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技術 光学フィルム及びその製造方法、並びに、光学バリアフィルム及び色変換フィルム

出願人 凸版印刷株式会社
発明者 原田元気宗内研二井田勇人
出願日 2016年3月3日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2017-509437
公開日 2018年1月25日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 WO2016-158192
状態 特許登録済
技術分野 光学要素の表面処理 積層体(2)
主要キーワード 光学バリア ブリードアウト物 常温環境 傷欠陥 紫色発光ダイオード ポリアミド系高分子 セルロース系高分子化合物 発光ナノ結晶
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図面 (7)

課題・解決手段

フィルム基材と、当該フィルム基材の一方の面上に形成されたマット層とを備え、マット層が(A)ポリオール樹脂、(B)イソシアネート系硬化剤、及び(C)水酸基を有する帯電防止剤を含有する樹脂組成物から形成されてなる、光学フィルム

概要

背景

従来、液晶ディスプレイ色再現領域向上及び消費電力下等のために、カラーフィルタ明度及びコントラスト比の向上、並びに発光ダイオードを用いたバックライトの使用が試みられている(例えば、特許文献1)。

発光ダイオードを用いたバックライトユニットによる白色光発生方法には、赤色、緑色及び青色の3色の発光ダイオードを用いて白色光を合成する方法と、青色発光ダイオードを用いて得られる青色の光を、色変換材料に通すことで、白色光へ変換する方法がある。

青色の光を白色光へ変換するには、例えばGaN系の青色発光ダイオードチップを使用した場合、上記色変換材料としてYAG蛍光体が用いられ得る(例えば、特許文献2)。

しかし、YAG蛍光体を用いて変換された白色光は、幅広発光スペクトルを持ち、液晶カラーフィルタとのマッチングが悪いため、色再現領域が狭く、消費電力も少なくはない。

これらの蛍光体に対して、最近、上記色変換材料としてコアシェル発光ナノ結晶を用いることにより、色再現領域の向上と消費電力低減が図られている(例えば、特許文献3)。

コア・シェル発光ナノ結晶は、バインダー樹脂と混合され、混合物を透明基材上に塗布することで、色変換フィルムとしてバックライトユニットに組み込むことができる。

しかし、コア・シェル発光ナノ結晶からなる色変換材料は、空気及び水分により酸化的損傷を受け、その結果光変換性能が劣化する。

そのため、コア・シェル発光ナノ結晶を用いた色変換フィルムには、空気及び水分からコア・シェル発光ナノ結晶を保護するためのバリア層が必要となる。

また、バックライトユニットにおいて、このような色変換フィルムは導光板プリズムシートとの間に設置されることが多いが、バックライトユニットの製造工程において塵埃等の異物各部材間に存在すると、傷欠陥が発生しやすくなる。塵埃等の異物の付着に伴う欠陥を防止するために、部材に帯電防止性能を付与することが求められている。

バックライトユニットに用いられる部材に帯電防止性能を付与する方法としては、例えば、透明な基材層の表面に光学層を積層した光学シートにおいて、光学層を構成するポリマー組成物中に帯電防止剤を含有させることが提案されている(例えば、特許文献4)。また、光拡散シートの表面及び/又は裏面に、帯電防止剤の塗工による帯電防止層を形成することが提案されている(例えば、特許文献5)。

概要

フィルム基材と、当該フィルム基材の一方の面上に形成されたマット層とを備え、マット層が(A)ポリオール樹脂、(B)イソシアネート系硬化剤、及び(C)水酸基を有する帯電防止剤を含有する樹脂組成物から形成されてなる、光学フィルム

目的

本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、十分な帯電防止効果を得るとともに、高温高湿環境下での帯電防止剤の過剰なブリードアウトを抑制することが可能な、光学フィルム及びその製造方法、並びに、この光学フィルムを用いて得られる光学バリアフィルム及び色変換フィルムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

フィルム基材と、当該フィルム基材の一方の面上に形成されたマット層とを備え、前記マット層が(A)ポリオール樹脂、(B)イソシアネート系硬化剤、及び(C)水酸基を有する帯電防止剤を含有する樹脂組成物から形成されてなる、光学フィルム

請求項2

前記(B)イソシアネート系硬化剤がキシリレンジイソシアネート化合物である、請求項1に記載の光学フィルム。

請求項3

前記樹脂組成物が(D)微粒子をさらに含有する、請求項1又は2に記載の光学フィルム。

請求項4

前記(C)水酸基を有する帯電防止剤が四級アンモニウム塩を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学フィルム。

請求項5

前記マット層の表面抵抗率が1.0×1013Ω/□以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学フィルム。

請求項6

請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学フィルムと、前記フィルム基材の前記マット層と反対側に配置された蒸着膜層と、を備え、前記蒸着膜層が金属酸化物を含有する、光学バリアフィルム

請求項7

前記金属酸化物が酸化ケイ素を含む、請求項6に記載の光学バリアフィルム。

請求項8

色変換層と、当該色変換層の両面上に形成された一対の光学バリアフィルムと、を備え、前記光学バリアフィルムの少なくとも一方が請求項6又は7に記載の光学バリアフィルムである、色変換フィルム

請求項9

(A)ポリオール樹脂、(B)イソシアネート系硬化剤、及び(C)水酸基を有する帯電防止剤を含有する樹脂組成物をフィルム基材上に塗布する工程と、塗布後の前記樹脂組成物を加熱して、前記フィルム基材上にマット層を形成する工程と、を備える、光学フィルムの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、光学フィルム及びその製造方法、並びに、光学フィルムを用いて得られる光学バリアフィルム及び色変換フィルムに関する。

背景技術

0002

従来、液晶ディスプレイ色再現領域向上及び消費電力下等のために、カラーフィルタ明度及びコントラスト比の向上、並びに発光ダイオードを用いたバックライトの使用が試みられている(例えば、特許文献1)。

0003

発光ダイオードを用いたバックライトユニットによる白色光発生方法には、赤色、緑色及び青色の3色の発光ダイオードを用いて白色光を合成する方法と、青色発光ダイオードを用いて得られる青色の光を、色変換材料に通すことで、白色光へ変換する方法がある。

0004

青色の光を白色光へ変換するには、例えばGaN系の青色発光ダイオードチップを使用した場合、上記色変換材料としてYAG蛍光体が用いられ得る(例えば、特許文献2)。

0005

しかし、YAG蛍光体を用いて変換された白色光は、幅広発光スペクトルを持ち、液晶カラーフィルタとのマッチングが悪いため、色再現領域が狭く、消費電力も少なくはない。

0006

これらの蛍光体に対して、最近、上記色変換材料としてコアシェル発光ナノ結晶を用いることにより、色再現領域の向上と消費電力低減が図られている(例えば、特許文献3)。

0007

コア・シェル発光ナノ結晶は、バインダー樹脂と混合され、混合物を透明基材上に塗布することで、色変換フィルムとしてバックライトユニットに組み込むことができる。

0008

しかし、コア・シェル発光ナノ結晶からなる色変換材料は、空気及び水分により酸化的損傷を受け、その結果光変換性能が劣化する。

0009

そのため、コア・シェル発光ナノ結晶を用いた色変換フィルムには、空気及び水分からコア・シェル発光ナノ結晶を保護するためのバリア層が必要となる。

0010

また、バックライトユニットにおいて、このような色変換フィルムは導光板プリズムシートとの間に設置されることが多いが、バックライトユニットの製造工程において塵埃等の異物各部材間に存在すると、傷欠陥が発生しやすくなる。塵埃等の異物の付着に伴う欠陥を防止するために、部材に帯電防止性能を付与することが求められている。

0011

バックライトユニットに用いられる部材に帯電防止性能を付与する方法としては、例えば、透明な基材層の表面に光学層を積層した光学シートにおいて、光学層を構成するポリマー組成物中に帯電防止剤を含有させることが提案されている(例えば、特許文献4)。また、光拡散シートの表面及び/又は裏面に、帯電防止剤の塗工による帯電防止層を形成することが提案されている(例えば、特許文献5)。

先行技術

0012

特開2012−108438号公報
特開2006−49657号公報
特表2010−528118号公報
特開2004−198707号公報
特許第4227436号

発明が解決しようとする課題

0013

しかしながら、上述のようにポリマー組成物中に帯電防止剤を含有させた帯電防止層を形成すると、高温高湿環境下で帯電防止層表面に帯電防止剤が過剰にブリードアウトしてしまい、外観不良又は他部材への帯電防止剤転写が発生するおそれがある。一方、ポリマー組成物中の帯電防止剤の量を減らせば、高温高湿環境下での過剰なブリードアウトは解消する傾向があるが、十分な帯電防止効果が得られなくなることがある。また、光学フィルム表面に別の帯電防止層を形成することは、フィルム製造工程を増やすことになり、コストアップに繋がるため好ましくない。

0014

本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、十分な帯電防止効果を得るとともに、高温高湿環境下での帯電防止剤の過剰なブリードアウトを抑制することが可能な、光学フィルム及びその製造方法、並びに、この光学フィルムを用いて得られる光学バリアフィルム及び色変換フィルムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0015

本発明は、フィルム基材と、当該フィルム基材の一方の面上に形成されたマット層とを備え、上記マット層が(A)ポリオール樹脂、(B)イソシアネート系硬化剤、及び(C)水酸基を有する帯電防止剤を含有する樹脂組成物から形成されてなる、光学フィルムを提供する。上記光学フィルムは優れた帯電防止性を有するものであり、高温高湿環境下での帯電防止剤の過剰なブリードアウトを抑制することができる。

0016

上記(B)イソシアネート系硬化剤がキシリレンジイソシアネート化合物であることが好ましい。(B)イソシアネート系硬化剤がキシリレンジイソシアネート系化合物であることにより、フィルム基材とマット層との密着性及び耐光性バランスよく向上することができる傾向がある。

0017

上記樹脂組成物が(D)微粒子をさらに含有することが好ましい。また、上記(C)水酸基を有する帯電防止剤が四級アンモニウム塩を含むことが好ましい。

0018

上記マット層の表面抵抗率が1.0×1013Ω/□以下であることが好ましい。

0019

本発明はまた、上記光学フィルムと、上記フィルム基材の上記マット層と反対側に配置された蒸着膜層とを備え、上記蒸着膜層が金属酸化物を含有する、光学バリアフィルムを提供する。上記金属酸化物は酸化ケイ素を含むことが好ましい。

0020

本発明はさらに、色変換層と、当該色変換層の両面上に形成された一対の光学バリアフィルムとを備え、上記光学バリアフィルムの少なくとも一方が本発明で提供される光学バリアフィルムである、色変換フィルムを提供する。

0021

本発明はさらに、(A)ポリオール樹脂、(B)イソシアネート系硬化剤、及び(C)水酸基を有する帯電防止剤を含有する樹脂組成物をフィルム基材上に塗布する工程と、塗布後の上記樹脂組成物を加熱して、上記フィルム基材上にマット層を形成する工程と、を備える、光学フィルムの製造方法を提供する。

発明の効果

0022

本発明によれば、十分な帯電防止効果を得るとともに、高温高湿環境下での帯電防止剤の過剰なブリードアウトを抑制することが可能な、光学フィルム及びその製造方法、並びにこの光学フィルムを用いて得られる光学バリアフィルム及び色変換フィルムを提供することができる。

図面の簡単な説明

0023

本発明の一実施形態に係る光学フィルムの概略断面図である。
本発明の一実施形態に係る光学バリアフィルムの概略断面図である。
本発明の別の実施形態に係る光学バリアフィルムの概略断面図である。
本発明の別の実施形態に係る光学バリアフィルムの概略断面図である。
本発明の一実施形態に係る色変換フィルムの概略断面図である。
本発明の一実施形態に係る色変換フィルムを用いて得られるバックライトユニットの概略断面図である。

0024

以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面において、同一又は同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。

0025

[光学フィルム]
図1は本発明の一実施形態に係る光学フィルムの概略断面図である。図1において、光学フィルム10は、フィルム基材1と、当該フィルム基材1の一方の面上に形成されたマット層2とを備える。マット層2は表面に凹凸を有し、光源からの光を散乱することができる。

0026

さらに、マット層2は(A)ポリオール樹脂、(B)イソシアネート系硬化剤、及び(C)水酸基を有する帯電防止剤を含有する樹脂組成物から形成されてなる(以下、単に(A)成分、(B)成分、及び(C)成分と言うことがある。)。帯電防止剤を含有する樹脂組成物からマット層を形成することにより、マット層に帯電防止性を付与することができる。また、上記(C)成分は水酸基を有するため、(A)成分及び(B)成分の反応において残ったイソシアネート基と(C)成分が有する水酸基とが結合し、(C)成分を(A)成分と(B)成分との反応物に固定することができる。その結果、光学フィルムが高温高湿環境下に長時間曝露されたとしても、帯電防止剤がマット層2(光学フィルム10)表面に過剰にブリードアウトすることを抑制することができる。

0027

フィルム基材1上に上記マット層2を形成することにより、十分な帯電防止効果を得ることができるとともに、高温高湿環境下での帯電防止剤の過剰なブリードアウトを抑制することができる。また、光学フィルム10をバックライトユニットの部材として用いたときにマット層2と対向する部材とのブロッキングを防止することができる。

0028

(A)ポリオール樹脂
ポリオール樹脂は複数の水酸基を有する樹脂である。上記ポリオール樹脂としては、例えば、ポリエーテル系樹脂ポリエステル系樹脂ポリカーボネート系樹脂ポリカプロラクトン系樹脂アクリル系樹脂エポキシ系樹脂セルロース系樹脂アセタール系樹脂ポリエチレン系樹脂ポリスチレン系樹脂ポリアミド系樹脂ポリイミド系樹脂メラミン系樹脂フェノール系樹脂、及びシリコーン系樹脂等を用いることができる。これらの中でも、光学的透明性に優れていることから、アクリル系樹脂が好適に使用される。

0030

ポリオール樹脂の重量平均分子量は1000〜100000であることが好ましく、5000〜50000であることがより好ましい。ポリオール樹脂の重量平均分子量が1000以上であることにより、後述のように(C)成分が(A)成分と(B)成分との反応物に反応した場合にブリードアウトが一層抑制できる傾向がある。ポリオール樹脂の重量平均分子量が100000以下であることにより、樹脂組成物の取り扱いが容易となる傾向がある。

0031

ポリオール樹脂の水酸基価は5〜1000であることが好ましく、10〜500であることがより好ましい。ポリオール樹脂の水酸基価が5以上であることにより、(B)成分との反応が進行しやすくなり、フィルム基材1とマット層2との間の密着性が向上する傾向がある。ポリオール樹脂の水酸基価が1000以下であることにより、マット層2のひび割れ等を抑制できる傾向がある。

0032

(B)イソシアネート系硬化剤
上記イソシアネート系硬化剤は、ポリオール樹脂が有する水酸基と反応することが可能なイソシアネート基を有し、上記ポリオール樹脂を硬化することができる。イソシアネート系硬化剤としては、芳香族イソシアネート及びその誘導体、並びに、脂肪族イソシアネート及びその誘導体が好適に使用される。イソシアネート系硬化剤が芳香族イソシアネート又はその誘導体である場合、フィルム基材1とマット層2との間に一層高い密着性が得られる傾向がある。一方、イソシアネート系硬化剤が脂肪族イソシアネート又はその誘導体である場合、マット層2の耐光性が向上する傾向がある。

0033

本明細書において、芳香族イソシアネートは芳香環と当該芳香環に直接結合するイソシアネート基とを有する炭化水素化合物である。芳香族イソシアネート及びその誘導体としては、例えば、トルエンジイソシアネート系化合物及びジフェニルメタンジイソシアネート系化合物等が挙げられる。本明細書において、脂肪族イソシアネートは脂肪族炭化水素基と当該脂肪族炭化水素基に直接結合するイソシアネート基とを有する炭化水素化合物であって、上記芳香族イソシアネートとは異なる化合物である。脂肪族イソシアネートは、イソシアネート基が結合していない芳香環を有していてもよい。イソシアネート系硬化剤が脂肪族イソシアネートであり、脂肪族イソシアネートが芳香環を有する場合、密着性の効果と耐光性向上の効果をバランスよく得ることができる傾向がある。

0034

芳香環を有しない脂肪族イソシアネート及びその誘導体としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート系化合物イソホロンジイソシアネート系化合物等が挙げられる。また、芳香環を有する脂肪族イソシアネート及びその誘導体としては、例えば、キシリレンジイソシアネート系化合物、テトラメチルキシリレンジイソシアネート系化合物等が挙げられる。イソシアネート系硬化剤は、イソシアネート基を2つ以上有していることが好ましい。イソシアネート系硬化剤がイソシアネート基を2つ以上有していることにより、ポリオール樹脂と帯電防止剤とがイソシアネート系硬化剤を介して結合し、帯電防止剤のブリードアウトをさらに抑制することができる傾向がある。以上の観点から、イソシアネート系硬化剤はキシリレンジイソシアネート系化合物であることがより好ましい。イソシアネート系硬化剤における各誘導体は、例えば、トリメチロールプロパン等が付加された付加体であってもよく、イソシアヌレート体であってもよい。トリメチロールプロパンが付加された付加体は、イソシアネート基と水酸基との反応速度をさらに高めることができ、フィルム基材1とマット層2との密着性が一層得られやすくなる傾向がある。

0035

イソシアネート系硬化剤の分子量は100〜2000であってもよく、300〜1000であってもよい。イソシアネート系硬化剤の分子量が上記範囲にあることにより、(A)成分及び(C)成分の水酸基との反応が良好に進行しやすくなり、帯電防止効果を得るとともに、過剰なブリードアウトを抑制しやすくなる傾向がある。

0036

(C)水酸基を有する帯電防止剤
(C)成分としての帯電防止剤は水酸基を有し、当該水酸基は上記ポリオール樹脂の水酸基と反応せずに残った上記イソシアネート系硬化剤のイソシアネート基と反応することができる。水酸基を有する帯電防止剤としては、例えば、四級アンモニウム塩、高分子金属塩複合物、及び導電性高分子等を用いることができる。(C)成分としての帯電防止剤の水酸基当量(1当量の水酸基を含む帯電防止剤の質量(g))は、100〜1000g/eqであることが好ましく、200〜900g/eqであることがより好ましく、300〜800g/eqであることがさらに好ましい。水酸基当量が、100g/eq以上であることにより、(A)成分、(B)成分及び溶媒と(C)成分との相溶性が向上する傾向がある。水酸基当量が1000g/eq以下であることにより、反応性が向上し、過剰なブリードアウトを抑制しやすくなる傾向がある。(C)成分としての帯電防止剤の分子量は、200〜20000であることが好ましく、250〜10000であることがより好ましい。分子量が200以上であることにより、過剰なブリードアウトを抑制することができる傾向がある。分子量が20000以下であることにより、帯電防止効果が得られやすくなる傾向がある。(C)成分としての帯電防止剤は、水酸基を1〜100有していることが好ましく、2〜50有していることがより好ましい。分子中の水酸基の数が1以上であることにより、帯電防止剤の水酸基とイソシアネート基とが反応する機会が増え、過剰なブリードアウトを抑制することができる傾向がある。分子中の水酸基の数が100以下であることにより、(A)成分、(B)成分及び溶媒との相溶性が向上する傾向がある。

0037

水酸基を有する帯電防止剤は、良好な帯電防止性を得る観点から、四級アンモニウム塩を含むことがより好ましい。上記四級アンモニウム塩は四級アンモニウムカチオン(R4−aR’aN+)と1つ又は複数のアニオン(X−)とからなり、マット層2に導電性を付与することができる。このとき、X−としては、例えば、Cl−、Br−、I−、F−、HSO4−、SO42−、NO3−、PO43−、HPO42−、H2PO4−、SO3−、及びOH−等が挙げられる。四級アンモニウムカチオン中のR及びR’はそれぞれ置換基を示す。Rは、例えば、炭素数1〜20程度のアルキル基を示す。R’は高分子化合物基であり、上記高分子化合物基は水酸基を有していることが好ましい。上記高分子化合物基としては、例えば、ポリオキシアルキレン系高分子化合物基ポリエーテル系高分子化合物基及びアルキル系高分子化合物基等が挙げられる。aは1〜4の整数を示す。

0038

また、四級アンモニウム塩は、四級アンモニウム塩を官能基として分子内に含むアクリル系材料として好適に提供される。上記アクリル系材料としては、例えば、多価アルコールの水酸基の一部を(メタ)アクリル酸によりエステル化して得られる化合物、多価アルコール及び(メタ)アクリル酸から得られるヒドロキシエステルジイソシアネート等とから合成されるウレタン(メタ)アクリレート化合物を用いることができる。

0039

また、(C)成分としての帯電防止剤は、良好な透明性を得る、又は帯電防止効果の温度依存性を軽減する観点からは、金属塩−高分子複合物であることが好ましい。金属塩−高分子複合物は金属塩と高分子化合物との複合物である。金属塩としては、Li塩等のアルカリ金属塩及びMg塩等の第2族元素塩等が挙げられる。高分子化合物としては、ポリアルキレンオキサイド及びポリアルキル等が挙げられる。上記高分子化合物は水酸基を有していることが好ましい。

0040

帯電防止剤が水酸基を有することで、水酸基を有する帯電防止剤とイソシアネート系硬化剤とが結合し、帯電防止剤のブリードアウトを抑制することができる。この他、水酸基を有する帯電防止剤の構造は、帯電防止効果及びブリードアウト抑制の観点から、水酸基当量等の特徴を制御できるように、決定される。

0041

(D)微粒子
マット層2を形成する樹脂組成物は、さらに(D)微粒子を含有することが好ましい。上記微粒子は無機微粒子又は有機微粒子であることができる。無機微粒子としては、シリカクレータルク炭酸カルシウム硫酸カルシウム硫酸バリウム珪酸アルミニウム酸化チタン合成ゼオライトアルミナ、及びスメクタイト等が挙げられる。有機微粒子としては、スチレン樹脂ウレタン樹脂ベンゾグアナミン樹脂シリコーン樹脂、及びアクリル樹脂等が挙げられる。これらのうち、球状粒子を得やすく、マット層2の表面の凹凸形状を制御しやすい観点から、有機微粒子を用いることが好ましい。微粒子は、1種のみ使用してもよく、複数種を組み合わせて使用してもよい。上記微粒子の平均粒子径は0.5〜30μmであることが好ましく、1〜20μmであることがより好ましい。平均粒子径が上記範囲内にあることにより、マット層2の表面に、光の散乱に十分であり、且つ、他部材を傷つけないように制御された凹凸を付与することができる傾向がある。

0042

マット層2を形成する樹脂組成物は、上述した(A)〜(D)成分のほか、溶媒、レベリング剤及び滑剤等の添加剤、(A)成分とは異なる樹脂等を含んでもよい。

0043

上記樹脂組成物は、(A)成分100質量部に対して、(B)成分を1〜30質量部含有することが好ましく、3〜20質量部含有することがより好ましい。(B)成分を1質量部以上含有することにより、(A)成分と反応しないイソシアネート基が残り、(C)成分としての帯電防止剤の過剰なブリードアウトを抑制できる傾向がある。また、(B)成分を30質量部以下含有することにより、イソシアネート基による(C)成分の過剰な捕捉を抑制し、(C)成分をマット層2の表面に適度に偏在させることができるため、より良好な帯電防止性が得られる傾向がある。上記樹脂組成物は、(A)成分100質量部に対して、(C)成分を1〜50質量部含有することが好ましく、3〜40質量部含有することがより好ましい。(C)成分を1質量部以上含有することにより、十分な帯電防止性が得られやすくなる傾向がある。(C)成分を50質量部以下含有することにより、過剰なブリードアウトを抑制することができる傾向がある。上記樹脂組成物が(D)成分を含有する場合、(A)成分100質量部に対して、2〜200質量部含有することが好ましく、5〜50質量部含有することがより好ましい。(D)成分を2質量部以上含有することにより、マット層2の表面に凹凸を得やすくなる傾向がある。(D)成分を200質量部以下含有することにより、マット層2と接する他の部材を傷つけることを抑制することができる傾向がある。

0044

上記マット層2の表面抵抗率は1.0×1013Ω/□以下であることが好ましく、5.0×1012Ω/□以下であることがより好ましく、1.0×1012Ω/□以下であることがさらに好ましい。表面抵抗率が1.0×1013Ω/□以下である場合、十分な帯電防止効果が得られていると判断することができる。

0045

マット層2の凸部を除いた厚さは、0.1〜20μmであることが好ましく、0.3〜10μmであることがより好ましい。マット層2の厚さが0.1μm以上であることにより、均一な膜が得られやすく、光学的機能が十分に得られる傾向がある。一方、マット層2の厚さが20μm以下であることにより、微粒子を用いた場合のマット層2の表面へ微粒子が露出して、凹凸付与効果が得られやすくなる傾向がある。

0046

フィルム基材1としては、種々の有機高分子からなるフィルムを用いることができる。フィルム基材1は、例えば、ディスプレイ等の光学部材に通常使用される透明フィルム基材であってもよく、透明性及び屈折率等の光学特性、さらには耐衝撃性耐熱性及び耐久性等の諸物性を考慮して、種々の有機高分子からなる基材を用いることができる。有機高分子としては、例えば、ポリオレフィン系、ポリエステル系、セルロース系、ポリアミド系、アクリル系、及びその他の高分子化合物が挙げられる。ポリオレフィン系高分子化合物としては、ポリエチレン及びポリプロピレン等が挙げられる。ポリエステル系高分子化合物としては、ポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート等が挙げられる。セルロース系高分子化合物としては、トリアセチルセルロースジアセチルセルロース及びセロファン等が挙げられる。ポリアミド系高分子化合物としては、6−ナイロン及び6,6−ナイロン等が挙げられる。アクリル系高分子化合物としては、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。その他の高分子化合物としては、ポリスチレンポリ塩化ビニルポリイミドポリビニルアルコールポリカーボネート、及びエチレンビニルアルコール等が挙げられる。

0047

フィルム基材1の厚さは5〜300μmであることが好ましい。フィルム基材の厚みが5μm以上であることにより、フィルム基材1の強度を得ることができ、バックライト組立工程での取り扱いが容易となる傾向がある。一方、フィルム基材1の厚さが300μm以下であることにより、ロールtoロールにて塗布した場合の扱いが容易となる。

0048

次に、光学フィルム10の製造方法について説明する。光学フィルム10の製造方法は、上記樹脂組成物をフィルム基材1上に塗布する工程と、塗布後の上記樹脂組成物を加熱して、フィルム基材1上にマット層2を形成する工程と、を備える。上記塗布工程では、上記樹脂組成物(マット層組成物)が、フィルム基材1上に塗布され、塗膜が形成される。マット層組成物をフィルム基材1上に塗布する方法としては、ロールコーターリバースロールコーターグラビアコーターマイクログラビアコーター、ナイフコーターバーコーターワイヤーバーコーター、ダイコーター、及びディップコーター等を採用することができる。

0049

マット層組成物をフィルム基材1上に塗布した後、塗膜を乾燥することにより、塗膜中の溶媒が除去される。このとき乾燥手段としては、加熱、送風、及び熱風等を用いることができる。塗膜を乾燥後、乾燥した塗膜を、さらに加熱することにより、フィルム基材1上にマット層2が形成される。

0050

図2は本発明の一実施形態に係る光学バリアフィルムの概略断面図である。図2において、光学バリアフィルム20は、フィルム基材1と、当該フィルム基材1の一方の面上に形成されたマット層2と、上記フィルム基材1の他方の面上に形成された蒸着膜層3とを備える。

0051

本実施形態において、蒸着膜層3はフィルム基材1の他方の面上に蒸着によって形成される。蒸着膜層3は金属酸化物を含有する。上記金属酸化物としては、例えば、アルミニウム、銅、銀、イットリウムタンタルケイ素、及びマグネシウム等の酸化物が挙げられる。金属酸化物は、安価でバリア性能に優れることから、酸化ケイ素(SiOx、xは1.0〜2.0)であることが好ましい。xが1.0以上であると、良好なバリア性が得られやすい傾向がある。蒸着膜層3の厚さは、例えば、10〜500nmである。蒸着膜層3は、フィルム基材1のマット層2と反対側に配置されていればよく、フィルム基材1の面上に直接形成されていなくてもよい。

0052

フィルム基材1の、蒸着膜層3が形成されていない側の面上にマット層2を上述と同様に形成することにより、本実施形態の光学バリアフィルムを得ることができる。すなわち、本実施形態の光学バリアフィルム20の製造方法は、フィルム基材1の第1面上に蒸着膜層を形成する工程と、フィルム基材1の第2面上に上記樹脂組成物を塗布する工程と、塗布後の上記樹脂組成物を加熱して、フィルム基材1の第2面上にマット層2を形成する工程と、を備える。

0053

図3は本発明の別の実施形態に係る光学バリアフィルムの概略断面図である。図3において、光学バリアフィルム20は、フィルム基材1’と、上記フィルム基材1’の一方の面上に形成された蒸着膜層3と、上記蒸着膜層3上に粘着層又は接着層4を介して貼り付けられたフィルム基材1と、当該フィルム基材1上に形成されたマット層2とを備える。図3において、フィルム基材1’と当該フィルム基材1’上に形成された蒸着膜層3とを併せてバリアフィルム基材6という。本実施形態において、図3において、フィルム基材1’はマット層2が形成されない点でフィルム基材1と異なるが、フィルム基材1’にはフィルム基材1と同種の材料が選択され、同じであってもよく、異なっていてもよい。

0054

本実施形態の光学バリアフィルム20を製造する際には、まず、バリアフィルム基材6の蒸着膜層3側の面上に粘着剤又は接着剤が塗布される。さらに、塗布面上に別のフィルム基材1が貼り合わされ、必要に応じてエージングすることにより、塗布層が粘着層又は接着層4となる。粘着層又は接着層4の厚さは1μm以上20μm以下であることが好ましい。粘着剤又は接着剤としては、高分子フィルム用の粘着剤又は接着剤として一般的なものを使用することができる。粘着剤又は接着剤としては、ポリエステル系、アクリル系、ゴム系、フェノール系、及びウレタン系等の粘着剤又は接着剤が挙げられる。マット層2の形成方法は上記と同様である。すなわち、本実施形態の光学バリアフィルム20の製造方法は、バリアフィルム基材6の、蒸着膜層3側の面上に粘着剤又は接着剤を塗布する工程と、塗布後の上記粘着剤又は接着剤を介してバリアフィルム基材6上にフィルム基材1を貼り合わせてエージングする工程と、フィルム基材1のバリアフィルム基材6と反対側の面上に上記樹脂組成物を塗布する工程と、塗布後の上記樹脂組成物を加熱して、フィルム基材1のバリアフィルム基材6と反対側の面上にマット層2を形成する工程と、を備える。

0055

図4は本発明の別の実施形態に係る光学バリアフィルムの概略断面図である。図4において、光学バリアフィルム20は、フィルム基材1’と、当該フィルム基材1’の一方の面上に形成された蒸着膜層3と、上記フィルム基材1’の他方の面上に粘着層又は接着層4を介して貼り付けられたフィルム基材1と、当該フィルム基材1上に形成されたマット層2とを備える。図4において、フィルム基材1’と当該フィルム基材1’上に形成された蒸着膜層3とを併せてバリアフィルム基材6という。本実施形態において、フィルム基材1及びフィルム基材1’は同じであってもよく、異なっていてもよい。マット層2の形成方法、蒸着膜層3の形成方法、及びフィルム基材1のバリアフィルム基材6への貼り付け方法は上記と同様である。すなわち、本実施形態の光学バリアフィルム20の製造方法は、バリアフィルム基材6の、蒸着膜層3と反対側の面上に上記粘着剤又は接着剤を塗布する工程と、塗布後の上記粘着剤又は接着剤を介してバリアフィルム基材6上にフィルム基材1を貼り合わせてエージングする工程と、フィルム基材1のバリアフィルム基材6と反対側の面上に上記樹脂組成物を塗布する工程と、塗布後の上記樹脂組成物を加熱して、フィルム基材1のバリアフィルム基材6と反対側の面上にマット層2を形成する工程と、を備える。

0056

図5は本発明の一実施形態に係る色変換フィルムの概略断面図である。図5において、色変換フィルム30は、色変換層5と、当該色変換層5の両面上に形成された一対の光学バリアフィルム20とを備える。図5では、両方の光学バリアフィルムに上記光学バリアフィルム20を用いているが、一方にのみ上記光学バリアフィルム20を用いてもよい。

0057

色変換層5は樹脂及び蛍光体を含む。色変換層5の厚さは数十〜数百μmである。上記樹脂としては、例えば、光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂を使用することができる。蛍光体としては、特に発光効率の良いコア・シェル型量子ドットが好適に用いられる。コア・シェル型量子ドットは、発光部としての半導体結晶コアが保護膜としてのシェルにより被覆されたものである。例えば、コアにはセレン化カドミウムCdSe)、シェルには硫化亜鉛(ZnS)が使用可能である。

0058

樹脂に蛍光体を分散して調製した蛍光体分散液を一方の光学バリアフィルム20のマット層2と反対側の面上に塗布した後、塗布面に他方の光学バリアフィルム20を貼り合わせ、塗布層を硬化することにより色変換層5が形成される。

0059

本実施形態の色変換フィルム30は、青色LED(発光ダイオード)を光源としたバックライトユニットに好適に用いることができる。

0060

図6は本発明の一実施形態に係る色変換フィルムを用いて得られるバックライトユニットの概略断面図である。図6において、バックライトユニット40は、光源42と、導光板46と、導光板46上に配置された色変換フィルム30と、を備える。色変換フィルム30は、凹凸面(すなわち、マット層2の凹凸面)が導光板46と接するように配置されている。詳細には、バックライトユニット40は、色変換フィルム30の凹凸面上に導光板46及び反射板44がこの順で配置され、光源42は導光板46の側方(導光板46の面方向)に配置される。バックライトユニット40では、色変換フィルム30の凹凸面への帯電防止剤の過剰なブリードアウトを抑制できることから、外観不良又は他部材への帯電防止剤の転写を抑制することができ、さらに、長期にわたって十分な帯電防止効果を得ることができる。

0061

導光板46及び反射板44は、光源42から照射された光を効率的に反射し、導くものであり、公知の材料が使用される。導光板46としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、及びシクロオレフィンフィルム等が使用される。光源42には、例えば、青色発光ダイオード素子複数個設けられている。この発光ダイオード素子は、紫色発光ダイオード、又はさらに低波長の発光ダイオードであってもよい。光源42から照射された光は、導光板46(D1方向)に入射した後、反射及び屈折等を伴って色変換層5(D2方向)に入射する。色変換層5を通過した光は、色変換層5を通過する前の光に色変換層5で発生した黄色光が混ざることで、白色光となる。

0062

以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0063

[光学フィルムの作製]
(実施例1)
以下に示す材料を混合し、マット層組成物を調製した。透明フィルム基材(厚さ:25μm、ポリエチレンテレフタレートフィルム商品名:テイジンテトロンフィルムHPE、帝人デュポンフィルム社製)上にワイヤーバーコーターにより上記マット層組成物を塗布し、塗膜を80℃30秒間乾燥し、50℃72時間エージングすることにより、透明フィルム基材上に厚さ3μmのマット層を形成し、光学フィルムを作製した。
・アクリル系ポリオール樹脂(DIC社製、商品名:アクディックA−814)100質量部
・イソシアネート系硬化剤(DIC社製、商品名:バーノックDN−980、ヘキサメチレンジイソシアネート系化合物)8.5質量部
・帯電防止剤(四級アンモニウム塩、第一工業製薬社製、商品名:レジスタットPU−101、水酸基当量:316.1g/eq)10質量部
・微粒子(ポリウレタン平均粒径2μm)10質量部
溶剤酢酸エチル)70質量部

0064

(実施例2〜3及び比較例1〜4)
帯電防止剤として、レジスタットPU−101 10質量部に代えて、下記表1に示す帯電防止剤を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてマット層組成物を調製し、光学フィルムを作製した。

0065

(実施例4〜5)
イソシアネート系硬化剤として、バーノックDN−980に代えて、下記表2に示すイソシアネート系硬化剤を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてマット層組成物を調製し、光学フィルムを作製した。

0066

(比較例5)
イソシアネート系硬化剤として、バーノックDN−980に代えて、下記表2に示すイソシアネート系硬化剤を用いたこと以外は、比較例4と同様にしてマット層組成物を調製し、光学フィルムを作製した。

0067

評価方法
実施例及び比較例で作製した各光学フィルムを、下記の方法に従って評価した。

0068

(表面抵抗率)
JIS−K6911に準拠して高抵抗抵抗率計ダイアインスツルメンツ社製、ハイレスタMCPHT260)を用いて、実施例及び比較例で得られた各光学フィルムのマット層の表面抵抗率を測定した。測定結果を表1又は2に示す。

0069

(マット層表面へのブリードアウト)
実施例及び比較例で得られた各光学フィルムを温度65℃相対湿度95%の環境下で1000時間保持し、常温環境に取り出した。取り出した各光学フィルムのマット層表面を目視にて観察した。観察結果を、以下の基準に従って評価した。評価結果を表1又は2に示す。
A:ブリードアウトに起因する外観ムラが認められない。
B:ブリードアウトに起因する外観ムラが認められる。
C:ブリードアウトに起因する外観ムラが顕著に認められる。

0070

ブリードアウト物の転写)
実施例及び比較例で得られた各光学フィルムを温度65℃相対湿度95%の環境下で1000時間保持し、常温環境に取り出した。バックライトユニットの導光板を模した厚さ188μmのポリカーボネートフィルムと取り出した各光学フィルムとを、マット層とポリカーボネートフィルムとが接するように重ね、これらに25kgf/cm2の荷重掛け、30秒放置した。その後、各光学フィルムからポリカーボネートフィルムを剥がし、剥がした後のポリカーボネートフィルム表面(剥離面)を目視にて観察した。表面の観察結果を、以下の基準に従って評価した。評価結果を表1又は2に示す。
A:ブリードアウト物の転写が認められない。
B:ブリードアウト物の転写が認められる。
C:ブリードアウト物の転写が顕著に認められる。

0071

(密着性)
実施例及び比較例で得られた各光学フィルムを温度65℃相対湿度95%の環境下で1000時間保持し、常温環境に取り出した。取り出した各光学フィルムのマット層側の表面に対して、JIS K 5400に従い、100マス碁盤目試験を行い、フィルム基材上に欠けずに残っている碁盤目状のマット層のマスの数を数えた。各光学フィルムのマット層とフィルム基材との密着性を、以下の基準に従って評価した。残っているマスの数と密着性の評価結果を表1又は2に示す。
A:フィルム基材上に欠けずに残っている碁盤目状のマット層の割合が10割である。
B:フィルム基材上に欠けずに残っている碁盤目状のマット層の割合が5割以上10割未満である。
C:フィルム基材上に欠けずに残っている碁盤目状のマット層の割合が5割未満である。

0072

(耐光性)
実施例及び比較例で得られた各光学フィルムに、紫外線カーボンアークを光源とした紫外線オートフェードメーター(スガ試験機株式会社製、U48AU)を用いて、マット層側から紫外線を100時間照射した。自動分光光度計(株式会社日立製作所製、U−4100)を用いて、紫外線照射前後における各光学フィルムの透過分光スペクトルを作成し、波長450nmの紫外線の透過率を測定した。紫外線照射前後での黄変を以下の基準に従って評価し、黄変の評価結果を耐光性の評価結果とした。評価結果を表1又は2に示す。
A:紫外線照射前後での透過率の低減が1%未満である。
B:紫外線照射前後での透過率の低減が1%以上3%未満である。
C:紫外線照射前後での透過率の低減が3%以上である。

0073

0074

表1中の帯電防止剤の詳細は以下のとおりである。
・エソカードC/25:ライオンスペシャリティケミカルズ社製、四級アンモニウム塩(水酸基当量:334.5g/eq)
PEL−25:日本カーリット社製、高分子−Li塩複合物(水酸基当量:758.1g/eq)
ライトエステルDQ100:共栄社化学社製、四級アンモニウム塩(水酸基なし)
ジメチルステアリルアンモニウムクロリド:東京化成工業株式会社製(水酸基なし)

0075

0076

表2中のイソシアネート系硬化剤の詳細は以下のとおりである。
タケネートD−110N:三井化学社製、キシリレンジイソシアネート系化合物(トリメチロールプロパン付加体)。
・タケネートD−101A:三井化学社製、トルエンジイソシアネート系化合物。

実施例

0077

実施例1〜5のように、水酸基を有する帯電防止剤を用いることで、帯電防止性(低い表面抵抗率)とブリードアウト抑制を両立した光学フィルムが得られた。これらのように、帯電防止性とブリードアウト抑制とが両立された光学フィルムは、光学バリアフィルム及び色変換フィルムの材料としても好適に使用できる。また、実施例5のように、イソシアネート系硬化剤として芳香族イソシアネートを用いることにより、実施例1と比べて耐光性にやや劣るものの、密着性の優れた光学フィルムを得ることができた。さらに、実施例4のように、イソシアネート系硬化剤として芳香環を有する脂肪族イソシアネートを用いることにより、耐光性と密着性とをバランスよく備える光学フィルムを得ることができた。

0078

本発明の光学フィルム、光学バリアフィルム及び色変換フィルムは青色LEDからなる光源を用いたバックライトユニットを構成する部材として利用できる。

0079

1…フィルム基材、2…マット層、3…蒸着膜層、4…粘着層又は接着層、5…色変換層、10…光学フィルム、20…光学バリアフィルム、30…色変換フィルム。

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