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技術 冷却液排出装置、ボールねじ装置

出願人 日本精工株式会社
発明者 山本晋平鈴木精二
出願日 2016年6月17日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2017-524859
公開日 2018年4月5日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 WO2016-208505
状態 特許登録済
技術分野 伝動装置
主要キーワード エアーポケット 冷却液循環装置 冷却用孔 エアーシール 水溶性エマルジョン 貯留室 ボールねじ装置 接触シール
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年4月5日)のものです。
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課題・解決手段

工作機械等に搭載されるボールねじ装置(100)に用いる冷却液排出装置(10)において、ねじ軸(2)を回転させる駆動装置負荷を軽減し、コンパクトで、製造コストの増大を防ぐことを目的とする。このため、本発明の冷却液排出装置(10)のハウジング(14)においては、径方向内側に、ねじ軸2に近接して配置された近接部(5d、6f)と冷却液(8)を一時的に溜める貯留室(11、12、13)とを軸方向に交互に配置し、冷却液(8)を貯留室(11、12、13)から排出する排出孔(5e、6e、6g)を形成している。

概要

背景

ボールねじ装置は、駆動時に、ナットボール、ボールとねじ軸の間において摩擦が生じ、摩擦熱が発生する。また、ねじ軸又はナットを回転させるためにモータを取り付けた場合、そのモータにおいても熱が発生する。これらの熱は、ボールねじ装置を熱膨張させ、高い位置決め精度阻害する。

そこで、特許文献1に記載のねじ軸は、中心部に形成した穴に冷却液流し込み、ねじ軸の熱を奪った冷却液を冷却液排出装置によってねじ軸から排出するものとしている。

概要

工作機械等に搭載されるボールねじ装置(100)に用いる冷却液排出装置(10)において、ねじ軸(2)を回転させる駆動装置負荷を軽減し、コンパクトで、製造コストの増大を防ぐことを目的とする。このため、本発明の冷却液排出装置(10)のハウジング(14)においては、径方向内側に、ねじ軸2に近接して配置された近接部(5d、6f)と冷却液(8)を一時的に溜める貯留室(11、12、13)とを軸方向に交互に配置し、冷却液(8)を貯留室(11、12、13)から排出する排出孔(5e、6e、6g)を形成している。

目的

本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、接触シールを不要とすることで、ねじ軸を回転させる駆動装置の負荷を軽減し、コンパクトで、製造コストの増大を防ぐ冷却液排出装置、及び、冷却液排出装置を備えたボールねじ装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

外周面に第1転動溝が形成され、中心軸線に沿って冷却用孔が形成されたねじ軸と、内側に前記ねじ軸を通し、内周面に前記第1転動溝に対向する第2転動溝が形成されたナットと、前記第1転動溝と前記第2転動溝との間に転動可能に介在した複数のボールと、を備え、前記ねじ軸の前記冷却用孔内に冷却液が流され、前記ねじ軸の端部に形成された縮径端部から前記冷却液が排出されるボールねじ装置に用いられ、前記縮径端部に外嵌する軸受と、前記軸受により前記縮径端部に対して相対回転可能に取り付けられるハウジングと、を有し、前記ハウジングは、前記縮径端部から排出された前記冷却液を貯留し、外部へ貫通した第1排出孔から前記冷却液を排出する第1貯留室を形成する第1貯留部と、軸方向の前記第1転動溝側で前記第1貯留部と一体的に構成され、前記縮径端部に径方向近接して前記縮径端部との間に第1微小隙間を形成する第1近接部と、軸方向の前記第1転動溝側で前記第1近接部と一体的に構成され、前記第1貯留室から溢れた前記冷却液が前記第1微小隙間を通って浸入し、外部へ貫通した第2排出孔から前記冷却液を排出する第2貯留室を形成する第2貯留部と、を有することを特徴とする冷却液排出装置

請求項2

前記ハウジングは、さらに、軸方向における前記第1近接部と前記第2貯留部の間に、前記第1近接部側で前記縮径端部から径方向に離隔したポケットと、前記第2貯留部側で前記縮径端部に径方向に近接して前記縮径端部との間に第2微小隙間を形成する第2近接部と、を一体的に有し、前記ポケットから外部へ貫通した空気穴が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の冷却液排出装置。

請求項3

前記第1近接部は、前記第2近接部よりも内径が大きいことを特徴とする請求項2に記載の冷却液排出装置。

請求項4

前記ハウジングは、さらに、軸方向の前記第1転動溝側で前記第2貯留部と一体的に構成され、前記縮径端部に径方向に近接して前記縮径端部との間に第2微小隙間を形成する第2近接部と、軸方向の前記第1転動溝側で前記第2近接部と一体的に構成され、前記第2貯留室から溢れた前記冷却液が前記第2微小隙間を通って浸入し、外部へ貫通した第3排出孔から前記冷却液を排出する第3貯留室を形成する第3貯留部とを有することを特徴とする請求項1に記載の冷却液排出装置。

請求項5

前記ハウジングは、さらに、軸方向における前記第2近接部と前記第3貯留部の間に、前記第2近接部側で前記縮径端部から径方向に離隔したポケットと、前記第3貯留部側で前記縮径端部に径方向に近接して前記縮径端部との間に第3微小隙間を形成する第3近接部と、を一体的に有し、前記ポケットから外部へ貫通した空気穴が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の冷却液排出装置。

請求項6

前記第2近接部は、前記第3近接部よりも内径が大きいことを特徴とする請求項5に記載の冷却液排出装置。

請求項7

外周面に第1転動溝が形成され、中心軸線に沿って冷却用孔が形成されたねじ軸と、内側に前記ねじ軸を通し、内周面に前記第1転動溝に対向する第2転動溝が形成されたナットと、前記第1転動溝と前記第2転動溝との間に転動可能に介在した複数のボールと、を備え、前記ねじ軸の前記冷却用孔内に冷却液を流し、前記ねじ軸の端部に形成された縮径端部から前記冷却液が排出されるボールねじ装置において、前記縮径端部に外嵌した軸受と、前記軸受により前記縮径端部に対して相対回転可能に取り付けられたハウジングと、を有し、前記ハウジングが、前記縮径端部から排出された前記冷却液を貯留し、外部へ貫通した第1排出孔から前記冷却液を排出する第1貯留室を形成する第1貯留部と、軸方向の前記第1転動溝側で前記第1貯留部と一体的に構成され、前記縮径端部に径方向に近接して前記縮径端部との間に第1微小隙間を形成する第1近接部と、軸方向の前記第1転動溝側で前記第1近接部と一体的に構成され、前記第1貯留室から溢れた前記冷却液が前記第1微小隙間を通って浸入し、外部へ貫通した第2排出孔から前記冷却液を排出する第2貯留室を形成する第2貯留部と、を有する冷却液排出装置を備えることを特徴とするボールねじ装置。

請求項8

前記第1貯留部に対向する前記縮径端部の部分と前記第2貯留部に対向する前記縮径端部の部分に、それぞれ、他の部分よりも更に縮径した縮径部が形成されていることを特徴とする請求項7に記載のボールねじ装置。

請求項9

前記ハウジングは、さらに、軸方向における前記第1近接部と前記第2貯留部の間に、前記第1近接部側で前記縮径端部から径方向に離隔したポケットと、前記第2貯留部側で前記縮径端部に径方向に近接して前記縮径端部との間に第2微小隙間を形成する第2近接部と、を一体的に有し、前記ポケットから外部へ貫通した空気孔が形成されていることを特徴とする請求項7又は8に記載のボールねじ装置。

請求項10

前記第1微小隙間は、前記第2微小隙間よりも径方向の幅が広いことを特徴とする請求項9に記載のボールねじ装置。

請求項11

前記ハウジングは、さらに、軸方向の前記第1転動溝側で前記第2貯留部と一体的に構成され、前記縮径端部に径方向に近接して前記縮径端部との間に第2微小隙間を形成する第2近接部と、軸方向の前記第1転動溝側で前記第2近接部と一体的に構成され、前記第2貯留室から溢れた前記冷却液が前記第2微小隙間を通って浸入し、外部へ貫通した第3排出孔から前記冷却液を排出する第3貯留室を形成する第3貯留部とを有することを特徴とする請求項7又は8に記載のボールねじ装置。

請求項12

前記第3貯留部に対向する前記縮径端部の部分に、他の部分よりも更に縮径した縮径部が形成されていることを特徴とする請求項11に記載のボールねじ装置。

請求項13

前記ハウジングは、さらに、軸方向における前記第2近接部と前記第3貯留部の間に、前記第2近接部側で前記縮径端部から径方向に離隔したポケットと、前記第3貯留部側で前記縮径端部に径方向に近接して前記縮径端部との間に第3微小隙間を形成する第3近接部と、を一体的に有し、前記ポケットから外部へ貫通した空気穴が形成されていることを特徴とする請求項11又は12に記載のボールねじ装置。

請求項14

前記第2微小隙間は、前記第3微小隙間よりも径方向の幅が広いことを特徴とする請求項13に記載のボールねじ装置。

技術分野

0001

本発明は、工作機械射出成形機半導体製造装置などに用いられるボールねじ装置のねじ軸を冷却する冷却液を排出するための冷却液排出装置、及び、冷却液排出装置を備えたボールねじ装置に関する。

背景技術

0002

ボールねじ装置は、駆動時に、ナットボール、ボールとねじ軸の間において摩擦が生じ、摩擦熱が発生する。また、ねじ軸又はナットを回転させるためにモータを取り付けた場合、そのモータにおいても熱が発生する。これらの熱は、ボールねじ装置を熱膨張させ、高い位置決め精度阻害する。

0003

そこで、特許文献1に記載のねじ軸は、中心部に形成した穴に冷却液を流し込み、ねじ軸の熱を奪った冷却液を冷却液排出装置によってねじ軸から排出するものとしている。

先行技術

0004

特開平11−19848号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、上記特許文献1に記載の発明では、ねじ軸と共に回転する部材と工作機械等に固定された部材との間から冷却液が漏出するのを防ぐために接触シールを設けている。したがって、接触シールの摩擦によって、ねじ軸を回転させるモータ等の駆動装置負荷が大きいものとなっていた。

0006

また、接触シールを収容するために冷却液排出装置が軸方向に長くなってしまい、冷却液排出装置を設置するためのスペースが大きくなるといった問題がある。

0007

また、接触シールを構成する環状の部品コイルばね等が必要となり、部品点数が増え、組立ての手間がかかる等、製造コストが増大するといった問題がある。

0008

本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、接触シールを不要とすることで、ねじ軸を回転させる駆動装置の負荷を軽減し、コンパクトで、製造コストの増大を防ぐ冷却液排出装置、及び、冷却液排出装置を備えたボールねじ装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決するため、本発明は、
外周面に第1転動溝が形成され、中心軸線に沿って冷却用孔が形成されたねじ軸と、内側に前記ねじ軸を通し、内周面に前記第1転動溝に対向する第2転動溝が形成されたナットと、前記第1転動溝と前記第2転動溝との間に転動可能に介在した複数のボールと、を備え、前記ねじ軸の前記冷却用孔内に冷却液が流され、前記ねじ軸の端部に形成された縮径端部から前記冷却液が排出されるボールねじ装置に用いられ、
前記縮径端部に外嵌する軸受と、
前記軸受により前記縮径端部に対して相対回転可能に取り付けられるハウジングと、を有し、
前記ハウジングは、
前記縮径端部から排出された前記冷却液を貯留し、外部へ貫通した第1排出孔から前記冷却液を排出する第1貯留室を形成する第1貯留部と、
軸方向の前記第1転動溝側で前記第1貯留部と一体的に構成され、前記縮径端部に径方向近接して前記縮径端部との間に第1微小隙間を形成する第1近接部と、
軸方向の前記第1転動溝側で前記第1近接部と一体的に構成され、前記第1貯留室から溢れた前記冷却液が前記第1微小隙間を通って浸入し、外部へ貫通した第2排出孔から前記冷却液を排出する第2貯留室を形成する第2貯留部と、を有することを特徴とする冷却液排出装置を提供する。

0010

好ましくは、前記ハウジングは、さらに、軸方向における前記第1近接部と前記第2貯留部の間に、前記第1近接部側で前記縮径端部から径方向に離隔したポケットと、前記第2貯留部側で前記縮径端部に径方向に近接して前記縮径端部との間に第2微小隙間を形成する第2近接部と、を一体的に有し、
前記ポケットから外部へ貫通した空気穴が形成されている。

0011

また、好ましくは、前記第1近接部は、前記第2近接部よりも内径が大きい。

0012

また、好ましくは、前記ハウジングは、さらに、軸方向の前記第1転動溝側で前記第2貯留部と一体的に構成され、前記縮径端部に径方向に近接して前記縮径端部との間に第2微小隙間を形成する第2近接部と、
軸方向の前記第1転動溝側で前記第2近接部と一体的に構成され、前記第2貯留室から溢れた前記冷却液が前記第2微小隙間を通って浸入し、外部へ貫通した第3排出孔から前記冷却液を排出する第3貯留室を形成する第3貯留部とを有する。

0013

また、好ましくは、前記ハウジングは、さらに、軸方向における前記第2近接部と前記第3貯留部の間に、前記第2近接部側で前記縮径端部から径方向に離隔したポケットと、前記第3貯留部側で前記縮径端部に径方向に近接して前記縮径端部との間に第3微小隙間を形成する第3近接部と、を一体的に有し、
前記ポケットから外部へ貫通した空気穴が形成されている。

0014

また、好ましくは、前記第2近接部は、前記第3近接部よりも内径が大きい。

0015

また、上記課題を解決するため、本発明は、
外周面に第1転動溝が形成され、中心軸線に沿って冷却用孔が形成されたねじ軸と、
内側に前記ねじ軸を通し、内周面に前記第1転動溝に対向する第2転動溝が形成されたナットと、
前記第1転動溝と前記第2転動溝との間に転動可能に介在した複数のボールと、を備え、
前記ねじ軸の前記冷却用孔内に冷却液を流し、前記ねじ軸の端部に形成された縮径端部から前記冷却液が排出されるボールねじ装置において、
前記縮径端部に外嵌した軸受と、
前記軸受により前記縮径端部に対して相対回転可能に取り付けられたハウジングと、を有し、
前記ハウジングが、
前記縮径端部から排出された前記冷却液を貯留し、外部へ貫通した第1排出孔から前記冷却液を排出する第1貯留室を形成する第1貯留部と、
軸方向の前記第1転動溝側で前記第1貯留部と一体的に構成され、前記縮径端部に径方向に近接して前記縮径端部との間に第1微小隙間を形成する第1近接部と、
軸方向の前記第1転動溝側で前記第1近接部と一体的に構成され、前記第1貯留室から溢れた前記冷却液が前記第1微小隙間を通って浸入し、外部へ貫通した第2排出孔から前記冷却液を排出する第2貯留室を形成する第2貯留部と、を有する冷却液排出装置を備えることを特徴とするボールねじ装置を提供する。

0016

好ましくは、前記第1貯留部に対向する前記縮径端部の部分と前記第2貯留部に対向する前記縮径端部の部分に、それぞれ、他の部分よりも更に縮径した縮径部が形成されている。

0017

また、好ましくは、前記ハウジングは、さらに、軸方向における前記第1近接部と前記第2貯留部の間に、前記第1近接部側で前記縮径端部から径方向に離隔したポケットと、前記第2貯留部側で前記縮径端部に径方向に近接して前記縮径端部との間に第2微小隙間を形成する第2近接部と、を一体的に有し、
前記ポケットから外部へ貫通した空気孔が形成されている。

0018

また、好ましくは、前記第1微小隙間は、前記第2微小隙間よりも径方向の幅が広い。

0019

また、好ましくは、前記ハウジングは、さらに、
軸方向の前記第1転動溝側で前記第2貯留部と一体的に構成され、前記縮径端部に径方向に近接して前記縮径端部との間に第2微小隙間を形成する第2近接部と、
軸方向の前記第1転動溝側で前記第2近接部と一体的に構成され、前記第2貯留室から溢れた前記冷却液が前記第2微小隙間を通って浸入し、外部へ貫通した第3排出孔から前記冷却液を排出する第3貯留室を形成する第3貯留部とを有する。

0020

また、好ましくは、前記第3貯留部に対向する前記縮径端部の部分に、他の部分よりも更に縮径した縮径部が形成されている。

0021

また、好ましくは、前記ハウジングは、さらに、軸方向における前記第2近接部と前記第3貯留部の間に、前記第2近接部側で前記縮径端部から径方向に離隔したポケットと、前記第3貯留部側で前記縮径端部に径方向に近接して前記縮径端部との間に第3微小隙間を形成する第3近接部と、を一体的に有し、
前記ポケットから外部へ貫通した空気穴が形成されている。

0022

また、好ましくは、前記第2微小隙間は、前記第3微小隙間よりも径方向の幅が広い。

発明の効果

0023

本発明によれば、接触シールを不要とすることで、ねじ軸を回転させる駆動装置の負荷を軽減し、コンパクトで、製造コストの増大を防ぐ冷却液排出装置、及び、冷却液排出装置を備えたボールねじ装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0024

図1は本願の第1実施形態に係るボールねじ装置を示す平面図である。
図2は本願の第1実施形態に係るボールねじ装置の冷却液排出装置の断面図である。
図3は本願の第2実施形態に係るボールねじ装置の冷却液排出装置の断面図である。
図4は本願の第3実施形態に係るボールねじ装置の冷却液排出装置の断面図である。

実施例

0025

以下、図面を参照しながら本願の実施形態について説明する。

0026

<第1実施形態>
図1は、本願の第1実施形態に係るボールねじ装置100を示す平面図である。冷却液排出装置10については断面を示している。

0027

ボールねじ装置100は、両端部を除いて外周面に螺旋状の第1転動溝が形成された円柱状のねじ軸2と、円筒状をして内側にねじ軸2が通され、内周面にねじ軸2の転動面に対向する第2転動溝が形成されたナット3と、第1転動溝と第2転動溝の間に転動可能に収容された複数のボールと、ねじ軸2の一方の端部に取り付けられた冷却液排出装置とを主な構成要素としている。

0028

図2は、本願の第1実施形態に係るボールねじ装置100の冷却液排出装置10を示す断面図である。冷却液排出装置10を軸方向に沿って上下方向に切断した断面を示している。

0029

冷却液排出装置10は、内輪がねじ軸2の縮径端部2aに外嵌する軸受4と、軸受4により縮径端部2aに対して相対回転可能に取り付けられるハウジング14と、を有している。ハウジング14は、軸受4の外輪に外嵌して縮径端部2aの基部側を非接触で覆う第1部材5と、第1部材5に接合し、縮径端部2aの先端部2dを非接触で覆う第2部材6と、から構成されている。

0030

軸受4は、転がり軸受であり、内輪にねじ軸2の縮径端部2aが圧入され、内輪の一方の側面がねじ軸2のねじ溝部2bの端面に接触した状態で、ねじ軸2と冷却液排出装置10とを相対回転可能に結合している。軸受4は、外輪と内輪の間を塞ぐシールを有さないものとしている。これにより、ボールねじ装置100の負荷を軽くすることができる。

0031

第1部材5は、ねじ軸2の縮径端部2aを非接触で通す貫通孔部を備えた円筒状をしている。第1部材5の貫通孔部は、軸方向においてねじ軸2のねじ溝部2bの側の端部に形成された軸受収容部5aと、軸受収容部5aよりも縮径端部2aの先端部2d側で、軸方向の両側よりも拡径した第3貯留室13を形成する第3貯留部5bとを有している。第1貯留部6b、第2貯留部6aについては後述する。縮径端部2aの先端部2d側の第1部材5の側面には、ねじ軸2を囲う円環状に突出した環状突部5cが形成されている。

0032

第2部材6は、第1部材5よりも縮径端部2aの先端部2d側に配置され、縮径端部2aの先端部2dを非接触で受け入れる空間部を備えた有底の円筒状をしている。第2部材6は、第1部材5側に第2貯留室12を形成する第2貯留部6aを有している。第2貯留部6aの内周面は第1部材5側へ延長され、その延長された部分に環状突部5cが内嵌している。第2部材6側の第1部材5の側面と、第1部材5側の第2部材6の側面は面接触している。縮径端部2aの先端側の第2部材6の部分には、第2貯留部6aよりも拡径し、軸方向の寸法も大きい第1貯留部6bが形成されている。第1貯留部6bは、第1貯留室11を形成しており、第1貯留室11には縮径端部2aの先端部2dが挿入されている。第1部材5とは反対側の第1貯留部6bの部分は、第2部材6の底部6cを形成している。縮径端部2aの端面の中心に対向する底部6cの部分には、冷却液8を供給するチューブ7を通すための供給孔6dが形成されている。冷却液8としては、水溶性ソリューション水溶性エマルジョン、水溶性ソルブルなどの水溶性冷却水を用いることができる。

0033

ねじ軸2は、径方向の中心に、冷却液排出装置10側の端面から、冷却液排出装置10とは反対側の端部近傍にかけて、冷却液8が流れる冷却用孔2cが穿孔されている(図1参照)。冷却用孔2cには、第2部材6の底部6cに形成された供給孔6dを通したチューブ7が挿入されている。チューブ7は、図1に示すように、その先端が冷却液排出装置10とは反対側の冷却用孔2cの端部近傍に達する位置まで挿入されている。

0034

チューブ7の根元側は、不図示の冷却液循環装置に接続されている。冷却液循環装置からチューブ7へ送られた冷却液8は、チューブ7先端からねじ軸2の冷却用孔2c内に流れ出て、ねじ軸2の熱を奪いながら冷却液排出装置10側へ流れ、縮径端部2aの先端部2dから流れ出る。このように、冷却液8がねじ軸2内を折り返して戻るように構成することで、ボールねじ装置100をコンパクトにすることができる。

0035

縮径端部2aの先端部2dから流れ出た冷却液8は、第1貯留室11から下方に貫通して形成された第1排出孔6eを通って、冷却液循環装置によって回収される。回収された冷却液8は冷却され、再びチューブ7を通って冷却用孔2c内を流れる。第1排出孔6eの排出量を上回る冷却液8がねじ軸2から流れ出た場合、冷却液8は、第1貯留室11内に一時的に貯留される。

0036

第2部材6は、第1貯留部6b側で第2貯留部6aと一体的に構成され、第1貯留部6b内に配置された第1近接部6fを有している。第1近接部6fは、ねじ軸2の縮径端部2aの外周面に近接した内周面を有しており、縮径端部2aとの間に環状の隙間(第1微小隙間)を形成している。ねじ軸2から流れ出た冷却液8が第1貯留室11の容量を超えた場合、冷却液8は第1貯留室11から第1微小隙間を通って第2貯留室12側へ流れる。第1近接部6fとねじ軸2の先端部2dとの間には隙間が形成されており、第2部材6とねじ軸2の接触を防いでいる。

0037

第2貯留部6aの下部には、下方へ貫通した第2排出孔6gが形成されている。第1貯留室11から第2貯留室12へ流れた冷却液8は、第2排出孔6gを通って冷却液循環装置によって回収される。冷却液8が第1排出孔6eと第2排出孔6gの排出量を超えてねじ軸2から流れ出た場合、冷却液8は第2貯留室12内に一時的に貯留される。

0038

第3貯留部5bの第2部材6側に位置する第1部材5の内周部と、環状突部5cの内周部は、ねじ軸2の縮径端部2aに近接した第2近接部5dを構成している。ねじ軸2から流れ出た冷却液8が、第2貯留室12の容量を越えた場合、冷却液8は、ねじ軸2の縮径端部2aと第2近接部5dとの間に形成された隙間(第2微小隙間)を通って第3貯留室13側へ流れる。第2近接部5dとねじ軸2の先端部2dとの間には隙間が形成されており、第1部材5とねじ軸2の接触を防いでいる。

0039

第3貯留部5bの下部には、下方へ貫通した第3排出孔5eが形成されている。第2貯留室12から第3貯留室13へ流れた冷却液8は、第3排出孔5eから排出され、冷却液循環装置によって回収される。冷却液8が、第1排出孔6e、第2排出孔6g、及び、第3排出孔5eの排出量を超えてねじ軸2から流れ出た場合、冷却液8は、第3貯留室13内に一時的に貯留される。

0040

以上に説明した本第1実施形態に係る冷却液排出装置10によれば、接触シールを設けることなく、冷却液8の漏出を防ぐことが可能であるため、接触シールを構成する環状の部品やコイルばねが不要となり、製造コストを抑えることができる。また、接触シールを収容するスペースが不要となり、冷却液排出装置10をコンパクトなものとすることができる。

0041

さらに、本第1実施形態に係る冷却液排出装置10は、ねじ軸2を回転させるモータ等の駆動装置の負荷を増大させる接触シールを有さない。したがって、本第1実施形態に係るボールねじ装置100は、冷却液8による冷却機能を備えているにも関わらず、軽い負荷においてねじ軸2を駆動することができ、駆動に用いるエネルギー消費量を抑えることができる。

0042

<第2実施形態>
次に、本願の第2実施形態に係るボールねじ装置について説明する。本第2実施形態に係るボールねじ装置は、ねじ軸2を除いて、上記第1実施形態に係るボールねじ装置100と同様である。したがって、本第2実施形態の説明においては、上記第1実施形態に係るボールねじ装置100の各部に対応する部分に上記第1実施形態と同じ参照符号を付し、重複する説明を省略する。

0043

図3は、本第2実施形態に係るボールねじ装置の冷却液排出装置20の断面図である。軸線方向に沿って上下に切断した断面を示している。

0044

本第2実施形態に係るボールねじ装置のねじ軸2の縮径端部2aは、他の部分よりも更に縮径した縮径部2e、2f、2g、2h、2iが形成されている点において、上記第1実施形態と異なっている。

0045

縮径部2eは、第1近接部6fの内周面に対向する縮径端部2aの部分に対して、軸方向において縮径端部2aの先端部2d側で隣接している。即ち、縮径部2eは、第1貯留部6bと第2貯留部6aをつなぐ第1近接部6fと縮径端部2aの間の隙間(第1微小隙間)に対して、第1貯留部6b側で隣接している。

0046

縮径部2fは、第1近接部6fの内周面に対向する縮径端部2aの部分に対して、軸方向においてねじ軸2のねじ溝部2b側で隣接している。即ち、縮径部2fは、第1微小隙間に対して、第2貯留部6a側で隣接している。

0047

縮径部2gは、第1部材5に形成された第2近接部5dに対向する縮径端部2aの部分に対して、軸方向において縮径端部2aの先端部2d側で隣接している。即ち、縮径部2gは、第2貯留部6aと第3貯留部5bをつなぐ第2近接部5dと縮径端部2aの間の隙間(第2微小隙間)に対して、第2貯留部6a側で隣接している。

0048

縮径部2hは、第1部材5に形成された第2近接部5dに対向する縮径端部2aの部分に対して、軸方向においてねじ軸2のねじ溝部2b側で隣接している。即ち、縮径部2hは、第2微小隙間に対して、第3貯留部5b側で隣接している。

0049

縮径部2iは、第1部材5の第3貯留部5bに対向する縮径端部2aの部分のねじ溝部2b側部分に形成されている。即ち、縮径部2iは、第3貯留部5bと軸受4との間に位置し、縮径端部2aに近接した第3近接部5fと縮径端部2aの間の隙間(第3微小隙間)に対して、第3貯留部5b側で隣接している。

0050

以上に説明した本第2実施形態に係るボールねじ装置によれば、上記第1実施形態と同様の効果の他、縮径部2e、2f、2g、2h、2iによって、第1貯留室11から軸受4側への冷却液8の移動を抑えることができ、冷却液8の漏れを更に防ぐことができる。

0051

<第3実施形態>
次に、本願の第3実施形態に係るボールねじ装置について説明する。本第3実施形態に係るボールねじ装置は、冷却液排出装置30を除いて、上記第1実施形態に係るボールねじ装置100と同様である。したがって、本第3実施形態の説明においては、上記第1実施形態に係るボールねじ装置100の各部に対応する部分に上記第1実施形態と同じ参照符号を付し、重複する説明を省略する。

0052

図4は、本第3実施形態に係るボールねじ装置の冷却液排出装置30の断面図である。軸線方向に沿って上下方向に切断した断面を示している。

0053

本第3実施形態に係るボールねじ装置の冷却液排出装置30は、エアーポケットを構成するポケット15と、ポケット15から上方に貫通した空気孔16を有する点において、上記第1実施形態に係る冷却液排出装置10とは異なる。また、冷却液排出装置30は、上記第1実施形態の第1部材5と第2部材6とを一体に形成したハウジング14を有する点において、上記第1実施形態とは異なる。

0054

ポケット15に対して縮径端部2aの先端部2d側に隣接するハウジング14の第2近接部17の内径は、ポケット15に対してねじ溝部2b側に隣接するハウジング14の第3近接部18の内径よりも大きい。したがって、第2近接部17と縮径端部2aの間の隙間(第2微小隙間)は、第3近接部18と縮径端部2aの間の隙間(第3微小隙間)よりも径方向の幅が広い。

0055

以上に説明した本第3実施形態に係るボールねじ装置によれば、上記第1実施形態と同様の効果の他、エアーポケットを備えることで、エアーシールが構成され、第1貯留室11から軸受4側への冷却液8の移動を抑えることができ、冷却液8の漏れを更に防ぐことができる。また、冷却液8として水溶性冷却水を使用した場合、水溶性冷却水が軸受4に浸入すると軸受4が錆びやすくなるが、本実施形態においては、空気孔16からエアを吹き込んみ、冷却液8が軸受に浸入しないようにすることができる。

0056

なお、本願発明の理解を助けるため、具体的な実施形態について詳細な説明を行ったが、本願発明はこれに限られず、種々の変更、改良等が可能である。

0057

例えば、貯留室の数は3つに限られず、2つでも4つ以上であっても良い。また、排出孔の数も3つに限られず、貯留室の数に合わせて2つとしても4つ以上としても良い。

0058

また、エアーポケットの配置は、第2貯留部6aと第3貯留部5bの間に限られず、いずれの貯留部の間であっても良く、エアーポケットを複数設けても良い。上記第1実施形態と上記第2実施形態にエアーポケットを設けても良い。

0059

また、縮径端部2aに形成する縮径部は、貯留部に対向する任意の位置に任意の数だけ設けることができ、エアーポケットと共に設けることもできる。

0060

以上によれば、接触シールを不要とすることで、ねじ軸を回転させる駆動装置の負荷を軽減し、コンパクトで、製造コストの増大を防ぐ冷却液排出装置、及び、冷却液排出装置を備えたボールねじ装置を提供することができる。

0061

100ボールねじ装置
2 ねじ軸
2a縮径端部
2bねじ溝部
2c冷却用孔
2d 先端部
2e、2f、2g、2h、2i 縮径部
3ナット
4軸受
5 第1部材
5a 軸受収容部
5b 第3貯留部
5c 環状突部
5d 第2近接部
5e 第3排出孔
5f 第3近接部
6 第2部材
6a 第2貯留部
6b 第1貯留部
6c 底部
6d供給孔
6e 第1排出孔
6f 第1近接部
6g 第2排出孔
7チューブ
8冷却液
10、20、30 冷却液排出装置
11 第1貯留室
12 第2貯留室
13 第3貯留室
14ハウジング
15ポケット
16空気孔
17 第2近接部
18 第3近接部

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