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技術 容量制御弁

出願人 イーグル工業株式会社
発明者 葉山真弘東堂園英樹二口雅行福留康平
出願日 2015年12月21日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2016-566325
公開日 2017年10月12日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 WO2016-104390
状態 特許登録済
技術分野 弁の細部(II) 圧縮機、真空ポンプ及びそれらの系
主要キーワード 耐異物性 ロッドガイド孔 バルブロッド ガイド通路 らせん溝 感圧体 吸入側通路 ロッド長
関連する未来課題
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この項目の情報は公開日時点(2017年10月12日)のものです。
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図面 (6)

課題

弁体外周面とボディ内周面との間に侵入する異物排出機能及び弁体の調心機能を格別に向上させる。

解決手段

弁ハウジング(2)と、弁ハウジング(2)のガイド通路(10)に装着されて制御通路開閉する弁体(15)と、該弁体(15)を開閉駆動するためのソレノイド(30)とを備えた容量制御弁(1)において、弁体(15)の外周面(15a)またはガイド通路(10)のガイド面(10a)の一方にはテーパ部(13a)が設けられると共に他方にはらせん溝(22)が設けられ、テーパ部(13a)は弁体(15)の外周面(15a)とガイド通路(10)のガイド面(10a)との間隙高圧側よりも低圧側の方に大きくなるように設定され、テーパ部(13a)及びらせん溝(22)は、弁体(15)のストロークの始点から終点全範囲においてテーパ部(13a)の起点(14)がらせん溝(22)の領域内に位置するように設けられることを特徴としている。

概要

背景

容量制御弁は、例えば、容量可変型圧縮機内で作動する制御流体と、供給される吐出流体とを弁により開閉して制御する。この吐出流体には、容量可変型圧縮機の内部で作動時に摩耗して発生する鉄粉アルミ粉混入する。この粉末の直径は、10μm前後であるために、容量制御弁の摺動面間に付着する。この摺動面を構成するバルブロッド軸線に対して傾斜すると、傾斜された側の隙間が狭くなり、狭い部分に粉末が食い込むため、バルブロッドが設定通りに作動しなくなるという問題があり、改善が迫られている。

このため、例えば、図3に示すように、ケース51に収納されかつコイル52を巻き付けられたボビン50と、このボビン50中心部に設けられ磁気回路を構成するコア53と、コイル52への通電によりコア方向へ吸引される可動鉄心54と、この可動鉄心54に一体に組付けられたロッド55と、このロッド55により押されるスプールバルブ56と、このスプールバルブ56を案内するハウジング57と、スプールバルブ56及びハウジング57の段差で構成されるフィードバック室58とを備えた電磁弁において、入力ポート59とフィードバック室58の間において、また、フィードバック室58とコア53との間において、ハウジング57の内周に、それぞれ、調心溝59a及び59bを設け、スプールバルブ56を調心させるようにした発明が知られている(以下、「従来技術1」という。例えば、特許文献1参照。)。

また、図4に示すように、制御通路を開閉する弁体66と、該弁体66を開閉駆動するための固定鉄心61、チューブ62、プランジャー63及びソレノイド64等からなる駆動部60と、弁体66側と駆動部60側とにわたって延びるロッドガイド孔67と、該ロッドガイド孔67に摺動自在に挿通され弁体66と駆動部60とを作動的に連結するロッド68とを備えた容量制御弁において、ロッド68の外周面とロッドガイド孔67の内周面との間隙を、ロッド長手方向における一部または全域にわたって、高圧側よりも低圧側の方を大きく形成し、ロッド68とロッドガイド孔67との間に侵入した異物を容易に排出できるようにした発明が知られている(以下、「従来技術2」という。例えば、特許文献2、図1参照。)。

さらに、図5に示すように、従来技術2と同様の容量制御弁において、ロッド68の外周面または/およびロッドガイド孔67の内周面に、ロッド長手方向における一部または全域にわたって延びるらせん溝69を設け、ロッド68とロッドガイド孔67との間に侵入した異物を容易に排出できるようにした発明が知られている(以下、「従来技術3」という。例えば、特許文献2、図2参照。)。

概要

弁体の外周面とボディの内周面との間に侵入する異物の排出機能及び弁体の調心機能を格別に向上させる。弁ハウジング(2)と、弁ハウジング(2)のガイド通路(10)に装着されて制御通路を開閉する弁体(15)と、該弁体(15)を開閉駆動するためのソレノイド(30)とを備えた容量制御弁(1)において、弁体(15)の外周面(15a)またはガイド通路(10)のガイド面(10a)の一方にはテーパ部(13a)が設けられると共に他方にはらせん溝(22)が設けられ、テーパ部(13a)は弁体(15)の外周面(15a)とガイド通路(10)のガイド面(10a)との間隙が高圧側よりも低圧側の方に大きくなるように設定され、テーパ部(13a)及びらせん溝(22)は、弁体(15)のストロークの始点から終点全範囲においてテーパ部(13a)の起点(14)がらせん溝(22)の領域内に位置するように設けられることを特徴としている。

目的

本発明は、上記従来技術の有する問題点を解決するためになされたものであって、容量制御弁の弁体の外周面とボディの内周面との間に侵入する異物の排出機能及び弁体の調心機能を格段に向上させるようにした容量制御弁を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

弁ハウジングと、前記弁ハウジングのガイド通路に装着されて制御通路開閉する弁体と、該弁体を開閉駆動するためのソレノイドとを備えた容量制御弁において、前記弁体の外周面またはガイド通路のガイド面の一方にはテーパ部が設けられると共に他方にはらせん溝が設けられ、前記テーパ部は前記弁体の外周面とガイド通路のガイド面との間隙高圧側よりも低圧側の方に大きくなるように設定され、前記テーパ部及び前記らせん溝は、前記弁体のストロークの始点から終点全範囲において前記テーパ部の起点が前記らせん溝の領域内に位置するように設けられることを特徴とする容量制御弁。

技術分野

0001

本発明は、作動流体の流量又は圧力を可変制御する容量制御弁に関し、例えば、自動車等の空調システムに用いられる容量可変型圧縮機等の吐出量圧力負荷に応じて制御する容量制御弁に関する。

背景技術

0002

容量制御弁は、例えば、容量可変型圧縮機内で作動する制御流体と、供給される吐出流体とを弁により開閉して制御する。この吐出流体には、容量可変型圧縮機の内部で作動時に摩耗して発生する鉄粉アルミ粉混入する。この粉末の直径は、10μm前後であるために、容量制御弁の摺動面間に付着する。この摺動面を構成するバルブロッド軸線に対して傾斜すると、傾斜された側の隙間が狭くなり、狭い部分に粉末が食い込むため、バルブロッドが設定通りに作動しなくなるという問題があり、改善が迫られている。

0003

このため、例えば、図3に示すように、ケース51に収納されかつコイル52を巻き付けられたボビン50と、このボビン50中心部に設けられ磁気回路を構成するコア53と、コイル52への通電によりコア方向へ吸引される可動鉄心54と、この可動鉄心54に一体に組付けられたロッド55と、このロッド55により押されるスプールバルブ56と、このスプールバルブ56を案内するハウジング57と、スプールバルブ56及びハウジング57の段差で構成されるフィードバック室58とを備えた電磁弁において、入力ポート59とフィードバック室58の間において、また、フィードバック室58とコア53との間において、ハウジング57の内周に、それぞれ、調心溝59a及び59bを設け、スプールバルブ56を調心させるようにした発明が知られている(以下、「従来技術1」という。例えば、特許文献1参照。)。

0004

また、図4に示すように、制御通路を開閉する弁体66と、該弁体66を開閉駆動するための固定鉄心61、チューブ62、プランジャー63及びソレノイド64等からなる駆動部60と、弁体66側と駆動部60側とにわたって延びるロッドガイド孔67と、該ロッドガイド孔67に摺動自在に挿通され弁体66と駆動部60とを作動的に連結するロッド68とを備えた容量制御弁において、ロッド68の外周面とロッドガイド孔67の内周面との間隙を、ロッド長手方向における一部または全域にわたって、高圧側よりも低圧側の方を大きく形成し、ロッド68とロッドガイド孔67との間に侵入した異物を容易に排出できるようにした発明が知られている(以下、「従来技術2」という。例えば、特許文献2、図1参照。)。

0005

さらに、図5に示すように、従来技術2と同様の容量制御弁において、ロッド68の外周面または/およびロッドガイド孔67の内周面に、ロッド長手方向における一部または全域にわたって延びるらせん溝69を設け、ロッド68とロッドガイド孔67との間に侵入した異物を容易に排出できるようにした発明が知られている(以下、「従来技術3」という。例えば、特許文献2、図2参照。)。

先行技術

0006

特開2001−263529号公報
特開2003−301773号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、上記従来技術1では、調心溝59a及び59bによりスプールバルブ56の調心性は向上されるが、ハウジング57の内周とスプールバルブ56外周との間に侵入した異物の排出機能が悪いという問題があった。 また、上記従来技術2では、ロッド68の外周面とロッドガイド孔67の内周面との間隙が高圧側よりも低圧側の方が大きく形成されているため、ロッド68とロッドガイド孔67との間に侵入した異物の排出機能は向上されるが、ロッド68の調心機能がないという問題があった。 さらに、上記従来技術3では、ロッド68の外周面またロッドガイド孔67の内周面にらせん溝69が設けられているため、ロッド68とロッドガイド孔67との間に侵入した異物の排出機能及びロッド68の調心機能は一定程度向上されるが、単にらせん溝69を設けるだけでは限界があった。

0008

本発明は、上記従来技術の有する問題点を解決するためになされたものであって、容量制御弁の弁体の外周面とボディの内周面との間に侵入する異物の排出機能及び弁体の調心機能を格段に向上させるようにした容量制御弁を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するため本発明の容量制御弁は、弁ハウジングと、前記弁ハウジングのガイド通路に装着されて制御通路を開閉する弁体と、該弁体を開閉駆動するためのソレノイドとを備えた容量制御弁において、 前記弁体の外周面またはガイド通路のガイド面の一方にはテーパ部が設けられると共に他方にはらせん溝が設けられ、前記テーパ部は前記弁体の外周面とガイド通路のガイド面との間隙が高圧側よりも低圧側の方に大きくなるように設定され、前記テーパ部及び前記らせん溝は、前記弁体のストロークの始点から終点全範囲において前記テーパ部の起点が前記らせん溝の領域内に位置するように設けられることを特徴としている。 この特徴によれば、弁体のらせん溝内を流体が流れることにより、弁ハウジングに対する弁体の調心作用が向上され、弁体の作動性を向上することができると共に、間隙の狭い部分の形成が防止されるため、微粉末が食い込むのを防止できる。このため、摺動部のクリアランスを小さく設定でき、漏れ量を低減することができ、カーエアコンなどのシステムの効率向上に寄与することができる。さらに、応答性が向上するため、カーエアコンなどのシステムの制御速度を向上させることができる。 さらに、弁体の外周面とガイド通路のガイド面との間隙に侵入した微粉末はらせん溝を通り一気に押し出されため、途中に滞留することなく低圧側に確実に排出されるので、弁体の摺動抵抗が増大するのを防止できる。この結果、容量制御弁の耐異物性が向上し、安定した作動性を維持した容量制御弁を提供することができる。

発明の効果

0010

本発明は、以下のような優れた効果を奏する。(1)弁体のらせん溝内を流体が流れることにより、弁ハウジングに対する弁体の調心作用が向上され、弁体の作動性を向上することができると共に、間隙の狭い部分の形成が防止されるため、微粉末が食い込むのを防止できる。このため、摺動部のクリアランスを小さく設定でき、漏れ量を低減することができ、カーエアコンなどのシステムの効率向上に寄与することができる。さらに、応答性が向上するため、カーエアコンなどのシステムの制御速度を向上させることができる。

0011

(2)弁体の外周面とガイド通路のガイド面との間隙に侵入した微粉末はらせん溝を通り一気に押し出されため、途中に滞留することなく低圧側に確実に排出されるので、弁体の摺動抵抗が増大するのを防止できる。この結果、容量制御弁の耐異物性が向上し、安定した作動性を維持した容量制御弁を提供することができる。

図面の簡単な説明

0012

本発明の実施例1に係る容量制御弁の全体を示す断面図である。
図1のA部の詳細を示す拡大図であり、弁体は断面されていない状態で示されている。
従来技術1を説明する図である。
従来技術2を説明する図である。
従来技術3を説明する図である。

0013

以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置などは、特に明示的な記載がない限り、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。

0014

図1及び図2を参照して、本発明の実施例1に係る容量制御弁について説明する。 容量制御弁1は、金属材料又は樹脂材料により形成された弁ハウジング2、弁ハウジング2内に往復動自在に配置された弁体15、弁体15を一方向に付勢する感圧体25、弁ハウジング2に接続されて弁体15に電磁駆動力を及ぼす駆動部としてのソレノイド30等を備えている。

0015

ソレノイド30は、弁ハウジング2に連結される金属材料により形成されたケーシング31、一端部が閉じたスリーブ32、ケーシング31及びスリーブ32の内側に配置された円筒状の固定鉄芯33、固定鉄芯33の内側において往復動自在にかつその先端が弁体15に連結された駆動ロッド34、駆動ロッド34の他端側に固着された可動鉄芯35、弁体15を開弁させる方向に可動鉄芯35を付勢するコイルスプリング36、スリーブ32の外側にボビンを介して巻回された励磁用のコイル37及びケーシング31の上端開口部を封止するように設けられた端部部材38等を備えている。

0016

弁ハウジング2は、吐出側通路として機能するポート3、4、5、弁体15の連通路19と共に吸入側通路として機能するポート6、5、吐出側通路の途中に形成された第1弁室7、吸入側通路の途中に形成された第2弁室8、吐出側通路及び吸入側通路に形成された第3弁室9、及び弁体15をガイドするガイド通路10等を備えている。また、弁ハウジング2には、第3弁室9を画定する仕切調整部材11が圧入されている。 本発明において、吐出側通路及び/又は吸入側通路を「制御通路」と呼ぶことがある。

0017

ポート5及び第3弁室9は、吐出側通路及び吸入側通路の一部を兼ねるように形成され、ポート4は、第1弁室7と第3弁室9とを連通させると共に弁体15を挿通させる(流体が流れる隙間を確保しつつ弁体15を通す)弁孔を形成している。 そして、第1弁室7において、ポート(弁孔)4の縁部には、後述する弁体15の第1弁部16が着座する座面12が形成され、又、第2弁室8において、固定鉄芯33の端部には、後述する弁体15の第2弁部17が着座する座面33aが形成されている。 なお、符号Psは、制御対象である容量可変型圧縮機の吸入圧力、Pdは吐出圧力、Pcは制御室圧力を示している。

0018

弁体15は、略円筒状に形成されて一端側に第1弁部16、他端側に第2弁部17、第1弁部16を挟んで第2弁部17と反対側に後付けにより連結された第3弁部18、その軸線方向において第2弁部17から第3弁部18まで貫通し吸入側通路として機能する連通路19等を備えている。 第3弁部18は、第1弁室7から第3弁室9に向かって縮径した状態から拡径された形状をしており、拡径部においてアダプタ20と対向するテーパ状の係合面18aが形成されている。

0019

感圧体25は、第3弁室9内に配置されて、その伸長膨張)により第1弁部16を開弁させる方向に付勢力を及ぼすと共に周囲の圧力増加に伴って収縮して第1弁部16に及ぼす付勢力を弱めるように作動する。

0020

図2に示すように、弁体15の外周面15aは、弁ハウジング2のガイド通路10のガイド面10aと摺動自在に嵌合される。 この弁体15の外周面15aとガイド通路10のガイド面10aとの隙間は、約0.02から0.08mmの範囲で微粉末Xが通過できる範囲である。この間隙の寸法は、弁体15が弁座12に着座して閉弁するときに、互いの面が密に接合できるように弁体15に対してある程度の余裕を与える大きさにするとともに、弁体15の軸芯の傾斜が過大とならないような範囲内に設定される。 同時に、この間隙は、第1弁室7の吐出流体の吐出圧力Pd(高圧側)と第2弁室8の吸入圧力Ps(低圧側)との圧力差に応じてこれらの間をシールできる寸法に設計する。 具体的には、この間隙は、吐出圧力Pdの吐出流体が微小な漏れにとどまる範囲内の寸法であり、微小な漏れは容量制御上あまり問題とはならない。 なお、弁体15の作動時の摺動抵抗を小さくするために、弁体15とガイド通路10との間隙には、シール用のOリングなどは設けない構成にされている。 そして、弁体15を弁座12に対し、離接して開閉し、高圧の吐出圧力Pdの流体を図示省略する容量可変型圧縮機のクランク室制御室)へ制御圧力Pcの流体として流入させてクランク室内を制御する。

0021

図2において、ガイド通路10に対向する弁体15の外周面15aには、らせん溝22が設けられている。 また、ガイド通路10のガイド面10aにはテーパ部13aが設けられている。 テーパ部13aは、弁体15の外周面15aとガイド通路10の内周面との間隙が高圧側よりも低圧側の方にいくにつれ大きくなるように設定される。 テーパ部13a及びらせん溝22は、弁体15のストロークの始点から終点の全範囲においてテーパ部13aの軸方向の起点14がらせん溝22の軸方向の領域内に位置するように設けられる。

0022

図2の場合、弁体15の外周面15aにらせん溝22が設けられ、ガイド通路10のガイド面10aにはテーパ部13aが設けられているが、これと反対に、ガイド通路10のガイド面10aにらせん溝が設けられ、弁体15の外周面15aにテーパ部が設けられてもよい。この場合、弁体15のストロークの始点から終点の全範囲において弁体15の外周面15aのテーパ部の軸方向の起点がガイド通路10のガイド面10aのらせん溝の軸方向の領域内に位置するように設けられる。

0023

上述のように構成された容量制御弁1において、第1弁室7に流入した吐出圧力Pdの吐出流体は、弁体15が弁座12から離れて開弁すると、ポート4から第3弁室9に流れる。このとき、吐出圧力Pdは、高い圧力のために微量の流体が、弁体15の外周面15aとガイド通路10の間隙の方向へも流れる。しかし、ガイド通路10のストレート部13bの長さは、数ミリメートル以内であると共に、この間隙を通る流体の圧力は高いため、流体中に含まれる微粉末Xが摺動面間に付着して噛み込むのを防止できる。

0024

そして、ガイド通路10に対向する弁体15の外周面15aにはらせん溝22が設けられているため、弁体15の軸方向に沿って高圧側から低圧側に向けて侵入してきた微粉末Xは、その途中のいずれかの部位で必ずらせん溝22と交差するので、らせん溝22内に落ちる。らせん溝22内に落ちた微粉末Xは、らせん溝22内を流れる流体流によって低圧側に排出されることになる。同時に、弁体15はらせん溝22内を流れる流体により調心される。 その際、ガイド通路10のガイド面10aには、テーパ部13aがらせん溝22の軸方向の途中から設けられているので、微粉末Xは、より確実に流出される。 すなわち、ストレート部13bにおいては間隙は小さく吐出圧力Pdが減圧されない状態で作用しているので、当該ストレート部13bに対応するらせん溝22内の流体の圧力は比較的高い。これに対して、テーパ部13aにおいては低圧側に向かって間隙が徐々に大きくなると共に流体の圧力も損失により徐々に減圧されるため、当該テーパ部13aに対応するらせん溝22内の圧力は低圧側に向かって低くなるような圧力勾配が形成される。このため、ストレート部13bに対応するらせん溝22内に落下した微粉末Xは高圧流体とともにマイナスの圧力勾配を有するテーパ部13aに対応するらせん溝22内に向かって滞留することなく一気に押し出され、低圧側に排出される。このため、微粉末Xは弁体15の外周面15aとガイド通路10の間隙の途中に食い込むなどして残留されることなく確実に排出される。

0025

上記のように、実施例1の容量制御弁は、弁体15の外周面にらせん溝22が設けられ、ガイド通路10のガイド面10aにテーパ部13aが設けられ、テーパ部13aは弁体15の外周面15aとガイド通路10のガイド面10aとの間隙が高圧側よりも低圧側の方に大きくなるように設定され、テーパ部13a及びらせん溝22は、弁体15のストロークの始点から終点の全範囲においてテーパ部13aの起点14がらせん溝22の領域内に位置するように設けられることにより、以下のような優れた効果を奏する。(1)弁体15のらせん溝22内を流体が流れることにより、弁ハウジング2に対する弁体15の調心作用が向上され、弁体の作動性を向上することができると共に、間隙の狭い部分の形成が防止されるため、微粉末Xが食い込むのを防止できる。このため、摺動部のクリアランスを小さく設定でき、漏れ量を低減することができ、カーエアコンなどのシステムの効率向上に寄与することができる。さらに、応答性が向上するため、カーエアコンなどのシステムの制御速度を向上させることができる。(2)弁体15の外周面15aとガイド通路10のガイド面10aとの間隙に侵入した微粉末Xはらせん溝を通り一気に押し出されため、途中に滞留することなく低圧側に確実に排出されるので、弁体15の摺動抵抗が増大するのを防止できる。この結果、容量制御弁の耐異物性が向上し、安定した作動性を維持した容量制御弁を提供することができる。

0026

以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。

実施例

0027

例えば、前記実施例では、弁体15の外周面15aにらせん溝22が設けられ、ガイド通路10のガイド面10aにはテーパ部13aが設けられる場合について説明したが、これに限らず、ガイド通路10のガイド面10aにらせん溝が設けられ、弁体15の外周面15aにテーパ部が設けられてもよい。この場合、弁体15のストロークの始点から終点の全範囲において弁体15の外周面15aのテーパ部の軸方向の起点は、ガイド通路10のガイド面10aのらせん溝の軸方向の領域内に位置するように設けられればよい。

0028

1容量制御弁2弁ハウジング3、4、5ポート6 ポート 7 第1弁室8 第2弁室 9 第3弁室 10ガイド通路10aガイド面 11仕切調整部材12 座面 13aテーパ部13bストレート部 14 テーパ部の軸方向の起点 15弁体15a外周面16 第1弁部 17 第2弁部 18 第3弁部 18aテーパ状の係合面 19連通路20アダプタ22らせん溝25感圧体30ソレノイド31ケーシング32スリーブ33固定鉄芯33a 座面 34駆動ロッド35可動鉄芯36コイルスプリング37励磁用のコイル38端部部材Pd吐出圧力Ps吸入圧力Pc制御室圧力X 微粉末

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