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技術 細胞培養システム及び細胞培養方法

出願人 株式会社安川電機
発明者 宮内幸平稲田憲志
出願日 2015年4月22日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2017-513886
公開日 2017年10月12日 (2年4ヶ月経過) 公開番号 WO2016-170623
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 五角柱形状 油圧式モータ 記載置プレート 各位置決め部材 各爪部材 後面扉 ドラフトチャンバ キャップ受け
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題・解決手段

細胞培養に関わる準備作業等の手間を軽減する。細胞培養システム1は、細胞の培養に使用される複数の機器3と、細胞を培養するための操作を行うロボット5と、複数の機器3及びロボット5を収容する収容部7と、収容部7の複数の側面のうち2以上の側面11,13,15,17にそれぞれ設けられた開閉可能な扉19,35,51,63とを有する。複数の機器3は、扉63が設けられた側面17近傍に配置され、一の側面に開閉扉87を備えたインキュベータ31と、インキュベータ31が載置され、開閉扉87がロボット5側及び扉63側を向くようにインキュベータ31を回転させる回転台89とを含む。

概要

背景

特許文献1には、培養操作を行う操作ロボットを備えた自動細胞培養装置が記載されている。

概要

細胞培養に関わる準備作業等の手間を軽減する。細胞培養システム1は、細胞の培養に使用される複数の機器3と、細胞を培養するための操作を行うロボット5と、複数の機器3及びロボット5を収容する収容部7と、収容部7の複数の側面のうち2以上の側面11,13,15,17にそれぞれ設けられた開閉可能な扉19,35,51,63とを有する。複数の機器3は、扉63が設けられた側面17近傍に配置され、一の側面に開閉扉87を備えたインキュベータ31と、インキュベータ31が載置され、開閉扉87がロボット5側及び扉63側を向くようにインキュベータ31を回転させる回転台89とを含む。

目的

本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、準備作業等の手間を軽減することができる細胞培養システム及び細胞培養方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
- 件
牽制数
- 件

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請求項1

細胞の培養に使用される複数の機器と、前記細胞を培養するための操作を行うロボットと、前記複数の機器及び前記ロボットを収容する収容部と、前記収容部の複数の側面のうち2以上の前記側面にそれぞれ設けられた開閉可能な扉と、を有する、細胞培養システム

請求項2

前記複数の機器は、前記扉が設けられた前記側面近傍に配置され、一の側面に開閉扉を備えたインキュベータと、前記インキュベータが載置され、前記開閉扉が前記ロボット側及び前記扉側を向くように前記インキュベータを回転させる回転台と、を含む、請求項1に記載の細胞培養システム。

請求項3

前記回転台には、積み重ねて配置された複数の前記インキュベータが載置される、請求項2に記載の細胞培養システム。

請求項4

前記インキュベータは、前記細胞と培地を備えた第1容器が載置される載置プレートと、前記載置プレートに位置を変更可能に着脱され、前記第1容器を位置決めする複数の位置決め部材と、を有する、請求項2又は3に記載の細胞培養システム。

請求項5

前記複数の機器は、ピペット装置と、前記ピペット装置を固定する固定台と、を含み、前記細胞培養システムは、前記ロボットにより第2容器を保持し、前記固定台に固定された前記ピペット装置により前記第2容器に対して試料吸引又は注入が行われるように、前記ロボット及び前記ピペット装置を制御するコントローラをさらに有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の細胞培養システム。

請求項6

前記ロボットは、互いに遠近する方向に動作可能な一対の爪部材を有し、前記複数の機器は、前記爪部材により把持され開閉が行われるキャップを備えた第3容器と、前記キャップが横向きに載置されるキャップ台と、を含み、前記キャップ台は、上端部が略V字状に凹み、前記爪部材が通過可能な切り欠き部が形成された載置部を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の細胞培養システム。

請求項7

前記一対の爪部材は、対向する面に第1凹部が形成されており、前記複数の機器は、前記第1凹部にフィットする形状の把持部を備えた複数の器具を含む、請求項6に記載の細胞培養システム。

請求項8

前記一対の爪部材は、対向する面に前記キャップを開閉するための第2凹部が形成されており、前記第2凹部は、略矩形状の凹部の中にさらに略矩形状の凹部が形成されることで内部に複数の段が形成された段付き凹部である、請求項6又は7に記載の細胞培養システム。

請求項9

前記複数の機器は、前記扉が設けられた前記側面近傍に配置され、前記ロボット側の前面扉及び前記扉側の後面扉を備えた冷蔵庫を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の細胞培養システム。

請求項10

前記ロボットは、単一のアーム及びハンドを備えた単腕ロボットである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の細胞培養システム。

請求項11

前記収容部は、4つの前記側面を有し、前記扉は、前記4つの側面それぞれに1以上設けられる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の細胞培養システム。

請求項12

請求項1〜11のいずれか1項に記載の細胞培養システムによる細胞培養方法であって、前記2以上の側面にそれぞれ設けられた前記扉を同時に開き、前記複数の機器にアクセスする、細胞培養方法。

技術分野

0001

開示の実施形態は、細胞培養システム及び細胞培養方法に関する。

背景技術

0002

特許文献1には、培養操作を行う操作ロボットを備えた自動細胞培養装置が記載されている。

先行技術

0003

特開2008−054690号公報

発明が解決しようとする課題

0004

上記従来技術の自動細胞培養装置では、培養細胞試薬類培養器具類等の装置への搬入及び搬出は、入出庫部を介して行われる。この場合、搬入及び搬出作業を繰り返し行う必要があり、また装置内でのセット作業等は操作ロボットにより行われることになり、準備作業等に手間を要していた。

0005

本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、準備作業等の手間を軽減することができる細胞培養システム及び細胞培養方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決するため、本発明の一の観点によれば、細胞の培養に使用される複数の機器と、前記細胞を培養するための操作を行うロボットと、前記複数の機器及び前記ロボットを収容する収容部と、前記収容部の複数の側面のうち2以上の前記側面にそれぞれ設けられた開閉可能な扉と、を有する、細胞培養システムが適用される。

0007

また、本発明の別の観点によれば、上記の細胞培養システムによる細胞培養方法であって、前記2以上の側面にそれぞれ設けられた前記扉を同時に開き、前記複数の機器にアクセスする、細胞培養方法が適用される。

0008

また、本発明のさらに別の観点によれば、細胞の培養に使用される複数の機器と、前記細胞を培養するための操作を行う手段と、前記複数の機器及び前記操作を行う手段を収容する手段と、前記収容する手段の側方における2以上の方向からの前記機器へのアクセスを許容する手段と、を有する、細胞培養システムが適用される。

発明の効果

0009

本発明の細胞培養システム等によれば、準備作業等の手間を軽減することができる。

図面の簡単な説明

0010

実施形態に係る細胞培養システムの上側から見た外観構成の一例を表す説明図である。
実施形態に係る細胞培養システムの前側から見た外観構成の一例を表す説明図である。
実施形態に係る細胞培養システムの後側から見た外観構成の一例を表す説明図である。
実施形態に係る細胞培養システムの左側から見た外観構成の一例を表す説明図である。
実施形態に係る細胞培養システムの右側から見た外観構成の一例を表す説明図である。
実施形態に係る細胞培養システムの上側から見た内部構成の一例を表す説明図である。
実施形態に係る細胞培養システムの前側から見た内部構成の一例を表す説明図である。
実施形態に係る細胞培養システムの右側から見た内部構成の一例を表す説明図である。
実施形態に係る細胞培養システムのロボットの一例を表す説明図である。
ロボットのハンドの形状の一例を表す説明図である。
ロボットのハンドの形状の一例を表す説明図である。
ハンドによるキャップ把持状態の一例を表す説明図である。
ハンドによるキャップの把持状態の一例を表す説明図である。
ハンドによるキャップの開閉動作の一例を表す説明図である。
ハンドによるキャップの開閉動作の一例を表す説明図である。
キャップ台の構造の一例を表す説明図である。
キャップ台にキャップが載置された状態の一例を表す説明図である。
インキュベータ開閉扉を開けた状態の一例を表す説明図である。
インキュベータの開閉扉の把持部の構造の一例を表す説明図である。
スライドプレート及び載置プレートの構造の一例を表す説明図である。
載置プレートにマルチプレートを載置した状態の一例を表す説明図である。
載置プレートにマルチプレートを載置した状態の一例を表す説明図である。
載置プレートにフラスコを載置した状態の一例を表す説明図である。
載置プレートにフラスコを載置した状態の一例を表す説明図である。
載置プレートにシャーレを載置した状態の一例を表す説明図である。
ピペット装置及びピペットホルダの構造の一例を表す説明図である。
ハンドによるピペットホルダの把持状態の一例を表す説明図である。
ハンドにより培地ボトル把持して行う吸引操作の一例を表す説明図である。
コントローラ機能的構成の一例を表す説明図である。
扉を一の側面のみに設けた変形例に係る細胞培養システムの上側から見た外観構成の一例を表す説明図である。
コントローラのハードウェア構成例を表す説明図である。

実施例

0011

以下、一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。

0012

<1.細胞培養システムの外観構成> まず、図1図5を用いて、本実施形態に係る細胞培養システムの外観構成の一例について説明する。なお、以下では、細胞培養システム等の構造の説明の便宜上、「上」「下」「左」「右」「前」「後」等の方向を図1等の各図に注記する方向に定め、適宜使用する。但し、該方向は細胞培養システム等の設置態様によって変動するものであり、各構成の位置関係を限定するものではない。

0013

本実施形態に係る細胞培養システム1は、例えば人体組織等の細胞を培養するシステムである。図1図5に示すように、細胞培養システム1は、細胞の培養に使用される複数の機器3と、細胞を培養するための操作を行うロボット5(図9参照)と、複数の機器3及びロボット5を収容する収容部7とを有する。なお、図1では、ロボット5の図示を省略し、ロボット5が設置される基台9を図示している。

0014

収容部7は、ロボット5が内部で例えば培地交換等の操作を行うためのキャビネットである。収容部7は、複数の側面を有しており、複数の側面のうち2以上の側面にそれぞれ設けられた開閉可能な扉を有する。この例では、収容部7は略直方体形状であり、4つの側面11,13,15,17をする。上記扉は、これら4つの側面11,13,15,17それぞれに1以上設けられている。

0015

図1及び図2に示すように、前側の側面11の略中央部には、開閉可能な2つの扉19,19が設けられている。扉19,19は、両端部を軸に2つの扉が中央から両端側に向けて回転されることにより、開放される。各扉19には、取っ手21と、窓23が設けられている。詳細は後述するが、収容部7内の扉19の近傍には、複数のチップボックス25が載置された第1チップストッカ27が配置されている。ユーザは扉19の一方又は両方を開放することにより、上記第1チップストッカ27へのアクセスが可能となり、例えばチップボックス25の交換等を収容部7の外部から直接行うことができる。また、窓23を介してピペットチップ28(図20図21参照)の使用状態やロボット5の動作状態等を確認することができる。

0016

なお、側面11の右側には窓29が設けられており、ユーザは窓29を介してインキュベータ31(前側のインキュベータ31)の状態等を確認することができる。また、側面11の下方には、開閉可能な複数のパネル33が設けられている。収容部7の床下には、各種機器の配線や、ロボット5の動作等を制御するコントローラ100(図23参照)等が設置されており、ユーザはパネル33の少なくとも1つを開放することにより、上記配線やコントローラ100のメンテナンス作業等を行うことができる。

0017

図1及び図3に示すように、後側の側面13には、開閉可能な2つの扉35,35が設けられている。扉35,35は、両端部を軸に2つの扉が中央から両端側に向けて回転されることにより、開放される。各扉35には、取っ手37と、窓39が設けられている。詳細は後述するが、収容部7内の扉35の近傍には、培地ボトルや試薬等が収納された冷蔵庫41や、チップボックス43が載置された第2チップストッカ45が配置されている。ユーザは扉35の一方又は両方を開放することにより、上記冷蔵庫41や第2チップストッカ45へのアクセスが可能となり、例えば冷蔵庫41に収容された培地ボトルや試薬等の交換や、チップボックス43の交換、冷蔵庫41のメンテナンス等を収容部7の外部から直接行うことができる。また、窓39を介して培地ボトル及びピペットチップの使用状態やロボット5の動作状態等を確認することができる。

0018

なお、側面13の右側には窓47が設けられており、ユーザは窓47を介してインキュベータ31(後側のインキュベータ31)の状態等を確認することができる。また、側面13の下方には、開閉可能な複数のパネル49が設けられており、ユーザはパネル49の少なくとも1つを開放することにより、上記配線やコントローラ100のメンテナンス作業等を行うことができる。

0019

図1及び図4に示すように、左側の側面15には、開閉可能な2つの扉51,51が設けられている。扉51,51は、両端部を軸に2つの扉が中央から両端側に向けて回転されることにより、開放される。各扉51には、取っ手53と、窓55が設けられている。詳細は後述するが、収容部7内の扉51の近傍には、ロボット5が培地交換等の作業を行うための作業台57が配置されている。ユーザは扉51の一方又は両方を開放することにより、上記作業台57へのアクセスが可能となり、例えば作業台57上の各種機器のメンテナンスや作業台57の清掃等を収容部7の外部から直接行うことができる。また、窓55を介して作業台57及び各種機器の使用状態やロボット5の動作状態等を確認することができる。

0020

なお、側面15の後側には窓59が設けられており、ユーザは窓59を介して収容部7の内部状態を確認することができる。また、側面15の下方には、開閉可能な複数のパネル61が設けられており、ユーザはパネル61の少なくとも1つを開放することにより、上記配線やコントローラ100のメンテナンス作業等を行うことができる。

0021

図1及び図5に示すように、右側の側面17には、開閉可能な2つの扉63,63が設けられている。扉63,63は、両端部を軸に2つの扉が中央から両端側に向けて回転されることにより、開放される。各扉63には、取っ手65と、窓67が設けられている。詳細は後述するが、収容部7内の扉63の近傍には、複数のインキュベータ31が配置されている。なお、前側の扉63は前側に配置されたインキュベータ31に対応しており、後側の扉63は後側に配置されたインキュベータ31に対応している。ユーザは扉63の一方又は両方を開放することにより、上記インキュベータ31へのアクセスが可能となり、例えば培養細胞が収容された容器のインキュベータ31に対する出し入れ等を収容部7の外部から直接行うことができる。また、窓67を介してインキュベータ31の状態やロボット5の動作状態等を確認することができる。

0022

なお、側面17の後側には窓69が設けられており、ユーザは窓69を介して収容部7の内部状態を確認することができる。また、側面17の下方には、開閉可能な複数のパネル71が設けられており、ユーザはパネル71の少なくとも1つを開放することにより、上記配線やコントローラ100のメンテナンス作業等を行うことができる。

0023

収容部7の天井部73には、複数(単数でもよい)のファンユニット75が設置されている。なお、図1では、ファンユニット75の図示を省略している。これらファンユニット75は、例えば収容部7外の空気を吸気してHEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタ等で浄化した後に、収容部7内に下降気流を形成し、収容部7の内部を外部に対して正圧陽圧)に保持する。これにより、収容部7の内部空間が清浄に保持される。

0024

なお、収容部7としては、内部でロボット5が細胞を培養するための操作等を行うことが可能な部屋であればよく、上記ファンユニットによる、気流気圧を調整する機能の有無、内部空間を無菌状態に保つ機能の有無等は、特に限定されるものではない。また、収容部7としては、いわゆる安全キャビネットの他、例えばドラフトチャンバクリーンベンチアイソレータ等が使用可能である。

0025

収容部7の下端には、複数のアジャスタ77が設置されている。これら複数のアジャスタ77により収容部7を水平となるように精度良く調整できる。

0026

なお、収容部7の構成態様は、上記に限定されるものではない。例えば、扉の数は各側面に1ずつでもよいし、3以上でもよいし、各面の扉の数を異ならせてもよい。また、全ての側面に扉を設ける必要はなく、2以上の側面に設けられればよい。また、収容部7の形状は直方体形状に限られるものではなく、例えば三角柱形状五角柱形状等の多面体形状や、円筒状等、他の形状としてもよい。円筒状とする場合には、円筒状の側面のうち2以上の方向側に開閉可能な扉が設けられればよい。

0027

なお、収容部7が、複数の機器及び細胞を培養するための操作を行う手段を収容する手段の一例であり、収容部7の扉19,35,51,63が、収容する手段の側方における2以上の方向からのアクセスを許容する手段の一例である。

0028

<2.細胞培養システムの内部構成> 次に、図6図9を用いて、細胞培養システム1の内部構成の一例について説明する。これら図6図9では、収容部7の各側面11,13,15,17の一部(床79より上側の部分)の図示を省略する。また、図6図8ではロボット5の図示を省略し、図9ではロボット5の図示のために複数の機器3の一部の図示を省略する。

0029

(2−1.インキュベータ及び回転台) 収容部7内には、細胞を培養するためのインキュベータ31と、インキュベータ31が載置される回転台89が配置されている。インキュベータ31には細胞と培地を備えた容器が収容され、内部が一定の温度に調整されて保持される。インキュベータ31に収容される、細胞と培地を備えた容器としては、例えば、フラスコ81(図18参照)、マルチプレート83(図17参照)、シャーレ85(図19参照)等が使用されるが、これら以外の容器を使用してもよい。なお、これらフラスコ81、マルチプレート83、シャーレ85等が第1容器の一例である。インキュベータ31はいわゆるCO2インキュベータであり、各インキュベータ31には二酸化炭素ガスが供給されて培養雰囲気が調整される。なお、二酸化炭素ガスを供給しないインキュベータを用いてもよい。

0030

インキュベータ31は、例えば略立方体形状であり、一の側面に開閉扉87を備える。図6図8に示すように、インキュベータ31は回転台89上に載置されている。この回転台89により、インキュベータ31は回転軸心AX1周りに上記開閉扉87がロボット5側及び側面17の扉63側を向くように回転される。回転台89は、前後方向に2つ並列に配置されており、各回転台89にはそれぞれ2台のインキュベータ31が積み重ねて載置されている。つまり、この例では収容部7内に計4台のインキュベータ31が配置されている。なお、インキュベータ31の数は上記に限定されるものではなく、例えば回転台89に1台ずつ載置されてもよいし、3台以上積み重ねて載置してもよい。また、回転台89の数を2以外としてもよい。

0031

各インキュベータ31は、例えば重心が上記回転軸心AX1上に略位置するように回転台89上に配置される。これにより、回転時にインキュベータ31に作用する遠心力を低減し、回転動作を安定させることができる。但し、インキュベータ31の載置位置はこれに限定されるものではなく、重心位置と回転軸心AX1とがずれて配置されてもよい。

0032

前側に配置されたインキュベータ31と、後側に配置されたインキュベータ31とは、前後方向に対称な構造となっている。すなわち、図6に示すように、開閉扉87がロボット5側を向いた状態において、前側に配置されたインキュベータ31では、開閉扉87が前側の端部を軸に後側から前側に向けて回転されることにより、開放される。一方、後側に配置されたインキュベータ31では、開閉扉87が後側の端部を軸に前側から後側に向けて回転されることにより、開放される。この開閉扉87の開閉は、ロボット5が開閉扉87に設けられた把持部91を把持することにより行われる。このような構造とすることにより、前後方向においてインキュベータ31,31の中間位置に配置されるロボット5が各インキュベータ31にアクセスする際に、開放された開閉扉87が邪魔になるのを回避できる。

0033

また、前側に配置された回転台89と、後側に配置された回転台89も、上記と同様に前後方向に対称な構造となっている。すなわち、図6に示すように、開閉扉87がロボット5側を向いた状態において、前側に配置された回転台89では、平面視において略四角形状である回転台89の前側の一辺左右両端レバー93,93が設置されている。一方、後側に配置された回転台89では、後側の一辺の左右両端にレバー93,93が設置されている。なお、前側の回転台89の前方右側の角部の位置と、後側の回転台89の後方右側の角部の位置には、回転台89の回転をロックさせるロック機構95がそれぞれ床79に設置されている。

0034

ユーザは、側面17の扉63を開放し、レバー93を把持して回転台89を回転させることにより、ロボット5により培地交換等の操作を行う際にはインキュベータ31の開閉扉87をロボット5側に向け、インキュベータ31に対して培養細胞が収容された容器の出し入れ等を行う際には開閉扉87を収容部7の扉63側に向けることができる。また、ユーザは、ロック機構95を操作することにより、インキュベータ31の開閉扉87がロボット5側を向いた位置、及び、扉63側を向いた位置において回転台89の回転をロックさせ、回転台89を回転させる際にはロックを解除することができる。

0035

上記のように、前側に配置された回転台89と後側に配置された回転台89とが、前後方向に対称な構造となっていることにより、前側に配置された回転台89及びインキュベータ31と、後側に配置された回転台89及びインキュベータ31とでは、回転方向が反対となる。すなわち、図6に示すように、インキュベータ31の開閉扉87をロボット5側から収容部7の扉63側に向ける際には、前側に配置された回転台89及びインキュベータ31は矢印R1方向に回転され、後側に配置された回転台89及びインキュベータ31は矢印R2方向に回転される。一方、インキュベータ31の開閉扉87を収容部7の扉63側からロボット5側に向ける際には、上記とは反対に、前側に配置された回転台89及びインキュベータ31は矢印R3方向に回転され、後側に配置された回転台89及びインキュベータ31は矢印R4方向に回転される。このような構造とすることにより、ユーザがレバー93を把持して回転台89を回転操作するための作業スペースを確保しつつ、前側のインキュベータ31と後側のインキュベータ31とを近接して配置させ、設置スペースを小型化することができる。

0036

なお、インキュベータ31や回転台89の構成態様は、上記に限定されるものではない。例えば、ロボット5側及び扉63側の両方に開閉扉を有する両面扉型のインキュベータを用いてもよい。この場合、回転台89が不要となる。また、例えば電動モータ等により自動で回転する回転台を用いてもよい。

0037

(2−2.作業台) 作業台57上には、ロボット5が培地交換等の作業を行うための複数の機器が配置されている。図6に示すように、作業台57の後方左側には、ピペット装置97が配置されるピペットラック99が配置されている。ピペット装置97は、培地等の試料を予め設定された容量だけ吸引及び注入する装置であり、吸引ボタン96及び注入ボタン98を備えている(図20図22参照)。この例では、ピペットラック99は、例えば容量の異なる3種類のピペット装置97を配置可能となっている。ピペットラック99の右側には、シャーレ85が載置されるシャーレ台101、及び、キャップ台103が配置されている。キャップ台103には、ロボット5により把持され開閉が行われるキャップを備えた容器、例えば培地ボトル105(図12参照)やフラスコ81(図18参照)等のキャップが横向きに載置される。このキャップ台103の詳細構造については後述する。なお、上記培地ボトル105やフラスコ81等が第3容器の一例である。

0038

作業台57の略中央部には、ピペット装置97を固定する固定台107が配置されている。ロボット5は、上記ピペットラック99から使用するピペット装置97を取り外し、固定台107に固定する。また、図7図9に示すように、固定台107は、ピペット装置97を固定すると共に、その上部にピペット装置97を駆動するピペット駆動装置109を支持している。ピペット駆動装置109は、例えばエアシリンダ等の押圧装置と図示しないモータとを有しており、モータにより押圧装置を回転軸周りに回転させて押圧方向を変更する。これにより、ピペット装置97の上記吸引ボタン96及び注入ボタン98を操作し、ピペット装置97に吸引又は注入を行わせることが可能である。ピペット駆動装置109は、コントローラ100により制御される。すなわち、ロボット5が培地ボトル105やフラスコ81、マルチプレート83、シャーレ85等を固定台107に固定されたピペット装置97の先端位置に保持した際に、コントローラ100は培地ボトル105に対して培地の吸引が行われるように、又はフラスコ81等に対して培地の注入が行われるように、上記ピペット駆動装置109を介してピペット装置97を制御する。なお、上記培地ボトル105やフラスコ81、マルチプレート83、シャーレ85等が第2容器の一例である。

0039

なお、上記ピペット駆動装置109の駆動機構は、上記エアシリンダ及びモータに限定されるものではない。例えば、エアシリンダの代わりに電動シリンダ油圧シリンダサーボモータ等を用いてもよく、ピペット装置97の吸引ボタン及び注入ボタンを操作することが可能な機構であれば、その他の駆動機構や駆動源を用いてもよい。

0040

また図6に示すように、固定台107におけるピペット装置97が固定される箇所の前側には、アスピレータ111が設置されている。アスピレータ111は、図示しない真空ポンプに接続されており、培地交換の際に、フラスコ81、マルチプレート83、シャーレ85等の培地を吸引して廃棄する。真空ポンプの駆動は、コントローラ100により制御される。すなわち、ロボット5が上記フラスコ81等をアスピレータ111の先端位置に保持した際に、コントローラ100は培地の吸引が行われるように上記真空ポンプを駆動する。

0041

作業台57の前側には、チップボックス25,43が載置される複数のチップボックス台113,115が設置されている。チップボックス25,43は、ピペット装置97に着脱される複数のピペットチップ28(図20図21参照)を収納した箱状のケースである。ロボット5は、第1チップストッカ27及び第2チップストッカ45に載置されたチップボックス25,43のうち、使用するチップボックスをチップボックス台113,115に運んで載置し、蓋を開放する。ロボット5は、ピペット装置97を把持してチップボックス台113,115に載置されたチップボックス25,43上に移動させ、所望のピペットチップ28に対してピペット装置97の先端を押し付けることにより、ピペットチップ28を装着する。

0042

作業台57の後方右側には、2つの培地ボトル105が載置される培地ボトル台117が配置されている。この例では、培地ボトル105として角筒状のボトルが使用されており、培地ボトル台117の角穴に培地ボトル105が挿入されることで、ロボット5が培地ボトルのキャップの開閉をする際にボトルが回るのを防止できる。なお、この例では培地ボトル105として容量が異なる大小2種類のボトルが使用され、培地ボトル台117にはそれらに対応した大小2種類の角穴が形成されている。なお、培地ボトル及び角穴の種類は1種類又は3種類以上としてもよく、また培地ボトル台117が載置可能なボトル数も1又は3以上としてもよい。

0043

培地ボトル台117の前側には、複数のピペットチップ28が直立状に配置されるチップスタンド119が配置されている。

0044

チップスタンド119の前側には、2つのフラスコ81が直立状態で載置されるフラスコ台121が配置されている。この例では、フラスコ81として角筒状のボトルが使用されており、フラスコ台121の角穴にフラスコ81が挿入されることで、ロボット5がフラスコ81のキャップの開閉をする際にフラスコが回るのを防止できる。なお、この例ではフラスコ81として容量が異なる大小2種類のフラスコが使用され、フラスコ台121にはそれらに対応した大小2種類の角穴が形成されている。なお、フラスコ81及び角穴の種類は1種類又は3種類以上としてもよく、またフラスコ台121が載置可能なボトル数も1又は3以上としてもよい。

0045

なお、以上説明した作業台57の構造や機器の配置、使用される機器の種類や数等は一例であり、上記に限定されるものではない。例えば、複数台のロボット5や、2本のアームを備えた双腕ロボット等を用いる場合には、ロボットがピペット装置97を把持しつつボタンを操作できるので、上述したピペット駆動装置109や固定台107等を不要としてもよい。

0046

(2−3.冷蔵庫、その他の機器) 収容部7内の後側には、冷蔵庫41が配置されている。冷蔵庫41には、培地ボトル105や、図示しない試薬等が収納されている。図6及び図8に示すように、冷蔵庫41はロボット5側の前面扉123及び側面13の扉35側の後面扉125を備えている。前面扉123は、右側の端部を軸に左側から右側に向けて回転されることにより、開放される。この前面扉123の開閉は、ロボット5が例えば前面扉123に設けられた把持部127を把持することにより行われる。一方、後面扉125は、左側の端部を軸に右側から左側に向けて回転されることにより、開放される。この後面扉125の開閉は、ユーザが後面扉125に設けられた把持部129を把持することにより行われる。このように、冷蔵庫41が両面扉構造となっていることにより、ユーザは側面13の扉35を開放し、例えば冷蔵庫41に収容された培地ボトル105や試薬等の交換等を行うことができる。また、ロボット5は、前面扉123を開放して冷蔵庫41より所望の培地ボトル105等を取り出すことができる。

0047

冷蔵庫41と作業台57との間には、加温器131が配置されている。加温器131は、冷蔵庫41から取り出された培地ボトル105を加温する。加温器131は、容量が異なる大小2種類の培地ボトル105に対応した大小2種類の角穴133,135を2つずつ有している。ロボット5は、冷蔵庫41から培地ボトル105を取り出した際には、培地を使用する前に角穴133,135に挿入して培地ボトル105を加温する。なお、加温器131の角穴の種類や数は、上記に限定されるものではない。

0048

収容部7内の前側略中央部には、2つの第1チップストッカ27が左右方向に並列して配置されている。図7に示すように、各第1チップストッカ27には、チップボックス25が左右方向に複数且つ上下方向に多段に配置されている。この例では、チップボックス25としてチップ数が異なる大小2種類のチップボックスが使用されており、右側に配置された第1チップストッカ27にはチップ数が多い大きなチップボックス25が、左側に配置された第1チップストッカ27にはチップ数が少ない小さなチップボックス25が配置されている。なお、チップボックス25の種類は1種類又は3種類以上としてもよく、また第1チップストッカ27の数も1又は3以上としてもよい。

0049

また、収容部7内の後側において、冷蔵庫41の左側には第2チップストッカ45が配置されている。図示は省略するが、第2チップストッカ45には、上記第1チップストッカ27と同様に、チップボックス43が上下方向に多段に配置されている。なお、第2チップストッカ45を複数配置してもよい。

0050

なお、以上説明した冷蔵庫41やその他の機器の構造や配置、使用される機器の種類や数等は一例であり、上記に限定されるものではない。例えば、冷蔵庫41を片扉構造とし、インキュベータ31と同様に、回転台により回転させる構造としてもよい。

0051

(2−4.ロボット)図9に示すように、ロボット5は、基台9と、アーム137とを有する、いわゆる単腕ロボットである。基台9は、収容部7の床79に対し、例えばアンカーボルト等により固定されている。なお、基台9は、収容部7における床以外の面(例えば天井面や側面等)に固定されてもよい。

0052

アーム137は、基台9の上端部に旋回可能に支持されている。アーム137は、この例では7つの関節部を有し、7自由度を有するアームとして構成されている。アーム137の先端に取り付けられたハンド139は、互いに遠近する方向に動作可能な一対の爪部材141,141を備える。ロボット5は、ハンド139の爪部材141,141を用いて各種器具を把持したり、インキュベータ31の開閉扉87や冷蔵庫41の前面扉123の開閉動作等を行うことが可能である。

0053

上記ロボット5の動作は、コントローラ100によって制御される。なお、ロボット5の構成態様は、上記に限定されるものではない。例えば、ロボット5は必ずしも単腕ロボットである必要はなく、例えば2本のアームを有する双腕ロボット等、複数のアームを有するロボットとしてもよい。また、アーム137の関節数や自由度は上記7に限定されるものではなく、7以外としたロボットとしてもよい。

0054

なお、ロボット5が、細胞を培養するための操作を行う手段の一例である。

0055

<3.ロボットハンドの形状> 次に、図10〜図12を用いて、ロボット5のハンド139の形状の一例について説明する。

0056

図10A及び図10Bに示すように、ロボット5のハンド139は、上述した一対の爪部材141,141と、ベース部143とを有する。ベース部143には、一対の爪部材141,141を互いに遠近動作するように駆動する駆動源(図示せず)が内蔵されている。駆動源としては、例えばエアシリンダや電動式モータが使用されるが、油圧式モータ等の他の駆動源を使用してもよい。各爪部材141は、接続部145を介して駆動源に連結されている。

0057

爪部材141,141の対向する面147の対応する位置には、第1凹部149がそれぞれ形成されている。第1凹部149は、複数の器具の把持部、例えばインキュベータ31の載置プレート183の把持部185や、ピペット装置97を保持するためのピペットホルダ211の把持部213等にフィットする形状に形成されており、複数の器具の把持部と形状が共通化されている。これにより、1種類のハンドで他種類の器具等を把持できる。なお、この例では、第1凹部149は略台形状に形成されているが、例えば矩形状や半円状等、他の形状としてもよい。

0058

また、爪部材141,141の対向する面147の、上記第1凹部149よりも先端側の対応する位置には、第2凹部151がそれぞれ形成されている。第2凹部151は、培地ボトル105やフラスコ81等のキャップを備えた容器のキャップの回転による開閉(閉じる際の締め付け及び開く際の緩め)を行うための凹部である。この例では、第2凹部151は、略矩形状の比較的大きな凹部153の中にさらに略矩形状の比較的小さな凹部155が形成されることで、内部に複数の段が形成された段付き凹部として形成されている。

0059

上記形状により、第2凹部151は複数種類の大きさのキャップを開閉させることが可能となっている。例えば図11Aに示すように、比較的大きなキャップ157を開閉させる場合には、第2凹部151の外側の角部159がキャップ157の外周面に食い込むことで、回転トルクによる爪部材141とキャップ157との滑りを防止しつつ、キャップ157の締め付け及び緩めを行うことができる。また、例えば図11Bに示すように、比較的小さなキャップ161を開閉させる場合には、第2凹部151の内側の角部163がキャップ157の外周面に食い込むことで、回転トルクによる爪部材141とキャップ161との滑りを防止しつつ、キャップ157の締め付け及び緩めを行うことができる。なお、ここでは図示していないが、角部159及び角部163の両方が当たる中間的な大きさのキャップについても同様にして開閉できる。

0060

以上により、ハンド139は、容量の異なる複数種類の培地ボトル105やフラスコ81等のキャップを開閉することができる。なお、この例では、第2凹部151は大小2つの凹部により2段に形成されているが、3以上の異なる大きさの凹部により3段以上となるように形成してもよい。また、第2凹部151を構成する各凹部の形状は矩形状に限定されるものではなく、例えば台形状や半円状等、他の形状としてもよい。

0061

また、第1凹部149と第2凹部151との位置関係は、第2凹部151の方が第1凹部149よりも爪部材先端側となっている。これにより、器具の把持に使用される第1凹部149をより爪部材基端側に位置させて、器具の把持を安定化させることができる。但し、この位置関係に限定されるものではなく、反対に第1凹部149を第2凹部151よりも先端側に形成してもよい。

0062

次に、ハンド139によるキャップの開閉動作の一例について説明する。図12A及び図12Bは、培地ボトル105のキャップ105aを開閉する場合を示している。図12Aに示すように、培地ボトル105が培地ボトル台117の角穴118に挿入された状態において、培地ボトル105のキャップ105aを開く(締め付けられた状態から緩めて取り外す)場合には、ロボット5はハンド139の爪部材141を用いてボトルの横方向からキャップ105aを把持する。このとき、キャップ105aは第2凹部151に嵌合される。そして、キャップ105aが回転軸心AX2周りに回転(両矢印R5参照)するように、ロボット5はハンド139を回転軸心AX2周りに回転(旋回)させることで、キャップ105aを締め付けられた状態から緩めることができる。このとき、前述のように、培地ボトル105が培地ボトル台117の角穴118に嵌合するので、ボトルが回るのを防止できる。

0063

次に、図12Bに示すように、ロボット5はハンド139を移動させてキャップ105aを横方向から縦方向に持ち替える。つまり、ロボット5は爪部材141の先端部でボトルの縦方向からキャップ105aを把持する。そして、アーム137が備える図示しないサーボモータにより、ハンド139を該ハンド139の回転軸心AX3周りに回転(両矢印R6参照)させることにより、キャップ105aを回転させて培地ボトル105から取り外すことができる。

0064

以上のように、比較的大きな回転トルクが必要となる、キャップ105aの締め付けられた状態からの緩めを行う際には、ハンド139はキャップ105aを横方向から把持して第2凹部151を用いて滑りを防止する。そして、比較的小さな回転トルクで済むその後の回転動作については、ハンド139はキャップ105aを縦方向から把持し、ハンド139自身の回転駆動によりキャップ105aを高速回転させて速やかに取り外すことができる。

0065

なお、培地ボトル105のキャップ105aを閉じる(取り外された状態から装着して締め付ける)動作については、上記動作を反対に行えばよいので説明を省略する。また、ここでは培地ボトル105のキャップ105aを開閉する場合について説明したが、フラスコ81のキャップ81a(図18参照)を開閉する場合も同様である。

0066

<4.キャップ台> 次に、図13を用いて、キャップ台103の構造の一例について説明する。前述のように、キャップ台103は作業台57上に配置されており、培地ボトル105やフラスコ81等のキャップが載置される。なお、図13Bは培地ボトル105のキャップ105aが載置された場合を図示している。

0067

図13Aに示すように、キャップ台103は、上端部が略V字状に凹んだ載置部165と、載置部165の端部において上側に突出した板状のキャップ受け部167とを有する。載置部165の上端部はキャップ105aが載置される載置面169を構成しており、この載置面169が略V字状に形成されることで、円筒状のキャップ105aの転がりを防止できると共に、キャップ105aの径の大きさに関わらず載置することが可能である。すなわち、キャップ台103は、容量の異なる複数種類の培地ボトル105やフラスコ81等のキャップを載置することができる。また、載置部165のキャップ受け部167側の一部及びキャップ受け部167には、切り欠き部171が形成されている。切り欠き部171は、ハンド139の爪部材141の厚みよりも所定量だけ大きな幅となるように形成されている。これにより、ロボット5は、ハンド139の爪部材141,141の先端を、それらの並列方向(爪部材141,141が遠近動作する方向)に沿って切り欠き部171内に通過させることが可能である。

0068

ロボット5がキャップ105aをキャップ台103に載せる動作は次のようになる。すなわち、前述の図12Bに示すように、ハンド139がキャップ105aを縦方向から把持して培地ボトル105から取り外した状態において、ロボット5はその把持状態のままハンド139をキャップ台103に移動させる。そして、ロボット5は、ハンド139を横向きとした状態で爪部材141,141の先端を上側から下側に向けて切り欠き部171内に通過させ、キャップ105aが載置面169に載置されると把持を解除する。これにより、図13Bに示すように、キャップ105aが横向き、つまりキャップ105aの開口部173がキャップ受け部167とは反対側を向くように、キャップ台103に載置される。なお、キャップ105aをキャップ台103から取り出す場合は上記と反対の動作となる。

0069

なお、載置面169は、キャップ受け部167とは反対側の端部からキャップ受け部167に向けて高さが低くなるように若干傾斜しており、載置されたキャップ105aがキャップ受け部167とは反対側に移動したり倒れたりすることを防止する。これにより、載置されたキャップ105aは切り欠き部171の形成部分に位置することとなり、ハンド139による把持を円滑に行うことができる。また、上記では培地ボトル105のキャップ105aを載置する場合について説明したが、フラスコ81のキャップを載置する場合も同様である。

0070

なお、以上説明したキャップ台103の構造は一例であり、上記に限定されるものではない。

0071

<5.インキュベータの載置プレート> 次に、図14図19を用いて、インキュベータ31に収容される載置プレート等の構造の一例について説明する。

0072

図14に、インキュベータ31の開閉扉87を開けた状態を示す。なお、図14では、培養細胞を収容した容器や内扉等の図示を省略している。図14に示すように、各インキュベータ31の内部には、スライドプレート175が上下方向に多段(この例では4段)に配置されている。各スライドプレート175は、両端に設けられた側壁177がインキュベータ31の内部に設置されたガイドレール179に沿ってスライドすることで、インキュベータ31の外部に少なくとも一部が露出するように移動することが可能である。各スライドプレート175の上面には把持部181が設置されており、ユーザがインキュベータ31に対して上記容器を搬入又は搬出する際に、手で把持部181を把持して各スライドプレート175をユーザ側にスライドさせることが可能である。これにより、スライドプレート175の奥側の容器についても容易に出し入れできる。

0073

各スライドプレート175には、マルチプレート83、フラスコ81、シャーレ85等の容器が載置される載置プレート183が配置されている。この例では、一枚のスライドプレート175に対して2枚の載置プレート183が把持部181の両側に配置されている。各載置プレート183は、インキュベータ31への収納時に開閉扉87側となる端部の下面に把持部185を備えている。把持部185は、幅方向図14中左右方向)の両端部が前述の爪部材141の第1凹部149にフィットする形状に形成された本体部187と、本体部187の下端に形成されたつば部189とを有する。本体部187の高さ、すなわち載置プレート183とつば部189との間隔は、爪部材141の厚みと略同じ寸法となっている。これにより、ハンド139が爪部材141の第1凹部149を本体部187に嵌合させつつ把持部185を把持した際に、爪部材141が載置プレート183とつば部189との間に嵌合し、載置プレート183を安定的に保持できる。なお、載置プレート183は、複数の器具の一例である。

0074

なお、以上説明したインキュベータ31の内部の構成態様は一例であり、上記に限定されるものではない。例えば、載置プレート183を使用せずに、フラスコ81等の容器を直接スライドプレート175上に配置してもよい。また、スライドプレート175は一段に配置されてもよいし、4以外の多段配置としてもよい。また、スライドプレート175に配置される載置プレート183の数は1枚でもよいし、3以上としてもよい。

0075

図14に示すように、インキュベータ31の開閉扉87の軸とは反対側となる側面87aの下端には、前述の把持部91が設置されている。図15に示すように、把持部91は、開閉扉87の側面87aから開閉扉87の側方に向けて突出した支持部191と、支持部191に固定されたボルト193及びナット195と、ボルト193のヘッド部193aに対して回転可能に設けられた回転部197とを有する。ロボット5は、ハンド139で把持部91の回転部197を把持し、開閉扉87の開閉を行う。この際、回転部197が回転することにより、ロボット5が開閉扉87の開閉動作に合わせてハンド139を旋回等させる必要が無くなり、ハンド139を任意の向きとしつつ開閉扉87を開閉できるので、開閉扉87の開閉を円滑に行うことができる。

0076

図16に、スライドプレート175及び載置プレート183の構造の一例を示す。なお、図16は、スライドプレート175上に1枚の載置プレート183を載置した状態を示している。

0077

図16に示すように、スライドプレート175上の載置プレート183が配置される箇所には、位置決め用突起199が設けられている。この例では、略円柱状の突起199が各載置プレート183ごとに2箇所設けられている。これらの突起199が、載置プレート183の対応する位置に形成された位置決め穴201に嵌合することで、載置プレート183が位置決めされる。また、スライドプレート175の開閉扉87側となる端部には、載置プレート183の把持部185に対応する位置に凹部203が形成されている。この凹部203により、ハンド139が把持部185を把持する際に爪部材141がスライドプレート175に干渉するのを回避できる。なお、位置決め用の突起の数、配置、形状等は上記に限定されるものではなく、他の数、配置、形状等としてもよい。

0078

載置プレート183には、載置されるマルチプレート83等の容器を位置決めする複数の位置決め部材205が設けられる。位置決め部材205は、載置プレート183に対して位置を変更可能に着脱される。位置決め部材205の位置及び向き等を適宜変更することで、大きさや形状の異なる複数種類の容器を、共通の載置プレート183及び位置決め部材205を用いて位置決めすることができる。以下、この具体例について説明する。

0079

この例では、各位置決め部材205は、略L字形状板状部材であり、その一辺の2箇所においてボルト207により載置プレート183に固定される。載置プレート183には、ボルト207がねじ込まれる複数のねじ穴209が、位置決め部材205の複数パターンの固定位置に対応するように、予め設定された位置に形成されている。これにより、ボルト207がねじ込まれるねじ穴209を適宜変更することで、位置決め部材205の位置及び向きを所望の位置及び向きに変更することができる。

0080

例えば図16に示す例では、各位置決め部材205が載置プレート183の外縁近傍にその外形に沿う向きで固定されている。この場合、図17Aに示すように容量の大きなマルチプレート83を位置決めしたり、図18Aに示すように容量の大きなフラスコ81を位置決めすることが可能である。また、各位置決め部材205を上記と同じ向きで載置プレート183の外縁より内側の位置に固定することで、図17Bに示すように容量の小さなマルチプレート83を位置決めしたり、図18Bに示すように容量の小さなフラスコ81を位置決めすることが可能である。さらに、各位置決め部材205を上記と異なる向きに傾斜させて固定することで、図19に示すように円形状のシャーレ85を位置決めすることが可能である。

0081

なお、以上説明した例では、位置決め部材205によりマルチプレート83、フラスコ81、シャーレ85を位置決めする場合について説明したが、これら以外の他の種類の容器を使用してもよく、その場合にはそれらの容器に対応したねじ穴209を形成しておくことで、共通の位置決め部材205を用いて位置決めすることができる。また、マルチプレート83やフラスコ81について1種類又は容量の異なる3種類以上の容器を使用してもよいし、シャーレ85についても容量の異なる複数種類の容器を使用してもよい。また、上述した位置決め部材205の形状や大きさ、固定方法等は一例であり、その他の形状や大きさ、固定方法等としてもよい。

0082

<6.ピペット装置による吸引又は注入> 次に、図20図22を用いて、ピペット装置97による試料の吸引又は注入動作の一例について説明する。図20に示すように、ピペット装置97には、ロボット5がピペット装置97を保持するためのピペットホルダ211が取り付けられている。ピペットホルダ211は、上面に把持部213を備えている。この把持部213は、前述の載置プレート183の把持部185と同様の構造であり、幅方向(図20中紙面に垂直な方向)の両端部が前述の爪部材141の第1凹部149にフィットする形状に形成された本体部215と、本体部215の上端に形成されたつば部217とを有する。本体部215の高さ、すなわちピペットホルダ211の上面とつば部217との間隔は、爪部材141の厚みと略同じ寸法となっている。これにより、図21に示すように、ハンド139が爪部材141の第1凹部149を本体部215に嵌合させつつ把持部213を把持した際に、爪部材141がピペットホルダ211の上面とつば部217との間に嵌合し、ピペット装置97を安定的に保持できる。なお、ピペットホルダ211は、複数の器具の一例である。

0083

ピペット装置97の下端には、ピペットチップ28が装着される。このピペットチップ28は、ピペット装置97により一の試料の吸引及び注入が行われる度に交換される。ピペットチップ28の装着は、例えばロボット5がピペット装置97をチップボックス25,43上に移動させ、所望のピペットチップ28に対してピペット装置97の先端を押し付けることによって行う。また、ピペットチップ28の取り外しは、例えば作業台57の適宜の位置にチップ取り外し用の押し当て部材(図示せず)が配置されており、ロボット5がピペット装置97を移動させてピペットチップ28を上記押し当て部材に押し当てることによって行う。取り外された使用済みのピペットチップ28は、押し当て部材の下方に配置された図示しない廃棄箱に落下し、廃棄される。

0084

吸引又は注入を行う際には、ロボット5は、ピペット装置97を固定台107に固定する。そして、例えば図22に示す例では、ロボット5がハンド139により、キャップを取り外した培地ボトル105を固定台107に固定されたピペット装置97の先端位置に移動させて保持する。この状態において、前述のようにピペット駆動装置109によりピペット装置97の吸引ボタン96が操作され、ピペット装置97による培地の吸引が行われる。この際、例えば培地ボトル105内の培地が少量となったときに、培地ボトル105を傾斜させてボトルの底の角部を吸引する等により、重力を利用した効率的且つ無駄のない吸引操作を実施できる。

0085

また、培地の吸引後には、ロボット5がハンド139により、フラスコ81、マルチプレート83、シャーレ85等を固定台107に固定されたピペット装置97の先端位置に保持する。この状態において、ピペット駆動装置109によりピペット装置97の注入ボタン98が操作され、ピペット装置97によるフラスコ81等への培地の注入が行われる。この際、フラスコ81等を例えば傾斜や揺動等させながら注入する等により、容器内の培地のムラを抑制しつつ略均一に注入する等が可能となり、重力を利用した効率的且つ無駄のない注入操作を実施できる。

0086

<7.コントローラの機能的構成> 次に、図23を参照しつつ、コントローラ100の機能的構成の一例について説明する。

0087

図23に示すように、コントローラ100は、スケジューラ102と、ロボット制御部104と、ピペット制御部106とを有する。スケジューラ102には、インキュベータ31に収容された各細胞について、例えば培地交換の時期等の細胞培養に関わるスケジュール等が記録されている。ロボット制御部104は、スケジューラ102に記録されたスケジュールに基づいてロボット5の動作を制御し、細胞を培養するための操作を実行する。ピペット制御部106は、ロボット制御部104からの信号に基づいてピペット駆動装置109を制御し、ロボット制御部104の制御によるロボット5の動作と連携させつつ、ピペット装置97による培地等の試料の吸引及び注入を実行する。

0088

細胞培養システム1は、上記コントローラ100によりロボット5及びピペット駆動装置109を制御し、細胞を培養するための操作を自動的に実行する。以下、細胞を培養するための操作の一例として培地交換操作の詳細について説明する。なお、ここではインキュベータ31に収容された容器のうち、例えばフラスコ81の培地を交換する場合について説明する。

0089

コントローラ100は、スケジューラ102に記録されたスケジュールに基づき、所定の細胞について培地を交換する時期が到来すると、ロボット制御部104によりロボット5の動作制御を開始する。まず、ロボット5は、ロボット制御部104の制御により、ハンド139を用いて冷蔵庫41の前面扉123を開放し、冷蔵庫41から培地ボトル105を取り出して加温器131の角穴133(又は角穴135)にセットする。次に、ロボット5は、ハンド139を用いてインキュベータ31の開閉扉87を開き、培地の交換対象であるフラスコ81が載置された載置プレート183をインキュベータ31から取り出して図示しないテーブルにセットし、フラスコ81を載置プレート183から取り出してフラスコ台121の角穴にセットする。その後、ロボット5は、加温された培地ボトル105を加温器131から取り出して培地ボトル台117の角穴118にセットし、キャップ105aを取り外してキャップ台103に載置する。

0090

次に、ロボット5は、ピペットラック99から使用するピペット装置97を取り外して固定台107に固定し、キャップ105aが取り外された培地ボトル105を培地ボトル台117から取り出して、固定台107に固定されたピペット装置97の先端位置に保持する。ピペット制御部106は、ロボット制御部104からの信号に基づいて上記保持動作が行われたことを検出すると、ピペット駆動装置109を制御してピペット装置97の吸引ボタン96を操作し、培地ボトル105から所定量の培地を吸引する。吸引が完了すると、ロボット5は、ロボット制御部104の制御により、培地ボトル105を培地ボトル台117に戻すと共に、フラスコ台121にセットされたフラスコ81のキャップ81aを取り外してキャップ台103に載置する。そして、ロボット5は、キャップ81aが取り外されたフラスコ81をフラスコ台121から取り出して、アスピレータ111の先端位置に保持する。このとき、コントローラ100が真空ポンプを駆動することで、アスピレータ111によりフラスコ81内の培地が吸引されて廃棄される。次に、ロボット5は、培地が吸引されたフラスコ81を固定台107に固定されたピペット装置97の先端位置に保持する。ピペット制御部106は、ロボット制御部104からの信号に基づいて上記保持動作が行われたことを検出すると、ピペット駆動装置109を制御してピペット装置97の注入ボタン98を操作し、フラスコ81に所定量の培地を注入する。

0091

次に、ロボット5は、ロボット制御部104の制御により、培地が交換されたフラスコ81をフラスコ台121に戻すと共に、キャップ81aをキャップ台103から取り出してフラスコ81に装着する。その後、ロボット5は、フラスコ81をフラスコ台121から取り出して載置プレート183に載置し、該載置プレート183をインキュベータ31内に戻して開閉扉87を閉じる。これにより、フラスコ81の培地の交換を終了する。なお、以上では、開放された冷蔵庫41の前面扉123を閉じる動作や、ピペット装置97のピペットチップ28を交換する動作、使用済みの培地ボトル105を冷蔵庫41に戻す動作等については、説明を省略している。

0092

なお、以上説明した動作は一例であり、各動作の順番等を適宜変更してもよい。また、培地交換以外の操作、例えば新しい培地に細胞を移す継代操作等を、ロボット5により実行してもよい。

0093

また、上述したスケジューラ102、ロボット制御部104、ピペット制御部106における処理等は、これらの処理の分担の例に限定されるものではなく、例えば、1つの処理部で処理されてもよく、また、更に細分化された処理部により処理されてもよい。また、コントローラ100の各機能は、後述するCPU901(図25参照)が実行するプログラムにより実装されてもよいし、その一部又は全部がASICFPGAT等の専用集積回路907(図25参照)、その他の電気回路等の実際の装置により実装されてもよい。

0094

<8.本実施形態による効果の例> 以上説明したように、本実施形態に係る細胞培養システム1は、細胞の培養に使用される複数の機器3と、細胞を培養するための操作を行うロボット5と、複数の機器3及びロボット5を収容する収容部7と、収容部7の複数の側面のうち2以上の側面11,13,15,17にそれぞれ設けられた開閉可能な扉19,35,51,63とを有する。これにより、扉19,35,51,63の少なくとも1つを開放することで、収容部7の側面から内部に直接アクセスすることが可能となり、培養細胞、試薬類、培養器具類等の収容部7への搬入及び搬出並びにメンテナンス作業等を、ユーザが収容部7内に入ることなく外部から直接的に行うことができる。また、2以上の扉を同時に開放することで、収容部7内への複数のアクセスルートを確保できることとなり、ユーザは複数の側面から同時に搬入、搬出及びメンテナンス等の作業を行うことができる。したがって、細胞培養に関わる準備作業等を効率良く実施でき、手間を軽減できると共に、各機器のメンテナンス作業等の作業性を向上できる。また、人が収容部7内に侵入することによる汚染を防止できる。

0095

また、本実施形態において、複数の機器3に、扉63が設けられた側面17近傍に配置され、一の側面に開閉扉87を備えたインキュベータ31と、インキュベータ31が載置され、開閉扉87がロボット5側及び扉63側を向くようにインキュベータ31を回転させる回転台89とが、含まれる場合には、次のような効果を得る。すなわち、上記構成により、ロボット5により培地交換等の操作を行う際にはインキュベータ31の開閉扉87をロボット5側に向け、ユーザがインキュベータ31に対して培養細胞を収容した容器をセット等する際には開閉扉87を収容部7の扉63側に向けることで、扉63を開放して、上記容器のセット等の作業を、ユーザが収容部7内に入ることなく外部から直接行うことができる。また、回転台89を使用することで、一の側面に開閉扉87を備えた汎用のインキュベータを使用して、収容部7の外部からのアクセスが可能な細胞培養システムを構築できる。

0096

また、本実施形態において、回転台89に積み重ねて配置された複数のインキュベータ31が載置される場合には、次のような効果を得る。すなわち、インキュベータ31の個数を増やすことができるので、培養できる試料数を増やすことができる。また、回転台89の載置重量を増大できるので、回転時の速度や振動を低減でき、インキュベータ31に収容された培養細胞への衝撃の影響を低減することができる。

0097

また、本実施形態において、インキュベータ31が、細胞と培地を備えたフラスコ81、マルチプレート83、シャーレ85等の容器が載置される載置プレート183と、載置プレート183に位置を変更可能に着脱され、上記フラスコ81等の容器を位置決めする複数の位置決め部材205とを有する場合には、次のような効果を得る。すなわち、位置決め部材205の位置を適宜変更して載置プレート183に装着することで、大きさや形状の異なる複数種類の上記容器を、複数種類の載置プレートを用意することなく共通の載置プレート183を用いて載置することが可能となる。

0098

また、本実施形態において、ピペット装置97と、ピペット装置97を固定する固定台107とが、複数の機器3に含まれ、細胞培養システム1が、ロボット5により培地ボトル105やフラスコ81等の容器を保持し、固定台107に固定されたピペット装置97により上記容器に対して試料の吸引又は注入が行われるように、ロボット5及びピペット装置97を制御するコントローラ100を有する場合には、次のような効果を得る。すなわち、固定されたピペット装置97に対してロボット5がハンド139により上記容器を保持するので、例えば容器を傾けたり揺動させたりしつつ吸引又は注入する等により、重力を利用した効率的且つ無駄のない吸引・注入操作を実施できる。また、上記容器のみを保持すればよいので、ロボット5としていわゆる単腕型のロボットを用いることが可能となり、いわゆる双腕ロボットを用いる場合に比べて、設置スペース、コストを大幅に低減できる。

0099

また、本実施形態において、ロボット5が、互いに遠近する方向に動作可能な一対の爪部材141を有し、複数の機器3が、爪部材141により把持され開閉が行われるキャップを備えた培地ボトル105やフラスコ81等と、キャップが横向きに載置されるキャップ台103と、を含み、キャップ台103が、上端部が略V字状に凹み、爪部材141が通過可能な切り欠き部171が形成された載置部165を有する場合には、次のような効果を得る。すなわち、キャップ台103によりキャップを横向きに載置できるので、キャップの開口部173が載置面169に接触することによるコンタミを防止できると共に、キャップの開口部173が上方を向くことによる異物(例えば収容部7内に浮遊する試料、試薬、ゴミや埃等)の混入を防止できる。また、キャップ台103の載置部165に爪部材141が通過可能な切り欠き部171が形成されているので、爪部材141で把持したキャップを載置したり、載置されたキャップを把持する操作を円滑に行うことができる。また、載置部165の上端部が略V字状に凹んだ形状となっているので、1種類のキャップ台103で大きさの異なる複数種類のキャップを載置できる。

0100

また、本実施形態において、一対の爪部材141,141の対向する面147に第1凹部149が形成されており、複数の機器3が、第1凹部149にフィットする形状の把持部185,213を備えた複数の器具(載置プレート183やピペットホルダ211)を含む場合には、次のような効果を得る。すなわち、このように複数の器具において把持部を共通化することで、1種類のハンド139(爪部材141)を用いて多種類の器具を把持することが可能となり、ハンド139(爪部材141)を共通化できる。

0101

また、本実施形態において、一対の爪部材141,141の対向する面147にキャップを開閉するための第2凹部151が形成されており、第2凹部151が、略矩形状の凹部153の中にさらに略矩形状の凹部155が形成されることで内部に複数の段が形成された段付き凹部である場合には、次のような効果を得る。すなわち、このように爪部材141に段付き凹部を形成することにより、1種類のハンド139(爪部材141)を用いて大きさの異なる複数種類の容器についてキャップを開閉することが可能となり、ハンド139(爪部材141)を共通化できる。また、段部がキャップの側面に食い込むことにより滑りを防止できる効果もある。

0102

また、本実施形態において、扉35が設けられた側面13近傍に配置され、ロボット5側の前面扉123及び扉35側の後面扉125を備えた冷蔵庫41が、複数の機器3に含まれる場合には、次のような効果を得る。すなわち、後面扉125を開放することで、培地ボトル105や試薬類等の冷蔵庫41への搬入及び搬出を、ユーザが収容部7内に入ることなく外部から直接行うことができる。したがって、細胞の培養に関わる準備作業等を効率良く実施でき、手間を軽減できる。

0103

また、本実施形態において、ロボット5が単一のアーム137及びハンド139を備えた単腕ロボットである場合には、双腕ロボットを用いる場合に比べて設置スペース、コストを大幅に低減できる。

0104

また、本実施形態において、収容部7が、4つの側面11,13,15,17を有し、扉19,35,51,63が4つの側面11,13,15,17それぞれに1以上設けられる場合には、次のような効果を得る。すなわち、4つの扉19,35,51,63を同時に開放することで、収容部7内への4つのアクセスルートを確保できることとなり、4つの側面から同時に搬入、搬出やメンテナンス等の作業を行うことができる。したがって、作業の効率をさらに向上し、手間をさらに軽減できる。

0105

<9.変形例> 以上、添付図面を参照しながら一実施の形態について詳細に説明した。しかしながら、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲は、ここで説明した実施の形態に限定されるものではない。本実施形態の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、技術的思想の範囲内において、様々な変更や修正、組み合わせなどを行うことに想到できることは明らかである。従って、これらの変更や修正、組み合わせなどが行われた後の技術も、当然に技術的思想の範囲に属するものである。

0106

例えば、上記実施形態では、収容部7の2以上の側面に対して開閉可能な扉を設けるようにしたが、扉を設ける側面は2以上に限定されるものではなく、1つの側面のみに扉を設ける構成としてもよい。例えば図24に示すように、回転台89及びインキュベータ31が近傍に配置される側面17のみに1以上の開閉可能な扉63を設ける構成としてもよい。

0107

また、以上では、上記実施形態に係るシステムを例えば人体組織等の細胞培養の用途に用いる場合を一例として説明したが、他の用途、例えば細菌などの微生物の培養等の用途に上記システムを使用してもよい。

0108

<10.コントローラのハードウェア構成例> 次に、図25を参照しつつ、上記で説明したCPU901が実行するプログラムにより実装された各制御部102,104,106等による処理を実現するコントローラ100のハードウェア構成例について説明する。

0109

図25に示すように、コントローラ100は、例えば、CPU901と、ROM903と、RAM905と、ASIC又はFPGA等の特定の用途向けに構築された専用集積回路907と、入力装置913と、出力装置915と、ストレージ装置917と、ドライブ919と、接続ポート921と、通信装置923とを有する。これらの構成は、バス909や入出力インターフェース911を介し相互に信号を伝達可能に接続されている。

0110

プログラムは、例えば、ROM903やRAM905、ストレージ装置917等の記録装置に記録しておくことができる。

0111

また、プログラムは、例えば、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、各種のCD・MOディスク・DVD等の光ディスク半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体925に、一時的又は永続的に記録しておくこともできる。このようなリムーバブル記録媒体925は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することもできる。この場合、これらのリムーバブル記録媒体925に記録されたプログラムは、ドライブ919により読み出されて、入出力インターフェース911やバス909等を介し上記記録装置に記録されてもよい。

0112

また、プログラムは、例えば、ダウンロードサイト・他のコンピュータ・他の記録装置等(図示せず)に記録しておくこともできる。この場合、プログラムは、LANやインターネット等のネットワークNWを介し転送され、通信装置923がこのプログラムを受信する。そして、通信装置923が受信したプログラムは、入出力インターフェース911やバス909等を介し上記記録装置に記録されてもよい。

0113

また、プログラムは、例えば、適宜の外部接続機器927に記録しておくこともできる。この場合、プログラムは、適宜の接続ポート921を介し転送され、入出力インターフェース911やバス909等を介し上記記録装置に記録されてもよい。

0114

そして、CPU901が、上記記録装置に記録されたプログラムに従い各種の処理を実行することにより、上記の各制御部102,104,106等による処理が実現される。この際、CPU901は、例えば、上記記録装置からプログラムを、直接読み出して実行してもよく、RAM905に一旦ロードした上で実行してもよい。更にCPU901は、例えば、プログラムを通信装置923やドライブ919、接続ポート921を介し受信する場合、受信したプログラムを記録装置に記録せずに直接実行してもよい。

0115

また、CPU901は、必要に応じて、例えばマウスキーボードマイク(図示せず)等の入力装置913から入力する信号や情報に基づいて各種の処理を行ってもよい。

0116

そして、CPU901は、上記の処理を実行した結果を、例えば表示装置音声出力装置等の出力装置915から出力してもよく、さらにCPU901は、必要に応じてこの処理結果を通信装置923や接続ポート921を介し送信してもよく、上記記録装置やリムーバブル記録媒体925に記録させてもよい。

0117

なお、以上の説明において、「垂直」「平行」「平面」等の記載がある場合には、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「垂直」「平行」「平面」とは、設計上、製造上の公差誤差が許容され、「実質的に垂直」「実質的に平行」「実質的に平面」という意味である。

0118

また、以上の説明において、外観上の寸法や大きさが「同一」「等しい」「異なる」等の記載がある場合は、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「同一」「等しい」「異なる」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に同一」「実質的に等しい」「実質的に異なる」という意味である。

0119

1細胞培養システム3 複数の機器5ロボット7 収容部 11 側面 13 側面 15 側面 17 側面 19 扉 31インキュベータ35 扉 41冷蔵庫51 扉 63 扉 81フラスコ(第1容器、第2容器、第3容器の一例) 81aキャップ83マルチプレート(第1容器、第2容器の一例) 85シャーレ(第1容器、第2容器の一例) 87開閉扉89回転台97ピペット装置100コントローラ103キャップ台105培地ボトル(第2容器、第3容器の一例) 105a キャップ 107固定台123前面扉125後面扉137アーム139ハンド141爪部材147 対向する面 149 第1凹部 151 第2凹部 153 凹部 155 凹部 165 載置部 171切り欠き部 183 載置プレート(複数の器具の一例) 185把持部205位置決め部材211ピペットホルダ(複数の器具の一例) 213 把持部

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