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技術 ステントデリバリーデバイス

出願人 テルモ株式会社
発明者 熊澤隆谷和佳
出願日 2016年1月28日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2017-502002
公開日 2017年12月7日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 WO2016-136376
状態 特許登録済
技術分野 媒体導出入付与装置
主要キーワード 注入排出 被覆位置 軸方向基端 軸方向先端側 給排装置 拡張圧 供給排出 拡張収縮
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年12月7日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題・解決手段

デバイス体内に挿入された際に手技を円滑に進めることができるステントデリバリーデバイスの提供を目的とする。 ステントデリバリーデバイス(100)は、内部にルーメン(113、114)が形成されたシャフト(110)と、シャフトの軸方向のまわりに拡張収縮するバルーン(120)と、シャフトの軸方向において、収縮したバルーンを覆う被覆位置とバルーンから離隔した退避位置との間で進退動するカバー(130)と、カバーに進退動させる駆動力を加える駆動部(150)と、を有する。バルーンおよび駆動部は、シャフトのルーメンを通じて注入排出される作動流体によって動作し、バルーンの拡張収縮およびカバーの進退動は、連動して行われる。

概要

背景

生体管腔に生じた狭窄部位または閉塞部位に対する処置として、狭窄部位または閉塞部位をステントによって拡張し、内腔を確保することが行われている。ステントは、目的の部位まで搬送された後、拡張されて留置される。例えば特許文献1に記載の発明は、ステントを目的の部位まで搬送した後、バルーンによってステントを拡張して留置する。

ステント表面薬剤層等のコーティング層が形成されていると、ステントが目的の部位へ搬送される間にステントと生体の管腔内壁とが干渉し、コーティング層が傷つけられる虞がある。従って、ステントを保護することが好ましい。ステントの保護手段の一例としては、カバーによってステントを覆うことが挙げられる。

この場合、ステントはカバーによって覆われた状態で生体内の目的の部位へと搬送され、その後、バルーンとともにステントは拡張される。ステントの拡張に際し、カバーは邪魔にならないようにバルーンおよびステントから離隔した位置にずらされる。ステントの留置後、バルーンは収縮され、カバーは元の位置に戻されてバルーンを覆う。

概要

デバイス体内に挿入された際に手技を円滑に進めることができるステントデリバリーデバイスの提供を目的とする。 ステントデリバリーデバイス(100)は、内部にルーメン(113、114)が形成されたシャフト(110)と、シャフトの軸方向のまわりに拡張収縮するバルーン(120)と、シャフトの軸方向において、収縮したバルーンを覆う被覆位置とバルーンから離隔した退避位置との間で進退動するカバー(130)と、カバーに進退動させる駆動力を加える駆動部(150)と、を有する。バルーンおよび駆動部は、シャフトのルーメンを通じて注入排出される作動流体によって動作し、バルーンの拡張収縮およびカバーの進退動は、連動して行われる。

目的

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、デバイスが体内に挿入された際に手技を円滑に進めることができるステントデリバリーデバイスを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

内部にルーメンが形成されたシャフトと、当該シャフトの軸方向のまわりに拡張収縮するバルーンと、前記シャフトの軸方向において、収縮した前記バルーンを覆う被覆位置と前記バルーンから離隔した退避位置との間で進退動するカバーと、当該カバーに進退動させる駆動力を加える駆動部と、を有し、前記バルーンおよび前記駆動部は、前記シャフトのルーメンを通じて注入排出される作動流体によって動作し、前記バルーンの拡張収縮および前記カバーの進退動は、連動して行われる、ステントデリバリーデバイス

請求項2

前記駆動部は、前記カバーに接続されるピストンと、当該ピストンが摺動自在に収容される収容部と、を有し、当該収容部の少なくとも一部は、前記ピストンを視認可能に形成されている、請求項1に記載のステントデリバリーデバイス。

請求項3

前記駆動部は、前記カバーに接続されるピストンと、当該ピストンが摺動自在に収容される収容部と、を有し、当該収容部には、前記ピストンとの当接離隔によって前記ピストンの摺動の規制およびその解除を行うピストン支え備え付けられる、請求項1または請求項2に記載のステントデリバリーデバイス。

請求項4

前記ピストン支えは、前記収容部の基端から前記収容部内に挿入され、当該挿入にともなって、前記ピストン支えと一体的に構成された栓部材が、前記シャフトの基端で前記ルーメンと連通するハブを塞ぐ、請求項3に記載のステントデリバリーデバイス。

請求項5

前記駆動部は、前記バルーンの拡張開始前の前記退避位置への前記カバーの移動、および、前記バルーンの収縮開始後の前記被覆位置への前記カバーの移動のうち、少なくとも一方を行う、請求項1〜請求項4のうちのいずれか1つに記載のステントデリバリーデバイス。

請求項6

前記駆動部は、前記シャフトに着脱でき、前記シャフトから外されているとき動作せず、前記シャフトに取り付けられることによって動作可能な状態となる、請求項1〜請求項5のうちのいずれか1つに記載のステントデリバリーデバイス。

請求項7

前記カバーの先端部は、軸方向先端側に向かって広がるように開口したテーパ部を前記退避位置において形成するように形状づけられている、請求項1〜請求項6のうちのいずれか1つに記載のステントデリバリーデバイス。

請求項8

前記バルーンの外周にステントが取り付けられており、前記ステントが前記カバーによって覆われている、請求項1〜請求項7のうちのいずれか1つに記載のステントデリバリーデバイス。

技術分野

0001

本発明は、ステントデリバリーデバイスに関する。

背景技術

0002

生体管腔に生じた狭窄部位または閉塞部位に対する処置として、狭窄部位または閉塞部位をステントによって拡張し、内腔を確保することが行われている。ステントは、目的の部位まで搬送された後、拡張されて留置される。例えば特許文献1に記載の発明は、ステントを目的の部位まで搬送した後、バルーンによってステントを拡張して留置する。

0003

ステント表面薬剤層等のコーティング層が形成されていると、ステントが目的の部位へ搬送される間にステントと生体の管腔内壁とが干渉し、コーティング層が傷つけられる虞がある。従って、ステントを保護することが好ましい。ステントの保護手段の一例としては、カバーによってステントを覆うことが挙げられる。

0004

この場合、ステントはカバーによって覆われた状態で生体内の目的の部位へと搬送され、その後、バルーンとともにステントは拡張される。ステントの拡張に際し、カバーは邪魔にならないようにバルーンおよびステントから離隔した位置にずらされる。ステントの留置後、バルーンは収縮され、カバーは元の位置に戻されてバルーンを覆う。

先行技術

0005

国際公開第2002/028319号パンフレット

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、バルーンを拡張収縮させる動作とは別に、カバーを移動させる動作を行うと、手技が煩雑になり、手技の効率的な進行が妨げられる虞がある。デバイス体内に挿入された段階において手技をより効率的に進めることができれば、患者の負担を軽減できるため、特に好ましい。

0007

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、デバイスが体内に挿入された際に手技を円滑に進めることができるステントデリバリーデバイスを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するための本発明のステントデリバリーデバイスは、内部にルーメンが形成されたシャフトと、当該シャフトの軸方向のまわりに拡張収縮するバルーンと、前記シャフトの軸方向において、収縮した前記バルーンを覆う被覆位置と前記バルーンから離隔した退避位置との間で進退動するカバーと、当該カバーに進退動させる駆動力を加える駆動部と、を有する。前記バルーンおよび前記駆動部は、前記シャフトのルーメンを通じて注入排出される作動流体によって動作し、前記バルーンの拡張収縮および前記カバーの進退動は、連動して行われる。

発明の効果

0009

上記のように構成したステントデリバリーデバイスによれば、作動流体を注入排出してバルーンを拡張収縮させる動作にともなって、カバーが駆動部によって自動的に移動する。このため、バルーンの拡張収縮とカバーの移動とを別の動作によって行う必要がなく、デバイスが体内に挿入された際に手技を円滑に進めることができる。

図面の簡単な説明

0010

第1実施形態のステントデリバリーデバイスを示す図である。
ステントが取り付けられた第1実施形態のステントデリバリーデバイスを示す図である。
シースがバルーンから離隔して退避位置へと移動する際の第1実施形態のステントデリバリーデバイスを示す図である。
バルーンがステントとともに拡張する際の第1実施形態のステントデリバリーデバイスを示す図である。
シースがバルーンを覆う被覆位置へと移動する際の第1実施形態のステントデリバリーデバイスを示す図である。
第2実施形態のステントデリバリーデバイスを示す図である。
第3実施形態のステントデリバリーデバイスを示す図である。
シースの変形例を示す図である。

実施例

0011

以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率と異なる。

0012

<第1実施形態>図1に示すように、第1実施形態のステントデリバリーデバイス100は、シャフト110と、バルーン120と、シース130(カバー)と、ハブ140と、駆動部150と、プライミング治具160と、を有する。

0013

シャフト110には、ガイドワイヤルーメン111、挿通孔112、ならびに、ルーメン113およびルーメン114が形成されている。シャフト110は可撓性を有する。

0014

ガイドワイヤルーメン111にはガイドワイヤWが挿通される。ガイドワイヤルーメン111は、シャフト110の最も先端から基端側へ軸方向に延び、シース130よりも基端側でシャフト110の外周面に向かって曲がる。ガイドワイヤルーメン111は、この形態に限定されず、シャフト110の最も先端からハブ140まで軸方向に沿って延び、シャフト110およびハブ140を軸方向に貫通するように形成されてもよい。

0015

挿通孔112は、駆動部150よりも先端側のシャフト110の外周面において、シャフト110の外部に連通する。また、挿通孔112は、図示していないが、軸方向先端側まで延び、シース130に連通する。

0016

ルーメン113は、バルーン120の内部と連通する。ルーメン114は、ハブ140と連通する。ルーメン113とルーメン114とは、直接連通しておらず、駆動部150を介して連通する。

0017

バルーン120は、シャフト110の先端側に設けられ、軸方向の両端でシャフト110の外周に接合されている。バルーン120は、中空円筒形状を有し、シャフト110の軸方向のまわりに拡張収縮できる。

0018

バルーン120は、比較的大きい伸縮性を有する材料によって形成され、内圧の増加にともない材料が伸びることによって拡張してもよい。あるいは、バルーン120は、伸縮性が比較的小さい材料によって形成され、シャフト110のまわりに折り畳まれて収縮した状態から、内圧の増加とともに展開することによって拡張してもよい。バルーン120は、ステントを拡張させる従来公知のバルーンと同様の材料を用いて形成することができる。

0019

シース130は、収縮したバルーン120を覆う図1に示すような被覆位置と、被覆位置から軸方向基端側にずれてバルーン120から離隔した退避位置との間を進退自在に設けられている。

0020

シース130の表面は、小さい摩擦抵抗を有する材料によって形成されることが好ましい。このような材料によって形成されることによって、シース130は、バルーン120およびシャフト110との摩擦を抑制しつつ、これらに対して円滑に進退動できる。シース130の表面を形成する材料は、例えば、ポリテトラフルオロエチレンPTFE)である。シース130は、造影性を有してもよい。

0021

ハブ140は、シャフト110の基端に設けられ、作動流体を供給排出する図示しないインデフレータ等の給排装置と接続する。作動流体は、例えば、造影剤、または造影剤と生理食塩水との混合物であるが、これらに限定されない。

0022

駆動部150は、シリンダ151(収容部)およびピストン152を有する。また、駆動部150は、シース130に力を伝達する駆動力伝達部として、ワイヤー153を有する。

0023

ピストン152は、シリンダ151の内部に摺動自在に収容されており、軸方向に摺動する。シリンダ151は、透明であり、ピストン152の軸方向における動きおよび位置をシリンダ151の外部から視認できる。シリンダ151の内部は、ピストン152によって第1室154と第2室155とに区分けされている。

0024

シリンダ151は、第2室155と外部とを連通させる空気孔156を有する。空気孔156は、シリンダ151の基端に設けられる。ピストン152が軸方向に摺動すると、空気孔156を通じ、外部の空気が第2室155に流入する、または第2室155から外部に空気が排出される。

0025

シリンダ151は、第1室154と連通する第1連通部157を有する。シリンダ151は、第2室155と連通する第2連通部158を有する。第1連通部157および第2連通部158はそれぞれ、軸方向と直交する方向に突出している。

0026

シャフト110の基端側の外周面には、第1連通部157および第2連通部158のそれぞれを抜き差し自在な嵌合孔が形成されている。この嵌合孔に対する第1連通部157および第2連通部158の抜き差しによって、駆動部150はシャフト110に着脱可能である。

0027

駆動部150がシャフト110に取り付けられると、第1連通部157とルーメン114とが連通し、第2連通部158とルーメン113とが連通する。これによって、駆動部150では作動流体が注入排出されるようになるため、駆動部150は動作可能な状態となる。一方、駆動部150がシャフト110から取り外されると、駆動部150では作動流体が注入排出されなくなるため、駆動部150は動作不能な状態となる。

0028

ワイヤー153は、ピストン152とシース130とを接続する。ワイヤー153は、摺動自在にシリンダ151から引き出されている。ワイヤー153は、挿通孔112を通じてシース130の内部へと延びる。ワイヤー153は、先端に設けられた接合部159においてシース130の内周面に接合されている。

0029

ワイヤー153を形成する材料は、例えば金属であっても樹脂であってもよく、特に限定されないが、ピストン152に加わる軸方向の力をシース130に伝えるため、ある程度の剛性を有することが好ましい。

0030

プライミング治具160は、ピストン支え161と、プライミングチューブ162と、ハブ163とを有する。

0031

ピストン支え161は、棒状の部材であり、プライミングチューブ162の先端の開口部から突出する。ピストン支え161は、空気孔156からシリンダ151内に挿入される。

0032

プライミングチューブ162は、空気孔156に対して着脱自在である。プライミングチューブ162は、空気孔156と接続し、第2室155と連通する。

0033

ハブ163は、中空形状を有し、プライミングチューブ162と連通する。ハブ163の基端は、プライミング液を供給排出する図示しないシリンジ等の給排器具と接続する。プライミング液は、例えば、生理食塩水もしくは造影剤、またはこれらの混合物である。

0034

次に、ステントデリバリーデバイス100の動作について述べる。

0035

図2に示すように、ステントデリバリーデバイス100は、収縮したバルーン120の外周に取り付けられたステントSを、シース130によって覆い、生体内の管腔に生じた狭窄部位または閉塞部位等の病変部位へと搬送する。ステントデリバリーデバイス100の先端側が管腔内に挿入され、ハブ140、駆動部150、およびプライミング治具160は、体外で利用される。ステントデリバリーデバイス100が使用される管腔は、特に限定されず、例えば、血管、胆管食道気管尿道等である。

0036

ステントSは、網目状の筒形状を有するが、形状および材質等は特に限定されない。ステントSは、例えば、金属もしくは樹脂によって形成される。または、ステントSの一部が樹脂によって形成され、その他の部分が金属によって形成されてもよい。ステントSは、生分解性を有してもよい。また、ステントSは、薬剤層等のコーティング層を表面に有してもよい。

0037

ステントデリバリーデバイス100は、管腔内に先に導入されているガイドワイヤWに沿って目的の病変部位へと移動する。ガイドワイヤWがガイドワイヤルーメン111に挿通されることによって、ステントデリバリーデバイス100の先端側は、ガイドワイヤWから離れることなく、これに沿って移動する。ステントデリバリーデバイス100は、先端側が目的の病変部位に達した後、ステントSを留置する。

0038

ステントSの留置前、バルーン120、シャフト110、およびシリンダ151の内部の空気が排出されるとともに、それらにプライミング液が充填されるプライミングが行われる。

0039

プライミングの際、プライミング治具160は、シリンダ151に取り付けられる。このとき、ピストン支え161はピストン152に当接し、プライミングチューブ162は、シリンダ151に連通する。この状態で、ハブ163の基端に給排器具(不図示)が接続される。

0040

ハブ163に接続する給排器具が空気を吸引すると、空気は、プライミングチューブ162およびハブ163を通じ、バルーン120、ルーメン113、および第2室155から排出される。このとき、ピストン152は、ピストン支え161に当接し、基端側への摺動が規制される。ピストン支え161は、ピストン152が第2連通部158よりも基端側へ移動しないように規制し、第2連通部158を通じてルーメン113およびバルーン120から空気が排出されるのをピストン152が妨げないようにしている。

0041

ハブ163に接続する給排器具は、空気排出後、プライミング液を供給する。プライミング液は、プライミングチューブ162から第2室155に流入し、第2連通部158を通ってルーメン113およびバルーン120に充填される。

0042

ルーメン113およびバルーン120にプライミング液を充填することによって、バルーン120を拡張する際、バルーン120の内部に圧力がかかり易くなる。また、プライミングによって空気が排出されるため、ステントデリバリーデバイス100の内部に含まれる空気が生体内に入る虞が減る。

0043

プライミング後、プライミング治具160は、ピストン支え161を抜き取るようにしてシリンダ151から取り外される。これによって、ピストン支え161がピストン152から離れ、規制が解除されるため、ピストン152は、シリンダ151内を自由に摺動可能となる。その後、ステントSが管腔内に留置される。

0044

ステントSが留置される際、図3に示すように、駆動部150は、シース130をバルーン120およびステントSから離隔させるように軸方向基端側に移動させ、バルーン120は、図4に示すようにステントSを拡張させる。駆動部150およびバルーン120は、シャフト110内に導入される作動流体によって動作する。

0045

駆動部150は、バルーン120の拡張開始前に、シース130を、バルーン120およびステントSから離隔した退避位置に退避させておく。その後、バルーン120がステントSとともに拡張する。シース130の移動およびバルーン120の拡張は、シャフト110内への作動流体の導入によって連動して行われる。

0046

作動流体は、ハブ140に接続する給排装置から供給され、ルーメン114および第1連通部157を通り、第1室154に入る。作動流体が第1室154に入ると、ピストン152は軸方向基端側への力を受ける。この力(駆動力)は、ワイヤー153によってシース130に伝わり、その結果、シース130が軸方向基端側へと移動する。

0047

ピストン152が第2連通部158よりも先端側にある間は、図3に示すように、第1室154が第2連通部158およびルーメン113と連通せず、バルーン120に作動流体が供給されないため、バルーン120は拡張しない。その間に、シース130は、ピストン152の移動にともなって軸方向基端側へと引かれ、バルーン120から離隔した退避位置まで移動する。シース130が退避位置まで移動すると、バルーン120およびステントSの全体がシース130の外部に露出する。

0048

ピストン152が第2連通部158よりも基端側に移動すると、図4に示すように、第1室154は第2連通部158およびルーメン113と連通するため、バルーン120に作動流体が供給され、バルーン120は拡張する。このとき、シース130は、退避位置にあるため、バルーン120およびステントSの拡張を妨げない。

0049

バルーン120の拡張によって管腔の狭窄部位または閉塞部位が拡張された後、ステントデリバリーデバイス100は、ステントSを留置して管腔から抜去される。

0050

このとき、図5に示すように、ステントデリバリーデバイス100は、バルーン120を収縮させるとともに、収縮したバルーン120をシース130によって覆う。拡張したステントSは、バルーン120が収縮しても拡張状態を維持する。ステントSは、拡張したまま生体内の管腔に留置され、管腔の狭窄部位または閉塞部位を拡張させた状態で保持する。

0051

バルーン120は、ルーメン113を通じて作動流体が排出されることによって収縮する。バルーン120から排出された作動流体は、ルーメン113、第2連通部158、第1室154、第1連通部157、およびルーメン114を通じ、ハブ140に接続した給排装置に吸引される。

0052

また、この吸引によって作動流体が第1連通部157を通じて第1室154から排出される結果、ピストン152が軸方向先端側へと移動し、駆動部150は、ピストン152にかかる軸方向先端側への力(駆動力)をワイヤー153によってシース130に伝える。このため、シース130は、バルーン120の収縮に連動して被覆位置へと移動する。

0053

ここで、ステントSの取り外されたバルーン120は比較的容易に収縮するため、バルーン120の収縮は、ピストン152およびシース130の移動よりも先に開始され、バルーン120が収縮した後、シース130は移動し始める。

0054

シース130は、収縮したバルーン120の全体を覆う被覆位置(図1参照)まで移動する。その後、ステントデリバリーデバイス100は管腔から抜去される。

0055

次に、本実施形態の作用効果を述べる。

0056

本実施形態と異なり、例えば術者がワイヤー153を手で押し引きすることによってシース130を移動させる場合、バルーン120を拡張させるためにシャフト110に作動流体を導入する動作の前に、シース130を退避位置に移動させるため、術者はワイヤー153を手で引く動作を別に行わなければならない。

0057

また、前述のような場合、収縮させたバルーン120をシース130によって再度覆うため、バルーン120内から作動流体を吸引してバルーン120を収縮させる動作の後、術者はワイヤー153を手で先端側に押し込む動作を別に行って、シース130を被覆位置に移動させなければならない。

0058

一方、本実施形態のステントデリバリーデバイス100によれば、作動流体をシャフト110に注入排出してバルーン120を拡張収縮させる動作にともない、シース130は駆動部150によって自動的に移動する。このため、前述の場合のようにバルーン120の拡張収縮とシース130の移動とを別の動作によって行う必要がない。従って、バルーン120の拡張収縮およびシース130の移動を効率的に行い、ステントデリバリーデバイス100が管腔に挿入されている際の手技を円滑に進めることができる。

0059

シリンダ151は透明で外側からピストン152を視認可能に形成されている。このため、ステントデリバリーデバイス100の先端側が体内に挿入されていたとしても、ピストン152の位置または動きを見ることによって、ピストン152に従って動くシース130の位置または動きを術者は手元で簡単に予測でき、また、それに基づいてシース130の位置または動きを的確に調整できる。

0060

プライミングの際、ピストン152は、ピストン支え161に当接し、動きが規制される。このため、ピストン152に接続したシース130も動かず、プライミングによってシース130が意図せず動くのを防止できる。より具体的には、プライミングによって第2室155の空気が吸引された際、ピストン支え161がピストン152に当接し、基端側へのピストン152の移動を規制するため、プライミングの際にシース130が意図せず退避位置に移動することが防止される。

0061

駆動部150は、バルーン120の拡張開始前にシース130を退避位置に移動させておく。このため、退避位置へのシース130の移動が、バルーン120の拡張によって遮られず、また、バルーン120の拡張がシース130によって遮られない。従って、退避位置へのシース130の移動、およびバルーン120の拡張を確実に行うことができる。

0062

また、駆動部150は、バルーン120の収縮開始後にシース130を被覆位置に移動させる。このため、シース130が被覆位置に達したとき、バルーン120は既に収縮した状態となっており、シース130とバルーン120とが干渉し難く、バルーン120がシース130内に収まり易い。

0063

駆動部150は、シャフト110から外しておけば動作しないため、駆動部150をシャフト110から外すことによって、意図せずシース130が進退動したりバルーン120が拡張収縮したりせず、誤作動を防止できる。

0064

<第2実施形態>図6に示す第2実施形態のステントデリバリーデバイス200は、第1実施形態と異なるプライミング治具260を有する。他の構成については、ステントデリバリーデバイス200は、第1実施形態のステントデリバリーデバイス100と同様であるため、図中で同じ符号を付し、重複する説明を省略する。

0065

プライミング治具260は、ピストン支え161と、プライミングチューブ162と、ハブ163と、ハブ261(栓部材)と、を有する。ハブ261は、ピストン支え161、プライミングチューブ162、およびハブ163と一体的に構成されている。ピストン支え161、プライミングチューブ162、およびハブ163は、第1実施形態と同様である。

0066

ハブ261は、ピストン支え161がシリンダ151に挿入されるのにともなって、ハブ140に挿入され、ハブ140を塞ぐ。これによって、ハブ140に誤ってプライミング液が注入されることがなくなり、その結果、ピストン152の誤動作が防止されるため、プライミングの際にシース130が意図せず動くのを防止できる。より具体的には、プライミング液が誤ってハブ140およびルーメン114を通じて第1室154に注入されることがなくなるため、プライミングの際にシース130が意図せず退避位置に移動することが防止される。

0067

また、ハブ261は、ピストン支え161と一体的に構成されているため、シリンダ151へのピストン支え161の挿入とともにハブ140を確実に塞ぐ。従って、ハブ140の塞ぎ忘れが防止される。

0068

第1実施形態と共通する構成によって奏されるその他の作用効果については、本実施形態は第1実施形態と同様である。

0069

プライミング後、ハブ261は、ピストン支え161とともに抜き取られるようにしてハブ140から取り外される。

0070

<第3実施形態>図7に示す第3実施形態のステントデリバリーデバイス300は、第1実施形態と異なる、駆動部350、ルーメン313、およびプライミング治具360を有する。これら以外の構成については、ステントデリバリーデバイス300は、第1実施形態と同様であるため、図中で同じ符号を付し、重複する説明を省略する。

0071

ルーメン313は、先端側においてバルーン120と連通する。ルーメン313は、基端側において分岐し、駆動部350に連通するとともにハブ140に連通する。駆動部350は、第1実施形態の駆動部150から第2連通部158が取り除かれた構成を有する。

0072

プライミング治具360は、ピストン支え161と、ハブ361とを有する。ピストン支え161は、第1実施形態と同様である。ハブ361は、空気孔156に対して着脱自在である。

0073

プライミングの際、ハブ361は、空気孔156に接続し、空気孔156を塞ぐ。このとき、ピストン支え161は、ピストン152に当接し、基端側へのピストン152の摺動を規制する。本実施形態では、ハブ140に接続される不図示の給排装置によってプライミングが行われる。

0074

ハブ140に接続した給排装置が空気を吸引すると、ルーメン313およびバルーン120から空気が排出される。このとき、ハブ361が空気孔156を塞いでいるため、空気はシリンダ151内に流入しない。

0075

ハブ140に接続した給排装置は、空気排出後、プライミング液を供給する。プライミング液は、ハブ140を通り、ルーメン313およびバルーン120に充填される。このとき、ピストン支え161が、ピストン152に当接して基端側への摺動を規制しているため、ピストン152に接続したシース130が意図せず動くのが防止される。

0076

プライミング後、ピストン支え161を抜き取るようにして、シリンダ151からプライミング治具360が取り外され、ピストン支え161がピストン152から離れる。これによって、ピストン152に対する規制が解除され、ピストン152は、シリンダ151内を自由に摺動可能となる。

0077

その後、ハブ140に接続した給排装置からシャフト110に作動流体が供給され、シース130の移動、ならびに、バルーン120およびステントSの拡張が行われる。

0078

作動流体は、ルーメン313および連通部157を通り、第1室154に流入する。その結果、ピストン152が軸方向基端側へと移動するとともに、ワイヤー153を介してシース130が軸方向基端側へ引かれて退避位置へと移動する。

0079

このとき、作動流体は、ルーメン313を通じてバルーン120にも流入しているが、ピストン152を摺動させるために必要な圧力P1に比べ、ステントSが取り付けられたバルーン120を拡張させるために必要な拡張圧P2は大きいため(P2>P1)、バルーン120は拡張しない、または拡張はごく僅かである。

0080

ピストン152を摺動させるために必要な圧力P1は、例えば、1.5atm〜2atmである。ステントSが取り付けられたバルーン120の拡張圧P2は、例えば、3atm〜4atmである。

0081

シース130が退避位置まで移動した後、術者はシャフト110に供給する作動流体の圧力を増加させる。拡張圧P2以上の圧力をかけると、バルーン120はステントSとともに拡張する。

0082

ステントSの留置後、作動流体は、ルーメン313を通じ、ハブ140に接続した給排装置へと排出される。

0083

ステントSが取り外されたバルーン120を収縮させるのに必要な負圧の絶対値P3は、ピストン152を摺動さるのに必要な負圧の絶対値P1よりも小さい(P1>P3)。このため、ハブ140に接続した給排装置が作動流体を吸引すると、ピストン152が移動を開始する前に、バルーン120が収縮する。その後、さらに減圧されると、ピストン152が軸方向先端側へと移動し、これに従ってシース130は被覆位置に移動して収縮後のバルーン120を覆う。

0084

ステントデリバリーデバイス300も第1実施形態と同様に機能するため、本実施形態によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。なお、第3実施形態においては、ピストン152とシリンダ151との摩擦を極端に低くならないように摺動抵抗を最適化することでピストン支え161を不要とすることもできる。その結果、第3の実施形態の場合、システム全体が簡素化して煩雑さやコストを低減することが可能となる。

0085

本発明は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲内で種々改変できる。

0086

例えば、駆動部は、着脱可能なものに限定されず、シャフトに固定されたものであってもよい。また、シャフト自体にピストンを摺動自在に収容する収容部を設けてもよい。

0087

また、上記実施形態の駆動部150、350において、シリンダ151の全体が透明な材料によって形成されていなくてもよく、ピストン152を視認可能にする窓部をシリンダ151の一部に形成してもよい。

0088

また、上記実施形態では、駆動部150、350は、シース130の移動をバルーン120の拡張収縮と時間をずらして開始させるが、これに限定されない。バルーンの拡張収縮とシースの移動とが同時に開始されてもよい。例えば、バルーンの収縮と被覆位置へのシースの移動とが同時に開始されたとしても、シースがバルーンに達したときにバルーンが収縮していれば、シースとバルーンとは干渉せず、バルーンがシース内に収まり易い。

0089

また、本発明のカバーは、上記実施形態のシース130に限定されない。本発明のカバーは、例えば、図8に示すようなシース130Aを含む。

0090

シース130Aは、退避位置において先端にテーパ部131が形成されるように形状づけられている。テーパ部131は、軸方向先端側に向かって広がるように開口している。テーパ部131の基端側には、径方向内側に突出する突出部132が形成される。

0091

シース130Aは柔軟性を有する材料によって形成されているため、バルーン120を覆う被覆位置に移動したとき、突出部132は、バルーン120の外形形状に沿うように変形し、図1のシース130のような円筒形状となる。

0092

シース130Aは、退避位置において先端にテーパ部131を有するため、被覆位置に移動してバルーン120を覆う際、バルーン120がテーパ部131によってシース130A内に円滑に案内される。従って、バルーン120がシース130A内に収まり易い。

0093

本出願は、2015年2月27日に出願された日本特許出願番号2015−039353号に基づいており、それらの開示内容は、参照され、全体として、組み入れられている。

0094

100、200、300ステントデリバリーデバイス、110シャフト、111ガイドワイヤルーメン、112挿通孔、113、114、313ルーメン、120バルーン、130、130Aシース(カバー)、131テーパ部、132 突出部、140 ハブ、150、350 駆動部、151シリンダ(収容部)、152ピストン、153ワイヤー、154 第1室、155 第2室、156空気孔、157 第1連通部、158 第2連通部、159接合部、160、260、360プライミング治具、161 ピストン支え、162 プライミングチューブ、163 ハブ、261 ハブ(栓部材)、361 ハブ、Sステント、Wガイドワイヤ。

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