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技術 熱可塑性多層樹脂シート及びこれを用いた容器

出願人 デンカ株式会社
発明者 村岡喬梓中里利勝
出願日 2016年4月5日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2017-510991
公開日 2018年2月1日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 WO2016-163361
状態 特許登録済
技術分野 積層体(2) 一体成形容器
主要キーワード 打ち抜き部分 生産方向 開口部径 グラフト反応条件下 下熱盤 プリン容器 多層樹脂シート ABS樹脂
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

FF包装に供した場合であっても、打ち抜き加工時における樹脂ヒゲの発生を十分に防止することができる、打ち抜き性が良好な熱可塑性多層樹脂シートを提供する。

解決手段

密度が0.915〜0.930g/cm3の低密度ポリエチレンを10〜90質量%、密度が0.945〜0.965g/cm3の高密度ポリエチレンを90〜10質量%含有し、全体の密度が0.927〜0.955g/cm3であるエチレン系樹脂層の両面に、変性オレフィン系重合体層を介してスチレン系樹脂層が積層されてなる熱可塑性多層樹脂シートとする。

概要

背景

従来から、清涼飲料水果汁飲料嗜好飲料食品等の包装容器を形成するための熱可塑性樹脂シートとしては、熱成形性剛性に優れたスチレン系樹脂が用いられてきたが、近年、スチレン系樹脂層変性オレフィン系樹脂等の接着層を介して、高密度ポリエチレンポリプロピレン等のオレフィン系樹脂層を設けて水蒸気バリア性を付与し、内容物の水分蒸発吸湿等による品質低下を抑えた熱可塑性多層樹脂シートが普及している(例えば、特許文献1〜3)。

また、近年ではプリンゼリー及びヨーグルト等の包装に際しては、熱可塑性樹脂シートを熱成形して内容物を充填し、蓋材としてのカバーフィルムヒートシールした後、包装容器を打ち抜いて製品化とするといった工程を一貫で行う、所謂フォームフィルシールFFS)包装が増えてきている。

しかしながら、前記のような、水蒸気バリア性の樹脂層としてオレフィン系樹脂を使用した熱可塑性多層シートをFFS包装に供した場合にあっては、包装容器の打ち抜き工程において、容器の打ち抜いた部分に細い糸状の樹脂ヒゲが残ってしまい商品性が損なわれるという問題を抱えていた。

[特許文献1]特開平11−138705号公報
[特許文献2]特開2003−231515号公報
[特許文献3]特開平9−290492号公報

概要

FFS包装に供した場合であっても、打ち抜き加工時における樹脂ヒゲの発生を十分に防止することができる、打ち抜き性が良好な熱可塑性多層樹脂シートを提供する。密度が0.915〜0.930g/cm3の低密度ポリエチレンを10〜90質量%、密度が0.945〜0.965g/cm3の高密度ポリエチレンを90〜10質量%含有し、全体の密度が0.927〜0.955g/cm3であるエチレン系樹脂層の両面に、変性オレフィン系重合体層を介してスチレン系樹脂層が積層されてなる熱可塑性多層樹脂シートとする。 なし

目的

本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、FFS包装に供した場合であっても、打ち抜き加工時における樹脂ヒゲの発生を防止することのできる、打ち抜き性が良好な熱可塑性多層樹脂シート、及びそれからなる成形容器を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

密度が0.915〜0.930g/cm3の低密度ポリエチレンを10〜90質量%、密度が0.945〜0.965g/cm3の高密度ポリエチレンを90〜10質量%含有し、全体の密度が0.927〜0.955g/cm3であるエチレン系樹脂層の両面に、変性オレフィン系重合体層を介してスチレン系樹脂層が積層されてなることを特徴とする熱可塑性多層樹脂シート

請求項2

前記熱可塑性多層樹脂シートが一方の面側からノッチを形成することができる多層樹脂シートであって、前記一方の面側の前記変性オレフィン系重合体層と前記スチレン系樹脂層の厚さの合計が40〜350μmであることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性多層樹脂シート。

請求項3

前記エチレン系樹脂層の厚みが、20〜200μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱可塑性多層樹脂シート。

請求項4

前記スチレン系樹脂層が、ブタジエンゴム成分を3〜9質量%含有するスチレン系樹脂からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱可塑性多層樹脂シート。

請求項5

請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱可塑性多層樹脂シートを熱成形した容器

技術分野

0001

本発明は、熱可塑性多層樹脂シート及びこれを用いた容器に関する。

背景技術

0002

従来から、清涼飲料水果汁飲料嗜好飲料食品等の包装容器を形成するための熱可塑性樹脂シートとしては、熱成形性剛性に優れたスチレン系樹脂が用いられてきたが、近年、スチレン系樹脂層変性オレフィン系樹脂等の接着層を介して、高密度ポリエチレンポリプロピレン等のオレフィン系樹脂層を設けて水蒸気バリア性を付与し、内容物の水分蒸発吸湿等による品質低下を抑えた熱可塑性多層樹脂シートが普及している(例えば、特許文献1〜3)。

0003

また、近年ではプリンゼリー及びヨーグルト等の包装に際しては、熱可塑性樹脂シートを熱成形して内容物を充填し、蓋材としてのカバーフィルムヒートシールした後、包装容器を打ち抜いて製品化とするといった工程を一貫で行う、所謂フォームフィルシールFFS)包装が増えてきている。

0004

しかしながら、前記のような、水蒸気バリア性の樹脂層としてオレフィン系樹脂を使用した熱可塑性多層シートをFFS包装に供した場合にあっては、包装容器の打ち抜き工程において、容器の打ち抜いた部分に細い糸状の樹脂ヒゲが残ってしまい商品性が損なわれるという問題を抱えていた。

0005

[特許文献1]特開平11−138705号公報
[特許文献2]特開2003−231515号公報
[特許文献3]特開平9−290492号公報

0006

本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、FFS包装に供した場合であっても、打ち抜き加工時における樹脂ヒゲの発生を防止することのできる、打ち抜き性が良好な熱可塑性多層樹脂シート、及びそれからなる成形容器を提供するものである。

0007

本発明者等は、前記の課題について鋭意検討した結果、特定の範囲の密度を有する低密度ポリエチレン及び高密度ポリエチレンを含有させると共に、全体の密度を特定の範囲としたエチレン系樹脂層の両面に、変性オレフィン系重合体層を介してスチレン系樹脂層を積層することにより、FFS包装に供した場合であっても、打ち抜き加工時における樹脂ヒゲの発生を防止することのできる熱可塑性多層樹脂シートが得られることを見出し、本発明に至った。

0008

即ち本発明は、密度が0.915〜0.930g/cm3の低密度ポリエチレンを10〜90質量%、密度が0.945〜0.965g/cm3の高密度ポリエチレンを90〜10質量%含有し、全体の密度が0.927〜0.955g/cm3であるエチレン系樹脂層の両面に、変性オレフィン系重合体層を介してスチレン系樹脂層が積層されてなる熱可塑性多層樹脂シートを提供する。
本発明に係る熱可塑性多層樹脂シートは、一方の面側からノッチを形成することができ、前記一方の面側の前記変性オレフィン系重合体層と前記スチレン系樹脂層の厚さの合計が40〜350μmであることが好ましい。
更に、前記エチレン系樹脂層の厚みが、20〜200μmであることが好ましく、前記スチレン系樹脂層が、ブタジエンゴム成分を3〜9質量%含有するスチレン系樹脂からなることが好ましい。
本発明はまた、本発明に係る熱可塑性多層樹脂シートを熱成形した容器を提供する。

0009

本発明に係る一実施形態の熱可塑性多層シートは、密度が0.915〜0.930g/cm3の低密度ポリエチレンを10〜90質量%、密度が0.945〜0.965g/cm3の高密度ポリエチレンを90〜10質量%含有し、全体の密度が0.927〜0.955g/cm3であるエチレン系樹脂層の両面に、変性オレフィン系重合体層を介してスチレン系樹脂層が積層されてなる熱可塑性多層シートである。

0010

<エチレン系樹脂層>
エチレン系樹脂層は、水蒸気バリア性をシートに付与するために重要な層であり、密度が0.915〜0.930g/cm3の低密度ポリエチレンを10〜90質量%、密度が0.945〜0.965g/cm3の高密度ポリエチレンを90〜10質量%含有し、全体の密度が0.927〜0.955g/cm3である。より好ましくは、密度が0.920〜0.925g/cm3の低密度ポリエチレンを70〜30質量%、密度が0.950〜0.960g/cm3の高密度ポリエチレンを30〜70質量%含有し、全体の密度が0.935〜0.945g/cm3である。エチレン系樹脂層において、密度が0.915〜0.930g/cm3の低密度ポリエチレン、及び密度が0.945〜0.965g/cm3の高密度ポリエチレンの含有量を前記の範囲内で調整することにより、エチレン系樹脂層全体の密度を前記の範囲にすることができる。エチレン系樹脂層全体の密度が0.955g/cm3を超えると容器を打ち抜く際の樹脂ヒゲが発生し、容器の外観が悪くなる恐れがあり、0.927g/cm3未満であると十分な水蒸気バリア性が得られない恐れがある。

0011

低密度ポリエチレンの密度が0.930g/cm3を超えると容器を打ち抜く際の樹脂ヒゲが発生し、容器の外観が悪くなる恐れがあり、0.915g/cm3未満であると十分な水蒸気バリア性が得られない恐れがある。なお、本発明で用いられる低密度ポリエチレンには、密度が前記の範囲であれば、チグラー型触媒或いはメタロセン系触媒重合された直鎖状低密度ポリエチレンも含まれる。

0012

一方、高密度ポリエチレンの密度が0.965g/cm3を超えると衝撃強度が低下し容器成形時に座屈強度が弱くなる恐れがあり、0.945g/cm3未満であると十分な水蒸気バリア性が得られない恐れがある。

0013

エチレン系樹脂層には、本発明の効果を阻害しない範囲で、密度が0.945〜0.965g/cm3の範囲を外れる高密度ポリエチレン;密度が0.915〜0.930g/cm3の範囲を外れる低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン;直鎖状中密度ポリエチレンメタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体;ポリプロピレン;エチレン−酢酸ビニル共重合体イオノマー樹脂;エチレン−アクリル酸共重合体;エチレン−アクリル酸エチル共重合体;エチレン−メタクリル酸共重合体;エチレン−メタクリル酸メチル共重合体エチレン−プロピレン共重合体メチルペンテンポリマーポリブテンポリマーポリエチレン樹脂アクリル酸メタクリル酸マレイン酸無水マレイン酸フマール酸イタコン酸等の不飽和カルボン酸変性した酸変性ポリオレフィン樹脂;その他の樹脂を添加できる。必要に応じて、顔料染料などの着色剤シリコンオイルアルキルエステル系等の離型剤ガラス繊維等の繊維状強化剤タルククレイシリカなどの粒状滑剤スルホン酸アルカリ金属などとの塩化合物ポリアルキレングリコール等の帯電防止剤及び紫外線吸収剤抗菌剤のような添加剤を添加することができる。また、本実施形態の熱可塑性多層樹脂シートや成形容器の製造工程で発生したスクラップ樹脂を混合して用いることもできる。

0014

エチレン系樹脂層の厚みは好ましくは20〜200μm、より好ましくは30〜100μmである。20μm以上とすることで、十分な水蒸気バリア性を得ることができ、また、200μm以下とすることで、容器成形時にそりが発生することによる成形性の低下を抑制することができる。

0015

<スチレン系樹脂層>
スチレン系樹脂層を構成するスチレン系樹脂としては、スチレンα−メチルスチレン、p−メチルスチレンジメチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン系モノマーの単独または共重合体;前記スチレン系モノマーと他のモノマーとの共重合体、例えばスチレン−アクリルニトリル共重合体(AS樹脂);前記スチレン系モノマーを、さらに他のポリマー、例えば、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体ポリイソプレンポリクロロプレン等のジエン系ゴム質重合体の存在下にグラフト重合したグラフト重合体、例えばハイインパクトポリスチレンHIPS樹脂)、スチレン−アクリルニトリルグラフト重合体(ABS樹脂)等が挙げられる。
中でもポリスチレン(GPPS樹脂)、ハイインパクトポリスチレン(HIPS樹脂)が成形容器の剛性、成形性の観点から好ましい。

0016

スチレン系樹脂は、ブタジエンゴム成分を3〜9質量%、4〜8質量%含有することができる。ブタジエンゴム成分含有量は、GPPSとHIPSのブレンドにより調整するのが簡便な方法であるが、HIPSの製造段階で調整しても構わない。ブタジエンゴム成分を3〜9質量%とすることで、実用上十分な容器強度を得ることができるとともに、熱成形時熱盤付着等の不具合が発生するのを抑制することができる。
スチレン系樹脂層には、必要に応じて、本発明の効果を阻害しない範囲で、顔料、染料などの着色剤、シリコンオイルやアルキルエステル系等の離型剤、ガラス繊維等の繊維状強化剤、タルク、クレイ、シリカなどの粒状滑剤、スルホン酸とアルカリ金属などとの塩化合物やポリアルキレングリコール等の帯電防止剤及び紫外線吸収剤、抗菌剤のような添加剤を添加することができる。また、本実施形態の多層樹脂シートや成形容器の製造工程で発生したスクラップ樹脂を混合して用いることもできる。

0017

ノッチが形成される面側のスチレン系樹脂層の厚みとしては、好ましくは30〜350μm、より好ましくは100〜200μmである。30μm以上とすることで、熱成形を経て引き伸ばされる際にスチレン系樹脂層が切れて、後述する変性オレフィン系重合体層が剥き出しになり、容器表面印字適正が損なわれることを防ぐことができる。また、350μm以下とすることで、ノッチを形成する際の刃の挿入深さを大きくする必要がなく、容器形状の保持性能及び容器強度が低下することを防ぐことができる。

0018

ノッチが形成されない面側のスチレン系樹脂層の厚みとしては、300〜950μm、400〜850μmとすることができる。300μm以上とすることで、熱成形して得られた容器の剛性が不十分となることを防ぐことができる。950μm以下とすることで、ノッチを形成した後のノッチ折れ性が低下することを防ぐことができる。

0019

変性オレフィン重合体層>
変性オレフィン系重合体層を構成する変性オレフィン系重合体としては、エチレン、プロピレンブテン−1等の炭素数2〜8程度のオレフィン単独重合体、それらのオレフィンとエチレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1等の炭素数2〜20程度の他のオレフィンや酢酸ビニル塩化ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステルメタクリル酸エステル、スチレン等のビニル化合物との共重合体等のオレフィン系樹脂や、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体等のオレフィン系ゴムを、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸イソクロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸テトラヒドロフタル酸等の不飽和カルボン酸、または、その酸ハライドアミドイミド無水物、エステル等の誘導体、具体的には、塩化マレニルマレイミド、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチルマレイン酸ジメチル、マレイン酸グリシジル等でグラフト反応条件下に変性したものが代表的なものとして挙げられる。
中でも、不飽和ジカルボン酸またはその無水物、特にマレイン酸またはその無水物で変性したエチレン系樹脂プロピレン系樹脂、またはエチレン−プロピレンまたはブテン−1共重合体ゴムが好適である。

0020

変性オレフィン系重合体層の厚みとしては、いずれの側も、好ましくは10〜50μm、より好ましくは15〜30μmである。10μm以上とすることで、十分な層間接着強度が得られるとともに、50μm以下とすることで、熱成形容器打ち抜き時に樹脂ヒゲが発生したり、ノッチ折れ性が不十分となることを防ぐことができる。

0021

<熱可塑性多層樹脂シート>
本発明に係る一実施形態の熱可塑性多層樹脂シートの層構成は、基本的に、スチレン系樹脂層/変性オレフィン系重合体層/エチレン系樹脂層/変性オレフィン系重合体層/スチレン系樹脂層であるが、他に、例えば、本発明に係る一実施形態の多層樹脂シートや成形容器の製造工程で発生したスクラップ樹脂の層等を、ノッチが形成される反対側に積層してもよい。

0022

本発明に係る一実施形態の熱可塑性多層樹脂シートは、ノッチが形成される面側の変性オレフィン系重合体層とスチレン系樹脂層の厚さの合計が40〜370μmであることが好ましく、より好ましくは120〜240μmである。40μm以上とすることで、相対的にノッチが形成される面側のスチレン系樹脂層の厚みが薄くなることによって熱成形を経て引き伸ばされる際にスチレン系樹脂層が切れ、容器の外観・強度等が損われることを抑制できる。また、350μm以下とすることで、ノッチを形成する際の刃の挿入深さを大きくする必要性が減少し、容器形状の保持性能及び容器強度の低下を抑制することができる。

0023

熱可塑性多層樹脂シートの全体の厚みは、好ましくは500〜1500μm、より好ましくは800〜1400μmである。500μm以上とすることで、熱成形して得られた容器を十分な強度にすることができる。1500μm以下とすることで、容器の製造コストが高くなることを防ぐことができる。

0024

本発明に係る一実施形態の熱可塑性多層樹脂シートの成形方法は、特に限定されず一般的な方法を用いることができる。例えば、3台もしくはそれ以上の単軸押出機を用いて各層各々の原料樹脂溶融押出し、フィードブロックとTダイによって多層樹脂シートを得る方法や、マルチマニホールドダイを使用して多層樹脂シートを得る方法が挙げられる。

0025

<成形容器>
本発明に係る一実施形態の成形容器は、本発明に係る一実施形態の熱可塑性多層樹脂シートを熱成形してなる。熱成形方法としては、一般的な真空成形圧空成形やこれらの応用として、シートの片面にプラグを接触させて成形を行うプラグアシスト法、又、シートの両面に一対をなす雄雌型を接触させて成形を行う、いわゆるマッチモールド成形と称される方法等が挙げられるが、これに限定されるものではない。また、成形前にシートを加熱軟化させる方法として非接触加熱である赤外線ヒーター等による輻射加熱等、公知のシート加熱方法適応することができる。

0026

以下、実施例により、本発明を説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものではない。

0027

実施例、比較例で用いた樹脂原料は以下の通りである。
(1)エチレン系樹脂層
高密度ポリエチレン:「ハイゼックス3800F」(プライムポリマー社製、密度0.958g/cm3)
高密度ポリエチレン:「ハイゼックス2208J」(プライムポリマー社製、密度0.964g/cm3)
高密度ポリエチレン:「ハイゼックス8000F」(プライムポリマー社製、密度0.948g/cm3)
高密度ポリエチレン:「ハイゼックス5100B」(プライムポリマー社製、密度0.944g/cm3)
高密度ポリエチレン:「サンテックJ240」(旭化成ケミカルズ社製、密度0.966g/cm3)
低密度ポリエチレン:「スミセンF200」(住友化学社製、密度0.924g/cm3)
低密度ポリエチレン:「ノバテックLJ902」(日本ポリエチレン社製、密度0.915g/cm3)
低密度ポリエチレン:「ノバテックLF280H」(日本ポリエチレン社製、密度0.928g/cm3)
低密度ポリエチレン:「ウルトゼックス15150J」(プライムポリマー社製、密度0.914g/cm3)
低密度ポリエチレン:「ネオゼックス3510F」(プライムポリマー社製、密度0.933g/cm3)
(2)スチレン系樹脂層
HIPS樹脂:「トーヨースチロールH850N」(東洋スチレン社製、ブタジエン含有量9.0質量%)
GPPS樹脂:「HRM23」(東洋スチレン社製)
なお、HIPS樹脂中のブタジエン含有量は、後述する方法によって測定した。
(3)変性オレフィン系樹脂層
変性オレフィン系樹脂:「モデッィクF502」(三菱化学社製)

0028

[実施例1]
3台の40mm単軸押出機を使用し、フィードブロック法により、スチレン系樹脂層A140μm/変性オレフィン系樹脂層A15μm/エチレン系樹脂層100μm/変性オレフィン系重合体層B15μm/スチレン系樹脂層B830μmの層構成を有する厚み1100μm(スチレン系樹脂層Aと変性オレフィン系重合体層Aの合計厚み155μm)の多層樹脂シートを得た。

0029

尚、スチレン系樹脂としては、HIPS樹脂とGPPS樹脂を配合比70/30(HIPS/GPPS)で混合したものを用い(ブタジエンゴム成分含有量:6.3質量%)、エチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン「スミカセンF200」と高密度ポリエチレン「ハイゼックス3800F」を配合比35/65(低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン)で混合したものを用いた。

0030

[実施例2]
エチレン系樹脂層の低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンを配合比65/35(低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン)へ変更した以外は、実施例1と同様な方法で多層樹脂シートを製膜した。

0031

[実施例3]
エチレン系樹脂層の低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンを配合比85/15(低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン)へ変更した以外は、実施例1と同様な方法で多層樹脂シートを製膜した。

0032

[実施例4]
エチレン系樹脂層の低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンを配合比15/85(低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン)へ変更した以外は、実施例1と同様な方法で多層樹脂シートを製膜した。

0033

[実施例5]
エチレン系樹脂層の低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンを配合比50/50(低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン)へ変更し、スチレン系樹脂層A、Bの厚みを表1に記載したように変更した以外は、実施例1と同様な方法で多層樹脂シートを製膜した。

0034

[実施例6]
エチレン系樹脂層の低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンを配合比50/50(低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン)へ変更し、スチレン系樹脂層A、Bの厚みを表1に記載したように変更した以外は、実施例1と同様な方法で多層樹脂シートを製膜した。

0035

[実施例7]
エチレン系樹脂層の低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンを配合比85/15(低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン)へ変更し、エチレン系樹脂層とスチレン系樹脂層Bの厚みを表1に記載したように変更した以外は、実施例1と同様な方法で多層樹脂シートを製膜した。

0036

[実施例8]
エチレン系樹脂層の低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンを配合比15/85(低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン)へ変更し、エチレン系樹脂層とスチレン系樹脂層Bの厚みを表2に記載したように変更した以外は、実施例1と同様な方法で多層樹脂シートを製膜した。

0037

[実施例9]
スチレン系樹脂層のHIPSとGPPSを配合比40/60(HIPS/GPPS)へ変更した以外は、実施例1と同様な方法で多層樹脂シートを製膜した。

0038

[実施例10]
スチレン系樹脂層のHIPSとGPPSを配合比100/0(HIPS/GPPS)へ変更した以外は、実施例1と同様な方法で多層樹脂シートを製膜した。

0039

[実施例11〜14]
エチレン樹脂層の低密度ポリエチレンの品種、高密度ポリエチレンの品種、低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンの配合比を表2に記載したように変更した以外は、実施例1と同様な方法で多層樹脂シートを製膜した。

0040

[比較例1]
エチレン系樹脂層の低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンを配合比0/100(低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン)へ変更した以外は、実施例1と同様な方法で多層樹脂シートを製膜した。

0041

[比較例2]
エチレン系樹脂層の低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンを配合比100/0(低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン)へ変更した以外は、実施例1と同様な方法で多層樹脂シートを製膜した。

0042

[比較例3]
40mm単軸押出機を使用し、表3に記載したようなスチレン系樹脂層のみからなる単層樹脂シートを製膜した。

0043

[比較例4〜7]
エチレン樹脂層の低密度ポリエチレンの品種、高密度ポリエチレンの品種、低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンの配合比を表3に記載したように変更した以外は、実施例1と同様な方法で多層樹脂シートを製膜した。

0044

評価方法
各実施例、比較例で作製した多層樹脂シート或いは単層樹脂シートについて、下記に示す評価等を行った。これらの結果を表1〜表3にまとめて示す。

0045

(スチレン系樹脂層中のブタジエンゴム含有量)
使用したHIPSをクロロホルムに溶解し、一塩化ヨウ素を加えてポリブタジエン中の二重結合と反応させた。残存する一塩化ヨウ素にヨウ化カリウムを加えヨウ素に変換し、これをチオ硫酸ナトリウムで逆適定することにより、HIPS中のブタジエンゴム含有量を求めた。HIPSとGPPSの配合比からスチレン系樹脂層中のブタジエンゴム含有量を計算した。

0046

(エチレン系樹脂層、変性オレフィン系重合体層及びスチレン系樹脂層の厚み)
1mの熱可塑性多層樹脂シートを切り出し、生産方向に対し直行方向の左右両端および中央部より20mm角切片を切り出した。端面を平滑にした後、それぞれ3切片のエチレン系樹脂層、変性オレフィン系重合体層及びスチレン系樹脂層の厚みを、キーエンス社製顕微鏡「VK−X100」にて測定した。熱可塑性多層樹脂シートの切り出し及び厚さ測定を計3回実施し、9点のエチレン系樹脂層、変性オレフィン系重合体層及びスチレン系樹脂層の厚みの算術平均値を、エチレン系樹脂層、変性オレフィン系重合体層及びスチレン系樹脂層の厚みとした。

0047

(水蒸気バリア性)
シートの水蒸気透過度を、以下の方法にて測定し、以下の基準で評価した。
[測定方法]
使用機器:L80−5000型水蒸気透過度計(Systech Instruments社製)
測定方法:JIS K7129法
測定条件:温度40℃、相対湿度90%
[評価基準]
良:2g/m2・24h未満
可:2g/m2・24h以上4g/m2・24h未満
不良:4g/m2・24h以上

0048

(容器の成形性)
単発真空成形機(浅野研究所社製)によって、開口部径50mm、底部径50mm、高さ50mmであり、側面部厚み:シート全厚の10%以上30%以下、底面部厚み:シート全厚の25%以上40%以下であるカップ状成形容器を成形した。熱盤温度は600℃(上熱盤及び下熱盤とシートとの距離をそれぞれ90mm及び120mmに設定して非接触加熱)、成形時間は24秒とした。容器の底面とコーナー(底面と側面との接する部分)の外観を目視観察して、下記の基準で評価した。
良:均一に伸びて、均一な厚みに成形されている。
可:底面又はコーナーの一部に厚みムラがある。
不良:底面又はコーナーの一部に破れがある。

0049

(容器の座屈強度)
上記と同様にして得られた成形容器の座屈強度を、23℃相対湿度50%の環境にて測定した。尚、座屈強度はJIS−K7181に従い圧縮測定を行った際の、最大点荷重とした。測定機器圧縮条件および座屈強度の判定基準を以下に記す。
使用機器:ストログラフVEID(東洋精機社製)
圧縮速度:50mm/min
[評価基準]
良:座屈強度が70N以上である。
可:座屈強度が60N以上70N未満である。
不良:座屈強度が60N未満である。

0050

(熱可塑性多層樹脂シートのノッチ折れ性)
シートの中央部より50mm四方正方形試験片採取し、一方の頂点から他方の頂点へ対角線上に、スチレン系樹脂層Aの表面側からシート厚みに対し50%深さの切込みを入れノッチを形成した。23℃相対湿度50%の環境にて、ノッチを入れた面に対し150度折り曲げた際の破断の有無より、ノッチ折れ性を以下の基準に従い評価した。
良:1回目の折り曲げで、ノッチ部より破断を生じた。
不良:1回目の折り曲げでは、ノッチ部からの破断を生じなかった。

0051

(熱可塑性多層樹脂シートの打ち抜き性)
上記と同様にして成形した容器をトムソン刃で打ち抜いて取り出す際、20個中打ち抜き部分ヒゲばりが生じる個数を以下の基準で評価した。なお、本評価において「可」以上であれば、実際のFFS包装に供した際の打ち抜き性も実用上十分であることを確認している。
良:20個中全てでヒゲ、ばりが発生していない
可:20個中ヒゲ、ばりの発生が2個未満
不良:20個中ヒゲ、ばりの発生が2個以上

0052

0053

0054

実施例

0055

表1〜表3の結果から、実施例1〜14の熱可塑性多層樹脂シートを使用することにより、熱成形性、剛性、水蒸気バリア性、ノッチ折れ性を具備すると共に、打ち抜き加工時における樹脂ヒゲの発生を防止し、良好な打ち抜き性を実現し、ヨーグルト、ゼリー、プリン容器をはじめとする各種容器に好適に使用することができる。

0056

本発明の熱可塑性多層樹脂シートは熱成形性、剛性、水蒸気バリア性、ノッチ折れ性を具備すると共に、打ち抜き加工時における樹脂ヒゲの発生を防止できることから、ヨーグルト、ゼリー、プリン等の容器として好適に用いられる他、その他の食品容器飲料容器医薬品容器日用品容器等、各種容器など種々の用途に用いることができる。

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