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技術 電源回路

出願人 株式会社村田製作所
発明者 石渡祐今西由浩宇田真悟河原辰将孝山康太
出願日 2016年6月7日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2017-527138
公開日 2017年11月16日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 WO2017-006688
状態 特許登録済
技術分野 増幅器一般
主要キーワード 周辺帯域 コアコイル マルチモ 各分岐線 電源電圧回路 分岐箇所 エンベロープトラッキング フェライトビーズ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題・解決手段

電源回路(1)は、無線周波数信号(RF1),(RF2),(RF3)を増幅する複数の電力増幅器(2),(3),(4)と、電力増幅器(2),(3),(4)にエンベロープ信号(Se)に基づく可変電圧(Vvar)を供給するエンベロープトラッカ(6)と、エンベロープトラッカ(6)の出力側に接続された共通線(12)と、共通線(12)の先端から分岐し、電力増幅器(2),(3),(4)にそれぞれ接続された複数の分岐線(13),(16),(19)と、を備える。分岐線(13),(16),(19)には、サブインダクタ(14),(17),(20)がそれぞれ設けられている。共通線(12)には、メインインダクタ(22)と、コンデンサ(23)と、が設けられている。

概要

背景

一般に、エンベロープトラッカと複数の電力増幅器とを備えた電源回路において、該各電力増幅器にチョーク用のインダクタを接続する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された電源回路では、インダクタにより電力増幅器から漏れ出てくるノイズ信号を外部に流出させないようにし、かつ、ノイズ信号が電力増幅器に流入することを防止している。

概要

電源回路(1)は、無線周波数信号(RF1),(RF2),(RF3)を増幅する複数の電力増幅器(2),(3),(4)と、電力増幅器(2),(3),(4)にエンベロープ信号(Se)に基づく可変電圧(Vvar)を供給するエンベロープトラッカ(6)と、エンベロープトラッカ(6)の出力側に接続された共通線(12)と、共通線(12)の先端から分岐し、電力増幅器(2),(3),(4)にそれぞれ接続された複数の分岐線(13),(16),(19)と、を備える。分岐線(13),(16),(19)には、サブインダクタ(14),(17),(20)がそれぞれ設けられている。共通線(12)には、メインインダクタ(22)と、コンデンサ(23)と、が設けられている。

目的

本発明は前述の問題に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、エンベロープトラッカと各電力増幅器との間に伝導するノイズ信号を抑制する電源回路を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

無線周波数信号増幅する複数の電力増幅器と、前記複数の電力増幅器にエンベロープ信号に基づく可変電圧を供給するエンベロープトラッカと、前記エンベロープトラッカの出力側に接続された共通線と、前記共通線の先端から分岐し、前記複数の電力増幅器にそれぞれ接続された複数の分岐線と、前記複数の分岐線にそれぞれ設けられた複数のサブインダクタと、前記共通線に設けられたメインインダクタと、前記共通線に設けられたコンデンサと、を備えてなる電源回路

請求項2

前記メインインダクタのカットオフ周波数は、前記エンベロープ信号の周波数よりも高くしてなる請求項1に記載の電源回路。

請求項3

前記メインインダクタの自己共振周波数は、前記各サブインダクタの自己共振周波数のうち最も低い自己共振周波数よりも高くしてなる請求項1に記載の電源回路。

請求項4

前記エンベロープトラッカと前記メインインダクタとの間の電気長は、前記無線周波数信号のうち最高周波数の信号の半波長よりも短くしてなる請求項1に記載の電源回路。

請求項5

前記エンベロープトラッカと前記電力増幅器との間の電気長は、前記無線周波数信号のうち最高周波数の信号の半波長よりも短くしてなる請求項1に記載の電源回路。

技術分野

0001

本発明は、インダクタを用いて無線周波数信号ノイズ信号を低減する電源回路に関する。

背景技術

0002

一般に、エンベロープトラッカと複数の電力増幅器とを備えた電源回路において、該各電力増幅器にチョーク用のインダクタを接続する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された電源回路では、インダクタにより電力増幅器から漏れ出てくるノイズ信号を外部に流出させないようにし、かつ、ノイズ信号が電力増幅器に流入することを防止している。

先行技術

0003

特表2014−502808号公報

0004

ところで、特許文献1に記載された電源回路は、エンベロープトラッカから電力増幅器に向けてノイズ信号が伝導した場合、各インダクタにおいてノイズ信号を反射させて、電力増幅器にノイズ信号が流入するのを防止している。この場合、インダクタがノイズ信号を反射することにより再度エンベロープトラッカにノイズ信号を戻すことになり、エンベロープトラッカと各電力増幅器との間の接続ライン共振が起こる場合がある。この結果、接続ラインからノイズ信号が放射され、通信特性劣化するという問題がある。

0005

本発明は前述の問題に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、エンベロープトラッカと各電力増幅器との間に伝導するノイズ信号を抑制する電源回路を提供することにある。

0006

(1).上述した課題を解決するために、本発明による電源回路は、無線周波数信号を増幅する複数の電力増幅器と、前記複数の電力増幅器にエンベロープ信号に基づく可変電圧を供給するエンベロープトラッカと、前記エンベロープトラッカの出力側に接続された共通線と、前記共通線の先端から分岐し、前記複数の電力増幅器にそれぞれ接続された複数の分岐線と、前記複数の分岐線にそれぞれ設けられた複数のサブインダクタと、前記共通線に設けられたメインインダクタと、前記共通線に設けられたコンデンサと、を備えている。

0007

本発明によれば、電源回路は、共通線に設けられたメインインダクタと分岐線に設けられたサブインダクタとを備えている。この場合、共通線を伝導するノイズ信号をメインインダクタにより低減し、分岐線を伝導するノイズ信号をサブインダクタにより低減させることができる。これにより、エンベロープトラッカから各電力増幅器に向けて伝導するノイズ信号を、サブインダクタとメインインダクタとにより低減することができる。この結果、エンベロープトラッカと各電力増幅器との間でのノイズ信号の共振や放射を抑制することができるので、受信感度の劣化を抑えて通信特性を高めることができる。

0008

(2).本発明に係る電源回路では、前記メインインダクタのカットオフ周波数は、前記エンベロープ信号の周波数よりも高いことが好ましい。この場合、電源回路は、エンベロープ信号については減衰を抑制しつつ、ノイズ信号を減衰させることができる。

0009

(3).本発明に係る電源回路では、前記メインインダクタの自己共振周波数は、前記各サブインダクタの自己共振周波数のうち最も低い自己共振周波数よりも高いことが好ましい。

0010

ここで、複数の電力増幅器は、例えば互いに異なる周波数の無線周波数信号を増幅する。このとき、無線周波数信号に対するノイズ信号を抑制するために、各サブインダクタの自己共振周波数は、例えば各電力増幅器で増幅する無線周波数信号の帯域内で設定するのが好ましい。これに対し、メインインダクタの自己共振周波数を各サブインダクタの自己共振周波数のうち最も低い自己共振周波数よりも高くしたから、複数の無線周波数信号の帯域に亘ってメインインダクタのインピーダンスを高くすることができる。このため、複数の無線周波数信号の帯域で、ノイズ信号を低減することができる。

0011

(4).本発明に係る電源回路では、前記エンベロープトラッカと前記メインインダクタとの間の電気長は、前記無線周波数信号のうち最高周波数の信号の半波長よりも短いことが好ましい。

0012

これにより、エンベロープトラッカとメインインダクタとの間でノイズ信号の多重反射が生じ、ノイズ信号が放射されるときでも、放射されるノイズ信号の周波数を無線周波数信号のうち最高周波数よりも高くすることができる。このため、ノイズ信号の周波数を複数の無線周波数信号の帯域外にすることができ、無線周波数信号に対するノイズ信号の影響を低減することができる。

0013

(5).本発明に係る電源回路では、前記エンベロープトラッカと前記電力増幅器との間の電気長は、前記無線周波数信号のうち最高周波数の信号の半波長よりも短いことが好ましい。

0014

これにより、エンベロープトラッカと電力増幅器との間でノイズ信号の多重反射が生じ、ノイズ信号が放射されるときでも、放射されるノイズ信号の周波数を無線周波数信号のうち最高周波数よりも高くすることができる。このため、ノイズ信号の周波数を複数の無線周波数信号の帯域外にすることができ、無線周波数信号に対するノイズ信号の影響を低減することができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の実施の形態による電源回路の全体構成を示す回路図である。
図1中のメインインダクタの挿入損失周波数特性を示す特性線図である。
本発明の実施の形態および比較例において、電源回路の電圧時間変化を示す特性線図である。
本発明の実施の形態および比較例において、電源回路のノイズレベルの周波数特性を示す特性線図である。
図4中の電源回路のノイズレベルの周波数特性を拡大して示す特性線図である。

実施例

0016

以下、本発明の実施の形態による電源回路を、マルチバンド携帯端末に適用した場合を例に挙げて添付図面を参照しつつ詳細に説明する。

0017

図1に、本実施の形態による電源回路1を示す。電源回路1は、電力増幅器2,3,4、エンベロープトラッカ6、共通線12、分岐線13,16,19、サブインダクタ14,17,20、メインインダクタ22、コンデンサ23等を備えている。この電源回路1は、例えば携帯端末等のモバイル機器において、音声やデータ等の各種信号を、例えば3種類の無線周波数信号RF1,RF2,RF3を用いて基地局(図示せず)に送信するために用いられる。

0018

電力増幅器2は、電源入力端子が分岐線13を介して電源電圧回路5に接続され、信号入力端子がRF部8およびSAWフィルタ9を介してベースバンド部7に接続されている。この電力増幅器2は、例えば演算増幅器を用いて構成されている。これにより、電力増幅器2は、エンベロープトラッカ6から供給される可変電圧Vvarに基づいて、RF部8から出力される無線周波数信号RF1の電力を基地局に送信するために必要なレベルまで増幅し、出力端子から送信信号Tx1を出力する。このとき、無線周波数信号RF1は、例えば700MHz帯のような第1の周波数帯域の信号となっている。

0019

電力増幅器3は、電源入力端子が分岐線16を介して電源電圧回路5に接続され、信号入力端子がRF部8およびSAWフィルタ10を介してベースバンド部7に接続されている。この電力増幅器3は、電力増幅器2と同様に、例えば演算増幅器を用いて構成されている。この場合、電力増幅器3は、電力増幅器2とは異なる無線周波数信号RF2を増幅し、出力端子から送信信号Tx2を出力する。このとき、無線周波数信号RF2は、第1の周波数帯域とは異なる周波数として、例えば1.5GHz帯のような第2の周波数帯域の信号となっている。

0020

電力増幅器4は、電源入力端子が分岐線19を介して電源電圧回路5に接続され、信号入力端子がRF部8およびSAWフィルタ11を介してベースバンド部7に接続されている。この電力増幅器4は、電力増幅器2と同様に、例えば演算増幅器を用いて構成されている。この場合、電力増幅器4は、電力増幅器2,3とは異なる無線周波数信号RF3を増幅し、出力端子から送信信号Tx3を出力する。このとき、無線周波数信号RF3は、第1,第2の周波数帯域とは異なる周波数として、例えば2GHz帯のような第3の周波数帯域の信号となっている。

0021

また、電力増幅器2とエンベロープトラッカ6との間を接続する共通線12および分岐線13とを合わせた電気長は、3種類の無線周波数信号RF1,RF2,RF3のうち最高周波数の信号の半波長よりも短くなっている。同様に、電力増幅器3とエンベロープトラッカ6との間を接続する共通線12および分岐線16とを合わせた電気長は、3種類の無線周波数信号RF1,RF2,RF3のうち最高周波数の信号の半波長よりも短くなっている。電力増幅器4とエンベロープトラッカ6との間を接続する共通線12および分岐線19とを合わせた電気長は、3種類の無線周波数信号RF1,RF2,RF3のうち最高周波数の信号の半波長よりも短くなっている。

0022

電源電圧回路5は、例えばバッテリにより構成され、出力側がエンベロープトラッカ6に接続されている。この電源電圧回路5は、一定の電源電圧Vをエンベロープトラッカ6に供給する。

0023

エンベロープトラッカ6は、電源電圧回路5と各電力増幅器2,3,4との間に設けられている。このエンベロープトラッカ6は、ベースバンド部7に接続され、ベースバンド部7から出力されるベースバンド信号IQ信号)のエンベロープ成分(エンベロープ信号Se)を検出する。これにより、エンベロープトラッカ6は、電源電圧Vを制御して、各電力増幅器2,3,4にエンベロープ成分に基づく可変電圧Vvarを供給する。即ち、エンベロープトラッカ6は、各電力増幅器2,3,4に供給される可変供給電力がベースバンド信号のエンベロープ成分(無線周波数信号RF1,RF2,RF3の振幅)に応じて変化するように、可変電圧Vvarを調整する。このとき、エンベロープ成分が増加すると、可変電圧Vvarは増加し、エンベロープ成分が減少すると、可変電圧Vvarは減少する。

0024

ベースバンド部7は、音声、データ等の入力信号(図示せず)をベースバンド信号に変調し、該ベースバンド信号をRF部8に出力する。この場合、ベースバンド部7は、エンベロープトラッカ6がエンベロープトラッキングを行うために、エンベロープトラッカ6に向けてエンベロープ信号Seを出力する。ここで、エンベロープ信号Seの周波数は、ベースバンド部7によって設定されるものであり、例えば、20MHz程度である。

0025

RF部8の入力側はベースバンド部7に接続され、RF部8の出力側はSAWフィルタ9,10,11にそれぞれ接続されている。このRF部8は、ベースバンド部7から出力されるベースバンド信号をアップコンバートして、無線送信を行うための無線周波数信号RF1,RF2,RF3をそれぞれ生成する。

0026

SAWフィルタ9の入力側はRF部8に接続され、SAWフィルタ9の出力側は電力増幅器2に接続されている。このSAWフィルタ9は、無線周波数信号RF1の周波数帯域の信号を通過させる帯域通過フィルタを構成している。具体的には、SAWフィルタ9は、圧電性基板等を用いて形成され、弾性表面波を用いることによって、無線周波数信号RF1の帯域以外の信号を除去する。SAWフィルタ9は、フィルタリング後の無線周波数信号RF1を、電力増幅器2に向けて出力する。

0027

SAWフィルタ10の入力側はRF部8に接続され、SAWフィルタ10の出力側は電力増幅器3に接続されている。このSAWフィルタ10は、SAWフィルタ9と同様に帯域通過フィルタを構成し、無線周波数信号RF2の周波数帯域の信号を通過させる。SAWフィルタ10は、フィルタリング後の無線周波数信号RF2を、電力増幅器3に向けて出力する。

0028

SAWフィルタ11の入力側はRF部8に接続され、SAWフィルタ11の出力側は電力増幅器4に接続されている。このSAWフィルタ11は、SAWフィルタ9,10と同様に帯域通過フィルタを構成し、無線周波数信号RF3の周波数帯域の信号を通過させる。SAWフィルタ11は、フィルタリング後の無線周波数信号RF3を、電力増幅器4に向けて出力する。

0029

共通線12は、エンベロープトラッカ6と複数の分岐線13,16,19との間を接続している。即ち、共通線12の一端は、エンベロープトラッカ6の出力側に接続されている。共通線12の他端は、分岐箇所12Aとなって、複数の分岐線13,16,19の一端に接続されている。この共通線12は、エンベロープトラッカ6により制御された可変電圧Vvarを各電力増幅器2,3,4に向けて供給する。共通線12には、メインインダクタ22とコンデンサ23とが設けられている。

0030

分岐線13は、共通線12の分岐箇所12Aと電力増幅器2との間を接続している。即ち、分岐線13の一端は共通線12の分岐箇所12Aから分岐し、分岐線13の他端は電力増幅器2の電源入力端子に接続されている。この分岐線13は、共通線12から出力された可変電圧Vvarを電力増幅器2に向けて供給する。分岐線13には、サブインダクタ14とサブコンデンサ15とが設けられている。

0031

サブインダクタ14は、分岐線13に設けられ、例えばコアコイルにより形成されている。このサブインダクタ14およびサブコンデンサ15は、分岐線13を流れるノイズ信号を減衰させる。この場合、サブインダクタ14の自己共振周波数は、電力増幅器2に対するノイズ信号の侵入を抑制するために、例えば無線周波数信号RF1の帯域内の値に設定されている。このため、サブインダクタ14は、無線周波数信号RF1の周辺帯域のノイズ信号を減衰させる。

0032

サブコンデンサ15は、共通線12の分岐箇所12Aとサブインダクタ14との間に位置し、分岐線13に設けられている。即ち、サブコンデンサ15は、サブインダクタ14よりもエンベロープトラッカ6側に設けられている。サブコンデンサ15の一端側は分岐線13に接続され、サブコンデンサ15の他端側は接地されている。これにより、サブコンデンサ15は、サブインダクタ14と協働して、分岐線13を流れるノイズ信号を減衰させる。

0033

分岐線16は、共通線12の分岐箇所12Aと電力増幅器3との間を接続している。即ち、分岐線16の一端は共通線12の分岐箇所12Aから分岐し、分岐線16の他端は電力増幅器3の電源入力端子に接続されている。この分岐線16は、共通線12から出力された可変電圧Vvarを電力増幅器3に向けて供給する。分岐線16には、サブインダクタ17とサブコンデンサ18とが設けられている。

0034

サブインダクタ17は、分岐線16に設けられ、例えばコアコイルにより形成されている。このサブインダクタ17およびサブコンデンサ18は、分岐線16を流れるノイズ信号を減衰させる。この場合、サブインダクタ17の自己共振周波数は、電力増幅器3に対するノイズ信号の侵入を抑制するために、例えば無線周波数信号RF2の帯域内の値に設定されている。このため、サブインダクタ17は、無線周波数信号RF2の周辺帯域のノイズ信号を減衰させる。

0035

サブコンデンサ18は、共通線12の分岐箇所12Aとサブインダクタ17との間に位置し、分岐線16に設けられている。即ち、サブコンデンサ18は、サブインダクタ17よりもエンベロープトラッカ6側に設けられている。サブコンデンサ18の一端側は分岐線16に接続され、サブコンデンサ18の他端側は接地されている。これにより、サブコンデンサ18は、サブインダクタ17と協働して、分岐線16を流れるノイズ信号を減衰させる。

0036

分岐線19は、共通線12の分岐箇所12Aと電力増幅器4との間を接続している。即ち、分岐線19の一端は共通線12の分岐箇所12Aから分岐し、分岐線19の他端は電力増幅器4の電源入力端子に接続されている。この分岐線19は、共通線12から出力された可変電圧Vvarを電力増幅器4に向けて供給する。分岐線19には、サブインダクタ20とサブコンデンサ21とが設けられている。

0037

サブインダクタ20は、分岐線19に設けられ、例えばコアコイルにより形成されている。このサブインダクタ20およびサブコンデンサ21は、分岐線19を流れるノイズ信号を減衰させる。この場合、サブインダクタ20の自己共振周波数は、電力増幅器4に対するノイズ信号の侵入を抑制するために、例えば無線周波数信号RF3の帯域内の値に設定されている。このため、サブインダクタ20は、無線周波数信号RF3の周辺帯域のノイズ信号を減衰させる。

0038

サブコンデンサ21は、共通線12の分岐箇所12Aとサブインダクタ20との間に位置し、分岐線19に設けられている。即ち、サブコンデンサ21は、サブインダクタ20よりもエンベロープトラッカ6側に設けられている。サブコンデンサ21の一端側は分岐線19に接続され、サブコンデンサ21の他端側は接地されている。これにより、サブコンデンサ21は、サブインダクタ20と協働して、分岐線19を流れるノイズ信号を減衰させる。

0039

メインインダクタ22は、共通線12に設けられ、例えばコアコイルにより形成されている。このメインインダクタ22は共通線12を流れるノイズ信号を減衰させる。メインインダクタ22は、エンベロープ信号Seに応じて変化する可変電圧Vvarを通過させる必要がある。このため、メインインダクタ22の自己共振周波数は、エンベロープ信号Seの周波数よりも高くなっている。

0040

また、メインインダクタ22は、無線周波数信号RF1,RF2,RF3の周波数帯域のノイズ信号を減衰させるのが好ましい。このとき、各サブインダクタ14,17,20の各自己共振周波数は、無線周波数信号RF1,RF2,RF3の周波数帯域に対応した値に設定されている。このため、メインインダクタ22の自己共振周波数は、各サブインダクタ14,17,20の各自己共振周波数のうち最も低い自己共振周波数よりも高い値に設定されている。これにより、メインインダクタ22は、エンベロープトラッカ6側から共通線12に流入するノイズ信号のうち、例えばエンベロープ信号Seの周波数よりも高く、無線周波数信号RF1,RF2,RF3の周波数帯域でのノイズ信号を減衰させる。

0041

メインインダクタ22の挿入損失(SパラメータのS21)の周波数特性の一例を、図2に示す。なお、図2は、メインインダクタ22に(株)製作所のLQW15CN33NJ00を用いたときの特性を示している。図2に示すように、メインインダクタ22では、約100MHz付近を境に挿入損失が増加している。また、メインインダクタ22の挿入損失が−3dBになるカットオフ周波数は、エンベロープ信号Seの周波数よりも高い400MHz付近となっている。これにより、メインインダクタ22はエンベロープ信号Seよりも高周波側のノイズ信号を減衰することができる。

0042

また、メインインダクタ22とエンベロープトラッカ6との間の電気長は、電力増幅器2,3,4に用いられる無線周波数信号RF1,RF2,RF3のうち、最高周波数の信号(無線周波数信号RF3)の半波長よりも短くなっている。これにより、メインインダクタ22とエンベロープトラッカ6との間でノイズ信号が多重反射したときでも、各無線周波数信号RF1,RF2,RF3の帯域でノイズ信号が外部に放射されるのを抑制している。

0043

コンデンサ23は、エンベロープトラッカ6とメインインダクタ22との間に位置し、共通線12に設けられている。即ち、コンデンサ23は、メインインダクタ22よりもエンベロープトラッカ6側に設けられている。コンデンサ23の一端側は共通線12に接続され、コンデンサ23の他端側は接地されている。これにより、コンデンサ23は、メインインダクタ22と協働して、共通線12を流れるノイズ信号を減衰させる。ここで、コンデンサ23およびメインインダクタ22は、エンベロープ信号Seに応じて変化する可変電圧Vvarの減衰は抑制して、ノイズ信号を減衰させる必要がある。このため、コンデンサ23の容量特性は、コンデンサ23とメインインダクタ22とを組み合わせてローパスフィルタを構成したときに、そのカットオフ周波数がエンベロープ信号Seの周波数よりも高くなる値であることが好ましい。

0044

電源回路1は上述の如き構成を有するもので、次にその動作について説明する。

0045

電源回路1が駆動すると、電源電圧回路5は、電源電圧Vをエンベロープトラッカ6に向けて供給する。エンベロープトラッカ6は、ベースバンド部7から出力されるエンベロープ信号Seに基づいて可変電圧Vvarに制御して、可変電圧Vvarを各電力増幅器2,3,4に供給する。この場合、エンベロープ信号Seは無線周波数信号RF1,RF2,RF3の振幅レベルに対応するから、エンベロープトラッカ6は、無線周波数信号RF1,RF2,RF3の振幅レベルに応じて、可変電圧Vvarを制御することができる。

0046

一方、ベースバンド部7は、音声、データ等の入力信号をベースバンド信号に変調し、該ベースバンド信号をRF部8に出力する。また、ベースバンド部7は、エンベロープトラッカ6に向けてエンベロープ信号Seを出力する。RF部8は、ベースバンド信号をアップコンバートして無線送信を行うための無線周波数信号RF1,RF2,RF3を生成し、SAWフィルタ9,10,11を介して電力増幅器2,3,4に向けて出力する。そして、電力増幅器2,3,4は、エンベロープトラッカ6から供給される可変電圧Vvarに基づいて、RF部8から出力される無線周波数信号RF1,RF2,RF3の電力を基地局に送信するために必要なレベルまで増幅し、出力端子から送信信号Tx1,Tx2,Tx3をそれぞれ出力する。

0047

このとき、エンベロープトラッカ6と電力増幅器2,3,4との間を共通線12および分岐線13,16,19によって接続すると共に、共通線12にメインインダクタ22を設け、分岐線13,16,19にサブインダクタ14,17,20を設けた。このため、共通線12および分岐線13,16,19に伝導するノイズ信号を、メインインダクタ22およびサブインダクタ14,17,20によって減衰させることができる。一方、メインインダクタ22のカットオフ周波数をエンベロープ信号Seの周波数よりも高くすると共に、メインインダクタ22およびサブインダクタ14,17,20の自己共振周波数をエンベロープ信号Seの周波数よりも高くした。このため、電源回路1は、エンベロープトラッカ6から供給される可変電圧Vvarの電圧波形を維持しつつ、共通線12および分岐線13,16,19に伝導するノイズ信号を減衰させることができる。

0048

上述のような、本実施の形態による電源回路1の効果を確認するために、電源回路1について可変電圧Vvarの時間変化を求めた。その結果を図3中に実線で示す。また、本実施の形態による電源回路1の結果と対比するために、比較例としてサブインダクタ14,17,20およびメインインダクタ22を省いた場合の電源回路について、エンベロープトラッカと電力増幅器との間を伝導する可変電圧Vvar0の時間変化を、図3中に破線で示した。

0049

図3に示すように、比較例の電源回路では、高周波のノイズ信号が可変電圧Vvar0に含まれている。これは、電源回路に流れるノイズ信号を、インダクタを用いて減衰していないためであると考えられる。

0050

これに対し、本実施の形態による電源回路1では、比較例に比べて、可変電圧Vvarに含まれるノイズ信号が低減され、ノイズ信号が減衰していることが分かる。さらにこの場合、電源回路1では、メインインダクタ22のカットオフ周波数はエンベロープ信号Seの周波数よりも高い周波数としたので、可変電圧Vvarの電圧波形を維持しつつ、可変電圧Vvarが伝送していることが分かる。

0051

また、本実施の形態による電源回路1の効果を確認するために、電源回路1についてノイズレベルの周波数特性を求めた。その結果を図4図5中に実線に示す。ここで、本実施の形態による電源回路1の結果と対比するために、比較例としてサブインダクタ14,17,20およびメインインダクタ22を省いた場合の電源回路によるノイズレベルの周波数特性を、図4図5中に破線で示した。なお、電源回路1のノイズレベルの周波数特性を求めるに際し、コンデンサ23の容量は270pFとした。

0052

図4に示すように、比較例の電源回路では、本実施の形態による電源回路1と比べてノイズレベルが減衰していない。これは、電源回路に流れるノイズ信号を、インダクタを用いて減衰していないためであると考えられる。

0053

これに対し、本実施の形態による電源回路1では、比較例に比べて、ノイズ信号が減衰していることが分かる。特に、500MHz以下および700MHz以上の帯域においてノイズレベルの減衰効果が大きい。また、図5に示すように、20MHz以下の帯域では、本実施の形態による電源回路1によるノイズレベルの減衰効果と比較例によるノイズレベルの減衰効果とでは、差が生じていない。これは、メインインダクタ22のカットオフ周波数を、エンベロープ信号Seの周波数である20MHzよりも高い周波数としたことにあると考えられる。この結果、エンベロープ信号Seに応じて可変電圧Vvarが20MHz付近で振幅変調されても、電圧波形が維持された可変電圧Vvarを、電力増幅器2,3,4に供給することができる。

0054

なお、エンベロープトラッカ6から出力される可変電圧Vvarの電圧波形は、無線周波数信号RF1,RF2,RF3の変動に伴って変化しており、交流成分を含んでいる。通常のフェライトビーズを使用して可変電圧Vvarに対するノイズ対策を行うと、部品によって電圧波形の遅延が発生してしまい、無線周波数信号RF1,RF2,RF3の信号波形の変動に追従させることができないことがある。また、フェライトビーズは電流が流れると、フェライト材磁気飽和により、特性が変動するため、遅延量にばらつきが生じてしまう。以上の点を考慮すると、メインインダクタ22は、電力増幅器2,3,4に可変電圧Vvarを供給する電源ライン(共通線12および分岐線13,16,19)に適用しても、重畳特性のよく、特性変化が少ない電子部品であることが好ましい。併せて、メインインダクタ22には、狭偏差に対応した電子部品を使用するのが好ましい。

0055

かくして、本実施の形態によれば、電源回路1は、共通線12に設けられたメインインダクタ22と、各分岐線13,16,19に設けられた各サブインダクタ14,17,20とを備えている。この場合、共通線12を伝導するノイズ信号をメインインダクタ22により低減し、各分岐線13,16,19を伝導するノイズ信号を各サブインダクタ14,17,20により低減させることができる。これにより、エンベロープトラッカ6から各電力増幅器2,3,4に向けて伝導するノイズ信号を、各サブインダクタ14,17,20とメインインダクタ22とにより低減することができる。この結果、エンベロープトラッカと各電力増幅器との間でのノイズ信号の共振や放射を抑制することができるので、マルチバンドの無線周波数信号RF1,RF2,RF3のいずれの帯域でも、受信感度の劣化を抑えて通信特性を高めることができる。

0056

また、メインインダクタ22のカットオフ周波数をエンベロープ信号Seの周波数よりも高くしている。この場合、電源回路1を伝導するエンベロープ信号Seは、メインインダクタ22が低減できるノイズ信号の周波数よりも低くなる。このため、電源回路1は、エンベロープ信号Seについては減衰を抑制しつつ、ノイズ信号を減衰させることができる。

0057

また、メインインダクタ22の自己共振周波数は各サブインダクタ14,17,20の自己共振周波数のうち最も低い自己共振周波数よりも高くしている。ここで、複数の電力増幅器2,3,4は、互いに異なる周波数の無線周波数信号RF1,RF2,RF3を増幅する。このとき、無線周波数信号RF1,RF2,RF3に対するノイズ信号を抑制するために、各サブインダクタ14,17,20の自己共振周波数は、例えば無線周波数信号RF1,RF2,RF3の帯域内で設定するのが好ましい。これに対し、メインインダクタ22の自己共振周波数を各サブインダクタ14,17,20の自己共振周波数のうち最も低い自己共振周波数よりも高くしたから、複数の無線周波数信号RF1,RF2,RF3の帯域に亘ってメインインダクタ22のインピーダンスを高くすることができる。このため、複数の無線周波数信号RF1,RF2,RF3の帯域で、ノイズ信号を低減することができる。

0058

また、エンベロープトラッカ6とメインインダクタ22との間の電気長は、各無線周波数信号RF1,RF2,RF3のうち最高周波数の信号(無線周波数信号RF3)の半波長よりも短くしている。これにより、エンベロープトラッカ6とメインインダクタ22との間でノイズ信号の多重反射が生じ、ノイズ信号が放射されるときでも、放射されるノイズ信号の周波数を無線周波数信号RF1,RF2,RF3のいずれの周波数よりも高くすることができる。

0059

これに加えて、エンベロープトラッカ6と電力増幅器2,3,4との間の電気長は、無線周波数信号RF1,RF2,RF3のうち最高周波数の信号(無線周波数信号RF3)の半波長よりもそれぞれ短い構成としている。これにより、エンベロープトラッカ6と電力増幅器2,3,4との間でノイズ信号の多重反射が生じ、ノイズ信号が放射されるときでも、放射されるノイズ信号の周波数を無線周波数信号RF1,RF2,RF3のいずれの周波数よりも高くすることができる。このため、ノイズ信号の周波数を複数の無線周波数信号RF1,RF2,RF3の帯域外にすることができ、無線周波数信号に対するノイズ信号の影響を低減することができる。

0060

なお、前記実施の形態では、電源回路1は、3個の電力増幅器2,3,4を備える構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、電源回路は、2個の電力増幅器を備える構成としてもよいし、4個以上の電力増幅器を備える構成としてもよい。

0061

また、前記実施の形態では、電力増幅器2,3,4は、700MHz、1.5GHz、2GHzの無線周波数信号RF1,RF2,RF3を増幅するものした。これら複数の無線周波数信号の周波数帯域は、上述したものに限らず、通信方式等に応じて適宜設定される。同様に、エンベロープ信号Seの周波数は、20MHzである場合を例示したが、これに限らず、ベースバンド部7の仕様等に応じて、適宜設定される。

0062

また、前記実施の形態では、周波数帯域が互いに異なる複数の無線周波数信号RF1,RF2,RF3を送信するマルチバンドの携帯端末に適用した場合を例に挙げて説明した。本発明はこれに限らず、例えばW−CDMALTE等のように、変調方式が互いに異なる複数の無線周波数信号を送信するマルチモードの携帯端末に適用してもよい。この場合、複数の無線周波数信号は、必ずしも周波数帯域が異なる必要はなく、互いに重複してもよい。

0063

また、前記実施の形態では、各サブコンデンサ15,18,21は、共通線12の分岐箇所12Aと各サブインダクタ14,17,20との間にそれぞれ設ける構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、各サブコンデンサを、各サブインダクタと各電力増幅器との間にそれぞれ設ける構成としてもよい。また、サブインダクタおよびサブコンデンサは、電力増幅器とは別個に設けた場合を例示したが、電力増幅器に内蔵される構成としてもよい。

0064

また、前記実施の形態では、メインインダクタ22のカットオフ周波数をエンベロープ信号Seの周波数よりも高くする構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、メインインダクタのカットオフ周波数をエンベロープ信号Seの周波数と同程度の値としてもよいし、エンベロープ信号Seの周波数よりも低い値としてもよい。

0065

また、前記実施の形態では、メインインダクタ22の自己共振周波数は各サブインダクタ14,17,20の自己共振周波数のうち最も低い自己共振周波数よりも高くする構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、メインインダクタの自己共振周波数を各サブインダクタの自己共振周波数よりも低くしてもよい。

0066

また、前記実施の形態では、エンベロープトラッカ6とメインインダクタ22との間の電気長は、無線周波数信号RF1,RF2,RF3のうち最高周波数の半波長よりも短い構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、エンベロープトラッカとメインインダクタとの間の電気長は、無線周波数信号RF1,RF2,RF3のうち最高周波数の信号の半波長よりも長くてもよい。

0067

また、前記実施の形態では、電力増幅器2,3,4とエンベロープトラッカ6との間の電気長は、3種類の無線周波数信号RF1,RF2,RF3のうち最高周波数の信号の半波長よりも短い構成とした。本発明はこれに限らず、各電力増幅器とエンベロープトラッカとの間の電気長は、無線周波数信号RF1,RF2,RF3のうち最高周波数の信号の半波長よりも長くてもよい。

0068

1電源回路
2,3,4電力増幅器
6エンベロープトラッカ
12共通線
13,16,19分岐線
14,17,20サブインダクタ
22メインインダクタ
23 コンデンサ

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