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技術 二次電池用電解液及び二次電池

出願人 日本電気株式会社
発明者 野口健宏芹澤慎加藤有光
出願日 2016年4月26日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2017-515561
公開日 2018年2月22日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 WO2016-175217
状態 特許登録済
技術分野 二次電池(その他の蓄電池) 電池の電極及び活物質
主要キーワード 高電圧条件 ノナフルオロブチルメチルエーテル テトラフルオロプロピオン酸 メチルノナフルオロブチルエーテル スルホン溶媒 輸送用媒体 環状スルホン化合物 フッ素置換率
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年2月22日)のものです。
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図面 (4)

課題・解決手段

高電圧で動作し、高温で長期間使用される二次電池サイクル特性を改善する、二次電池用電解液を提供することを目的とする。本発明は、ジフルオロリン酸リチウムフッ素含有エーテル化合物、ならびにフッ素含有リン酸エステル化合物および/またはスルホン化合物を含むことを特徴する二次電池用電解液に関する。

概要

背景

リチウム二次電池は、携帯型電子機器パソコン等の様々な用途に使用されるようになっており、使用可温度範囲を従来よりも高く設定しても、サイクル特性を保つことや、電池の内部に発生するガスの抑制が必要である。また、従来よりも高い電圧で動作する電池も開発されており、高電圧化しても同等のサイクル特性が求められている。

従来よりも、高い電圧動作時には、正極と電解液との接触部分で電解液の分解反応が進行しやすい。特に高温においては、この分解反応によってガスが発生する。ガスの発生は、セル内圧を高めたり、セルの膨れとなったりするため、実使用上の問題となる。このため、このようなガスの発生を抑制した、耐電圧性および高温での耐久性の高い電解液の開発が期待されている。ガス発生抑制可能な耐電圧性の高い電解液としては、フッ素化溶媒などが考えられている。その候補として、フッ素化溶媒であるフッ素化カーボネートフッ素化カルボン酸エステルフッ素含有エーテル化合物フッ素含有リン酸エステル化合物などが挙げられる。ただし、フッ素化溶媒は、電解液との相溶性が低かったり、粘度が高かったりするため、電解液の配合を最適化しないと、良好なサイクル特性や、ガス発生の低減効果は得られない。このような観点で、電解液の組成の選択は、特性改善のためには重要である。さらに高電圧で動作する電解液に適した電解液添加剤支持塩の開発が必要であった。このような高電圧条件適応した電解液の二次電池が特許文献1および特許文献2に記載されている。特許文献1記載のリチウムイオン二次電池は、フッ素含有エーテル化合物を電解液中10〜60体積%使用し、加えて正極活物質平均粒径比表面積を制御することで高温サイクル特性を改善している。特許文献2記載のリチウムイオン二次電池は、フッ素含有リン酸エステル化合物を非水電解液溶媒に含めることで高いエネルギー密度の電池であっても優れたサイクル特性を得ている。

概要

高電圧で動作し、高温で長期間使用される二次電池のサイクル特性を改善する、二次電池用電解液を提供することを目的とする。本発明は、ジフルオロリン酸リチウム、フッ素含有エーテル化合物、ならびにフッ素含有リン酸エステル化合物および/またはスルホン化合物を含むことを特徴する二次電池用電解液に関する。

目的

本発明の目的は、上述した課題である高温や高電圧下における二次電池のサイクル特性を改善する二次電池用電解液を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

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請求項1

式(1)で示されるフッ素含有エーテル化合物から選択される少なくとも一種と、式(2)で示されるフッ素含有リン酸エステル化合物および式(3)で示されるスルホン化合物から選択される少なくとも一種と、ジフルオロリン酸リチウムと、を含むことを特徴とする、二次電池用電解液。 R1−O−R2(1) (式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立してアルキル基またはフッ素含有アルキル基であり、R1およびR2の少なくとも一方がフッ素含有アルキル基である。) O=P(−O−R1’)(−O−R2’)(−O−R3’)(2) (式(2)中、R1’、R2’、R3’は、それぞれ独立してアルキル基またはフッ素含有アルキル基であり、R1’、R2’、R3’のうちの少なくとも1つがフッ素含有アルキル基である。) R1’’−SO2−R2’’(3) (式(3)中、R1’’、R2’’は置換または無置換のアルキル基またはアルキレン基であり、ただし、R1’’、R2’’がアルキレン基を表す場合において式(3)で表されるスルホン化合物は、R1’’、R2’’の炭素原子単結合または二重結合を介して結合した環状化合物である。)

請求項2

電解液中のジフルオロリン酸リチウムの濃度が、0.05質量%以上10質量%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池用電解液。

請求項3

電解液中の前記式(1)で示されるフッ素含有エーテル化合物の濃度が、10体積%以上90体積%以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の二次電池用電解液。

請求項4

前記式(1)で示されるフッ素含有エーテル化合物のR1およびR2における水素原子数フッ素原子数の総和に対するフッ素原子数の比率が、40%以上90%以下であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の二次電池用電解液。

請求項5

前記式(1)で示されるフッ素含有エーテル化合物が、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテル、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチルジフルオロメチルエーテル、1,1−ジフルオロエチル−2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテル、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル−2,2−ジフルオロエチルエーテル、1,1−ジフルオロエチル−1H,1H−ヘプタフルオロブチルエーテル、1H,1H,2’H,3H−デカフルオロジプロピルエーテル、ビス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)エーテル、1H,1H,5H−パーフルオロペンチル−1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテル、ビス(1H,1H−ヘプタフルオロブチル)エーテル、1H,1H,2’H−パーフルオロジプロピルエーテル、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル−1H,1H−ヘプタフルオロブチルエーテル、1H−パーフルオロブチル−1H−パーフルオロエチルエーテル、ビス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)エーテルから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の二次電池用電解液。

請求項6

前記式(2)で示されるフッ素含有リン酸エステル化合物および前記式(3)で示されるスルホン化合物を含み、式(2)で示されるフッ素含有リン酸エステル化合物および式(3)で示されるスルホン化合物の電解液中の体積比率が、5体積%以上80体積%以下であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の二次電池用電解液。

請求項7

前記式(2)で示されるフッ素含有リン酸エステル化合物を含み、式(2)で示されるフッ素含有リン酸エステル化合物が、リン酸トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)、リン酸トリス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)、リン酸トリス(1H,1H−ヘプタフルオロブチル)から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の二次電池用電解液。

請求項8

前記式(3)で示されるスルホン化合物を含み、式(3)で示されるスルホン化合物が、スルホラン、3−メチルスルホランジメチルスルホンエチルメチルスルホンジエチルスルホンエチルイソプロピルスルホンから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の二次電池用電解液。

請求項9

請求項1から8のいずれか1項に記載の二次電池用電解液を含み、正極が、下式(4)、(5)、(6)および(7)より選択される一般式で表される1種類以上の正極活物質を含むことを特徴とする、二次電池。 LiMn2−xMxO4(4) (式(4)中、0<x<0.3であり、Mは金属元素であり、Li、Al、B、Mg、Siおよび遷移金属からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む。) Lia(MxMn2−x−yYy)(O4−wZw)(5) (式(5)中、0.4≦x≦1.2、0≦y、x+y<2、0≦a≦1.2、0≦w≦1である。Mは遷移金属元素であり、Co、Ni、Fe、CrおよびCuからなる群より選ばれる少なくとも一種を含み、Yは金属元素であり、Li、B、Na、Al、Mg、Ti、Si、KおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種を含み、Zは、FおよびClからなる群より選ばれる少なくとも一種である。) Li(LixM1−x−zMnz)O2(6) (式(6)中、0.1≦x<0.3、0.33≦z≦0.7であり、Mは、CoおよびNiのうちの少なくとも一種である。) LiMPO4(7) (式(7)中、Mは、CoおよびNiのうちの少なくとも一種である。)

請求項10

正極と、負極とを、セパレータを介して対向配置して電極素子を作製する工程と、前記電極素子と、請求項1に記載の二次電池用電解液と、を外装体の中に封入する工程と、を含む二次電池の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、二次電池用電解液二次電池およびその製造方法に関するものである。

背景技術

0002

リチウム二次電池は、携帯型電子機器パソコン等の様々な用途に使用されるようになっており、使用可温度範囲を従来よりも高く設定しても、サイクル特性を保つことや、電池の内部に発生するガスの抑制が必要である。また、従来よりも高い電圧で動作する電池も開発されており、高電圧化しても同等のサイクル特性が求められている。

0003

従来よりも、高い電圧動作時には、正極と電解液との接触部分で電解液の分解反応が進行しやすい。特に高温においては、この分解反応によってガスが発生する。ガスの発生は、セル内圧を高めたり、セルの膨れとなったりするため、実使用上の問題となる。このため、このようなガスの発生を抑制した、耐電圧性および高温での耐久性の高い電解液の開発が期待されている。ガス発生抑制可能な耐電圧性の高い電解液としては、フッ素化溶媒などが考えられている。その候補として、フッ素化溶媒であるフッ素化カーボネートフッ素化カルボン酸エステルフッ素含有エーテル化合物フッ素含有リン酸エステル化合物などが挙げられる。ただし、フッ素化溶媒は、電解液との相溶性が低かったり、粘度が高かったりするため、電解液の配合を最適化しないと、良好なサイクル特性や、ガス発生の低減効果は得られない。このような観点で、電解液の組成の選択は、特性改善のためには重要である。さらに高電圧で動作する電解液に適した電解液添加剤支持塩の開発が必要であった。このような高電圧条件適応した電解液の二次電池が特許文献1および特許文献2に記載されている。特許文献1記載のリチウムイオン二次電池は、フッ素含有エーテル化合物を電解液中10〜60体積%使用し、加えて正極活物質平均粒径比表面積を制御することで高温サイクル特性を改善している。特許文献2記載のリチウムイオン二次電池は、フッ素含有リン酸エステル化合物を非水電解液溶媒に含めることで高いエネルギー密度の電池であっても優れたサイクル特性を得ている。

先行技術

0004

国際公開2011/162169号
国際公開2012/077712号

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、上述の電解液を使用した二次電池においても依然として充放電サイクルを繰り返すことで放電容量の低下が見られ、耐電圧性および高温耐久性がより優れた電解液が必要であるという問題があった。

0006

本発明の目的は、上述した課題である高温や高電圧下における二次電池のサイクル特性を改善する二次電池用電解液を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明の二次電池用電解液は、
式(1)で示されるフッ素含有エーテル化合物から選択される少なくとも一種と、
式(2)で示されるフッ素含有リン酸エステル化合物および式(3)で示されるスルホン化合物から選択される少なくとも一種と、
ジフルオロリン酸リチウムと、
を含むことを特徴とする。

R1−O−R2 (1)

(式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立してアルキル基またはフッ素含有アルキル基であり、R1およびR2の少なくとも一方はフッ素含有アルキル基である。)

O=P(−O−R1’)(−O−R2’)(−O−R3’) (2)

(式(2)中、R1’、R2’、R3’はそれぞれ独立してアルキル基またはフッ素含有アルキル基であり、R1’、R2’、R3’のうちの少なくとも1つはフッ素含有アルキル基である。)

R1’’−SO2−R2’’ (3)

(式(3)中、R1’’、R2’’は置換または無置換のアルキル基またはアルキレン基であり、ただし、R1’’、R2’’がアルキレン基を表す場合において式(3)で表されるスルホン化合物は、R1’’、R2’’の炭素原子単結合または二重結合を介して結合した環状化合物である。)

発明の効果

0008

本発明の構成とすることにより、高エネルギー密度下においても二次電池のサイクル特性を改善する二次電池用電解液を提供することができる。

図面の簡単な説明

0009

本実施形態に係る二次電池の断面構造を示す図である。
フィルム外装電池の基本的構造を示す分解斜視図である。
図2の電池の断面を模式的に示す断面図である。

0010

本発明の好適な実施形態について以下説明する。

0011

本発明の二次電池用電解液は、フッ素含有エーテル化合物と、フッ素含有リン酸エステル化合物および/またはスルホン化合物と、ジフルオロリン酸リチウムと、を含む。

0012

本実施形態において、電解液中のジフルオロリン酸リチウムの濃度が、0.05質量%以上10質量%以下であることが好ましい。ジフルオロリン酸リチウムの組成が小さいと、正極への皮膜効果が低下し、寿命改善効果が低下する。多すぎると、電解液の粘度が増加し、充放電容量が低下する場合がある。より好ましくは、電解液中のジフルオロリン酸リチウムの濃度が、0.1質量%以上3質量%以下であり、さらに好ましくは、0.2質量%以上2質量%以下である。

0013

本発明の二次電池用電解液に含まれる少なくとも1種のフッ素含有エーテル化合物は、下式(1)で表される。

R1−O−R2 (1)

(式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立してアルキル基またはフッ素含有アルキル基であり、R1およびR2の少なくとも一方はフッ素含有アルキル基である。R1とR2のアルキル基の炭素数は、それぞれ1以上7以下が好ましい。)

0014

前記フッ素含有エーテル化合物の、アルキル基のフッ素置換率は、20%以上100%以下であることが好ましい。フッ素置換量の増加によって電解液の耐酸化性が高まるため、高電位正極の使用に適している。フッ素置換量が多すぎると支持塩などの溶解性下がり、電池の容量が低下する場合がある。また、フッ素置換率が高いとジフルオロリン酸リチウムが電解液に溶解しにくくなる場合がある。より好ましくは、フッ素置換率は30%以上95%以下であり、さらに好ましくは40%以上90%以下である。式(1)において、R1とR2が両方ともにフッ素含有アルキル基である場合の方が、耐酸化性が高く好ましい。なお、本明細書において、用語「フッ素置換率」は、フッ素含有化合物フッ素化化合物)またはフッ素含有化合物に含まれる官能基が有する水素原子数フッ素原子数の総和に対するフッ素原子数の比率を表す。

0015

フッ素含有エーテル化合物としては、例えば、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル2,2,2−トリフルオロエチルエーテル、1H,1H,2’H,3H−デカフルオロジプロピルエーテル、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル−2,2−ジフルオロエチルエーテル、イソプロピル1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテル、プロピル1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテル、1H,1H,5H−パーフルオロペンチル−1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテル、1H−パーフルオロブチル−1H−パーフルオロエチルエーテル、メチルパーフルオロペンチルエーテル、メチルパーフルオロへキシルエーテル、メチル1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−(トリフルオロメチル)プロピルエーテル、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル2,2,2−トリフルオロエチルエーテル、エチルノナフルオロブチルエーテル、エチル1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルエーテル、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテル、1H,1H,2’H−パーフルオロジプロピルエーテル、ヘプタフルオロプロピル1,2,2,2‐テトラフルオロエチルエーテル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル−1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテル、エチルノナフルオロブチルエーテル、メチルノナフルオロブチルエーテル、1,1−ジフルオロエチル−2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテル、ビス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)エーテル、1,1−ジフルオロエチル−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルエーテル、1,1−ジフルオロエチル−1H,1H−ヘプタフルオロブチルエーテル、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチルジフルオロメチルエーテル、ビス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)エーテル、ノナフルオロブチルメチルエーテル、ビス(1H,1H−ヘプタフルオロブチル)エーテル、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル−1H,1H−ヘプタフルオロブチルエーテル、1H,1H−ヘプタフルオロブチル−トリフルオロメチルエーテル、2,2−ジフルオロエチル−1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテル、ビス(トリフルオロエチル)エーテル、ビス(2,2−ジフルオロエチル)エーテル、ビス(1,1,2−トリフルオロエチル)エーテル、1,1,2−トリフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテル、ビス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)エーテルなどが挙げられる。

0016

これらの中でも、耐電圧性や沸点などの観点から、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテル、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル−ジフルオロメチルエーテル、1,1−ジフルオロエチル−2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテル、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル−2,2−ジフルオロエチルエーテル、1,1−ジフルオロエチル−1H,1H−ヘプタフルオロブチルエーテル、1H,1H,2’H,3H−デカフルオロジプロピルエーテル、ビス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)エーテル、1H,1H,5H−パーフルオロペンチル−1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテル、ビス(1H,1H−ヘプタフルオロブチル)エーテル、1H,1H,2’H−パーフルオロジプロピルエーテル、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル−1H,1H−ヘプタフルオロブチルエーテル、1H−パーフルオロブチル−1H−パーフルオロエチルエーテル、ビス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)エーテルから選ばれる少なくとも一種のフッ素含有エーテル化合物が使用されることが好ましい。

0017

フッ素含有エーテル化合物は、一種を単独で使用しても、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用すると、一種類のみのフッ素含有エーテル化合物を用いた場合に比べて、二次電池のサイクル特性が向上する場合がある。

0018

電解液中のフッ素含有エーテル化合物の濃度は、10体積%以上90体積%以下であることが好ましい。フッ素含有エーテル化合物は、耐酸化性が高く、高電位で動作する正極活物質の溶媒として有効である。ただし、支持塩の溶解性などが低いため、濃度が高すぎると、充放電容量が低下する場合がある。電解液中のフッ素含有エーテル化合物の濃度は、より好ましくは20体積%以上80体積%以下であり、さらに好ましくは30体積%以上70体積%以下である。

0019

フッ素含有エーテル化合物は、他の溶媒との相溶性が低いことが課題となる場合があるが、フッ素含有リン酸エステル化合物やスルホン化合物を添加することにより溶媒間の相溶性が高まる。相溶性の低い溶媒は、いったん均一に混合できたとしても、長期間放置したり、温度が上昇または低下したりすることによって分離する場合があるが、フッ素含有エーテル化合物と、フッ素含有リン酸エステル化合物および/またはスルホン化合物とを混合することにより、電解液の長期安定性を改善することができる。このため本発明の電解液は、フッ素含有リン酸エステル化合物および/またはスルホン化合物を、フッ素含有エーテル化合物とともに含む。特に、フッ素含有リン酸エステル化合物とスルホン化合物の両方がフッ素含有エーテル化合物とともに電解液中に含まれることが好ましい。フッ素含有エーテル化合物のうち、特にフッ素置換率の高い化合物においては、他の溶媒との相溶性が低いため、フッ素含有リン酸エステル化合物やスルホン化合物との混合により電解液の均一性が改善される効果が高い。本発明の電解液は、フッ素含有リン酸エステル化合物およびスルホン化合物を、電解液中に、好ましくは5体積%以上80体積%以下、より好ましくは10体積%以上60体積%以下、最も好ましくは20体積%以上50体積%以下の量で含む。

0020

本実施形態において、式(2)で表されるフッ素含有リン酸エステル化合物から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。

O=P(−O−R1’)(−O−R2’)(−O−R3’) (2)

(式(2)中、R1’、R2’、R3’はそれぞれ独立してアルキル基またはフッ素含有アルキル基であり、R1’、R2’、R3’のうちの少なくとも1つの水素フッ素で置換されている。R1’、R2’、R3’のアルキル基の炭素数は、それぞれ1以上5以下が好ましい。)

0021

フッ素含有リン酸エステル化合物としては、例えば、リン酸2,2,2−トリフルオロエチルジメチルリン酸ビス(トリフルオロエチル)メチル、リン酸ビストリフルオロエチルエチル、リン酸トリス(トリフルオロメチル)、リン酸ペンタフルオロプロピルジメチル、リン酸ヘプタフルオロブチルジメチル、リン酸トリフルオロエチルメチルエチル、リン酸ペンタフルオロプロピルメチルエチル、リン酸ヘプタフルオロブチルメチルエチル、リン酸トリフルオロエチルメチルプロピル、リン酸ペンタフルオロプロピルメチルプロピル、リン酸ヘプタフルオロブチルメチルプロピル、リン酸トリフルオロエチルメチルブチル、リン酸ペンタフルオロプロピルメチルブチル、リン酸ヘプタフルオロブチルメチルブチル、リン酸トリフルオロエチルジエチル、リン酸ペンタフルオロプロピルジエチル、リン酸ヘプタフルオロブチルジエチル、リン酸トリフルオロエチルエチルプロピル、リン酸ペンタフルオロプロピルエチルプロピル、リン酸ヘプタフルオロブチルエチルプロピル、リン酸トリフルオロエチルエチルブチル、リン酸ペンタフルオロプロピルエチルブチル、リン酸ヘプタフルオロブチルエチルブチル、リン酸トリフルオロエチルジプロピル、リン酸ペンタフルオロプロピルジプロピル、リン酸ヘプタフルオロブチルジプロピル、リン酸トリフルオロエチルプロピルブチル、リン酸ペンタフルオロプロピルプロピルブチル、リン酸ヘプタフルオロブチルプロピルブチル、リン酸トリフルオロエチルジブチル、リン酸ペンタフルオロプロピルジブチル、リン酸ヘプタフルオロブチルジブチル、リン酸トリス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)、リン酸トリス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)、リン酸トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)、リン酸トリス(1H,1H−ヘプタフルオロブチル)、リン酸トリス(1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル)、等が挙げられる。

0022

これらの中でも、高電位における電解液分解抑制効果が高いことから、下記式(4)で表されるフッ素含有リン酸エステル化合物が好ましい。

O=P(−O−R4’)3 (4)

(式(4)中、R4’は、炭素数1以上5以下のフッ素含有アルキル基であることが好ましい。)

0023

好ましい式(4)で表されるフッ素含有リン酸エステル化合物としては、リン酸トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)、リン酸トリス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)、およびリン酸トリス(1H,1H−ヘプタフルオロブチル)が挙げられ、リン酸トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)が特に好ましい。

0024

フッ素含有リン酸エステル化合物は、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。フッ素含有リン酸エステル化合物を二種以上含むことにより、サイクル特性が高い二次電池が得られる場合がある。

0025

フッ素含有リン酸エステル化合物は、耐酸化性が高く、分解しにくいという利点がある。また、ガス発生を抑制する効果もあると考えられる。一方、粘度が高く、また、誘電率が比較的低いため、含有量が多すぎると、電解液の導電率が低下する。含有量は、非水電解液中、1〜80体積%が好ましく、5〜70体積%がより好ましく、10〜60体積%がさらに好ましい。電解液が、フッ素含有リン酸エステル化合物を5体積%以上含むと、フッ素含有エーテル化合物と他の溶媒との相溶性を高めることができる。

0026

本実施形態において、非水電解液は、下記一般式(3)で表されるスルホン化合物から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。

R1’’−SO2−R2’’ (3)

(式(3)中、R1’’、R2’’は、置換または無置換のアルキル基またはアルキレン基を示す。R1’’、R2’’がアルキレン基の場合において式(3)で表されるスルホン化合物は、R1’’、R2’’の炭素原子が単結合または二重結合を介して結合した環状化合物である。)

0027

式(3)中、R1’’の炭素数n1、R2’’の炭素数n2はそれぞれ独立に、1≦n1≦12、1≦n2≦12であることが好ましく、1≦n1≦6、1≦n2≦6であることがより好ましく、1≦n1≦3、1≦n2≦3であることが更に好ましい。また、アルキル基は、直鎖状分岐鎖状、および環状のものを含む。

0028

R1’’およびR2’’は置換基を有してもよく、置換基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基(例えば、メチル基エチル基プロピル基イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基)、炭素数6〜10のアリール基(例えば、フェニル基ナフチル基)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子臭素原子、フッ素原子)等が挙げられる。

0029

環状のスルホン化合物は、下記式(5)としても表すことができる。

0030

(式(5)中、R3’’は、置換または無置換のアルキレン基を示す。)

0031

式(5)中、R3’’の炭素数は3〜9であることが好ましく、3〜6であることが更に好ましい。

0032

R3’’は置換基を有してもよく、置換基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)等が挙げられる。

0033

スルホン化合物としては、環状スルホン化合物であるスルホランテトラメチレンスルホン)、3−メチルスルホラン等のメチルスルホラン、3,4−ジメチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホラン、トリメチレンスルホンチエタン1,1−ジオキシド)、1−メチルトリメチレンスルホン、ペンタメチレンスルホン、ヘキサメチレンスルホン、エチレンスルホンならびに、鎖状スルホン化合物であるジメチルスルホンエチルメチルスルホン、ジエチルスルホン、ブチルメチルスルホン、ジブチルスルホン、メチルイソプロピルスルホンジイソプロピルスルホン、メチルtert‐ブチルスルホン、ブチルエチルスルホン、ブチルプロピルスルホン、ブチルイソプロピルスルホン、ジ‐tert‐ブチルスルホン、ジイソブチルスルホン、エチルイソプロピルスルホン、エチルイソブチルスルホン、tert‐ブチルエチルスルホン、プロピルエチルスルホン、イソブチルイソプロピルスルホン、ブチルイソブチルスルホン、イソプロピル(1‐メチルプロピル)スルホンなどが挙げられる。これらのうち、スルホラン、3−メチルスルホラン、ジメチルスルホン、エチルメチルスルホン、およびエチルイソプロピルスルホンから選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。

0034

これらスルホン化合物は、一種を単独で使用しても、二種以上を併用してもよい。また、本実施形態の一態様として、環状スルホン化合物と鎖状スルホン化合物を併用することも可能である。

0035

スルホン化合物は誘電率が比較的高いという特徴があり、電解液支持塩解離しやすくし、電解液の導電率を高める効果がある。また、耐酸化性が高く、高温動作時においてもガスを発生しにくいことが特徴である。一方、スルホン化合物は粘度が高いため、濃度が高すぎると、逆にイオン伝導性が低下する。このような理由から、スルホン化合物の含有量は、非水電解液の1〜80体積%が好ましく、2〜70体積%がより好ましく、5〜60体積%がさらに好ましい。スルホン化合物が電解液中5体積%以上含まれると、フッ素含有エーテル化合物と他の溶媒との相溶性を高めることができる。

0036

非水電解液は、環状カーボネートフッ素化物を含む)をさらに含むことができる。

0037

環状カーボネートとしては、特に制限されるものではないが、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、又はビニレンカーボネートVC)等を挙げることができる。また、フッ素化環状カーボネートとしては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、又はビニレンカーボネート(VC)等の一部又は全部の水素原子をフッ素原子に置換した化合物等を挙げることができる。より具体的には、例えば、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンモノフルオロエチレンカーボネート)、(cis又はtrans)4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−5−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン等を用いることができる。環状カーボネートとしては、上で列記した中でも、耐電圧性や、導電率の観点から、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン等が好ましい。環状カーボネートは、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。

0038

フッ素含有エーテル化合物は他の非水電解液溶媒との相溶性が低く、濃度が高すぎると均一な電解液を得ることが困難となる場合があるが、環状カーボネートのうち、特にプロピレンカーボネートを使用した場合には溶解性が高まることから、電解液はプロピレンカーボネートを含むことが好ましい。電解液に使用される全環状カーボネート化合物中、プロピレンカーボネートを20体積%以上80体積%以下で含むことが好ましい場合がある。また、本実施形態の一態様において、電解液は、環状カーボネート化合物として、プロピレンカーボネートと、エチレンカーボネートおよびフッ素化エチレンカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましく、これらのうちプロピレンカーボネートを、全環状カーボネート化合物中20体積%以上80体積%以下の量で含むことがより好ましい。

0039

環状カーボネートは比誘電率が大きいため、電解液がこれを含むことにより、支持塩の解離性が向上し、十分な導電性を付与し易くなる。電解液が環状カーボネートを含むと、電解液におけるイオン移動度が向上するという利点がある。ただし、高い電圧や、高温においては、フッ素含有エーテル化合物、フッ素含有リン酸エステル化合物、スルホン化合物と比較して、環状カーボネートを含む電解液は、ガスの発生量が多くなる傾向がある。一方、環状カーボネートは、負極への皮膜形成などによる二次電池のサイクル特性改善効果もある。よって、環状カーボネートの含有量は、支持塩の解離度を高める効果と電解液の導電性を高める効果の観点から、非水電解液中、1〜70体積%が好ましく、2〜60体積%がより好ましく、5〜50体積%がさらに好ましい。

0040

非水電解液は、上記非水溶媒に加え、鎖状カーボネート(フッ素化物を含む)、鎖状または環状カルボン酸エステル(フッ素化物を含む)、環状エーテル(フッ素化物を含む)、リン酸エステル(フッ素化物でない)などをさらに含んでいても良い。

0041

鎖状カーボネートとしては、特に制限されるものではないが、例えば、ジメチルカーボネートDMC)、エチルメチルカーボネートEMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジプロピルカーボネートDPC)等を挙げることができる。また、鎖状カーボネートは、フッ素化鎖状カーボネートを含む。フッ素化鎖状カーボネートとしては、例えば、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の一部又は全部の水素原子をフッ素原子に置換した化合物等を挙げることができる。フッ素化鎖状カーボネートとしては、より具体的には、例えば、ビス(フルオロエチル)カーボネート、3−フルオロプロピルメチルカーボネート、3,3,3−トリフルオロプロピルメチルカーボネート等が挙げられる。これらの中でも、ジメチルカーボネートが耐電圧性と導電率の観点から好ましい。鎖状カーボネートは、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。

0042

鎖状カーボネートは、電解液の粘度を下げる効果があり、電解液の導電率を高めることができる。

0043

鎖状カルボン酸エステルとしては、特に制限されるものではないが、例えば、酢酸エチルプロピオン酸メチルギ酸エチルプロピオン酸エチル酪酸メチル酪酸エチル酢酸メチルギ酸メチル等が挙げられる。また、カルボン酸エステルは、フッ素化カルボン酸エステルも含み、フッ素化カルボン酸エステルとしては、例えば、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、ギ酸エチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酢酸メチル、又はギ酸メチルの一部又は全部の水素原子をフッ素原子で置換した化合物等が挙げられる。例えば、ペンタフルオロプロピオン酸エチル、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸エチル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピオン酸メチル、酢酸2,2−ジフルオロエチル、ヘプタフルオロイソ酪酸メチル、2,3,3,3−テトラフルオロプロピオン酸メチル、ペンタフルオロプロピオン酸メチル、2−(トリフルオロメチル)−3,3,3−トリフルオロプロピオン酸メチル、ヘプタフルオロ酪酸エチル、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸メチル、酢酸2,2,2−トリフルオロエチル、トリフルオロ酢酸イソプロピル、トリフルオロ酢酸tert−ブチル、4,4,4−トリフルオロ酪酸エチル、4,4,4−トリフルオロ酪酸メチル、2,2−ジフルオロ酢酸ブチル、ジフルオロ酢酸エチル、トリフルオロ酢酸n−ブチル、酢酸2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、3−(トリフルオロメチル)酪酸エチル、テトラフルオロ−2−(メトキシ)プロピオン酸メチル、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸3,3,3トリフルオロプロピル、ジフルオロ酢酸メチル、トリフルオロ酢酸2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、酢酸1H,1H−ヘプタフルオロブチル、ヘプタフルオロ酪酸メチル、トリフルオロ酢酸エチルなどである。これらの中でも、耐電圧と沸点などの観点から、プロピオン酸エチル、酢酸メチル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピオン酸メチル、トリフルオロ酢酸2,2,3,3−テトラフルオロプロピルなどが好ましい。鎖状カルボン酸エステルは、鎖状カーボネートと同様に電解液の粘度を低減する効果がある。したがって、例えば、鎖状カルボン酸エステルは、鎖状カーボネートの代わりに使用することが可能であり、また、鎖状カーボネートと併用することも可能である。

0044

環状カルボン酸エステルとしては、特に制限されるものではないが、例えば、γ−ブチロラクトン、αメチル−γ−ブチロラクトン、3−メチル−γ−ブチロラクトン等のγ−ラクトン類β−プロピオラクトン、δ−バレロラクトンなどが好ましい。これらのフッ素化物を使用しても良い。

0045

環状エーテルとしては、特に制限されるものではないが、例えば、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、2−メチル−1,3−ジオキソランなどが好ましい。化合物の一部をフッ素化した2,2−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソラン、2−(トリフルオロエチル)ジオキソランなどを使用することが可能である。

0046

リン酸エステルとしては、リン酸トリメチルリン酸トリエチルリン酸トリブチルなどが挙げられる。

0047

非水電解液としては、上記以外に以下のものを含んでいても良い。非水電解液は、例えば、1,2−エトキシエタン(DEE)若しくはエトキシメトキシエタンEME)等のフッ素化されていない鎖状エーテル類、ジメチルスルホキシドホルムアミドアセトアミドジメチルホルムアミドアセトニトリルプロピオニトリルニトロメタン、エチルモノグライムトリメトキシメタンジオキソラン誘導体、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体テトラヒドロフラン誘導体、エチルエーテル、1,3−プロパンスルトンアニソール、N−メチルピロリドンなどの非プロトン性有機溶媒を含んでも良い。

0048

支持塩としては、例えば、LiPF6、LiAsF6、LiAlCl4、LiClO4、LiBF4、LiSbF6、LiCF3SO3、LiC4F9SO3、LiC(CF3SO2)3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2、LiB10Cl10等のリチウム塩が挙げられる。また、支持塩としては、他にも、低級脂肪族カルボン酸リチウムクロボランリチウム、四フェニルホウ酸リチウム、LiBr、LiI、LiSCN、LiCl等が挙げられる。支持塩は、一種を単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。支持塩の濃度は、電解液中0.3mol/l以上5mol/l以下の範囲であることが好ましい。

0049

また、非水電解液にイオン伝導性ポリマーを添加することができる。イオン伝導性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシドポリプロピレンオキシド等のポリエーテルポリエチレンポリプロピレン等のポリオレフィン等を挙げることができる。また、その他のイオン伝導性ポリマーとしては、例えば、ポリビニリデンフルオライドポリテトラフルオロエチレンポリビニルフルオライドポリ塩化ビニルポリ塩化ビニリデンポリメチルメタクリレートポリメチルアクリレートポリビニルアルコールポリメタクリロニトリルポリビニルアセテートポリビニルピロリドンポリカーボネートポリエチレンテレフタレートポリヘキサメチレンアジパミドポリカプロラクタムポリウレタンポリエチレンイミンポリブタジエンポリスチレン、若しくはポリイソプレン、又はこれらの誘導体を挙げることができる。イオン伝導性ポリマーは、一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いることができる。また、上記ポリマーを構成する各種モノマーを含むポリマーを用いてもよい。

0050

また、非水電解液に、電解液添加剤を添加することができる。添加剤としては、1,3−プロパンスルトン、環状ジスルホン化合物ニトリル系材料ホウ素系材料、などが挙げられる。

0051

本実施形態による二次電池用電解液を使用して二次電池を作製することで、サイクル特性に優れる二次電池を得ることができる。電解液以外の二次電池の各構成は特に限定されるものではないが、以下にて本発明の二次電池用電解液の使用に適した二次電池の各構成について説明する。

0052

(正極)
正極は、例えば、正極活物質が正極用結着剤によって正極集電体結着されて構成される。正極材料(正極活物質)としては、特に限定はされないが、スピネル系の材料、層状系の材料、オリビン系の材料などが挙げられる。

0053

スピネル系材料としては、
LiMn2O4;
LiMn2O4のMnの一部を置換して寿命を高めた、リチウムに対して4V付近で動作する材料、例えば、
LiMn2−xMxO4
(式中、0<x<0.3であり、Mは、金属元素であり、Li、Al、B、Mg、Siおよび遷移金属から選ばれる少なくとも一種を含む。);
LiNi0.5Mn1.5O4などの5V付近の高電圧で動作する材料;
LiNi0.5Mn1.5O4に類似した組成で、LiMn2O4の材料の一部を遷移金属で置換した高電位で充放電動作する材料と、さらに別の元素を添加した材料、例えば、
Lia(MxMn2−x−yYy)(O4−wZw) (6)
(式(6)中、0.4≦x≦1.2、0≦y、x+y<2、0≦a≦1.2、0≦w≦1である。Mは遷移金属元素であり、Co、Ni、Fe、CrおよびCuからなる群より選ばれる少なくとも一種を含み、Yは、金属元素であり、Li、B、Na、Al、Mg、Ti、Si、KおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種を含み、Zは、FおよびClからなる群より選ばれる少なくとも一種である。);
等が使用可能である。

0054

式(6)において、Mは、Co、Ni、Fe、CrおよびCuからなる群より選ばれる遷移金属元素を、組成比xの好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上含み、100%であってもよい。また、Yは、Li、B、Na、Al、Mg、Ti、Si、KおよびCaからなる群より選ばれる金属元素を、組成比yの好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上含み、100%で含んでもよい。

0055

層状系の材料は、一般式LiMO2(Mは金属元素)で表されるが、より具体的には、
LiCo1−xMxO2(0≦x<0.3であり、MはCo以外の金属である。);
LiyNi1−xMxO2 (A)
(但し、0≦x<1、0<y≦1.20、MはCo、Al、Mn、Fe、TiおよびBからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素である。)、特に、
LiNi1−xMxO2
(0.05<x<0.3であり、MはCo、MnおよびAlから選ばれる少なくとも一種を含む金属元素である。);
Li(LixM1−x−zMnz)O2 (7)
(式(7)中、0.1≦x<0.3、0.33≦z≦0.7、MはCoおよびNiのうちの少なくとも一種である。);および
Li(M1−zMnz)O2
(式中、0.33≦z≦0.8、MはLi、CoおよびNiのうちの少なくとも一種である。);
で表される層状構造リチウム金属複合酸化物が挙げられる。

0056

上記式(A)において、Niの含有量が高いこと、即ちxが0.5未満が好ましく、さらに0.4以下が好ましい。このような化合物としては、例えば、LiαNiβCoγMnδO2(1≦α≦1.2、β+γ+δ=1、β≧0.6、γ≦0.2)、LiαNiβCoγAlδO2(1≦α≦1.2、β+γ+δ=1、β≧0.6、γ≦0.2)などが挙げられ、特に、LiNiβCoγMnδO2(0.75≦β≦0.85、0.05≦γ≦0.15、0.10≦δ≦0.20)が挙げられる。より具体的には、例えば、LiNi0.8Co0.05Mn0.15O2、LiNi0.8Co0.1Mn0.1O2、LiNi0.8Co0.15Al0.05O2、LiNi0.8Co0.1Al0.1O2、LiNi0.6Co0.2Mn0.2O2等を好ましく用いることができる。

0057

また、熱安定性の観点では、Niの含有量が0.5を超えないこと、即ち、式(A)において、xが0.5以上であることも好ましい。また特定の遷移金属が半数を超えないことも好ましい。このような化合物としては、LiαNiβCoγMnδO2(1≦α≦1.2、β+γ+δ=1、0.2≦β≦0.5、0.1≦γ≦0.4、0.1≦δ≦0.4)が挙げられる。より具体的には、LiNi0.4Co0.3Mn0.3O2(NCM433と略記)、LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2、LiNi0.5Co0.2Mn0.3O2(NCM523と略記)、LiNi0.5Co0.3Mn0.2O2(NCM532と略記)、LiNi0.4Mn0.4Co0.2O2、など(但し、これらの化合物においてそれぞれの遷移金属の含有量が10%程度変動したものも含む)を挙げることができる。

0058

また、式(A)で表される化合物を2種以上混合して使用してもよく、例えば、NCM532またはNCM523とNCM433とを9:1〜1:9の範囲(典型的な例として、2:1)で混合して使用することも好ましい。さらに、式(A)においてNiの含有量が高い材料(xが0.4以下)と、Niの含有量が0.5を超えない材料(xが0.5以上、例えばNCM433)とを混合することで、高容量で熱安定性の高い電池を構成することもできる。

0059

上記式Li(LixM1−x−zMnz)O2において、Li(Li0.2Ni0.2Mn0.6)O2、Li(Li0.15Ni0.3Mn0.55)O2、Li(Li0.15Ni0.2Co0.1Mn0.55)O2、Li(Li0.15Ni0.15Co0.15Mn0.55)O2、Li(Li0.15Ni0.1Co0.2Mn0.55)O2、などが好ましい。

0060

オリビン系の材料は、以下の一般式で表される。

0061

LiMPO4
(式中、Mは、Co、Fe、Mn、およびNiのうちの少なくとも一種である。)
具体的には、LiFePO4、LiMnPO4、LiCoPO4、LiNiPO4などが挙げられ、これらの一部を別の元素で置換したり、酸素部分をフッ素で置換したりしたものを使用することもできる。上記LiMPO4において、MはCoおよびNiのうちの少なくとも一種を含むことによって、リチウムに対して4.5V以上の高い電位で動作する正極材料となり、電池のエネルギー密度を高めることができる。このような理由から、Mの組成比のうち80%以上がCoおよび/またはNiであることがより好ましく、特に以下の一般式(8)で表される材料が好ましい。

0062

LiMPO4 (8)
(式(8)中、Mは、Co、およびNiのうちの少なくとも一種である。)

0063

このほかにも、正極活物質としてNASICON型、リチウム遷移金属シリコン複合酸化物などを使用することができる。正極活物質は、一種を単独で、または二種以上を混合して使用することができる。

0064

これらの正極のうち、リチウムに対して4.5V以上の高い電位で動作する正極材料は、電池の高エネルギー密度化の効果が期待できる。このような理由から、一般式(6)、(7)、(8)の正極活物質が特に好ましい。

0065

これらの正極活物質の比表面積は、例えば0.01〜10m2/gであり、0.05〜8m2/gが好ましく、0.1〜5m2/gがより好ましく、0.15〜4m2/gがさらに好ましい。比表面積をこのような範囲とすることにより、電解液との接触面積を適当な範囲に調整することができる。つまり、比表面積を0.01m2/g以上とすることにより、リチウムイオン挿入脱離がスムーズに行われ易くなり、抵抗をより低減することができる。また、比表面積を5m2/g以下とすることにより、電解液の分解が促進することや、活物質構成元素溶出することをより抑制することができる。

0066

前記リチウム金属複合酸化物の中心粒径は、0.01〜50μmであることが好ましく、0.02〜40μmがより好ましい。粒径を0.01μm以上とすることにより、正極材料の構成元素の溶出をより抑制でき、また、電解液との接触による劣化をより抑制できる。また、粒径を50μm以下とすることにより、リチウムイオンの挿入脱離がスムーズに行われ易くなり、抵抗をより低減することができる。粒径はレーザー回折散乱式粒度分布測定装置によって測定することができる。

0067

正極用結着剤としては、特に制限されるものではないが、ポリフッ化ビニリデンPVdF)、ビニリデンフルオライドヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体スチレンブタジエン共重合ゴム、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミドポリアミドイミド等が挙げられる。中でも、汎用性や低コストの観点から、ポリフッ化ビニリデンが好ましい。使用する正極用結着剤の量は、トレードオフの関係にある「十分な結着力」と「高エネルギー化」の観点から、正極活物質100質量部に対して、2〜10質量部が好ましい。

0068

正極集電体としては、特に制限されるものではないが、アルミニウムニッケル、銀、およびそれらの合金等が挙げられる。その形状としては、箔、平板状、メッシュ状が挙げられる。

0069

正極活物質を含む正極活物質層には、抵抗を低下させる目的で、導電補助材を添加してもよい。導電補助材としては、グラファイトカーボンブラックアセチレンブラック等の炭素質微粒子が挙げられる。

0070

(負極)
負極活物質としては、特に制限されるものではなく、例えば、リチウムイオンを吸蔵、放出し得る炭素材料(a)、リチウムと合金可能な金属(b)、およびリチウムイオンを吸蔵、放出し得る金属酸化物(c)等が挙げられる。

0071

炭素材料(a)としては、黒鉛非晶質炭素ダイヤモンド状炭素カーボンナノチューブ、またはこれらの複合物を用いることができる。ここで、結晶性の高い黒鉛は、電気伝導性が高く、銅などの金属からなる負極集電体との接着性および電圧平坦性が優れている。一方、結晶性の低い非晶質炭素は、体積膨張が比較的小さいため、負極全体の体積膨張を緩和する効果が高く、かつ結晶粒界欠陥といった不均一性に起因する劣化が起きにくい。炭素材料(a)は、単独で又はその他の物質と組み合わせて用いることができる。

0072

金属(b)としては、Al、Si、Pb、Sn、Zn、Cd、Sb、In、Bi、Ag、Ba、Ca、Hg、Pd、Pt、Te、La等を主体とした金属、又はこれらの2種以上の合金、あるいはこれら金属又は合金とリチウムとの合金等を用いることができる。特に、金属(b)としてシリコン(Si)を含むことが好ましい。金属(b)は、単独で又はその他の物質と組み合わせて用いることができる。

0073

金属酸化物(c)としては、酸化シリコン(例えば、SiO、SiO2など)、酸化アルミニウム酸化スズ(例えば、SnO、SnO2など)、酸化インジウム酸化亜鉛酸化リチウム、LiFe2O3、WO2、MoO2、CuO、Nb3O5、LixTi2−xO4(1≦x≦4/3)、PbO2、Pb2O5、またはこれらの複合物を用いることができる。特に、金属酸化物(c)として酸化シリコンを含むことが好ましい。これは、酸化シリコンは、比較的安定で他の化合物との反応を引き起こしにくいからである。また、金属酸化物(c)に、窒素ホウ素および硫黄の中から選ばれる一種または二種以上の元素を、例えば0.1〜5質量%添加することもできる。こうすることで、金属酸化物(c)の電気伝導性を向上させることができる。金属酸化物(c)は、それ単独で又はその他の物質と組み合わせて用いることができる。

0074

上記の負極材料の組み合わせのうち、黒鉛などの炭素負極と、Si、Si合金Si酸化物などのSi系負極を用いることが好ましい。これらの材料は、電池の高エネルギー密度化に適しているからである。また、黒鉛材料と、Si系の活物質を混合して使用することができる。黒鉛系材料は、サイクル特性が良好であることが特徴である。一方、Si系負極は、高エネルギー密度化に適しているが、Li挿入脱離時の膨張収縮が大きく、活物質間電気的接触が切断される場合がある。黒鉛とSi系負極を混合させることによって、電気的接触を保つことが可能となり、サイクル特性と高エネルギー密度を両立させることが可能である。Si、Si合金、Si酸化物などのSi系負極と黒鉛などの炭素負極の混合比率は、両者の質量の和に対するSi系負極の質量の比率で、0.5%以上95%以下が好ましく、1%以上50%以下がより好ましく、2%以上40%以下がさらに好ましい。

0075

また、負極活物質としては、他にも、例えば、リチウムイオンを吸蔵、放出し得る金属硫化物などが挙げられる。金属硫化物としては、例えば、SnSやFeS2等が挙げられる。また、負極活物質としては、他にも、例えば、金属リチウムポリアセン若しくはポリチオフェン、又はLi5(Li3N)、Li7MnN4、Li3FeN2、Li2.5Co0.5N若しくはLi3CoN等の窒化リチウム等を挙げる事ができる。

0076

以上の負極活物質は、単独でまたは二種以上を混合して用いることができる。

0077

これらの負極活物質は、粒子状のものを用いても良いし、集電体上に気相法などによって製膜したものを用いても良い。産業上の利用の面からは、粒子状であることが好ましい。

0078

これらの粒子状の負極活物質の比表面積は、例えば0.01〜100m2/gであり、0.02〜50m2/gが好ましく、0.05〜30m2/gがより好ましく、0.1〜20m2/gがさらに好ましい。比表面積をこのような範囲とすることにより、電解液との接触面積を適当な範囲に調整することができる。つまり、比表面積を0.01m2/g以上とすることにより、リチウムイオンの挿入脱離がスムーズに行われ易くなり、抵抗をより低減することができる。また、比表面積を20m2/g以下とすることにより、電解液の分解が促進することや、活物質の構成元素が溶出することをより抑制することができる。

0079

負極用結着剤としては、特に制限されるものではないが、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミドイミド等が挙げられる。

0080

負極結着剤の含有量は、負極活物質と負極結着剤の総量に対して0.1〜30質量%の範囲であることが好ましく、0.5〜25質量%であることがより好ましい。0.5質量%以上とすることにより、活物質同士あるいは活物質と集電体との密着性が向上し、サイクル特性が良好になる。また、30質量%以下とすることにより、活物質比率が向上し、負極容量を向上することができる。

0081

負極集電体としては、特に制限されるものではないが、電気化学的な安定性から、アルミニウム、ニッケル、銅、銀、鉄、クロム、およびそれらの合金が好ましい。その形状としては、箔、平板状、メッシュ状が挙げられる。

0082

負極は、負極集電体上に、負極活物質と負極用結着剤を含む負極活物質層を形成することで作製することができる。負極活物質層の形成方法としては、ドクターブレード法ダイコーター法、CVD法スパッタリング法などが挙げられる。予め負極活物質層を形成した後に、蒸着スパッタ等の方法でアルミニウム、ニッケルまたはそれらの合金の薄膜を形成して、負極集電体としてもよい。

0083

セパレータ
二次電池は、正極、負極、セパレータ、および非水電解液との組み合わせからなることができる。セパレータとしては、例えば、織布、不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリイミド、多孔性ポリフッ化ビニリデン膜等の多孔性ポリマー膜、又はイオン伝導性ポリマー電解質膜等が挙げられる。これらは単独または組み合わせで使用することができる。また、アラミド樹脂のセパレータを用いることができる。アラミド樹脂のセパレータは不織布、微多孔膜のものを適用できる。

0084

(電池の形状)
二次電池の形状としては、例えば、円筒形角形コイン型、ボタン型、ラミネート型等が挙げられる。電池の外装体としては、例えば、ステンレス、鉄、アルミニウム、チタン、又はこれらの合金、あるいはこれらのメッキ加工品等が挙げられる。メッキとしては例えばニッケルメッキを用いることができる。

0085

また、ラミネート型に用いるラミネート樹脂フィルムとしては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス、チタン箔等が挙げられる。金属ラミネート樹脂フィルム熱溶着部の材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性高分子材料が挙げられる。また、金属ラミネート樹脂層金属箔層はそれぞれ1層に限定されるものではなく2層以上であっても構わない。

0086

図1に本実施形態による二次電池の構成の一例を示す。リチウム二次電池は、アルミニウム箔等の金属からなる正極集電体3上に正極活物質を含有する正極活物質層1と、銅箔等の金属からなる負極集電体4上に負極活物質を含有する負極活物質層2と、を有する。正極活物質層1および負極活物質層2は、電解液、およびこれを含む不織布、ポリプロピレン微多孔膜などからなるセパレータ5を介して対向して配置されている。図1において、6および7は外装体、8は負極タブ、9は正極タブを示す。

0087

さらに別の態様としては、図2および図3のような構造の二次電池としてもよい。この二次電池は、電池要素20と、それを電解質と一緒に収容するフィルム外装体10と、正極タブ51および負極タブ52(以下、これらを単に「電極タブ」ともいう)とを備えている。

0088

電池要素20は、図3に示すように、複数の正極30と複数の負極40とがセパレータ25を間に挟んで交互に積層されたものである。正極30は、金属箔31の両面に電極材料32が塗布されており、負極40も、同様に、金属箔41の両面に電極材料42が塗布されている。

0089

図1の二次電池は電極タブが外装体の両側に引き出されたものであったが、本発明の二次電池は図2のように電極タブが外装体の片側に引き出された構成であってもよい。詳細な図示は省略するが、正極および負極の金属箔は、それぞれ、外周の一部に延長部を有している。負極金属箔の延長部は一つに集められて負極タブ52と接続され、正極金属箔の延長部は一つに集められて正極タブ51と接続される(図3参照)。このように延長部どうし積層方向に1つに集めた部分は「集電部」などとも呼ばれる。

0090

フィルム外装体10は、この例では、2枚のフィルム10−1、10−2で構成されている。フィルム10−1、10−2どうしは電池要素20の周辺部で互いに熱融着されて密閉される。図3では、このように密閉されたフィルム外装体10の1つの短辺から、正極タブ51および負極タブ52が同じ方向に引き出されている。

0091

当然ながら、異なる2辺から電極タブがそれぞれ引き出されていてもよい。また、フィルムの構成に関し、図2図3では、一方のフィルム10−1にカップ部が形成されるとともに他方のフィルム10−2にはカップ部が形成されていない例が示されているが、この他にも、両方のフィルムにカップ部を形成する構成(不図示)や、両方ともカップ部を形成しない構成(不図示)なども採用しうる。

0092

本実施形態によるリチウムイオン二次電池は、フッ素含有エーテル化合物と、フッ素含有リン酸エステル化合物および/またはスルホン化合物と、ジフルオロリン酸リチウムとを含む電解液を使用して、通常の方法に従って作製することができる。積層ラミネート型のリチウムイオン二次電池を例に、リチウムイオン二次電池の製造方法の一例を説明する。まず、乾燥空気または不活性雰囲気において、正極および負極をセパレータを介して対向配置して、前述の電極素子を形成する。次に、この電極素子を外装体(容器)に収容し、電解液を注入して電極に電解液を含浸させる。その後、外装体の開口部を封止してリチウムイオン二次電池を完成する。

0093

以下、本発明を適用した具体的な実施例について説明するが、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、その主旨を超えない範囲において適宜変更して実施することが可能である。図1は本実施例で作製したリチウム二次電池の構成を示す模式図である。

0094

正極活物質としてのLiNi0.5Mn1.5O2に、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(4質量%)と、導電剤としてカーボンブラック(4質量%)とを混合して正極合剤とした。該正極合剤をN−メチル−2−ピロリドンに分散させることにより、正極用スラリーを調製した。この正極用スラリーを厚さ20μmのアルミニウム製集電体の片面に、均一に塗布した。単位面積当たり初回充電容量が2.5mAh/cm2となるように塗布膜の厚さを調整した。乾燥させた後、ロールプレス圧縮成型することにより正極を作製した。

0095

負極活物質としては人造黒鉛を用いた。人造黒鉛を、N−メチルピロリドンにPVDFを溶かしたものに分散させ、負極用スラリーを調製した。負極活物質、結着剤の質量比は90/10とした。この負極用スラリーを厚さ10μmのCu集電体上に均一に塗布した。単位面積当たりの初回充電容量が3.0mAh/cm2となるように塗布膜の厚さを調整した。乾燥させた後、ロールプレスで圧縮成型することにより負極を作製した。

0096

3cm×3cmに切り出した正極と負極をセパレータを介して対向するように配置した。セパレータには、厚さ25μmの微多孔性ポリプロピレンフィルムを用いた。

0097

非水電解液としては、環状カーボネートとして、エチレンカーボネート(EC)と、フッ素含有エーテル化合物として、1,1,2,2−テトラフルオロエチル2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテル(FE1)と、フッ素含有リン酸エステル化合物として、リン酸トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)(FP1)と、をEC/FE1/FP1=30/40/30(体積比)で混合した溶液を用いた。この非水電解液にLiPF6を1.0mol/lの濃度で溶解し、電解液を調製した。この電解液に対して、ジフルオロリン酸リチウム(LiPF2O2)を表1に示す量で溶解させて電解液とした。

0098

上記の正極、負極、セパレータ、および電解液を、ラミネート外装体の中に配置し、ラミネートを封止し、リチウム二次電池を作製した。正極と負極は、タブが接続され、ラミネートの外部から電気的に接続された状態とした。

0099

(サイクル特性)
高温下でのサイクル特性を確認するため、セルを45℃の恒温槽内に配置した。この電池を、20mAで充電し、上限電圧が4.75Vに達した後は、全充電時間が2.5時間になるまで定電圧で充電した。その後、20mAで下限電圧3Vになるまで定電流で放電した。この充放電を200回繰り返した。200サイクル時点の容量と1サイクル目の容量の比率を、45℃200サイクル後の容量維持率として評価した。結果を表1に示す。

0100

0101

ジフルオロリン酸リチウムを添加することによって、45℃200サイクル後の容量維持率が増加した。0.05質量%以上で効果が確認された。0.2質量%から2質量%付近で改善効果が高かった。

0102

電解液についてさらに検討を行った。環状カーボネートとして、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)およびジエチルカーボネート(DEC)と、スルホン化合物としてスルホラン(SL)と、フッ素含有エーテル化合物として、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテル(FE1)および2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル−ジフルオロメチルエーテル(FE2)と、フッ素含有リン酸エステル化合物として、リン酸トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)(FP1)とを使用して、それぞれを表2に示す体積比で混合した溶液を非水電解液に用いた。この非水電解液にLiPF6を0.8mol/lの濃度で溶解し、電解液を調製した。この電解液に対して、ジフルオロリン酸リチウムを溶解させて電解液とした。各電解液を用いて実施例1と同様に作製したリチウム二次電池について45℃200サイクル後の容量維持率の結果を表2に示す。

0103

0104

表2に示すように、フッ素含有エーテル化合物と、フッ素含有リン酸エステル化合物および/またはスルホン化合物と、を含む電解液において、容量維持率が高く、LiPF2O2添加による効果が高かった。高電圧正極と電解液の界面において、耐酸化性の高い溶媒を使用することで分解反応が抑制されて容量維持率が高まったと考えられる。また、LiPF2O2の添加により、正極界面に皮膜などが形成されるような効果によって特性が改善したものと考えられる。フッ素含有リン酸エステル化合物およびスルホン化合物を含まない電解液よりも、フッ素含有エーテル化合物と、フッ素含有リン酸エステル化合物および/またはスルホン化合物と、を含む電解液の方が、LiPF2O2添加による改善効果が高かったが、これらの溶媒を使用した場合に、皮膜成分が作られやすかったことや、これらの溶媒成分を含む良好な皮膜が形成された可能性があると考えられる。

0105

続いて、電解液のスルホン溶媒の組成と種類の評価を行った。スルホン化合物としては、スルホラン(SL)、3−メチルスルホラン(MSL)、ジメチルスルホン(DMS)、エチルメチルスルホン(EMS)、ジエチルスルホン(DES)、エチルイソプロピルスルホン(EiPS)を使用した。実施例1と同じ正負極を使った電池で、電解液溶媒に表3に示すものを使用して、同様にサイクル特性評価を実施した。電解液の支持塩(LiPF6)の濃度は1mol/Lとした。各電解液を用いて実施例1と同様に作製したリチウム二次電池について45℃200サイクル後の容量維持率の結果を表3に示す。

0106

0107

表3に示すように、いずれのスルホン化合物を含む電解液においてもLiPF2O2添加による改善効果を確認できた。

0108

続いて、フッ素含有エーテル化合物とフッ素含有リン酸エステル化合物の種類を変えて評価を行った。表4に示すように、フッ素含有エーテル化合物とフッ素含有リン酸エステル化合物の組成を変えて、実施例1と同様に実験を行った。表4の中に示すフッ素含有エーテル化合物とフッ素含有リン酸エステル化合物は、以下の化合物を使い、表中では、略称を使用した。電解液の支持塩(LiPF6)の濃度は0.8mol/Lとした。各電解液を用いて実施例1と同様に作製したリチウム二次電池について45℃200サイクル後の容量維持率の結果を表4に示す。

FE1: 1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテル
FE2: 2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル−ジフルオロメチルエーテル
FE3: 1,1−ジフルオロエチル−2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテル
FE4: 1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル−2,2−ジフルオロエチルエーテル
FE5: 1,1−ジフルオロエチル−1H,1H−ヘプタフルオロブチルエーテル
FE6: 1H,1H,2’H,3H−デカフルオロジプロピルエーテル
FE7:ビス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)エーテル
FE8: 1H,1H,5H−パーフルオロペンチル−1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテル
FE9: ビス(1H,1H−ヘプタフルオロブチル)エーテル
FE10: 1H,1H,2’H−パーフルオロジプロピルエーテル
FE11: 1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル−1H,1H−ヘプタフルオロブチルエーテル
FE12: 1H−パーフルオロブチル−1H−パーフルオロエチルエーテル
FE13: ビス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)エーテル
FP1:リン酸トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)
FP2: リン酸トリス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)
FP3: リン酸トリス(1H,1H−ヘプタフルオロブチル)

0109

0110

表4に示すように、フッ素含有エーテル化合物とフッ素含有リン酸エステル化合物の種類を変えて評価を行ったが、いずれの場合にも効果が確認された。フッ素含有エーテル化合物においては、フッ素化率が40%以上90%以下が好ましい。

0111

続いて、正極材料を変えて評価を行った。正極材料には5V級スピネル型のLiNi0.45Co0.1Mn1.45O4、層状型のLiNi1/3Co1/3Mn1/3O2、Li過剰層状型のLi(Li0.2Ni0.2Mn0.6)O2、オリビン型のLiCoPO4を使用して評価を行った。正極の作製方法、負極、電解液溶媒は、実施例1と同じ条件で作製したものを使用した。正極が、Li過剰層状型のLi(Li0.2Ni0.2Mn0.6)O2の場合は、負極活物質に、SiOの表面に炭素がコートされたものを使用した。SiOと炭素の質量比は95/5のものである。SiOを、N−メチルピロリドンにポリイミドバインダを溶かした溶液に分散させ、負極用スラリーを作製し、負極活物質とバインダ材料の質量比を85/15として、単位面積当たりの初回充電容量が3.0mAh/cm2となるように塗布膜の厚さを調整して負極を作製した。実施例1と同じサイクル特性評価を実施した。なお、各正負極材料にあわせて、サイクル特性評価時の充電電圧放電電圧は、表5内に示した値を使用した。45℃200サイクル後の容量維持率の結果を表5に示す。

0112

0113

4.2Vで充電したLiNi1/3Co1/3Mn1/3O2では、ジフルオロリン酸リチウム添加による効果が小さかったのに対して、その他の高電位で動作する正極を使用した場合には、改善効果が大きかった。ジフルオロリン酸リチウムは、4.5V以上の高い電位で動作する正極材料に対して効果が高いものと考えられる。

実施例

0114

以上のように、本実施形態の構成とすることによって、サイクル特性改善効果が得られる。これによって、長寿命のリチウム二次電池を提供することが可能となる。

0115

本発明によるリチウムイオン二次電池は、例えば、電源を必要とするあらゆる産業分野、ならびに電気的エネルギー輸送貯蔵および供給に関する産業分野において利用することができる。具体的には、携帯電話ノートパソコン等のモバイル機器の電源;電気自動車ハイブリッドカー電動バイク電動アシスト自転車等を含む電動車両電車、衛星、潜水艦等の移動・輸送用媒体の電源;UPS等のバックアップ電源太陽光発電風力発電等で発電した電力を貯める蓄電設備;等に、利用することができる。

0116

(付記)なお、本実施形態においては、以下の態様も好ましい。

0117

(付記1)電解液中に、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、フッ素化エチレンカーボネートから選ばれる少なくとも一種の環状カーボネートが含まれることを特徴とする、二次電池用電解液。

0118

(付記2)前記電解液中の環状カーボネート化合物が、電解液中に2体積%以上50体積%以下の範囲で含まれることを特徴とする、付記2に記載の二次電池用電解液。

0119

1正極活物質層
2負極活物質層
3正極集電体
4負極集電体
5セパレータ
6ラミネート外装体
7 ラミネート外装体
8負極タブ
9正極タブ
10フィルム外装体
20電池要素
25 セパレータ
30 正極
40 負極

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