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技術 油冷式スクリュー圧縮機システム及びその改造方法

出願人 株式会社前川製作所
発明者 遠藤靖明
出願日 2015年2月12日 (5年10ヶ月経過) 出願番号 2016-574580
公開日 2017年11月24日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 WO2016-129083
状態 特許登録済
技術分野 回転型圧縮機の応用細部 回転型圧縮機
主要キーワード スクリュー室 閉塞プラグ 盲フランジ スクリュー歯 表面開口 炭化水素系気体 雄雌一対 スクリューケーシング
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図面 (9)

課題・解決手段

スクリュー部に潤滑油を供給するための第1潤滑油供給系統と、軸受に潤滑油を供給するための第2潤滑油供給系統とを備え、第1潤滑油供給系統は、スクリュー圧縮機吐出気体が導入され、該吐出気体から潤滑油を分離するための気液分離器と、ハウジング壁に形成され、該ハウジング壁の外表面に開口し、かつスクリュー室に連通する第1供給流路と、気液分離器の潤滑油貯留域と第1供給流路の開口とに接続された第1供給路と、を備え、第2潤滑油供給系統は、潤滑油貯留タンクと、ハウジング壁に形成され、該ハウジング壁の外表面に開口し、軸受室に連通する第2供給流路と、潤滑油貯留タンクと前記第2供給流路の開口とに接続された第2供給路と、ハウジング壁に形成され、軸受室に連通し、該ハウジング壁の外表面に開口する第1排出流路と、潤滑油貯留タンクと第1排出流路の開口とに接続された排出路とを備えている。

概要

背景

スクリュー圧縮機は、スクリュー部及び該スクリュー部の両端に形成された軸部を有する雄雌一対スクリューロータと、内部に前記スクリュー部が収容されるスクリュー室及び前記軸部が収容される軸受室を有するハウジングと、該軸受室に設けられ、前記軸部を回転自在に支持するための軸受とを備えている。
油冷式スクリュー圧縮機は、前記軸部を回転自在に支持する軸受と互いに噛合って圧縮室を形成するスクリュー歯面とに潤滑油が供給される。
従来の油冷式スクリュー圧縮機には、軸受に供給された潤滑油はハウジング壁に形成された流路を通ってスクリュー室に供給され、該スクリュー室から圧縮後の吐出気体と共に吐出されるものがある。潤滑油を含む吐出気体は潤滑油と分離され、分離された潤滑油は再度潤滑油として使用される。

特許文献1には、被圧縮気体腐食成分を含む場合に、被圧縮気体が潤滑油に混入して軸受に到達し、軸受を腐食させるのを防止することを目的とした油冷式スクリュー圧縮機システムが開示されている。この油冷式スクリュー圧縮機システムは、スクリュー室に供給する潤滑油と軸受室に供給する潤滑油の供給系統を別系統とすると共に、腐食成分を含む被圧縮気体が軸受室に浸入するのを防止するシール構造を採用することで、該腐食成分による軸受の腐食を防止するようにしている。

概要

スクリュー部に潤滑油を供給するための第1潤滑油供給系統と、軸受に潤滑油を供給するための第2潤滑油供給系統とを備え、第1潤滑油供給系統は、スクリュー圧縮機の吐出気体が導入され、該吐出気体から潤滑油を分離するための気液分離器と、ハウジング壁に形成され、該ハウジング壁の外表面に開口し、かつスクリュー室に連通する第1供給流路と、気液分離器の潤滑油貯留域と第1供給流路の開口とに接続された第1供給路と、を備え、第2潤滑油供給系統は、潤滑油貯留タンクと、ハウジング壁に形成され、該ハウジング壁の外表面に開口し、軸受室に連通する第2供給流路と、潤滑油貯留タンクと前記第2供給流路の開口とに接続された第2供給路と、ハウジング壁に形成され、軸受室に連通し、該ハウジング壁の外表面に開口する第1排出流路と、潤滑油貯留タンクと第1排出流路の開口とに接続された排出路とを備えている。

目的

特許文献1には、被圧縮気体が腐食成分を含む場合に、被圧縮気体が潤滑油に混入して軸受に到達し、軸受を腐食させるのを防止することを目的とした

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

被圧縮気体潤滑油に相溶性気体である油冷式スクリュー圧縮機ステムであって、スクリュー部及び該スクリュー部の両端に形成された軸部を有する雄雌スクリューロータと、内部に前記スクリュー部が収容されるスクリュー室及び前記軸部が収容される軸受室を有するハウジングと、前記軸受室に設けられ、前記軸部を回転自在に支持するための軸受と、を有するスクリュー圧縮機と、前記スクリュー部に潤滑油を供給するための第1潤滑油供給系統と、前記軸受に潤滑油を供給するための第2潤滑油供給系統と、を備え、前記第1潤滑油供給系統は、前記スクリュー圧縮機の吐出気体が導入され、該吐出気体から潤滑油を分離するための気液分離器と、前記ハウジングを構成するハウジング壁に形成され、該ハウジング壁の外表面に開口し、かつ前記スクリュー室に連通する第1供給流路と、前記気液分離器の潤滑油貯留域と前記第1供給流路の開口とに接続された第1供給路と、を備え、前記第2潤滑油供給系統は、潤滑油貯留タンクと、前記ハウジング壁に形成され、該ハウジング壁の外表面に開口し、前記軸受室に連通する第2供給流路と、前記潤滑油貯留タンクと前記第2供給流路の開口とに接続された第2供給路と、前記ハウジング壁に形成され、前記軸受室に連通し、該ハウジング壁の外表面に開口する第1排出流路と、前記潤滑油貯留タンクと前記第1排出流路の開口とに接続された排出路と、を備えていることを特徴とする油冷式スクリュー圧縮機システム。

請求項2

前記第1排出流路と前記スクリュー室とに連通する第1分岐排出流路が形成され、該第1分岐排出流路は第1閉塞部材によって閉塞されていることを特徴とする請求項1に記載の油冷式スクリュー圧縮機システム。

請求項3

前記潤滑油貯留タンクが密閉タンクであり、前記スクリュー圧縮機の吸入口に接続された吸入路と、前記吸入路から分岐し、前記潤滑油貯留タンクに接続された吸入分岐路と、前記潤滑油貯留タンクと前記気液分離器の潤滑油貯留域とに接続された戻し管と、前記戻し管に設けられた開閉弁と、前記潤滑油貯留タンクに設けられた油面レベルセンサと、前記油面レベルセンサの検出値が入力され、該検出値が閾値以下となったとき前記開閉弁を開放するための制御装置と、をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の油冷式スクリュー圧縮機システム。

請求項4

前記ハウジングに設けられた吐出気体路と、前記吐出気体路を通る吐出気体の温度を検出する温度センサと、前記第1供給路に設けられた流量調整弁と、をさらに備え、前記制御装置は、前記温度センサの検出値が入力され、前記流量調整弁の開度を調整して前記吐出気体の温度を調整するものであることを特徴とする請求項3に記載の油冷式スクリュー圧縮機システム。

請求項5

前記被圧縮気体が炭化水素系気体であることを特徴とする請求項1に記載の油冷式スクリュー圧縮機システム。

請求項6

前記被圧縮気体がモル質量が44以上の炭化水素系気体であることを特徴とする請求項5に記載の油冷式スクリュー圧縮機システム。

請求項7

被圧縮気体が潤滑油に相溶性の気体であり、スクリュー部及び該スクリュー部の両端に形成された軸部を有する雄雌スクリューロータと、内部に前記スクリュー部が収容されるスクリュー室及び前記軸部が収容される軸受室を有するハウジングと、前記軸受室に設けられ、前記軸部を回転自在に支持するための軸受と、を有するスクリュー圧縮機と、前記スクリュー部に潤滑油を供給するための第1潤滑油供給系統と、前記軸受に潤滑油を供給するための第2潤滑油供給系統と、を備え、前記第1潤滑油供給系統は、前記スクリュー圧縮機の吐出気体が導入され、該吐出気体から潤滑油を分離するための気液分離器と、前記ハウジングを構成するハウジング壁に形成され、該ハウジング壁の外表面に開口し、かつ前記スクリュー室に連通する第1供給流路と、前記気液分離器の潤滑油貯留域と前記第1供給流路の開口とに接続された第1供給路と、を備え、前記第2潤滑油供給系統は、前記ハウジング壁に形成され、該ハウジング壁の外表面に開口し、前記軸受室に連通する第2供給流路と、前記第2供給流路の開口に接続された第2供給路と、前記ハウジング壁に形成され、前記軸受室と前記スクリュー室とに連通する第2排出流路と、を備えた油冷式スクリュー圧縮機システムの改造方法であって、前記ハウジング壁に形成され、前記第2排出流路に連通し、前記第2排出流路と共に該ハウジング壁の外表面及び前記スクリュー室に開口する直線形状の貫通孔を形成する第3排出流路を形成する第1工程と、前記第3排出流路の前記ハウジング壁外表面開口に排出路を接続する第2工程と、前記第2排出流路の前記スクリュー室側開口を第1閉塞部材で閉塞する第3工程と、前記第2供給路に接続された潤滑油貯留タンクに前記排出路を接続する第4工程と、を含むことを特徴とする油冷式スクリュー圧縮機システムの改造方法。

請求項8

被圧縮気体が潤滑油に相溶性の気体であり、スクリュー部及び該スクリュー部の両端に形成された軸部を有する雄雌スクリューロータと、内部に前記スクリュー部が収容されるスクリュー室及び前記軸部が収容される軸受室を有するハウジングと、前記軸受室に設けられ、前記軸部を回転自在に支持するための軸受と、を有するスクリュー圧縮機と、前記スクリュー部に潤滑油を供給するための第1潤滑油供給系統と、前記軸受に潤滑油を供給するための第2潤滑油供給系統と、を備え、前記第1潤滑油供給系統は、前記スクリュー圧縮機の吐出気体が導入され、該吐出気体から潤滑油を分離するための気液分離器と、前記ハウジングを構成するハウジング壁に形成され、該ハウジング壁の外表面に開口し、かつ前記スクリュー室に連通する第1供給流路と、前記気液分離器の潤滑油貯留域と前記第1供給流路の開口とに接続された第1供給路と、を備え、前記第2潤滑油供給系統は、前記ハウジング壁に形成され、該ハウジング壁の外表面に開口し、前記軸受室に連通する第2供給流路と、前記第2供給流路の開口に接続された第2供給路と、前記ハウジング壁に形成され、前記軸受室と前記スクリュー室とに連通する第2排出流路と、前記ハウジング壁に形成され、前記第2排出流路に連通し、前記第2排出流路と共に該ハウジング壁の外表面及び前記スクリュー室に開口する直線形状の貫通孔を形成する第3排出流路と、を備え、前記第3排出流路の前記ハウジング壁外表面に開口する開口が第2閉塞部材で閉塞された油冷式スクリュー圧縮機システムの改造方法であって、前記第2閉塞部材を取り外し、前記第3排出流路の前記ハウジング壁外表面側開口に排出路を接続する第5工程と、前記第2排出流路の前記スクリュー室側開口を第1閉塞部材で閉塞する第6工程と、前記第2供給路に接続された潤滑油貯留タンクに前記排出路を接続する第7工程と、を含むことを特徴とする油冷式スクリュー圧縮機システムの改造方法。

請求項9

前記潤滑油貯留タンクが内部を密閉可能なタンクであり、前記スクリュー圧縮機の吸入口に接続された吸入路から分岐し前記潤滑油貯留タンクに接続する吸入分岐路を設ける第8工程と、前記潤滑油貯留タンクと前記気液分離器の潤滑油貯留域とに接続する戻し管を設けると共に、該戻し管に開閉弁を設ける第9工程と、前記潤滑油貯留タンクに設けられた油面レベルセンサと、前記油面レベルセンサの検出値が入力され、該検出値が閾値以下となったとき前記開閉弁を開放するための制御装置を設ける第10工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項7又は8に記載の油冷式スクリュー圧縮機システムの改造方法。

技術分野

0001

本開示は、油冷式スクリュー圧縮機ステム及びその改造方法に関する。

背景技術

0002

スクリュー圧縮機は、スクリュー部及び該スクリュー部の両端に形成された軸部を有する雄雌一対スクリューロータと、内部に前記スクリュー部が収容されるスクリュー室及び前記軸部が収容される軸受室を有するハウジングと、該軸受室に設けられ、前記軸部を回転自在に支持するための軸受とを備えている。
油冷式スクリュー圧縮機は、前記軸部を回転自在に支持する軸受と互いに噛合って圧縮室を形成するスクリュー歯面とに潤滑油が供給される。
従来の油冷式スクリュー圧縮機には、軸受に供給された潤滑油はハウジング壁に形成された流路を通ってスクリュー室に供給され、該スクリュー室から圧縮後の吐出気体と共に吐出されるものがある。潤滑油を含む吐出気体は潤滑油と分離され、分離された潤滑油は再度潤滑油として使用される。

0003

特許文献1には、被圧縮気体腐食成分を含む場合に、被圧縮気体が潤滑油に混入して軸受に到達し、軸受を腐食させるのを防止することを目的とした油冷式スクリュー圧縮機システムが開示されている。この油冷式スクリュー圧縮機システムは、スクリュー室に供給する潤滑油と軸受室に供給する潤滑油の供給系統を別系統とすると共に、腐食成分を含む被圧縮気体が軸受室に浸入するのを防止するシール構造を採用することで、該腐食成分による軸受の腐食を防止するようにしている。

先行技術

0004

国際公開2014/041680号公報

発明が解決しようとする課題

0005

油冷式スクリュー圧縮機では、圧縮機吐出側で被圧縮気体の凝縮を防止して被圧縮気体の流動性を確保する必要がある。また、被圧縮気体が潤滑油に対し相溶性を有する気体である場合、被圧縮気体の潤滑油への溶け込み量を抑制して、軸受室に供給される潤滑油の粘度低下を抑制し、潤滑性能を確保する必要がある。粘度が低下した潤滑油が軸受室に供給されると、本来の潤滑機能が発揮できず、軸受部が損傷するおそれがある。
被圧縮気体の凝縮及び潤滑油への溶け込み量を抑制するため、圧縮機吐出側の被圧縮気体の温度を上昇させることが考えられる。そのため、スクリュー歯面に供給される潤滑油の温度を上昇させたり、潤滑油量を低減させる手段が考えられる。
しかし、これらの手段は軸受の耐熱温度の関係や、潤滑性能の確保の点から制約がある。

0006

別な手段として、吐出後の被圧縮気体や潤滑油をヒータなどで加温することが考えられるが、潤滑油は被圧縮気体の冷却機能を兼ねており、予めオイルクーラで冷却される。この冷却された潤滑油をヒータで加熱することは余分なエネルギーロスを発生させる。
特許文献1には、かかる問題点及びかかる問題点の解決手段は開示されていない。

0007

本発明は、前記問題点に鑑みなされたものであり、被圧縮気体が潤滑油に対し相溶性を有する場合であっても、被圧縮気体の凝縮及び潤滑油への溶け込みを抑制して潤滑油の潤滑機能を確保することを目的とする。また、従来の油冷式スクリュー圧縮機に簡単な改造を行うことで、本発明の油冷式スクリュー圧縮機システムを製造可能にすることを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

(1)第1の本発明の少なくとも一実施形態に係る油冷式スクリュー圧縮機システムは、
被圧縮気体が潤滑油に対し相溶性の気体である油冷式スクリュー圧縮機システムであって、
スクリュー部及び該スクリュー部の両端に形成された軸部を有する雄雌スクリューロータと、
内部に前記スクリュー部が収容されるスクリュー室及び前記軸部が収容される軸受室を有するハウジングと、
前記軸受室に設けられ、前記軸部を回転自在に支持するための軸受と、を有するスクリュー圧縮機と、
前記スクリュー部に潤滑油を供給するための第1潤滑油供給系統と、
前記軸受に潤滑油を供給するための第2潤滑油供給系統と、を備え、
前記第1潤滑油供給系統は、
前記スクリュー圧縮機の吐出気体が導入され、該吐出気体から潤滑油を分離するための気液分離器と、
前記ハウジングを構成するハウジング壁に形成され、該ハウジング壁の外表面に開口し、かつ前記スクリュー室に連通する第1供給流路と、
前記気液分離器の潤滑油貯留域と前記第1供給流路の開口とに接続された第1供給路と、を備え、
前記第2潤滑油供給系統は、
潤滑油貯留タンクと、
前記ハウジング壁に形成され、該ハウジング壁の外表面に開口し、前記軸受室に連通する第2供給流路と、
前記潤滑油貯留タンクと前記第2供給流路の開口とに接続された第2供給路と、
前記ハウジング壁に形成され、前記軸受室に連通し、該ハウジング壁の外表面に開口する第1排出流路と、
前記潤滑油貯留タンクと前記第1排出流路の開口とに接続された排出路と、を備えている。

0009

本明細書で「潤滑油」とは、ポリアルキレングリコール(PAG)のように、通称潤滑剤」と言われているものも含むものとする。
前記構成(1)では、スクリュー室に潤滑油を供給する第1潤滑油供給系統と、軸受室に潤滑油を供給する第2潤滑油供給系統とを設け、これら供給系統は独立した循環系を形成している。
そのため、前述した従来の油冷式スクリュー圧縮機のように、軸受に供給された潤滑油をスクリュー室に供給しないため、スクリュー室に供給される潤滑油量を低減できる。これによって、スクリュー室における被圧縮気体の冷却を抑制でき、圧縮機吐出側の被圧縮気体の温度を上昇できるため、被圧縮気体の凝縮及び潤滑油への溶け込み量を抑制できる。
従って、潤滑油の潤滑性能を確保できる。

0010

また、軸受室に供給される潤滑油は高い吐出温度を有する被圧縮気体に接触することがないため、軸受室に供給される潤滑油を冷却するオイルクーラを小型化できる。
さらに、本発明の圧縮機システムでは、スクリュー室と軸受室間の潤滑油の微小漏れ許容できる。そのため、特許文献1のような高コストなシール構造を採用しないため、シール構造をコンパクトかつ低コスト化できる。

0011

(2)幾つかの実施形態では、前記構成(1)において、
前記第1排出流路と前記スクリュー室とに連通する第1分岐排出流路が形成され、
該第1分岐排出流路は第1閉塞部材によって閉塞される。
前述の従来の油冷式スクリュー圧縮機は、軸受室から排出される潤滑油をスクリュー室に導入する流路、即ち、前記第1排出流路及び前記第1分岐排出流路と同じ流路を有している。
前記構成(2)によれば、従来の油冷式スクリュー圧縮機を本発明の少なくとも一実施形態に係る油冷式スクリュー圧縮機に改造する場合に好適である。
即ち、従来機に形成された前記第1分岐排出流路を前記第1閉塞部材で閉塞し、かつ前記第1排出流路を設けるだけの簡単な改造で、本発明の油冷式スクリュー圧縮機に改造できる。

0012

(3)幾つかの実施形態では、前記構成(1)又は(2)において、
前記潤滑油貯留タンクが密閉タンクであり、
前記スクリュー圧縮機の吸入口に接続された吸入路と、
前記吸入路から分岐し、前記潤滑油貯留タンクに接続された吸入分岐路と、
前記潤滑油貯留タンクと前記気液分離器の潤滑油貯留域とに接続された戻し管と、
前記戻し管に設けられた開閉弁と、
前記潤滑油貯留タンクに設けられた油面レベルセンサと、
前記油面レベルセンサの検出値が入力され、該検出値が閾値以下となったとき前記開閉弁を開放するための制御装置と、をさらに備えている。

0013

スクリュー室の吸入側領域吸入側軸受室とでは、吸入側軸受室のほうが圧力が高いため、軸受室の潤滑油がわずかにスクリュー室へ流入する。そのため、第2潤滑油供給系統の潤滑油量は徐々に低下する。なお、スクリュー室の吐出側領域と吐出側軸受室とでは、ほぼ同じ圧力であるため、両室間の潤滑油の漏れはわずかである。
前記構成(3)において、スクリュー圧縮機の吸入路は吐出路と比べて低圧であり、該吸入路と前記吸入分岐路を介して連通している潤滑油貯留タンクも低圧状態となる。他方、吐出路に接続された気液分離器は潤滑油貯留タンクより高圧となる。そのため、前記戻し管に設けられた開閉弁を開放すれば、気液分離器内の潤滑油は戻し管を通って自動的に潤滑油貯留タンクに回収できる。
従って、潤滑油貯留タンク内の潤滑油の油面レベルが低下したとき、気液分離器内の潤滑油を自動的に潤滑油貯留タンクに戻し、潤滑油貯留タンクの貯油量を確保できる。

0014

なお、気液分離器内に貯留された潤滑油は被圧縮気体を含んでいるが、該潤滑油が低圧の潤滑油貯留タンクに入ると、被圧縮気体は潤滑油から分離し、前記吸入分岐路及び前記吸入路を介してスクリュー圧縮機の吸入口に排出される。そのため、潤滑油貯留タンク内に貯留された潤滑油は被圧縮気体の含有量が減少する。

0015

(4)幾つかの実施形態では、前記構成(3)において、
前記ハウジングに設けられた吐出気体路と、
前記吐出気体路を通る吐出気体の温度を検出する温度センサと、
前記第1供給路に設けられた流量調整弁と、をさらに備え、
前記制御装置は、前記温度センサの検出値が入力され、前記流量調整弁の開度を調整して前記吐出気体の温度を調整するものである。
前記構成(4)によれば、前記吐出気体の温度を所望の温度に調整できる。そのため、被圧縮気体の温度を上昇させ、被圧縮気体の凝縮及び潤滑油への溶け込み量を抑制できる。

0016

(5)幾つかの実施形態では、前記構成(1)において、
前記被圧縮気体が炭化水素系気体である。
例えば、石油精製プロセスでは炭化水素系気体が生成される。炭化水素系気体は凝縮しやすい性質をもつ。炭化水素系気体をスクリュー圧縮機で圧縮する場合、前記構成(1)〜(4)の何れかによれば、軸受室に供給される潤滑油において、少なくとも凝縮しないで潤滑油中に分散して存在する炭化水素系気体の混入を抑制できる。これによって、軸受室に供給される潤滑油の機能低下を抑制でき、軸受室に設けられた軸受の損傷を抑制できる。

0017

(6)幾つかの実施形態では、前記構成(5)において、
前記被圧縮気体がモル質量が44以上の炭化水素系気体である。
モル質量が44以上の炭化水素系気体(例えばプロパンガス以上のモル質量を有する炭化水素系ガス)は特に被圧縮気体に溶け込みやすい。かかる気体であっても、前記構成(1)〜(3)の何れかによって、軸受室に供給される潤滑油への被圧縮気体の混入を抑制でき、軸受室に設けられた軸受の損傷を抑制できる。

0018

(7)第2の本発明の少なくとも一実施形態に係る油冷式スクリュー圧縮機システムの改造方法は、
被圧縮気体が潤滑油に相溶性の気体であり、
スクリュー部及び該スクリュー部の両端に形成された軸部を有する雄雌スクリューロータと、
内部に前記スクリュー部が収容されるスクリュー室及び前記軸部が収容される軸受室を有するハウジングと、
前記軸受室に設けられ、前記軸部を回転自在に支持するための軸受と、を有するスクリュー圧縮機と、
前記スクリュー部に潤滑油を供給するための第1潤滑油供給系統と、
前記軸受に潤滑油を供給するための第2潤滑油供給系統と、を備え、
前記第1潤滑油供給系統は、
前記スクリュー圧縮機の吐出気体が導入され、該吐出気体から潤滑油を分離するための気液分離器と、
前記ハウジングを構成するハウジング壁に形成され、該ハウジング壁の外表面に開口し、かつ前記スクリュー室に連通する第1供給流路と、
前記気液分離器の潤滑油貯留域と前記第1供給流路の開口とに接続された第1供給路と、を備え、
前記第2潤滑油供給系統は、
前記ハウジング壁に形成され、該ハウジング壁の外表面に開口し、前記軸受室に連通する第2供給流路と、
前記第2供給流路の開口に接続された第2供給路と、
前記ハウジング壁に形成され、前記軸受室と前記スクリュー室とに連通する第2排出流路と、を備えた油冷式スクリュー圧縮機システムの改造方法であって、
前記ハウジング壁に形成され、前記第2排出流路に連通し、前記第2排出流路と共に該ハウジング壁の外表面及び前記スクリュー室に開口する直線形状の貫通孔を形成する第3排出流路を形成する第1工程と、
前記第3排出流路の前記ハウジング壁外表面開口に排出路を接続する第2工程と、
前記第2排出流路の前記スクリュー室側開口を第1閉塞部材で閉塞する第3工程と、
前記第2供給路に接続された潤滑油貯留タンクに前記排出路を接続する第4工程と、を含む。

0019

前記方法(7)によれば、前記第2排出流路が形成された従来の油冷式スクリュー圧縮機に対し、前記第1工程から前記第4工程までの工程を行うことで、スクリュー室に潤滑油を供給する第1潤滑油供給系統と、軸受に潤滑油を供給する第2潤滑油供給系統とを分離独立させた本発明の油冷式スクリュー圧縮機システムに低コストで容易に改造できる。

0020

(8)第3の本発明の少なくとも一実施形態に係る油冷式スクリュー圧縮機システムの改造方法は、
被圧縮気体が潤滑油に相溶性の気体であり、
スクリュー部及び該スクリュー部の両端に形成された軸部を有する雄雌スクリューロータと、
内部に前記スクリュー部が収容されるスクリュー室及び前記軸部が収容される軸受室を有するハウジングと、
前記軸受室に設けられ、前記軸部を回転自在に支持するための軸受と、を有するスクリュー圧縮機と、
前記スクリュー部に潤滑油を供給するための第1潤滑油供給系統と、
前記軸受に潤滑油を供給するための第2潤滑油供給系統と、を備え、
前記第1潤滑油供給系統は、
前記スクリュー圧縮機の吐出気体が導入され、該吐出気体から潤滑油を分離するための気液分離器と、
前記ハウジングを構成するハウジング壁に形成され、該ハウジング壁の外表面に開口し、かつ前記スクリュー室に連通する第1供給流路と、
前記気液分離器の潤滑油貯留域と前記第1供給流路の開口とに接続された第1供給路と、を備え、
前記第2潤滑油供給系統は、
前記ハウジング壁に形成され、該ハウジング壁の外表面に開口し、前記軸受室に連通する第2供給流路と、
前記第2供給流路の開口に接続された第2供給路と、
前記ハウジング壁に形成され、前記軸受室と前記スクリュー室とに連通する第2排出流路と、
前記ハウジング壁に形成され、前記第2排出流路に連通し、前記第2排出流路と共に該ハウジング壁の外表面及び前記スクリュー室に開口する直線形状の貫通孔を形成する第3排出流路と、を備え、
前記第3排出流路の前記ハウジング壁外表面に開口する開口が第2閉塞部材で閉塞された油冷式スクリュー圧縮機システムの改造方法であって、
前記第2閉塞部材を取り外し、前記第3排出流路の前記ハウジング壁外表面側開口に排出路を接続する第5工程と、
前記第2排出流路の前記スクリュー室側開口を第1閉塞部材で閉塞する第6工程と、
前記第2供給路に接続された潤滑油貯留タンクに前記排出路を接続する第7工程と、を含む。

0021

従来の油冷式スクリュー圧縮機において、軸受室から排出された潤滑油をスクリュー室に供給する前記第2排出流路を切削加工で形成する場合、ハウジング壁の外表面からスクリュー室に貫通する直線状の貫通孔を形成する必要がある。そのために、前記第3排出流路が形成されている。
前記方法(8)によれば、前記第2排出流路及び前記第3排出流路からなる貫通孔が形成された従来の油冷式スクリュー圧縮機に対し、前記第5工程から前記第7工程までの工程を行うことで、本発明のスクリュー圧縮機システムに低コストで容易に改造できる。

0022

(9)幾つかの実施形態では、前記方法(7)又は(8)において、
前記潤滑油貯留タンクが内部を密閉可能なタンクであり、
前記スクリュー圧縮機の吸入口に接続された吸入路から分岐し前記潤滑油貯留タンクに接続する吸入分岐路を設ける第8工程と、
前記潤滑油貯留タンクと前記気液分離器の潤滑油貯留域とに接続する戻し管を設けると共に、該戻し管に開閉弁を設ける第9工程と、
前記潤滑油貯留タンクに設けられた油面レベルセンサと、前記油面レベルセンサの検出値が入力され、該検出値が閾値以下となったとき前記開閉弁を開放するための制御装置を設ける第10工程と、をさらに含む。

0023

前記方法(9)によれば、潤滑油貯留タンク内の潤滑油の油面レベルが低下したとき、前記開閉弁を開放することで、潤滑油貯留タンクと気液分離器との圧力差により、気液分離器内の潤滑油を自動的に潤滑油貯留タンクに戻すことができる。これによって、潤滑油貯留タンク内の潤滑油量を常に確保できる。
また、前述のように、低圧下の潤滑油貯留タンクに貯留された潤滑油に混じった被圧縮気体は、分離して前記吸入分岐路及び前記吸入路を介しスクリュー圧縮機の吸入口に排出されるので、被圧縮気体が多量に混じった潤滑油を軸受室に供給することはなくなる。

発明の効果

0024

本発明の少なくとも一実施形態によれば、被圧縮気体が潤滑油に対し相溶性がある場合でも、潤滑油への被圧縮気体の混入を抑制でき、潤滑油の機能低下による軸受の損傷を抑制できる。また、これを可能とする本発明の油冷式スクリュー圧縮機システムを従来の油冷式スクリュー圧縮機システムの簡単な改造で製造できる。

図面の簡単な説明

0025

一実施形態に係る油冷式スクリュー圧縮機システムの系統図である。
図1中のII−II線に沿う正面視断面図である。
図1中のA部拡大断面図である。
図1中のB部拡大断面図である。
従来の油冷式スクリュー圧縮機システムの系統図である。
一実施形態に係る改造方法を示す工程図である。
従来の別な油冷式スクリュー圧縮機システムの系統図である。
図7中のC部拡大断面図である。

実施例

0026

以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載され又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一つの構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。

0027

図1図4は、本発明の少なくとも一実施形態に係る油冷式スクリュー圧縮機システム10を示している。
図1において、油冷式スクリュー圧縮機システム10は、雄雌一対のスクリューロータ12a及び12bと、スクリューロータ12a及び12bが収容されるハウジング14と、スクリューロータ12a及び12bを回転自在に支持する軸受部16a及び16bとを備えたスクリュー圧縮機11と、ハウジング14の内部に潤滑油を供給する第1潤滑油供給系統18及び第2潤滑油供給系統20とを備えている。

0028

雄雌スクリューロータ12a及び12bは、スクリュー部22a及び22bと、該スクリュー部22a及び22bの両端に夫々形成された吸入側軸部24a、24b及び吐出側軸部26a、26bを有している。スクリュー部22a及び22bは夫々に形成されたスクリューの歯面が互いに噛み合って軸方向に複数の圧縮室を形成する。
ハウジング14は、内部にスクリュー部22a及び22bが収容されるスクリュー室27を形成するスクリューケーシング14aと、内部に吸入側軸部24a及び24bを収容する吸入側軸受室28a及び28bを形成する吸入側軸受ケーシング14bと、内部に吐出側軸部26a及び26bを収容する吐出側軸受室29a及び29bを形成する吐出側軸受ケーシング14cとで構成されている。
例示的な構成として、スクリューケーシング14a、吸入側軸受ケーシング14b及び吐出側軸受ケーシング14cは、ボルトによって相互に分離可能直列に連結されている。

0029

軸受部16a及び16bは、ラジアル軸受及びスラスト軸受を有している。
例示的な構成として、ラジアル軸受として、吸入側軸部24a、24b及び吐出側軸部26a、26bの周囲に、スリーブ形状すべり軸受31a及び31bが設けられている。また、スラスト軸受として、例えば、アンギュラ玉軸受32a及び32bが吐出側軸受室29a及び29bに設けられている。アンギュラ玉軸受32aは雄スクリューロータ12aの吐出側軸部26aに、アンギュラ玉軸受32bは雌スクリューロータ12bの吐出側軸部26bに夫々嵌合固定され、前記圧縮室で被圧縮気体を圧縮することで生じるスラスト荷重圧縮反力)を受ける。
スクリュー室27と吸入側軸受室28a、28b又は吐出側軸受室29a、29bとは、すべり軸受31a及び31bによってシールされる。

0030

前記スラスト軸受に作用するスラスト荷重を低減するため、雄スクリューロータ12aの吸入側軸部24aにピストンバランスピストン)34が取り付けられている。吸入側軸受室28aの一部はシリンダバランスシリンダ)として区画され、バランスピストン34は前記バランスシリンダの内部に収容され、雄スクリューロータ12aの軸線方向に摺動可能である。このバランスピストン34を作動させ、前記バランスシリンダ内の圧力を調整することで、前記スラスト荷重を低減している。

0031

第1潤滑油供給系統18は、スクリュー部22a及び22bに潤滑油を供給し、第2潤滑油供給系統20は、軸受部16a及び16bに潤滑油を供給する。
第1潤滑油供給系統18は、気液分離器36と、ハウジング14の壁内に形成された第1供給流路38と、気液分離器36及び第1供給流路38に接続された第1供給路40とを備えている。
ハウジング14に形成された吐出路42から吐出された吐出気体は、吐出ガス路44を経由して気液分離器36に送られる。吐出気体は気液分離器36でフィルタ37を通過する際に潤滑油と分離される。該吐出気体と分離した潤滑油rは気液分離器36の底部に溜まる。
第1供給流路38はスクリューケーシング14aのハウジング壁に形成され、該ハウジング壁の外表面に開口し、スクリュー室27に連通する。第1供給流路38はハウジング壁を経由し後述する容量制御ピストン82に形成される場合もある。第1供給路40は、第1供給流路38の開口と潤滑油が溜まった気液分離器36の底部とに接続される。

0032

第2潤滑油供給系統20は、潤滑油貯留タンク46と、ハウジング壁に形成された第2供給流路48と、潤滑油貯留タンク46及び第2供給流路48間を接続する第2供給路50と、ハウジング壁に形成された第1排出流路52と、潤滑油貯留タンク46及び第1排出流路52間を接続する排出路54と、第2供給路50に設けられたオイルポンプ56及びオイルクーラ58とを備えている。

0033

第2供給流路48は、スクリューケーシング14a、吸入側軸受ケーシング14b及び吐出側軸受ケーシング14cのハウジング壁に形成され、吐出側軸受ケーシング14cのハウジング壁の外表面に開口する開口部を有すると共に、吸入側軸受室28a及び吐出側軸受室29aまで導設され、これら軸受室に連通している。
第2供給路50は第2供給流路48の前記開口部に接続され、潤滑油貯留タンク46に貯留された潤滑油を吸入側軸受室28a及び吐出側軸受室29aに供給する。吸入側軸受室28a及び吐出側軸受室29aは連通孔30a、30b及び30cを介して吸入側軸受室28b及び吐出側軸受室29bに連通している。吸入側軸受室28a及び吐出側軸受室29aに供給された潤滑油は、連通孔30a、30b及び30cを介して吸入側軸受室28b及び吐出側軸受室29bに供給される。
こうして、吸入側軸受室28a、28b及び吐出側軸受室29a、29bに設けられたアンギュラ玉軸受32a、32b、すべり軸受30a、30b、及び前記バランスシリンダに潤滑油が供給される。

0034

第1排出流路52は雌スクリューロータ12b側の吸入側軸受室28bと吐出側軸受室29bと連通し、かつスクリューケーシング14aのハウジング壁の外表面に開口する。排出路54は第1排出流路52の前記開口と潤滑油貯留タンク46とに接続される。
また、第1排出流路52とスクリュー室27とに連通する第1分岐排出流路60が形成される(第2排出流路)。

0035

図3に示すように、第1分岐排出流路60は、第1排出流路52に開口する側に、テーパ付き雌ネジ孔60aが加工されている。雌ネジ孔60aにテーパ付き雄ネジが形成された閉塞プラグ62が螺合し、閉塞プラグ62によって第1分岐排出流路60は閉塞される。第1排出流路52の一部を構成し、ハウジング壁外表面に開口する流路52aは、第1分岐排出流路60と共に軸方向に直線形状の貫通孔(第3排出流路)を構成する。

0036

本実施形態の例示的な構成として、潤滑油貯留タンク46は内部に密閉空間が形成された密閉タンクである。また、スクリュー圧縮機11の吸入口64に接続された吸入路66と、吸入路66から分岐し、潤滑油貯留タンク46に接続された吸入分岐路68とを備えている。
また、潤滑油貯留タンク46と気液分離器36の潤滑油貯留域とに接続された戻し管70を備え、戻し管70には開閉弁72が設けられている。さらに、潤滑油貯留タンク46には潤滑油の液位を検出する油面レベルセンサ74と、油面レベルセンサ74の検出値が入力され、該検出値が閾値以下となったとき開閉弁72を開放する制御装置76が設けられている。

0037

吐出ガス路44には吐出気体の圧力を検出する吐出圧力センサ45が設けられ、吐出圧力センサ45の検出値は制御装置76に入力される。
吸入分岐路68に連通した潤滑油貯留タンク46の内部は吸入路66と同等の低圧となる。他方、吐出路42に連通した気液分離器36の内部は、吐出路42と同等の高圧となる。そのため、開閉弁72を開放すると、気液分離器36内の潤滑油は自動的に潤滑油貯留タンク46に流入する。これによって、潤滑油貯留タンク46内の潤滑油量を確保できる。

0038

さらに、例示的な構成として、吐出路42を通る吐出気体の温度を検出する温度センサ43と、第1供給路40に設けられた流量調整弁78とをさらに備え、制御装置76は、温度センサ43の検出値が入力され、流量調整弁78の開度を調整して吐出気体の温度を調整可能である。

0039

また、例示的な構成として、図2に示すように、容量制御装置80が設けられている。容量制御装置80は、容量制御ピストン82を有し、容量制御ピストン82は、ハウジング14内に区画されたシリンダ(容量制御シリンダ)内に収容されている。該容量制御シリンダは、スクリュー室27に沿って延び、吐出路42に連通している。該容量制御シリンダの吐出路42側の端部は、圧縮室と径方向に連通する径方向連通部を構成している。従って、圧縮室で圧縮された被圧縮気体は、吐出口の径方向連通部及び該容量制御シリンダの径方向連通部を通じて、吐出路42に流入可能である。

0040

容量制御ピストン82は、雄スクリューロータ12a及び雌スクリューロータ12bの軸線方向に摺動可能に配置されている。容量制御ピストン82は、駆動装置としての油圧シリンダ84に連結されている。油圧シリンダ84に第1供給路40が接続され、油圧シリンダ84には第1供給路40から作動油が供給される。容量制御ピストン82は、油圧シリンダ84によって前記容量制御シリンダ内を往復動する。
この容量制御装置80によって、油圧シリンダ84を作動させ、容量制御ピストン82の位置を調整することで、圧縮室の軸方向長さを、換言すれば、圧縮室での圧縮開始時期を調整でき、スクリュー圧縮機11の容量を調整できる。

0041

図1及び図4に示すように、排出路54のスクリューケーシング14aとの接続部はカップリング55と、カップリング55に接続された配管90とを有している。配管90の先端にフランジ92が固着されており、フランジ92は複数のボルト94でスクリューケーシング14aに接続される。こうして、排出路54は第1排出流路52と連通している。
また、第1供給路40には、気液分離器36の下部に貯留した潤滑油rを第1供給流路38に送るためのオイルポンプ86及びオイルクーラ88が設けられている。

0042

かかる構成において、雄スクリューロータ12aの吐出側軸部26aが動力源(例えば電動モータ)によって回転され、スクリュー部22a及び22bの噛み合いによって、雌スクリューロータ12bが同期して回転する。
第1潤滑油供給系統18では、気液分離器36の下部に貯留した潤滑油rが、オイルクーラ88で冷却され、第1供給路40及び第1供給流路38を介してスクリュー室27に供給される。スクリュー室27でスクリュー部22a及び22bの潤滑に供された潤滑油は、吐出気体と共に、吐出路42及び吐出ガス路44を通って気液分離器36に戻る。
第2潤滑油供給系統20では、潤滑油貯留タンク46内の潤滑油がオイルポンプ56によって第2供給路50に送り出され、オイルクーラ58で冷却された後、第2供給流路48を経て軸受部16a及び16bに供給される。軸受部16a及び16bでの潤滑に供された後の潤滑油は、第1排出流路52及び排出路54を通り、潤滑油貯留タンク46に戻る。

0043

前記実施形態によれば、第1潤滑油供給系統18と第2潤滑油供給系統20とは、独立した循環系を形成しているので、第2潤滑油供給系統20から軸受室に供給される潤滑油はスクリュー室27に供給されない。そのため、スクリュー室27に供給される潤滑油量を低減できる。従って、スクリュー室27における被圧縮気体の冷却を抑制でき、圧縮機吐出側の被圧縮気体の温度を上昇できるため、被圧縮気体の凝縮及び潤滑油への溶け込み量を抑制できる。
また、軸受室に供給される潤滑油は高い吐出温度を有する被圧縮気体に接触することがないため、軸受室に供給される潤滑油を冷却するオイルクーラ58を小型化できる。
さらに、スクリュー室27と軸受室間の潤滑油の微小な漏れは許容できるため、特許文献1のような高コストなシール構造を採用しない。そのため、シール構造をコンパクトかつ低コスト化できる。

0044

また、第1排出流路52とスクリュー室27とに連通する第1分岐排出流路60が形成され、前述の従来の油冷式スクリュー圧縮機は、ハウジング壁に第1分岐排出流路60と同一の流路が形成されている。かかる従来の油冷式スクリュー圧縮機に対し、第1分岐排出流路60を閉塞プラグ62で閉塞し、かつ第1排出流路52をハウジング壁の外表面に開口させる流路52aを形成するだけの簡単な加工で、スクリュー圧縮機11に改造できる。

0045

また、潤滑油貯留タンク46内の潤滑油量が減少したとき、制御装置76によって開閉弁72を開放すれば、潤滑油貯留タンク46内と気液分離器36内との圧力差により、気液分離器36内の潤滑油rを自動的に潤滑油貯留タンク46に回収できる。そのため、潤滑油貯留タンク46内の潤滑油量を常に確保できる。
なお、気液分離器内に貯留された潤滑油は被圧縮気体を含んでいるが、該潤滑油が低圧の潤滑油貯留タンク36に入ると、被圧縮気体は潤滑油から分離し、吸入分岐路68及び吸入路66を介してスクリュー圧縮機11の吸入口64に排出される。そのため、潤滑油貯留タンク46内に貯留された潤滑油は被圧縮気体の含有量が減少する。

0046

また、制御装置76によって、温度センサ43の検出値に応じて流量調整弁78の開度を調整するので、吐出気体の温度を所望の温度に調整できる。これによって、被圧縮気体の温度を上昇させ、被圧縮気体の凝縮及び潤滑油への溶け込み量を抑制できる。
また、スクリュー室27から吸入側軸受室28a、28b及び吐出側軸受室29a、29bに漏れる微量の被圧縮気体以外に、第2潤滑油供給系統20に被圧縮気体が混入しない。そのため、被圧縮気体が潤滑油に溶け込みやすい気体、例えば、炭化水素系気体であり、特にモル質量が44以上の炭化水素系気体(例えば、プロパンガスよりモル質量が大きい炭化水素系ガス)であっても、軸受室に供給される潤滑油の粘度低下を抑制でき、軸受部16a及び16bの損傷を抑制できる。

0047

次に、従来の油冷式スクリュー圧縮機システムを改造して、第2の本発明に係る油冷式スクリュー圧縮機システムに改造する改造方法の一実施形態を図5〜図9に基づいて説明する。
図5は、従来の油冷式スクリュー圧縮機システム100Aを示す。油冷式スクリュー圧縮機システム100Aはスクリュー圧縮機102Aを備えている。
スクリュー圧縮機102Aは、第1排出流路52及び第1分岐排出流路60で構成され、吸入側軸受室28b及び29bとスクリュー室27とに連通する潤滑油流路(第2排出流路)を有している。このような潤滑油流路を備えた圧縮機ハウジングは、例えば鋳造で製造される。

0048

油冷式スクリュー圧縮機システム100Aは、潤滑油貯留タンク46を有さず、気液分離器36の近傍で第1供給路40に接続され、気液分離器36の潤滑油rを第2供給流路48に供給する第2供給路50を有している。また、第1排出流路52及び第1分岐排出流路60からなり、吸入側軸受室28b及び29bとスクリュー室27とに連通する第1分岐排出流路60とを有している(第2排出流路)。
その他の構成は油冷式スクリュー圧縮機システム10と同一であり、同一の部材又は機器には同一符号を付している。

0049

油冷式スクリュー圧縮機システム100Aでは、吸入側軸受室28b及び吐出側軸受室29bから排出された潤滑油は、第1排出流路52及び第1分岐排出流路60を通ってスクリュー室27に供給される。スクリュー部22a及び22bの潤滑に供された潤滑油は、吐出気体と共に吐出路42及び吐出ガス路44を経て気液分離器36に戻される。気液分離器36で吐出気体と分離した潤滑油rは第2供給路50を経て第2供給流路48に供給される。

0050

油冷式スクリュー圧縮機システム100Aは、図6に示す改造工程により油冷式スクリュー圧縮機システム10に改造される。
図6において、まず、ハウジング壁(スクリューケーシング14a)に、第1排出流路52及び第1分岐排出流路60で構成される第2排出流路に連通し、該第2排出流路と共にスクリューケーシング14aの外表面及びスクリュー室27に開口する流路52a(第3排出流路)を形成する(第1工程S10)。該第3排出流路は直線状の貫通孔となる。
次に、前記第3排出流路のハウジング外表面開口に排出路54を接続する(第2工程S12)。例示的な接続手段として、図4に示す手段で配管90を固定し、配管90にカップリング55を介して排出路54を接続し、流路52aと排出路54とを連通させる。

0051

次に、図3に示すように、第1分岐排出流路60を閉塞プラグ62で閉塞する(第3工程S14)。
さらに、第2供給路50を潤滑油貯留タンク46に接続すると共に、排出路54を潤滑油貯留タンク46に接続する(第4工程S16)。

0052

本実施形態ではさらに以下の例示的な工程が付加される。このとき、潤滑油貯留タンク46は内部を密閉可能なタンクで構成される。
まず、スクリュー圧縮機11の吸入口64に接続された吸入路66から分岐し、潤滑油貯留タンク46に接続する吸入分岐路68を設ける(第8工程S18)。次に、潤滑油貯留タンク46と気液分離器36の潤滑油貯留域とに接続する戻し管70を設けると共に、戻し管70に開閉弁72を設ける(第9工程S20)。さらに、潤滑油貯留タンク46に設けられた油面レベルセンサ74と、油面レベルセンサ74の検出値が入力され、該検出値が閾値以下となったとき開閉弁72を開放する制御装置76を設ける(第10工程S22)。

0053

前記工程によって、スクリュー室27に潤滑油を供給する第1潤滑油供給系統18と、第1潤滑油供給系統18から分離独立し、軸受室に潤滑油を供給する第2潤滑油供給系統20とを備えた油冷式スクリュー圧縮機システム10に低コストで容易に改造できる。
また、前記工程S18〜S22を付加することで、潤滑油貯留タンク46内の潤滑油の油面レベルが低下したとき、開閉弁72を開放することで、潤滑油貯留タンク46と気液分離器36との圧力差により、気液分離器36内の潤滑油rを自動的に潤滑油貯留タンク46に戻すことができる。そのため、潤滑油貯留タンク46内の潤滑油量を常に確保できる。

0054

次に、従来の油冷式スクリュー圧縮機システムを改造して、第3の本発明に係る油冷式スクリュー圧縮機システムに改造する改造方法の一実施形態を図7及び図8に基づいて説明する。
図7は、従来の油冷式スクリュー圧縮機システム100Bを示す。油冷式スクリュー圧縮機システム100Bはスクリュー圧縮機102Bを備えている。
スクリュー圧縮機102Bは、潤滑油貯留タンク46を有さず、気液分離器36の近傍で第1供給路40に接続され、気液分離器36の潤滑油rを第2供給流路48に供給する第2供給路50を有している。また、第1排出流路52及び第1分岐排出流路60で構成され、吸入側軸受室28b及び29bとスクリュー室27とに連通する潤滑油流路(第2排出流路)を有している。また、第1分岐排出流路60に連通し、スクリューケーシング14aのハウジング壁外表面に開口し、第1分岐排出流路60と共に軸方向に直線形状の貫通孔を形成する流路52a(第3排出流路)を有している。
その他の構成は油冷式スクリュー圧縮機システム10と同一であり、同一の部材又は機器には同一符号を付している。

0055

前記第1分岐排出流路60を切削により形成する場合、ハウジング壁の外表面からドリルを用いて穴あけ加工する必要がある。そのため、スクリュー圧縮機100Bには、第1分岐排出流路60と共に軸方向に直線形状の貫通孔を形成する流路52aが形成されている。そして、流路52aのハウジング壁外表面の開口は閉塞される。
この例示的な閉塞手段として、図8に示すように、流路52aの開口は複数のボルト98によってスクリューケーシング14aに固定された盲フランジ96で閉塞される。

0056

油冷式スクリュー圧縮機システム100Bでは、吸入側軸受室28b及び吐出側軸受室29bから排出された潤滑油はスクリュー室27に供給される。スクリュー部22a及び22bの潤滑に供された潤滑油は、吐出気体と共に吐出路42及び吐出ガス路44を経て気液分離器36に戻される。気液分離器36で吐出気体と分離した潤滑油rは第2供給路50を経て第2供給流路48に供給される。

0057

油冷式スクリュー圧縮機システム100Aと同様に、油冷式スクリュー圧縮機システム100Bは、図6に示す改造工程のうち、S12からS16までを行う。また、例示的な工程として、さらに、S18からS22までの工程を付加する。
かかる工程によって、スクリュー室27に潤滑油を供給する第1潤滑油供給系統18と、第1潤滑油供給系統18から分離独立し、軸受室に潤滑油を供給する第2潤滑油供給系統20とを備えた油冷式スクリュー圧縮機システム10に低コストで容易に改造できる。
また、S18〜S22の工程を付加することで、前記実施形態に係る改造工程と同様の作用効果を得ることができる。

0058

本発明の少なくとも一実施形態によれば、被圧縮気体が潤滑油に溶け込みやすい場合でも、潤滑油への被圧縮気体の混入を抑制でき、軸受室に設けられた軸受の損傷を抑制できると共に、従来の油冷式スクリュー圧縮機システムから簡単に改造できる油冷式スクリュー圧縮機システムを実現できる。

0059

10、100A、100B油冷式スクリュー圧縮機システム
11、102A、102Bスクリュー圧縮機
12a、12bスクリューロータ
14ハウジング壁
14aスクリューケーシング
14b吸入側軸受ケーシング
14c吐出側軸受ケーシング
16a、16b軸受部
18 第1潤滑油供給系統
20 第2潤滑油供給系統
22a、22bスクリュー部
24a、24b吸入側軸部
26a、26b吐出側軸部
28a、28b 吸入側軸受室
29a、29b 吐出側軸受室
30a、30b、30c連通孔
31a、31bすべり軸受
32a、32bアンギュラ玉軸受
34バランスピストン
36気液分離器
38 第1供給流路
40 第1供給路
42吐出路
43温度センサ
44吐出ガス路
45吐出圧力センサ
46潤滑油貯留タンク
48 第2供給流路
50 第2供給路
52 第1排出流路
52a流路
54排出路
56、86オイルポンプ
58、88オイルクーラ
60 第1分岐排出流路
60a雌ネジ孔
62閉塞プラグ(第1閉塞部材)
64吸入口
66吸入路
68 吸入分岐路
70戻し管
72開閉弁
74油面レベルセンサ
76制御装置
78流量調整弁
80容量制御装置
82容量制御ピストン
84油圧シリンダ
90配管
92フランジ
94、98ボルト
96盲フランジ(第2閉塞部材)
r 潤滑油

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