例と異なるのは図13に示すように、点火コイル(サブ)30a−2に入力するメイン点火信号が同一気筒に属するメイン点火信号101aではなく、点火コイル(サブ)30a−2と異なる気筒に属するメイン点火信号101dという点である。

0053

次に図14図15を用いて詳細を説明する。
図14は、点火コイル(メイン)30a−1と点火コイル(サブ)30a−2の詳細な接続図である。点火コイル(メイン)30a−1は、イグナイタと一次コイルと二次コイルで構成される。イグナイタには、コントロールユニット71から出力されるメイン点火信号101aが入力され、メイン点火信号101aによって一次コイルの電流を制御することで、点火プラグ33による点火を実施する。

0054

点火コイル(サブ)30a−2は、イグナイタと一次コイルと二次コイルと制御回路で構成される。制御回路には、点火コイル(サブ)30a−2と異なる気筒に属する他方の点火エネルギ供給手段の点火信号であるメイン点火信号101dとタイミング信号110が入力される。このとき制御回路は、他方の点火エネルギ供給手段の点火信号を用いて、点火気筒であることを判定し、タイミング信号で指示される通電時間にしたがった点火コイル(サブ)30a−2に対するサブ点火信号を生成する。

0055

制御回路から出力されるサブ点火信号によって一次コイルの電流を制御することで、二次コイルに生じる電流を制御する。点火コイル(サブ)30a−2の二次コイルの上流は、点火コイル(メイン)30a−1の二次コイルの下流に接続され、点火コイル(メイン)30a−1の二次コイルと点火コイル(サブ)30a−2の二次コイルが点火プラグ33に対して直列に接続される。

0056

ここで、点火コイル(サブ)30a−2と異なる気筒に属する他方の点火エネルギ供給手段の点火信号であるメイン点火信号101dは、メイン点火信号101aの一つ前に点火した気筒に属するメイン点火信号を用いることが望ましい。例えば、4気筒エンジンで点火の順序が1番気筒、3番気筒、4番気筒、2番気筒の場合、1番気筒の一つ前は2番気筒であるため、1番気筒に属する点火コイル(サブ)の制御回路に入力するメイン点火信号は2番気筒のメイン点火信号を入力することが望ましい。

0057

図15は、図14で構成されるコイル30の入出力に係る波形を示したタイミングチャートである。ここでは、内燃機関の1気筒(シリンダ)内で圧縮された混合気に着火する場合のコイル30におけるメイン点火制御信号101とタイミング信号110に対する一次電流、並びに放電出力(二次電圧、二次電流)401の関係を示している。

0058

本実施例が図5のタイミングチャートと異なる点は、タイミング信号110がONになるタイミングが、メイン点火信号101aの前にある点である。
具体的に云えば、図14に記載の制御回路による点火気筒の判定を一つ前に点火した気筒に属するメイン点火信号101dで行なうことで、点火気筒の判定をメイン点火信号101aの前に行なうことができるため、タイミング信号101のONするタイミングをメイン点火信号101aの前にする。
このような構成とすることで、図4図5に記載の方法よりタイミング信号のON時間、すなわち点火コイル(サブ)の通電時間を長くすることができる。

0059

以上に示す構成とすることで、1気筒ごとに2系統の点火エネルギ供給手段を有する点火システムおいて、1系統の点火エネルギ供給手段のみを有する点火システムに対して、1本の共通の信号線を追加するのみで2系統の点火エネルギ供給手段を制御でき、多気筒の内燃機関でもコントロールユニットの出力端子の不足やコストの増加を抑制できるエンジン制御装置を提供することができる。

0060

次に本発明の第3の実施例について図16から図18を用いて説明する。
第3の実施例が第1の実施例と異なるのは図16に示すように、点火コイル(メイン)30a−1と点火コイル(サブ)30a−2を並列に接続する点である。

0061

次に図17図18を用いて詳細を説明する。
図17は、点火コイル(メイン)30a−1と点火コイル(サブ)30a−2の詳細な接続図である。点火コイル(メイン)30a−1は、イグナイタと一次コイルと二次コイルで構成される。イグナイタには、コントロールユニット71から出力されるメイン点火信号101aが入力され、メイン点火信号101aによって一次コイルの電流を制御することで、点火プラグ33による点火を実施する。

0062

点火コイル(サブ)30a−2は、イグナイタと一次コイルと二次コイルと制御回路で構成される。制御回路には、点火コイル(サブ)30a−2と同じ気筒に属する他方の点火エネルギ供給手段の点火信号であるメイン点火信号101aとタイミング信号110が入力される。このとき制御回路は、他方の点火エネルギ供給手段の点火信号を用いて、点火気筒であることを判定し、タイミング信号で指示される通電時間にしたがった点火コイル(サブ)30a−2に対するサブ点火信号を生成する。制御回路から出力されるサブ点火信号によって一次コイルの電流を制御することで、二次コイルに生じる電流を制御する。

0063

点火コイル(サブ)30a−2の二次コイルの上流は、点火コイル(メイン)30a−1の二次コイルの上流に接続され、点火コイル(メイン)30a−1の二次コイルと点火コイル(サブ)30a−2の二次コイルが点火プラグ33に対して並列に接続される。

0064

なお、制御回路にて点火気筒であることを判定するために入力するメイン点火信号は、図14に記載するように異なる気筒に属する他方の点火エネルギ供給手段の点火信号であるメイン点火信号101dでも良く、メイン点火信号101aの一つ前に点火した気筒に属するメイン点火信号を用いることが望ましい。

0065

図18は、図17で構成されるコイル30の入出力に係る波形を示したタイミングチャートである。ここでは、内燃機関の1気筒(シリンダ)内で圧縮された混合気に着火する場合のコイル30におけるメイン点火制御信号101とタイミング信号110に対する一次電流、並びに放電出力(二次電圧、二次電流)401の関係を示しているが、タイミング信号110の動作およびタイミング信号110に対する一次電流の動作は、図5と同様の動作となるが、2次電流の放電時間は図5の放電時間に比べ短いものとなる。これは、点火コイル(メイン)と点火コイル(サブ)を並列に接続することで、直列接続に比べて放電経路インダクタンスが減少するためである。

0066

以上に示す構成とすることで、1気筒ごとに2系統の点火エネルギ供給手段を有する点火システムおいて、1系統の点火エネルギ供給手段のみを有する点火システムに対して、1本の共通の信号線を追加するのみで2系統の点火エネルギ供給手段を制御でき、多気筒の内燃機関でもコントロールユニットの出力端子の不足やコストの増加を抑制できるエンジン制御装置を提供することができる。

0067

なお、大量のEGRガスを導入して燃費を向上させる手法を採用する場合、点火プラグ周りに適正な混合気が存在する割合が減ることになるため、コイル直列接続により放電時間を延ばす方式採用し、点火プラグ周りの流動が速く、短時間に点火エネルギを供給する必要がある場合は、コイル並列接続方式を採用しても良い。また、エンジン状態に応じて直列と並列を切替える方式を採用しても良い。

0068

次に本発明の第4の実施例について図19から図22を用いて説明する。
第4の実施例が第1の実施例と異なるのは図19に示すように、コントロールユニット71と点火コイル30の間に放電ユニット72がある点である。放電ユニット72は、コントロールユニット71から出力されるタイミング信号を検出し、点火信号から点火時期を検出すると、昇圧回路から所定(例えば500V)以上の電圧を点火コイル30の放電電流に付加する。

0069

次に図20を用いて詳細を説明する。
図20は、本実施例によるエンジン制御装置の構成を4気筒のエンジン(内燃機関)を例に示したものである。まず、コントロールユニット71に搭載されているメイン点火信号生成部1000からは、点火信号101に、気筒分の点火信号101a〜101dが出力される。また、タイミング信号生成部1100からはタイミング信号110が出力される。

0070

放電ユニット72はコントロールユニット71とは別に設けられており、昇圧回路203と気筒分の点火コイル30a〜30dとが約500Vの高電圧で結線203a〜203dされる。各点火コイル(30a〜30d)に内蔵されているイグナイタ(301a〜301d)のスイッチング対象気筒に対して通常の点火タイミングで放電が開始されると、高電圧結線(203a〜203d)が放電状態を維持するのに必要な電流値を二次コイル側に供給する。エンジンシリンダ内では、点火プラグ(33a〜33d)によって混合気に放電させて着火させるとともに、通常の放電に続く、いわゆる重ね放電が実行されるよう構成されている。また、それぞれの部位はワイヤハーネスによって結線される。

0071

ここで、放電ユニット72は、タイミング信号110からの情報により、放電時間を制御する制御回路202と、各気筒の点火タイミングを判断する気筒判定回路201と、昇圧回路203によって構成され、気筒毎の点火信号101a〜101dと、タイミング信号110のタイミングに合わせて重ね放電に必要な高電圧ライン203a〜203dが気筒毎に対応する点火コイルの二次コイル側に供給されることで、重ね放電を発生させることができる。

0072

図21は本実施例における、重ね放電を実行する場合に、一つの気筒を代表的に上述した気筒毎の点火信号制御101aと、重ね要求信号110と、放電ユニット72と、点火コイル30aとの構成を示したもので、図22は、これにより内燃機関のシリンダ内で圧縮された混合気に着火する場合の点火コイルの一次電流、二次電流と電圧の状況をそれぞれ示したものある。

0073

点火信号101aからの出力がONするタイミングで、イグナイタ301のスイッチングにより、一次電流を遮断すると二次コイル側に高電圧(二次電圧)が発生することで、点火プラグで放電が開始される。タイミング信号110の入力信号の情報を受けて、放電時間制御回路202が重ね放電を実行する時間を判断し、対象気筒の点火タイミングを判断する気筒判定回路201が、点火信号101aによって昇圧回路203を実行する対象気筒を判断し、一次電流の遮断するタイミングに合わせて重ね放電に必要な高電圧ライン203aを対象気筒に対応する点火コイル30aの二次コイル側と連通することで、点火コイル内の制御回路302と連動して高電圧が供給されることで、重ね放電を発生させることができる。放電時間制御回路202が重ね放電を終了する時間のタイミングで、昇圧回路を遮断して重ね放電を終了する。

0074

図22で示す二次電流、および二次電圧は、放電時間(tw)の間延長されることで、放電電圧がこの間供給され続けることにより、シリンダ内の混合気への着火性能を向上することができる。

0075

また図22に示す重ね要求信号110は、実線で示すように各点火信号の立下りに対して、(td)時間早いタイミングでON信号を出力するように制御される。これは重ね要
求信号の演算タイミングが必ずしも点火タイミングで演算されている訳ではなく、例えば10ms毎といった所定のマイコン演算タイミングで演算されるケースがある事と、放電時間制御回路202の判断タイミングにも依存するが、確実に重ね要求有りの情報を出力した時に、最も早いタイミングで放電時間制御回路が重ね要求有りの情報と、重ね時間の情報を判断できるようにするためである。少なくとも(td)は点火信号制御がOFFするタイミングと同時(td=0)あるいはそれより前のタイミングであることが望ましい。

0076

実施例では、点火タイミング毎に放電時間(tw)の情報をタイミング信号に同期させてON/OFF出力するようにしている。別の方法としては、放電時間の制御を、重ね制御回路202側で独自に(例えば固定時間)制御するような場合では、タイミング信号110は破線で示すような単純にON信号、すなわち重ね放電実行/非実行の情報のみで出力することもできる。尚、重ね放電非実行の場合は点線で示す常時OFFを表す情報を出力する。

0077

以上に示す構成とすることで、1気筒ごとに2系統の点火エネルギ供給手段を有する点火システムおいて、1系統の点火エネルギ供給手段のみを有する点火システムに対して、1本の共通の信号線を追加するのみで2系統の点火エネルギ供給手段を制御でき、多気筒の内燃機関でもコントロールユニットの出力端子の不足やコストの増加を抑制できるエンジン制御装置を提供することができる。

0078

次に本発明の第5の実施例について図23を用いて説明する。

0079

第5の実施例は、6気筒の内燃機関に適用した際の実施例である。実施例1から実施例4と異なる点は、タイミング信号生成部が、タイミング信号生成部1とタイミング信号生成部2の2箇所あり、タイミング信号が2つとなっている点である。それぞれのタイミング信号は一方がコントロールユニットに接続され、他方は途中で分岐し、分岐したタイミング信号それぞれが複数の点火コイルとそれぞれが接続される構成となる。

0080

以上に示す構成とすることで、多気筒の内燃機関でもコントロールユニットの出力端子の不足やコストの増加を抑制できるエンジン制御装置を提供することができる。

実施例

0081

以上、5つの実施例について説明したが、本内容は、本実施例に依らず1気筒ごとに2系統の点火エネルギ供給手段を有する点火システムに適用可能であり、例えば1気筒ごとに点火プラグと点火コイルをそれぞれ2つ有する点火システムにも適用可能である。

0082

1・・・スロットルセンサ、2・・・エアフローセンサ、3・・・水温センサ、7・・・クランク角センサ、14・・・アクセルセンサ、17・・・ニュートラルスイッチ、18・・・エアコンスイッチ、19・・・補機負荷スイッチ、23・・・インジェクタ、30・・・点火コイル、42・・・スロットル駆動モータ

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