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技術 シート状小片、その小片を含む発毛促進用シート、並びに、その小片を含む美白及び皺改善剤

出願人 株式会社Quarrymen&Co.
発明者 保知宏山下靖弘
出願日 2016年4月25日 (3年5ヶ月経過) 出願番号 2017-515535
公開日 2018年3月15日 (1年6ヶ月経過) 公開番号 WO2016-175164
状態 特許登録済
技術分野 媒体導出入付与装置 造花、かつら、仮面、羽毛 医薬品製剤 化粧料 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 動物,微生物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード アルミ製部材 方向側表面 シートホルダー 案内針 枠型形状 ベースシート側 植毛材 上部直径
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年3月15日)のものです。
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図面 (19)

課題・解決手段

弾性材料からなるベースシートと;生理活性物質を含有し、かつ、マイクロニードルを備え、前記ベースシート上に設けられたリザーバ層と;前記リザーバ層上にメッシュ状に形成される接着層と;前記リザーバ層が形成されている面と反対側の前記ベースシートの面上に形成された接着補助層と;を備えるシート状小片を提供する。また、このシート状小片を含む発毛促進シート、及び美白及び皺改善剤を提供する。この結果、使用することによって、薄くなってしまった頭髪の状態を薄くなる前の状態に回復させることができる発毛促進用シート、美白効果及び皺改善効果を奏する美白及び皺改善剤、並びに、これらに使用するシート状小片を提供することができる。

概要

背景

加齢疾病等に起因して、白髪が増える、頭髪が細くなる、頭髪が抜けて全体に本数が減るといったことが起こる。さらに、円形脱毛症をはじめとする種々の疾病により、毛髪が部分的に失われることもある。また、頭髪のみならず、シミや皺といった肌の老化が進むことはよく知られている。こうした肌の老化は、加齢のみならず、日焼け等他の要因によっても、生じることがある。

とりわけ、毛髪が抜けた後に、太い毛が生えて来ない場合には、毛髪が失われたり細くなったりしてその部分の地肌見えるようになる。特に、毛髪の色が濃い場合には、髪が細くなったり抜けたりしていることが目立ちやすい。

こうした場合、毛髪が抜ける前と同じ太さの毛髪の発毛を促すことは非常に難しく、かつらが使用されてきた。かつらは、頭部全体を覆うように、頭にかぶるタイプの繰り返し使用できるかつらと、植毛材植え付けベースシートと、このベースシートを頭皮貼付するための粘着層とを備える使い捨てかつら(以下、「部分かつら」ということがある)とに大別される(特許文献1参照)。

上記使い捨てかつらは、使用に際しては、外観不自然感じを与えないことが重要であり、このためには、頭皮への良好なフィット性が求められる。現在では、極薄シートからなるベースシートと上記ベースシートに植付けられた植毛材と上記ベースシートの裏面に設けられる粘着層とからなるかつらが提案されている(特許文献2参照。以下、「従来技術1」という。)。

また、粘着層の粘着力を比較的低くしつつ、再利用可能な部分を使い捨ての部分から分離することによって、比較的長期間の使用に耐えることができる、再製性使い捨てかつらが提案されている(特許文献3、以下、「従来技術2」という。)

さらに、シミを目立たなくする美白化粧品、皺を改善するしわ取り化粧品等も、様々な成分を含むものが市販されている(非特許文献1参照。以下、「従来技術3」という)。

概要

弾性材料からなるベースシートと;生理活性物質を含有し、かつ、マイクロニードルを備え、前記ベースシート上に設けられたリザーバ層と;前記リザーバ層上にメッシュ状に形成される接着層と;前記リザーバ層が形成されている面と反対側の前記ベースシートの面上に形成された接着補助層と;を備えるシート状小片を提供する。また、このシート状小片を含む発毛促進用シート、及び美白及び皺改善剤を提供する。この結果、使用することによって、薄くなってしまった頭髪の状態を薄くなる前の状態に回復させることができる発毛促進用シート、美白効果及び皺改善効果を奏する美白及び皺改善剤、並びに、これらに使用するシート状小片を提供することができる。

目的

本願発明は、上記のような事情のもとで完成されたものであり、使用することによって、薄くなってしまった頭髪の状態を薄くなる前の状態に回復させることができる発毛促進用シートを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

弾性材料からなるベースシートと;生理活性物質を含有し、かつ、前記ベースシート側とは反対方向に延びる複数のマイクロニードルが形成され、前記ベースシートの一方側の表面上に設けられたリザーバ層と;前記リザーバ層の前記ベースシート側とは反対側の表面上にメッシュ状に形成される接着層と;前記リザーバ層が形成されている面と反対側の前記ベースシートの面上に剥離可能に形成された接着補助層と;を備え、前記マイクロニードルの先端部は、前記接着層から突出している、ことを特徴とするシート状小片

請求項2

前記弾性材料は、透湿性を有する厚み0.1mm未満の半透明合成樹脂で構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のシート状小片。

請求項3

前記リザーバ層は、水溶性高分子単糖類又は二糖類との混合物、及び、前記生理活性物質の混合物を含むことを特徴とする、請求項1に記載のシート状小片。

請求項4

前記水溶性高分子は、コラーゲンゼラチンヒアルロン酸デキストリンデキストランプロテオグリカンコンドロイチン硫酸ナトリウムカルボキシメチルセルロースヒドロキシエチルセルロースヒアルロン酸、及びそれらの生理学的に許容される塩からなる群から選ばれる少なくともいずれかである、ことを特徴とする請求項3に記載のシート状小片。

請求項5

前記単糖類又は二糖類は、グルコースフルクトーススクロースラクトーストレハロース及びこれらの2以上の混合物からなる群から選ばれるいずれかである、ことを特徴とする請求項3に記載のシート状小片。

請求項6

前記生理活性物質は、歯髄幹細胞培養上清中に含まれるものである、ことを特徴とする請求項3に記載のシート状小片。

請求項7

前記歯髄幹細胞の培養上清は凍結乾燥粉末である、ことを特徴とする請求項6に記載のシート状小片。

請求項8

前記歯髄幹細胞は、(i)bmi−1、HPV−E6及びHPV−E7からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の遺伝子と、(ii)hTERT又はpTERTのいずれかの遺伝子との組み合わせを導入した不死化細胞である、ことを特徴とする請求項6に記載のシート状小片。

請求項9

前記歯髄幹細胞は、ヒト又はブタ由来である、ことを特徴とする請求項6に記載のシート状小片。

請求項10

前記接着層は、医療用シリコン系接着剤で形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のシート状小片。

請求項11

前記接着補助層は、スポンジ状部材で構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のシート状小片。

請求項12

前記スポンジ状部材は、ウレタンシリコンパルプ紙スチロールビニール、及び布からなる群から選ばれる素材で構成されている、ことを特徴とする請求項11に記載のシート状小片。

請求項13

前記リザーバ層が形成されている面と反対側の前記接着層の面上に剥離可能に配置され、枠型形状を有する保持部材をさらに備え、前記保持部材は、前記接着層から突出しているマイクロニードルの先端部の高さよりも長い厚みを有する、ことを特徴とする請求項1に記載のシート状小片。

請求項14

前記保持部材は、プラスチック製又は金属製シート状部材である、ことを特徴とする請求項13に記載のシート状小片。

請求項15

前記金属製シート状部材は、アルミ製である、ことを特徴とする請求項14に記載のシート状小片。

請求項16

発毛促進シートにおいて、請求項1〜15のいずれかに記載のシート状小片を備える、ことを特徴とする発毛促進用シート。

請求項17

前記シート状小片が備えるベースシートに所定の密度で植え込まれた人工毛髪を更に備える、ことを特徴とする請求項16に記載の発毛促進用シート。

請求項18

前記人工毛髪は、紫外線硬化性樹脂により、前記ベースシートに固定されている、ことを特徴とする請求項17に記載の発毛促進用シート。

請求項19

前記ベースシートの底面積が、指頭表面積と同等の面積となっている、ことを特徴とする請求項17に記載の発毛促進用シート。

請求項20

請求項7に記載のシート状小片を含む美白及び皺改善剤であって、前記シート状小片が備えるリザーバ層が、凍結乾燥培養上清を有する、美白及び皺改善剤。

技術分野

0001

本発明は、シート状小片、その小片を含む発毛促進シート、並びに、美白及び皺改善剤に関する。より詳細には、所定の生理活性物質局所的に吸収させ、前記生理活性物質の作用を発揮させるためのシート状小片、及びその小片を含む発毛促進用シート、並びに、美白及び皺改善剤に関する。

背景技術

0002

加齢疾病等に起因して、白髪が増える、頭髪が細くなる、頭髪が抜けて全体に本数が減るといったことが起こる。さらに、円形脱毛症をはじめとする種々の疾病により、毛髪が部分的に失われることもある。また、頭髪のみならず、シミや皺といった肌の老化が進むことはよく知られている。こうした肌の老化は、加齢のみならず、日焼け等他の要因によっても、生じることがある。

0003

とりわけ、毛髪が抜けた後に、太い毛が生えて来ない場合には、毛髪が失われたり細くなったりしてその部分の地肌見えるようになる。特に、毛髪の色が濃い場合には、髪が細くなったり抜けたりしていることが目立ちやすい。

0004

こうした場合、毛髪が抜ける前と同じ太さの毛髪の発毛を促すことは非常に難しく、かつらが使用されてきた。かつらは、頭部全体を覆うように、頭にかぶるタイプの繰り返し使用できるかつらと、植毛材植え付けベースシートと、このベースシートを頭皮貼付するための粘着層とを備える使い捨てかつら(以下、「部分かつら」ということがある)とに大別される(特許文献1参照)。

0005

上記使い捨てかつらは、使用に際しては、外観不自然感じを与えないことが重要であり、このためには、頭皮への良好なフィット性が求められる。現在では、極薄シートからなるベースシートと上記ベースシートに植付けられた植毛材と上記ベースシートの裏面に設けられる粘着層とからなるかつらが提案されている(特許文献2参照。以下、「従来技術1」という。)。

0006

また、粘着層の粘着力を比較的低くしつつ、再利用可能な部分を使い捨ての部分から分離することによって、比較的長期間の使用に耐えることができる、再製性使い捨てかつらが提案されている(特許文献3、以下、「従来技術2」という。)

0007

さらに、シミを目立たなくする美白化粧品、皺を改善するしわ取り化粧品等も、様々な成分を含むものが市販されている(非特許文献1参照。以下、「従来技術3」という)。

0008

特許第3484565号公報
特許第4009910号公報
特開2012-92464号公報

先行技術

0009

http://www.sk-ii.jp/ja/whats-new/skin-solutions/Four-Steps-To-Reducing-Spots.aspx?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_content=pc_cpc&utm_campaign=skincare

発明が解決しようとする課題

0010

従来技術1及び2は、かつらを使用することで、現在薄くなってしまっている頭髪の状態を薄くなる前の状態のように見せることができるという点では優れた技術である。
しかし、従来技術1及び2で提案されている使い捨てかつらを使用しても、頭髪が薄くなる前の状態に戻る訳ではないため、頭髪の状態の変化に合わせながら、ずっと使用し続けなければならないという問題があった。

0011

なお、従来技術2では、従来技術1について改善が望まれる事項のいくつかが解消されているが、依然として、利用者が自らかつらを頭部に装着することが困難であることには変わりがない。すなわち、かつらのベースシートが30μm程度の極薄のシートであるため、装着の際、ベースシートが不規則に変形してしまい、利用者が自らかつらを頭部に装着することが実質的にできなかった。このため、利用者がかつらの購入店に来店し、専門家により取り付けてもらわなければならなかった。

0012

しかし、かつらの取り付けの際に人目に曝され、気恥ずかしさを覚えるので、利用者は来店を嫌がる傾向がある。ハゲ、特に若ハゲの場合、利用者は、かつらを装着したい願望があるものの、来店しての装着が気恥ずかしく、結局、かつらの装着を断念することが多い。この結果、利用者となるべき者の行動消極的となったり、暗い性格となったりすることが知られている。

0013

また、もともと、頭髪の色が濃い場合には頭髪が薄くなったことが目立ちやすく、頭髪の状態によって年齢が高く判断されるため、若々しい感じを与えるために、頭髪を増やすことについて、強い社会的要請があった。さらに、頭髪を増やすことができればかつらを使用することも不要になり、かつらの装着に要する時間及びコストを節約できるため、こうした面からの要請も大きい。

0014

さらに、近年、美白効果を示す化粧品が注目され、多くの種類の化粧品が市販されている(従来技術3)が、白斑等の副作用が発生し、大きな問題となっている。皮膚細胞内でのメラニン合成を抑制すると、美白効果が現れると考えられており、チロシナーゼ活性抑制剤等が化粧品に配合されている。
しかし、美白や皺取り用の化粧品は、塗布後にひりひりする等の不快感が生じる、短期間しか効果を維持できないといった問題点があった。このため、美白や皺取り用の化粧品に対する、社会的要請が増大しつつある。

課題を解決するための手段

0015

本願発明は、上記のような事情のもとで完成されたものであり、使用することによって、薄くなってしまった頭髪の状態を薄くなる前の状態に回復させることができる発毛促進用シートを提供することを目的とする。
すなわち、本願発明の第1の態様は、弾性材料からなるベースシートと;生理活性物質を含有し、かつ、前記ベースシート側とは反対方向に延びる複数のマイクロニードルが形成され、前記ベースシートの一方側の表面上に設けられたリザーバ層と;前記リザーバ層の前記ベースシート側とは反対側の表面上にメッシュ状に形成される接着層と;前記リザーバ層が形成されている面と反対側の前記ベースシートの面上に剥離可能に形成された接着補助層と;を備え、前記マイクロニードルの先端部は、前記接着層から突出している、ことを特徴とするシート状小片である。

0016

ここで、前記弾性材料は、透湿性を有する厚み0.1mm未満の半透明合成樹脂で構成されていることが好ましい。また、前記リザーバ層は、水溶性高分子単糖類又は二糖類との混合物、及び、前記生理活性物質の混合物を含むことが好ましい。

0017

また、前記水溶性高分子は、コラーゲンゼラチンヒアルロン酸デキストリンデキストランプロテオグリカンコンドロイチン硫酸ナトリウムカルボキシメチルセルロースヒドロキシエチルセルロースヒアルロン酸、及びそれらの生理学的に許容される塩からなる群から選ばれる少なくともいずれかであることが好ましい。前記単糖類又は二糖類は、グルコースフルクトーススクロースラクトーストレハロース及びこれらの2以上の混合物からなる群から選ばれるいずれかであることが好ましい。

0018

また、前記生理活性物質は、歯髄幹細胞培養上清中に含まれるものであることが好ましく、前記歯髄幹細胞の培養上清は、凍結乾燥粉末であることが好ましい。そして、前記歯髄幹細胞は、(i)bmi−1、HPV−E6及びHPV−E7からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の遺伝子と、(ii)hTERT又はpTERTのいずれかの遺伝子との組み合わせを導入した不死化細胞であることが好ましい。さらに、前記歯髄幹細胞は、ヒト又はブタ由来であることが好ましい。

0019

前記接着層は、医療用シリコン系接着剤で形成されていることが好ましい。さらに、接着補助層は、スポンジ状部材で構成されていることが好ましく、前記スポンジ状部材は、ウレタンシリコンパルプ紙スチロールビニール、及び布からなる群から選ばれる素材で構成されていることが好ましい。

0020

また、前記リザーバ層が形成されている面と反対側の前記接着層の面上に剥離可能に配置され、枠型形状を有する保持部材をさらに備え、前記保持部材は、前記接着層から突出しているマイクロニードルの先端部の高さよりも長い厚みを有するようにすることが好ましい。ここで、前記保持部材を、プラスチック製又は金属製シート状部材とすることが好ましい。当該金属製シート状部材としては、アルミ製部材を採用することができる。

0021

本発明の別の態様は、発毛促進用シートにおいて、本発明のシート状小片を備える、ことを特徴とする発毛促進用シートである。ここで、前記シート状小片が備えるベースシートに所定の密度で植え込まれた人工毛髪を更に備えるようにすることができる。ここで、前記人工毛髪が紫外線硬化性樹脂により、前記ベースシートに固定されていることが好ましい。また、前記ベースシートの底面積が、指頭表面積と同等の面積となっていることが好ましい。

0022

さらに、前記人工毛髪が、前記接着補助層を貫通して、前記ベースシートに植え込まれていることが好ましい。ここで、前記人工毛髪は、前記ベースシートを貫通し、前記ベースシートの前記リザーバ層側で、前記ベースシートに固定されていることが好ましい。

0023

また、本発明の発毛促進用シートでは、前記シート状小片を保持し、前記シート状小片における接着層から突出しているマイクロニードルの先端部の高さよりも長い厚みを有する枠型形状の保持部材をさらに備えることが好ましい。こうした保持部材としては、プラスチック製又は金属製シート状部材であることが好ましい。ここで、前記金属製シート状部材は、アルミ製であることが好ましい。

0024

本発明のさらに別の態様は、リザーバ層が凍結乾燥培養上清を含有する上記シート状小片を含む美白及び皺改善剤である。シート状小片を保持するための保持部材をさらに備えることが好ましく、前記保持部材は、プラスチック製又は金属製シート状部材であることが好ましい。ここで、前記金属製シート状部材は、アルミ製であることが好ましい。

発明の効果

0025

本発明によれば、種々の大きさに加工できるため、頭部、顔面等の様々な部位に適切な大きさで貼付することができ、生理活性物質を効率よく導入できるシート状小片を提供することができる。

0026

また、本発明によれば、頭髪がほぼなくなっているか又は薄くなっている部分に貼付することにより、当該部分における発毛を促進することができる発毛促進用シートを提供することができる。さらに、本発明によれば、シミのある部分や皺の深い部分に貼付することにより、シミや皺を薄くするといった美白効果や皺の改善効果を発揮する、美白及び皺改善剤を提供することができる。

図面の簡単な説明

0027

図1は、本発明のシート状小片の構造を示す模式図である。
図2は、マイクロニードルの形状を示す模式図である。(A)は断面図、(B)は斜視図である。
図3は、図1のシート状小片の作製工程を説明する図(その1)である。
図4は、図1のシート状小片の作製工程を説明する図(その2)である。
図5は、本願発明の発毛促進用シートの作製で使用する培養上清を産生する不死化幹細胞の個体倍加回数経時変化を示すグラフである。
図6は、上記不死化幹細胞におけるSTRO-1の発現が、個体倍加回数(PD)の増加に従って減少するか否かを確認したときのグラフである。
図7は、上記不死化幹細胞の骨形成能が、個体倍加回数(PD)の増加に従って減少するか否かを確認したときのヘマトキシリン−エオシン染色の結果を示す図である。

0028

図8は、上記不死化幹細胞の個体倍加数と上記培養上清の新生骨骨量産生能の変化を示すグラフである。
図9は、使い捨てかつらの機能も有する本発明の発毛促進用シートの構造を示す模式図である。
図10は、図9の発毛促進用シートの断面図である。
図11は、図9のシート状小片の作製工程を説明する図(その1)である。
図12は、図9のシート状小片の作製工程を説明する図(その2)である。
図13は、人工毛髪をベースシートに植え付ける様子を示す図(A)、及び、(A)におけるB部の拡大図(B)である。人工毛髪の植え込みを説明するための図である。
図14は、図9のシート状小片の作製工程を説明する図(その3)である。
図15は、本発明の発毛促進用シートを頭部に貼付したときの写真である。
図16は、本発明の発毛促進用シートを貼付前の頭皮の状態(A)、装着3日後の頭皮の状態(B)、装着7日後の頭皮の発毛状態(C)をそれぞれ示す拡大写真である。
図17は、本発明の発毛促進用シートの頭部への貼付前後の変化を示す写真である。(A)は頭頂部、(B)は後ろの円形脱毛症部分にそれぞれ貼付したときの変化を示す。
図18は、本発明の美白及び皺改善剤の形状のバリエーションを示す模式図である。図中、(A)はシミ取り用、(B)は目の周りの皺改善用、(C)はほうれい線の改善用、(D)は額の皺改善用の美白及び皺改善剤を示す模式図である。

0029

以下に、本願発明をさらに詳細に説明する。なお、以下の説明又は図面においては、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。

0030

図1に示されるように、本願発明の係るシート状小片1は、(a)弾性材料からなるベースシート2と;(b)生理活性物質を含有し、かつ、ベースシート2側とは反対方向(−Z方向)に延びる複数のマイクロニードル4nが形成され、ベースシートの一方側(−Z方向側)の表面上に設けられたリザーバ層4と;(c)リザーバ層4のベースシート側とは反対側(−Z方向側)の表面上にメッシュ状に形成される接着層5と;(d)リザーバ層が形成されている面と反対側(+Z方向側)のベースシート2の面上に剥離可能に形成された接着補助層12と;を備えている。ここで、マイクロニードル4nの先端部は、接着層5から突出している。
また、シート状小片1は、(e)リザーバ層4が形成されている面と反対側(−Z方向側)の接着層5の面上に剥離可能に配置され、枠型形状を有する保持部材Hをさらに備えている。ここで、保持部材Hは、接着層5から突出しているマイクロニードル4nの先端部の高さよりも長い厚みを有している。

0031

なお、複数のシート状小片1が、金属性板状部材、又はプラスチック製の板状部材上に載置される。ここで、当該板状部材には、シート状小片1の保持部材Hの−Z方向側面が接着剤により強固に接着される。このように板状部材に載置されたシート状小片1は、板状部材上に保持部材を残した状態で、板状部材から剥離されるようになっている。
保持部材Hは、上記シート状小片1に形成されているマイクロニードル4nを保護するために、シート状小片と一致した形状の環状部材を備えるプラスチック製又は金属製シート状部材であることが製品の重量及びコストの面から好ましい。前記保持部材が金属製シート状部材である場合は、アルミ製であることが加工のし易さ等の点から好ましい

0032

上記のベースシート2を構成する弾性材料は、透湿性を有し、厚みが0.1mm未満の、半透明の合成樹脂という3つの特徴を備えるものであることが好ましい。これは、以下の3つの理由による。

0033

第1に、透湿性がないと皮膚に接着した場合には、後にに含まれる水分が蒸発せずに蒸れてしまい、不快であるばかりでなく、皮膚にも悪影響が出ることがある。第2に、厚みが0.1 mm以上では、皮膚に自然に沿わせて接着することができず、例えば、発毛促進用シートを頭皮に接着した場合や、美白及び皺改善剤を皮膚に貼付した場合に、外観上、前記発毛促進用シートを使用していることが視認できるような不自然さが残る。第3に、半透明の素材としておくと、皮膚のどのような位置に貼付した場合でも、前記発毛促進用シートを使用していることが目立たない。

0034

こうした弾性素材としては、例えば、ポリウレタン樹脂シリコン樹脂ナイロン樹脂等を挙げることができ、シリコン素材のものを好適に使用することができる。透湿性を有する半透明合成樹脂の厚みは、約20〜約60μmであると、皮膚に対するフィット性がよく、さらに貼付していることが目立たないからである。なお、こうした素材を、本発明の美白及び皺改善剤に使用した場合には、例えば、顔に貼付した後、その上から化粧をすることも可能である。

0035

上記のリザーバ層4は、図2に示されるように、−Z方向に延びる複数のマイクロニードル4nが形成されている。マイクロニードル4nを形成するための凹部は、上部直径o1が約0.1〜0.3mm、底部直径o2が約0.03〜0.05mm、深さt2が約0.6〜1.0mmの円錐形状をなしており、格子状に配列されていることが好ましい。この凹部は、約50〜100個/cm2であることが好ましい。

0036

リザーバ層4は、水溶性高分子と単糖類又は二糖類の混合物及び前記生理活性物質の混合物を含むことが好ましい。前記水溶性高分子は、コラーゲン、ゼラチン、ヒアルロン酸、デキストリン、デキストラン、プロテオグリカン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースヒアルロン酸、及びそれらの生理学的に許容される塩からなる群から選ばれる少なくとも1つであることが好ましくい。

0037

これらの成分によって、適度な大きさのマイクロニードル4nを形成させることができ、形成されたマイクロニードル4nによって、後述する生理活性物質が効率よく皮膚に導入されるからである。これらの中でも、ヒアルロン酸を使用することが好ましい。また、前記単糖類又は二糖類は、グルコース、フルクトース、スクロース、ラクトース、トレハロース及びこれらの2以上の混合物からなる群から選ばれるいずれかであることが好ましい。コスト及び刺激性の点から、グルコースを使用することが好ましい。

0038

上述の水溶性高分子と単糖類又は二糖類との組成物中の上記単糖類又二糖類の含有量は、0.2〜4重量%とすることが、マイクロニードル4nの皮膚内における溶解時間及び機械的強度の点から好ましい。単糖類又は二糖類の含有量が5%を超えるとマイクロニードルの皮膚内での溶解時間が30分以内と短くなりすぎるため、これらの含有量を0.2〜4重量%とすることが好ましい。

0039

また、上記の接着層5は、医療用シリコン系接着剤で形成されていることが好ましい。貼付した後にかぶれる、剥がした後に皮膚が赤くなるといった問題が生じないからである。さらに、前記接着層5のメッシュから、適切な大きさのマイクロニードル4nが突出していることが、前記生理活性物質を効率よく皮膚に導入することができるために好ましい。

0040

また、上記の接着補助層12は、スポンジ状部材で構成されていることが好ましく、取扱い安く、安全で低コストであることから、ウレタン、シリコン、パルプ紙、スチロール、ビニール、及び布からなる群から選ばれる素材であることが好ましい。

0041

上述したシート状小片1は、以下のようにして作製することができる。まず、図3(A)に示されるように、ベースシート2、リザーバ層4、接着補助層12、保持部材H及び各種の接着剤を準備する。

0042

次に、ベースシート2の+Z方向側表面に一の接着剤を用いて接着補助層12を剥離可能に接着し、図3(B)に示される積層体1aを形成する。こうして接着補助層12を設けることが、この後のリザーバ層4等を形成する上で、作業を効率的に行うことができる点から好ましい。
次いで、ベースシート2の−Z方向側表面に他の接着剤を用いてリザーバ層4を強固に接着し、図3(C)に示される積層体1bを形成する。引き続き、リザーバ層の−Z方向側面におけるマイクロニードル4nが形成されていない部分に、メッシュ状に粘着剤を塗布して接着層5を形成し、図4(A)に示されるように積層体1cを形成する。

0043

次いで、積層体1cを所望の大きさにカットした後、接着層5の−Z方向側表面に保持部材Hを接着する。この結果、図4(B)に示されるように、シート状小片1が作製される。
こうして作製されたシート状小片1を、所望の厚みを有する所望の大きさの金属性の板状部材、又はプラスチック製の板状部材上に設けられたリング状のシートホルダー上に載置し、製品とする。

0044

なお、リザーバ層4に含まれる生理活性物質は、以下のようにして得ることができる。
まず、上記生理活性物質を含む培養上清の産生に使用する歯髄幹細胞を準備する。こうした幹細胞は、(i)bmi-1、HPV-E6及びHPV-E7からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の遺伝子と、(ii)hTERT又はpTERTのいずれかの遺伝子との組み合わせを導入したものである。これらの遺伝子の組み合わせを導入すると、歯髄幹細胞を100代以上、継代することができるからである。

0045

上記歯髄幹細胞の作製に当たっては、まず、哺乳類歯髄細胞を以下のようにして単離する。ここで、「歯髄幹細胞」とは、再生能を有する歯の神経に含まれる幹細胞の一種をいう。歯という硬質の材料に保護されているため紫外線放射線を通さず、遺伝子も傷つきにくいという特性を有する。

0046

上記遺伝子のうち、hTERTはヒトテロメア修復酵素を、また、pTERTはブタのテロメア修復酵素をそれぞれコードする遺伝子である。bmi-1はBmi-1(ポリコーム複合体を構成するたんぱく質の1つ)を産生する遺伝子である。Bmi-1は造血幹細胞の維持に必要であり、活性増強により造血幹細胞を増やすことができる。また、HPV-E6及びE7はHPV-16又はHPV-18の初期遺伝子であり、これらのヒトパピローマウイルス自己複製のために使用する初期遺伝子をコードするオープンリーディングフレーム中に存在する遺伝子である。

0047

以下に、ヒトの脱落乳歯から歯髄細胞を用いた不死化幹細胞を作製する場合を例に挙げて説明する。
まず、上記脱落乳歯を、例えば、クロヘキシジン消毒し、歯冠部を分割し、歯科用リーマーにて歯髄組織回収する。次いで、採取した歯髄組織を、基本培地、例えば、5〜15%のウシ血清(calf serum、以下、「CS」ということがある。)及び50〜150ユニット/mLの抗生物質を含有するダルベッコ変法イーグル培地(Dulbecco's Modified Eagle's Medium、以下、「DMEM」という。)に懸濁する。

0048

ついで、1〜5mg/mLのコラゲナーゼ及び1〜5mg/mLのディスパーゼを用いて、37℃で、0.5〜2時間処理する。酵素処理の後、3〜10分間の遠心操作(3,000〜7,000回転/分)を行い、歯髄細胞を回収する。必要に応じて、セルストレーナーを用いて細胞選別を行う。選別された細胞を、例えば、3〜6mLの上記基本培地で再懸濁し、直径4〜8cmの付着性細胞培養用ディッシュ播種する。

0049

引き続き、培養液、例えば、10%FCSを含有するDMEMを添加した後、5%CO2インキュベータにて、37℃で2週間程度培養する。上記培養液を除去した後、PBS等で細胞を1〜数回洗浄する。培養液の除去及び細胞の洗浄に代えて、コロニーを形成した接着性の歯髄幹細胞を回収することもできる。接着性の歯髄幹細胞は、例えば、0.025〜0.1%のトリプシンと0.3〜1mMのEDTAにて、数分間、37℃で処理してディッシュから剥離させ、次いで細胞を回収する。

0050

酵素処理の後、3〜10分間の遠心操作(3,000〜7,000回転/分)を行い、歯髄細胞を回収する。必要に応じて、セルストレーナーを用いて細胞の選別を行う。選別された細胞を、例えば、3〜6mLの上記基本培地で再懸濁し、直径4〜8cmの付着性細胞培養用ディッシュに播種する。

0051

次いで、培養液、例えば、10%FCSを含有するDMEMを添加した後、5%CO2インキュベータにて、37℃で2週間程度培養する。上記培養液を除去した後、PBS等で細胞を1〜数回洗浄する。培養液の除去及び細胞の洗浄に代えて、コロニーを形成した接着性の歯髄幹細胞を回収することもできる。接着性の歯髄幹細胞は、例えば、0.025〜0.1%のトリプシンと0.3〜1mMのEDTAにて、数分間、37℃で処理してディッシュから剥離させ、次いで細胞を回収する。

0052

次に、上記のように選別された接着性細胞を培養する。例えば、上記のようにして得た歯髄幹細胞を付着性細胞培養用ディッシュに播種し、5%CO2、37℃の条件でインキュベータにて培養する。以上のようにして、ヒト脱落乳歯幹細胞の初代培養細胞(SHED-P)を得ることができる。

0053

継代培養は、例えば、肉眼で観察してサブコンフレント又はコンフレントに達したときに、上述のように、トリプシンとEDTAとを用いて細胞を培養容器から剥離させて回収し、再度、培養液を入れた培養容器に播種する。

0054

ここで、サブコンフレントとは、培養容器中の細胞付着面の約70%に細胞が付着した状態をいう。例えば、継代培養を1〜8回行い、選別された細胞を、必要な細胞数、例えば約1×107個/mLまで増殖させる。以上のように培養した後に、細胞を回収して液体窒素中にて保存する。様々なドナーから回収した細胞を歯髄幹細胞バンクの形態で保存することにしてもよい。

0055

(i)bmi-1、HPV-E6及びHPV-E7からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の遺伝子と、(ii)hTERT又はpTERTのいずれかの遺伝子との組み合わせは、以下のようにして導入することができる。まず、上記の遺伝子の組み合わせを組み込むためのプラスミドを調製し、これをシャトルベクター、例えば、pShuttle 2に組み込んで、クローニングを行う。その後、pShuttle 2で大腸菌形質転換し、カナマイシンマーカーとして、カナマイシン耐性形質転換体(以下、「Kn+」という。)を選択する。このKn+のDNAを精製し、制限酵素部位解析して、生成された組換え体を同定する。

0056

次に、例えば、PI-Sce I及びI-Cue Iを使用して発現カセットを上記のシャトルベクターから切り出し、この発現カセットを、例えば、アデノウイルスベクターのDNAにライゲーションし、Adeno-X viral DNAを得る。得られたライゲーション産物(Adeno-X viral DNA)を、例えば、Swa Iで切断し、切断産物を用いて大腸菌をトランスフォーメーションして形質転換体を得る。

0057

得られた形質転換体の中から、例えば、アンピシリンを用いて、アンピシリン耐性異質転換体(以下、「Amp+」という。)を選択して精製し、制限酵素部位を解析して組換え体を同定する。次いで、例えば、Pac Iで組換えアデノウイルス消化し、得られた断片をHEK293細胞にトランスフェクトして増殖させ、これを集めて上記ウイルス力価を測定する。常法に従って上記ウイルスを精製し、標的細胞であるSHED-Pに感染させる。

0058

ウイルス感染後のHEK293の細胞群を常法に従ってFITCで染色し、フローサイトメーターを用いて、STRO-1陽性細胞を検出する。ここで、STRO-1は、骨髄における多分化能を有する間葉系幹細胞のマーカーの1つとして考えられており、細胞の不死化の指標となる。以上の手順によって、歯髄由来の不死化幹細胞を得ることができる。

0059

次に、得られた不死化幹細胞を、上述した基本培地、例えば、10%FBSを加えたDMEMを用いて、5%CO2、37℃の条件下に、24〜48時間培養し、培養上清を得る。培養上清の回収は、例えば、コマゴメピペット等を使用することができる。

0060

また、本発明の不死化幹細胞は、インスリン様成長因子(IGF-1)、血管内皮細胞増殖因子VEGF)、トランスフォーミング増殖因子-β(TGF-β)、及び肝細胞増殖因子であるHGFからなる群から選ばれる、少なくとも2以上の成長因子を培養上清中に分泌する。ここで、「成長因子」とは、細胞分裂を促進させたり、形態の変化や肥大をもたらしたりするポリペプチドの総称である。成長因子を産生する細胞の種類によって因子は異なり、上皮成長因子(EGF)、繊維芽細胞成長因子(FGF)、神経成長因子(NGF)、腫瘍増殖因子(TGF)などに大別される。

0061

さらに、各細胞の細胞膜にある受容体チロシンキナーゼ活性をもち、成長因子が結合すると、たんぱく質のチロシン残基リン酸化され、細胞の増殖や分化を引き起こす。成長因子が個体発生において中胚葉誘導物質となっている例がいくつか知られている。また、免疫系を調節するリンホカイン個体発生において中胚葉誘導物質となっている例がいくつか知られている。こうした成長因子は、公知のELISA法マイクロアレイ法等で定量することができる。

0062

上記IGF-1は、インスリンと配列が高度に類似したポリペプチドであり、細胞培養でインスリンと同様に有糸分裂誘発等の反応を引き起こす。神経細胞成長にも影響することが知られている。また、上記VEGFは、形成期に、血管がないところに新たな血管を形成する脈管形成及び既存の血管から分枝伸長して血管を形成する血管新生関与する一群糖タンパクである。

0063

上記TGF-βはまた、多くの細胞に対する強力な増殖抑制因子となり、細胞の分化・遊走・接着にも密接に関与し、個体発生や組織再構築創傷治癒、炎症・免疫、癌の浸潤転移などの幅広い領域に重要な役割を担っている。さらに、HGFは、肝細胞のみならず様々な細胞に対して、細胞増殖促進細胞運動促進、抗アポトーシス細胞死)、形態形成誘導、血管新生その他の組織臓器再生と保護を担う多生理活性を有している。

0064

上述した各種幹細胞を、例えば、15%FCSを添加したDMEM中で、37℃にて所定の期間、培養することにより、上記の成長因子を含む培養上清を得ることができる。なお、上記幹細胞の培養上清には、IGF-1、VEGF、TGF-β、及びHGF以外にも、約70種類のタンパクが含まれる。

0065

得られた培養上清のうち15mLを、Amicon Ultra Centrifugal Filter Units-10K(ミリポア社製)に入れ、4,000xgで約60分間遠心し、約200μlまで濃縮する。次いで、このチューブに培養上清と同量滅菌PBSを投入し、再度、4,000xgで約60分間遠心し、溶媒をPBSに置換する。得られた200μLの溶液マイクロテストチューブへ回収し、濃縮幹細胞培養上清とする。

0066

上記のAmiconを使用する方法に代えて、エタノール沈殿法で濃縮することもできる。例えば、5mLの培養上清に対して45mLの100%エタノールを加えて混和し、-20℃で60分間放置する。その後、15,000xgで15分間、4℃にて遠心して、上澄みを除去する。
次いで、例えば、10mLの90%エタノールを加えてよく攪拌し、再び、15,000xgで5分間、4℃にて遠心する。上澄みを除去し、得られたペレットを、例えば、500μLの滅菌水に溶解することができる。溶解後、全量をマイクロテストチューブに回収し、濃縮幹細胞培養上清とする。

0067

以上のようにして得られた培養上清を常法に従って凍結乾燥し、用時調整の組成物とすることができる。得られた組成物は、本発明のシート状小片1で使用するリザーバ層4の形成に使用することができる。

0068

具体的には、上記の水溶性高分子と単糖類又は二糖類とを所定の割合で混合し、ここに凍結乾燥した上記培養上清粉末を混合して、リザーバ層形成用材料を調製する。例えば、ヒアルロン酸、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子に、約0.2〜4重量%のグルコース又はデキストランを混合し、ここに所望量の上記培養上清の凍結乾燥粉末を混合し、リザーバ層形成用材料とする。

0069

ついで、感光性樹脂でシートを形成させた後に、フォトリソグラフィ法を用いて、図2(A)に示すような形状のマイクロニードルパターンを作製する。その後、電鋳加工によりこのパターンを転写して、マイクロニードル形成用の鋳型を製造する。この鋳型は、一辺を約8〜20cmとすることが、作業効率の点から好ましい。また、マイクロニードル4nを形成するための凹部は、上部直径o1が約0.1〜0.3mm、底部直径o2が約0.03〜0.05mm、深さt2が約0.6〜1.0mmの円錐形状をなしており、格子状に配列されていることが好ましい。この凹部は、約50〜100個/cm2であることが好ましい(図2(B)参照)。

0070

上記リザーバ層形成用材料に水を加えて、約5〜20%の固形分を含む水溶液を調製し、室温にて、上記の鋳型に流し込み、水分を蒸発させて乾燥させ、その後に鋳型から剥離させると、マイクロニードル4nが形成されたリザーバ層4を得ることができる。

0071

なお、以上のようにして作製されたシート状小片1は、使用する上記生理活性物質の量を調節することにより、発毛促進用シート又は美白及び皺改善剤の一態様として使用することができる。そこで、以下の説明では、シート状小片1を、適宜、「発毛促進用シート1」又は「美白及び皺改善剤1」とも記す。

0072

次に、発毛促進用シートの別態様について説明する。図9には、発毛促進用シートの別態様である発毛促進用シート10の構成が示されている。図9に示されるように、発毛促進用シート10は、上述したシート状小片1と;複数の人工毛髪6と;を備えている。

0073

上記の人工毛髪6は、図10に示されるように、ベースシート2に所定の密度で植え込まれている。この図10に示されるように、人工毛髪6は、ベースシート2及び接着補助層12を貫通しており、ベースシート2の−Z方向側表面においてベースシート2に固定されている。

0074

上記の発毛促進用シート10は、全体を頭皮に接着させて使用することが前提とされるため、スキンベースを使用することが好ましい。また、発毛促進用シート10の厚みは、20〜60μmであることが接着性の良さと着脱時の丈夫さとのバランスの面で好ましく、30〜40μmであることがさらに好ましい。

0075

ここで、所定の密度は、発毛促進用シート10を貼付する部位の発毛状態に依存して適宜決定される。一般的には、日本人の全頭髪毛数は約10万本と言われ、頭毛密度(1cm2当たりの本数)は、髪頭頂部で133〜249本(平均199本)、前頭部で114〜250本(平均183本)、後頭部で137〜235本(平均172本)、側頭部106〜217本(平均130本)という測定値公表されている。こうした数字を参考にして、適宜選択すればよい。

0076

また、人工毛髪6は、ポリエステル繊維塩化ビニル繊維アクリル繊維難燃ポリエステル繊維等、かつらの作製に一般的に使用されている繊維を使用することができ、ポリエステル繊維を使用することがコスト面から好ましい。

0077

また、人工毛髪6は、紫外線硬化性の樹脂により、ベースシート2に固定されることが好ましい。こうして、紫外線硬化性を用いることにより、人工毛髪6の抜けを防ぎつつ、効率よく植毛した人工毛髪6を固定できるからである。

0078

上述した発毛促進用シート10は、以下のようにして作製することができる。まず、図11(A)に示されるように、ベースシート2、リザーバ層4、接着補助層12、保持部材H、複数の人工毛髪6及び各種の接着剤を準備する。

0079

次に、ベースシート2の+Z方向側表面に一の接着剤を用いて接着補助層12を剥離可能に接着し、図11(B)に示される積層体1aを形成する。引き続き、積層体1aの接着補助層12及びベースシート2を貫通するように、複数の人工毛髪6を所定の密度で植え込んで、図12(A)に示される中間材10aを作製する。

0080

かかる積層体1aへの人工毛髪6の植え込みには、例えば、V型植毛法により行われる。かかるV型植毛法による植毛に際しては、図13に示されるように、一定長に切断された人工毛髪6を、ベースシート2の−Z方向側において、Z軸方向に移動可能な1対の案内針15に係止させる。その状態で、人工毛髪6を係止したまま、案内針15を+Z方向へ移動させる。この結果、案内針15は、人工毛髪6の根部6aをベースシート2の−Z方向側に残しつつ、+Z方向へ移動して引き抜かれる。この後、ベースシート2の−Z方向側に残った根部6aに紫外線硬化接着剤を塗布し、紫外線を照射して硬化させる。こうして、積層体1aへの人工毛髪6の植え込みが行われる。

0081

図12戻り、中間材10aが作製されると、中間材10aのベースシート2の−Z方向側表面に接着剤を用いてリザーバ層4を強固に接着し、図12(B)に示される中間材10bを作製する。このとき、前記ベースシート2の裏面全面に、上述したマイクロニードル4nを備える厚みの均一な層を重ねてリザーバ層4を形成することが、接着性の向上と自然な外観とを確保する上で好ましい。また、上記厚みは、ベースシート2の厚みの1.5〜2倍程度(約45〜80μm)とすることが、本発明の発毛促進用シートの引っ張り強さを維持すること、及び上記人工毛髪(「ヘア材」ということがある。)6を安定させることができることから好ましい。

0082

引き続き、中間材10bのリザーバ層4の−Z方向側面におけるマイクロニードル4nが形成されていない部分に、メッシュ状に粘着剤を塗布し接着層5を形成し、図14(A)に示される中間材10cを作製する。

0083

次いで、中間材10cを所望の大きさにカットした後、中間材10cの接着層5の−Z方向側表面に保持部材Hを接着する。この結果、図14(B)に示されるように、発毛促進用シート10が作製される。
こうして作製された発毛促進用シート10を、所望の厚みを有する所望の大きさの金属性の板状部材、又はプラスチック製の板状部材上に設けられたリング状のシートホルダー上に載置し、製品とする。

0084

本発明の発毛促進用シート10は接着層5が格子状に形成されているため、皮膚から現れた毛髪が伸びることを、必要以上に抑えることがない。その結果、速やかな発毛を実現することができる。

0085

また、上記の発毛促進用シート10の作製の工程から、上記のベースシート2に人工毛髪6を植え込む工程を省き、使用する上記生理活性物質の量を調節することにより、本発明の美白及び皺改善剤を作製することができる。作製された美白及び皺改善剤は、図18(A)〜(D)に示すように、用途に応じて種々の大きさにカットすることができ、シート状小片1の場合と同様に、保持部材H上に載せて製品とすることができる。

0086

(不死化SHEDの作出及び培養方法
(1)ウイルス導入用ベクターの作製
(1−1)プラスミド抽出用試薬
カナマイシン(Kan)、アンピシリン(Amp)、LB液体培地及びLB寒天培地グリコーゲンアガロース、滅菌水、酢酸アンモニウム酢酸ナトリウムドデシル硫酸ナトリウム及びRNaseAを使用した。50mg/mLのカナマイシン(Kan)及びアンピシリン(Amp)を調製し、ストック溶液として−20℃で保存した。グリコーゲンは20mg/mLに調製した。10mg/mLのRNase Aを調製し−20℃で保存した。10M(飽和)酢酸アンモニウム(NH4OAc)、3Mの酢酸ナトリウム(NaOAc;pH5.2)を調製した。

0087

(1−2)制限酵素
大腸菌コンピテントセル(Supercharge EZ10 Electrocompetent Cells、製品コード636756)、Swa I(製品コード 1111A、Smi Iが同等品)、Xho I(製品コード 1094A)、T4 DNA Ligase(製品コード 2011A)、NucleoBond Xtra Midi(製品コード 740410.10/.50/.100)、NucleoSpin Plasmid(製品コード 740588 10/50/250)は、いずれもタカラバイオ(株)より購入した。Pac IはNew England Biolabsより購入した。

0088

(1−3)バッファー
1×TE Buffer(1mMのEDTAを含む10mM Tris-HCl [pH8.0])、100mM Tris-HCl(pH8.0)で飽和したフェノールクロロホルムイソアミルアルコール(25:24:1、以下、「PCI混液」という。)を調製した。エタノールは、100%及び70%で使用した。ミニスケールでの組換えで使用するpAdeno-XプラスミドDNAの精製用に、以下のバッファー1〜4を調製した。

0089

バッファー1:10mMEDTA及び50mMグルコースを含む25mM Tris-HCl(pH8.0)(オートクレーブ後、4℃で保存)
バッファー2:1%SDSを含む0.2M NaOH(使用直前用時調製密封し、室温保存
バッファー3:5M KOAc(オートクレーブ後、4℃で保存)
バッファー4:1mM EDTA、20μg/mLRNaseを含む10mM Tris-HCl(pH8.0)
(使用直前にRNaseを添加する。−20℃で保存)

0090

(2)アデノウイルス精製及びβ-galアッセイ用試薬
ヒト5型アデノウイルスで形質転換したヒトHEK293細胞(ATCC#CRL1573)を使用した。HEK293細胞は完全培地で培養した。完全培地の組成は、100unit/mLのペニシリンGナトリウムと100μg/mLのストレプトマイシン、4mMLのグルタミン及び10%FBSを添加したDMEM(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium、基本培地)とした。ペニシリンGナトリウム溶液は10,000units/mL、硫酸ストレプトマイシン溶液は10,000μg/mLで調製し、ストック溶液として保存した。培養には、60mmプレート、100mmプレート、6−ウェルプレート、T75及びT175フラスコを使用した。

0091

トリプシン-EDTA(製品コードCC-5012)はタカラバイオ(株)より購入した。リン酸緩衝生理食塩水(PBS、Ca2+及びMg2+不含)及びDulbecco’s リン酸緩衝生理食塩水(DPBS、Ca2+及びMg2+含有)を調製した。また、0.33%のニュートラルレッド染色液、0.4%トリパンブルー染色液を使用した。β-galアッセイには、X-Gal (5-bromo-4-chloro-3-indolyl-β-D-galactopyranoside (25mg/mL))ジメチルホルムアミドDMF)溶液は−20℃で遮光保存した。Luminescent β-gal Detection Kit II(製品コード 631712、タカラバイオ(株)製)を使用した。

0092

(3)予備試験
(3−1)lacZ を含む組換えアデノウイルス(pAdeno-X-lacZ)の構築
10mLの上述した完全培地に、解凍後、DMSOを除去したHEK293細胞を再懸濁し、全量を直径100mmの培養プレートに移した。HEK293細胞が付着した後に培養液を除去し、細胞を滅菌PBSで一度洗浄し、1mLのトリプシン-EDTA溶液を加えて約2分間処理した。次に、10mLの完全培地を加えてトリプシンの反応を止め、穏やかに懸濁した。バイアブルカウントを行って、培養液10mLを入れた直径100mmのプレートに105個の細胞を移し、均一に拡げた。

0093

pShuttle2-lacZ(Adeno-X Expression System 1に含まれている陽性対照ベクター)とキットに含まれているAdeno-X Viral DNA(PI-Sce I及びI-Ceu I digested)とを使用し、キットに添付されているプロトコルに従って、lacZを含む組換えアデノウイルスを構築した。標的細胞であるSHEDに感染させ、β-ガラクトシダーゼの発現をアッセイし、ベクターが構築されていることを確認した。

0094

(3−2)組換えpShuttle 2プラスミドの構築
組換えpShuttle 2 Vector(以下、「rpShuttle 2 Vector」という。)の構築前に、キットに含まれているpShuttle 2 Vector及びpShuttle 2-lacZ VectorでDH5α大腸菌を形質転換した。50μg/mLのカナマイシンを含有するLB寒天プレート(以下、「LB/Kan」という。)上で形質転換体を選択し、単一コロニーからとった菌体を新しいLB/Kanに画線し、37℃で一晩インキュベートした。

0095

次いで、hTERT、bmi-1、HPV-E6、HPV-E7を、pShuttle 2へ以下の手順でクローニングした。これらの遺伝子に適した制限酵素でpShuttle 2 Vectorを切断した。次いで、上記のキットに添付されているpShuttle 2 Vector Information Packet(PT3416-5)を参照し、挿入するDNAに合致するマルチクローニングサイトを決定した。制限酵素処理済みの上記プラスミドをアルカリホスファターゼで処理して精製した。

0096

常法に従って、標的DNA断片を調製し精製した。上記の制限酵素で消化したベクターと上記の遺伝子断片とをライゲーションし、DH5α細胞コンピテント細胞)を、ライゲーション産物で形質転換した。上記コンピテント細胞の一部をとり、キットに含まれている対照ベクターpShuttle2-lacZ Vectorで形質転換して陽性対照とした。

0097

形質転換した大腸菌を含む混合液を、LB/Kan寒天プレートに接種し、カナマイシン耐性(Kanr)の形質転換体(コロニー)を選択した。5〜10個のKan耐性クローンを選択し、少量の液体培地に接種して増幅した。これらのクローンがrpShuttle 2 Vectorを有していることを確認した後に、一晩インキュベートした。その後、市販のシリカ吸着カラムを用いて、常法に従い、構築されたプラスミドDNAを精製した。

0098

このプラスミドDNAを制限酵素で処理して、1%アガロースゲル電気泳動を行い、目的の組換えプラスミドを同定した。シーケンシングによって、挿入した断片の方向と挿入部位を確認し、ポジティブクローンを同定した。組換えpShuttle 2プラスミドDNA(以下、「rpShuttle2プラスミドDNA」という。)をターゲット細胞に直接にトランスフェクトし、ウエスタンブロットを行って目的タンパク質の発現を予備的にチェックした。

0099

(3−3)rpShuttle 2プラスミドDNAのPI-Sce I/I-Ceu I二重消化
上記のようにして作製したrpShuttle 2プラスミドDNAから、導入した遺伝子の発現カセットをPI-Sce I及びI-Ceu Iで切り出した。キットに添付されたプロトコルに記載されたin vitroライゲーション法に従って、切り出した発現カセットをAdeno-X Viral DNAに組み込んだ。rpShuttle 2プラスミドDNAのPI-Sce I/I-Ceu I二重消化液を30μl調製し、下記の表1に記載した試薬を1.5mLの滅菌済みマイクロ遠心チューブに入れて混合した。

0100

0101

次いで、十分に混和した後にマイクロ遠心チューブに入れて軽く遠心し、その後、37℃にて3時間インキュベートした。1kbラダー(DNAサイズマーカー)と共に上記二重消化後の反応液(5μL)を1%アガロース/EtBrゲル泳動した。

0102

(3−4)フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール抽出
遠心チューブに、上述した二重消化液の残り(25μl)に、70μLの1×TE Buffer(pH8.0)と100μLのPCI混液とを添加し、ボルテックスで十分に撹拌した。次いで、微量遠心機を用いて、4℃にて14,000rpmで5分間遠心し、水層清浄な1.5mLのマイクロ遠心チューブに移した。ここに、400μLの95%エタノール、25μLの10M酢酸アンモニウム、及び1μLのグリコーゲン(20mg/mL)を添加し、ボルテックスで十分に撹拌した。

0103

次いで、4℃にて14,000rpmで5分間遠心し、上清を吸引して除去し、ペレットを得た。このペレットに300μLの70%エタノールを加え、室温にて14,000rpmで2分間遠心した。上清を注意深く吸引して除去し、ペレットを室温にておよそ15分間風乾した。
ペレットが乾燥した後に、これを10μLの滅菌した1×TE Buffer(pH8.0)に溶解し、使用するまで−20℃にて保存した。

0104

(4)組換えAdeno-XプラスミドDNAの構築
(4−1)Adeno-Xウイルスゲノムへの発現カセットのサブクローニング
下記の表2に示す試薬を、順番通りに1.5mLの滅菌済マイクロ遠心チューブに入れ、穏やかに混和し、軽く遠心した後に、16℃にて一晩インキュベートした。

0105

0106

サンプルに、90μLの1×TE Buffer(pH8.0)と100μLのPCI混液とを加えて、ボルテックスで穏やかに撹拌した。4℃にて14,000rpmで5分間遠心し、水層を清浄な1.5mLのマイクロ遠心チューブに移し、ここに400μLの95%エタノール、25μLの10M酢酸アンモニウム、及び1μLのグリコーゲン(20mg/mL)を加えて、ボルテックスで穏やかに撹拌した。

0107

4℃にて5分間、14,000rpmで遠心し、上清を吸引により除去してペレットを得た。以下のエタノール沈殿操作は、上記(3−4)と同様に行った。ペレットが乾燥した後に、これを15μLの滅菌脱イオン水に溶解した。

0108

(4−2)組換えAdeno-XプラスミドDNAのSwa I消化
下記表3に示す消化液を調製し、遠心チューブに入れた各サンプルに加えて、2時間、25℃にて、インキュベートした。

0109

0110

各サンプルに、80μLの1×TE Buffer(pH 8.0)と100μLのPCI混液とを加え、ボルテックスで穏やかに撹拌した。マイクロ遠心チューブ、4℃にて5分間、14,000rpmで遠心した。以下のエタノール沈殿の操作は、上記(3−4)と同様に行い、ペレットの溶解液は使用まで−20℃にて保存した。

0111

(4−3)組換えAdeno-XプラスミドDNAによる大腸菌の形質転換の確認
エレクトロポレーション用コンピテントセル(大腸菌)を、Supercharge EZ10Electrocompetent Cell(製品コード636756)を使用して、上記(4−2)で得たSwa I消化産物で形質転換した。形質転換混合液を、LB培地にアンピシリン(終濃度100μg/mL)を加えた寒天プレート(以下、「LB/Amp寒天プレート」という。)に接種し、37℃で一晩インキュベートした。アンピシリン耐性(Ampr)形質転換体として、約106個のコロニーを得た。得られたコロニーを、製品に付属のAdeno-X SystemPCRScreening Primer Setでチェックした。

0112

5mLの新鮮なLB/Amp液体培地に単一のコロニーからの菌体を接種し、一晩培養した。翌日、後述するミニスケール法に従って、Adeno-XプラスミドDNAを精製した。

0113

(4−4)組換えAdeno-XプラスミドDNAのミニスケール調製
対数増殖にある培養液5mLを、14,000rpmで30秒間遠心し、上清を除去した。ペレットを再度10,000rpmで1分間遠心し、マイクロピペットを用いて、上清を除去した。ここに、150μLの上記バッファー1を加えて穏やかにピペッティングし、再懸濁した。この細胞懸濁液に、150μLのバッファー2を添加し、穏やかに転倒混和し、上に5分間放置した。冷却した細胞懸濁液に、150μLのバッファー3を加えて、再度転倒混和し、氷上に5分間放置した。

0114

この細胞懸濁液を、4℃にて14,000rpmで5分間遠心し、透明な上清を清浄な1.5mLの遠心チューブに移した。この上清に、450μLのPCI混液を添加し、転倒混和して撹拌した。その後、4℃にて14,000rpmで5分間遠心し、水層を清浄な1.5mLのマイクロ遠心チューブに移した。

0115

以下のエタノール沈殿の操作は、上記(4−1)と同様に操作を行い、ペレットの溶解液は、使用まで−20℃にて保存した。目的のrDNAは、後述する制限酵素による解析及びPCRにより同定した。

0116

(5)得られたrAdeno-XプラスミドDNAの制限酵素部位解析
PI-Sce I及びI-Ceu Iを用いて解析を行った。下記の表4に示す試薬を、1.5mLの滅菌済みマイクロ遠心チューブに入れ、30μLのPI-Sce I/I-Ceu I二重消化反応液を加えて、十分に撹拌し、軽く回転させて内容物を集めた。

0117

0118

37℃にて3時間インキュベートし、制限酵素処理を行った。この処理後の反応液を1%アガロース/EtBrゲルで泳動した。

0119

(6)組換えアデノウイルスの産生
(6−1)HEK293細胞トランスフェクト用rAdeno-XプラスミドDNAの調製
下記表5に示す試薬等を、1.5mLの滅菌済み遠心チューブに入れて混合し、微量遠心機で軽く遠心した。その後、37℃にて2時間、インキュベートし、rAdeno-XプラスミドDNAのPac I制限酵素処理を行った。

0120

0121

60μLの1×TE Buffer(pH 8.0)と、100μLのPCI混液とを添加し、ボルテックスで穏やかに撹拌し、微量遠心機で、4℃にて5分間、14,000rpmで遠心した。水層を、清浄な1.5mLの滅菌済み遠心チューブに注意深く移した。
以下のエタノール沈殿の操作は、上記(3−4)と同様に操作を行い、ペレットの溶解液は、使用まで−20℃にて保存した。

0122

(6−2)Pac I消化Adeno-XプラスミドDNAのHEK293細胞へのトランスフェクション
上記プラスミドDNAのトランスフェクションの24時間前に、直径60mmの培養プレートあたりの細胞数が1〜2×106(およそ100cells/mm2)になるよう、HEK293細胞を接種し、37℃、5%CO2存在下でインキュベートした。

0123

各培養プレートに、Pac I消化した10μLのAdeno-XプラスミドDNAをトランスフェクトし、標準的なトランスフェクション法(CalPhos Mammalian Transfection Kit製品コード631312、タカラバイオ(株)製)に従って、HEK293細胞にAdeno-X DNAを導入した。トランスフェクションの翌日から、CPE細胞変性効果)が起きているかどうかを確認した。1週間後に、培養プレートの底面や側面に付着している細胞を穏やかに撹拌して遊離させた。得られた細胞懸濁液を15mLの滅菌済みの円錐遠心チューブに移し、室温にて5分間、1,500×gで遠心した。

0124

得られた沈殿を、500μLの滅菌PBSに懸濁した。ドライアイス/エタノール中で凍結させ、37℃の恒温槽融解させるという凍結融解操作を3回繰り返して、細胞を十分に融解させたライセートを得た。次いで、軽く遠心して浮遊物を除き、上清を滅菌した別のチューブに移して、直ちに使用した。直ちに使用しない分は、−20℃で保存した。60mmプレートの培養細胞に250μLの上記ライセートを加えて、培養を続けた。なお、Adeno-X Rapid Titer Kit(製品コード631028、タカラバイオ(株)製)に含まれる抗Hexon 抗体を用いて、このキットの取扱説明書(PT3651-1)に従い、アデノウイルスの力価を測定した。

0125

(6−3)高力価ウイルス調製のためのウイルスの増幅
この力価測定を始める約24時間前に、HEK293細胞をT75フラスコに接種し、37℃、5%CO2存在下で一夜培養し、50〜70%コンフルエントになっていることを確認した。
翌日、ウイルスを含む新しい培地交換し、MOI=10で感染させた。37℃、5%CO2存在下で90分間培養した後にフラスコを取り出し、10mLの培地を加えた。

0126

37℃、5%CO2存在下で3〜4日間培養し、CPEを確認した。50%の細胞が剥がれたところで、上記と同様にして遊離細胞懸濁液とし、15mLの滅菌済円錐遠心チューブに移した。上記と同様の凍結融解操作を行い、細胞を融解させた。Adeno-X Rapid Titer Kit(製品コード631028)を使用し、107PFU/mLの力価を得た。ウェスタンブロッティングを行い、パッケージングされたアデノウイルスゲノムが、目的遺伝子に特異的な転写単位コピーを、機能する形で持っているかを確認した。

0127

(7)標的細胞へのアデノウイルス感染
(7−1)標的細胞への感染
感染の24時間前に6−ウェルプレートに1×106個のSHEDを接種した。接種の翌日に培地を取り除き、ウイルスを含む1.0mLの培地を各プレートの中心に添加した。この溶液をSHEDが形成した単層全体に均一に広げた。

0128

37℃、5% CO2存在下で4時間培養し、ウイルスをSHEDに感染させた。次いで、新鮮な培地を添加し、さらに、37℃、5%CO2存在下で培養した。感染24時間後〜48時間後にかけて導入遺伝子の発現を経時的に解析した。

0129

(7−2)感染細胞のβ--ガラクトシダーゼ発現の解析
Adeno-X-lacZを感染させた接着性細胞におけるβ--ガラクトシダーゼの発現は、Luminescent β-galDetection Kit II(製品コード631712、クロンテック社製)を使用してアッセイした。

0130

(1)SHEDの作製
10の健常児から得られた脱落乳歯を使用した。この脱落乳歯をイソジン溶液で消毒した後、歯科用ダイヤモンドポイントを用いて、歯冠を水平方向に切断し、歯科用リーマーを用いて歯髄組織を回収した。得られた歯髄組織を、3mg/mLのI型コラゲナーゼ及び4mg/mLのディスパーゼの溶液中で37℃にて1時間消化した。ついで、この溶液を70mmの細胞ストレーナ(Falcon社製)を用いて濾過した。

0131

濾別した細胞を、4mLの上記培地に再懸濁し、直径60mmの付着性細胞培養用ディッシュに播種した。10%FCSを含有するDMEM(Dulbecco's Modified Eagle's Medium)をこのディッシュに添加し、5%CO2、37℃に調整したインキュベータにて2週間程度培養した。コロニーを形成した接着性細胞(歯髄幹細胞)を、0.05%トリプシン・0.2mMEDTAにて5分間、37℃で処理し、ディッシュから剥離した細胞を回収した。

0132

次に、上記のようにして選抜した接着性細胞を、付着性細胞培養用ディッシュ(コラーゲンコートディッシュ)に播種し、5%CO2、37℃に調整したインキュベータ中にて、一次培養し初代培養細胞とした。肉眼観察でサブコンフルエント(培養容器の表面の約70%を細胞が占める状態)又はコンフルエントになったときに、0.05%トリプシン・0.2mMEDTAにて5分間、37℃で処理して細胞を培養容器から剥離して回収した。こうして得られた細胞を、再度、上記の培地を入れたディッシュに播種し、継代培養を数回行って、約1×107個/mLまで増殖させた。得られた細胞を、液体窒素中で保存した。

0133

その後、一次培養細胞を上記の培地を用いて約1×104細胞/cm2濃度で継代培養した。1〜3回継代した細胞を実験に用いた。ヒトBMMSC(骨髄間葉系幹細胞、Bone Marrow Mesenchymal stem cells)はロンザ社から購入し、メーカーの取扱説明書に従って培養した。以上のようにして、ヒト脱落乳歯歯髄幹細胞(SHED)を得た。得られたSHEDを、FACSTARPLUS (ベクトン・ディキンソン社製)を用いて、各試料について、約1×106個のSTRO-1陽性細胞を以下のようにしてソートした。

0134

ブロモデオキシウリジンBrdU染色キットのメーカー(Invitrogen社製)の取扱説明書に従いBrdUを12時間取り込ませ、SHEDの増殖速度を評価した(各群についてn=3)。実験は5回繰り返した。1元配置分散分析後に、Tukey-Kramer検定を行い、統計的有意差を評価した。

0135

STRO-1を免疫蛍光で検出するために、SHEDを3%パラホルムアルデヒドで固定し、その後PBSで2回リンスし、100 mMのグリシンで20分間処理した。次いで、これらの細胞を0.2%のTriton-X(Sigma-Aldrich社製)で30分間透過処理し、その後、5%のロバ血清及び0.5%のウシ血清アルブミンの混合物中で20分間インキュベートした。

0136

次に、細胞を一次抗体マウス抗ヒトSTRO-1抗体(1:100、R&D社製)と一緒に1時間インキュベートし、二次抗体ヤギ抗マウス免疫グロブリンM-FITC抗体(1:500、Southern Biotech社製)と一緒に30分間インキュベートし、ベクタシールドDAPI(Vector Laboratories Inc.社製)を用いてマウントした。その後、15%FBSを添加したα-MEMを6ウェルプレートに入れ、ソートした細胞をクローン作製用に播種した。増殖した細胞の中から約300コロニーを試験用プールした。

0137

(2)遺伝子の導入
上述したように、bmi-1, E6, E7及びhTERTの4つの遺伝子をアデノウイルスベクターに組み込み、これらの遺伝子産物を発現するウイルスベクターを作製した。対照として、これらの遺伝子を組み込んでいない対照ベクターを作製した。

0138

SHEDを直径100mmのコラーゲンコートディッシュに1×106個を播種し、10%FBSを添加したDMEMを加えてサブコンフレントまで培養した。この培地を吸引除去して上記培地で希釈したウイルス溶液500μLを加え(MOI=10)、37℃にて、5%CO2インキュベータ中で1時間培養し、上記ウイルスベクターを感染させた。感染48時間後、感染細胞をピューロマイシン(1pg/mL)を加えた上記の培地中で10日間培養して選択し、500〜600個の耐性クローンをプールした。3〜4日ごとに約0.5×105個のSHEDを直径100mmの培養シャーレに播種し、継代した。遺伝子が導入されたSHEDをSHED-T、遺伝子が導入されないSHEDをSHED-Cとした。

0139

(1)SHED-C及びSHED-Tの成長速度の測定
SHED-T(遺伝子導入をしたSHED)の個体数の倍加状態を、図5に示した。図中、縦軸は個体数倍加回数(細胞分裂回数、回)、横軸は時間(培養日数)である。また、培養中のSHEDが1ヶ月間分裂しない状態を、細胞の老化の判断基準とした。SHED-Cは30回程で増殖が停止し、老化又は増殖停止段階に入った。これに対し、SHED-Tは250PDを超え、800日経過後も増殖した。

0140

(2)フローサイトメトリー分析
単一細胞の懸濁液を得るため、接着性の単層細胞をトリプシン/EDTAで消化した。2x105個の細胞に抗STRO-1モノクローナル抗体(1:100)を加えて放置し、FACSCaliburフローサイトメーター(Becton Dickinson社製)を使用して分析した。対応するアイソタイプが同一の対照抗体と比較し、99%以上の割合で蛍光レベルが高い場合に発現が陽性とした。SHED-T及びSHED-Cともに、初期及び後期の継代細胞を固定し、FITC結合STRO-1抗体で染色した。その後、フローサイトメトリーで分析した。試験はそれぞれ二回行なった。SHED-CではSTRO-1陽性細胞の割合がPD20で27%であり、PD30では15%まで減少した(図8(A)及び(B))。SHED-TではSTRO-1陽性細胞の割合が、それぞれPD20で46%、PD40で41%であった(図6(C)及び(D))。

0141

(3)分化能の検討
PD0、PD10及びPD20におけるSHED-C及びSHED-Tの分化能を、新生骨量の形成能及び組織染色で調べた。まず、2.0 x 106個のSHED-C又はSHED-Tを、40mgのヒドロキシアパタイト/三カルシウムリン酸HA/TCP)セラミック粉末(オリンパス工業(株)製)に混合し、10週齢免疫無防備状態マウス(NIH-bgnu-xid, 雌、Harlan Sprague Dawley社製)の背側表面の皮下に移植した。

0142

移植8週間後に移植物を回収し、4%ホルマリンで固定して脱灰した後、パラフィン包埋するため10%EDTAを含むPBS溶液バッファリングした。一部は、プラスチック包埋するために70%エタノール溶液中に保存した。

0143

パラフィン切片脱パラフィン化し、これを水和した後、ヘマトキシリン及びエオシン(以下、「H&E」という。)で染色した。図7(A)〜(C)は、SHED-T(不死化幹細胞)のPD0〜PD20の染色像を示し、同(D)〜(F)はSHED-C(正常細胞)のPD0〜PD20の染色像を示す。生体内での新しい骨の形成を定量するため、特定の領域を選び、SHED-T移植後に形成された移植物又はSHED-C移植後に形成された移植物それぞれについて、新生骨面積と視野面積とを算出し、これらの数値から新生骨量を求めた。
新生骨量=新生骨面積/視野面積×100

0144

図8に各個体数倍加回数(倍加時間)における、SHED-TとSHED-Cとの新生骨量の変化を示した。図中、**はp<0.05、***はp<0.01を表す。なお、新生骨量は、以下の算出式で求めた。
図8に示されるように、SHED-Cでは個体数倍加回数が増えるについて新生骨量が減少し、PD20ではPD0の約1/5まで低下した。これに対し、SHED-Tでは、PD20まで新生骨量はほとんど変動がなく、PD20では、SHED-TはSHED-Cの5倍以上の骨を形成したことが示された。

0145

(4)癌化活性の評価
SHED-C及びSHED-T細胞を、免疫無防備状態マウスの皮下組織に、1×106を個移植した。移植後、30日以上観察を行ったが、この期間中、上記の細胞を移植したいずれのマウスにおいても、腫瘍は形成されなかった。また、SHED-T細胞では、40〜200PDの培養細胞のすべてのクローンの形態に変化はなかった。以上より、SHED-Tには、癌化活性はないことが示された。

0146

(5)評価
SHED-Tは、260PDを超えても分化能力を保ったまま増殖する能力を有していることが示されたが、SHED-Cは、分化能力を有するものの30PD以下で老化した。
以上から、SHED-Tは不死化細胞となっており、活性の高いSHED培養上清の大量生産に適することが示された。

0147

(1)シート状小片の作成
ガラス容器中で、ヒアルロン酸に、約0.2〜4重量%のデキストランを混合し、ここに所望量の上記培養上清の凍結乾燥粉末を混合し、リザーバ層形成用材料とした。

0148

ついで、市販の感光性樹脂でシートを形成させ、フォトリソグラフィ法を用いて、図2(A)に示すような形状のマイクロニードルパターンを作製した。その後、電鋳加工によりこのパターンを転写して、マイクロニードル形成用の鋳型を製造した。この鋳型は、一辺を約10cm角の正方形とするか、7cmx15cmの矩形とした。
また、マイクロニードルを形成するための凹部は、上部直径が約0.2mm、底部直径が約0.04mm、深さが約0.8mmの円錐形状をなすようにし、格子状に配列されるようにした。この凹部は、約75個/cm2であった。

0149

上記リザーバ層形成用材料に水を加えて、約10%の固形分を含む水溶液を調製し、室温にて、上記の鋳型に流し込み、水分を蒸発させて乾燥させ、その後に鋳型から剥離させて、マイクロニードルが形成されたリザーバ層を得た。
引き続き、図3(C)〜図4(B)と同様にして、シート状小片を作成した。すなわち、ベースシート2の片面に接着補助層12を、接着剤を用いて接着させ、接着補助層12を形成していないベースシート2の面上に、リザーバ層4を接着させた。次いで、マイクロニードル4nが形成されていない部分に、メッシュ状に接着層5を形成させ、極薄シートを作製した。この極薄シート上に保持部材Hである固定用ウレタンを重ね、図1に示すようなシート状小片とした。

0150

図18(A)〜(D)に示すような、所望の大きさにカットして本発明のシート状小片を作製した。その後、このシート状小片を、所望の厚みを有する所望の大きさの金属性の板状部材、又はプラスチック製の板状部材上に設けられたシートホルダーに載置し、遮光性フィルム封入して、製品とした。これらの製品は、使用時まで冷蔵保存した。このシートホルダーは、上記のシート状小片の周辺部を約1mm幅で覆うような構造となっており、マイクロニードルの構造を維持するためのものである。

0151

(2)発毛促進用シートの貼付
以上のようにして作製される発毛促進用シート1を、図3(A)〜図4(B)に示した手順で作製した。
以上のようにして調製した発毛促進用シート1を、図15に示すように、男性の頭部に貼付した。上記発毛促進用シート1を貼付して頭皮に密着させた後に、接着補助層をベースシートから剥がした。本実施例では、本発明の発毛促進用シートの貼付状態を見やすくするために、ヘア材を植え込んでいないベースを使用し、デジカメ撮影を行なった結果を図16(A)〜(C)に示す。

0152

貼付前の頭髪の状態を図16(A)の1〜3に、貼付3〜7日後の頭髪の状態を図16(B)の1〜3及び図16(C)の1〜3に示す。貼付前後の頭髪の状態から明らかなように、本発明の発毛促進用シートを貼付すると、3日後に発毛が観察され、その後、経時的に発毛量が増えていることが明らかになった(図16(B)1〜3の白い円内を参照されたい。)。特に、7日後の写真では、1箇所から複数の頭髪が伸びていることが観察された(図16(C)3を参照されたい。)。

0153

また、白髪になってきた部分に本発明の発毛促進用シートを貼付したときの状態の変化を、図17(A)に示す。(A)の左側の写真は貼付開始前、右側の写真は5回の貼付を行なった約2ヶ月弱後の写真である。脱毛していた部分には、貼付前には白髪だけであったが、発毛量の増加と、黒い髪の毛が生えてきていることが確認された。

0154

脱毛した部分に本発明の発毛促進用シートを貼付したときの状態の変化を、図17(B)に示す。(B)の左側の写真は貼付前、(B)の右側の写真は5回の貼付を行なった約2ヶ月弱後の写真である。脱毛していた部分には、貼付前には白髪の毛がわずかに残っていたが、発毛量が明らかに増えており、また、黒い髪の毛が生えてきていることが確認された。

実施例

0155

以上より、本発明の発毛促進用シートを貼付した部位では、頭髪の正常な成長が促進されることが確認された。

0156

本発明は、美容の領域において極めて有用である。

0157

1シート状小片
2ベースシート
4リザーバ層
5接着層
6人工毛髪(ヘア材)
6a根部(植込部)
6b 自由端部
8 固定部
10発毛促進用シート
12接着補助層
15案内針
H 保持部材

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