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技術 超音波診断装置、超音波診断装置の作動方法および超音波診断装置の作動プログラム

出願人 オリンパス株式会社
発明者 川島知直
出願日 2016年4月28日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-547106
公開日 2017年5月25日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 WO2016-181856
状態 特許登録済
技術分野 超音波診断装置
主要キーワード サンプルデータ群 応答周波数帯域 理論データ プロット群 周波数特徴量 音圧振幅 ラジアル振動 減衰率ζ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題・解決手段

本発明にかかる超音波診断装置は、観測対象へ超音波を送信し、該観測対象で反射された超音波を受信する超音波振動子を備えた超音波プローブが取得した超音波信号に基づき超音波画像を生成する超音波診断装置であって、観測対象から受信した超音波信号に基づき、解析データを生成する解析部と、超音波振動子または該超音波振動子と同一種類の超音波振動子を用いて基準反射体から受信した超音波信号をもとに得られた第1基準データと、超音波振動子とは異なる種類の超音波振動子を用いて基準反射体から受信した超音波信号をもとに得られた第2基準データとに基づく補正データを用いて解析データを補正する補正部と、を備えた。

概要

背景

従来、超音波を用いた検体等の観察対象組織性状観測する技術として、受信した超音波信号周波数スペクトルの特徴量を画像化する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。この技術では、観察対象の組織性状を表す解析値として周波数スペクトルの特徴量を抽出した後、この特徴量に対応する視覚的な情報を付与した特徴量画像を生成して表示する。医師等の術者は、表示された特徴量画像を見ることによって検体の組織性状を診断する。

概要

本発明にかかる超音波診断装置は、観測対象へ超音波を送信し、該観測対象で反射された超音波を受信する超音波振動子を備えた超音波プローブが取得した超音波信号に基づき超音波画像を生成する超音波診断装置であって、観測対象から受信した超音波信号に基づき、解析データを生成する解析部と、超音波振動子または該超音波振動子と同一種類の超音波振動子を用いて基準反射体から受信した超音波信号をもとに得られた第1基準データと、超音波振動子とは異なる種類の超音波振動子を用いて基準反射体から受信した超音波信号をもとに得られた第2基準データとに基づく補正データを用いて解析データを補正する補正部と、を備えた。

目的

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、超音波振動子の特性差に依存せずに客観性が保証された解析値を取得することができる超音波診断装置、超音波診断装置の作動方法および超音波診断装置の作動プログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

観測対象へ超音波を送信し、該観測対象で反射された超音波を受信する超音波振動子を備えた超音波プローブが取得した超音波信号に基づいて超音波画像を生成する超音波診断装置であって、前記観測対象から受信した超音波信号に基づき、解析データを生成する解析部と、前記超音波振動子または該超音波振動子と同一種類の超音波振動子を用いて基準反射体から受信した超音波信号をもとに得られた第1基準データと、前記超音波振動子とは異なる種類の超音波振動子を用いて前記基準反射体から受信した超音波信号をもとに得られた第2基準データとに基づく補正データを用いて前記解析データを補正する補正部と、を備えたことを特徴とする超音波診断装置。

請求項2

前記補正データは、前記基準反射体の少なくとも一つの所定の共通深度から得た前記第1基準データおよび前記第2基準データに基づき算出されたことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。

請求項3

前記所定の共通深度は、焦点深度であることを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。

請求項4

前記補正データは、前記超音波の周波数に依存するデータであり、前記補正部は、受信深度ごと、周波数ごとに前記解析データの補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。

請求項5

前記第1基準データ、前記第2基準データおよび前記補正データは、周波数スペクトルデータであることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。

請求項6

前記共通深度は、前記第1基準データ、前記第2基準データまたは前記補正データのうち、少なくとも一つのスペクトルデータの焦点深度を含む所定の深度範囲内に設定されることを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。

請求項7

前記解析部が生成する解析データは、前記観測対象の組織性状を表示するための周波数スペクトルデータまたは周波数特徴量であることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。

請求項8

前記第1基準データ、前記第2基準データまたは前記補正データのうち、少なくとも一つを記憶する記憶部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。

請求項9

前記記憶部は、前記第1基準データと前記第2基準データとの差分を前記補正データとして記憶し、前記補正部は、前記解析部が前記観測対象から得られたエコー信号に基づいて新たに算出した前記解析データに対して、前記差分を加算することにより前記解析データを補正することを特徴とする請求項8に記載の超音波診断装置。

請求項10

前記記憶部は、前記第1基準データと前記第2基準データを記憶し、前記第1基準データと前記第2基準データとの差分を前記補正データとして算出する補正データ算出部をさらに備えたことを特徴とする請求項8に記載の超音波診断装置。

請求項11

前記補正データは、前記基準反射体の少なくとも一つの特定の共通深度から得られたエコー信号に基づき算出された前記第1基準データと前記第2基準データとの差分であり、前記補正部は、受信深度にかかわらず前記補正データを用いて補正することを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。

請求項12

前記記憶部は、複数種の超音波振動子にそれぞれ関連づけられた複数種の補正データを予め記憶し、当該超音波診断装置に接続している一つまたは複数の超音波振動子の情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部が取得した情報に基づき、前記記憶部が記憶する前記複数種の補正データから、接続している前記超音波振動子に関連づけられた前記補正データを選択する補正データ選択部と、をさらに備えたことを特徴とする請求項8に記載の超音波診断装置。

請求項13

前記超音波振動子の情報は、接続している超音波振動子の機種または機体に関する固有情報を含み、前記固有情報に基づき、接続している前記超音波振動子を識別する識別部を備え、前記補正データ選択部は、前記記憶部に記憶された複数種の補正データから前記識別部で識別された超音波振動子に関連づけられた補正データを選択することを特徴とする請求項12に記載の超音波診断装置。

請求項14

観測対象へ超音波を送信し、該観測対象で反射された超音波を受信する超音波振動子を備えた超音波プローブが取得した超音波信号に基づいて超音波画像を生成する超音波診断装置の作動方法であって、解析部が、前記観測対象から受信した超音波信号に基づき、解析データを生成する解析ステップと、補正部が、前記超音波振動子または該超音波振動子と同一種類の超音波振動子を用いて基準反射体から受信した超音波信号をもとに得られた第1基準データと、前記超音波振動子とは異なる種類の超音波振動子を用いて前記基準反射体から受信した超音波信号をもとに得られた第2基準データとに基づく補正データを用いて前記解析データを補正する補正ステップと、を含むことを特徴とする超音波診断装置の作動方法。

請求項15

観測対象へ超音波を送信し、該観測対象で反射された超音波を受信する超音波振動子を備えた超音波プローブが取得した超音波信号に基づいて超音波画像を生成する超音波診断装置の作動プログラムであって、解析部が、前記観測対象から受信した超音波信号に基づき、解析データを生成する解析手順と、補正部が、前記超音波振動子または該超音波振動子と同一種類の超音波振動子を用いて基準反射体から受信した超音波信号をもとに得られた第1基準データと、前記超音波振動子とは異なる種類の超音波振動子を用いて前記基準反射体から受信した超音波信号をもとに得られた第2基準データとに基づく補正データを用いて前記解析データを補正する補正手順と、を前記超音波診断装置に実行させることを特徴とする超音波診断装置の作動プログラム。

技術分野

0001

本発明は、超音波を用いて観測対象組織観測する超音波診断装置、超音波診断装置の作動方法および超音波診断装置の作動プログラムに関する。

背景技術

0002

従来、超音波を用いた検体等の観察対象組織性状を観測する技術として、受信した超音波信号周波数スペクトルの特徴量を画像化する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。この技術では、観察対象の組織性状を表す解析値として周波数スペクトルの特徴量を抽出した後、この特徴量に対応する視覚的な情報を付与した特徴量画像を生成して表示する。医師等の術者は、表示された特徴量画像を見ることによって検体の組織性状を診断する。

先行技術

0003

特許第5433097号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1によれば、同じ超音波振動子を用いた場合や、異なる超音波振動子でも周波数特性が等しい超音波振動子を用いた場合には、組織性状を精度よく鑑別することが可能である。しかしながら、周波数特性が異なる超音波振動子を用いた場合、例えば、スコープ機種の違いなどによって特性差の異なる超音波振動子を用いてデータを取得し、そのデータを解析して組織性状を鑑別する場合には、超音波振動子の特性差により、解析値が異なる場合があった。そのため、客観性が保証された鑑別を行うことができる技術が求められていた。

0005

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、超音波振動子の特性差に依存せずに客観性が保証された解析値を取得することができる超音波診断装置、超音波診断装置の作動方法および超音波診断装置の作動プログラムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る超音波診断装置は、観測対象へ超音波を送信し、該観測対象で反射された超音波を受信する超音波振動子を備えた超音波プローブが取得した超音波信号に基づいて超音波画像を生成する超音波診断装置であって、前記観測対象から受信した超音波信号に基づき、解析データを生成する解析部と、前記超音波振動子または該超音波振動子と同一種類の超音波振動子を用いて基準反射体から受信した超音波信号をもとに得られた第1基準データと、前記超音波振動子とは異なる種類の超音波振動子を用いて前記基準反射体から受信した超音波信号をもとに得られた第2基準データとに基づく補正データを用いて前記解析データを補正する補正部と、を備えたことを特徴とする。

0007

本発明に係る超音波診断装置は、上記発明において、前記補正データは、前記基準反射体の少なくとも一つの所定の共通深度から得た前記第1基準データおよび前記第2基準データに基づき算出されたことを特徴とする。

0008

本発明に係る超音波診断装置は、上記発明において、前記所定の共通深度は、焦点深度であることを特徴とする。

0009

本発明に係る超音波診断装置は、上記発明において、前記補正データは、前記超音波の周波数に依存するデータであり、前記補正部は、受信深度ごと、周波数ごとに前記解析データの補正を行うことを特徴とする。

0010

本発明に係る超音波診断装置は、上記発明において、前記第1基準データ、前記第2基準データおよび前記補正データは、周波数スペクトルデータであることを特徴とする。

0011

本発明に係る超音波診断装置は、上記発明において、前記共通深度は、前記第1基準データ、前記第2基準データまたは前記補正データのうち、少なくとも一つのスペクトルデータの焦点深度を含む所定の深度範囲内に設定されることを特徴とする。

0012

本発明に係る超音波診断装置は、上記発明において、前記解析部が生成する解析データは、前記観測対象の組織性状を表示するための周波数スペクトルデータまたは周波数特徴量であることを特徴とする。

0013

本発明に係る超音波診断装置は、上記発明において、前記第1基準データ、前記第2基準データまたは前記補正データのうち、少なくとも一つを記憶する記憶部をさらに備えたことを特徴とする。

0014

本発明に係る超音波診断装置は、上記発明において、前記記憶部は、前記第1基準データと前記第2基準データとの差分を前記補正データとして記憶し、前記補正部は、前記解析部が前記観測対象から得られたエコー信号に基づいて新たに算出した前記解析データに対して、前記差分を加算することにより前記解析データを補正することを特徴とする。

0015

本発明に係る超音波診断装置は、上記発明において、前記記憶部は、前記第1基準データと前記第2基準データを記憶し、前記第1基準データと前記第2基準データとの差分を前記補正データとして算出する補正データ算出部をさらに備えたことを特徴とする。

0016

本発明に係る超音波診断装置は、上記発明において、前記補正データは、前記基準反射体の少なくとも一つの特定の共通深度から得られたエコー信号に基づき算出された前記第1基準データと前記第2基準データとの差分であり、前記補正部は、受信深度にかかわらず前記補正データを用いて補正することを特徴とする。

0017

本発明に係る超音波診断装置は、上記発明において、前記記憶部は、複数種の超音波振動子にそれぞれ関連づけられた複数種の補正データを予め記憶し、当該超音波診断装置に接続している一つまたは複数の超音波振動子の情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部が取得した情報に基づき、前記記憶部が記憶する前記複数種の補正データから、接続している前記超音波振動子に関連づけられた前記補正データを選択する補正データ選択部と、をさらに備えたことを特徴とする。

0018

本発明に係る超音波診断装置は、上記発明において、前記超音波振動子の情報は、接続している超音波振動子の機種または機体に関する固有情報を含み、前記固有情報に基づき、接続している前記超音波振動子を識別する識別部を備え、前記補正データ選択部は、前記記憶部に記憶された複数種の補正データから前記識別部で識別された超音波振動子に関連づけられた補正データを選択することを特徴とする。

0019

本発明に係る超音波診断装置の作動方法は、観測対象へ超音波を送信し、該観測対象で反射された超音波を受信する超音波振動子を備えた超音波プローブが取得した超音波信号に基づいて超音波画像を生成する超音波診断装置の作動方法であって、解析部が、前記観測対象から受信した超音波信号に基づき、解析データを生成する解析ステップと、補正部が、前記超音波振動子または該超音波振動子と同一種類の超音波振動子を用いて基準反射体から受信した超音波信号をもとに得られた第1基準データと、前記超音波振動子とは異なる種類の超音波振動子を用いて前記基準反射体から受信した超音波信号をもとに得られた第2基準データとに基づく補正データを用いて前記解析データを補正する補正ステップと、を含むことを特徴とする。

0020

本発明に係る超音波診断装置の作動プログラムは、観測対象へ超音波を送信し、該観測対象で反射された超音波を受信する超音波振動子を備えた超音波プローブが取得した超音波信号に基づいて超音波画像を生成する超音波診断装置の作動プログラムであって、解析部が、前記観測対象から受信した超音波信号に基づき、解析データを生成する解析手順と、補正部が、前記超音波振動子または該超音波振動子と同一種類の超音波振動子を用いて基準反射体から受信した超音波信号をもとに得られた第1基準データと、前記超音波振動子とは異なる種類の超音波振動子を用いて前記基準反射体から受信した超音波信号をもとに得られた第2基準データとに基づく補正データを用いて前記解析データを補正する補正手順と、を前記超音波診断装置に実行させることを特徴とする。

発明の効果

0021

本発明によれば、超音波振動子の特性差に依存せずに客観性が保証された解析値を取得することができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0022

図1は、本発明の一実施の形態に係る超音波診断装置を備えた超音波診断システムの構成を示すブロック図である。
図2は、本発明の一実施の形態に係る超音波診断装置の信号増幅部が行う増幅処理における受信深度と増幅率との関係を示す図である。
図3は、超音波振動子の走査領域とBモード用受信データとを模式的に示す図である。
図4は、本発明の一実施の形態に係る超音波診断装置の増幅補正部が行う増幅補正処理における受信深度と増幅率との関係を示す図である。
図5は、超音波信号の1つの音線におけるデータ配列を模式的に示す図である。
図6は、本発明の一実施の形態に係る超音波診断装置の解析データ補正部による補正後のスペクトルデータの例を示す図である。
図7は、本発明の一実施の形態に係る超音波診断装置の減衰補正部が算出した特徴量をパラメータとして有する直線を示す図である。
図8は、ある周波数におけるスペクトルデータの往復距離に対するプロファイルであって、実際の観測により得られる観測データ、およびこの観測データから得られる理論データの例を示す図である。
図9は、ある周波数における往復距離に対するプロファイルであって、実際の観測により得られる観測データ、および補正後の観測データの例を示す図である。
図10は、解析データ補正部による解析データの補正を説明するための模式図である。
図11は、本発明の一実施の形態に係る超音波診断装置が行う処理の概要を示すフローチャートである。
図12は、本発明の一実施の形態に係る超音波診断装置の周波数解析部が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
図13は、本発明の一実施の形態に係る超音波診断装置の表示装置における特徴量画像の表示例を模式的に示す図である。

実施例

0023

以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)を説明する。

0024

(実施の形態)
図1は、本発明の一実施の形態に係る超音波診断装置3を備えた超音波診断システム1の構成を示すブロック図である。同図に示す超音波診断システム1は、観測対象である被検体へ超音波を送信し、該被検体で反射された超音波を受信する超音波内視鏡2(超音波プローブ)と、超音波内視鏡2が取得した超音波信号に基づいて超音波画像を生成する超音波診断装置3と、超音波診断装置3が生成した超音波画像を表示する表示装置4と、を備える。超音波診断装置3は、超音波内視鏡2を一つ、または複数同時に接続することができる。なお、図1では、実線の矢印が画像にかかる電気信号伝送を示し、破線の矢印が制御にかかる電気信号の伝送を示している。

0025

超音波内視鏡2は、その先端部に、超音波診断装置3から受信した電気的なパルス信号超音波パルス音響パルス)に変換して被検体へ照射するとともに、被検体で反射された超音波エコー電圧変化表現する電気的なエコー信号に変換して出力する超音波振動子21と、当該超音波内視鏡2の機種情報を記憶する機種情報記憶部22と、を有する。なお、超音波内視鏡2は、後述する基準超音波内視鏡、補正用超音波内視鏡および生体観察用超音波内視鏡を含む。

0026

機種情報記憶部22が記憶する機種情報には、少なくとも超音波振動子21の機種、または当該超音波内視鏡2の機体に関する情報を含んでいる。

0027

超音波内視鏡2は、通常は撮像光学系および撮像素子を有しており、被検体の消化管食道十二指腸大腸)、または呼吸器気管気管支)へ挿入され、消化管や呼吸器、その周囲臓器膵臓胆嚢胆管胆道リンパ節縦隔臓器、血管等)を撮像することが可能である。また、超音波内視鏡2は、撮像時に被検体へ照射する照明光を導くライトガイドを有する。このライトガイドは、先端部が超音波内視鏡2の被検体への挿入部の先端まで達している一方、基端部が照明光を発生する光源装置に接続されている。

0028

超音波診断装置3は、超音波内視鏡2と電気的に接続され、所定の波形および送信タイミングに基づいて高電圧パルスからなる送信信号(パルス信号)を超音波振動子21へ送信するとともに、超音波振動子21から電気的な受信信号であるエコー信号を受信してデジタル高周波(RF:Radio Frequency)信号のデータ(以下、RFデータという)を生成、出力する送受信部31と、送受信部31から受信したRFデータをもとにデジタルのBモード用受信データを生成する信号処理部32と、送受信部31から受信したRFデータに対して所定の演算を施す演算部33と、各種画像データを生成する画像処理部34と、当該超音波診断装置3に接続している超音波内視鏡2の機種情報を取得して、接続している超音波内視鏡2を識別する機種情報取得部35と、機種情報取得部35の識別結果に応じた超音波内視鏡2の補正データを選択する補正データ選択部36と、キーボードマウスタッチパネル等のユーザインタフェースを用いて実現され、各種情報の入力を受け付ける入力部37と、超音波診断システム1全体を制御する制御部38と、超音波診断装置3の動作に必要な各種情報を記憶する記憶部39と、を備える。

0029

送受信部31は、エコー信号を増幅する信号増幅部311を有する。信号増幅部311は、受信深度が大きいエコー信号ほど高い増幅率で増幅するSTC(Sensitivity Time Control)補正を行う。図2は、信号増幅部311が行う増幅処理における受信深度と増幅率との関係を示す図である。図2に示す受信深度zは、超音波の受信開始時点からの経過時間に基づいて算出される量である。図2に示すように、増幅率β(dB)は、受信深度zが閾値zthより小さい場合、受信深度zの増加に伴ってβ0からβth(>β0)へ線型に増加する。また、増幅率β(dB)は、受信深度zが閾値zth以上である場合、一定値βthをとる。閾値zthの値は、観測対象から受信する超音波信号がほとんど減衰してしまい、ノイズが支配的になるような値である。より一般に、増幅率βは、受信深度zが閾値zthより小さい場合、受信深度zの増加に伴って単調増加すればよい。なお、図2に示す関係は、予め記憶部39に記憶されている。

0030

送受信部31は、信号増幅部311によって増幅されたエコー信号に対してフィルタリング等の処理を施した後、適当なサンプリング周波数(例えば50MHz)でサンプリングして離散化(いわゆるA/D変換処理)することによって時間ドメインのRFデータを生成し、信号処理部32および演算部33へ出力する。なお、超音波内視鏡2が複数の素子アレイ状に設けた超音波振動子21を電子的に走査させる構成を有する場合、送受信部31は、複数の素子に対応したビーム合成用の多チャンネル回路を有する。

0031

送受信部31が送信するパルス信号の周波数帯域は、超音波振動子21がパルス信号を超音波パルスへ電気音響変換をする際の線型応答周波数帯域をほぼカバーする広帯域にする。また、信号増幅部311におけるエコー信号の各種処理周波数帯域は、超音波振動子21が超音波エコーをエコー信号へ音響電気変換する際の線型応答周波数帯域をほぼカバーする広帯域にする。これらにより、後述する周波数スペクトルの近似処理を実行する際、精度のよい近似を行うことが可能となる。

0032

送受信部31は、制御部38が出力する各種制御信号を超音波内視鏡2に対して送信するとともに、超音波内視鏡2の機種情報記憶部22から識別用のIDを含む各種情報を受信して制御部38へ送信する機能も有する。

0033

信号処理部32は、RFデータに対してバンドパスフィルタ包絡線検波対数変換など公知の処理を施し、デジタルのBモード用受信データを生成する。対数変換では、RFデータを基準電圧Vcで除した量の常用対数をとってデシベル値で表現する。このBモード用受信データでは、超音波パルスの反射の強さを示す受信信号の振幅または強度が、超音波パルスの送受信方向(深度方向)に沿って並んでいる。図3は、超音波振動子21の走査領域(以下、単に走査領域ということもある)とBモード用受信データとを模式的に示す図である。図3に示す走査領域Sは扇形をなしている。なお、図3では、超音波が往復する経路(音線)を直線で、Bモード用受信データを各音線上に並んだ点で表現している。図3では、後の説明の都合上、各音線に、走査開始図3右)から順に、1、2、3・・・と番号を付している。そして、1番目の音線をSR1、2番目の音線をSR2、3番目の音線をSR3、・・・、k番目の音線をSRkと定義する。図3は、超音波振動子21がコンベックス振動子である場合に相当している。また、図3では、Bモード用受信データの受信深度をzとして記載している。超音波振動子21の表面から照射された超音波パルスが受信深度zにある反射体で反射し、超音波エコーとして超音波振動子21へ戻ってきた場合、その往復距離Lと受信深度zとの間には、z=L/2の関係がある。信号処理部32は、生成したBモード用受信データを、画像処理部34のBモード画像データ生成部341へ出力する。信号処理部32は、CPU(Central Processing Unit)や各種演算用の回路等を用いて実現される。

0034

演算部33は、送受信部31が生成したRFデータに対して受信深度によらず増幅率βを一定とするよう増幅補正を行う増幅補正部331と、増幅補正を行ったRFデータに高速フーリエ変換FFT:Fast Fourier Transform)を施して周波数解析を行うことによりスペクトルデータを算出する周波数解析部332(解析部)と、周波数解析部332により算出されたスペクトルデータの補正を行う解析データ補正部333(補正部)と、周波数スペクトルの特徴量を算出する特徴量算出部334と、解析データ補正部333が行うスペクトルデータの補正に用いられる補正データを算出する補正データ算出部335と、を有する。演算部33は、CPU(Central Processing Unit)や各種演算回路等を用いて実現される。

0035

図4は、増幅補正部331が行う増幅補正処理における受信深度と増幅率との関係を示す図である。図4に示すように、増幅補正部331が行う増幅処理における増幅率β(dB)は、受信深度zがゼロのとき最大値βth−β0をとり、受信深度zがゼロから閾値zthに達するまで線型に減少し、受信深度zが閾値zth以上のときゼロである。このように定められる増幅率によって増幅補正部331がRFデータを増幅補正することにより、信号処理部32におけるSTC補正の影響を相殺し、一定の増幅率βthの信号を出力することができる。なお、増幅補正部331が行う受信深度zと増幅率βの関係は、信号処理部32における受信深度と増幅率の関係に応じて異なることは勿論である。

0036

このような増幅補正を行う理由を説明する。STC補正は、アナログ信号波形の振幅を全周波数帯域にわたって均一に、かつ、深度に対しては単調増加する増幅率で増幅させることで、アナログ信号波形の振幅から減衰の影響を排除する補正処理である。このため、エコー信号の振幅を輝度に変換して表示するBモード画像を生成する場合、かつ、一様な組織を走査した場合には、STC補正を行うことによって深度によらず輝度値が一定になる。すなわち、Bモード画像の輝度値から減衰の影響を排除する効果を得ることができる。

0037

一方、本実施の形態のように超音波の周波数スペクトルを算出して解析した結果を利用する場合、STC補正でも超音波の伝播に伴う減衰の影響を正確に排除できるわけではない。なぜなら、一般に減衰量は周波数によって異なるが(後述する減衰量2ζzfを参照)、STC補正の増幅率は距離だけに応じて変化し、周波数依存性がなく、減衰によって生じたスペクトルの変化を補正できないためである。

0038

そこで、本実施の形態では、RFデータからSTC補正の影響を排除するために、増幅補正部331によって図4で示した増幅率の補正を行う。

0039

周波数解析部332は、増幅補正部331が増幅補正した各音線のRFデータ(ラインデータ)を所定の時間間隔で再びサンプリングし、サンプルデータを生成する。周波数解析部332は、サンプルデータ群FFT処理を施すことにより、RFデータ上の多数の箇所(データ位置)における周波数スペクトル(解析データ)を算出する。ここでいう「周波数スペクトル」とは、サンプルデータ群をFFT処理を施すことによって得られた「ある受信深度zにおける強度の周波数分布」を意味する。また、ここでいう「強度」とは、例えばエコー信号の電圧、エコー信号の電力、超音波エコーの音圧、超音波エコーの音響エネルギー等のパラメータ、これらパラメータの振幅や時間積分値やその組み合わせのいずれかを指す。

0040

本実施の形態では、強度としてエコー信号の電圧を採用し、周波数解析部332が、電圧振幅の周波数成分V(f,L)をもとに周波数スペクトルのデータ(以下、スペクトルデータともいう)を生成するものとして説明する。fは、周波数である。周波数解析部332は、電圧振幅の周波数成分V(f,L)を基準電圧Vcで除し、常用対数(log)をとってデシベル単位で表現する対数変換処理を施した後、適当な正の定数Aを乗ずることにより、次式(1)で与えられるスペクトルデータF(f,L)を生成する。
F(f,L)=A・log{V(f,L)/Vc} ・・・(1)
ここで、logは常用対数である(以下、同じ)。

0041

以下、周波数解析部332での周波数解析により電圧振幅の周波数成分V(f,L)を求める方法について説明する。一般に、エコー信号の周波数スペクトルは、観測対象が生体組織である場合、超音波が走査された生体組織の性状によって異なる傾向を示す。これは、周波数スペクトルが、超音波を散乱する散乱体の大きさ、数密度音響インピーダンス等と相関を有しているためである。ここでいう「生体組織の性状」とは、例えば悪性腫瘍(癌)、良性腫瘍内分泌腫瘍粘液性腫瘍、正常組織、嚢胞脈管などのことである。

0042

図5は、超音波信号の1つの音線SRkにおけるデータ配列を模式的に示す図である。音線SRkにおける白または黒の長方形は、1つのサンプル点におけるデータを意味している。また、音線SRkにおいて、右側に位置するデータほど、超音波振動子21から音線SRkに沿って計った場合の深い箇所からのサンプルデータである(図5の矢印を参照)。音線SRkは、前述の通り、送受信部31でのA/D変換処理によりエコー信号からサンプリングされ、離散化されたRFデータを、さらに、周波数解析部332によりサンプリングされたサンプルデータである。図5では、番号kの音線SRkの8番目のデータ位置を受信深度zの方向の初期値Z(k)0として設定した場合を示しているが、初期値の位置は任意に設定することができる。周波数解析部332による算出結果は複素数で得られ、記憶部39に格納される。

0043

図5に示すデータ群Fj(j=1、2、・・・、K)は、FFT処理の対象となるサンプルデータ群である。一般に、FFT処理を行うためには、サンプルデータ群が2のべき乗のデータ数を有している必要がある。この意味で、サンプルデータ群Fj(j=1、2、・・・、K−1)はデータ数が16(=24)で正常なデータ群である一方、サンプルデータ群FKは、データ数が12であるため異常なデータ群である。異常なデータ群に対してFFT処理を行う際には、不足分だけゼロデータを挿入することにより、正常なサンプルデータ群を生成する処理を行う。この点については、周波数解析部332の処理を説明する際に詳述する(図12を参照)。この後、周波数解析部332は、前述の通り、FFT処理を実行し、電圧振幅の周波数成分V(f,L)を算出し、前述の式(1)に基づいてスペクトルデータF(f,L)を算出し、解析データ補正部333と補正データ算出部335とへ出力する。

0044

解析データ補正部333は、周波数解析部332によって算出された複数のスペクトルデータ(解析データ)に対し、補正データを加算することよってスペクトルデータを補正する。具体的には、解析データ補正部333は、超音波振動子21もしくは超音波振動子21と同一種類の超音波振動子21を備えた補正用超音波内視鏡を用いて基準ファントム(基準反射体)から受信した超音波信号をもとに得られた同機種の理論データ(第1基準データ)と、特定の基準超音波振動子を備えた基準超音波内視鏡を用いて基準ファントムから受信した超音波信号をもとに得られ、解析データ補正の基準となる理論データ(第2基準データ)の二つの基準データに基づいて算出された補正データを用いてスペクトルデータを補正する。補正データの算出方法については後述する。

0045

図6は、解析データ補正部333による補正後のスペクトルデータの例を示す図である。図6では、横軸が周波数fである。また、図6では、縦軸が、上式(1)で与えられるスペクトルデータF(f,L)である。図6に示す直線L10については後述する。なお、本実施の形態において、曲線および直線は、離散的な点の集合からなる。

0046

図6に示すスペクトルデータC1において、以後の演算に使用する周波数帯域の下限周波数fLおよび上限周波数fHは、超音波振動子21の周波数帯域、送受信部31が送信するパルス信号の周波数帯域などをもとに決定されるパラメータである。以下、図6において、下限周波数fLおよび上限周波数fHによって定まる周波数帯域を「周波数帯域U」という。

0047

特徴量算出部334は、解析データ補正部333から出力された複数のスペクトルデータを直線で近似することによって減衰補正処理を行う前のスペクトルデータの特徴量(以下、補正前特徴量という)を算出する近似部334aと、近似部334aが算出した補正前特徴量に対して減衰補正を行うことによって特徴量を算出する減衰補正部334bと、を有する。

0048

近似部334aは、所定周波数帯域におけるスペクトルデータの回帰分析を行ってスペクトルデータを一次式回帰直線)で近似することにより、この近似した一次式を特徴付ける補正前特徴量を算出する。例えば、スペクトルデータが図6に示すC1の状態である場合(解析データ補正部333による補正後のスペクトルデータである場合)、近似部334aは、周波数帯域Uで回帰分析を行いスペクトルデータC1を一次式で近似することによって回帰直線L10を得る。次に、近似部334aは、回帰直線L10の傾きa0、切片b0、および周波数帯域Uの中心周波数(すなわち、「ミッドバンド」)fM=(fL+fH)/2の回帰直線上の値であるミッドバンドフィット(Mid-band fit)c0=a0fM+b0を補正前特徴量として算出する。

0049

3つの補正前特徴量のうち、傾きa0は、超音波の散乱体の大きさと相関を有し、一般に散乱体が大きいほど傾きが小さな値を有すると考えられる。また、切片b0は、散乱体の大きさ、音響インピーダンスの差、散乱体の数密度(濃度)等と相関を有している。具体的には、切片b0は、散乱体が大きいほど大きな値を有し、音響インピーダンスの差が大きいほど大きな値を有し、散乱体の数密度が大きいほど大きな値を有すると考えられる。ミッドバンドフィットc0は、傾きa0と切片b0から導出される間接的なパラメータであり、有効な周波数帯域内の中心におけるスペクトルの強度を与える。このため、ミッドバンドフィットc0は、散乱体の大きさ、音響インピーダンスの差、散乱体の数密度に加えて、Bモード画像の輝度とある程度の相関を有していると考えられる。この後、近似部334aは、これら補正前特徴量a0、b0、c0を減衰補正部334bへ出力する。なお、近似部334aは、回帰分析によって二次以上の多項式でスペクトルデータを近似するようにしてもよい。

0050

減衰補正部334bが行う補正について説明する。ここで、超音波(厳密には音圧振幅P(f,L))の減衰から、スペクトルデータF(f,L)の減衰量について説明する。一般的に、往復距離Lに存在する反射体からの超音波の周波数fにおける音圧振幅P(f,L)は、媒体均質な場合、正の定数μを用いて、
P(f,L)=P(f,0)・exp(−μfL) ・・・(2)
で与えられることが経験的に知られている。μ>0なので、式(2)は、音圧振幅P(f,L)が、周波数fおよび往復距離Lの増加に対して指数関数的に減衰することを意味している。

0051

一方、周波数fにおける往復距離区間L〜L+ΔLの間の音圧振幅の減衰量をLoss(f,L)[dB]とすると、この減衰量は、
Loss(f,L)=A・log{P(f,L)/P(f,L+ΔL)}
=A・logP(f,L)−A・logP(f,L+ΔL)・・・(3)
で定義される。ここで、右辺の定数Aは、式(1)の定数Aと同じである。さらに、単位距離および単位周波数あたりの率を「減衰率」と定義し、ζで表現する。式(2)にこの定義を適用すると、減衰率ζは、次式で与えられる。
ζ=(∂/∂f)Lim{Loss(f,L)/ΔL}
=(∂/∂f){−A(∂/∂L)logP(f,L)}
=−A(∂2/∂f∂L)logP(f,L) ・・・(4)
ここで、Lim{Loss(f,L)/ΔL}は、関数Loss(f,L)/ΔLのΔL→0における極限を意味する。

0052

なお、上記定数μと減衰率ζとの関係は次の通りである。式(4)のP(f,L)に式(2)を代入すると、減衰率ζは、
ζ=−A(∂2/∂f∂L)[log{P(f,0)・exp(−μfL)}]
=−A(∂2/∂f∂L){logP(f,0)−μfLloge}
=(loge)Aμ ・・・(5)
ここで、eは自然対数の底である。式(1)より、減衰率ζも正の定数であることがわかる。

0053

さて、超音波振動子21の感度を周波数fの関数としてγ(f)とすると、RFデータにFFT処理を施した後の振幅成分V(f,L)は、次式(6)で与えられる。
V(f,L)=γ(f)・P(f,L) ・・・(6)
この式(6)のP(f,L)に式(2)を代入すると、
V(f,L)=γ(f)・P(f,0)・exp(−μfL)
=V(f,0)・exp(−μfL) ・・・(7)
が得られる。

0054

式(7)を式(1)へ代入することにより、
F(f,L)=A・log{V(f,0)・exp(−μfL)/Vc}
=Alog・exp(−μfL)+Alog{V(f,0)/Vc}
=−(loge)AμfL+F(f,0) ・・・(8)
が得られる。さらに、式(8)の右辺に式(5)を代入することにより、
F(f,L)−F(f,0)=−ζfL ・・・(9)
が導出される。この式(9)から後述する式(14)が得られる。ところで、減衰率ζの具体的な値は、観測対象が生体である場合、生体の部位に応じて定まる。減衰率ζの単位は、例えば[dB/cm/MHz]である。なお、本実施の形態において、減衰率ζの値を入力部37からの入力によって変更できる構成とすることも可能である。

0055

超音波が受信深度zを往復する間の減衰によるスペクトルデータF(f,L)の減衰量は、式(9)より、2ζzfである。各周波数fのスペクトルデータF(f,L)がそれぞれ2ζzfだけ減衰するのであるから、横軸を周波数fとすると、スペクトルデータが描く曲線は右肩に一様に下がる。従って、傾きa0の減衰量は2ζz[dB/MHz]である。すなわち、傾きa0の減衰補正量は2ζzであり、これを補正前特徴量a0に加算すれば減衰補正を行うことができる。従って、減衰補正後の傾きaは下式で求められる。
a=a0+2ζz ・・・(10)
さらに、切片b0は周波数f=0のスペクトル成分と考えられるので、切片b0の減衰量は、2ζz×0=0[dB]である。すなわち、切片b0は減衰しないので減衰補正後の切片bは下式で求められる。
b=b0 ・・・(11)
最後に、減衰補正前のミッドバンドフィットc0は、c0=a0fM+b0で定義され、減衰補正後のミッドバンドフィットcも、c=afM+bと定義される。ゆえに、ミッドバンドフィットc0の減衰補正量は、c−c0=(a−a0)fMであり、減衰補正後のミッドバンドフィットcは下式で求められる。
c=c0+(a−a0)fM=c0+(a0+2ζz−a0)fM=c0+2ζzfM ・・・(12)

0056

図7は、減衰補正部334bが算出した特徴量a、b、cをパラメータとして有する直線を示す図である。直線L1の式は、
F(f,L)=af+b=(a0+2ζz)f+b0 ・・・(13)
で表される。この式(13)からも明らかなように、直線L1は、減衰補正前の直線L10と比較して、傾きが大きく(a>a0)、かつ切片が同じ(b=b0)である。この後、特徴量算出部334は、これら減衰補正された特徴量a、b、cを画像処理部34へ出力する。

0057

補正データ算出部335は、周波数解析部332が或る適切な条件下で生成したスペクトルデータF(f,L)に基づいて補正データを算出する。補正データの詳細については後述する。

0058

画像処理部34は、エコー信号の振幅を輝度に変換して表示する超音波画像であるBモード画像データを生成するBモード画像データ生成部341と、減衰補正部334bが算出した特徴量を視覚情報と関連づけてBモード画像とともに表示する特徴量画像データを生成する特徴量画像データ生成部342と、を有する。

0059

Bモード画像データ生成部341は、信号処理部32から受信したBモード用受信データに対してゲイン処理コントラスト処理等の公知の技術を用いた信号処理を行うとともに、表示装置4における画像の表示レンジに応じて定まるデータステップ幅に応じたデータの間引き等を行うことによってBモード画像データを生成する。Bモード画像は、色空間としてRGB表色系を採用した場合の変数であるR(赤)、G(緑)、B(青)の値を一致させたグレースケール画像である。

0060

Bモード画像データ生成部341は、信号処理部32からのBモード用受信データに走査範囲を空間的に正しく表現できるよう並べ直す座標変換を施した後、Bモード用受信データ間の補間処理を施すことによってBモード用受信データ間の空隙を埋め、Bモード画像データを生成する。Bモード画像データ生成部341は、生成したBモード画像データを特徴量画像データ生成部342へ出力する。

0061

特徴量画像データ生成部342は、特徴量算出部334が算出した特徴量の値に視覚情報を関連づける。次に、Bモード画像データ上の各画素の位置に該当するサンプルデータ群を特定する。次に、各サンプルデータ群から算出された特徴量の値に対し、上記関連づけられた視覚情報を、各画素へ割り当てる。このようにして、特徴量画像データ生成部342は、Bモード画像データにおける各画素に対して視覚情報を割り当てる。具体的な割り当て方は、以下の通りである。まず、特徴量画像データ生成部342は、例えば図5に示す1つのサンプルデータ群Fj(j=1、2、・・・、K)のデータ量に対応する画素領域に対し、そのサンプルデータ群Fjから算出される周波数スペクトルの特徴量に対応する視覚情報を割り当てる。特徴量画像データ生成部342は、例えば上述した傾き、切片、ミッドバンドフィットのいずれか一つに視覚情報としての色相対応付けることによって特徴量画像データを生成する。なお、特徴量画像データ生成部342が、傾き、切片、ミッドバンドフィットから選択される2つの特徴量の一方に色相を対応付けるとともに、他方に明暗を対応付けることによって特徴量画像データを生成するようにしてもよい。特徴量に関連する視覚情報としては、例えば色相、彩度明度、輝度値、R(赤)、G(緑)、B(青)などの所定の表色系を構成する色空間の変数を挙げることができる。

0062

機種情報取得部35は、取得した超音波内視鏡2の機種情報をもとに、当該超音波診断装置3に接続している超音波内視鏡2を識別する識別部351を有する。識別部351は、機種情報に含まれる超音波振動子21の機種、または超音波内視鏡2の機体に関する情報に基づいて識別した超音波内視鏡2の識別結果を生成し、制御部38に出力する。

0063

補正データ選択部36は、制御部38を介して識別部351の識別結果を取得し、記憶部39(後述する補正情報記憶部391)を参照して、識別結果に応じた超音波内視鏡2の補正データを選択する。補正データ選択部36は、選択した補正データに関する情報を制御部38に出力する。

0064

制御部38は、演算および制御機能を有するCPU(Central Processing Unit)や各種演算回路等を用いて実現される。制御部38は、記憶部39が記憶、格納する情報を記憶部39から読み出し、超音波診断装置3の作動方法に関連した各種演算処理を実行することによって超音波診断装置3を統括して制御する。なお、制御部38を信号処理部32や、演算部33、補正データ選択部36と共通のCPU等を用いて構成することも可能である。

0065

記憶部39は、減衰補正部334bが周波数スペクトルごとに算出した複数の特徴量や、画像処理部34が生成した画像データを記憶する。また、記憶部39は、解析データ補正部333がスペクトルデータを補正する際に用いる補正データを記憶する補正情報記憶部391を有する。

0066

記憶部39は、上記以外にも、例えば増幅処理に必要な情報(図2に示す増幅率と受信深度との関係)、増幅補正処理に必要な情報(図4に示す増幅率と受信深度との関係)、対数変換処理に必要な情報(式(1)参照、例えばA、Vcの値)、周波数解析処理に必要な窓関数(Hamming、Hanning、Blackman等)の情報等を記憶する。

0067

また、記憶部39は、超音波診断装置3の作動方法を実行するための作動プログラムを含む各種プログラムを記憶する。作動プログラムは、ハードディスクフラッシュメモリCD−ROM、DVD−ROM、フレキシブルディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して広く流通させることも可能である。なお、上述した各種プログラムは、通信ネットワークを介してダウンロードすることによって取得することも可能である。ここでいう通信ネットワークは、例えば既存の公衆回線網、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などによって実現されるものであり、有線無線を問わない。

0068

以上の構成を有する記憶部39は、各種プログラム等が予めインストールされたROM(Read Only Memory)、および各処理の演算パラメータやデータ等を記憶するRAM(Random Access Memory)やハードディスク等を用いて実現される。

0069

次に、解析データ補正部333が行うスペクトルデータの補正について説明する。超音波振動子21により得られるエコー信号は、理論的には超音波振動子21からの距離に応じて指数減衰する。エコー信号をA/D変換して得られたRFデータには、信号増幅部311において受信深度が大きいほど増幅するSTC補正が施されている。しかし、増幅補正部331を経た後は、STC補正の影響が相殺されるため、その後のRFデータはエコー信号と同様に指数減衰する。一方、スペクトルデータF(f,L)は、STC補正が相殺され、指数減衰するRFデータを周波数解析部332で対数変換したデータである。そのため、超音波振動子21からの距離に応じて線形減衰する。なお、このように、エコー信号やSTC補正が相殺される前のRFデータが指数減衰することは式(7)に、スペクトルデータF(f,L)が線形減衰することは、式(9)に前述である。しかしながら、実際には、超音波振動子21の近方と遠方とは線形とはならない。図8は、ある周波数におけるスペクトルデータF(f,L)の往復距離Lに対するプロファイルであって、実際の観測により得られるスペクトルデータの観測値(以下、観測データとよぶ)、およびこの観測データから得られる理論データの例を示す図である。図8では、横軸が超音波振動子21からの往復距離L(cm)(=2×受信深度z)である。また、図8では、縦軸が、スペクトルデータF(f,L)(デシベル表現)の値である。図8では、○(白丸)で示すプロットP10が実際の観測により得られる観測データである。ここで、説明の都合上、図8は、焦点深度zF=3.5cm、超音波振動子21から焦点までの往復距離LF=7cmの例を示している。

0070

具体的には、周波数解析部332が、式(1)で与えられるスペクトルデータF(f,L)を生成する。上述したように、実際には、超音波振動子21の近方と遠方とは線形とはならないため、往復距離により設定される所定の深度範囲内の観測データをもとに、理論データFideal(f,L)を求める。本実施の形態にかかる所定の深度範囲は、可変の焦点位置に対して可変の範囲である。本実施の形態では、焦点位置(L=LF)に対する深度範囲Rにおいて、下限値をRL、上限値をRHとしたとき、係数g1、g2を用いてRL=g1×LF(0.5≦g1≦0.8)、RH=g2×LF(1.3≦g2≦2.0)に設定する。ここで、g1、g2は、これらの範囲でそれぞれを任意に設定することができる。なお、焦点深度では送信波位相が揃っているため、音響特性理論値に近い深度から基準を得ることができるため上記所定の深度範囲を焦点深度とすることが好ましい。しかし、焦点深度を含む少々幅をもった深度範囲としても理論データFideal(f,L)を算出することができる。

0071

式(9)より、理論データFideal(f,L)は次式(14)で与えられる。
Fideal(f,L)=Fideal(f,0)−ζfL ・・・(14)
この段階では、式(14)の第1項であるFideal(f,0)が求められていない。なお、L=0での実測値F(f,0)を用い、Fideal(f,0)=F(f,0)として理論データFideal(f,L)を求めると、計算は簡単であるが観測データと誤差が大きいことは図8より自明である。すなわち、式(14)で示される理論データFideal(f,L)の直線を、観測データにフィッティングする箇所はL=0ではなくスペクトルデータの線形減衰の範囲である必要がある。望ましくはRL≦L≦RHの範囲のどこかの箇所が、より好ましくは焦点深度L=LFが適している。

0072

本実施の形態では、焦点位置(LF)で観測データにフィッティングさせた直線(図8に示す直線Q10)を理論データとする。具体的には、理論データFideal(f,L)は、式(14)に基づき、次式(15)で与えられる。
Fideal(f,L)=Fideal(f,LF)−ζf(L−LF)
=F(f,LF)−ζf(L−LF) ・・・(15)

0073

本実施の形態においては、生体観察用超音波内視鏡、補正用超音波内視鏡、基準超音波内視鏡を以下のように定義する。
1.生体観察用超音波内視鏡:医療現場で実際に被検体内に導入される機体である。
2.補正用超音波内視鏡:超音波内視鏡各機種に対し、1機体ずつ選ばれ、工場における出荷品部門等の現場に設置される。以下では、これら補正用超音波内視鏡のうち、生体観察用超音波内視鏡と同一機種の補正用超音波内視鏡を、特に『補正用超音波内視鏡』と呼ぶことにする。補正用超音波内視鏡が有する超音波振動子は、生体観察用超音波内視鏡が有する超音波振動子と同一種類かつ同一感度であり、補正用超音波内視鏡は、生体観察用超音波内視鏡の代用として用いられる。
3.基準超音波内視鏡:1機種の1機体のみが選ばれ、補正用超音波内視鏡、もしくは、生体観察用超音波内視鏡の超音波振動子の感度を、基準超音波内視鏡の超音波振動子の感度に周波数別に合わせこむための参照用の機体である。
本実施の形態において、補正データ算出部335は、基準超音波内視鏡および補正用超音波内視鏡によって基準ファントムを撮像して得られた観測データに基づいて理論データFideal(f,L)を生成し、各超音波内視鏡感度差ΔFを求めて、該感度差を補正データとする。なお、以下では生体観察用超音波内視鏡を用いて補正データを算出するものとして説明しているが、生体観察用超音波内視鏡を補正用超音波内視鏡として用いるものであってもよい。

0074

なお、基準ファントムは、例えば、散乱体の大きさ、数密度、散乱強度を調整した材料を均一に混ぜて分布させて固化することによって形成され、減衰率ζs[dB/cm/MHz]も均一であることが予めわかっている。

0075

以下の説明では、例えば、基準超音波内視鏡(SS)を用いて基準ファントム(PhnS)を撮像した際に得られたスペクトルデータであって、パラメータが周波数fおよび往復距離Lである場合のスペクトルデータをF(SS,PhnS;f,L)と表記する。同様に、補正用超音波内視鏡(SC)の場合はF(SC,PhnS;f,L)、生体観察用超音波内視鏡(SLB)の場合はF(SLB,PhnS;f,L)と表記する。

0076

図9は、ある周波数における往復距離Lに対するプロファイルであって、実際の観測により得られる観測データ、および補正後の観測データの例を示す図である。図9では、横軸が往復距離L(cm)である。また、図9では、縦軸が、スペクトルデータF(f,L)(デシベル表現)である。図9では、直線Q20が基準超音波内視鏡(SS)を用いて基準ファントム(PhnS)を撮像した際に得られた理論データFideal(SS,PhnS;f,L)を示し、破線Q21が補正用超音波内視鏡(SC)を用いて基準ファントム(PhnS)を撮像した際に得られた理論データFideal(SC,PhnS;f,L)を示している。図9では、○で示すプロットP20が生体観察用超音波内視鏡(SLB)により得られた観測データである。観測データP20は、生体観察用超音波内視鏡(SLB)を用い、生体から得られる。生体の減衰率は基準ファントムの減衰率ζSとは異なっている。また、そもそも、生体からのエコー信号強度ファントムからのエコー信号強度と異なる。そのため、図9においては、○で示す観測データP20のプロット群の位置や傾きは、基準超音波内視鏡(SS)の理論データFideal(SS,PhnS;f,L)で示される直線Q20の位置や傾き、補正用超音波内視鏡(SC)の理論データFideal(SC,PhnS;f,L)で示される直線Q21の位置や傾きと異なっている。

0077

上述した式(15)により、基準超音波内視鏡(SS)の理論データFideal(SS,PhnS;f,L)は、次式(16)で与えられる。
Fideal(SS,PhnS;f,L)
=F(SS,PhnS;f,LF)−ζS・f・(L−LF)・・・(16)
ここで、ζSは、基準ファントム(PhnS)に応じた単位距離および単位周波数あたりの減衰率であって、単位は、例えば[dB/cm/MHz]である。

0078

一方、上述した式(15)により、補正用超音波内視鏡(SC)の理論データFideal(SC,PhnS;f,L)は、次式(17)で与えられる。
Fideal(SC,PhnS;f,L)
=F(SC,PhnS;f,LF)
−ζS・f・(L−LF)・・・(17)

0079

なお、式(16)、(17)に示す理論データFideal(SS,PhnS;f,L)およびFideal(SC,PhnS;f,L)は、基準ファントム(PhnS)を観察し、共通の焦点位置(LF)で得た観測データF(SS,PhnS;f,LF)、F(SC,PhnS;f,LF)にそれぞれフィッティングさせた直線となっている。

0080

なお、共通の焦点深度とすれば、送信波の位相が揃っているため、音響特性が理論値に近い深度から基準を得ることができるため好ましいが、理論データFideal(SS,PhnS;f,L)およびFideal(SC,PhnS;f,L)を、焦点深度(LF)とは異なる位置で観測データにフィッティングさせた直線としてもよい。

0081

また、理論データFideal(SS,PhnS;f,L)およびFideal(SC,PhnS;f,L)を共通の焦点深度とすることで、異なる焦点位置の観測データであっても同一の補正データを用いることができる。これにより、補正情報記憶部391が記憶する補正データ量を低減することができる。

0082

式(2)、(16)からわかる通り、理論データFideal(SS,PhnS;f,L)およびFideal(SC,PhnS;f,L)を示す二つの直線Q20およびQ21は、往復距離Lに対する傾きが−ζS・fで等しく、互いに平行となっている(図9参照)。このことから、基準超音波内視鏡(SS)と補正用超音波内視鏡(SC)とは、受信深度(往復距離L)に依存せず、超音波の周波数に依存する補正データによって、感度差を補正することができるといえる。

0083

基準超音波内視鏡(SS)と補正用超音波内視鏡(SC)との感度差ΔFは、式(16)および式(17)の差により次式(18)で与えられる。
ΔF=Fideal(SS,PhnS;f,L)−Fideal(SC,PhnS;f,L)
=F(SS,PhnS;f,LF)−F(SC,PhnS;f,LF)・・・(18)

0084

式(18)に示すように、基準超音波内視鏡(SS)と補正用超音波内視鏡(SC)との感度差ΔFは、往復距離Lに対して独立している。本実施の形態では、まず、超音波診断装置3が生体等の被検体に用いられる前に、出荷品質部門等において、予め、基準超音波内視鏡(SS)および補正用超音波内視鏡(SC)により、基準ファントム(PhnS)を撮像しておく。補正データ算出部335は、双方の焦点深度のデータから、理論データFideal(SS,PhnS;f,LF)とFideal(SC,PhnS;f,LF)とを算出し、さらに両者の差を取ることで、感度差ΔFを算出し、制御部を介して補正情報記憶部391へ出力する。補正情報記憶部391は、この感度差ΔFを補正データとして記憶しておく。補正情報記憶部391は、実際に被検体内に導入される生体観察用超音波内視鏡として使用し得る機種(識別部351により識別可能な機種)と同機種の補正用超音波内視鏡ごとの補正データを記憶しておく。

0085

次に、超音波診断装置3が生体等の被検体に用いられるときには、解析データ補正部333は、補正データ選択部36により選択された補正データ(感度差ΔF)を、補正情報記憶部391を参照して取得し、生体観察用超音波内視鏡(SLB)により得られた観測データ(プロットP20)にこの感度差ΔFを加算して観測データの補正を行う。補正後の観測データは、図9において●(黒丸)で示すプロットP21であり、○で示す補正前のプロットP20に対して各々ΔFだけ増加している。

0086

図10は、解析データ補正部333による解析データの補正を説明するための模式図である。解析データ補正部333は、周波数ごとに決定された補正データ(感度差ΔF)を用いて、周波数解析部332によって算出された複数の周波数スペクトルを補正する。

0087

具体的には、解析データ補正部333は、周波数解析部332によって算出された複数のスペクトルデータの受信深度(往復距離L)ごとのデータD1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8、・・・に対して、周波数ごとに決定された補正データ(感度ΔF(f))をそれぞれ加算して観測データF(SLB,PhnS;f,L)を補正する。補正後の観測データF’(SLB,PhnS;f,L)は、次式(19)で与えられる。
F’(SLB,PhnS;f,L)=F(SLB,PhnS;f,L)+ΔF(f)
=F(SLB,PhnS;f,L)+F(SS,PhnS;f,LF)
−F(SC,PhnS;f,LF)・・・(19)
ここで上式(18)を用いた。

0088

図10に示すように、例えば、ある往復距離(受信深度)のスペクトルデータであるデータD8では、補正前のスペクトルデータC10において、周波数ごとに決定された補正データ(感度差ΔF(f))が加算されることによって、補正後のスペクトルデータC11が生成される。

0089

その後、特徴量算出部334が、解析データ補正部333から出力された補正後のスペクトルデータを用いて特徴量をそれぞれ算出する。これにより、超音波内視鏡2の感度差に依存しない特徴量を算出することができる。すなわち、被検体にどのような種類の生体観察用超音波内視鏡を用いても、基準超音波内視鏡を用いた場合と等しい値の特徴量を得ることができる。

0090

図11は、以上の構成を有する超音波診断装置3が行う処理の概要を示すフローチャートである。まず、超音波診断装置3は、超音波内視鏡2から超音波振動子21による観測対象の測定結果としてのエコー信号を受信する(ステップS1)。

0091

超音波振動子21からエコー信号を受信した信号増幅部311は、そのエコー信号の増幅を行う(ステップS2)。ここで、信号増幅部311は、例えば図2に示す増幅率と受信深度との関係に基づいてエコー信号の増幅(STC補正)を行う。次に、送受信部31は、適当なサンプリング周波数(例えば50MHz)でエコー信号をサンプリングして離散化し、RFデータを生成して、Bモード画像データ生成部341と、増幅補正部331とへ出力する。

0092

続いて、Bモード画像データ生成部341は、送受信部31から出力されたRFデータを用いてBモード画像データを生成し、特徴量画像データ生成部342へ出力する。特徴量画像データ生成部342はBモード画像データには処理を施さず、そのまま、表示装置4へ出力する(ステップS3)。Bモード画像データを受信した表示装置4は、そのBモード画像データに対応するBモード画像を表示する(ステップS4)。

0093

この後、制御部38は、術者等のユーザから入力部37の図示しないボタンもしくはメニューを介して、特徴量画像の「表示」もしくは「非表示」のどちらが選択されているのか確認する(ステップS5)。制御部38は、「表示」の選択を確認した場合には演算部33を構成する各部へ特徴量画像作成開始命令を出力する(ステップS5:Yes)。「非表示」の選択を確認した場合は特徴量画像作成開始命令を出さない(ステップS5:No)。演算部33の各部は、特徴量画像作成開始命令を受信すると、後述のステップS6以降の処理を実行する。なお、特徴量画像作成開始命令の有無にかかわらず、超音波診断装置3の送受信部31、信号増幅部311、信号処理部32、Bモード画像データ生成部341、特徴量画像データ生成部342は上記ステップS1からS4までの処理を繰り返す。そのため、ユーザが入力部37へ特徴量画像の「非表示」を指示している間は、Bモード画像が超音波振動子21による被検体内の走査のたびに繰り返し表示装置4に表示される。

0094

演算部33の各部が特徴量画像作成開始命令を受信した場合、まず、増幅補正部331は、送受信部31から出力されたRFデータに対して受信深度によらず増幅率が一定となる増幅補正を行う(ステップS6)。ここで、増幅補正部331は、例えば図4に示す増幅率と受信深度との関係が成立するように増幅補正を行う。

0095

この後、周波数解析部332は、FFT演算による周波数解析を行うことによって全てのサンプルデータ群に対するスペクトルデータを算出する(ステップS7:解析ステップ)。図12は、ステップS7において周波数解析部332が実行する処理の概要を示すフローチャートである。以下、図12に示すフローチャートを参照して、周波数解析処理を詳細に説明する。

0096

まず、周波数解析部332は、解析対象の音線を識別するカウンタkをk0とする(ステップS21)。この初期値k0は、図3中、解析範囲の最右の音線の番号である。

0097

続いて、周波数解析部332は、FFT演算用に取得する一連のデータ群(サンプルデータ群)を代表するデータ位置(受信深度に相当)Z(k)の初期値Z(k)0を設定する(ステップS22)。例えば、図5では、上述したように、音線SRkの8番目のデータ位置を初期値Z(k)0として設定した場合を示している。この初期値Z(k)0は、音線SRk上での解析範囲の最浅の受信深度である。

0098

その後、周波数解析部332は、サンプルデータ群を取得し(ステップS23)、取得したサンプルデータ群に対し、記憶部39が記憶する窓関数を作用させる(ステップS24)。このようにサンプルデータ群に対して窓関数を作用させることにより、サンプルデータ群が境界で不連続になることを回避し、アーチファクトが発生するのを防止することができる。

0099

続いて、周波数解析部332は、データ位置Z(k)のサンプルデータ群が正常なデータ群であるか否かを判定する(ステップS25)。図5を参照した際に説明したように、サンプルデータ群は、2のべき乗のデータ数を有している必要がある。以下、正常なサンプルデータ群のデータ数を2n(nは正の整数)とする。本実施の形態では、データ位置Z(k)が、できるだけZ(k)が属するサンプルデータ群の中心になるよう設定される。具体的には、サンプルデータ群のデータ数は2nであるので、Z(k)はそのサンプルデータ群の中心に近い2n/2(=2n-1)番目の位置に設定される。この場合、サンプルデータ群が正常であるとは、データ位置Z(k)より浅い側に2n-1−1(=Nとする)個のデータがあり、データ位置Z(k)より深い側に2n-1(=Mとする)個のデータがあることを意味する。図5に示す場合、サンプルデータ群F1、F2、F3、・・・、FK-1はともに正常である。なお、図5ではn=4(N=7、M=8)の場合を例示している。

0100

ステップS25における判定の結果、データ位置Z(k)のサンプルデータ群が正常である場合(ステップS25:Yes)、周波数解析部332は、後述するステップS27へ移行する。

0101

ステップS25における判定の結果、データ位置Z(k)のサンプルデータ群が正常でない場合(ステップS25:No)、周波数解析部332は、不足分だけゼロデータを挿入することによって正常なサンプルデータ群を生成する(ステップS26)。ステップS25において正常でないと判定されたサンプルデータ群(例えば図5のサンプルデータ群FK)は、ゼロデータを追加する前に窓関数が作用されている。このため、サンプルデータ群にゼロデータを挿入してもデータの不連続は生じない。ステップS26の後、周波数解析部332は、後述するステップS27へ移行する。

0102

ステップS27において、周波数解析部332は、サンプルデータ群を用いてFFT演算を行うことにより、振幅の周波数分布であるスペクトルデータを得る(ステップS27)。

0103

続いて、周波数解析部332は、データ位置Z(k)をステップ幅Dで変化させる(ステップS28)。ステップ幅Dについて、入力部37を経由した術者の入力値を記憶部39が予め記憶しているものとする。図5では、D=15の場合を例示している。ステップ幅Dは、できるだけ小さく、特に、Bモード画像データ生成部341がBモード画像データを生成する際に利用するデータステップ幅と一致させることが望ましいが、周波数解析部332における演算量を削減したい場合には、ステップ幅Dとしてデータステップ幅より大きい値を設定してもよい。

0104

その後、周波数解析部332は、データ位置Z(k)が音線SRkにおける最大値Z(k)maxより大きいか否かを判定する(ステップS29)。この最大値Z(k)maxは、音線SRk上での解析範囲の最深の受信深度である。データ位置Z(k)が最大値Z(k)maxより大きい場合(ステップS29:Yes)、周波数解析部332はカウンタkを1増加させる(ステップS30)。これは、処理をとなりの音線へ移すことを意味する。一方、データ位置Z(k)が最大値Z(k)max以下である場合(ステップS29:No)、周波数解析部332はステップS23へ戻る。

0105

ステップS30の後、周波数解析部332は、カウンタkが最大値kmaxより大きいか否かを判定する(ステップS31)。カウンタkがkmaxより大きい場合(ステップS31:Yes)、周波数解析部332は一連の周波数解析処理を終了する。一方、カウンタkがkmax以下である場合(ステップS31:No)、周波数解析部332はステップS22に戻る。この最大値kmaxは、図3中、解析範囲の最左の音線の番号である。

0106

このようにして、周波数解析部332は、解析対象領域内の(kmax−k0+1)本の音線の各々について深度別に複数回のFFT演算を行う。FFT演算の結果は、受信深度および受信方向とともに補正情報記憶部391に格納される。

0107

なお、これら4種の値k0、kmax、Z(k)0、Z(k)maxについては、図3全走査範囲を含むようなデフォルト値が記憶部39にあらかじめ記憶されており、周波数解析部332は適宜これらの値を読み取って、図12の処理を行う。デフォルト値を読み取った場合、周波数解析部332は全走査範囲に対して周波数解析処理を行う。しかし、この4種の値k0、kmax、Z(k)0、Z(k)maxは、入力部37を通じた術者等のユーザによる関心領域の指示入力によって変更可能である。変更されていた場合、周波数解析部332は指示入力された関心領域においてのみ周波数解析処理を行う。

0108

以上説明したステップS7の周波数解析処理に続いて、解析データ補正部333は、予め補正情報記憶部391に記憶されている補正データを読み取る。そして、この補正データをもとに、周波数解析部332によって算出された複数のスペクトルデータを補正する(ステップS8:補正ステップ)。図6に示すスペクトルデータC1は、ステップS8の結果として得られるスペクトルデータの一例である。この際、解析データ補正部333は、補正データ選択部36が選択した補正データを取得して、機種ごとに設定されている感度差ΔFに応じた解析データの補正を行う。

0109

その後、特徴量算出部334は、解析データ補正部333により補正された複数のスペクトルデータの補正前特徴量をそれぞれ算出し、各スペクトルデータの補正前特徴量に対して超音波の減衰の影響を排除する減衰補正を行って各スペクトルデータの特徴量を算出する(ステップS9〜S10)。

0110

ステップS9において、近似部334aは、解析データ補正部333が生成した複数のスペクトルデータをそれぞれ回帰分析することにより、各スペクトルデータに対応する補正前特徴量を算出する(ステップS9)。具体的には、近似部334aは、各スペクトルデータを回帰分析することによって一次式で近似し、補正前特徴量として傾きa0、切片b0、ミッドバンドフィットc0を算出する。例えば、図7に示す直線L10は、近似部334aが周波数帯域UのスペクトルデータC1に対し回帰分析によって近似した回帰直線である。

0111

続いて、減衰補正部334bは、近似部334aが各スペクトルデータに対して近似して得た補正前特徴量に対し、減衰率ζを用いて減衰補正を行うことにより、減衰補正後の特徴量を算出し、記憶部39に格納する(ステップS10)。図7に示す直線L1は、減衰補正部334bが減衰補正処理を行うことによって得られる直線の例である。

0112

ステップS10において、減衰補正部334bは、上述した式(10)、(12)における受信深度zに、超音波信号の音線のデータ配列を用いて得られるデータ位置Z=(vs/(2・fsp)・D・n+Z0を代入することによって算出する。ここで、fspはデータのサンプリング周波数、vsは音速、Dはデータステップ幅、nは処理対象のサンプルデータ群のデータ位置までの音線の1番目のデータからのデータステップ数、Z0は解析範囲の最浅の受信深度である。例えば、データのサンプリング周波数fspを50MHzとし、音速vsを1530m/secとし、図5に示すデータ配列を採用してステップ幅Dを15とすると、z=0.2295n+Z0(mm)となる。

0113

特徴量画像データ生成部342は、Bモード画像データ生成部341が生成したBモード画像データにおける各画素に対し、ステップS9で算出された特徴量に関連づけた視覚情報(例えば色相)を重畳することによって特徴量画像データを生成する(ステップS11)。

0114

この後、表示装置4は、制御部38の制御のもと、特徴量画像データ生成部342が生成した特徴量画像データに対応する特徴量画像を表示する(ステップS12)。図13は、表示装置4における特徴量画像の表示例を模式的に示す図である。同図に示す特徴量画像201は、Bモード画像に特徴量に関する視覚情報が重畳された画像を表示する重畳画像表示部202と、観測対象の識別情報などを表示する情報表示部203とを有する。なお、情報表示部203に、特徴量の情報、近似式の情報、ゲインやコントラスト等の画像情報等をさらに表示するようにしてもよい。また、特徴量画像に対応するBモード画像を特徴量画像と並べて表示してもよい。

0115

以上説明してきた一連の処理(ステップS1〜S12)において、ステップS2の処理とステップS4〜S10の処理とを並行して行うようにしてもよい。

0116

以上説明した本発明の一実施の形態によれば、実際に被検体内に導入される生体観察用超音波内視鏡、または、これと同一機種であって、超音波振動子の感度が同じ補正用超音波内視鏡のいずれかを用いて基準反射体から受信したエコー信号をもとに、周波数解析部332がスペクトルデータの観測データを算出し、補正データ算出部335が観測データを基に理論データを算出した。また、感度調整の基準となる基準超音波内視鏡を用いて、同様に、前記基準反射体から受信したエコー信号をもとに、周波数解析部332が観測データを算出し、補正データ算出部335が観測データを基に理論データを算出した。そして、補正データ算出部335が両理論データの差分を算出し、補正データとして補正情報記憶部391に予め記憶させた。その後、生体観察用超音波内視鏡が被検体内に導入された際、被検体から受信したエコー信号をもとに、周波数解析部332が被検体の観測データを算出し、解析データ補正部333が補正情報記憶部391から読み出して、補正データを生体観察用超音波内視鏡の観測データに加算することでスペクトルデータを補正した。そのため、超音波振動子の特性差に依存せずに客観性が保証された解析値を取得することができる。このため、周波数特徴量や特徴量画像(カラー等)を、減衰だけでなく、超音波振動子の感度差等の特性差に依存せず、可能な限り組織情報客観的かつ忠実に反映できる。

0117

なお、入力部37を通じた術者等のユーザによる関心領域の指示入力によって、音線幅を決定するk0、kmax、および、深度幅を決定するZ(k)0、Z(k)maxを、周波数解析部332が変更することで、指示入力された特定の深度幅および音線幅で区切られる関心領域に対してのみスペクトルデータを算出および補正できるよう構成した。そのため、補正に関わる演算量を下げフレームレートを上げることができる。なお、ここでは、関心領域を深度幅と音線幅とで扇形に区切ったが、この例に限らず長方形、楕円であってもよく、他の形状でもよい。この場合、特徴量算出部334が、設定された関心領域内とその関心領域外とで個別に最適な減衰率を設定するようにしてもよい。

0118

(実施の形態の変形例)
続いて、本発明の実施の形態の変形例について説明する。上述した実施の形態では、解析データ補正部333によりスペクトルデータが補正された後、特徴量算出部334が各スペクトルデータの特徴量を算出するものとして説明したが、本変形例では、特徴量算出部334が各スペクトルデータの特徴量を算出した後、解析データ補正部333が、算出された特徴量の、超音波振動子の感度差に起因する差異を補正する。

0119

本変形例では、特徴量算出部334が、周波数解析部332によって算出された複数のスペクトルデータ(解析データ)に基づいて、式(10)〜(12)により特徴量a、b、cを算出した後、解析データ補正部333が、算出された特徴量a、b、cについてそれぞれ補正する。

0120

式(10)により求められる特徴量aは、スペクトルデータF(f,L)の周波数fでの偏微分に相当することが分かっているため、式(19)より、補正後の特徴量(傾き)a’について次式(20)が導出される。
a’(SLB,PhnS;f,L)
=a(SLB,PhnS;f,L)+a(SS,PhnS;f,LF)
−a(SC,PhnS;f,LF)・・・(20)

0121

また、式(12)により求められる特徴量cは、スペクトルデータF(f,L)の周波数fに対する区間(周波数帯域)U(fL〜fH)(図7参照)での積分値であることが分かっているため、式(19)より、補正後の特徴量(ミッドバンドフィット)c’について次式(21)が導出される。
c’(SLB,PhnS;f,L)
=c(SLB,PhnS;f,L)+c(SS,PhnS;f,LF)
−c(SC,PhnS;f,LF)・・・(21)

0122

また、式(11)により求められる特徴量bは、特徴量a、cの線形結合(式(12)参照)であるため、式(20)、(21)より、補正後の特徴量(切片)b’について次式(22)が導出される。
b’(SLB,PhnS;f,L)
=b(SLB,PhnS;f,L)+b(SS,PhnS;f,LF)
−b(SC,PhnS;f,LF)・・・(22)

0123

本変形例によれば、解析データ補正部333が、特徴量算出部334が算出した特徴量a、b、cについて、式(20)〜(22)より補正後の特徴量a’、b’、c’を算出することで、上述した実施の形態のように、全ての観測データF(SLB,PhnS;f,L)などを求める必要がないため、FFT演算量を低減し、演算処理を一段高速化することができる。

0124

ここまで、本発明を実施するための形態を説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態によってのみ限定されるべきものではない。例えば、超音波診断装置において、各機能を有する回路同士をバスで接続することによって構成してもよいし、一部の機能が他の機能の回路構造に内蔵されるように構成してもよい。

0125

また、本実施の形態では、超音波プローブとしてライトガイド等の光学系を有する超音波内視鏡を用いて説明したが、超音波内視鏡2に限らず、撮像光学系および撮像素子を有しない超音波プローブであってもよい。さらに、超音波プローブとして、光学系のない細径超音波ミニチュアプローブを適用してもよい。超音波ミニチュアプローブは、通常、胆道、胆管、膵管、気管、気管支、尿道尿管へ挿入され、その周囲臓器(膵臓、前立腺膀胱、リンパ節等)を観察する際に用いられる。

0126

また、超音波プローブとして、被検体の体表から超音波を照射する体外式超音波プローブを適用してもよい。体外式超音波プローブは、通常、腹部臓器(肝臓、胆嚢、膀胱)、乳房(特に乳腺)、甲状腺を観察する際に体表に直接接触させて用いられる。

0127

また、超音波振動子は、リニア振動子でもラジアル振動子でもコンベックス振動子でも構わない。超音波振動子がリニア振動子である場合、その走査領域は矩形(長方形、正方形)をなし、超音波振動子がラジアル振動子やコンベックス振動子である場合、その走査領域は扇形や円環状をなす。また、超音波内視鏡は、超音波振動子をメカ的に走査させるものであってもよいし、超音波振動子として複数の素子をアレイ状に設け、送受信にかかわる素子を電子的に切り替えたり、各素子の送受信に遅延をかけたりすることで、電子的に走査させるものであってもよい。

0128

また、上述した実施の形態では、補正データ算出部335を超音波診断装置3の内部に設け、この補正データ算出部335が理論データFideal(f,L)に基づき補正データを生成するものとして説明したが、演算部のその他の構成(例えば周波数解析部332や解析データ補正部333)や、外部の演算装置が補正データを生成し、補正情報記憶部391が予め補正データを記憶しておくものであってもよい。また、補正情報記憶部391は、機種ごとの補正データを記憶するものとして説明したが、以下のいずれかの組み合わせのうち、少なくとも一つを記憶していればよい。
1.生体観察用超音波内視鏡の理論データ(第1基準データ)と基準超音波内視鏡の理論データ(第2基準データ)
2.補正用超音波内視鏡の理論データ(第1基準データ)と基準超音波内視鏡の理論データ(第2基準データ)
3.補正用超音波内視鏡の理論データ(第1基準データ)と補正データ
4.生体観察用超音波内視鏡の理論データ(第1基準データ)と補正データ
例えば、第1基準データおよび第2基準データを記憶している場合(補正データを記憶していない場合)、補正データ算出部335は、識別部351により識別された生体観察用超音波内視鏡と同機種の第1基準データを補正情報記憶部391から読み出し、読み出した第1基準データと、第2基準データとを用いて補正データを都度作成するものであってもよい。

0129

また、上述した実施の形態では、特徴量算出部334が算出した特徴量に関連する視覚情報をBモード画像データにおける画像の各画素に対して重畳することによって特徴量画像データを生成し、該特徴量画像データを表示装置4が表示するものとして説明したが、特徴量画像データおよびBモード画像データを並べて表示するものであってもよい。

0130

このように、本発明は、請求の範囲に記載した技術的思想を逸脱しない範囲内において、様々な実施の形態を含みうるものである。

0131

以上のように、本発明にかかる超音波診断装置、超音波診断装置の作動方法および超音波診断装置の作動プログラムは、超音波振動子の特性差に依存せずに客観性が保証された解析値を取得するのに有用である。

0132

1超音波診断システム
2超音波内視鏡
3超音波診断装置
4表示装置
21超音波振動子
31送受信部
32信号処理部
33演算部
34画像処理部
35機種情報取得部
36補正データ選択部
37 入力部
38 制御部
39 記憶部
201特徴量画像
202重畳画像表示部
203情報表示部
331増幅補正部
332周波数解析部
333解析データ補正部
334特徴量算出部
334a近似部
334b減衰補正部
335 補正データ算出部
341Bモード画像データ生成部
342特徴量画像データ生成部
351識別部
391補正情報記憶部

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