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技術 型内発泡成形体及びその成形方法並びに成形用金型

出願人 株式会社カネカ
発明者 鮫島昌彦飛松祐紀海老名孝元
出願日 2016年3月9日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2017-508197
公開日 2018年1月18日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 WO2016-152530
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等の特殊発泡成形、タイヤ成形 マットレス,及びいす,ベッドに関するその他
主要キーワード 鉄製ワイヤー 促進構造 シート芯 分割面間 分割空間 分割個数 ポリオレフィン系発泡樹脂 補強ロッド
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年1月18日)のものです。
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図面 (20)

課題

反りの発生を抑制して、寸法精度を向上可能な型内発泡成形体及びその成形方法並びに成形用金型を提供する。

解決手段

オレフィン系樹脂製の予備発泡ビーズを用いた型内発泡成形時に、予備発泡ビーズからなる発泡体2に対して、長さを有する連結部6と、該連結部6に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部7とを有するインサート材3をインサート成形してなる型内発泡成形体1であって、型内発泡成形体1の離型後の収縮時における、インサート材3と発泡体2との相対移動を促進する移動促進構造として、連結部6と交差する方向に分割空間5を形成して、発泡体2を2つの分割発泡体4に分割構成した。

概要

背景

部品点数の削減および高機能化を目的に、自動車関連部品発泡プラスチック金属部品あるいは他素材との一体成形が注目されてきつつある。例えば、インサート材埋没してなる銅メッキした銅線折曲してなる枠上の芯材を埋没した剛性樹脂発泡粒子成形体からなる自動車用サンバイザーが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。自動車用ヘッドレストアームレストでは、合成樹脂成形品ビーズ発泡体との一体成形(例えば、特許文献4、特許文献5参照。)のインサート成形が提案されている。自動車シート芯材でも従来ポリウレタンからなるシート本体に形状を安定化させるための金属ワイヤーを埋没状に一体成形して生産されるのが一般的であったが、車輌の軽量化、コスト削減などの視点からポリウレタンとポリオレフィン系樹脂発泡体とを組み合わせた構成が提案されている(例えば、特許文献6参照)

概要

反りの発生を抑制して、寸法精度を向上可能な型内発泡成形体及びその成形方法並びに成形用金型を提供する。オレフィン系樹脂製の予備発泡ビーズを用いた型内発泡成形時に、予備発泡ビーズからなる発泡体2に対して、長さを有する連結部6と、該連結部6に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部7とを有するインサート材3をインサート成形してなる型内発泡成形体1であって、型内発泡成形体1の離型後の収縮時における、インサート材3と発泡体2との相対移動を促進する移動促進構造として、連結部6と交差する方向に分割空間5を形成して、発泡体2を2つの分割発泡体4に分割構成した。

目的

本発明の目的は、反りの発生を抑制して、寸法精度を向上可能な型内発泡成形体及びその成形方法並びに成形用金型を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
0件

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請求項1

オレフィン系樹脂製の予備発泡ビーズを用いた型内発泡成形時に、前記予備発泡ビーズからなる発泡体に対して、長さを有する連結部と、該連結部に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部とを有するインサート材インサート成形してなる型内発泡成形体であって、前記型内発泡成形体の離型後の収縮時における、前記インサート材と発泡体との相対移動を促進する移動促進構造を前記発泡体に設けた、ことを特徴とする型内発泡成形体。

請求項2

前記移動促進構造として、前記連結部と交差する方向に設けた分割面にて、前記発泡体を複数の分割発泡体に分割構成した請求項1記載の型内発泡成形体。

請求項3

前記移動促進構造として、前記発泡体に移動抵抗部と発泡体との前記相対移動を許容する移動許容空間を形成した請求項1記載の型内発泡成形体。

請求項4

前記移動促進構造として、前記連結部と交差する方向に設けた分割面にて、前記発泡体を複数の分割発泡体に分割構成するとともに、前記発泡体に移動抵抗部と発泡体との前記相対移動を許容する移動許容空間を形成した請求項1記載の型内発泡成形体。

請求項5

対面する前記分割面間において前記インサート材が外部に露出されている請求項2又は4記載の型内発泡成形体。

請求項6

前記移動許容空間の大きさを、前記型内発泡成形体の離型後の収縮前後において、前記移動抵抗部が移動許容空間内に配置される大きさに設定した請求項3又は4記載の型内発泡成形体。

請求項7

前記インサート材として、環状部を有するものを用いた請求項1〜6のいずれか1項記載の型内発泡成形体。

請求項8

オレフィン系樹脂製の予備発泡ビーズを用いた型内発泡成形時に、前記予備発泡ビーズからなる発泡体に対して、長さを有する連結部と、該連結部に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部とを有するインサート材がインサート成形されるように型内発泡成形体を成形する型内発泡成形方法であって、前記連結部と交差する方向を分割面として、前記発泡体を複数の分割発泡体に分割成形する、ことを特徴とする型内発泡成形方法。

請求項9

オレフィン系樹脂製の予備発泡ビーズを用いた型内発泡成形時に、前記予備発泡ビーズからなる発泡体に対して、長さを有する連結部と、該連結部に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部とを有するインサート材がインサート成形されるように型内発泡成形体を成形する型内発泡成形方法であって、前記型内発泡成形体の離型後の収縮時における、前記移動抵抗部と発泡体との相対移動を許容する移動許容空間を前記発泡体に成形する、ことを特徴とする型内発泡成形方法。

請求項10

前記連結部と交差する方向を分割面として、前記発泡体を複数の分割発泡体に分割成形する請求項9記載の型内発泡成形方法。

請求項11

前記インサート材として、環状部を有するものを用いた請求項8〜10のいずれか1項記載の型内発泡成形方法。

請求項12

オレフィン系樹脂製の予備発泡ビーズを用いた型内発泡成形時に、前記予備発泡ビーズからなる発泡体に対して、長さを有する連結部と、該連結部に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部とを有するインサート材がインサート成形されるように型内発泡成形体を成形する型内発泡成形用金型であって、前記連結部と交差する方向に設けた分割面にて、前記発泡体を複数の分割発泡体に分割するように、隣接する分割発泡体間に分割空間を成形する分割空間成形部を設けた、ことを特徴する型内発泡成形用金型。

請求項13

オレフィン系樹脂製の予備発泡ビーズを用いた型内発泡成形時に、前記予備発泡ビーズからなる発泡体に対して、長さを有する連結部と、該連結部に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部とを有するインサート材がインサート成形されるように型内発泡成形体を成形する型内発泡成形用金型であって、前記発泡体に移動抵抗部と発泡体との相対移動を許容する移動許容空間を成形する移動許容空間成形部を設けた、ことを特徴とする型内発泡成形用金型。

請求項14

前記連結部と交差する方向に設けた分割面にて、前記発泡体を複数の分割発泡体に分割するように、隣接する分割発泡体間に分割空間を成形する分割空間成形部を設けた請求項13記載の型内発泡成形用金型。

請求項15

前記インサート材として、環状部を有するものを用いた請求項12〜14のいずれか1項記載の型内発泡成形用金型。

技術分野

0001

本発明は、インサート材発泡成形体に対して埋設状に一体成形してなる型内発泡成形体及びその成形方法並びに成形用金型に関する。

背景技術

0002

部品点数の削減および高機能化を目的に、自動車関連部品発泡プラスチック金属部品あるいは他素材との一体成形が注目されてきつつある。例えば、インサート材を埋没してなる銅メッキした銅線折曲してなる枠上の芯材を埋没した剛性樹脂発泡粒子成形体からなる自動車用サンバイザーが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。自動車用ヘッドレストアームレストでは、合成樹脂成形品ビーズ発泡体との一体成形(例えば、特許文献4、特許文献5参照。)のインサート成形が提案されている。自動車シート芯材でも従来ポリウレタンからなるシート本体に形状を安定化させるための金属ワイヤーを埋没状に一体成形して生産されるのが一般的であったが、車輌の軽量化、コスト削減などの視点からポリウレタンとポリオレフィン系樹脂発泡体とを組み合わせた構成が提案されている(例えば、特許文献6参照)

先行技術

0003

特開平2−144221号公報
特開平2−144222号公報
特開平2−144223号公報
特開平5−124714号公報
特開平8−156002号公報
特開2001−161508号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、同一発樹脂成形体のみからなる成形品であれば、成形品の離型後、発泡成形体は、全体的に一旦収縮した後、全体的にもとのサイズに復帰するので、成形品の反りはそれほど大きくないが、他素材との組み合わせや金属ワイヤーなどの芯材が発泡成形体にインサート成形されていると、発泡成形体とインサート材の収縮率の違いにより、成形品に反りが発生して、成形品の品質を十分に確保できないという問題があった。具体的には、図1(a)に示すように、インサート材をインサート成形していない、例えば長方形平板状発泡体101のみからなる無垢の型内発泡成形体100においては、型内発泡成形して離型した後、セル内の蒸気が冷却されて、型内発泡成形体100全体が矢印A及び矢印Bで示すように中央部側へ収縮した後、セル内に外気が導入されて、型内発泡成形体100が元のサイズに復帰する。しかし、図1(b)に示すように、発泡体111内に金属製の枠状のインサート材112をインサート成形してなる型内発泡成形体110においては、離型後における型内発泡成形体110の収縮時に、発泡体111はインサート材112の短手部112aにより矢印A(図1(a)参照)の方向への収縮が阻害され、長手部112bにより矢印B(図1(a)参照)の方向への収縮が阻害されて、図1(b)の矢印C及び矢印Dで示す方向へ収縮し、完全には元のサイズに復帰しないことから、型内発泡成形体110に矢印C及び矢印Dの方向に沿った表面側或いは裏面側への反りが発生するものと考えられる。

0005

特に、車両用シートクッションの芯材のように、比較的大型の成形品では、反り量が全体的に大きくなることから、車体への組み付けに支障をきたすことがあり、製品として採用できないという問題があった。

0006

本発明の目的は、反りの発生を抑制して、寸法精度を向上可能な型内発泡成形体及びその成形方法並びに成形用金型を提供するものである。

課題を解決するための手段

0007

本発明に係る型内発泡成形体は、オレフィン系樹脂製の予備発泡ビーズを用いた型内発泡成形時に、前記予備発泡ビーズからなる発泡体に対して、長さを有する連結部と、該連結部に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部とを有するインサート材をインサート成形してなる型内発泡成形体であって、前記型内発泡成形体の離型後の収縮時における、前記インサート材と発泡体との相対移動を促進する移動促進構造を前記発泡体に設けたものである。なお、本明細書において、移動抵抗部とは、型内発泡成形体の離型後の収縮時における、連結部の長さ方向への発泡体との移動抵抗が、連結部よりも大きな部分を意味する。

0008

この型内発泡成形体では、インサート材として、長さを有する連結部と、該連結部に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部とを有するものを用いているので、移動促進構造を有さない従来の型内発泡成形体であれば、型内発泡成形体の離型後における発泡体の収縮時に、移動抵抗部においてインサート材と発泡体との相対移動が阻害されて、移動抵抗部側へ発泡体が収縮して型内発泡成形体に反りが発生し、収縮後、発泡体が元の形状に復帰するときに、該移動抵抗部間における発泡体が完全には元のサイズに復帰しないことから、型内発泡成形体に反りが残留する。それに対して、本発明では、インサート材と発泡体との相対移動を促進する移動促進構造を発泡体に設けているので、型内発泡成形体の離型後における発泡体の収縮時には、移動促進構造によりインサート材と発泡体との相対移動が促進され、また収縮後、発泡体が元のサイズに復帰するときにも、移動促進構造によりインサート材と発泡体との相対移動が促進される。このため、離型後における、発泡体の収縮動作と、元の形状への復帰動作が円滑になされることになり、型内発泡成形体に反りが発生することを抑制乃至防止でき、型内発泡成形体の寸法精度を向上できる。

0009

ここで、前記移動促進構造として、前記連結部と交差する方向に設けた分割面にて、前記発泡体を複数の分割発泡体に分割構成することが好ましい実施の形態である。このように構成すると、移動促進構造により、インサート材の連結部と発泡体との相対移動を促進して、型内発泡成形体に反りが発生することを抑制乃至防止できる。つまり、型内発泡成形体の離型後における発泡体の収縮時には、分割面間の隙間が大きくなることで、複数の分割発泡体がそれぞれ独立に連結部に沿って移動抵抗部側へ円滑に収縮し、また収縮後、分割発泡体が元の形状に復帰するときにも、分割面間の隙間が小さくなることで、分割発泡体がそれぞれ独立に元の形状に円滑に復帰することになり、離型後における、分割発泡体の収縮動作と、元の形状への復帰動作が円滑になされるので、型内発泡成形体に反りが発生することを抑制乃至防止できる。なお、隣接する分割発泡体は、完全分離することが最も好ましいが、型内発泡成形体の反りの許容範囲内において、少なくとも一部が連なるように分離することもできる。

0010

前記移動促進構造として、前記発泡体に移動抵抗部と発泡体との前記相対移動を許容する移動許容空間を形成することも好ましい実施の形態である。このように構成すると、移動許容空間により、インサート材の移動抵抗部と発泡体との相対移動を許容して、型内発泡成形体に反りが発生することを抑制乃至防止できる。つまり、型内発泡成形体の離型後における発泡体の収縮時には、移動許容空間内において移動抵抗部が移動することで、発泡体が連結部に沿って円滑に収縮し、また収縮後、発泡体が元の形状に復帰するときにも、移動許容空間内において移動抵抗部が移動することで、発泡体が連結部に沿って円滑に元の形状に復帰することになり、離型後における、発泡体の収縮動作と、元の形状への復帰動作が円滑になされるので、型内発泡成形体に反りが発生することを抑制乃至防止できる。

0011

前記移動促進構造として、前記連結部と交差する方向に設けた分割面にて、前記発泡体を複数の分割発泡体に分割構成するとともに、前記発泡体に移動抵抗部と発泡体との前記相対移動を許容する移動許容空間を形成することが好ましい実施の形態である。

0012

前記移動促進構造として、前記発泡体を複数の分割発泡体に分割構成する場合には、対面する前記分割面間において前記インサート材が完全に外部に露出されていることが最も好ましい実施の形態である。このように構成すると、離型後における分割発泡体の収縮及び元の形状への復元が円滑になされるので、型内発泡成形体の反りの低減効果が大きくなる。また、分割面間の隙間を通じて、型内発泡成形体にインサート材がインサートされているか否かを容易に目視確認できるので好ましい。

0013

前記移動促進構造として、移動許容空間を設ける場合には、前記移動許容空間の大きさを、前記型内発泡成形体の成形後の収縮前後において、前記移動抵抗部が移動許容空間内に配置される大きさに設定することが好ましい実施の形態である。このように構成すると、型内発泡成形体の離型後における発泡体の収縮が、移動抵抗部により阻害されることを確実に防止できる。なお、移動許容空間の大きさは、発泡体の大きさや素材や発泡倍率や離型後における冷却前後の収縮率、インサート材の大きさや素材や熱膨張率、型内発泡成形体の成形条件などによって異なるので、定量的な数値を特定することは困難であるが、型内発泡成形体を成形して冷却した後において、移動抵抗部が移動許容空間内に配置される大きさであれば任意に設定可能で、その上限値は、例えば型内発泡成形体21の強度や外観等を考慮して極力小さく設定することが好ましい。なお、前記移動許容空間の大きさは、前記型内発泡成形体の成形後の収縮前後にわたって、前記移動抵抗部の全体が外部に露出する大きさに設定することが最も好ましい実施の形態である。このように構成することで、離型後における発泡体の収縮及び元の形状への復元が円滑になされ、移動抵抗部により阻害されることが防止されるので、型内発泡成形体の反りの低減効果が大きくなる。

0014

前記インサート材として、環状部を有するものを用いることが好ましい実施の形態である。インサート材としては、例えば正方形長方形などの方形状や円形楕円形などの各種形状の環状部のみを有するものを採用することもできるし、該環状部にフック部材などを取り付けたものを採用することもできる。

0015

また、本発明は、以下の発明を包含する。
(1)オレフィン系樹脂製の予備発泡ビーズを用いた型内発泡成形時に、前記予備発泡ビーズからなる発泡体に対して、長さを有する連結部と、該連結部に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部とを有するインサート材をインサート成形してなる型内発泡成形体であって、前記型内発泡成形体の離型後の収縮時における、前記インサート材と発泡体との相対移動を促進する移動促進構造を前記発泡体に設け、前記移動促進構造においてインサート材が完全に外部に露出されている、ことを特徴とする型内発泡成形体。

0016

(2)オレフィン系樹脂製の予備発泡ビーズを用いた型内発泡成形時に、前記予備発泡ビーズからなる発泡体に対して、長さを有する連結部と、該連結部に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部とを有するインサート材をインサート成形してなる型内発泡成形体であって、前記型内発泡成形体の離型後の収縮時における、前記インサート材と発泡体との相対移動を促進する移動促進構造を前記発泡体に設け、前記移動促進構造として、前記連結部と交差する方向に設けた分割面にて、前記発泡体を複数の分割発泡体に分割構成し、対面する前記分割面間において前記インサート材が完全に外部に露出されている、ことを特徴とする型内発泡成形体。

0017

(3)オレフィン系樹脂製の予備発泡ビーズを用いた型内発泡成形時に、前記予備発泡ビーズからなる発泡体に対して、長さを有する連結部と、該連結部に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部とを有するインサート材をインサート成形してなる型内発泡成形体であって、前記型内発泡成形体の離型後の収縮時における、前記インサート材と発泡体との相対移動を促進する移動促進構造を前記発泡体に設け、前記移動促進構造として、前記発泡体に移動抵抗部と発泡体との前記相対移動を許容する移動許容空間を形成し、前記移動許容空間の大きさを、前記型内発泡成形体の成形後の収縮前後にわたって、前記移動抵抗部の全体が外部に露出する大きさに設定した、ことを特徴とする型内発泡成形体。

0018

(4)オレフィン系樹脂製の予備発泡ビーズを用いた型内発泡成形時に、前記予備発泡ビーズからなる発泡体に対して、長さを有する連結部と、該連結部に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部とを有するインサート材をインサート成形してなる型内発泡成形体であって、前記型内発泡成形体の離型後の収縮時における、前記インサート材と発泡体との相対移動を促進する移動促進構造を前記発泡体に設け、前記移動促進構造として、前記連結部と交差する方向に設けた分割面にて、前記発泡体を複数の分割発泡体に分割構成し、対面する前記分割面間において前記インサート材が完全に外部に露出されている移動促進構造と、前記発泡体に移動抵抗部と発泡体との前記相対移動を許容する移動許容空間を形成し、前記移動許容空間の大きさを、前記型内発泡成形体の成形後の収縮前後にわたって、前記移動抵抗部の全体が外部に露出する大きさに設定した移動促進構造とを備えた、ことを特徴とする型内発泡成形体。

0019

前記(1)の型内発泡成形体が好ましく、(2)(3)の型内発泡成形体がより好ましく、(4)の型内発泡成形体が最も好ましい形態である。なお、前記移動促進構造において、インサート材が完全には外部に露出されていない場合、即ち(2)の型内発泡成形体において、対面する前記分割面間において前記インサート材の少なくとも一部が外部に露出されていない場合や、(3)の型内発泡成形体において、前記移動許容空間の大きさが、前記型内発泡成形体の成形後の収縮前後にわたって、前記移動抵抗部の少なくとも一部が外部に露出されない大きさに設定されている場合には、型内発泡成形体の形状によっては、変形や反りが大きくなることもある。

0020

本発明に係る第1の型内発泡成形方法は、オレフィン系樹脂製の予備発泡ビーズを用いた型内発泡成形時に、前記予備発泡ビーズからなる発泡体に対して、長さを有する連結部と、該連結部に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部とを有するインサート材がインサート成形されるように型内発泡成形体を成形する型内発泡成形方法であって、前記連結部と交差する方向を分割面として、前記発泡体を複数の分割発泡体に分割成形するものである。

0021

この第1の型内発泡成形方法では、連結部と交差する方向を分割面として、発泡体を複数の分割発泡体に分割成形するので、型内発泡成形体の離型後における発泡体の収縮時には、分割面間の隙間が大きくなることで、複数の分割発泡体がそれぞれ独立に連結部に沿って移動抵抗部側へ円滑に収縮し、また収縮後、分割発泡体が元の形状に復帰するときにも、分割面間の隙間が小さくなることで、分割発泡体がそれぞれ独立に元の形状に円滑に復帰することになり、離型後における、分割発泡体の収縮動作と、元の形状への復帰動作が円滑になされるので、型内発泡成形体に反りが発生することを抑制乃至防止できる。

0022

本発明に係る第2の型内発泡成形方法は、オレフィン系樹脂製の予備発泡ビーズを用いた型内発泡成形時に、前記予備発泡ビーズからなる発泡体に対して、長さを有する連結部と、該連結部に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部とを有するインサート材がインサート成形されるように型内発泡成形体を成形する型内発泡成形方法であって、前記型内発泡成形体の離型後の収縮時における、前記移動抵抗部と発泡体との相対移動を許容する移動許容空間を前記発泡体に成形するものである。

0023

この第2の型内発泡成形方法では、移動抵抗部と発泡体との相対移動を許容する移動許容空間を発泡体に成形するので、型内発泡成形体の離型後における発泡体の収縮時には、移動許容空間内において移動抵抗部が移動することで、発泡体が連結部に沿って円滑に収縮し、また収縮後、発泡体が元の形状に復帰するときにも、移動許容空間内において移動抵抗部が移動することで、発泡体が連結部に沿って円滑に元の形状に復帰することになり、離型後における、発泡体の収縮動作と、元の形状への復帰動作が円滑になされるので、型内発泡成形体に反りが発生することを抑制乃至防止できる。

0024

ここで、前記第2の型内発泡成形方法において、前記連結部と交差する方向を分割面として、前記発泡体を複数の分割発泡体に分割成形することが好ましい実施の形態である。このように構成すると、分割面間の隙間が大きくなることによっても、離型後における、インサート材と発泡体との相対移動が促進されるので、型内発泡成形体の反りの発生を一層効果的に抑制乃至防止できる。

0025

前記第1及び第2の型内発泡成形方法において、前記インサート材として、環状部を有するものを用いることが好ましい実施の形態である。インサート材としては、例えば正方形や長方形などの方形状や円形や楕円形などの各種形状の環状部のみを有するものを採用することもできるし、該環状部にフック部材などを取り付けたものを採用することもできる。

0026

本発明に係る第1の型内発泡成形用金型は、オレフィン系樹脂製の予備発泡ビーズを用いた型内発泡成形時に、前記予備発泡ビーズからなる発泡体に対して、長さを有する連結部と、該連結部に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部とを有するインサート材がインサート成形されるように型内発泡成形体を成形する型内発泡成形用金型であって、前記連結部と交差する方向に設けた分割面にて、前記発泡体を複数の分割発泡体に分割するように、隣接する分割発泡体間に分割空間を成形する分割空間成形部を設けたものである。

0027

この第1の型内発泡成形用金型では、連結部と交差する方向に設けた分割面にて、発泡体を複数の分割発泡体に分割するように、隣接する分割発泡体間に分割空間を成形する分割空間成形部を設けているので、前記第1の型内発泡成形方法と同様にして、型内発泡成形体の反りの発生を抑制乃至防止できる。

0028

本発明に係る第2の型内発泡成形用金型は、オレフィン系樹脂製の予備発泡ビーズを用いた型内発泡成形時に、前記予備発泡ビーズからなる発泡体に対して、長さを有する連結部と、該連結部に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部とを有するインサート材がインサート成形されるように型内発泡成形体を成形する型内発泡成形用金型であって、前記発泡体に移動抵抗部と発泡体との相対移動を許容する移動許容空間を成形する移動許容空間成形部を設けたものである。

0029

この第2の型内発泡成形用金型では、発泡体に移動抵抗部と発泡体との相対移動を許容する移動許容空間を成形する移動許容空間成形部を設けているので、前記第2の型内発泡成形方法と同様にして、型内発泡成形体の反りの発生を抑制乃至防止できる。

0030

ここで、第2の型内発泡成形用金型において、前記連結部と交差する方向に設けた分割面にて、前記発泡体を複数の分割発泡体に分割するように、隣接する分割発泡体間に分割空間を成形する分割空間成形部を設けることが好ましい実施の形態である。このように構成すると、分割面間の隙間が大きくなることによっても、離型後における、インサート材と発泡体との相対移動が促進されるので、型内発泡成形体の反りの発生を一層効果的に抑制乃至防止できる。

0031

前記第1及び第2の型内発泡成形用金型において、前記インサート材として、環状部を有するものを用いることが好ましい実施の形態である。インサート材としては、例えば正方形や長方形などの方形状や円形や楕円形などの各種形状の環状部のみを有するものを採用することもできるし、該環状部にフック部材などを取り付けたものを採用することもできる。

発明の効果

0032

本発明に係る型内発泡成形体によれば、インサート材と発泡体との相対移動を促進する移動促進構造を発泡体に設けているので、型内発泡成形体の離型後における発泡体の収縮時には、移動促進構造によりインサート材と発泡体との相対移動が促進され、また収縮後、発泡体が元のサイズに復帰するときにも、移動促進構造によりインサート材と発泡体との相対移動が促進される。このため、離型後における、発泡体の収縮動作と、元の形状への復帰動作が円滑になされることになり、型内発泡成形体に反りが発生することを抑制乃至防止でき、型内発泡成形体の寸法精度を向上できる。

0033

本発明に係る第1の型内発泡成形方法及び第1の型内発泡成形用金型によれば、連結部と交差する方向を分割面として、発泡体を複数の分割発泡体に分割成形するので、型内発泡成形体の離型後における発泡体の収縮時には、分割面間の隙間が大きくなることで、複数の分割発泡体がそれぞれ独立に連結部に沿って移動抵抗部側へ円滑に収縮し、また収縮後、分割発泡体が元の形状に復帰するときにも、分割面間の隙間が小さくなることで、分割発泡体がそれぞれ独立に元の形状に円滑に復帰することになり、離型後における、分割発泡体の収縮動作と、元の形状への復帰動作が円滑になされるので、型内発泡成形体に反りが発生することを抑制乃至防止できる。

0034

本発明に係る第2の型内発泡成形方法及び第2の型内発泡成形用金型によれば、移動抵抗部と発泡体との相対移動を許容する移動許容空間を発泡体に成形するので、型内発泡成形体の離型後における発泡体の収縮時には、移動許容空間内において移動抵抗部が移動することで、発泡体が連結部に沿って円滑に収縮し、また収縮後、発泡体が元の形状に復帰するときにも、移動許容空間内において移動抵抗部が移動することで、発泡体が連結部に沿って円滑に元の形状に復帰することになり、離型後における、発泡体の収縮動作と、元の形状への復帰動作が円滑になされるので、型内発泡成形体に反りが発生することを抑制乃至防止できる。

図面の簡単な説明

0035

(a)(b)は、従来の型内発泡成形体を用いた離型後における反りのメカニズムの説明図
第1タイプの型内発泡成形体の平面図
(a)〜(d)はインサート材の構成を変更した他の構成の第1タイプの型内発泡成形体の平面図
分割発泡体の一部を連結した他の構成の第1タイプの型内発泡成形体の平面図
(a)〜(d)は分割空間の形状を変更した他の構成の第1タイプの型内発泡成形体の平面図
発泡体の形状を変更した他の構成の第1タイプの型内発泡成形体の平面図
第2タイプの型内発泡成形体の平面図
(a)〜(d)は他の構成の第2タイプの型内発泡成形体の平面図
第1タイプの型内発泡成形体の斜視図
同型内発泡成形体の(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図
同型内発泡成形体を成形する金型の(a)は凸型の成形面側の正面図、(b)は凹型の成形面側の正面図
同型内発泡成形体を成形する金型装置型閉じ状態における図11のXII-XII線断面図
同型内発泡成形体を成形する金型の型開き状態における図11のXII-XII線断面図
同型内発泡成形体を成形する金型の型閉じ状態における図11の(a)はa−a線断面図、(b)はb−b線断面図、(c)はc−c線断面図
他の第1タイプの型内発泡成形体の斜視図
同型内発泡成形体の(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図
同型内発泡成形体を成形する金型の(a)は凸型の成形面側の正面図、(b)は凹型の成形面側の正面図
第2タイプの型内発泡成形体の斜視図
同型内発泡成形体の(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図
同型内発泡成形体を成形する金型の(a)は凸型の成形面側の正面図、(b)は凹型の成形面側の正面図
同型内発泡成形体を成形する金型の型開じ状態における図20のXXI-XXI線断面図
第1タイプ及び第2タイプを併用した型内発泡成形体の平面図

実施例

0036

以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
先ず、本発明の型内発泡成形体の概略構成について図2図8に基づいて説明する。
本発明の型内発泡成形体は、図2図6に示す第1タイプの型内発泡成形体1と、図7図8に示す第2タイプの型内発泡成形体21に大別できる。なお、本明細書では、第1タイプの型内発泡成形体1A〜1D、1F、1H、1J〜1Mを型内発泡成形体1と総称し、第2タイプの型内発泡成形体21A〜21Dを型内発泡成形体21と総称することがある。

0037

(第1タイプの型内発泡成形体)
先ず、第1タイプの型内発泡成形体1について説明する。なお、本実施の形態では、第1タイプの型内発泡成形体1の発泡体2A、2B、2F、2H、2J〜2Mを発泡体2と総称し、インサート材3A、3C〜3E、3Mをインサート材3と総称し、分割発泡体4A、4B、4F、4H、4J〜4Mを分割発泡体4と総称し、分割空間5A、5B、5F、5H、5J〜5Mを分割空間5と総称することがある。また、型内発泡成形体1A〜1D、1F、1H、1J〜1Mにおける、同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。なお、分割空間5が移動促進構造に相当し、分割空間5に対面する分割発泡体4の端面が分割面に相当する。

0038

第1タイプの型内発泡成形体1は、図2に示すように、ポリオレフィン系発泡樹脂からなる発泡体2と、予備発泡ビーズを用いた発泡体2の型内発泡成形時に、該発泡体2に埋設状に一体成形したインサート材3であって、長さを有する連結部6と該連結部6に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部7とを有するインサート材3を備え、連結部6と交差する方向に設けた分割空間5にて、発泡体2を複数の分割発泡体4に分割構成したものである。なお、対面する分割面5の間においてインサート材3は、完全に外部に露出されていることが最も好ましいが、型内発泡成形体1の反りの許容範囲内において、少なくとも一部が発泡体2で覆われていてもよい。

0039

この型内発泡成形体1では、型内発泡成形体1の離型後の発泡体2の収縮時に、分割空間5の隙間が大きくなることで、複数の分割発泡体4がそれぞれ独立に連結部6に沿って矢印Cで示すように移動抵抗部7側へ収縮し、また収縮後、分割発泡体4が元の形状に復帰するときにも、分割空間5の隙間が小さくなることで、複数の分割発泡体4がそれぞれ独立に元の形状に円滑に復帰することになり、離型後における、分割発泡体4の収縮動作と、元の形状への復帰動作が円滑になされるので、型内発泡成形体1に反りが発生することを抑制乃至防止できる。なお、型内発泡成形体1の発泡体2は、金型から離型した後、全体的に一旦収縮し、その後元の形状付近まで復帰するが、実際は完全には元の形状に復帰しないで、全体的に多少収縮した状態となり、分割空間5は、図2図6実線で示す金型寸法に基づく位置よりも、仮想線で示すように多少広くなった状態となる。

0040

インサート材3としては、長さを有する連結部6と、該連結部6に相互に間隔をあけて設けられ、発泡体2の収縮方向に対する発泡体2との相対移動の移動抵抗が連結部6よりも大きい移動抵抗部7とを有するものであれば、任意の構成のものを採用することが可能である。

0041

例えば、図3に示すように、1対の短手部3Aaと1対の長手部3Abとを有する長方形枠状のインサート材3Aを用いることができる。この場合には、図3(a)に示す型内発泡成形体1Aのように、1対の長手部3Abと交差する方向に分割空間5Aを設けて、2つの分割発泡体4Aからなる発泡体2Aを設けたり、図3(b)に示す型内発泡成形体1Bのように、1対の長手部3Abと交差する方向に分割空間5Aを設けるとともに、1対の短手部3Aaと交差する方向に分割空間5Bを設けて、4つの分割発泡体4Aからなる発泡体2Bを設けることになる。なお、1対の短手部3Aaと1対の長手部3Abとからなる枠状部分が環状部に相当する。

0042

図3(a)に示す型内発泡成形体1Aでは、1対の長手部3Abが連結部6として機能し、1対の短手部3Aaが1対の移動抵抗部7として機能するので、長手方向に沿って反りが発生する場合に有効である。つまり、この型内発泡成形体1Aでは、型内発泡成形体1Aの離型後における発泡体2Aの収縮時には、分割空間5Aの隙間が大きくなることで、2つの分割発泡体4Aがそれぞれ独立に連結部6としての長手部3Abに沿って、矢印Cで示すように、移動抵抗部7としての短手部3Aa側へ円滑に収縮し、また収縮後、分割発泡体4Aが元の形状に復帰するときにも、分割空間5Aの隙間が小さくなることで、2つの分割発泡体4Aがそれぞれ独立に元の形状に円滑に復帰することになり、離型後における、分割発泡体4Aの収縮動作と、元の形状への復帰動作が円滑になされるので、長手方向に沿った反りが型内発泡成形体1Aに発生することを抑制乃至防止できる。

0043

また、図3(b)に示す型内発泡成形体1Bでは、長手方向及び短手方向に沿って反りが発生する場合に有効である。つまり、分割空間5Aの両側に配置される分割発泡体4Bに関しては、前述と同様に、1対の長手部3Abが連結部6として機能し、1対の短手部3Aaが1対の移動抵抗部7として機能して、分割空間5Aの隙間が大きくなることで、分割空間5Aの両側に配置される分割発泡体4Bがそれぞれ独立に連結部6としての長手部3Abに沿って、矢印Cで示すように、移動抵抗部7としての短手部3Aa側へ円滑に収縮することになる。また、分割空間5Bの両側に配置される分割発泡体4Bに関しては、1対の短手部3Aaが連結部6として機能し、1対の長手部3Abが1対の移動抵抗部7として機能して、分割空間5Bの隙間が大きくなることで、分割空間5Bの両側に配置される分割発泡体4Bがそれぞれ独立に連結部6としての短手部3Aaに沿って、矢印Dで示すように、移動抵抗部7としての長手部3Ab側へ円滑に収縮できるので、長手方向及び短手方向に沿った反りが型内発泡成形体1Bに発生することを抑制乃至防止できる。

0044

また、インサート材3として、3本以上の複数本金属線材溶接接合したインサート材、例えば図3(c)に示す型内発泡成形体1Cのように、発泡体2Aの長手方向に延びる連結部6としての1本の金属線材10aと、発泡体2Aの短手方向に延びる移動抵抗部7としての2本の金属線材10bとをH字状に結合したインサート材3Cを採用できる。また、図3(d)に示す型内発泡成形体1Dのように、発泡体2Aの長手方向に延びる連結部6としての長手部11aと、長手部11aの両端に側方へ突出状に形成した移動抵抗部7としての折曲部11bとを有するU字状の金属線材11からなるインサート材3Dを採用できる。

0045

更に、インサート材3としては、鉄又はステンレスなどの金属材料や、合成樹脂材料からなる、細長パイプ状や棒状や板状、正方形や長方形などの板状、或いはそれ以外の任意の形状のものを採用することができる。更にまた、前述したインサート材を任意に組み合わせて、インサート材3を構成することも可能である。また、移動抵抗部7としては、連結部6の長さ方向に対する発泡体2との移動抵抗が、連結部6よりも大きな部分であればよく、例えば折曲部や湾曲部、大径部や粗面部、突起溶接部、連結部6から側方へ突出するフック線材板部材などの別部材や、該別部材から側方や後方へ突出する他の別部材なども移動抵抗部7として機能する。更に、連結部6に相互に間隔をあけて設けられる移動抵抗部7は、同じ構成のものであってもよいし、異なる構成のものであってもよい。

0046

発泡体2としては、隣接する分割発泡体4は完全分離したものを採用することが最も好ましいが、反りの許容範囲で少なくとも一部を一体的に連結することもできる。例えば、図4に示す型内発泡成形体1Fの発泡体2Fのように、隣接する分割発泡体4F、4Fの短手方向の両端部を連結する1対の発泡体連結部14を一体的に形成し、隣接する分割発泡体4F、4Fと発泡体連結部14とで囲まれる分割空間5Fを形成することも可能である。ただし、反りを少なくするためには、反りの発生する方向と直交方向における発泡体連結部14の断面積をできる限り小さくすることが好ましい。

0047

分割空間5は、直線状に形成したが、それ以外の形状に形成することも可能である。例えば、図5(a)の型内発泡成形体1Hのように、発泡体2Hの長手方向の途中部クランク状の分割空間5Hを形成し、分割空間5Hにより発泡体2Hを2つの分割発泡体4Hに分割構成したり、図5(b)の型内発泡成形体1Jのように、発泡体2Jの長手方向の途中部に横向きΩ字状の分割空間5Jを形成し、分割空間5Jにより発泡体2Jを2つの分割発泡体4Jに分割構成したり、図5(c)の型内発泡成形体1Kのように、発泡体2Kの長手方向の途中部に横向きV字状の分割空間5Kを形成し、分割空間5Kにより発泡体2Kを2つの分割発泡体4Kに分割構成したり、図5(d)の型内発泡成形体1Lのように、発泡体2Lの長手方向の途中部に横向き波形状の分割空間5Lを形成し、分割空間5Lにより発泡体2Lを2つの分割発泡体4Lに分割構成したりすることもできる。なお、図5(a)〜(d)に示す型内発泡成形体1H、1J〜1Lでは、連結部6としての長手部3Abに交差するように分割空間5H、5J〜5Lを形成し、移動抵抗部7としての短手部3Aaと発泡体2H、2J〜2Lとの相対移動を促進するように構成されている。

0048

分割空間5は、型内発泡成形体1の長手方向の中央部に形成することが、両分割発泡体4がバランス良く収縮できるので好ましいが、型内発泡成形体1の反りが発生しないような配置であれば、任意の位置に配置することができる。また、分割空間5の幅(分割発泡体4の間隔)は任意に設定可能で、基本的には分割発泡体4の図2に矢印Cで示す方向への収縮を許容できればよいので、厚さ方向に貫通しているスリット状の分割空間を形成することもできる。

0049

分割空間5による発泡体2の分割個数及び分割位置は、型内発泡成形体1の構成などに応じて任意に設定可能で、3分割或いは5分割以上の複数分割に分割構成することが可能である。例えば、図6に示す型内発泡成形体1Mのように、4つの分割空間5Mを形成して、5つの分割発泡体4Mに分割することができる。

0050

また、型内発泡成形体1は、長方形平板状以外の任意の形状に構成することもできる。自動車用バンパーの芯材のような細長い角柱状に構成することができる。例えば、図6に示す型内発泡成形体1Mのように、細長い角柱状の発泡体2Mに、1対の短手部3Maと1対の長手部3Mbとを有する枠状で、1対の長手部3Mb間に3本の補強ロッド15を架設状に設けた細長い枠状のインサート材3Mを一体成形する場合には、1対の短手部3Maと3本の補強ロッド15とが移動抵抗部7として機能するので、短手部3Maと隣接する補強ロッド15間及び隣接する補強ロッド15間に分割空間5Mを形成して、発泡体2Mを直列状に配置した複数の分割発泡体4Mで構成することになる。なお、1対の短手部3Maと1対の長手部3Mbとからなる枠状部分が環状部に相当する。

0051

(第2タイプの型内発泡成形体)
次に、第2タイプの型内発泡成形体21について説明する。なお、本実施の形態では、第2タイプの型内発泡成形体21の発泡体22A〜22Dを発泡体22と総称し、移動許容空間25A〜25Dを移動許容空間25と総称することがある。また、型内発泡成形体21A〜21Dにおける、同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。

0052

第2タイプの型内発泡成形体21は、図7に示すように、ポリオレフィン系発泡樹脂からなる発泡体22と、予備発泡ビーズを用いた発泡体22の型内発泡成形時に、該発泡体22に埋設状に一体成形したインサート材23であって、長さを有する連結部26と該連結部26に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部27とを有するインサート材23とを備え、移動抵抗部27を外部に露出させて、移動抵抗部27と発泡体22との間に反りの発生する方向に対して隙間が形成されるように、移動抵抗部27と発泡体22との相対移動を許容する溝部及び/又は貫通孔からなる移動許容空間25を形成したものである。なお、移動許容空間27内においてインサート材23は、完全に外部に露出されていることが最も好ましいが、型内発泡成形体21の反りの許容範囲内において、少なくとも一部が発泡体22で覆われていてもよい。

0053

この型内発泡成形体21では、型内発泡成形体21の離型後における発泡体の収縮時には、移動許容空間25内において移動抵抗部27が移動することで、発泡体22が連結部26に沿って矢印A方向に円滑に収縮し、また収縮後、発泡体22が元の形状に復帰するときにも、移動許容空間25内において移動抵抗部27が移動することで、発泡体22が連結部26に沿って円滑に元の形状に復帰することになり、離型後における、発泡体22の収縮動作と、元の形状への復帰動作が円滑になされるので、型内発泡成形体21に反りが発生することを抑制乃至防止できる。なお、型内発泡成形体21の発泡体22は、金型から離型した後、全体的に一旦収縮し、その後元の形状付近まで復帰するが、実際は完全には元の形状に復帰しないで、全体的に多少収縮した状態となり、移動許容空間25は、図7図8に実線で示す金型寸法に基づく位置よりも、仮想線で示すように、発泡体22の中央部側へ配置されることになる。

0054

より具体的には、図8(a)に示す型内発泡成形体21Aのように、インサート材23として、1対の短手部23aと、1対の長手部23bとを有する長方形枠状のインサート材23Aを用い、インサート材23Aのうちの、移動抵抗部27として機能する1対の短手部23aの全体と、連結部26として機能する1対の長手部23bの両端部とを外部に露出させるとともに、発泡体22Aとの間に反りの発生する矢印A方向に対して隙間が形成されるように溝部及び/又は貫通孔からなる1対の移動許容空間25Aを短手部23aに沿って形成することになる。この型内発泡成形体21Aでは、型内発泡成形体21Aを金型から離型した後における、インサート材23の短手部23aと発泡体22Aとの矢印Aで示す方向への相対移動を移動許容空間25Aにより許容して、発泡体22Aが元の形状に復帰したときにおける、反りの発生を防止するように構成することになる。なお、1対の短手部23aと、1対の長手部23bとからなる枠状部分が環状部に相当する。

0055

また、図8(b)に示す型内発泡成形体21Bのように、インサート材23として、1対の長手部23bと、1対の短手部23aとを有する長方形枠状のインサート材23Aを用い、インサート材23Aのうちの、移動抵抗部27として機能する1対の長手部23bの全体と、連結部26として機能する1対の短手部23aの両端部とを外部に露出させるとともに、発泡体22Bとの間に反りの発生する矢印B方向に対して隙間が形成されるように溝部及び/又は貫通孔からなる移動許容空間25Bを長手部23bに沿って発泡体22Bに形成することになる。この型内発泡成形体21Bでは、型内発泡成形体21Bを金型から離型した後における、インサート材23の長手部23bと発泡体22Bとの矢印Bで示す方向への相対移動を許容して、発泡体22Bが元の形状に復帰したときにおける、反りの発生を防止するように構成することになる。

0056

ただし、前記型内発泡成形体21A、21Bでは、移動抵抗部27として、枠状のインサート材23における、反りの発生する方向と交差する方向へ延びる部分、即ちインサート材23の短手部23a又は長手部23bが外部に露出するように、第2移動許容空間25A、25Bを形成したが、短手部23aや長手部23b以外に、インサート材23のうちの、反りの発生する方向に対する発泡体22との相対移動の移動抵抗が連結部26と比較して大きな移動抵抗部27が存在する場合には、該移動抵抗部27が外部に露出するように、発泡体22に第2移動許容空間25を形成することができる。具体的には、図8(c)に示す型内発泡成形体21Cのように、インサート材23の長手部23bに、折曲部や湾曲部、大径部や粗面部、突起や溶接部、連結部6から側方へ突出するフックや線材や板部材などの別部材などからなる移動抵抗部27Cを設ける場合には、移動抵抗部27Cを外部に露出させるとともに、発泡体22Cとの間に反りの発生する矢印A方向に対して隙間が形成されるように溝部及び/又は貫通孔からなる移動許容空間25Cを発泡体22Cに形成することができる。また、図8(d)に示す型内発泡成形体21Dのように、インサート材23に代えて、長手部23bの長さ方向の略中央部を1本の短手部23aで連結し、長手部23bの両端部に折曲部や突起やフックや溶接部などからなる移動抵抗部27Dを設けたインサート材23Dを用いる場合には、移動抵抗部27Dを外部に露出させるとともに、発泡体22Dとの間に反りの発生する矢印A方向に対して隙間が形成されるように溝部及び/又は貫通孔からなる移動許容空間25Dを発泡体22Dに形成することができる。

0057

移動許容空間25は、発泡体22を金型から離型して、一旦収縮したときに、移動許容空間25内に配置される移動抵抗部27が、移動許容空間25の内壁に当接しない大きさに設定することになる。また、移動許容空間25は、図7図8に仮想線で示すように、実線で示す位置よりも多少中央部側へ配置されるので、発泡体22の収縮により、移動許容空間25が図8に仮想線で示すように移動することを見越して、移動許容空間25内における移動抵抗部27の配設位置を、図8に実線で図示の位置よりも発泡体22の中央部側に配置して、移動許容空間25の開口面積を狭くするように構成することも好ましい。なお、移動許容空間25の大きさは、発泡体22の大きさや素材や発泡倍率や離型後における冷却前後の収縮率、インサート材23の大きさや素材や熱膨張率、型内発泡成形体21の成形条件などによって異なるので、定量的な数値を特定することは困難であるが、型内発泡成形体21を成形して冷却した後において、移動抵抗部27が移動許容空間25内に配置される大きさであれば任意に設定可能で、その上限値は、例えば型内発泡成形体21の強度や外観等を考慮して極力小さく設定することが好ましい。

0058

なお、移動許容空間25としては、全体が貫通孔又は溝部で構成されていてもよいし、移動許容空間25の一部を貫通孔で構成し、残りを溝部で構成することもできるし、複数の移動許容空間25のうちの一部を貫通孔で構成し、残りを溝部で構成したり、これらを任意に組み合わせて構成したりすることもできる。溝部で構成する場合には、発泡体22の表面側に溝部を形成してもよいし、裏面側に溝部を形成してもよいし、複数の移動許容空間25のうちの一部の溝部を表面側に形成し、残りを裏面側に形成してもよい。また、連結部26に相互に間隔をあけて設けた移動抵抗部27の一方のみが移動許容空間25内に配置されるように構成し、他方の移動抵抗部27は発泡体22に埋設されるように構成することも可能である。言い換えると、発泡体22の収縮時に、発泡体22と相対移動しない移動抵抗部27に関しては、発泡体22に埋設状に設けることができる。例えば、図8(d)の型内発泡成形体21Dのように、短手部23aは、発泡体22の収縮時における移動抵抗が、連結部26としての長手部23bよりも大きいけれど、短手部23aに向かって発泡体22Dが収縮し、短手部23aは発泡体22と相対的に移動しないので、移動抵抗部27としての短手部23aを発泡体22Dに埋設状に設けつつ、反りの発生を防止できる。

0059

更に、インサート材23としては、金属ワイヤー以外に、鉄又はステンレスなどの金属材料や、合成樹脂材料からなる、細長いパイプ状や棒状のものを採用することができる。また、インサート材23として、前記インサート材3Aと同様の長方形枠状のものを採用したが、長方形以外の枠状に形成したものを採用することもできるし、前記インサート材3と同様に構成したものを採用することもできる。また、移動抵抗部27も、前記移動抵抗部7と同様に、連結部26の長さ方向に対する発泡体22との移動抵抗が、連結部26よりも大きな部分であれば任意の構成のものを採用でき、例えば折曲部や湾曲部、大径部や粗面部、突起や溶接部、連結部26から側方へ突出するフックや線材や板部材などの別部材なども移動抵抗部27として機能する。更に、連結部26に相互に間隔をあけて設けられる移動抵抗部27は、同じ構成のものであってもよいし、異なる構成のものであってもよい。

0060

更にまた、型内発泡成形体21は、長方形平板状以外の任意の形状に構成することもできる。また、例えば図22に示す型内発泡成形体21ABのように、分割空間5AAと移動許容空間25AAを組み合わせるなど、第1タイプの型内発泡成形体1の分割空間5と、第2タイプの型内発泡成形体21の移動許容空間25とを任意に組み合わせて型内発泡成形体を構成することも可能である。

0061

ポリオレフィン系樹脂
発泡体2、22を構成するポリオレフィン系樹脂は、オレフィン系単量体75重量%以上含んでなる重合体である。

0062

オレフィン系単量体の具体例としては、例えば、エチレンプロピレンブテン−1イソブテンペンテン−1、3−メチル−ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1、3,4−ジメチル−ブテン−1、へプテン−1、3−メチル−ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1などの炭素数2〜12のα−オレフィンなどがあげられる。これらは単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0063

また、前記オレフィン系単量体と共重合性を有するその他の単量体の具体例としては、例えば、シクロペンテンノルボルネン、1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,8,8a,6−オクタヒドロナフタレンなどの環状オレフィン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンなどのジエンなどがあげられる。これらは単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0064

ポリオレフィン系樹脂の具体例としては、例えば、高密度ポリエチレン中密度ポリエチレン低密度ポリエチレン直鎖状低密度ポリエチレンなどのエチレンを主成分とするポリエチレン系樹脂、プロピレンを主成分とするポリプロピレン系樹脂が挙げられる。これらのポリオレフィン系樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0065

ポリプロピレン系樹脂としては、単量体の主成分としてプロピレンを含んでいれば、特に限定はなく、例えば、プロピレンホモポリマーオレフィンプロピレンランダム共重合体、オレフィン−プロピレンブロック共重合体などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0066

本発明において用いられるポリエチレン系樹脂としては、エチレンホモポリマー、エチレン−α−オレフィンランダム共重合体、エチレン−α−オレフィンブロック共重合体、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどが挙げられる。ここで言う、α−オレフィンとしては、炭素数3〜15のα−オレフィンなどが挙げられ、これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0067

これらのポリエチレン系樹脂の中でも、エチレン−α−オレフィンブロック共重合体であってエチレン以外のコモノマー含量が1〜10重量%である場合、あるいは直鎖状低密度ポリエチレンである場合に良好な発泡性を示し、型内発泡成形に好適に使用し得る。

0068

本発明において用いられるポリオレフィン系樹脂は、さらに必要に応じて、タルク等のセル造核剤を始め、酸化防止剤金属不活性剤燐系加工安定剤、紫外線吸収剤紫外線安定剤蛍光増白剤金属石鹸などの安定剤、または架橋剤、連鎖移動剤滑剤可塑剤充填剤強化剤無機系顔料有機系顔料導電性改良剤難燃性改良剤界面活性剤型もしくは高分子型帯電防止剤等の添加剤が添加されたポリオレフィン系樹脂組成物として使用されうる。

0069

本発明において用いられるポリオレフィン系樹脂組成物は、通常、予備発泡に利用されやすいように予め押出機ニーダーバンバリミキサー、ロール等を用いてポリオレフィン系樹脂を、必要に応じて前記添加剤と共に溶融混合し、円柱状、楕円状、球状、立方体状、直方体状等のような所望の粒子形状のポリオレフィン系樹脂粒子成形加工される。

0070

本発明に用いられるポリオレフィン系樹脂予備発泡ビーズを製造する方法には、特に限定はないが、密閉容器内にポリオレフィン系樹脂粒子を発泡剤存在下、分散剤等と共に分散媒中に分散させ、加圧下で所定の発泡温度まで加熱するとともに発泡剤を樹脂粒子含浸させた後、容器内の温度、圧力を一定に保持しながら、密閉容器内の分散物低圧域に放出・発泡させる方法、いわゆる除圧発泡が好ましい。

0071

密閉容器内の加熱温度は、好ましくはポリオレフィン系樹脂粒子の融点−25℃以上ポリオレフィン系樹脂粒子の融点+25℃以下、更に好ましくはポリオレフィン系樹脂粒子の融点−15℃以上ポリオレフィン系樹脂粒子の融点+15℃以下の範囲の温度である。当該温度に加熱し、加圧して、ポリオレフィン系樹脂粒子内に発泡剤を含浸させたのち、密閉容器の一端を開放してポリオレフィン系樹脂粒子を密閉容器内よりも低圧の雰囲気中に放出することによりポリオレフィン系樹脂予備発泡ビーズを製造することができる。

0072

ポリオレフィン系樹脂予備発泡ビーズを製造するに当たり、発泡剤に特に制限はなく、例えば、プロパンイソブタンノルマルブタンイソペンタンノルマルペンタン等の脂肪族炭化水素;空気、窒素二酸化炭素等の無機ガス;水等およびこれらの混合物を用いることができる。

0073

(第1タイプの型内発泡成形体1Aを利用したシート芯材)
次に、自動車の後部座席のシート芯材に対して、第1タイプの型内発泡成形体1Aを適用した場合の型内発泡成形体1AA及びその成形用の金型装置M1について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態では、図9を基準に、前後左右上下を定義して説明する。

0074

図9図10に示す型内発泡成形体1AAは、自動車の後部座席に設けられるシートクッションの芯材であり、ポリオレフィン系発泡樹脂からなる発泡体2AAと、予備発泡ビーズを用いた発泡体2AAの型内発泡成形時に、発泡体2AAに埋設状に一体成形した枠状のインサート材3AAとを備え、発泡体2AAを長手方向の途中部で2つの分割発泡体4AAに分割構成し、隣接する分割発泡体4AA間に隙間からなる分割空間5AAを形成したもので、自動車のシートクッションは、この型内発泡成形体1AAの上側にポリウレタンからなる成形体30を図9に仮想線で示すように一体成形することで製作されている。

0075

発泡体2AAは、その後部を斜め上側へ傾斜させた以外は、図3(a)の発泡体2Aと同様に構成されている。ただし、発泡体2AAの形状や大きさは、車体側の構成などに応じて適宜に設定できる。

0076

インサート材3AAは、鉄又はステンレスなどからなる金属ワイヤーを長方形枠状に折り曲げてその両端を溶接したもので、移動抵抗部7として機能する短手方向に配置される1対の短手部3Aaと、連結部6として機能する長手方向に配置される1対の長手部3Abとを備え、両長手部3Abの途中部は分割空間5AA内において外部に露出されている。インサート材3AAは、左右の短手部3Aaの後部を発泡体2AAの後部に沿って斜め上側へ傾斜させた以外は、図3(a)のインサート材3Aと同様に構成されている。

0077

インサート材3AAの前側の長手部3Abの途中部には左右1対のU字状の留め具31が溶接固定され、留め具31は、その基端部が分割発泡体4AAに埋設され、先端部が分割発泡体4AAから下側へ突出するように配置されている。インサート材3AAの後側の長手部3Abには略U字状の留め具32が溶接固定され、留め具32は、右側の分割発泡体4AAの右端近傍部から後方へ突出するように配置されている。型内発泡成形体1AAは、留め具31、32を車体側のフックに係合固定して、車体に取付可能に構成されている。ただし、留め具31、32の個数や形状や配設位置は、車体側のフックの個数や形状や配設位置などに応じて任意に設定可能である。なお、留め具31、32も移動抵抗部27として機能するので、第2タイプの型内発泡成形体21のように、留め具31、32の全体が外部に露出するように、留め具31、32の全体を収容する移動許容空間25を発泡体2AAに形成することも好ましい実施の形態である。

0078

この型内発泡成形体1AAでは、型内発泡成形体1AAの離型後における発泡体2AAの収縮時には、分割空間5AAの隙間が大きくなることで、2つの分割発泡体4AAがそれぞれ独立に連結部6としての長手部3Abに沿って、矢印Cで示すように、移動抵抗部7としての短手部3Aa側へ円滑に収縮し、また収縮後、分割発泡体4AAが元の形状に復帰するときにも、分割空間5AAの隙間が小さくなることで、2つの分割発泡体4AAがそれぞれ独立に元の形状に円滑に復帰することになり、離型後における、分割発泡体4AAの収縮動作と、元の形状への復帰動作が円滑になされるので、長手方向に沿った反りが型内発泡成形体1AAに発生することを抑制乃至防止できる。

0079

(金型装置)
次に、金型装置M1の構成について説明する。
図11図14に示すように、型内発泡成形用金型装置M1は、凹型41とそれを保持する凹型ハウジング42とを有する凹型ユニット40と、凸型51とそれを保持する凸型ハウジング52とを有する凸型ユニット50と、凹型41と凸型51間の成形空間を左右1対の成形空間CAに区画する区画手段60と、成形空間CA内にインサート材3AAを保持する複数の永久磁石76とを備え、複数の永久磁石76により凸型ユニット50にインサート材3AAを固定保持して、凹型ユニット40と凸型ユニット50とを組み合わせ、両成形空間CA内に発泡性樹脂粒子をそれぞれ充填し、成形空間CA内において発泡性樹脂粒子を加熱、発泡融着させて、発泡体2AAの1対の分割発泡体4AAにインサート材3AAを埋設状に一体成形した型内発泡成形体1AAを得るようになしたものである。

0080

凹型41及び凸型51からなる金型は、型内発泡成形体1AAの加熱や冷却が円滑になされるように、低比熱熱伝導率の高い素材、例えばアルミニウム合金からなる鋳物で構成され、両ハウジング42、52は、金型装置M1の製作コストを安くするとともに、強度剛性を十分に確保するため、鉄系金属で構成されている。

0081

凹型ハウジング42は、角筒状の凹型フレーム43と、凹型フレーム43の正面側(金型の合わせ面側)の開口を閉塞するようにセンタープレート44を介して凹型フレーム43に固定した凹型41と、凹型フレーム43の背面側の開口を閉塞する凹型背面板45とを有し、凹型41の背面側において凹型ハウジング42内には凹型チャンバ46が形成されている。

0082

凹型ユニット40には凹型チャンバ46内に開口する蒸気供給管48aと冷却水供給管48bとドレン管48cとが接続され、これらの配管48a〜48cの途中部に介装した制御弁49a〜49cの操作により、凹型チャンバ46内へ蒸気を供給して発泡性樹脂粒子を加熱発泡させたり、凹型41の背面側へノズル48dから冷却水を噴き付けて、型内発泡成形体1AAを冷却したり、不要なドレンを凹型チャンバ46から排出したりできるように構成されている。凹型41には多数の通気孔41aが形成され、この通気孔41aを通じて凹型チャンバ46から成形空間CA内へ蒸気を供給できるように構成されている。凹型背面板45には1対の充填器47が固定され、充填器47の先端部は凹型41を挿通して左右の成形空間CA内にそれぞれ開口され、発泡性樹脂粒子は充填器47から成形空間CA内へ供給されて、成形空間CA内に充填されるように構成されている。また、図示していないが、凹型背面板45には凹型41を挿通して成形空間CA内に突出可能なエジェクターピンが挿通支持されている。

0083

凸型ハウジング52は、角筒状の凸型フレーム53と、凸型フレーム53の正面側(金型の合わせ面側)の開口を閉塞するようにセンタープレート54を介して凸型フレーム53に固定した凸型51と、凸型フレーム53の背面側の開口を閉塞する凸型背面板55とを有し、凸型51の背面側において凸型ハウジング52内には凸型チャンバ56が形成されている。

0084

凸型ユニット50には凸型チャンバ56内に開口する蒸気供給管58aと冷却水供給管58bとドレン管58cとが接続され、これらの配管58a〜58cの途中部に介装した制御弁59a〜59cの操作により、凸型チャンバ56内へ蒸気を供給して発泡性樹脂粒子を加熱発泡させたり、凸型51の背面側へノズル58dから冷却水を噴き付けて、型内発泡成形体1AAを冷却したり、不要なドレンを凸型チャンバ56から排出したりできるように構成されている。凸型51には多数の通気孔51aが形成され、この通気孔51aを通じて凸型チャンバ56から成形空間CA内へ蒸気を供給できるように構成されている。

0085

区画手段60について説明すると、図11図14に示すように、凸型51の長手方向(左右方向)の中央部には凹型41側へ向けて突出する嵌合凸部61が凸型51の成形部51bの幅方向(前後方向)の両端部を残して凸型51の略全幅にわたって形成されている。嵌合凸部61の前側には成形空間CAにセットされたインサート材3AAの前側(図11(a)の下側)の長手部3Abに対応する高さ位置まで凹型41側へ向けて突出する第1受け部62が設けられ、嵌合凸部61の後側(図11(a)の上側)には成形空間CAにセットされたインサート材3AAの後側の長手部3Abに対応する高さ位置まで凹型41側へ向けて突出する第2受け部63が設けられ、第1受け部62及び第2受け部63は嵌合凸部61に連なって形成されている。

0086

凹型41の長手方向の中央部には凹型41の幅方向に延びる有底の嵌合凹部64が形成され、嵌合凹部64の前端部(図11(b)の上側端部)には第1受け部62に対応させて第1ブロック65が収容され、嵌合凹部64の後端部(図11(b)の下側端部)には第2受け部63に対応させて第2ブロック66が収容されている。第1ブロック65の先端面には前側の長手部3Abの長さ方向の中央部を収容する第1収容溝65aが形成され、第2ブロック66の先端面には後側の長手部3Abの中央部を収容する第2収容溝66aが形成され、第1ブロック65及び第2ブロック66はガイドロッド67、68により型開閉方向にそれぞれ移動自在に案内されるとともに、バネ部材69、70により凸型51側へそれぞれ常時付勢され、ガイドロッド67、68に設けた規制部67a、68aにより突出位置がそれぞれ規制されるように構成されている。

0087

この区画手段60では、第1ブロック65及び第2ブロック66が嵌合凸部61の長さ方向の両側に隙間なく連なって配置されており、凸型51にインサート材3AAを取り付けて凹型41と凸型51とを型閉じすると、インサート材3AAの前側の長手部3Abの中央部が第1ブロック65の第1収容溝65aに収容されて、第1ブロック65の先端面が第1受け部62に圧接され、インサート材3AAの後側の長手部3Abの中央部が第2ブロック66の第2収容溝66aに収容されて、第2ブロック66の先端面が第2受け部63に圧接され、更に嵌合凸部61の先端部が嵌合凹部64に略隙間なく嵌合されて、第1ブロック65と第2ブロック66と嵌合凸部61とにより、金型内が2つの成形空間CAに区画され、1対の成形空間CAにより1対の分割発泡体4AAが成形されるとともに、第1ブロック65と第2ブロック66と嵌合凸部61とにより分割空間5AAが形成されるように構成されている。

0088

留め具32を凹型41と凸型51間に保持するため、凸型51の第2受け部63の側方には第3受け部71が留め具32のうちの発泡体2AAから外部へ突出する部分に対応させて形成され、凹型41の後部には第3受け部71を挿通可能な案内溝41cが型開閉方向に形成され、案内溝41c内には第3ブロック72が型開閉方向に移動自在に収容されている。第3ブロック72は、ガイドロッド73により型開閉方向に移動自在に案内されるとともに、バネ部材74により凸型51側へ常時付勢され、ガイドロッド73に設けた規制部73aにより突出位置が規制されるように構成されている。第3ブロック72の先端面は第2ブロック66の先端面と同じ高さ位置に配置され、第3ブロック72の先端面には留め具32のうちの発泡体2AAから外部へ突出する部分を収容する第3収容溝72aが形成されている。

0089

左右の留め具31を凸型51に保持するため、凸型51の前部には成形空間CA内に開口する、左右方向に細長い長円状の開口を有する有底の凹部75が、インサート材3AAの1対の留め具31に対応させて形成されている。

0090

インサート材3AAを磁気吸着する複数の永久磁石76は、第1受け部62と第2受け部63の先端面にインサート材3AAの前後の長手部3Abの途中部に対応させて設けられるとともに、第3受け部71の先端面に留め具32に対応させて設けられ、更に凹部75の奥端部に留め具31の先端部に対応させて設けられている。そして、凸型51にインサート材3AAを取り付ける際には、左右の凹部75に留め具31を装填するとともに、複数の永久磁石76によりインサート材3AAを磁気吸着することで、凸型51の適正位置にインサート材3AAを固定保持できるように構成されている。

0091

なお、前記実施の形態では、型内発泡成形体1AAを成形する金型装置M1について説明したが、金型装置M1における、嵌合凹部64と、第1受け部62及び第1ブロック65と、第2受け部63及び第2ブロック66と、第3受け部71及び第3ブロック72と、嵌合凸部61などの形状や個数や配設位置を適宜に設定することで、前述の型内発泡成形体1A〜1D、1F、1H、1J〜1Mに関しても同様にして製作することができる。

0092

(型内発泡成形方法)
この金型装置M1を用いて型内発泡成形体1AAを製作する際には、先ず、凹型41と凸型51を型開きした状態で、図11(a)、図13に示すように、インサート材3AAの留め具31を凹部75に嵌合させて、永久磁石76によりインサート材3AAを凸型51に取り付ける。

0093

次に、図12に示すように、凸型51と凹型41とを僅かに隙間を設けた状態で型閉じする。このとき、図14(c)に示すように、インサート材3AAの前側の長手部3Abの中央部が第1ブロック65の第1収容溝65aに収容されて、第1ブロック65の先端面が第1受け部62に当接され、また図14(a)に示すように、インサート材3AAの後側の長手部3Abの中央部が第2ブロック66の第2収容溝66aに収容されて、第2ブロック66の先端面が第2受け部63に当接され、更に図14(b)に示すように、嵌合凸部61の先端部が嵌合凹部64に略隙間なく嵌合されて、第1ブロック65と第2ブロック66と嵌合凸部61とにより、成形空間CAが2つの成形空間CAに区画される。なお、このときインサート材3AAの後側の留め具32が第3ブロック72の第3収容溝72aに収容されて、第3ブロック72の先端面が第3受け部71に当接され、留め具32が第3受け部71と第3ブロック72間に保持される。この状態で予備発泡ビーズを左右の成形空間CAに充填し、その後、金型を完全に閉じる。ただし、成形方法として、凸型51と凹型41とを完全に型閉じして左右の成形空間CAを形成し、この左右の成形空間CAに予備発泡ビーズを充填する成形方法を採用することも可能である。なお、この予備発泡粒子は、予め内部に無機ガス等を圧入内圧を高めてもよいし、内圧が付与されていない大気圧の予備発泡粒子を用いてもよい。

0094

こうして、凸型51と凹型41とを完全に型閉じした状態で、凹型チャンバ46と凸型チャンバ56とに、0.10〜0.40MPa(G)程度の水蒸気を供給して、予備発泡ビーズを加熱発泡、融着させて発泡体2AAを成形する。ここで、使用される予備発泡ビーズの発泡倍率、発泡体の形状は製品毎に異なるため、予備発泡ビーズが相互に融着する程度の水蒸気圧力の調整、あるいは一般的な蒸気供給手順の排気工程、一方加熱工程、逆一方加熱工程、両面加熱(本加熱)工程の時間とを組み合わせて調整すればよい。蒸気圧力が高すぎる場合や、加熱工程時間が過度に長すぎる場合には、発泡体の収縮が大きくなる傾向にある。

0095

こうして、予備発泡ビーズを加熱発泡、融着させた後、凹型41及び凸型51に背面側から冷却水を噴き付けて、型内発泡成形体1AAを冷却してから、凹型41と凸型51を型開きすることで、分割空間5AAにより2つの分割発泡体4AAを有し、両分割発泡体4AAにわたってインサート成形されたインサート材3AAにより、両分割発泡体4AAが連結された型内発泡成形体1AAを得ることになる。また、離型後、型内発泡成形体1AAは、分割発泡体4AAが一旦収縮した後、元の形状に復帰することになるが、型内発泡成形体1AAの長手方向に対する分割発泡体4AAの収縮が、隣接する分割発泡体4AAの間隔が広くなることで許容され、インサート材3AAにより阻害されないので、型内発泡成形体1AAの長手方向に沿った反り、即ち図10(b)に仮想線で示すように、型内発泡成形体1AAの長手方向の両端が持ち上がって、型内発泡成形体1AAの長手方向の中央部が下側へ突出するように、型内発泡成形体1AAが湾曲状に反るという問題を防止できる。

0096

(第1タイプの型内発泡成形体1Bを用いたシート芯材)
次に、自動車の後部座席のシート芯材に対して、第1タイプの型内発泡成形体1Bを適用した場合の型内発泡成形体1BA及びその成形用の金型装置M2の凹型41A及び凸型51Aについて説明する。

0097

第1タイプの型内発泡成形体1BAは、図15図16に示すように、図9図10に示す型内発泡成形体1AAに対して、更に発泡体2BAの幅方向(前後方向)の途中部に長手方向(左右方向)に延びる隙間からなる分割空間5BAを形成し、縦横の分割空間5AA、5BAにより発泡体2BAに十文字状の分割空間を形成して、発泡体2BAを4つの分割発泡体4BAに分割構成した以外は、前記型内発泡成形体1AAと同様に構成されている。

0098

この第1タイプの型内発泡成形体1BAでは、分割空間5AAの両側に配置される分割発泡体4BAに関しては、1対の長手部3Abが連結部6として機能し、1対の短手部3Aaが1対の移動抵抗部7として機能して、分割空間5AAの隙間が大きくなることで、分割空間5AAの両側に配置される分割発泡体4BAがそれぞれ独立に連結部6としての長手部3Abに沿って、矢印Cで示すように、移動抵抗部7としての短手部3Aa側へ円滑に収縮することになる。また、分割空間5BAの両側に配置される分割発泡体4BAに関しては、1対の短手部3Aaが連結部6として機能し、1対の長手部3Abが1対の移動抵抗部7として機能して、分割空間5BAの隙間が大きくなることで、分割空間5BAの両側に配置される分割発泡体4BAがそれぞれ独立に連結部6としての短手部3Aaに沿って、矢印Dで示すように、移動抵抗部7としての長手部3Ab側へ円滑に収縮できるので、長手方向及び短手方向に沿った反りが型内発泡成形体1BAに発生することを抑制乃至防止できる。

0099

この型内発泡成形体1BAを成形する凸型51Aは、図17(a)に示すように、図11(a)に示す前記凸型51における、幅方向(前後方向)の中央部に長手方向(左右方向)の全長にわたって延びる嵌合凸部61Aを形成して、嵌合凸部61と嵌合凸部61Aとを十文字に連結し、更に嵌合凸部61Aの両端近傍部に、前記第1受け部62と同じ高さまで突出する第4受け部80をインサート材3AAの左右の短手部3Aaの途中部に対応させて嵌合凸部61Aに連ねて設けた以外は、前記金型装置M1の凸型51と同様に構成されている。

0100

この型内発泡成形体1BAを成形する凹型41Aは、図17(b)に示すように、図11(b)に示す前記凹型41における、幅方向(前後方向)の中央部に長手方向(左右方向)の全長にわたって延びる嵌合凹部64Aを形成して、嵌合凹部64と嵌合凹部64Aとを十文字に連結し、更に嵌合凹部64Aの両端近傍部にインサート材3AAの左右の短手部3Aaの途中部に対応させて第4ブロック82を内装し、第4ブロック82の先端面にインサート材3AAの左右の短手部3Aaが嵌合する第4収容溝82aを形成し、第4ブロック82を、前記第1ブロック65と同様に、図示外のガイドロッドにより型開閉方向に案内するとともに、バネ部材により凹型41A側へ常時突出するように付勢し、嵌合凹部64と嵌合凹部64Aとで4つに区画される凹型41Aの各成形部41Abの中央部に充填器47をそれぞれ設けた以外は、前記金型装置M1の凹型41Aと同様に構成されている。

0101

この凸型51A及び凹型41Aを有する金型装置M2では、前記金型装置M1と同様に、凸型51Aにインサート材3AAを取り付けた状態で、凸型51A及び凹型41Aを型閉じすると、嵌合凸部61及び嵌合凸部61Aと、第1受け部62及び第1ブロック65と、第2受け部63及び第2ブロック66と、第4受け部80及び第4ブロック82とで、凸型51A及び凹型41A間に4つの成形空間CA2が形成されることになる。また、第1受け部62と第1ブロック65間に前側の長手部3Abの途中部が保持され、第2受け部63と第2ブロック66間に前側の長手部3Abの途中部が保持され、第4受け部80と第4ブロック82間に左右の短手部3Aaの途中部が保持されることになり、前記金型装置M1と同様に、成形空間CA2に予備発泡ビーズを充填して、インサート材3AAを4つの分割発泡体4BAにわたってインサート成形することになる。

0102

(第2タイプの型内発泡成形体21Aを用いたシート芯材)
次に、自動車の後部座席のシート芯材に対して、第2タイプの型内発泡成形体21Aを適用した場合の型内発泡成形体21AA及びその成形用の金型装置M3について説明する。なお、型内発泡成形体21Aにおけるインサート材23として、前述した型内発泡成形体1AAのインサート材3AAを用いた場合について説明する。

0103

第2タイプの型内発泡成形体21AAは、図18図19に示すように、図9図10に示す型内発泡成形体1AAにおける分割空間5AAを省略した発泡体22AAを用い、発泡体22AAの長手方向の両端近傍部にインサート材3AAの長手部3Abの両端部及び短手部3Aaの全体が外部に露出するように幅方向に細長い貫通孔からなる移動許容空間25AAを形成した以外は、前記型内発泡成形体1AAと同様に構成されている。

0104

この型内発泡成形体21AAでは、型内発泡成形体21AAの離型後における発泡体22AAの収縮時には、移動許容空間25AA内において移動抵抗部27としての短手部3Aaが移動することで、発泡体22AAが連結部26としての長手部3Abに沿って矢印A方向に円滑に収縮し、また収縮後、発泡体22AAが元の形状に復帰するときにも、移動許容空間25AA内において移動抵抗部27が移動することで、発泡体22AAが連結部26としての長手部3Abに沿って円滑に元の形状に復帰することになり、離型後における、発泡体22AAの収縮動作と、元の形状への復帰動作が円滑になされるので、型内発泡成形体21AAに反りが発生することを抑制乃至防止できる。

0105

この型内発泡成形体21AAを成形する凸型51Bは、図20(a)、図21に示すように、図11(a)に示す前記凸型51における嵌合凸部61と第1受け部62と第2受け部63を省略し、凸型51Bの成形部51Bbの左右両側部に幅方向に延びる突出部90をインサート材3AAの装填位置まで突出状に形成し、左側の突出部90の先端面にインサート材3AAの前後の長手部3Abの左端部と左側の短手部3Aaとが嵌合する嵌合溝90aを形成し、右側の突出部90の先端面にインサート材3AAの前後の長手部3Abの右端部と右側の短手部3Aaとが嵌合する嵌合溝90aを形成した以外は、前記金型装置M1の凸型51と同様に構成されている。

0106

この型内発泡成形体21AAを成形する凹型41Bは、図20(b)、図21に示すように、図11(b)に示す前記凹型41における嵌合凹部64と第1ブロック65及び第2ブロック66を省略して、成形部41Bbの凸型51B側の面の長手方向の中央部を連続的な平坦面に構成し、凹型41Bの成形部41Bbの左右両側部に、左右1対の凹部91を突出部90に対応させて形成し、両凹部91内に型開閉方向に移動自在にブロック92を収容し、ブロック92をガイドロッド93により型開閉方向に移動自在に案内するとともに、バネ部材94により凸型51B側へ常時付勢し、ガイドロッド93に設けた規制部93aにより突出位置を規制し、型閉じした状態でブロック92の先端部が突出部90の先端部に突き合わされることによって、突出部90とブロック92とにより発泡体22AAに貫通孔からなる左右1対の移動許容空間25AAが成形されるように構成した以外は、前記金型装置M1の凸型51と同様に構成されている。

0107

この金型装置M3では、左右の凹部75に左右の留め具31を差し込むとともに、左右の嵌合溝90aにインサート材3AAの左右側部を嵌合させ、永久磁石76によりインサート材3AAを凸型51Bにセットし、この状態で凸型51B及び凹型41Bを型閉じして、前記金型装置M1と同様に成形空間CA3に予備発泡ビーズを充填して、インサート材3AAを発泡体22AAにインサート成形することになる。

0108

なお、図22に示す型内発泡成形体21ABのように、第2タイプの型内発泡成形体21AAの発泡体22AAに代えて、貫通孔からなる移動許容空間25AAを形成するとともに、第1タイプの型内発泡成形体1AAと同様に、長手方向の中央部の幅方向に延びる隙間からなる分割空間5AAを形成して、2つの分割発泡体24ABに分割構成した発泡体22ABを用い、該発泡体22ABにインサート材3AAをインサート成形することも可能である。また、型内発泡成形体1AA、1BA、21AA、21ABにおいて、留め具31、32も移動抵抗部27として機能するので、留め具31、32の全体が外部に露出するように、留め具31、32の全体を収容する移動許容空間25を発泡体2AA、2BA、22AA、22ABに成形することも好ましい実施の形態である。

0109

なお、本実施の形態では、車輛用シート芯材を成形する場合について説明したが、本発明は、車輛用のバンパー芯材や、ヘッドレスト芯材などの自動車内装部材などの任意の構成の成形品を成形したり、車輛用以外の任意の用途の各種成形品を成形したりする金型装置に対しても同様に適用できる。

0110

評価試験
次に、型内発泡成形体の離型後における反り量について、サイバネットシステム株式会社製のANSYSを用いて行った解析結果について説明する。

0111

予備発泡ビーズとして、ポリプロピレン系樹脂予備発泡ビーズを用い、インサート材3AA及び留め具31、32として直径3.2mmの鉄製ワイヤーを用い、図10に示すように、各部の寸法を設定した型内発泡成形体1AAを実施例1とした。

0112

実施例1の型内発泡成形体1AAの幅方向の途中部に幅50mmの分割空間5BAを形成した以外は、実施例1と同様に構成した、図16に示す型内発泡成形体1BAを実施例2とした。

0113

実施例1の型内発泡成形体1AAから分割空間5AAを省略し、長手部3Abの両端部と短手部3Aaの全体が含まるように、幅50mm、長さ475mm、深さ30mmの左右1対の貫通孔からなる移動許容空間25AAを形成した以外は、実施例1と同様に構成した、図19に示す型内発泡成形体21AAを実施例3とした。

0114

実施例3の型内発泡成形体21AAに対して、実施例1と同様に幅方向の途中部に幅50mmの分割空間5AAを形成した以外は、実施例3と同様に構成した、図22に示す型内発泡成形体21ABを実施例4とした。

0115

実施例1の型内発泡成形体1AAから分割空間5AAを省略した以外は、実施例1と同様に構成した型内発泡成形体を比較例1とした。

0116

実施例1の型内発泡成形体の分割空間部に相当する箇所にスリットを形成したものを参考例1とした。ここで、スリット幅は50mmで、スリット部の発泡体厚みは、ワイヤー表面を基準に上面側に10mm、下面側に10mmの肉厚を有するスリットを形成した。

0117

サイバネットシステム株式会社製のANSYSを用いて、離型後における実施例1〜4、比較例1の型内発泡成形体の反りを解析し、型内発泡成形体の右端部の反り量S(図10参照)を求めた。ここでは、ポリプロピレン予備発泡ビーズを金型内で成形し、離型後から乾燥、養生工程を経て発泡体が安定した寸法となる収縮率1%を加味した解析を行た。その結果を表1に示す。

0118

0119

表1から、分割空間又は移動許容空間を形成した実施例1〜4の型内発泡成形体では、比較例1の型内発泡成形体と比較して反り量Sが大幅に減少していることが判る。

0120

以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲においてその構成を変更し得ることは勿論である。

0121

1、1A〜1D、1F、1H、1J〜1M型内発泡成形体
2、2A、2B、2F、2H、2J〜2M発泡体
3、3A、3C、3D、3Mインサート材
3Aa 短手部 3Ab長手部
3Ma 短手部 3Mb 長手部
4、4A、4B、4F、4H、4J〜4M 分割発泡体
5、5A、5B、5F、5H、5J〜5M分割空間
6 連結部 7移動抵抗部
10金属線材11 金属線材
11a折曲部 14 発泡体連結部
15補強ロッド
21、21A〜21D 型内発泡成形体
22、22A〜22D 発泡体
23、23A インサート材
23a 短手部 23b 長手部
23D インサート材
25、25A〜25D 移動許容空間
26 連結部 27 移動抵抗部
27C、27D 移動抵抗部
1AA 型内発泡成形体 2AA 発泡体
3AA インサート材 3Ab 長手部
4AA 分割発泡体 5AA 分割空間
31留め具32 留め具
40凹型ユニット41凹型
41a通気孔41c案内溝
42凹型ハウジング43 凹型フレーム
44センタープレート45 凹型背面板
46 凹型チャンバ47充填器
48a蒸気供給管48b冷却水供給管
48cドレン管48dノズル
49a〜49c制御弁
50凸型ユニット51凸型
51a 通気孔 51b成形部
52凸型ハウジング53 凸型フレーム
54 センタープレート 55 凸型背面板
56凸型チャンバ58a 蒸気供給管
58b 冷却水供給管 58c ドレン管
58d ノズル 59a〜59c 制御弁
60区画手段 61 嵌合凸部
62 第1受け部 63 第2受け部
64 嵌合凹部 65 第1ブロック
65a 第1収容溝66 第2ブロック
66a 第2収容溝 67ガイドロッド
67a規制部68 ガイドロッド
68a 規制部 69バネ部材
70 バネ部材 71 第3受け部
72 第3ブロック 72a 収容溝
73 ガイドロッド 73a 規制部
74 バネ部材 75 凹部
76永久磁石CA成形空間
M1型内発泡成形用金型装置
1BA 型内発泡成形体 2BA 発泡体
4BA 分割発泡体 5BA 分割空間
41A 凹型 41Ab 成形部
51A 凸型
61A 嵌合凸部 64A 嵌合凹部
80 第4受け部 82 第4ブロック
82a 収容溝 CA2 成形空間
M2金型装置
21AA 型内発泡成形体 22AA 発泡体
25AA 移動許容空間
41B 凹型 41Bb 成形部
51B 凸型 51Bb 成形部
90 突出部 90a 嵌合溝
91 凹部 92 ブロック
93 ガイドロッド 93a 規制部
94 バネ部材
CA3 成形空間 M3 金型装置
21AB 型内発泡成形体 22AB 発泡体
24AB 分割発泡体

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