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技術 金属基材用表面処理剤

出願人 太陽インキ製造株式会社
発明者 米元護白川賢一米田直樹宇敷滋
出願日 2015年8月20日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2016-568268
公開日 2017年10月19日 (2年4ヶ月経過) 公開番号 WO2016-111036
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 金属基材用 張力試験用混合液 UV照射器 スポット型 エッチングレジストインキ パターン塗膜 高濃度液 凸版反転印刷法
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題・解決手段

インクジェット方式を用いてパターン塗膜を形成するにあたり、滲みのない高精細なパターン塗膜を描画することが可能な、金属基材の前処理に用いられる表面処理剤、および、パターン塗膜の形成方法を提供する。 金属基材上に、インキをインクジェット方式により塗工してパターン塗膜を形成するに先立って用いられる金属基材用表面処理剤である。酸と、カチオン系界面活性剤および両性界面活性剤のうちの少なくともいずれか1種と、水と、を含む組成物からなる。

概要

背景

一般に、金属のパターンは、銅板などの金属基材上にエッチングレジストパターンを形成し、不要部分をエッチングにて除去することにより得られる。例えば、プリント配線板銅回路は、銅張り基材上に所望のパターンのエッチングレジストを形成し、エッチングすることにより得られる。さらに、プリント配線板のソルダーレジストは、回路の保護やはんだブリッジ防止のために、銅回路上に形成される。

エッチングレジストやソルダーレジストは、一般に、スクリーン版などを用いた印刷法や、露光および現像工程を行うフォトリソグラフィー法により形成される。また、小ロット生産への対応が可能であって、版やフォトマスクなどが省けることから、インクジェット方式によりエッチングレジストやソルダーレジストをパターン描画する方法も提案されている。

例えば、特許文献1では、エッチングレジストをインクジェット方式で描画する方法が、特許文献2では、ソルダーレジストをインクジェット方式で描画する方法が、それぞれ提案されている。しかし、インクジェット方式に適用できるレジストインキの粘度は非常に低く、銅の表面のような吸収性のない基材に塗布すると、滲みが発生してしまう。

そこで、例えば、特許文献3では、基材を加熱または冷却して、インキによる印字後にインキの粘度を高める方法が、特許文献4では、凸版反転印刷法隔壁を形成しその内側にインクジェット方式によりインキを注入する方法が、それぞれ提案されている。また、特許文献5のように、紫外線硬化型のインキを用いて、噴射ノズルの近傍に紫外線照射手段を設けた装置も提案されている。この技術は、塗布後のインキを短時間で硬化させることにより、にじみを少なくすることができるものであり、プリント配線板用として使用されている。

概要

インクジェット方式を用いてパターン塗膜を形成するにあたり、滲みのない高精細なパターン塗膜を描画することが可能な、金属基材の前処理に用いられる表面処理剤、および、パターン塗膜の形成方法を提供する。 金属基材上に、インキをインクジェット方式により塗工してパターン塗膜を形成するに先立って用いられる金属基材用表面処理剤である。酸と、カチオン系界面活性剤および両性界面活性剤のうちの少なくともいずれか1種と、水と、を含む組成物からなる。

目的

本発明の目的は、インクジェット方式を用いてパターン塗膜を形成するにあたり、滲みのない高精細なパターン塗膜を描画することが可能な、金属基材の前処理に用いられる表面処理剤、および、パターン塗膜の形成方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
- 件

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請求項1

金属基材上に、インキをインクジェット方式により塗工してパターン塗膜を形成するに先立って用いられる金属基材用表面処理剤であって、酸と、カチオン系界面活性剤および両性界面活性剤のうちの少なくともいずれか1種と、水と、を含む組成物からなることを特徴とする金属基材用表面処理剤。

請求項2

請求項1記載の金属基材用表面処理剤により表面処理した金属基材上に、インキをインクジェット方式により塗工してパターン塗膜を形成することを特徴とするパターン塗膜の形成方法

請求項3

前記金属基材がプリント配線板上に配設されていることを特徴とする請求項2記載のパターン塗膜の形成方法。

請求項4

前記インキが、プリント配線板用レジストインキであることを特徴とする請求項2記載のパターン塗膜の形成方法。

請求項5

前記プリント配線板用レジストインキが、ソルダーレジストインキおよびエッチングレジストインキの少なくともいずれか1種であることを特徴とする請求項4記載のパターン塗膜の形成方法。

技術分野

0001

本発明は、金属基材用表面処理剤(以下、単に「表面処理剤」とも称する)に関し、詳しくは、金属基材上にインキをインクジェット方式により塗工して高精細パターン塗膜を形成するために用いられる金属基材用の表面処理剤およびこれを用いたパターン塗膜の形成方法に関する。

背景技術

0002

一般に、金属のパターンは、銅板などの金属基材上にエッチングレジストパターンを形成し、不要部分をエッチングにて除去することにより得られる。例えば、プリント配線板銅回路は、銅張り基材上に所望のパターンのエッチングレジストを形成し、エッチングすることにより得られる。さらに、プリント配線板のソルダーレジストは、回路の保護やはんだブリッジ防止のために、銅回路上に形成される。

0003

エッチングレジストやソルダーレジストは、一般に、スクリーン版などを用いた印刷法や、露光および現像工程を行うフォトリソグラフィー法により形成される。また、小ロット生産への対応が可能であって、版やフォトマスクなどが省けることから、インクジェット方式によりエッチングレジストやソルダーレジストをパターン描画する方法も提案されている。

0004

例えば、特許文献1では、エッチングレジストをインクジェット方式で描画する方法が、特許文献2では、ソルダーレジストをインクジェット方式で描画する方法が、それぞれ提案されている。しかし、インクジェット方式に適用できるレジストインキの粘度は非常に低く、銅の表面のような吸収性のない基材に塗布すると、滲みが発生してしまう。

0005

そこで、例えば、特許文献3では、基材を加熱または冷却して、インキによる印字後にインキの粘度を高める方法が、特許文献4では、凸版反転印刷法隔壁を形成しその内側にインクジェット方式によりインキを注入する方法が、それぞれ提案されている。また、特許文献5のように、紫外線硬化型のインキを用いて、噴射ノズルの近傍に紫外線照射手段を設けた装置も提案されている。この技術は、塗布後のインキを短時間で硬化させることにより、にじみを少なくすることができるものであり、プリント配線板用として使用されている。

先行技術

0006

特開昭56−263845号公報
特開平7−263845号公報
特開平5−309831号公報
特開2011−171453号公報
特開平2−283452号公報

発明が解決しようとする課題

0007

インクジェット方式を用いてインキを塗布するにあたり、被塗布物が金属表面のような吸収性を有しない基材である場合には、上述したように、特許文献5に記載されているような装置を用いれば、滲みを少なくすることが可能である。

0008

しかしながら、その効果は充分なものではなく、結果的には満足できるような高精細なパターン塗膜は得られず、従来の、スクリーン版などを用いる印刷法や露光および現像工程を行うフォトリソグラフィー法と比較して、描画品質的に劣ったものしか得られていなかった。特に、マーキングインキの場合、この問題が顕著であった。

0009

そこで、本発明の目的は、インクジェット方式を用いてパターン塗膜を形成するにあたり、滲みのない高精細なパターン塗膜を描画することが可能な、金属基材の前処理に用いられる表面処理剤、および、パターン塗膜の形成方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、酸と、カチオン系界面活性剤および両性界面活性剤のうちの少なくともいずれか1種と、水と、を含む組成物からなる表面処理剤を用いることにより、上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。

0011

すなわち、本発明の金属基材用表面処理剤は、金属基材上に、インキをインクジェット方式により塗工してパターン塗膜を形成するに先立って用いられる金属基材用表面処理剤であって、酸と、カチオン系界面活性剤および両性界面活性剤のうちの少なくともいずれか1種と、水と、を含む組成物からなることを特徴とするものである。

0012

また、本発明のパターン塗膜の形成方法は、上記本発明の金属基材用表面処理剤により表面処理した金属基材上に、インキをインクジェット方式により塗工してパターン塗膜を形成することを特徴とするものである。

発明の効果

0013

本発明の金属基材用表面処理剤によれば、インクジェット方式を用いてパターン塗膜を形成するにあたり、滲みのない高精細なパターン塗膜を描画することが可能となる。また、エッチングレジストを介した金属基材のエッチング処理にて回路を形成する場合、エッチングレジストを金属基材から剥離する必要があるが、本発明の金属基材用表面処理剤によれば、この剥離時間を短縮できる効果がある。

0014

以下、本発明の実施の形態を、詳細に説明する。
本発明の金属基材用表面処理剤は、金属基材上に、インキをインクジェット方式により塗工してパターン塗膜を形成するに先立って、前処理に用いられるものであり、酸と、カチオン系界面活性剤および両性界面活性剤のうちの少なくともいずれか1種と、水と、を含む組成物からなる点が重要である。

0015

前述したように、吸収性を有しない銅などの金属基材に対し、インクジェット方式でインキの塗工を行った場合、従来の方法では、滲みを十分に抑制して高品質高精細パターンを得ることはできなかった。本発明者らは鋭意検討した結果、その原因が、インキの表面エネルギーに比べて、金属基材の表面エネルギーが大きすぎる点にあることを見出した。本発明者らはさらに検討した結果、金属基材に対し、特定の組成物を用いて前処理を行うことにより、その表面エネルギー、すなわち表面張力を調整することができ、これによりインクジェット方式でインキを塗工した場合において、滲みのない高精細なパターン塗膜を描画することが可能となることを見出したものである。また、本発明の表面処理剤により前処理を行うことで、エッチングレジストが金属基材から剥離しやすくなり、剥離時間を短縮できる効果も得ることができる。本発明の表面処理剤として用いられる組成物は、高濃度界面活性剤と酸とを配合して貯蔵運搬を行うことが可能であり、水で希釈することで適切な濃度で使用することができる。また、水を用いることにより、酸と界面活性剤とを混合することが容易となる。

0016

(酸)
本発明の表面処理剤には、酸を用いる。用いる酸としては、公知慣用の酸を用いることができ、例えば、酢酸蟻酸クエン酸アスコルビン酸メタンスルホン酸硫酸塩酸リン酸コハク酸等が挙げられる。

0017

(カチオン系界面活性剤および両性界面活性剤のうちの少なくともいずれか1種)
本発明の表面処理剤に用いる界面活性剤としては、カチオン系界面活性剤および両性界面活性剤のうちの少なくともいずれか1種を用いる。

0018

カチオン系界面活性剤とは、水中で解離して陽イオンとなる官能基を有する界面活性剤である。カチオン系界面活性剤としては、テトラデシルアミン酢酸塩オクタデシルアミン酢酸塩ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドセチルトリメチルアンモニウムクロライドジオクチルジメチルアンモニウムクロライドドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヤシアルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、牛脂アルキルトリメチルアンモニウムクロライドオクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウムクロライド、ジオレイルジメチルアンモニウムクロライド、ヤシアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジアシルオキシエチル−N−ヒドロキシエチル−N−メチルアンモニウムメチルサルフェート、1−メチル−1−ヒドロキシエチル−2−牛脂アルキルイミダゾニウムクライドアルキルアンモニウムハイドライド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリエチルアンモニウムブロマイド、オクチルトリエチルアンモニウムブロマイド、テトラn−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、トリオクチルメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリエチルホスホニウムブロマイド、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムクロライド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムクロライド、トリオクチルエチルホスホニウムブロマイドおよびテトラフェニルホスホニウムブロマイド等が挙げられる。

0019

両性界面活性剤とは、分子中にカチオン性部位アニオン性部位とを有する界面活性剤であり、水中で、アルカリ性領域では陰イオン界面活性剤性質を、酸性領域では陽イオン界面活性剤の性質を示す界面活性剤である。両性界面活性剤としては、ヤシ油ジメチルベタインヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインパーム核油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタインラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ドデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、オクタデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチル−イミダゾリウムベタイン、ラウリルアミノジ酢酸モノナトリウム、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウム、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸カリウム、ラウロイルメチル−β−アラニン、ラウリルジメチルアミンN−オキシドオレイルジメチルアミンN−オキシド等が挙げられる。

0020

本発明の表面処理剤として用いられる組成物において、上記酸と上記界面活性剤との質量比率は、好適には100:0.1〜100:50とすることができ、より好適には100:0.2〜100:20である。各成分の比率を上記範囲とすることで、滲みのない高精細なパターン塗膜をより確実に得ることができるものとなる。一方、水の配合量は、最小量は各種酸が溶ける量であればよく、最大量は界面活性剤の濃度が0.0001質量%以下にならない量とすることができ、より好適には、界面活性剤の濃度が0.001〜0.1質量%となる量である。

0021

本発明の表面処理剤による金属基材の処理は、上記表面処理剤を、そのままか、または、任意の濃度で水や各種水溶性溶剤で希釈した状態で、金属基材の表面に塗布するかまたは浸漬して、必要に応じて洗浄し、乾燥させることにより行うことができる。

0022

(金属基材)
金属基材としては、プリント配線板に通常使用される銅、鉄、錫、アルミニウム、銀、ステンレス真鍮ニッケルチタン、および、それらの合金などの金属箔が挙げられる。本発明は、特には、プリント配線板上に配設された金属基材としての銅箔上に、インキをインクジェット方式により塗工して、プリント配線板用レジストインキの塗膜を形成する際に有用である。中でも、エッチングレジストインキソルダーレジストインキの塗膜を形成する際に特に有用である。

0023

エッチングレジストインキを塗布する基材は、絶縁性シートに、金属基材としての、銅などの金属箔を形成したものである。絶縁性のシートは、一般的には、ガラスクロス、不織布、紙等にエポキシ樹脂フェノール樹脂含浸させ硬化させたものであるが、用途に応じて含浸させていないものも選択できる。例えば、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂不飽和ポリエステル樹脂ポリイミド等の熱硬化樹脂ポリエチレンポリプロピレンポリスチレンABS樹脂塩化ビニル樹脂メタクリル酸メチル樹脂ナイロンポリエステル樹脂フッ素樹脂ポリカーボネートポリアセタールポリアミドポリフェニレンエーテル、非晶ポリアリレートポリサルフォンポリエーテルサルフォンポリフェニレンスルファイドポリエーテルエーテルケトン熱可塑性ポリイミドポリエーテルイミド液晶ポリマー等の熱可塑性樹脂窒化ケイ素焼結体サイアロン焼結体炭化ケイ素焼結体アルミナ焼結体窒化アルミニウム焼結体等のセラミックを好適に使用することができる。このようなシート上への金属箔の形成方法としては、単体の金属箔を熱融着接着剤を用いて張り付ける方法、シード層をつけてめっき法にて形成する方法、蒸着法にて形成する方法等があり、それらを組み合わせて形成してもよい。

0024

ソルダーレジストインキを塗布する基材は、エッチングレジストインキに使用したものと同様の基材が使用でき、絶縁性のシートに金属基材としての、銅などの金属箔を形成したものに、エッチングレジストインキを塗布してエッチング法により回路パターンを形成したものや、金属ペーストなどで直接回路パターンを印刷したものなどが使用できる。

0025

本発明のパターン塗膜の形成方法においては、上記表面処理剤により表面処理した金属基材上に、インキをインクジェット方式により塗工してパターン塗膜を形成する。

0026

前述したように、本発明においては、かかる金属基材に上記表面処理剤を用いて表面処理を施すことで、金属基材の表面張力を調整することができる。具体的には、本発明においては、金属基材に対し表面処理を施すことで、その表面張力を低下させることができる。なお、通常、被塗布物である金属基材は、塗布するインキよりも高い表面エネルギー(表面張力)でなければならない。これは、被塗布物である金属基材が、塗布するインキよりも低い表面エネルギー(表面張力)を有すると、はじきや未着激しく発生して、塗膜として成り立たなくなるからである。しかし、即硬化型インクジェットにおいては、常識を覆し、金属基材の表面エネルギーが塗布するインキよりもある程度低い値であっても、良好な結果となることが判った。

0027

本発明においては、具体的には例えば、金属基材の濡れ指数とインキの表面張力との差を、+2以下とすることができ、好適には−13以上+2以下、より好適には−12以上+2以下とする。ここで、本発明において、金属基材の濡れ指数とインキの表面張力との差とは、金属基材の濡れ指数(表面張力(単位:mN/m)と同値)から、インキの表面張力(単位:mN/m)を引いた値である。金属基材の濡れ指数とインキの表面張力との差が+2以下であると、ラインおよび文字共により鮮明になる点で好ましい。なお、金属基材の表面張力を調整するのは、一般に、金属基材の表面張力はインキと比較して大きすぎるため、インキの表面張力を調整して金属基材に近づけることは困難であるためである。なお、金属基材に対する表面処理の具体的な方法としては、本発明の上記表面処理剤を用いる他、例えば、金属基材の表面に、金属表面調整剤を塗布する方法が挙げられる。

0028

(インキ)
本発明に用いられるインキとしては、ソルダーレジストインキおよびエッチングレジストインキの少なくともいずれか1種を用いることができる。

0029

エッチングレジストインキとしては、インクジェット方式で塗布可能な程度の低粘度であって、エッチング後に剥離可能な組成物であれば使用できるが、塗布後に紫外線により硬化し、アルカリ水溶液にて剥離可能な組成物が望ましい。このような組成物は、カルボキシル基含有モノマー単官能モノマー多官能モノマー光重合開始剤、および、その他任意成分の組み合わせで製造できる。

0030

カルボキシル基含有モノマーとしては、酸変性エポキシメタアクリレート、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ダイマークロトン酸、α−クロルアクリル酸、ケイ皮酸マレイン酸フマル酸イタコン酸シトラコン酸メサコン酸、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、コハク酸モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]、マレイン酸モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]、2−アクリロイルオキシエチルサクシネート無水フタル酸とヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの反応物無水ヘキサヒドロフタル酸とヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの反応物などが挙げられる。

0031

単官能モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレートγ−ブチロラクトンアクリレート、γ−ブチロラクトンメタクリレート等の(メタ)アクリレート類や、アクリロイルモルホリンなどが挙げられる。

0032

多官能モノマーとしては、ジエチレングリコールジアクリレートトリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート等のポリエチレングリコールジアクリレート、あるいは、ポリウレタンジアクリレート類およびそれ等に対応するメタアクリレート類、ペンタエリスリトールトリアクリレートトリメチロールプロパントリアクリレートトリメチロールメタントリアクリレートエチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エピクロルヒドリン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートペンタエリスリトールテトラメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレンオキシド変性リン酸トリアクリレート、エピクロルヒドリン変性グリセロールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ビスフェノールフルオレンジヒドロキシアクリレート、ビスフェノールフルオレンジメタクリレートなどが挙げられる。

0033

光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオフェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアミノアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアトラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタールベンジルジメチルケタール等のケタール類;2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体リボフラビンテトラブチレート;2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物;2,4,6−トリス−s−トリアジン、2,2,2−トリブロモエタノール、トリブロモメチルフェニルスルホン等の有機ハロゲン化合物ベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類またはキサントン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドなどが挙げられる。

0034

ソルダーレジストインキとしては、インクジェット方式で塗布可能な程度の低粘度であって、熱や紫外線などにより硬化可能で、硬化後に耐熱性をもつ組成物であれば使用できるが、塗布後に紫外線により硬化し、その後、熱によりさらに硬化する組成物が望ましい。このような組成物は、エッチングレジストインキに使用する各種モノマーの組み合わせに加えて、エポキシ化合物イソシアネート化合物などの硬化剤と各種任意成分を組み合わせることで製造できる。

0035

以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。

0036

塗布用基材の調製)
下記の表1〜3に示す配合量(質量部)で、実施例1〜18および比較例1〜5の各高濃度液を作製し、水にて50倍に希釈して、表面処理剤とした。基材としては、150×90mmの大きさのFR−4銅張積層版(銅厚18μm)を用いて、スクラブ研磨にて表面を粗化し、これを23℃の各表面処理剤に60秒間浸漬して、その後、流水にて洗浄し、乾燥させて各塗布用基材とした。なお、未処理の基材の濡れ指数は、数百〜1000程度と考えられる。表面処理後の基材の濡れ指数を、下記の表4〜9に示す。

0037

ここで、濡れ指数の測定は、JIS K6768に記載の方法に準拠して行い、濡れ指数30から42までは和光純薬工業社製のぬれ張力試験用混合液を使用し、濡れ指数28から29までは純水とエタノールと、場合によってはさらにフッ素系界面活性剤とを添加した混合液を使用し、BYK−GARDNER社製のダイノメーターで表面張力を測定して、調整して用いた。なお、濡れ指数の値は、表面張力(単位:mN/m)と同値である。

0038

*1)カチオン系界面活性剤1:ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド
*2)カチオン系界面活性剤2:ジオクチルジメチルアンモニウムクロライド
*3)両性界面活性剤1:2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチル−イミダゾリウムベタイン
*4)両性界面活性剤2:ラウリルジメチルアミンN−オキシド
*5)アニオン系界面活性剤1:ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルフォスフェート
*6)アニオン系界面活性剤2:アルキル硫酸エステルトリエタノールアミン
*7)ノニオン系界面活性剤1:ポリオキシエチレンラウリルエーテル
*8)ノニオン系界面活性剤2:ソルビタンモノオレート

0039

0040

0041

(エッチングレジストインキの調製)
4−ヒドロキシブチルアクリレート20g、イソボロニルアクリレート20g、2−アクリロイルオキシエチルサクシネート30g、γ—ブチロラクトンメタクリレート15g、ペンタエリスリトールトリアクリレート5g、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド5g、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド3g、および、アクリル重合レベリング剤0.3gを配合、撹拌して均一化し、1μm精度の濾過を行い、BYK−GARDNER社製のダイノメーターで測定して、表面張力38mN/mのエッチングレジストインキを得た。

0042

(ソルダーレジストインキの調製)
トリメチロールプロパントリアクリレート30g、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート30g、アクリル酸ブチル10g、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド5g、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド3g、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートトリマージメチルピラゾールブロックしたブロックイソシアネート20g、および、シリコーン系レベリング剤0.01gを配合、撹拌して均一化し、1μm精度の濾過を行い、BYK−GARDNER社製のダイノメーターで測定して、表面張力27mN/mのソルダーレジストインキを得た。

0043

インクジェット塗布
各塗布用基材上に、上記で調製したエッチングレジストインキおよびソルダーレジストインキを用いて、富士フィルム社製のインクジェットプリンターDimatix Materials PrinterDMP−2831により、線幅200μmのラインを描画した。この際、プリントヘッドの側面にスポット型UV照射器を取り付け、描画しながら即時に硬化を行った。

0044

ライン幅の評価)
各基材について、描画されたラインの線幅を測定し、設計値との差を算出した。エッチングレジストの結果を下記の表4〜6に、ソルダーレジストの結果を下記の表7〜9に、それぞれ示す。

0045

目視評価
描画されたラインを目視にて観察し、鮮明さを評価した。ラインが鮮明で滲みが確認されないものを○、滲みが見られラインが太く見えるものを×とした。エッチングレジストの結果を下記の表4〜6に、ソルダーレジストの結果を下記の表7〜9に、それぞれ示す。

0046

0047

0048

0049

0050

0051

0052

上記表中に示す各実施例の結果から、酸と、カチオン系界面活性剤または両性界面活性剤とを併用した組成物を表面処理剤として用いることで、設計値との線幅の差が25〜44μm程度であって、滲みのない高精細なパターンが得られていることがわかる。また、実施例では、銅基材の濡れ指数とインキの表面張力との差が−10〜+2であって、ラインが鮮明で滲みが確認されないことがわかる。

実施例

0053

これに対し、カチオン系界面活性剤を含み酸を含まない組成物を用いて前処理を行った比較例5や、酸と、カチオン系界面活性剤および両性界面活性剤以外の界面活性剤を含む組成物を用いて前処理を行った比較例1〜4では、いずれも設計値との線幅の差が100μmを超えており、目視で滲みが見られた。また、比較例では、いずれも銅基材の濡れ指数とインキの表面張力との差が+3以上であり、目視で滲みが見られた。

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